JP2000028887A - 枠体へのレンズ固定装置、枠体へのレンズ固定方法及び枠体付きレンズ - Google Patents

枠体へのレンズ固定装置、枠体へのレンズ固定方法及び枠体付きレンズ

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JP2000028887A
JP2000028887A JP10199194A JP19919498A JP2000028887A JP 2000028887 A JP2000028887 A JP 2000028887A JP 10199194 A JP10199194 A JP 10199194A JP 19919498 A JP19919498 A JP 19919498A JP 2000028887 A JP2000028887 A JP 2000028887A
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frame
fixing
claw
heat
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Ryohei Inaba
良平 稲葉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い精度のレンズ固定時に、レンズとレンズ
枠体の問の軸芯のずれが発生せず、レンズ同軸度等の要
求精度を満足でき、かつレンズやレンズ枠体の加工寸法
に高い精度が不要となるレンズ枠体へのレンズ固定方
法、枠体へのレンズ固定装置及び枠体付きレンズの提
供。 【解決手段】 レンズ枠体1を不動状態に保持する固定
型12と、発熱部16に対して当接及び離間することで
爪部1cを熱溶融させる熱を受けとる加熱面3aを備え
レンズ2の軸芯線に沿うように移動される可動型3とを
備え、レンズ2のレンズ面縁部を保持し、爪部1cをレ
ンズの軸芯CL方向へ移動するように熱溶融させる3箇
所の形状部3bを加熱面に略等間隔に形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、枠体へのレンズ固
定装置、枠体へのレンズ固定方法及び枠体付きレンズに
係り、特に光学レンズユニットの組立において、熱可塑
性樹脂からなるレンズ枠体に対してレンズを固定する技
術に関するものである。
【従来の技術】従来のレンズ枠体へのレンズの固定方法
例として、本出願人らが、特公昭58−42442で提
案しているので、添付の図10の要部破断の原理図によ
り簡単に説明すると、本図において、熱可塑性樹脂から
形成されるレンズ枠体101の内周壁101aの一部に
はレンズ位置決め用段部101bが一体形成されてお
り、このレンズ位置決め用段部101bを利用して、レ
ンズ102を収容し、上記枠体の内周壁の端部において
囲撓状に形成されているレンズ押さえ用爪部101cを
加熱溶融させて、該爪部をレンズ押さえ片として上記レ
ンズの一部に対して密着成形することによって、レンズ
枠体に収容してレンズ102を固定する。
【0002】このために、レンズ押さえ用爪部を溶融成
形するために加熱されるレンズ取り付け型103が下方
に移動可能に設けられており、型103が降下後に、レ
ンズ押さえ用爪部101cを全周方向に均一に密着成形
する全周方向に均一な成形型面103aを図示のように
形成する。
【0003】なお、図10においてレンズ取り付け型1
03を加熱するための熱源についは図示を省略してあ
る。また、104は、上記レンズ枠体の成形後に、レン
ズ取り付け型103を冷却するための冷却エアパイフで
あり、また105は、レンズ取り付け型103の外周面
に穿設された冷却エアの逃げ孔である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一方、近年においてカ
メラ等の映像機器における光学レンズユニットでは、そ
の小型化、高倍率ズーム化等により、レンズユニット組
立時に、より高い精度でのレンズ枠体へのレンズの固定
が求められている。特に、レンズ軸芯とレンズ枠体の軸
芯をできるだけ一致させて固定することが、レンズユニ
ットの性能を向上させるために必要となっている。
【0005】しかしながら、上記の従来例によれば、レ
ンズとレンズ枠体の間に存在するすき間(クリアラン
ス)によって生じるレンズのガタ、すなわちレンズとレ
ンズ枠体の問の軸芯のずれについては矯正せずにレンズ
をレンズ枠体の溶融により固定していた。このために、
レンズ同軸度等の要求精度を満足させることができない
場合もあり、レンズ固定後に同軸度等を評価し、精度内
に入っているものだけを選別して使用する場合もあっ
た。
【0006】また、この状況に鑑みて、レンズとレンズ
枠体の問のすき間をなくす、すなわちレンズをレンズ枠
体に圧入することによって、ガタをなくす方法も採用さ
れているが、この圧入方法によれば、レンズやレンズ枠
体の寸法公差内のバラツキにより、大きい圧入力を必要
とする場合があるので、レンズ枠体自身の変形を招いて
精度を悪化させる場合があった。またこの圧入方法によ
れば、レンズ組立時の作業性が悪く、さらに、圧入工程
の安定化のために、レンズやレンズ枠体の加工寸法によ
り高い精度が要求されるという問題点があった。
【0007】したがって、本発明は上述した問題点に鑑
みてなされたものであり、高い精度が要求されるレンズ
枠体へのレンズ固定を行うときに、レンズとレンズ枠体
の問の軸芯のずれが発生せず、レンズ同軸度等の要求精
度を満足でき、かつレンズやレンズ枠体の加工寸法に高
い精度が不要となるレンズ枠体へのレンズ固定方法、枠
体へのレンズ固定装置及び枠体付きレンズの提供を目的
としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明によれば、熱溶融性材料からなるレンズ枠体
の内周壁にレンズの位置決め用の段部を設け、前記段部
