JP2000022660A - ディジタル通信装置 - Google Patents

ディジタル通信装置

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JP2000022660A
JP2000022660A JP10190550A JP19055098A JP2000022660A JP 2000022660 A JP2000022660 A JP 2000022660A JP 10190550 A JP10190550 A JP 10190550A JP 19055098 A JP19055098 A JP 19055098A JP 2000022660 A JP2000022660 A JP 2000022660A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ヌルサブキャリアが不要なパイロットシンボル
を伝送可能にして伝送効率を向上させる。 【解決手段】ガードインターバル除去部17の出力のう
ちパイロットシンボルは、窓関数演算部30に供給され
る。窓関数生成部31は例えばハニング窓を生成し、窓
関数演算部30によってOFDMシンボルにはハニング
窓が乗算される。これにより、サブキャリアの干渉が発
生して、FFT処理後の出力は、サブキャリア毎に電力
値が変化する。この変化のパターンは、パイロット系列
及び窓関数によって決定し、キャリア周波数ずれに対応
したものとなる。既知系列生成器22は、周波数ずれ毎
にこの既知の系列を生成し、周波数誤差推定部21は、
実際のFFT出力と既知系列との相関によって周波数誤
差を求める。これにより、パイロットシンボルにヌルは
不要となり、伝送効率が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動体通信システ
ムや無線LANシステム等に適用されるディジタル通信
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、音声及び映像又はデータ等のディ
ジタル情報を伝送するディジタル通信システムの開発が
進められており、移動体通信の分野でも利用されるよう
になってきている。移動体通信では、ビル等の建築物や
その他の反射物によるマルチパスの影響を十分に考慮す
る必要がある。受信点において複数の送信局からの電波
が到達する移動体通信においては、マルチパスの現象
は、信号に歪みを生じさせ、受信品質を劣化させる大き
な原因となる。
【0003】また、マルチメディア情報等を扱うディジ
タル通信システムでは、多様な要求に対する対応が求め
られる。例えば、小型な携帯情報端末を用いたマルチメ
ディアディジタル通信では、任意の地点から網等に接続
する移動通信の利便性を有しつつ、高信頼な信号伝送が
必要となる。
【0004】移動体通信に限らず、ディジタル通信で
は、送信機から伝送される情報を復元するために、周波
数同期やタイミング同期を達成する必要がある。特に、
移動体通信においては、受信状態の変化に応答した同期
の達成が必要となる。同期がはずれた状態では、情報の
復元は不可能であるので、同期がはずれた場合の回復の
ためにも、高速な周波数同期及びタイミング同期が必要
となる。
【0005】マルチメディア情報等の伝送にはパケット
通信が適している。パケット通信では、時分割多元接続
(TDMA)のように一定の周期ではなくランダムにパ
ケットが送信される。このように、マルチメディア情報
等を扱うディジタル通信システムでは、伝送される信号
はバースト的に発生する。このため、同期の確立はパケ
ット毎に行う必要があり、短時間で同期を確立する必要
がある。
【0006】ところで、マルチパス伝搬路における遅延
波の影響の低減に有効な方法として、OFDM(Orthog
onal Frequency Division Multiplexing)がある。OF
DMは、伝送情報を分割して複数の低速なディジタル信
号を生成し、これらの複数信号で直交関係にあるサブキ
ャリアを独立に変調する方式である。マルチキャリアを
用いた並列伝送によって、信号伝送速度を低減すること
ができ、更に、OFDM特有のガード区間を設けること
によって、単一キャリア変調方式と比べて遅延波の影響
を低減することができる。
【0007】以下にOFDM方式の概要について説明す
る。
【0008】図12は送信側に用いられるOFDM変調
装置の構成を示すブロック図である。OFDM変調装置
には、送信データが入力される。この送信データは、シ
リアル/パラレル変換部31に供給されて、低速な複数
の伝送シンボルからなるデータに変換される。つまり、
伝送情報を分割して、複数の低速なディジタル信号を生
成する。このパラレルデータは、逆高速フーリエ変換
(IFFT)部32に供給される。
【0009】パラレルデータは、OFDMを構成する各
サブキャリアに割り当てられ、周波数領域においてマッ
ピングされる。ここで、各サブキャリアに対してBPS
K、QPSK、16QAM、64QAM等の変調が施さ
れる。マッピングデータは、IFFT演算を施すことに
よって、周波数領域の送信データから時間領域の送信デ
ータに変換される。これにより、互いに直交する関係に
ある複数のサブキャリアが夫々独立に変調されたマルチ
キャリア変調信号が生成される。IFFT部32の出力
は、ガードインターバル付加部33に供給される。
【0010】ガードインターバル付加部33では、図1
3に示すように、伝送データの有効シンボルの後部をガ
ードインターバルとして、伝送シンボル毎に有効シンボ
ル期間の前部にコピー付加する。ガードインターバル付
加部33からのベースバンド信号は直交変調部34に供
給される。
【0011】直交変調部34は、ガードインターバル付
加部33から供給されるベースバンドOFDM信号に対
