WO2016181530A1 - 車両用リヤサスペンション取付構造 - Google Patents

Abstract

トレーリングアーム式リヤサスペンション(40)の、左右のトレーリングアーム(41)の各々の前端部(43,43)を、左右の外側支持部(61,61)及び左右の内側支持部(71,71)により、車体(11)の後部に取り付ける車両用リヤサスペンション取付構造である。該左右の外側支持部は、該各前端部に対し車幅方向外側に位置する。該左右の内側支持部は、該各前端部に対し車幅方向内側に位置する。該左右の内側支持部は、左右のリヤサイドフレーム(21,21)の下端部に設けられて、ボックス状に構成されている。該左右の内側支持部の底面(71a,71a)間は、車幅方向へ延びた補強ロッド(90)によって連結されている。

Description

車両用リヤサスペンション取付構造

　本発明は、トレーリングアーム式リヤサスペンションの、左右のトレーリングアームの各々の前端部を車体の後部に取り付ける、車両用リヤサスペンション取付構造の改良された技術に関する。

　車体は、後部にリヤサスペンションによって後輪が懸架されるので、該後輪から伝わる路面反力に対する、剛性を確保することが求められる。車体の剛性を確保する技術は、例えば特許文献１によって知られている。

　特許文献１で知られている技術は、車体の後部に位置して車体前後方向に延びる左右のリヤサイドフレームと、該左右のリヤサイドフレームの前端部の車幅方向側部から車体前方へ延びる左右のサイドシルとを有する。該左右のリヤサイドフレームの前端部の下端には、左右の内側支持部が設けられている。該左右のサイドシルの後端部には、左右の外側支持部が設けられている。該左右の外側支持部と該左右の内側支持部は、トレーリングアーム式リヤサスペンションの、左右のトレーリングアームの各々の前端部を、車幅方向に挟むように位置している。該各々の前端部は、左右の支持軸によって、該左右の外側支持部と該左右の内側支持部とに、上下スイング可能に支持されている。

　車両の走行中に、路面から左右の後輪へ伝わった路面反力は、リヤサスペンションから該左右の外側支持部と該左右の内側支持部とを介して車体に伝わる。これに対し、車両の運転性能を高めるには、リヤサスペンション取付部分を含み、車体の剛性を高めることが求められる。特許文献１で知られている技術は、該左右の内側支持部は、板面が車幅方向を向いている縦板状の部材であり、車幅方向の剛性をより高めるには、更なる改良の余地がある。

　これに対し、特許文献１で知られている技術に、特許文献２で知られている技術を組み合わせることが考えられる。特許文献２で知られている技術は、該左右の内側支持部の基端同士をクロスメンバによって繋ぐというものである。しかし、該クロスメンバは、該左右の内側支持部のなかの、左右の支持軸よりも上側の部分だけを繋いでいる。該左右の内側支持部の、車幅方向の剛性をより高めるには、該クロスメンバの高さを大きくして、該左右の内側支持部の高さ全体を支える必要がある。これでは、車体重量が増すので、得策ではない。しかも、該クロスメンバの下面の地上高が下がるので、車体のフロアパネルの下方に設置する各種部材（例えば、燃料タンク）の設置スペースが減少してしまう。従って、特許文献１で知られている技術に、特許文献２で知られている技術を単に組み合わせることはできない。

特許第５６８５３２１号公報 特開２０００－１５３７７８号公報

　本発明は、車体のフロアパネルの下方への各種部材の設置スペースを確保しつつ、左右のトレーリングアームの各々の前端部を支持する支持構造を含む、車体の後部の車幅方向の剛性を高めることができる技術を提供することを課題とする。

　本発明によれば、トレーリングアーム式リヤサスペンションの、左右のトレーリングアームの各々の前端部を、車体の後部に備えた左右のアーム支持部に、左右の支持軸によって上下スイング可能に取り付ける車両用リヤサスペンション取付構造であって、前記左右のアーム支持部は、前記左右の前端部に対し車幅方向外側に位置する左右の外側支持部と、前記左右の前端部に対し車幅方向内側に位置する左右の内側支持部とからなり、前記左右の内側支持部は、前記車体の後部のなかの、車体前後方向に延びた左右のリヤサイドフレームの下端部に設けられており、ボックス状に構成され、前記左右の内側支持部の底面間は、車幅方向へ延びた補強ロッドによって連結されていることを特徴とする車両用リヤサスペンション取付構造が提供される。

　このように、左右のリヤサイドフレームの下端部に設けられている左右の内側支持部は、ボックス状に構成されている。このため、該左右の内側支持部の剛性は、車体前後方向の剛性と車幅方向の剛性の、両方が大きい。該左右の内側支持部は、左右のトレーリングアームの各前端部から作用した荷重を十分に支えることができる。

　しかも、該左右の内側支持部の底面間は、補強ロッドによって連結されている。つまり、該左右の内側支持部は、上面が左右のリヤサイドフレームの下端部に設けられるとともに、底面間が補強ロッドによって連結されている。このため、該左右の内側支持部は、補強ロッドにより補強されることによって、剛性（特に曲げ剛性や捩り剛性）が高まる。従って、車体の後部の車幅方向の剛性を高めることができる。

