JP2000071395A - 包装用積層フィルムおよび蒸着包装用積層フィルム - Google Patents
包装用積層フィルムおよび蒸着包装用積層フィルムInfo
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Abstract
に優れた、各種ガスバリア包装用として好適な包装用フ
ィルムを提供すること。 【解決手段】アンカーコート剤とエチレン−ビニルアル
コール共重合樹脂が積層被膜を形成した積層フィルムで
あって、アンカーコート剤が水および/またはアルコー
ル溶液に分散または溶解するポリエステル系ウレタン樹
脂であり、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂が水
および/またはアルコール溶液に分散または溶解する樹
脂であり、エチレンを25〜50モル%含有することを
特徴とする包装用積層フィルム。
Description
性に優れ、耐熱性、密着性、透明性、ガスバリア性に優
れた包装用積層フィルムに関し、電子レンジ適性を備
え、また、加工適性に優れた包装用積層フィルムに関す
るものである。
フィルムは、製膜性、透明性、成形性および防湿性に優
れていることから、広く包装用途に用いられてきてい
る。これらのフィルムは、無延伸ポリオレフィン系フィ
ルムとラミネートされ、包装材料の基材フィルムとして
用いられている。
上する目的で、ポリ塩化ビニリデン(以下、「PVD
C」と略称する)コート層が積層されたポリエステルフ
ィルムまたはポリプロピレンフィルムなどのフィルムが
包装材料の構成の一部として使用されているのが一般的
である。より具体的には、基材フィルム/PVDC/接
着層/無延伸ポリオレフィンフィルムや基材フィルム/
印刷層/接着層/PVDCまたはアルミニウム金属/基
材フィルム/接着層/無延伸ポリオレフィンフィルムな
どの構成が知られている。
では、PVDCは樹脂に塩素を含むことから、廃棄・焼
却の際に環境汚染の問題が、近年持ち上がり、塩素を含
まない樹脂フィルムの使用が望まれている。
ビニルアルコール樹脂および金属酸化物からなる皮膜を
設けたフィルムが特開昭56−4563号公報等に提案
されているが、ガスバリア性の湿度依存性が大きく、高
湿度下ではガスバリア性が著しく低下してしまい、まだ
満足のいくレベルではない。
性化合物からなるガスバリア層を有するフィルムが特開
平6−93133号公報および特開平7−41685号
公報等に提案されているが、ハイバリア性を得るために
は、ガスバリア性を形成する過程において長時間の乾燥
または熱処理が必要であるので生産性の点で不利であ
り、また、塗剤と基材との密着性も低い。基材との密着
性が低いと包装袋などに加工した際に、破袋や、袋の変
形などを生じるため安定な包装材が得られない。
技術ではなし得なかった、有機溶剤を使用しない水およ
び/またはアルコール溶液に分散または溶解するアンカ
ーコート剤を塗工し、その上に塩素を含まない、水およ
び/またはアルコール溶液に分散または溶解するガスバ
リア性樹脂を積層被膜を形成し、環境性、作業環境性に
優れ、密着性、透明性、ガスバリア性に優れた包装用積
層フィルムを提供することを目的とする。
水および/またはアルコール溶液に分散または溶解する
アンカーコート剤を塗工し、その上に塩素を含まない、
水および/またはアルコール溶液に分散または溶解する
ガスバリア性樹脂を積層被膜を形成し、環境性、作業環
境性に優れ、密着性、透明性、ガスバリア性に優れた蒸
着包装用の積層フィルムを提供することにある。
の包装用積層フィルムは、基材フィルムの少なくとも片
面上に、水および/またはアルコール溶液に分散または
溶解するアンカーコート剤と、水および/またはアルコ
ール溶液に分散または溶解するエチレン−ビニルアルコ
ール共重合樹脂の積層被膜を形成した包装用積層フィル
ムにおいて、前記エチレン−ビニルアルコール共重合樹
脂が25〜50モル%のエチレンを含有することを特徴
とする包装用積層フィルムである。
は、該包装用積層フィルムの基材フィルムあるいは水お
よび/またはアルコール溶液に分散または溶解するエチ
レン−ビニルアルコール共重合樹脂積層面に無機薄膜が
蒸着されたことを特徴とするものである。
積層フィルム、蒸着包装用積層フィルムについて説明を
する。
ン−ビニルアルコール共重合樹脂は、水および/または
アルコール溶液に分散または溶解することが必要であ
る。本発明におけるアルコール溶液とは、低級アルコー
ルと水の混合液である。
分岐鎖の脂肪族基を有するアルコール性化合物のことで
あり、例えばメタノール、エタノール、n−またはイソ
−プロパノールが好ましく用いられる。
ために、分散また溶解溶液の安定性が維持される範囲内
であれば、混合液中に他の水溶性有機化合物を添加して
もよい。水溶性有機化合物としては、例えば、メタノー
ル、エタノール、n−またはイソ−プロパノールなどの
アルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコ
ール等のグリコール類、メチルセロソルブ、エチルセロ
