WO2023176443A1 - 蓄電装置 - Google Patents

Abstract

蓄電装置は、蓄電素子、及び、蓄電素子が収容される外装体を有する蓄電ユニットと、蓄電素子の主電流経路に接続され、蓄電素子を制御する制御機器を有する制御ユニットと、を備え、制御ユニットは、外装体と接触した状態で外装体に着脱可能に取り付けられる。

Description

蓄電装置

　本発明は、蓄電装置に関する。

　従来、蓄電素子と、蓄電素子の主電流経路に接続され、蓄電素子を制御する制御機器と、を備える蓄電装置が知られている。特許文献１には、外装ケースに収容された電池モジュールの正極タブ及び負極タブに、制御モジュールの一対の入力端子が接続固定され、制御モジュールのカバーが外装ケースに装着された構成の装置が開示されている。

国際公開第２００３／０９６４４６号

　上記従来のように、蓄電素子の主電流経路に接続され、蓄電素子を制御する制御機器を備える蓄電装置では、制御機器のメンテナンスまたは交換作業等を行うのが困難となるおそれがある。上記従来の蓄電装置では、蓄電素子に制御機器が固定されて、蓄電素子の外装ケースに制御機器のカバーが装着されているため、制御機器に外部からアクセスするのが困難である。このため、制御機器に不具合が生じたり、制御機器を設計変更したい場合等でも、制御機器のメンテナンスまたは交換作業等を行うのが困難となる。

　本発明は、本願発明者が上記課題に新たに着目してなされたものであり、蓄電素子の主電流経路に接続され、蓄電素子を制御する制御機器のメンテナンスまたは交換作業等を容易に行うことができる蓄電装置を提供することを目的とする。

　本発明の一態様に係る蓄電装置は、蓄電素子、及び、前記蓄電素子が収容される外装体を有する蓄電ユニットと、前記蓄電素子の主電流経路に接続され、前記蓄電素子を制御する制御機器を有する制御ユニットと、を備え、前記制御ユニットは、前記外装体と接触した状態で前記外装体に着脱可能に取り付けられる。

　本発明は、蓄電装置として実現できるだけでなく、蓄電ユニットの外装体と制御ユニットとの組み合わせとしても実現できる。

　本発明における蓄電装置によれば、蓄電素子の主電流経路に接続され、蓄電素子を制御する制御機器のメンテナンスまたは交換作業等を容易に行うことができる。

図１は、実施の形態に係る蓄電装置の外観を示す斜視図である。 図２は、実施の形態に係る蓄電装置において蓄電ユニットと制御ユニットとを分離させた場合の構成を示す斜視図である。 図３は、実施の形態に係る蓄電ユニットが有する各構成要素を分解して示す分解斜視図である。 図４は、実施の形態に係る蓄電ユニットが有する各構成要素を分解して示す分解斜視図である。 図５は、実施の形態に係る蓄電素子を分解して各構成要素を示す分解斜視図である。 図６は、実施の形態に係る蓄電ユニットのうちの制御ユニットが着脱可能に取り付けられる部位の構成を示す斜視図及び正面図である。 図７は、実施の形態に係る制御ユニットの構成を示す斜視図及び背面図である。 図８は、実施の形態の変形例に係る蓄電装置において蓄電ユニットと制御ユニットとを分離させた場合の構成を示す斜視図である。

　（１）本発明の一態様に係る蓄電装置は、蓄電素子、及び、前記蓄電素子が収容される外装体を有する蓄電ユニットと、前記蓄電素子の主電流経路に接続され、前記蓄電素子を制御する制御機器を有する制御ユニットと、を備え、前記制御ユニットは、前記外装体と接触した状態で前記外装体に着脱可能に取り付けられる。

　これによれば、蓄電装置において、制御ユニットは、蓄電素子の主電流経路に接続され、蓄電素子を制御する制御機器を有し、かつ、蓄電ユニットが有する蓄電素子が収容される外装体と接触した状態で外装体に着脱可能に取り付けられる。このように、制御機器を有する制御ユニットを、蓄電ユニットの外装体に着脱可能に取り付けられる構成とすることで、制御機器に不具合が生じたり、制御機器を設計変更したい場合等に、制御ユニットを蓄電ユニットに対して着脱できる。これにより、制御機器を蓄電ユニットに対して着脱できるため、制御機器のメンテナンスまたは交換作業等を容易に行うことができる。制御ユニットは、蓄電ユニットの外装体に接触した状態で取り付けられるため、制御ユニットを着脱可能な構成にした場合でも、蓄電装置が大型化するのを抑制できる。

　（２）上記（１）に記載の蓄電装置は、さらに、前記蓄電素子の主電流経路上に配置される接続部材であって、前記蓄電ユニットの接続部及び前記制御ユニットの接続部に着脱可能に接続される接続部材を備える、としてもよい。

　これによれば、蓄電装置が、蓄電ユニットの接続部及び制御ユニットの接続部に着脱可能な接続部材を備えていることで、接続部材を着脱することにより、蓄電ユニットに対して制御ユニットを容易に着脱できる。これにより、制御ユニットが有する制御機器のメンテナンスまたは交換作業等を容易に行うことができる。

　（３）上記（１）または（２）に記載の蓄電装置は、さらに、正極の外部端子である正極外部端子と、負極の外部端子である負極外部端子と、を備え、前記正極外部端子及び前記負極外部端子の少なくとも一方は、前記制御ユニットに配置される、としてもよい。

　これによれば、蓄電装置の正極外部端子及び負極外部端子の少なくとも一方が制御ユニットに配置されていることで、外部端子を制御機器の近くに配置できる。これにより、外部端子と制御機器とを繋ぐ配線またはバスバー等の導電部材の長さを短くできる。当該導電部材の長さを短くできれば、主電流が流れる際の抵抗を小さくしたり、当該導電部材を配置するスペースを低減したり、コスト低減を図ったりできる。制御ユニットとともに外部端子を蓄電ユニットに対して着脱できるため、外部端子のメンテナンスまたは交換作業等を容易に行うことができる。

　（４）上記（３）に記載の蓄電装置において、前記正極外部端子及び前記負極外部端子の双方が、前記制御ユニットに配置される、としてもよい。

　これによれば、蓄電装置の正極外部端子及び負極外部端子の双方が制御ユニットに配置されることで、正極外部端子及び負極外部端子の双方を制御機器の近くに配置できる。これにより、正極外部端子の近くに配置するのが好ましい制御機器については、正極外部端子の近くに配置し、負極外部端子の近くに配置するのが好ましい制御機器については、負極外部端子の近くに配置できる。制御ユニットとともに正極外部端子及び負極外部端子の双方を蓄電ユニットに対して着脱できるため、正極外部端子及び負極外部端子の双方のメンテナンスまたは交換作業等を容易に行うことができる。

　（５）上記（１）から（４）のいずれかひとつに記載の蓄電装置において、前記外装体は、前記制御ユニットがスライド可能なガイド部を有する、としてもよい。

　これによれば、蓄電ユニットの外装体が、制御ユニットがスライド可能なガイド部を有していることで、外装体に対して制御ユニットがスライドして移動できるため、蓄電ユニットに対して制御ユニットを容易に着脱できる。これにより、制御ユニットが有する制御機器のメンテナンスまたは交換作業等を容易に行うことができる。

　（６）上記（５）に記載の蓄電装置において、前記外装体は、さらに、前記制御ユニットのスライド方向と交差する方向において、前記制御ユニットの移動を規制する規制部を有する、としてもよい。

　これによれば、蓄電ユニットの外装体が規制部を有していることで、蓄電ユニットに対して制御ユニットをスライドさせて取り付けた後に、制御ユニットのスライド方向と交差する方向への移動が規制される。これにより、制御ユニットを蓄電ユニットに対して取り付けた場合に、制御ユニットが蓄電ユニットから外れるのを容易に抑制できるため、制御ユニットの蓄電ユニットへの取り付け作業を容易に行うことができる。

　以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態（その変形例も含む）に係る蓄電装置について説明する。以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、製造工程、製造工程の順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。各図において、寸法等は厳密に図示したものではない。各図において、同一または同様な構成要素については同じ符号を付している。

