WO2013051051A1

WO2013051051A1 - タッチパネルを有する装置、レーダ装置、プロッタ装置、舶用ネットワークシステム、情報表示方法、及び情報表示プログラム

Info

Publication number: WO2013051051A1
Application number: PCT/JP2011/005581
Authority: WO
Inventors: 松本　洋明; 達也浅原; 正嗣大洞
Original assignee: 古野電気株式会社
Priority date: 2011-10-03
Filing date: 2011-10-03
Publication date: 2013-04-11
Also published as: US20140250401A1; US9727220B2

Abstract

タッチパネル装置は、表示部と、検出部と、制御部と、を備える。表示部は、画像（海図）を表示画面に表示する。検出部は、表示画面への２点のタッチ及びそれらのタッチ位置を検出する。制御部は、検出部が検出した２点のタッチ位置と、当該タッチ位置に対応する画像の座標又は当該座標に関連付けられた情報（位置情報）と、に基づいて、タッチ位置間の距離及び方位を表示部に表示する。

Description

タッチパネルを有する装置、レーダ装置、プロッタ装置、舶用ネットワークシステム、情報表示方法、及び情報表示プログラム

　本発明は、主要には、２点のタッチを検出可能なタッチパネルを有する装置に関する。

　従来から、特許文献１に示すように、レーダ装置等の表示装置において、画面にＶＲＭ（Ｖａｒｉａｂｌｅ　Ｒａｎｇｅ　Ｍａｒｋｅｒ）とＥＢＬ（Ｅｌｅｃｔｒｏｎｉｃ　Ｂｅａｒｉｎｇ　Ｌｉｎｅ）とを表示する機能を有するものが知られている。ＶＲＭは、画面上で物標までの距離を測定するために用いられる距離環であり、ユーザは、ＶＲＭを参照することにより、自船から注目点までの距離を把握することができる。ＥＢＬは、画面上で物標の方位を測定するために用いられる方位線であり、ユーザは、ＥＢＬを参照することにより、自船から見た注目点の方位を把握することができる。

　また、海図等を表示する表示装置において、２点間の距離や方位を表示させる場合、ユーザは、初めにカーソルキーやトラックボール等を用いてポインタを移動して、海図上の１点（基準点）を選択する。次に、ユーザは、距離等を表示させるモードに移行する操作を行う。モードの以降後にポインタを移動させると、基準点からポインタの位置までの距離や、基準点から見たポインタの位置の方位等が画面に表示される。

特開平８－１０５９５４号公報

　しかし、特許文献１等のレーダ映像を表示する表示装置では、注目点の距離及び方位を把握するためには、ＶＲＭの直径やＥＢＬの傾き等を調整する作業が必要となる。この調整作業は、調整する対象を選択したり、調整量を入力したりする必要があるため、手間が掛かってしまう。

　一方、海図等を表示する表示装置では、２点間の距離及び方位を得るために複数回の操作が必要となる。また、基準点を固定して距離等を得る場合はポインタを動かすだけで良いが、基準点を変更する場合は、上記の複数回の操作を再び行う必要がある。

　このように、レーダ映像や海図上の２点間の距離等を得るためには、繁雑な操作が必要となる。このような繁雑な操作は、直感的な操作が求められることが一般的なタッチパネルを有する装置とマッチせず、改善の余地があった。

　本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その目的は、画像（海図等）の２点間の情報を簡単な操作で表示させることができるタッチパネルを有する装置を提供することにある。

課題を解決するための手段及び効果

　本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。

　本発明の第１の観点によれば、以下の構成のタッチパネルを有する装置が提供される。即ち、このタッチパネルを有する装置は、表示部と、検出部と、制御部と、を備える。前記表示部は、画像を表示画面に表示する。前記検出部は、前記表示画面への２点のタッチ及びそれらのタッチ位置を検出する。前記制御部は、前記検出部が検出した２点のタッチ位置と、当該タッチ位置に対応する前記画像の座標又は当該座標に関連付けられた情報と、に基づいて、タッチ位置間の情報の関係を示す２点間情報を前記表示部に表示する。

　これにより、２点間情報を簡単な操作で表示させることができる。また、タッチ操作で位置を指定する構成であるため、ユーザは、直感的な操作で２点間の関係を把握することができる。

