JP2000068636A - はんだ付け方法 - Google Patents

はんだ付け方法

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JP2000068636A
JP2000068636A JP10240311A JP24031198A JP2000068636A JP 2000068636 A JP2000068636 A JP 2000068636A JP 10240311 A JP10240311 A JP 10240311A JP 24031198 A JP24031198 A JP 24031198A JP 2000068636 A JP2000068636 A JP 2000068636A
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JP
Japan
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solder
lead
hole
preform
molten solder
Prior art date
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Application number
JP10240311A
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English (en)
Inventor
Hikohito Yamazaki
彦人 山崎
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
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  • Electric Connection Of Electric Components To Printed Circuits (AREA)
  • Lead Frames For Integrated Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】プリント基板およびリードに対して十分なはん
だ濡れ面積を容易に確保すること。 【解決手段】ディスクリート部品の配設される側のプリ
ント基板10の所定の位置にはんだプリフォーム16を
設置し、そのリード14をスルーホール12に挿入し
て、ディスクリート部品が配設される基板側の反対側か
ら溶融はんだをスルーホール12に吹き付け、溶融はん
だの熱をはんだプリフォームに伝えてはんだプリフォー
ムを溶解させる。溶解したはんだプリフォームにより、
ディスクリート部品が配設される基板側に良好なフィレ
ットラインが形成される。そのため、プリント基板およ
びリードに対して十分なはんだ濡れ面積を容易に確保す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント基板に電
子素子部品などのディスクリート部品をはんだ付けする
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、プリント基板に電子素子部品
をはんだ付けする方法として、例えば図9に示すよう
に、プリント基板上に電子素子部品(チップ部品)を配
設する際に、配線とリード(端子)との間に固形のはん
だプリフォームを介設し、このプリント基板の雰囲気を
高温にするなどしてはんだプリフォームを加熱して溶融
させ、適当な温度で冷却してこれを凝固させる方法が知
られている。しかし、このはんだ付け方法では、ディス
クリート部品の配設される基板側からはんだプリフォー
ムに熱が与えられるため、ディスクリート部品にも熱が
与えられてしまう。このとき、ディスクリート部品が熱
に弱いと、ディスクリート部品に熱的な悪影響を及ぼし
てしまうことがある。
【0003】一方、ディスクリート部品のリードをプリ
ント基板にはんだ付けする他の方法として、図10に示
すように、プリント基板に設けられたスルーホールにリ
ードを挿入した後、ディスクリート部品が配設される基
板側の反対側からスルーホールに溶融はんだを吹き付
け、スルーホールに付着させた溶融はんだを凝固させる
方法も広く知られている。なお、図10では、2箇所の
