JP2000056689A - 紫外線吸収性熱収縮ラベル - Google Patents

紫外線吸収性熱収縮ラベル

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JP2000056689A
JP2000056689A JP24110998A JP24110998A JP2000056689A JP 2000056689 A JP2000056689 A JP 2000056689A JP 24110998 A JP24110998 A JP 24110998A JP 24110998 A JP24110998 A JP 24110998A JP 2000056689 A JP2000056689 A JP 2000056689A
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weight
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shrinkable label
label
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Toshio Yamamoto
富志男 山本
俊哉 ▲よし▼井
Toshiya Yoshii
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Fuji Seal Inc
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Fuji Seal Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 紫外線吸収作用を十分に発現でき、且つ紫外
線吸収剤のブリードアウトを抑制してラベル表面やラベ
ル製造設備の汚れを防止できる紫外線吸収性熱収縮ラベ
ルを得る。 【解決手段】 紫外線吸収性熱収縮ラベルは、ポリスチ
レン系樹脂、ポリエステル系樹脂などからなるベースフ
ィルムの少なくとも一方の面に印刷層が設けられた熱収
縮ラベルであって、前記ベースフィルムが紫外線吸収剤
を含む中間層とこの中間層の両面に設けられた表面層と
で構成されている。ベースフィルム全体の厚みは20〜
100μm程度、各表面層の厚みは1.5〜15μm程
度である。中間層中の紫外線吸収剤の含有量は、例えば
0.1〜5重量%程度である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラス製容器、プ
ラスチック製容器などに装着する熱収縮ラベル、より詳
細には、容器等の内容物を保護するために紫外線吸収剤
を含有させた紫外線吸収性熱収縮ラベルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、紫外線吸収タイプの熱収縮ラベル
として、ベースフィルムの表面に紫外線吸収剤をコーテ
ィングしたラベルや、紫外線吸収剤を添加した樹脂組成
物を製膜してベースフィルムとしたラベルが使用されて
いる。しかし、これらのラベルでは、ベースフィルム中
の紫外線吸収剤が表面にブリード(プレートアウト、ブ
リードアウト)し、ラベル製造時の印刷工程や製袋工程
などにおいて、各種装置におけるロール等の設備を汚染
する。また、ブリードアウトした紫外線吸収剤によりフ
ィルム表面が汚れ、ラベルの印刷斑などの印刷不良を引
き起こす場合がある。近年、熱収縮ラベルは、環境保護
の観点から、塩化ビニル樹脂製からポリスチレン系樹脂
製やポリエステル系樹脂製のものに移行しつつあるが、
特にポリスチレン系樹脂からなる熱収縮ラベルでは紫外
線吸収剤がブリードアウトしやすく、上記の問題が生じ
やすい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、紫外線吸収作用を十分に発現でき、且つ紫外線
吸収剤のブリードアウトを抑制してラベル表面やラベル
製造設備の汚れを防止できる紫外線吸収性熱収縮ラベル
を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するため鋭意検討した結果、ベースフィルムを紫
外線吸収剤を含有する中間層と該中間層の両面を被覆す
る表面層とで構成したサンドイッチ構造とすると、ベー
スフィルムからの紫外線吸収剤のブリードアウトを顕著
に抑制できることを見出し、本発明を完成した。
【0005】すなわち、本発明は、ベースフィルムの少
なくとも一方の面に印刷層が設けられた熱収縮ラベルで
あって、前記ベースフィルムが紫外線吸収剤を含む中間
