JP2000098122A - 反射型液晶表示装置用カラーフィルタ及びその製造方法 - Google Patents

反射型液晶表示装置用カラーフィルタ及びその製造方法

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Akio Haneda
昭夫 羽田
Toshiaki Takagi
利晃 高木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】マトリックス状遮光層を設けない反射型液晶表
示装置用カラーフィルタにおいて、位置合わせマーカー
3の機能が損なわれない、廉価な反射型液晶表示装置用
カラーフィルタ、及び、その製造方法を提供すること。 【解決手段】透明基板1上の略中央部にカラーフィルタ
画素2、透明基板上の周辺部に位置合わせマーカー3を
具備し、その位置合わせマーカーが光反射性金属膜7上
に着色感光性樹脂4を用いて形成すること。及び、透明
基板1上に光反射性金属膜7を設け、第一色目の着色感
光性樹脂4を塗布し、位置合わせマーカー用を兼ねたフ
ォトマスクを介しての露光、及び現像を行い、カラーフ
ィルタ画素2と光反射性金属膜上に位置合わせマーカー
3を形成し、この位置合わせマーカーを基準として、第
二色目以降のカラーフィルタ画素を形成すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は反射型液晶表示装置
用カラーフィルタに関するものであり、特に、廉価な反
射型液晶表示装置用カラーフィルタ及びその製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】透過型液晶表示装置用カラーフィルタの
多くにはマトリックス状遮光層が設けられている。これ
は、例えば、ツイストネマチック液晶を用いたTFT駆
動の液晶表示装置においては、TFT素子の遮光、及び
液晶表示装置としてのコントラスト向上のためのもので
ある。反射型液晶表示装置において、例えば、スーパー
ツイストネマチック液晶、ゲストホスト液晶を用いたT
FT駆動でない液晶表示装置においては、マトリックス
状遮光層は必要なものではなく、また、元々コントラス
トが低いために、コントラスト向上への寄与も少ないも
のなので、原価低減のためにマトリックス状遮光層を設
けない反射型液晶表示装置用カラーフィルタが試みられ
ている。
【0003】従来、液晶表示装置用カラーフィルタの製
造においては、マトリックス状遮光層の材料としてはス
パッタリング法などにより成膜されたクロム膜が多く用
いられ、液晶表示装置用カラーフィルタの製造工程にお
いて、クロム膜によるマトリックス状遮光層の形成と同
時に、位置合わせマーカーも形成されていた。
【0004】この位置合わせマーカーは、液晶表示装置
用カラーフィルタの製造の際に使用する三色のカラーフ
ィルタ画素の位置合わせマーカー、液晶表示装置の製造
の際に使用する対向基板との貼り合わせ用位置合わせマ
ーカー、断裁用位置合わせマーカーなどで構成されてい
る。
【0005】さて、原価低減のためにマトリックス状遮
光層を設けないで反射型液晶表示装置用カラーフィルタ
を製造すると、上記クロム膜による位置合わせマーカー
も同時に形成されなくなるので、カラーフィルタ画素の
形成と同時に、三色のカラーフィルタ画素と同じ材料で
位置合わせマーカーを形成することになる。
【0006】しかし、反射型液晶表示装置用カラーフィ
ルタのカラーフィルタ画素の色濃度は、バックライトを
用いる透過型液晶表示装置用カラーフィルタのカラーフ
ィルタ画素の色濃度より低い濃度である。この理由は、
反射型液晶表示装置は外光の反射光を利用するため、カ
ラーフィルタ自体を透明性の高いものとする必要がある
からである。従って、カラーフィルタの製造の際の位置
合わせ装置にて、カラーフィルタ画素による位置合わせ
マーカーを検出することが困難なものとなる。そして、
位置合わせマーカーのみのために、クロム膜による位置
合わせマーカーを別途形成することになり、原価低減の
効果は殆どない状態である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点を解決すべくされたものであり、マトリックス状遮光