スルーホールに同時に溶融はんだを吹き付けている様子
を示したが、別々に溶融はんだを吹き付けてもよい。図
10に示した場合では、プリント基板(その本体部)が
溶融はんだの濡れにくい樹脂よりなるため、溶融はんだ
はプリント基板の樹脂成形部に濡れず、ランドに濡れ
る。
【0004】このはんだ付け方法では、スルーホールに
吹き付けられた溶融はんだは、図11に示すように、プ
リント基板(ランド)およびリードに濡れて、ディスク
リート部品が配設される基板側の反対側に良好なフィレ
ットラインを形成することができる。また、吹き付けら
れた溶融はんだの一部は、スルーホール(スルーホール
に面する基板面とリードとの間の間隔)にも送り込まれ
て、プリント基板およびリードに対するはんだ濡れ面積
がさらに大きくなる。そのため、プリント基板とリード
との接合強度や電気導通性などで高い特性が得られる。
【0005】また、このはんだ付け方法では、ディスク
リート部品が配設される基板側の反対側から溶融はんだ
がスルーホールに吹き付けられるため、ディスクリート
部品に熱的な影響が及びにくい。特に、ディスクリート
部品と、はんだ付けがなされるリード部との間のリード
の長さを適切に選択することにより、ディスクリート部
品にさらに熱的な影響を及ぼさないようにすることがで
きる。さらに、短時間ではんだ付けをすることができる
利点もある。
【0006】このはんだ付け方法では、溶融はんだの熱
からプリント基板を保護したり、プリント基板の両側の
面(配線面)の配線を接続したり、溶融はんだを濡れや
すくすることなどを目的として、図10にも示したよう
に、プリント基板のスルーホールに面する表面上と、そ
の近傍の配線面上とに、めっき処理が施されるなどして
導電性のランドが形成されることが多い。このとき、溶
融はんだにランドおよびリードに対して濡れ性に優れる
ものを用いれば、図11にも示したように、ディスクリ
ート部品が配設される基板側の反対側に良好なフィレッ
トラインを形成することができるとともに、スルーホー
ル内のプリント基板のリードとの間隔に溶融はんだを送
り込みやすくなる。そのため、スルーホール内のプリン
ト基板およびリードに対するはんだ濡れ面積を容易に大
きくすることができる。
【0007】しかし、このはんだ付け方法では、スルー
ホール内のプリント基板とリードとの間隔が狭いと、デ
ィスクリート部品が配設される基板側に十分な量の溶融
はんだを送ることが難しい。また、ディスクリート部品
が配設される側の反対側から吹き付けられた溶融はんだ
は、重力や表面張力などの作用によって、ディスクリー
ト部品が配設される側のリードおよびプリント基板に対
して濡れ広がりにくい。そのため、図11に示したよう
に、ディスクリート部品が配設される側のプリント基板
上に、溶融はんだによる十分なフィレットラインが形成
されないことがある。
【0008】また、溶融はんだが、プリント基板やリー
ドに対して濡れ性の劣るはんだ材料からなると、その溶
融はんだは雰囲気のガスを巻き込んでプリント基板およ
びリードに濡れてしまうことがある。そのため、溶融は
んだが冷却されて凝固するときに、巻き込まれたガスが
溶融はんだ内に混入して、ブローホール(はんだ内の空
隙)が発生することもある。こうしたブローホールも、
はんだ濡れ面積を低下させてしまう。
【0009】そこで、溶融はんだを吹き付ける圧力を大
きくするなどして、ディスクリート部品が配設される基
板側に十分な量の溶融はんだを送り込むとともに、プリ
ント基板およびリードに対して濡れ性の高い溶融はんだ
を用いることにより、ディスクリート部品が配設される
基板側に十分なフィレットラインを形成し、かつブロー
ホールの発生を防ぐことが考えられる。しかし、溶融は
んだを吹き付ける圧力や溶融はんだの濡れ性などの適正
値は、プリント基板とリードとの間の間隔の形状やリー
ドのスルーホールに対する挿入位置などの条件によって
異なり、その適正値を様々な条件に対応させて制御する
ことは困難である。
【0010】以上の理由などにより、従来のはんだ付け
方法では、プリント基板およびリードに対するはんだ濡
れ面積を大きくすることが困難であった。その結果、プ
リント基板とリードとの間の接合強度や導通性などで十
分に高いものが得られないことがあった。また、ディス
クリート部品が配設される基板側において、プリント基
