WO2024135107A1 - 光ファイバ非線形係数測定方法及び装置 - Google Patents

光ファイバ非線形係数測定方法及び装置 Download PDF

Info

Publication number
WO2024135107A1
WO2024135107A1 PCT/JP2023/039322 JP2023039322W WO2024135107A1 WO 2024135107 A1 WO2024135107 A1 WO 2024135107A1 JP 2023039322 W JP2023039322 W JP 2023039322W WO 2024135107 A1 WO2024135107 A1 WO 2024135107A1
Authority
WO
WIPO (PCT)
Prior art keywords
optical fiber
optical
continuous wave
light
fiber
Prior art date
Application number
PCT/JP2023/039322
Other languages
English (en)
French (fr)
Inventor
泰志 坂本
和秀 中島
諒太 今田
Original Assignee
日本電信電話株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 日本電信電話株式会社 filed Critical 日本電信電話株式会社
Publication of WO2024135107A1 publication Critical patent/WO2024135107A1/ja

Links

Images

Abstract

光ファイバ非線形係数測定装置は、結合型マルチコアファイバ又はマルチモードファイバの光ファイバ100の非線形係数を測定するものであって、連続波光を発する2つの光源11、12と、2つの光源11、12から供給された2つの連続波光を合波する光カプラ15を有し、2つの連続波光の波長の間隔を、2つの連続波光の波長の平均値と、測定対象の光ファイバ100の長さと、光ファイバ100の空間モード分散係数とを用いて算出された値以下に設定し、光カプラ15で合波した光を測定対象の光ファイバ100に入射する送信部10と、波長の間隔を検出できるような分解能を有し、光ファイバ100からの伝搬光のスペクトルを測定する光スペクトルアナライザ30を有する受信部20とを有する。

