JP2000095732A - エステル化合物ならびにそれを含有する液晶組成物 - Google Patents

エステル化合物ならびにそれを含有する液晶組成物

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JP2000095732A JP10269706A JP26970698A JP2000095732A JP 2000095732 A JP2000095732 A JP 2000095732A JP 10269706 A JP10269706 A JP 10269706A JP 26970698 A JP26970698 A JP 26970698A JP 2000095732 A JP2000095732 A JP 2000095732A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 種々の液晶化合物との充分な相互溶解性が得
られ、液晶組成物の構成物質として多くの液晶材料と組
み合わせて使用することができ、液晶組成物の粘性やN
−I点をそれほど変えずに、液晶組成物のVthを低く
し、また複屈折を小さくすることができる、液晶組成物
の特性改良に有用な新規なエステル化合物の提供。さら
に、液晶材料として優れた特性を有する、本発明のエス
テル化合物を含有する液晶組成物、ならびに温度範囲が
広く、広い視野角を持つ、この液晶組成物を搭載した液
晶表示装置の提供。 【解決手段】 一般式(I)で表されるエステル化合
物、およびそれを少なくとも一種含有する液晶組成物、
ならびにこの液晶組成物を搭載する液晶表示装置。 【化1】 (ただし、Rはアルキル基を表し、X、Y、Zは水素原
子あるいはフッ素原子を表し、少なくとも2つはフッ素
原子である。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液晶材料として有用
なエステル化合物に関し、さらにこのエステル化合物を
含有する液晶組成物、ならびにこのエステル化合物を含
有する液晶組成物を用いた液晶表示装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置は、時計、電卓をはじめワ
ープロ、テレビ等に広く利用されている。これらの液晶
表示装置の中で特に多く使用されているのは、液晶材料
の光学的異方性および誘電率異方性を利用した液晶表示
装置である。
【0003】液晶表示装置に用いられる液晶材料に要求
される特性としては、液晶温度範囲が広いこと、電気光
学的に速い応答速度を得るために粘度が小さいこと、広
い視野角範囲、高いコントラストを得るために適切な複
屈折(△n)を持つこと、低い駆動電圧を得るために誘
電率異方性(△ε)が大きいこと、化学的および光学的
に安定であることなどが挙げられる。
【0004】駆動電圧はしきい値電圧Vthの値に依存
し、しきい値電圧Vthは誘電率異方性△εの平方根に反
比例する。そのため誘電率異方性△εが正の液晶材料を
用いるとしきい値電圧Vthを低い値に抑えることができ
る。
【0005】これまで、種々の液晶化合物が開発され、
使用されているが、以上のような特性を全て満足する単
一の液晶化合物は未だに見い出されていない。そのため
にいろいろな特性を持った数種の液晶化合物を混合した
り、あるいは非液晶化合物を混合したりして実用に供し
ているのが現状であるが、やはり、充分満足できるもの
ではない。
【0006】このように混合して用いられるエステル系
の化合物では、4−アルコキシ安息香酸−(4−フルオ
ロフェノール)−エステルが英国特許GB207059
63に、4−アルコキシ安息香酸−(3,5−ジフルオ
ロ−4−シアノフェノール)−エステルが欧州特許EP
295602や、Mol.Cryst.Liq.Cry
st.172.165に記載されているが、いずれも特
性を充分に満足させるものではなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上示したように、こ
れまで、液晶組成物については種々検討されているが、
未だ完全と言われるものは見いだされていない。また、
液晶組成物に用いられる化合物は、いずれもその特性に
一長一短があり、さらに液晶表示装置によって、前記要
求される特性の度合いも異なるため、目的に応じた特性
を与える新たな液晶化合物および、液晶添加物の出現が
待ち望まれている。
【0008】そこで本発明の目的は、液晶組成物に混合
することによって、液晶組成物のN−I点を損なうこと
なく、しきい値電圧Vthを低くすることのできる新規な
エステル化合物を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
のエステル化合物は下記一般式(I)で表されるもので
ある。
【0010】
【化2】
【0011】(ただし、Rはアルキル基を表し、X、
Y、Zは水素原子あるいはフッ素原子を表し、少なくと
も2つはフッ素原子である。)
【0012】また、本発明の請求項2に記載の液晶組成
物は、前記一般式(I)で表されるエステル化合物を少
なくとも一種含有するものである。
【0013】また、本発明の請求項3に記載の液晶表示
装置は、前記一般式(I)で表されるエステル化合物
を、少なくとも一種含有する液晶組成物を搭載してなる
液晶表示装置である。
【0014】本発明の液晶組成物における、本発明のエ
ステル化合物の配合量は、他の液晶化合物の種類、配合
比等により、一概に決められるものではないが、一般的
には、好ましくは1ないし50重量%、さらに好ましく
は3ないし20重量%である。
【0015】本発明のエステル化合物は、液晶組成物に
混合することによって、液晶組成物のN−I点や粘性η
をそれほど変えずに、しきい値電圧Vthを低くすること
のできる優れた化合物である。
【0016】また、本発明のエステル化合物は多くの液
晶化合物と混合し、液晶組成物を製造することができ
る。本発明のエステル化合物と混合可能な液晶化合物と
してはエステル系、シクロヘキシルフェニル系、ビフェ
ニル系、ピリミジン系、ジオキサン系、トラン系などが
挙げられる。さらに、これらの液晶化合物を複数混合し
たものに本発明のエステル化合物を混合して用いること
もできる。
【0017】本発明のエステル化合物を含有する液晶組
成物は、上述のように、液晶材料として優れた特性を有