板に対するはんだ濡れ面積を十分に確保することができ
ないと、ディスクリート部品が配設される側のスルーホ
ールの開口付近の溶融はんだが凝固するときに、図12
に示すように、プリント基板のスルーホールに面する表
面上に形成されたランドに対し、熱収縮によりスルーホ
ールの方向に引っ張り応力を作用させ、そのランドにク
ラックを生じさせることもあった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記実情に鑑
みてなされたものであり、プリント基板およびリードに
対して十分なはんだ濡れ面積を容易に確保することがで
きるはんだ付け方法を提供することを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の請求項1に記載のはんだ付け方法は、プリント基板
のスルーホールにディスクリート部品のリードをはんだ
付けする方法であって、前記ディスクリート部品が配設
される基板側の前記スルーホールの周縁部の少なくとも
一部に板状のはんだプリフォームが設置されているとと
もに、該リードが該スルーホールに挿入されている状態
として、該ディスクリート部品が配設される基板側の反
対側から溶融はんだを該スルーホールに吹き付けるとと
もに、該溶融はんだの熱を該はんだプリフォームに伝え
る手段により該はんだプリフォームを溶融させた後、該
溶融はんだと溶融した該はんだプリフォームとを冷却し
て凝固させることを特徴とする。
【0013】また、上記課題を解決する本発明の請求項
2に記載のはんだ付け方法は、請求項1に記載のはんだ
付け方法において、前記はんだプリフォームは、板状の
基体部と、該基体部から延びる延長部とを一体的に有
し、該延長部を前記スルーホール内に挿入することを特
徴とする。さらに、上記課題を解決する本発明の請求項
3に記載のはんだ付け方法は、請求項2に記載のはんだ
付け方法において、前記はんだプリフォームは、前記延
長部の先端に前記リードの先端部の少なくとも一部を囲
覆する囲覆部を一体的に有することを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】(請求項1に記載のはんだ付け方
法)本発明のはんだ付け方法では、溶融はんだの熱によ
って溶融されたはんだプリフォームは、ディスクリート
部品が配設される基板側のプリント基板およびリードに
容易に濡れ広がることができる。そのため、ディスクリ
ート部品の配設される基板側に良好なフィレットライン
が形成される。また、溶融したはんだプリフォームは、
雰囲気のガスをほとんど巻き込むことなく、プリント基
板およびリードに濡れ広がる。そのため、溶融させたは
んだプリフォームにブローホールが発生することがな
い。
【0015】従って、本発明のはんだ付け方法では、吹
き付ける溶融はんだの圧力を大きくするなどして、ディ
スクリート部品が配設される側に十分な量の溶融はんだ
を送り込んだり、あるいはプリント基板およびリードに
対して濡れ性の高い溶融はんだを用いたりすることな
く、ディスクリート部品が配設される側において、プリ
ント基板およびリードに対して十分なはんだ濡れ面積を
容易に確保することができる。そのため、プリント基板
とリードとの接合強度や電気導通性などの特性を十分に
かつ容易に高くすることができる。
【0016】特に、本発明では、溶融はんだがプリント
基板やリードに対して濡れ性の劣るはんだ材料からなる
場合であっても、はんだプリフォームは、ディスクリー
ト部品が配設される基板側のプリント基板およびリード
に対して容易に濡れることができる。そのため、ディス
クリート部品が配設される基板側に良好なフィレットラ
インを形成することができるとともに、ブローホールの
発生を効果的に防ぐことができ、プリント基板およびリ
ードに対して十分なはんだ濡れ面積を容易に確保するこ
とができる。
【0017】また、本発明のはんだ付け方法では、ディ
スクリート部品が配設される基板側の反対側から、溶融
はんだの熱をはんだプリフォームに伝えるため、ディス
クリート部品に熱的な悪影響が与えられることがない。
そのため、熱に弱いディスクリート部品を容易にプリン
ト基板にはんだ付けすることができる。本発明のはんだ
付け方法では、スルーホールに面するプリント基板の表