層とこの中間層の両面に設けられた表面層とで構成され
ている紫外線吸収性熱収縮ラベルを提供する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、必要に応じて図
面を参照しつつ詳細に説明する。図1は本発明の紫外線
吸収性熱収縮ラベルの一例を示す概略断面図であり、図
2は図1の紫外線吸収性熱収縮ラベルを被装着物に装着
する際の状態を示す斜視図である。
【0007】この紫外線吸収性熱収縮ラベル1は、ベー
スフィルム2と、ベースフィルム2の一方の面に設けら
れた印刷層3とで構成されている。前記ベースフィルム
2は表面層5/中間層4/表面層5の3層構造を有し、
このうち中間層4に紫外線吸収剤が含まれている。
【0008】ベースフィルム2を構成する樹脂として
は、製膜した際に熱収縮性を示す樹脂であればよく、例
えば、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリ
塩化ビニル系樹脂などが挙げられる。好ましい樹脂に
は、ポリスチレン系樹脂及びポリエステル系樹脂が含ま
れ、なかでもポリスチレン系樹脂を用いる場合が多い。
【0009】前記ポリスチレン系樹脂としては、構成モ
ノマーとして、例えば、スチレン、α−メチルスチレ
ン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−エ
チルスチレン、p−イソブチルスチレン、p−t−ブチ
ルスチレンなどのスチレン系単量体を1種又は2種以上
含む広範な樹脂を使用できる。
【0010】ポリスチレン系樹脂の代表的な例として、
(i)スチレンの単独重合体である一般用ポリスチレン
(以下、「GP−PS」と略称する場合がある)、(i
i)ポリスチレンに合成ゴムをブレンドするか又は合成
ゴムにスチレンをグラフト重合して得られる耐衝撃性ポ
リスチレン(以下、「HI−PS」と略称する場合があ
る)、(iii)スチレン系単量体と(メタ)アクリル酸
エステル系単量体との共重合体の連続相中にゴム状弾性
体を分散させ、該ゴム状弾性体に前記共重合体をグラフ
ト重合させた透明・高衝撃性ポリスチレン(以下、「グ
ラフトTI−PS」と略称する場合がある)、(iv)ス
チレン−ジエン系共重合体(前記HI−PS、グラフト
TI−PSを除く)、及びこれらの混合物などが挙げら
れる。
【0011】前記(iii)グラフトTI−PSとして
は、例えば、特開平7−32477号公報、特開平9−
328564号公報に記載のものを使用できる。グラフ
トTI−PSを構成するスチレン系単量体としては前記
のものが挙げられる。スチレン系単量体は単独で又は二
種以上混合して使用できる。
【0012】また、グラフトTI−PSを構成する(メ
タ)アクリル酸エステル系単量体としては、例えば、
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチ
ル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イ
ソブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、
(メタ)アクリル酸オクチルなどの(メタ)アクリル酸
アルキルエステル(特に、(メタ)アクリル酸C1-10
ルキルエステル)などが例示できる。これらの中でも、
アクリル酸メチル及びメタクリル酸メチルは透明性に優
れているため好ましく用いられる。また、アクリル酸ブ
チルやメタクリル酸ブチルなどの炭素数4以上(例え
ば、炭素数4〜10程度)のアルキル基を有する(メ
タ)アクリル酸アルキルエステルは自然収縮率(25〜
35℃で保管したときの収縮率)の低減に寄与するため
好ましい。これらの(メタ)アクリル酸エステル系単量
体は単独で又は二種以上を混合して使用できる。
【0013】さらに、グラフトTI−PSを構成するゴ
ム状弾性体としては、常温でゴム弾性を示す種々のポリ
マーを使用でき、例えば、ポリブタジエン、ポリイソプ
レン、ポリクロロプレンなどのジエン類の重合体又は共
重合体、スチレン−ブタジエン共重合体(ランダム共重
合体、ブロック共重合体など)、エチレン−プロピレン
ゴム、ニトリルゴム、ブチルゴムなどが例示できる。こ
れらのゴム状弾性体は単独で用いてもよく、二種以上を
併用してもよい。上記のゴム弾性体の中でも、スチレン
−ブタジエン共重合体(ブロック共重合体を含む)が好
ましく、特にスチレン含有量10〜50重量%の共重合
体が好適である。
【0014】前記ゴム状弾性体の粒子径は、例えば0.
