JP2000028979A - 偏波無依存光制御素子 - Google Patents

偏波無依存光制御素子

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JP2000028979A
JP2000028979A JP10197834A JP19783498A JP2000028979A JP 2000028979 A JP2000028979 A JP 2000028979A JP 10197834 A JP10197834 A JP 10197834A JP 19783498 A JP19783498 A JP 19783498A JP 2000028979 A JP2000028979 A JP 2000028979A
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polarization
light control
optical
electrodes
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JP10197834A
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Hiroshi Miyazawa
弘 宮澤
Osamu Mitomi
修 三冨
Kazuto Noguchi
一人 野口
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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  • Optical Integrated Circuits (AREA)
  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低駆動電圧で入力光の偏波状態に依存しない
光制御素子を提供する 【解決手段】 電気光学効果を有する光学基板の表面付
近に形成された複数の光導波路と、該複数の光導波路が
形成された光学基板面上に配置された複数の電極とを備
え、複数の電極にマイクロ波を印加して誘起される電圧
により光導波路と複数の電極との相互作用領域が形成さ
れ、かつ光偏波面を実質的に90°前後回転させる偏波
変換部を複数の光導波路の少なくとも一個所に具備した
光制御素子である。光制御素子はマイクロ波を印加する
ための複数の電極とは別の少なくとも一組の位相差調整
用電極を複数の光導波路上に具備している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光変調器や光スイ
ッチなどの光制御素子の中で、駆動電圧が小さく、かつ
入力波の偏波状態に依存しない偏波無依存光制御素子に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】高速かつ大容量の光伝送システム、光交
換システムにおいては、高速で駆動するために、駆動電
圧が小さい光制御素子が有用である。この種の光制御素
子の一例としては、光スイッチや位相変調器、光強度変
調器などがあり、基本技術としてプリズムや光ファイバ
を機械的に移動させるメカニカル型、石英系ガラス導波
路等で用いられる熱光学効果型、Ti拡散LiNbO3
導波路等で用いられる電気光学効果型、等に大別され
る。この中でメカニカル型や熱光学効果型の光制御素子
は偏波依存性はないが、その応答速度は1msec程度
以上と遅いという問題がある。
【0003】一方、電気光学効果型光制御素子は応答速
度が極めて速いという特徴を持っている。しかしなが
ら、光導波路に同じ電圧または電界を印加しても、屈折
率変化が光の偏波方向によって異なり、その動作が偏波
方向に依存したものになってしまうという問題があっ
た。
【0004】上記の偏波依存性を解決し、かつ駆動電圧
を低減するための手段として、光導波路の途中に薄膜型
波長板を挿入した構成例が特開平7−56199号公報
に開示されている。図5(a)は、同公報に開示された
マッハツェンダ型光スイッチの上面図であり、図5
(b)は、図5(a)のA−A′線に沿った断面図であ
る。この従来例では、電気光学効果を有するz板LiN
bO3 (LN)基板1に、Ti熱拡散により2本の光導
波路2が形成されている。このような光導波路内では、
基板面に垂直な電界成分を有するTMモードと水平方向
に電界成分を有するTEモードと呼ばれる直交する二つ
の偏波モードが伝搬する。その基板上(光導波路上)に
は、マイクロ波電源7からのマイクロ波を印加できるよ
うな電極(進行波電極)3が形成されている。また、光
導波路の途中に溝6が形成され、その溝に偏波変換用の