ソルブ、n−ブチルセルソルブ等のグリコール誘導体、
グリセリン、ワックス類等の多価アルコール類、ジオキ
サン等のエーテル類、酢酸エチル等のエステル類、メチ
ルエチルケトン等のケトン類などが挙げられるが、作業
環境の点から低級アルコール類が好ましい。水および/
またはアルコール溶液は有機溶媒に比べ作業環境性、環
境汚染性の点で優れているので好ましい。また、エチレ
ン−ビニルアルコール共重合樹脂以外の他のガスバリア
性樹脂、例えば塩素を含有するポリ塩化ビニリデンを用
いると廃棄・焼却時での環境汚染の問題があるので好ま
しくない。
ルアルコール共重合樹脂は、25〜50モル%のエチレ
ンを含有することが必要である。エチレン含有率が25
モル%以下であるとガスバリア性の湿度依存性があり、
経時で低下しやすいので好ましくない。逆に50モル%
を越えるとガスバリア性が急激に低下するので好ましく
ない。
剤は、特に限定されないが、ポリオールとイソシアネー
ト化合物の反応により製造されるウレタン樹脂が好まし
い。ポリオール成分として、ポリエステル系、ポリエー
テル系、ポリカーボネート系ポリマー、イソシアネート
化合物としてはジイソシアネート化合物などが挙げられ
る。耐熱性、密着性の点でポリエステル系が好ましい。
有機溶剤に溶解するポリエステル系ウレタン樹脂でも構
わないが、水および/またはアルコール溶液に分散また
は溶解するポリエステル系ウレタン樹脂の方が、作業環
境、環境性の点で好ましい。ポリエステル系ウレタンは
一液硬化型でも二液硬化型でも構わない。該ポリエステ
ル系ウレタン樹脂はポリエステルポリオールとポリイソ
シアネートとを常法によって反応させることにより製造
されるものである。また、必要により鎖伸長剤が用いら
れ得る。
とグリコールとを常法により反応させ得られるものであ
る。ジカルボン酸成分としては、テレフタル酸、イソフ
タル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸などの芳香族
ジカルボン酸、アジピン酸、セバチン酸などの脂肪族ジ
カルボン酸、オキシ安息香酸などのオキシカルボン酸、
およびそれらのエステル形成性誘導体などを用いること
ができる。グリコール成分としてはエチレングリコー
ル、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、
トリエチレングリコールなどの芳香族ジオール、ポリエ
チレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテ
トラメチレングリコールなどのポリ(オキシアルキレ
ン)グリコールなどを用いることができる。また、これ
らは線状構造であるが、3価以上のエステル形成成分を
用いて分岐状ポリエステルとすることもできる。
ばテトラメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメ
チレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネ
ート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リ
ジンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、
1,3−シクロヘキシレンジイソシアネート、1,4−
シクロヘキシレンジイソシアネート、水素添加キシリレ
ンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、
4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、
3,3’−ジメチルー4,4’−ジシクロヘキシルメタ
ンジイソシアネート、1,5−テトラヒドロナフタレン
ジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネート、2,4
−トリレンジイソシアネート2,6一トリレンジイソシ
アネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェ
ニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタン
ジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソ
シアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネ
ート、3,3’−ジメチル−4,4’−ジフェニレンジ
イソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート
等の芳香族ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネ
ート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の芳
香脂肪族ジイソシアネート、2,4,6−トリイソシア
