WO2013118475A1 - 表示装置 - Google Patents

Abstract

表示装置１は、フレーム１１と、フレーム１１に固定された表示パネル２０と、互いに隣接して配置されると共に、一端側が表示パネル２０に圧着される一方で他端側がフレーム１１の表示パネル２０と反対側に折り曲げられた複数のフレキシブルプリント基板４０とを備え、フレキシブルプリント基板４０と重なる領域に、表示パネル２０の表面がフレーム１１に粘着固定された粘着領域４１を有している。互いに隣接する複数のフレキシブルプリント基板４０の間の領域に、表示パネル２０の表面がフレーム１１に粘着固定されていない非粘着領域４２が設けられている。

Description

表示装置

　本発明は、フレキシブルプリント基板を有する表示装置に関するものである。

　近年、例えば液晶表示装置等のフラットパネルディスプレイ（ＦＰＤ）についての需要が高まっている。例えば、液晶表示装置は、矩形板状の液晶表示パネルと、液晶表示パネルの背面側に配置された照明装置としてのバックライトモジュールとを有している（例えば、特許文献１等参照）。

　液晶表示パネルは、当該パネルの周囲４辺に沿って形成された矩形枠状の非表示領域を有している。非表示領域の１辺は、枠幅が広い端子領域となっている。端子領域には、フレキシブルプリント基板（ＦＰＣ）の一端部が圧着される複数の端子が形成されている。

　バックライトモジュールは、内側に導光板等が配置された矩形枠状のフレームを有している。そして、このバックライトモジュールのフレームには、液晶表示パネルが両面テープを介して貼り付け固定されている。

　上記両面テープは、液晶表示パネルとフレームとをなるべく広い面積で粘着固定するために、面積が比較的広い端子領域に配置されると共に、当該端子領域となっている非表示領域の１辺全体に亘るように設けられている。

　端子領域に一端部が圧着されているＦＰＣは、バックライトモジュールの側方で折り曲げられている。ＦＰＣの他端側は、バックライトモジュールの背面に両面テープ等によって粘着固定されている。このようにＦＰＣを折り曲げると、折り曲げられた領域に内部応力が発生し、折り曲げに対する復元力が生じる。そして、このＦＰＣの復元力によって、液晶表示パネルの一部が浮き上がってしまう問題がある。

　そこで、特許文献１に開示されている液晶表示装置では、ＦＰＣをピンや粘着材によってフレームに固定することにより、液晶表示パネルの浮き上がりを防止しようとしている。しかし、上記特許文献１の液晶表示装置では、幅広の１枚のＦＰＣが端子領域に圧着されているので、ＦＰＣの復元力が比較的大きくなり、液晶表示パネルの浮き上がりを防止することが難しい。

　これに対し、ＦＰＣを複数に分割して端子領域に設けることが知られている。比較的幅狭のＦＰＣを複数設けることにより、各ＦＰＣにおいて生じる復元力を小さくすることができる。また、ＦＰＣ自体を製造する際に、母材からＦＰＣの取れ数を多くすることができるため、ＦＰＣ自体の製造コストを低下させることが可能になる。

特開２０１１－１５８７５４号公報

　しかし、上記特許文献１の液晶表示装置では、各ＦＰＣをフレームに固定するために複数のピンや粘着材を要するため、部品点数が大幅に増加して製造に手間がかかる問題がある。

　また、表示パネルのうちＦＰＣが圧着されている複数の領域が、各ＦＰＣの復元力によって浮き上がると、ＦＰＣが圧着されていない領域は両面テープによって粘着保持されていることから、このＦＰＣが設けられている端子領域において表示パネルが波状に変形し、表示ムラを招くという問題がある。近年では、表示パネルが非常に薄型化され、その剛性が小さくなっているため、かかる問題が顕著となっている。

　本発明は、かかる諸点に鑑みてなされたものであり、その主たる目的とするところは、複数のフレキシブルプリント基板が設けられた表示装置について、部品点数の増加を抑えつつ表示品位の向上を図ることにある。

　上記の目的を達成するために、この発明では、フレキシブルプリント基板と重なる領域において表示パネルの表面とフレームとを粘着固定する一方、隣接するフレキシブルプリント基板の間の領域において表示パネルの表面とフレームとを粘着固定しないようにした。