1/2波長板5が挿入されている。溝6で分割された各
電極はそれぞれ導電性のワイヤ9等で接続されている。
8は終端抵抗である。なお、光導波路を伝搬する光の電
極による吸収損失を少なくするために、基板1と電極3
との間にSiO2 等のバッファ層16が0.2〜1μm
程度の厚さで形成されている。入射光14は第1の入力
ポート10、第2の入力ポート11から入射し、二つの
方向性結合器(3dBカプラ)4a、4bを経て第1、
第2の出力ポート12、13から出射光15が出射す
る。
【0005】ここで、強度が一定の入射光(TMモード
とTEモードとの合成)を光導波路に入射させると、光
はマッハツェンダ干渉計を構成する前段の3dBカプラ
4aで各モードとも二つの光導波路にパワーを分配す
る。光導波路と電極に印加した電圧とが相互作用する領
域でその入力電圧に応じて各モードの光の位相が変化す
る。ここで、この領域でのTMモード光の位相変化量を
φTM1 (V)、TEモード光の位相変化量をφTE1
(V)とする。光導波路の途中に挿入された1/2波長
板5を透過する際に光の伝搬モードが90°回転し、T
Mモード光がTEモード光に、TEモード光がTMモー
ド光にそれぞれ変換される。再び、後段の電極(電極3
の1/2波長板5より出射側の部分)との相互作用領域
で入力電圧に応じて光の位相が変化する。この領域での
TMモード光の位相変化量をφTM2 (V)、TEモード
光の位相変化量をφTE2 (V)とする。全位相変化量
を、入射光がTMモード光の場合をφm (V)、TEモ
ード光の場合をφe (V)とすると、
【0006】
【数1】 φm (V)=φTM1 (V)+φTE2 (V) (1)
【0007】
【数2】 φe (V)=φTE1 (V)+φTM2 (V) (2) となる。さらに、後段の3dBカプラ4bにおいて二つ
の光導波路中の同じモード光同士が干渉し、φm (V)
あるいはφe (V)がπの偶数倍の時、第2の出力ポー
ト13におけるそのモードの出射光の強度は最大とな
り、πの奇数倍の時、第1の出力ポート12におけるそ
のモードの出射光強度が最大となる。
【0008】図6は第2の出力ポート13における光出
力の印加電圧依存性を示すグラフである。TM光入射の
場合を実線で、TE光入射の場合を点線で示してある。
出力光の強度が最大となる電圧と、最大出力と隣り合う
出力最小の電圧との差を通常、半波長電圧Vπ(もしく
はスイッチング電圧Vs)と呼ぶ。
【0009】ここで、TMモード光の位相変化量に対す
るTEモード光の位相変化量の比をηとすると、 φTE1 (V)=ηφTM1 (V)、φTE2 (V)=ηφTM
2 (V) となり、相互作用長が前段と後段で等しい場合、φTM
(V)=φTM1 (V)=φTM2 (V)、φTE(V)=η
φTM(V)=φTE1 (V)=φTE2 (V)となるため、
各モードの前段および後段の相互作用領域での位相変化
量の総和が等しく、[φm (V)=φe (V)=(1+
η)φTM(V)]となる。そのため、図6(a)に示す
ように、各入射モード光において、駆動電圧が等しくな
り、入射モードの偏波依存性が解消される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例では、理想的な場合であり、現実的には光導波路や
電極の製作精度や不均一性等から、前段および後段の領
域において、二つの導波路間に既に位相差が生じている
ことが多い。前段のTMモード光、およびTEモード光
に対する位相差をそれぞれΔφTM1 、ΔφTE1 とし、ま
た、後段のそれらを、それぞれΔφTM2 、ΔφTE2 とす
ると、(1)式、(2)式は次のように置き換えられ
る。
【0011】
【数3】 φm (V)=φTM1 (V)+φTE2 (V)−Δφm (3)
【0012】
【数4】 Δφm =ΔφTM1 +ΔφTE2 (4)
【0013】
【数5】 φe (V)=φTE1 (V)+φTM2 (V)−Δφe (5)
【0014】
【数6】 Δφe =ΔφTE1 +ΔφTM2 (6) 一般的に、ΔφTM1 ≠ΔφTM2 、ΔφTE1 ≠ΔφTE2 と
なるため、図6(b)に示すように入射モードにより、
ON点やOFF点の間にΔφm −Δφe に相当する電圧
差が生じてしまい、結果としてON/OFF比(消光
比)が劣化するという欠点があった。また、前段と後段
で僅かながら効率が異なるようなφTM1 (V)≠φTM2
(V)、φTE1 (V)≠φTE2 (V)の場合において
も、同様に消光比が劣化することがあった。
【0015】本発明は、上述した従来の問題点を解消
し、低駆動電圧で入力光の偏波状態に依存しない光制御