Description

光ファイバ非線形係数測定方法及び装置
 本開示は、光ファイバ非線形係数測定方法及び装置に関する。
 光ファイバ通信システムでは、光ファイバ中で発生する非線形効果やファイバヒューズにより伝送容量が制限される。これらの制限を緩和するために1本の光ファイバ中に複数のコアを有するマルチコアファイバ(MCF)を用いた並列伝送や、コア内に複数の伝搬モードが存在するマルチモードファイバを用いたモード多重伝送といった空間多重技術が検討されている(非特許文献1~3)。
 マルチコアファイバ又はマルチモードファイバを用いた伝送においては、コア間のクロストークが生じると信号品質が劣化するため、クロストークを抑圧するためにコア間を一定以上離さなければならない。一般には、光通信システムで十分な伝送品質を担保するためには、パワーペナルティを1dB以下にすることが望ましく、そのためには非特許文献1または4に記載の通りクロストークは-26dB以下としなければならない。
 一方で、MIMO技術を用いると受信端においてクロストークを補償することが可能であり、コア間距離を小さくし、クロストークが-26dB以上であっても信号処理によりパワーペナルティを1dB未満とすることができ、空間利用効率を向上させることができる。しかしながら、MIMO技術を適用する場合、伝送路中で発生する複数の信号光間の群遅延差(DMD)に起因する群遅延広がり(GDS)が大きいと、伝送路のインパルス応答幅が大きくなり、信号処理の増大を招く。
 各コアの構造が単一のモードを伝搬する構造であるシングルモードマルチコアファイバにおいては、非特許文献5に記載の通り、モード間でランダムな結合を誘起させるようコア構造及びコア間隔が調整された結合型マルチコアファイバが検討されている。結合型マルチコアファイバは、群遅延広がりが距離の平方根に比例するという特殊な特性を有し、長距離伝送においても群遅延広がりが数モードファイバなどと比較して抑えられるため、MIMO信号処理の低減が可能な光ファイバとして期待されている。一般には、結合型マルチコアファイバのコア間距離は15~25μmの範囲であることがほとんどである。ただし、コア構造が従来のシングルモードファイバと大きく異なる場合は、この範囲を超えることも考えらえる。また、一般にはコア間クロストークを算出すると-10dB/km以上の設計であるマルチコアファイバが結合型マルチコアファイバであるといえる。
 群遅延広がりが距離に平方根に比例するという点で、結合型マルチコアファイバでは、偏波モード分散と同様の現象がモード間の分散に対しても生じていると言え、結合型マルチコアファイバに対して空間モード分散(SMD)係数という性能指標が非特許文献5にて定義されている。本定義は、モード間が十分ランダムに結合している光ファイバのみに適用されるものであり、例えばマルチモードファイバなどではモード分散が距離に比例し、モード間群遅延差としてモード分散が定義されている(非特許文献2)。
 結合型マルチコアファイバは、群遅延広がりの低さに加えて非結合型マルチコアファイバと比較して光ファイバ非線形現象が抑えられると期待されており、伝送実験において結合型マルチコアファイバの低非線形性が確認されている(非特許文献6)。また、理論的な検討においても、数モードファイバを想定した検討が行われており、同じく低非線形性を有することが述べられている(非特許文献7)。
H. Takara et al., "1.01-Pb/s (12 SDM/222 WDM/456 Gb/s) Crosstalk-managed Transmission with 91.4-b/s/Hz Aggregate Spectral Efficiency," in ECOC2012,paper Th.3.C.1 (2012) T. Sakamoto et al., "Differential Mode Delay Managed Transmission Line for WDM-MIMO System Using Multi-Step Index Fiber," J. Lightwave Technol. vol. 30, pp. 2783-2787 (2012). Y. Sasaki et al., "Large-effective-area uncoupled few-mode multi-core fiber," ECOC2012, paper Tu.1.F.3 (2012). T. Ohara et al., "Over-1000-Channel Ultradense WDM TransmissionWith Supercontinuum Multicarrier Source," IEEE J. Lightw. Technol., vol. 24, pp.2311-2317 (2006) T. Sakamoto, T. Mori, M. Wada, T. Yamamoto, F. Yamamoto, and K. Nakajima, "Fiber Twisting- and Bending-Induced Adiabatic/Nonadiabatic Super-Mode Transition in Coupled Multicore Fiber," J. Lightwave Technol. 34, 1228-1237 (2016). R. Ryf et al., "Long-Haul Transmission over Multi-Core Fibers with Coupled Cores," in Proc. of ECOC2017, M.2.E.1 (2017). S. Mumtaz et al., "Nonlinear Propagation in Multimode and Multicore Fibers: Generalization of the Manakov Equations," J. Lightw. Technol., 31, 398-406, (2013).
 しかしながら、結合型マルチコアファイバ又はマルチモードファイバの非線形係数を測定する技術は提供されておらず、製造した結合型マルチコアファイバ又はマルチモードファイバによる光ファイバの非線形係数の測定が行えなかった。
 本開示は、上述の実情に鑑みて提案されるものであって、結合型マルチコアファイバ又はマルチモードファイバによる光ファイバの非線形係数を測定することができるような光ファイバ非線形係数測定方法及び装置を提供することを目的とする。
 上述の課題を解決するために、光ファイバ非線形係数測定方法は、結合型マルチコアファイバ又はマルチモードファイバの光ファイバの非線形係数の測定方法であって、2つの連続波光の波長の間隔を、2つの連続波光の波長の平均値と、測定対象の光ファイバの長さと、光ファイバの空間モード分散係数とを用いて算出された値以下に設定し、2つの連続波光を合波した入射光を光ファイバに入射する工程と、光ファイバからの伝搬光のスペクトルを測定する工程と、測定したスペクトルに基づいて非線形係数を算出する工程とを含む。
 光ファイバ非線形係数測定装置は、結合型マルチコアファイバ又はマルチモードファイバの光ファイバの非線形係数の測定装置であって、連続波光を発する2つの光源と、2つの光源から供給された2つの連続波光を合波する光カプラとを含み、2つの連続波光の波長の間隔を、2つの連続波光の波長の平均値と、測定対象の光ファイバの長さと、光ファイバの空間モード分散係数とを用いて算出された値以下に設定し、2つの連続波光を合波した入射光を光ファイバに入射する送信部と、波長の間隔を検出できるような分解能を有し、光ファイバからの伝搬光のスペクトルを測定する光スペクトルアナライザを含む受信部とを含む。
 本開示によると、結合型マルチコアファイバ又はマルチモードファイバによる光ファイバの非線形係数を測定することができる。
第1の実施の形態の光ファイバ非線形係数測定装置の概略的な構成を示すブロック図である。 第1の実施の形態の光ファイバ非線形係数測定方法の一連の工程を示すフローチャートである。 光ファイバからの伝搬光のスペクトルを示す図である。 波長の間隔Δλと光強度の比I/Iとの関係を示すグラフである。 入射パワーと非線形位相回転量φmaxとの関係を示すグラフである。 測定による非線形係数γeffと理論による非線形係数γeffとの関係を示すグラフである。 比較例の測定装置の構成を示すブロック図である。 比較例の測定装置で測定したシングルモードファイバのスペクトルを示すグラフである。 比較例の測定装置で測定したシングルモードファイバにおける入射パワーと非線形位相回転量φmaxとの関係を示すグラフである。 比較例の測定装置で測定した結合型マルチコアファイバのスペクトルを示すグラフである。 結合型マルチコアファイバの透過損失を測定したグラフである。 第2の実施の形態の光ファイバ非線形係数測定装置の概略的な構成を示すブロック図である。 第2の実施の形態の光ファイバ非線形係数測定方法の一連の工程を示すフローチャートである。 光ファイバからの伝搬光のスペクトルを示す図である。 波長の間隔Δλと光強度の比I/Iとの関係を示すグラフである。 入射パワーと非線形位相回転量φmaxとの関係を示すグラフである。 測定による非線形係数γeffと理論による非線形係数γeffとの関係を示すグラフである。 異なる長さの第4のサンプルについて波長の間隔Δλと光強度の比I/Iとの関係を示すグラフである。 総空間分散と波長の間隔Δλmaxとの関係を示すグラフである。 比較例の測定装置の構成を示すブロック図である。 比較例の測定装置で測定したシングルモードファイバのスペクトルを示すグラフである。 比較例の測定装置で測定したシングルモードファイバにおける入射パワーと非線形位相回転量φmaxとの関係を示すグラフである。 比較例の測定装置で測定した結合型マルチコアファイバのスペクトルを示すグラフである。 結合型マルチコアファイバの透過損失を測定したグラフである。
(第1の実施の形態)
 第1の実施の形態の光ファイバ非線形係数測定方法及び装置について説明する。第1の実施の形態は、結合型マルチコアファイバに関するものである。図1は、第1の実施の形態の測定装置の概略的な構成を示すブロック図である。図1に示すように、測定装置には、測定対象の光ファイバ100に入射する光を送信する送信部10と、光ファイバ100からの伝搬光を受信する受信部20とが備えられている。
 送信部10には、第1光源として連続波(CW)光による1550nmの第1波長λを発する第1レーザダイオード(LD)11と、第2光源として連続波光による1550+Δλnmの第2波長λを発する第2レーザダイオード12とが備えられている。送信部10は、2つの連続波光の波長λ、λの間隔Δλを、2つの連続波光の波長λ、λの平均値λと、測定対象の光ファイバ100の長さLと、光ファイバの空間モード分散係数kとを用いて算出された値以下に設定する。具体的には、第1波長λと第2波長λとの間隔Δλは、式(1)によって規定されている。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000005
