JP2000016840A - フラットパネルディスプレイ用ガラス基板及びディスプレイ基板の製造方法 - Google Patents
フラットパネルディスプレイ用ガラス基板及びディスプレイ基板の製造方法Info
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Abstract
割切断後の変形が少なく、パターンが所期の設計からず
れてディスプレイの表示不良が発生するということがな
いフラットパネルディスプレイ用ガラス基板と、それを
用いたディスプレイ基板の製造方法を提供することであ
る。 【解決手段】 本発明のフラットパネルディスプレイ用
ガラス基板は、平面方向の残留応力が、5kg/cm2
以下であることを特徴とする。
Description
プレイのアレイ基板材料や、その対向基板材料として用
いられるガラス基板及びそれを用いたディスプレイ基板
の製造方法に関するものである。
ガラス基板として、0.3〜3.0mm程度の厚みを有
する矩形状の板ガラスが大量に用いられている。特に近
年になって、α−Si TFT(Amorphous−
Si Thin Film Trasistor)液晶
ディスプレイ等の薄膜電気回路を用いたフラットパネル
ディスプレイ市場が急速に拡大している。
イ用ガラス基板には、大板化が求められている。すなわ
ち最終製品であるディスプレイの大きさは、対角12イ
ンチ程度のものが主流であるが、ディスプレイ基板の製
造コストの低減と、スループットの向上を目的として大
きなガラス基板から複数のディスプレイ基板を作製する
マルチ方式が採用されている。つまりガラスメーカーで
成形された大型のガラス基板(ガラス素板)上に、複数
分の回路パターンを形成した後、回路パターン毎にガラ
ス基板を分割切断して複数のディスプレイ基板を作製す
る方式が採用されており、これらの基板は、ディスプレ
イの背面基板となるアレイ基板として使用されている。
また同様に、アレイ基板の対向基板(前面基板)につい
ても大型のガラス基板に複数のパターンを形成した後、
分割切断する生産方式が採られている。
寸法)は、300×400mmサイズや370×470
mmサイズであったが、最近では、550×650mm
サイズや、それ以上のサイズのガラス基板が必要とされ
るようになってきている。
なって、フラットパネルディスプレイ用ガラス基板は、
大板化が進められているが、これに伴ってガラス基板を
分割切断した後に、ガラス基板が変形するという問題が
発生している。
て用いられるガラス基板上には、薄膜電気回路や、その
他の各種金属膜、絶縁膜等を組み合わせた回路パターン
が形成され、その対向基板であるカラーフィルター基板
には、RGBパターンが形成されるが、このような画素
パターンが形成されたガラス基板が分割切断された後に
変形すると、互いの画素パターンが所期の設計からずれ
てしまい、アレイ基板の回路パターンとカラーフィルタ
ー基板のパターンとが一致せず、最終製品である液晶デ
ィスプレイの表示不良という致命的な欠陥につながるこ
とがあるため大きな問題となっている。
分割切断後の変形が少なく、パターンが所期の設計から
ずれてディスプレイの表示不良が発生するということが
ないフラットパネルディスプレイ用ガラス基板と、それ
を用いたディスプレイ基板の製造方法を提供することで
ある。
を達成すべく種々の実験を繰り返した結果、ガラス基板
が分割切断された後に変形する原因が、ガラス基板の平
面方向に大きな残留応力が発生するからであり、平面方
向の残留応力を一定値以下に抑えることによって、ガラ
ス基板の分割切断後の変形が抑えられることを見いだ
し、本発明を提案するに至った。
レイ用ガラス基板は、平面方向の残留応力が、5kg/
cm2 以下であることを特徴とする。
は、平面方向の残留応力が、5kg/cm2 以下である
ガラス基板上に複数のパターンを形成した後、パターン
毎にガラス基板を分割切断することを特徴とする。
00mm以上、横寸法が500mm以上であることを特
徴とする。
留応力が発生するメカニズムは、次のとおりである。
の工業的な方法としては、フロート法、オーバーフロー
ダウンドロー法、スロットダウンドロー法等が知られて
いるが、いずれの成形法を採用しても、成形した板ガラ
スを冷却する時に、その肉厚方向に温度分布が発生する
と共に、平面方向にもいくらかの温度分布が発生し、そ
の結果、不均一な残留応力が発生することになる。
ラス基板の平面方向に発生する残留応力であり、ガラス
基板の中央付近に比べて、周縁部の冷却速度が速い場合
や、逆にガラス基板の中央付近に比べて周縁部の冷却速
度が遅い場合に、周縁部付近に残留応力が発生する。こ
のような平面方向に残留応力を有するガラス基板が分割
切断されると、変形することによって応力を解放しよう
とする。
留応力は、ガラス基板の大きさに比例して大きくなり、
例えば、縦寸法400mm以上、横寸法500mm以上