して、OFDM変調装置の局部発振器35から供給され
るキャリア信号を用いて、直交変調を施し、中間周波数
(IF)又は無線周波数(RF)に周波数変換し、所望
の伝送周波数帯域に周波数変換した後に伝送路に出力す
る。
【0012】図14は、受信側に用いられるOFDM復
調装置の構成を示すブロック図である。OFDM復調装
置には、図12のOFDM変調装置によって生成された
OFDM信号が所定の伝送路を介して入力される。
【0013】このOFDM復調装置に入力されたOFD
M受信信号は直交復調部41に供給される。直交復調部
41は、OFDM受信信号に対して、OFDM復調装置
の局部発振器42から供給されるキャリア信号を用いて
直交復調を施し、RF又はIFからベースバンドに周波
数変換し、ベースバンドOFDM信号を得る。このOF
DM信号は、ガードインターバル除去部43に供給され
る。
【0014】ガードインターバル除去部43は、OFD
M変調装置のガードインターバル付加部33で付加され
た信号を、図示しないシンボルタイミング同期部から供
給されるタイミング信号に従って除去する。ガードイン
ターバル除去部43で得られた信号は、高速フーリエ変
換(FFT)部44に供給される。
【0015】FFT部44は、入力される時間領域の受
信データにFFT演算を施すことによって周波数領域の
受信データ(サブキャリア信号)に変換する。更に、サ
ブキャリア信号は周波数領域においてデマッピングさ
れ、各サブキャリア毎にパラレルデータが生成される。
これにより、各サブキャリアに施されたBPSK、QP
SK、16QAM、64QAM等の変調に対する復調が
なされたことになる。FFT部44で得られたパラレル
データは、パラレル/シリアル変換部45に供給され
て、受信データとして出力される。
【0016】以上説明したように、OFDM復調装置で
は、変調装置から伝送される情報を復元するために、キ
ャリア周波数同期やタイミング周波数同期を達成する必
要がある。
【0017】OFDMにおいては、サブキャリア間隔は
狭く、各サブキャリアは直交配置されている。このた
め、OFDM復調装置の局部発振器から供給されるキャ
リア周波数とOFDM変調装置のキャリア周波数とがず
れて周波数オフセットが存在すると、サブキャリア間の
直交性が崩れ、受信特性が著しく劣化する。従って、O
FDMではキャリア周波数同期の達成が極めて重要であ
る。
【0018】OFDMの周波数同期法に関しては、電子
情報通信学会技術研究報告書RCS97−210(19
98−01)の「高速無線LAN用OFDM変調方式の
同期系に関する検討」や同RCS94−152(199
5−02)の「OFDMにおける周波数及びタイミング
オフセットの高速同期捕捉の検討」等に示されている。
【0019】以下、上記報告書に記載されている従来の
OFDMの周波数同期法に関して説明する。
【0020】OFDMの周波数同期法は、大まかに、周
波数領域での処理によるものと、時間領域での処理によ
るものとに分類される。時間領域での処理としては、ガ
ードインターバルが有効シンボル期間の後部のコピーで
あることを利用し、このガードインターバルと有効シン
ボル期間の後部との相関演算から、キャリア周波数誤差
を推定する方式、OFDM有効シンボル内を2分割し、
2分割したうちの前部と後部に同一の信号を配置し、両
者の相関演算からキャリア周波数誤差を推定する方式、
同一シンボルを2回以上繰り返し送信し、両者の相関演
算からキャリア周波数誤差を推定する方式等が挙げられ
る。前述したRCS97−210は、時間領域での処理
を採用している。
【0021】周波数領域における処理としては、パイロ
ットシンボルを送信する方式が挙げられる。適当なパイ
ロット信号を送信し、パイロット信号に対するフーリエ
変換の出力結果を基に、送信されたパイロット信号の周
波数を推定するのである。パイロット信号の周波数等が
既知であれば、キャリア周波数誤差を推定することがで
きる。前述したRCS94−152は、このような周波
数領域における処理を行なっている。
【0022】ところで、上述したように、パイロット信
号を用いた方式では、フーリエ変換結果からパイロット
信号の周波数を算出する必要がある。この算出に有効な
提案として、電子情報通信学会論文誌A,Vol.J7
0−A,No.5,1997の「FFTを用いた高精度
周波数決定法」がある。この提案は上述したRSC94
−152においても、パイロットシンボルの周波数を高
精度で計算する方法として利用されている。
【0023】J70−Aに示されている計算式は、周波
数を推定する信号列、つまりFFT演算を施す系列に複
数の周波数成分が含まれていても、夫々が十分離れてい
ればお互いに影響を与えないことを利用している。これ
により、個別に周波数を推定することができるようにな
っている。
【0024】J70−Aによれば、雑音の無い条件下で
は、図15に示すように、FFT演算を施す系列に含ま
れる複数の周波数、つまり離散スペクトルの間隔が4以
上離れていれば(離散スペクトルの間は、ヌル)、2つ
の周波数の干渉はほとんど起こらないことを開示してい
る。
【0025】RCS94−152のOFDMの周波数同
期法は、パイロットシンボルに対しJ70−Aの周波数
推定法を適用し、キャリア周波数誤差を推定する。従っ
て、パイロットシンボルにおいて設定されるパイロット
キャリアの間隔は、4以上離す必要がある。
【0026】ところが、このような周波数誤差推定方法
では、パイロットシンボルを頻繁に伝送することによっ
て伝送効率が低下する。一方、伝送効率を低下させない
ためにパイロットシンボルを送信する頻度を抑えてしま
うと、周波数誤差推定精度が劣化してしまうという問題
がある。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】このように、マルチメ
