JP2000044291A - 低圧複層ガラスおよびその製造方法 - Google Patents

低圧複層ガラスおよびその製造方法

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JP2000044291A
JP2000044291A JP10217371A JP21737198A JP2000044291A JP 2000044291 A JP2000044291 A JP 2000044291A JP 10217371 A JP10217371 A JP 10217371A JP 21737198 A JP21737198 A JP 21737198A JP 2000044291 A JP2000044291 A JP 2000044291A
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low
cut
opening
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JP10217371A
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Hiromi Hase
広美 長谷
Yoshiaki Sugata
義敬 菅田
Masahiro Hirugawa
雅浩 晝河
Akira Sakata
昭 坂田
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Central Glass Co Ltd
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    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
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    • Y02B80/22Glazing, e.g. vaccum glazing

Landscapes

  • Securing Of Glass Panes Or The Like (AREA)
  • Joining Of Glass To Other Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】排気用チューブの側壁に孔を開ける必要がない
だけでなく、減圧時間を格段に短縮することができる低
圧複層ガラスとその製造方法を提供する。 【解決手段】 本発明は、2枚の板ガラスを所定の間隔
で隔置し、この間隔を保持する点状、線状または網状ス
ペーサーを配設するとともに、このパネルの周縁端部を
低融点はんだガラスにより密封して、低圧空間が形成さ
れる低圧複層ガラスにおいて、前記周縁端部の一部に
は、排気チューブの一部を接着、埋設するものであり、
該排気チューブは、一方の端部の開口断面積が排気チュ
ーブの中心軸に直角に切断した場合の開口面積より大き
くなるように切断加工するとともに、該排気チューブに
よって、その切断加工された開口端部が2枚の板ガラス
で形成された中空空間の開口端部を覆うようにしたこと
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、住宅・非住宅など
の建築分野、自動車・車両・船舶・航空機などの輸送分
野、冷凍庫・冷凍ショーケース・恒温恒湿槽などの設備
機器分野などの省エネルギーを要求される開口部に適用
される高い断熱性能を有する低圧の複層ガラスパネルと
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、省エネルギーに優れた快適で健康
な住環境をつくるため、従来に増して断熱性能を有する
複層ガラスの使用頻度が高まり、急速に普及している。
【0003】この複層ガラスパネルとして、対向する板
ガラスにより形成される空間を低圧にした複層ガラスパ
ネルが提案されている。例えば、特表平5-501896号公報
には、低圧空間を包囲し、溶融はんだガラスの周囲ジョ
イントと溶融はんだガラスの外部コーティングを有する
配列された複数の支柱とによって相互に連結された2枚