面上と、その近傍の配線面上とにめっき処理が施される
などして導電性のランドが形成されていてもよい。この
場合、ディスクリート部品が配設される基板側のフィレ
ットラインが、そのスルーホールの開口付近で凝固する
溶融はんだによるランドに対する引っ張り応力を緩和す
ることができる。そのため、ランドにクラックが生じる
ことが防止される。特に、高弾性のはんだ材ではんだ付
けする場合に、ランドに対する引っ張り応力を十分に緩
和することができるため、ランドにクラックが生じない
ようにすることができる。なお、以下では、スルーホー
ルに面するランドについても、スルーホールに面する基
板面と表すことにする。
【0018】本発明においては、プリント基板の種類に
ついては、それぞれ特に限定されるものではなく、公知
のいずれのものが用いられていてもよい。また、片面実
装のものであってもよいし、両面実装のものであっても
よい。また、ディスクリート部品の種類については特に
限定されるものではなく、公知のディスクリート部品の
いずれが用いられていてもよい。ディスクリート部品の
リードの材質についても特に限定されるものではない。
また、リードの形状についても特に限定されるものでは
なく、例えば、棒状や板状のものが挙げられる。
【0019】はんだプリフォームおよび溶融はんだの材
質についてはそれぞれ特に限定されるものではなく、公
知のはんだ材のいずれを用いてもよい。特に、Sn−P
b系のはんだ材や、Sn−Ag系のはんだ材、Sn−Z
n系のはんだ材などのPbフリーはんだを用いることが
好ましい。はんだプリフォームおよび溶融はんだの双方
とも、同じはんだ材からなることが好ましいが、異なる
はんだ材からなるものであってもよい。
【0020】また、はんだプリフォームの形状および大
きさについては特に限定されるものではないが、リード
の全周を囲む形状とすることが好ましい。すなわち、は
んだプリフォームにリードの形状に合わせた貫通孔を設
け、その貫通孔にリードを貫通させるのである。例え
ば、リードが丸棒状であれば、はんだプリフォームの形
状は、図3(a)に示すような円盤状であることが好ま
しい。このようなはんだプリフォームを用いることによ
り、図2に示すようにリードの全周に良好なフィレット
ラインを形成することができる。また、リードが平板状
であれば、はんだプリフォームの形状は図4(a)に示
すような略方形状であることが好ましい。
【0021】さらに、本発明では、図4(b)に示すよ
うに、複数のはんだプリフォームが設置されていてもよ
い。また、はんだプリフォームがリードの全周を囲むも
のであれば、図3(b)に示すように、複数に分割され
ていてもよい。このように複数に分割されたはんだプリ
フォームを用いれば、リードがスルーホールに挿入され
た後でも、容易に所定位置に設置することができる。
【0022】はんだプリフォームは、スルーホールの周
縁部にプリント配線やランドを形成し、そのプリント配
線やランドの上に設置することが好ましい。このような
設置形態とすることにより、溶融させたはんだプリフォ
ームをその配線やランドの上で広く濡らすことができ
る。その結果、凝固させたはんだプリフォームを介した
リードと配線との電気的導通性を高めることができる。
なお、はんだプリフォームをプリント配線やランドの上
に設置しない場合には、はんだプリフォームが所定位置
に設置されたときのその周囲に相当する部分にプリント
配線を設け、はんだ付けするときに、はんだプリフォー
ムを濡れ広がらせてそのプリント配線に接続することが
できる。
【0023】さらに、はんだプリフォームは、リードに
向けられる方向に厚みが増すような形状としてもよい。
例えば、円盤状のものであれば、図3(c)に示すよう
な形状とすることが好ましく、略方形状であれば、図4
(c)に示すような形状とすることが好ましい。これら
のようなはんだプリフォームを用いれば、さらに良好な
フィレットラインを形成することができる。
【0024】ところで、本発明においては、板状のはん
だプリフォームを所定位置に設置してからリードをスル
ーホールに挿入してもよいし、リードをスルーホールに
挿入してからはんだプリフォームを所定位置に設置して
もよい。このとき、リードの先端がスルーホール内に納
められるように、リードをスルーホールに挿入してもよ