　具体的に、第１の発明に係る表示装置は、フレームと、上記フレームに固定された表示パネルと、互いに隣接して配置されると共に、一端側が上記表示パネルに圧着される一方で他端側が上記フレームの上記表示パネルと反対側に折り曲げられた複数のフレキシブルプリント基板とを備えている。そして、上記フレキシブルプリント基板と重なる領域に、上記表示パネルの表面が上記フレームに粘着固定された粘着領域を有し、互いに隣接する複数の上記フレキシブルプリント基板の間の領域に、上記表示パネルの表面が上記フレームに粘着固定されていない非粘着領域が設けられている。

　この発明によると、折り曲げられたフレキシブルプリント基板の復元力により、表示パネルには、各粘着領域においてフレームから浮き上がる方向に応力が生じる。一方、非粘着領域では、表示パネルとフレームが粘着固定されていないので、この表示パネルでは粘着領域と非粘着領域との境界近傍における応力集中が抑制される。よって、複数のＦＰＣが設けられた表示装置について、部品点数の増加を抑えつつ、表示パネルが波状に変形しないようにして当該表示装置の表示品位を向上させることが可能になる。

　第２の発明は、上記第１の発明において、上記フレームと上記表示パネルとの間には、上記粘着領域における上記表示パネル側の表面に設けられた粘着部と、上記非粘着領域における上記表示パネル側の表面に設けられた非粘着部とを有する粘着部材が介在されている。

　この発明によると、粘着部材が粘着領域及び非粘着領域に亘って設けられるため、表示パネルとフレームとの間に外部の異物が侵入しにくくなり、表示装置の信頼性を高めることができる。さらに、複数の粘着領域に１つの粘着部材を設けることにより、各粘着領域毎に別個独立した粘着部材を設ける場合に比べて製造作業が容易になる。

　第３の発明は、上記第１の発明において、上記フレームと上記表示パネルとの間には、上記粘着領域に島状に設けられると共に、上記表示パネル側の表面全体に粘着部が形成された粘着部材が介在されている。

　この発明によると、粘着領域では粘着部材の粘着部によって表示パネルとフレームとが粘着固定される一方、非粘着領域では粘着部材が設けられていないので、表示パネルとフレームとを粘着固定しないようにすることができる。

　第４の発明は、上記第３の発明において、上記フレームと上記表示パネルとの間に形成される上記粘着部材同士の隙間を塞ぐ遮蔽部が設けられている。

　この発明によると、隣接する粘着部材同士の隙間が遮蔽部によって塞がれるため、表示パネルとフレームとの間に外部の異物が侵入しにくくなり、表示装置の信頼性を高めることができる。

　第５の発明は、上記第４の発明において、上記遮蔽部は、上記フレームと別個独立に形成されたスペーサである。

　この発明によると、フレームや粘着部材等とは異なる他の好適な材料によって遮蔽部を形成することが可能になる。

　第６の発明は、上記第４の発明において、上記遮蔽部は、上記フレームの一部によって構成されている。

　この発明によると、もともとバックライトモジュールを構成する部材であるフレームを利用して遮蔽部を形成できるので、遮蔽部を設けることによる部品点数の増加を抑制することが可能になる。

　第７の発明は、上記第１の発明において、上記フレームは、上記粘着領域において上記表示パネル側に突出する凸部と、上記凸部同士の間に形成された凹部とを有し、上記凸部及び上記凹部を覆うと共に、上記凸部において上記表示パネルの表面と上記フレームとを粘着固定する粘着部材を備えている。

　この発明によると、１つの粘着部材を用いながらも、粘着領域における表示パネルの粘着固定と、非粘着領域における表示パネルの非粘着固定とを容易に実現することができる。

　第８の発明は、上記第１乃至第７の何れか１つの発明において、複数の上記フレキシブルプリント基板が並ぶ配列方向における上記粘着領域の幅は、上記配列方向における上記フレキシブルプリント基板の幅よりも狭い。

　この発明によると、表示パネルをフレームに粘着固定する際に、フレームに対する表示パネルの位置ズレが多少生じていても、粘着領域をフレキシブルプリント基板と重なる領域に形成することが可能になる。

　本発明によれば、フレキシブルプリント基板と重なる領域において表示パネルの表面とフレームとを粘着固定する一方、隣接するフレキシブルプリント基板の間の領域において表示パネルの表面とフレームとを粘着固定しないようにしたので、表示パネルの粘着領域と非粘着領域との境界近傍における応力集中を抑制することができる。よって、複数のフレキシブルプリント基板が設けられた表示装置について、部品点数の増加を抑えつつ、表示パネルが波状に変形しないようにして当該表示装置の表示品位を向上させることができる。