の板ガラスから構成される断熱ガラスパネルが提案され
ており、さらにパネルのコーナー部分に排気チューブを
設けること(図7c)、両方のガラスの端部を内側に向
けてカットすること(図8)が開示されている。
【0004】また例えば、特表平9-500430号公報にも、
2枚の板ガラスの大きさを異ならせたものが開示されて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た例えば、特表平5-501896号公報、あるいは特表平9-50
0430号には2枚の板ガラスのサイズを異ならせ、大小の
ガラスとすることは示されているが、低圧(真空)に排
気する際にコーナー部においていずれも排気チューブを
ガラスエッジに平行に配設して行うものであるから、チ
ューブの一端は閉塞して、排気用チューブの一部に小孔
を開ける必要もあり、煩雑な作業を要求され、コストア
ップの要因となるばかりか、側壁の小さな孔を通して排
気するので、減圧するのに多大の時間を要するという欠
点があった。
【0006】また、排気チューブを2枚の板ガラスに平
行に配設して排気する場合には、排気チューブの内径
(φ)を1.5mm〜3mmの範囲になるように大きく
しても、排気チューブの開口端部が2枚の板ガラスで形
成された中空空間の開口端部と接する部分の開口面積
が、例えば、中空空間の隙間(t)は0.2mm程度で
あるので、排気に有効に作用する開口面積はほぼφ×t
となり、この部分がきわめて小さくなるので排気時間が
長くならざるをえなかった。
【0007】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
のであり、排気用チューブの側壁に孔を開ける必要がな
いだけでなく、さらに減圧時間を格段に短縮することが
できる低圧複層ガラスとその製造方法を提供することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の問題点を解決する
ために、2枚の板ガラスを所定の間隔で隔置し、この間
隔を保持する点状、線状または網状スペーサーを配設す
るとともに、このパネルの周縁端部を低融点はんだガラ
スにより密封して、低圧空間が形成される低圧複層ガラ
スにおいて、前記周縁端部の一部には、排気チューブの
一部を接着、埋設するものであり、該排気チューブは、
一方の端部の開口断面積が排気チューブの中心軸に直角
に切断した場合の開口面積より大きくなるように切断加
工するとともに、該排気チューブによって、その切断加
工された開口端部が2枚の板ガラスで形成された中空空
間の開口端部を覆うようにしたことを特徴とするもので
あり、このように排気チューブの2枚の板ガラスによっ
て形成される中空空間部と接する部分の排気チューブの
一端を後述する実施例に示すように、中空空間に沿って
大きく開口するように切断加工することによって、排気
のための開口部を格段に大きくすることができるので減
圧に要する時間を大幅に短縮することができる。
【0009】また、2枚の板ガラスの一つのコーナー部
をそれぞれ斜めにカットし、該カットされた2枚の板ガ
ラスに排気チューブを当接させるとともに、該カットさ
れた部分にほぼ収まるようにすると、突出部分がなくサ
ッシなどに容易に装着することができるだでけでなく、
美観上も好ましい。
【0010】また、製造方法としては、一方の板ガラス
を水平に載置した状態で、複数の点状、線状、または網
状のスペーサーを配設し、他方の板ガラスを前記スペー
サー上に載置し、その状態で低融点はんだガラスを下側
板ガラス上であって上側板ガラス端面部分に充填してペ
ア化するとともに、一方の端部の開口断面積が該排気チ
ューブの中心軸に直角に切断した場合の開口面積より大
きくなるように切断加工された排気チューブをその切断
加工された開口端部が2枚の板ガラスで形成された中空
空間の開口端部を覆うように低融点はんだガラスで接
着、一部を埋設し、その後該低融点はんだガラスを加熱
溶融させ、ペア化したガラスを封着するとともに、該ペ
ア化したガラス全体を加熱した状態で、前記2枚の板ガ
ラスによって形成される空間の気体を排気チューブを通
して排気し、所定の圧力まで低下したところで該排気チ
ューブを加熱封止することを特徴とするものであり、排