上にレンズを収容し、前記段部から連続形成される囲撓
状の爪部を熱溶融させることで、前記レンズの縁部を拘
束し前記レンズ枠体に対して固定するために、装置基部
と、前記装置基部に固設されるとともに、前記レンズ枠
体を不動状態に保持する固定型と、前記装置基部に固設
される発熱手段と、前記発熱手段に対して当接及び離間
することで前記爪部を熱溶融させる熱を受けとる加熱面
を備えるとともに、前記レンズ枠体及び前記レンズの軸
芯線に沿うように移動される可動型とを備えた枠体への
レンズ固定装置であって、前記レンズのレンズ面縁部を
保持し、前記爪部を前記レンズの軸芯方向へ移動するよ
うに熱溶融させる少なくとも3箇所の形状部を、前記加
熱面に略等間隔に形成したことを特徴としている。
【0009】また、前記形状部は突起形状の突起部から
形成されることを特徴としている。また、前記突起部
は、前記爪部を熱溶融させる時点において、前記爪部に
対して当接する部位を結ぶ内接円径が、前記レンズの外
形と前記爪部の厚さの2倍の和より小さく設定されるよ
うに延長されることを特徴としている。
【0010】また、熱溶融性材料からなるレンズ枠体の
内周壁にレンズの位置決め用の段部を設け、前記段部上
にレンズを収容し、前記段部から連続形成される囲撓状
の爪部を熱溶融させることで、前記レンズの縁部を拘束
し前記レンズ枠体に対して固定するために、装置基部
と、前記装置基部に固設されるとともに、前記レンズ枠
体を不動状態に保持する固定型と、前記装置基部に固設
される発熱手段と、前記発熱手段に対して当接及び離間
することで前記爪部を熱溶融させる熱を受けとる加熱面
を備えるとともに、前記レンズ枠体及び前記レンズの軸
芯線に沿うように移動される可動型とを備えた枠体への
レンズ固定装置であって、前記固定型において、前記レ
ンズの外周縁部を押圧して保持し、前記爪部を前記レン
ズの軸芯方向へ移動するレンズ保持手段を設けたことを
特徴としている。
【0011】また、前記レンズ保持手段は、前記レンズ
枠体において等間隔に形成された逃げ部に潜入する状態
と、待避する状態に維持されることを特徴としている。
【0012】また、前記レンズ保持手段は、前記レンズ
枠体の外周面において等間隔に形成された貫通孔に潜入
する状態と、待避する状態に維持されることを特徴とし
ている。
【0013】また、前記レンズ保持手段は、前記レンズ
枠体の外周面において等間隔に形成された有底穴部に潜
入する状態と、待避する状態に維持されることを特徴と
している。
【0014】また、熱溶融性材料からなるレンズ枠体の
内周壁にレンズの位置決め用の段部を設け、前記段部上
にレンズを収容し、前記段部から連続形成される囲撓状
の爪部を熱溶融させることで、前記レンズの縁部を拘束
し前記レンズ枠体に対して固定するために、装置基部に
固設される固定型に、前記レンズ枠体を不動状態に保持
し、前記装置基部に固設される発熱手段に対して当接及
び離間することで前記爪部を熱溶融させる熱を受けとる
加熱面を、前記レンズ枠体及び前記レンズの軸芯線に沿
うように可動型により移動してレンズ枠体へのレンズ固
定を行う枠体へのレンズ固定方法であって、前記爪部を
前記レンズの軸芯方向へ移動するように熱溶融させるた
めに前記加熱面に略等間隔に形成された少なくとも3箇
所の形状部により、前記レンズのレンズ面縁部を押圧し
て保持することで熱溶融し、硬化後に取出すことを特徴
としている。
【0015】また、枠体へのレンズ固定方法において、
前記形状部は、突起形状の突起部から形成されることを
特徴としている。
【0016】また、枠体へのレンズ固定方法において、
前記突起部は、前記爪部を熱溶融させる時点において、
前記爪部に対して当接する部位を結ぶ内接円径が、前記
レンズの外形と前記爪部の厚さの2倍の和より小さく設
定されるように延長されることを特徴としている。
【0017】また、熱溶融性材料からなるレンズ枠体の
内周壁にレンズの位置決め用の段部を設け、前記段部上
にレンズを収容し、前記段部から連続形成される囲撓状
の爪部を熱溶融させることで、前記レンズの縁部を拘束
し前記レンズ枠体に対して固定するために、装置基部に
固設される固定型により、前記レンズ枠体を不動状態に
保持し、前記装置基部に固設される発熱手段に対して当
接及び離間することで前記爪部を熱溶融させる熱を受け
とる加熱面を備えた可動型を、前記レンズ枠体及び前記
レンズの軸芯線に沿うように移動することで熱溶融する
枠体へのレンズ固定装置であって、前記固定型に配設さ
れるレンズ保持手段により、前記レンズの外周縁部を押
圧して保持し、前記爪部を前記レンズの軸芯方向へ移動
するようにして熱溶融することを特徴としている。
【0018】また、前記レンズ保持手段は、前記レンズ
枠体において等間隔に形成された逃げ部に潜入する状態
と、待避する状態に維持されることを特徴としている。
【0019】また、前記レンズ保持手段は、前記レンズ
枠体の外周面において等間隔に形成された貫通孔に潜入
する状態と、待避する状態に維持されることを特徴とし
ている。
【0020】また、前記レンズ保持手段は、前記レンズ
枠体の外周面において等間隔に形成された有底穴部に潜
入する状態と、待避する状態に維持されることを特徴と
している。
【0021】また、熱溶融性材料からなるレンズ枠体の
内周壁にレンズの位置決め用の段部を設け、前記段部上
にレンズを収容し、前記段部から連続形成される囲撓状
の爪部を熱溶融させることで、前記レンズの縁部を拘束
し前記レンズ枠体に対して固定するために、装置基部に
固設される固定型に前記レンズ枠体を不動状態に保持
し、前記装置基部に固設される発熱手段に対して当接及
び離間することで前記爪部を熱溶融させる熱を受けとる
加熱面を、前記レンズ枠体及び前記レンズの軸芯線に沿
うように可動型により移動してレンズ枠体へのレンズ固
定を行う枠体付きレンズであって、前記爪部を前記レン
ズの軸芯方向へ移動するように熱溶融させるために前記
加熱面に略等間隔に形成された少なくとも3箇所の形状
