WO2013030899A1 - 情報処理端末、表示制御方法、および表示制御プログラム - Google Patents

Abstract

　情報処理端末１００は、紙媒体によって提供され、かつ電子的に提供されるコンテンツを表示することができる。情報処理端末１００は、ディスプレイ１１４と、ディスプレイ１１４上でユーザからの入力を検知するタッチセンサ１１２と、コンテンツをディスプレイ１１４に表示させる制御部１４０とを備えている。制御部１４０は、コンテンツの一覧情報をディスプレイ１１４に表示させる第１の表示モードと、紙媒体におけるレイアウトと同一のレイアウトで前記コンテンツを前記ディスプレイ１１４に表示させる第２の表示モードとを、ユーザからの指示に応じて切り換える。

Description

情報処理端末、表示制御方法、および表示制御プログラム

　本発明は、紙媒体によって提供され、かつ電子的にも提供される記事のコンテンツを表示することが可能な情報処理端末に関する。

　近年、電子記事などのコンテンツを画面に表示することが可能な情報処理端末の普及が進んでいる。例えば、特許文献１には、複数の電子記事の１つの本文を表示部に表示することが可能な携帯電話機が開示されている。この携帯電話機は、表示している電子記事の前後の電子記事を表示するためのボタンを有し、当該ボタンの近傍に前後の電子記事の日付が表示されている。当該ボタンを押下することにより、表示している記事と同一カテゴリの前後の記事を表示することができる。

　特許文献２には、配信されたニュース記事の中からユーザが所望の記事を容易に発見できるように、複数のカテゴリ情報を含む情報を端末の画面に表示させることが開示されている。ユーザが所望のカテゴリを指定することにより、指定されたカテゴリの記事を表示させることができる。

　特許文献３には、電子記事ではないが、時間、チャンネル、カテゴリによって分類される番組表を表示できる表示装置が開示されている。ユーザが複数のカテゴリの中から所望のカテゴリを選択することにより、選択されたカテゴリの番組表が表示される。これにより、目的とする番組情報を直観的に検索することを可能にしている。

　また、特許文献４～９には、新聞記事のコンテンツを画面に表示することができる装置が開示されている。これらの装置は、各記事の内容を表示するだけでなく、新聞紙面イメージを表示することもできる。

特開２００９－１５５０６号公報 特開２００２－２１５７３２号公報 特開平１０－１９１１９３号公報 特開２０１０－２５０５７０号公報 特開２０１０－２０５２５２号公報 特開２００３－１３２０７１号公報 特開２０１１－４４０１３号公報 特開２００２－２３６７０１号公報 特開２００４－１３９３９９号公報

　従来の情報処置端末では、新聞紙面イメージを表示する画面と、新聞の製作者が重要と考える記事の一覧を表示する画面の何れか一方の表示を行わせることしか想定していなかった。そのため、ユーザによって好みの画面表示が異なる場合や、同一のユーザであっても状況によって異なる画面表示にしたい場合に対応することができなかった。また、この課題は、新聞だけでなく、雑誌や一般書などのコンテンツを表示する場合にも共通する。

　本発明は、上記の課題に鑑み、コンテンツの制作者が重要と考える記事の一覧を表示する画面と、紙媒体におけるレイアウトと同一のレイアウトでコンテンツを表示する画面とを容易に切り替えることができる情報処理端末を提供する。

　本発明による情報処理端末は、紙媒体によって提供され、かつ電子的に提供されるコンテンツを表示する。前記情報処理端末は、ディスプレイと、前記ディスプレイ上でユーザからの入力を検知するタッチセンサと、前記コンテンツを前記ディスプレイに表示させる制御部とを備えている。前記制御部は、前記コンテンツの一覧情報を前記ディスプレイに表示させる第１の表示モードと、前記紙媒体におけるレイアウトと同一のレイアウトで前記コンテンツを前記ディスプレイに表示させる第２の表示モードとを、ユーザからの指示に応じて切り換える。

