JP2000082608A - 感圧抵抗体及び感圧センサ - Google Patents

感圧抵抗体及び感圧センサ

Info

Publication number
JP2000082608A
JP2000082608A JP11196176A JP19617699A JP2000082608A JP 2000082608 A JP2000082608 A JP 2000082608A JP 11196176 A JP11196176 A JP 11196176A JP 19617699 A JP19617699 A JP 19617699A JP 2000082608 A JP2000082608 A JP 2000082608A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
sensitive resistor
sensitive
film
load
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11196176A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinji Totokawa
真志 都外川
Tomohisa Yoshimi
知久 吉見
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP11196176A priority Critical patent/JP2000082608A/ja
Publication of JP2000082608A publication Critical patent/JP2000082608A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Adjustable Resistors (AREA)
  • Pressure Sensors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気抵抗値の変化を高感度に行うことがで
き,かつ,再現性および耐久性に優れた感圧抵抗体を提
供すること。 【解決手段】 ショア硬度がJIS A50以上,JI
S D80以下の範囲内にある樹脂よりなるベースポリ
マー10と,導電材料2と,ベースポリマー10よりも
弾性率が高く,かつ,狙い膜厚に対する平均粒径の比が
0.25〜2の充填材3とからなり,導電材料2及び充
填材3とがベースポリマー10内に分散され,膜状に形
成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は,感圧センサ等の圧力変換装置に
用いられる感圧抵抗体,特にその感度および信頼性を向
上させた感圧抵抗体に関する。
【0002】
【従来技術】従来,圧力により電気抵抗値を変化させる
圧力変換装置としては,例えば電極間に介在させた抵抗
体の体積抵抗変化を利用するもの,あるいは,電気的接
点間の表面接触抵抗変化を利用するものがある。前者
は,上記抵抗体として導電フィラーを分散させた導電性
ゴムを使用したものが代表的である。後者は,例えば特
公平5−22398号公報に示されているごとく,電気
的接点の一方に,半導体物質層を設けたものがある。
【0003】
【解決しようとする課題】しかしながら,上記従来の圧
力変換装置においては,次の問題がある。即ち,従来の
圧力変換装置は,圧力に対する感度が未だ低く,また,
検出できる圧力範囲(荷重範囲)も狭い。そのため,上
記圧力変換装置をスイッチ等に利用することは可能であ
るが,リニアに荷重を検知する感圧センサとしての使用
には十分な性能を発揮し得ない。また,導電性ゴムを用
いた上記体積抵抗変化を利用したものにおいては,再現
性および耐久性にも劣る。そこで,従来より,感圧セン
サとして利用可能な優れた圧力変換装置を構成すべく,
優れた特性を有する感圧抵抗体の開発が望まれていた。
【0004】本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてな
されたもので,電気抵抗値の変化を高感度に行うことが
でき,かつ,再現性および耐久性に優れた感圧抵抗体を
提供しようとするものである。
【0005】
【課題の解決手段】請求項1に記載の発明は,ショア硬
度がJIS A50以上,JIS D80以下の範囲内
にある樹脂よりなるベースポリマーと,導電材料と,前
記ベースポリマーよりも弾性率が高く,かつ,狙い膜厚
に対する平均粒径の比が0.25〜2の充填材とからな
り,前記導電材料及び前記充填材とが上記ベースポリマ
ー内に分散され,膜状に形成されることを特徴とする感
圧抵抗体にある。
【0006】本発明において最も注目すべきことは,ベ
ースポリマーとして上記特定の硬度を有する樹脂を用い