素子を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ために、本発明による偏波無依存光制御素子は、電気光
学効果を有する光学基板の表面付近に形成された複数の
光導波路と、該複数の光導波路が形成された光学基板面
上に配置された複数の電極とを備え、複数の電極にマイ
クロ波を印加して誘起される電圧により複数の光導波路
と複数の電極との相互作用領域が形成され、かつ光偏波
面を実質的に90°前後回転させる偏波変換部を複数の
光導波路の少なくとも一個所に具備した光制御素子にお
いて、前記マイクロ波を印加するための複数の電極とは
別の少なくとも一組の位相差調整用電極を複数の光導波
路上に具備したことを特徴とする。
【0017】ここで、光制御素子がマッハツェンダ型光
スイッチであってもよい。好ましくは、光制御素子は、
前段および後段の方向性結合器が形成された2入力、2
出力の光導波路と、この光導波路に形成された溝内に挿
入された1/2波長板からなる偏波変換部と、溝の前後
に形成されたマイクロ波を印加するための複数の電極と
を有し、一組の位相差調整用電極が方向性結合器とマイ
クロ波を印加するための電極との間に配置されている。
また好ましくは、光制御素子は、基板の一端側に形成さ
れた第1、第2の入力ポートおよび第1、第2の出力ポ
ートと、第1、第2の入射ポートに接続される第1の方
向性結合器と、第1、第2の出力ポートに接続される第
2の方向性結合器と、第1の方向性結合器から基板の他
端に達し折返し部を経て第2の方向性結合器に達する複
数の光導波路と、基板の他端に形成された反射型波長板
と反射ミラーからなる偏波変換部とを有し、少なくとも
一組の位相差調整用電極がマイクロ波を印加するための
電極と第1、第2の方向性結合器の少なくとも一方の間
に設けられている。
【0018】または、光制御素子がマッハツェンダ型光
強度変調器であってもよい。好ましくは、光制御素子
は、基板の一端側に形成された入力ポートおよび出力ポ
ートと、入力ポートに接続される第1のY分岐部と、出
力ポートに接続される第2のY分岐部と、第1のY分岐
部から基板の他端に達し折返し部を経て第2のY分岐部
に達する光導波路と、基板の他端に形成された反射型波
長板と反射ミラーからなる偏波変換部とを有し、少なく
とも一組の位相差調整用電極がマイクロ波を印加するた
めの電極と第1、第2のY分岐部の少なくとも一方の間
に設けられている。また好ましくは、光制御素子は、基
板の一端側に形成された入力ポートと、該入力ポートに
接続される第1のY分岐部と、基板の他端側に形成され
た第2のY分岐部と該第2のY分岐部に接続される出力
ポートと、第1および第2のY分岐部に接続される複数
の光導波路と、この光導波路に形成された溝内に挿入さ
れた1/2波長板からなる偏波変換部と、溝の前後に形
成されたたマイクロ波を印加するための複数の電極とを
有し、一組の位相差調整用電極が方向性結合器とマイク
ロ波を印加するための電極との間に配置されている。
【0019】ここで、少なくとも一組の位相差調整用電
極には直流電圧が印加される。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の光制御素子においては、
従来技術におけるマイクロ波を印加するための複数の電
極に加え、少なくとも一組の位相差調整用電極を備えて
いる。この位相差調整用電極に印加する電圧を調整する
ことによって、駆動電圧や駆動点の差による消光比の劣
化を低減することができるため、偏波依存性の極めて少
ない特性を得ることができる。
【0021】
【実施例】以下に図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0022】(実施例1)図1(a)は、本発明による
光制御素子の第1の実施例としてのマッハツェンダ型光
スイッチを説明するための図であって、図1(a)は平
面図、図1(b)は図1(a)のA−A′線に沿った断
面図である。従来例と同様に、電気光学効果を有するz
板LiNbO3 (LN)基板1に、Ti熱拡散により2
本の光導波路2が形成されている。このような光導波路
内では、基板面に垂直な電界成分を有するTMモードと
水平方向に電界成分を有するTEモードと呼ばれる直交
する二つの偏波モードが伝搬する。その基板上(光導波
路上)には、マイクロ波電源7からのマイクロ波を印加
できるような電極(進行波電極)3が形成されている。
また、光導波路の途中に溝6が形成され、その溝に偏波
変換用の1/2波長板5が挿入されている。溝6で分割
された各電極はそれぞれ導電性のワイヤ9等で接続され
ている。8は終端抵抗である。なお、光導波路を伝搬す
る光の電極による吸収損失を少なくするために、基板1