いが、図10に示したように、リードの先端がディスク
リート部品が配設される基板側の反対側から突出するよ
うに、リードをスルーホールに挿入することが好まし
い。後者のようにリードをスルーホールに挿入すること
により、ディスクリート部品が配設される基板側の反対
側に、溶融はんだによる良好なフィレットラインを容易
に形成することができる。以下、リードがスルーホール
に挿入されたときには、リードの先端が、ディスクリー
ト部品が配設される基板側の反対側から突出していると
して、実施形態を説明することにする。
【0025】スルーホールに溶融はんだを吹き付ける方
法については特に限定されるものではなく、公知のいず
れの方法を用いてもよい。このとき、溶融はんだの温度
については、はんだプリフォームの融点よりも高く、か
つ溶融はんだの熱をはんだプリフォームに伝える手段に
応じてはんだプリフォームを十分に溶融することができ
る温度であれば特に限定されるものではない。
【0026】また、このはんだ付けがなされる雰囲気に
ついても特に限定されるものではないが、プリント基板
やリードなどを溶融はんだの熱で酸化させないようにす
るため、不活性ガス(N2ガスなど)の雰囲気や、還元
性の雰囲気が好ましい。プリント基板やリードが酸化す
ると、溶融はんだおよび溶融したはんだプリフォームの
プリント基板およびリードに対する濡れ性が低下してし
まう。
【0027】さらに、溶融はんだの熱をはんだプリフォ
ームに伝える手段については、溶融はんだをスルーホー
ルを通じてはんだプリフォームにも吹き付けて直接その
熱を伝える手段と、スルーホールに面するプリント基板
の面上に形成したランドなどを通じて間接的にその熱を
伝える手段とが挙げられる。前者の手段では、スルーホ
ールおよびリードの形状を適切に選択して、スルーホー
ル内のプリント基板とリードとの間に、ディスクリート
部品が配設される基板側とその反対側とにつながる間隔
が形成されるように、リードをスルーホールに挿入する
必要がある。この間隔を通じ、ディスクリート部品の配
設される基板側の反対側から溶融はんだをはんだプリフ
ォームに吹き付ける。
【0028】このとき、リードおよびスルーホールの形
状、並びにスルーホール内におけるリードの挿入位置を
それぞれ適切に選択して、溶融はんだが流れやすい間隔
の形状および大きさとすることが好ましい。スルーホー
ルに面する基板面とリードとが完全に隔てられるように
挿入することが好ましいが、リードがスルーホールに面
する基板面の一部に接触しているように挿入してもよ
い。
【0029】なお、はんだプリフォームに吹き付けられ
た溶融はんだは、スルーホールに面する基板面とリード
とにも濡れ広がる。そのため、スルーホール内において
も、プリント基板およびリードに対して十分なはんだ濡
れ面積を確保することができる。一方、後者の手段で
は、ランドなど間接的に溶融はんだの熱を伝える手段に
は、熱伝導性の高いものを用いることが好ましい。ま
た、前者の手段のように溶融はんだをはんだプリフォー
ムに吹き付けるための間隔を形成する必要はないが、リ
ードをスルーホールに挿入しやすくするために、スルー
ホールに面する基板面とリードとの間に間隔が形成され
るようにスルーホールおよびリードの形状を適切に選択
することが好ましい。
【0030】このようにスルーホールに面する基板面と
リードとの間に間隔を形成しておけば、スルーホールに
吹き付けた溶融はんだをその間隔に流れ込ませることが
できるとともに、ディスクリート部品が配設される基板
側からも、溶融したはんだプリフォームをその間隔に流
れ込ませることもできるようになる。その結果、スルー
ホール内においても、プリント基板およびリードに対し
てより大きなはんだ濡れ面積を確保することができる。
【0031】なお、前者の手段の方が、溶融はんだの熱
をはんだプリフォームに効率的に伝えることができる点
で後者よりも優れている。両者の手段を組み合わせれ
ば、さらにはんだプリフォームを溶融しやすくなる。溶
融はんだおよび溶融したはんだプリフォームを冷却する
方法についても特に限定されるものではなく、室温で自
然冷却してもよいし、適当な冷却手段を用いて強制的に
冷却を行ってもよい。 (請求項2に記載のはんだ付け方法)本発明のはんだ付
け方法で用いられるはんだプリフォームの延長部は、基