図１は、本実施形態１における液晶表示装置を示す平面図である。 図２は、図１におけるII－II線断面図である。 図３は、図１におけるIII－III線断面図である。 図４は、比較例としての液晶表示装置の図３相当図である。 図５は、本実施形態２における液晶表示装置１を示す平面図である。 図６は、図５におけるVI－VI線断面図である。 図７は、図５におけるVII－VII線断面図である。 図８は、本実施形態３における液晶表示装置１を示す平面図である。 図９は、図８におけるIX－IX線断面図である。 図１０は、図８におけるX－X線断面図である。 図１１は、本実施形態４における液晶表示装置１を示す断面図である。 図１２は、本実施形態５における液晶表示装置１を示す平面図である。 図１３は、図１２におけるXIII－XIII線断面図である。 図１４は、その他の実施形態を示す図１相当図である。 図１５は、その他の実施形態を示す図５相当図である。 図１６は、その他の実施形態を示す図１相当図である。 図１７は、その他の実施形態を示す図１相当図である。

　以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。本実施形態では、本発明に係る表示装置の一例として液晶表示装置について説明する。尚、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。

　《発明の実施形態１》
　図１～図３は、本発明の実施形態１を示している。

　図１は、本実施形態１における液晶表示装置１を示す平面図である。図２は、図１におけるII－II線断面図である。図３は、図１におけるIII－III線断面図である。

　液晶表示装置１は、図１に示すように、表示パネルとしての液晶表示パネル２０と、液晶表示パネル２０に光を供給する照明装置としてのバックライトモジュール１０とを備えている。

　バックライトモジュール１０は、図１及び図２に示すように、略矩形枠状のプラスチック材料により形成されたフレーム１１と、フレーム１１内にそれぞれ配置された光源としての発光ダイオード（以下、ＬＥＤと称する）１２、導光板１３、反射シート１４、及び光学シート１５とを有している。

　フレーム１１には、外周部１６の内周側に一段下がった第１段差面１７が形成されている。第１段差面１７の内周側には、さらに一段下がった第２段差面１８が形成されている。尚、フレーム１１には、例えば、外周部１６の内周側であって且つ第１段差面１７の外側に、第１段差面１７よりも高い他の段差面が形成されていてもよい。

　第２段差面１８には、反射シート１４及びＬＥＤ基板１９が設けられている。ＬＥＤ基板１９は、フレキシブル基板によって構成されている。反射シート１４上には導光板１３が重ねて配置されている。導光板１３の側方には、ＬＥＤ基板１９に実装された複数のＬＥＤ１２が配置されている。導光板１３の上には、レンズシート等の光学シート１５が設けられている。

　導光板１３は、側方から入射したＬＥＤ１２の光を、その導光板１３の内部で反射拡散させる。導光板１３から反射シート１４側に出射した光は、反射シート１４により反射されて再び導光板１３に入射する。導光板１３の上面から出射した光は、光学シート１５を透過して照明光として出射される。こうして、バックライトモジュール１０は、液晶表示パネル２０に照明光を供給するようになっている。

　液晶表示パネル２０は、矩形板状に形成され、バックライトモジュール１０のフレーム１１に固定されている。液晶表示パネル２０は、図１及び図２に示すように、第１基板としてのＴＦＴ基板２１と、ＴＦＴ基板２１に対向して配置された第２基板としての対向基板２２とを有している。

　対向基板２２には、透明な共通電極（図示省略）やカラーフィルタ（図示省略）等が形成されている。ＴＦＴ基板２１には、マトリクス状に配置された複数の画素電極（図示省略）や、画素電極に接続されたＴＦＴ（薄膜トランジスタ）が複数形成されている。ＴＦＴ基板２１の対向基板２２と反対側表面、及び、対向基板２２のＴＦＴ基板２１と反対側表面には、偏光板２９がそれぞれ貼り付けられている。

　ＴＦＴ基板２１と対向基板２２との間には、液晶層（図示省略）が封入されている。そして、図１に示すように、液晶層が封入されている領域に表示領域２３が形成されると共に、表示領域２３の外側周囲に額縁状の非表示領域２４が形成されている。非表示領域２４は、液晶表示パネル２０の周囲４辺に沿って形成されている。