と電極3との間にSiO2 等のバッファ層16が0.2
〜1μm程度の厚さで形成されている。入射光14は第
1の入力ポート10、第2の入力ポート11から入射
し、二つの方向性結合器(3dBカプラ)4a、4bを
経て第1、第2の出力ポート12、13から出射光15
が出射する。
【0023】本実施例の、図5に示した従来例との特徴
的な差は、マイクロ波印加のための電極3とは別に二組
の位相差調整用電極17および19が、それぞれ波長板
5の前段および後段において3dBカプラ4a、4bと
電極3との間に配設されている点である。位相差調整用
電極17、19には、それぞれ直流電源18(V1)、
20(V2)が接続されている。
【0024】次に上記構成による光スイッチの動作につ
いて説明する。
【0025】TMモード光入射およびTEモード光入射
について、従来例と同様の表記を行うと、
【0026】
【数7】 φm (V)=φTM1 (V)+φTE2 (V)−Δφm +δφTM1 (V1) +δφTE2 (V2) (7)
【0027】
【数8】 φe (V)=φTE1 (V)+φTM2 (V)−Δφe +δφTE1 (V1) +δφTM2 (V2) (8) となる。ここで、δφTM1 (V1)およびδφTE1 (V
1)は前段の位相差調整用電極17による位相変化量、
δφTM2 (V2)およびδφTE2 (V2)は後段の位相
差調整用電極19による位相変化量である。
【0028】ここで、位相差調整用電極におけるTMモ
ード光の位相変化量に対するTEモード光の位相変化量
の割合をηiとすると、δφTE1 (V1)=ηi・δφ
TM1(V1)、δφTE2 (V2)=ηi・δφTM2 (V
2)と表記することがすることができる。理想状態とな
る図3(a)(図6(a)と同等)の特性とするには、
【0029】
【数9】 −Δφm +δφTM1 (V1)+ηi・δφTM2 (V2)=0 (9)
【0030】
【数10】 −Δφe +ηi・δφTM1 (V1)+δφTM2 (V2)=0 (10) の連立方程式を解くことにほかならない。図2は、横軸
をδφTM1 (V1)、縦軸をδφTM2 (V2)として
(9)式および(10)式の直線を引いた場合を示して
おり、ηi≠1であれば(すなわち、偏波依存性があれ
ば)、直線(9)と(10)は必ず交わり、その交点が
連立方程式の解となる。この交点における位相変化量に
相当する位相差調整用電極の電圧V1、V2の値を設定
すると、マイクロ波印加電圧0の時に、どの入力モード
においても、図3(a)に示すように、第2の出力ポー
ト13の光出力が最大となるような状態を実現すること
ができるため、偏波無依存動作を実現することができ
る。例えば、ηi=1/3とし、Δφm が2V、Δφe
が3Vに相当する分だけ位相差が生じた場合、交点にお
ける電圧はV1=9/8(1.125)V、V2=21
/8(2.625)Vとなる。この電圧V1を位相差調
整用電極17に、V2を位相差調整用電極19に印加す
ることによって偏波無依存動作が可能になる。
【0031】また、(9)式、(10)式から、
【0032】
【数11】 Δφm −Δφe =(1−ηi)δφTM1 (V1) −(1−ηi)δφTM2 (V2) (11) を満たす電圧V1、V2の値に位相差調整用電極17、
19の電圧を設定しても良い。この場合は、図3(b)
に示すように、電極3に印加するマイクロ波電圧が0以
外で第2の出力ポート13の光出力が最大となるので、
マイクロ波印加電圧にDCバイアスを重畳できるように
し、光出力が最大となるバイアス電圧Vbをマイクロ波
電圧に重畳させて動作させればよい。
【0033】あるいは、位相差調整用電極17および位
相調整電極19の一方のみを配置しても図3(b)の状
態を得ることができる。
【0034】なお、(9)式、(10)式あるいは(1
1)式から僅かにずれた状態でも消光比を大きく劣化さ
せることはない。
【0035】(実施例2)図4は偏波変換部に反射型波
長板を用いて強度変調器とした本発明の第2の実施例の
平面図である。図1に示した第1の実施例における1/
2波長板に替え、1/4波長板21と反射ミラー22で
構成した反射型波長板を用い、かつz板LiNbO3
板1の端面近傍に折返し型光導波路部24を設けて反射
型偏波変換部を構成しており、また、2×2カプラ4
a、4bをY分岐合波部23a、23bに置き換えたマ
ッハツェンダ型光強度変調器となっている。光は入力ポ
ート25から入射し、出力ポート26から出射する。本
実施例の偏波無依存動作は実施例1で説明したのと同様
である。
【0036】本実施例では基板1の端面に波長板と反射
ミラーによる偏波変換部を形成しているが、端面近傍に