 式(1)において、波長λは第1波長λと第2波長λとの平均値(m)、cは真空中に光速(m)、kは空間モード分散係数k(s/√km)、Lは測定対象の光ファイバ100の長さ(km)である。
 ここで、空間モード分散係数kは、結合型マルチコアファイバの周波数対透過損失スペクトルをフーリエ変換し、得られた時間遅延を横軸とした波形がガウシアンになり、その標準偏差を光ファイバ100の長さLの平方根で割った値と定義されている。よって、光ファイバ100の長さがLである場合の時間遅延差に相当するとき透過損失スペクトルの変動周期Δfとは、式(2)の関係にある
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000006
 変動周期Δfと波長の間隔Δλとは、次の式(3)の関係にある。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000007
 例えば長さが500mの2コアの光ファイバ100の空間モード分散係数kは40ps/√kmであり、波長の間隔Δλの条件が0.05nm以下であることから、経験的に補正係数Aを用いて式(4)を満たすと考えられる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000008
 式(4)から補正係数Aを算出すると式(5)の通りである。式(5)に基づいて式(1)が得られる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000009
 送信部10において、第1レーザダイオード11及び第2レーザダイオード12の後段には光路51を介してそれぞれ第1光増幅器13及び第2光増幅器14が接続されている。第1光増幅器13及び第2光増幅器14は、それぞれ偏波保持型(PM)Er添加光ファイバ増幅器(EDFA)であってもよい。第1光増幅器13及び第2光増幅器14の後段には光カプラ15が接続され、第1光増幅器13及び第2光増幅器14からの光路51は光カプラ15で統合された後で再び2つの光路51に分岐している。光カプラ15は、光ファイバカプラで構成されてもよい。光カプラ15から分岐した光路51の一方は、帯域フィルタ(BPS)16及び第1可変光減衰器17を経て第1接続部55において光ファイバ100の一端に達している。光カプラ15から分岐した光路51の他方は、光終端器18に接続されている。
 受信部20には、第2可変光減衰器21及び光スペクトルアナライザ30が備えられている。光スペクトルアナライザ30は、第1波長λと第2波長λとの間隔Δλを検出することができるような高分解能を有している。第2可変光減衰器21は第2接続部56において光ファイバ100の他端に接続している。
 光スペクトルアナライザ30は、局部発振器(LO)31、局部発振器31に接続された第1偏光ビームスプリッタ(PBS)32及び第2可変光減衰器21に接続された第2偏光ビームスプリッタ33を有している。第1偏光ビームスプリッタ32及び第2偏光ビームスプリッタ(PBS)33で分離された偏光は、第2光カプラ34及び第3光カプラ35を介して平衡受信器36に入射し、光電変換されて電気信号に変換される。平衡受信器36から出力された信号はADコンバータ37によってアナログ/デジタル変換され、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)38によって所定の演算が施されて光ファイバ100の非線形係数が算出される。デジタルシグナルプロセッサ38における演算については後述する。平衡受信器36、ADコンバータ37及びデジタルシグナルプロセッサ38は、適切なライン39によって接続されている。
 第1の実施の形態において、測定対象の光ファイバ100としては隣接するコア間でクロストークを生じる結合型マルチコアファイバを想定している。しかしながら、これに限らず、各コアが単一のモードを伝搬するシングルモードファイバに適用してもよい。光ファイバ100は、送信部10の第1接続部55、受信部20の第2接続部56においてそれぞれ光路51に接続される。第1接続部55及び第2接続部56における接続は、光コネクタによるものであってもよいし、光ファイバ100を光路51に融着することによってもよい。
 このような構成を有する第1の実施の形態の測定装置は、送信部10に備えられる第1レーザダイオード11の第1波長λと第2レーザダイオード12の第2波長λとの波長の間隔Δλが、例えば0.1nm以下のように小さいという特徴を有している。このような送信部10に対応して、受信部20に備えられる光スペクトルアナライザ30は、光ファイバ100からの伝搬光と、局部発振器31において発振したローカル光とを干渉させ、平衡受信器36で受光後に、ADコンバータ37を経由してデジタルシグナルプロセッサ38において電気領域で信号処理を行うことで、0.1pm以下の分解能を実現している。
 第1の実施の形態では、局部発振器31を個別のレーザダイオードで実現し、伝搬光とローカル光との周波数差や位相差を信号処理で補償している。ローカル光を送信部10からの伝搬光を一部分岐して用いることも可能であり、その場合は周波数差をほぼ0にすることができるため、信号処理部分を簡易化することが可能である。このように、第1の実施の形態においては、上記の方式に基づく光スペクトル解析が必須であり、これまでの測定装置と大きく構成が異なる。
 図2は、第1の実施の形態の測定方法の一連の工程を示すフローチャートである。第1の実施の形態の測定方法は、図1に示した第1の実施の形態の測定装置において実施される。以下、第1の実施の形態の測定方法の一連の工程を順に説明する。
 ステップS1においては、測定装置の送信部10から光を送信し、光ファイバ100に入射させる。送信部10において、第1レーザダイオード11は第1波長λの1550nmの連続波光を発し、第2光源の第2レーザダイオード12から第2波長λの1550+Δλnmの連続波光を発している。第1波長λと第2波長λとの間隔Δλは、式(1)によって規定されている。第1レーザダイオード11及び第2レーザダイオード12から発した単一波長光は、第1光増幅器13及び第2光増幅器14によって光パワーを増幅された後、光カプラ15で偏光状態をそろえて合波され、波長差に相当する周波数で包絡線が振動する正弦波光となる。この光は帯域フィルタ16及び第1可変光減衰器17を通って測定対象の光ファイバ100の一端に入射される。第1可変光減衰器17では、所望の光強度に調整される。
 ステップS2においては、測定装置の受信部20にて光ファイバ100からの伝搬光を受信する。光ファイバ100からの伝搬光は、第2可変光減衰器21で光強度を調整された後、光スペクトルアナライザ30に入射して第2偏光ビームスプリッタ33によって偏光に分離される。そして、局部発振器31から発して第1偏光ビームスプリッタ32によって偏光に分離された光と第2光カプラ34及び第3光カプラ35で合波された後、平衡受信器36に入射する。光スペクトルアナライザ30においては、光ファイバ100からの伝搬光に局部発振器31から発したローカル光を第2光カプラ34及び第3光カプラ35で干渉させて平衡受信器36に入射することにより、例えば波長0.1pm以下の高分解能を実現している。平衡受信器36では、フォトダイオードのような適切な受光素子によって入射した光を電気信号に光電変換する。平衡受信器36における光電変換によって得られた電気信号は、ADコンバータ37でアナログ/デジタル変換された後、デジタルシグナルプロセッサ38に送られる。
 図3は、光ファイバ100からの伝搬光のスペクトルを示すグラフである。光ファイバ100としては、2コアの結合型マルチコアファイバを用いた。第1レーザダイオード11の第1波長λ1と第2レーザダイオード12の第2波長λ2との波長の間隔Δλは、0.01nmであった。図3のグラフの横軸は波長、縦軸はスペクトルの光強度である。グラフにおいては、光強度によって、中心付近の第1レーザダイオード11及び第2レーザダイオード12から発せられた連続波光に起因するメインピークの両側に、非線形現象の一つである自己位相変調に起因するサブピークが生じていることが観察される。ここで、メインピークの光強度をI、サブピークの光強度をIとする。
 ステップS3においては、測定装置の受信部20のデジタルシグナルプロセッサ38にて演算を行い光ファイバ100の非線形係数を算出する。ステップS3では、ステップS2で受信した光ファイバ100からの伝搬光に基づいて演算を実施する。
 図4は、波長の間隔Δλと光強度の比I/Iとの関係を示すグラフである。グラフには、2コアの結合型マルチコアファイバのデータを示した。測定は20回行い、入射パワーは平均で22.7dBmであった。エラーバーは、20回の測定において変動するデータの最大値及び最小値を示している。図4には、併せてシングルモードファイバについての測定結果も示した。シングルモードファイバについても測定を20回行い、入射パワーは平均で20.1dBmであった。光強度の比I/Iの波長の間隔Δλへの依存性は光ファイバ100の非線形特性に由来するものであるため、シングルモードファイバでの結果は波長の間隔Δλに依存しない結果を示している。また、シングルモードファイバでは、20回の測定のうちの変動量も極めて小さいことが観察された。
 図5は、入射パワーと非線形位相回転量φmaxとの関係を示すグラフである。ここでは、表1に示した種類のサンプルの内で、第1、第3、第7及び第8のサンプルを測定対象の光ファイバ100として測定したデータを示した。第1のサンプルはシングルモードファイバであり、第3及び第7のサンプルは2コアの結合型マルチコアファイバであり、第8のサンプルは4コアの結合型マルチコアファイバである。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000010
 非線形位相回転量φmaxは、図3に示したような光ファイバ100からの伝搬光のスペクトルにおけるメインピークの光強度Iとサブピークの光強度Iについて、光強度の比I/Iに基づいて式(6)から求めた。ここで、Jx(x=0,1,2)は第1種x次ベッセル関数である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000011
 図5において、測定した第1、第3、第7及び第8のサンプルのいずれにおいても、非線形位相回転量φmaxは入射パワーに比例して増加することが観察された。
 図6は、測定による非線形係数γeffと理論による非線形係数γeffとの関係を示すグラフである。図6には、表1に示した第1から第8のサンプルについてデータを示した。測定による非線形係数γeffは、図5に示したような非線形位相回転量φmaxの入射パワーへの依存性を示すグラフにおいて、得られたデータから原点を通る線形関数でフィッティングし、その傾き係数aから、式(7)及び(8)に基づいて非線形係数γeffを求めたものである。式(8)において、αは光ファイバ100の減衰係数、Lは光ファイバ100の長さである。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000012