部により、前記レンズのレンズ面縁部を押圧して保持す
ることで熱溶融して、硬化後に取出すことを特徴として
いる。
【0022】そして、熱溶融性材料からなるレンズ枠体
の内周壁にレンズの位置決め用の段部を設け、前記段部
上にレンズを収容し、前記段部から連続形成される囲撓
状の爪部を熱溶融させることで、前記レンズの縁部を拘
束し前記レンズ枠体に対して固定するために、装置基部
に固設される固定型により、前記レンズ枠体を不動状態
に保持し、前記装置基部に固設される発熱手段に対して
当接及び離間することで前記爪部を熱溶融させる熱を受
けとる加熱面を備えた可動型を、前記レンズ枠体及び前
記レンズの軸芯線に沿うように移動することで熱溶融す
る枠体付きレンズであって、前記固定型に配設されるレ
ンズ保持手段により、前記レンズの外周縁部を押圧して
保持し、前記爪部を前記レンズの軸芯方向へ移動するよ
うにして熱溶融することを特徴としている。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に本発明の各実施形態につい
て添付の図面を参照して述べる。
【0024】図1(a)は第1実施形態に係る要部破断
図であり、図1(b)は固定後の様子を示した要部破断
図である。
【0025】図1(a)において、1はレンズ枠体、1
aはレンズ枠体内周壁部、1bはレンズ枠体内周部に形
成されたレンズ位置決め用段部、1cは上記枠体の内周
壁端部に囲撓状に形成されたレンズ押さえ用爪部、2は
レンズ、3はレンズ押さえ用爪部1cを溶融成形するレ
ンズ溶融型である。
【0026】また、3aはその成形面となる内周面、3
bは内周面3aの一部に形成されている少なくとも3ヵ
所の突起形状部である。また、4は、上記のレンズ枠体
の成形後に、レンズ取り付け型を冷却するための冷却エ
アパイプであり、5はレンズ取り付け型3に多数あけら
れた上記冷却エアの逃げ孔、6はレンズ取り付け型の温
度を測定するために取り付けられている熱電対である。
【0027】また、図1(b)において、レンズ2をレ
ンズ枠体1に収納し、レンズ押さえ爪部1cを溶融成形
した後の姿、すなわちレンズがレンズ枠体に固定された
状態を示している。
【0028】また、図2(a)は、図1(a)のX‐X
矢視断面図であって、上記レンズ溶融型3の下面図を示
している。図2(a)に示すように、内周面3aの一部
に形成されている突起形状部3bは、等ピッチで120
度毎に3ヵ所に配置されている。また、図2(b)は図
2(a)のA‐A矢視断面図であって、突起形状部3b
の詳細を示している。さらに、図2(c)は図2(b)
のA‐A矢視図であって、突起形状部3bの詳細を示し
ている。
【0029】そして、図3は、図1に図示の各構成を配
置したレンズ固定装置の全体構成を示した要部破断図で
ある。
【0030】図3において、11は下架台で、この下架
台11の上にレンズ枠体支持台12が取り付けられてい
る。このレンズ枠体支持台12は、レンズ枠体1の最外
周径とほば等しい内径壁12aを有しており、レンズ枠
体1がガタつきなく位置決めできるようになっている。
13はレンズ枠体上面押さえコマであり、スライドユニ
ット14を介してレンズ枠体軸芯方向CLにスライド可
能に設けられており、レンズ固定作業中はレンズ枠体上
面を押さえる位置にあり、レンズ固定作業終了後におい
て、レンズ枠体1をレンズ枠支持台12から取り外す時
は、レンズ枠体上面から待避するようになっている。
【0031】また、15は上架台、16は上架台15に
取り付けられたリング形状の熱源ユニットで、中にはヒ
ータが納められ不図示の端子等を介して外部電源に接
続、通電されている。この熱源ユニット16の下面16
aは平滑に仕上げられ、同様に平滑に仕上げられた上記
レンズ溶融型上面3cと密着できるように配置されてい
る。また、熱源ユニット16の下面16a以外のすべて
の外面は断熱構造体16bで覆われている。17は冷却
エアパイプ4につなげられたエアチューブで、不図示の
冷却エア制御装置に接続されている。18は熱電対6か
らの出力をモニタする温度調整機で、これからの出力は
上記冷却エア制御装置に伝達され、モニタ温度により冷
却エアの遮断の制御を行えるようになっている。19は
上下移動軸体で、下端をねじ20によりレンズ溶融型3
の上面に3cに垂直に取り付けられ、上端を不図示の上
下移動駆動装置(エアシリング)に取り付けられてお
り、上架台15に取り付けられた上下移動軸受け21に
上下移動可能に係合している。22は上下移動軸受け2
1に穿設された長溝、23は上下移動軸19に立てられ
たピンで、これらにより、レンズ溶融型3は上下移動可
能、回転方向移動は不可能になるように構成されてい
る。尚、以上のレンズ枠体支持台12、上下移動軸受け
22、上下移動軸19、レンズ溶融型3はその中心軸C
Lが一致するように、下架台11または上架台15上に
組み立て調整されている。
【0032】次に、図1から図3の構成によるレンズ固
定作業の動作を説明する。
【0033】先ず、レンズ固定作業では、まずレンズ枠
体支持台12上に、レンズ枠体1を勘合するように挿入
し、次にレンズ枠体上面押さえコマ13を作動させて、
レンズ枠体1が上方へ抜けないように係止する。
【0034】一方、レンズ固定作業前に、レンズ溶融型
3は、その上面3cが熱源ユニット16の下面16aに
密着するように予め保持され、レンズ枠体1のレンズ押
さえ用爪部1cを溶融成形するに充分な温度に温められ
ている。(以上の状態が、図3に図示するものであ
る。)次に、不図示の上下駆動装置を起動して、レンズ
溶融型3を熱源ユニット16から分離するように下降さ
せる。この時に、加熱されたレンズ溶融型3の各部位の
中では、まず内周面3aの一部に形成されている突起形
状部3bがレンズ枠体1のレンズ押さえ用爪部1cに最
初に当接し、次に全体の成形面となる内周面3aが当接
する。そして、レンズ溶融型3が下降端に達した後に、