　また、ＴＦＴ基板２１の非表示領域２４には、対向基板２２に対向しない領域として、複数の端子が形成された端子領域２５が設けられている。端子領域２５は、液晶表示パネル２０の１辺に沿って形成され、その辺に直交する方向の幅が、他の辺に沿って形成されている非表示領域２４よりも広くなっている。

　液晶表示パネル２０には、所定の間隔で互いに隣接して配置された複数のフレキシブルプリント基板（以下、ＦＰＣと称する）４０が設けられている。ＦＰＣ４０は、図２に示すように、その一端側が液晶表示パネル２０の端子領域２５に圧着されており、バックライトモジュール１０の側方で折り曲げられている。一方、ＦＰＣ４０の他端側は、フレーム１１の液晶表示パネル２０と反対側に折り曲げられ、バックライトモジュール１０の背面に両面テープ等によって粘着固定されている。また、端子領域２５には、ＦＰＣ４０と表示領域２３との間にドライバＩＣ２６が複数設けられている。

　また、液晶表示パネル２０は、図２に示すように、フレーム１１に対し、端子領域２５において粘着部材３０により粘着固定されると共に、表示領域２３の端子領域２５と反対側に形成されている非表示領域２４において両面粘着テープ３５により粘着固定されている。粘着部材３０及び両面粘着テープ３５は、液晶表示パネル２０とフレーム１１の第１段差面１７との間にそれぞれ介在されている。

　そして、液晶表示装置１は、図１に示すように、ＦＰＣ４０と重なる領域に、液晶表示パネル２０の表面がフレーム１１に粘着固定された粘着領域４１を有している。また、互いに隣接する複数のＦＰＣ４０の間の領域に、液晶表示パネル２０の表面がフレーム１１に粘着固定されていない非粘着領域４２が設けられている。本実施形態では、隣接する非粘着領域４２の間の領域が粘着領域４１となっている。さらに、複数のＦＰＣ４０が並ぶ配列方向（つまり、図１で上下方向）における粘着領域４１の幅は、上記配列方向におけるＦＰＣ４０の幅よりも狭くなっている。

　粘着部材３０は、図３に示すように、当該粘着部材３０が設けられている液晶表示パネル２０の辺に沿って延びるフィルム状の基材３１と、基材３１の第１段差面１７側の表面全体に設けられた第１粘着部３２と、粘着領域４１における基材３１の液晶表示パネル２０側の表面に設けられた第２粘着部３３と、非粘着領域４２における基材３１の液晶表示パネル２０側の表面に設けられた非粘着部３４とを有している。

　本実施形態では、非粘着領域４２において第２粘着部３３を設けずに基材３１を露出させることによって、非粘着部３４を形成している。すなわち、隣接する第２粘着部３３の間に非粘着部３４が設けられている。

　両面粘着テープ３５は、当該両面粘着テープ３５が設けられている液晶表示パネル２０の辺に沿って帯状に延びており、フィルム状の基材３６と、基材３６の表側及び裏側の表面全体にそれぞれ設けられた粘着層３７とを有している。

　基材３１，３６は例えばプラスチックフィルム等により構成され、第１粘着部３２、第２粘着部３３、及び粘着層３７は、例えばアクリル系粘着剤やシリコーン系粘着剤によって構成されている。

　粘着部材３０の第２粘着部３３及び非粘着部３４は、粘着領域４１となる領域に開口部が配置されたマスクを介して、基材３１上に粘着剤を塗布することによって形成することができる。

　　－実施形態１の効果－
　ここで、図４は、比較例としての液晶表示装置の図３相当図である。比較例の液晶表示装置は非粘着領域４２を有していない。すなわち、比較例における粘着部材３０は、基材３１の液晶表示パネル２０側の表面全体に第２粘着部３３が設けられており、非粘着部３４を有しない。

　この比較例における液晶表示パネル２０には、ＦＰＣ４０と重なる領域において、ＦＰＣ４０の復元力により図４で上方向（すなわち、液晶表示パネル２０がフレーム１１から浮き上がる方向）の応力Ａと、第２粘着部３３の粘着力により図４で下方向の応力Ｂとが作用する。一方、隣接するＦＰＣ４０の間の領域には、第２粘着部３３の粘着力による応力Ｂのみが作用する。そのことにより、ＦＰＣ４０に重なる領域と、隣接するＦＰＣ４０の間の領域との境界近傍には応力集中が生じる。その結果、液晶表示パネル２０が端子領域２５近傍において波状に変形し、表示ムラが生じる虞がある。