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000013
 理論による非線形係数γeffは、結合型マルチコアファイバの非線形係数の理論値について記載された非特許文献7に基づくものである。図6によると、横軸を測定に基づく非線形係数γeff、縦軸を理論による非線形係数γeffとすると、各データは原点を通る傾き1の直線上にあり、測定に基づく非線形係数γeffと理論による非線形係数γeffとに良好な相関が存在することが観察された。したがって、第1の実施の形態による測定に基づく非線形係数γeffの妥当性が確認された。
 以上のように、第1の実施の形態によると、式(1)に示したような波長の間隔Δλを有する連続波光を用いて結合型マルチコアファイバの光ファイバ100のスペクトルを測定することにより、理論的に得られた非線形係数γeffと良好な相関を有するような非線形係数γeffを得ることができた。このことによって、結合型マルチコアファイバの非線形係数を測定することが可能になり、非線形減少を含めた結合型マルチコアファイバを用いた光ファイバ通信システムの設計も実現することが可能になる。
(比較例)
 図7は、比較例の測定装置の構成を示すブロック図である。比較例の測定装置において、図1に示したような第1の実施の形態の測定装置と共通する構成要素については、共通の参照番号を付して対応関係を示した。
 比較例の送信部10には、第1波長λ1の1550nmの第1レーザダイオード11と、第2波長のλ2の1550.28nmの第2レーザダイオード12とが備えられ、ともに連続波光を発している。比較例の送信部10の他の構成は、図1に示した第1の実施の形態の測定装置の送信部10と同様である。比較例における測定対象の光ファイバ100は、長さが500mである。
 国際標準文書のTR62285によると、連続波光源の波長差は0.3nm程度、光ファイバの長さは500mとされている。比較例において、第1波長λ1と第2波長λ2との波長の間隔Δλは0.28nmであり、光ファイバ100の長さは500mであるため、この国際標準文書の基準を満たしている。
 さらに、この国際標準文書によると、入射した正弦波光の包絡線が波長分散などにより歪まないことが条件とされ、式(9)の条件を満たすように設定するように規定されている。ここで、Dは光ファイバの波長分散量(ps/nm/km)、ωは2つの連続波光の平均角周波数、Δωは各周波数差、cは真空中の光速である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000014
 比較例の受信部20には、通常の光スペクトルアナライザ30が備えられている点が、高分解能の光スペクトルアナライザ30を備えていた第1の実施の形態の測定装置と相違している。比較例において、送信部10の第1レーザダイオード11及び第2レーザダイオードから発せられる連続波光は0.38nmの波長の間隔Δλが確保されているため、高分解能ではない通常の光スペクトルアナライザ30でもこの波長の間隔Δλの測定が可能である。
 図8は、比較例の測定装置で測定したシングルモードファイバのスペクトルを示すグラフである。図8において、いくつか示されているスペクトルは、光ファイバ100への入射パワーを変化させたときのデータであり、入射強度によって、中心付近の第1レーザダイオード11及び第2レーザダイオード12から発せられた連続波光に起因するメインピークの両側に、非線形現象の一つである自己位相変調に起因するサブピークが生じる。このとき、メインピーク光強度Iとサブピークの光強度Iとをそれぞれを測定する。
 図9は、比較例の測定装置で測定したシングルモードファイバにおける入射パワーと非線形位相回転量φmaxとの関係を示すグラフである。非線形位相回転量φmaxは、図8で求められたスペクトルのメインピーク光強度Iとサブピークの光強度Iと光強度の比I/Iに基づいて式(6)から得られる。図9のグラフにおいて、入射パワーと非線形位相回転量φmaxとの間には比例関係が観察される。図9のデータから原点を通る線形関数でフィッティングし、その傾き係数aから、式(7)及び(8)に基づいて非線形係数γeffが得られる。
 図10は、比較例の測定装置で測定した結合型マルチコアファイバのスペクトルを示すグラフである。図8に示したようなシングルモードファイバのスペクトルとは異なり、スペクトルの対称性が大きく崩れていることが観察される。これは、結合型マルチコアファイバ特有の透過特性に起因する現象である。
 図11は、結合型マルチコアファイバの透過損失を測定したグラフである。図11では、2コアの結合型マルチコアファイバを用いて、入射側及び出射側で1つのコアに光が入射及び出射されるようシングルモードファイバを接続したときの透過損失の波長依存性を測定した。この例では、入射及び出射のコアを同一として測定したが、結合型マルチコアファイバの場合、光ファイバ100内を伝搬するに従い、コア間に光が拡散するため、異なるコアの組み合わせで接続しても同様の結果が得られることが確認されている。
 光ファイバ100は半径80mmのボビンに巻き付けられた状態で測定し、接続状態を変えずに光ファイバのボビンを置きなおし複数回にわたり測定した。いずれの測定においても、波長に対して透過特性が大きく変動していることがわかる。図11において典型的な波長の間隔Δλとして0.28nmのスケールを示したが、この波長の間隔Δλにおいて透過特性の変動が大きいことが観察される。
 このような結合型マルチコアファイバの透過特性については、非特許文献5に記載の空間モード分散係数の測定結果からも明らかである。スペクトルを逆フーリエ変換し、得られた時間波形がガウシアンとなることが結合型マルチコアファイバの特徴であり、その標準偏差を空間モード分散係数と定義する。つまり、結合型マルチコアファイバの空間モード分散係数に比例してスペクトルの変動周期が決定され、空間モード分散係数が大きいと波長に対する透過特性の変動周期は短くなり、空間モード分散係数が小さいと周期は長くなる。
 また、一般的には空間モード分散係数は数十ps/√km程度であるが、光ファイバの1550nmにおける波長分散が典型的には17ps/nm/kmであるため、波長の間隔Δλ=0.28nmの波長ずれ、500mの光ファイバ100で生じる群遅延差は2.38psとなり、結合型マルチコアファイバで仮に20ps/√kmと仮定すると、同じ長さでモード分散が14psと数倍大きいため、光ファイバ100中を伝搬する正弦波の包絡線波形が歪んで正しく非線形係数γが測定できないことになると考えられる。
 これに対し、第1の実施の形態の測定装置は、2つの連続波光の波長の間隔を、2つの連続波光の波長の平均値と、測定対象の光ファイバの長さと、光ファイバの空間モード分散係数とを用いて算出された値以下に設定し、2つの連続波光を合波した入射光を光ファイバに入射する工程と、光ファイバからの伝搬光のスペクトルを測定する工程と、測定したスペクトルに基づいて非線形係数を算出する工程とを含むため、結合型マルチコアファイバによる光ファイバの非線形係数を測定することができる。
 なお、上記説明した測定装置の受信部20のデジタルシグナルプロセッサ38には、例えば、汎用的なコンピュータシステムを用いることができる。コンピュータシステムは、CPU(Central Processing Unit、プロセッサ)と、メモリと、ストレージ(HDD:Hard Disk Drive、SSD:Solid State Drive)と、通信装置と、入力装置と、出力装置とを備える。メモリおよびストレージは記憶装置である。このコンピュータシステムにおいて、CPUがメモリ上にロードされた所定のプログラムを実行することにより、デジタルシグナルプロセッサ38の機能が実現される。デジタルシグナルプロセッサ38のプログラムは、HDD、SSD、USB(Universal Serial Bus)メモリ、CD (Compact Disc)、DVD (Digital Versatile Disc)などのコンピュータ読取り可能な記録媒体に記憶することも、ネットワークを介して配信することもできる。コンピュータ読取り可能な記録媒体は、例えば非一時的な(non-transitory)記録媒体である。
 なお、本開示は第1の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
(第2の実施の形態)
 次に、第2の実施の形態の光ファイバ非線形係数測定方法及び装置について、説明する。第2の実施の形態は、結合型マルチコアファイバ及びマルチモードファイバに関するものである。図12は、第2の実施の形態の測定装置の概略的な構成を示すブロック図である。図12に示すように、測定装置には、測定対象の光ファイバ200に入射する光を送信する送信部110と、光ファイバ200からの伝搬光を受信する受信部120とが備えられている。
 送信部110には、第1光源として連続波(CW)光による1550nmの第1波長λを発する第1レーザダイオード(LD)111と、第2光源として連続波光による1550+Δλnmの第2波長λを発する第2レーザダイオード112とが備えられている。送信部110は、2つの連続波光の波長λ、λの間隔Δλを、2つの連続波光の波長λ、λの平均値λと、測定対象の光ファイバ200の長さLと、光ファイバの空間モード分散係数kとを用いて算出された値以下に設定する。具体的には、第1波長λと第2波長λとの間隔Δλは、式(11)によって規定されている。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000015
 式(11)において、波長λは第1波長λと第2波長λとの平均値(m)、cは真空中に光速(m)、kは空間モード分散係数k(s/√km)、Lは測定対象の光ファイバ200の長さ(km)である。
 ここで、空間モード分散係数kは、光ファイバ200の周波数対透過損失スペクトルをフーリエ変換し、得られた時間遅延を横軸とした波形がガウシアンになり、その標準偏差を光ファイバ200の長さLの平方根で割った値と定義されている。よって、光ファイバ200の長さがLである場合の時間遅延差に相当するとき透過損失スペクトルの変動周期Δfとは、式(12)の関係にある
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000016
 変動周期Δfと波長の間隔Δλとは、次の式(13)の関係にある。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000017
 例えば長さが500mの2コアの光ファイバ200の空間モード分散係数kは40ps/√kmであり、波長の間隔Δλの条件が0.05nm以下であることから、経験的に補正係数Aを用いて式(14)を満たすと考えられる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000018
 式(14)から補正係数Aを算出すると式(15)の通りである。式(15)に基づいて式(11)が得られる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000019
