JP2000024508A - 水素化分解に有用なケイ素含有y型ゼオライトベ―ス触媒 - Google Patents
水素化分解に有用なケイ素含有y型ゼオライトベ―ス触媒Info
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Abstract
トベース触媒を提供する。 【解決手段】 マトリックスと、脱アルミニウム化さ
れ、2.424nm〜2.455nmの格子パラメータ
ーを有し、全体的SiO2/Al2O3モル比率が8よ
り上であり、アルカリ土類金属カチオンまたはアルカリ
金属カチオンおよび/または稀土類金属カチオンの量
が、原子比率(n×Mn+)/Alが0.8より下にな
るような量であり、BET法を用いて測定した比表面積
が400m2/gより上であり、25℃でのP/P0=
0.2の水吸着能が6重量%より上である少なくとも一
種のY型ゼオライトとを含み、更にその上に担持された
ケイ素を含むことを特徴とする触媒である。
Description
り、触媒はマトリックス、少なくとも一つの特定のY型
ゼオライト、少なくとも一つの水素化‐脱水素化金属お
よびその触媒上に担持したケイ素から成る。
石油留分、石炭からの留分または天然ガスから生産した
炭化水素などのような炭化水素含有供給原料(仕込原
料)の転換におけるその用途に関する。炭化水素含有原
料は、芳香族系および/またはオレフィン系および/ま
たはナフテン酸系および/またはパラフィン系の化合
物、および/または場合によれば金属および/または窒
素および/または酸素および/または硫黄を含む。
フラクションの軽質フラクションへの転換に対する要求
が増加するにつれ、水素化分解法の精製における重要性
が増してきている。これは増大する燃料に対する要求の
結果である。このような品質改良には重質構成成分の分
子量が比較的大きく減少することが関与し、例えば、こ
れはクラッキング反応を通して達成が可能となる
ベースとする活性相により提供される水素化、脱硫黄化
および脱窒素化の機能、および無定形マトリックスまた
はゼオライトまたはその混合体により一般に提供される
酸性機能を有す触媒を使用する。良好な水素化分解触媒
は、適切に調節された水素化機能と酸性機能により構成
される。水素化分解は、脱アスファルト化されたまたは
されていない真空ガス油および常圧または真空残留分の
ような供給原料を処理するのに使用される。水素化分解
は、高純度、即ち硫黄、窒素および金属含有量が低い、
より軽質留分を生産できる。
の活性と選択率を向上させることが重要となる。一つの
手段は、遷移金属基の水素化相の活性およびゼオライト
基の酸性相のクラッキング活性のいずれをも損なうこと
なく、マトリックスを酸性化することからなる。
有供給原料の水素化分解に使用する触媒に関する。この
触媒は、好ましくは、周期表のVIB族およびVIII族から
選択した少なくとも一種のハイドロ‐脱水素化金属を含
む。この触媒は、少なくとも部分的に水素形態にあるホ
ージャサイト構造の少なくとも一種のY型ゼオライト、
およびバインダーとして作用する無定形または低結晶性
のマトリックスを含む。またこの触媒は、促進剤元素と
してのケイ素、および場合によっては燐および/または
ホウ素、および場合によってはVIIA族元素(ハロゲ
ン)、好ましくはフッ素、および任意にVIIB族元素
(好ましくはマンガン、ルテニウムも有利である)を含
むことを特徴とする。すなわち、この発明は、マトリッ
クスと、脱アルミニウム化され、2.424nm〜2.
455nmの格子パラメーターを有し、全体的SiO2
/Al2O3モル比率が8より上であり、アルカリ土類
金属カチオンまたはアルカリ金属カチオンおよび/また
は稀土類金属カチオンの量が、原子比率(n×Mn+)
/Alが0.8より下になるような量であり、BET法
を用いて測定した比表面積が400m2/gより上であ
り、25℃でのP/P0=0.2の水吸着能が6重量%
より上である少なくとも一種のY型ゼオライトとを含
み、更にその上に担持されたケイ素を含むことを特徴と
する触媒である。
化Y型ゼオライトをベースとする触媒組成物よりも高度
の水素化分解活性と選択率を有す。特定の理論に束縛さ
れることは望まないが、この発明の触媒の特別に高いこ
の活性は、マトリックス上のホウ素とケイ素の共同存在
により補強されている触媒の酸性度によるものであり、
この酸性度は、ルーチン用途の触媒に比較して、水素化
分解特性に極めて実質的改良の原因となると思われる。
して重量%で以下の族から選択された以下の量の少なく
とも一種の金属を含む。 ・ VIB族およびVIII族から選択された少なくとも一種
のハイドロ‐脱水素化金属の0.1%〜60%、好まし
くは0.1%〜50%、更に好ましくは0.1%〜40
%(酸化物の%); ・ 少なくとも一種の無定形または低結晶性の酸化物型
で多孔質の鉱物性マトリツクスの0.1%〜99.7
%、好ましくは1%〜99%; ・ 格子パラメーターが2.424〜2.455nmの
範囲、好ましくは2.426〜2.438nmの範囲に
あり、以下に記載する特定の特徴を示す少なくとも一種
のY型ゼオライトの0.1%〜90%、好ましくは0.