体部がスルーホールの周縁の所定位置に位置したとき
に、スルーホールに面する基板面とリードとの間隔内へ
その基体部から延びる部分と言い換えることができる。
【0032】本発明のはんだ付け方法では、溶融はんだ
によって溶融させたはんだプリフォームの延長部は、ス
ルーホール内のプリント基板およびリードに容易に濡れ
広がることができる。そのため、プリント基板およびリ
ードに対し、請求項1に記載のはんだ付け方法よりもさ
らに大きなはんだ濡れ面積を容易に確保することができ
る。その結果、プリント基板とリードとの接合強度や電
気導通性などの特性を高くすることがさらに容易とな
る。
【0033】基体部については、請求項1に記載のはん
だ付け方法で用いられるはんだプリフォームと同様の形
態とすることができる。一方、延長部の材質についても
請求項1に記載のはんだ付け方法で用いられるはんだプ
リフォームと同様にすることができる。延長部の形状に
ついては特に限定されるものではないが、スルーホール
に面する基板面とリードとの間に形成される間隔の形状
に合わせた形状とすることが好ましい。例えば、リード
が丸棒状であって、基体部が図3(a)に示したような
円盤状の形状を有するものであれば、図5に示すような
円筒状の延長部を設けることが好ましい。また、リード
が平板状であって、基体部が図4(a)に示したような
形状を有するものであれば、図6に示すような形状の延
長部を設けることが好ましい。延長部の延長方向の長さ
についても特に限定されるものではなく、スルーホール
内に納まる長さであってもよいし、スルーホールから突
出する長さであってもよい。
【0034】はんだプリフォームの延長部は、スルーホ
ールに面する基板面およびリードのいずれか一方に接触
させて配設してもよいし、その基板面およびリードのい
ずれとも接触させないように配設してもよい。はんだプ
リフォームに溶融はんだの熱を伝える手段については、
請求項1に記載のはんだ付け方法と同様に、溶融はんだ
をはんだプリフォームに吹き付けて直接その熱を伝える
手段と、スルーホールに面するプリント基板の面上に形
成したランドなどを通じて間接的にその熱を伝える手段
とが挙げられる。
【0035】前者の手段では、溶融はんだの熱は先ず延
長部に伝えられ、次いで延長部から基体部に伝えられ
る。そのため、ディスクリート部品が配設されている基
板側のスルーホールの開口端にある基体部まで溶融はん
だを吹き付ける必要がなくなり、はんだプリフォームの
延長部まで吹き付ければよくなる。従って、溶融はんだ
を吹き付ける圧力をさらに小さくできるとともに、さら
に濡れ性の低い溶融はんだを用いることができるように
なる。
【0036】このとき、延長部がその延長方向に向かっ
て厚みが小さくなるはんだプリフォームを用いれば、ス
ルーホールに面する基板面とリードとの間の間隔の幅
を、延長部の延長方向に向かって大きくすることができ
る。このような間隔には、溶融はんだが流れ込みやすい
ため、溶融はんだの熱をさらに延長部にさらに伝えやす
くなり、延長部を溶融させやすくなる。
【0037】一方、後者の手段では、延長部がスルーホ
ールに面する基板面に接触しているときには、溶融はん
だの熱は先ず延長部に伝えられ、次いで基体部に伝えら
れる。一方、延長部がスルーホールに面する基板面に接
触していないときには、溶融はんだの熱は先ず基体部に
伝えられ、次いで延長部に伝えられる。請求項1に記載
のはんだ付け方法と同様に、前者の手段の方が、溶融は
んだの熱をはんだプリフォームに効率的に伝えることが
できる点で後者よりも優れている。両者の手段を組み合
わせれば、さらにはんだプリフォームを溶融しやすくな
る。 (請求項3に記載のはんだ付け方法)本発明のはんだ付
け方法では、溶融はんだの熱によって溶融させた囲覆部
はリードの先端部に濡れ広がる。また、ディスクリート
部品のリードを、その先端部がディスクリート部品が配
設されている基板側の反対側に突出するようにスルーホ
ールに挿入したときには、溶融した囲覆部によってフィ
レットラインの裾を大きくすることができる。このよう
に、囲覆部を有するはんだプリフォームを用いることに
より、プリント基板およびリードに対し、請求項2に記
載のはんだ付け方法よりもさらに大きなはんだ濡れ面積
を容易に確保することができる。そのため、プリント基