 送信部110において、第1レーザダイオード111及び第2レーザダイオード112の後段には光路151を介してそれぞれ第1光増幅器113及び第2光増幅器114が接続されている。第1光増幅器113及び第2光増幅器114は、それぞれ偏波保持型(PM)Er添加光ファイバ増幅器(EDFA)であってもよい。第1光増幅器113及び第2光増幅器114の後段には光カプラ115が接続され、第1光増幅器113及び第2光増幅器114からの光路151は光カプラ115で統合された後で再び2つの光路151に分岐している。光カプラ115は、光ファイバカプラで構成されてもよい。光カプラ115から分岐した光路151の一方は、帯域フィルタ(BPS)116及び第1可変光減衰器117を経て第1接続部155において光ファイバ200の一端に達している。光カプラ115から分岐した光路151の他方は、光終端器118に接続されている。
 受信部120には、第2可変光減衰器121及び光スペクトルアナライザ130が備えられている。光スペクトルアナライザ130は、第1波長λと第2波長λとの間隔Δλを検出することができるような高分解能を有している。第2可変光減衰器121は第2接続部156において光ファイバ200の他端に接続している。
 光スペクトルアナライザ130は、局部発振器(LO)131、局部発振器131に接続された第1偏光ビームスプリッタ(PBS)132及び第2可変光減衰器121に接続された第2偏光ビームスプリッタ133を有している。第1偏光ビームスプリッタ132及び第2偏光ビームスプリッタ(PBS)133で分離された偏光は、第2光カプラ134及び第3光カプラ135を介して平衡受信器136に入射し、光電変換されて電気信号に変換される。平衡受信器136から出力された信号はADコンバータ137によってアナログ/デジタル変換され、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)138によって所定の演算が施されて光ファイバ200の非線形係数が算出される。デジタルシグナルプロセッサ138における演算については後述する。平衡受信器136、ADコンバータ137及びデジタルシグナルプロセッサ138は、適切なライン139によって接続されている。
 第2の実施の形態において、測定対象の光ファイバ200としては結合型マルチコアファイバ又はマルチモードファイバを想定している。しかしながら、これに限らず、各コアが単一のモードを伝搬するシングルモードファイバに適用してもよい。光ファイバ100は、送信部110の第1接続部155、受信部120の第2接続部156においてそれぞれ光路151に接続される。第1接続部155及び第2接続部156における接続は、光コネクタによるものであってもよいし、光ファイバ100を光路151に融着することによってもよい。
 このような構成を有する第2の実施の形態の測定装置は、送信部110に備えられる第1レーザダイオード111の第1波長λと第2レーザダイオード112の第2波長λとの波長の間隔Δλが、例えば0.1nm以下のように小さいという特徴を有している。このような送信部110に対応して、受信部120に備えられる光スペクトルアナライザ130は、光ファイバ200からの伝搬光と、局部発振器131において発振したローカル光とを干渉させ、平衡受信器136で受光後に、ADコンバータ137を経由してデジタルシグナルプロセッサ138において電気領域で信号処理を行うことで、0.1pm以下の分解能を実現している。
 第2の実施の形態では、局部発振器131を個別のレーザダイオードで実現し、伝搬光とローカル光との周波数差や位相差を信号処理で補償している。ローカル光を送信部110からの伝搬光を一部分岐して用いることも可能であり、その場合は周波数差をほぼ0にすることができるため、信号処理部分を簡易化することが可能である。このように、第2の実施の形態においては、上記の方式に基づく光スペクトル解析が必須であり、これまでの測定装置と大きく構成が異なる。
 図13は、第2の実施の形態の測定方法の一連の工程を示すフローチャートである。第2の実施の形態の測定方法は、図12に示した第2の実施の形態の測定装置において実施される。以下、第2の実施の形態の測定方法の一連の工程を順に説明する。
 ステップS11においては、測定装置の送信部110から光を送信し、光ファイバ200に入射させる。送信部110において、第1レーザダイオード111は第1波長λの1550nmの連続波光を発し、第2光源の第2レーザダイオード112から第2波長λの1550+Δλnmの連続波光を発している。第1波長λと第2波長λとの間隔Δλは、式(11)によって規定されている。第1レーザダイオード111及び第2レーザダイオード112から発した単一波長光は、第1光増幅器113及び第2光増幅器114によって光パワーを増幅された後、光カプラ115で偏光状態をそろえて合波され、波長差に相当する周波数で包絡線が振動する正弦波光となる。この光は帯域フィルタ116及び第1可変光減衰器117を通って測定対象の光ファイバ200の一端に入射される。第1可変光減衰器117では、所望の光強度に調整される。
 ステップS12においては、測定装置の受信部120にて光ファイバ200からの伝搬光を受信する。光ファイバ200からの伝搬光は、第2可変光減衰器121で光強度を調整された後、光スペクトルアナライザ130に入射して第2偏光ビームスプリッタ133によって偏光に分離される。そして、局部発振器131から発して第1偏光ビームスプリッタ132によって偏光に分離された光と第2光カプラ134及び第3光カプラ135で合波された後、平衡受信器136に入射する。光スペクトルアナライザ130においては、光ファイバ200からの伝搬光に局部発振器131から発したローカル光を第2光カプラ134及び第3光カプラ135で干渉させて平衡受信器136に入射することにより、例えば波長0.1pm以下の高分解能を実現している。平衡受信器136では、フォトダイオードのような適切な受光素子によって入射した光を電気信号に光電変換する。平衡受信器136における光電変換によって得られた電気信号は、ADコンバータ137でアナログ/デジタル変換された後、デジタルシグナルプロセッサ138に送られる。
 図14は、光ファイバ200からの伝搬光のスペクトルを示すグラフである。光ファイバ200としては、2コアの結合型マルチコアファイバを用いた。第1レーザダイオード111の第1波長λ1と第2レーザダイオード112の第2波長λ2との波長の間隔Δλは、0.01nmであった。図14のグラフの横軸は波長、縦軸はスペクトルの光強度である。グラフにおいては、光強度によって、中心付近の第1レーザダイオード111及び第2レーザダイオード112から発せられた連続波光に起因するメインピークの両側に、非線形現象の一つである自己位相変調に起因するサブピークが生じていることが観察される。ここで、メインピークの光強度をI、サブピークの光強度をIとする。
 ステップS13においては、測定装置の受信部120のデジタルシグナルプロセッサ138にて演算を行い光ファイバ200の非線形係数を算出する。ステップS3では、ステップS2で受信した光ファイバ200からの伝搬光に基づいて演算を実施する。
 図15は、波長の間隔Δλと光強度の比I/Iとの関係を示すグラフである。グラフには、2コアの結合型マルチコアファイバのデータを示した。測定は20回行い、入射パワーは平均で22.7dBmであった。エラーバーは、20回の測定において変動するデータの最大値及び最小値を示している。図15には、併せてシングルモードファイバについての測定結果も示した。シングルモードファイバについても測定を20回行い、入射パワーは平均で20.1dBmであった。光強度の比I/Iの波長の間隔Δλへの依存性は光ファイバ100の非線形特性に由来するものであるため、シングルモードファイバでの結果は波長の間隔Δλに依存しない結果を示している。また、シングルモードファイバでは、20回の測定のうちの変動量も極めて小さいことが観察された。
 図16は、入射パワーと非線形位相回転量φmaxとの関係を示すグラフである。ここでは、表2に示した種類のサンプルの内で、第1、第3、第7及び第8のサンプルを測定対象の光ファイバ100として測定したデータを示した。第1のサンプルはシングルモードファイバであり、第3及び第7のサンプルは2コアの結合型マルチコアファイバであり、第8のサンプルは4コアの結合型マルチコアファイバである。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000020
 非線形位相回転量φmaxは、図14に示したような光ファイバ200からの伝搬光のスペクトルにおけるメインピークの光強度Iとサブピークの光強度Iについて、光強度の比I/Iに基づいて式(16)から求めた。ここで、Jx(x=0,1,2)は第1種x次ベッセル関数である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000021
 図16において、測定した第1、第3、第7及び第8のサンプルのいずれにおいても、非線形位相回転量φmaxは入射パワーに比例して増加することが観察された。
 図17は、測定による非線形係数γeffと理論による非線形係数γeffとの関係を示すグラフである。図17には、表2に示した第1から第10のサンプルについてデータを示した。測定による非線形係数γeffは、図16に示したような非線形位相回転量φmaxの入射パワーへの依存性を示すグラフにおいて、得られたデータから原点を通る線形関数でフィッティングし、その傾き係数aから、式(17)及び(18)に基づいて非線形係数γeffを求めたものである。式(18)において、αは光ファイバ100の減衰係数、Lは光ファイバ200の長さである。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000022
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000023
 理論による非線形係数γeffは、結合型マルチコアファイバの非線形係数の理論値について記載された非特許文献7に基づくものである。図17によると、横軸を測定に基づく非線形係数γeff、縦軸を理論による非線形係数γeffとすると、各データは原点を通る傾き1の直線上にあり、測定に基づく非線形係数γeffと理論による非線形係数γeffとに良好な相関が存在することが観察された。したがって、第2の実施の形態による測定に基づく非線形係数γeffの妥当性が確認された。
 図18は、異なる長さの第4のサンプルについて波長の間隔Δλと光強度の比I/Iとの関係を示すグラフである。式(11)に示したように波長の間隔Δλは結合型マルチコアファイバの総モード分散量に関連していると考えられるため、第4のサンプルの光ファイバ200の長さを変えて光強度の比I1/I2の波長の間隔Δλへの依存性を測定した。ここで、総モード分散量とは、先に述べた空間モード分散係数(ps/√km)にファイバ長をかけた値である。なお、光ファイバ200への入力パワーは光強度の比I1/I2の値が長さを変えたそれぞれの光ファイバで同じになるよう調整している。図18より、第4のサンプルの光ファイバ200の長さが変わると測定誤差が発生する波長の間隔Δλの条件が変わることが分かる。