1%〜80%、更に好ましくは0.1%〜70%; ・ 担体(マトリックス+ゼオライト)上に担持され、
マトリックス上に主に局在化したケイ素の0.1%〜2
0%、好ましくは0.1%〜15%、更に好ましくは
0.1%〜10%(酸化物の%);および場合によって
は ・ 有利には触媒上に担持されホウ素の0%〜20%、
好ましくは0.1%〜15%、更に好ましくは0.1%
〜10%; ・ 有利には触媒上に担持され燐の0%〜20%、好ま
しくは0.1%〜15%、更に好ましくは0.1%〜1
0%(酸化物の%); ・ VIIA族から選択された少なくとも一種の元素、好
ましくはフッ素の0%〜20%、好ましくは0.1%〜
15%、更に好ましくは0.1%〜10%; ・ VIIB族から選択された少なくとも一種の元素の0
%〜20%、好ましくは0.1%〜15%、更に好まし
くは0.1%〜10%(酸化物の%);使用するこの脱
アルミニウム化されたY型ゼオライトは、様々な規格に
より特性化されている。 ・ 2.424〜2.455nmの範囲、好ましくは
2.426〜2.438nmの範囲の格子パラメータ
ー; ・ 8以上の全体的SiO2/Al2O3モル比率; ・ 全体的SiO2/Al2O3モル比率より大きいま
たは等しい骨格SiO 2/Al2O3モル比率; ・ 原子比「n×Mn+」/Al(nはカチオンMの荷
電)が0.8未満、好ましくは0.5未満、更に好まし
くは0.1未満になるようなアルカリ土類金属またはア
ルカリ金属のカチオンおよび/または稀土類カチオン
(原子番号が57から71)の量; ・ 約400m2 /gより上、好ましくは550m2
/gより上のBET法で測定した比表面積; ・ 25℃で約6重量%より上のP/P0 =0.2の
水吸着能。
VIIB族の金属は、完全または部分的に金属および/ま
たは酸化物および/または硫化物の形態で存在する。
しても調製できる。好ましくは、ケイ素および/または
ホウ素を、担体およびVIB族および場合によってはVIII
族の金属または金属類を既に含有した触媒内に導入す
る。好ましくは、アルミナとY型ゼオライトの混合物か
ら成る担体上の従来のNiMoまたはNiMoP型水素
化分解触媒を、水性ホウ素溶液または水性ケイ素溶液で
含浸するか、またはこれをホウ素とケイ素の両方を含有
する水溶液に含浸する。
のマトリックス上に局在化しており、これはカスチン
マイクロプローブ(各種元素の分布プロフィル)、触媒
成分のX線解析と連結した透過型電子顕微鏡などの技
術、または電子マイクロプローブによる触媒内に存在す
る元素の分布マップの作成によって特徴が明らかにでき
る。これらの局所的解析は、担体マトリックス上の各種
元素の位置、特に促進剤元素の位置、さらに特にこの発
明によるケイ素の導入による無定形シリカの位置を提供
できる。担体内に含有されるゼオライトの骨格上のケイ
素の位置も明らかにされる。その上、局在ケイ素含有量
または他の促進剤元素の定量的推定が遂行できる。
NMRは、この発明に記載される手順を用いて触媒内に
導入した無定形シリカの存在を検出できる技術である。
更に特に、この発明の触媒を調製するプロセスは以下の
ステップから成る。 a) 少なくとも次の化合物から成り、以後前駆体と称
す混合物を調製する:マトリックス(無定形および/ま
たは低結晶性)、少なくとも一種のY型ゼオライト(好
ましくは脱アルミニウム化されたもの)、少なくとも一
種の元素(VIB族および/またはVIII族からのハイドロ
‐脱水素化の)、場合によっては燐。好ましくは全体が
形体化され、乾燥されている; b) ステップa)に定義した前駆体を、ケイ素、場合
によっては燐および/またはホウ素および場合によって
は少なくとも一種のVIIA族元素(ハロゲン)好ましく
はフッ素を含有する溶液(好ましくは水性)に含浸す
る; c) 有利には、この湿状固体を10℃〜80℃の範囲
の温度で湿状態雰囲気に放置する; d) ステツプb)で得た湿状固体を60℃〜150℃
の範囲の温度で乾燥する。 e) ステツプc)から得た固体を150℃〜800℃
の範囲の温度で焼成する。
方法を用いて実施できる。ホウ素とケイ素を導入する場
合の発明の好ましい一つの方法は、アルカリ性媒質内に
過酸化水素の存在下で二ホウ酸アンモニウムまたは五ホ
ウ酸アンモニウムのような少なくとも一種のホウ酸塩の
水溶液を調製し、シリコーン型ケイ素化合物をこの溶液
に導入し、次に乾式含浸させることから成り、前駆体内
の細孔容積にはBとSiを含有する溶液が充満される。
BとSiを担持させるこの方法は、ホウ酸のアルコール
性溶液またはアルコール中のエチルオルトケイ酸塩の溶
液を用いる従来の方法よりも優れている。ホウ素のみを
導入する場合には、二ホウ酸アンモニウムまたは五ホウ
酸アンモニウムのような少なくとも一種のホウ酸塩の水
溶液をアルカリ性媒質内で過酸化水素の存在下に使用
し、次に乾式含浸を上記のように実施する。ケイ素のみ