レンズ枠体1のレンズ押さえ用爪部1cを溶融成形する
に充分な時間保持される。その後に、不図示の冷却エア
制御装置が起動されて、冷却エアがエアチューブ17、
冷却エアパイプ4を通って、レンズ溶融型3の中に導入
される。
【0035】このようにして導入された冷却エアはレン
ズ溶融型3に穿設された冷却エアの逃げ孔を通じて大気
に解放され、これによりレンズ溶融型3は急激に冷却さ
れることとなる。このレンズ溶融型3の温度は、熱電対
6、温度調整機18によってモニタされ、ある一定温度
まで達すると、温度調整機は冷却エア制御装置へ冷却終
了の信号を出力し、エア冷却が止められる。
【0036】尚、このエア冷却工程により、レンズ溶融
型3でレンズ押さえ用爪部1cを溶融成形した後に、レ
ンズ溶融型3をレンズ押さえ用爪部1cから良好に離型
することができる。換言すれば、成形された後のレンズ
押さえ用爪部1c部の形状寸法、表面状態を良好に維持
するために必要な工程である。
【0037】この冷却工程終了後に、不図示の上下駆動
装置により、レンズ溶融型3を上昇させ、その上面3c
が再び熱源ユニット16の下面16aに密着する位置で
止められる。これにより、レンズ溶融型3は、次のレン
ズ固定作業の準備のための加熱が開始される。一方、レ
ンズ枠体支持台12上では、レンズ枠体上面押さえコマ
13を作動させて、レンズ枠体1の係止を解除し、レン
ズ固定の終了したレンズ枠体1をレンズ枠体支持台12
から取り出して、一連のレンズ固定作業が終了する。
【0038】以上説明の工程を経ることで、対象ワーク
であるレンズ枠体1の形状を、従来方式から全く変更す
ることなく実現可能となる。すなわち、レンズ固定工具
であるレンズ溶融型のみを一部形状変更するだけで、従
来に比べより高精度にレンズとレンズ枠体の軸芯を一致
させたレンズ固定作業が可能になる。
【0039】次に、図4は第2実施形態のレンズ溶融型
の変形例を示した要部破断図であって、既に説明済みの
構成には同一符号を付して説明を割愛するとレンズ溶融
型3とレンズ枠体1において相違する部分を図中に丸で
囲んで示している。
【0040】本図において、3bはレンズ溶融型3の内
周面3aの一部に形成された、少なくとも3ヵ所の突起
形状部であるが、図示のようにレンズ固定枠下面3dよ
りもさらに下方に長く突出させて、その内側面部3eは
垂直方向に対し約20〜40度の傾きを持たせている。
【0041】また、1dはレンズ枠体1への切り欠き部
で、これはレンズ固定作業の時、上記レンズ溶融型の突
起形状部3bの進入を可能にするための逃げ部である。
【0042】以上の構成によれば、ワークであるレンズ
枠体1の形状の一部を変更しなけらばならないが、上述
の第1実施形態との比較において、レンズ固定作業時に
おいて、より早いタイミングでレンズ溶融型の突起形状
部3bが、レンズ枠体のレンズ押さえ用爪部1cに当接
することになる。また、突起形状部3bは内側面部3e
に垂直方向に対し約20〜40度の傾きを持たせている
ことも加えて、より効果的にレンズ枠体のレンズ押さえ
用爪部1cを内側、すなわちレンズ内側へ押し出す力を
発生できるようになる。
【0043】以上説明したように、レンズ固定作業にお
けるレンズ溶融型に、従来のレンズ押さえの機能に加
え、レンズをその軸芯の方向へ移動させる、すなわち求
芯させる機能を与えることができ、従来と同等のレンズ
固定の一動作で、レンズをレンズ枠体とのガタの中でセ
ンタリングしながら、レンズ固定を行うことを可能とし
た。これにより、レンズとレンズ枠体の軸芯を高精度に
一致させるレンズ固定を容易に実現できるようになる。
【0044】また、レンズ溶融型は従来の形状を大きく
変更することなく実現可能とでき、このレンズ溶融型以
外は、従来のレンズ固定装置をそのまま活かして、より
高精度なレンズ固定を実現できるようになる。また、レ
ンズ押さえとレンズセンタリングの作用を実現するため
に必要な形状を、レンズ溶融型1ヶ所に集中したため、
対象レンズ形状が変わっても、レンズ固定装置の中で、
本レンズ溶融型のみを変更すれば対応することができ、
安価に、短時間で、他のレンズへも高精度なレンズ固定
方法の適用が可能となる。
【0045】さらに、レンズ固定の工程の中で、レンズ
押さえ用爪部を溶融させて密着成解された時点で、少な
くとも3ヶ所のレンズ径押さえ用の突起形状部を介して
押されたレンズ押さえ用爪部の当接内径部は、必ずレン
ズ外形部位に対して接することとなる。この結果、レン
ズとレンズ枠体とのガタ量がゼロとなり、容易にレンズ
とレンズ枠体の軸芯を一致させることができるようにな
る。さらにこれにより、従来行っていた、レンズとレン
ズ枠体の圧入作業が不要となり、圧入によるレンズ枠体
の変形問題を排除することができる。また、圧入工程の
安定化のために行っていた、レンズやレンズ枠体の加工
に必要以上の寸法精度を与えることが不要になる。
【0046】以上により、近年求められているより高い
精度でのレンズのレンズ枠体への固定が可能となり、レ
ンズユニットの性能向上を容易に実現させることができ
た。次に、図5(a)は第3実施形態に係る要部破断図
であり、図5(b)は固定後の様子を示した要部破断図
である。また、図6は図7のX‐X矢視断面図である。
【0047】先ず、図5(a)において、1はレンズ枠
体、1aはレンズ枠体内周壁部、1bはレンズ枠体内周
部に形成されたレンズ位置決め用段部、1cは上記枠体
の内周壁端部に囲撓状に形成されたレンズ押さえ用爪
部、1dは該レンズ押さえ用爪部1cの周方向少なくと
も3ヵ所に設けられた切り欠き部、2はレンズ、3はレ
ンズ押さえ用爪部1cを溶融成形するレンズ溶融型で、
3aはその成形面となる内周面、3bは内周面3aの周
方向少なくとも3ヵ所に設けられた切り欠き部である。
【0048】また、4は、上記レンズ枠体の成形後、レ
ンズ取り付け型を冷却するための冷却エアパイプ、5は
レンズ取り付け型3に多数穿設された上記冷却エアの逃