 図19は、総モード分散量と波長の最大間隔Δλmaxとの関係を示すグラフである。波長の最大間隔Δλmaxは、波長の間隔Δλが0.01nmにおける光強度の比I1/I2の値を基準として1dBの測定誤差が生じる最小の波長の間隔Δλとした。そして、異なるサンプルを含めて総モード分散量と波長の最大間隔Δλmaxの関係を確認した。
 光ファイバ200の長さや種類が変わったとしても、波長の間隔Δλと総モード分散量Dとが式(19)
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000024
を満たせば、波長の間隔Δλについて光強度の比I1/I2の値に1dB以内の測定誤差が確保される。総モード分散量D、波長の最大間隔Δλmaxの単位はそれぞれピコ秒、ナノメートルである。なお、マルチモードファイバのようにモード分散係数が距離に比例する場合はD=σL、結合型マルチコアファイバのように距離の平方根に比例する場合はD=σ√Lとなる。
 図19からわかる通り、総モード分散量が13ps以下であると後述する比較例に示す従来手法の設定値のΔλ=0.28nmであっても測定できることになる。しかしながら、そのような総モード分散量とするためには光ファイバ200の長さが500mより短くなると考えられるが、光ファイバ200の長さが短いと非線形な位相回転を発生させるための入力パワーが大きくなり好ましくない。何れにしても、第2の実施の形態は、総モード分散が13ps以上の領域で有効な手法といえる。また、式(19)によりΔλ=0.01nmの設定では総モード分散が70psまで対応できる。
 一般的なレーザーの波長安定度を考慮すると、Δλ=0.01nmから大きく低減することは困難であると考えられるため、第2の実施の形態が適用できる総モード分散量は13~70psであるといえる。ただし、レーザーの技術が向上し、波長安定性が向上した場合はこの限りではない。
 以上のように、第2の実施の形態によると、式(11)に示したような波長の間隔Δλを有する連続波光を用いて結合型マルチコアファイバの光ファイバ200のスペクトルを測定することにより、理論的に得られた非線形係数γeffと良好な相関を有するような非線形係数γeffを得ることができた。このことによって、結合型マルチコアファイバの非線形係数を測定することが可能になり、非線形減少を含めた結合型マルチコアファイバを用いた光ファイバ通信システムの設計も実現することが可能になる。マルチモードファイバについても同様である。
 また、第2の実施の形態によると、式(19)の関係式を満たすことにより、波長の差Δλについて光強度の比I1/I2の誤差を1dB以内に抑えることができる。したがって、光強度の比I1/I2に基づいた非線形係数γeffの測定が可能になる。
(比較例)
 図20は、比較例の測定装置の構成を示すブロック図である。比較例の測定装置において、図12に示したような第2の実施の形態の測定装置と共通する構成要素については、共通の参照番号を付して対応関係を示した。
 比較例の送信部110には、第1波長λ1の1550nmの第1レーザダイオード111と、第2波長のλ2の1550.28nmの第2レーザダイオード112とが備えられ、ともに連続波光を発している。比較例の送信部110の他の構成は、図12に示した第2の実施の形態の測定装置の送信部110と同様である。比較例における測定対象の光ファイバ200は、長さが500mである。
 国際標準文書のTR62285によると、連続波光源の波長差は0.3nm程度、光ファイバの長さは500mとされている。比較例において、第1波長λ1と第2波長λ2との波長の間隔Δλは0.28nmであり、光ファイバ200の長さは500mであるため、この国際標準文書の基準を満たしている。
 さらに、この国際標準文書によると、入射した正弦波光の包絡線が波長分散などにより歪まないことが条件とされ、式(20)の条件を満たすように設定するように規定されている。ここで、Dは光ファイバ200の波長分散量(ps/nm/km)、ωは2つの連続波光の平均角周波数、Δωは各周波数差、cは真空中の光速である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000025
 比較例の受信部120には、通常の光スペクトルアナライザ130が備えられている点が、高分解能の光スペクトルアナライザ130を備えていた第2の実施の形態の測定装置と相違している。比較例において、送信部110の第1レーザダイオード111及び第2レーザダイオードから発せられる連続波光は0.38nmの波長の間隔Δλが確保されているため、高分解能ではない通常の光スペクトルアナライザ130でもこの波長の間隔Δλの測定が可能である。
 図21は、比較例の測定装置で測定したシングルモードファイバのスペクトルを示すグラフである。図19において、いくつか示されているスペクトルは、光ファイバ200への入射パワーを変化させたときのデータであり、入射強度によって、中心付近の第1レーザダイオード111及び第2レーザダイオード112から発せられた連続波光に起因するメインピークの両側に、非線形現象の一つである自己位相変調に起因するサブピークが生じる。このとき、メインピーク光強度Iとサブピークの光強度Iとをそれぞれを測定する。
 図22は、比較例の測定装置で測定したシングルモードファイバにおける入射パワーと非線形位相回転量φmaxとの関係を示すグラフである。非線形位相回転量φmaxは、図218で求められたスペクトルのメインピーク光強度Iとサブピークの光強度Iと光強度の比I/Iに基づいて式(16)から得られる。図22のグラフにおいて、入射パワーと非線形位相回転量φmaxとの間には比例関係が観察される。図22のデータから原点を通る線形関数でフィッティングし、その傾き係数aから、式(17)及び(18)に基づいて非線形係数γeffが得られる。
 図23は、比較例の測定装置で測定した結合型マルチコアファイバのスペクトルを示すグラフである。図21に示したようなシングルモードファイバのスペクトルとは異なり、スペクトルの対称性が大きく崩れていることが観察される。これは、結合型マルチコアファイバ特有の透過特性に起因する現象である。
 図24は、結合型マルチコアファイバの透過損失を測定したグラフである。図24では、2コアの結合型マルチコアファイバを用いて、入射側及び出射側で1つのコアに光が入射及び出射されるようシングルモードファイバを接続したときの透過損失の波長依存性を測定した。この例では、入射及び出射のコアを同一として測定したが、結合型マルチコアファイバの場合、光ファイバ200内を伝搬するに従い、コア間に光が拡散するため、異なるコアの組み合わせで接続しても同様の結果が得られることが確認されている。
 光ファイバ200は半径80mmのボビンに巻き付けられた状態で測定し、接続状態を変えずに光ファイバのボビンを置きなおし複数回にわたり測定した。いずれの測定においても、波長に対して透過特性が大きく変動していることがわかる。図24において典型的な波長の間隔Δλとして0.28nmのスケールを示したが、この波長の間隔Δλにおいて透過特性の変動が大きいことが観察される。
 このような結合型マルチコアファイバの透過特性については、非特許文献5に記載の空間モード分散係数の測定結果からも明らかである。スペクトルを逆フーリエ変換し、得られた時間波形がガウシアンとなることが結合型マルチコアファイバの特徴であり、その標準偏差を空間モード分散係数と定義する。つまり、結合型マルチコアファイバの空間モード分散係数に比例してスペクトルの変動周期が決定され、空間モード分散係数が大きいと波長に対する透過特性の変動周期は短くなり、空間モード分散係数が小さいと周期は長くなる。これはマルチモードファイバにおいても同様で、入出力接続点で発生した複数のモードが互いに干渉して同様の波長依存性を有する透過特性が得られることが知られている。
 また、一般的には空間モード分散係数は数十ps/√km程度であるが、光ファイバの1550nmにおける波長分散が典型的には17ps/nm/kmであるため、波長の間隔Δλ=0.28nmの波長ずれ、500mの光ファイバ100で生じる群遅延差は2.38psとなり、結合型マルチコアファイバで仮に20ps/√kmと仮定すると、同じ長さでモード分散が14psと数倍大きいため、光ファイバ100中を伝搬する正弦波の包絡線波形が歪んで正しく非線形係数γが測定できないことになると考えられる。
 マルチモードファイバにおいても、モード分散値は非特許文献2にある通り数十ps/km程度であることが知られており、結合型マルチコアファイバと同様に波長分散よりも波形を歪ませる要因であることが分かる。
 これに対し、第2の実施の形態の測定装置は、2つの連続波光の波長の間隔を、2つの連続波光の波長の平均値と、測定対象の光ファイバの長さと、光ファイバの空間モード分散係数とを用いて算出された値以下に設定し、2つの連続波光を合波した入射光を光ファイバに入射する工程と、光ファイバからの伝搬光のスペクトルを測定する工程と、測定したスペクトルに基づいて非線形係数を算出する工程とを含むため、結合型マルチコアファイバによる光ファイバの非線形係数を測定することができる。
 なお、上記説明した測定装置の受信部120のデジタルシグナルプロセッサ138には、例えば、汎用的なコンピュータシステムを用いることができる。コンピュータシステムは、CPU(Central Processing Unit、プロセッサ)と、メモリと、ストレージ(HDD:Hard Disk Drive、SSD:Solid State Drive)と、通信装置と、入力装置と、出力装置とを備える。メモリおよびストレージは記憶装置である。このコンピュータシステムにおいて、CPUがメモリ上にロードされた所定のプログラムを実行することにより、デジタルシグナルプロセッサ38の機能が実現される。デジタルシグナルプロセッサ138のプログラムは、HDD、SSD、USB(Universal Serial Bus)メモリ、CD (Compact Disc)、DVD (Digital Versatile Disc)などのコンピュータ読取り可能な記録媒体に記憶することも、ネットワークを介して配信することもできる。コンピュータ読取り可能な記録媒体は、例えば非一時的な(non-transitory)記録媒体である。
 なお、本開示は第2の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
 10 送信部
 11 第1レーザダイオード
 12 第2レーザダイオード
 30 光スペクトルアナライザ
 31 局部発振器
 36 平衡受信器
 37 ADコンバータ
 38 デジタルシグナルプロセッサ
 100 光ファイバ
 110 送信部
 111 第1レーザダイオード
 112 第2レーザダイオード
 130 光スペクトルアナライザ
 131 局部発振器
 136 平衡受信器
 137 ADコンバータ
 138 デジタルシグナルプロセッサ
 200 光ファイバ

