JP2000080337A - 使い捨てカイロの固定用粘着シ―ト - Google Patents

使い捨てカイロの固定用粘着シ―ト

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JP2000080337A
JP2000080337A JP11195290A JP19529099A JP2000080337A JP 2000080337 A JP2000080337 A JP 2000080337A JP 11195290 A JP11195290 A JP 11195290A JP 19529099 A JP19529099 A JP 19529099A JP 2000080337 A JP2000080337 A JP 2000080337A
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peeling
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adhesive sheet
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JP11195290A
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Masaaki Arakawa
正章 荒川
Yuichi Morimoto
雄一 森本
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 貼着の際の初期接着力(剥離力)と、再剥離
や使用後等の剥離の際の接着力(剥離力)の差が小さい
粘着剤を用いることで、十分な接着固定ができると共
に、使用後や位置変更の際に再剥離し易い使い捨てカイ
ロの固定用粘着シートを提供する。 【解決手段】 基材の片面に粘着剤層を形成した使い捨
てカイロの固定用粘着シートにおいて、該粘着シート
は、被着体から剥がすときの接着力(剥離力)が、貼り
付け初期の接着力の4倍以下であり、かつ剥離する際の
剥離速度を少なくとも3m/分以上としたときの被着体
に対する接着力(剥離力)が、剥離速度の増加につれて
減少するように形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、貼り付けタイプの使い
捨てカイロの固定用に使用され、衣類などの被着体に対
し接着固定しやすくかつ経時後に剥がしやすい使い捨て
カイロの固定用粘着シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、粘着テープ等を用いて種々被着体
を接着固定、再剥離、再固定などを行う分野では、粘着
テープ貼り付け後の保存による時間経過や温度上昇など
により、経時的に被着体に対する接着力(剥離力)が貼
り付け初期の接着力より上昇してしまい、使用後や貼着
位置の変更などの際のように、貼着後ある程度時間が経
過後剥がそうとすると剥離しにくくなったり、被着体を
損傷したり粘着テープ等の基材を破壊したり、または粘
着剤が残り被着体を汚染してしまうなどの問題があっ
た。さらに、通常、剥離速度が大きくなると、剥離力も
大きくなるように設計されているため、特に被着体(例
えば、使い捨てオムツのバックシートなど)の強度が弱
いと、被着体が破れてしまうという問題が多かった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】例えば、使い捨て紙オ
ムツの開閉用として、種々の粘着剤組成物が知られてお
り、例えば、特定の剥離速度において剥離力が最大を示
すことを目的として、スチレン−イソプレン−スチレン
ブロック共重合体等のA−B−Aブロック共重合体、固
型及び液体の粘着付与樹脂及び末端ブロック強化樹脂よ
りなる粘着剤組成物が提案されている(特開平1−95
175号公報)。 しかし、かかる粘着剤組成物を、例
えば使い捨て紙オムツの開閉用として用いた場合、前記
した如く粘着テープ貼り付け後に、保存による時間経過
や温度上昇などにより、経時的に被着体に対する接着力
が初期接着力より大幅に上昇してしまい、特に高速で剥
離したときに剥離力が最大となるため、剥離しにくくな
ったり、また、紙オムツの場合、直接バックシートへ貼
り付けた際、ポリエチレン等でできているバックシート
の破れ、剥離音の低減化、糊残りの防止などの問題の解
決には未だ不十分であった。
【0004】また、使い捨てカイロとして粘着剤を用い
た貼り付けタイプのものが知られているが、衣類等に貼
り付け後の温度上昇などにより経時的に接着力(剥離
力)が上昇し、使用後などのある時間経過後剥がそうと
すると衣類に糊残りが発生したり、衣類等を傷めたりす