ディア情報を取り扱ったディジタル通信システムにおい
ては、高信頼な信号伝送が必要であり、このため、短い
時間で同期を確立する必要がある。更に、OFDMで
は、サブキャリア間隔が狭く、各サブキャリアが直交配
置されていることから、周波数オフセットが存在する
と、サブキャリア間の直交性が崩れ、受信特性が著しく
劣化するので、キャリア周波数同期は極めて重要であ
る。
【0028】しかしながら、従来、パイロットシンボル
を用いたキャリア周波数誤差推定法では、パイロットキ
ャリア同士がお互いに影響を与えないようにするため
に、パイロットシンボルにおいて設定されるパイロット
キャリアの間隔は、4以上離す必要がある。即ち、パイ
ロットキャリア相互間に情報の伝送に直接寄与しない多
くのヌルサブキャリアを設ける必要がある。このため、
伝送効率が低下してしまうという問題点があった。
【0029】また、差動符号化を採用した場合には、デ
ータシンボル前に初期位相を決定するスタートシンボル
を別途送信する必要がある。伝送効率を向上させるため
に、このスタートシンボルをパイロットシンボル中に含
ませて伝送することが考えられるが、パイロットキャリ
ア間に多くのヌルサブキャリアを設ける必要があること
から、パイロットシンボルを自由に用いることができ
ず、スタートシンボルの割り当てが困難であるという問
題点もあった。
【0030】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、ヌルサブキャリアを設けないパイロットシ
ンボルを用いた場合でも、短時間で且つ確実に周波数同
期を確立することを可能にすることにより、パイロット
シンボルの設定の自由度を大きくして伝送効率を向上さ
せることができるディジタル通信装置を提供することを
目的とする。
【0031】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
ディジタル通信装置は、所定の既知系列のパイロット信
号を含むパイロットシンボルが挿入されたOFDM信号
が入力され、再生キャリアによってベースバンド信号を
得る周波数変換手段と、前記ベースバンド信号に矩形窓
以外の窓関数を乗じて出力する窓関数演算手段と、前記
窓関数演算手段の出力を周波数領域の出力に変換する復
号手段と、前記所定の既知系列及び前記窓関数に基づく
系列をキャリア周波数毎に生成する既知系列生成手段
と、前記復号手段からの出力と前記既知系列生成手段が
生成した系列との相関に基づいて前記周波数変換手段が
用いる再生キャリアの周波数誤差を推定して前記再生キ
ャリア周波数を制御する周波数誤差推定手段とを具備し
たものである。
【0032】本発明の請求項4に係るディジタル通信装
置は、所定の既知系列のパイロット信号を含むパイロッ
トシンボルが挿入されたOFDM信号が入力され、再生
キャリアによってベースバンド信号を得る周波数変換手
段と、前記ベースバンド信号に矩形窓以外の窓関数を乗
じて出力する窓関数演算手段と、前記窓関数演算手段の
出力を周波数領域の出力に変換する復号手段と、前記所
定の既知系列及び前記窓関数に基づく系列をキャリア周
波数毎に生成する既知系列生成手段と、前記復号手段の
出力を周期性を有する系列毎に平均化し、この平均化さ
れた系列と前記既知系列生成手段により生成された系列
との比較に基づいて再生キャリアの周波数誤差を推定
し、前記再生キャリア周波数を制御する周波数誤差推定
手段とを具備したものである。
【0033】本発明の請求項1において、OFDM信号
は周波数変換手段によってベースバンド信号に変換され
る。このベースバンド信号は、窓関数演算手段によって
矩形窓以外の窓関数が乗じられた後、復号手段によって
周波数領域の出力に変換される。復号手段の出力は、サ
ブキャリア毎に既知系列及び窓関数に基づく大きさを有
する。この大きさは既知系列及び窓関数に応じてキャリ
ア周波数毎に既知であり、既知系列生成手段は、キャリ
ア周波数毎にこの既知の系列を生成する。周波数誤差推
定手段は、既知系列生成手段からの既知系列と復号手段
の出力との相関によって、キャリア周波数誤差を推定
し、これにより、再生キャリアの周波数を制御する。
【0034】本発明の請求項4において、OFDMベー
スバンド信号は、窓関数演算手段によって矩形窓以外の
窓関数が乗じられた後、復号手段によって周波数領域の
出力に変換される。復号手段の出力の大きさは既知系列
及び窓関数に応じてキャリア周波数毎に既知であり、既
知系列生成手段は、キャリア周波数毎にこの既知の系列
を生成する。周波数誤差推定手段は、復号手段の出力を
周期性を有する系列毎に平均化し、この平均化された系
列と前記既知系列生成手段により生成された系列との比
較に基づいて再生キャリアの周波数誤差を推定する。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について詳細に説明する。図1は本発明に係る
ディジタル通信装置の一実施の形態を示すブロック図で
ある。図1は、受信機の構成例を示している。本実施の
形態は周波数領域における処理によって、キャリア同期
を達成するものである。
【0036】図1において、受信機は、アンテナ10、
図示しない高周波低雑音増幅器を有するRF部11、局
部発振器12、RF部11の出力に対して局部発振器1
2の出力を用いて周波数変換を行なう周波数変換部1
3、低域通過フィルタ(LPF)14、サンプリングタ
イミングクロック生成部15、LPF14の出力に対し
てサンプリングタイミングクロック生成部15から出力
される信号で標本化及び量子化を行なうアナログ/ディ
ジタル変換器(以下、A/Dという)16、ガードイン
ターバル除去部17、シリアル/パラレル変換部18、
FFT部19、パラレル/シリアル変換部20、周波数