ネートトルエン、2,4,6−トリイソシアネートジフ
ェニルエーテル、トリ(イソシアネートフェニル)メタ
ン、トリ(イソシアネートフェニル)チオフォスファイ
ト等のトリイソシアネート類、ジイソシアネートイソシ
アネートの3モルと水の1モルから誘導されるビウレッ
ト型ポリイソシアネート、ジイソシアネート類の三量化
より形成されるイソシアヌレート型ポリイソシアネー
ト、ジフェニルメタンー4,4’−ジイソシアネート製
造時に副生するポリメチレンポリフェニルポリイソシア
ネート、およびグリコール類、トリオール類またはポリ
エステルポリオール、ポリエーテルポリオール等に上記
のポリイソシアネートを付加して得られるアダクト型ポ
リイソシアネートやイソシアネートプレポリマー等のポ
リイソシアネート類およびこれらの混合物等が挙げられ
る。特に、ジイソシアネートを用いることが好ましい。
れる鎖伸長剤としては、ペンダントカルボキシル基含有
ジオール類や例えばエチレングリコール、ジエチレング
リコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオ
ール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコ
ールなどのグリコール類、あるいはエチレンジアミン、
プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、フェニ
レンジアミン、トリレンジアミン、ジヒェニルジアミ
ン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルメ
タン、ジアミノシクロヘキシルメタンなどのジアミン類
などが挙げられる。
との密着性を良好とするためにポリエステル系ウレタン
樹脂の他に、他の水性樹脂、例えば、ポリ塩化ビニル樹
脂、ウレタンアクリル樹脂、シリコンアクリル樹脂、酢
酸ビニルアクリル樹脂、アクリル樹脂等やラテックス、
例えば、スチレンーブタジエン共重合体ラテックス、ア
クリルニトリルーブタジエン共重合体ラテックス、メチ
ルメタアクリレートーブタジエン共重合体ラテックス、
クロロプレンラテックス、ポリブタジェンラテックスの
ゴム系ラテックス、ポリアクリル酸エステルラテック
ス、ポリ塩化ビニリデンラテックス、ポリブタジエンラ
テックス、あるいはこれらのラテックスのカルボキシル
変性物や水溶性物質、例えば、ポリビニルアルコール、
水溶性エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリエチレンオキ
サイド、水性アクリル樹脂、水性エポキシ樹脂、水性セ
ルロース誘導体、水性ポリエステルおよび水性リグニン
誘導体等を添加しても構わないが、基材フィルムとの接
着性を損なわない範囲で添加してもよい。該水溶液樹脂
中にカルボキシル基、スルホン酸基等の有機酸基を有
し、アミン、アルカリ金属等の塩基性物質と塩を形成し
て分散させてもよく、かつ、水溶液樹脂中に水酸基、ア
ミノ基、カルボキシル基等のイソシアネート基と反応可
能な官能基を有してもよい。
剤としては、ポリエステル系ウレタン樹脂の少なくとも
1種類以上に反応性を有するものであれば、特に限定さ
れない。中でも、イソシアネート系架橋剤、メラミン系
架橋剤、エポキシ系架橋剤などが好ましく用いられる。
また、煮沸処理後の密着性、透明性を良好にする上でポ
リエステル系ウレタン樹脂にシランカップリング剤を添
加することができる。シランカップリング剤としては、
例えば、フェニルトリクロロシラン、ジフェニルジクロ
ロシラン等のクロロシラン、トリメトキシシラン、テト
ラメトキシシラン等のアルコキシシラン、アシロキシシ
ラン、N−2−(アミノエチル)3−アミノプロピルト
リメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプ
ロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルト
リエトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプ
ロピルトリメトキシシラン等のアミノシラン、3−グリ
シドキシプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−
エポキシシクロヘシキル)エチルトリメトキシシラン等
のエポキシシラン、アクリルシラン等が挙げられる。好
ましくは接着性の点からアミノシラン、エポキシシラ
ン、アクリルシラン等が好ましい。添加量はシランの有
機官能基の水への溶解性と水溶液のpH等にもよるが、
通常0.1〜5.0重量%の範囲内である。
は、ポリオレフィン系樹脂、ナイロン樹脂、ポリエチレ
ンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂
の二軸延伸フィルムの基材フィルムが好ましく、特にコ
スト、耐熱性、ガスバリア性の点でポリエチレンテレフ
タレートなどのポリエステル、ポリエチレン、ポリプロ
ピレンなどのポリオレフィンフィルムであることが好ま