　前記のタッチパネルを有する装置においては、前記検出部がタッチ位置の変化を検出した場合、前記制御部は、変化後のタッチ位置に基づいて、前記２点間情報を前記表示部に表示することが好ましい。

　これにより、ユーザは、所望の位置から離れた場所をタッチしてしまった場合でも、タッチ位置を移動させるだけで所望の位置間の２点間情報を得ることができる。

　前記のタッチパネルを有する装置においては、前記制御部は、２点のタッチ位置の少なくとも内側に、座標に関連付けられた情報の値を示す目盛りを表示することが好ましい。

　これにより、ユーザは、２点間の関係だけでなく、１点目から２点目までに情報がどのように変化するかを把握することができる。

　前記のタッチパネルを有する装置においては、前記２点間情報の表示中において、１点又は２点のタッチを前記検出部が検出できなくなった場合、前記制御部は、当該２点間情報を前記表示部から消すことが好ましい。

　これにより、２点間情報を即座に非表示にすることができるので、緊急に表示画面を確認する必要がある場合にも対応することができる。

　前記のタッチパネルを有する装置においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、前記表示部は、地図又は海図を表示する。前記制御部は、一方のタッチ位置から他方のタッチ位置までの距離と、２点のタッチ位置を結んだ線が示す方位と、を前記２点間情報として前記表示部に表示する。

　これにより、ユーザは、地図又は海図上の２点間の距離等を知ることができるので、例えば出発地から目的地までの距離等を取得することができる。

　前記のタッチパネルを有する装置においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、前記表示部は、地図又は海図を表示する。前記制御部は、一方のタッチ位置から他方のタッチ位置までの距離を移動するために掛かる時間を前記２点間情報として前記表示部に表示することを特徴とするタッチパネルを有する。

　これにより、ユーザは、地図又は海図上の２点間の距離を移動する際の所要時間を知ることができるので、例えば目的地に到達するまでの時間を取得することができる。

　前記のタッチパネルを有する装置においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、このタッチパネルを有する装置は、海図情報を記憶する記憶部を備える。前記制御部は、ＧＮＳＳセンサから受信した位置情報に基づいて自船の位置を海図上に表示する。

　これにより、ユーザは、自船の位置から目的地までの距離等を取得することができる。

　本発明の別の観点によれば、前記のタッチパネルを有する装置を備えるレーダ装置、プロッタ装置、舶用ネットワークシステムがそれぞれ提供される。

　これにより、本発明の効果をレーダ装置、プロッタ装置、舶用ネットワークシステムにおいて発揮させることができる。

　本発明の第２の観点によれば、以下の情報表示方法が提供される。即ち、この情報表示方法は、表示工程と、検出工程と、制御工程と、を含む。前記表示工程では、画像を表示画面に表示する。前記検出工程では、前記表示画面への２点のタッチ及びそれらのタッチ位置を検出する。前記制御工程では、前記検出工程で検出した２点のタッチ位置と、当該タッチ位置に対応する前記画像の座標又は当該座標に関連付けられた情報と、に基づいて、タッチ位置間の情報の関係を示す２点間情報を表示画面に表示する。

　本発明の第３の観点によれば、以下の構成の情報表示プログラムが提供される。即ち、この情報表示プログラムは、コンピュータに、表示手順と、検出手順と、制御手順と、を実行させるためのプログラムである。前記表示手順では、画像を表示画面に表示する。前記検出手順では、前記表示画面への２点のタッチ及びそれらのタッチ位置を検出する。前記制御手順では、前記検出手順で検出した２点のタッチ位置と、当該タッチ位置に対応する前記画像の座標又は当該座標に関連付けられた情報と、に基づいて、タッチ位置間の情報の関係を示す２点間情報を表示画面に表示する。

舶用機器ネットワークシステムの全体的な構成を示すブロック図。タッチパネル装置の正面図。２点間情報が表示されたときの表示画面を示す図。一方のタッチを移動させたときの表示画面を示す図。別の実施形態において２点間情報が表示されたときの表示画面を示す図。別の実施形態において両方のタッチを移動させたときの表示画面を示す図。別の実施形態において片方のタッチを表示画面から離したときの表示画面を示す図。別の実施形態において残ったタッチを移動させたときの表示画面を示す図。２点間を航行するために掛かる時間を２点間情報として表示させたときの表示画面を示す図。