　車両の走行中に、路面から左右の後輪へ伝わった路面反力は、トレーリングアーム式リヤサスペンションを介して左右のアーム支持部に伝わる。これに対し、該左右の内側支持部の底面間が、補強ロッドによって補強されているので、大きい路面反力を受けても、捩れや振動を抑制することができる。従って、車両の運転性能を高めることができる。このように、リヤサスペンション取付部分を含む、車体全体の剛性を高めることができる。

　好ましくは、前記左右の内側支持部は、前記左右のリヤサイドフレームの下端面に位置した背面視略Ｌ字状の左右のブラケットと、該左右のブラケットに対して車幅方向の内側に位置して該左右のブラケットを支える左右のガセットとからなる。前記左右のブラケットは、前記左右のリヤサイドフレームの下端面に接合される横板状の左右の基板と、該左右の基板のなかの車幅方向の内端から下方へ延びて板面が車幅方向を向く縦板状の左右の支持板とからなる、一体成形品である。前記左右のガセットは、車幅方向から見て略Ｕ字状断面の左右の側板と、該左右の側板の車幅方向の内端を塞ぐ縦板状の左右の背板とからなる、一体成形品である。前記左右の側板は、前記左右のリヤサイドフレームの下端面に接合されるとともに、前記左右の支持板に接合されている。前記左右の背板は、前記左右のリヤサイドフレームのなかの、車幅方向の内面に接合されている。前記左右の内側支持部のなかの、前記補強ロッドの長手方向の両端部が締結される部位は、前記左右の側板の底面である。

　このように、左右の内側支持部は、背面視略Ｌ字状の左右のブラケットと、該左右のブラケットに接合される左右のガセットの、それぞれ２部材によって構成される。左右のブラケットと左右のガセットとを組み合わせた左右の内側支持部が、左右のリヤサイドフレームに重ねて接合されるだけの構成によって、該左右の内側支持部を左右のリヤサイドフレームに容易に一体化することができる。しかも、該左右の内側支持部を左右のリヤサイドフレームに接合することによって、該左右の内側支持部を簡単にボックス状に構成することができる。この結果、該左右の内側支持部はボックス状となることにより、剛性が高まる。

　さらには、左右のガセットは、左右の側板と左右の背板とからなる一体成形品である。該左右のガセットの左右の側板の底面同士は、該補強ロッドの両端部に直接に連結される。このため、ボックス状に構成されている左右の内側支持部の全体が、該補強ロッドを介して、車幅方向の荷重を互いに効率よく伝え合うことができる。この結果、左右の内側支持部のなかの一部への、応力の集中を抑制することができる。しかも、上述のように、補強ロッドの両端部は、該左右のガセットの左右の側板の底面に、直接に締結される。このため、該左右のガセットに対して補強ロッドの両端部を取り付けるための、別個の部材は不要であり、部品数を低減することができる。

　より好ましくは、前記左右のガセットの前記左右の側板のなかの、前記補強ロッドの長手方向の両端部が締結される部位（締結部位）は、前記左右の支持軸に対して車体前後方向にオフセットし、且つ前記左右の支持軸に近接している。このため、補強ロッドの両端部を締結する締結部材が、左右の支持軸に干渉することはない。しかも、締結部位が左右の支持軸に近接しているので、左右のトレーリングアームの各前端部から左右の支持軸へ伝わった、車幅方向の外力を補強ロッドによって概ね直接的に支持することができる。このため、車体の後部の車幅方向の剛性を高めることができる。

　より好ましくは、左右のリヤサイドフレームの前端部は、車幅方向の外側へ傾斜しつつ車体前方へ延びた傾斜状に形成されている。前記車体は、前記左右のリヤサイドフレームの前記左右の前端部から車体前方へ延びる左右のサイドシルを有している。該左右のサイドシルは、車幅方向内側に位置する左右のサイドシルインナパネルと、車幅方向外側に位置する左右のサイドシルアウタパネルとによって、閉断面状に形成されている。前記左右のブラケットの前記左右の基板は、前記左右のリヤサイドフレームの下端面のなかの、傾斜した前記左右の前端部に接合されるとともに、前記左右のサイドシルインナパネルの下端面にも接合されている。

　このように、左右のブラケットの左右の基板は、左右のリヤサイドフレームの下端面のなかの、傾斜した左右の前端部に接合されるだけではなく、さらに、左右のサイドシルインナパネルの下端面にも接合されている。このため、該左右の基板が車体の後部に接合される範囲は広い。車体の後部に対する、該左右の基板の接合強度を高めることができる。従って、該左右の内側支持部の支持剛性が一層高まるので、車体の後部の剛性を、より高めることができる。

　好ましくは、前記ボックス状に構成されている前記左右の内側支持部に内在して、車幅方向に延びた左右のカラーを、更に備える。該左右のカラーは、前記左右の内側支持部の、それぞれ車幅方向の外側の側板と内側の側板との間を連結するとともに、前記左右の支持軸のなかの、車幅方向内側の端部を支持している。このため、ボックス状の左右の内側支持部の剛性を、より高めることができる。