気のための開口部を格段に大きくすることができるので
減圧に要する時間を大幅に短縮することができる。
【0011】また、2枚の板ガラスの周縁端部を封着し
てペア化した後、このペア化したガラス全体を加熱した
状態で、排気することにより、低圧空間部の水分等を完
全に除去することができ、断熱性能をさらに向上させる
ことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】2枚の板ガラスとは、クリアなフ
ロート板ガラス、熱線吸収板ガラス、熱線反射板ガラ
ス、高性能熱線反射板ガラス、線入板ガラス、網入板ガ
ラス、型板ガラス、強化ガラス、倍強度ガラス、低反射
板ガラス、高透過板ガラス、摺りガラス、タペスティ
(フロスト)ガラス、セラミックス印刷ガラス、合わせ
ガラスなど各種板ガラスを適宜組み合わせることができ
るが、少なくとも1枚はこれら各種板ガラスに特殊金属
膜をコーティングした低放射板ガラスを採用すると断熱
性能が高くなるので好ましい、この場合本発明では比較
的垂直放射率の高いCVD法により成膜したものは勿
論、垂直放射率の低いスパッタリング法により成膜した
コーティング膜を採用することができる。
【0013】さらに、当該低放射板ガラスは、JIS
R3106ー1985(板ガラスの透過率・反射率・日
射熱取得率試験方法)に定める垂直放射率が0.20以
下の、好ましくは0.10以下のガラスを1枚以上使用
したもの、または垂直放射率が0.35以下の、好まし
くは0.25以下のガラスを2枚使用したものである。
2枚の板ガラスの板厚は通常、ともに1.9mm以上の
ものが用いられるが、強化ガラスの場合で、とくに化学
強化ガラスなどの場合はこの限りではなく、1.9mm
以下のものを用いることもできる。
【0014】2枚の板ガラスは異なる大きさとしてもよ
く、この場合には、小ガラスは、大ガラスより各辺にお
いて2〜6mm短くすることにより、封着材としての低
融点はんだガラスの2枚の板ガラス間への浸透を容易に
することができるので好ましい。
【0015】排気チューブは、例えば、ソーダ石灰ガラ
ス、鉛ガラスなどのガラス製が好ましいが、シール材と
しての低融点はんだガラスと熱膨張係数がほぼ等しいも
のであれば、とくに限定されるものではない。
【0016】排気チューブが円形管の場合、内径は1.
5mm以上、外径は複層ガラスの総厚より小さくして、
この条件を満足し、実用上問題のない範囲で内径は大き
いほうが排気時間を短くできるので好ましい。排気チュ
ーブの断面形状は円形、楕円形、矩形が好ましいが、多
角形などでもよく、とくに限定されるものではないが、
排気口の断面積は1.76mm2以上が好ましい。
【0017】また、いずれの場合も2枚のガラスで形成
された中空空間の開口端部の断面積は排気抵抗を小さく
するために1.00mm2以上が必要であり、1.60m
2以上が好ましい。すなわち、2枚のガラスの間隔が
例えば0.2mmの場合、開口端部の幅は5mm以上が
必要であり、8mm以上が好ましい。
【0018】排気チューブの形状について、後述する実
施例に示すように、排気チューブの一方の開口端部が、
その開口断面積がチューブの中心軸に対して直角に切断
した場合の開口面積より、2枚の板ガラスによって形成
される中空空間部に沿って大きくなるように切断加工さ
れたものであればよく、チューブの直角断面を円形状と
すると、一方の開口端部の断面形状は一定長さだけ、チ
ューブ側面に沿って切り取って半割れ形状にしたもの
(図4〜図6、図8)、あるいは斜め方向に切断して略
楕円形状としたもの(図7)などを採用することがで
き、また、排気チューブは図7に示すような直線形状以
外にも、図4、図5に示すような折り曲げた形状、図6
に示すようなL字形状、図8に示すようなT字形状にし
てもよい。
【0019】2枚の板ガラスの間隔を保持する点材、線
材または網材スペーサー用材料としては、ガラスに比べ
硬度が低く、かつ適切な圧縮強さを有するものであれ
ば、とくに限定されないが、金属、合金、鉄鋼、セラミ
ックスまたはプラスチックが好ましい。金属では鉄、
銅、アルミニウム、タングステン、ニッケル、クロム、
チタンなど、合金、鉄鋼では炭素鋼、クロム鋼、ニッケ
