WO2024009971A1

WO2024009971A1 - コネクタ及び電子機器

Info

Publication number: WO2024009971A1
Application number: PCT/JP2023/024691
Authority: WO
Inventors: 正義垣野; 峻介森田; 文人池上; 正識掛野
Original assignee: 京セラ株式会社
Priority date: 2022-07-08
Filing date: 2023-07-03
Publication date: 2024-01-11

Abstract

本開示に係るコネクタ１０は、第１インシュレータ２０及び第２インシュレータ３０に取り付けられている複数対のコンタクト５０を備え、一対のコンタクト５０の各々は、第１基部５１と、第２基部５６と、第１基部５１から屈曲する第１屈曲部５３と、第２基部５６から屈曲する第２屈曲部５５と、第１屈曲部５３及び第２屈曲部５５の間に配置され、弾性変形可能な弾性部５４と、を有し、一のコンタクト５０において、弾性部５４の少なくとも一部で、第１面が他のコンタクト５０の弾性部５４の第１面と対向し、第１屈曲部５３及び第２屈曲部５５の少なくとも一方は、対応する基部から配列方向に沿って他のコンタクト５０の側に延出する第１部分を有する。

Description

コネクタ及び電子機器

関連出願の相互参照

　本出願は、２０２２年７月８日に日本国に特許出願された特願２０２２－１１０８４３号の優先権を主張するものであり、この出願の開示全体をここに参照のために取り込む。

　本開示は、コネクタ及び電子機器に関する。

　従来、接続対象物との接続信頼性を向上させるための技術として、フローティング構造を有したコネクタが知られている。このようなコネクタは、例えば嵌合中及び嵌合後においてもコネクタの一部である可動インシュレータが移動することで接続対象物との間の位置ずれを吸収する。特許文献１には、このような可動インシュレータの円滑な移動を担保することができるコネクタが開示されている。

特許第５９４６８０４号公報

　本開示の一実施形態に係るコネクタは、
　枠状である第１インシュレータと、
　前記第１インシュレータに対して配置され、前記第１インシュレータに対して相対的に移動可能であり、接続対象物と嵌合する第２インシュレータと、
　前記第１インシュレータ及び前記第２インシュレータに取り付けられている複数対のコンタクトと、
　を備える。
　一対の前記コンタクトの各々は、
　前記第１インシュレータに沿って配置されている第１基部と、
　前記第２インシュレータに沿って配置されている第２基部と、
　前記第１基部から屈曲する第１屈曲部と、
　前記第２基部から屈曲する第２屈曲部と、
　前記第１屈曲部及び前記第２屈曲部の間に配置され、弾性変形可能な弾性部と、
　を有する。
　一対の前記コンタクトのうち一の前記コンタクトにおいて、
　前記弾性部の少なくとも一部で、前記コンタクトの板厚方向に直交する第１面が他の前記コンタクトの前記弾性部の前記第１面と対向し、
　前記第１屈曲部及び前記第２屈曲部の少なくとも一方は、前記弾性部を他の前記コンタクトの前記弾性部に複数対の前記コンタクトの配列方向に沿って近づけるように、対応する基部から前記配列方向に沿って他の前記コンタクト側に延出する第１部分を有する。

　本開示の一実施形態に係る電子機器は、
　上記のコネクタを備える。

接続対象物が接続されている状態の一実施形態に係るコネクタを上面視で示した外観斜視図である。接続対象物と分離している状態の一実施形態に係るコネクタを上面視で示した外観斜視図である。図１のコネクタ単体を上面視で示した外観斜視図である。図３のコネクタの上面視による分解斜視図である。図３のV－V矢線に沿った断面図である。図４の一対のコンタクトを上面視で示した外観斜視図である。図６の一対のコンタクトの正面図である。図６の一対のコンタクトの側面図である。他の例に係る一対のコンタクトを上面視で示した外観斜視図である。図９の一対のコンタクトの正面図である。図９の一対のコンタクトの側面図である。図４の一対のコンタクト及び遮蔽部材の組を上面視で示した外観斜視図である。図１２の一対のコンタクト及び遮蔽部材を４組上面視で示した外観斜視図である。図１３の一対のコンタクト及び遮蔽部材の正面図である。図３のコネクタと接続される接続対象物を上面視により示した外観斜視図である。図１５の接続対象物の上面視による分解斜視図である。図１のXVII－XVII矢線に沿った断面図である。

　特許文献１に記載のコネクタを含む従来のコネクタでは、複数のコンタクトの配列方向におけるコンタクトの幅を調整することで特性インピーダンスの調整が行われている。コンタクトにおいて特性インピーダンスが高くなる傾向にある可動部の特性インピーダンスを低下させるためには、上記配列方向におけるコンタクトの幅を大きくしたり、板厚を大きくしたりする方法が一般的である。しかしながら、上記配列方向におけるコンタクトの幅の増加についてはコネクタの大型化につながりやすい。板厚の増加については可動インシュレータの可動性の低下につながりやすい。これらにより、コネクタの設計の自由度が低下し、高速伝送に必要な特性インピーダンスの調整と可動インシュレータの可動性との両立が困難であった。

　本開示の一実施形態に係るコネクタ及び電子機器によれば、可動インシュレータの可動性を維持しながら信号伝送における良好な伝送特性を得ることが可能である。

　以下、添付図面を参照しながら本開示の一実施形態について詳細に説明する。以下の説明中の前後、左右、及び上下の方向は、図中の矢印の方向を基準とする。各矢印の方向は、図１乃至図１４、及び図１７において、異なる図面同士で互いに整合している。各矢印の方向は、図１５及び図１６同士で互いに整合している。図面によっては、簡便な図示を目的として、後述する回路基板ＣＢ１及びＣＢ２の図示を省略する。

　図１は、接続対象物７０が接続されている状態の一実施形態に係るコネクタ１０を上面視で示した外観斜視図である。図２は、接続対象物７０と分離している状態の一実施形態に係るコネクタ１０を上面視で示した外観斜視図である。例えば図２に示すとおり、コネクタモジュール１は、コネクタ１０と接続対象物７０とを有する。コネクタ１０は、固定インシュレータとしての第１インシュレータ２０と、可動インシュレータとしての第２インシュレータ３０と、金具４０と、第１コンタクト５０ａ及び第２コンタクト５０ｂと、遮蔽部材６０と、を有する。以下では、第１コンタクト５０ａ及び第２コンタクト５０ｂについて互いに区別しないときは、単に「コンタクト５０」と記載する。接続対象物７０は、インシュレータ８０と、金具９０と、第１コンタクト１００ａ及び第２コンタクト１００ｂと、遮蔽部材１１０と、を有する。以下では、第１コンタクト１００ａ及び第２コンタクト１００ｂについて互いに区別しないときは、単に「コンタクト１００」と記載する。

　以下では、例えば、一実施形態に係るコネクタ１０はプラグコネクタであると説明する。例えば、接続対象物７０はリセプタクルコネクタであると説明する。コネクタ１０の第２インシュレータ３０と接続対象物７０とが互いに嵌合する嵌合状態で、コンタクト５０においてコンタクト１００と接触する部分が弾性変形しないコネクタ１０をプラグコネクタと説明する。一方で、嵌合状態で、コンタクト１００においてコンタクト５０と接触する部分が弾性変形する接続対象物７０をリセプタクルコネクタと説明する。コネクタ１０及び接続対象物７０の種類は、これらに限定されない。例えば、コネクタ１０がリセプタクルコネクタの役割を果たし、接続対象物７０がプラグコネクタの役割を果たしてもよい。

　以下では、コネクタ１０及び接続対象物７０は、回路基板ＣＢ１及びＣＢ２にそれぞれ実装されると説明する。コネクタ１０は、コネクタ１０の第２インシュレータ３０と嵌合した接続対象物７０を介して、接続対象物７０が実装されている回路基板ＣＢ２と回路基板ＣＢ１とを電気的に接続する。回路基板ＣＢ１及びＣＢ２は、リジッド基板であってよいし、又はそれ以外の任意の回路基板であってもよい。例えば、回路基板ＣＢ１及びＣＢ２の少なくとも一方は、フレキシブルプリント回路基板（ＦＰＣ）であってもよい。

　以下では、コネクタ１０及び接続対象物７０は、回路基板ＣＢ１及びＣＢ２に対して垂直方向に互いに接続されると説明する。コネクタ１０及び接続対象物７０は、一例として上下方向に沿って互いに接続される。第２インシュレータ３０と接続対象物７０とが互いに嵌合するときの嵌合方向は、回路基板ＣＢ１に直交する。

　接続方法は、これに限定されない。コネクタ１０及び接続対象物７０は、回路基板ＣＢ１及びＣＢ２に対して平行方向に互いに接続されてもよい。コネクタ１０及び接続対象物７０は、実装されている回路基板に対して一方が垂直方向となるように、かつ実装されている回路基板に対して他方が平行方向となるように、互いに接続されてもよい。

　以下の説明中で使用する「嵌合方向」は、一例として上下方向を意味する。「コネクタ１０の短手方向」は、一例として前後方向を意味する。「コネクタ１０の長手方向」は、一例として左右方向を意味する。「複数対のコンタクト５０の配列方向」は、複数のコンタクト５０の配列方向と同義であり、一例として左右方向を意味する。「嵌合側」は、一例として下側を意味する。「抜去側」は、一例として上側を意味する。

　「嵌合状態」は、コネクタ１０の第２インシュレータ３０と接続対象物７０とが互いに嵌合している状態であって、コンタクト１００がコンタクト５０との接触によって弾性変形している状態を意味する。「非嵌合状態」は、コネクタ１０の第２インシュレータ３０と接続対象物７０とが互いに嵌合していない状態であって、コンタクト１００が外力によって弾性変形していない状態を意味する。「に沿って」は、対象となる構成部又は方向などに対して平行な平面状であることを意味する。これに限定されず、「に沿って」は、対象となる構成部又は方向などに対して曲面状であること、斜めであることなどを意味してもよい。例えば、『第１遮蔽部６１ａは、第１方向「に沿って」コンタクト５０と重なるように配置されている』と記載した場合、第１遮蔽部６１ａは、第１方向に対して平行な平面状にコンタクト５０と重なるように配置されていてもよいし、第１方向に対して曲面状にコンタクト５０と重なるように配置されていてもよいし、第１方向に対して斜めにコンタクト５０と重なるように配置されていてもよい。

　一実施形態に係るコネクタ１０は、フローティング構造を有している。コネクタ１０は、接続されている接続対象物７０が回路基板ＣＢ１に対して上下前後左右方向の６方向に沿って相対的に移動することを許容する。接続対象物７０は、コネクタ１０と接続されている状態であっても、回路基板ＣＢ１に対して上下前後左右方向の６方向に沿って所定の範囲内で動くことができる。接続対象物７０は、上下前後左右方向の６方向に加えて、各方向の間にある斜め方向に所定の範囲内で動くことができてもよい。

　図３は、図１のコネクタ１０単体を上面視で示した外観斜視図である。図４は、図３のコネクタ１０の上面視による分解斜視図である。図５は、図３のV－V矢線に沿った断面図である。図６は、図４の一対のコンタクト５０を上面視で示した外観斜視図である。図７は、図６の一対のコンタクト５０の正面図である。図８は、図６の一対のコンタクト５０の側面図である。

　図４に示すとおり、コネクタ１０は、一例として以下の方法で組み立てられる。第１インシュレータ２０に対して下方から金具４０を圧入する。第１インシュレータ２０に対して上方から第２インシュレータ３０を配置する。第１インシュレータ２０及び第２インシュレータ３０に対して下方からコンタクト５０を圧入する。第１インシュレータ２０及び第２インシュレータ３０に対して下方から遮蔽部材６０を圧入する。

　以下では、非嵌合状態におけるコネクタ１０の各部品の構成について主に説明する。図４を主に参照しながら、第１インシュレータ２０の構成について主に説明する。

　図４に示すとおり、第１インシュレータ２０は、絶縁性かつ耐熱性の合成樹脂材料を射出成形した、左右方向に延在する部材である。第１インシュレータ２０は枠状である。第１インシュレータ２０は、上面及び下面に開口２１ａ及び２１ｂをそれぞれ有する。第１インシュレータ２０は、４つの側面から構成され、内部空間を囲む外周壁２２を有する。より具体的には、外周壁２２は、左右両側の一対の短手壁２２ａと前後両側の一対の長手壁２２ｂとを有する。一対の短手壁２２ａと一対の長手壁２２ｂとは互いに直交し、外周壁２２を構成する。

　第１インシュレータ２０は、短手壁２２ａの内面により構成される第１規制部２３ａを有する。第１インシュレータ２０は、長手壁２２ｂの内面により構成される第２規制部２３ｂを有する。第１インシュレータ２０は、短手壁２２ａの内部の略全体に凹設されている金具取付溝２４を有する。金具取付溝２４には、金具４０が取り付けられる。

　第１インシュレータ２０は、長手壁２２ｂの内面において上下方向に沿って延設されている複数のコンタクト取付溝２５を有する。コンタクト取付溝２５は、第１コンタクト取付溝２５ａと第２コンタクト取付溝２５ｂとを有する。複数のコンタクト取付溝２５には、複数のコンタクト５０がそれぞれ取り付けられる。より具体的には、複数の第１コンタクト取付溝２５ａには、複数の第１コンタクト５０ａがそれぞれ取り付けられる。複数の第２コンタクト取付溝２５ｂには、複数の第２コンタクト５０ｂがそれぞれ取り付けられる。複数対のコンタクト取付溝２５は、左右方向に沿って互いに所定の間隔で離間した状態で並んで凹設されている。