層を設けない反射型液晶表示装置用カラーフィルタにお
いて、位置合わせマーカーの機能が損なわれない、廉価
な反射型液晶表示装置用カラーフィルタ、及び、その製
造方法を提供することを課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、透明基板上の
略中央部にカラーフィルタ画素、透明基板上の周辺部に
位置合わせマーカーを具備する反射型液晶表示装置用カ
ラーフィルタであって、該位置合わせマーカーが光反射
性金属膜上に着色感光性樹脂を用いて形成されたことを
特徴とする反射型液晶表示装置用カラーフィルタであ
る。
【0009】また、本発明は、透明基板上の略中央部に
カラーフィルタ画素、透明基板上の周辺部に位置合わせ
マーカーを具備する反射型液晶表示装置用カラーフィル
タの製造方法において、(1)該透明基板上の周辺部の
該位置合わせマーカーを形成する部分に光反射性金属膜
を設け、(2)該透明基板上に第一色目のカラーフィル
タ画素用着色感光性樹脂を塗布し、第一色目のカラーフ
ィルタ画素用と位置合わせマーカー用を兼ねたフォトマ
スクを介しての露光、及び現像を行い、該透明基板上の
略中央部に第一色目のカラーフィルタ画素を形成し、同
時に該透明基板上の周辺部の該光反射性金属膜上に位置
合わせマーカーを形成し、(3)該透明基板上に第二色
目のカラーフィルタ画素用着色感光性樹脂を塗布し、該
位置合わせマーカーを基準として、第二色目のカラーフ
ィルタ画素用フォトマスクの位置合わせを行い、第二色
目のカラーフィルタ画素用フォトマスクを介しての露
光、及び現像を行い、該透明基板上の略中央部に第二色
目のカラーフィルタ画素を形成し、(4)上記(3)を
第三色目以降の所望する色数回おこない、第三色目以降
の所望する色数のカラーフィルタ画素を該透明基板上の
略中央部に形成し、反射型液晶表示装置用カラーフィル
タを製造することを特徴とする反射型液晶表示装置用カ
ラーフィルタの製造方法である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明による反射型液晶表
示装置用カラーフィルタ及びその製造方法を、一実施形
態に基づいて説明する。図1は、本発明による反射型液
晶表示装置用カラーフィルタの一実施例の平面図であ
る。また、図2は、図1における反射型液晶表示装置用
カラーフィルタをX−X’断面で示す断面図である。
【0011】図1及び図2に示すように、反射型液晶表
示装置用カラーフィルタは、透明基板(1)上の略中央
部にカラーフィルタ画素(2)、透明基板(1)上の周
辺部の位置合わせマーカー(3)の部分に光反射性金属
膜(7)、及び、この光反射性金属膜(7)上に位置合
わせマーカー(3)が設けられており、カラーフィルタ
画素(2)間にはマトリックス状遮光層が設けられてい
ない。図1及び図2において、R、G、Bは各々カラー
フィルタの赤色画素、緑色画素、青色画素を示してい
る。
【0012】図3は、図1における光反射性金属膜
(7)及び位置合わせマーカー(3)の一部を拡大した
平面図である。また、図4は、図3における位置合わせ
マーカー(3)をX−X’断面で示す断面図である。図
3及び図4に示すように、透明基板(1)上の周辺部の
位置合わせマーカー(3)を形成する部分に、位置合わ
せマーカー(3)より大きめの光反射性金属膜(7)が
設けられ、この光反射性金属膜(7)上に第一色目のカ
ラーフィルタ画素用着色感光性樹脂を用いて形成された
位置合わせマーカー(3)が設けられている。
【0013】図5は、本発明による位置合わせマーカー
(3)の機能を示す説明図である。図5において、例え
ば、カラーフィルタの製造の際の位置合わせ装置にて、
位置合わせマーカー(3)を検出するための、位置合わ
せ装置の上方からの入射光(I1 )は、位置合わせマー
カー(3)により吸収され入射光(I2 )となる。この
入射光(I2 )は光反射性金属膜(7)にて反射され反
射光(R1 )となるが、この反射光(R1 )は再び位置
合わせマーカー(3)により吸収され反射光(R2 )と
して上方へ反射される。
【0014】すなわち、前記のように、反射型液晶表示
装置用カラーフィルタのカラーフィルタ画素の色濃度
は、透過型液晶表示装置用カラーフィルタのカラーフィ