誤差推定部21、既知系列生成器22、窓関数演算部3
0、窓関数生成部31及び切換器32によって構成され
ている。
【0037】アンテナ10にはOFDM信号が誘起す
る。このOFDM信号は例えば図12のOFDM送信装
置によって生成されて伝送されたものである。OFDM
信号はパイロットシンボルを含んでいる。本実施の形態
においては、パイロットシンボルは、パイロットサブキ
ャリア系列が既知であればよく、自由に設定可能であ
る。例えば、パイロットサブキャリア相互間にヌルサブ
キャリアを設ける必要はなく、また、パイロットサブキ
ャリア相互間にデータサブキャリアを設けてもよい。
【0038】図2はこのようなOFDM送信信号のフレ
ーム構成を示す説明図である。
【0039】送信信号は、フレーム単位で伝送される。
フレームは、例えば図2に示す構成を有する。図2にお
いて、フレームの第1シンボルは、無変調のヌルシンボ
ルである。ヌルシンボルは、ガードフレームの一部を兼
ねる。受信機は、ヌルシンボルを用いることによって、
受信信号振幅をモニタし、フレームの開始タイミングを
把握し、更に、パイロットシンボルが伝送されるタイミ
ングを検出する。図2では、ヌルシンボルは、1シンボ
ル長であるが、複数シンボルであっても1シンボル長以
下であっても構わない。なお、このヌルシンボルは本実
施の形態に特有のシンボルではなく、従来から用いられ
ているものである。
【0040】ヌルシンボルに続けてパイロットシンボル
が配列される。図3はパイロットシンボルにおけるパイ
ロットサブキャリアの配置を示す説明図である。
【0041】パイロットシンボルは、各サブキャリア対
して既知系列が割り当てられている。また、パイロット
シンボルは、パイロットサブキャリアのみで構成するこ
とが可能であるし、パイロットサブキャリアとデータサ
ブキャリアとで構成することも可能である。図4はデー
タサブキャリアを設ける場合のパイロットサブキャリア
の配置を示す説明図である。
【0042】直交変調信号に対して同期検波を行なう場
合には、受信機が絶対位相を把握できるように、既知信
号が送信されなければならない。また、差動符号化を行
なう場合には、スタートシンボルが送信されなければな
らない。本実施の形態においては、後述するように、パ
イロットシンボルを用いた周波数誤差の推定の際に、パ
イロットサブキャリアの間隔を離す必要がないことか
ら、パイロットシンボルにヌルサブキャリアを設ける必
要がなく、従って、全てのサブキャリアを用いて情報を
送信することができる。
【0043】このため、周波数同期用のパイロットシン
ボルをパイロット信号の伝送用だけでなく、通常のデー
タの伝送用又はスタートシンボルの伝送用として兼用す
ることができ、伝送効率の劣化を防ぐことができる。
【0044】本実施の形態は、受信したOFDM信号系
列に所定の窓関数を乗ずることによって、複数のキャリ
ア相互間で干渉を生じさせ、パイロット既知系列とキャ
リア周波数ずれとに基づく受信系列の電力変化をパター
ン化し、パターン比較によってキャリア周波数ずれを推
定するものである。
【0045】図1において、アンテナ10からのOFD
M信号はRF部11に供給される。RF部11は、入力
された信号を高周波低雑音増幅器によって増幅した後に
周波数変換部13に供給する。周波数変換部13は、R
F部11からのOFDM信号をIF帯の信号に変換す
る。更に、周波数変換部13は、局部発振器12から同
相軸キャリア及び直交軸キャリアが与えられており、こ
れらの同相軸及び直交軸キャリアを用いてIF帯のOF
DM信号を直交復調して、ベースバンドのOFDM信号
を生成するようになっている。局部発振器12は後述す
る周波数誤差推定部21から制御信号が与えられて、発
振周波数が制御されるようになっている。
【0046】周波数変換部13からのベースバンドOF
DM信号は、同相軸検波(I軸)信号と直交軸検波(Q
軸)信号とから構成される複素信号である。ベースバン
ドOFDM信号は、IF帯を経ることなく直接RF帯の
信号から生成することも可能である。
【0047】ベースバンドOFDM信号は、LPF14
に供給される。LPF14はベースバンドOFDM信号
を帯域制限してA/D16に出力する。A/D16は、
サンプリングタイミングクロック生成部15からタイミ
ングクロックが与えられ、このタイミングクロックを用
いてLPF14の出力を標本化すると共に量子化する。
【0048】サンプリングタイミングクロック生成部1
5は、周波数誤差推定部21から出力されるタイミング
クロック制御信号によって制御されて、サンプリングタ
イミングクロックを生成するようになっている。
【0049】A/D16からのOFDM信号はガードイ
ンターバル除去部17に供給される。ガードインターバ
ル除去部17は、OFDMシンボルに付加されているガ
ードインターバルを除去して切換器32に出力するよう
になっている。切換器32は、入力されたOFDMシン
ボルのうちパイロットシンボルについては後述する窓関
数演算部30を介してシリアル/パラレル変換部18に
与え、その他のシンボルについては直接シリアル/パラ
レル変換部18に供給するにようなっている。
【0050】シリアル/パラレル変換部18は、入力さ
れたOFDMシンボルをパラレルデータに変換してFF
T部19に出力する。FFT部19は、入力系列に対し
てFFT演算を行ない、周波数領域の複素データ系列
(サブキャリア信号)を得る。更に、FFT部19は、
サブキャリア信号を周波数領域においてデマッピングし
て、各サブキャリア毎にパラレルデータを生成する。
【0051】このパラレルデータはパラレル/シリアル
変換部20に供給されると共に、周波数誤差推定部21
にも供給される。パラレル/シリアル変換部20は、入
力されたパラレルデータをシリアルデータに変換して受