　第１インシュレータ２０は、長手壁２２ｂの内面において上下方向に沿って延設されている複数の取付溝２６を有する。取付溝２６は、コンタクト取付溝２５を左右方向の両側から挟むように、コンタクト取付溝２５の両側に対称的に配置されている。複数の取付溝２６には、複数の遮蔽部材６０がそれぞれ取り付けられる。複数の取付溝２６は、左右方向に沿って互いに所定の間隔で離間した状態で並んで凹設されている。

　第１インシュレータ２０は、前後両側の長手壁２２ｂにおいて互いに対向するように配置されている一対のコンタクト取付溝２５と一対の取付溝２６とを一の組として、当該一の組と他の組とを左右方向に区画する仕切部２７を有する。仕切部２７は、外周壁２２の内側で上下方向の略全体にわたり配置されており、前後方向に沿って一方の長手壁２２ｂと他方の長手壁２２ｂとを接続するように延在する。

　図４を主に参照しながら、第２インシュレータ３０の構成について説明する。第２インシュレータ３０は、第１インシュレータ２０の外周壁２２により囲まれる内部空間に開口２１ａを通じて配置され、第１インシュレータ２０に対して相対的に移動可能である。第２インシュレータ３０は、接続対象物７０と嵌合する。

　第２インシュレータ３０は、絶縁性かつ耐熱性の合成樹脂材料を射出成形した、左右方向に延在する部材である。第２インシュレータ３０は、上部において左右方向に延在する基部３１を有する。第２インシュレータ３０は、基部３１の前後方向の中央部で上方に突出し、接続対象物７０と嵌合する嵌合凸部３２を有する。第２インシュレータ３０は、嵌合凸部３２の前後方向の両側で、左右方向に沿って基部３１に複数凹設されている嵌合凹部３３を有する。

　第２インシュレータ３０は、嵌合凸部３２の前後方向の外面に凹設され、嵌合凸部３２において上下方向の略全体にわたり延設されている複数のコンタクト取付溝３４を有する。コンタクト取付溝３４は、第１コンタクト取付溝３４ａと第２コンタクト取付溝３４ｂとを有する。複数のコンタクト取付溝３４には、複数のコンタクト５０がそれぞれ取り付けられる。より具体的には、複数の第１コンタクト取付溝３４ａには、複数の第１コンタクト５０ａがそれぞれ取り付けられる。複数の第２コンタクト取付溝３４ｂには、複数の第２コンタクト５０ｂがそれぞれ取り付けられる。複数対のコンタクト取付溝３４は、左右方向に沿って互いに所定の間隔で離間した状態で並んで凹設されている。

　第２インシュレータ３０は、嵌合凹部３３の左右方向の両内面に沿って嵌合凸部３２の内部まで配置されている複数の取付溝３５を有する。取付溝３５は、コンタクト取付溝３４を左右方向の両側及び前後方向における第２インシュレータ３０の中心側から囲むように、コンタクト取付溝３４に対して対称的に配置されている。複数の取付溝３５には、複数の遮蔽部材６０がそれぞれ取り付けられる。複数の取付溝３５は、左右方向に沿って互いに所定の間隔で離間した状態で並んで凹設されている。

　第２インシュレータ３０は、基部３１の下端部の左右両側で左右方向の外側に一段突出して下方に延出する被規制部３６を有する。第２インシュレータ３０は、被規制部３６の左右方向の外面により構成される第１被規制部３６ａを有する。第２インシュレータ３０は、被規制部３６の前後方向の外面により構成される第２被規制部３６ｂを有する。

　図４を主に参照しながら、金具４０の構成について説明する。

　金具４０は、任意の金属材料の薄板を順送金型（スタンピング）を用いて図４に示す形状に成形加工したものである。金具４０の加工方法は、抜き加工を行った後に板厚方向に屈曲させる工程を含む。金具４０は、左右方向からの側面視において、Ｈ字状である。

　金具４０は、その前後両側の下端部において、Ｕ字状に外側に延出する実装部４１を有する。金具４０は、実装部４１の上端から上方に延出する係止部４２を有する。金具４０は、前後両側の係止部４２を連結するように前後方向に延在する基部４３を有する。

　図４乃至図８を主に参照しながら、コンタクト５０の構成について説明する。

　コンタクト５０は、例えば、リン青銅、ベリリウム銅、若しくはチタン銅を含むばね弾性を備えた銅合金又はコルソン系銅合金の薄板を順送金型（スタンピング）を用いて図４乃至図８に示す形状に成形加工したものである。コンタクト５０は、抜き加工を行った後に板厚方向に屈曲させて作製される。コンタクト５０は、弾性変形に伴う形状変化が大きくなるように、例えば弾性係数の小さい金属材料を含む。コンタクト５０の表面には、ニッケルめっきで下地を作製した後に、金又は錫などによるめっきが施されている。

　図４に示すとおり、コンタクト５０は、コネクタ１０の長手方向に沿って複数対配列されている。コンタクト５０は、コネクタ１０の長手方向に沿って複数配列されている。図５に示すとおり、コンタクト５０は、第１インシュレータ２０及び第２インシュレータ３０に取り付けられている。同一の左右位置に配列されている一対のコンタクト５０は、前後方向に沿って互いに対称的に配置されている。当該一対のコンタクト５０は、その間の中心を通る上下軸に対して互いに線対称となるように配置されている。図７に示すとおり、同一の前後位置に配列されている一対のコンタクト５０は、複数対のコンタクト５０の配列方向に沿って互いに対称的に配置されている。当該一対のコンタクト５０は、その間の中心を通る上下軸に対して互いに線対称となるように配置されている。

　図６乃至図８に示すとおり、一対のコンタクト５０のうち第１コンタクト５０ａは、上下方向に沿って延在し、第１インシュレータ２０によって支持される第１基部５１ａを有する。第１基部５１ａは、第１基部５１ａの下部に配置されている第１被保持部５１ａ１を有する。第１コンタクト５０ａは、第１被保持部５１ａ１の下端部からＬ字状に外側に延出する実装部５２ａを有する。第１基部５１ａは、実装部５２ａから第１インシュレータ２０に沿って延出し、第１インシュレータ２０に沿って配置されている。第１コンタクト５０ａは、第１基部５１ａの上端部からＬ字状に略９０°の角度で第２インシュレータ３０側、すなわち前後方向の内側に屈曲する第１接続部５３ａを有する。第１接続部５３ａは、特許請求の範囲に記載の第１屈曲部に対応する。

　第１コンタクト５０ａは、第１接続部５３ａに接続されている弾性変形可能な弾性部５４ａを有する。第１コンタクト５０ａは、弾性部５４ａの端部からＬ字状に略９０°の角度で左右方向の外側に屈曲する第２接続部５５ａを有する。第２接続部５５ａは、特許請求の範囲に記載の第２屈曲部に対応する。第１コンタクト５０ａは、上下方向に沿って延在し、第２インシュレータ３０によって支持される第２基部５６ａを有する。第２基部５６ａは、第１被保持部５１ａ１に対応する、第２インシュレータ３０側の第２被保持部５６ａ１を有する。第２被保持部５６ａ１は、第２基部５６ａにおいて左右方向に幅広である。第２基部５６ａは、第２接続部５５ａから第２インシュレータ３０に沿って延出し、第２インシュレータ３０に沿って配置されている。第１コンタクト５０ａは、第２基部５６ａの前後方向の外面に配置されている接触部５７ａを有する。

　第１コンタクト５０ａは、第１基部５１ａにおいて左右方向に幅広である部分と、第１接続部５３ａとの間で上下方向に沿って配置されている第１切欠部５８ａを有する。第１基部５１ａにおいて左右方向に幅広である部分の一部と、第１接続部５３ａの一部とは、第１切欠部５８ａを介して上下方向に互いに対向する。

　第１コンタクト５０ａは、第２基部５６ａにおいて左右方向に幅広である部分と、第２接続部５５ａとの間で上下方向に沿って配置されている第２切欠部５９ａを有する。第２基部５６ａにおいて左右方向に幅広である部分の一部と、第２接続部５５ａの一部とは、第２切欠部５９ａを介して上下方向に互いに対向する。

　第１接続部５３ａは、弾性部５４ａの一端と第１基部５１ａとを接続する。第２接続部５５ａは、弾性部５４ａの他端と第２基部５６ａとを接続する。弾性変形可能な弾性部５４ａは、第１基部５１ａ及び第２基部５６ａの間に配置されている。より具体的には、弾性部５４ａは、第１接続部５３ａ及び第２接続部５５ａの間に配置されている。

　弾性部５４ａは、第１接続部５３ａから第２インシュレータ３０側に向けて直線状に延出する第１延出部分５４ａ１を有する。弾性部５４ａは、第１延出部分５４ａ１から斜め下方に一度延出し、全体としてＣ字状に屈曲する第１屈曲部分５４ａ２を有する。第１屈曲部分５４ａ２は、第１延出部分５４ａ１から緩やかなＲ形状で屈曲し、その端部が第１インシュレータ２０側を向くように円弧状である。第１屈曲部分５４ａ２は、１８０°以上の中心角を有する扇形の円弧の形状である。

　弾性部５４ａは、第１屈曲部分５４ａ２からＬ字状にさらに屈曲して上方へと直線状に延出する第２延出部分５４ａ３を有する。弾性部５４ａは、第２延出部分５４ａ３から斜め上方に一度延出し、全体として逆Ｃ字状に屈曲する第２屈曲部分５４ａ４を有する。第２屈曲部分５４ａ４は、第２延出部分５４ａ３から緩やかなＲ形状で屈曲し、その端部が第２インシュレータ３０側を向くように円弧状である。第２屈曲部分５４ａ４は、１８０°以上の中心角を有する扇形の円弧の形状である。

　弾性部５４ａは、第２屈曲部分５４ａ４から第２インシュレータ３０側に向けて直線状に延出する第３延出部分５４ａ５を有する。

　一対のコンタクト５０のうち第２コンタクト５０ｂは、上下方向に沿って延在し、第１インシュレータ２０によって支持される第１基部５１ｂを有する。第１基部５１ｂは、第１基部５１ｂの下部に配置されている第１被保持部５１ｂ１を有する。第２コンタクト５０ｂは、第１被保持部５１ｂ１の下端部からＬ字状に外側に延出する実装部５２ｂを有する。第１基部５１ｂは、実装部５２ｂから第１インシュレータ２０に沿って延出し、第１インシュレータ２０に沿って配置されている。第２コンタクト５０ｂは、第１基部５１ｂの上端部からＬ字状に略９０°の角度で第２インシュレータ３０側、すなわち前後方向の内側に屈曲する第１接続部５３ｂを有する。第１接続部５３ｂは、特許請求の範囲に記載の第１屈曲部に対応する。

　第２コンタクト５０ｂは、第１接続部５３ｂに接続されている弾性変形可能な弾性部５４ｂを有する。第２コンタクト５０ｂは、弾性部５４ｂの端部からＬ字状に略９０°の角度で左右方向の外側に屈曲する第２接続部５５ｂを有する。第２接続部５５ｂは、特許請求の範囲に記載の第２屈曲部に対応する。第２コンタクト５０ｂは、上下方向に沿って延在し、第２インシュレータ３０によって支持される第２基部５６ｂを有する。第２基部５６ｂは、第１被保持部５１ｂ１に対応する、第２インシュレータ３０側の第２被保持部５６ｂ１を有する。第２被保持部５６ｂ１は、第２基部５６ｂにおいて左右方向に幅広である。第２基部５６ｂは、第２接続部５５ｂから第２インシュレータ３０に沿って延出し、第２インシュレータ３０に沿って配置されている。第２コンタクト５０ｂは、第２基部５６ｂの前後方向の外面に配置されている接触部５７ｂを有する。

　第２コンタクト５０ｂは、第１基部５１ｂにおいて左右方向に幅広である部分と、第１接続部５３ｂとの間で上下方向に沿って配置されている第１切欠部５８ｂを有する。第１基部５１ｂにおいて左右方向に幅広である部分の一部と、第１接続部５３ｂの一部とは、第１切欠部５８ｂを介して上下方向に互いに対向する。

　第２コンタクト５０ｂは、第２基部５６ｂにおいて左右方向に幅広である部分と、第２接続部５５ｂとの間で上下方向に沿って配置されている第２切欠部５９ｂを有する。第２基部５６ｂにおいて左右方向に幅広である部分の一部と、第２接続部５５ｂの一部とは、第２切欠部５９ｂを介して上下方向に互いに対向する。

　第１接続部５３ｂは、弾性部５４ｂの一端と第１基部５１ｂとを接続する。第２接続部５５ｂは、弾性部５４ｂの他端と第２基部５６ｂとを接続する。弾性変形可能な弾性部５４ｂは、第１基部５１ｂ及び第２基部５６ｂの間に配置されている。より具体的には、弾性部５４ｂは、第１接続部５３ｂ及び第２接続部５５ｂの間に配置されている。

　弾性部５４ｂは、第１接続部５３ｂから第２インシュレータ３０側に向けて直線状に延出する第１延出部分５４ｂ１を有する。弾性部５４ｂは、第１延出部分５４ｂ１から斜め下方に一度延出し、全体としてＣ字状に屈曲する第１屈曲部分５４ｂ２を有する。第１屈曲部分５４ｂ２は、第１延出部分５４ｂ１から緩やかなＲ形状で屈曲し、その端部が第１インシュレータ２０側を向くように円弧状である。第１屈曲部分５４ｂ２は、１８０°以上の中心角を有する扇形の円弧の形状である。

　弾性部５４ｂは、第１屈曲部分５４ｂ２からＬ字状にさらに屈曲して上方へと直線状に延出する第２延出部分５４ｂ３を有する。弾性部５４ｂは、第２延出部分５４ｂ３から斜め上方に一度延出し、全体として逆Ｃ字状に屈曲する第２屈曲部分５４ｂ４を有する。第２屈曲部分５４ｂ４は、第２延出部分５４ｂ３から緩やかなＲ形状で屈曲し、その端部が第２インシュレータ３０側を向くように円弧状である。第２屈曲部分５４ｂ４は、１８０°以上の中心角を有する扇形の円弧の形状である。