　好ましくは、左右のリヤサイドフレームの前端部は、車幅方向の外側へ傾斜しつつ車体前方へ延びた傾斜状に形成されている。前記車体は、前記左右のリヤサイドフレームの前記左右の前端部から車体前方へ延びる左右のサイドシルを有している。該左右のサイドシルは、車幅方向内側に位置する左右のサイドシルインナパネルと、車幅方向外側に位置する左右のサイドシルアウタパネルとによって、閉断面状に形成されている。前記左右のサイドシルインナパネルは、該左右のサイドシルインナパネルの後端から車体後方へ延びた左右の延長部を有する。前記左右のサイドシルの後端の閉断面は、左右のエンドプレートによって塞がれている。該左右のエンドプレートは、前記左右の延長部に沿って後方へ延びた左右のフランジを有する。該左右のフランジは、前記左右の延長部の車幅方向の外面に重ねられている。前記左右の外側支持部は、前記左右の延長部と前記左右のフランジとからなる。前記左右の支持軸は、ボルトによって構成されている。前記左右の延長部と前記左右のフランジとは、車幅方向の外側から前記ボルトによって締結されている。

　このように、前記左右の外側支持部は、左右のサイドシルインナパネルの後端から後方へ延びた左右の延長部と、左右のサイドシルの後端の閉断面を塞ぐ左右のエンドプレートから後方へ延びた左右のフランジとによって構成される。このため、左右のサイドシルの後端から後方へ延びた、左右の延長部と左右のフランジとは、車幅方向の外側から該左右のボルト（左右の支持軸）によって締結することができる。従って、左右の外側支持部の車幅方向の外側から、該左右のボルトによって、左右のトレーリングアームの各々の前端部を、組み付けることができるので、組み付け作業性を高めることができる。しかも、左右の外側支持部は、左右のサイドシルインナパネルの各延長部と、左右のエンドプレートの各フランジとの複合構造である。このため、左右のトレーリングアームの各々の前端部を支持するための、該左右の外側支持部の、支持剛性を高めることができる。

　好ましくは、前記左右のトレーリングアーム同士は、車体前後方向の略中央をトーションビームによって繋がれている。前記補強ロッドは、前記トーションビームへ向かって突出するように車体後方へ湾曲している。このため、車体のフロアパネルの下方のなかの、補強ロッドよりも前方のスペースが広くなる。従って、車体のフロアパネルの下方に各種部材（例えば、燃料タンクや該燃料タンクの関連部品）の設置スペースを確保することができる。

　本発明では、車体重量を抑制するとともに、車体のフロアパネルの下方への各種部材の設置スペースを確保しつつ、左右のトレーリングアームの各々の前端部を支持する支持構造を含む、車体の後部の車幅方向の剛性を高めることができる。

本発明によるリヤサスペンション取付構造を含む車体の後部を前上方から見た斜視図である。 図１に示される車体の後部の底面図である。 図１に示される左のアーム支持部周りを後下方から見た斜視図である。 図２に示される車体の後部にトレーリングアーム式リヤサスペンションが取り付けられた構成の底面図である。 図４に示されるトレーリングアーム式リヤサスペンションの左半分を後上方から見た斜視図である。 図４に示される左のアーム支持部周りを後方から見た断面図である。 図４に示される左のアーム支持部周りを前下方から見た斜視図である。

　本発明を実施するための形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、「下」は運転者から見た方向に従い、Ｆｒは前側、Ｒｒは後側、Ｌｅは左側、Ｒｉは右側、Ｕｐは上側、Ｄｎは下側を示す。

　実施例に係る車両用リヤサスペンション取付構造について図面に基づき説明する。

　図１及び図２に示されるように、乗用車等の車両１０の車体１１はモノコックボディから成り、車両１０の車幅方向の中心を通って車両前後方向へ延びる車幅中心線ＣＬに対し、実質的に左右対称形に形成されている。

　該車体１１は、後半部分の下部に、左右のリヤサイドフレーム２１，２１と左右のサイドシル２２，２２と第１クロスメンバ２３と第２クロスメンバ２４とフロアパネル２５とを含む。

　該左右のリヤサイドフレーム２１，２１は、車体１１の後部に位置して車体前後方向に延びている。該左右のリヤサイドフレーム２１，２１の前端部２１ａ，２１ａは、車幅方向の外側へ傾斜しつつ車体１１の前方へ延びた傾斜状に形成されている。さらに、該前端部２１ａ，２１ａは、前下方へも傾斜している。

　該左右のサイドシル２２，２２は、左右のリヤサイドフレーム２１，２１の左右の前端部２１ａ，２１ａから車体前方へ延びている。この結果、該左右のサイドシル２２，２２は、左右のリヤサイドフレーム２１，２１よりも車幅方向の外方に位置する。

　図２に示されるように、該第１クロスメンバ２３は、車幅方向に延びて該左右のリヤサイドフレーム２１，２１の前端部２１ａ，２１ａ間を繋いでいる。該第２クロスメンバ２４は、車幅方向に延びた部材であって、該左右のサイドシル２２，２２の後端部間を繋いでいる。該第１及び第２クロスメンバ２３，２４は、車幅方向から見て上が開放された略ハット状断面に形成されている。

　該フロアパネル２５は、車室の下面を形成する部材である。該フロアパネル２５は、左右のリヤサイドフレーム２１，２１間及び左右のサイドシル２２，２２間に連続して張られる（設けられる）とともに、第１及び第２クロスメンバ２３，２４によって支持されている。