しい。特に、酸素、水蒸気の両バリア性に優れた包装用
積層フィルムを得るには、基材フィルムは、ポリプロピ
レン系樹脂が好ましい。基材フィルムは、無延伸、一軸
延伸、二軸延伸のいずれでもよいが、寸法安定性および
機械特性の点から二軸延伸フィルムを用いることが特に
好ましい。
ソペンタッド分率とは、ポリプロピレンの立体規則性を
反映するものである。一般のポリプロピレンはアイソタ
クチックの構造をとっており、ポリプロプレンの隣接し
ている繰り返し単位の構造が、立体化学的にメソ(me
so)と呼ばれる構造をとっている。そして、このポリ
プロピレン系樹脂を13C−NMRで測定することによ
り、このアイソタクチックな立体規則性を評価すること
ができる。一般には、ポリプロピレン分子鎖における5
個の繰り返し単位の立体配座(ペンタッド、penta
d)で表し、上記のメソ構造が並んだメソペンタッド分
率(以下、「mmmm」と略称する)で表現されてい
る。なお、mmmmは、T.HAYASHIらの報告
[POLYMER、vol.29、138〜143(1
988)]に記載の方法で13C−NMRから求めるこ
とができる。本発明におけるポリプロピレンフィルムは
mmmmが98%以上のポリプロピレン系樹脂が好まし
い。好ましくは98.5%以上でありさらに好ましくは
99%以上である。ポリプロピレン系樹脂のmmmmが
98%未満では抗張力および熱寸法安定性が劣るため
に、蒸着加工、スリット加工、ラミネート加工などの二
次加工時にクラック、皺が入り、印刷ずれ等の問題が生
じやすく、またガスバリア性が悪化しやすいので好まし
くない。
効果が損なわれない範囲内で、必要に応じて、低密度ポ
リエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレ
ン、直鎖状低密度ポリエチレン(LLD−PE)、エチ
ルアクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体、エチレ
ン-nブチルアクリレート共重合体、ポリプロピレンな
どのポリオレフィン系樹脂を1種または2種以上を添加
することもできる。
円滑に塗工できるようにするために、予備処理として基
材フィルムの表面にコロナ放電処理を好ましく採用でき
る。コロナ放電処理時の雰囲気ガスとしては、空気、炭
酸ガス、あるいは窒素/炭酸ガスの混合系のいずれでも
よく、特に炭酸ガスあるいは窒素/炭酸ガスの混合ガス
(体積比=95/5〜50/50)中でコロナ処理する
ことが好ましい。
損なわれない鞄囲で、必要に応じて、添加剤を添加する
ことができる。例えば、ブロッキング防止剤、造核剤、
紫外線吸収剤、耐熱安定剤、酸化防止剤、耐候安定剤、
帯電防止剤、無機・有機の充填剤など通常樹脂に添加し
て使用される添加剤を含有することができる。ブロッキ
ング防止剤としては、無機粒子および/または架橋有機
粒子またこれらの混合体がより好ましい。無機粒子とし
ては、特に限定されないが、炭酸カルシウム、カオリ
ン、タルク、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、硫酸カ
ルシウム、硫酸バリウム、リン酸リチウム、リン酸カル
シウム、リン酸マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化
ケイ素、酸化チタン、酸化ジルコニウム、フッ化リチウ
ム等を用いることができる。有機粒子としては、シュウ
酸カルシウムやカルシウム、バリウム、亜鉛、マンガ
ン、マグネシウム等のテレフタル酸塩等を用いることが
できる。架橋高分子粒子としては、ジビニルベンゼン、
スチレン、アクリル酸、メタクリ酸、アクリル酸、メタ
クリル酸のビニル系モノマーの単独または共重合体が挙
げられる。その他、ポリテトラフルオロエチレン、ベン
ゾグアナミン樹脂、熱硬化エポキシ樹脂、不飽和ポリエ
ステル樹脂、熱硬化性尿素樹脂、熱硬化性フェノール樹
脂などの有機微粒子も好ましく用いられる。粒子形状は
球状のものが好ましく、粒径は1〜6μmの範囲が好ま
しい。
および/またはアルコール溶液に分散または溶解するエ
チレン−ビニルアルコール共重合樹脂および無機系層状
化合物を主たる構成成分の積層被膜を形成することが好
ましい。
薄の単位結晶層が重なって一つの層状粒子を形成してい
る無機化合物のことであり、溶媒に膨潤・へき開するも
のが好ましい。これらの中でも、特に溶媒への膨潤性を
持つ粘度化合物が好ましく用いられる。
化合物とは、極薄の単位結晶層間に水を配位、吸収・膨
潤する性質を持つ粘土化合物であり、一般には、Si4+
がO2-に対して配位し4面体構造を構成する層とA
l3+、Mg2+、Fe2+、Fe3+等がO2-およびOH-に
対して配位し8面体構造を構成する層とが1対1あるい
は2対1で結合し積み重なって層状構造を構成してお
り、天然のものであっても合成されたものでもよい。代
表的なものとしては、ハロイサイト、カオリナイト、モ
ンモリロナイト、バーキュライト、ディッカライト、ナ
クライト、アンチゴライト、パイロフィライト、ヘクト
ライト、ハイデライト、マーガライト、タルク、テトラ