Claims (8)

  1.  結合型マルチコアファイバ又はマルチモードファイバの光ファイバ非線形係数測定方法であって、
     2つの連続波光の波長の間隔を、前記2つの連続波光の波長の平均値と、測定対象の光ファイバの長さと、前記光ファイバの空間モード分散係数とを用いて算出された値以下に設定し、前記2つの連続波光を合波した入射光を前記光ファイバに入射する工程と、
     前記光ファイバからの伝搬光のスペクトルを測定する工程と、
     前記測定したスペクトルに基づいて非線形係数を算出する工程と
     を含む光ファイバ非線形係数測定方法。
  2.  前記2つの連続波光の波長の間隔Δλ(m)は、前記2つの連続波光の波長の平均値λ(m)、前記光ファイバの長さL(km)、空間モード分散係数k(s/√km)及び真空中の光速c(m/s)について
    Figure JPOXMLDOC01-appb-M000001
    によって与えられる請求項1に記載の光ファイバ非線形係数測定方法。
  3.  前記2つの連続波光の波長の間隔Δλ(nm)は、総モード分散量D(ps)について
    Figure JPOXMLDOC01-appb-M000002
    によって与えられる請求項1に記載の光ファイバ非線形係数測定方法。
  4.  前記非線形係数を算出する工程は、前記2つの連続波光に起因するピークの光強度と、前記光ファイバで発生する非線形光学効果に起因するピークの光強度との比に基づいて位相シフト量を求め、前記位相シフト量と入射パワーとの関係に基づいて前記光ファイバの非線形係数を算出する請求項1から3のいずれか一項に記載の光ファイバ非線形係数測定方法。
  5.  結合型マルチコアファイバ又はマルチモードファイバの光ファイバ非線形係数測定装置であって、
     連続波光を発する2つの光源と、前記2つの光源から供給された2つの連続波光を合波する光カプラとを含み、前記2つの連続波光の波長の間隔を、前記2つの連続波光の波長の平均値と、測定対象の光ファイバの長さと、前記光ファイバの空間モード分散係数とを用いて算出された値以下に設定し、前記2つの連続波光を合波した入射光を前記光ファイバに入射する送信部と、
     前記波長の間隔を検出できるような分解能を有し、前記光ファイバからの伝搬光のスペクトルを測定する光スペクトルアナライザを含む受信部と
     を含む光ファイバ非線形係数測定装置。
  6.  前記2つの連続波光の波長の間隔Δλ(m)は、前記連続波光の波長の平均値λ(m)、前記光ファイバの長さL(km)、空間モード分散係数k(s/√km)及び真空中の光速c(m/s)について
    Figure JPOXMLDOC01-appb-M000003
    によって与えられる請求項5に記載の光ファイバ非線形係数測定装置。
  7.  前記2つの連続波光の波長の間隔Δλ(nm)は、総モード分散量D(ps)について
    Figure JPOXMLDOC01-appb-M000004
    によって与えられる請求項5に記載の光ファイバ非線形係数測定装置。
  8.  前記光スペクトルアナライザは、前記2つの連続波光に起因するピークの光強度と、前記光ファイバで発生する非線形光学効果に起因するピークの光強度との比に基づいて位相シフト量を求め、前記位相シフト量と入射パワーとの関係に基づいて前記光ファイバの非線形係数を算出する演算部を含む請求項5から7のいずれか一項に記載の光ファイバ非線形係数測定装置。
PCT/JP2023/039322 2022-12-20 2023-10-31 光ファイバ非線形係数測定方法及び装置 WO2024135107A1 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JPPCT/JP2022/046908 2022-12-20