　以下の説明及び図面中において、蓄電装置の外装体の長手方向、第一蓄電素子及び第二蓄電素子等の複数の蓄電素子の配列方向、蓄電ユニットと制御ユニットとの並び方向、蓄電ユニットに対する制御ユニットのスライド方向、蓄電素子の容器の短側面の対向方向、または、１つの蓄電素子における一対の電極端子の並び方向を、Ｘ軸方向と定義する。蓄電素子とバスバーとの並び方向、または、蓄電素子の容器の本体と蓋との並び方向を、Ｙ軸方向と定義する。外装体の本体と蓋との並び方向、蓄電素子と拘束体との並び方向、蓄電素子とスペーサとの並び方向、蓄電素子の容器の長側面の対向方向、蓄電素子の電極体の極板の積層方向、または、上下方向を、Ｚ軸方向と定義する。これらＸ軸方向、Ｙ軸方向及びＺ軸方向は、互いに交差（本実施の形態では直交）する方向である。使用態様によってはＺ軸方向が上下方向にならない場合も考えられるが、以下では説明の便宜のため、Ｚ軸方向を上下方向として説明する。

　以下の説明において、Ｘ軸プラス方向とは、Ｘ軸の矢印方向を示し、Ｘ軸マイナス方向とは、Ｘ軸プラス方向とは反対方向を示す。Ｙ軸方向及びＺ軸方向についても同様である。以下では、Ｚ軸方向を第一方向とも呼び、Ｙ軸方向を第二方向とも呼び、Ｘ軸方向を第三方向とも呼ぶ場合がある。平行及び直交などの、相対的な方向または姿勢を示す表現は、厳密には、その方向または姿勢ではない場合も含む。２つの方向が直交している、とは、当該２つの方向が完全に直交していることを意味するだけでなく、実質的に直交していること、すなわち、数％程度の差異を含むことも意味する。

　（実施の形態）
　［１　蓄電装置１の全般的な説明］
　まず、本実施の形態における蓄電装置１の概略構成について説明する。図１は、本実施の形態に係る蓄電装置１の外観を示す斜視図である。図２は、本実施の形態に係る蓄電装置１において蓄電ユニット１０と制御ユニット２０とを分離させた場合の構成を示す斜視図である。図３及び図４は、本実施の形態に係る蓄電ユニット１０が有する各構成要素を分解して示す分解斜視図である。図４は、図３に示した蓄電ユニット１０が有する第一外装体１１０に固定された各構成要素を分解して示している。

　蓄電装置１は、外部からの電気を充電し、また外部へ電気を放電できる装置であり、本実施の形態では、略直方体形状を有している。蓄電装置１は、電力貯蔵用途または電源用途等に使用される電池モジュール（組電池）である。具体的には、蓄電装置１は、自動車、自動二輪車、ウォータークラフト、船舶、スノーモービル、農業機械、建設機械、または、電気鉄道用の鉄道車両等の移動体の駆動用またはエンジン始動用等のバッテリ等として用いられる。上記の自動車としては、電気自動車（ＥＶ）、ハイブリッド電気自動車（ＨＥＶ）、プラグインハイブリッド電気自動車（ＰＨＥＶ）及びガソリン自動車が例示される。上記の電気鉄道用の鉄道車両としては、電車、モノレール、リニアモーターカー、並びに、ディーゼル機関及び電気モーターの両方を備えるハイブリッド電車が例示される。蓄電装置１は、家庭用または発電機用等に使用される定置用のバッテリ等としても用いることができる。

　図１及び図２等に示すように、蓄電装置１は、蓄電ユニット１０と、制御ユニット２０と、バスバー３０と、カバー部材３１と、一対（正極及び負極）の外部端子４０（４１及び４２）と、を備えている。図３及び図４等に示すように、蓄電ユニット１０は、外装体１００と、第一補強部材２００とを有し、外装体１００の内方には、蓄電素子４００、スペーサ５００、拘束体６００、バスバーフレーム７００、バスバー８００、及び、導電部材９００等が収容されている。図２等に示すように、制御ユニット２０は、制御機器２１と、収容体２２と、コネクタ２３と、接続部２４とを有している。まず、蓄電ユニット１０が有する各構成要素について、以下に詳細に説明する。

　［１．１　外装体１００及び第一補強部材２００の説明］
　外装体１００は、蓄電装置１の外装体を構成する箱形（略直方体形状）の容器（モジュールケース）である。外装体１００は、蓄電素子４００等の外方に配置され、これら蓄電素子４００等を所定の位置で固定し、衝撃等から保護する。外装体１００は、第一外装体１１０と、第二外装体１２０と、固定部材１３０と、第二補強部材３００とを有している。

　第一外装体１１０は、外装体１００の本体を構成する扁平な矩形状の部材であり、蓄電素子４００等が載置されて固定される。第二外装体１２０は、外装体１００の蓋体を構成する有底矩形筒状の部材であり、第一外装体１１０のＺ軸プラス方向に配置され、かつ、第一外装体１１０と接続されて蓄電素子４００等を覆う。第二外装体１２０には、Ｚ軸マイナス方向側に開口が形成されており、第一外装体１１０は、第二外装体１２０の当該開口を塞ぐように配置される。

　第一外装体１１０は、安全性（耐圧壊性）確保の観点等から、ステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、鋼板等の金属部材、または、絶縁塗装等の絶縁処理が施された当該金属部材等の高剛性の部材で形成されている。第二外装体１２０は、軽量化の観点等から、ポリカーボネート（ＰＣ）、ポリプロピレン（ＰＰ）、ポリエチレン（ＰＥ）、ポリスチレン（ＰＳ）、ポリフェニレンサルファイド樹脂（ＰＰＳ）、ポリフェニレンエーテル（ＰＰＥ（変性ＰＰＥを含む））、ポリエチレンテレフタラート（ＰＥＴ）、ポリブチレンテレフタレート（ＰＢＴ）、ポリエーテルエーテルケトン（ＰＥＥＫ）、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル（ＰＦＡ）、ポリテトラフルオロエチレン（ＰＴＦＥ）、ポリエーテルサルフォン（ＰＥＳ）、ＡＢＳ樹脂、若しくは、それらの複合材料等の樹脂部材（絶縁部材）で形成されている。第一外装体１１０は、第二外装体１２０と同様の樹脂部材で形成されていてもよいが、剛性の高い部材で形成されているのが好ましい。第二外装体１２０は、第一外装体１１０と同様の金属部材で形成されていてもよい。

　第一外装体１１０は、第一接続部１１１と、取付台１１３、１１４、１１５及び１１６と、外装体凸部１１７とを有している。第二外装体１２０は、第二接続部１２１と、コネクタ１２３とを有している。

　第一接続部１１１は、第一外装体１１０の外周部分に配置される、上面視で（Ｚ軸方向から見て）角環状の部位（フランジ部）であり、第二外装体１２０の第二接続部１２１と対向する位置に配置され、第二接続部１２１に重ねられて第二接続部１２１に接続される。同様に、第二接続部１２１は、第二外装体１２０の外周部分に配置される上面視で角環状の部位（フランジ部）であり、第一接続部１１１と対向する位置に配置され、第一接続部１１１に重ねられて第一接続部１１１に接続される。第一接続部１１１及び第二接続部１２１は、Ｚ軸方向（第一方向）に重ねられて互いに接続される接続部であって、Ｙ軸方向（第一方向と交差する第二方向）及びＸ軸方向（第一方向及び第二方向と交差する第三方向）に延びて配置されている。

　取付台１１３及び１１４は、拘束体６００が取り付けられる部材である。具体的には、取付台１１３は、第一外装体１１０のＹ軸マイナス方向の端部に配置され、拘束体６００の後述する第一拘束体６１０のＹ軸マイナス方向の部位が取り付けられる。取付台１１４は、第一外装体１１０のＹ軸プラス方向の端部に配置され、第一拘束体６１０のＹ軸プラス方向の部位が取り付けられる。さらに具体的には、取付台１１３及び１１４は、ボルト部を有しており、当該ボルト部がナットと結合することにより、取付台１１３及び１１４に拘束体６００（第一拘束体６１０）が取り付けられる。

　取付台１１５及び１１６は、導電部材９００が取り付けられる部材である。具体的には、取付台１１５は、第一外装体１１０のＸ軸プラス方向かつＹ軸マイナス方向の端部に配置され、導電部材９００の後述する取付部９１２が取り付けられる。取付台１１６は、第一外装体１１０のＸ軸マイナス方向かつＹ軸プラス方向の端部に配置され、導電部材９００の後述する取付部９２３が取り付けられる。さらに具体的には、取付台１１５及び１１６は、ボルト部を有しており、当該ボルト部がナットと結合することにより、取付台１１５及び１１６に導電部材９００（取付部９１２及び９２３）が取り付けられる。

　外装体凸部１１７は、蓄電素子４００に向けて突出する凸部である。具体的には、外装体凸部１１７は、Ｚ軸プラス方向に向けて突出する上面視矩形状かつ膨出状の凸部（膨出部）である。本実施の形態では、Ｘ軸方向に並ぶ４つの蓄電素子４００に対応して、Ｙ軸方向に並ぶ２つの外装体凸部１１７がＸ軸方向に４組並んで配置されている。それぞれの外装体凸部１１７は、蓄電素子４００の後述する長側面４１１ａに対向する位置に配置されて、蓄電素子４００の長側面４１１ａを押圧する。