のガラス基板の場合、周縁部の残留応力は、20kg/
cm2 以上となることがあった。しかしながらガラス基
板の平面方向の残留応力を5kg/cm2 以下にする
と、これを分割切断しても、問題となるような大きな変
形は生じない。
用ガラス基板を作製する方法を説明する。
の冷却工程で、その平面方向に発生する温度分布をでき
るだけ小さくするような温度制御を行う方法である。
ラスを成形、冷却、切断した後、平坦性に優れた低膨張
結晶化ガラス板やセラミック板からなるセッターの上に
載置してからアニールすることによって、板ガラスに発
生した平面方向の残留応力を小さくする方法である。
しても、ガラス基板全面を均一に加熱、冷却することは
困難であり、特にアニール炉の炉壁に近いガラス基板の
周縁部の残留応力が大きくなりやすいため、次に示す方
法のいずれかでアニールすることが望ましい。
し、これをアニールした後、ガラス基板の周縁部を切り
落として所定寸法のガラス基板とする方法。但し、この
方法では、ガラス基板の周縁部を廃棄することになるた
め、ガラスの生産効率が低下するという問題がある。
mm以上長い縦寸法と横寸法を有する大型の耐熱性セッ
ターを使用することによって、ガラス基板を均一にアニ
ールする方法。
付近に耐熱性のダミーセッターを配置することによっ
て、ガラス基板を均一にアニールする方法。
やバッチ式電気炉が使用できるが、生産性を考えると、
連続式アニール炉を用いることが望ましい。
用ガラス基板を実施例及び比較例に基づいて詳細に説明
する。
3 10%、Al2 O3 10%、RO 25%の組成
となるようにガラス原料を調合し、1580℃で所定時
間溶融した後、スロットダウンドロー法を用いて成形
し、切断加工することによって、550×650×0.
7mmの寸法を有するα−Si TFT液晶ディスプレ
イ用無アルカリガラス基板を36枚作製した。
に優れた耐熱性セッター(日本電気硝子株式会社製ネオ
セラムN−0)上に1枚づつ載置し、アニール炉内に入
れ、温度条件等を変えることにより、平面方向の残留応
力が20kg/cm2 のガラス基板を12枚(Aグルー
プ)、平面方向の残留応力が10kg/cm2 のガラス
基板を12枚(Bグループ)、平面方向の残留応力が4
kg/cm2 のガラス基板(Cグループ)を12枚作製
した。
10上に4つの回路パターン11を形成してから、回路
パターン11毎にガラス基板10を2本の切断線12、
12に沿って4枚のアレイ基板に分割切断し、これらの
アレイ基板上の回路パターン11の正規位置からの最大
ずれ量を測定し、その結果を表1に示した。
レイ基板は、回路パターンのずれ量が6〜8μmと大き
かったが、Cグループのアレイ基板は、回路パターンの
ずれがほとんど発生せず、このことから、アレイ基板の
平面方向の残留応力の大きさと、切断後の寸法のずれ量
の間に相関関係が認められた。
P−100を用い、セナルモン法に基づいて測定した。
として、アレイ基板と同じサイズを有する未変形のカラ
ーフィルター基板を準備し、図2に示すように、アレイ
基板13をカラーフィルター基板14上に重ね合わせ、
アレイ基板13上の回路パターン15と、カラーフィル
ター基板14上に形成されたパターン16の最もずれの
大きい部分の長さ(L)を顕微鏡で測定したものであ
る。
ィスプレイ用ガラス基板は、平面方向の残留応力が5k
g/cm2 以下であるため、このガラス基板上にパター
ンを形成した後、パターン毎にガラス基板を分割切断し
ても変形が少ない。そのため、特に周縁部の残留応力が
大きくなりやすい縦寸法が400mm以上、横寸法が5
00mm以上のディスプレイ用ガラス基板に有用であ
る。
示す平面図である。
た状態を示す概略説明図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 平面方向の残留応力が、5kg/cm2
以下であることを特徴とするフラットパネルディスプレ
イ用ガラス基板。 - 【請求項2】 縦寸法が400mm以上、横寸法が50
0mm以上であることを特徴とする請求項1記載のフラ
ットパネルディスプレイ用ガラス基板。 - 【請求項3】 平面方向の残留応力が、5kg/cm2
以下であるガラス基板上に複数のパターンを形成した
後、パターン毎にガラス基板を分割切断することを特徴
とするディスプレイ基板の製造方法。 - 【請求項4】 ガラス基板の縦寸法が400mm以上、
横寸法が500mm以上であることを特徴とする請求項
3記載のディスプレイ基板の製造方法。
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- 1998-06-29 JP JP19984098A patent/JP4006747B2/ja not_active Expired - Fee Related
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