　次に、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図１は、舶用機器ネットワークシステム１の全体的な構成を示すブロック図である。図２は、タッチパネル装置１１の正面図である。

　本実施形態の舶用機器ネットワークシステム１は、舶用ネットワーク１０に接続された複数の舶用機器等から構成される。舶用機器同士は、検出した情報等を、舶用ネットワーク１０を介してやり取りすることができる。舶用ネットワーク１０の規格としては、例えばＬＡＮ（Ｌｏｃａｌ　Ａｒｅａ　Ｎｅｔｗｏｒｋ）やＣＡＮ（Ｃｏｎｔｒｏｌｌｅｒ　Ａｒｅａ　Ｎｅｔｗｏｒｋ）を採用することができる。

　図１に示すように、本実施形態の舶用機器ネットワークシステム１は、タッチパネルを有する装置（以下、単にタッチパネル装置と称する）（情報表示装置）１１と、ＧＰＳアンテナ（ＧＮＳＳセンサ）１２と、レーダアンテナ１３と、魚群探知機（音響センサ）１４と、船首方位センサ１５と、自動操舵装置１６と、を備えている。

　タッチパネル装置１１は、他の舶用機器（センサ）が検出した情報に基づいて映像（センサ映像）を作成して表示するとともに、表示画面へのタッチ操作を検出して検出結果に応じた処理を行う構成である。具体的には、タッチパネル装置１１は、表示部２１と、操作部２２と、記憶部２３と、検出部２４と、制御部２５と、を備えている。

　表示部２１は、液晶ディスプレイ等で構成されており、前述のように、センサ映像や、各種設定画面等を表示画面に表示することができる。

　操作部２２は、例えば、時計回り又は反時計回りに回転させる操作が可能な回転キー、及び、メニュー画面を呼び出すためのメニューキー等のハードウェアキーで構成されている。なお、タッチパネル装置１１は、画面へのタッチ操作により入力及び指示を行うことができるので、操作部２２のキーの数を低減することができる。

　記憶部２３は、制御部２５が実行するプログラムの内容、海図情報、及びユーザに設定された航海ルート等を記憶している。

　検出部２４は、ユーザによる画面へのタッチ操作を検出する。本実施形態では、タッチ操作を検出する方式として、投影型の静電容量方式を用いている。この方式は、ディスプレイパネル上に、透過性の高い複数の電極を配置しておき、指先がパネルに接近した際に発生する各電極の静電容量の変化に基づいて、タッチ位置を検出する構成である。この構成では、タッチされた位置だけでなく、タッチした状態での指の動き（タッチ位置の変化）も検出することができる。また、検出部２４は、同時に２点以上タッチされている場合のそれぞれのタッチ位置及びタッチ位置の変化についても検出することができる。検出部２４が検出したタッチ位置及びタッチ位置の変化は、制御部２５へ出力される。なお、タッチ操作を検出する方式は投影型の静電容量方式に限られず、適宜の方式を用いることができる。また、指によるタッチ操作以外にも、例えば先細状の棒状の部材によるタッチ操作を検出する構成であっても良い。

　制御部２５は、記憶部２３の記憶内容及び他の舶用機器から受信した情報に基づいて前記センサ映像（レーダ映像や自船周囲の海図等）を作成し、表示部２１に表示する。制御部２５は、複数の舶用機器から情報を受信しており、複数のセンサ映像を作成する。制御部２５は、この複数のセンサ映像のうち１つのみを表示画面に表示するモード（全画面モード）と、表示画面を分割して複数のセンサ映像を表示するモード（分割画面モード、図２を参照）と、を切替可能である。

　また、制御部２５は、予め設定されたタッチ操作の内容（タッチジェスチャ）と、検出部２４が検出したタッチ位置の変化と、のマッチングを行うことにより、ユーザがどのタッチジェスチャを行ったかを特定する。そして、制御部２５は、特定したタッチジェスチャに対応付けられた処理を行う。