1〜1.2μm程度、好ましくは0.1〜0.7μm程
度である。粒子径が小さすぎると衝撃吸収性が低下しや
すく、逆に大きすぎると白濁の原因となりやすい。
【0015】前記グラフトTI−PSにおいて、スチレ
ン系単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体及び
ゴム状弾性体の割合は、特に限定されないが、透明性、
高剛性及び低自然収縮率を発現させるため、スチレン系
単量体を45〜55重量%、(メタ)アクリル酸エステ
ル系単量体を38〜45重量%、ゴム状弾性体を6〜1
0重量%程度の割合で重合させるのが好ましい。グラフ
トTI−PSのメルトフローレート(MFR)(AST
M D 1238の条件(L)で測定)は、例えば1〜
10g/10分、好ましくは1〜6g/10分程度であ
る。
【0016】ベースフィルムをグラフトTI−PSで構
成する場合、グラフトTI−PSにテルペン系樹脂を混
合して用いてもよい。テルペン系樹脂を混合すると、フ
ィルム形成する際にテルペン系樹脂が粘度調整剤として
作用すると共に、ラベルを熱収縮させる際の曇りを抑制
できる。テルペン系樹脂は、柑橘系皮質から得られるd
−リモネン又は生松脂から得られるα−ピネンの異性化
で得られるジペンテンと芳香族炭化水素とをフリーデル
クラフト型触媒(例えば、無水塩化アルミニウム、三フ
ッ化ホウ素など)を用いてカチオン重合させることによ
り得ることができる。なお、テルペン系樹脂と共に、又
はテルペン系樹脂に代えて、水添テルペン系樹脂、石油
樹脂(1,3−ペンタジエン主体の脂肪族石油樹脂な
ど)、水添石油樹脂などを用いることもできる。ポリス
チレン系樹脂は単独で又は二種以上を混合して使用でき
る。
【0017】前記(iv)スチレン−ジエン系共重合体に
は、上記スチレン系単量体と、ジエン系単量体と、必要
に応じてアクリル系単量体とを共重合させて得られる共
重合体が含まれる。ジエン系単量体としては、例えば、
ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、1,3−ペン
タジエンなどから選択された1種又は2種以上を使用で
きる。アクリル系単量体としては、例えば、前記の(メ
タ)アクリル酸アルキルエステル[特に、(メタ)アク
リル酸C1-10アルキルエステル]などから選択された1
種又は2種以上を用いることができる。
【0018】好ましい(iv)スチレン−ジエン系共重合
体には、スチレン−ブタジエンブロック共重合体が含ま
れる。スチレン−ブタジエンブロック共重合体におい
て、スチレン含有量は、例えば65〜90重量%(ブタ
ジエン含有量:10〜35重量%)、好ましくは75〜
88重量%(ブタジエン含有量:12〜25重量%)程
度である。また、スチレン−ブタジエンブロック共重合
体のメルトフローレート(MFR)は、例えば1〜10
g/10分、好ましくは1〜6g/10分程度である。
【0019】ベースフィルム2を構成するポリエステル
樹脂としては、エチレングリコール、1,3−プロパン
ジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサン
ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノールなど
のジオール成分と、テレフタル酸、イソフタル酸、フタ
ル酸、ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン
酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、
スベリン酸などの脂肪族ジカルボン酸などのジカルボン
酸成分とからなる広範囲のポリエステル(コポリエステ
ルを含む)が使用できる。これらの中でも、イソフタル
酸などのテレフタル酸以外の芳香族ジカルボン酸成分及
び/又はアジピン酸などの脂肪族ジカルボン酸成分を共
重合成分として含んでいてもよいポリアルキレンテレフ