板とリードとの接合強度や電気導通性などを高くするこ
とがさらに容易となる。
【0038】ところで、囲覆部が設けられていないはん
だプリフォームを用いた場合には、スルーホールに挿入
されたリードを所定位置に固定しておくための固定手段
を用いる必要がある。しかしながら、本発明では、はん
だプリフォームの囲覆部でリードを支持することがで
き、スルーホールの所定位置に固定する手段を用いなく
とも、リードを所定位置に固定することができるように
なる。
【0039】囲覆部の材質についても請求項1に記載の
はんだ付け方法で用いられるはんだプリフォームと同様
にすることができる。囲覆部の形状は特に限定されるも
のではないが、例えば、延長部が図6で示したように2
枚の平板を対向させた形態のものであれば、その囲覆部
は、図7に示すような断面U字形状とすることができ
る。このようにリードの先端部の少なくとも一部を囲覆
する囲覆部を設けることにより、ディスクリート部品が
配設される基板側の反対側にさらに良好なフィレットラ
インを形成することができる。
【0040】囲覆部は、リードの先端部を完全に囲覆し
ていることがより好ましい。このように囲覆部を有する
はんだプリフォームを用いることにより、ディスクリー
ト部品が配設される基板側の反対側にさらに良好なフィ
レットラインを形成することができる。例えば、延長部
が図5に示したように円筒状の形状を有する場合には、
その囲覆部は、図8(a)に示すように中空半球状とし
てもよいし、図8(b)に示すように延長部の先端に円
板を取り付けた形態としてもよい。
【0041】本発明では、溶融はんだをスルーホールに
吹き付けるとき、先ず囲覆部に溶融はんだを吹き付けて
これを溶融させた後、延長部およびリードに溶融はんだ
を吹き付けることが好ましい。これにより、ディスクリ
ート部品が配設される基板側の反対側にさらに良好なフ
ィレットラインを形成することができる。
【0042】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。 (実施例1)本実施例では、請求項3に記載のはんだ付
け方法により、プリント基板のスルーホールにディスク
リート部品のリードをはんだ付けした。図1および図2
を参照しながらそのはんだ付けの手順について、以下に
説明する。
【0043】プリント基板10は、その両側の配線面上
にディスクリート部品が実装されるものである。スルー
ホール12は、円筒状(内径1.0mm)の貫通した孔
である。プリント基板10のスルーホール12に面する
基板面10a上には、銅よりなる導電性のランド10b
がメッキによって形成されている。ディスクリート部品
は、セラミックコンデンサの電子素子である。そのリー
ド14は、銅または鉄系の材料よりなり、丸棒状(φ
0.3mm)をしている。
【0044】先ず、はんだプリフォーム16として、S
n−Ag系合金のはんだ材よりなり、図8(a)にも示
したように、円盤状であってその中央部に円柱形状の貫
通孔(φ1mm)を有する基体部16aと、基体部16
aと一体的に形成され、基体部16aの貫通孔と同軸的
につながった中空部を有する円筒状(内径φ1mm、外
径1.0mm以下)の延長部16bと、延長部16bの
先端に形成され略中空半球状の囲覆部16cとから構成
されるものを用意した。
【0045】次いで、図1に示すように、このはんだプ
リフォームの延長部16bをスルーホール12に挿入し
て、その基体部16aをディスクリート部品の配設され
る側のスルーホール12の周縁部に設置した。続いて、
ディスクリート部品のリード14を、基体部16aの貫
通孔に貫通させて延長部16bに挿入し、リード14の
先端部を囲覆部16cの近傍に位置させた。
【0046】次いで、N2ガスの雰囲気中で、ディスク
リート部品の配設される側の反対側から溶融はんだを囲
覆部16cおよび延長部16bもろともスルーホール1
2に吹き付けた。この溶融はんだは、はんだプリフォー
ムと同じはんだ材よりなる。このとき、溶融はんだの熱
によって、囲覆部16cおよび延長部16bが溶融し
た。また、溶融はんだの熱は、溶融した延長部16bお
よびランド10bを通じて基体部16aにも伝わり、基
体部16aが溶融した。その結果、図2に示すように、
スルーホール12に面する基板面10a(ランド10
