JP2000053525A - 化粧料 - Google Patents

化粧料

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JP2000053525A
JP2000053525A JP10232309A JP23230998A JP2000053525A JP 2000053525 A JP2000053525 A JP 2000053525A JP 10232309 A JP10232309 A JP 10232309A JP 23230998 A JP23230998 A JP 23230998A JP 2000053525 A JP2000053525 A JP 2000053525A
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信裕 安藤
Kazuko Jinbo
和子 神保
Koichi Iyanagi
宏一 井柳
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 美肌効果および美髪効果に優れた化粧料を提
供する。 【構成】本発明の化粧料は、下記一般式(1)で表され
るモノマー(A) 【化11】〔式中、G−O−は還元糖の1位水酸基より
水素原子を除いた基を示し、nは2または3を示し、m
は1〜5のいずれかの整数を示し、R1およびR2は同
一または異なって、水素原子またはメチル基を示す。〕
と、下記一般式(2)で表されるモノマー(B) 【化12】〔式中、xは2または3を示し、yは1〜5
のいずれかの整数を示し、R3およびR4は同一または
異なって、水素原子またはメチル基を示す。〕とを構成
単位に含む重合体(好ましくは分子量が5,000以
上)を好適には化粧料全体に対して0.001〜10重
量%配合するものであり、肌あれ、つや不足等の皮膚及
び毛髪状態を改善し、水分の保持を高めることができる
とともに、感触的な弊害もない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は化粧料に関し、詳しくは
皮膚に対しては安全性に優れた被膜形成作用を有し、保
湿効果や肌荒れ改善効果に優れ、一方、毛髪に対しては
皮膜形成作用に基づく保護効果に優れた化粧料を提供す
るものである。
【0002】
【従来の技術】一般に皮膚の乾燥は、皮膚分泌物の量、
特に皮脂分泌量の減退、細胞間脂質やアミノ酸などの天
然保湿因子の減少により、角層のバリア機能が低下し、
経表皮性水分損失(トランス・エピダーマル・ウォータ
ー・ロス、以下、TEWLと略記する)が大きくなった
ときに起こる。従って冬季や、過剰な皮膚洗浄、年齢、
体質などによる皮膚分泌物の減少により皮膚乾燥が増悪
し、角層水分量が10%程度以下に低下した状態を特に
ドライスキンと称している。このように皮膚が乾燥状態
になると皮膚のつやは低下し、小じわが目だつなどの弊
害がでてくる。同様に、毛髪についても毛髪中の水分量
が減少することにより髪はなめらかさを失ない、またつ
やが低下するなどの弊害を生じる。
【0003】従来、これらの皮膚状態や毛髪状態を改善
するためには、角層や毛髪の水分含有量の低下を防止
し、正常な機能を維持することが必要であり、これまで
各種の方法が研究されてきた。その結果、提案された方
法としては、皮膚との密着性が良く、疎水性を有するワ
セリン軟膏や油中水型乳化物などの閉塞剤を用いてTE
WLを抑制する方法と、吸湿力、保湿力を有する例えば
ヒアルロン酸、キチンなどの多糖類、コラーゲン、エラ
スチンなどの蛋白質類、ソルビトール、エチレングリコ
ール、グリセリンなどの多価アルコール類、およびピロ
リドンカルボン酸ソーダ、乳酸ソーダなどの有機酸塩類
等の吸湿剤、保湿剤を皮膚料基剤中や毛髪料基剤中に配
合することにより、水和効果を高める方法とがあった。
また、最近は角層などの細胞間脂質の一成分であるセラ
ミドやスフィンゴ脂質が水分の保持に重要な働きをして
いることが解明され、合成や天然抽出のセラミドなどを
配合することも行なわれつつある。その他、高分子系被
膜形成剤を用いて、皮膚表面を被覆し、これを保護する