　図１に示されるように、該左右のサイドシル２２，２２は、車幅方向内側に位置する左右のサイドシルインナパネル３１，３１と、車幅方向外側に位置する左右のサイドシルアウタパネル３２，３２（想像線によって示す）とによって、略矩形の閉断面状に形成されている。該左右のサイドシルインナパネル３１，３１（左右のサイドシルインナメンバ３１，３１）は、車幅方向の外側を開放した略ハット状断面に形成されている。該左右のサイドシルアウタパネル３２，３２（左右のサイドシルアウタメンバ３２，３２）は、車幅方向の内側を開放した略ハット状断面に形成されている。該左右のサイドシル２２，２２の後端の閉断面は、左右のエンドプレート３３，３３によって塞がれている。

　以下、左のサイドシル２２と左のエンドプレート３３とについて詳しく説明する。右のサイドシル２２と右のエンドプレート３３とは、左のサイドシル２２と左のエンドプレート３３とに対して左右対象形である他には同じ構成なので、説明を省略する。

　図１に示されるように、該左のサイドシルインナパネル３１は、該左のサイドシルインナパネル３１の後端から車体１１の後方へ延びた左の延長部３４を有する。該左の延長部３４は、左のサイドシルインナパネル３１のいずれか一部が後方へ延びた部分であって、板面が車幅方向を向いた略縦板状に形成されている。

　図１及び図３に示されるように、該左のエンドプレート３３は、板面が車体前後方向を向いた略縦板状に形成されている。該左のエンドプレート３３には左のフランジ、つまり左の内側フランジ３５と、左の外側フランジ３６と、左の下側フランジ３７とが一体に形成されている。

　該左の内側フランジ３５は、左のエンドプレート３３の車幅方向内側の縁から車体後方へ延びた縦板状に形成されている。該左の外側フランジ３６は、左のエンドプレート３３の車幅方向外側の縁から車体後方へ延びた縦板状に形成されている。該左の下側フランジ３７は、左のエンドプレート３３の下の縁から車体後方へ延びた横板状に形成されている。

　該左の内側フランジ３５（左のエンドプレート３３に有しているフランジの一部）は、左のサイドシル２２の左の延長部３４に沿って後方へ延びるとともに、該左の延長部３４の車幅方向の外面に重ねられ、且つスポット溶接により接合されている。

　図４に示されるように、該車体１１の後部には、左右の後輪５２，５２を懸架するためのトレーリングアーム式リヤサスペンション４０（以下、単に「リヤサスペンション４０」と略称する。）が取り付けられている。該リヤサスペンション４０は、車体前後方向に延びる左右のトレーリングアーム４１，４１と、車幅方向に延びて該左右のトレーリングアーム４１，４１間を繋いでいるトーションビーム４２とからなり、底面視略Ｈ字状に組み合わされている。このように、左右のトレーリングアーム４１，４１同士は、車体前後方向の略中央をトーションビーム４２によって繋がれている。

　該左右のトレーリングアーム４１，４１の前端部４３，４３（スイング基端部４３，４３）は、車体１１に上下スイング可能に連結されている。該左右のトレーリングアーム４１，４１の後端部５１，５１（スイング先端部５１，５１）には、左右の後輪５２，５２が組み込まれている。つまり、該後端部５１，５１は、左右の後輪５２，５２を回転自在に取り付けるためのスイング先端部である。該左右のトレーリングアーム４１，４１の中間部には、左右のスプリング受け部５３，５３と、左右のダンパ連結部５４，５４とが形成されている。

　該左のトレーリングアーム４１の緩衝構造は、次の通りである。つまり、図５に示されるように、左のスプリング受け部５３は、緩衝用の左のスプリング５５の下端部を受けている。左のダンパ連結部５４は、緩衝用の左のダンパ５６の下端部が連結されている。左のスプリング５５の上端部と左のダンパ５６の上端部は、車体１１（図２参照）の上部に支持されている。該右のトレーリングアーム４１の緩衝構造は、該左のトレーリングアーム４１の緩衝構造と同じ構成なので、説明を省略する。

　図６に示されるように、該左のトレーリングアーム４１の前端部４３は、略水平な内筒４４と、該内筒４４を囲む外筒４５と、該内筒４４と該外筒４５とを繋いでいるラバー等の弾性体４６とからなる、スイング基端部（被支持部）である。右のトレーリングアーム４１の前端部４３は、左のトレーリングアーム４１の前端部４３と同じ構成なので説明を省略する。

　図２及び図４に示されるように、該車体１１は、リヤサスペンション４０を連結するための、左右のアーム支持部６０，６０を備えている。つまり、車体１１に設けられている左右のアーム支持部６０，６０に、左右のトレーリングアーム４１，４１の前端部４３，４３が上下スイング可能に連結されている。

　該左右のアーム支持部６０，６０は、左右の外側支持部６１，６１と左右の内側支持部７１，７１とからなる。該左右の外側支持部６１，６１は、左右のトレーリングアーム４１，４１の左右の前端部４３，４３に対し、車幅方向外側に位置する。該左右の内側支持部７１，７１は、該左右の前端部４３，４３に対し車幅方向内側に位置する。