タレート系樹脂、特にポリエチレンテレフタレート系樹
脂が好ましい。これらのポリエステル樹脂は単独で又は
二種以上混合して使用できる。
【0020】前記中間層4及び表面層5,5は、同一の
樹脂で形成されていてもよく、それぞれ異なった樹脂
(好ましくは、同系の樹脂であって、単量体成分比又は
ポリマー混合比の異なる樹脂)で形成されていてもよ
い。
【0021】好ましいベースフィルムとして、(a)中
間層4が前記グラフトTI−PSで構成され、表面層
5,5がスチレン−ブタジエンブロック共重合体又はス
チレン−ブタジエンブロック共重合体とGPPS及び/
又はHIPSとの混合樹脂で構成されたベースフィル
ム、(b)中間層4及び表面層5,5のうち何れか一方
がスチレン−ブタジエンブロック共重合体又はスチレン
−ブタジエンブロック共重合体とGPPS及び/又はH
IPSとの混合樹脂で構成され、他方がGPPS及び/
又はHIPSで構成されたベースフィルムなど、中間層
4及び表面層5,5が共にスチレン系樹脂からなるベー
スフィルムが挙げられる。上記(a)のベースフィルム
を有するラベルは、剛性が高く、自然収縮率が小さく、
しかも表面光沢性に優れるという特色を有する。また、
上記(b)のベースフィルムを有するラベルは、熱収縮
性が安定で、低温収縮性に優れ、自然収縮率が小さく、
フィルムの腰が強いという特色を有する。
【0022】本発明の主たる特徴は、中間層4に紫外線
吸収剤が含まれ、この中間層4を挟んで表面層5,5が
形成されている点にある。紫外線吸収剤としては、特に
制限されず、ベースフィルムを構成する樹脂の種類など
に応じて選択でき、例えば、サリチル酸フェニルなどの
サリチル酸エステル系;2−(2′−ヒドロキシ−5′
−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3−t
−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5
−クロロベンゾトリアゾールなどのベンゾトリアゾール
系;2−ヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−
4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オ
クチルオキシベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ
−4−メトキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン
系;ヒンダードアミン系などの慣用の紫外線吸収剤を使
用できる。
【0023】中間層4中の紫外線吸収剤の含有量は、用
いる紫外線吸収剤の種類によっても異なるが、一般には
0.1〜5重量%、好ましくは0.5〜3重量%、さら
に好ましくは0.7〜2.3重量%程度である。紫外線
吸収剤の含有量が少なすぎると内容物保護の効果が小さ
く、逆に多すぎても経済的に不利である。
【0024】ベースフィルム2の全体の厚みは、ラベル
とした際の取扱性、作業性等を損なわない範囲で選択で
き、例えば20〜100μm、好ましくは30〜80μ
m程度である。このうち、表面層5,5の厚みは、中間
層4に含まれる紫外線吸収剤のブリードアウトを防止で
き且つ製膜可能な厚みであればよいが、通常1.5〜1
5μm、好ましくは1.8〜13μm程度である。
【0025】表面層5,5には、ラベル作製時やラベル
装着時などに、印刷機や製袋機、ラベル装着機のロール
等の設備を汚染しない程度の紫外線吸収剤が含まれてい
てもよいが、実質的に紫外線吸収剤を含まないのが好ま
しい。例えば、表面層5,5中の紫外線吸収剤の含有量
は、0.5重量%以下、好ましくは0.1重量%以下、
さらに好ましくは0.01重量%以下(特に0.001
重量%以下)である。
【0026】前記表面層5のうち印刷層3側の表面は、
印刷性を向上させるため、コロナ放電処理、プラズマ処