ていると共に,これに,上記特性を有する充填材を分散
させたことである。
【0007】上記ベースポリマーのショア硬度がJIS
A50未満の場合には,上記感圧抵抗体の塑性変形が
生じやすくなり,十分な耐久性が得られないという問題
がある。一方,JIS D80を超える場合には,例え
ば上記感圧抵抗体を膜状に形成した場合にこれを屈曲さ
せることが困難であるという問題がある。
【0008】上記充填材の特性の1つを特定するための
弾性率とは,応力と歪みの比例係数である。つまり,こ
の弾性率が大きいほど,同じ応力が作用した際の歪みが
小さいことを意味する。したがって,ベースポリマーと
充填材とに同じ応力が作用した場合には,ベースポリマ
ーの方が大きく歪む。
【0009】また,上記充填材としては,感圧抵抗体の
狙い膜厚に対する平均粒径の比が0.25〜2のものを
用いる。この感圧抵抗体の狙い膜厚に対する平均粒径の
比が0.25未満の充填材を用いると,上記感圧抵抗体
の表面粗度が小さくなりすぎるとともに,後述する充填
材添加による効果が発現しないという問題がある。一
方,感圧抵抗体の狙い膜厚に対する平均粒径の比が2よ
り大きい充填材を用いると,上記感圧抵抗体の表面粗度
が大きくなりすぎて,感圧抵抗体への接触が不充分とな
るという問題がある。さらに,上記充填材はベースポリ
マー内において分散される。ここでいう分散とは,上記
充填材の凝集が少なく,単独で分散している状態を言
う。
【0010】次に,上記請求項1に記載した感圧抵抗体
の作用効果について説明する。上記感圧抵抗体を感圧セ
ンサにおける電気的接点間に介在させた場合を考える
と,印加される荷重が低荷重域であるとき,上記接点間
において感圧抵抗体の表面での接触状態が変化して表面
接触抵抗値が変化する。
【0011】この場合において,感圧抵抗体の狙い膜厚
に対する平均粒径の比が0.25〜2である充填材の分
散により,感圧抵抗体の表面は,適度に表面粗度が増大
した状態となっている。このため,荷重の増加による接
触面積の急激な増加を和らげることができる。これによ
り,上記感圧抵抗体は,低荷重域において,印加荷重の
変化に対する抵抗値変化を緩やかにすることができる。
【0012】また,高荷重域においては,上記接触面積
の増大が飽和した後に,感圧抵抗体自体の変形による内
部抵抗の変化が始まる。このときの内部抵抗の変化を,
上記充填材の存在によって大きくすることができる。す
なわち,充填材の弾性率は,ベースポリマーのそれより
も高いので,感圧抵抗体の変形は,充填材の周囲に集中
した状態で生じる。これにより,充填材の周囲に位置す
る多数の導電材料は,荷重の変化に応じて互いの接触状
態に大きな変化を生じる。この結果,ベースポリマー中
に分散する導電材料による導電ネットワーク状態が変化
し,抵抗値が減少する。それ故,上記感圧抵抗体は,高
荷重域においても,荷重変化に対する電気抵抗変化の感
度を高感度にすることができる。
【0013】上記のように,感圧抵抗体は,低荷重域か
ら高荷重域に渡って,荷重の変化に対する電気抵抗変化
の感度を高感度に維持することができ,かつ,その再現
性を得ることができる。
【0014】次に,請求項2に記載のように,前記膜状
に形成される感圧抵抗体の表面粗度は,Rz5〜20μ
mの範囲内の値であることが好ましい。これにより,低
荷重域における荷重の変化に対する電気抵抗変化の感度
を実用レベルに維持することができる。
【0015】また,請求項3に記載のように,前記ベー
スポリマーはポリエステル樹脂あるいはエポキシ樹脂の
いずれかであることが好ましい。この場合には,上記ベ
ースポリマーのショア硬度の範囲を容易に確保すること
ができる。そして,上述した硬度を有するポリエステル
樹脂やエポキシ樹脂のような熱硬化性合成樹脂を用いる
ことにより,塑性変形しにくく,優れた耐久性を有する
感圧抵抗体を得ることができる。
【0016】また,請求項4に記載のように,前記導電
部材としては,カーボンブラックを用いることができ
る。また,請求項5に記載のように,前記カーボンブラ
ックはアセチレンブラックあるいはファーネスブラック
等の導電性カーボンを用いることができる。
【0017】また,請求項6に記載のように,前記導電
部材の平均粒径は,20〜100nmであることが好ま
しい。導電部材の平均粒径が20nm未満の場合には,
導電性のぱらつきが大きいという問題が生ずるおそれが
あり,一方,100nmを超える場合には,感圧抵抗体
の膜がもろくなるおそれが生じる。
【0018】また,請求項7に記載するように,前記充
填材としては,球状シリコシ樹脂を用いることができ
る。球状シリコン樹脂は,硬化したシリコン樹脂の塊を
微粒子化処理することにより得ることができる。
【0019】また,請求項8に記載のように,前記充填