　このように、該左右の前端部４３，４３は、左右の外側支持部６１，６１と左右の内側支持部７１，７１とによって、車幅方向に挟まれており、該左右の外側支持部６１，６１と該左右の内側支持部７１，７１とに、左右の支持軸８１，８１によって上下スイング可能に支持されている。つまり、該左右の前端部４３，４３は、左右の外側支持部６１，６１と左右の内側支持部７１，７１とにより、車体１１の後部に取り付けられている。

　以下、左のアーム支持部６０について詳しく説明する。右のアーム支持部６０は、左のアーム支持部６０に対して左右対象形である他には同じ構成なので、説明を省略する。

　図３及び図６に示されるように、該左の外側支持部６１は、左の延長部３４と左のフランジ３５（左の内側フランジ３５）とからなり、板面が車幅方向を向いた略縦板状に形成されている。左の外側支持部６１には、左の支持軸８１が貫通する貫通孔６１ａが形成されている。

　図３、図６及び図７に示されるように、該左の内側支持部７１は、左のリヤサイドフレーム２１の下端部に設けられて、ボックス状に構成されている（閉空間を形成するように構成されている）。該左の内側支持部７１は、左のリヤサイドフレーム２１の下端面２１ｂに位置した背面視略Ｌ字状の左のブラケット７２と、該左のブラケット７２に対して車幅方向の内側に位置して該左のブラケット７２を支える左のガセット７６とからなる。

　左のブラケット７２は、左のリヤサイドフレーム２１の下端面２１ｂに接合される横板状の左の基板７３と、該左の基板７３のなかの車幅方向の内端から下方へ延びて板面が車幅方向を向く縦板状の左の支持板７４とからなる、一体成形品である。該左の基板７３は、左の前端部２１ａの下端面２１ｂに接合されるとともに、左のサイドシルインナパネル３１の下端面３１ａにも接合されている。

　左のガセット７６は、車幅方向から見て略Ｕ字状断面の左の側板７７と、該左の側板７７の車幅方向の内端を塞ぐ縦板状の左の背板７８とからなる、一体成形品である。該左の側板７７は、左のリヤサイドフレーム２１の下端面２１ｂに接合されるとともに、左の支持板７４に接合されている。

　詳しく述べると、該左の側板７７のなかの、車幅方向内側の縁には、側部フランジ７７ａが一体に形成されている。該側部フランジ７７ａは、左のブラケット７２に重ねられ且つ接合される。この結果、左のガセット７６は、左のブラケット７２に一体化される。

　該左の側板７７のなかの上端の縁（Ｕ字の開放側の縁）には、上部フランジ７７ｂが一体に形成されている。該上部フランジ７７ｂは、左のリヤサイドフレーム２１の下端面２１ｂに重ねられ且つ接合される。この結果、左のガセット７６は、左のリヤサイドフレーム２１の下端面２１ｂに接合される。

　該左の背板７８の上端は、該左の側板７７の上端よりも上方へ延びている。該延びた部分が、左のリヤサイドフレーム２１のなかの、車幅方向の内面２１ｃ（車幅中心線ＣＬを向いた面２１ｃ）に重ねられ且つ接合される。この結果、該左の背板７８は、左のリヤサイドフレーム２１のなかの、車幅方向の内面２１ｃに接合される。

　左の内側支持部７１は、車幅方向に細長い左のカラー７９を備える。該左のカラー７９は、左のボックス状の内側支持部７１に内在して、車幅方向に延びている。そして、該左のカラー７９は、左の内側支持部７１の車幅方向の外側の側板７４（ブラケット７２の支持板７４）と内側の側板７８（ガセット７６の背板７８）との間を連結している。さらに、該左のカラー７９は、左の支持軸８１のなかの、車幅方向内側の端部を支持している。このため、ボックス状の左の内側支持部７１の剛性を、より高めることができる。

　詳しく述べると、該左のカラー７９は、内周面に雌ネジ７９ａが形成されたパイプによって構成されている。該左のカラー７９の一端にはフランジ７９ｂが一体に形成されている。該フランジ７９ｂは、左のブラケット７２の車幅方向の内面７２ａに重ねられ且つ接合される。該左のカラー７９の他端部は、左のガセット７６の左の背板７８を貫通し且つ該左の背板７８に接合される。

　左の支持軸８１は、ボルトによって構成されている。以下、該支持軸８１のことを、適宜「ボルト８１」と言い換える。該ボルト８１は、頭付きボルトからなる。

　該ボルト８１は、車幅方向の外側から左の外側支持部６１の貫通孔６１ａと内筒４４とを通して、左のカラー７９にねじ込まれる。この結果、左のトレーリングアーム４１の前端部４３は、ボルト８１によって左の外側支持部６１と左の内側支持部７１との間に挟み込まれるとともに、該ボルト８１によって左の外側支持部６１と左の内側支持部７１に支持される。しかも、左の延長部３４と左の内側フランジ３５（左のエンドプレート３３に有しているフランジの一部）とは、車幅方向の外側から該ボルト８１によって締結されている。

　図２、図６及び図７に示されるように、左右の内側支持部７１，７１の底面７１ａ，７１ａ間は、車幅方向へ延びた補強ロッド９０によって互いに連結されている。該補強ロッド９０は、車幅方向に延びている細長い部材であって、例えばパイプによって構成されている。