　弾性部５４ｂは、第２屈曲部分５４ｂ４から第２インシュレータ３０側に向けて直線状に延出する第３延出部分５４ｂ５を有する。

　図９は、他の例に係る一対のコンタクト５０を上面視で示した外観斜視図である。図１０は、図９の一対のコンタクト５０の正面図である。図１１は、図９の一対のコンタクト５０の側面図である。コンタクト５０の形状は、図４乃至図８に示すようなものに限定されない。

　コンタクト５０は、図４乃至図８に示す各構成部と同一の構成部を有した状態で、異なる形状であってもよい。より具体的には、第１コンタクト５０ａ及び第２コンタクト５０ｂは、第１基部５１ａ及び第１基部５１ｂがそれぞれ上下方向に沿ってより短くてもよい。第１コンタクト５０ａ及び第２コンタクト５０ｂは、弾性部５４ａ及び弾性部５４ｂの形状がそれぞれ大きく異なっていてもよい。図９乃至図１１に示すように、弾性部５４ａ及び弾性部５４ｂの各々は、左右方向からの側面視でクランク状であってもよい。

　以下では、弾性部５４ａ及び弾性部５４ｂについて互いに区別しないときは、単に「弾性部５４」と記載する。同様に、第１コンタクト５０ａと第２コンタクト５０ｂとの間で他の構成部についても互いに区別しないときは、「ａ」及び「ｂ」を省略して対応する数字のみで符号を付す。

　図６乃至図１１に示すように、一対のコンタクト５０のうち第１コンタクト５０ａにおいて、弾性部５４ａの全体で、コンタクト５０の板厚方向に直交する第１面が第２コンタクト５０ｂの弾性部５４ｂの第１面と対向する。一対のコンタクト５０のうち第２コンタクト５０ｂにおいて、弾性部５４ｂの全体で、コンタクト５０の板厚方向に直交する第１面が第１コンタクト５０ａの弾性部５４ａの第１面と対向する。本開示において、「第１面」は、例えば圧延面である。図６乃至図１１において、弾性部５４の第１面は、例えば左右方向を向く面である。一対の弾性部５４の全体は、第１面同士で、複数対のコンタクト５０の配列方向に互いに対向する。

　一対の第１基部５１は、コンタクト５０の板厚方向に平行な第２面同士で、複数対のコンタクト５０の配列方向に互いに対向する。一対の第２基部５６は、コンタクト５０の板厚方向に平行な第２面同士で、複数対のコンタクト５０の配列方向に互いに対向する。本開示において、「第２面」は、例えば破断面である。図６乃至図１１において、第１基部５１の第２面及び第２基部５６の第２面は、例えば左右方向を向く面である。

　以上のように、コンタクト５０では、第１基部５１及び第２基部５６の圧延面が前後方向を向く面である一方で、弾性部５４の圧延面が左右方向を向く面である。コンタクト５０では、第１基部５１及び第２基部５６の破断面が左右方向を向く面である一方で、弾性部５４の破断面が左右方向に直交する様々な方向を向く面である。

　図６及び図９に示すように、一対のコンタクト５０のうち第１コンタクト５０ａにおいて、第１接続部５３ａ及び第２接続部５５ａは、第１部分５３ａ１及び第１部分５５ａ１をそれぞれ有する。

　第１部分５３ａ１は、弾性部５４ａを第２コンタクト５０ｂの弾性部５４ｂに複数対のコンタクト５０の配列方向に沿って近づけるように、対応する第１基部５１ａから当該配列方向に沿って第２コンタクト５０ｂ側に延出する。第１部分５３ａ１は、当該配列方向に沿って一対の弾性部５４の間隔が一対のコンタクト５０の配列間隔よりも狭くなるように、対応する第１基部５１ａから当該配列方向に沿って第２コンタクト５０ｂ側に延出する。

　第１部分５５ａ１は、弾性部５４ａを第２コンタクト５０ｂの弾性部５４ｂに複数対のコンタクト５０の配列方向に沿って近づけるように、対応する第２基部５６ａから当該配列方向に沿って第２コンタクト５０ｂ側に延出する。第１部分５５ａ１は、当該配列方向に沿って一対の弾性部５４の間隔が一対のコンタクト５０の配列間隔よりも狭くなるように、対応する第２基部５６ａから当該配列方向に沿って第２コンタクト５０ｂ側に延出する。

　一対のコンタクト５０のうち第２コンタクト５０ｂにおいて、第１接続部５３ｂ及び第２接続部５５ｂは、第１部分５３ｂ１及び第１部分５５ｂ１をそれぞれ有する。

　第１部分５３ｂ１は、弾性部５４ｂを第１コンタクト５０ａの弾性部５４ａに複数対のコンタクト５０の配列方向に沿って近づけるように、対応する第１基部５１ｂから当該配列方向に沿って第１コンタクト５０ａ側に延出する。第１部分５３ｂ１は、当該配列方向に沿って一対の弾性部５４の間隔が一対のコンタクト５０の配列間隔よりも狭くなるように、対応する第１基部５１ｂから当該配列方向に沿って第１コンタクト５０ａ側に延出する。

　第１部分５５ｂ１は、弾性部５４ｂを第１コンタクト５０ａの弾性部５４ａに複数対のコンタクト５０の配列方向に沿って近づけるように、対応する第２基部５６ｂから当該配列方向に沿って第１コンタクト５０ａ側に延出する。第１部分５５ｂ１は、当該配列方向に沿って一対の弾性部５４の間隔が一対のコンタクト５０の配列間隔よりも狭くなるように、対応する第２基部５６ｂから当該配列方向に沿って第１コンタクト５０ａ側に延出する。

　第１接続部５３は、一対の弾性部５４が一対の第１基部５１よりも上記配列方向に沿ってより内側に位置するように第１基部５１と弾性部５４とを接続する。より具体的には、第１接続部５３は、上記配列方向において、一対の弾性部５４の外縁部が一対の第１基部５１の外縁部よりも内側に位置するように第１基部５１と弾性部５４とを接続する。第１接続部５３は、上記配列方向において、弾性部５４の中心線が第１基部５１の中心線よりも内側に位置するように第１基部５１と弾性部５４とを接続する。

　第２接続部５５は、一対の弾性部５４が一対の第２基部５６よりも上記配列方向に沿ってより内側に位置するように第２基部５６と弾性部５４とを接続する。より具体的には、第２接続部５５は、上記配列方向において、一対の弾性部５４の外縁部が一対の第２基部５６の外縁部よりも内側に位置するように第２基部５６と弾性部５４とを接続する。第２接続部５５は、上記配列方向において、弾性部５４の中心線が第２基部５６の中心線よりも内側に位置するように第２基部５６と弾性部５４とを接続する。

　図７及び図１０に示すとおり、複数対のコンタクト５０の配列方向において、一対の弾性部５４の一対の中心線間の距離Ｌ０は、一対の第１基部５１の一対の中心線間の距離Ｌ１及び一対の第２基部５６の一対の中心線間の距離Ｌ２よりも短い。

　図６及び図９に示すように、一対のコンタクト５０のうち第１コンタクト５０ａにおいて、第１接続部５３ａ及び第２接続部５５ａは、第２部分５３ａ２及び第２部分５５ａ２をそれぞれ有する。第２部分５３ａ２は、第１部分５３ａ１から他方のインシュレータ、すなわち第２インシュレータ３０側に屈曲する。第２部分５５ａ２は、第１部分５５ａ１から他方のインシュレータ、すなわち第１インシュレータ２０側に屈曲する。

　一対のコンタクト５０のうち第２コンタクト５０ｂにおいて、第１接続部５３ｂ及び第２接続部５５ｂは、第２部分５３ｂ２及び第２部分５５ｂ２をそれぞれ有する。第２部分５３ｂ２は、第１部分５３ｂ１から他方のインシュレータ、すなわち第２インシュレータ３０側に屈曲する。第２部分５５ｂ２は、第１部分５５ｂ１から他方のインシュレータ、すなわち第１インシュレータ２０側に屈曲する。

　一対のコンタクト５０がそれぞれ有する一対の第１切欠部５８は、一対のコンタクト５０において左右方向の内側に位置する。一対の第１切欠部５８は、一対のコンタクト５０の左右方向の内側で互いに対向する。一対のコンタクト５０がそれぞれ有する一対の第２切欠部５９は、一対のコンタクト５０において左右方向の内側に位置する。一対の第２切欠部５９は、一対のコンタクト５０の左右方向の内側で互いに対向する。

　図８及び図１１に示すように、複数対のコンタクト５０の配列方向から視たときに、コンタクト５０の延在方向に直交する方向において、一対の弾性部５４が互いに重なる幅は、一対の第１基部５１が互いに重なる幅及び一対の第２基部５６が互いに重なる幅よりも大きい。コンタクト５０の延在方向に直交する方向は、例えば図１１のようにクランク状である弾性部５４において、前後方向に延在する部分では上下方向であり、上下方向に延在する部分では前後方向である。コンタクト５０の延在方向に直交する方向は、例えば図８のように緩やかな曲線を描く各屈曲部分を有する弾性部５４において、当該屈曲部分では、曲率半径の径方向である。

　図１２は、図４の一対のコンタクト５０及び遮蔽部材６０の組を上面視で示した外観斜視図である。図１３は、図１２の一対のコンタクト５０及び遮蔽部材６０を４組上面視で示した外観斜視図である。図１４は、図１３の一対のコンタクト５０及び遮蔽部材６０の正面図である。

　図４及び図１２乃至図１４を主に参照しながら、遮蔽部材６０の構成について説明する。

　遮蔽部材６０は、任意の金属材料の薄板を順送金型（スタンピング）を用いて図４及び図１２乃至図１４に示す形状に成形加工したものである。遮蔽部材６０の加工方法は、抜き加工を行った後に板厚方向に屈曲させる工程を含む。遮蔽部材６０は、上面視において、矩形の連続する３辺に沿った形状である。

　図４に示すとおり、遮蔽部材６０は、コネクタ１０の長手方向に沿って複数配列されている。遮蔽部材６０は、第１インシュレータ２０及び第２インシュレータ３０に取り付けられている。より具体的には、遮蔽部材６０は、第２インシュレータ３０に取り付けられている第１遮蔽部材６０ａと、第１インシュレータ２０に取り付けられている第２遮蔽部材６０ｂと、を有する。

　図１３に示すとおり、同一の左右位置に配列されている一対の遮蔽部材６０は、前後方向に沿って互いに対称的に配置されている。当該一対の遮蔽部材６０は、上面視で、その間に位置する中心点に対して互いに点対称となるように配置されている。図１４に示すとおり、同一の前後位置に配列されている一対の遮蔽部材６０は、複数対のコンタクト５０の配列方向に沿って互いに同一の形状及び配置を有する。

　図１２乃至図１４に示すとおり、第１遮蔽部材６０ａは、前後方向に沿って平面状に延在する一対の第１遮蔽部６１ａを有する。第１遮蔽部材６０ａは、左右方向に沿って平面状に延在し、前後方向に離間する一対の第１遮蔽部６１ａを左右方向に沿って接続する第２遮蔽部６２ａを有する。第１遮蔽部材６０ａは、第２遮蔽部６２ａの上縁部の中央から上方に向けて直線状に延出する第１被保持部６３ａを有する。

　第２遮蔽部材６０ｂは、前後方向に沿って平面状に延在する一対の第３遮蔽部６１ｂを有する。第２遮蔽部材６０ｂは、左右方向に沿って平面状に延在し、前後方向に離間する一対の第３遮蔽部６１ｂを左右方向に沿って接続する第４遮蔽部６２ｂを有する。第２遮蔽部材６０ｂは、第３遮蔽部６１ｂの前後方向の端部において上端部から上方に向けて直線状に延出する第２被保持部６３ｂを有する。第２遮蔽部材６０ｂは、第３遮蔽部６１ｂの前後方向の端部において下端部から前後方向の外側に直線状に延出する実装部６４ｂを有する。第２遮蔽部材６０ｂは、一方の第３遮蔽部６１ｂの下部における前後方向の中央部で弾性変形可能である第１ばね片６５ｂを有する。第２遮蔽部材６０ｂは、他方の第３遮蔽部６１ｂの下部における前後方向の内側で弾性変形可能である第２ばね片６６ｂを有する。

　遮蔽部材６０は、第１遮蔽部材６０ａの第２遮蔽部６２ａの下縁部と第２遮蔽部材６０ｂの第４遮蔽部６２ｂの上縁部とを接続する、弾性変形可能な接続部６７を有する。接続部６７は、第２遮蔽部６２ａの下縁部からＪ字状に屈曲して延出し、さらに逆Ｕ字状に屈曲して第４遮蔽部６２ｂの上縁部と接続される。

　遮蔽部材６０は、一対のコンタクト５０について一の対と他の対との間に配置されている。第１遮蔽部材６０ａは、複数のコンタクト５０の間に配置されている。第２遮蔽部材６０ｂは、複数のコンタクト５０の間に配置されている。

　第１遮蔽部材６０ａの第１遮蔽部６１ａは、接続対象物７０と第２インシュレータ３０とが互いに嵌合するときの嵌合方向と交差する第１方向に沿ってコンタクト５０と重なるように配置されている。本開示において、「第１方向」は、一例として前後方向を意味する。第１遮蔽部６１ａは、第１方向に沿って平面状に配置されてコンタクト５０と重なる。