し、またこの液晶組成物を搭載した液晶表示装置は、温
度範囲が広く、広い視野角を持つことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】前述したとおり、本発明の請求項
1に記載のエステル化合物は、前記化2における一般式
(I)で表されるものである。
【0019】一般式(I)において、Rはアルキル基を
表し、X、Y、Zは水素原子あるいはフッ素原子を表
し、少なくとも2つはフッ素原子である。
【0020】また、本発明の請求項2に記載の液晶組成
物は、前記一般式(I)で表されるエステル化合物を少
なくとも一種含有する液晶組成物である。
【0021】また、本発明の請求項3に記載の液晶表示
装置は、前記一般式(I)で表されるエステル化合物を
少なくとも一種含有する液晶組成物を搭載してなる液晶
表示装置である。
【0022】本発明のエステル化合物の製造方法につい
て、化3に例を挙げて説明する。なお式中R、X,Y、
Zは前記した意味を示す。
【0023】まず、カルボン酸(a)に塩化チオニル、
五酸化リン等のハロゲン化剤を作用させて酸塩化物
(b)を作製する。次に酸塩化物(b)と置換フェノー
ル(c)とをピリジン等の不活性有機溶媒中で反応させ
た後、反応混合物を水洗、乾燥、再結晶することにより
一般式(I)で表されるエステル化合物を得ることがで
きる。
【0024】
【化3】
【0025】
【実施例】以下、実施例を用いて、本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定され
るものではない。また、本実施例におけるしきい値電圧
Vthは、液晶組成物をセル厚9μmのTN型液晶表示装
置に搭載して測定した値である。
【0026】(実施例1)4−エトキシ安息香酸16.
6gに塩化チオニル24gを加え、環流下で2時間反応
させ、反応終了後塩化チオニルを留去し、その後20m
mHgで減圧蒸留し、4−エトキシ安息香酸塩化物13
gを得た。これをトルエン60mlに溶解し、3、4−
ジフルオロフェノール9.2gとピリジン8gを加え、
還流下で3時間反応させた。反応終了後100mlの水
を加えて有機層を分離し、希塩酸次いで希アルカリ水溶
液の順で洗浄し、さらに飽和食塩水で洗浄した後、無水
硫酸ナトリウムを加えて乾燥させた。次にこの有機層を
ろ過し、ろ液から溶媒を減圧留去した。得られた反応生
成物をヘキサンから再結晶し、化4記載の化合物13g
を得た。この化合物は融点93℃であった。また、この
化合物の赤外線吸収スペクトルを図1に示す。
【0027】
【化4】
【0028】(実施例2)3,4−ジフルオロフェノー
ル9.2gの代わりに3,5−ジフルオロフェノール
9.2gを用いる以外は、実施例1と同様の方法で、化
5記載の化合物13gを得た。この化合物は融点89℃
であった。また、この化合物の赤外線吸収スペクトルを
図2に示す。
【0029】
【化5】
【0030】(実施例3)3,4−ジフルオロフェノー
ル9.2gの代わりに、3,4,5−トリフルオロフェ
ノール10.3gを用いる以外は、実施例1と同様の方
法で、化6記載の化合物14gを得た。この化合物は融
点89℃であった。また、この化合物の赤外線吸収スペ
クトルを図3に示す。
【0031】
【化6】
【0032】(実施例4)市販のネマティック液晶組成
物ZLI−1132(メルク社製)95重量部に、実施
例1で製造した本発明のエステル化合物を5重量部加
え、液晶組成物を作製した。
【0033】(実施例5)市販のネマティック液晶組成
物ZLI−1132(メルク社製)95重量部に、実施
例2で製造した本発明のエステル化合物を5重量部加
え、液晶組成物を作製した。
【0034】(実施例6)市販のネマティック液晶組成
物ZLI−1132(メルク社製)95重量部に、実施
例3で製造した本発明のエステル化合物を5重量部加
え、液晶組成物を作製した。
【0035】実施例4、5、6および、ZLI−113
2のみからなる液晶組成物を比較例として、それぞれの
N−I点、Δn、粘度、Vthを測定した。その結果を次
表に示す。
【0036】
【表1】
【0037】表1の実施例4〜6から明らかなように、
本発明のエステル化合物は、それを含有する液晶組成物
のしきい値電圧Vthを低くし、さらに複屈折△nを小さ
くすることができる。
【0038】
【発明の効果】本発明のエステル化合物は、液晶組成物
に混合することによって、液晶組成物のN−I点や粘性
をそれほど変えることなく、しきい値電圧Vthを低く
し、また複屈折を小さくすることができる。そのため、
本発明のエステル化合物を含有する液晶組成物は液晶材
料として優れた特性を有し、またこの液晶組成物を搭載
した液晶表示装置は、温度範囲が広く、広い視野角を持
つ。さらに、本発明のエステル化合物は種々の化合物と
の充分な相互溶解性が得られ、液晶組成物の構成物質と
して多くの液晶材料と組み合わせて使用することがで
き、液晶組成物の特性改良に有用なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエステル化合物の赤外線吸収スペクト
ルを表す図である。
【図2】本発明のエステル化合物の赤外線吸収スペクト
ルを表す図である。
【図3】本発明のエステル化合物の赤外線吸収スペクト
ルを表す図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I)で表されるエステル化合
    物。 【化1】 (ただし、Rはアルキル基を表し、X、Y、Zは水素原
    子あるいはフッ素原子を表し、少なくとも2つはフッ素
    原子である。)
  2. 【請求項2】 請求項1記載のエステル化合物を少なく
    とも一種含有する液晶組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のエステル化合物を少なく
    とも一種含有する液晶組成物を搭載してなる液晶表示装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015044795A (ja) * 2013-07-31 2015-03-12 株式会社半導体エネルギー研究所 トリフルオロフェニル誘導体、液晶組成物及び液晶表示装置

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