　該左右の内側支持部７１，７１のなかの、補強ロッド９０の長手方向の両端部９１，９１が締結される部位は、左右の側板７７，７７の底面７７ｃ，７７ｃである。つまり、該補強ロッド９０の両端部９１，９１は、左右の内側支持部７１，７１の底面７１ａ，７１ａ（下端部７１ａ，７１ａ）にボルト９２，９２によって取り付けられている。該左右の側板７７の底面７７ｃの裏側には、ボルト９２，９２を締結するためのナット９３が設けられている。

　以下、左の内側支持部７１に対する補強ロッド９０の連結構成を、詳しく説明する。右の内側支持部７１に対する補強ロッド９０の連結構成は、左の内側支持部７１の連結構成と同じ構成なので、説明を省略する。

　図６に示されるように、補強ロッド９０の左の端部９１は、扁平状に形成されており、左のガセット７６の左右の側板７７の該底面７７ｃ（下端部７７ｃ）に下から重ねられ、且つボルト９２によって取り付けられている。この結果、左の内側支持部７１は、上端部を車体１１に固定されるとともに、底面７１ａを補強ロッド９０によって支持される。

　図６及び図７に示されるように、左のガセット７６の左の側板７７のなかの、補強ロッド９０の長手方向の端部９１が締結される部位は、左の支持軸８１（左のカラー７９）に対して車体前後方向、例えば後方にオフセット量δだけオフセットし、且つ該左の支持軸８１（左のカラー７９）に近接している。

　図４に示されるように、該補強ロッド９０の車幅方向中央部９４には、フランジ９５，９５が設けられている。該フランジ９５，９５は、第１クロスメンバ２３に下から重ねられ、且つボルト９６，９６によって取り付けられている。この結果、該補強ロッド９０の車幅方向中央部９４は、第１クロスメンバ２３に取り付けられる。

　該補強ロッド９０は、トーションビーム４２へ向かって突出するように、車体後方へ湾曲している。つまり該補強ロッド９０の全体形状は、両端部９１，９１から車幅方向中央部へ向かって、車体後方へ凸となるように湾曲している。より詳しく述べると、該補強ロッド９０は、左右の内側支持部７１，７１に両端部９１，９１を連結する連結位置に対して、第１クロスメンバ２３に車幅方向中央部９４を取り付ける取付位置は、車体後方に位置している。

　このように、該補強ロッド９０は、トーションビーム４２へ向かって突出するように車体１１の後方へ湾曲している。このため、車体１１のフロアパネル２５の下方のなかの、補強ロッド９０よりも前方のスペースが広くなる。従って、車体１１のフロアパネル２５の下方に各種部材（例えば、燃料タンクや該燃料タンクの関連部品）の設置スペースを確保することができる。

　以上の説明をまとめると、次の通りである。図４及び図６に示されるように、左右のリヤサイドフレーム２１，２１の下端部に設けられている左右の内側支持部７１，７１は、ボックス状に構成されている。このため、該左右の内側支持部７１，７１の剛性は、車体前後方向の剛性と車幅方向の剛性の、両方が大きい。該左右の内側支持部７１，７１は、左右のトレーリングアーム４１の各前端部４３，４３から作用した荷重を十分に支えることができる。

　しかも、該左右の内側支持部７１，７１の底面７１ａ，７１ａ間は、補強ロッド９０によって連結されている。つまり、該左右の内側支持部７１，７１は、上面が左右のリヤサイドフレーム２１，２１の下端部に設けられるとともに、底面７１ａ，７１ａ間が補強ロッド９０によって連結されている。このため、該左右の内側支持部７１，７１は、補強ロッド９０により補強されることによって、剛性（特に曲げ剛性や捩り剛性）が高まる。従って、車体１１の後部の車幅方向の剛性を高めることができる。

　車両１０の走行中に、路面から左右の後輪５２，５２へ伝わった路面反力は、トレーリングアーム式リヤサスペンション４０を介して左右のアーム支持部６０，６０に伝わる。これに対し、該左右の内側支持部７１，７１の底面７１ａ，７１ａ間が、補強ロッド９０によって補強されているので、大きい路面反力を受けても、捩れや振動を抑制することができる。従って、車両１０の運転性能を高めることができる。このように、リヤサスペンション取付部分を含む、車体１１全体の剛性を高めることができる。

　さらには、図３、図４及び図６に示されるように、左右の内側支持部７１，７１は、背面視略Ｌ字状の左右のブラケット７２，７２と、該左右のブラケット７２，７２に接合される左右のガセット７６，７６の、それぞれ２部材によって構成される。左右のブラケット７２，７２と左右のガセット７６，７６とを組み合わせた左右の内側支持部７１，７１が、左右のリヤサイドフレーム２１，２１に重ねて接合されるだけの構成によって、該左右の内側支持部７１，７１を左右のリヤサイドフレーム２１，２１に容易に一体化することができる。しかも、該左右の内側支持部７１，７１を左右のリヤサイドフレーム２１，２１に接合することによって、該左右の内側支持部７１，７１を簡単にボックス状に構成することができる。この結果、該左右の内側支持部７１，７１はボックス状となることにより、剛性が高まる。