波長板挿入用の溝を形成し、そこに反射型波長板を挿入
して偏波変換部を構成しても良い。また導波路の折返し
部24は、V字型の例を示しているが、方向性結合器あ
るいはマルチモード型干渉計で折返し部を構成しても良
い。
【0037】さらに、反射型偏波変換部を用いずに光強
度変調器を構成することもできる。すなわち、図1に示
した構成における第1、第2の入力ポート10、11、
第1の方向性結合器4a、および第1、第2の出力ポー
ト12、13、第2の方向性結合器4bに替えて、図4
に示したような、入力ポート25と第1のY分岐部23
a、および第2のY分岐部23bと出力ポート26を形
成することによって、反射型でなく、透過型の光強度変
調器を構成することができる。
【0038】また、反射型偏波変換部を用いて光スイッ
チを構成することもできる。すなわち、図4に示した構
成における入力ポート25と第1のY分岐部23a、お
よび第2のY分岐部23bと出力ポート26に替えて、
図1に示したような、第1、第2の入力ポート、第1の
方向性結合器4a、および第1、第2の出力ポート1
2、13、第2の方向性結合器4bを基板の一端側に形
成することによって、反射型の光スイッチを構成するこ
とができる。
【0039】以上の実施例では、Ti熱拡散による光導
波路について説明したが、例えばイオン交換法などによ
って形成してもよい、また、リッジ型光導波路としても
よい。また、方向性結合器の代わりに、Y分岐回路やX
分岐回路、マルチモード干渉光導波路等を用いても良
く、Y分岐合波部の代わりに、方向性結合器やX分岐回
路、マルチモード干渉光導波路等を用いても良い。この
ようにして1×2光スイッチを構成することもできる。
さらに、光導波路として直線光導波路を用いることによ
って位相変調器を構成することができる。また、バッフ
ァ層材料についてもSiO2 の場合について説明した
が、アルミナやテフロン等の誘電体や半絶縁材料を用い
てもよい。マイクロ波を印加する電極材料はコプレーナ
ストリップラインあるいはコプレーナウェーブガイド等
の進行波型電極構造としてもよい。
【0040】以上では、z板LiNbO3 基板中の電気
光学効果を用いた光制御素子について実施例を示してき
たが、この他にx板やy板のiNbO3 基板や、他の強
誘電体をはじめ、半導体や有機物などの異方性を有する
基板の電気光学効果を用いた光制御素子にも本発明の構
成が非常に有効であることはいうまでもない。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
電気光学効果を有する光学基板の表面付近に形成された
複数の光導波路と、該複数の光導波路が形成された光学
基板面上に配置された複数の電極とを備え、この複数の
電極にマイクロ波を印加して誘起される電圧により複数
の光導波路と複数の電極との相互作用領域が形成され、
かつ光偏波面を実質的に90°前後回転させる偏波変換
部を複数の光導波路の少なくとも一個所に具備した光制
御素子において、マイクロ波を印加するための複数の電
極とは別の少なくとも一組の位相差調整用電極を備え、
この一組の位相差調整用電極への電圧を調整して伝搬光
の位相を制御することにより、駆動電圧や駆動点の差に
よる消光比の劣化を低減することができるため、偏波依
存性の極めて少ない特性を有する光制御素子を得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光制御素子の第1の実施例を示す
図である。
【図2】位相差調整用電極の電圧V1、V2による位相
変化量とΔφm およびΔφとの関係を示すグラフであ
る。
【図3】本発明による光制御素子の動作を説明するため
の光出力特性図である。
【図4】本発明による光制御素子の第2の実施例を示す
図である。
【図5】従来の偏波無依存素子の一例を示す図である。
【図6】図5に示した従来例における理想状態および実
際の状態の出力特性図である。
【符号の説明】
1 LiNbO3 基板 2 光導波路 3 マイクロ波印加用電極 4a,4b 方向性結合器(3dBカプラ) 5 1/2波長板 6 波長板挿入用溝 7 マイクロ波電源 8 終端抵抗 9 マイクロ波印加用電極接続部 10 第1の入力ポート 11 第2の入力ポート 12 第1の出力ポート 13 第2の出力ポート 14 入射光 15 出射光 16 SiO2 バッファ層 17,19 位相差調整用電極 18,20 位相差調整用電源 21 1/4波長板 22 反射ミラー 23a,23b Y分岐合波部 24 折返し型光導波路部 25 入力ポート 26 出力ポート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野口 一人 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内 Fターム(参考) 2H047 AA04 AB04 BB12 DD02 EE12 GG03 HH08 2H079 BA02 BA03 CA05 DA02 EA04 EB04 KA14 KA17