るなどの問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、従来の問題点
を改善するためになされたもので、貼り付け後の経時や
温度等で接着力の上昇が少ない粘着剤、すなわち貼着の
際の初期接着力(剥離力)と、再剥離や使用後等の剥離
の際の接着力(剥離力)の差が小さい粘着剤を用いるこ
とで、十分な接着固定ができると共に、使用後や位置変
更の際に再剥離しやすい使い捨てカイロの固定用粘着シ
ートを提供することを目的とする。
【0006】即ち本発明は、基材の片面に粘着剤層を形
成した使い捨てカイロの固定用粘着シートであって、該
使い捨てカイロの固定用粘着シートは、被着体から剥が
すときの接着力(剥離力)が、貼り付け初期の接着力の
4倍以下であり、かつ剥離する際の剥離速度を少なくと
も3m/分以上としたときの被着体に対する接着力(剥
離力)が、剥離速度の増加につれて減少することを特徴
とする使い捨てカイロの固定用粘着シートに関する。ま
た本発明は、基材の片面に粘着剤層を形成した使い捨て
カイロの固定用粘着シートであって、該使い捨てカイロ
の固定用粘着シートは、被着体から剥がすときの接着力
(剥離力)が、貼り付け初期の接着力の4倍以下であ
り、かつ少なくとも10m/分以上の剥離速度における
接着力(剥離力)が、少なくとも0.1m/分以下の剥
離速度における接着力(剥離力)と同じかそれ以下であ
ることを特徴とする使い捨てカイロの固定用粘着シート
に関する。
【0007】本発明における使い捨てカイロの固定用粘
着シートは、基材の片面に粘着剤層を形成したものであ
り、該使い捨てカイロの固定用粘着シートは、再剥離時
の被着体に対する接着力(剥離力)が、貼り付け初期の
接着力の4倍以下、好ましくは3倍以下、さらに好まし
くは1.2〜2.0倍程度しか上昇しないように設計す
ることが重要であり、かかる性能を有する限り、その粘
着剤組成等は特に限定されない。 かかる接着力の上昇
が4倍を超える場合は、接着力(剥離力)が強すぎて衣
類等の被着体を傷めたり、基材を破壊するおそれがあり
好ましくない。ここで初期接着力とは、貼付直後から3
0分後程度以内に剥離するときの接着力をいう。
【0008】また本発明においては、衣類等の被着体に
上記使い捨てカイロの固定用粘着シートを貼り付けた後
剥離する際、その剥離速度が少なくとも3m/分以上に
おける、好ましくは5〜10m/分程度における被着体
(主に綿布)に対する接着力(剥離力)が、剥離速度の
増加につれて減少するという特徴をも有する。これは、
人が剥がす速度は、通常10m/分前後、早い人で20
〜30m/分であるため、この剥離速度領域で接着力
(剥離力)が減少するということは、実用上剥離し易い
という効果がある。
【0009】また本発明においては、少なくとも10m
/分以上、特に10〜100m/分程度の高速域の剥離
速度における剥離力(接着力)が、少なくとも0.1m
/分以下の低速域の剥離速度における剥離力と同じかそ
れ以下であることが好ましい。このように調整すること
により、剥離力が十分に大きく接着固定により外れにく
く、かつ剥がす途中(高速剥離域)では剥離力が小さく
なるため、極めて剥がし易く、実用上好ましい使い捨て
カイロの固定用粘着シートが得られる。
【0010】本発明の使い捨てカイロの固定用粘着シー
トは、例えば下着としての綿布に対する初期(貼り付け
直後、例えば常温(23℃)下)接着力は、通常400
〜800g/25mm程度で、剥離時(例えば経時後や温度
上昇後(50〜60℃)でその後常温に下がったとき)
の接着力は、500〜1200g/25mm程度(剥離速度
0.3m/分において)に設定することが、接着固定の
信頼性、被着体への影響、及び剥離の簡便性などの点か
ら望ましいが、これらに特に限定されるものではない。
【0011】本発明における粘着剤の組成は、上記特性
を満足する限り特に限定されないが、本発明においては
特に、少なくともビニル芳香族化合物を主体とする重合
体ブロックAと共役ジエン化合物を主体とする重合体ブ
ロックBとからなるブロック共重合体であるエラストマ
ー、及び粘着付与樹脂を含むことが望ましい。ここで好
ましいエラストマーとしては、例えばスチレン−イソプ
レン−スチレンブロック共重合体(SIS)、スチレン
−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、
またはこれらの水添タイプ(SIPS、SEBS)等の
スチレン系合成ブロックコポリマーの1種又は2種以上
の混合物が用いられる。
【0012】本発明においてはさらに上記エラストマー
が、ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックA
と共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBとか
らなるブロック共重合体であって、かつブロックAの含
有量が18重量%以上であるブロック共重合体、又は/
及びカップリング率が90%以上であるブロック共重合
体、又は/及び3個以上の末端重合体ブロックAを有す
る放射状ブロック共重合体からなるエラストマーが特に
好ましく用いられる。
【0013】ここでスチレン含有量が18重量%以上、
特に20〜30重量%程度が好ましく用いられる。 こ
のスチレン含有量が多いのが好ましい理由は、スチレン
量を多くすると、粘着剤の弾性率が高くなり、被着体、
例えば繊維への粘着剤のめり込み(濡れ性向上)を防止
することができ、その結果接着力の上昇を抑え剥離時に
軽く剥がすことができるからであると考えられる。
【0014】かかるエラストマーの具体例としては、例
えば、商品名クインタックSH-108、(日本ゼオン社製、
スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、ス
チレン含有量25重量%)、クインタック 3450 (日本
ゼオン社製、スチレン−イソプレン−スチレンブロック
共重合体、スチレン含有量19重量%)、ベクター V-4
111D(トーネックス社製、スチレン−イソプレン−スチ
レンブロック共重合体、スチレン含有量18重量%)、
ベクター V-4211D(トーネックス社製、スチレン−イソ
プレン−スチレンブロック共重合体、スチレン含有量3
0重量%)、RP-6405(シェル化学社製、スチレン−イ
ソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン含有量
30重量%)、 RP-6404(シェル化学社製、スチレン−
イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン含有
量30重量%)などが挙げられるが、これらに限定され
るものではない。
【0015】また、他のエラストマーとしては、ビニル
芳香族化合物を主体とする重合体ブロックAと共役ジエ
ン化合物を主体とする重合体ブロックBとからなるブロ
ック共重合体で、カップリング率(トリブロックの全ブ
ロックに占める重量割合)が90%以上、好ましくは9
3%以上であるスチレン系ブロックコポリマー等のブロ
ック共重合体を主成分とするものも好適に用いられる。
ここで、トリブロックは、それによるドメイン構造
(ビニル芳香族化合物のブロック)により架橋と同じ働
きをもつため、トリブロック量が少ない(カップリング
率が小さい)と、ポリマーの凝集力が低くなって弾性率
が小さくなり、被着体への濡れ性が大きくなって接着力
が上昇してしまうという欠点がある。 従って、かかる
コポリマーを用いることにより、経時や加温等により粘
着剤が柔らかくなったときの糸引き性が減少し、軽く剥
がすことができると考えられる。
【0016】かかるエラストマーの具体例としては、例
えば、商品名ベクター V-4111D(トーネックス社製、ス
チレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、カッ
プリング率99%以上)、ベクター V-4211D(トーネッ
クス社製、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共
重合体、カップリング率99%以上)、クレントン D-1
114X(シェル化学社製、スチレン−イソプレン−スチレ
ンブロック共重合体、カップリング率100%)、クレ
イトン D-1320X(シェル化学社製、スチレン−イソプレ
ン−スチレンブロック共重合体、カップリング率90
%)などが挙げられるが、これらに限定されるものでは
ない。
【0017】また、本発明の粘着剤を構成する他のエラ
ストマーとして、ビニル芳香族化合物を主体とする重合
体ブロックAと共役ジエン化合物を主体とする重合体ブ
ロックBとからなるブロック共重合体で、かつ3個以上
の末端重合体ブロックAを有する放射状ブロック共重合
体からなるものを用いることも好ましい。 すなわち、
ビニル芳香族化合物のブロックAはドメインと呼ばれる
領域をつくり、架橋と同じ働きをする構造をとりポリマ
ーの凝集力を高めている。 よって構造的にはゴム成分
の共役ジエン化合物を取り囲む形となり、末端重合体ブ
ロックAの数が多いほど取り囲む箇所が増加し、ぬれを
発現させるゴム成分を多く取り囲むことになり、被着体
の繊維への粘着剤のめり込みを防止することができ、そ
の結果剥離時に軽く剥がすことができると考えられる。
【0018】かかるポリマーの具体例としては、例え
ば、商品名クインタック SH-108 (日本ゼオン社製、ス
チレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、末端