　第１遮蔽部材６０ａの第２遮蔽部６２ａは、接続対象物７０と第２インシュレータ３０とが互いに嵌合するときの嵌合方向及び第１方向と交差する第２方向に沿ってコンタクト５０と重なるように配置されている。本開示において、「第２方向」は、一例として左右方向を意味する。第２遮蔽部６２ａは、第２方向に沿って平面状に配置されてコンタクト５０と重なる。

　第２遮蔽部材６０ｂの第３遮蔽部６１ｂは、接続対象物７０と第２インシュレータ３０とが互いに嵌合するときの嵌合方向と交差する第１方向に沿ってコンタクト５０と重なるように配置されている。第３遮蔽部６１ｂは、第１方向に沿って平面状に配置されてコンタクト５０と重なる。

　第２遮蔽部材６０ｂの第４遮蔽部６２ｂは、接続対象物７０と第２インシュレータ３０とが互いに嵌合するときの嵌合方向及び第１方向と交差する第２方向に沿ってコンタクト５０と重なるように配置されている。第４遮蔽部６２ｂは、第２方向に沿って平面状に配置されてコンタクト５０と重なる。

　図１４に示すとおり、第１遮蔽部材６０ａは、コンタクト５０において弾性部５４の中央部から上側に位置する部分を、左右方向の両側及び前後方向の内側から囲む。第２遮蔽部材６０ｂは、コンタクト５０において弾性部５４の中央部から下側に位置する部分を、左右方向の両側及び前後方向の内側から囲む。第１遮蔽部材６０ａと第２遮蔽部材６０ｂとは、嵌合方向に沿って一部が互いに重なるように配置されている。図１２に示すとおり、第１遮蔽部材６０ａと第２遮蔽部材６０ｂとは、接続部６７で互いに接続されている。

　図１３に示すとおり、第２遮蔽部材６０ｂは、第１方向及び第２方向に複数配列されている。第１方向において隣り合う一対の第２遮蔽部材６０ｂは、一対の第４遮蔽部６２ｂによる面接触を介して互いに接触している。図１４に示すとおり、第２方向において隣り合う一対の第２遮蔽部材６０ｂは、一の第２遮蔽部材６０ｂの第１ばね片６５ｂが他の第２遮蔽部材６０ｂの第３遮蔽部６１ｂに近接し、他の第２遮蔽部材６０ｂの第２ばね片６６ｂが一の第２遮蔽部材６０ｂの第３遮蔽部６１ｂに近接するように配置されている。

　図１３に示すとおり、第１遮蔽部材６０ａは、第１方向及び第２方向に複数配列されている。第１方向において隣り合う一対の第１遮蔽部材６０ａは、一対の接続部６７を挟んで互いに離間する。図１４に示すとおり、第２方向において隣り合う一対の第１遮蔽部材６０ａは、互いに離間する。

　コンタクト５０の第１基部５１と第２遮蔽部材６０ｂとの間隔は、第２インシュレータ３０が第１インシュレータ２０に対し相対的に移動した際も一定である。より具体的には、第１基部５１とその左右方向の外側に位置する第３遮蔽部６１ｂとの左右方向の間隔が一定である。

　コンタクト５０の第２基部５６と第１遮蔽部材６０ａとの間隔は、第２インシュレータ３０が第１インシュレータ２０に対し相対的に移動した際も一定である。より具体的には、第２基部５６とその左右方向の外側に位置する第１遮蔽部６１ａとの左右方向の間隔が一定である。

　コンタクト５０の弾性部５４と第１遮蔽部材６０ａとの間隔は、第２基部５６と第１遮蔽部材６０ａとの間隔よりも大きい。より具体的には、弾性部５４とその左右方向の外側に位置する第１遮蔽部６１ａとの左右方向の間隔は、第２基部５６とその左右方向の外側に位置する第１遮蔽部６１ａとの左右方向の間隔よりも大きい。

　コンタクト５０の弾性部５４と第２遮蔽部材６０ｂとの間隔は、第１基部５１と第２遮蔽部材６０ｂとの間隔よりも大きい。より具体的には、弾性部５４とその左右方向の外側に位置する第３遮蔽部６１ｂとの左右方向の間隔は、第１基部５１とその左右方向の外側に位置する第３遮蔽部６１ｂとの左右方向の間隔よりも大きい。

　図４などから理解されるとおり、コンタクト５０の第１基部５１は、第１インシュレータ２０の長手壁２２ｂに配置されているコンタクト取付溝２５に係止する。第１基部５１は、第１インシュレータ２０に取り付けられている。より具体的には、第１コンタクト５０ａの第１基部５１ａは、第１コンタクト取付溝２５ａに係止する。第２コンタクト５０ｂの第１基部５１ｂは、第２コンタクト取付溝２５ｂに係止する。

　コンタクト５０の第２基部５６は、第２インシュレータ３０の嵌合凸部３２に配置されているコンタクト取付溝３４に係止する。第２基部５６は、第２インシュレータ３０に取り付けられている。より具体的には、第１コンタクト５０ａの第２基部５６ａは、第１コンタクト取付溝３４ａに係止する。第２コンタクト５０ｂの第２基部５６ｂは、第２コンタクト取付溝３４ｂに係止する。

　図５に示すとおり、複数のコンタクト５０が第１インシュレータ２０及び第２インシュレータ３０に取り付けられると、各コンタクト５０の接触部５７は、第２インシュレータ３０の嵌合凹部３３の内部に位置する。各コンタクト５０の接触部５７は、嵌合凹部３３の前後方向の内面に沿って、嵌合凹部３３の内部を向くように配置されている。

　各コンタクト５０は、第１インシュレータ２０の外周壁２２により囲まれる内部空間及び外周壁２２の直上において、第２インシュレータ３０が第１インシュレータ２０と離間し、かつ、浮いた状態で、第２インシュレータ３０を支持している。

　第２インシュレータ３０が第１インシュレータ２０に対してコンタクト５０により保持されると、第２インシュレータ３０は、第１インシュレータ２０の外周壁２２により囲まれる内部空間及び外周壁２２の直上において、第１インシュレータ２０と離間して配置されている。より具体的には、第２インシュレータ３０の基部３１は、外周壁２２の直上に位置する。第２インシュレータ３０の被規制部３６は、一対の長手壁２２ｂと一対の短手壁２２ａとに囲まれる第１インシュレータ２０の内部空間に配置されている。第２インシュレータ３０の被規制部３６は、第１インシュレータ２０の外周壁２２によって囲まれる。

　第２インシュレータ３０の基部３１は、第１インシュレータ２０の開口２１ａから上方に突出し、第１インシュレータ２０の上記内部空間の外部に位置する。第２インシュレータ３０の基部３１は、接続対象物７０との嵌合が可能な状態で第１インシュレータ２０の外周壁２２よりも上方に配置されている。

　図３及び図４から理解されるとおり、第２インシュレータ３０の第２被規制部３６ｂは、第１インシュレータ２０の長手壁２２ｂに配置されている第２規制部２３ｂに対して前後方向の内側に位置する。第２インシュレータ３０の第１被規制部３６ａは、第１インシュレータ２０の短手壁２２ａに配置されている第１規制部２３ａと左右方向の内側から対向する。

　図４などから理解されるとおり、第１遮蔽部材６０ａの第１被保持部６３ａは、第２インシュレータ３０の嵌合凸部３２に配置されている取付溝３５に係止する。第１被保持部６３ａは、第２インシュレータ３０に取り付けられている。第２遮蔽部材６０ｂの第２被保持部６３ｂは、第１インシュレータ２０の長手壁２２ｂに配置されている取付溝２６に係止する。第２被保持部６３ｂは、第１インシュレータ２０に取り付けられている。

　金具４０の係止部４２は、第１インシュレータ２０の金具取付溝２４に係止する。金具４０は、第１インシュレータ２０の金具取付溝２４に圧入され、第１インシュレータ２０の左右両端部に配置されている。

　以上のような構造のコネクタ１０は、例えば、回路基板ＣＢ１の実装面に配置された回路形成面に実装される。より具体的には、金具４０の実装部４１は、回路基板ＣＢ１上のパターンに塗布したはんだペーストに載置される。第１コンタクト５０ａの実装部５２ａは、回路基板ＣＢ１上のパターンに塗布したはんだペーストに載置される。第２コンタクト５０ｂの実装部５２ｂは、回路基板ＣＢ１上のパターンに塗布したはんだペーストに載置される。第２遮蔽部材６０ｂの実装部６４ｂは、回路基板ＣＢ１上のパターンに塗布したはんだペーストに載置される。

　リフロー炉などにおいて各はんだペーストを加熱溶融することで、実装部４１、実装部５２ａ、実装部５２ｂ、及び実装部６４ｂは、上記パターンにはんだ付けされる。結果、コネクタ１０の回路基板ＣＢ１への実装が完了する。回路基板ＣＢ１の回路形成面には、例えば、ＣＰＵ（Central Processing Unit）、コントローラ、及びメモリなどを含む、コネクタ１０とは別の電子部品が実装される。

　接続対象物７０の構造について主に図１５及び図１６を参照しながら説明する。

　図１５は、図３のコネクタ１０と接続される接続対象物７０を上面視により示した外観斜視図である。図１６は、図１５の接続対象物７０の上面視による分解斜視図である。

　図１６に示すとおり、接続対象物７０は、インシュレータ８０に対して、上方から金具９０を圧入し、下方からコンタクト１００及び遮蔽部材１１０を圧入することで組み立てられる。

　インシュレータ８０は、絶縁性かつ耐熱性の合成樹脂材料を射出成形した、四角柱状の部材である。インシュレータ８０は、上面に配置されている嵌合凹部８１を有する。インシュレータ８０は、嵌合凹部８１の内部に複数配列されている嵌合凸部８２を有する。インシュレータ８０は、下端の左右両端部で上下方向に沿って配置されている金具取付溝８３を有する。金具取付溝８３には、金具９０が取り付けられる。

　インシュレータ８０は、その内部で上下方向の略全体にわたり直線状に凹設されている複数のコンタクト取付溝８４を有する。コンタクト取付溝８４は、第１コンタクト取付溝８４ａと第２コンタクト取付溝８４ｂとを有する。複数のコンタクト取付溝８４には、複数のコンタクト１００がそれぞれ取り付けられる。より具体的には、複数の第１コンタクト取付溝８４ａには、複数の第１コンタクト１００ａがそれぞれ取り付けられる。複数の第２コンタクト取付溝８４ｂには、複数の第２コンタクト１００ｂがそれぞれ取り付けられる。複数対のコンタクト取付溝８４は、左右方向に沿って互いに所定の間隔で離間した状態で並んで凹設されている。

　インシュレータ８０は、その内部で上下方向の略全体にわたり直線状に凹設されている複数の取付溝８５を有する。取付溝８５は、コンタクト取付溝８４を左右方向の両側及び前後方向の内側から囲むように、コンタクト取付溝８４の周囲の一部に配置されている。複数の取付溝８５には、複数の遮蔽部材１１０がそれぞれ取り付けられる。複数の取付溝８５は、左右方向に沿って互いに所定の間隔で離間した状態で並んで凹設されている。

　金具９０は、任意の金属材料の薄板を順送金型（スタンピング）を用いて図１６に示す形状に成形加工したものである。金具９０は、インシュレータ８０の左右両端部それぞれに配置されている。金具９０は、その下端部において、左右方向の外側に延出するようにＬ字状である実装部９１を有する。金具９０は、実装部９１を有する。金具９０は、インシュレータ８０に対して係止する係止部９２を有する。係止部９２は、その下縁部において実装部９１と接続されている。

　コンタクト１００は、例えば、リン青銅、ベリリウム銅、若しくはチタン銅を含むばね弾性を備えた銅合金又はコルソン系銅合金の薄板を順送金型（スタンピング）を用いて図１６に示す形状に成形加工したものである。コンタクト１００は、抜き加工を行った後に板厚方向に屈曲させて作製される。コンタクト１００の表面には、ニッケルめっきで下地を作製した後に、金又は錫などによるめっきが施されている。

　コンタクト１００は、左右方向に沿って複数対配列されている。一対のコンタクト１００は、互いに同一の形状を有する。第１コンタクト１００ａと第２コンタクト１００ｂとは、互いに同一の形状を有する。

　コンタクト１００は、前後方向の外側に直線状に延出する実装部１０１を有する。コンタクト１００は、実装部１０１と連続するように設けられる接続部１０２を有する。接続部１０２は、逆Ｌ字が２つ互いに接続されたような形状を有する。より具体的には、接続部１０２は、実装部１０１から上方に向けて直線状に延出し、略９０°折れ曲がって前後方向に延在する。接続部１０２は、さらに、略９０°折れ曲がって上方に向けて直線状に延出し、略９０°折れ曲がって前後方向に延在する。

　コンタクト１００は、接続部１０２の端部から上方に向けて直線状に延出する係止部１０３を有する。コンタクト１００は、係止部１０３から上方に向けて屈曲しながら延出する弾性変形可能な弾性接触片１０４を有する。コンタクト１００は、弾性接触片１０４において前後方向の内側に位置する接触部１０５を有する。

　遮蔽部材１１０は、任意の金属材料の薄板を順送金型（スタンピング）を用いて図１６に示す形状に成形加工したものである。遮蔽部材１１０の加工方法は、抜き加工を行った後に板厚方向に屈曲させる工程を含む。遮蔽部材１１０は、上面視において、矩形の連続する３辺に沿った形状である。遮蔽部材１１０は、左右方向に沿って複数配列されている。遮蔽部材１１０は、インシュレータ８０に取り付けられている。

　同一の左右位置に配列されている一対の遮蔽部材１１０は、前後方向に沿って互いに対称的に配置されている。当該一対の遮蔽部材１１０は、その間の中心を通る上下軸に対して互いに線対称となるように配置されている。同一の前後位置に配列されている一対の遮蔽部材６０は、左右方向に沿って互いに同一の形状及び配置を有する。