　これに対し、本実施形態１によると、ＦＰＣ４０と重なる粘着領域４１において液晶表示パネル２０の表面とフレーム１１とを粘着固定する一方、隣接するＦＰＣ４０の間の非粘着領域４２において液晶表示パネル２０の表面とフレーム１１とを粘着固定しないようにしたので、液晶表示パネル２０には、粘着領域４１において図３で上方向の応力Ａと下方向の応力Ｂとが作用する一方、非粘着領域４２において応力Ａ及び応力Ｂが何れも作用しない。そのため、本実施形態１の液晶表示装置１では、液晶表示パネル２０の粘着領域４１と非粘着領域４２との境界近傍における応力集中を抑制することができる。よって、複数のＦＰＣ４０が設けられた液晶表示装置１について、部品点数の増加を抑えつつ、液晶表示パネル２０が波状に変形しないようにして当該液晶表示装置１の表示品位を向上させることができる。

　しかも、粘着部材３０が粘着領域４１及び非粘着領域４２に亘って設けられるため、液晶表示パネル２０とフレーム１１との間に外部の異物が侵入しにくくなり、液晶表示装置１の信頼性を高めることができる。さらに、複数の粘着領域４１に１つの粘着部材３０を設けることにより、各粘着領域４１毎に別個独立した粘着部材３０を設ける場合に比べて製造作業を容易にすることができる。

　さらにまた、液晶表示パネル２０をフレーム１１に粘着固定する際に、フレーム１１に対する液晶表示パネル２０の位置ズレが多少生じていても、粘着領域４１をＦＰＣ４０と重なる領域に形成することができる。

　《発明の実施形態２》
　図５～図７は、本発明の実施形態２を示している。

　図５は、本実施形態２における液晶表示装置１を示す平面図である。図６は、図５におけるVI－VI線断面図である。図７は、図５におけるVII－VII線断面図である。尚、以降の各実施形態では、図１～図４と同じ部分については同じ符号を付して、その詳細な説明を省略する。

　上記実施形態１の液晶表示装置１は１つの粘着部材３０を有したのに対し、本実施形態２の液晶表示装置１は複数の粘着部材３０を有し、各粘着部材３０が非粘着部３４を有しない点で相違している。

　図５及び図７に示すように、フレーム１１と液晶表示パネル２０との間には、粘着領域４１に島状に設けられた粘着部材３０が介在されている。つまり、粘着部材３０は各粘着領域４１にそれぞれ設けられている。粘着部材３０は、図７に示すように、両面粘着テープによって構成され、フィルム状の基材３１と、基材３１の液晶表示パネル２０と反対側の表面全体に設けられた第１粘着部３２と、基材３１の液晶表示パネル２０側の表面全体に設けられた第２粘着部３３とを有している。

　また、液晶表示装置１には、フレーム１１と液晶表示パネル２０との間に形成される粘着部材３０同士の隙間を塞ぐ遮蔽部４５が設けられている。つまり、遮蔽部４５は非粘着領域４２にそれぞれ設けられている。

　本実施形態２では、遮蔽部４５はフレーム１１の一部によって構成されている。すなわち、フレーム１１は、図５～図７に示すように、粘着領域４１に形成された凹部４６を複数有している。非粘着領域４２には、凹部４６周囲のフレーム１１からなる遮蔽部４５が配置されている。遮蔽部４５の表面は、液晶表示パネル２０の下面近傍に配置されている。

　また、各凹部４６には上記粘着部材３０がそれぞれ収容されている。そして、各粘着領域４１では、粘着部材３０の第１粘着部３２が凹部４６の底面においてフレーム１１に粘着する一方、粘着部材３０の第２粘着部３３が液晶表示パネル２０の下面に粘着している。

　　－実施形態２の効果－
　したがって、この実施形態２によっても、粘着領域４１では粘着部材３０によって液晶表示パネル２０とフレーム１１とを粘着固定する一方、非粘着領域４２では粘着部材３０が設けられていないので、液晶表示パネル２０とフレーム１１とを粘着固定しないようにすることができる。よって、液晶表示パネル２０の粘着領域４１と非粘着領域４２との境界近傍における応力集中を抑制できるので、液晶表示パネル２０が波状に変形しないようにして当該液晶表示装置１の表示品位を向上させることができる。