　コネクタ１２３は、蓄電素子４００の電圧または温度等の情報を伝達する制御用電線（通信線、制御線、通信ケーブル、制御ケーブルともいう）が接続されるコネクタである。コネクタ１２３は、第一外装体１１０のＸ軸プラス方向かつＹ軸マイナス方向の端部に、制御ユニット２０に対向して配置されている。コネクタ１２３は、制御ユニット２０と接続されることにより、制御ユニット２０との間で、蓄電素子４００の電圧または温度等の情報が伝達される。コネクタ１２３は、制御ユニット２０が有するコネクタ２３と電気的に接続され、これにより、外部との間で当該情報が伝達される。

　第二補強部材３００は、第一外装体１１０とで第二外装体１２０を挟む位置に配置され、第一外装体１１０及び第二外装体１２０の外周部分に沿って延びる部材である。第二補強部材３００は、第一接続部１１１とで第二接続部１２１を挟む位置に配置され、Ｘ軸方向またはＹ軸方向（第三方向または第二方向）に延びる。本実施の形態では、４つの第二補強部材３００が、第一外装体１１０及び第二外装体１２０の外周部分のほぼ全体に亘って配置される。言い換えると、第二補強部材３００は、複数の固定部材１３０に亘って延びる。第二補強部材３００は、ステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、鋼板等の金属部材、または、絶縁塗装等の絶縁処理が施された当該金属部材等の高剛性の部材で形成されている。このため、第二外装体１２０（第二接続部１２１）は、第一外装体１１０（第一接続部１１１）及び第二補強部材３００の少なくとも一方（本実施の形態では、双方）よりも剛性が低い。

　固定部材１３０は、第一外装体１１０と第二外装体１２０とを接続（接合）する部材である。具体的には、第一接続部１１１及び第二接続部１２１に、複数の固定部材１３０が略等間隔で並んで配置され、第一接続部１１１及び第二接続部１２１が、第二補強部材３００とともに接続（接合）される。本実施の形態では、固定部材１３０は、ボルトと、当該ボルトが結合するナットとで形成されている。第一接続部１１１には貫通孔１１１ａが形成され、第二接続部１２１及び第二補強部材３００にも貫通孔（図示せず）が形成されており、これらの貫通孔に固定部材１３０のボルトが挿入されてナットと結合される。これにより、固定部材１３０は、第一接続部１１１及び第二補強部材３００で第二接続部１２１を挟んだ状態で、第二接続部１２１に向けて第二補強部材３００を押圧して、第一接続部１１１及び第二接続部１２１を接続（固定）する。第一外装体１１０と第二外装体１２０とを接続（接合）する手法は、他の手法でもよく、リベットによる接合、かしめ接合、クリップによる挟み込み、接着、溶接、ヒートシール、超音波溶着等であってもよい。

　第一補強部材２００は、Ｚ軸方向（第一方向）において蓄電素子４００と並び、かつ、外装体１００に沿って配置される板状の部材である。第一補強部材２００は、外装体１００の外面に取り付けられている。具体的には、第一補強部材２００は、蓄電素子４００及び第一外装体１１０のＺ軸マイナス方向に、第一外装体１１０に沿ってＸ軸方向に延びる矩形状かつ波板状の部材である。第一補強部材２００は、第一外装体１１０のＺ軸マイナス方向の外面に接触し、かつ、当該外面に取り付けられる。第一補強部材２００は、板状部材を波板状に折り曲げることで形成してもよいし、鋳造（ダイカスト）等で形成してもよい。本実施の形態では、第一補強部材２００は、Ｘ軸方向両端部において、固定部材１３０によって、第二接続部１２１及び第二補強部材３００とともに、第一接続部１１１に取り付けられる。

　［１．２　外装体１００内の各構成要素の説明］
　蓄電素子４００は、電気を充電し、また、電気を放電できる二次電池（単電池）であり、より具体的には、リチウムイオン二次電池等の非水電解質二次電池である。蓄電素子４００は、扁平な直方体形状（角形）を有しており、本実施の形態では、８個の蓄電素子４００が横置き（横倒し）にされた状態で（蓄電素子４００の後述する長側面４１１ａがＺ軸方向に向いた状態で）、Ｚ軸方向及びＸ軸方向に配列されている。具体的には、２つの第一蓄電素子４０１がＺ軸方向に積層（平積み）され、２つの第二蓄電素子４０２がＺ軸方向に積層（平積み）され、２つの第三蓄電素子４０３がＺ軸方向に積層（平積み）され、２つの第四蓄電素子４０４がＺ軸方向に積層（平積み）されている。２つの第一蓄電素子４０１、２つの第二蓄電素子４０２、２つの第三蓄電素子４０３、及び、２つの第四蓄電素子４０４が、Ｘ軸マイナス方向からＸ軸プラス方向に向けて、Ｘ軸方向に並んで配列されている。

　蓄電素子４００の個数は特に限定されず、何個の蓄電素子４００がＺ軸方向に配置（積層）されていてもよいし、何個の蓄電素子４００がＸ軸方向に配置（配列）されていてもよい。蓄電素子４００の形状は、上記角形には限定されず、それ以外の多角柱形状、円柱形状、楕円柱形状、長円柱形状等であってもよい。蓄電素子４００は、非水電解質二次電池には限定されず、非水電解質二次電池以外の二次電池であってもよいし、キャパシタであってもよい。蓄電素子４００は、二次電池ではなく、使用者が充電をしなくても蓄えられている電気を使用できる一次電池であってもよい。蓄電素子４００は、固体電解質を用いた電池であってもよい。蓄電素子４００は、パウチタイプの蓄電素子であってもよい。蓄電素子４００の構成の詳細な説明については、後述する。

　スペーサ５００は、蓄電素子４００に隣接して配置される矩形状かつ平板状のスペーサである。スペーサ５００は、蓄電素子４００の長側面４１１ａに対向して、蓄電素子４００のＺ軸プラス方向またはＺ軸マイナス方向に配置される。スペーサ５００は、第二外装体１２０に使用可能ないずれかの樹脂材料等の絶縁部材、または、ダンマ材等の断熱性が高い部材等で形成されている。

　本実施の形態では、スペーサ５００として、中間スペーサ５１０と、一対のエンドスペーサ５２０とが配置されている。中間スペーサ５１０は、２つの蓄電素子４００の間に配置されるスペーサ５００であり、エンドスペーサ５２０は、蓄電素子４００と第一外装体１１０または拘束体６００との間に配置されるスペーサ５００である。中間スペーサ５１０及び一対のエンドスペーサ５２０が、蓄電素子４００をＺ軸方向で挟むように配置されて、蓄電素子４００同士の間、及び、蓄電素子４００と第一外装体１１０及び拘束体６００との間を電気的に絶縁する。本実施の形態では、Ｘ軸方向に並んで第一蓄電素子４０１～第四蓄電素子４０４が配置されているため、第一蓄電素子４０１～第四蓄電素子４０４のそれぞれに対して、中間スペーサ５１０及び一対のエンドスペーサ５２０が配置されている。スペーサ５００に代えて、または、スペーサ５００に加えて、蓄電素子４００の側面に、絶縁シートが配置されていてもよい。

　Ｚ軸プラス方向側に配置されるエンドスペーサ５２０のそれぞれには、Ｙ軸マイナス方向の端部に、Ｘ軸方向に並ぶ２つの突起５２１が形成されている。突起５２１は、後述の拘束体６００の第一拘束体６１０に形成された円形状の貫通孔６１１及び第二拘束体６２０に形成された円形状の貫通孔６２１に挿入される、Ｚ軸プラス方向に突出した円柱状の突起である。これにより、スペーサ５００（及び蓄電素子４００）に対して拘束体６００の位置決めを行うことができる。

　拘束体６００は、第一外装体１１０とで、Ｚ軸方向において第一蓄電素子４０１及び第二蓄電素子４０２等の複数の蓄電素子４００を挟む部材である。具体的には、第一外装体１１０及び拘束体６００は、互いに接合されて、複数の蓄電素子４００を挟み込む。これにより、第一外装体１１０及び拘束体６００は、Ｚ軸方向において複数の蓄電素子４００を拘束する（複数の蓄電素子４００にＺ軸方向における拘束力を付与する）。第一外装体１１０は、第一蓄電素子４０１～第四蓄電素子４０４を跨ぐようにＸ軸方向に延びており、拘束体６００は、第一蓄電素子４０１～第四蓄電素子４０４のそれぞれを第一外装体１１０とで個別に拘束する。拘束体６００は、第一外装体１１０に使用可能な金属部材等で形成されている。