材の添加量は,5〜40重量%であることが好ましい。
上記充填材の添加重が5重量%未満の場合には,上記充
填材添加の効果が十分に発現しないとの問題がある。一
方,充填材の添加重が40重量%を超える場合には,上
記感圧抵抗体への接触が不充分となり,良好な感圧特性
が得られないという問題が生じる。
【0020】次に,請求項9に記載の発明は,請求項1
〜8のいずれか1項に記載の感圧抵抗体を所定のギャッ
プを介して対向配置するとともに,前記対向配置された
感圧抵抗体を両側から挟むように配置された一対の電極
と,前記一対の電極を両側から挟むように配置されたフ
ィルムとからなることを特徴とする感圧センサにある。
【0021】また,請求項10に記載の発明は,第1の
フィルム上に形成された請求項1〜8のいずれか1項に
記載の感圧抵抗体と,前記感圧抵抗体と所定のギャップ
を介して配置される複数の電極と,前記複数の電極を支
持する第2のフィルムとからなることを特徴とする感圧
センサにある。
【0022】また,請求項11に記載の発明は,所定の
ギャップを介して配置された一対の感圧抵抗体と,前記
対向配置された一対の感圧抵抗体を両側から挟むように
配置された一対の電極と,前記一対の電極を両側から挟
むように配置されたフィルムとからなり,前記フィルム
に印加される荷重が低荷重範囲にあるとき,その印加荷
重の増加に応じて一対の感圧抵抗体の接触面積が徐々に
増加し,前記フィルムに印加される荷重が高荷重範囲と
なり,前記一対の感圧抵抗体の接触面積の増加が飽和し
た後には,印加荷重の増加に応じて前記一対の感圧抵抗
体自体の変形により内部抵抗を減少させるように構成さ
れることを特徴とする感圧センサにある。
【0023】また,請求項12に記載の発明は,第1の
フィルム上に形成された感圧抵抗体と,前記感圧抵抗体
と所定のギャップを介して配置される少なくとも2個の
電極と,前記複数の電極を支持する第2のフィルムとか
らなり,前記第1及び第2のフィルムの少なくとも一方
に印加される荷重が低荷重範囲にあるとき,その印加荷
重の増加に応じて前記2個の電極と感圧抵抗体との接触
面積が徐々に増加し,前記第1及び第2のフィルムの少
なくとも一方に印加される荷重が高荷重範囲となり,前
記2個の電極と感圧抵抗体との接触面積の増加が飽和し
た後には,印加荷重の増加に応じて前記感圧抵抗体自体
の変形により内部抵抗を減少させるように構成されるこ
とを特徴とする感圧センサにある。
【0024】そして,上記請求項9から請求項12に記
載した感圧センサを構成することにより,低荷重域から
高荷重域に渡って,荷重の変化に対する電気抵抗変化の
感度を高感度に維持することが可能な感圧センサを得る
ことができる。
【0025】
【発明の実施の形態】実施形態例1 本発明の実施形態例にかかる感圧抵抗体につき,図1〜
図3を用いて説明する。本例の感圧抵抗体1は,図1に
示すごとく,ショア硬度がJIS A50以上,JIS
D80以下の範囲内にある熱硬化性の合成樹脂よりな
るベースポリマー10と,カーボンブラックよりなる導
電材料2と,上記ベースポリマー10よりも弾性率が高
くかつ感圧抵抗体1の狙い膜厚に対する平均粒径の比が
0.25〜2である球状シリコン樹脂よりなる充填材3
とからなる。かつ,該充填材3は上記ベースポリマー1
0内に均一に分散している。
【0026】この感圧抵抗体1の作製は次のように行っ
た。まず,ベースポリマー10としては,硬化後のショ
ア硬度がJIS A60となるポリエステル樹脂を準備
した。また,導電材料2としてのアセチレンブラック
と,充填材3としての感圧抵抗体1の狙い膜厚に対する
平均粒径の比が1.5の球状シリコン樹脂を準備した。
充填剤3は,硬化したシリコン樹脂の塊を微粒子化する
ことにより得たものである。
【0027】次に,得られる感圧抵抗体1における配合
率が,ベースポリマー10が80重量部,導電材料2が
20重量部,充填材3が10重量部となるように,これ
ら原料を配合する。このとき,溶剤,界面活性剤等を適
量添加することもできる。次いで,これらの原料を3本
ロールミル等により分散処理を行い,ペースト状の感圧
抵抗体(以下,感圧抵抗ペーストという)を作製する。
【0028】この感圧抵抗ペーストにおいては,上記球
状シリコン樹脂よりなる充填材3が均一に分散した状態
となる。これは,上記のごとく,球状シリコン樹脂を上
記微粒子化して得たことによって,球状単分散の微粉末
とすることができ,凝集を少なくできるためであると考
えられる。
【0029】次いで,PET(ポリエチレンテレフタレ
ート),PEI(ポリエーテルイミド)等よりなるフィ
ルム5を準備し,このフィルム上に上記感圧抵抗ペース
トを所望のパターンとなるようスクリーン印刷法等によ
って配設する。次いで,熱風循環路において,温度12