を導入する場合には、シリコーン型ケイ素化合物の水溶
液を使用し、乾式含浸を実施する。
たはB、およびVIIA族から選択した場合により含める
元素、ハロゲン、好ましくはFを、調製の種々の段階お
よび種々の手法で触媒に導入できる。
く知られた”乾式”含浸法を用いて含浸する。含浸は、
最終触媒の全ての構成元素を含む溶液を用いた単一ステ
ップにおいて実施できる。
BおよびVIIA族のハライドイオンから選択した元素は
個々に、過剰の溶液による一または複数の含浸操作を用
いて焼成された前駆体に導入できる。
ルミニウム化されたY型ゼオライト上に担持されたニッ
ケル‐モリブデン型の触媒である好ましい場合には、例
えばこの前駆体を二ホウ酸アンモニウムの水溶液および
/またはローン・プーラン(Rhone‐Poulen
c)社製のRhodorsil EIPに含浸し、例え
ば80℃で乾燥し、次にフッ化アンモニウムの溶液に含
浸し、例えば80℃で乾燥し、好ましくは例えば空気中
でトラバース(移動)床内において例えば500℃で4
時間の間焼成することが可能である。
媒を得ることができる。例えば、前駆体をケイ素含有溶
液に含浸し、乾燥し、焼成し、それからホウ素含有溶液
に含浸し、乾燥し、次いで最終焼成ステップを遂行する
ことが可能である。
燥し、焼成し、それからケイ素含有溶液に含浸し、乾燥
し、次ぎに最終焼成ステップを遂行することも可能であ
る。また前駆体を燐含有溶液に含浸し、乾燥し、次ぎに
焼成し、それから得られた固体をホウ素含有溶液に含浸
し、乾燥し、焼成し、その後にケイ素含有溶液に含浸
し、乾燥し、次いで最終焼成ステップを遂行することも
可能である。
る複数のステップにおいて導入する時は、中間触媒の乾
燥ステップを一般に60℃〜250℃の範囲で実施す
る。
O4であるが、燐酸アンモニウムのようなその塩とエス
テルも適用できる。例えば燐は、燐酸と、アンモニア、
一級および二級アミン、環状アミン、ピリジン群化合
物、キノリン類およびピロール群化合物のような窒素含
有の塩基性有機化合物との混合物の形態で導入できる。
エチルオルトケイ酸:Si(OEt)4、シロキサン、
ポリシロキサン、シリコーン、シリコーンエマルショ
ン、およびフルオロケイ酸アンモニウム:(NH4)2
SiF6またはフルオロケイ酸ナトリウム:Na2Si
F6のようなハロゲン化ケイ酸塩である。またシリコモ
リブデン酸とその塩およびシリコタングステン酸とその
塩も有利に使用できる。例えば、ケイ素は、水/アルコ
ール混合物内の溶液状のエチルケイ酸に含浸することで
添加できる。例えば、ケイ素は、水中に懸濁したシリコ
ーンのエマルションを用いた含浸により添加できる。
トホウ酸:H3BO3 、二ホウ酸または五ホウ酸のア
ンモニウム塩、酸化ホウ素またはホウ酸エステルでよ
い。例えば、ホウ素は、ホウ酸、過酸化水素と、アンモ
ニア、一級および二級アミン、環状アミン、ピリジン群
化合物、キノリン類およびピロール群化合物のような窒
素含有の塩基性有機化合物との混合物の形態で導入でき
る。ホウ素は例えば、水/アルコール混合物中のホウ酸
の溶液を使用して導入できる。
によく知られている。例を挙げると、フッ化物アニオン
をフッ酸またはその塩の形態で導入できる。このような
塩は、アルカリ金属、アンモニウムまたは有機化合物に
より形成される。後者の場合、有利には塩は、有機化合
物をフッ酸と反応させてその反応混合物内に形成させ
る。またフルオロケイ酸アンモニウム:(NH4)2S
iF6、四フッ化ケイ素:SiF4またはフルオロケイ
酸ナトリウム:Na2SiF6のような水中でフッ化物
アニオンを遊離できる加水分解性化合物を使用すること
も可能である。例えば、フッ素を、水性フッ酸溶液また
はフッ化アンモニウムを含浸させて、導入できる。
よく知られている。モリブデンおよびタングステンの原
料源の例は、酸化物および水酸化物、モリブデン酸とタ
ングステン酸およびそれらの塩、特にモリブデン酸アン
モニウム、ヘプタモリブデン酸アンモニウム、タングス
テン酸アンモニウムのようなアンモニウム塩、ホスフォ
モリブデン酸、ホスフォタングステン酸およびそれらの
塩である。好ましくは、酸化物と、およびモリブデン酸
アンモニウム、ヘプタモリブデン酸アンモニウムおよび
タングステン酸アンモニウムのようなとアンモニウム塩
を使用する。
ケルのようなVIII族金属を含有できる。有利には以下の
金属の組合せを使用する:ニッケル‐モリブデン、コバ
ルト‐モリブデン、鉄‐モリブデン、鉄‐タングステ
ン、ニッケル‐タングステン、コバルト‐タングステ
ン。好ましい組合せは、ニッケル‐モリブデンとニッケ
ル‐タングステンである。また例えばニッケル‐コバル
ト‐モリブデンのような三種の金属の組合せも使用が可
能である。
よく知られている。例えば、硝酸塩、硫酸塩、燐酸塩
や、塩化物、臭化物およびフッ化物などのハライド、お
よびアセテート、カーボネートのようなカルボキシレー