シリシックマイカ、白雲母、金雲母、緑泥石等が挙げら
れる。層状化合物の大きさとしては、平均粒径5μm以
下、厚み500nm以下が好ましい。
ル共重合樹脂/無機系層状化合物の混合比率は、重量比
で10/90〜95/5の範囲内が好ましい。10/9
0より小さいときは積層被膜の強度・伸度、屈曲性が悪
く、95/5より大きいときは高湿度でのガスバリア性
の低下が大きい。
されないが、ガスバリア性フィルムの観点から、0.1
〜10μmが好ましく、より好ましくは0.3〜6μm
である。
なわない範囲内であれば各種の添加剤が含まれていても
よい。例えば、酸化防止剤、耐侯剤、熱安定剤、滑剤、
結晶核剤、紫外線吸収剤、着色剤である。また、透明性
を損なわない範囲内であれば、前記の無機または有機の
粒子を含んでいてもよい。
状化合物−ポリマー間、ポリマー間または無機系層状化
合物間等の相互作用を高めるために、2価以上の金属
塩、触媒成分などを添加してもよい。カルシウム、マグ
ネシウム、アルミニウム元素などを有する酢酸塩、硫酸
塩、または硝酸塩などを用いると耐湿性が向上するので
好ましい。その量としては、積層被膜に対して1〜10
000ppm程度である。
の基材フィルムあるいはエチレン−ビニルアルコール共
重合樹脂の積層被膜面に無機薄膜を蒸着することが好ま
しい。
(1)基材フィルム上にアンカーコート剤、エチレン−
ビニルアルコール共重合樹脂の順に積層被膜を形成した
後、無機薄膜を蒸着する構成でも、(2)基材フィルム
上に無機薄膜を蒸着した後、アンカーコート剤、エチレ
ン−ビニルアルコール共重合樹脂の順に積層被膜を形成
する構成のどちらでも構わない。また、ガスバリア性を
向上する目的で上記(2)の方法のエチレン−ビニルア
ルコール共重合樹脂の積層被膜を形成した後、さらに無
機薄膜を蒸着しても構わないが、透明性、コストの点
で、上記(1)あるいは(2)の構成が好ましい。
無機薄膜とは、アルミニウム薄膜および/またはアルミ
ニウム、珪素、亜鉛、マグネシウムなどの金属酸化物を
好ましく用いることができ、金属酸化物の中でも酸化ア
ルミニウム薄膜がガスバリア性能とコストの面からより
好ましく用いることができる。金属酸化物は、これらの
ものの単独でもよく、複数が混合したものでもよく、金
属成分が一部残存したものでもよい。
は通常の真空蒸着を用いることができるが、イオンプレ
ーティングやスパッタリング、プラズマで蒸発物を活性
化する方法なども用いることができる。
を直接蒸発により堆積する方法や、また、酸化雰囲気下
での反応性蒸着によるものも生産性の上からより好まし
く採用できる。また化学気相蒸着法(いわゆる「CVD
法」である)も広い意味での蒸着法として用いることが
できる。
素ガスを不活性ガスで希釈したものを真空蒸着機中に必
要量導入したものをいう。不活性ガスとは、アルゴンや
ヘリウムなどの希ガスならびに窒素ガスおよびこれらの
混合ガスを指す。反応性蒸着とは、上記のような酸化雰
囲気下で金属あるいは金属酸化物を蒸発源から蒸発さ
せ、基材フィルム近傍で酸化反応を起こさせ、基材フィ
ルム上に形成する手法である。これらのための蒸発源と
しては、抵抗加熱方式のボード形式や、輻射あるいは高
周波加熱によるルツボ形式や、電子ビーム加熱による方
式などがあるが、特に限定されない。
透明であることが最も好ましいが、一般に完全酸化物を
形成しようとすると、過剰に酸化された部分が形成され
る確率が高く、この部分のガスバリア性能が劣り、全体
として高いガスバリア性能をを得ることは難しい。この
ため、多少金属成分が残った不完全酸化膜であってもよ
い。本発明の蒸着包装用積層フィルムの光線透過率は好
ましくは70%以上であり、さらに好ましくは80%以
上、より好ましくは85%以上であることが、包装袋と
して用いた場合に内容物の品質確認上好ましい。光線透
過率の上限は、基材フィルムとして用いる本発明のポリ
プロピレン系樹脂フィルムの光線透過率で制限され、本
発明の基材フィルムの光線透過率の上限は92%である
ことから、実質的な光線透過率の上限は92%である。
膜の場合、一般に20〜50nmの厚みが用いられ、光
学濃度(光線透過率の逆数の対数)で1.5〜3程度の
ものが蒸着される。また金属酸化物の場合、ガスバリア
性能および可とう性などの点で、好ましくは5〜100
nm、より好ましくは8〜50nmの範囲を用いること
ができる。5nm未満では、ガスバリア性能が十分でな
く、膜厚が100nmを超えると蒸着時に金属酸化物の
凝集潜熱により、フィルムの極表面が溶融して白化する
熱負けの発生や、蒸着膜の可とう性が悪くなり、さらに
フィルムの折り曲げなどにより、蒸着膜の割れや、剥離
が生じやすくなるので好ましくない。
またはエチレン−ビニルアルコール共重合樹脂積層表面
をコロナ放電処理を施し、表面の濡れ張力を35mN/
m以上に上げることは、蒸着無機薄膜の密着性が向上さ
せるため好ましく採用できる。このときのコロナ放電処
理時の雰囲気ガスとしては、空気、炭酸ガス、あるいは
窒素/炭酸ガスの混合系のいずれでもよく、特に、炭酸
ガスあるいは窒素/炭酸ガスの混合ガス(体積比=95