　遮蔽部材１１０は、前後方向に沿って平面状に延在する一対の第１遮蔽部１１１を有する。遮蔽部材１１０は、左右方向に沿って平面状に延在し、前後方向に離間する一対の第１遮蔽部１１１を左右方向に沿って接続する第２遮蔽部１１２を有する。遮蔽部材１１０は、第１遮蔽部１１１の前後方向の端部において上端部から上方に向けて折れ曲がりながら延出する弾性変形可能な弾性接触片１１３を有する。遮蔽部材１１０は、第１遮蔽部１１１の前後方向の端部において下端部から前後方向の外側に直線状に延出する実装部１１４を有する。

　遮蔽部材１１０は、一対のコンタクト１００について一の対と他の対との間に配置されている。遮蔽部材１１０は、複数のコンタクト１００の間に配置されている。遮蔽部材１１０は、一対のコンタクト１００を、左右方向の両側及び前後方向の内側から囲む。

　図１６などから理解されるとおり、金具９０は、インシュレータ８０の金具取付溝８３に取り付けられる。例えば、金具９０の係止部９２は、インシュレータ８０の金具取付溝８３に係止する。金具９０は、インシュレータ８０の左右両端部のそれぞれに配置されている。

　複数のコンタクト１００は、インシュレータ８０の複数のコンタクト取付溝８４にそれぞれ取り付けられている。より具体的には、複数の第１コンタクト１００ａは、インシュレータ８０の複数の第１コンタクト取付溝８４ａにそれぞれ取り付けられている。複数の第２コンタクト１００ｂは、インシュレータ８０の複数の第２コンタクト取付溝８４ｂにそれぞれ取り付けられている。

　コンタクト１００の係止部１０３は、インシュレータ８０のコンタクト取付溝８４に係止する。このとき、コンタクト１００の弾性接触片１０４は、コンタクト取付溝８４の内部で前後方向に沿って弾性変形可能に配置されている。弾性接触片１０４の接触部１０５は、コンタクト取付溝８４から露出して嵌合凹部８１の内部に位置する。

　遮蔽部材１１０の第１遮蔽部１１１及び第２遮蔽部１１２の略全体は、インシュレータ８０の内部に配置されている取付溝８５に係止する。遮蔽部材１１０は、インシュレータ８０に取り付けられている。

　以上のような構造の接続対象物７０では、例えば、回路基板ＣＢ２の実装面に配置された回路形成面に実装される。より具体的には、金具９０の実装部９１は、回路基板ＣＢ２上のパターンに塗布したはんだペーストに載置される。コンタクト１００の実装部１０１は、回路基板ＣＢ２上のパターンに塗布したはんだペーストに載置される。遮蔽部材１１０の実装部１１４は、回路基板ＣＢ２上のパターンに塗布したはんだペーストに載置される。

　リフロー炉などにおいて各はんだペーストを加熱溶融することで、実装部９１、実装部１０１、及び実装部１１４は、上記パターンにはんだ付けされる。結果、接続対象物７０の回路基板ＣＢ２への実装が完了する。回路基板ＣＢ２の回路形成面には、例えば、カメラモジュール及びセンサなどを含む接続対象物７０とは別の電子部品が実装される。

　図１７は、図１のXVII－XVII矢線に沿った断面図である。図１７を主に参照しながら、フローティング構造を有するコネクタ１０の動作について主に説明する。

　コンタクト５０の実装部５２が回路基板ＣＢ１に対してはんだ付けされることで、第１インシュレータ２０は、回路基板ＣＢ１に対して固定される。第１インシュレータ２０に取り付けられている第２遮蔽部材６０ｂも、回路基板ＣＢ１に対して固定される。第２インシュレータ３０は、コンタクト５０が弾性変形することで、回路基板ＣＢ１に固定された第１インシュレータ２０に対して移動可能となる。第２インシュレータ３０に取り付けられている第１遮蔽部材６０ａも、第２インシュレータ３０の移動に伴って第１インシュレータ２０に対し相対的に移動可能である。例えば、第１遮蔽部６１ａは、第２インシュレータ３０の移動に伴って第１インシュレータ２０に対し相対的に移動可能である。このとき、遮蔽部材６０において第１遮蔽部材６０ａと第２遮蔽部材６０ｂとを接続している接続部６７が弾性変形する。

　図４から理解されるとおり、第１インシュレータ２０の第２規制部２３ｂは、第１インシュレータ２０に対する第２インシュレータ３０の前後方向への過剰な移動を規制する。例えば、第２インシュレータ３０がコンタクト５０の弾性変形に伴い設計値を超えて大きく前後方向に移動すると、第２インシュレータ３０の第２被規制部３６ｂが第２規制部２３ｂに接触する。これにより、第２インシュレータ３０は、前後方向の外側にそれ以上移動しない。

　第１インシュレータ２０の第１規制部２３ａは、第１インシュレータ２０に対する第２インシュレータ３０の左右方向への過剰な移動を規制する。例えば、第２インシュレータ３０がコンタクト５０の弾性変形に伴い設計値を超えて大きく左右方向に移動すると、第２インシュレータ３０の第１被規制部３６ａが第１規制部２３ａに接触する。これにより、第２インシュレータ３０は、左右方向の外側にそれ以上移動しない。

　以上のようなフローティング構造を有するコネクタ１０に対して接続対象物７０の上下方向の向きを逆にした状態で、コネクタ１０及び接続対象物７０の前後位置及び左右位置を略一致させながら、互いを上下方向に対向させる。その後、接続対象物７０を下方に移動させる。このとき、互いの位置が例えば前後左右方向に多少ずれていても、コネクタ１０のフローティング構造により第２インシュレータ３０が第１インシュレータ２０に対して相対的に移動する。

　より具体的には、第２インシュレータ３０の嵌合凸部３２が、インシュレータ８０の嵌合凹部８１に誘い込まれる。接続対象物７０を下方にさらに移動させると、第２インシュレータ３０の嵌合凸部３２とインシュレータ８０の嵌合凹部８１とが互いに嵌合する。このとき、第２インシュレータ３０の嵌合凹部３３とインシュレータ８０の嵌合凸部８２とが互いに嵌合する。

　図１７に示すとおり、コネクタ１０の第２インシュレータ３０と接続対象物７０のインシュレータ８０とが互いに嵌合した嵌合状態で、コネクタ１０のコンタクト５０と接続対象物７０のコンタクト１００とが互いに接触する。より具体的には、コンタクト５０の接触部５７とコンタクト１００の接触部１０５とが互いに接触する。第１コンタクト５０ａの接触部５７ａと第１コンタクト１００ａの接触部１０５とが互いに接触する。第２コンタクト５０ｂの接触部５７ｂと第２コンタクト１００ｂの接触部１０５とが互いに接触する。このとき、コンタクト１００の弾性接触片１０４は、前後方向に沿って若干弾性変形し、コンタクト取付溝８４の内部で前後方向に沿って弾性変位する。

　以上により、コネクタ１０と接続対象物７０とは、完全に接続される。このとき、コンタクト５０及びコンタクト１００を介して、回路基板ＣＢ１と回路基板ＣＢ２とが電気的に接続される。

　コネクタ１０と接続対象物７０とが互いに嵌合する嵌合状態で、第１遮蔽部材６０ａと遮蔽部材１１０とが互いに接触する。より具体的には、遮蔽部材１１０の弾性接触片１１３は、第１遮蔽部材６０ａの第１遮蔽部６１ａの左右方向の内面と接触する。

　以下では、主にコネクタ１０に着目してその効果に関する説明を行うが、コネクタモジュール１及び電子機器についても同様の説明が当てはまる。

　以上のような一実施形態に係るコネクタ１０によれば、可動インシュレータの可動性を維持しながら特性インピーダンスの調整が容易となる。コネクタ１０は、可動インシュレータの可動性を維持しながら信号伝送における良好な伝送特性を得ることが可能である。

　コネクタ１０では、一対のコンタクト５０のうち一のコンタクト５０において、弾性部５４の少なくとも一部で第１面が他のコンタクト５０の弾性部５４の第１面と対向する。一対のコンタクト５０は、コンタクト５０の板厚方向に直交する、より広い面積を有する第１面同士で互いに対向する。これにより、一対のコンタクト５０の間でコンデンサと同様の効果を得ることができる。静電容量をＣとすると、このときの特性インピーダンスＺは、静電容量Ｃに依存する。例えば、特性インピーダンスＺは、静電容量Ｃの平方根と反比例する、又は静電容量Ｃと反比例する。

　したがって、コンデンサの対向面積を広くして静電容量Ｃを大きくすることで、特性インピーダンスが減少する。コネクタ１０は、一対の弾性部５４が第２面で互いに対向する場合と比較して、一対のコンタクト５０間の配列方向の設計上妥当な間隔を維持しつつ、特性インピーダンスの調整を可能にする。これにより、コンタクト５０の弾性部５４における板厚及びその延在方向に直交する方向の第１面の幅を維持しながらも、特性インピーダンスの調整が可能となる。コネクタ１０は、コンタクト５０の弾性部５４における板厚及びその延在方向に直交する方向の第１面の幅を維持可能であるので、第２インシュレータ３０の可動性の低下を軽減するとともに、コネクタ１０の大型化も軽減可能である。

　逆に、コネクタ１０は、コンタクト５０の弾性部５４における延在方向に直交する方向の第１面の幅を自由に変更して特性インピーダンスの調整を行うことも容易である。したがって、コネクタ１０は、一対の弾性部５４が第２面で互いに対向する場合と比較して、設計の自由度を向上させることが可能である。

　以上により、コネクタ１０は、コンタクト５０の弾性部５４におけるコンデンサの構成に基づいて特性インピーダンスの値を理想値に整合させやすくする。コネクタ１０は、第２インシュレータ３０の可動性を維持しながら信号伝送における伝送特性を向上可能である。コネクタ１０は、その設計の自由度を向上させながら、高速伝送に必要な特性インピーダンスの調整と可動インシュレータの可動性との両立を実現可能である。

　コネクタ１０では、一対のコンタクト５０のうち一のコンタクト５０において、第１接続部５３及び第２接続部５５の少なくとも一方が第１部分を有する。これにより、一のコンタクト５０の弾性部５４を他のコンタクト５０の弾性部５４に複数対のコンタクト５０の配列方向に沿って近づけることが可能になる。したがって、一対の弾性部５４によるコンデンサの静電容量Ｃがさらに大きくなる。特性インピーダンスがさらに減少する。以上により、コンタクト５０の設計の自由度を向上させながら、特性インピーダンスの調整と可動インシュレータの可動性との両立を実現可能であるという上記の効果がより顕著となる。

　一対の弾性部５４の少なくとも一部が第１面同士で複数対のコンタクト５０の配列方向に互いに対向する。これにより、弾性部５４において当該配列方向に省スペース化を実現しつつ、コンタクト５０における特性インピーダンスの調整と可動インシュレータの可動性との両立に関する上記の効果がより顕著となる。

　一のコンタクト５０において、第１接続部５３及び第２接続部５５の少なくとも一方が第２部分を有する。これにより、コネクタ１０は、弾性部５４が弾性変形したときの応力などの影響を、対応する基部からコンタクト５０の端部までに位置する構成部へ及ぼしにくくする。例えば、コネクタ１０は、弾性部５４が弾性変形したときに実装部５２で生じる応力を低減可能である。したがって、コネクタ１０は、はんだクラックなどの実装部５２の破損を軽減可能であり、製品としての信頼性を向上可能である。

　一対の第１基部５１が第２面同士で複数対のコンタクト５０の配列方向に互いに対向する。これにより、コネクタ１０は、弾性部５４と実装部５２との間に第１基部５１に含まれる第１被保持部を設ける設計が可能になるので、弾性部５４が弾性変形したときに実装部５２で生じる応力をより低減させることが可能である。したがって、コネクタ１０は、はんだクラックなどの実装部５２の破損をさらに軽減可能であり、製品としての信頼性をより向上させることが可能である。加えて、コネクタ１０は、係止部分のスタブを軽減可能であるので、スタブにおける伝送信号の分岐などの発生を軽減可能である。したがって、コネクタ１０は、信号伝送における伝送特性を向上可能である。

　一対の第２基部５６が第２面同士で複数対のコンタクト５０の配列方向に互いに対向する。これにより、コネクタ１０は、弾性部５４と接触部５７との間に第２基部５６に含まれる第２被保持部を設ける設計が可能になるので、弾性部５４が弾性変形したときに接触部５７で生じる応力をより低減させることが可能である。したがって、コネクタ１０は、接触部５７における接続対象物７０のコンタクト１００との接触信頼性を向上させて、製品としての信頼性をより向上させることが可能である。加えて、コネクタ１０は、係止部分のスタブを軽減可能であるので、スタブにおける伝送信号の分岐などの発生を軽減可能である。したがって、コネクタ１０は、信号伝送における伝送特性を向上可能である。

　コネクタ１０は、一対の弾性部５４の距離Ｌ０が距離Ｌ１及び距離Ｌ２の少なくとも一方よりも短いことで、特性インピーダンスが上昇しやすい弾性部５４での特性インピーダンスを容易に低下させることができる。コネクタ１０は、その設計の自由度を向上させながら、高速伝送に必要な特性インピーダンスの調整と可動インシュレータの可動性との両立を実現可能であるという上記の効果をより顕著に奏する。