トである。使用できるVIIB族元素の原料源は当業者に
よく知られている。好ましくは、アンモニウム塩、硝酸
塩および塩化物を使用する。
無定形または低結晶性の多孔状鉱物マトリックス、一般
には酸化物を含む。限定を加えない例はアルミナ、シリ
カおよびシリカ‐アルミナである。アルミニウム化塩も
使用できる。好ましくは、当業者に周知である任意形態
にあるアルミナ、好ましくはガンマアルミナ、を含有す
るマトリックスを使用する。
ルミナとシリカ‐アルミナの混合物およびアルミナと酸
化ホウ素の混合物も使用が可能である。アルミナとY型
ゼオライトとの混合物およびシリカ‐アルミナとY型ゼ
オライトとの混合物も有利に使用できる。モリブデンの
含浸は、燐酸をパラモリブデン酸アンモニウム溶液に添
加すると容易にでき、同様に導入する燐による触媒活性
の促進を可能とする。当業者によく知られているように
他種の燐化合物も使用できる。
粒状に形成される。一般にこれらは、直棒状または捻れ
形状を有する円筒状押出し体または、二丸(二葉)状突
起体、三丸(三葉)状突起体または多丸(多葉)状突起
体のような多重突起化の押出し体の形体で使用するが、
これらはまたは圧縮粉末、錠剤形、リング、ビーズまた
はホィールの形状でも生産でき、使用できる。その比表
面積はBET法を用いる窒素吸着により測定され(Br
unauer、Emmett、Teller、J.A
m,.Chem.Soc.、vol.60、309‐3
16(1938))、50〜600m2 /gの範囲に
あり、水銀多孔度測定器を使用して測定した細孔容積は
0.2〜1.5cm3/gの範囲にあり、細孔サイズ分
布は単峰性、双峰性または多峰性である。
る。特に、この発明の触媒は、石油留分のような炭化水
素含有供給原料を水素化分解するのに使用する。このプ
ロセスで使用する供給原料は、ガソリン、ケロシン、ガ
ス油、真空ガス油、常圧残留分、真空残留分、常圧蒸留
分、真空蒸留分、重質燃料、油、ワックスとパラフィ
ン、廃油、脱アスファルト化した残留分または原油、熱
分解(水素未使用)または流動床接触クラッキングプロ
セス(FCC)よりの供給原料、またはそれらの混合物
である。これらは硫黄、酸素および窒素のようなヘテロ
原子、および場合によれば金属を含有する。
留分型重質炭化水素、脱アスファルト化残留分または水
素化処理残留分などの水素化分解に使用する。重質留分
は、好ましくは少なくとも350℃、好ましくは350
℃〜580℃の範囲の沸点を有する化合物の少なくとも
80容量%により構成されている。これらは一般に硫黄
や窒素などのヘテロ原子を含有する。窒素含有量は通常
は重量で1〜5000ppmの範囲にあり、硫黄含有量
は重量で0.01%〜5%の範囲にある。
間速度などの水素化分解条件は、供給原料の種類、所望
の製品の品質および精製装置までの使用可能な設備に依
存し、広範囲に変更できる。温度は一般に200℃より
上で、通常は250℃〜480℃の範囲である。圧力は
0.1MPaより上、通常は1MPaより上である。水
素循環比は、供給原料のリッター当り最低で50標準リ
ッターの水素であり、通常は80〜5000標準リッタ
ーである。時間当り空間速度は一般に、一時間につき触
媒の容積当り供給原料が0.1〜20の容積である。
供給原料と接触させる前に、金属種の少なくとも一部を
硫化物に変形するために硫化される。この硫化による活
性化処理は当業者によく知られており、文献に既に記載
のあるいかなる方法をも使用して実施できる。
化法は、硫化水素の存在下に150℃〜800℃の範
囲、好ましくは250℃〜600℃の範囲の温度まで、
一般にはトラバース(移動)床反応ゾーン内で加熱する
ことからなる。この発明の触媒は有利には、多量の硫黄
および窒素を含有する真空蒸留分タイプの留分を水素化
分解するのに使用できる。
として知られる部分水素化分解においては、転換の程度
は55%未満である。この発明の触媒は、一般に230
℃以上、好ましくは300℃、一般に高くて480℃、
通常は350℃〜450℃の温度で使用する。圧力は一
般に2MPaより上、好ましくは3MPaより上、12
MPa未満、好ましくは10MPa未満である。水素の
量は、供給原料のリッター当り水素の最低で100標準
リッター、通常は供給原料のリッター当り水素の200
〜3000標準リッターの範囲である。時間当り空間速
度は一般に0.1〜10h−1 の範囲にある。これら
の条件下に、この発明の触媒は、市場で入手できる触媒
よりも転換、水素化脱硫および水素化脱窒素に対してよ
り優れた活性を有す。
は、有利には適度の水素圧力条件下に、既に水素化処理
を受けた硫黄と窒素の含有量を高度に含む真空蒸留分の
ような留分の部分的水素化分解に使用できる。この水素
化分解方式においては、転換の度合は55%未満であ
る。この場合には、石油留分は二つのステップで転換さ
れ、発明の触媒は第二のステップにおいて使用する。第