ことも行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記の従来
知られている方法はいずれも水分保持能力が充分なもの
とは言えないばかりか、閉塞剤を用いた場合は油っぽ
く、ベタベタするなどの不快な感触を与える欠点があ
り、一方、吸湿剤、保湿剤を用いた場合にも効果を高め
る為には多量に配合しなければならず、その結果として
ベタベタ感やヌメリ感等の不快な感触を与えるという問
題があり、実際には処方系では多量に配合することが不
可能である。更には経時や微生物に対する安定性に劣る
という欠点もあった。高分子系皮膜形成剤を化粧品に使
用する場合は高分子特有の閉塞性のため、尋常性坐瘡等
の皮膚障害を有する人が使用することは困難であった。
また、一物質で角層の吸保湿機能を助ける、ヒアルロ
ン酸のような吸保湿作用と、セラミド等の細胞間脂質
ラメラ層の形成促進・安定化作用、を併せもつものも存
在しない。
【0005】本発明は斯かる実情に鑑みてなされたもの
であって、肌あれ、つや不足等の乾燥に起因する皮膚及
び毛髪状態を改善し、充分な水分保持により潤いを与え
る、いわゆる美肌及び美髪効果を有するとともに、感触
的にも問題の殆んどない化粧料を提供することを課題と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するため鋭意研究を行なった結果、下記一般式
(1)で表されるモノマー(A)と下記一般式(2)で
表されるモノマー(B)とを構成単位に含む重合体が吸
湿、保湿作用に基づく水分保持機能が高く、またラメラ
形成促進・安定化作用や皮膜形成能に優れていることを
見い出し、これに基づいて本発明を完成した。本発明に
適用される重合体は従来の高分子皮膜形成剤に比べ通気
性が著しく向上しているので尋常性坐瘡や面疱等の皮膚
障害を有する場合にもこれを悪化させることがなく、安
全に使用できるものである。
【0007】
【化3】 〔式中、G−O−は還元糖の1位水酸基より水素原子を
除いた基を示し、nは2または3を示し、mは1〜5の
いずれかの整数を示し、R1およびR2は同一または異
なって、水素原子またはメチル基を示す。〕
【0008】
【化4】 〔式中、xは2または3を示し、yは1〜5のいずれか
の整数を示し、R3およびR4は同一または異なって、
水素原子またはメチル基を示す。〕
【0009】すなわち、本発明は、前記一般式(1)で
表されるモノマー(A)と前記一般式(2)で表される
モノマー(B)とを構成単位に含む重合体を含有するこ
とを特徴とする化粧料である。
【0010】以下、本発明を詳細に説明する。
【0011】本発明に適用される重合体は、下記一般式
(1)で表されるモノマー(A)と下記一般式(2)で
表されるモノマー(B)とを共重合させて得られるもの
である。このときモノマー(A)、(B)と共重合可能
な重合単位をさらに含有していてもよい。
【0012】
【化5】 〔式中、G−O−は還元糖の1位水酸基より水素原子を
除いた基を示し、nは2または3を示し、mは1〜5の
いずれかの整数を示し、R1およびR2は同一または異
なって、水素原子またはメチル基を示す。〕
【0013】
【化6】 〔式中、xは2または3を示し、yは1〜5のいずれか
の整数を示し、R3およびR4は同一または異なって、
水素原子またはメチル基を示す。〕
【0014】かかるモノマー(A)は下記一般式(3)
で表される化合物に下記一般式(4)で表されるハロゲ
ン化糖を反応させる方法や、下記一般式(5)で表され
る化合物に下記一般式(6)で表される化合物を縮合さ
せる等の方法で合成できる。
【0015】
【化7】
【0016】
【化8】 〔式中、G−は還元糖の1位水酸基を除いた基を示す〕
【0017】
【化9】 〔式中、R1 およびR2 は同一または異なって、水素
原子またはメチル基を示す。〕
【0018】
【化10】 〔式中、G−O−は還元糖の1位水酸基より水素原子を
除いた基を示し、nは2または3を示し、mは1〜5の
いずれかの整数を示す。〕
【0019】モノマー(B)については、例えば2−ブ