げ孔、6はレンズ取り付け型の温度を測定するために取
り付けられている熱電対である。
【0049】図5(b)において、レンズ2をレンズ枠
体1に収納し、レンズ押さえ爪部1cを溶融成形した後
の姿、すなわちレンズがレンズ枠体に固定された状態を
示している。また、図6において、上記レンズ押さえ用
爪部1cの3ヵ所の切り欠き部を通して、外部よりレン
ズ位置決め手段を上記レンズに当接させている様子をレ
ンズ上面側から見た様子を示しており、13はレンズ位
置決めコマ、14はレンズ位置決めコマ駆動ユニット
で、これらは上記3ヵ所の切り欠き部に対応して3組用
意されていて、3組のレンズ位置決めコマ13の先端を
結ぶ内接円形は、次に、図7のレンズ固定装置全体構成
図において、11は下架台で、下架台11の上にはレン
ズ枠体支持台12が取り付けられている。レンズ枠体支
持台12は、レンズ枠体1の最外周径とほば等しい内径
壁12aを有し、レンズ枠体1がガタつきなく位置決め
できるようになっている。このレンズ支持台12の上
に、上記レンズ位置決めコマ13を有する、上記レンズ
位置決めコマ駆動ユニット14が取り付けられている。
15は上架台、16は上架台15に取り付けられたリン
グ形状の熱源ユニットで、中にはヒータが納められ不図
示の端子等を介して外部電源に接続、通電されている。
【0050】この熱源ユニット16の下面16aは平滑
に仕上げられ、同様に平滑に仕上げられた上記レンズ溶
融型上面3cと密着できるように配置されている。ま
た、熱源ユニット16の下面16a以外のすべての外面
は断熱構造体16bで覆われている。17は冷却エアパ
イプ4につなげられたエアチューブで、不図示の冷却エ
ア制御装置に接続されている。18は熱電対6からの出
力をモニタする温度調整機で、これからの出力は上記冷
却エア制御装置につなげられ、モニタ温度により冷却エ
アの遮断の制御を行えるようになっている。19は上下
移動軸で、下端をねじ20によりレンズ溶融型3の上面
に3cに垂直に取り付けられ、上端を不図示の上下移動
駆動装置(エアシリンダ)に取り付けられており、上架
台15に取り付けられた上下移動軸受け21に上下移動
可能に係合している。22は上下移動軸受け21にあけ
られた長溝、23は上下移動軸19に立てられたピン
で、これらにより、レンズ溶融型3は上下移動は可に、
回転方向移動は不可に、構成されている。尚、以上のレ
ンズ枠体支持台12、上下移動軸受け22、上下移動軸
19、レンズ溶融型3はその中心軸が一致するように、
下架台11または上架台15上に組み立て調整されてい
る。
【0051】次に、本提案によるレンズ固定作業の動作
を説明する。レンズ固定作業では、まずレンズ枠体支持
台12に、レンズ枠体1を勘合するように挿入する。次
に、レンズ位置決めコマ13を作動させて、レンズ2を
レンズ枠体1とは別個に位置決めする(上記、図6の状
態)。
【0052】一方、レンズ固定作業前に、レンズ溶融型
3は、その上面3cが熱源ユニット16の下面16aに
密着するように保持され、レンズ枠体1のレンズ押さえ
用爪部1cを溶融成形するに充分な温度に温められてい
る。以上の状態が、図7に図示するものである。
【0053】次に、不図示の上下駆動装置を起動して加
熱されたレンズ溶融型3を熱源ユニット16から分離下
降させ、レンズ溶融型3の内周面3aをレンズ枠体1の
レンゲ押さえ用爪部1cに当接する。レンズ溶融型3は
下降端に達した後に、レンズ枠体1のレンズ押さえ用爪
部1cを溶融成形するに充分な時間保持される。その
後、不図示の冷却エア制御装置が起動され、冷却エアが
エアチューブ17、冷却エアパイプ4を通って、レンズ
溶融型3の中に導入される。導入された冷却エアはレン
ズ溶融型3にあけられた冷却エアの逃げ孔を通じて大気
に解放され、これによりレンズ溶融型3は急激に冷却さ
れることとなる。
【0054】レンズ溶融型3の温度は、熱電対6、温度
調整機18によってモニターされ、ある一定温度まで達
すると、温度調整機は冷却エア制御装置へ冷却終了の信
号を出力し、エア冷却が止められる。
【0055】尚、このエア冷却工程は、レンズ溶融型3
でレンズ押さえ用爪部1cを溶融成形した後、レンズ溶
融型3をレンズ押さえ用爪部1cから良好に離型する、
すなわち成形された後のレンズ押さえ用爪部1c部の形
状寸法、表面状態を良好に維持するために必要である。
冷却工程終了後、不図示の上下駆動装置により、レンズ
溶融型3を上昇させ、その上面3cが再び熱源ユニット
16の下面16aに密着する位置で止められる。これに
より、レンズ溶融型3は、次のレンズ固定作業の準備の
ための加熱が開始される。
【0056】一方、レンズ枠体支持台12上では、レン
ズ位置決めコマ13を作動させて、レンズ2の位置決め
を解除し、レンズ固定の終了したレンズ枠体1をレンズ
枠体支持台12から取り出して、一連のレンズ固定作業
が終了する。
【0057】次に、第4実施形態を図8に基づき説明す
る。尚、図8において既に説明済みの構成には同一符号
を付して説明を割愛すると、図8(a)においてレンズ
溶融型3とレンズ枠体1が図示されており、図8(b)
においてレンズを位置決めしながら、レンズを固定して
いる状態を示している。
【0058】図8において、レンズ溶融型3には、第3
実施形態における切り欠き部3bは設けられておらず、
図示のように全周に均一な内周面3aを持つ。また、レ
ンズ枠体1の内周壁端部に囲撓状に形成したレンズ押さ
え用爪部1cには、少なくとも周方向3ヶ所に貫通孔1
dが穿設されている。13はレンズ位置決めピンで、そ
の外形は上記レンズ押さえ用爪部にあけられた貫通孔1
dの内径より小さい。14はレンズ位置決めピン駆動ユ
ニットである。これらは上記3ヵ所の貫通孔1d部に対
応して3組用意されており、3組のレンズ位置決めピン
13の先端を結ぶ内接円形は、レンズ2の外形と一致す
るように調整されている。
【0059】以上の構成において、上記のレンズ位置決