　拘束体６００は、第一拘束体６１０と、第二拘束体６２０とを有している。第一拘束体６１０は、第二拘束体６２０のＺ軸プラス方向に配置され、第一外装体１１０に接合される、Ｘ軸方向から見て逆Ｕ字状の板状部材である。第二拘束体６２０は、蓄電素子４００及びスペーサ５００（エンドスペーサ５２０）のＺ軸プラス方向において、これらのＺ軸プラス方向の側面のほぼ全面を覆うように配置される板状部材である。第一拘束体６１０及び第二拘束体６２０には、強度向上等のために、Ｙ軸方向に延びる凸部（膨出部）が形成されているが、凸部（膨出部）の位置、形状及び個数は特に限定されず、また、凸部（膨出部）が形成されていない構成でもよい。第一拘束体６１０及び第二拘束体６２０は、一体に形成されていてもよいし、拘束体６００は第二拘束体６２０を有していなくてもよい。

　第一蓄電素子４０１～第四蓄電素子４０４は互いに離間して配置されており、Ｘ軸方向に並ぶ拘束体６００についても、互いに離間して配置されている。これにより、第一蓄電素子４０１と第二蓄電素子４０２との間で熱が伝わるのを抑制できるため、第一蓄電素子４０１及び第二蓄電素子４０２が互いに熱影響を及ぼすのを抑制できる。第一蓄電素子４０１と第二蓄電素子４０２との間の隙間に断熱材を配置してもよく、これによって、第一蓄電素子４０１及び第二蓄電素子４０２が互いに熱影響を及ぼすのをさらに抑制できる。

　バスバーフレーム７００は、バスバー８００と他の部材との電気的な絶縁、及び、バスバー８００の位置規制を行うことができる扁平な矩形状の絶縁部材である。バスバーフレーム７００は、第二外装体１２０に使用可能ないずれかの樹脂材料等で形成されている。バスバーフレーム７００は、複数の蓄電素子４００のＹ軸マイナス方向に配置され、複数の蓄電素子４００に対して位置決めされることにより、バスバー８００が、複数の蓄電素子４００に対して位置決めされて、当該複数の蓄電素子４００が有する電極端子に接合される。

　バスバー８００は、複数の蓄電素子４００のＹ軸マイナス方向に配置され、当該複数の蓄電素子４００及び導電部材９００に接続（接合）される平板状の部材である。バスバー８００は、バスバー８１０、８２０及び８３０を有している。バスバー８１０は、隣り合う蓄電素子４００が有する後述の電極端子４２０同士を接続する。バスバー８２０及び８３０は、蓄電素子４００の電極端子４２０と導電部材９００の後述する取付部９１２及び接続部９２２とを接続して、蓄電素子４００と、正極及び負極の外部端子４０（４１及び４２）とを電気的に接続する。

　本実施の形態では、バスバー８００と蓄電素子４００の電極端子４２０とは、溶接によって接続（接合）されるが、ボルト締結等によって接続（接合）されてもよい。バスバー８００と導電部材９００の取付部９１２及び接続部９２２とは、ボルト締結によって接続（接合）されるが、溶接等によって接続（接合）されてもよい。バスバー８００は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、ニッケル等の金属製の導電部材若しくはそれらの組み合わせ、または、金属以外の導電性の部材で形成されている。本実施の形態では、バスバー８００は、蓄電素子４００を２個ずつ並列に接続して４セットの蓄電素子群を構成し、当該４セットの蓄電素子群を直列に接続するが、バスバー８００は、８個の蓄電素子４００を全て直列に接続してもよいし、その他の構成であってもよい。

　導電部材９００は、バスバー８００及び制御ユニット２０に接続されて、蓄電素子４００と外部端子４０（４１及び４２）とを電気的に接続する導電性の部材である。導電部材９００は、蓄電素子４００の主電流経路上に配置される導電部材（電源線、電力線、主回路ケーブル、電源ケーブル、電力ケーブルともいう）である。蓄電素子４００の主電流経路とは、蓄電素子４００の主電流、蓄電素子４００が有する後述の電極体４６０を流れる電流（充放電電流）の経路である。言い換えると、導電部材９００は、蓄電素子４００と外部端子４０（４１及び４２）との間の経路上に配置されて、蓄電装置１を充放電する際の充放電電流が流れる部材である。導電部材９００は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、ニッケル等の金属製の導電部材若しくはそれらの組み合わせ、または、金属以外の導電性の部材で形成されている。

　導電部材９００は、導電部材９１０と、導電部材９２０とを有している。導電部材９１０は、接続部９１１と、取付部９１２とを有している。導電部材９２０は、接続部９２１及び９２２と、取付部９２３とを有している。

　接続部９１１は、バスバー３０に接続される部位であり、第二外装体１２０にインサート成形される等によって、第二外装体１２０から突出した状態で配置される。具体的には、接続部９１１は、第二外装体１２０の内方から第二外装体１２０をＹ軸マイナス方向に向けて貫通し、第二外装体１２０のＹ軸マイナス方向の側面に形成された凹部１２８内に突出して配置されている（図６参照）。接続部９１１は、バスバー３０及び接続部２４を介して、外部端子４１に接続される。取付部９１２は、上述の通り、取付台１１５に取り付けられ、かつ、バスバー８２０に接続される部位である。本実施の形態では、導電部材９１０は、接続部９１１から取付部９１２に亘って板状部材が延びた構成を有している。

　接続部９２１は、外部端子４２に接続される部位である。接続部９２２は、バスバー８３０に接続される部位である。取付部９２３は、上述の通り、第一外装体１１０の取付台１１６に取り付けられる部位である。本実施の形態では、導電部材９２０は、接続部９２１から取付部９２３を介して接続部９２２に亘って板状部材が延びた構成を有している。

　［１．３　制御ユニット２０及びその他の構成要素の説明］
　次に、制御ユニット２０、及び、その他の構成要素（バスバー３０、カバー部材３１、一対（正極及び負極）の外部端子４０（４１及び４２））について、詳細に説明する。

　制御ユニット２０は、蓄電ユニット１０内の蓄電素子４００を制御する制御機器２１を有する装置であり、具体的には、蓄電素子４００を制御するＢＭＳ（Battery Management System）である。制御機器２１は、蓄電素子４００の主電流経路に接続され、蓄電素子４００を制御する機器であり、蓄電素子４００の充放電を制御する回路基板、ヒューズ、リレー、ＦＥＴ（Field Effect Transistor）等の半導体スイッチ、シャント抵抗等である。制御機器２１は、説明の便宜のため、図２において、扁平な直方体形状を囲う破線で示されているが、その形状は、特に限定されない。制御機器２１は、収容体２２に収容されている。収容体２２は、箱形（略直方体形状）の容器であり、第二外装体１２０に使用可能ないずれかの電気的絶縁性の樹脂材料等で形成されている。

　制御ユニット２０は、蓄電ユニット１０に着脱可能に取り付けられる。具体的には、制御ユニット２０は、蓄電ユニット１０の外装体１００と接触した状態で外装体１００に着脱可能に取り付けられる。制御ユニット２０は、蓄電ユニット１０と離間して配置されて蓄電ユニット１０とケーブル等で接続されるような構成とは異なり、収容体２２が外装体１００に接触した状態で蓄電ユニット１０とバスバー３０によって接続される。本実施の形態では、制御ユニット２０は、第二外装体１２０のＸ軸プラス方向の端部の凹んだ部位である外装体端部１２２に、着脱可能に取り付けられる。外装体端部１２２は、外装体１００が外部を向く面（Ｚ軸プラス方向を向く面）を含む部位である。蓄電ユニット１０の外装体１００の外部を向く面（Ｚ軸プラス方向を向く面）に、制御ユニット２０が接触する。本実施の形態では、制御ユニット２０は、外装体１００のＸ軸プラス方向を向く面（外部を向く面）にも接触する。制御ユニット２０が蓄電ユニット１０に着脱可能に取り付けられる構成の詳細な説明については、後述する。

　コネクタ２３は、収容体２２のＸ軸プラス方向かつＺ軸プラス方向の角部に配置され、制御ユニット２０の内部の電線（制御線）等（図示せず）を介して、コネクタ１２３に接続される制御用のコネクタである。収容体２２のＸ軸マイナス方向の面のコネクタ１２３と対向する位置には、当該電線（制御線）等を介してコネクタ２３に接続され、かつ、コネクタ１２３と着脱可能な他のコネクタ（図示せず）が配置されている。制御ユニット２０が蓄電ユニット１０に取り付けられることにより、コネクタ１２３と当該他のコネクタとが接続され、これにより、コネクタ２３とコネクタ１２３とが電気的に接続される。このように、蓄電ユニット１０及び制御ユニット２０は、電源線（主電流経路）及び制御線（制御電流経路）の双方が着脱可能に接続される構成となっている。