信データとして出力するようになっている。
【0052】本実施の形態においては、窓関数演算部3
0、窓関数生成部31、周波数誤差推定部21及び既知
系列生成部22によって、周波数ずれを推定するように
なっている。
【0053】次に、これらの回路部によるキャリア周波
数ずれの推定方法について説明する。先ず、受信信号の
周波数領域系列について説明する。説明を簡単にするた
め、等価低域におけるOFDM受信信号を取り扱う。ま
た、時間領域から周波数領域への変換に、DFT(Disc
rete Fourier transfom)を用いるものとして説明す
る。等価低域におけるOFDM受信信号r(t)は、下
記(1)式によって表すことができる。
【0054】 但し、Ns はOFDM信号を構成するサブキャリアの数
を示し、NはFFTのポイント数を示し、Δω0 はキャ
リア角周波数オフセットを示し、Δθ0 は位相オフセッ
トを示し、n(t)は白色ガウス雑音を示し、Aは振幅
を示し、Ts は有効シンボル長を示している。また、u
はOFDMシンボル番号であり、vはサブキャリア番号
である。そして、duvは送信する符号を示し、QPSK
の場合には、duv∈{exp(j2πk/4),(k=
0,1,2,3)}である。また、ヌルサブキャリアの
場合にはA=0である。
【0055】xuv(t)は第uOFDMシンボル、第v
サブキャリアにおけるOFDMの孤立パルス応答であ
り、下記(2),(3)式で与えられる。
【0056】 但し、h(t)はチャネルのインパルス応答であり、f
v は第vサブキャリア周波数(fv =f0 +v/Ts )
である。
【0057】ここで、図Aに示すタイミングにおいて、
有効シンボル当たりNサンプルで標本化した場合の第n
番目のサンプリングタイミングをtn とする。上述した
ように、パイロットシンボル以外のシンボルは、ディジ
タル信号に変換された後、ガードインターバル除去部1
7から切換器32及びシリアル/パラレル変換部18を
介してFFT部19に供給されてFFT処理される。パ
イロットシンボル以外のシンボルについては、DFTの
入力系列は、r(tn )となる。但し、n=0,1,
…,(N−1)である。
【0058】図6は受信機の局部発振器12に周波数ず
れがある場合、つまりサブキャリア周波数とDFT系列
が表現可能な離散周波数とが合致しない場合のサブキャ
リアのスペクトルの広がりを示したものである。図6
は、サブキャリア番号kのみに信号が存在し、その他の
サブキャリアは、ヌルである場合を示している。また、
DFT演算を行なう前に、窓関数演算は行なっていな
い。
【0059】なお、上記(2),(3)式に示すよう
に、DFTは、それ自体、矩形窓の窓関数演算を行なっ
ているのと等価である。つまり、受信信号をそのままD
FTの入力系列とすることは、受信信号に対して矩形窓
の窓関数演算を行なっているのと等価である。以下、説
明を簡略化するために、窓関数演算とは矩形窓以外の窓
関数を時間領域信号に対して乗ずることを示すものとす
る。なお、矩形窓による窓関数演算を指す場合には、そ
の旨を明記する。
【0060】図6は、DFTの入力系列に対して、矩形
窓の窓関数H(k)により窓関数演算行なった場合のD
FTの出力系列を示している。図6において、周波数ず
れがない場合、つまりサブキャリア周波数とDFT系列
が表現できる離散周波数とが合致する場合においては、
図6の破線に示すように、所定のサブキャリア周波数の
みにスペクトルが存在し、隣接するサブキャリア周波数
の電力は0である。つまり、サブキャリア周波数Dkの
み電力値を有し、…Dk−2、Dk−1、Dk+1、D
k+2、…、は0である。即ち、この場合にはサブキャ
リア干渉は発生しない。これは、OFDMでは、サブキ
ャリアは、直交配置されているためである。
【0061】逆に、周波数ずれがある場合、つまりサブ
キャリア周波数とDFT系列が表現できる離散周波数と
が合致しない場合には、スペクトル広がりによって、サ
ブキャリア間干渉が発生する。図6において、サブキャ
リア周波数がDFT系列が表現できる離散周波数とxだ
けずれた場合、サブキャリア番号kの電力値は、Fkと
なる。周波数ずれが無い場合には、サブキャリア番号k
の周波数においてのみスペクトルが存在したが、周波数
ずれがある場合には、隣接するサブキャリア周波数にお
いても電力値が観測される。つまり、、…Fk−2、F
k−1、Fk+1、Fk+2、…、がサブキャリア間干
渉電力となる。このスペクトルの広がりの現象は、窓関
数に依存する。
【0062】図6では、離散スペクトルが1つの場合に
ついて示した。各サブキャリアに対して信号が割り当て
られる場合、つまり、離散スペクトルが複数の場合に
は、サブキャリア間干渉電力は夫々の線形和で表され
る。
【0063】ここで、すべてのサブキャリアにパイロッ
ト信号が等電力で配置された場合について考える。仮
に、このパイロット信号に対して、窓関数を乗ずること
なくDFT演算のみを施すものとする。また伝搬路は、
無歪みであり理想的であるとする。パイロットシンボル
にはヌルキャリアを設けていないことから、従来技術で
述べた周波数推定法は、適用できない。いま、周波数ず
れが無いものとすると、送信系列がそのままDFTの出
力系列として再生される。つまり、送信系列は、送信時
と同一の周波数位置で観測される。更に、DFTの出力
系列は、等電力である。逆に、周波数ずれがあるとする
と、前述した理由により、サブキャリア間干渉が発生す
る。そして、窓関数を乗ずることなくDFT演算のみを
施す場合には、DFTの出力系列は、サブキャリア間干
渉の大きさによらず等電力となってしまう。
【0064】この理由から、本実施の形態においては、
周波数間隔をあけずに配置されたパイロットキャリアに
対して窓関数演算を行なうことにより周波数ずれを検出