b)とリード14とに溶融はんだおよび溶融したはんだ
プリフォームが完全に濡れ広がった。また、ディスクリ
ート部品が配設される基板側の反対側だけでなく、ディ
スクリート部品が配設される基板側にも、良好なフィレ
ットラインが形成された。
【0047】最後に、溶融はんだおよび溶融したはんだ
プリフォームを自然冷却して凝固させた。以上のよう
に、本実施例では、プリント基板10およびリード14
に対して十分なはんだ濡れ面積を確保することができ
た。そのため、プリント基板10とリード14との接合
強度や電気導通性などで十分に高い特性値が得られた。
また、凝固させた溶融はんだおよび溶融したはんだプリ
フォーム中には、ブローホールはほとんど見られなかっ
た。さらに、ランド10bにはクラックが生じていなか
った。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1のはんだ付け方法において、はんだ
プリフォームがプリント基板上に設置されているととも
に、ディスクリート部品のリードがはんだプリフォーム
に挿入されている状態を概略的に示す図である。
【図2】 実施例1のはんだ付け方法において、ディス
クリート部品の配設される側の反対側から溶融はんだを
スルーホールに吹き付けた後の様子を概略的に示す図で
ある。(a)はその全体の様子を示した図であり、
(b)は(a)図におけるAの部分を拡大して示した図
である。
【図3】 請求項1に記載のはんだ付け方法で用いるこ
とのできる各種のはんだプリフォームの形状をそれぞれ
示す図である。
【図4】 請求項1に記載のはんだ付け方法で用いるこ
とのできる各種のはんだプリフォームの形状をそれぞれ
示す図である。
【図5】 請求項2に記載のはんだ付け方法で用いるこ
とのできるはんだプリフォームの形状を示す斜視図であ
る。
【図6】 請求項2に記載のはんだ付け方法で用いるこ
とのできるはんだプリフォームの形状を示す斜視図であ
る。
【図7】 請求項3に記載のはんだ付け方法で用いるこ
とのできるはんだプリフォームの形状を示す斜視図であ
る。
【図8】 請求項3に記載のはんだ付け方法で用いるこ
とのできる各種のはんだプリフォームの形状をそれぞれ
示す図である。(a)はその一例の斜視図である。
(b)はその他の一例の縦断面図である。
【図9】 従来のはんだ付け方法を模式的に示す図であ
る。
【図10】 従来のはんだ付け方法を模式的に示す図で
ある。
【図11】 従来のはんだ付け方法により、ディスクリ
ート部品のリードがプリント基板のスルーホールにはん
だ付けされた様子を模式的に示す図である。
【図12】 従来のはんだ付け方法により、ディスクリ
ート部品のリードがプリント基板のスルーホールにはん
だ付けされた様子を模式的に示す図である。
【符号の説明】
10:プリント基板 12:スルーホール 14:リー
ド 16:はんだプリフォーム

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プリント基板のスルーホールにディスク
    リート部品のリードをはんだ付けする方法であって、 前記ディスクリート部品が配設される基板側の前記スル
    ーホールの周縁部の少なくとも一部に板状のはんだプリ
    フォームが設置されているとともに、該リードが該スル
    ーホールに挿入されている状態として、該ディスクリー
    ト部品が配設される基板側の反対側から溶融はんだを該
    スルーホールに吹き付けるとともに、該溶融はんだの熱
    を該はんだプリフォームに伝える手段により該はんだプ
    リフォームを溶融させた後、該溶融はんだと溶融した該
    はんだプリフォームとを冷却して凝固させることを特徴
    とするはんだ付け方法。
  2. 【請求項2】 前記はんだプリフォームは、板状の基体
    部と、該基体部から延びる延長部とを一体的に有し、該
    延長部を前記スルーホール内に挿入する請求項1に記載
    のはんだ付け方法。
  3. 【請求項3】 前記はんだプリフォームは、前記延長部
    の先端に前記リードの先端部の少なくとも一部を囲覆す
    る囲覆部を一体的に有する請求項2に記載のはんだ付け
    方法。
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