ルタ画素の色濃度より低いものであるが、反射型液晶表
示装置用カラーフィルタのカラーフィルタ画素の色濃度
と同一の色濃度を有する位置合わせマーカー(3)への
入射光(I1 )は、位置合わせマーカー(3)により往
復2回の吸収をされた反射光(R2 )となるので、色濃
度は約2倍になり位置合わせマーカー(3)の検出は容
易に可能なものとなる。
【0015】図6(イ)〜(ヘ)は、本発明による反射
型液晶表示装置用カラーフィルタの製造工程をその断面
で示す説明図である。図6(イ)における透明基板
(1)は十分な強度、平坦性、耐熱性、耐薬品性などを
有したものが好ましい。透明基板としてコーニング
(株)製、底膨張ガラス、品番7059などが用いられ
る。
【0016】図6(ロ)〜(ハ)に示すように、透明基
板上の周辺部の位置合わせマーカー(3)を形成する部
分にのみ光反射性金属膜(7)を、例えば、スパッタリ
ング法(8)により光反射性金属膜用マスク(9)を介
して成膜する。この光反射性金属膜(7)は光反射性を
有するものであればよく、アルミニウム、クロム、銅な
どが用いられる。
【0017】次に、図6(ニ)に示すように、透明基板
上に第一色目のカラーフィルタ画素用着色感光性樹脂
(4)を塗布し、第一色目のカラーフィルタ画素用と位
置合わせマーカー用を兼ねたフォトマスクを介しての露
光、及び現像を行う。この際の現像液としては、炭酸ソ
ーダ水溶液によるアルカリ現像液などが用いられる。現
像後にポストベークとして230℃、0.5時間程度の
加熱を行い、図6(ホ)に示すように、透明基板上の略
中央部に第一色目のカラーフィルタ画素(2)、(R)
を形成し、同時に透明基板上の周辺部の光反射性金属膜
(7)上に位置合わせマーカー(3)を形成する。
【0018】続いて、透明基板上に第二色目のカラーフ
ィルタ画素用着色感光性樹脂を塗布し、位置合わせマー
カー(3)を基準として、第二色目のカラーフィルタ画
素用フォトマスクの位置合わせを行い、第二色目のカラ
ーフィルタ画素用フォトマスクを介してのUV露光、及
び現像を行い、第二色目のカラーフィルタ画素を形成す
る。例えば、第二色目として緑色、第三色目として青色
のカラーフィルタ画素を形成し、図6(ヘ)に示す反射
型液晶表示装置用カラーフィルタを得る。この着色感光
性樹脂としては、例えば、富士フィルムオーリン(株)
製:着色感光性樹脂「CS2000−R、CS2000
−G、CS2000−B」などが用いられる。
【0019】上記のように、本発明による反射型液晶表
示装置用カラーフィルタはカラーフィルタ画素(2)間
にはマトリックス状遮光層が設けられていないものであ
る。そして、位置合わせマーカー(3)は光反射性金属
膜(7)上に第一色目のカラーフィルタ画素用着色感光
性樹脂(4)を用いて形成するので、位置合わせマーカ
ーの色濃度は十分にあり、例えば、カラーフィルタの製
造の際の位置合わせ装置、対向基板との貼り合わせ装
置、断裁装置などにての、位置合わせマーカーの検出は
確実なものとなる。
【0020】また、上記のように、本発明による反射型
液晶表示装置用カラーフィルタは、光反射性金属膜
(7)の材料としてマトリックス状遮光層に常用されて
いるクロムに限定されず安価な材料を用いることがで
き、位置合わせマーカーを形成する部分にのみに設け、
また、位置合わせマーカー(3)の材料は第一色目のカ
ラーフィルタ画素用着色感光性樹脂であり、更には、第
一色目のカラーフィルタ画素の形成と同時に位置合わせ
マーカーを形成するので、廉価な反射型液晶表示装置用
カラーフィルタとなる。
【0021】
【発明の効果】本発明による反射型液晶表示装置用カラ
ーフィルタ基板には、マトリックス状遮光層を設けてお
らず、透明基板上の略中央部にカラーフィルタ画素、透
明基板上の周辺部に位置合わせマーカーを具備し、その
位置合わせマーカーが光反射性金属膜上に着色感光性樹
脂を用いて形成されているので、位置合わせマーカーの
機能が損なわれない、廉価な反射型液晶表示装置用カラ
ーフィルタとなる。
【0022】また、本発明は、透明基板上の略中央部に
カラーフィルタ画素、透明基板上の周辺部に位置合わせ
マーカーを具備する反射型液晶表示装置用カラーフィル
タを製造する際に、(1)透明基板上の周辺部の位置合