ロモエチルホスホリルジクロリドと2−ヒドロキシエチ
ルホスホリルジクロリドと2−ヒドロキシエチルメタク
リレートとを反応させて2−メタクリロイルオキシエチ
ル−2′−ブロモエチルリン酸を得、更にこれをトリメ
チルアミンとメタノール溶液中で反応させて得ることが
できる。(高分子論文集,Vol.35,P423〜4
27,1978)
【0020】次に、重合体の製造方法については常法に
従えば良く、モノマー(A)とモノマー(B)とを溶媒
中で重合開始剤の存在下、反応させて得られる。ここで
使用される溶媒としては、モノマー(A)、(B)が溶
解するものであれば良く、具体的には水、メタノール、
エタノール、プロパノール、t−ブタノール、ベンゼ
ン、トルエン、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフ
ラン、クロロホルムまたはこれらの混合溶媒等が例示さ
れる。また、重合開始剤としては、通常のラジカル開始
剤ならば何れを用いても良く、2,2′−アゾビスイソ
ブチロニトリル(AIBN)、3−カルボキシプロピオ
ニトリル、アゾビスマレノニトリル等の脂肪酸アゾ化合
物や過酸化ベンゾイル、t−ブチルパーオキサイド、過
酸化ラウロイル、過硫酸カリウム等の有機過酸化物を挙
げることができる。
【0021】重合体の製造に際しては、モノマー
(A)、(B)の他、これらと共重合可能なモノマー単
位を添加してもよく、このようなモノマーとしては、例
えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アク
リレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチ
ルヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチ
ル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート等のアクリル酸エステル又はメタクリ
ル酸エステル、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン
酸、イタコン酸等のカルボキシル基含有モノエチレン性
モノマー、その他スチレン、塩化ビニル、アクリロニト
リル、アクリルアミド、ビニルピロリドン、ポリエチレ
ングリコールモノメタクリレート、2−メタクリロイル
オキシエチルメチルスルホキンド、アクリルアミド−2
−メチル−プロパンスルホン酸、p−スチレンスルホン
酸、3−メタクリロイルオキシプロピルスルホン酸、
N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N
−ジエチルアミノエチルメタクリレート、ビニルピリジ
ン等が挙げられる。このモノマー(A)、(B)と共重
合可能なモノマー単位は、重合体全体の50モル%以
下、好ましくは30モル%以下とするのがよい。この量
を超えると重合体の通気性の低下が著しくなってしま
い、好ましくない。
【0022】以下に、本発明に係る重合体の製造例を示
す。
【0023】製造例1.モノマー(A)として2−(グ
ルコシロキシ)エチルメタクリレート(以下、GEMA
と略記する)を、モノマー(B)として2−メタクリロ
イルオキシエチルホスホリルコリン(以下MPCと略記
する)をそれぞれ3mol/Lになるように水:エタノ
ール=7:3の混合溶液に溶解し、開始剤としてアゾビ
スイソブチロニトリル(AIBN)をモノマーの合計量
に対して1mol%加える。溶液をガラス製反応器に入
れアルゴンで充分に置換した後、封管する。60度にて
4時間反応し、反応混合物を大量のジエチルエーテルに
滴下してポリマーを沈澱させる。沈澱物をろ別し、ガラ
スフィルター上で充分にジエチルエーテルで洗浄した
後、真空乾燥する。収率は約55%である。
【0024】製造例2.GEMAを4mol/L、MP
Cを2mol/Lとし、開始剤としてAIBNの代わり
にアゾビス(3−カルボキシプロピオニトリル)を用い
た他は上記と同様の操作で反応を行った。反応時間を3
時間とし、モノマーに対する開始剤の比率を3mol%