重合体ブロックAの数3)、クインタック 3450 (日本
ゼオン社製、スチレン−イソプレン−スチレンブロック
共重合体、末端重合体ブロックAの数3)、クレントン
D-1320X(シェル化学社製、スチレン−イソプレン−ス
チレンブロック共重合体、末端重合体ブロックAの数
8)、 RP-6404(シェル化学社製、スチレン−イソプレ
ン−スチレンブロック共重合体、末端重合体ブロックA
の数3〜4)などが挙げられるが、これらに限定される
ものではない。
【0019】即ち、本発明においては、再剥離時の接着
力(剥離力)が貼着時の初期接着力の4倍以下、好まし
くは3倍以下となるように適宜粘着剤組成を設計すれば
よく、好ましくは上記した如くビニル芳香族化合物を主
体とする重合体ブロックAの含有量が18重量%以上で
あるブロック共重合体、又は/及びカップリング率が9
0%以上であるブロック共重合体、又は/及び3個以上
の末端重合体ブロックAを有する放射状ブロック共重合
体、という条件の少なくとも一つを満たすものを適宜選
択することができる。
【0020】本発明の使い捨てカイロの固定用粘着シー
トに使用される粘着剤は、好ましくは少なくともかかる
ブロック共重合体のエラストマーと粘着付与樹脂とから
なる粘着剤組成物であり、特にエラストマー成分100
重量部に対して粘着付与樹脂20〜200重量部、特に
30〜160重量部とすることが望ましい。 粘着付与
樹脂が20重量部未満の場合、経時や温度上昇に従って
弾性率が低下して接着力が低下する、又はもともと粘着
性(タッキネス)が弱い、接着力が小さいという問題が
あり、一方、200重量部を越えると、低温域での粘着
性、接着性に劣るという問題がある。
【0021】かかる粘着付与樹脂としては、常温で固型
もしくは液状である限り限定されないが、接着力の上昇
を抑えるという目的により、粘着剤の凝集力や弾性率を
低下させないなどの点から、固型の場合その軟化点が6
0〜120℃程度、特に90〜100℃が好ましい。
具体的には、例えば、丸善石油社製のマルカレッツシ
リーズ、トーネックス社のエスコレッツシリーズ等の石
油系樹脂、荒川化学社製のアルコンMシリーズ等の脂肪
族樹脂、安原ケミカル社製のクリアロンシリーズ等のテ
ルペン系樹脂等を挙げることができる。
【0022】また上記粘着剤組成物には、必要に応じ
て、老化防止剤、軟化剤、着色剤や充填剤(チタン白、
亜鉛華、炭酸カルシウム、タルク、白マイカ、顔料等)
などを含有させることもできる。一方、本発明に使用す
る粘着剤において、パラフィンオイルなどの軟化剤を含
まないようにすると、粘着剤が比較的硬く、保存後も被
着体の面になじみにくく、一層接着力が上昇しにくいと
いう効果があり、さらに好ましい使い捨てカイロ用粘着
シートを得ることができる。
【0023】さらにこの種の粘着剤は、ホットメルト化
が容易であるため、溶剤タイプに比べて生産性が向上し
かつ無公害化が図れるという利点もある。 また粘着剤
層の厚さは、特に限定されないが、通常10〜150μ
m程度が好ましい。 また例えば衣類等に貼る場合は、
通常10〜60μm程度、特に30〜40μm程度が好
ましい。上記粘着剤の基材や被着体への形成パターン
は、特に限定されず、全面あるいはスジ状、繊維状、ド
ット状など部分的に設けることもでき、また文字や絵を
描くごとくスクリーン塗工により設けることもできる。
その形成方法も限定されないが、ホットメルト状態で
塗工することが好ましい。 また、粘着シートの少なく
とも一端をドライエッジとしてつかみやすくすることも
できる。
【0024】本発明の使い捨てカイロの固定用粘着シー
トは、図1に示す如く、適宜の基材1の片面に、粘着剤
層としての再剥離性粘着剤2を形成して提供される。さ
らにこの粘着剤2を保護するための離型処理されたセパ
レータ(図示せず)を設けることもできる。
【0025】上記基材は特に限定されないが、例えば、
不織布、ポリエステル系、ポリオレフィン系(例えばポ
リエチレン、ポリプロピレン、あるいはこれらのブレン
ド物)等の単独あるいは積層体などのプラスチックフィ
ルムが好ましい。また、図2に記載の如く、本発明の使
い捨てカイロ用粘着シートを多孔質材とヒートシール等
で接合し、袋体とする場合には、ヒートシール層を少な
くとも片側に設けることも好ましい。かかるヒートシー
ル層を用いる場合、そのヒートシール層の材質として
は、常温でタックのないエチレン−酢酸ビニル共重合
体、ポリエチレン(超低密タイプを含む)、エチレン−
アクリル共重合体(EMMA、EAA等)などが好まし
く用いられる。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、貼り付け後の経時や温
度で接着力の上昇が少ない粘着剤、すなわち貼着の際の