理、火炎処理、酸処理などの慣用の表面処理を施しても
よい。また、中間層4、表面層5,5には、必要に応じ
て、滑剤、充填剤、熱安定剤、酸化防止剤、帯電防止
剤、難燃剤、着色剤などの各種添加剤や上記以外の樹脂
を添加してもよい。
【0027】なお、前記中間層4及び表面層5,5は、
それぞれ単層であってもよいが、多層で構成することも
できる。また、中間層4と表面層5,5との間に、透明
性、剛性、自然収縮性等を損なわない範囲で他の樹脂層
を設けてもよい。また、表面層5の表面には、損傷防止
等のため、アクリル系樹脂などからなるオーバーコート
層を設けてもよい。
【0028】ベースフィルム2は、積層フィルムを製造
する際に用いられる慣用の方法、例えば、共押出法、ド
ライラミネート法などにより製造できる。共押出法を採
用する場合、具体的には、例えば、中間層4を形成する
樹脂及び紫外線吸収剤を含む樹脂組成物と、表面層5,
5を形成する樹脂を含む樹脂組成物とを、Tダイを備え
た複数の押出機を用いて溶融押出して多層化し、冷却ロ
ールにより冷却した後、延伸処理(1軸延伸又は2軸延
伸)することによりベースフィルム2を得ることができ
る。なお、Tダイに代えて環状ダイを用いることもでき
る。
【0029】延伸は、テンター方式、チューブ方式の何
れの方式で行うこともできる。延伸処理は、70〜11
0℃程度の温度で、必要に応じて縦方向(長さ方向)に
例えば1.05〜2倍程度に延伸した後、横方向(幅方
向)に3〜6倍、好ましくは4〜5倍程度延伸すること
により行う場合が多い。
【0030】本発明の紫外線吸収性熱収縮ラベル1は、
上記のようにして得られたベースフィルム2の少なくと
も一方の面に、グラビア印刷等の慣用の印刷法により所
望の画像、文字を印刷して印刷層3を形成することによ
り製造できる。印刷層3を形成した後、通常、所望の幅
の長尺帯状に切断し、印刷面を内側にして、ベースフィ
ルム2の横方向(TD方向)が被装着物6(容器)の周
方向Xとなり、ベースフィルム2の縦方向(MD方向)
が被装着物6(容器)の長さ方向Yとなるように筒状に
丸め、両端を溶剤等で接着することにより、長尺筒状の
熱収縮ラベル(熱収縮ラベル1が縦方向に多数つながっ
たもの)とすることができる。
【0031】このようにして得られた長尺筒状の熱収縮
ラベルを自動ラベル装着装置に供給し、個々の熱収縮ラ
ベル1に切断した後、通常内容物を充填した被装着物6
(例えば、PETボトルなどのプラスチック製又はガラ
ス製の瓶状容器など)に連続的に被嵌し、所定温度のス
チームトンネルを通過させて熱収縮させることにより、
該熱収縮ラベル1を被装着物6に装着できる。
【0032】
【発明の効果】本発明の紫外線吸収性熱収縮ラベルは、
ベースフィルムが紫外線吸収剤を含む中間層とこの中間
層の両面の表面層とで構成されているので、中間層に含
まれる紫外線吸収剤の作用により被装着物内部への紫外
線の透過を防止できると共に、中間層を被覆する表面層
により紫外線吸収剤のブリードアウトを顕著に抑制でき
る。そのため、被装着物の内容物を有効に保護しつつ、
ラベル表面やラベル製造設備の汚れを防止できる。
【0033】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいてより詳細に
説明するが、本発明はこれらの実施例により限定される
ものではない。
【0034】実施例1 スチレン−ブタジエンブロック共重合体(スチレン含有
量82重量%、ブタジエン含有量18重量%;MFR=
4g/10分)(A1)と、グラフトTI−PS(スチレ
ン含有量50重量%、メタクリル酸メチル含有量30重
量%、アクリル酸n−ブチル含有量12重量%、ブタジ
エン含有量8重量%;MFR=3.5g/10分)99
重量%及びベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(チバガ
イギー社製、商品名:TINUVIN326)1重量%
からなる樹脂組成物(B1)とを共押出し、横方向に4.