0〜150℃に1〜2時間保持することにより,図1に
示すごとき感圧抵抗体1が得られた。なお,このときの
感圧抵抗体1の表面粗度は,感圧抵抗体1の狙い膜厚に
対する平均粒径の比が1.5の球状シリコン樹脂を分散
させたことにより,表面粗度として好ましい範囲である
Rz5〜20μmに含まれている。
【0030】次に,本例の作用効果につき説明する。本
例の感圧抵抗体1においては,図2に示すごとく,上記
特定のサイズの球状シリコン樹脂よりなる充填材3をベ
ースポリマー内に略均一に分散させてあるので,感圧抵
抗体1の表面は,適度に表面粗度が増大した状態とな
る。
【0031】ここで,図2に示すごとく,2枚の感圧抵
抗体を感圧センサにおける電気的接点間に介在させた場
合を考える。この場合において,荷重を加えていくと,
上記適度な面粗度の影響により,凸部から徐々に接触面
積が増加するので接触面積の急激な増加が和らげるられ
る。それ故,感圧抵抗体1においては,荷重に対する表
面接触抵抗値の変化が穏やかとなり,低荷重域における
荷重に対する電気抵抗値変化の感度が実用的な状態に維
持される。
【0032】また,高荷重域においては,上記接触面積
の増大が飽和した後に,感圧抵抗体自体の変形による内
部抵抗の変化が始まる。このとき,充填材3は球状シリ
コン樹脂よりなり,その弾性率はベースポリマー10よ
りも高い。そのため,図3(a)(b)に示すごとく,
感圧抵抗体1の変形は,充填材3自体はあまり変形せ
ず,その周囲に集中した状態で生じる。
【0033】これにより,図3(b)に示すごとく,充
填材3の周囲に位置するカーボンブラックよりなる多数
の導電材料2は,荷重の変化に応じて,互いの接触状態
に大きな変化を起こし,例えば新しい導電ネットワーク
e(図3(b))を形成する。それ故,感圧抵抗体1
は,高荷重域においても,荷重の変化に対する電気抵抗
変化を感度の高いものとすることができる。
【0034】このように,本例の感圧抵抗体1は,低荷
重域から高荷重域まで高感度の特性を維持することがで
き,かつ,その再現性を得ることができる。また,感圧
抵抗体1は,ベースポリマー10として上記硬度特性を
有する熱硬化性のポリエステル樹脂を用いていので,塑
性変形しにくく,優れた耐久性を得ることができる。
【0035】実施形態例2 本例においては,実施形態例1の感圧抵抗体1(試料E
1)を用いて感圧センサ7を作製し,その性能を評価し
た。また,本例においては,各成分の配合料,硬度等を
変更した感圧抵抗体を複数準備し(試料E2〜E5,C
1,C2),同様に評価した。
【0036】準備した各感圧抵抗体の成分配合料等を表
1に示す。試料E1は,上記のごとく実施形態例1にお
ける感圧抵抗体1である。試料E2は,試料E1の充填
材3の配合量を10重量部増やしたものである。試料E
3は,試料E2における充填材3のサイズを感圧抵抗体
1の狙い膜厚に対する平均粒径の比が0.6となるよう
にしたものである。
【0037】試料E4は,試料E1におけるベースポリ
マー10をショア硬度がJIS A80のエポキシ樹脂
に変更すると共にその配合量を85重量部まで増加し,
さらにアセチレンブラックの配合量を15重量部まで減
少させたものである。試料E5は,試料E1におけるベ
ースポリマー10をショア硬度がJIS D70のエポ
キシ樹脂に変更したものである。上記試料E1〜E5は
いずれも本発明品であり,上記特徴以外は試料E1と同
様である。
【0038】試料C1は,試料E1における充填材3の
配合量を0とした比較例である。試料C2は,一般に感
圧抵抗体として販売されている市販品(商品名:FSR
PART#302(インターリンク社製))の比較品で
ある。
【0039】次に,上記各感圧抵抗体(E1〜E5,C
1,C2)を用いて感圧センサ7を作製した。感圧セン
サ7は,図4に示すごとく,PET,PEI等よりなる
ベースフィルム71上にレジンAgよりなる導体部(電
極)72を設け,さらに導体部72上に感圧抵抗体1を
設けた。そして,2組の感圧抵抗体1をスペーサ75を
介して対面させることにより,空間層70を有する対面
電極型の感圧センサ7を構成した。なお,各感圧抵抗体
1の配設方法は,実施形態例1と同様である。
【0040】次に,上記各感圧センサ7を用いて感圧感
度を測定した。感圧感度は,感圧センサ77に矢印A
(図4)方向の荷重を加え,その荷重に対する電気抵抗
値の変化の傾きにより求めた。また,電気抵抗値の測定
は,図4に示すごとく,各導体部72のリード部R1,
R2より行った。
【0041】測定結果を表1に示す。表1より知られる
ごとく,本発明品(E1〜E5)は,いずれも比較品
(C1,C2)よりも優れた感圧感度特性を示した。こ
の結果から,本発明の構成が感圧抵抗体の特性向上に非
常に有効であることが分かる。