初期接着力と、再剥離や使用後等の剥離の際の接着力の
差が小さい粘着剤を用いることで、十分な保持力を有す
る接着固定ができると共に、使用後や位置変更の際に再
剥離しやすい使い捨てカイロの固定用粘着シートを得る
ことができる。
【0027】
【実施例】以下本発明を実施例により説明するが、本発
明はこれら実施例に何ら限定されない。 なお、ここで
部とは重量部を示す。各実施例及び比較例においては、
下記配合からなる粘着剤組成物をトルエン溶液に溶解
し、38μm厚のポリエステルフィルム上に、30μm
厚の粘着剤層となるように塗工、乾燥して、粘着シート
を得た。
【0028】 実施例1 スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー 100部 (カップリング率99%以上、スチレン含有量18重量%、末端スチレンブロ ックの数2、ベクター V4111D トーネックス社製) 石油系樹脂(軟化点95℃、マルカレッツH-700F、丸善石油社製) 50部 老化防止剤(イルガノックス、チバガイギー社製) 2部
【0029】 実施例2 スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー 100部 (カップリング率90%、スチレン含有量10重量%、末端スチレンブロック の数8、クレイトン D-1320X シェル化学社製) 脂肪族系樹脂(軟化点 100℃、アルコン-M100 、荒川化学社製) 40部 老化防止剤(イルガノックス、チバガイギー社製) 2部
【0030】 実施例3 スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー 100部 (カップリング率99%以上、スチレン含有量30重量%、末端スチレンブロ ックの数2、ベクター V4211D トーネックス社製) 石油系樹脂(軟化点95℃、マルカレッツH-700F、丸善石油社製) 40部 老化防止剤(イルガノックス、チバガイギー社製) 2部
【0031】 実施例4 スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー 100部 (カップリング率80%、スチレン含有量30重量%、末端スチレンブロック の数2、 RP-6405、シェル化学社製) 石油系樹脂(軟化点90℃、アルコン-M90、荒川化学社製) 50部 老化防止剤(イルガノックス、チバガイギー社製) 2部
【0032】 実施例5 スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー 100部 (カップリング率70%、スチレン含有量30重量%、末端スチレンブロック の数3〜4、 RP-6404、シェル化学社製) 石油系樹脂(軟化点95℃、マルカレッツH-700F、丸善石油社製) 180部 老化防止剤(イルガノックス、チバガイギー社製) 2部
【0033】 実施例6 スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー 100部 (カップリング率60%、スチレン含有量25重量%、末端スチレンブロック の数3、クインタック SH-108 、日本ゼオン社製) 石油系樹脂(軟化点95℃、マルカレッツH-700F、丸善石油社製) 40部 老化防止剤(イルガノックス、チバガイギー社製) 2部
【0034】 比較例1 スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー 100部 (カップリング率22%、スチレン含有量15重量%、末端スチレンブロック の数2、クインタック SL-113 、日本ゼオン社製) 石油系樹脂(軟化点95℃、マルカレッツH-700F、丸善石油社製) 40部 老化防止剤(イルガノックス、チバガイギー社製) 2部
【0035】 比較例2 スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー 100部 (カップリング率48%、スチレン含有量17重量%、末端スチレンブロック の数2、クインタック 3433 、日本ゼオン社製) 石油系樹脂(軟化点95℃、マルカレッツH-700F、丸善石油社製) 40部 老化防止剤(イルガノックス、チバガイギー社製) 2部
【0036】評価 各実施例及び比較例で得られた粘着テープの初期接着
力、及び保存(加温)後の接着力を下記方法で測定し、
その結果を表1に示す。 〔初期接着力〕各粘着テープをポリエチレンフィルム
(厚さ200μm)に、23℃の雰囲気下で2kgロー
ラーの1往復で貼り合わせ、30分後の180°ピーリ
ング力(剥離速度0.3m/分)を測定した。
【0037】〔保存(加温)後接着力〕各粘着テープを
ポリエチレンフィルム(厚さ200μm)に、23℃の