として得られるポリマーの分子量を調整した。収率は約
35%である。
【0025】[分子量測定]ポリマーの水−エタノール
{80/20(V/V)}溶液をGPCを用いて分析測
定した結果、ポリエチレングリコール換算で製造例1は
25,000、製造例2は32,000であった。
【0026】上記の如くして得られる本発明に係る重合
体の分子量は、その使用目的に応じて種々調整すること
ができるが、感触面、ゲル化能、皮膜形成能等を勘案し
た場合、通常はポリエチレングリコール(PEG)換算
で5,000以上であり、好ましくは10,000以上
である。すなわち、重合体の分子量がより小さくなる
と、水分保持機能や被膜形成能が低下して好ましくな
い。
【0027】本発明の化粧料では、上記重合体が化粧料
全体に対して、通常0.001〜10重量%、好ましく
は0.01〜3重量%の範囲で含有される。
【0028】また、本発明の化粧料は、化粧水、乳液、
クリーム、口紅、ファンデーションなどの形態で皮膚化
粧料として用いることができ、一方、ヘアートニック、
ヘアークリーム、ヘアーローションなどの形態で毛髪化
粧料として用いることができる。更に、重合体のゲル化
能、皮膜形成能を利用してマッサージ料やパック料とし
て用いることもできる。尚、これらの化粧料は常法に従
って製造することができる。
【0029】更に、本発明の化粧料には重合体に加え
て、必要に応じて界面活性剤、粉体または顔料、酸化防
止剤、紫外線吸収剤、保湿剤、ビタミン類、防腐剤、香
料などを配合できる。
【0030】ここで、本発明に係る重合体が如何に優れ
た吸湿特性を有するかの評価をするための実験を行なっ
た。その内容を以下に示す。
【0031】実験1.重合体の吸湿性 〔サンプル〕 (A)GEMA−MPC共重合体(分子量25,00
0) (B)キトサン(比較品)
【0032】〔測定方法〕GEMA−MPC共重合体の
50%エタノール溶液(5重量%)、キトサンの酢酸水
溶液(5重量%)を調製し、各溶液5mlを25cm2
のテフロン板上に流延した後、室温にて溶媒を揮散さ
せ、厚さ約100μmの膜を作成した。これを、飽和塩
溶液により各相対湿度(60%、80%、95%)に調
整したデシケーター中に入れ、20℃以下、48時間後
の重量増加率を測定した。その結果を図1に示す。 重量増加率(%)=〔(48hr後の重量−初期重量)
/初期重量〕×100
【0033】図1の結果から明らかな如く、本発明に係
るGEMA−MPC共重合体は、比較品であるキトサン
に比べて高い吸湿性を有していることが示された。
【0034】
【実施例】以下に、本発明の化粧料の実施例を示す。
尚、配合割合は重量%である。
【0035】 実施例1.O/W型乳液 ステアリン酸 1 ミツロウ 2 マイクロクリスタリンワックス 1 GEMA−MPC共重合体3%水溶液(分子量30,000) 30 プロピレングリコール 5 グリセリン 2 エチルアルコール 5 防腐剤 0.3 香 料 0.3 精製水 53.4
【0036】 実施例2.化粧水 GEMA−MPC共重合体2%水溶液(分子量20,000) 25 グリセリン 1.5 エタノール 6 プロピレングリコール 1.5 クエン酸 0.01 クエン酸ナトリウム 0.1 香 料 0.05 精製水 65.84
【0037】 実施例3.クリーム スクワラン 5 2−エチルヘキサン酸トリグリセライド 1 ワセリン 0.5 GEMA−MPC共重合体3%水溶液(分子量25,000) 50 グリセリン 3 1,3−ブタンジオール 4 ポリグリセリンポリオキシブチレンステアリルエーテル 2.5 香 料 0.2 精製水 33.8
【0038】 実施例4.ヘアーローション GEMA−MPC共重合体2%水溶液(分子量45,000) 5 エタノール 10 グリセリン 3 カルボキシメチルキチン 0.01 ビタミンE 0.1 色 素 0.02 精製水 81.87