/5〜50/50)中でコロナ処理すると、フィルム表
面の濡れ張力が35mN/m以上に上がるので好まし
い。
エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂の積層面あるい
は無機薄膜の蒸着面に、他のフィルムを積層することが
好ましい。他のフィルムとしては、ポリオレフィン系樹
脂、ナイロン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂な
どのフィルムが好ましく、二軸延伸フィルムでも無延伸
フィルムでも構わない。ヒートシール層として積層する
場合は、ポリオレフィン系樹脂の無延伸フィルムが好ま
しくこれらのフィルムを押出ラミネート法あるいは接着
剤などで積層することが好ましい。該包装用積層フィル
ムおよび蒸着包装用積層フィルムはヒートシール層同士
を重ね合わせてシールされて包装袋として使用される。
蒸着包装用積層フィルムの製造方法について、基材フィ
ルム/アンカーコート剤/ポリエチレン−ビニルアルコ
ール共重合樹脂/無機薄膜の順に積層した一例を挙げて
説明するが、本発明がこの例に限定されるものではない
ことはもちろんである。
ト前に各種の接着促進処理、例えば空気中やその他の雰
囲気下でのコロナ放電処理、火炎処理、紫外線処理等を
施してもよい。
に塗工してもよいが、インラインで製膜された基材に塗
工してもよい。
コール共重合樹脂を被膜を形成する方法は特に限定され
ず、押し出しラミネート法、メルトコーティング法を用
いてもよいが高速で被膜コートすることが可能である点
で、被膜の構成成分の、水および/またはアルコール溶
液に分散または溶解した溶液をグラビアコート、リバー
スコート、スプレーコート、キッスコート、ダイコート
あるいはメタリングバーコートするのが好適である。
共重合樹脂被膜の乾燥方法は特に限定されず、熱ロール
接触法、熱媒(空気、オイル等)接触法、赤外線加熱
法、マイクロ波加熱法等が利用できる。被膜の乾燥は、
ガスバリア性の観点から、100〜170℃の範囲内で
行われることが好ましく、乾燥の時間としては1〜60
秒である。
含んだ塗剤は、溶媒にエチレン−ビニルアルコール共重
合樹脂が溶解もしくは分散しかつ無機系層状化合物が均
一に分散もしくは膨潤した溶液が好ましい。溶媒として
は、水および水/低級アルコール混合溶液が用いられ
る。
を施す表面に対し、各種の接着促進処理、例えば、空気
中やその他の雰囲気下でのコロナ放電処理、火炎処理、
紫外線処理等を施してもよい。
装置を具備した真空蒸着装置内にセットし、冷却金属ド
ラムを介して走行させる。このとき、アルミニウム金属
を加熱蒸発させながら、蒸着を行う。あるいは、蒸発蒸
気箇所に酸素ガスを供給し、アルミニウムを酸化させな
がら走行フィルム面に凝集堆積させ、酸化アルミニウム
蒸着層を形成して巻き取り蒸着包装用積層フィルムとし
た。このときのアルミニウムの蒸発量と供給酸素ガス量
の比率を変更することで、酸化アルミニウム蒸着フィル
ムの光線透過率を変更することができる。蒸着後、真空
蒸着装置内を常圧に戻して巻き取ったフィルムをスリッ
トし、30℃以上の温度で1日以上放置してエージング
することがガスバリア性が安定するので好ましい。
が、本発明がこれらの実施例に限定されるものではな
い。まず測定および評価方法を以下に示す。
次の測定法による。
い、13C−NMRを測定する。得られたスペクトルの
帰属およびmmmmの計算については、T.Hayas
hiらが行った方法[Polymer,29,138(198
8)]に基づいて行い、百分率で表示した。なお、積層
フィルムについては、表層を剥離するか、また削り取
り、上記と同じ方法にて測定した。
型を用いて、波長550nmでの透過率で求めた。
て測定した。
タン系接着剤(主剤“タケラック”A−971/硬化剤
“タケネート”A−3=9/1をコーティングバーを用
いて、厚み約4μm塗工して、厚み25μmの無延伸ポ
リプロピレンフィルム(CPP、東レ合成フィルム
(株)社製T3529)を積層被膜面と貼り合わせた
後、40℃で2日間エージング放置後に、さらに相対湿
度90%で3日間放置した。
面を、セロハンテープで補強し15mm幅に切り出し
て、オリエンテック(株)社製UCT−100型“テン
シロン”を用いて、引張速度300mm/分でCPPフ
ィルムと本フィルムの180度剥離に要した力を被膜と
基材の密着力として評価した。
「○」、0.65N/cm以下のものを「×」、その中
間のものを「△」として評価した。なお、剥離は23℃
で相対湿度65%の雰囲気下で行った。
TRAN”W3/31を用い、温度37.8℃、相対湿
度100%の条件下で測定した値を、g/m2・日の単
位で示した。
N”−100を用いて、温度23℃、相対湿度5%、お
よび温度23℃、相対湿度80%の条件下で測定した値
を、ml/m2 ・日・MPaの単位で示した。
層の厚み フィルムの断面を透過型電子顕微鏡(TEM)にて下記
の条件で写真撮影し、無機薄膜層の厚みを測定した。
0℃、21.2N)で測定した値を示した。