ル鋼、ステンレス鋼、ニッケルクロム鋼、マンガン鋼、
クロムマンガン鋼、クロムモリブデン鋼、珪素鋼、真
鍮、ハンダ、ニクロム、ジュラルミンなどが用いられ
る。
【0020】点材スペーサーは球状、円柱状、角柱状な
どで例えば格子状に配置する。線材スペーサーは断面が
円形、半円形、角形などで、直線状と曲線状のものがあ
り、網状スペーサーは角形、菱形などが用いられる。
【0021】金属または合金をセラミックスまたはプラ
スチックでコーティングしたものでは、着色することに
より意匠性を向上させるとともに、金属特有の反射を抑
制することができる。
【0022】点状、線状または網状スペーサーの配設間
隔は100mm以下であり、75mm以下が好ましい。
これらスペーサーの配設は、当該配設間隔の範囲内であ
れば、規則的でも不規則的でも構わない。
【0023】2枚の板ガラスの間隔は0.05mm以
上、2.0mm以下であり、0.1mm以上、1.0mm
以下が好ましい。このパネルの周縁端部に用いる封着材
としての低融点はんだガラスは、ガラス粉末単体、ガラ
ス粉末とセラミックス粉末を混合したガラスフリット、
ガラスフリットを酢酸アミル等のビヒクルに分散させた
ペーストやガラスロッドのような線材として加工された
ものなどを使用することができ、その組成は、例えば、
特開昭49−110709号公報、特開平1−2242
48号公報、特開平8−119665号公報、本出願人
による特開平8−220885号公報等に記載された鉛
ケイ酸塩ガラスや鉛ホウケイ酸塩ガラス単体やそれらに
耐火物フィラー等を含有させた低融点封着材を使用する
ことができる。
【0024】また、例えば、特開平6−183775号
公報、特開平9−175833号公報、特開平9−18
8544号公報等に記載された鉛を含まないリン酸塩ガ
ラスに耐火物フィラー等を含有させた低融点封着材など
各種の低融点封着材を使用することができる。
【0025】これらの低融点はんだガラスは2枚の板ガ
ラスの周縁部全周にわたり、同じ低融点はんだガラスを
使用してもよいが、カットされて斜面が形成されたコー
ナー部分以外の場所は、作業温度と軟化温度の差が大き
くても低圧空間側への流れ込み量が少量であれば許容さ
れるが、カットされて斜面が形成されたコーナー部分
は、作業温度と軟化温度の差が大きいと粘度が下がっ
て、カットされた斜面と大ガラスの内面と排気用チュー
ブによって形成される排気用空間に流れこんでしまい、
空間部の体積を減らしたり、閉塞してしまう恐れもある
のでこの部分の低融点はんだガラスの軟化温度はその他
の部分の低融点はんだガラスの軟化温度より高い方が好
ましい。
【0026】2枚の板ガラス間の密封された低圧空間の
圧力は、10Pa以下、好ましくは1Pa以下とする。
複層ガラス作製は、限定されるものではないが、一例と
して、次ぎの手順により行う。
【0027】一方の板ガラスを水平に載置した状態で、
複数の点状、線状、または網状のスペーサーを配設し、
他方の板ガラスを前記スペーサー上に載置し、その状態
で低融点はんだガラスを下側板ガラス上であって上側板
ガラス端面部分に充填してペア化するとともに、一方の
端部の開口断面積が該排気チューブの中心軸に直角に切
断した場合の開口面積より大きくなるように切断加工さ
れた排気チューブをその切断加工された開口端部が2枚
の板ガラスで形成された中空空間の開口端部を覆うよう
に低融点はんだガラスで接着、一部を埋設する。
【0028】その後低融点はんだガラスの作業温度で加
熱することにより2枚の板ガラスの周縁部全周にわたり
充填された低融点はんだガラスとコーナー部の排気チュ
ーブを取り付けた低融点はんだガラスを加熱溶融する。
この時、周縁部の低融点はんだガラスは毛細管現象によ
り2枚の板ガラスの空間部に浸透し、一方、コーナー部
の排気チューブの一部を取り付けた低融点はんだガラス
は排気経路を確保した状態で浸透する。その後冷却する
と、2枚の板ガラス同士およびそれらと排気チューブを
低融点はんだガラスにより強固に接着一体化した複層ガ
ラスを形成することができる。その後複層ガラス全体を
90〜250℃の温度範囲で加熱しながら該排気チュー
ブを通して排気し、所定の圧力、例えば10Pa以下、