5倍テンター延伸することにより、(A1)/(B1)/(A
1)の層構成を有するベースフィルムを得た。なお、表
面層(A1)の厚みを2μm、中間層(B1)の厚みを46
μmとした。このベースフィルムの一方の表面に400
0mの長さに亘ってグラビア印刷を施して印刷層を形成
し、ロール状に巻回した。得られた印刷ロールを所定の
幅にスリットして複数個のロール状物とした後、各ロー
ル状物を巻き戻し、ベースフィルムの横方向が周方向と
なるように筒状に丸めて両端部を接着し、長尺筒状の熱
収縮ラベル連続体を得た。この熱収縮ラベル連続体のロ
ール状物を自動ラベル装着装置に供給し、各ラベルに切
断した後、内容物を充填したポリエチレンテレフタレー
ト製の1.5リットル容器に連続的に被嵌し、スチーム
トンネルを通過させて熱収縮させ、前記容器に装着し
た。上記熱収縮ラベルの製造、装着工程におけるロール
(フィルム送りロール)の汚れの状態、及び熱収縮ラベ
ルの表面の汚れの状態を調べたところ、何れも汚れは全
く認められなかった。また、熱収縮ラベルの紫外線(U
V)吸収能を評価するため、分光光度計(UV−250
0PC)を用いて波長300〜400nmの範囲の光線
透過率を測定した結果、300〜370nmの光線透過
率は0%、380nmにおける光線透過率は2%であっ
た。
【0035】実施例2 スチレン−ブタジエンブロック共重合体(スチレン含有
量82重量%、ブタジエン含有量18重量%;MFR=
4g/10分)(A1)と、グラフトTI−PS(スチレ
ン含有量50重量%、メタクリル酸メチル含有量30重
量%、アクリル酸n−ブチル含有量12重量%、ブタジ
エン含有量8重量%;MFR=3.5g/10分)9
8.5重量%及びベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤
(チバガイギー社製、商品名:TINUVIN326)
1.5重量%からなる樹脂組成物(B2)とを共押出し、
横方向に4.5倍テンター延伸することにより、(A1)
/(B2)/(A1)の層構成を有するベースフィルムを得
た。なお、表面層(A1)の厚みを10μm、中間層(B
2)の厚みを30μmとした。このベースフィルムを用
いる以外は、実施例1と同様にして、熱収縮ラベルを製
造し容器に装着した。上記熱収縮ラベルの製造、装着工
程におけるロール(フィルム送りロール)の汚れの状
態、及び熱収縮ラベルの表面の汚れの状態を調べたとこ
ろ、何れも汚れは全く認められなかった。また、熱収縮
ラベルのUV吸収能を評価するため、分光光度計(UV
−2500PC)を用いて波長300〜400nmの範
囲の光線透過率を測定した結果、300〜370nmの
光線透過率は0%、380nmにおける光線透過率は2
%であった。
【0036】実施例3 ポリエチレンテレフタレート系樹脂(ジオール成分:エ
チレングリコール100重量%;ジカルボン酸成分:テ
レフタル酸88重量%、イソフタル酸12重量%)(A
2)と、ポリエチレンテレフタレート系樹脂(ジオール
成分:エチレングリコール100%;ジカルボン酸成
分:テレフタル酸88重量%、イソフタル酸12重量
%)99重量%及びベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤
(チバガイギー社製、商品名:TINUVIN326)
1重量%からなる樹脂組成物(B3)とを共押出し、横方
向に4倍テンター延伸することにより、(A2)/(B3)/
(A2)の層構成を有するベースフィルムを得た。なお、
表面層(A2)の厚みを2μm、中間層(B3)の厚みを4
6μmとした。このベースフィルムを用いる以外は、実
施例1と同様にして、熱収縮ラベルを製造し容器に装着
した。上記熱収縮ラベルの製造、装着工程におけるロー
ル(フィルム送りロール)の汚れの状態、及び熱収縮ラ
ベルの表面の汚れの状態を調べたところ、何れも汚れは
全く認められなかった。また、熱収縮ラベルのUV吸収
能を評価するため、分光光度計(UV−2500PC)
を用いて波長300〜400nmの範囲の光線透過率を
測定した結果、300〜370nmの光線透過率は0
%、380nmにおける光線透過率は2%であった。
【0037】実施例4 ポリエチレンテレフタレート系樹脂(ジオール成分:エ
チレングリコール100重量%;ジカルボン酸成分:テ
レフタル酸88重量%、イソフタル酸12重量%)(A
2)と、ポリエチレンテレフタレート系樹脂(ジオール
成分:エチレングリコール100%;ジカルボン酸成
分:テレフタル酸88重量%、イソフタル酸12重量