　タッチジェスチャの具体例としては、「ドラッグ操作」を挙げることができる。ドラッグ操作とは、タッチした指（通常は１本）を画面から離さずに所定の方向へ移動させるタッチジェスチャである。このドラッグ操作には、通常は、画像のスクロールが対応付けられている。なお、このドラッグ操作には、画面にタッチしたまま指を素早く動かす操作（フリック操作）等も含まれるものとする。また、タッチジェスチャの他の例としては、「ピンチ操作」を挙げることができる。ピンチ操作とは、タッチした２本の指を画面から離さずに、指同士を近づける（ピンチイン）又は離す（ピンチアウト）操作である。このピンチ操作には、通常は、画像の縮尺を変更する処理が対応付けられている。なお、制御部２５は、上記で示した例以外にも様々なタッチジェスチャを特定することができる。

　ＧＰＳアンテナ１２は、ＧＰＳ衛星（ＧＮＳＳ衛星）からの測位信号を受信して、舶用ネットワーク１０を介して、タッチパネル装置１１等へ出力している。タッチパネル装置１１の制御部２５は、この測位信号に基づいて自船の位置（詳細には、ＧＰＳアンテナの位置、地球基準の絶対位置）を求めている。なお、測位信号から位置を求める演算をＧＰＳアンテナ１２側で行い、自船の位置をタッチパネル装置１１へ出力する構成であっても良い。

　タッチパネル装置１１は、求めた自船の位置と、記憶部２３に記憶された海図情報と、に基づいて、航法装置としての機能を発揮することができる。具体的には、制御部２５は、取得した自船の位置と、記憶部２３に記憶した海図情報と、に基づいて、海図上に自船の位置を重畳して表示部２１に表示することができる。また、制御部２５は、時刻に応じて変化する自船の位置を利用して、対地船速を求めたり、自船の航跡を求めたりして表示部２１に表示することができる。更に、制御部２５は、ユーザのタッチ操作によって目的地及びウェイポイント（経由地）が選択されることにより、航海ルートを作成して表示部２１に表示することができる（図２に示す第１センサ映像３１を参照）。

　レーダアンテナ１３は、マイクロ波の送信を行うとともに、物標からの反射波を受信する。この反射波は、適宜の信号処理が行われた後に、タッチパネル装置１１へ出力される。タッチパネル装置１１は、この反射波に基づいてレーダ映像を作成する。具体的には、タッチパネル装置１１の制御部２５は、マイクロ波を送信してから反射波を受信するまでの時間から、物標の距離を求める。また、制御部２５は、マイクロ波を送信した方向に基づいて、物標が存在する方向を求める。制御部２５は、このようにしてレーダ映像を作成して、表示部２１に表示する（図２に示す第２センサ映像３２を参照）。

　魚群探知機１４は、振動子と、分析部と、から構成される。振動子は、船底等に設置され、海中の真下方向に向けて超音波を発射するとともに、海底又は魚群からの反射波を受信する。分析部は、反射波に基づいて、魚探データ（魚群探知機によって取得されるデータ、魚群や海底のデータ）を作成する。また、本実施形態の魚群探知機１４は、取得した魚探データに基づいて、海底の状態（底質）を判定する機能を有している。具体的には、分析部は、受信した反射波を分析することで、海底が岩、礫（石）、砂、及び泥の何れの可能性が高いかを判定することができる。この魚探データ及び判別した底質は、タッチパネル装置１１へ出力される。そして、タッチパネル装置１１の制御部２５は、受信したデータに基づいて第３センサ映像３３を作成し（図２を参照）、表示部２１に表示する。第３センサ映像３３は、縦軸が魚探データを示し、横軸が魚探データを取得した時間（画面の左端に行くほど古くなる）を示している。

　船首方位センサ１５は、自船の船首方向（船首が向いている方向）を、地球基準の絶対的な方位で検出するように構成されている。一般的に船舶は、船首方向へ向かって前進する。従って、船首方位センサ１５は、船体の前進方向の方位を検出していると言うこともできる。船首方位センサ１５は、例えば磁気方位センサや、ＧＰＳコンパス等を利用することができる。

　自動操舵装置１６は、設定された航海ルートに沿って自船が移動するように舵の操作を自動的に行う装置である。具体的には、自動操舵装置１６は、船首方位センサ１５から取得した船首方位と、タッチパネル装置１１から取得した航海ルートと、に基づいて、自船の船首をどれだけ変化させれば良いかを求める。そして、自動操舵装置１６は、求めた値に応じて舵角を変化させることにより、自船の針路を航海ルートに一致させる。