好ましくは1Pa以下まで低下したところで、該排気チ
ューブを加熱して封止することにより低圧空間を有する
複層ガラスを製造する。
【0029】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明を詳細に説
明する。図1は、本発明の実施例における複層ガラスパ
ネルの全体と一部詳細を示す平面図、図2は本発明のコ
ーナー部を示す要部断面図、図3は、本発明のコーナー
部以外の周縁部を示す要部断面図、図4〜図8は、本発
明の排気チューブを示す斜視図である。
【0030】2枚の板ガラス2、3は、いずれも厚さ3
mmであり、大ガラス2の寸法が1040mm×104
0mmのフロート板ガラスで、一方の小ガラス3の寸法
は1034mm×1034mmのフロート板ガラスであ
り、いずれのガラスも四角形状の頂点部分の角を切り欠
いておく。
【0031】大ガラスには何もコーティングしない板ガ
ラスであり、他方の小ガラス3は低圧の空間側にAgと
ZnOなどの膜を複数層コーティングした低放射板ガラ
スであり、垂直放射率は0.07 である。
【0032】まず、大ガラス2を水平に載置し、その上
に球状スペーサーを配置しようとする20mm間隔の格
子点にマイクロシリンジなどにより微量の水滴を付着さ
せ、別途用意したバキュームピンセットなどにより直径
0.25mmのステンレス鋼製球状スペーサー4をそれ
ぞれの水滴の位置に配置し、次いで水滴を乾燥させるこ
とによりスペーサー4を大ガラスの上に、大ガラスを垂
直にしても落ちない程度の接着強さで固定する。
【0033】その後、小ガラス3を、2枚のガラスの重
心がほぼ重なるように重ね、コーナー部分を除いた段差
部分に、PbO(85重量%)、B23(13重量
%)、Al23(1重量%)、SiO2(1重量%)か
らなる組成の鉛ガラス粉末と、フロートガラスの熱膨張
係数に近似させるためのPbTiO3粉末を重量比で6
0:40になるように混合された軟化温度が380℃の
ガラスフリットに、ブチルカルビトールアセテートとα
−ターピネオールとセルロースを配合したバインダーを
加えてペースト状に調整して得られた低融点はんだガラ
ス5のペーストを周辺部封着用はんだガラスとして塗布
した。
【0034】コーナー部分の切欠部分には、図1、図4
に示すように、内径3mm(外径5mm)の先端をほぼ
45°に折り曲げ、2枚の板ガラスと当接する部分を半
分に割って断面が半円形と略矩形(2枚の板ガラスの端
面側から見た開口部)が直線的にある程度(本実施例で
はほぼ12mm)連続した構造のガラス製の排気チュー
ブ6を置き、そのまわりの前記低融点はんだガラス5の
ペーストが塗布されていないコーナー部分に、PbO
(85重量%)、SiO2(7.5重量%)B2
3(7.5重量%)からなる組成の鉛ガラス粉末と、フ
ロートガラスの熱膨張係数に近似させるためのPbTi
3粉末を重量比で70:30になるように混合された
軟化温度が410℃のガラスフリットに、ブチルカルビ
トールアセテートとα−ターピネオールとセルロースを
配合したバインダーを加えてペースト状に調整して得ら
れた低融点はんだガラス7のペーストを排気チューブ固
定用はんだガラスとして塗布した。このときの2枚の板
ガラスの空間部とこの低融点はんだガラス7によって形
成される開口部は本実施例では0.2mm×8mmとし
た。
【0035】次ぎに、複層ガラスを加熱してまず低融点
はんだガラス5と7のバインダーを揮散、燃焼焼去さ
せ、さらに作業温度の450℃まで加熱してガラスフリ
ットを溶融させた後、除冷して強固に接着一体化した
後、160℃の雰囲気温度に保った状態で、排気チュー
ブ6を図示しない真空ポンプなどの排気手段と連結し
て、空間内部を1Paまで減圧した。この減圧方式は排
気チューブ6の内径を十分に利用できるので短時間で減
圧できた。
【0036】最後に排気チューブに火炎をあてその部分
を溶着、切断して低圧空間の封止を行った。このように
して得られた複層ガラスの初期露点は−70℃以下であ
り、熱貫流率は1.4kcal/m2h℃となり、結露
しにくく、しかも良好な断熱性能が得られることを確認
した。
【0037】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