　ある実施形態において、前記コンテンツは、新聞記事である、請求項１に記載の情報処理端末。

　ある実施形態において、前記制御部は、前記第２の表示モードにおいて表示されるコンテンツの一部を、前記第１の表示モードにおいても前記ディスプレイに表示させる。

　ある実施形態において、前記コンテンツの一部は、記事の見出しまたは写真を示す画像である。

　ある実施形態において、前記制御部は、前記第１の表示モードにおいて、前記第２の表示モードに切り替えるための第１のボタンを前記ディスプレイに表示させ、前記第２の表示モードにおいて、前記第１の表示モードに切り替えるための第２のボタンを前記ディスプレイに表示させ、ユーザが前記第１のボタンまたは前記第２のボタンをタップしたとき、前記第１の表示モードと前記第２の表示モードとを切り換える。

　ある実施形態において、前記第１の表示モードにおいて、前記コンテンツは、日付情報およびカテゴリ情報によって分類されており、前記制御部は、前記第２の表示モードにおいて、ユーザが前記ディスプレイ上に表示された特定の記事を指定したとき、前記第１の表示モードに切り替え、前記記事が属する日付およびカテゴリの一覧情報を前記ディスプレイに表示させる。

　ある実施形態において、前記制御部は、前記第１の表示モードにおいて、ユーザによって特定の記事が指定されたとき、前記記事の詳細情報を前記ディスプレイに表示させる第３の表示モードに切り替える。

　ある実施形態において、前記制御部は、前記第２の表示モードにおいて、ユーザが前記ディスプレイ上に表示された特定の記事を指定したとき、前記記事の詳細情報を前記ディスプレイに表示させる第３の表示モードに切り替える。

　ある実施形態において、前記制御部は、前記第３の表示モードにおいて、前記第２の表示モードに切り替えるための第３のボタンを前記ディスプレイに表示させ、ユーザが前記第３のボタンをタップしたとき、前記第２の表示モードに切り替える。

　ある実施形態において、前記制御部は、前記第２の表示モードにおいて、ユーザがピンチ処理を行ったとき、表示を拡大または縮小させる。

　ある実施形態において、前記制御部は、前記第２の表示モードにおいて、ユーザがドラッグ処理を行ったとき、表示をスクロールさせる。

　ある実施形態において、前記第１の表示モードにおいて、前記コンテンツは、日付情報およびカテゴリ情報によって分類されており、前記制御部は、前記第１の表示モードにおいて、複数の日付情報と、複数のカテゴリ情報と、前記複数の日付情報および前記複数のカテゴリ情報から前記ユーザによって選択された日付およびカテゴリに属するコンテンツの一覧情報とを、前記ディスプレイに表示させる。

　ある実施形態において、前記制御部は、前記第１の表示モードにおいて、現在表示されているコンテンツの日付と異なる日付が選択されたとき、前記コンテンツのカテゴリと同一または類似するカテゴリに属する、選択された日付のコンテンツの一覧情報を前記ディスプレイに表示させる。

　ある実施形態において、前記制御部は、前記第１の表示モードにおいて、現在表示されているコンテンツのカテゴリと異なるカテゴリが選択されたとき、前記コンテンツの日付と同一日付の、選択されたカテゴリのコンテンツの一覧情報を前記ディスプレイに表示させる。

　本発明による他の情報処理端末は、ディスプレイと、前記ディスプレイ上でユーザからの入力を検知するタッチセンサと、メモリと、プロセッサと、前記メモリに格納されたプログラムとを備えている。前記プログラムは、前記プロセッサに、前記コンテンツの一覧情報を前記ディスプレイに表示させるステップと、前記紙媒体におけるレイアウトと同一のレイアウトで前記コンテンツを前記ディスプレイに表示させるステップと、前記コンテンツの一覧情報を前記ディスプレイに表示させる第１の表示モードと、前記紙媒体におけるレイアウトと同一のレイアウトで前記コンテンツを前記ディスプレイに表示させる第２の表示モードとを、ユーザからの指示に応じて切り換えるステップとを実行させる。