　さらには、図４及び図６に示されるように、左右のガセット７６，７６は、左右の側板７７，７７と左右の背板７８，７８とからなる一体成形品である。該左右の側板７７，７７の底面７７ｃ，７７ｃ同士は、該補強ロッド９０の両端部９１，９１に直接に連結される。このため、ボックス状に構成されている左右の内側支持部７１，７１の全体が、該補強ロッド９０を介して、車幅方向の荷重を互いに効率よく伝え合うことができる。この結果、左右の内側支持部７１，７１のなかの一部への、応力の集中を抑制することができる。しかも、上述のように、補強ロッド９０の両端部９１，９１は、該左右の側板７７，７７の底面７７ｃ，７７ｃに、直接に締結される。このため、該左右のガセット７６，７６に対して補強ロッド９０の両端部９１，９１を取り付けるための、別個の部材は不要であり、部品数を低減することができる。

　さらには、図４及び図７に示されるように、左右のガセット７６，７６の左右の側板７７，７７のなかの、補強ロッド９０の長手方向の両端部９１，９１が締結される部位、つまり締結部位は、左右の支持軸８１，８１（左右のカラー７９，７９）に対して車体前後方向にオフセットし、且つ左右の支持軸８１，８１に近接している。このため、締結部位が、左右の支持軸８１，８１に対して車体前後方向にオフセットしているので、締結部材９２，９２（ボルト９２，９２）が左右の支持軸８１，８１に干渉することはない。しかも、締結部位が左右の支持軸８１，８１に近接しているので、左右のトレーリングアーム４１，４１の各前端部４３，４３から左右の支持軸８１，８１へ伝わった、車幅方向の外力を補強ロッド９０によって概ね直接的に支持することができる。このため、車体１１の後部の車幅方向の剛性を高めることができる。

　さらには、図４及び図６に示されるように、左右のブラケット７２，７２の左右の基板７３，７３は、左右のリヤサイドフレーム２１，２１の下端面２１ｂ，２１ｂのなかの、傾斜した左右の前端部２１ａ，２１ａに接合されるだけではなく、さらに、左右のサイドシルインナパネル３１，３１の下端面３１ａ，３１ａにも接合されている。このため、該左右の基板７３，７３が車体１１の後部に接合される範囲は広い。車体１１の後部に対する、該左右の基板７３，７３の接合強度を高めることができる。従って、該左右の内側支持部７１，７１の支持剛性が一層高まるので、車体１１の後部の剛性を、より高めることができる。

　さらには、図４及び図６に示されるように、左右の外側支持部６１，６１は、左右のサイドシルインナパネル３１，３１の後端から後方へ延びた左右の延長部３４，３４と、左右のサイドシル２２，２２の後端の閉断面を塞ぐ左右のエンドプレート３３，３３から後方へ延びた左右のフランジ３５，３５（内側フランジ３５，３５）とによって構成される。左右の支持軸８１，８１は、ボルト８１，８１によって構成されている。このため、左右のサイドシル２２，２２の後端から後方へ延びた、左右の延長部３４，３４と左右のフランジ３５，３５とは、車幅方向の外側から該左右のボルト８１，８１によって締結することができる。従って、左右の外側支持部６１，６１の車幅方向の外側から、該左右のボルト８１，８１（左右の支持軸８１，８１）によって、左右のトレーリングアーム４１，４１の各々の前端部４３，４３を、組み付けることができるので、組み付け作業性を高めることができる。

　しかも、左右の外側支持部６１，６１は、左右のサイドシルインナパネル３１，３１の各延長部３４，３４と、左右のエンドプレート３３，３３の各フランジ３５，３５との複合構造である。このため、左右のトレーリングアーム４１，４１の各々の前端部４３，４３を支持するための、該左右の外側支持部６１，６１の、支持剛性を高めることができる。

　さらには、図４に示されるように、左右のトレーリングアーム４１，４１の車体前後方向の略中央同士が、トーションビーム４２によって繋がれた、いわゆるトーションビーム式サスペンション４０は、例えば車両１０を旋回したときには、左右のトレーリングアーム４１，４１同士が相反する方向へ変位しようとする。この結果、左右のアーム支持部６０，６０には、互いに連動した外力が作用する。

　これに対し、本発明では、補強ロッド９０により互いに連結されている該左右の内側支持部７１，７１に対して、左右のトレーリングアーム４１，４１の前端部４３，４３が上下スイング可能に連結されている。このため、該左右の内側支持部７１，７１の捩れ剛性を効果的に高めるとともに、車体１１の振動を効果的に抑制することができる。従って、車両１０の運転性能を高めることができる。しかも、車体１１全体の剛性も高まる。

　本発明の車両用リヤサスペンション取付構造は、乗用車等の車両１０の車体１１に採用するのに好適である。

　１０　　車両
　１１　　車体
　２１　　リヤサイドフレーム
　２１ａ　前端部
　２１ｂ　下端面
　２２　　サイドシル
　３１　　サイドシルインナパネル
　３１ａ　下端面
　３２　　サイドシルアウタパネル
　３３　　エンドプレート
　３４　　延長部
　３５　　フランジ
　４０　　トレーリングアーム式リヤサスペンション
　４１　　トレーリングアーム
　４２　　トーションビーム
　４３　　トレーリングアームの前端部
　６０　　アーム支持部
　６１　　外側支持部
　７１　　内側支持部
　７１ａ　底面
　７２　　ブラケット
　７３　　基板
　７４　　支持板
　７６　　ガセット
　７７　　側板
　７７ｃ　底面
　７８　　背板
　７９　　カラー
　８１　　支持軸（ボルト）
　９０　　補強ロッド