【0039】 実施例5.ヘアークリーム スクワラン 30.0 ワセリン 3.0 ミツロウ 4.0 ステアリン酸 4.0 オリーブ油 2.0 ソルビタンモノステアレート 2.5 ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート 2.5 ブチルパラベン 0.1 GEMA−MPC共重合体10%水溶液(分子量40,000) 30 1,3−ブタンジオール 2.5 ポリエチレングリコール200 1.5 トリエタノールアミン 1.0 メチルパラベン 0.1 香 料 0.2 精製水 16.6
【0040】(比較実験)本発明により得られた化粧料
と従来の化粧料とを肌荒れ改善効果及び毛髪保護効果に
より比較した。
【0041】実験2.人工的な肌荒れの改善効果 〔サンプル〕 (ア)本発明の実施例1の乳液 (イ)本発明の実施例1の乳液からGEMA−MPC共
重合体を除去し、GEMA単独重合体に置換した乳液 (ウ)本発明の実施例1の乳液からGEMA−MPC共
重合体を除去し、MPC単独重合体に置換した乳液 (エ)本発明の実施例1の乳液からGEMA−MPC共
重合体を除去(水を増量)した従来の乳液
【0042】〔実験方法〕邦人女性20人(年令25〜
45才)を被験者として、界面活性剤による人工的な肌
荒れに対する改善効果を角層水分量の測定及び皮疹の判
定により行なった。すなわち、前腕内側部の皮膚を対象
とし、これに直径3cmのガラスコップを密着させ、そこ
へ10mlの5%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を
入れ軽く揺らしながら10分間放置した後処理液を回収
し、さらに同一部位に次の20分間同一の処理液で放置
した後処理液を回収して肌荒れを惹起させた。このSD
S処理の1日後から、処理部位に1日2回当りサンプル
(ア)、(イ)、(ウ)、(エ)の何れかの乳液を塗布
した。実験前後の角層水分量を下記測定法に従い皮表コ
ンダクタンス値として測定した結果および皮疹を下記判
定基準に従って判定した結果(平均値)を図2及び図3
に示す。
【0043】1)角層水分量の測定 角層の水分量は田上らの方法に従いキャパシタンス・コ
ンダクタンス・メーター(IBM社MODEL IB−
354)を用いて測定する。測定に際しては測定部位皮
膚を37℃の温水で30秒間洗浄後、20℃,50%相
対湿度下、5回測定してその平均を測定値とする。
【0044】2)皮疹判定基準 0:乾燥性落屑性変化を認めない。 1:かすかな乾燥性落屑性変化を認める。(かすかな落
屑または光沢) 2:明瞭な乾燥性落屑性変化を認める。(処理部の境界
が明瞭で、明瞭な落屑に一部光沢、亀裂) 3:著しい乾燥性落屑性変化を認める。(明瞭な落屑に
明瞭な光沢、亀裂)
【0045】図2及び図3の結果に示された如く、本発
明品の乳液であるサンプル(ア)は、比較品の乳液であ
るサンプル(イ)、(ウ)、(エ)に比し、角層水分量
の回復(皮表コンダクタンス値の上昇)や乾燥性皮疹に
対して著しい効果のあることが実証された。
【0046】実験3.実使用テスト 〔サンプル〕実験2で使用したサンプル(ア)、
(イ)、(ウ)、(エ)の乳液と同一のものを用いた。
【0047】〔実験方法〕日頃から肌荒れ、乾燥性の症
状を訴える邦人女性80人(年令20〜49才)を無作
為にA群、B群、C群、D群(各20人)に分け、A群
にはサンプル(ア)の乳液を、またB群にはサンプル
(イ)の乳液を、C群にはサンプル(ウ)の乳液を、D
群にはサンプル(エ)の乳液をそれぞれ1ヶ月間使用し
てもらった。1ヶ月後のしっとり感(保水効果)、肌の
はりの改善(賦活効果)などの美肌効果と使用中の感触
(ベたつき感)について群間比較を行なった。その結果
を表1に示す。
【0048】
【表1】
【0049】表1の結果から明らかなように、本発明品
の乳液であるサンプル(ア)は、比較品の乳液であるサ
ンプル(イ)、(ウ)、(エ)と同様に感触的な問題も
なく、一方、保水効果や賦活効果等の美肌効果について
は格段に優れていることが実証された。
【0050】実験4.毛髪保護効果 〔サンプル〕 (オ)本発明の実施例4のヘアーローション (カ)本発明の実施例4のヘアーローションからMPC
−GEMA共重合体を除去(水を増量)した従来のヘア
ーローション
【0051】〔実験方法〕これまでパーマ、ブリーチ等