　本発明による表示制御方法は、紙媒体によって提供され、かつ電子的に提供されるコンテンツを表示する情報処理端末において用いられる。前記表示制御方法は、前記コンテンツの一覧情報を、前記情報処理端末のディスプレイに表示させるステップと、前記紙媒体におけるレイアウトと同一のレイアウトで前記コンテンツを前記ディスプレイに表示させるステップと、前記コンテンツの一覧情報を前記ディスプレイに表示させる第１の表示モードと、前記紙媒体におけるレイアウトと同一のレイアウトで前記コンテンツを前記ディスプレイに表示させる第２の表示モードとを、ユーザからの指示に応じて切り換えるステップとを含む。

　本発明による表示制御プログラムは、紙媒体によって提供され、かつ電子的に提供されるコンテンツを表示する情報処理端末において用いられる。前記プログラムは、コンピュータに対し、前記コンテンツの一覧情報を、前記情報処理端末のディスプレイに表示させるステップと、前記紙媒体におけるレイアウトと同一のレイアウトで前記コンテンツを前記ディスプレイに表示させるステップと、前記コンテンツの一覧情報を前記ディスプレイに表示させる第１の表示モードと、前記紙媒体におけるレイアウトと同一のレイアウトで前記コンテンツを前記ディスプレイに表示させる第２の表示モードとを、ユーザからの指示に応じて切り換えるステップと、
を実行させる。

　本発明によれば、コンテンツの制作者が重要と考える記事の一覧を表示する画面と、紙媒体におけるレイアウトと同一のレイアウトでコンテンツを表示する画面とを容易に切り替えることができるため、ユーザの利便性が向上する。

実施形態における情報処理端末の外観を示す図である。 実施形態における情報処理端末のハードウェア構成を示すブロック図である。 実施形態における情報処理端末の画面構成例を示す図である。 カテゴリおよびグループの例を示す図である。 各画面間の遷移の例を示す図である。 紙面イメージに関する画面遷移の一例を示す図である。 紙面イメージに関する画面遷移の他の例を示す図である。 紙面イメージ表示に関する動作の一例を示すフローチャートである。 紙面イメージ表示に関する動作の他の例を示すフローチャートである。 記事一覧画面に紙面イメージの一部が表示されることを示す図である。 記事一覧画面を生成するためのデータ構造の例を示す図である。 日付変更動作における画面遷移の例を示す図である。 日付変更動作の処理の流れを示すフローチャートである。 横書き表示と縦書き表示との切り替えに関する画面遷移の例を示す図である。 スクロールがこれ以上できないときの注意喚起のための表示の例を示す図である。 情報処理端末と配信サーバとの間の情報通信の例を示す図である。 配信されるコンテンツのデータ構造の例を示す図である。

　本発明の実施形態による情報処理端末は、紙媒体によって提供され、かつ、電子的にも提供される新聞、雑誌、一般書などのコンテンツを表示させることができる。特に、本発明の実施形態による情報処理端末は、コンテンツの一覧情報を表示するモードと、紙媒体におけるコンテンツのレイアウトと同一のレイアウトでコンテンツを表示するモードとを切り換えることができるため、ユーザの利便性を向上させることができる。

　以下、添付の図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。

　図１は、本実施形態における情報処理端末１００（以下、単に「端末」と呼ぶことがある。）の外観を示す図である。本実施形態の情報処理端末１００は、新聞社などの配信サーバから配信された新聞記事のデータをディスプレイに表示する機能を備えた端末である。

　情報処理端末１００は、コンテンツを表示するディスプレイおよびユーザからの入力を検知するタッチセンサを有するタッチスクリーン１１０と、情報処理端末１００の共通的な操作を可能にする操作ボタン１２０とを備えている。情報処理端末１００は、他に、電源スイッチ、外部ＩＦ、カメラ、スピーカ、マイク等を備え得るが、本発明の理解に特に必要ではないため、記載を省略している。操作ボタン１２０は、タッチセンサによって指等の接近を検知して入力を認識するものであってもよいし、ユーザによって実際に押し込まれることで入力を検知するボタンであってもよい。