　コネクタ１０では、複数対のコンタクト５０の配列方向から視たときに、一対の弾性部５４が互いに重なる幅が一対の第１基部５１が互いに重なる幅及び一対の第２基部５６が互いに重なる幅の少なくとも一方よりも大きい。これにより、コネクタ１０は、一対の弾性部５４によるコンデンサの対向面積を広くして静電容量Ｃをさらに大きくするが可能である。したがって、コンタクト５０の設計の自由度を向上させながら、特性インピーダンスの調整と可動インシュレータの可動性との両立を実現可能であるという上記の効果がより顕著となる。

　コネクタ１０は、一対のコンタクト５０が複数対のコンタクト５０の配列方向に沿って互いに線対称となるように配置されていることで、一対のコンタクト５０間の対称性を向上させて差動伝送特性を向上させることが可能である。従来の同一形状を有する一対のコンタクトでは、一対のコンタクトのピッチ間隔、すなわち一対の実装部同士の配列方向における間隔によって弾性部の間隔も定まっていた。このような従来のコンタクトと異なり、コネクタ１０では、一対のコンタクト５０が互いに異なる形状を有するため、ピッチ間隔を変えずに一対の弾性部５４において互いに対向する一対の第１面同士の左右方向の間隔を変えることができる。

　コネクタ１０は、一対のコンタクト５０において一対の第１切欠部５８がそれぞれ配置されていることで、コンタクト５０の折り曲げを容易にする。コンタクト５０の製造時に、第１接続部５３における屈曲構造を作製することが容易である。コネクタ１０は、一対のコンタクト５０において一対の第２切欠部５９がそれぞれ配置されていることで、コンタクト５０の折り曲げを容易にする。コンタクト５０の製造時に、第２接続部５５における屈曲構造を作製することが容易である。

　コネクタ１０は、一対のコンタクト５０について一の対と他の対との間に配置されている遮蔽部材６０を有することで、ノイズ遮蔽効果を向上させることが可能である。例えば、複数対のコンタクト５０に対する外部からの電磁波ノイズの流入、及び複数対のコンタクト５０から外部への電磁波ノイズの流出が効果的に軽減される。例えば、複数のコンタクト５０間のクロストークなどが効果的に軽減される。結果として、コネクタ１０は、高速伝送においても、高周波信号に対する良好な伝送特性を得ることが可能となる。以上のような効果は、遮蔽部材６０が、一のコンタクト５０と他のコンタクト５０とを遮蔽するような場合、及び３つ以上のコンタクト５０を１組として一の組と他の組とを遮蔽するような場合についての後述の変形例に対しても同様に当てはまる。

　以上のような一実施形態に係るコネクタ１０によれば、フローティング構造を用いた場合であっても、信号伝送における良好な伝送特性を得ることが可能である。コネクタ１０は、第１遮蔽部材６０ａが第１遮蔽部６１ａを有することで、コネクタ１０の長手方向において、上記のノイズ遮蔽効果の向上に関する効果を奏する。

　コネクタ１０では、第１遮蔽部６１ａは、第２インシュレータ３０の移動に伴って第１インシュレータ２０に対し相対的に移動可能であることで、コンタクト５０において第２インシュレータ３０側に配置されている部分と共に移動可能である。したがって、フローティング動作時においても、第１遮蔽部６１ａとコンタクト５０との接触が軽減される。

　コネクタ１０は、第１遮蔽部材６０ａが第２遮蔽部６２ａを有することで、コネクタ１０の短手方向において、上記のノイズ遮蔽効果の向上に関する効果を奏する。

　コネクタ１０は、第１遮蔽部材６０ａに加えて第２遮蔽部材６０ｂも有することで、上記のノイズ遮蔽効果の向上に関する効果をより顕著に奏する。

　コネクタ１０は、第２遮蔽部材６０ｂが第３遮蔽部６１ｂを有することで、コネクタ１０の長手方向において、上記のノイズ遮蔽効果の向上に関する効果をより顕著に奏する。

　コネクタ１０は、第２遮蔽部材６０ｂが第４遮蔽部６２ｂを有することで、コネクタ１０の短手方向において、上記のノイズ遮蔽効果の向上に関する効果をより顕著に奏する。

　コネクタ１０は、第１遮蔽部材６０ａと第２遮蔽部材６０ｂとが互いに接続されていることで、第１遮蔽部材６０ａ及び第２遮蔽部材６０ｂを一の遮蔽部材６０として構成することが可能であり、上記のノイズ遮蔽効果をさらに向上させることが可能である。

　コネクタ１０は、第１遮蔽部材６０ａが第１方向及び第２方向の少なくとも一方に複数配列されていることで、上記のノイズ遮蔽効果を全体的にさらに向上させることが可能である。

　コネクタ１０は、第２遮蔽部材６０ｂが第１方向及び第２方向の少なくとも一方に複数配列されていることで、上記のノイズ遮蔽効果を全体的にさらに向上させることが可能である。

　コネクタ１０は、第２基部５６と第１遮蔽部材６０ａとの間隔が、第２インシュレータ３０の移動時にも一定であることで、コンタクト５０の第２基部５６における特性インピーダンスの乱れを軽減可能である。したがって、コネクタ１０は、フローティング構造を用いた場合であっても、信号伝送における良好な伝送特性を得ることが可能である。

　コンタクト５０の弾性部５４と第１遮蔽部材６０ａとの間隔が第２基部５６と第１遮蔽部材６０ａとの間隔よりも大きい。これにより、コネクタ１０は、弾性部５４の弾性変形に伴って弾性部５４と第１遮蔽部材６０ａとの間隔が変化したときであっても、特性インピーダンスの変化を軽減可能である。

　コンタクト５０の弾性部５４と第２遮蔽部材６０ｂとの間隔が第１基部５１と第２遮蔽部材６０ｂとの間隔よりも大きい。これにより、コネクタ１０は、弾性部５４の弾性変形に伴って弾性部５４と第２遮蔽部材６０ｂとの間隔が変化したときであっても、特性インピーダンスの変化を軽減可能である。

　コネクタ１０は、第１基部５１と第２遮蔽部材６０ｂとの間隔が、第２インシュレータ３０の移動時にも一定であることで、コンタクト５０の第１基部５１における特性インピーダンスの乱れを軽減可能である。したがって、コネクタ１０は、フローティング構造を用いた場合であっても、信号伝送における良好な伝送特性を得ることが可能である。

　コネクタモジュール１は、嵌合状態で、第１遮蔽部材６０ａと遮蔽部材１１０とが互いに接触することで、第１遮蔽部材６０ａ及び遮蔽部材１１０を一の遮蔽部材としてみなすことが可能であり、上記のノイズ遮蔽効果をさらに向上させることが可能である。

　コンタクト５０が弾性係数の小さい金属材料を含むことで、コネクタ１０は、第２インシュレータ３０にかかる力が小さい場合であっても、必要とされる第２インシュレータ３０の可動量を確保できる。第２インシュレータ３０は、第１インシュレータ２０に対して滑らかに移動することができる。これにより、コネクタ１０は、接続対象物７０と嵌合するときの位置ずれを容易に吸収できる。

　コネクタ１０は、何らかの外的要因によって発生する振動をコンタクト５０の弾性変形により吸収する。これにより、コンタクト５０の実装部５２に大きな力が加わる可能性が軽減される。したがって、回路基板ＣＢ１との接続部分の破損が軽減される。回路基板ＣＢ１と実装部５２との接続部分のはんだにクラックが入ることを軽減できる。したがって、コネクタ１０と接続対象物７０とが接続されている状態であっても、接続信頼性が向上する。

　金具４０が第１インシュレータ２０に圧入されて、実装部４１が回路基板ＣＢ１にはんだ付けされることで、金具４０は、第１インシュレータ２０を回路基板ＣＢ１に対して安定して固定できる。金具４０により、回路基板ＣＢ１に対する第１インシュレータ２０の実装強度が向上する。

　本開示は、その精神又はその本質的な特徴から離れることなく、上述した実施形態以外の他の所定の形態で実現できることは当業者にとって明白である。したがって、先の記述は例示的であり、これに限定されない。開示の範囲は、先の記述によってではなく、付加した請求項によって定義される。あらゆる変更のうちその均等の範囲内にあるいくつかの変更は、その中に包含されるとする。

　例えば、上述した各構成部の形状、大きさ、配置、向き、及び個数は、上記の説明及び図面における図示の内容に限定されない。各構成部の形状、大きさ、配置、向き、及び個数は、その機能を実現できるのであれば、任意に構成されてもよい。

　上述したコネクタ１０及び接続対象物７０の組立方法は、上記の説明の内容に限定されない。コネクタ１０及び接続対象物７０の組立方法は、それぞれの機能が発揮されるように組み立てることができるのであれば、任意の方法であってもよい。

　例えば、金具４０、コンタクト５０、及び遮蔽部材６０の少なくとも１つは、圧入ではなくインサート成形によって第１インシュレータ２０と一体的に成形されてもよい。例えば、コンタクト５０及び遮蔽部材６０の少なくとも一方は、圧入ではなくインサート成形によって第２インシュレータ３０と一体的に成形されてもよい。例えば、金具９０、コンタクト１００、及び遮蔽部材１１０の少なくとも１つは、圧入ではなくインサート成形によってインシュレータ８０と一体的に成形されてもよい。

　上記実施形態では、一対の弾性部５４の全体は、第１面同士で対向すると説明したが、これに限定されない。一対の弾性部５４の一部が、第１面同士で対向していてもよい。一対の弾性部５４の残りの一部は、第２面同士で対向してもよいし、一方が第１面及び他方が第２面となるように対向してもよい。

　上記実施形態では、第１接続部５３ａ及び第２接続部５５ａは、第１部分５３ａ１及び第１部分５５ａ１をそれぞれ有すると説明したが、これに限定されない。第１接続部５３ａ及び第２接続部５５ａのいずれか一方のみが、第１部分を有してもよいし、いずれも第１部分を有さなくてもよい。

　上記実施形態では、第１接続部５３ｂ及び第２接続部５５ｂは、第１部分５３ｂ１及び第１部分５５ｂ１をそれぞれ有すると説明したが、これに限定されない。第１接続部５３ｂ及び第２接続部５５ｂのいずれか一方のみが、第１部分を有してもよいし、いずれも第１部分を有さなくてもよい。

　上記実施形態では、コンタクト５０は、圧延面の向きが各構成部で異なると説明したが、これに限定されない。コンタクト５０は、圧延面が所定の方向、例えば前後方向を向く面として各構成部で同一であってもよい。

　上記実施形態では、一対の弾性部５４は、第１面同士で複数対のコンタクト５０の配列方向に互いに対向すると説明したが、これに限定されない。一対の弾性部５４は、第１面同士で任意の方向に互いに対向してもよい。例えば、圧延面が前後方向を向く面として各構成部で同一であるような上記の変形例に係るコンタクト５０の場合、一対の弾性部５４は、第１面同士で前後方向に互いに対向してもよい。

　このような変形例では、一対の弾性部５４において互いに対向する一対の第１面同士の前後方向の間隔は、一対の第１基部５１同士の前後方向の間隔及び一対の第２基部５６同士の前後方向の間隔の少なくとも一方よりも大きくてもよい。従来の同一形状を有する一対のコンタクトでは、一対のコンタクトのピッチ間隔、すなわち一対の実装部同士の配列方向における間隔によって弾性部の間隔も定まっていた。このような従来のコンタクトと異なり、コネクタ１０では、一対のコンタクト５０が互いに異なる形状を有するため、ピッチ間隔を変えずに一対の弾性部５４において互いに対向する一対の第１面同士の前後方向の間隔を変えることができる。当該変形例では、弾性部５４は、コンタクト５０において弾性変形しやすいように、弾性部５４の左右方向の外側が切り欠かれて、一対の弾性部５４同士が前後方向に対向しつつ左右方向における弾性部５４の幅が小さくてもよい。

　当該変形例では、第１基部５１と弾性部５４とを接続する第１接続部５３の第１平面は、弾性部５４の第１平面と同一平面内に位置してもよい。第１接続部５３は、弾性部５４を他のコンタクト５０の弾性部５４に複数対のコンタクト５０の配列方向に沿って近づけるように当該配列方向に沿って他のコンタクト５０側に延出する部分を有してもよい。第１接続部５３は、当該部分から嵌合方向の弾性部５４側に屈曲する部分をさらに有してもよい。より具体的には、第１接続部５３は、当該部分から略９０°の角度で嵌合方向の弾性部５４側に屈曲する部分をさらに有してもよい。

　当該変形例では、第２基部５６と弾性部５４とを接続する第２接続部５５の第１平面は、弾性部５４の第１平面と同一平面内に位置してもよい。第２接続部５５は、弾性部５４を他のコンタクト５０の弾性部５４に複数対のコンタクト５０の配列方向に沿って近づけるように当該配列方向に沿って他のコンタクト５０側に延出する部分を有してもよい。第２接続部５５は、当該部分から嵌合方向の弾性部５４側に屈曲する部分をさらに有してもよい。より具体的には、第２接続部５５は、当該部分から略９０°の角度で嵌合方向の弾性部５４側に屈曲する部分をさらに有してもよい。

　上記実施形態では、第１接続部５３ａ及び第２接続部５５ａは、第２部分５３ａ２及び第２部分５５ａ２をそれぞれ有すると説明したが、これに限定されない。第１接続部５３ａ及び第２接続部５５ａのいずれか一方のみが、第２部分を有してもよいし、いずれも第２部分を有さなくてもよい。

　上記実施形態では、第１接続部５３ｂ及び第２接続部５５ｂは、第２部分５３ｂ２及び第２部分５５ｂ２をそれぞれ有すると説明したが、これに限定されない。第１接続部５３ｂ及び第２接続部５５ｂのいずれか一方のみが、第２部分を有してもよいし、いずれも第２部分を有さなくてもよい。