【0042】
【表1】
【0043】なお,本例においては,上記のごとく対面
電極側の感圧センサ7(図4)を用いたが,これに代え
て図5に示すごときショーティングバー型感圧センサ8
を用いた場合にも同様の作用効果が得られる。このショ
ーティングバー型感圧センサ8は,同図に示すごとく,
ベースフィルム81上に直接感圧抵抗体1を設け,これ
に対向して,ベースフィルム81上に導体部(電極)8
2を分割配置したものである。なお,符号85はスペー
サである。
【0044】このショーティングバー型感圧センサにお
いては,一対の電極がくし歯形状に配置されており,荷
重を受けることによって,その一対の電極と感圧抵抗体
1との接触面横が増加するものである。上述の実施形態
例1,2では,充填材3として球状シリコン樹脂を用い
たが,これに限らず,上述した特性を有するものであれ
ば他の材料のものを用いても良い。例えば,熱膨張カプ
セル(マイクロバルーン)や,シリコン樹脂以外の樹脂
を使用しても良い。
【0045】また,上述の実施形態例においては,感圧
抵抗体1の膜厚は,感圧センサ7の厚みを薄く形成する
ため,5〜20μmの範囲の任意の値を狙い膜厚とす
る。そして,感圧抵抗体1に分散される充填材3の平均
粒径は,その狙い膜厚に応じて5〜40μmの範囲に設
定することにより,感圧抵抗体1の狙い膜厚に対する充
填材3の平均粒径の比を0.25〜2の範囲とすること
ができる。さらに,感圧抵抗体1の膜厚を5〜20μm
の範囲の任意の値とし,かつ,充填材3の平均粒径を5
〜40μmに設定することにより,感圧抵抗体1の表面
粗度を,Rz5〜20μmとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例1における,感圧抵抗体の構成を示
す説明図。
【図2】実施形態例1における,感圧抵抗体の表面状態
を示す説明図。
【図3】実施形態例1における,(a)加圧前,(b)
加圧後,における導電材料による導電ネットワーク状態
を示す説明図。
【図4】実施形態例2における,感圧センサの構成を示
す説明図。
【図5】実施形態例2における,他の感圧センサの構成
を示す説明図。
【符号の説明】
1...感圧抵抗体, 10...ベースポリマー, 2...導電材料(カーボンブラック), 3...充填材(球状シリコン樹脂),

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ショア硬度がJIS A50以上,JI
    S D80以下の範囲内にある樹脂よりなるベースポリ
    マーと,導電材料と,前記ベースポリマーよりも弾性率
    が高く,かつ,狙い膜厚に対する平均粒径の比が0.2
    5〜2の充填材とからなり,前記導電材料及び前記充填
    材とが上記ベースポリマー内に分散され,膜状に形成さ
    れることを特徴とする感圧抵抗体。
  2. 【請求項2】 請求項1において,前記膜状に形成され
    る感圧抵抗体の表面粗度は,Rz5〜20μmの範囲内
    の値であることを特徴とする感圧抵抗体。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において,前記ベースポ
    リマーはポリエステル樹脂あるいはエポキシ樹脂のいず
    れかであることを特徴とする感圧抵抗体。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項において,
    前記導電部材はカーボンブラックであることを特徴とす
    る感圧抵抗体。
  5. 【請求項5】 請求項4において,前記カーボンブラッ
    クはアセチレンブラックあるいはファーネスブラックの
    いずれかであることを特徴とする感圧抵抗体。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項において,
    前記導電部材の平均粒径は,20〜100nmであるこ
    とを特徴とする感圧抵抗体。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項において,
    前記充填材は球状シリコシ樹脂であることを特徴とする
    感圧抵抗体。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれか1項において,
    前記充填材の添加量は,5〜40重量%であることを特
    徴とする感圧抵抗体。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれか1項に記載の感
    圧抵抗体を所定のギャップを介して対向配置するととも
    に,前記対向配置された感圧抵抗体を両側から挟むよう