　図１は、タッチスクリーン１１０に新聞記事のコンテンツが表示されている状態の例を示している。情報処理端末１００は、電子新聞の表示の他、例えばＷｅｂページの閲覧、電子書籍の閲覧、電子メールの送受信、音声再生、写真撮影等が可能な汎用の情報処理端末であってもよい。

　図２は、情報処理端末１００のハードウェア構成を示すブロック図である。図２には、情報処理端末１００の他、新聞記事データを配信する配信サーバ５００も記載されている。情報処理端末１００は、前述したタッチスクリーン１１０および操作ボタン１２０の他、無線通信を行うための通信回路１６０、配信された記事データや処理の過程で一時的に発生したデータを記録するメモリ１５０、情報処理端末１００の向きを検知する加速度センサ１８０、各機能部の動作を制御するプロセッサ（制御部）１４０を備えている。プロセッサ１４０は、バス２００を介して各機能部と接続され、各機能部を制御する。

　タッチスクリーン１１０は、前述のように、ユーザからの入力を検知するタッチセンサ１１２と、情報を表示するディスプレイ１１４とを有する。タッチスクリーン１１０は、ユーザからの入力およびディスプレイへの出力が可能であれば公知のどのような方式で実現されていてもよい。

　操作ボタン１２０は、前述のように、タッチセンサによって入力を検知するものでもよいし、実際にユーザに押し込まれることによって入力を検知するものでもよい。操作ボタン１２０は、情報処理端末１００の初期画面（ホーム画面）を呼び出すボタン、直前の画面表示に戻るためのボタン、端末の各種設定を行うための画面を呼び出すボタンなどを含み得る。

　プロセッサ１４０は、例えば公知のＣＰＵ（Ｃｅｎｔｒａｌ　Ｐｒｏｃｅｓｓｉｎｇ　Ｕｎｉｔ）およびＧＰＵ（Ｇｒａｐｈｉｃｓ　Ｐｒｏｃｅｓｓｉｎｇ　Ｕｎｉｔ）を含む集積回路と各種プログラムとの組み合わせ、または専用のハードウェアによって構成され得る。プロセッサ１４０は、操作ボタン１２０、タッチセンサ１１２、通信回路１６０、加速度センサ１８０等からの入力に基づいてディスプレイ１１４への表示を制御するとともに、配信サーバ５００との間の通信を制御する。

　メモリ１５０は、例えば公知のＤＲＡＭやＳＲＡＭ、フラッシュメモリ等の半導体メモリである。メモリ１５０は、操作ボタン１２０、タッチセンサ１１２、通信回路１６０、加速度センサ１８０等からの入力データや、プロセッサ１４０の処理において一時的に発生する各種のデータを保存する。メモリ１５０はまた、プロセッサ１４０によって実行される各種プログラムを保存する。

　通信回路１６０は、公知の通信回路であり、プロセッサ１４０からの指示により、遠隔地に設けられた配信サーバ５００に対して記事データの要求信号を送信するとともに配信された記事データを受信する。通信回路１６０は、例えばＩＥＥＥ８０２．１１規格に準拠した無線通信を行い、電話回線、光ファイバ網、携帯電話網等を介してインターネットに接続可能である。

　加速度センサ１８０は、情報処理端末１００の傾きを検知するためのセンサである。加速度センサ１８０によって検知された傾きに応じて、プロセッサ１４０は、ディスプレイ１１４への表示を回転させる制御を行う。なお、加速度センサ１８０の代わりにジャイロスコープ等の他の種類のセンサを用いて情報処理端末１００の傾きを検知してもよい。