可能にしている。即ち、A/D16の出力のうちパイロ
ットシンボルについては、切換器32によって窓関数演
算部30に供給するようになっている。
【0065】窓関数生成部31は、例えばハニング窓の
窓関数を生成して窓関数演算部30に供給するようにな
っている。例えば、長さがNのハニング窓wH (n)は
下記(4)式によって示される。
【0066】 そして、本実施の形態においては、FFT部19におい
て、窓関数演算の出力系列に対してDFT処理を施すよ
うになっている。FFT部19からの周波数領域系列R
(k)は下記(5)式によって与えられる。
【0067】 周波数ずれがある場合、サブキャリア間干渉の原因とな
るスペクトルの広がりは、窓関数に依存する。図7は横
軸に周波数差をとり縦軸に振幅をとって、矩形窓の周波
数応答を示すグラフである。矩形窓では、振幅値は、サ
ブキャリア間隔毎にヌルをとる。このため各サブキャリ
アは、直交している。
【0068】図8は図7に対応してハニング窓の周波数
応答を示すグラフである。ハニング窓においては、サイ
ドローブの極大値は急激に減少するが、メインローブが
広がることから、サブキャリア間の直交性は失われる。
【0069】つまり、メインローブに広がりが生じる窓
関数を用いれば、すべてのサブキャリアにパイロット信
号が等電力で配置されたパイロットシンボルにおいて
も、窓関数演算を行なった系列に対するDFTの出力系
列R(k)の大きさ{|R(k)|=R(k)R*
(k)}は、サブキャリア間干渉の影響を受けてサブキ
ャリア毎に変化する。
【0070】ここで、R*(k)はR(k)の複素共役
である。
【0071】従って、各サブキャリアの電力は、周波数
ずれの量xによって変化する。本実施の形態において
は、この各サブキャリアの電力の差によって、周波数ず
れの量xを推定する。ずれ量xの推定は、受信信号から
算出したDFTの出力系列と、周波数のずれxがある場
合の各サブキャリアの電力値との相関を求め、相関がも
っとも高くなるxを検出することによって行われる。
【0072】図9はすべてのサブキャリアにパイロット
信号が等電力で配置されたパイロットシンボルにおい
て、窓関数演算を行なった系列に対するDFTの出力系
列R(k)の大きさを示したものである。図9はパイロ
ットシンボルとして、サブキャリア番号に対して周期的
な位相変化を有する系列を用いている。周波数ずれがあ
ると、図9に示すように、各サブキャリアの電力値が実
線から破線に変化する。この変化量の検出を行なえば周
波数ずれの量が推定できる。
【0073】この周波数ずれ量の推定は、周波数誤差推
定部21によって行う。周波数誤差推定部21には既知
系列生成器22から既知系列の情報も与えられている。
周波数誤差推定部21は、FFT部19の出力と既知系
列の情報とに基づいてずれ量を求める。
【0074】なお、上述したように、パイロット信号は
既知の系列であればどのようなものでもよいが、図9に
おいては、|R(k)|が周期的に変化するパイロット信
号を用いている。これにより、一周期分に縮退して平均
化した後相関を計算することができ、計算量を著しく削
減することができる。
【0075】R(k)の大きさが周期的に変化する系列
として、例えば有効サブキャリア数64(k=0,1,
…,63)で、各サブキャリアの変調方式がQPSKの
場合には、下記(6)式に示す符号系列ξ(k)が挙げ
られる。
【0076】 図10は窓関数演算を行なった系列に対するDFTの出
力系列を一周期分に縮退して平均化した場合の、各サブ
キャリアの電力を示したものである。パイロットシンボ
ルにおける既知符号系列を(6)式に示すξ(k)とし
た時、OFDM変調信号に対して窓関数演算を行ない、
周期Ik毎に平均化を行なった信号の周波数領域におけ
る大きさ|F(k)|は、周波数オフセットxによって、
図10のように変化する。
【0077】OFDM信号にサブキャリア周波数間隔を
超える周波数オフセットがある場合には、DFTの出力
系列のサブキャリア位置は、シフトして観測される。つ
まり、x=−1、0、1では、|F(k)|がサブキャリ
ア位置に対してシフトした関係にある。また、周波数オ
フセットxがサブキャリア間隔以内の場合、|F(k)|
は、|F(k)|の形自体が変化する。
【0078】本実施の形態においては、既知系列生成器
22において、このような周波数領域における大きさ既
知の系列|F(k)|を生成するようになっている。
【0079】周波数誤差推定部21は、窓関数演算され
FFT復調されて得られた周波数領域の受信信号系列
を、周期Ik毎に平均化し、周波数誤差推定のための信
号系列|L(k)|を算出する。この|L(k)|と既知系
列生成器22からの|F(k)|との相関から、周波数オ
フセットxを推定する。周波数オフセットxは、例え
ば、両者の2乗誤差(|L(k)|−|F(k)|)の2乗
が最少となるようなxを検索することによっても得られ
る。また、|L(k)|を算出する際、受信信号系列に対
して、Ik毎にベクトル平均演算を行なえば、雑音の影
響の低減が可能となる。周波数誤差推定部21は、推定
した周波数オフセットxを0にするように、局部発振周
波数を制御すると共に、サンプリングタイミングクロッ
クを制御するようになっている。
【0080】なお、本実施の形態における周波数同期
は、周波数の捕捉動作だけではなく、位相の捕捉動作を
含んでいるものとする。キャリアであれば、キャリア周
波数の捕捉及びキャリア位相の捕捉であり、タイミング
クロック周波数であれば、タイミングクロック周波数及
びタイミングクロック位相の捕捉を含んでいる。PSK
等の直交変調方式では、位相に情報を持つ。つまり、受
信データを復調するためには、周波数の捕捉だけでなく
位相の捕捉が必要となる。
【0081】次に、このように構成された実施の形態の