雰囲気下で2kgローラーの1往復で貼り合わせ、50
℃で3日間と7日間保存後取り出し、23℃の雰囲気下
で180°ピーリング力(剥離速度0.3m/分)を測
定した。
【0038】
【表1】
【0039】〔保存(経時)後接着力〕各粘着テープを
ポリエチレンフィルム(厚さ200μm)に、23℃の
雰囲気下で2kgローラーの1往復で貼り合わせ、23
℃で1ケ月後、6ケ月後、30ケ月後の保存後の180
°ピーリング力(剥離速度0.3m/分)を測定し、そ
の結果を表2に示した。
【0040】
【表2】
【0041】〔保持力測定〕ポリエチレンフィルム(50
×80mm2 、厚さ100μm) に、接着面積が25×25mm2
となるように粘着テープを貼り付け、40℃雰囲気で 600
g 荷重の際の落下時間を測定したところ、実施例、比較
例共に200分以上であった。
【0042】〔剥離速度と接着力(剥離力)との関係〕
実施例1及び比較例1で得た初期接着力測定サンプル、
すなわち23℃の雰囲気下で、被着体(200μmのポ
リエチレンフィルム)に各粘着シートを2kgローラー
の1往復で圧着したサンプルを、60℃×1時間放置
後、引っ張り試験機により各剥離速度にて23℃、63
%RHにおける180°ピーリング力を測定した。 そ
の結果を図3に示す。 この結果から、本発明の再剥離
性粘着シートを用いた場合(実施例1)、剥離速度が約
0.1m/分以上のときの被着体に対する接着力(剥離
力)が、剥離速度の増加につれて減少するため、実用上
剥離し易いことがわかる。一方、比較例1を用いた場
合、剥離速度が約0.1m/分以上になると被着体に対
する接着力(剥離力)が、剥離速度の増加につれて急上
昇するため、実用上剥離しにくくなることがわかる。
【0043】〔再剥離性〕実施例1〜3及び後述の比較
例4で得た初期接着力測定サンプルを、23℃の雰囲気
下で、被着体(200μmのポリエチレンフィルム)に
2kgローラーの1往復で圧着し、貼り合わせ後3分以
内に、引っ張り試験機により剥離速度0.3m/分にて
23℃、60%RHにおける180°ピーリング力を繰
り返し測定した。その結果を表3に示した。また、外れ
にくさは、粘着テープを剪断方向に引っ張ったときの外
れにくさとし、以下の基準で評価した。 ○ 外れない △ 外れかけた × 外れた
【0044】
【表3】
【0045】 実施例7 スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー 100部 (日本ゼオン社製、放射型、SH−108、カップリング率60%、スチレン 含有量25%、末端スチレンブロックの数3) 水添石油系樹脂(丸善石油社製、マルカレッツ) 100部 液状テルペン系樹脂、ヤスハラケミカル製、YSレジン) 10部 老化防止剤(チバガイギー社製、イルガノックス1010) 2部 上記の配合の粘着剤(ホットメルトタイプ)を、ホット
メルトコーターで、ポリエチレン層(80μm厚)とエ
チレン−酢酸ビニル共重合体層(酢酸ビニル含有量15
%)の片側ヒートシール層(20μm厚)とからなる基
材シートのポリエチレン層側に、30μm厚となるよう
に塗布し、本発明の粘着シートを得た。
【0046】 比較例3 ポリアクリル酸2−エチルヘキシル 100部 イソシアネート系架橋剤 4部 上記の配合の粘着剤を、トルエン中に混合し、実施例7
と同様の基材シート上に30μm厚となるように塗布し
て、粘着シートを得た。
【0047】 比較例4 スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー 100部 (シエル化学社製、クレイトン D-1107、カップリング率85%、スチレン含 有量15%、末端スチレンブロックの数2) 水添石油系樹脂(丸善石油社製、マルカレッツ) 80部 老化防止剤(チバガイギー社製、イルガノックス1010) 2部 上記の配合の粘着剤を、実施例7と同様にして作成し、
ポリエステルフィルム(約40μm厚)の基材シート上
に30μm厚となるように塗布して、50〜80℃でト
ルエンを飛ばし、粘着シートを得た。
【0048】 比較例5 スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー 100部 (日本ゼオン社製、クインタック SL-113 、カップリング率20%、スチレン 含有量15重量%、末端スチレンブロックの数2) 水添石油系樹脂(丸善石油社製、マルカレッツ) 100部 軟化剤(パラフィンオイル) 10部 老化防止剤(チバガイギー社製、イルガノックス1010) 2部 上記の配合の粘着剤(ホットメルトタイプ)を、ホット
メルトコーターで、実施例7と同様の基材上に、30μ
m厚となるように塗布し、粘着シートを得た。
【0049】評価 各実施例及び比較例で得られた粘着シートを、以下の方