排気チューブの側壁に孔を開ける必要もなく、しかも減
圧時間を格段に短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における複層ガラスパネルの全
体と一部詳細を示す平面図である。
【図2】本発明のコーナー部を示す要部断面図である。
【図3】本発明のコーナー部以外の周縁部を示す要部断
面図である。
【図4】本発明の排気チューブを示す斜視図である。
【図5】本発明の排気チューブを示す斜視図である。
【図6】本発明の排気チューブを示す斜視図である。
【図7】本発明の排気チューブを示す斜視図である。
【図8】本発明の排気チューブを示す斜視図である。
【符号の説明】
1 低圧複層ガラスパネル 2 大ガラス 3 小ガラス(低放射ガラス) 4 スペーサー 5、7 低融点はんだガラス 6 排気チューブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 晝河 雅浩 三重県松阪市大口町1510番地 セントラル 硝子株式会社硝子研究所内 (72)発明者 坂田 昭 三重県松阪市大口町1510番地 セントラル 硝子株式会社硝子研究所内 Fターム(参考) 2E016 AA01 AA04 AA06 AA07 BA01 BA03 CA01 CB01 CC02 EA00 EA01 EA05 FA00 GA01 4G061 AA13 AA18 BA01 CB02 CD02 CD22 CD23 CD27 DA30

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2枚の板ガラスを所定の間隔で隔置し、こ
    の間隔を保持する点状、線状または網状スペーサーを配
    設するとともに、このパネルの周縁端部を低融点はんだ
    ガラスにより密封して、低圧空間が形成される低圧複層
    ガラスにおいて、前記周縁端部の一部には、排気チュー
    ブの一部を接着、埋設するものであり、該排気チューブ
    は、一方の端部の開口断面積が排気チューブの中心軸に
    直角に切断した場合の開口面積より大きくなるように切
    断加工するとともに、該排気チューブによって、その切
    断加工された開口端部が2枚の板ガラスで形成された中
    空空間の開口端部を覆うようにしたことを特徴とする低
    圧複層ガラス。
  2. 【請求項2】2枚の板ガラスの一つのコーナー部をそれ
    ぞれ斜めにカットし、該カットされた2枚の板ガラスに
    排気チューブを当接させるとともに、該カットされた部
    分に該排気チューブがほぼ収まるようにしたことを特徴
    とする請求項1記載の低圧複層ガラス。
  3. 【請求項3】一方の板ガラスを水平に載置した状態で、
    複数の点状、線状、または網状のスペーサーを配設し、
    他方の板ガラスを前記スペーサー上に載置し、その状態
    で低融点はんだガラスを下側板ガラス上であって上側板
    ガラス端面部分に充填してペア化するとともに、一方の
    端部の開口断面積が排気チューブの中心軸に直角に切断
    した場合の開口面積より大きくなるように切断加工され
    た排気チューブをその切断加工された開口端部が2枚の
    板ガラスで形成された中空空間の開口端部を覆うように
    低融点はんだガラスで接着、一部を埋設し、その後該低
    融点はんだガラスを加熱溶融させ、ペア化したガラスを
    封着するとともに、該ペア化したガラス全体を加熱した
    状態で、前記2枚の板ガラスによって形成される空間の
    気体を該排気チューブを通して排気し、所定の圧力まで
    低下したところで該排気チューブを加熱封止することを
    特徴とする低圧複層ガラスの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2011083926A3 (ko) * 2010-01-05 2011-11-10 ㈜엘지하우시스 유리 패널의 배기구 형성 방법 및 이를 이용하여 제조한 유리 패널 제품

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