一のステップの触媒は水素処理機能を有し、好ましくは
アルミナベースで好ましくはゼオライトを含まないマト
リックスおよび水素化機能を持つ少なくとも一種の金属
から成る。前記のマトリックスは、無定形または低結晶
性の酸化物タイプの多孔性鉱物マトリックスである。限
定を加えない例は、アルミナ、シリカ、シリカ‐アルミ
ナである。アルミニウム化塩、マグネシア、ジルコニア
および酸化チタンも使用できる。好ましくは、当業者に
周知の任意の形態にあるアルミナ含有マトリックスを使
用し、好ましいアルミナは例えばガンマアルミナであ
る。この水素処理機能は、ニッケルまたはコバルトのよ
うなVIII族からの金属の少なくとも一種の金属または化
合物により確保される。周期表のVIB族からの金属(特
にモリブデンまたはタングステン)の少なくとも一種の
金属または化合物と、VIII族からの金属(特にコバルト
またはニツケル)の少なくとも一種の金属または化合物
との組合せが使用できる。VIB族およびVIII族の金属の
酸化物の全濃度は好ましくは重量で5%〜40%の範
囲、最も好ましくは重量で7%〜30%の範囲であり、
VIII族の金属(または金属類)の金属酸化物に対するVI
B属金属(または金属類)の金属酸化物により表せる重
量比率は、1.25〜20の範囲、好ましくは2〜10
の範囲にある。更に、この触媒は燐を含有できる。五酸
化燐:P2O5の濃度で表される燐含有量は、一般に多
くて15%であり、好ましくは重量で0.1%〜15%
の範囲にあり、より好ましくは重量で0.15%〜10
%の範囲にある。更に触媒は、B/P比率=1.05〜
2(原子比)のホウ素を含有でき、酸化物として表され
るBとPの含有量の合計は重量で5%〜15%である。
ましくは360〜450℃の温度で実施する。圧力は少
なくとも2MPa、好ましくは少なくとも3MPaであ
り、水素量は少なくとも100標準リッター/(供給原
料の標準リッター)、好ましくは260〜3000標準
リッター/(供給原料の標準リッター)を使用した。時
間当り空間速度は、0.1〜5h−1 、好ましくは
0.2〜2h−1である。
(または第二のステップ)においては、温度は一般には
230℃以上であり、通常は300℃〜430℃の範囲
にある。圧力は一般には少なくとも2MPa、好ましく
は少なくとも3MPaであり、12MPa未満、好まし
くは10MPa未満である。水素量は、最低で100リ
ッター/(供給原料のリッター)であり、通常は200
〜3000リッター/(供給原料のリツター)の範囲に
ある。時間当り空間速度は一般に0.15〜10h−1
の範囲にある。このような条件下、この発明の触媒
は、市場で入手できる触媒よりも、転換、水素化脱硫お
よび水素化脱窒素に対するより優れた活性および中間蒸
留分に対するより優れた選択率を有する。またこの触媒
の実用寿命も、この穏やかな圧力範囲においては改良さ
れる。
は、少なくとも5MPa、好ましくは少なくとも10M
Pa、有利には少なくとも12MPaの高水素圧力条件
下の水素化分解に使用できる。処理される留分は、例え
ば、既に水素化処理された高い硫黄と窒素の含有量を含
む真空蒸留分である。この水素化分解方式において、転
換の程度は55%を越える。この場合、この石油留分転
換プロセスを二つのステップで実施し、発明の触媒は第
二のステップにおいて使用する。
と同一であり、記した条件下で使用し、圧力をこの異な
る実施の圧力に調節する。発明の触媒を使用するこの転
換ステップ(即ち第二のステップ)に対しては、温度は
一般には230℃以上、通常は300℃〜430℃の範
囲にある。水素の量は最低100リッター/(供給原料
のリッター)、通常は供給原料のリッター当り水素の2
00〜3000リッターである。時間当り空間速度は一
般に0.15〜10h−1 の範囲である。
で入手できる触媒よりも、ゼオライト含有量がかなり低
くなっていても、転換に対するより優れた活性およびよ
り優れた選択率を有する。次の実施例は、その範囲を全
く限定することなくこの発明を例証するものである。
する担体の調製(この発明に合致) Y型ゼオライトを含有する水素化分解触媒の多量の担体
を、同担体をベースとし異なる触媒類の調製を可能にす
るように作製した。この目的のために、格子パラメータ
ー2.429nm、全体的SiO2/Al2O3比率3
0.4、骨格SiO2/Al2O3比率58「Fich
tner‐Schmittler相関関係に従って算出
(Cryst.Res.Tech.1984、19、K
l)」を有する脱アルミニウム化したY型ゼオライト2
0.5重量%を使用し、これを商品名SB3でCond
ea Chemie GmbHから市販されている超微
細の板状ベーマイト、即ちアルミナゲルから構成される
マトリックス79.5重量%と混合した。次にこの粉末
混合物を、硝酸66%(乾燥ゲルのグラム当り酸の7重
量%)を含む水溶液と15分間混合した。混合後、得ら