動作について説明する。
【0082】送信側においては、例えば図2に示すフレ
ームのOFDM信号を伝送するものとし、図2中のパイ
ロットシンボルは、(6)式に示す系列ξ(k)をパイ
ロットサブキャリア系列とする信号であるものとする。
なお、パイロットシンボルとしてヌルサブキャリアを含
まないこのような特殊な系列を用いることができ、この
パイロットシンボルをスタートシンボルとしても兼用す
ることができる。
【0083】アンテナ10は受信したOFDM信号をR
F部11に供給する。RF部11によって、OFDM信
号は周波数変換される。更に、RF部11は、局部発振
器12からの同相軸及び直交軸キャリアを用いてOFD
M信号を直交復調して、ベースバンドのOFDM信号を
LPF14に供給する。
【0084】ベースバンドOFDM信号は、LPF14
によって帯域制限され、A/D16によってディジタル
信号に変換されてガードインターバル除去部17に供給
される。A/D16の出力は上記(2),(3)式によ
って示される。ガードインターバル除去部17は、OF
DMシンボルに付加されているガードインターバルを除
去して切換器32に出力する。
【0085】切換器32は、図示しない制御部によって
制御されて、パイロットシンボル以外のシンボルについ
ては、直接シリアル/パラレル変換部18に与え、パイ
ロットシンボルについては窓関数演算部30を介してシ
リアル/パラレル変換部18に与える。
【0086】いま、パイロットシンボルが切換器32に
入力されるものとする。切換器32によって窓関数演算
部30に供給されたパイロットシンボルは、窓関数生成
部31からの窓関数と乗算される。窓関数演算部30の
出力はシリアル/パラレル変換部18において、FFT
部19のポイント数にパラレル変換されてFFT部19
に供給される。FFT部19は入力されたパラレルデー
タをFFT処理する。
【0087】窓関数生成部31が(4)式に示すハニン
グ窓wH(n) を出力するものとすると、FFT部19
からの周波数領域系列R(k)は、上記(5)式によっ
て与えられる。
【0088】周波数誤差推定部21は、FFT部19の
出力が与えられており、系列R(k)の大きさ{|R
(k)|=R(k)R*(k)}を算出する。上述した
ように、図9はこの場合の系列R(k)の大きさ(電力
値)を示している。図9の実線はキャリア周波数ずれが
発生していないものである。上述したように、(6)式
では、R(k)の大きさが4サブキャリア周期で周期的
に変化するパイロットサブキャリア系列を用いているの
で、図9に示すように、サブキャリア番号kの0乃至
3,4乃至7,8乃至11,…の変化の状態は略々同様
である。周波数誤差推定部21は、FFT部21の出力
を縮退して平均化する。
【0089】図10のx=0のグラフは、図9の実線の
状態を示している。一方、既知系列生成器22は、x=
0だけでなく、xを適宜変化させた状態における電力変
化のパターンを生成することができるようになってい
る。
【0090】いま、キャリア周波数ずれによって、系列
R(k)の大きさが図9の破線に示すものに変化するも
のとする。サブキャリア番号16乃至19(0乃至3)
について電力変化を見ると、略々0,0,所定値,所定
値と変化している。即ち、このパターンは、図10のx
=1のパターンと同様である。従って、この場合には、
周波数誤差推定部21は、キャリア周波数ずれが1サブ
キャリア間隔であるものと推定する。
【0091】周波数誤差推定部21は、このような電力
値の変化のパターンと既知系列生成器22で発生したパ
ターンとの相関によって、周波数ずれxを推定する。そ
して、周波数誤差推定部21は、周波数ずれxを0にす
るように局部発振器12及びサンプリングタイミングク
ロック生成部15を制御する。こうして、キャリア同期
が達成される。
【0092】このように本実施の形態においては、FF
T処理後の周波数領域系列R(k)の大きさが変化する
ように、OFDMシンボルに窓関数を乗じ、窓関数及び
キャリア周波数ずれに応じた系列R(k)の大きさの変
化をパターン化し、既知系列のパターンとの相関によっ
て周波数ずれを推定するようになっている。このため、
パイロットシンボルにヌルサブキャリアを設ける必要は
なく、パイロットシンボルを自由に設定可能であり、伝
送効率を向上させることができる。
【0093】図11は本発明の他の実施の形態を示すブ
ロック図である。図11において図1と同一の構成要素
には同一符号を付して説明を省略する。
【0094】本実施の形態は周波数補正部42及びディ
ジタル局部発振器41を付加した点が図1の実施の形態
と異なる。ディジタル局部発振器41は、周波数誤差推
定部21に制御されて、I,Q軸の局部発振信号を周波
数補正部42に供給するようになっている。周波数補正
部42はA/D16からのディジタルのOFDM信号が
与えられ、ディジタル処理によってベースバンドOFD
M信号の周波数及び位相を補正してガードインターバル
除去部17に出力するようになっている。
【0095】このように構成された実施の形態において
は、A/D16から出力される信号は、I軸及びQ軸の
信号とから構成される複素信号である。また、ディジタ
ル局部発振器41から出力される信号も複素信号であ
る。周波数補正部42では、複素演算のディジタル信号
処理によって、ベースバンドOFDM信号の周波数及び
位相を補正する。ディジタル局部発振器の発振周波数
は、周波数誤差推定部21から制御信号が与えられて、
発振周波数が制御されるようになっている。
【0096】他の作用は図1の実施の形態と同様であ
る。
【0097】このように、本実施の形態においては、デ
ィジタル処理によってキャリア周波数同期を確立するこ
とが可能である。
【0098】なお、本発明は上記実施の形態に限定され