    に配置された一対の電極と,前記一対の電極を両側から
    挟むように配置されたフィルムとからなることを特徴と
    する感圧センサ。
  10. 【請求項10】 第1のフィルム上に形成された請求項
    1〜8のいずれか1項に記載の感圧抵抗体と,前記感圧
    抵抗体と所定のギャップを介して配置される複数の電極
    と,前記複数の電極を支持する第2のフィルムとからな
    ることを特徴とする感圧センサ。
  11. 【請求項11】 所定のギャップを介して配置された一
    対の感圧抵抗体と,前記対向配置された一対の感圧抵抗
    体を両側から挟むように配置された一対の電極と,前記
    一対の電極を両側から挟むように配置されたフィルムと
    からなり,前記フィルムに印加される荷重が低荷重範囲
    にあるとき,その印加荷重の増加に応じて一対の感圧抵
    抗体の接触面積が徐々に増加し,前記フィルムに印加さ
    れる荷重が高荷重範囲となり,前記一対の感圧抵抗体の
    接触面積の増加が飽和した後には,印加荷重の増加に応
    じて前記一対の感圧抵抗体自体の変形により内部抵抗を
    減少させるように構成されることを特徴とする感圧セン
    サ。
  12. 【請求項12】 第1のフィルム上に形成された感圧抵
    抗体と,前記感圧抵抗体と所定のギャップを介して配置
    される少なくとも2個の電極と,前記複数の電極を支持
    する第2のフィルムとからなり,前記第1及び第2のフ
    ィルムの少なくとも一方に印加される荷重が低荷重範囲
    にあるとき,その印加荷重の増加に応じて前記2個の電
    極と感圧抵抗体との接触面積が徐々に増加し,前記第1
    及び第2のフィルムの少なくとも一方に印加される荷重
    が高荷重範囲となり,前記2個の電極と感圧抵抗体との
    接触面積の増加が飽和した後には,印加荷重の増加に応
    じて前記感圧抵抗体自体の変形により内部抵抗を減少さ
    せるように構成されることを特徴とする感圧センサ。
JP11196176A 1998-07-09 1999-07-09 感圧抵抗体及び感圧センサ Pending JP2000082608A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11196176A JP2000082608A (ja) 1998-07-09 1999-07-09 感圧抵抗体及び感圧センサ

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19408898 1998-07-09
JP10-194088 1998-07-09
JP11196176A JP2000082608A (ja) 1998-07-09 1999-07-09 感圧抵抗体及び感圧センサ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000082608A true JP2000082608A (ja) 2000-03-21

Family

ID=26508299

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11196176A Pending JP2000082608A (ja) 1998-07-09 1999-07-09 感圧抵抗体及び感圧センサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000082608A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007225315A (ja) * 2006-02-21 2007-09-06 Tokai Rubber Ind Ltd センサー用複合体
JP2008175570A (ja) * 2007-01-16 2008-07-31 Fujikura Ltd 感圧メンブレンセンサ
JP2009528689A (ja) * 2006-03-01 2009-08-06 ダヴ 電気制御装置
JP2009218029A (ja) * 2008-03-10 2009-09-24 Panasonic Corp 感圧導電シート及びこれを用いたパネルスイッチ
JP2010085233A (ja) * 2008-09-30 2010-04-15 Nissha Printing Co Ltd 感圧センサ
JP2012501087A (ja) * 2008-08-29 2012-01-12 ペラテック リミテッド 電気的に応答する複合材料、その製造方法及び該材料を使用して製造された変換器
WO2017026610A1 (ko) * 2015-08-07 2017-02-16 전자부품연구원 플렉서블 촉각 센서 및 이의 제조 방법