れたペーストを、直径1.4mmの円筒形オリフィス
(開口)を備えたダイに通した。この押出し体を一夜1
20℃で乾燥した後、水を7.5容量%含有する湿状空
気内においてで550℃で2時間焼成した。比表面積2
23m2/gで10nmに集中した単峰性細孔サイズ分
布を有する直径1.2mmの円筒形押出し体を得た。こ
のマトリックスのX線回折解析により、これは低結晶性
の立方晶ガンマアルミナと脱アルミニウム化されたY型
ゼオライトから構成されることが明らかにされた。
担体の押出し体を、ヘプタモリブデン酸アンモニウムと
硝酸ニッケルの混合物の水溶液に乾式含浸し、一夜12
0℃で空気中で乾燥し、最後に空気中で550℃で焼成
した。得られた触媒:CZ2の酸化物重量含有量を表1
に示す。最終のCZ2触媒は、格子パラメーター2.4
29nm、全体的SiO2/Al2O3比率30.4、
骨格SiO2/Al2O3比58を有するY型ゼオライ
トを17.1重量%含有していた。
含む水溶液に含浸した。水を飽和した雰囲気内において
室温で熟成した後、この含浸した押出し体を120℃で
一夜乾燥し、次いで乾燥空気中で2時間の間550℃で
焼成した。触媒:CZ2Bを得た。同様な方法で、CZ
2をRhodorsil EPI(Rhone‐Pou
lenc社製)シリコーンエマルションに含浸すること
によりCZ2Siを調製した。この含浸した押出し体を
120℃で一夜乾燥し、次いで乾燥空気中で2時間の間
550℃で焼成した。最後に、触媒CZ2を二ホウ酸ア
ンモニウムとRhodorsil EPI(Rhone
‐Poulenc社製)シリコーンエマルションとを含
む水溶液に含浸することにより、触媒:CZ2BSiを
調製した。この含浸した押出し体を120℃で一夜乾燥
し、次いで乾燥空気中において2時間の間550℃で焼
成した。
ライトを含有する担体の押出し体を、ヘプタモリブデン
酸アンモニウム、硝酸ニッケルおよびオルト燐酸の混合
物の水溶液に含浸し、空気中120℃で一夜乾燥し、最
後に空気中550℃で焼成した。得られた触媒CZ2P
の酸化物の重量含有量を表1に示す。この最終のCZ2
Pは、格子パラメーター2.429nm、全体的SiO
2/Al2O3比率30.4、骨格SiO2/Al2O
3比率58を有するY型ゼオライトを16.3重量%含
有していた。
ウムを含む水溶液に含浸した。水を飽和した雰囲気内に
おいて室温で熟成した後、この含浸した押出し体を12
0℃で一夜乾燥し、次いで乾燥空気中で2時間の間55
0℃で焼成した。ホウ素をドープしたNiMoP/アル
ミナ‐Yである触媒:CZ2BPを得た。触媒:含浸溶
液中のホウ素前駆体をRhodorsil EPI(R
hone‐Poulenc社製)シリコーンエマルショ
ンに代え、触媒CZ2PB用の手順と同じ手順を用いて
CZ2PSiを調製した。
とRhodorsil EPI(Rhone‐Poul
enc社製)シリコーンエマルションを含む水溶液に含
浸することにより、触媒:CZ2PBSiを調製した。
手順のその他のステップは、上に示したステップと同一
であった。次ぎに、フッ素が約1重量%析出するように
この触媒を希釈フッ酸溶液に含浸することにより、この
触媒にフッ素を添加した。120℃で一夜乾燥し、乾燥
空気中で2時間、550℃で焼成すると、触媒:CZ2
PBSiFを得た。触媒:CZ2類の特徴を表1に集約
した。
む水溶液に含浸した。水を飽和した雰囲気において室温
で熟成した後、この含浸した押出し体を120℃で一夜
乾燥し、次いで乾燥空気中で2時間の間550℃で焼成
した。触媒:CZ2PMnを得た。次ぎにこの触媒を、
二ホウ酸アンモニウムとRhodorsil EPI
(Rhone‐Poulenc社製)シリコーンエマル
ションを含む水溶液に含浸した。この含浸した押出し体
を120℃で一夜乾燥してから乾燥空気中で2時間の間
50℃において焼成して、触媒:CZ2PMnBSiを
得た。次いで、この触媒を、フッ素が約1重量%析出す
るように希釈フッ酸溶液に含浸することにより、この触
媒にフッ素を添加した。120℃で一夜乾燥し、乾燥空
気中において550℃で2時間の間焼成すると、触媒:
CZ2PMnBSiFが得られた。これらの触媒の特徴
を表2に集約する。
Si、CZ2PBSi、CZ2PBSiF(表1)およ
び触媒CZ2PMnBSi、CZ2PMnBSiF、
(表2)の電子マイクロプローブ解析は、発明の触媒に
添加したケイ素は主にマトリックス上に局在化してお
り、無定形シリカの形態にあることを示していた。
トとシリカ‐アルミナを含有する担体の調製 4%SiO2、96%Al2 O3 の組成の共沈降によ
り、 この発明者らはシリカ‐アルミナ粉末を作製し
た。次いで、このシリカ‐アルミナおよび脱アルミニウ
ム化Y型ゼオライトを含有する水素化分解触媒用の担体
を作製した。この目的のために、実施例1のY型ゼオラ
イトの20.8重量%を使用し、これを上記の調製した