　接続部２４は、バスバー３０に接続される部位であり、収容体２２の側面にインサート成形される等によって、収容体２２の側面から突出した状態で配置される。接続部２４は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金等の金属製の導電部材で形成されている。具体的には、接続部２４は、収容体２２の内方から収容体２２をＹ軸マイナス方向に向けて貫通し、収容体２２のＹ軸マイナス方向の側面に形成された凹部２８内に突出して配置されている（図７参照）。接続部２４は、制御ユニット２０が蓄電ユニット１０に取り付けられた場合に、接続部９１１のＺ軸プラス方向に配置されて、バスバー３０に接続されることにより、バスバー３０を介して接続部９１１に接続される。

　バスバー３０は、ＸＺ平面に平行かつＺ軸方向に延びる平板状かつ矩形状の部材であり、蓄電素子４００の主電流経路上に配置されて、蓄電ユニット１０と制御ユニット２０とを機械的かつ電気的に接続する。バスバー３０は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、ニッケル等の金属製の導電部材若しくはそれらの組み合わせ、または、金属以外の導電性の部材で形成されている。

　バスバー３０は、第二外装体１２０の凹部１２８及び収容体２２の凹部２８の内方に配置されて、接続部９１１及び接続部２４とボルト締結によって接続（接合）されることにより、蓄電ユニット１０と制御ユニット２０とを接続する。バスバー３０は、接続部９１１及び接続部２４と、係合または嵌合等のボルト締結以外の着脱可能な手段によって接続（接合）されてもよい。バスバー３０は、蓄電ユニット１０の接続部９１１及び制御ユニット２０の接続部２４に着脱可能に接続される接続部材の一例である。

　カバー部材３１は、蓄電ユニット１０及び制御ユニット２０の、バスバー３０に対応する位置に配置される平板状かつ矩形状の部材であり、第二外装体１２０に使用可能ないずれかの樹脂材料等で形成されている。カバー部材３１は、バスバー３０が、第二外装体１２０の凹部１２８及び収容体２２の凹部２８の内方に配置された場合に、これら凹部１２８及び２８を塞ぐように配置される。

　外部端子４０のうちの外部端子４１は、蓄電ユニット１０が有する蓄電素子４００の正極端子と電気的に接続される、正極の外部端子である正極外部端子（正極のモジュール端子（総端子））である。外部端子４１は、制御ユニット２０のＸ軸プラス方向及びＹ軸プラス方向の端部に配置されている。具体的には、外部端子４１は、収容体２２にインサート成形される等によって、収容体２２のＸ軸プラス方向及びＹ軸プラス方向の角部からＺ軸プラス方向に突出した状態で配置される。さらに具体的には、外部端子４１は、収容体２２の当該角部において、収容体２２の内方から収容体２２をＺ軸プラス方向に向けて貫通し、収容体２２の当該角部に形成された凹部内に突出して配置されている。外部端子４１は、収容体２２の内部の電線（電源線）等（図示せず）により、制御機器２１を介して、接続部２４と電気的に接続されている。これにより、外部端子４１は、接続部２４及びバスバー３０を介して、接続部９１１と電気的に接続される。

　外部端子４２は、蓄電ユニット１０が有する蓄電素子４００の負極端子と電気的に接続される、負極の外部端子である負極外部端子（負極のモジュール端子（総端子））である。外部端子４２は、蓄電ユニット１０のＸ軸マイナス方向及びＹ軸プラス方向の端部に配置されている。具体的には、外部端子４２は、第二外装体１２０にインサート成形される等によって、第二外装体１２０のＸ軸マイナス方向及びＹ軸プラス方向の角部からＺ軸プラス方向に突出した状態で配置される。さらに具体的には、外部端子４２は、第二外装体１２０の当該角部において、第二外装体１２０の内方から第二外装体１２０をＺ軸プラス方向に向けて貫通し、第二外装体１２０の当該角部に形成された凹部内に突出して配置されている。外部端子４２は、第二外装体１２０の内方において、接続部９２１に接続される。

　このように、正極外部端子及び負極外部端子の少なくとも一方の外部端子４０が、制御ユニット２０に配置されている。本実施の形態では、正極外部端子としての外部端子４１が制御ユニット２０に配置され、負極外部端子としての外部端子４２が蓄電ユニット１０に配置されている。蓄電装置１は、これら外部端子４１及び４２を介して、外部からの電気を充電し、また外部へ電気を放電する。外部端子４１及び４２は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金等の金属製の導電部材で形成されている。

　［２　蓄電素子４００の構成の説明］
　次に、蓄電素子４００の構成について、さらに詳細に説明する。蓄電ユニット１０が備える８個の蓄電素子４００（２つの第一蓄電素子４０１、２つの第二蓄電素子４０２、２つの第三蓄電素子４０３、及び、２つの第四蓄電素子４０４）は、全て同様の構成を有するため、以下では、１つの蓄電素子４００の構成についての説明を行う。

　図５は、本実施の形態に係る蓄電素子４００を分解して各構成要素を示す分解斜視図である。具体的には、図５は、図４に示した蓄電素子４００を縦置きにした（立てた）状態で、各部を分解した図を示している。

　図５に示すように、蓄電素子４００は、容器４１０と、一対（正極及び負極）の電極端子４２０と、一対（正極及び負極）のガスケット４３０と、を備えている。容器４１０の内方には、一対（正極及び負極）のガスケット４４０と、一対（正極及び負極）の集電体４５０と、電極体４６０とが収容されている。容器４１０の内方には、電解液（非水電解質）が封入されているが、図示は省略している。当該電解液としては、蓄電素子４００の性能を損なうものでなければその種類に特に制限はなく、様々なものを選択できる。上記の構成要素の他、電極体４６０の側方または下方等に配置されるスペーサ、電極体４６０等を包み込む絶縁フィルム、または、容器４１０の外面を覆う絶縁シート等が配置されていてもよい。

　容器４１０は、開口が形成された容器本体４１１と、容器本体４１１の当該開口を閉塞する容器蓋体４１２と、を有する直方体形状（角形または箱形）のケースである。このような構成により、容器４１０は、電極体４６０等を容器本体４１１の内部に収容後、容器本体４１１と容器蓋体４１２とが溶接等されることにより、内部を密封できる構造となっている。容器本体４１１及び容器蓋体４１２の材質は特に限定されないが、ステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、メッキ鋼板など溶接可能な金属であるのが好ましい。

　容器本体４１１は、容器４１０の本体を構成する矩形筒状で底を備える部材であり、Ｙ軸マイナス方向側に開口が形成されている。容器本体４１１は、Ｚ軸方向両側の側面に一対の矩形状かつ平面状の（平坦な）長側面４１１ａを有し、Ｘ軸方向両側の側面に一対の矩形状かつ平面状の（平坦な）短側面４１１ｂを有し、Ｙ軸プラス方向側に矩形状かつ平面状の（平坦な）底面４１１ｃを有している。容器蓋体４１２は、容器４１０の蓋体を構成する矩形状の板状部材であり、容器本体４１１のＹ軸マイナス方向にＸ軸方向に延びて配置されている。容器蓋体４１２には、容器４１０内方の圧力が上昇した場合に当該圧力を開放するガス排出弁４１２ａ、及び、容器４１０の内方に電解液を注液するための注液部（図示せず）等が設けられている。このように、容器４１０は、Ｙ軸方向（第二方向）に並んで配置され、互いに接合される容器本体４１１及び容器蓋体４１２を有している。上述の通り、第一蓄電素子４０１～第四蓄電素子４０４は、容器蓋体４１２の長手方向であるＸ軸方向（第三方向）に並んで配置されている。

　電極体４６０は、正極板と負極板とセパレータとが積層されて形成された蓄電要素（発電要素）である。正極板は、アルミニウムまたはアルミニウム合金等の金属からなる集電箔である正極基材層上に正極活物質層が形成されたものである。負極板は、銅または銅合金等の金属からなる集電箔である負極基材層上に負極活物質層が形成されたものである。正極活物質層及び負極活物質層に用いられる活物質としては、リチウムイオンを吸蔵放出可能なものであれば、適宜公知の材料を使用できる。本実施の形態では、電極体４６０は、極板（正極板及び負極板）がＸ軸方向に延びる巻回軸（Ｘ軸方向に平行な仮想軸）まわりに巻回されて形成された巻回型（いわゆる縦巻き型）の電極体である。