　本実施形態の舶用機器ネットワークシステム１は、以上のように構成される。なお、舶用機器ネットワークシステム１を構成する舶用機器は任意であり、上記で説明した以外の舶用機器が接続される構成であっても良いし、同種の舶用機器が複数接続される構成であっても良い。また、舶用機器が取得したデータの処理は、当該舶用機器で行う構成であっても良いし、タッチパネル装置１１の制御部２５で行う構成であっても良い。

　次に、タッチ操作により、海図上の２点間の距離及び方位を表示させる構成について図３及び図４を参照して説明する。図３及び図４は、海図上の２点間の距離等を表示中の表示画面を示す図である。なお、以下では、海図上の２点間の距離及び方位等のように、画像（本実施形態では海図）の２点間の情報の関係を「２点間情報」と称することがある。

　本実施形態のタッチパネル装置１１では、ユーザによって海図上の任意の２点が指でタッチされることにより（図３に示す第１タッチＴ１及び第２タッチＴ２）、図３に示すように、２点間情報が表示画面に表示される。以下、２点間情報及び目盛りを表示するためにタッチパネル装置１１が行う処理について説明する。制御部２５は、２点のタッチのタッチ位置（詳細にはディスプレイパネル上の位置）を検出部２４から取得する。これに基づいて、制御部２５は、それぞれのタッチ位置が画像（海図）のどの座標に対応するかを求めることができる。次に、制御部２５は、海図の縮尺度に基づいて、タッチ位置間の画像上の距離からタッチ位置間の実際の距離を求める。また、制御部２５は、海図の回転角度に基づいて、第１タッチＴ１に対応する位置から見た第２タッチＴ２の方位（及びその逆の方位）を求める。そして、制御部２５は、求めた距離及び方位（２点間情報）とともに、海図の縮尺度に応じた目盛りを２点のタッチ位置間に表示する。

　なお、タッチ位置間の実際の距離及び方位を求める方法は任意であり、例えば、記憶部２３が記憶する海図情報に基づいて、２点のタッチ位置に対応する海図上の緯度及び経度を取得し、取得した緯度及び経度に基づいて２点間の実際の距離及び方位を求める構成であっても良い。

　このように、本実施形態では、位置を指定する操作と、２点間情報を表示する操作と、をワンアクションで行うことができるので、ユーザは、簡単にかつ素早く情報を取得することができる。

　また、制御部２５は、第１タッチＴ１及び第２タッチＴ２の一方又は両方が検出されなくなった場合（画面から指が離された場合）、２点間情報を表示画面から消す処理を行う。そして、再び、２点のタッチが検出されたときに、当該タッチ位置に基づく２点間情報を表示する。これにより、ユーザは、２点間情報の表示及び非表示を素早く切り替えることができる。そのため、海図及び２点間情報を交互に確認したい場合や、急に海図を確認する必要が生じた場合等に適切に対応することができる。

　また、ユーザは、第１タッチＴ１及び第２タッチＴ２のうち一方については指を表示画面に接触させたままで、他方については指を画面から離し、所定の点を再びタッチすることにより、一方のタッチ位置を基準とした２点間情報の取得が可能となる（図４を参照）。この操作は、１度画面から指を離して再びタッチする点で、前記ピンチ操作と明確に区別することができる。

　次に、別の実施形態について図５から図８までを参照して説明する。図５から図８までは、海図上の２点間の距離等を表示中の表示画面を示す図である。本実施形態では、２点間情報等の表示を行うルーラモードを有している。このルーラモード中では、前記ピンチ操作を海図の縮尺の変更と対応付ける必要がないため、一層快適な操作が実現できる。

　制御部２５は、例えば所定のタッチ操作（例えば２点のタッチを所定時間以上継続させる操作）や、操作部２２を用いた所定の操作等が行われた場合に、ルーラモードに移行させる処理を行う。ルーラモード中では、例えば表示画面の左下隅等にルーラモード中である旨が表示される（図５を参照）。

　制御部２５は、２点のタッチが検出された場合、上記実施形態と同様に、２点間情報を表示させる制御を行う。また、ルーラモード中では、ドラッグ操作を行うことにより、タッチ位置に追従するように２点間情報が更新される（図６を参照）。このドラッグ操作としては、一方のタッチを固定したまま他方のタッチを移動（ドラッグ）させても良いし、両方のタッチを同時に移動（ドラッグ）させても良い。