Publications (1)

Publication Number Publication Date
WO2024135107A1 true WO2024135107A1 (ja) 2024-06-27

Family

ID=

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Hui Introduction to fiber-optic communications
VanWiggeren et al. Single-scan interferometric component analyzer
US9625351B2 (en) Coherent dual parametric frequency comb for ultrafast chromatic dispersion measurement in an optical transmission link
CA2948974C (en) Narrow line-width laser characterization based on bi-directional pumped brillouin random fiber laser
JP7322960B2 (ja) 光ファイバ試験方法および光ファイバ試験装置
CN110081974B (zh) 一种激光线宽测量***
JP5356354B2 (ja) 光ファイバの分散分布測定方法、測定誤差補償方法及び測定条件特定方法
Li et al. Characterization of stimulated Brillouin scattering in a circular-core two-mode fiber using optical time-domain analysis
EP1258719A1 (en) Polarization mode dispersion measuring device and polarization mode dispersion measuring method
CN111678584A (zh) 一种带光源频移校准辅助通道的光纤振动测量装置及方法
JP2003166904A (ja) 光ファイバの波長分散値、非線形定数測定方法及び測定装置
JP6475591B2 (ja) モード分散係数測定装置及びモード分散係数測定方法
JP2006235112A (ja) 光伝送路
Chauvel Dispersion in optical fibers
WO2024135107A1 (ja) 光ファイバ非線形係数測定方法及び装置
WO2024134773A1 (ja) 光ファイバの非線形係数の測定方法及び装置
JP2015138015A (ja) 評価方法及び評価装置
Ebenhag et al. Fiber based one-way time transfer with enhanced accuracy
CN106768871A (zh) 基于光开关激光拍频***测量光纤色散的方法
CN212030564U (zh) 一种光源频移校准辅助通道结构及光纤振动测量装置
Nicholson et al. Electrical spectrum measurements of dispersion in higher order mode fibers
Jeon et al. Optical fiber chromatic dispersion measurement using bidirectional modulation of an optical intensity modulator
KR100963237B1 (ko) 색분산 계산 장치 및 그 방법, 색분산 측정 시스템 및 그방법, 상기 방법들을 구현하는 프로그램이 저장된 기록매체
JP5778317B1 (ja) モード間パワー比測定方法、パワー比測定装置及びモード間パワー比測定システム
Mathew et al. Mdm transmission using air-clad photonic lanterns