めコマ13に代わり、レンズ位置決めピン13を作動さ
せる点のみが異なり、他は同様である。
【0060】図9(a)は第5実施形態の要部破断図、
図9(b)は拡大図である。図9において既に説明済み
の構成には同一符号を付して説明を割愛すると、図9に
おいてレンズを位置決めしながら、レンズを固定してい
る状態を示している。
【0061】図9において、レンズ溶融型3には、上記
の切り欠き部3bは設けられておらず、全周に均一な内
周面3aを持つ。また、レンズ枠体1の内周壁端部に囲
撓状に形成したレンズ押さえ用爪部1c近傍の外周に
は、少なくとも3ヶ所に薄肉を残した有底の座ぐりの窪
み部1kが加工形成されている。
【0062】13は押し出しピンで、その外形は上記レ
ンズ押さえ用爪部にあけられた窪み1kの内径より小さ
い。14は押し出しビン駆動ユニットである。これらは
上記3ヵ所の窪み部1kに対応して3組用意されてい
て、3組の押し出しピンは同等の押し出し力が発生する
ように調整されている。
【0063】以上の構成において、レンズ位置決めコマ
13に代わり、3組の押し出しピン13を作動させ、レ
ンズ押さえ用爪部1cの3ヵ所の薄肉を残した窪み部1
kを同じ力で変形させ、該3ヵ所をレンズ2の外径部に
当接させるようにして、レンズを固定する。
【0064】以上のようにすることで、従来のレンズ面
を押さえる作用をさせるレンズ固定工程だけでは不可能
だったレンズとレンズ枠体の間のガタの矯正、すなわ
ち、レンズとレンズ枠体の軸芯を一致させたレンズを固
定を行うことが可能になる。
【0065】これにより、レンズとレンズ枠体の軸芯を
高精度に一致させるレンズ固定を容易に実現できるよう
になった。また、従来行われていたレンズとレンズ枠体
の圧入工程は不要となり、圧入によるレンズ枠体の変形
問題を排除することができ、かつまた、圧入工程の安定
化のために行っていた、レンズやレンズ枠体の加工に必
要以上の寸法精度を与えることが不要になった。
【0066】さらに、従来の形態を大きく変更すること
なく、外部よりのレンズ位置決め手段を付加することに
よって、レンズ固定工程で同時に、レンズをその軸心の
方向へ移動して位置決めする手段を容易に提供できるよ
うになり、より高精度なレンズ固定を実現できるように
なった。
【0067】そして、レンズ押さえ用爪部の先端付近へ
の切り欠き部位形成を不要とし、レンズ固定のために成
形された該爪部が外観部位となる場合もその美観をそこ
なうことなく、より高精度なレンズ固定を実現できるよ
うにした。
【0068】さらに、レンズ押さえ用爪部には切り欠き
・貫通孔を不要とし、有底穴とすることでレンズユニッ
ト内の光線もれへの懸念のない、より高精度なレンズ固
定を実現できるようになった。
【0069】また、レンズ溶融型の、レンズ外形面に対
向したレンズ径押さえ部は、レンズ溶融型内周面の、レ
ンズ面押さえ部の一部から少なくとも3ヵ所の突起形状
をもって形成してあるようにした。これにより、レンズ
溶融型は従来の形状を大きく変更することなく実現可能
で、このレンズ溶融型以外は、従来のレンズ枠体の支持
機構、レンズ溶融型をレンズ枠体及びレンズの軸芯線に
一致する移動軸線に沿って移動するようにする機構、レ
ンズ溶融型を加熱するための加熱源装置など、レンズ固
定装置をそのまま活かして、より高精度なレンズ固定を
実現できる。
【0070】また、レンズ押さえとレンズセンタリング
の作用を実現するために必要な形状を、レンズ溶融型1
ヶ所に集中しているため、対象のレンズ形状が変わって
も、レンズ固定装置の中で、本レンズ溶融型のみを変更
すれば対応することができ、安価に、短時間で、他のレ
ンズヘも高精度なレンズ固定方法の適用が可能となるこ
とになる。
【0071】また、レンズ外形面に対向した少なくとも
3ヶ所のレンズ径押さえ用の突起形状部において、レン
ズ固定の工程の中で、レンズ押さえ用爪部を溶融させて
密着成形する時点では、3ヵ所の突起形状部が該レンズ
押さえ用爪部へ当接している部分の内接円径が、レンズ
外形と、上記枠体の内周壁端部に囲撓状にレンズ押さえ
用爪部の厚さの2倍との和より小さくなっているように
したことにより、密着成形された時点で、少なくとも3
ヶ所のレンズ径押さえ用の突起形状部を介して押された
レンズ押さえ用爪部の当接内径部は、必ずレンズ外形に
接する。
【0072】すなわち、レンズとレンズ枠体とのガタ量
がゼロとなり、容易にレンズとレンズ枠体の軸芯を一致
させることができる。これにより、従来行っていた、レ
ンズとレンズ枠体の圧入作業が不要となり、圧入による
レンズ枠体の変形問題を排除することができた。また、
上記圧入工程の安定化のために行っていた、レンズやレ
ンズ枠体の加工に必要以上の寸法精度を与えることが不
要になった。
【0073】また、熱可塑性樹脂からなるレンズ枠体に
レンズを挿入後、レンズ枠体構造部位以外の手段でレン
ズを位置決めするレンズ位置決め工程と、レンズをレン
ズ枠体に固定するレンズ固定工程の二つの工程を同時に
行って、熱可塑性樹脂体にレンズを固定することによ
り、従来のレンズ面を押さえる作用をさせるレンズ固定
工程だけでは不可能だったレンズとレンズ枠体の間のガ
タの矯正、すなわち、レンズとレンズ枠体の軸芯を一致
させたレンズ固定が可能になった。
【0074】また、従来より行われていたレンズとレン
ズ枠体の圧入工程は不要となり、圧入によるレンズ枠体
の変形問題を排除することができた。また、上記圧入工
程の安定化のために行っていた、レンズやレンズ枠体の
加工に必要以上の寸法精度を与えることが不要になっ
た。
【0075】さらに、レンズ枠体の内周壁瑞部に囲撓状
に形成したレンズ押さえ用の爪部およびレンズ押さえ用
爪部を溶融させて密着成形するための成形面を有するレ
ンズ溶融型の各々の少なくとも周方向3ヶ所を切り欠い
た形状とし、切り欠き部を通して、外部よりレンズ位置
決め手段をレンズに当接させ、レンズ溶融型を、レンズ