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気光学効果を有する光学基板の表面付
    近に形成された複数の光導波路と、該複数の光導波路が
    形成された光学基板面上に配置された複数の電極とを備
    え、前記複数の電極にマイクロ波を印加して誘起される
    電圧により前記複数の光導波路と複数の電極との相互作
    用領域が形成され、かつ光偏波面を実質的に90°前後
    回転させる偏波変換部を前記複数の光導波路の少なくと
    も一個所に具備した光制御素子において、 前記マイクロ波を印加するための複数の電極とは別の少
    なくとも一組の位相差調整用電極を前記複数の光導波路
    上に具備したことを特徴とする偏波無依存光制御素子。
  2. 【請求項2】 前記光制御素子がマッハツェンダ型光ス
    イッチであることを特徴とする請求項1に記載の偏波無
    依存光制御素子。
  3. 【請求項3】 前記光制御素子は、前段および後段の方
    向性結合器が形成された2入力、2出力の光導波路と、
    この光導波路に形成された溝内に挿入された1/2波長
    板からなる偏波変換部と、溝の前後に形成されたマイク
    ロ波を印加するための複数の電極とを有し、前記一組の
    位相差調整用電極が前記方向性結合器と前記マイクロ波
    を印加するための電極との間に配置されていることを特
    徴とする請求項2に記載の偏波無依存光制御素子。
  4. 【請求項4】 前記光制御素子は、前記基板の一端側に
    形成された第1、第2の入力ポートおよび第1、第2の
    出力ポートと、前記第1、第2の入射ポートに接続され
    る第1の方向性結合器と、前記第1、第2の出力ポート
    に接続される第2の方向性結合器と、前記第1の方向性
    結合器から前記基板の他端に達し折返し部を経て前記第
    2の方向性結合器に達する複数の光導波路と、前記基板
    の他端に形成された反射型波長板と反射ミラーからなる
    偏波変換部とを有し、前記少なくとも一組の位相差調整
    用電極が前記マイクロ波を印加するための電極と前記第
    1、第2の方向性結合器の少なくとも一方の間に設けら
    れていることを特徴とする請求項2に記載の偏波無依存
    光制御素子。
  5. 【請求項5】 前記光制御素子がマッハツェンダ型光強
    度変調器であることを特徴とする請求項1に記載の偏波
    無依存光制御素子。
  6. 【請求項6】 前記光制御素子は、前記基板の一端側に
    形成された入力ポートおよび出力ポートと、前記入力ポ
    ートに接続される第1のY分岐部と、前記出力ポートに
    接続される第2のY分岐部と、前記第1のY分岐部から
    前記基板の他端に達し折返し部を経て前記第2のY分岐
    部に達する光導波路と、前記基板の他端に形成された反
    射型波長板と反射ミラーからなる偏波変換部とを有し、
    前記少なくとも一組の位相差調整用電極が前記マイクロ
    波を印加するための電極と前記第1、第2のY分岐部の
    少なくとも一方の間に設けられていることを特徴とする
    請求項5に記載の偏波無依存光制御素子。
  7. 【請求項7】 前記光制御素子は、前記基板の一端側に
    形成された入力ポートと、該入力ポートに接続される第
    1のY分岐部と、前記基板の他端側に形成された第2の
    Y分岐部と該第2のY分岐部に接続される出力ポート
    と、前記第1および第2のY分岐部に接続される複数の
    光導波路と、この光導波路に形成された溝内に挿入され
    た1/2波長板からなる偏波変換部と、溝の前後に形成
    されたマイクロ波を印加するための複数の電極とを有
    し、前記一組の位相差調整用電極が前記方向性結合器と
    前記マイクロ波を印加するための電極との間に配置され
    ていることを特徴とする請求項5に記載の偏波無依存光
    制御素子。
  8. 【請求項8】 前記少なくとも一組の位相差調整用電極
    に直流電圧が印加されることを特徴とする請求項1から
    7のいずれかに記載の偏波無依存光制御素子。
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