　電極体４６０の極板（正極板及び負極板）は、Ｚ軸方向に積層されているため、Ｚ軸方向を積層方向とも呼ぶ。電極体４６０は、極板が積層方向に積層されて形成されている。電極体４６０は、極板が巻回されることで、Ｚ軸方向に並ぶ一対の平坦部４６１と、Ｙ軸方向に並ぶ一対の湾曲部４６２と、を有しているが、上記の積層方向は、平坦部４６１における極板の積層方向である。平坦部４６１は、一対の湾曲部４６２の端部同士を繋ぐ平坦な部位であり、湾曲部４６２は、Ｙ軸方向に突出するように半円形状等に湾曲した部位である。平坦部４６１の平坦面の向く方向、または、一対の平坦部４６１の対向方向を、上記積層方向と定義することもできる。このため、複数の第一蓄電素子４０１は、当該積層方向に並んでいると言える。他の蓄電素子４００についても同様である。第一蓄電素子４０１～第四蓄電素子４０４が配列されるＸ軸方向を、配列方向とも呼ぶ。第一蓄電素子４０１～第四蓄電素子４０４は、当該積層方向と交差する配列方向に配列されている。

　電極体４６０は、正極板と負極板とがＸ軸方向に互いにずらして巻回されているため、正極板及び負極板は、それぞれのずらされた方向の端部に、活物質が形成（塗工）されず基材層が露出した部分（活物質層非形成部）を有している。電極体４６０は、Ｘ軸方向の両端部に、平坦部４６１及び湾曲部４６２からＸ軸方向両側に突出し、かつ、正極板及び負極板の活物質層非形成部が積層されて集電体４５０と接続される端部４６３を有している。

　電極体４６０は、Ｙ軸方向に延びる巻回軸まわりに極板が巻回されて形成されたいわゆる横巻き型の電極体、複数の平板状の極板が積層されて形成された積層型（スタック型）の電極体、または、極板を蛇腹状に折り畳んだ蛇腹型の電極体等、どのような形態の電極体でもよい。横巻き型の電極体の場合、湾曲部、及び、集電体との接続部（タブ）以外の平坦な部位が平坦部であり、積層型（スタック型）及び蛇腹型の電極体の場合、集電体との接続部（タブ）以外の平坦な部位が平坦部である。

　電極端子４２０は、蓄電素子４００の端子（正極端子及び負極端子）であり、Ｙ軸マイナス方向に突出するように容器蓋体４１２に配置されている。電極端子４２０は、集電体４５０を介して、電極体４６０の正極板及び負極板に電気的に接続されている。電極端子４２０は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金等の金属等の導電部材で形成されている。

　集電体４５０は、電極端子４２０と電極体４６０の端部４６３とに電気的に接続される導電性の部材（正極集電体及び負極集電体）である。集電体４５０は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅または銅合金等で形成されている。ガスケット４３０及び４４０は、容器蓋体４１２と電極端子４２０及び集電体４５０との間に配置された、平板状の電気的絶縁性を有する封止部材である。ガスケット４３０及び４４０は、第二外装体１２０に使用可能ないずれかの電気的絶縁性の樹脂材料等で形成されている。

　［３　制御ユニット２０の蓄電ユニット１０への着脱可能な取付構成の説明］
　次に、制御ユニット２０が蓄電ユニット１０に着脱可能に取り付けられる構成について、さらに詳細に説明する。図６は、本実施の形態に係る蓄電ユニット１０のうちの制御ユニット２０が着脱可能に取り付けられる部位の構成を示す斜視図及び正面図である。具体的には、図６の（ａ）は、図２に示した蓄電ユニット１０のＸ軸プラス方向の端部である外装体端部１２２を拡大して示す斜視図である。図６の（ｂ）は、図６の（ａ）の外装体端部１２２に設けられたガイド部１２４及び規制部１２５を、Ｘ軸プラス方向から見た場合の構成を拡大して示す正面図である。

　図７は、本実施の形態に係る制御ユニット２０の構成を示す斜視図及び背面図である。具体的には、図７の（ａ）は、図２に示した制御ユニット２０を下方から見た場合の構成を示す斜視図である。図７の（ｂ）は、図７の（ａ）の制御ユニット２０に設けられた突出部２５を、Ｘ軸マイナス方向から見た場合の構成を拡大して示す背面図である。図７の（ｂ）では、図６の（ｂ）の構成を破線で重ねて、制御ユニット２０が蓄電ユニット１０に取り付けられた場合の突出部２５と外装体端部１２２との位置関係を示している。

　図６に示すように、蓄電ユニット１０の外装体１００の第二外装体１２０は、上述の構成に加えて、ガイド部１２４と、規制部１２５と、突起１２６と、被固定部１２７とを有している。図７に示すように、制御ユニット２０は、上述の構成に加えて、突出部２５と、溝部２６と、固定部２７とを有している。

　まず、第二外装体１２０の構成について、詳細に説明する。ガイド部１２４は、外装体端部１２２のＺ軸プラス方向の面がＺ軸マイナス方向に凹んだ凹部（溝部）である。ガイド部１２４は、外装体端部１２２のＸ軸方向の一端縁から他端縁までＸ軸方向に延びて配置され、Ｙ軸方向の幅が、Ｘ軸プラス方向の端縁からＸ軸マイナス方向に向かうほど徐々に小さくなる溝部である。本実施の形態では、外装体端部１２２のＹ軸方向両端部に、２つのガイド部１２４が形成されている。ガイド部１２４は、その内方に制御ユニット２０の突出部２５が配置され、突出部２５がＸ軸方向にスライド可能に形成されている。ガイド部１２４は、制御ユニット２０がスライド可能に形成され、制御ユニット２０の移動をガイドする部位として機能する。

　規制部１２５は、ガイド部１２４のＸ軸マイナス方向の端部において、ガイド部１２４のＺ軸プラス方向の端部から、ガイド部１２４の内方に向けてＹ軸方向に突出し、かつ、Ｘ軸方向に延びる板状の部位である。それぞれのガイド部１２４において、ガイド部１２４のＹ軸方向両側から内側に向けてＹ軸方向に突出し、かつ、Ｙ軸方向に対向する一対の規制部１２５が配置されている。規制部１２５は、制御ユニット２０の突出部２５のＺ軸プラス方向への移動及び／またはＹ軸方向への移動を規制することで、制御ユニット２０のスライド方向（Ｘ軸方向）と交差する方向（Ｙ軸方向、Ｚ軸方向）において、制御ユニット２０の移動を規制する部位として機能する。

　突起１２６は、外装体端部１２２のＸ軸方向中央部かつＹ軸方向中央部において、Ｚ軸プラス方向の面がＺ軸プラス方向に突出した円柱形状の部位である。突起１２６は、制御ユニット２０の溝部２６の内方に配置され、溝部２６の内方をＸ軸方向にスライド可能に形成されている。

　被固定部１２７は、外装体端部１２２のＸ軸プラス方向かつＹ軸マイナス方向の端部、及び、Ｘ軸マイナス方向かつＹ軸プラス方向の端部に形成された凹部であり、制御ユニット２０の固定部２７が挿入されて固定される。具体的には、被固定部１２７は、雌ネジが形成された雌ネジ部を有しており、当該雌ネジ部に固定部２７の雄ネジ部が結合して締結されることにより、外装体端部１２２に対して制御ユニット２０が固定される。

　次に、制御ユニット２０の構成について、詳細に説明する。突出部２５は、収容体２２のＺ軸マイナス方向の面から、Ｚ軸マイナス方向に突出した突出状の部位である。収容体２２のＸ軸マイナス方向の端部におけるＹ軸方向両端部に、第二外装体１２０の２つのガイド部１２４に対応して、２つの突出部２５が配置されている。突出部２５は、第一突出部２５ａと、第二突出部２５ｂとを有している。

　第一突出部２５ａは、収容体２２のＺ軸マイナス方向の面からＺ軸マイナス方向に延びる柱状の部位である。第二突出部２５ｂは、第一突出部２５ａのＺ軸マイナス方向に配置され、第一突出部２５ａよりもＹ軸方向における幅が大きい円板状の部位であり、第一突出部２５ａよりもＹ軸方向両側に突出して配置されている。Ｙ軸方向において、第一突出部２５ａ及び第二突出部２５ｂの幅は、第二外装体１２０のガイド部１２４の幅よりも小さい。Ｙ軸方向において、第一突出部２５ａの幅は、１つのガイド部１２４に配置された一対の規制部１２５の間の距離よりも小さく、かつ、第二突出部２５ｂの幅は、当該一対の規制部１２５の間の距離よりも大きい。