　さらに、隣接する粘着部材３０同士の隙間が遮蔽部４５によって塞がれているため、液晶表示パネル２０とフレーム１１との間に外部の異物が侵入しにくくなり、液晶表示装置１の信頼性を高めることができる。しかも、もともとバックライトモジュール１０を構成する部材であるフレーム１１を利用して遮蔽部４５を形成できるので、遮蔽部４５を設けることによる部品点数の増加も抑制することができる。

　《発明の実施形態３》
　図８～図１０は、本発明の実施形態３を示している。

　図８は、本実施形態３における液晶表示装置１を示す平面図である。図９は、図８におけるIX－IX線断面図である。図１０は、図８におけるX－X線断面図である。

　上記実施形態１の液晶表示装置１は１つの粘着部材３０を有したのに対し、本実施形態２の液晶表示装置１は複数の粘着部材３０を有ない点で相違している。また、上記実施形態２では、遮蔽部４５をフレーム１１の一部によって構成したのに対し、本実施形態３ではフレーム１１と別部材によって遮蔽部４５を構成した点で相違している。

　図８及び図１０に示すように、フレーム１１と液晶表示パネル２０との間には、粘着領域４１に島状に設けられた粘着部材３０が介在されている。つまり、粘着部材３０は各粘着領域４１にそれぞれ設けられている。粘着部材３０は、図１０に示すように、両面粘着テープによって構成され、フィルム状の基材３１と、基材３１の液晶表示パネル２０と反対側の表面全体に設けられた第１粘着部３２と、基材３１の液晶表示パネル２０側の表面全体に設けられた第２粘着部３３とを有している。

　液晶表示装置１には、フレーム１１と液晶表示パネル２０との間に形成される粘着部材３０同士の隙間を塞ぐ遮蔽部４５が設けられている。つまり、遮蔽部４５は非粘着領域４２にそれぞれ設けられている。

　本実施形態３における遮蔽部４５は、フレーム１１と別個独立に形成されたスペーサ４５によって構成されている。スペーサ４５は、例えばスポンジやゴム材料等によって形成することが可能である。そして、スペーサ４５は、フレーム１１の第１段差面１７に設けられると共に、粘着領域４１に形成された開口部４８を複数有している。また、スペーサ４５の表面は、液晶表示パネル２０の下面に接触している。

　各開口部４８には、粘着部材３０がそれぞれ設けられている。こうして、粘着領域４１には粘着部材３０が配置される一方、非粘着領域４２にはスペーサ４５からなる遮蔽部４５が設けられている。各粘着領域４１では、粘着部材３０の第１粘着部３２がフレーム１１に粘着する一方、粘着部材３０の第２粘着部３３が液晶表示パネル２０の下面に粘着している。

　　－実施形態３の効果－
　したがって、この実施形態３によっても、粘着領域４１では粘着部材３０によって液晶表示パネル２０とフレーム１１とを粘着固定する一方、非粘着領域４２では粘着部材３０が設けられていないので、液晶表示パネル２０とフレーム１１とを粘着固定しないようにすることができる。よって、液晶表示パネル２０の粘着領域４１と非粘着領域４２との境界近傍における応力集中を抑制できるので、液晶表示パネル２０が波状に変形しないようにして当該液晶表示装置１の表示品位を向上させることができる。

　さらに、隣接する粘着部材３０同士の隙間が遮蔽部４５によって塞がれているため、液晶表示パネル２０とフレーム１１との間に外部の異物が侵入しにくくなり、液晶表示装置１の信頼性を高めることができる。しかも、遮蔽部４５をフレーム１１と別個独立した部材であるスペーサ４５によって構成したので、フレーム１１や粘着部材３０等とは異なる他の好適な材料（例えばスポンジやゴム等）によってスペーサ４５を形成することができる。

　《発明の実施形態４》
　図１１は、本発明の実施形態４を示している。図１１は、本実施形態４における液晶表示装置１を示す断面図である。

　上記実施形態１では、第２粘着部３３及び非粘着部３４を有する粘着部材３０をフレーム１１の平坦な第１段差面１７に設けたのに対し、本実施形態４は、非粘着部３４を有しない粘着部材３０をフレーム１１の凹凸面に設けるようにしたものである。

　図１１に示すように、フレーム１１は、粘着領域４１において液晶表示パネル２０側に突出する凸部５１と、凸部５１同士の間に形成された凹部５２とを有している。すなわち、非粘着領域４２には凹部５２が形成されている。