　上記実施形態では、一対の第１基部５１は、コンタクト５０の板厚方向に平行な第２面同士で複数対のコンタクト５０の配列方向に互いに対向すると説明したが、これに限定されない。一対の第１基部５１は、第１面同士で対向してもよいし、一方が第１面及び他方が第２面となるように対向してもよい。一対の第１基部５１は、任意の方向に互いに対向してもよい。

　上記実施形態では、一対の第２基部５６は、コンタクト５０の板厚方向に平行な第２面同士で複数対のコンタクト５０の配列方向に互いに対向すると説明したが、これに限定されない。一対の第２基部５６は、第１面同士で対向してもよいし、一方が第１面及び他方が第２面となるように対向してもよい。一対の第２基部５６は、任意の方向に互いに対向してもよい。

　上記実施形態では、複数対のコンタクト５０の配列方向において、一対の弾性部５４の一対の中心線間の距離Ｌ０は、一対の第１基部５１の一対の中心線間の距離Ｌ１及び一対の第２基部５６の一対の中心線間の距離Ｌ２よりも短いと説明したが、これに限定されない。距離Ｌ０は、距離Ｌ１及び距離Ｌ２のいずれか一方よりも短くてもよい。

　上記実施形態では、複数対のコンタクト５０の配列方向から視たときに、コンタクト５０の延在方向に直交する方向において、一対の弾性部５４が互いに重なる幅は、一対の第１基部５１が互いに重なる幅及び一対の第２基部５６が互いに重なる幅よりも大きいと説明したが、これに限定されない。一対の弾性部５４が互いに重なる幅は、一対の第１基部５１が互いに重なる幅及び一対の第２基部５６が互いに重なる幅のいずれか一方よりも大きくてもよい。

　上記実施形態では、一対のコンタクト５０は、複数対のコンタクト５０の配列方向に沿って互いに線対称となるように配置されていると説明したが、これに限定されない。一対のコンタクト５０は、複数対のコンタクト５０の配列方向に沿って互いに非対称となるように配置されていてもよい。

　上記実施形態では、第１接続部５３及び第２接続部５５において、一対のコンタクト５０の間に第１インシュレータ２０及び第２インシュレータ３０のいずれも介在していないが、これに限定されない。第１接続部５３及び第２接続部５５の少なくとも一方において、一対のコンタクト５０の間にインシュレータが介在してもよい。例えば、第１接続部５３において、一対のコンタクト５０の間に第１インシュレータ２０が介在してもよい。例えば、第２接続部５５において、一対のコンタクト５０の間に第２インシュレータ３０が介在してもよい。

　インシュレータが介在する以上のような構成に限定されず、第１接続部５３及び第２接続部５５の少なくとも一方において、一対のコンタクト５０の間に絶縁フィルムなどの他の絶縁体が介在してもよい。第１接続部５３及び第２接続部５５の少なくとも一方において、一対のコンタクト５０の少なくとも一方の表面に樹脂などの絶縁体が付着していてもよい。加えて、コネクタ１０は、遮蔽部材を付加的に有してもよい。当該遮蔽部材は、一対の弾性部５４を隠すように、第２インシュレータ３０に配置されている全ての嵌合凹部３３を上方から覆ったり、第１遮蔽部材６０ａにおいて前後方向の外側で隙間の部分を前後方向の外側から覆ったりする。

　以上により、コネクタ１０は、複数対のコンタクト５０の配列方向における間隔が狭い一対の弾性部５４同士が互いに接触したり、一対の弾性部５４の間に異物が混入して短絡したりすることを軽減可能である。

　上記実施形態では、コネクタ１０は、一対のコンタクト５０について一の対と他の対との間に配置されている遮蔽部材６０をさらに有すると説明したが、これに限定されない。コネクタ１０は、このような遮蔽部材６０を有さなくてもよい。

　上記実施形態では、遮蔽部材６０は、上面視において、矩形の連続する３辺に沿った形状であると説明したが、これに限定されない。遮蔽部材６０は、上面視において、完全な矩形状であってもよいし、円形状、半円状、Ｕ字状、及びＣ字状などの任意の他の形状であってもよい。

　上記実施形態では、遮蔽部材６０の各面が平面であると説明したが、これに限定されない。遮蔽部材６０の各面は、曲面であってもよい。遮蔽部材６０の各面は、遮蔽部材６０の遮蔽に関する上述した効果を維持できるのであれば、切り欠き及び孔などの構成を一部に有してもよい。

　上記実施形態では、遮蔽部材６０は、一対のコンタクト５０について一の対と他の対とを遮蔽すると説明したが、これに限定されない。遮蔽部材６０は、一のコンタクト５０と他のコンタクト５０とを遮蔽してもよいし、３つ以上のコンタクト５０を１組として一の組と他の組とを遮蔽してもよい。

　上記実施形態では、遮蔽部材６０は、第１インシュレータ２０及び第２インシュレータ３０の両方に取り付けられていると説明したが、これに限定されない。遮蔽部材６０は、第１インシュレータ２０及び第２インシュレータ３０のいずれか一方にのみ取り付けられていてもよいし、いずれにも取り付けられておらず、回路基板ＣＢ１にのみ取り付けられていてもよい。

　上記実施形態では、第１遮蔽部６１ａは、第１遮蔽部材６０ａにおいて左右方向に一対配置されていると説明したが、これに限定されない。第１遮蔽部６１ａは、第１遮蔽部材６０ａにおいて左右方向のいずれか一方側のみに配置されていてもよい。

　上記実施形態では、第１遮蔽部６１ａは、第２インシュレータ３０の移動に伴って第１インシュレータ２０に対し相対的に移動可能であると説明したが、これに限定されない。第１遮蔽部６１ａを含む第１遮蔽部材６０ａは、固定されていてもよい。

　上記実施形態では、第１遮蔽部材６０ａは第２遮蔽部６２ａを有すると説明したが、これに限定されない。第１遮蔽部材６０ａは第２遮蔽部６２ａを有さなくてもよい。

　上記実施形態では、コネクタ１０は、第２遮蔽部材６０ｂを有すると説明したが、これに限定されない。コネクタ１０は、第２遮蔽部材６０ｂを有さずに、第１遮蔽部材６０ａのみを有してもよい。

　上記実施形態では、第２遮蔽部材６０ｂは第３遮蔽部６１ｂを有すると説明したが、これに限定されない。第２遮蔽部材６０ｂは第３遮蔽部６１ｂを有さなくてもよい。

　上記実施形態では、第３遮蔽部６１ｂは、第２遮蔽部材６０ｂにおいて左右方向に一対配置されていると説明したが、これに限定されない。第３遮蔽部６１ｂは、第２遮蔽部材６０ｂにおいて左右方向のいずれか一方側のみに配置されていてもよい。

　上記実施形態では、第２遮蔽部材６０ｂは第４遮蔽部６２ｂを有すると説明したが、これに限定されない。第２遮蔽部材６０ｂは第４遮蔽部６２ｂを有さなくてもよい。

　上記実施形態では、第１遮蔽部材６０ａと第２遮蔽部材６０ｂとは、互いに接続されていると説明したが、これに限定されない。第１遮蔽部材６０ａと第２遮蔽部材６０ｂとは、互いに接続されていなくてもよい。

　上記実施形態では、第２遮蔽部材６０ｂは、第１方向及び第２方向に複数配列されていると説明したが、これに限定されない。第２遮蔽部材６０ｂは、第１方向及び第２方向のいずれか一方にのみ複数配列されていてもよいし、いずれの方向にも複数配列されていなくてもよい。

　上記実施形態では、隣り合う一対の第２遮蔽部材６０ｂは、互いに接続されていないが、これに限定されない。隣り合う一対の第２遮蔽部材６０ｂは、互いに接続されていてもよい。例えば、隣り合う一対の第２遮蔽部材６０ｂは、第１遮蔽部材６０ａと第２遮蔽部材６０ｂとを接続する接続部６７と同様の構成部に基づいて互いに接続されていてもよい。

　コネクタ１０は、隣り合う一対の第２遮蔽部材６０ｂが互いに接続されていることで、隣り合う一対の第２遮蔽部材６０ｂを一の遮蔽部材６０として構成することが可能であり、上記のノイズ遮蔽効果をさらに向上させることが可能である。

　上記実施形態では、第１方向において隣り合う一対の第２遮蔽部材６０ｂは、一対の第４遮蔽部６２ｂによる面接触を介して互いに接触していると説明したが、これに限定されない。隣り合う一対の第２遮蔽部材６０ｂは、このような面接触に代えて、又は加えて第１ばね片６５ｂ又は第２ばね片６６ｂにおいて互いに摺動するような接触構造を有してもよい。

　上記実施形態では、第１基部５１と第２遮蔽部材６０ｂとの間隔は、第２インシュレータ３０が第１インシュレータ２０に対し相対的に移動した際も一定であると説明したが、これに限定されない。第１基部５１と第２遮蔽部材６０ｂとの間隔は、第２インシュレータ３０が第１インシュレータ２０に対し相対的に移動した際に変化してもよい。

　このような場合であっても、一対のコンタクト５０同士がその配列方向に沿って互いに近接しているため、第２遮蔽部材６０ｂに依存することなく、一対のコンタクト５０間で特性インピーダンスの調整は可能である。したがって、一対のコンタクト５０同士がその配列方向に沿って互いに大きく離間するような場合と異なり、特性インピーダンスが乱れないようにコンタクト５０と第２遮蔽部材６０ｂとの間の間隔を一定にすることは必須ではない。上記実施形態では、特性インピーダンスの調整という観点では、コネクタ１０は、第２遮蔽部材６０ｂを有さなくてもよい。

　上記実施形態では、第１遮蔽部材６０ａは、第１方向及び第２方向に複数配列されていると説明したが、これに限定されない。第１遮蔽部材６０ａは、第１方向及び第２方向のいずれか一方にのみ複数配列されていてもよいし、いずれの方向にも複数配列されていなくてもよい。

　上記実施形態では、隣り合う一対の第１遮蔽部材６０ａは、互いに接続されていないが、これに限定されない。隣り合う一対の第１遮蔽部材６０ａは、互いに接続されていてもよい。例えば、隣り合う一対の第１遮蔽部材６０ａは、第１遮蔽部材６０ａと第２遮蔽部材６０ｂとを接続する接続部６７と同様の構成部に基づいて互いに接続されていてもよい。例えば、隣り合う一対の第１遮蔽部材６０ａは、第１ばね片６５ｂ又は第２ばね片６６ｂと同様の構成部に基づいて互いに摺動するような接触構造を有してもよい。

　コネクタ１０は、隣り合う一対の第１遮蔽部材６０ａが互いに接続されていることで、隣り合う一対の第１遮蔽部材６０ａを一の遮蔽部材６０として構成することが可能であり、上記のノイズ遮蔽効果をさらに向上させることが可能である。

　上記実施形態では、第２基部５６と第１遮蔽部材６０ａとの間隔は、第２インシュレータ３０が第１インシュレータ２０に対し相対的に移動した際も一定であると説明したが、これに限定されない。第２基部５６と第１遮蔽部材６０ａとの間隔は、第２インシュレータ３０が第１インシュレータ２０に対し相対的に移動した際に変化してもよい。

　このような場合であっても、一対のコンタクト５０同士がその配列方向に沿って互いに近接しているため、第１遮蔽部材６０ａに依存することなく、一対のコンタクト５０間で特性インピーダンスの調整は可能である。したがって、一対のコンタクト５０同士がその配列方向に沿って互いに大きく離間するような場合と異なり、特性インピーダンスが乱れないようにコンタクト５０と第１遮蔽部材６０ａとの間の間隔を一定にするような第１遮蔽部材６０ａの複雑な可動構造は必須ではない。上記実施形態では、特性インピーダンスの調整という観点では、コネクタ１０は、第１遮蔽部材６０ａを有さなくてもよい。

　上記実施形態では、コンタクト５０の弾性部５４と第１遮蔽部材６０ａとの間隔は、第２基部５６と第１遮蔽部材６０ａとの間隔よりも大きいと説明したが、これに限定されない。コンタクト５０の弾性部５４と第１遮蔽部材６０ａとの間隔は、第２基部５６と第１遮蔽部材６０ａとの間隔以下であってもよい。

　上記実施形態では、コンタクト５０の弾性部５４と第２遮蔽部材６０ｂとの間隔は、第１基部５１と第２遮蔽部材６０ｂとの間隔よりも大きいと説明したが、これに限定されない。コンタクト５０の弾性部５４と第２遮蔽部材６０ｂとの間隔は、第１基部５１と第２遮蔽部材６０ｂとの間隔以下であってもよい。

　上記実施形態では、第１遮蔽部材６０ａは、第２遮蔽部６２ａの上縁部の中央から上方に向けて直線状に延出する第１被保持部６３ａを有すると説明したが、これに限定されない。第１被保持部６３ａは、第１遮蔽部材６０ａにおいて任意の形状及び任意の配置であってもよい。

　上記実施形態では、第２遮蔽部材６０ｂは、第３遮蔽部６１ｂの前後方向の端部において上端部から上方に向けて直線状に延出する第２被保持部６３ｂを有すると説明したが、これに限定されない。第２被保持部６３ｂは、第２遮蔽部材６０ｂにおいて任意の形状及び任意の配置であってもよい。

　上記実施形態では、コネクタ１０と接続対象物７０とが互いに嵌合する嵌合状態で、第１遮蔽部材６０ａと遮蔽部材１１０とが互いに接触すると説明したが、これに限定されない。嵌合状態で、第１遮蔽部材６０ａと遮蔽部材１１０とは、互いに接触していなくてもよい。

　上記実施形態では、「第１方向」は、一例として前後方向を意味すると説明したが、これに限定されない。第１方向は、接続対象物７０と第２インシュレータ３０とが互いに嵌合するときの嵌合方向と交差する任意の方向であってもよい。