　以下、情報処理端末１００が新聞記事を表示する際の画面構成の例を説明する。

　図３は、情報処理端末１００が新聞記事のコンテンツを表示する際の画面構成の例を示す図である。本実施形態では、新聞記事を表示する画面として、大別してウィジェットによる表示画面と、専用アプリケーションによる表示画面とが用意されている。

　図３（ａ）は、ウィジェットによる表示画面の例を示している。ウィジェットによる表示画面は、例えば端末起動後、予めユーザによってカスタマイズされた設定内容に基づいて表示され得る。ウィジェットによる表示画面では、その日の主要な記事の見出しや写真が、例えば新聞紙面の頁ごとに一定の時間間隔で切り替わりながら表示される。これにより、ユーザは、専用アプリケーションを起動することなく、その日の新聞記事の概略を知ることができる。図３（ａ）には示されていないが、ウィジェットによる画面には、記事情報だけでなく、宣伝広告や号外に関する情報が表示されていてもよい。

　図３（ｂ）、（ｃ）は、専用アプリケーションによる表示画面の例を示している。情報処理端末１００の初期画面に表示されるアプリケーション起動用アイコンを選択（タップ）するか、上記のウィジェットに表示された１つの記事の区画をタップすると、専用アプリケーションが起動し、図３（ｂ）、（ｃ）に例示される画面のいずれかが表示される。

　図３（ｂ）は、アプリケーション起動用アイコンを選択した場合に表示される画面の例を示している。この画面は、日付情報３１０とカテゴリ情報３２０とによって分類されるコンテンツの一覧を表示する画面である。この画面は、カテゴリごとに用意され、見出し、写真、またはそれらの組み合わせによって表現され得る。以下、図３（ｂ）に示す画面を、「記事一覧画面」と呼ぶ。なお、本実施形態では、図３（ａ）に示すウィジェットに表示される内容は、この記事一覧画面の中心部分３４０に表示される内容と同一である。図３（ｂ）では、３つの記事についての情報が中心部分３４０に表示されているが、中心部分３４０に表示される記事の数は３つに限られない。中心部分３４０に表示される記事の数やレイアウトは、新聞製作者によって予めカテゴリごとに決定されている。１つのカテゴリの全ての記事を中心部分３４０に表示できない場合は、例えば画面右部に残りの記事の見出し３３０を並べてもよい。中心部分３４０の記事、もしくは残りの記事の見出し３３０を選択することにより、選択した記事の詳細を表示する個別記事画面（図３（ｃ））に遷移できる。

　日付情報３１０は、表示させる記事の日付を指定するための情報であり、図示される例では画面上部に横並びで一週間分表示されている。このように、日付情報３１０は、取得済みの新聞記事データの最新の日付けから遡って一定日数（例えば７日間）分が一度に表示されることが好ましい。図３（ｂ）は、取得済みの新聞記事データの最新の日付が７月９日土曜日である場合の例を示している。このような画面構成により、ユーザは、複数の日付の中から所望の日付を容易に指定することができる。ユーザによって日付が指定されると、後述するように、現在表示されている記事と同一または類似するカテゴリに属する、指定された日付の記事が表示される。なお、日付情報３１０が表示されている領域を指等で横になぞる動作（タッチスクリーン上のドラッグ処理）を行うことにより、表示されている日付よりもさらに過去の日付情報を表示させるようにしてもよい。または、さらに過去の日付情報を表示させるためのボタンを表示し、それをタップすることにより、例えば１週間ごとに過去に遡って日付情報が表示されるように構成されていてもよい。また、図３（ｂ）では、最新の日付として「７／９（土）」を画面上部の右端に設定して一定日数分の情報が表示されているが、最新の日付を画面上部の左端に設定して一定日数分の情報を表示してもよい。