　溝部２６は、収容体２２のＺ軸マイナス方向の面がＺ軸プラス方向に凹んだ凹部（溝部）であり、収容体２２のＹ軸方向中央部において、Ｘ軸マイナス方向の端縁からＸ軸方向中央部まで延びて配置されている。溝部２６は、Ｙ軸方向の幅が、Ｘ軸マイナス方向の端縁からＸ軸プラス方向に向かうほど徐々に小さくなる溝部であるが、溝部２６のＹ軸方向の幅は、Ｘ軸方向に亘って、突起１２６のＹ軸方向の幅よりも大きく形成されている。溝部２６は、その内方に突起１２６が配置されて、突起１２６がＸ軸方向にスライド可能に形成されている。溝部２６は、蓄電ユニット１０に対する制御ユニット２０の移動をガイドする部位として機能する。

　固定部２７は、収容体２２をＺ軸方向に貫通するボルトであり、その雄ネジ部が収容体２２からＺ軸マイナス方向に突出して配置されている。固定部２７は、収容体２２のＸ軸プラス方向かつＹ軸マイナス方向の端部、及び、Ｘ軸マイナス方向かつＹ軸プラス方向の端部の、被固定部１２７と対応する位置に配置されている。それぞれの固定部２７は、雄ネジ部がそれぞれの被固定部１２７の雌ネジ部と結合することで、被固定部１２７と締結固定される。固定部２７と被固定部１２７とは、ボルト締結以外の手段によって固定されてもよい。固定部２７及び被固定部１２７の一方に凹部が形成され、他方に凸部が形成される等により、固定部２７と被固定部１２７とが係合または嵌合等の手段で固定されてもよい。

　このような構成により、制御ユニット２０が外装体端部１２２に取り付けられる際には、制御ユニット２０の２つの突出部２５が、外装体端部１２２の２つのガイド部１２４内をそれぞれＸ軸プラス方向からＸ軸マイナス方向に向けてスライドする。この際、外装体端部１２２の突起１２６は、制御ユニット２０の溝部２６内をＸ軸マイナス方向からＸ軸プラス方向に向けてスライドする。このように、制御ユニット２０が外装体端部１２２に対してスライド可能な構成となっている。

　それぞれの突出部２５において、第二突出部２５ｂが、ガイド部１２４内をさらにＸ軸マイナス方向に向けてスライドすることで、第二突出部２５ｂが、規制部１２５のＺ軸マイナス方向に配置される。これにより、第二突出部２５ｂが、規制部１２５によってＺ軸プラス方向への移動が規制されて、外装体端部１２２に対する制御ユニット２０のＺ軸方向（制御ユニット２０のスライド方向と交差する方向）における移動が規制される。

　制御ユニット２０の固定部２７が、外装体端部１２２の被固定部１２７に固定されることで、制御ユニット２０が蓄電ユニット１０の外装体端部１２２に固定される。バスバー３０が、蓄電ユニット１０の接続部９１１及び制御ユニット２０の接続部２４に接続される。このようにして、制御ユニット２０が、蓄電ユニット１０に取り付けられる。制御ユニット２０を蓄電ユニット１０に取り付ける作業と逆の順序で作業を行うことで、制御ユニット２０を蓄電ユニット１０から取り外すことができる。

　［４　効果の説明］
　以上のように、本発明の実施の形態に係る蓄電装置１によれば、制御ユニット２０は、蓄電素子４００の主電流経路に接続され、蓄電素子４００を制御する制御機器２１を有し、かつ、蓄電ユニット１０の外装体１００と接触した状態で外装体１００に着脱可能に取り付けられる。このように、制御機器２１を有する制御ユニット２０を、外装体１００に着脱可能に取り付けられる構成とすることで、制御機器２１に不具合が生じたり、制御機器２１を設計変更したい場合等に、制御ユニット２０を蓄電ユニット１０に対して着脱できる。これにより、制御機器２１を蓄電ユニット１０に対して着脱できるため、制御機器２１のメンテナンスまたは交換作業等を容易に行うことができる。制御ユニット２０は、蓄電ユニット１０の外装体１００に接触した状態で取り付けられるため、制御ユニット２０を着脱可能な構成にした場合でも、蓄電装置１が大型化するのを抑制できる。

　蓄電装置１が、蓄電ユニット１０の接続部９１１及び制御ユニット２０の接続部２４に着脱可能な接続部材であるバスバー３０を備えていることで、バスバー３０を着脱することにより、蓄電ユニット１０に対して制御ユニット２０を容易に着脱できる。これにより、制御ユニット２０が有する制御機器２１のメンテナンスまたは交換作業等を容易に行うことができる。

　蓄電装置１の正極外部端子及び負極外部端子の少なくとも一方である外部端子４１（本実施の形態では、正極外部端子）が制御ユニット２０に配置されていることで、外部端子４１を制御機器２１の近くに配置できる。これにより、外部端子４１と制御機器２１とを繋ぐ配線またはバスバー等の導電部材の長さを短くできる。当該導電部材の長さを短くできれば、主電流が流れる際の抵抗を小さくしたり、当該導電部材を配置するスペースを低減したり、コスト低減を図ったりできる。

　制御ユニット２０とともに外部端子４１を蓄電ユニット１０に対して着脱できるため、外部端子４１のメンテナンスまたは交換作業等を容易に行うことができる。外部端子４１の交換作業を行うことができれば、外部端子４１のサイズ及び形状（雄ネジ部分、雌ネジ部分、その他の部分のサイズ及び形状等）の変更、並びに、外部端子４１の配置位置の変更等が可能となる。このように、制御ユニット２０を変更することで、その他の外装体１００等の部品形状を変更することなく、外部端子４１の上記変更を行うことができるため、最小限の変更費用で機種の多様化が望める。

　蓄電ユニット１０の外装体１００が、制御ユニット２０がスライド可能なガイド部１２４を有していることで、外装体１００に対して制御ユニット２０がスライドして移動できる。これにより、蓄電ユニット１０に対して制御ユニット２０を容易に着脱できるため、制御ユニット２０が有する制御機器２１のメンテナンスまたは交換作業等を容易に行うことができる。

　蓄電ユニット１０の外装体１００が規制部１２５を有していることで、蓄電ユニット１０に対して制御ユニット２０をスライドさせて取り付けた後に、制御ユニット２０のスライド方向と交差する方向への移動が規制される。これにより、制御ユニット２０を蓄電ユニット１０に対して取り付けた場合に、制御ユニット２０が蓄電ユニット１０から外れるのを容易に抑制できるため、制御ユニット２０の蓄電ユニット１０への取り付け作業を容易に行うことができる。

　［５　変形例の説明］
　以上、本発明の実施の形態に係る蓄電装置１について説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではなく、本発明の範囲は、請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれる。

　上記実施の形態では、外装体１００は、第二外装体１２０が、Ｚ軸マイナス方向側に開口が形成された有底矩形筒状の部材であり、第一外装体１１０が、第二外装体１２０の当該開口を塞ぐ扁平な矩形状の部材であることとした。第一外装体１１０が、Ｚ軸プラス方向側に開口が形成された有底矩形筒状の部材であり、第二外装体１２０が、第一外装体１１０の当該開口を塞ぐ扁平な矩形状の蓋であってもよいし、その他どのような形状であってもよい。この場合でも、制御ユニット２０が外装体１００に着脱可能に取り付けられる構成であればよい。

　上記実施の形態では、第一外装体１１０は、蓄電素子４００のＺ軸マイナス方向に配置され、拘束体６００は、蓄電素子４００のＺ軸プラス方向に配置されて、互いに接合されることとした。第一外装体１１０が、蓄電素子４００のＺ軸プラス方向に配置され、拘束体６００が、蓄電素子４００のＺ軸マイナス方向に配置されて、互いに接合されてもよい。蓄電装置１において、上下が逆になったような構成を有していてもよい。

　上記実施の形態では、第一外装体１１０は、拘束体６００が取り付けられて蓄電素子４００を拘束することとした。第一外装体１１０には、拘束体６００は取り付けられず、拘束体６００は、他の部材に取り付けられて蓄電素子４００を拘束してもよい。

　上記実施の形態では、制御ユニット２０は、外装体１００の第二外装体１２０の外装体端部１２２に着脱可能に取り付けられることとした。制御ユニット２０は、外装体１００に対して着脱可能に取り付けられる構成であれば、外装体１００のどの位置に取り付けられてもよい。制御ユニット２０は、第二外装体１２０の端部以外の位置に取り付けられてもよいし、第二外装体１２０ではなく第一外装体１１０に取り付けられてもよい。