5mgを室温より20℃/分の昇温速度で昇温していっ
た際に、結晶の融解に伴う融解吸熱ピーク位置の温度を
融点とした。
しての実用性について、より優れるものを「◎」、優れ
るものを「○」、やや劣るものを「△」、劣るものを
「×」として評価した。
る。
ソペンタッド分率(mmmm)99.1%のポリプロピ
レン樹脂(MFI=3.7g/10分、融点163℃)
の原料を押出機に供給して270℃の温度で溶融させ、
濾過フィルターを得た後、スリット状の口金でシート状
に成形し、該シートを30℃に保った金属ドラムに巻き
付けて冷却固化せしめ、シート状とした。
手方向に5倍延伸し冷却した後、引き続きテンター式延
伸機に導き、165℃の温度に加熱し、幅方向に9倍延
伸後、165℃の温度で幅方向に10%の弛緩を与えつ
つ6秒間熱処理して、引き続き常温空気をフィルムに吹
き付け、40℃の温度に冷却し、アンカーコートを施す
表面を空気中または窒素/炭酸ガスの混合ガス雰囲気中
でコロナ放電処理を施し、シート表面の自由エネルギー
を45mN/m以上にして、ロール状に巻き取った。
水溶性ポリエステル系ウレタン樹脂を使用し、主剤とし
て水溶性ポリエステル系ウレタン樹脂を50重量%と硬
化剤としてイソシアネート基含有率19重量%の水溶性
ポリイソシアネート化合物(1,6−ヘキサメチレンジ
イソシアネートとメトキシポリエチレンエーテルグリコ
ールから得られる脂肪族イソシアネート)を固形分とし
て50重量%と調合した液に純水を加え5重量%水溶液
として、ロールコーターを用いて、フィルムのコロナ放
電処理面に塗工し、100℃×30秒乾燥して、厚み約
0.4μmのアンカーコート剤を塗工した。その後、無
機系層状化合物として、モンモリロナイト(クニミネ工
業(株)社製“クニピア−F”)を5重量%になるよう
に水に分散させ、エチレン含有率32モル%のエチレン
−ビニルアルコール共重合樹脂に純水/イソプロパノー
ルを重量比50/50を加えた5重量%溶液と混合し塗
剤とし、アンカーコート面にロールコーターを用いて、
塗工し、100℃×30秒乾燥して、エチレン−ビニル
アルコール共重合樹脂と無機系層状化合物の塗工厚み約
4μmの包装用積層フィルムを得た。
℃に加熱したゴムロールを介して、フィルム表面を窒素
/炭酸ガスの混合ガス(窒素/炭酸ガス=85/15)
の雰囲気中で40W・min/m2 の処理条件でコロナ
放電処理を施し、フィルムの濡れ張力を45mN/m以
上にしてロール状に巻き取った。そのときのフィルムの
温度は30℃であり、10時間放置した後に小幅にスリ
ットした。
ルム走行装置を具備した真空蒸着装置内にセットし、
1.00×10-2Paの高真空にした後に、−20℃の
冷却金属ドラムを介して走行させた。このとき、アルミ
ニウム金属を加熱蒸発させながら、蒸発蒸気箇所に酸素
ガスを供給し、アルミニウム金属を酸化させながら走行
フィルムのコロナ放電処理面に凝集堆積させ、酸化アル
ミニウムの蒸着薄膜層を形成して巻取った。蒸着後、真
空蒸着装置内を常圧に戻して、巻取ったフィルムを巻き
返し、40℃の温度で2日間エージングして、蒸着包装
用積層フィルムを得た。
ニルアルコール共重合樹脂を塗剤として、塗工した以外
は実施例1と同様にして包装用積層フィルムおよび蒸着
包装用積層フィルムを得た。
ソペンタッド分率(mmmm)98.6%のポリプロピ
レン樹脂(MFI=3.9g/10分、融点162℃)
の原料および無機系層状化合物として、合成マイカ(ト
ピー工業(株)社製“テトラシリシックマイカ”NA−
TS)を使用した以外は実施例1と同様にして包装用積
層フィルムおよび蒸着包装用積層フィルムを得た。
レ(株)社製ポリプロピレンフィルム“トレファン”タ
イプYB22(厚み22μm)を使用した以外は、実施
例1と同様にして包装用積層フィルムおよび蒸着包装用
積層フィルムを得た。
レ(株)社製ポリプロピレンフィルム“トレファン”タ
イプYB22(厚み22μm)に50℃に加熱したゴム
ロールを介して、フィルム表面を窒素/炭酸ガスの混合
ガス(窒素/炭酸ガス=85/15)の雰囲気中で40
W・min/m2 の処理条件でコロナ放電処理を施し、
フィルムの濡れ張力を45mN/m以上にしてロール状
に巻き取った。
り、10時間放置した後に小幅にスリットした。次に、
小幅にスリットしたフィルムをフイルム走行装置を具備
した真空蒸着装置内にセットし、1.00×10-2Pa
の高真空にした後に、−20℃の冷却金属ドラムを介し
て走行させた。このとき、アルミニウム金属を加熱蒸発
させながら、蒸発蒸気箇所に酸素ガスを供給し、アルミ
ニウム金属を酸化させながら走行フィルムのコロナ放電
処理面に凝集堆積させ、酸化アルミニウムの蒸着薄膜層
を形成して巻取った。蒸着後、真空蒸着装置内を常圧に
戻して、巻取ったフィルムを巻き返し、40℃の温度で
2日間エージングして、蒸着フィルムを得た。
ポリエステル系ウレタン樹脂を用い、主剤として水溶性
ポリエステル系ウレタン樹脂を50重量%と硬化剤とし
てイソシアネート基含有率19重量%の水溶性ポリイソ
シアネート化合物(1,6−ヘキサメチレンジイソシア