わせマーカーを形成する部分に光反射性金属膜を設け、
(2)透明基板上に第一色目のカラーフィルタ画素用着
色感光性樹脂を塗布し、第一色目のカラーフィルタ画素
用と位置合わせマーカー用を兼ねたフォトマスクを介し
ての露光、及び現像を行い、透明基板上の略中央部に第
一色目のカラーフィルタ画素を形成し、同時に透明基板
上の周辺部の光反射性金属膜上に位置合わせマーカーを
形成し、(3)透明基板上に第二色目のカラーフィルタ
画素用着色感光性樹脂を塗布し、位置合わせマーカーを
基準として、第二色目のカラーフィルタ画素用フォトマ
スクの位置合わせを行い、第二色目のカラーフィルタ画
素用フォトマスクを介しての露光、及び現像を行い、透
明基板上の略中央部に第二色目のカラーフィルタ画素を
形成し、(4)上記(3)を第三色目以降の所望する色
数回おこない、第三色目以降の所望する色数のカラーフ
ィルタ画素を該透明基板上の略中央部に形成するので、
位置合わせマーカーの機能が損なわれない、廉価な反射
型液晶表示装置用カラーフィルタを製造する方法とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による反射型液晶表示装置用カラーフィ
ルタの一実施例の平面図である。
【図2】図1における反射型液晶表示装置用カラーフィ
ルタをX−X’断面で示す断面図である。
【図3】図1における光反射性金属膜及び位置合わせマ
ーカーの一部を拡大した平面図である。
【図4】図3における位置合わせマーカーをX−X’断
面で示す断面図である。
【図5】本発明による位置合わせマーカーの機能を示す
説明図である。
【図6】(イ)〜(ヘ)は、本発明による反射型液晶表
示装置用カラーフィルタの製造工程をその断面で示す説
明図である。
【符号の説明】
1…透明基板 2…カラーフィルタ画素 3…位置合わせマーカー 4…着色感光性樹脂 7…光反射性金属膜 8…スパッタリング法 9…光反射性金属膜用マスク R…カラーフィルタの赤色画素 G…カラーフィルタの緑色画素 B…カラーフィルタの青色画素

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明基板上の略中央部にカラーフィルタ画
    素、透明基板上の周辺部に位置合わせマーカーを具備す
    る反射型液晶表示装置用カラーフィルタであって、該位
    置合わせマーカーが光反射性金属膜上に着色感光性樹脂
    を用いて形成されたことを特徴とする反射型液晶表示装
    置用カラーフィルタ。
  2. 【請求項2】透明基板上の略中央部にカラーフィルタ画
    素、透明基板上の周辺部に位置合わせマーカーを具備す
    る反射型液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法にお
    いて、(1)該透明基板上の周辺部の該位置合わせマー
    カーを形成する部分に光反射性金属膜を設け、(2)該
    透明基板上に第一色目のカラーフィルタ画素用着色感光
    性樹脂を塗布し、第一色目のカラーフィルタ画素用と位
    置合わせマーカー用を兼ねたフォトマスクを介しての露
    光、及び現像を行い、該透明基板上の略中央部に第一色
    目のカラーフィルタ画素を形成し、同時に該透明基板上
    の周辺部の該光反射性金属膜上に位置合わせマーカーを
    形成し、(3)該透明基板上に第二色目のカラーフィル
    タ画素用着色感光性樹脂を塗布し、該位置合わせマーカ
    ーを基準として、第二色目のカラーフィルタ画素用フォ
    トマスクの位置合わせを行い、第二色目のカラーフィル
    タ画素用フォトマスクを介しての露光、及び現像を行
    い、該透明基板上の略中央部に第二色目のカラーフィル
    タ画素を形成し、(4)上記(3)を第三色目以降の所
    望する色数回おこない、第三色目以降の所望する色数の
    カラーフィルタ画素を該透明基板上の略中央部に形成
    し、反射型液晶表示装置用カラーフィルタを製造するこ
    とを特徴とする反射型液晶表示装置用カラーフィルタの
    製造方法。
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