　上記実施形態では、「第２方向」は、一例として左右方向を意味すると説明したが、これに限定されない。第２方向は、接続対象物７０と第２インシュレータ３０とが互いに嵌合するときの嵌合方向及び第１方向と交差する任意の方向であってもよい。

　コンタクト５０は、弾性係数の小さい金属材料を含むと説明したが、これに限定されない。コンタクト５０は、必要とされる弾性変形量を確保できるのであれば、任意の弾性係数を有する金属材料を含んでもよい。

　接続対象物７０は、回路基板ＣＢ２に接続されるリセプタクルコネクタであると説明したが、これに限定されない。接続対象物７０は、コネクタ以外の任意の対象物であってもよい。例えば、接続対象物７０は、ＦＰＣ、フレキシブルフラットケーブル、リジッド基板、又は任意の回路基板のカードエッジであってもよい。

　以上のようなコネクタ１０及びコネクタモジュール１は、電子機器に搭載される。電子機器は、例えば、カメラ、レーダ、ドライブレコーダ、及びエンジンコントロールユニットなどの任意の車載機器を含む。電子機器は、例えば、カーナビゲーションシステム、先進運転支援システム、及びセキュリティシステムなどの車載システムにおいて使用される任意の車載機器を含む。電子機器は、例えば、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、コピー機、プリンタ、ファクシミリ、及び複合機などの任意の情報機器を含む。その他、電子機器は、任意の産業機器を含む。

　このような電子機器は、可動インシュレータの可動性を維持しながら信号伝送における良好な伝送特性を得ることが可能である。コネクタ１０の良好なフローティング構造により回路基板間の位置ずれが吸収されるので、電子機器を組み立てるときの作業性が向上する。電子機器の製造が容易になる。コネクタ１０により回路基板ＣＢ１との接続部分の破損が軽減される。例えば、コンタクト５０の実装部５２におけるはんだクラックなどの破損が軽減される。したがって、コンタクト５０の変形及び破損などの不具合が軽減される。結果として、コネクタ１０を有する電子機器の製品としての信頼性が向上する。

　本開示からは、以下の概念を抽出できる。
（１）
　枠状である第１インシュレータと、
　前記第１インシュレータに対して配置され、前記第１インシュレータに対して相対的に移動可能であり、接続対象物と嵌合する第２インシュレータと、
　前記第１インシュレータ及び前記第２インシュレータに取り付けられている複数対のコンタクトと、
　を備え、
　一対の前記コンタクトの各々は、
　前記第１インシュレータに沿って配置されている第１基部と、
　前記第２インシュレータに沿って配置されている第２基部と、
　前記第１基部から屈曲する第１屈曲部と、
　前記第２基部から屈曲する第２屈曲部と、
　前記第１屈曲部及び前記第２屈曲部の間に配置され、弾性変形可能な弾性部と、
　を有し、
　一対の前記コンタクトのうち一の前記コンタクトにおいて、
　前記弾性部の少なくとも一部で、前記コンタクトの板厚方向に直交する第１面が他の前記コンタクトの前記弾性部の前記第１面と対向し、
　前記第１屈曲部及び前記第２屈曲部の少なくとも一方は、前記弾性部を他の前記コンタクトの前記弾性部に複数対の前記コンタクトの配列方向に沿って近づけるように、対応する基部から前記配列方向に沿って他の前記コンタクトの側に延出する第１部分を有する、
　コネクタ。
（２）
　上記（１）に記載のコネクタであって、
　一対の前記弾性部の少なくとも一部は、前記第１面同士で前記配列方向に互いに対向する、
　コネクタ。
（３）
　上記（１）又は（２）に記載のコネクタであって、
　前記第１部分は、前記配列方向に沿って一対の前記弾性部の間隔が一対の前記コンタクトの配列間隔よりも狭くなるように、対応する前記基部から前記配列方向に沿って他の前記コンタクトの側に延出する、
　コネクタ。
（４）
　上記（１）乃至（３）のいずれか１つに記載のコネクタであって、
　一の前記コンタクトにおいて、前記第１屈曲部及び前記第２屈曲部の少なくとも一方は、前記第１部分から対応する前記基部が配置されている一方のインシュレータと異なる他方のインシュレータの側に屈曲する第２部分を有する、
　コネクタ。
（５）
　上記（１）乃至（４）のいずれか１つに記載のコネクタであって、
　一対の前記第１基部は、前記板厚方向に平行な第２面同士で前記配列方向に互いに対向する、
　コネクタ。
（６）
　上記（１）乃至（５）のいずれか１つに記載のコネクタであって、
　一対の前記第２基部は、前記板厚方向に平行な第２面同士で前記配列方向に互いに対向する、
　コネクタ。
（７）
　上記（１）乃至（６）のいずれか１つに記載のコネクタであって、
　前記配列方向において、一対の前記弾性部の一対の中心線間の距離は、一対の前記第１基部の一対の中心線間の距離及び一対の前記第２基部の一対の中心線間の距離の少なくとも一方よりも短い、
　コネクタ。
（８）
　上記（１）乃至（７）のいずれか１つに記載のコネクタであって、
　前記配列方向から視たときに、前記コンタクトの延在方向に直交する方向において、一対の前記弾性部が互いに重なる幅は、一対の前記第１基部が互いに重なる幅及び一対の前記第２基部が互いに重なる幅の少なくとも一方よりも大きい、
　コネクタ。
（９）
　上記（１）乃至（８）のいずれか１つに記載のコネクタであって、
　一対の前記コンタクトは、前記配列方向に沿って互いに線対称となるように配置されている、
　コネクタ。
（１０）
　上記（１）乃至（９）のいずれか１つに記載のコネクタであって、
　一対の前記コンタクトについて一の対と他の対との間に配置されている遮蔽部材をさらに備える、
　コネクタ。
（１１）
　上記（１）乃至（１０）のいずれか１つに記載のコネクタであって、
　前記第１面は、圧延面であり、
　前記コンタクトの板厚方向に平行な第２面は、破断面である、
　コネクタ。
（１２）
　上記（１）乃至（１１）のいずれか１つに記載のコネクタを備える電子機器。

１　　　　コネクタモジュール
１０　　　コネクタ
２０　　　第１インシュレータ
２１ａ　　開口
２１ｂ　　開口
２２　　　外周壁
２２ａ　　短手壁
２２ｂ　　長手壁
２３ａ　　第１規制部
２３ｂ　　第２規制部
２４　　　金具取付溝
２５　　　コンタクト取付溝
２５ａ　　第１コンタクト取付溝
２５ｂ　　第２コンタクト取付溝
２６　　　取付溝
２７　　　仕切部
３０　　　第２インシュレータ
３１　　　基部
３２　　　嵌合凸部
３３　　　嵌合凹部
３４　　　コンタクト取付溝
３４ａ　　第１コンタクト取付溝
３４ｂ　　第２コンタクト取付溝
３５　　　取付溝
３６　　　被規制部
３６ａ　　第１被規制部
３６ｂ　　第２被規制部
４０　　　金具
４１　　　実装部
４２　　　係止部
４３　　　基部
５０　　　コンタクト
５１　　　第１基部
５２　　　実装部
５３　　　第１接続部（第１屈曲部）
５４　　　弾性部
５５　　　第２接続部（第２屈曲部）
５６　　　第２基部
５７　　　接触部
５８　　　第１切欠部
５９　　　第２切欠部
５０ａ　　第１コンタクト
５１ａ　　第１基部
５１ａ１　第１被保持部
５２ａ　　実装部
５３ａ　　第１接続部（第１屈曲部）
５３ａ１　第１部分
５３ａ２　第２部分
５４ａ　　弾性部
５４ａ１　第１延出部分
５４ａ２　第１屈曲部分
５４ａ３　第２延出部分
５４ａ４　第２屈曲部分
５４ａ５　第３延出部分
５５ａ　　第２接続部（第２屈曲部）
５５ａ１　第１部分
５５ａ２　第２部分
５６ａ　　第２基部
５６ａ１　第２被保持部
５７ａ　　接触部
５８ａ　　第１切欠部
５９ａ　　第２切欠部
５０ｂ　　第２コンタクト
５１ｂ　　第１基部
５１ｂ１　第１被保持部
５２ｂ　　実装部
５３ｂ　　第１接続部（第１屈曲部）
５３ｂ１　第１部分
５３ｂ２　第２部分
５４ｂ　　弾性部
５４ｂ１　第１延出部分
５４ｂ２　第１屈曲部分
５４ｂ３　第２延出部分
５４ｂ４　第２屈曲部分
５４ｂ５　第３延出部分
５５ｂ　　第２接続部（第２屈曲部）
５５ｂ１　第１部分
５５ｂ２　第２部分
５６ｂ　　第２基部
５６ｂ１　第２被保持部
５７ｂ　　接触部
５８ｂ　　第１切欠部
５９ｂ　　第２切欠部
６０　　　遮蔽部材
６０ａ　　第１遮蔽部材
６１ａ　　第１遮蔽部
６２ａ　　第２遮蔽部
６３ａ　　第１被保持部
６０ｂ　　第２遮蔽部材
６１ｂ　　第３遮蔽部
６２ｂ　　第４遮蔽部
６３ｂ　　第２被保持部
６４ｂ　　実装部
６５ｂ　　第１ばね片
６６ｂ　　第２ばね片
６７　　　接続部
７０　　　接続対象物
８０　　　インシュレータ
８１　　　嵌合凹部
８２　　　嵌合凸部
８３　　　金具取付溝
８４　　　コンタクト取付溝
８４ａ　　第１コンタクト取付溝
８４ｂ　　第２コンタクト取付溝
８５　　　取付溝
９０　　　金具
９１　　　実装部
９２　　　係止部
１００　　コンタクト
１００ａ　第１コンタクト
１００ｂ　第２コンタクト
１０１　　実装部
１０２　　接続部
１０３　　係止部
１０４　　弾性接触片
１０５　　接触部
１１０　　遮蔽部材
１１１　　第１遮蔽部
１１２　　第２遮蔽部
１１３　　弾性接触片
１１４　　実装部
ＣＢ１　　回路基板
ＣＢ２　　回路基板
Ｌ０　　　距離
Ｌ１　　　距離
Ｌ２　　　距離

Claims

　枠状である第１インシュレータと、
　前記第１インシュレータに対して配置され、前記第１インシュレータに対して相対的に移動可能であり、接続対象物と嵌合する第２インシュレータと、
　前記第１インシュレータ及び前記第２インシュレータに取り付けられている複数対のコンタクトと、
　を備え、
　一対の前記コンタクトの各々は、
　前記第１インシュレータに沿って配置されている第１基部と、
　前記第２インシュレータに沿って配置されている第２基部と、
　前記第１基部から屈曲する第１屈曲部と、
　前記第２基部から屈曲する第２屈曲部と、
　前記第１屈曲部及び前記第２屈曲部の間に配置され、弾性変形可能な弾性部と、
　を有し、
　一対の前記コンタクトのうち一の前記コンタクトにおいて、
　前記弾性部の少なくとも一部で、前記コンタクトの板厚方向に直交する第１面が他の前記コンタクトの前記弾性部の前記第１面と対向し、
　前記第１屈曲部及び前記第２屈曲部の少なくとも一方は、前記弾性部を他の前記コンタクトの前記弾性部に複数対の前記コンタクトの配列方向に沿って近づけるように、対応する基部から前記配列方向に沿って他の前記コンタクトの側に延出する第１部分を有する、
　コネクタ。
　請求項１に記載のコネクタであって、
　一対の前記弾性部の少なくとも一部は、前記第１面同士で前記配列方向に互いに対向する、
　コネクタ。
　請求項１又は２に記載のコネクタであって、
　前記第１部分は、前記配列方向に沿って一対の前記弾性部の間隔が一対の前記コンタクトの配列間隔よりも狭くなるように、対応する前記基部から前記配列方向に沿って他の前記コンタクトの側に延出する、
　コネクタ。
　請求項１又は２に記載のコネクタであって、
　一の前記コンタクトにおいて、前記第１屈曲部及び前記第２屈曲部の少なくとも一方は、前記第１部分から対応する前記基部が配置されている一方のインシュレータと異なる他方のインシュレータの側に屈曲する第２部分を有する、
　コネクタ。
　請求項１又は２に記載のコネクタであって、
　一対の前記第１基部は、前記板厚方向に平行な第２面同士で前記配列方向に互いに対向する、
　コネクタ。
　請求項１又は２に記載のコネクタであって、
　一対の前記第２基部は、前記板厚方向に平行な第２面同士で前記配列方向に互いに対向する、
　コネクタ。
　請求項１又は２に記載のコネクタであって、
　前記配列方向において、一対の前記弾性部の一対の中心線間の距離は、一対の前記第１基部の一対の中心線間の距離及び一対の前記第２基部の一対の中心線間の距離の少なくとも一方よりも短い、
　コネクタ。
　請求項１又は２に記載のコネクタであって、
　前記配列方向から視たときに、前記コンタクトの延在方向に直交する方向において、一対の前記弾性部が互いに重なる幅は、一対の前記第１基部が互いに重なる幅及び一対の前記第２基部が互いに重なる幅の少なくとも一方よりも大きい、
　コネクタ。
　請求項１又は２に記載のコネクタであって、
　一対の前記コンタクトは、前記配列方向に沿って互いに線対称となるように配置されている、
　コネクタ。
　請求項１又は２に記載のコネクタであって、
　一対の前記コンタクトについて一の対と他の対との間に配置されている遮蔽部材をさらに備える、
　コネクタ。
　請求項１又は２に記載のコネクタであって、
　前記第１面は、圧延面であり、
　前記コンタクトの板厚方向に平行な第２面は、破断面である、
　コネクタ。
　請求項１又は２に記載のコネクタを備える電子機器。