法で評価した。なお、被着体としては、1:グンゼYG
肌着、2:標準綿布(JIS)、3:ポリエステル70
/綿30、を用いた。
【0050】〔初期接着力〕23℃の雰囲気下で、各被
着体に粘着シートを2kgローラーの1往復で圧着し、
23℃×1日放置後、引っ張り試験機により0.3m/
分の引張速度にて23℃における180°ピーリング力
を測定した。 その結果を表4に示す。
【0051】〔使用後接着力(剥離力)〕 (a)60℃温度で5kg荷重下で1日保存後の接着力
を、上記と同様の方法で測定した。 (b)常温(23℃)で6ケ月放置後の接着力を、上記
と同様の方法で測定した。 共に、接着力は23℃雰囲気下に一日放置後、23℃で
測定した。 その結果を表4に示す。 この結果から、
本発明の粘着シートを使用した場合、使用後の接着力の
上昇が小さいことがわかる。
【0052】
【表4】
【0053】〔剥離速度と接着力(剥離力)との関係〕
初期接着力測定サンプル、すなわち23℃の雰囲気下
で、被着体(グンゼYG肌着)に各粘着シートを2kg
ローラーの1往復で圧着したサンプルを、60℃×1時
間放置後、引っ張り試験機により各剥離速度にて23℃
における180°ピーリング力を測定した。 その結果
を表5に示す。 この結果から、本発明の粘着シートを
用いた場合、剥離速度が3m/分以上のときの被着体に
対する接着力(剥離力)が、剥離速度の増加につれて減
少するため、実用上剥離し易いことがわかる。
【0054】
【表5】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の使い捨てカイロの固定用粘着シートの
一例を示す断面図である。
【図2】本発明の使い捨てカイロの固定用粘着シートを
用いた使い捨てカイロの一例を示す概略図である。
【図3】本発明における剥離速度と剥離力(接着力)の
関係の一例を示すグラフである。
【符号の説明】
1 基材 2 再剥離性粘着剤

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材の片面に粘着剤層を形成した使い捨
    てカイロの固定用粘着シートであって、該使い捨てカイ
    ロの固定用粘着シートは、被着体から剥がすときの接着
    力(剥離力)が、貼り付け初期の接着力の4倍以下であ
    り、かつ剥離する際の剥離速度を少なくとも3m/分以
    上としたときの被着体に対する接着力(剥離力)が、剥
    離速度の増加につれて減少することを特徴とする使い捨
    てカイロの固定用粘着シート。
  2. 【請求項2】 基材の片面に粘着剤層を形成した使い捨
    てカイロの固定用粘着シートであって、該使い捨てカイ
    ロの固定用粘着シートは、被着体から剥がすときの接着
    力(剥離力)が、貼り付け初期の接着力の4倍以下であ
    り、かつ少なくとも10m/分以上の剥離速度における
    接着力(剥離力)が、少なくとも0.1m/分以下の剥
    離速度における接着力(剥離力)と同じかそれ以下であ
    ることを特徴とする使い捨てカイロの固定用粘着シー
    ト。
  3. 【請求項3】 粘着剤が、少なくともビニル芳香族化合
    物を主体とする重合体ブロックAと共役ジエン化合物を
    主体とする重合体ブロックBとからなるブロック共重合
    体であるエラストマー、及び粘着付与樹脂とからなる請
    求項1又は2記載の使い捨てカイロの固定用粘着シー
    ト。
  4. 【請求項4】 エラストマーが、ビニル芳香族化合物を
    主体とする重合体ブロックAと共役ジエン化合物を主体
    とする重合体ブロックBとからなるブロック共重合体で
    あって、ブロックAの含有量が18重量%以上であるブ
    ロック共重合体、又は/及びカップリング率が90%以
    上であるブロック共重合体、又は/及び3個以上の末端
    重合体ブロックAを有する放射状ブロック共重合体から
    なることを特徴とする請求項3記載の使い捨てカイロの
    固定用粘着シート。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003024369A (ja) * 2001-07-12 2003-01-28 Uni Charm Corp 絆創膏
WO2006004015A1 (ja) * 2004-06-30 2006-01-12 Uni-Charm Co., Ltd. 使い捨て着用物品
JP2018184492A (ja) * 2017-04-24 2018-11-22 三井化学株式会社 接着材樹脂および積層体

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