　また、ルーラモード中では、２点間情報が表示されている状態からユーザが一方のタッチについて指を表示画面から離した場合であっても、２点間情報は非表示とならない。即ち、一方のタッチについて指を表示画面から離した場合は、２点間情報の１点が、離す直前のタッチ位置に固定される（図７を参照）。その後、表示画面への接触を継続している側の指をユーザがドラッグ移動させると、制御部２５は、画面から離れた方のタッチ位置を基準として、残されたタッチのタッチ位置の変化に追従するように２点間情報を表示する（図８を参照）。この場合、２点のうち基準となる方が明確であるため、方位としては図３の場合とは異なり、図８に示すように、基準位置（画面から離れた方のタッチ、図における第１タッチＴ１）から見たときの目標位置（図では第２タッチＴ２）の方位のみが表示される。

　なお、図８に示す状態において、新たなタッチが行われるとともに目標位置を示したタッチを離すことで、目標位置を指定する指を切り替える構成であっても良い。また、図８に示す状態において、新たなタッチが行われて当該タッチによるドラッグ操作が行われることにより、目盛りの細かさが変化する構成であっても良い。

　なお、本実施形態の制御部２５は、ピンチ操作等と被ることを防止するためにルーラモード中においてのみ上記の処理を行う構成であるが、ピンチ操作を用いない場合等においては、ルーラモードを有しないタッチパネル装置１１において上記の処理を実現しても良い。

　以上に示したように、本実施形態のタッチパネル装置１１は、表示部２１と、検出部２４と、制御部２５と、を備える。表示部２１は、画像（海図）を表示画面に表示する。検出部２４は、表示画面への２点のタッチ及びそれらのタッチ位置を検出する。制御部２５は、検出部２４が検出した２点のタッチ位置と、当該タッチ位置に対応する画像の座標又は当該座標に関連付けられた情報（位置情報）と、に基づいて、タッチ位置間の距離及び方位を表示部２１に表示する。

　これにより、ユーザは、所望の２点間の距離及び方位を簡単な操作で把握することができる。また、タッチ操作で位置を指定する構成であるため、ユーザは、直感的な操作で２点間の関係を把握することができる。

　以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。

　上記実施形態では、距離及び方位を２点間情報として表示する構成であるが、２点間情報はこれらに限られない。例えば、水温、水深、高度、気圧等を画像（海図）の座標に関連付けて取得又は予め記憶しておき、それらの差を２点間情報として表示する構成であっても良い。他にも、タッチ位置間の時差を２点間情報として表示する構成であっても良い。

　更には、図９に示すように、２点間を航行するために掛かる時間を、２点間の距離に加えて（又は代えて）表示する構成であっても良い。なお、２点間を航行するために掛かる時間は、２点間の距離と、現在の船速又は所定時間の平均速度と、に基づいて求めることができる。

　また、第１センサ映像３１としての海図以外にも、第２センサ映像３２や第３センサ映像３３にも本発明を適用することができる。例えば第２センサ映像３２の所定の２点をユーザがタッチすることにより、２点間の距離、方位、エコー強度の差等を表示させることができる。また、第３センサ映像３３の所定の２点をユーザがタッチすることにより、水深差、時間差、エコー強度の差等を表示させることができる。

　２点間情報における目盛りは、タッチ位置の内側だけでなく、外側にも表示して良い。即ち、タッチされる２点を結んだ直線を適宜延長し、その延長部分について目盛りを表示するように構成することもできる。

　２点間情報を表示するのに伴って、２点のタッチ位置の何れかを中心とした複数の同心円を所定間隔で描画しても良い。

　上記実施形態では、ＧＮＳＳの一例としてＧＰＳを用いた実施例を説明したが、他のＧＮＳＳを用いる構成であっても良いことは勿論である。

　本実施形態のタッチパネル装置１１は、多数のセンサから情報を受信して表示する汎用型の表示装置であるが、主として１種類の情報（例えば海図情報）を表示する表示装置にも本発明を適用することができる。また、例えば、海図を表示可能なプロッタ装置や、レーダ映像を表示可能なレーダ装置等にも本発明を適用することができる。