　カテゴリ情報３２０は、表示させる記事のカテゴリを指定するための情報であり、図示される例では画面左部に縦並びで表示されている。各カテゴリは、新聞の各面に相当し、それらは１対１に対応している。例えば、新聞の第１面は、「朝一」カテゴリに対応し、スポーツ１面は「スポーツ１」カテゴリに対応する。なお、本実施形態では、アプリケーション起動直後は「朝一」カテゴリの一覧情報が表示されるように設定されている。このカテゴリ情報３２０により、ユーザは、複数のカテゴリの中から所望のカテゴリを容易に指定することができる。ユーザによってカテゴリが指定されると、現在表示されている記事と同一の日付の、指定されたカテゴリに属する記事が表示される。なお、カテゴリの数が多いために、カテゴリ情報３２０の全てが一画面に収まらない場合は、縦にスクロールすることで表示されていなかったカテゴリが表示されるようにしてもよい。

　ここで、カテゴリ情報３２０に表示される情報の例を説明する。図４は、カテゴリ情報３２０に表示される情報の一例を示す図である。図４に示される表のカテゴリ欄に記載されている「朝一」、「総合」などの文言がカテゴリ情報３２０として画面に表示される。図４では、関連性のあるカテゴリ同士が同一のグループに属するように、カテゴリが複数のグループに分類されている例を示している。プロセッサ１４０は、図４に示すような情報をメモリに保持しており、当該情報に基づいて、カテゴリ情報３２０をディスプレイ１１４に表示させる。また、プロセッサ１４０は、後述するように、図４に示される分類に基づいて、複数のカテゴリ間の類似性を判断することもできる。

　このように、記事一覧画面において、プロセッサ１４０は、複数の日付情報３１０および複数のカテゴリ情報３２０とともに、これらの日付情報およびカテゴリ情報の中からユーザによって指定された日付およびカテゴリに属するコンテンツの一覧情報を、ディスプレイ１１４に表示させる。そして、現在表示されているコンテンツの日付と異なる日付が選択されたとき、当該コンテンツのカテゴリと同一または類似するカテゴリに属する、選択された日付のコンテンツの一覧情報を表示させる。一方、現在表示されているコンテンツのカテゴリと異なるカテゴリが選択されたとき、当該コンテンツの日付と同一日付の、選択されたカテゴリのコンテンツの一覧情報を表示させる。このような構成により、ユーザは、所望の日付およびカテゴリの記事の一覧情報を表示させることができる。

　図３（ｃ）は、ウィジェットに表示された記事の１つを選択した場合や、記事一覧画面に表示された記事の１つを選択した場合に表示される画面の例を示している。この画面は、選択された記事の詳細を表示する。本明細書では、この画面を「個別記事画面」と呼ぶ。個別記事画面においても、日付情報３１０およびカテゴリ情報３２０が表示され、ユーザの選択によって所望の日付およびカテゴリの記事を表示させることができる。個別記事画面では、記事が一画面に収まらない場合には、上下に画面をドラッグすることにより、画面をスクロールさせることができる。また、表示されているカテゴリに複数の記事がある場合には、左右に画面をドラックすることにより、同一日付、同一カテゴリに属する前後の記事を表示させることができる。個別記事画面では、記事とともに掲載されている写真の部分をタップすることにより、拡大された写真を表示させてもよい。

　個別記事画面において、プロセッサ１４０は、複数の日付情報３１０および複数のカテゴリ情報３２０とともに、これらの日付情報およびカテゴリ情報の中からユーザによって指定された日付およびカテゴリに属するコンテンツの詳細情報を、ディスプレイ１１４に表示させる。そして、現在表示されているコンテンツの日付と異なる日付が選択されたとき、当該コンテンツのカテゴリと同一または類似するカテゴリに属する、選択された日付のコンテンツの一覧情報を表示させる。一方、現在表示されているコンテンツのカテゴリと異なるカテゴリが選択された時、当該コンテンツの日付と同一日付の、選択されたカテゴリのコンテンツの一覧情報を表示させる。このような構成により、ユーザは、所望の日付およびカテゴリの記事の一覧情報を表示させることができる。なお、個別記事画面において日付やカテゴリが変更されたときに、変更後の日付やカテゴリの一覧情報を表示するのではなく、変更後の日付やカテゴリの個別記事画面を表示してもよい。