　そして、液晶表示パネル２０とフレーム１１との間には、フレーム１１の凸部５１及び凹部５２を覆うと共に、凸部５１において液晶表示パネル２０の表面とフレーム１１とを粘着固定する粘着部材３０が介在されている。粘着部材３０は、両面粘着テープによって構成され、フィルム状の基材３１と、基材３１の液晶表示パネル２０と反対側の表面全体に設けられた第１粘着部３２と、基材３１の液晶表示パネル２０側の表面全体に設けられた第２粘着部３３とを有している。

　粘着領域４１では、粘着部材３０の第１粘着部３２がフレーム１１の凸部５１に粘着する一方、第２粘着部３３が液晶表示パネル２０の下面に粘着している。一方、非粘着領域４２では、第１及び第２粘着部３２，３３が、フレーム１１及び液晶表示パネル２０にそれぞれ粘着していない。

　尚、非粘着領域４２では、第１及び第２粘着部３２，３３の何れか一方のみが、フレーム１１又は液晶表示パネル２０に粘着していてもよい。

　　－実施形態４の効果－
　したがって、この実施形態４によっても、粘着領域４１では粘着部材３０によって液晶表示パネル２０とフレーム１１とを粘着固定する一方、非粘着領域４２では液晶表示パネル２０とフレーム１１とを粘着固定しないようにすることができる。よって、液晶表示パネル２０の粘着領域４１と非粘着領域４２との境界近傍における応力集中を抑制できるので、液晶表示パネル２０が波状に変形しないようにして当該液晶表示装置１の表示品位を向上させることができる。

　しかも、１枚の両面粘着テープを粘着部材３０として用いながらも、粘着領域４１における液晶表示パネル２０の粘着固定と、非粘着領域４２における液晶表示パネル２０の非粘着固定とを容易に実現することができる。

　《発明の実施形態５》
　図１２及び図１３は、本発明の実施形態５を示している。

　図１２は、本実施形態５における液晶表示装置１を示す平面図である。図１３は、図１２におけるXIII－XIII線断面図である。

　上記実施形態２及び３では、非粘着領域４２に遮蔽部４５を設けたのに対し、本実施形態５は遮蔽部４５を設けないようにしたものである。

　すなわち、図１２及び図１３に示すように、
フレーム１１と液晶表示パネル２０との間には、粘着領域４１に島状に設けられた粘着部材３０が介在されている。つまり、粘着部材３０は各粘着領域４１にそれぞれ設けられている。粘着部材３０は、図１３に示すように、両面粘着テープによって構成され、フィルム状の基材３１と、基材３１の液晶表示パネル２０と反対側の表面全体に設けられた第１粘着部３２と、基材３１の液晶表示パネル２０側の表面全体に設けられた第２粘着部３３とを有している。

　一方、非粘着領域４２には、フレーム１１の第１段差面１７と液晶表示パネル２０の下面との間に空隙が設けられている。そのことにより、液晶表示パネル２０は、非粘着領域４２においてフレーム１１に非粘着状態となっている。

　　－実施形態５の効果－
　したがって、この実施形態５によっても、粘着領域４１では粘着部材３０によって液晶表示パネル２０とフレーム１１とを粘着固定する一方、非粘着領域４２では液晶表示パネル２０とフレーム１１とを粘着固定しないようにしたので、液晶表示パネル２０の粘着領域４１と非粘着領域４２との境界近傍における応力集中を抑制できる。よって、液晶表示パネル２０が波状に変形しないようにして、当該液晶表示装置１の表示品位を向上させることができる。

　そのことに加え、遮蔽部４５を設けないようにしたので、装置構成を簡単にして製品コストを低下させることができる。

　《その他の実施形態》
　上記各実施形態では、複数のＦＰＣ４０に重なる領域の全てに粘着領域４１を設けた例について説明したが、本発明はこれに限らず、図１相当図である図１４や図５相当図である図１５に示すように、複数のＦＰＣ４０に重なる領域のうち、例えば１つの領域において粘着領域４１を設けずに非粘着領域４２としてもよい。この場合、液晶表示パネル２０のフレーム１１への固定強度を確保するために、図１４及び図１５で上下両端側のＦＰＣに重なる領域には、粘着領域４１を設けることが望ましい。