ネートとメトキシポリエチレンエーテルグリコールから
得られる脂肪族イソシアネート)を固形分として50重
量%と調合した液に純水を加え5重量%水溶液とし、ロ
ールコーターを用いて、フィルムのコロナ放電処理面に
塗工し、100℃×30秒乾燥して、厚み約0.4μm
のアンカーコート剤を塗工した。その後、無機系層状化
合物として、モンモリロナイト(クニミネ工業(株)社
製“クニピア−F”)を5重量%になるように水に分散
させ、エチレン含有率32モル%のエチレン−ビニルア
ルコール共重合樹脂に純水/イソプロパノールを重量比
50/50を加えた5重量%溶液と混合し塗剤とし、ア
ンカーコート面にロールコーターを用いて、塗工し、1
00℃×30秒乾燥して、エチレン−ビニルアルコール
共重合樹脂と無機系層状化合物の塗工厚み約4μmの包
装用積層フィルムを得た。
ン−ビニルアルコール共重合樹脂の代わりに、ポリビニ
ルアルコール樹脂((株)クラレ社製“ポバール”EV
A−105)を使用した以外は、実施例1と同様にして
包装用積層フィルムを得た。
ン含有量32モル%の代わりに、エチレン含有量55モ
ル%のエチレン−ビニルアルコール共重合樹脂を使用し
た以外は、実施例1と同様にして包装用積層フィルムを
得た。
(mmmm)99.1%の高結晶性ポリプロピレン樹脂
を使用し、実施例1と同様に二軸延伸フィルムを得た
後、コロナ放電処理を施し、小幅にスリットした後、小
幅にスリットしたフィルムをフイルム走行装置を具備し
た真空蒸着装置内にセットし、1.00×10-2Paの
高真空にした後に、−20℃の冷却金属ドラムを介して
走行させた。
せながら、蒸発蒸気箇所に酸素ガスを供給し、アルミニ
ウム金属を酸化させながら走行フィルムのコロナ放電処
理面に凝集堆積させ、酸化アルミニウムの蒸着薄膜層を
形成して巻取った。蒸着後、真空蒸着装置内を常圧に戻
して、巻取ったフィルムを巻き返し、40℃の温度で2
日間エージングして、蒸着包装用フィルムを得た。
用積層フィルムの品質評価結果をまとめたのが表1であ
る。
ルムおよび蒸着包装用積層フィルムは、透明性、ガスバ
リア性に優れたフィルムであった。
に優れる包装用積層フィルムおよび蒸着包装用積層フィ
ルムを得るには、水および/またはアルコール溶液に分
散または溶解するアンカーコート剤とエチレン含有量2
5〜50モル%のエチレン−ビニルアルコール共重合樹
脂を積層被膜を形成させることが必要であることがわか
った。
湿度下の酸素透過率が著しく劣り、比較例3では水蒸気
透過率、酸素透過率とも劣るフィルムであった。
は、ガスバリア樹脂としてエチレン−ビニルアルコール
共重合樹脂を用いることにより、廃棄・焼却における環
境汚染を防止することができ、またアンカーコート剤お
よびエチレン−ビニルアルコール共重合樹脂の分散媒体
に水および/またはアルコール溶液を用いることによ
り、環境性、作業環境性に優れ、さらに透明性、ガスバ
リア性に優れた、各種包装用途に適したフィルムを提供
することができる。
Claims (8)
- 【請求項1】基材フィルムの少なくとも片面上に、水お
よび/またはアルコール溶液に分散または溶解するアン
カーコート剤と、水および/またはアルコール溶液に分
散または溶解するエチレン−ビニルアルコール共重合樹
脂の積層被膜を形成した包装用積層フィルムにおいて、
前記エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂が25〜5
0モル%のエチレンを含有することを特徴とする包装用
積層フィルム。 - 【請求項2】基材フィルムが、ポリプロピレン系樹脂か
らなることを特徴とする請求項1記載の包装用積層フィ
ルム。 - 【請求項3】アンカーコート剤が、水および/またはア
ルコール溶液に分散または溶解するポリエステル系ウレ
タン樹脂を主たる構成成分とすることを特徴とする請求
項1記載の包装用積層フィルム。 - 【請求項4】積層被膜として、水および/またはアルコ
ール溶液に分散または溶解するエチレン−ビニルアルコ
ール共重合樹脂と無機系層状化合物を主たる構成成分と
する積層被膜を形成することを特徴とする請求項1記載
の包装用積層フィルム。 - 【請求項5】基材フィルムのポリプロピレン系樹脂が、
メソペンタッド分率98%以上の高結晶性ポリプロピレ
ン系樹脂であることを特徴とする請求項2記載の包装用
積層フィルム。 - 【請求項6】請求項1記載の包装用積層フィルムの基材
フィルムあるいは水および/またはアルコール溶液に分
散または溶解するエチレン−ビニルアルコール共重合樹
脂の積層被膜面に、無機薄膜が蒸着されてなることを特
徴とする蒸着包装用積層フィルム。 - 【請求項7】無機薄膜が、金属酸化物薄膜であり、蒸着
フィルムの光線透過率が70%以上であることを特徴と
する請求項6記載の蒸着包装用積層フィルム。 - 【請求項8】金属酸化物薄膜が、酸化アルミニウムを主
体とする薄膜であることを特徴とする請求項7記載の蒸
着包装用積層フィルム。
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