%)98.9重量%及びベンゾトリアゾール系紫外線吸
収剤(チバガイギー社製、商品名:TINUVIN32
6)1.1重量%からなる樹脂組成物(B4)とを共押出
し、横方向に4倍テンター延伸することにより、(A2)
/(B4)/(A2)の層構成を有するベースフィルムを得
た。なお、表面層(A2)の厚みを5μm、中間層(B3)
の厚みを40μmとした。このベースフィルムを用いる
以外は、実施例1と同様にして、熱収縮ラベルを製造し
容器に装着した。上記熱収縮ラベルの製造、装着工程に
おけるロール(フィルム送りロール)の汚れの状態、及
び熱収縮ラベルの表面の汚れの状態を調べたところ、何
れも汚れは全く認められなかった。また、熱収縮ラベル
のUV吸収能を評価するため、分光光度計(UV−25
00PC)を用いて波長300〜400nmの範囲の光
線透過率を測定した結果、300〜370nmの光線透
過率は0%、380nmにおける光線透過率は2%であ
った。
【0038】比較例1 グラフトTI−PS(スチレン含有量50重量%、メタ
クリル酸メチル含有量30重量%、アクリル酸n−ブチ
ル含有量12重量%、ブタジエン含有量8重量%;MF
R=3.5g/10分)99.1重量%及びベンゾトリ
アゾール系紫外線吸収剤(チバガイギー社製、商品名:
TINUVIN326)0.9重量%からなる樹脂組成
物を溶融押出し、横方向に4.5倍テンター延伸するこ
とにより、単層のベースフィルム(厚み50μm)を得
た。このベースフィルムを用いる以外は、実施例1と同
様にして、熱収縮ラベルを製造し容器に装着した。上記
熱収縮ラベルの製造、装着工程におけるロール(フィル
ム送りロール)の汚れの状態、及び熱収縮ラベルの表面
の汚れの状態を調べたところ、ロールに汚れが認められ
るとともに、熱収縮ラベルの表面にも所々に汚れが見ら
れた。なお、熱収縮ラベルのUV吸収能を評価するた
め、分光光度計(UV−2500PC)を用いて波長3
00〜400nmの範囲の光線透過率を測定した結果、
300〜370nmの光線透過率は0%、380nmに
おける光線透過率は2%であった。
【0039】比較例2 ポリエチレンテレフタレート系樹脂(ジオール成分:エ
チレングリコール100%;ジカルボン酸成分:テレフ
タル酸88重量%、イソフタル酸12重量%)99.1
重量%及びベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(チバガ
イギー社製、商品名:TINUVIN326)0.9重
量%からなる樹脂組成物を溶融押出しし、横方向に4倍
テンター延伸することにより、単層のベースフィルム
(厚み50μm)を得た。このベースフィルムを用いる
以外は、実施例1と同様にして、熱収縮ラベルを製造し
容器に装着した。上記熱収縮ラベルの製造、装着工程に
おけるロール(フィルム送りロール)の汚れの状態、及
び熱収縮ラベルの表面の汚れの状態を調べたところ、ロ
ールに汚れが認められるとともに、熱収縮ラベルの表面
にも所々に汚れが見られた。なお、熱収縮ラベルのUV
吸収能を評価するため、分光光度計(UV−2500P
C)を用いて波長300〜400nmの範囲の光線透過
率を測定した結果、300〜370nmの光線透過率は
0%、380nmにおける光線透過率は2%であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の紫外線吸収性熱収縮ラベルの一例を示
す概略断面図である。
【図2】図1の紫外線吸収性熱収縮ラベルを被装着物に
装着する際の状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 紫外線吸収性熱収縮ラベル 2 ベースフィルム 3 印刷層 4 中間層 5 表面層 6 被装着物

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベースフィルムの少なくとも一方の面に
    印刷層が設けられた熱収縮ラベルであって、前記ベース
    フィルムが紫外線吸収剤を含む中間層とこの中間層の両
    面に設けられた表面層とで構成されている紫外線吸収性
    熱収縮ラベル。
  2. 【請求項2】 ベースフィルムがポリスチレン系樹脂か
    らなる請求項1記載の紫外線吸収性熱収縮ラベル。
  3. 【請求項3】 表面層の厚みが1.5〜15μmである
    請求項1又は2記載の紫外線吸収性熱収縮ラベル。
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