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007225315A (ja) * 2006-02-21 2007-09-06 Tokai Rubber Ind Ltd センサー用複合体
JP2009528689A (ja) * 2006-03-01 2009-08-06 ダヴ 電気制御装置
JP2008175570A (ja) * 2007-01-16 2008-07-31 Fujikura Ltd 感圧メンブレンセンサ
JP2009218029A (ja) * 2008-03-10 2009-09-24 Panasonic Corp 感圧導電シート及びこれを用いたパネルスイッチ
JP2012501087A (ja) * 2008-08-29 2012-01-12 ペラテック リミテッド 電気的に応答する複合材料、その製造方法及び該材料を使用して製造された変換器
JP2010085233A (ja) * 2008-09-30 2010-04-15 Nissha Printing Co Ltd 感圧センサ
WO2017026610A1 (ko) * 2015-08-07 2017-02-16 전자부품연구원 플렉서블 촉각 센서 및 이의 제조 방법
KR101817966B1 (ko) 2015-08-07 2018-01-11 전자부품연구원 플렉서블 촉각 센서 및 이의 제조 방법
US10578501B2 (en) 2015-08-07 2020-03-03 Korea Electronics Technology Institute Flexible tactile sensor and method for manufacturing the same

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN111399682B (zh) 一种纳米复合力传感材料
CN110068404B (zh) 一种电阻式柔性压力传感器件及其制备方法、传感器阵列
JP3980300B2 (ja) 膜状感圧抵抗体および感圧センサ
TWI467601B (zh) 微形變壓阻材料及其製作方法
CN110132120B (zh) 一种可拉伸式压力及拉伸形变传感器
US5296837A (en) Stannous oxide force transducer and composition
JP2001159569A (ja) 感圧センサ
JP5166714B2 (ja) センサー用架橋エラストマー体およびその製法
JP3986985B2 (ja) 感圧抵抗体及び感圧センサ
CN205879411U (zh) 压阻传感器和用于压阻传感器的压敏元件
CN110375895A (zh) 多功能全柔性指纹状触觉传感器
CN107560766A (zh) 压阻传感器和用于压阻传感器的压敏元件
US9618403B2 (en) Strain sensors and methods of manufacture and use
JP4089082B2 (ja) 感圧変換装置
JP2000082608A (ja) 感圧抵抗体及び感圧センサ
WO2023147831A1 (en) Tactile sensor, matrix of tactile sensors; and methods of producing such
Wang et al. A prototype of piezoresistive fringe-electrodes-element based on conductive polymer composite
Jia et al. Flexible and highly sensitive piezoresistive pressure sensor with sandpaper as a mold
Hou et al. Miura‐ori Metastructure Enhanced Conductive Elastomers
Wang Piezoresistive sensor based on conductive polymer composite with transverse electrodes
US3808678A (en) Method of making pressure-sensitive resistor element
JP2003344185A (ja) 感圧センサ
JPH11248557A (ja) 感圧導電センサー
US11204292B1 (en) Deformable pressure sensor and methods of use thereof
CN114812879A (zh) 一种具有超宽且可调线性范围的柔性压力传感器及其制备方法