シリカ‐アルミナから成るマトリックスの79.2重量
%と混合した。この粉末混合物を次ぎに、66%硝酸
(乾燥ゲルのグラム当り酸の7重量%)を含有する水溶
液と15分間混合した。混合後、得られたペ−ストを直
径1.4mmの円筒形オリフィスを備えたダイに通し
た。この押出し体を120℃で一夜乾燥し、その後水を
7.5容量%含有する湿状空気中において550℃で2
時間の間焼成した。比表面積255m2/gで11nm
に集中した単峰型細孔分布を有す直径1.2mmの円筒
形押出し体を得た。このマトリックスのX線回折解析に
より、これは低結晶性の立方晶ガンマアルミナと、格子
パラメーターが2.429nm、骨格SiO2 /Al
2 O3 比率が59であり全体的SiO2 /Al2 O
3 比率が15.8のY型ゼオライトとから構成される
ことが明らかにされた。
トとシリカ‐アルミナを含有する触媒の調製 実施例3の脱アルミニウム化Y型ゼオライトとシリカ‐
アルミナを含有する担体の押出し体を、ヘプタモリブデ
ン酸アンモニウムと硝酸ニッケルの混合物の水溶液に乾
式含浸し、空気中120℃で一夜乾燥し、最後に空気中
で550℃において焼成した。得られた触媒:CZ18
の酸化物の重量含有量を表3に示す。最終のCZ18触
媒はY型ゼオライトを17.2重量%含有していた。こ
のマトリックスのX線回折解析により、これは低結晶性
の立方晶ガンマアルミナと、格子パラメーターが2.4
28nm、全体的SiO2 /Al2 O3 比率が1
5.6、骨格SiO2 /Al2 O3 比率が58であ
るY型ゼオライトとから構成されることが明らかにされ
た。次ぎに触媒CZ18を、二ホウ酸アンモニウムを含
む水溶液に含浸した。水が飽和した雰囲気中で室温下に
熟成した後、この含浸押出し体を120℃で一夜乾燥
し、それから乾燥空気中で550℃において2時間焼成
した。触媒:CZ18Bを得た。
押出し体を、ヘプタモリブデン酸アンモニウム、硝酸ニ
ッケルおよびオルト燐酸の混合物の水溶液に含浸し、空
気中120℃で一夜乾燥し、最後に空気中で550℃に
おいて焼成した。得られた触媒:CZ18Pの酸化物の
重量含有量を表3に示す。最終のCZ18P触媒はY型
ゼオライトを16.4重量%含有していた。このマトリ
ックスのX線回折解析により、これは低結晶性の立方晶
ガンマアルミナと、格子パラメーターが2.428n
m、全体的SiO2 /Al2 O3比率が15.7、骨
格SiO2 /Al2 O3 比率が57であるY型ゼオ
ライトとから構成されることが明らかにされた。
ニウムを含む水溶液に含浸した。水が飽和した雰囲気中
で室温下に熟成した後、この含浸押出し体を120℃で
一夜乾燥し、それから乾燥空気中で550℃において2
時間の間焼成した。触媒:CZ18BPを得た。触媒C
Z18類の特徴を表3に集約する。
分解用触媒の比較 上記の実施例で調製した触媒類を、以下の主特性を有す
る石油供給原料を用いて穏やかな圧力の水素化分解条件
下において適用した。
構成したものである。このプロセスの第一の水素化処理
ステップ用触媒は、アルミナ上に担持したVIB族元素お
よびVIII族元素から成るProcatalyse社製の
HTH548であり、これを供給原料が最初に通る第一
の反応器に導入した。上に記した水素化分解触媒を、供
給原料が最後に通る第二の反応器に導入した。反応器の
それぞれには40mlの触媒を導入した。この二つの反
応器は同温度、同圧で作動させた。試験装置の操作条件
は以下の様であった。
(in-situ)の硫化を行った。いかなるその場でのまた
はその場以外(ex-situ)での硫化方法も適合すること
に注目すべきである。一度硫化が遂行されると、上記の
供給原料の変換が可能となる。触媒性能を、400℃で
の総転換率(GC)、中間蒸留分の総選択率(GS)お
よび水素化脱硫(HDS)ならびに水素化脱窒素(HD
N)の転換率として表す。これらの触媒性能は、一般に
少なくとも48時間の安定化期間が経過した後の触媒に
対して測定した。
クションの重量]/[流出物の380℃以下のフラクシ
ョンの重量]、 とし:水素化脱硫転換率(HDS)は、 HDS=[S(初期)−S(流出物)]/S(初期)×
100=[24600−S(流出物)]/24600×
100、 とし:水素化脱窒素転換率(HDN)は、 HDN=[N(初期)−N(流出物)]/S(初期)×
100=[1130−N(流出物)]/1130×10
0、 とする。
C)と総選択率(GS)を示す。
び/またはBの存在下で転換用触媒の性能を改良するこ
とを示している。中間蒸留分の総選択率は、よく知られ
ているように転換の程度が増加するために低減してい
る。従ってこの発明の脱アルミニウム化Y型ゼオライト
触媒は、穏やかな水素圧力での窒素を含有する真空蒸留
留分型供給原料の部分水素化分解にとって特に重要であ
る。
れるケイ素を含む担体の形態におけるよりも、既に調製