るものではなく、例えば、パイロットシンボルとしては
図3に示すパイロットキャリアの配置以外の配置を採用
してもよいことは明らかである。即ち、既知系列生成器
22から出力される信号系列をパイロットキャリアの配
置方法に応じて変化させることによって、どのようなパ
イロットキャリアの配置方法にも対応可能である。例え
ば、図15に示すように、パイロットキャリア相互間に
ヌルキャリアを設けたパイロットキャリア配置であって
も、周波数オフセットxの推定が可能である。
【0099】更に、この推定したxを用いて、受信信号
系列R(k)に対して周波数オフセットを補正し、窓関
数演算によるスペクトルの広がりを補正する信号処理を
施すことによって、既知系列の振幅と位相を把握するこ
とができる。つまり、同期検波時に必要となる既知シン
ボルの振幅及び位相の情報、若しくは遅延検波時に必要
となるスタートシンボルの振幅及び位相の情報を、OF
DMを構成するサブキャリア毎に把握することができ
る。
【0100】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ヌ
ルサブキャリアを設けないパイロットシンボルを用いた
場合でも、短時間で且つ確実に周波数同期を確立するこ
とを可能にすることにより、パイロットシンボルの設定
の自由度を大きくして伝送効率を向上させることができ
るという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るディジタル通信装置の一実施の形
態を示すブロック図。
【図2】図1の実施の形態におけるフレーム構成を示す
説明図。
【図3】図1の実施の形態のパイロットシンボルにおけ
るパイロット信号の配置を示す説明図。
【図4】パイロットシンボルの他のパイロット信号の配
置を示す説明図。
【図5】サンプリングタイミングを説明するための説明
図。
【図6】キャリア周波数ずれによって生じるサブキャリ
ア間干渉を示すグラフ。
【図7】矩形窓におけるサブキャリアスペクトルの広が
りを示すグラフ。
【図8】ハニング窓におけるサブキャリアスペクトルの
広がりを示すグラフ。
【図9】窓関数演算後にDFT処理した出力系列の大き
さを示すグラフ。
【図10】窓関数演算後にDFT処理した出力系列の大
きさを基にして、キャリア周波数ずれに対する変化を示
すグラフ。
【図11】本発明の他の実施の形態を示すブロック図。
【図12】OFDM変調装置の構成を示すブロック図。
【図13】OFDMのシンボルの構成を示す説明図。
【図14】OFDM復調装置の構成を示すブロック図。
【図15】従来例に採用されるパイロットシンボルの配
置を示す説明図。
【符号の説明】
12…局部発振器、13…周波数変換部、19…FFT
部、21…周波数誤差推定部、22…既知系列生成部、
30…窓関数演算部、31…窓関数生成部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の既知系列のパイロット信号を含む
    パイロットシンボルが挿入されたOFDM信号が入力さ
    れ、再生キャリアによってベースバンド信号を得る周波
    数変換手段と、 前記ベースバンド信号に矩形窓以外の窓関数を乗じて出
    力する窓関数演算手段と、 前記窓関数演算手段の出力を周波数領域の出力に変換す
    る復号手段と、 前記所定の既知系列及び前記窓関数に基づく系列をキャ
    リア周波数毎に生成する既知系列生成手段と、 前記復号手段からの出力と前記既知系列生成手段が生成
    した系列との相関に基づいて前記周波数変換手段が用い
    る再生キャリアの周波数誤差を推定して前記再生キャリ
    ア周波数を制御する周波数誤差推定手段とを具備したこ
    とを特徴とするディジタル通信装置。
  2. 【請求項2】 前記パイロットシンボルは、パイロット
    サブキャリア以外のサブキャリアを含むことを特徴とす
    る請求項1に記載のディジタル通信装置。
  3. 【請求項3】 前記パイロット信号は、前記復号手段か
    らの出力の大きさがサブキャリアに対して周期性を有す
    るような既知系列に設定することを特徴とする請求項1
    に記載のディジタル通信装置。
  4. 【請求項4】 所定の既知系列のパイロット信号を含む
    パイロットシンボルが挿入されたOFDM信号が入力さ
    れ、再生キャリアによってベースバンド信号を得る周波
    数変換手段と、 前記ベースバンド信号に矩形窓以外の窓関数を乗じて出
    力する窓関数演算手段と、 前記窓関数演算手段の出力を周波数領域の出力に変換す
    る復号手段と、 前記所定の既知系列及び前記窓関数に基づく系列をキャ
    リア周波数毎に生成する既知系列生成手段と、 前記復号手段の出力を周期性を有する系列毎に平均化
    し、この平均化された系列と前記既知系列生成手段によ
    り生成された系列との比較に基づいて再生キャリアの周
    波数誤差を推定し、前記再生キャリア周波数を制御する
    周波数誤差推定手段とを具備したことを特徴とするディ
    ジタル通信装置。
  5. 【請求項5】 前記パイロットシンボルは、少なくとも
    1つのパイロット信号とのサブキャリア間隔が3以内に
    あるサブキャリアの少なくとも1つがヌルではないこと
    を特徴とする請求項1又は4のいずれか一方に記載のデ
    ィジタル通信装置。
  6. 【請求項6】 前記パイロットシンボルは、少なくとも
    1つのパイロット信号に隣接した2つのサブキャリアの
    うち、少なくとも1つがヌルではないことを特徴とする
    請求項1又は4のいずれか一方に記載のディジタル通信
    装置。
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