　上記実施の形態では、バスバー３０が、蓄電ユニット１０の接続部９１１及び制御ユニット２０の接続部２４に着脱可能に接続されることにより、制御ユニット２０が蓄電ユニット１０に着脱可能に取り付けられることとした。制御ユニット２０が蓄電ユニット１０に着脱可能に取り付けられる構成は、特に限定されず、どのような構成を有していてもよい。制御ユニット２０及び蓄電ユニット１０の一方が電源プラグのような導電性の突出部を有しており、他方の凹部に当該突出部が挿入されることにより、制御ユニット２０が蓄電ユニット１０に着脱可能に取り付けられてもよい。この場合、突出部及び凹部の数及び形状は特に限定されない。これにより、バスバー３０を設ける必要がないため、部品点数を低減できる。

　上記実施の形態では、外装体１００の第二外装体１２０は、ガイド部１２４及び規制部１２５を有していることとした。外装体１００は、ガイド部１２４を有していなくてもよいし、規制部１２５を有していなくてもよい。外装体１００及び制御ユニット２０の一方が位置決めピンを有し、他方が当該位置決めピンが挿入される凹部を有しており、制御ユニット２０が外装体１００に対してスライドすることなく位置決めされて固定されるような構成でもよい。

　上記実施の形態では、正極外部端子としての外部端子４１が制御ユニット２０に配置され、負極外部端子としての外部端子４２が蓄電ユニット１０に配置されていることとした。正極外部端子及び負極外部端子の少なくとも一方の外部端子４０が、制御ユニット２０に配置されていればよい。正極外部端子としての外部端子４１が蓄電ユニット１０に配置され、負極外部端子としての外部端子４２が制御ユニット２０に配置されていてもよい。外部端子が蓄電ユニット１０に配置される場合には、蓄電ユニット１０に配置される外部端子として、外装体１００が用いられてもよい。上記実施の形態において、外部端子４２に代えて、第一外装体１１０を負極電位に落とすことにより、第一外装体１１０を負極外部端子として用いてもよい。

　正極外部端子としての外部端子４１、及び、負極外部端子としての外部端子４２の双方が、制御ユニット２０に配置されてもよい。図８は、本実施の形態の変形例に係る蓄電装置１ａにおいて蓄電ユニット１０ａと制御ユニット２０ａとを分離させた場合の構成を示す斜視図である。図８は、図２に対応する図であるが、制御機器２１の図示は省略している。

　図８に示すように、本変形例では、上記実施の形態における蓄電装置１に代えて、蓄電装置１ａが配置されている。蓄電装置１ａは、蓄電ユニット１０ａと制御ユニット２０ａとを備えており、蓄電ユニット１０ａには、外部端子は配置されておらず、制御ユニット２０ａには、一対（正極及び負極）の外部端子４０（４１及び４２）が配置されている。上記実施の形態において蓄電ユニット１０に配置されていた外部端子４２は、本変形例では、制御ユニット２０ａに配置されている。言い換えれば、本変形例では、正極外部端子及び負極外部端子の双方の外部端子４０が、制御ユニット２０ａに配置されている。

　このような構成により、蓄電ユニット１０ａは、第二外装体１２０のＹ軸方向両側に一対（正極及び負極）の接続部９１１を有し、制御ユニット２０ａは、収容体２２のＹ軸方向両側に一対（正極及び負極）の接続部２４を有している。当該一対の接続部９１１及び一対の接続部２４が、一対の凹部１２８ａ及び一対の凹部２８ａの内方に配置され、一対（正極及び負極）のバスバー３０ａで接続されて、当該一対の凹部１２８ａ及び一対の凹部２８ａが一対のカバー部材３１ａによって塞がれている。

　本変形例では、接続部９１１及び接続部２４は、Ｘ軸方向に並んで配置され、かつ、Ｘ軸方向に並ぶ凹部１２８ａ及び凹部２８ａの内方に配置されて、Ｘ軸方向に延びるバスバー３０ａによって接続されている。Ｘ軸方向に並ぶ凹部１２８ａ及び凹部２８ａは、Ｘ軸方向に延びるカバー部材３１ａによって塞がれている。接続部９１１及び接続部２４は、上記実施の形態と同様に、Ｚ軸方向に並ぶ構成でもよい。本変形例のその他の構成については、上記実施の形態と同様であるため、詳細な説明は省略する。

　以上のように、本変形例によれば、上記実施の形態と同様の効果を奏することができる。特に、本変形例では、蓄電装置１ａの正極外部端子及び負極外部端子の双方が制御ユニット２０ａに配置されることで、正極外部端子及び負極外部端子の双方を制御機器２１の近くに配置できる。これにより、正極外部端子の近くに配置するのが好ましい制御機器２１（リレー等）については、正極外部端子の近くに配置し、負極外部端子の近くに配置するのが好ましい制御機器２１（シャント抵抗等）については、負極外部端子の近くに配置できる。制御ユニット２０ａとともに正極外部端子及び負極外部端子の双方を、蓄電ユニット１０ａに対して着脱できるため、正極外部端子及び負極外部端子の双方のメンテナンスまたは交換作業等を容易に行うことができる。

　制御ユニットが、蓄電素子４００の主電流経路に接続され、蓄電素子４００を制御する制御機器２１を有しているものの、正極外部端子及び負極外部端子の双方ともに、制御ユニットに配置されていない構成でもよい。正極外部端子及び負極外部端子の双方ともに、蓄電ユニットに配置される構成でもよい。この場合でも、制御ユニットを蓄電ユニットに対して着脱可能に構成することで、制御機器２１のメンテナンスまたは交換作業等を容易に行うことができる。

　蓄電装置は、上述した全ての構成要素を備えている必要はない。蓄電装置は、第一補強部材２００、第二補強部材３００、スペーサ５００、または、拘束体６００等を備えていなくてもよい。

　上記実施の形態及びその変形例に含まれる構成要素を任意に組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。

　本発明は、蓄電装置として実現できるだけでなく、蓄電ユニットの外装体と制御ユニットとの組み合わせとしても実現できる。

　本発明は、リチウムイオン二次電池等の蓄電素子を備えた蓄電装置に適用できる。

　１、１ａ　蓄電装置
　１０、１０ａ　蓄電ユニット
　２０、２０ａ　制御ユニット
　２１　制御機器
　２２　収容体
　２３、１２３　コネクタ
　２４、９１１、９２１、９２２　接続部
　２５　突出部
　２５ａ　第一突出部
　２５ｂ　第二突出部
　２６　溝部
　２７　固定部
　２８、２８ａ、１２８、１２８ａ　凹部
　３０、３０ａ、８００、８１０、８２０、８３０　バスバー
　３１、３１ａ　カバー部材
　４０、４１、４２　外部端子
　１００　外装体
　１１０　第一外装体
　１２０　第二外装体
　１２２　外装体端部
　１２４　ガイド部
　１２５　規制部
　１２６、５２１　突起
　１２７　被固定部
　１３０　固定部材
　４００　蓄電素子
　４１０　容器
　４２０　電極端子
　４５０　集電体
　４６０　電極体
　５００　スペーサ
　６００　拘束体
　７００　バスバーフレーム
　９００、９１０、９２０　導電部材

Claims (6)

1. 　蓄電素子、及び、前記蓄電素子が収容される外装体を有する蓄電ユニットと、
   　前記蓄電素子の主電流経路に接続され、前記蓄電素子を制御する制御機器を有する制御ユニットと、を備え、
   　前記制御ユニットは、前記外装体と接触した状態で前記外装体に着脱可能に取り付けられる
   　蓄電装置。
2. 　さらに、
   　前記蓄電素子の主電流経路上に配置される接続部材であって、前記蓄電ユニットの接続部及び前記制御ユニットの接続部に着脱可能に接続される接続部材を備える
   　請求項１に記載の蓄電装置。
3. 　前記蓄電装置は、さらに、正極の外部端子である正極外部端子と、負極の外部端子である負極外部端子と、を備え、
   　前記正極外部端子及び前記負極外部端子の少なくとも一方は、前記制御ユニットに配置される
   　請求項１または２に記載の蓄電装置。
4. 　前記正極外部端子及び前記負極外部端子の双方が、前記制御ユニットに配置される
   　請求項３に記載の蓄電装置。
5. 　前記外装体は、前記制御ユニットがスライド可能なガイド部を有する
   　請求項１または２に記載の蓄電装置。
6. 　前記外装体は、さらに、前記制御ユニットのスライド方向と交差する方向において、前記制御ユニットの移動を規制する規制部を有する
   　請求項５に記載の蓄電装置。

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