　また、上記各実施形態では、ＦＰＣ４０と重なる領域に１つの粘着領域４１を設けた例について説明したが、本発明はこれに限らず、図１相当図である図１６に示すように、ＦＰＣ４０と重なる領域に複数の粘着領域４１を設けるようにしてもよい。

　また、上記各実施形態では、粘着領域４１の幅をＦＰＣ４０の幅よりも狭くして、粘着領域４１がＦＰＣ４０からはみ出ないようにした例について説明したが、本発明はこれに限らず、図１相当図である図１７に示すように、粘着領域４１がＦＰＣ４０からはみ出していてもよい。このようにしても、液晶表示パネル２０が波状に変形するのを抑制できる。ただし、かかる液晶表示パネル２０の変形をより好適に抑制するためには、上記各実施形態のように、粘着領域４１がＦＰＣ４０からはみ出ないようにすることが好ましい。

　また、上記各実施形態では、本発明に係る表示装置の例として液晶表示装置１について説明したが、本発明はこれに限らず、例えば有機ＥＬ表示装置やプラズマ表示装置等のたの表示装置についても同様に適用することができる。

　例えば、複数のＦＰＣが圧着された有機ＥＬ表示パネルと、有機ＥＬ表示パネルを固定するフレームとを有する有機ＥＬ表示装置についても、本発明を適用することができる。

　以上説明したように、本発明は、フレキシブルプリント基板を有する表示装置について有用である。

　　　　　　１　　　液晶表示装置 
　　　　　１０　　　バックライトモジュール 
　　　　　１１　　　フレーム 
　　　　　２０　　　液晶表示パネル 
　　　　　３０　　　粘着部材 
　　　　　３３　　　第２粘着部（粘着部） 
　　　　　３４　　　非粘着部 
　　　　　４０　　　ＦＰＣ（フレキシブルプリント基板） 
　　　　　４１　　　粘着領域 
　　　　　４２　　　非粘着領域 
　　　　　４５　　　遮蔽部、スペーサ 
　　　　　５１　　　凸部 
　　　　　５２　　　凹部　　

Claims (8)

1. 　フレームと、
   　上記フレームに固定された表示パネルと、
   　互いに隣接して配置されると共に、一端側が上記表示パネルに圧着される一方で他端側が上記フレームの上記表示パネルと反対側に折り曲げられた複数のフレキシブルプリント基板とを備え、
   　上記フレキシブルプリント基板と重なる領域に、上記表示パネルの表面が上記フレームに粘着固定された粘着領域を有し、
   　互いに隣接する複数の上記フレキシブルプリント基板の間の領域に、上記表示パネルの表面が上記フレームに粘着固定されていない非粘着領域が設けられている
   ことを特徴とする表示装置。
2. 　請求項１に記載された表示装置において、
   　上記フレームと上記表示パネルとの間には、上記粘着領域における上記表示パネル側の表面に設けられた粘着部と、上記非粘着領域における上記表示パネル側の表面に設けられた非粘着部とを有する粘着部材が介在されている
   ことを特徴とする表示装置。
3. 　請求項１に記載された表示装置において、
   　上記フレームと上記表示パネルとの間には、上記粘着領域に島状に設けられると共に、上記表示パネル側の表面全体に粘着部が形成された粘着部材が介在されている
   ことを特徴とする表示装置。
4. 　請求項３に記載された表示装置において、
   　上記フレームと上記表示パネルとの間に形成される上記粘着部材同士の隙間を塞ぐ遮蔽部が設けられている
   ことを特徴とする表示装置。
5. 　請求項４に記載された表示装置において、
   　上記遮蔽部は、上記フレームと別個独立に形成されたスペーサである
   ことを特徴とする表示装置。
6. 　請求項４に記載された表示装置において、
   　上記遮蔽部は、上記フレームの一部によって構成されている
   ことを特徴とする表示装置。
7. 　請求項１に記載された表示装置において、
   　上記フレームは、上記粘着領域において上記表示パネル側に突出する凸部と、上記凸部同士の間に形成された凹部とを有し、
   　上記凸部及び上記凹部を覆うと共に、上記凸部において上記表示パネルの表面と上記フレームとを粘着固定する粘着部材を備えている
   ことを特徴とする表示装置。
8. 　請求項１乃至７の何れか１つに記載された表示装置において、
   　複数の上記フレキシブルプリント基板が並ぶ配列方向における上記粘着領域の幅は、上記配列方向における上記フレキシブルプリント基板の幅よりも狭い
   ことを特徴とする表示装置。

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