　タッチパネル装置は、船舶に搭載される表示装置以外にも、自動車及び航空機等の移動体に搭載される表示装置（ナビゲーション装置等）、タブレットＰＣ、スマートフォン、及び携帯情報端末等であっても良い。例えばナビゲーション装置では、上記実施形態と同様に、地図上における２点間の距離を表示するため等に本発明を用いることができる。また、タブレットＰＣ等では、例えば画像編集アプリケーションにおいて、編集のために開かれた画像上でユーザが指定した任意の２点間の距離や角度を表示するため等に本発明を用いることができる。また、温度分布や光度分布等のセンサ情報を取得して表示する表示装置等においては、２点間の温度差や光度差を表示させるために本発明を用いることができる。

　１　舶用機器ネットワークシステム
　１０　舶用ネットワーク
　１１　タッチパネル装置（タッチパネルを有する装置）
　１２　ＧＰＳアンテナ（ＧＮＳＳセンサ）
　１３　レーダアンテナ
　１４　魚群探知機
　１５　船首方位センサ
　１６　自動操舵装置
　２１　表示部
　２２　操作部
　２３　記憶部
　２４　検出部
　２５　制御部

Claims

　画像を表示画面に表示する表示部と、
　前記表示画面への２点のタッチ及びそれらのタッチ位置を検出する検出部と、
　前記検出部が検出した２点のタッチ位置と、当該タッチ位置に対応する前記画像の座標又は当該座標に関連付けられた情報と、に基づいて、タッチ位置間の情報の関係を示す２点間情報を前記表示部に表示する制御部と、
を備えることを特徴とするタッチパネルを有する装置。
　請求項１に記載のタッチパネルを有する装置であって、
　前記検出部がタッチ位置の変化を検出した場合、前記制御部は、変化後のタッチ位置に基づいて、前記２点間情報を前記表示部に表示することを特徴とするタッチパネルを有する装置。
　請求項１に記載のタッチパネルを有する装置であって、
　前記制御部は、２点のタッチ位置の少なくとも内側に、座標に関連付けられた情報の値を示す目盛りを表示することを特徴とするタッチパネルを有する装置。
　請求項１に記載のタッチパネルを有する装置であって、
　前記２点間情報の表示中において、１点又は２点のタッチを前記検出部が検出できなくなった場合、前記制御部は、当該２点間情報を前記表示部から消すことを特徴とするタッチパネルを有する装置。
　請求項１に記載のタッチパネルを有する装置であって、
　前記表示部は、地図又は海図を表示し、
　前記制御部は、一方のタッチ位置から他方のタッチ位置までの距離と、２点のタッチ位置を結んだ線が示す方位と、を前記２点間情報として前記表示部に表示することを特徴とするタッチパネルを有する装置。
　請求項１に記載のタッチパネルを有する装置であって、
　前記表示部は、地図又は海図を表示し、
　前記制御部は、一方のタッチ位置から他方のタッチ位置までの距離を移動するために掛かる時間を前記２点間情報として前記表示部に表示することを特徴とするタッチパネルを有する装置。
　請求項１に記載のタッチパネルを有する装置であって、
　海図情報を記憶する記憶部を備え、
　前記制御部は、ＧＮＳＳセンサから受信した位置情報に基づいて自船の位置を海図上に表示することを特徴とするタッチパネルを有する装置。
　請求項７に記載のタッチパネルを有する装置を備えることを特徴とするレーダ装置。
　請求項７に記載のタッチパネルを有する装置を備えることを特徴とするプロッタ装置。
　請求項７に記載のタッチパネルを有する装置を備えることを特徴とする舶用ネットワークシステム。
　画像を表示画面に表示する表示工程と、
　前記表示画面への２点のタッチ及びそれらのタッチ位置を検出する検出工程と、
　前記検出工程で検出した２点のタッチ位置と、当該タッチ位置に対応する前記画像の座標又は当該座標に関連付けられた情報と、に基づいて、タッチ位置間の情報の関係を示す２点間情報を表示画面に表示する制御工程と、
を含むことを特徴とする情報表示方法。
　コンピュータに、
　画像を表示画面に表示する表示手順と、
　前記表示画面への２点のタッチ及びそれらのタッチ位置を検出する検出手順と、
　前記検出手順で検出した２点のタッチ位置と、当該タッチ位置に対応する前記画像の座標又は当該座標に関連付けられた情報と、に基づいて、タッチ位置間の情報の関係を示す２点間情報を表示画面に表示する制御手順と、
を実行させるための情報表示プログラム。