した触媒にケイ素を導入することの方が有利であること
を示している。触媒が燐を含有するかしないかに関係な
く、このことは成り立つ。従って、VIB族および/また
はVIII族の元素および場合によってはPおよびF元素の
少なくとも一種を既に含有する前駆体に、ケイ素を導入
することは特に有利である。ケイ素および全域的に脱ア
ルミニウム化されていないゼオライトにより酸性化され
たアルミナを含有する触媒は、窒素を含有する真空蒸留
留分型供給原料を穏やかな水素圧力で部分的に水素化分
解するのに特に重要である。
解用触媒の比較 上記のように調製した触媒類を、高転換率(60〜10
0%)水素化分解条件下で適用した。石油供給原料は、
以下の主特性を有する水素化処理真空蒸留留分である。
族元素とVIII族元素を含むProcatalyse社製
のHR360触媒を使用した真空蒸留留分の水素化処理
により得られたものである。アニリンの0.6重量%と
ジメチルジスルフィド(DMDS)の2重量%をこの供
給原料に添加し、第二の水素化分解ステップに存在する
H2SとNH3の分圧をシミュレートした。この調製し
た供給原料を、触媒の80mlが導入されている上向流
方式の一台の固定床反応器から成る水素化分解試験装置
に注入した。この触媒は、320℃でn‐ヘキサン/
(DMDS+アニリン混合物)を用いて320℃で硫化
した。いかなるその場でまたはその場以外での硫化方法
も適合できることに注目する必要がある。一度硫化を実
行すると、上記の供給原料の変換が可能となる。この試
験装置の操作条件は次のようであった。
温度、および150〜380℃の中間蒸留分の総選択率
により表される。これらの触媒性能を、一般に少なくと
も48時間の安定化期間が経過した後の触媒に対して測
定した。
ションの重量]/[流出物の380℃以下のフラクショ
ンの重量]、 とする。
C)を得るように固定した。下の表6は、表1および2
に記載した触媒の反応温度と総選択率とを示す。
添加すると転換活性を改良し、これは70%の転換率を
達成するのに必要な反応温度を低下することになり、そ
の上、中間蒸留分の総選択率がより優れたものになっ
た。従って、ケイ素を含有するこの発明の触媒は、穏や
かな圧力での真空蒸留留分型供給原料の高転換率水素化
分解にとり特に重要である。更に、マンガンおよび/ま
たはフッ素を添加すると、中間蒸留分の総選択率の僅か
の改良を伴う転換活性の改良も観察される。
Claims (10)
- 【請求項1】 マトリックスと、脱アルミニウム化さ
れ、2.424nm〜2.455nmの格子パラメータ
ーを有し、全体的SiO2/Al2O3モル比率が8よ
り上であり、アルカリ土類金属カチオンまたはアルカリ
金属カチオンおよび/または稀土類金属カチオンの量
が、原子比率(n×Mn+)/Alが0.8より下にな
るような量であり、BET法を用いて測定した比表面積
が400m 2/gより上であり、25℃でのP/P0=
0.2の水吸着能が6重量%より上である少なくとも一
種のY型ゼオライトとを含み、更にその上に担持された
ケイ素を含むことを特徴とする触媒。 - 【請求項2】 更に燐および/またはホウ素を含有する
ことを特徴とする請求項1記載の触媒。 - 【請求項3】 更に少なくとも一種のハロゲンを含有す
ることを特徴とする請求項1または2記載の触媒。 - 【請求項4】 ハロゲンがフッ素であることを特徴とす
る請求項3記載の触媒。 - 【請求項5】 更に少なくとも一種のVIIB族元素を含
有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載
の触媒。 - 【請求項6】 VIIB族元素がマンガンであることを特
徴とする請求項5記載の触媒。 - 【請求項7】 VI族およびVIII族の金属により構成され
るグループから選択される水素化−脱水素金属を含むこ
とを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の触媒。 - 【請求項8】 以下のa)〜c)により、請求項1〜7
のいずれかに記載の触媒を調製することを特徴とする方
法: a) 少なくとも一種のマトリックス、少なくとも一種
のY型ゼオライト、少なくとも一種の水素化‐脱水素元
素および場合によっては燐から成る、前駆体と呼ばれる
混合物を調製する; b) この前駆体を、ケイ素、場合によっては燐および
/またはホウ素および場合によっては少なくとも一種の
ハロゲンを含有する溶液に含浸する; c) 得られた固体を乾燥し、焼成する。 - 【請求項9】 請求項1〜7のいずれかに記載の触媒ま
たは請求項8記載の方法で調製した触媒を用いて、炭化
水素含有供給原料を転換することを特徴とする方法。 - 【請求項10】 水素化分解用であることを特徴とする
請求項9記載の方法。
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