　記事一覧画面および個別記事画面は、ユーザが２本の指で表示領域を広げる動作または縮める動作（タッチスクリーン上のピンチ処理）を行うことにより、表示を拡大または縮小させることが可能である。

　なお、日付情報３１０およびカテゴリ情報３２０のレイアウトは、図３に示す例とは異なっていてもよい。例えば、日付情報３１０が縦並びで表示され、カテゴリ情報３２０が横並びで表示されていてもよい。また、日付情報３１０およびカテゴリ情報３２０が横または縦に並列するように配置されていてもよい。

　図３に示す例では、情報処理端末１００を横長の表示にした場合の画面イメージを表している。情報処理端末１００を例えば９０度傾けて縦長の表示にした場合には、これらの画面のレイアウトは変化してもよい。例えば、縦長の表示にした場合には日付情報３１０とカテゴリ情報３２０とが、ともに画面上部に横並びで上下に並んで配置されるようにしてもよいし、ともに画面左部に縦並びで左右に並んで配置されるようにしてもよい。

　図５は、これらの画面間の遷移の方法の例を示す図である。図５（ａ）に示すウィジェットに表示されている特定の記事の区画内をタップすると、図５（ｃ）に示すように当該記事の詳細を表示する個別記事画面が表示される（図５（１））。また、図５（ｂ）に示す記事一覧画面における特定の記事の区画をタップしても同様に、当該記事の個別記事画面に遷移する（図５（２））。逆に、個別記事画面において、特定のカテゴリを選択すると、当該カテゴリの記事一覧画面に遷移する（図５（３））。なお、本実施形態では、個別記事画面において、現在表示されている記事のカテゴリと同一のカテゴリが選択された場合と異なるカテゴリが選択された場合とに関わらず、当該カテゴリの記事一覧画面に遷移する。

　ウィジェットおよび記事一覧画面内の特定の記事の区画内をタップすることによって、当該記事の詳細画面が表示される動作は、例えば次の仕組みによって実現される。情報処理端末１００は、タッチスクリーン１１０のどの領域がどの記事に対応するかを示す「記事領域情報」を、例えばメモリ１５０内に保持している。プロセッサ１４０は、ユーザがタッチスクリーン１１０上のどの位置をタップしたかを認識し、その位置に対応する記事を、記事領域情報を参照することによって特定し、特定した記事の詳細画面を表示する。

　次に、新聞紙面イメージを表示させる場合の動作を説明する。本実施形態における情報処理端末１００は、上記の記事一覧画面や個別記事画面とは別に、実際の新聞紙と全く同じレイアウトで記事を表示することができる。本明細書では、実際の新聞紙と同一のレイアウトで表示される画面を「紙面イメージ」と呼ぶことがある。

　図６は、紙面イメージを表示させる動作の例を示す図である。図６（ａ）に示す記事一覧画面および図６（ｂ）に示す個別記事画面の上部には、紙面イメージ表示ボタン８３０、８４０がそれぞれ存在する。紙面イメージ表示ボタン８３０、８４０をタップすると、図６（ｃ）に示すように、それまで表示されていた記事に対応する紙面イメージが表示される（図６（１）、（２））。なお、紙面イメージ表示ボタン８３０、８４０ではなく、記事一覧画面および個別記事画面の上部に表示されている「○○新聞」の部分をタップすることによって紙面イメージに遷移するように構成されていてもよい。

　本実施形態では、カテゴリと新聞紙面の頁とは１対１に対応しているので、それまで表示されていたカテゴリに対応する頁の紙面イメージが表示される。紙面イメージ画面においても、個別記事画面等と同様、ユーザが自由にスクロール、拡大・縮小させることが可能である。また、図６（ｃ）に示す頁切替ボタン８１０、８２０をタップすれば、１頁ずつ画面を遷移させることができる。