枠体及びレンズの軸芯線に一致する移動軸線に沿って移
動することによって、レンズをレンズ枠体に固定するこ
とにより、レンズ固定工程で同時に、レンズをその軸心
の方向へ移動して位置決めする手段を容易に提供でき
た。
【0076】また、この方法では、レンズこは面厚が薄
い場合も対応可能で、どの様な形状のレンズにも適用で
きる。
【0077】さらに、レンズ枠体の内周壁端部に囲撓状
に形成したレンズ押さえ用爪部の少なくとも周方向3ヶ
所に穴をあけ、穴を通して、外部よりレンズ位置決め手
段を上記レンズに当接させ、レンズ溶融型を、レンズ枠
体及びレウズの軸芯線に一致する移動軸線に沿って移動
することによって、レンズをレンズ枠体に固定すること
により、レンズ押さえ用爪部の先端付近には切り欠き部
位が無く、連続した円周を保っているため、レンズ固定
のために成形された該爪部が外観部位となる場合もその
美観をそこなうことがない。
【0078】そして、レンズ枠体の内周壁端部に囲撓状
に形成したレンズ押さえ用爪部近傍の外周に、少なくと
も3ヶ所の薄肉を残した窪み(有底穴)を設け、この窪
みに外部よりレンズ位置決め手段を圧力をかけて当接さ
せ、レンズ溶融型を、レンズ枠体及びレンズの紬芯線に
一致する移動軸線に沿って移動することによって、レン
ズをレンズ枠体に固定することにより、レンズユニット
内の光線もれへの懸念がなくなる。
【0079】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
高い精度が要求されるレンズ枠体へのレンズ固定を行う
ときに、レンズとレンズ枠体の問の軸芯のずれが発生せ
ず、レンズ同軸度等の要求精度を満足でき、かつレンズ
やレンズ枠体の加工寸法に高い精度が不要となるレンズ
枠体へのレンズ固定方法、枠体へのレンズ固定装置及び
枠体付きレンズを提供することができる。
【0080】
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)はレンズ固定前の状態、(b)のレンズ
固定後の状態を夫々示した要部破断図である。
【図2】(a)はレンズ溶融型の下面図、(b)、
(c)は突起部の詳細図である。
【図3】レンズ固定装置の全体構成図である。
【図4】レンズ固定前の状態図である。
【図5】(a)はレンズ固定前の状態、(b)のレンズ
固定後の状態を夫々示した要部破断図である。
【図6】固定型側の平面図である。
【図7】レンズ固定装置の全体構成図である。
【図8】(a)はレンズ固定前の状態、(b)のレンズ
固定後の状態を夫々示した要部破断図である。
【図9】(a)はレンズ固定前の状態、(b)のレンズ
固定後の状態を夫々示した要部破断図である。
【図10】従来例のレンズ固定前の状態を表す要部破断
図である。
【符号の説明】
1 レンズ枠体 1b 段部 1c 爪部 1d 貫通孔 1k 窪み部 2 レンズ 3 レンズ溶融型(可動型) 3a 内周面(加熱面) 3b 突起形状部 12 レンズ枠体支持台(固定型) 16 熱源ユニット 19 上下移動軸

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱溶融性材料からなるレンズ枠体の内周
    壁にレンズの位置決め用の段部を設け、前記段部上にレ
    ンズを収容し、前記段部から連続形成される囲撓状の爪
    部を熱溶融させることで、前記レンズの縁部を拘束し前
    記レンズ枠体に対して固定するために、装置基部と、前
    記装置基部に固設されるとともに、前記レンズ枠体を不
    動状態に保持する固定型と、前記装置基部に固設される
    発熱手段と、前記発熱手段に対して当接及び離間するこ
    とで前記爪部を熱溶融させる熱を受けとる加熱面を備え
    るとともに、前記レンズ枠体及び前記レンズの軸芯線に
    沿うように移動される可動型とを備えた枠体へのレンズ
    固定装置であって、 前記レンズのレンズ面縁部を保持し、前記爪部を前記レ
    ンズの軸芯方向へ移動するように熱溶融させるための少
    なくとも3箇所の形状部を、前記加熱面に略等間隔に形
    成したことを特徴とする枠体へのレンズ固定装置。
  2. 【請求項2】 前記形状部は、突起形状の突起部から形
    成されることを特徴とする請求項1に記載の枠体へのレ
    ンズ固定装置。
  3. 【請求項3】 前記突起部は、前記爪部を熱溶融させる
    時点において、前記爪部に対して当接する部位を結ぶ内
    接円径が、前記レンズの外形と前記爪部の厚さの2倍の
    和より小さく設定されるように延長されることを特徴と
    する請求項2に記載の枠体へのレンズ固定装置。
  4. 【請求項4】 熱溶融性材料からなるレンズ枠体の内周
    壁にレンズの位置決め用の段部を設け、前記段部上にレ
    ンズを収容し、前記段部から連続形成される囲撓状の爪
    部を熱溶融させることで、前記レンズの縁部を拘束し前
    記レンズ枠体に対して固定するために、装置基部と、前
    記装置基部に固設されるとともに、前記レンズ枠体を不
    動状態に保持する固定型と、前記装置基部に固設される
    発熱手段と、前記発熱手段に対して当接及び離間するこ
    とで前記爪部を熱溶融させる熱を受けとる加熱面を備え
    るとともに、前記レンズ枠体及び前記レンズの軸芯線に
    沿うように移動される可動型とを備えた枠体へのレンズ
    固定装置であって、 前記固定型において、前記レンズの外周縁部を保持し、
    前記爪部を前記レンズの軸芯方向へ移動するレンズ保持
    手段を設けたことを特徴とする枠体へのレンズ固定装
    置。
  5. 【請求項5】 前記レンズ保持手段は、前記レンズ枠体
    において等間隔に形成された逃げ部に潜入する状態と、
    待避する状態に維持されることを特徴とする請求項4に
    記載の枠体へのレンズ固定装置。
  6. 【請求項6】 前記レンズ保持手段は、前記レンズ枠体