の処理を行なったことのない邦人女性の毛髪10g(長
さ10cm)を束ね、これにサンプル(ウ)または(エ)
のヘアーローションの所定量を塗布した後、風乾した。
評価は、専門パネラー5名により下記表2に示す基準に
従って官能評価し、その平均点を表3に示した。尚、評
価項目は毛髪の平滑性、つやならびにしっとり感(保湿
性)について行なった。
【0052】
【表2】
【0053】
【表3】
【0054】表3の結果に示された如く、本発明品のヘ
アーローションであるサンプル(オ)は、従来品のヘア
ーローションであるサンプル(カ)に比し、毛髪の平滑
性、つやならびにしっとり感の何れにおいても優れてい
ることが明らかとなった。
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、水分保持機能、ラメラ
形成促進・安定化作用ならびに皮膜形成能等に基づく皮
膚に対する美肌効果、また毛髪に対する美髪効果が格段
に優れていることは勿論のこと、安定性上の問題もなく
使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】相対湿度と重量増加率の関係を示す図である。
【図2】日数と皮表コンダクタンス値の関係を示す図で
ある。
【図3】日数と皮疹との関係を示す図である。
【化11】
【化12】
フロントページの続き (72)発明者 井柳 宏一 神奈川県横浜市戸塚区柏尾町 ポーラ化成 工業株式会社戸塚研究所内 Fターム(参考) 4C083 AA082 AA122 AC012 AC022 AC102 AC122 AC182 AC242 AC302 AC422 AC442 AC482 AC542 AC901 AD042 AD131 AD132 AD322 AD391 AD662 CC01 CC04 CC05 CC32 DD23 DD31 DD33 EE06 EE07 EE10 EE12 EE29

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(1)で表されるモノマー
    (A) 【化1】 〔式中、G−O−は還元糖の1位水酸基より水素原子を
    除いた基を示し、nは2または3を示し、mは1〜5の
    いずれかの整数を示し、R1およびR2は同一または異
    なって、水素原子またはメチル基を示す。〕と、下記一
    般式(2)で表されるモノマー(B) 【化2】 〔式中、xは2または3を示し、yは1〜5のいずれか
    の整数を示し、R3およびR4は同一または異なって、
    水素原子またはメチル基を示す。〕とを構成単位に含む
    重合体を含有することを特徴とする化粧料。
  2. 【請求項2】 モノマー(A)のG−O−で表される還
    元糖の1位水酸基より水素原子を除いた基が、グルコー
    ス、マンノース、ガラクトース、アラビノース、キシロ
    ース、リボース、マルトース、ラクトース、セロビオー
    ス、マルトオリゴ糖の1位水酸基より水素原子を除いた
    基からなる群から選ばれる1種または2種以上である請
    求項1に記載の化粧料。
  3. 【請求項3】 重合体の分子量が5,000以上である
    請求項1または2の何れかに記載の化粧料。
  4. 【請求項4】 モノマー(A)とモノマー(B)の比率
    がモル比で10:90〜90:10である請求項1〜3
    の何れかに記載の化粧料。
  5. 【請求項5】 重合体の含有量が化粧料全体に対して
    0.001〜10重量%である請求項1〜4の何れかに
    記載の化粧料。
JP10232309A 1998-08-04 1998-08-04 化粧料 Pending JP2000053525A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003327760A (ja) * 2002-05-13 2003-11-19 Nof Corp ポリブテンと水との乳化物

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