Claims (7)

1. 　トレーリングアーム式リヤサスペンションの、左右のトレーリングアームの各々の前端部を、車体の後部に備えた左右のアーム支持部に、左右の支持軸によって上下スイング可能に取り付ける車両用リヤサスペンション取付構造であって、
   　前記左右のアーム支持部は、前記左右の前端部に対し車幅方向外側に位置する左右の外側支持部と、前記左右の前端部に対し車幅方向内側に位置する左右の内側支持部とからなり、
   　前記左右の内側支持部は、前記車体の後部のなかの、車体前後方向に延びた左右のリヤサイドフレームの下端部に設けられており、ボックス状に構成され、
   　前記左右の内側支持部の底面間は、車幅方向へ延びた補強ロッドによって連結されていることを特徴とする車両用リヤサスペンション取付構造。
2. 　前記左右の内側支持部は、前記左右のリヤサイドフレームの下端面に位置した背面視略Ｌ字状の左右のブラケットと、該左右のブラケットに対して車幅方向の内側に位置して該左右のブラケットを支える左右のガセットとからなり、
   　前記左右のブラケットは、前記左右のリヤサイドフレームの下端面に接合される横板状の左右の基板と、該左右の基板のなかの車幅方向の内端から下方へ延びて板面が車幅方向を向く縦板状の左右の支持板とからなる、一体成形品であり、
   　前記左右のガセットは、車幅方向から見て略Ｕ字状断面の左右の側板と、該左右の側板の車幅方向の内端を塞ぐ縦板状の左右の背板とからなる、一体成形品であり、
   　前記左右の側板は、前記左右のリヤサイドフレームの下端面に接合されるとともに、前記左右の支持板に接合され、
   　前記左右の背板は、前記左右のリヤサイドフレームのなかの、車幅方向の内面に接合され、
   　前記左右の内側支持部のなかの、前記補強ロッドの長手方向の両端部が締結される部位は、前記左右の側板の底面である、請求項１記載の車両用リヤサスペンション取付構造。
3. 　前記左右のガセットの前記左右の側板のなかの、前記補強ロッドの長手方向の両端部が締結される部位は、前記左右の支持軸に対して車体前後方向にオフセットし、且つ前記左右の支持軸に近接している、請求項２記載の車両用リヤサスペンション取付構造。
4. 　左右のリヤサイドフレームの前端部は、車幅方向の外側へ傾斜しつつ車体前方へ延びた傾斜状に形成され、
   　前記車体は、前記左右のリヤサイドフレームの前記左右の前端部から車体前方へ延びる左右のサイドシルを有しており、
   　該左右のサイドシルは、車幅方向内側に位置する左右のサイドシルインナパネルと、車幅方向外側に位置する左右のサイドシルアウタパネルとによって、閉断面状に形成され、
   　前記左右のブラケットの前記左右の基板は、前記左右のリヤサイドフレームの下端面のなかの、傾斜した前記左右の前端部に接合されるとともに、前記左右のサイドシルインナパネルの下端面にも接合されている、請求項２記載の車両用リヤサスペンション取付構造。
5. 　前記ボックス状に構成されている前記左右の内側支持部に内在して、車幅方向に延びた左右のカラーを、更に備え、
   　該左右のカラーは、前記左右の内側支持部の、それぞれ車幅方向の外側の側板と内側の側板との間を連結するとともに、前記左右の支持軸のなかの、車幅方向内側の端部を支持している、請求項１記載の車両用リヤサスペンション取付構造。
6. 　左右のリヤサイドフレームの前端部は、車幅方向の外側へ傾斜しつつ車体前方へ延びた傾斜状に形成され、
   　前記車体は、前記左右のリヤサイドフレームの前記左右の前端部から車体前方へ延びる左右のサイドシルを有しており、
   　該左右のサイドシルは、車幅方向内側に位置する左右のサイドシルインナパネルと、車幅方向外側に位置する左右のサイドシルアウタパネルとによって、閉断面状に形成され、
   　前記左右のサイドシルインナパネルは、該左右のサイドシルインナパネルの後端から車体後方へ延びた左右の延長部を有し、
   　前記左右のサイドシルの後端の閉断面は、左右のエンドプレートによって塞がれ、
   　該左右のエンドプレートは、前記左右の延長部に沿って後方へ延びた左右のフランジを有し、
   　該左右のフランジは、前記左右の延長部の車幅方向の外面に重ねられており、
   　前記左右の外側支持部は、前記左右の延長部と前記左右のフランジとからなり、
   　前記左右の支持軸は、ボルトによって構成され、
   　前記左右の延長部と前記左右のフランジとは、車幅方向の外側から前記ボルトによって締結されている、請求項１記載の車両用リヤサスペンション取付構造。
7. 　前記左右のトレーリングアーム同士は、車体前後方向の略中央をトーションビームによって繋がれており、
   　前記補強ロッドは、前記トーションビームへ向かって突出するように車体後方へ湾曲している、請求項１記載の車両用リヤサスペンション取付構造。

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