    の外周面において等間隔に形成された貫通孔に潜入する
    状態と、待避する状態に維持されることを特徴とする請
    求項4に記載の枠体へのレンズ固定装置。
  7. 【請求項7】 前記レンズ保持手段は、前記レンズ枠体
    の外周面において等間隔に形成された有底穴部に潜入す
    る状態と、待避する状態に維持されることを特徴とする
    請求項4に記載の枠体へのレンズ固定装置。
  8. 【請求項8】 熱溶融性材料からなるレンズ枠体の内周
    壁にレンズの位置決め用の段部を設け、前記段部上にレ
    ンズを収容し、前記段部から連続形成される囲撓状の爪
    部を熱溶融させることで、前記レンズの縁部を拘束し前
    記レンズ枠体に対して固定するために、装置基部に固設
    される固定型に、前記レンズ枠体を不動状態に保持し、
    前記装置基部に固設される発熱手段に対して当接及び離
    間することで前記爪部を熱溶融させる熱を受けとる加熱
    面を、前記レンズ枠体及び前記レンズの軸芯線に沿うよ
    うに可動型により移動してレンズ枠体へのレンズ固定を
    行う枠体へのレンズ固定方法であって、 前記爪部を前記レンズの軸芯方向へ移動するように熱溶
    融させるために前記加熱面に略等間隔に形成された少な
    くとも3箇所の形状部により、前記レンズのレンズ面縁
    部を保持することで熱溶融し、硬化後に取出すことを特
    徴とする枠体へのレンズ固定方法。
  9. 【請求項9】 前記形状部は、突起形状の突起部から形
    成されることを特徴とする請求項8に記載の枠体へのレ
    ンズ固定方法。
  10. 【請求項10】 前記突起部は、前記爪部を熱溶融させ
    る時点において、前記爪部に対して当接する部位を結ぶ
    内接円径が、前記レンズの外形と前記爪部の厚さの2倍
    の和より小さく設定されるように延長されることを特徴
    とする請求項9に記載の枠体へのレンズ固定方法。
  11. 【請求項11】 熱溶融性材料からなるレンズ枠体の内
    周壁にレンズの位置決め用の段部を設け、前記段部上に
    レンズを収容し、前記段部から連続形成される囲撓状の
    爪部を熱溶融させることで、前記レンズの縁部を拘束し
    前記レンズ枠体に対して固定するために、装置基部に固
    設される固定型により、前記レンズ枠体を不動状態に保
    持し、前記装置基部に固設される発熱手段に対して当接
    及び離間することで前記爪部を熱溶融させる熱を受けと
    る加熱面を備えた可動型を、前記レンズ枠体及び前記レ
    ンズの軸芯線に沿うように移動することで熱溶融する枠
    体へのレンズ固定装置であって、 前記固定型に配設されるレンズ保持手段により、前記レ
    ンズの外周縁部を押圧して保持し、前記爪部を前記レン
    ズの軸芯方向へ移動するようにして熱溶融することを特
    徴とする枠体へのレンズ固定方法。
  12. 【請求項12】 前記レンズ保持手段は、前記レンズ枠
    体において等間隔に形成された逃げ部に潜入する状態
    と、待避する状態に維持されることを特徴とする請求項
    11に記載の枠体へのレンズ固定方法。
  13. 【請求項13】 前記レンズ保持手段は、前記レンズ枠
    体の外周面において等間隔に形成された貫通孔に潜入す
    る状態と、待避する状態に維持されることを特徴とする
    請求項11に記載の枠体へのレンズ固定方法。
  14. 【請求項14】 前記レンズ保持手段は、前記レンズ枠
    体の外周面において等間隔に形成された有底穴部に潜入
    する状態と、待避する状態に維持されることを特徴とす
    る請求項11に記載の枠体へのレンズ固定方法。
  15. 【請求項15】 熱溶融性材料からなるレンズ枠体の内
    周壁にレンズの位置決め用の段部を設け、前記段部上に
    レンズを収容し、前記段部から連続形成される囲撓状の
    爪部を熱溶融させることで、前記レンズの縁部を拘束し
    前記レンズ枠体に対して固定するために、装置基部に固
    設される固定型に前記レンズ枠体を不動状態に保持し、
    前記装置基部に固設される発熱手段に対して当接及び離
    間することで前記爪部を熱溶融させる熱を受けとる加熱
    面を、前記レンズ枠体及び前記レンズの軸芯線に沿うよ
    うに可動型により移動してレンズ枠体へのレンズ固定を
    行う枠体付きレンズであって、 前記爪部を前記レンズの軸芯方向へ移動するように熱溶
    融させるために前記加熱面に略等間隔に形成された少な
    くとも3箇所の形状部により、前記レンズのレンズ面縁
    部を押圧して保持することで熱溶融して、硬化後に取出
    すことを特徴とする枠体付きレンズ。
  16. 【請求項16】 熱溶融性材料からなるレンズ枠体の内
    周壁にレンズの位置決め用の段部を設け、前記段部上に
    レンズを収容し、前記段部から連続形成される囲撓状の
    爪部を熱溶融させることで、前記レンズの縁部を拘束し
    前記レンズ枠体に対して固定するために、装置基部に固
    設される固定型により、前記レンズ枠体を不動状態に保
    持し、前記装置基部に固設される発熱手段に対して当接
    及び離間することで前記爪部を熱溶融させる熱を受けと
    る加熱面を備えた可動型を、前記レンズ枠体及び前記レ
    ンズの軸芯線に沿うように移動することで熱溶融する枠
    体付きレンズであって、 前記固定型に配設されるレンズ保持手段により、前記レ
    ンズの外周縁部を押圧して保持し、前記爪部を前記レン
    ズの軸芯方向へ移動するようにして熱溶融することを特
    徴とする枠体付きレンズ。
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