　逆に、紙面イメージから記事一覧画面に遷移させることも可能である。例えば、図６（ｃ）に示す紙面イメージ画面には、記事一覧画面表示ボタン８００が存在し、それをタップすると、表示されている紙面に対応する記事一覧画面に遷移する（図６（３））。なお、ボタン８００を表示する代わりに、図１に示す操作ボタン１２０の１つが同等の機能を有していてもよい。また、この例では、紙面イメージにおける各記事が記載された領域をタップすることによっても当該記事の記事一覧画面に遷移することができる（図６（４））。

　なお、記事一覧画面と個別記事画面との間の遷移は、図５を参照して説明した上記の画面切り替え方法によって行われる。

　図７は、紙面イメージを表示させる動作の他の例を示す図である。図７に示す例では、図７（ｃ）に示す紙面イメージ画面の上部に表示されているボタン８００をタップした場合は、表示されている紙面に対応する記事一覧画面に遷移する（図７（３））。一方、紙面イメージにおける各記事が記載された領域をタップした場合は、当該記事の個別記事画面に遷移する（図７（４））。図７に示す例では、ユーザが紙面イメージから見たい記事を指定すると、直接当該記事の詳細画面に遷移するため、図６の例に比較して利便性が高いといえる。

　図８Ａおよび図８Ｂは、それぞれ図６および図７に示される画面遷移動作を実現するためにプロセッサ１４０が実行する処理ステップの例を示すフローチャートである。以下の説明では、プロセッサ１４０がディスプレイ１１４に記事一覧画面、紙面イメージ、および個別記事画面を表示させているモードを、それぞれ「第１の表示モード」、「第２の表示モード」、および「第３の表示モード」と呼ぶことがある。

　図８Ａの例では、ステップＳ７０１において記事一覧画面が表示された後、ステップＳ７０２において紙面表示ボタン８３０がタップされたことを検知すると、プロセッサ１４０は、ステップＳ７０３において紙面イメージをディスプレイ１１４に表示させる。一方、ステップＳ７１１において個別記事画面が表示された後、ステップＳ７１２において紙面表示ボタン８４０がタップされたことを検知すると、プロセッサ１４０は、ステップＳ７０３において紙面イメージをディスプレイ１１４に表示させる。紙面イメージが表示されている第２の表示モードの状態で、ステップＳ７０４においてボタン８００または特定の記事の区画がタップされたことを検知すると、ステップＳ７０１に移り、プロセッサ１４０は、第１の表示モードに切り替えて記事一覧画面を表示する。

　図８Ｂの例では、ステップＳ８０１～Ｓ８０３、８１１、８１２は、それぞれ図８ＡにおけるステップＳ７０１～Ｓ７０３、７１１、７１２と同じであるが、ステップＳ８０４がステップＳ７０４とは異なっている。ステップＳ８０４において、ボタン８００がタップされたことを検知した場合は、プロセッサ１４０は、第１の表示モードに切り替え、記事一覧画面を表示させる（ステップＳ８０１）。一方、ステップＳ８０４において記事の区画がタップされたことを検知した場合は、プロセッサ１４０は、第３の表示モードに切り替え、当該記事の詳細画面をディスプレイ１１４に表示させる（ステップＳ８１１）。

　なお、上記の例では、記事一覧画面および個別記事画面の双方から紙面イメージへ遷移することが可能であるが、少なくとも記事一覧画面と紙面イメージとの間で画面の遷移が可能であればよい。

　紙面イメージは、家庭に配達または店舗で販売される新聞紙面と全く同一の内容である。個別記事画面には、画面の構成上、新聞紙の全ての情報が掲載されない場合がある。また、記事一覧画面は、新聞製作者が重要と考える記事の一覧情報を素早く把握できるという点で有用であるが、ユーザによっては実際の新聞紙面から自分が読みたい情報を探したい場合もある。そのような場合に、紙面イメージを参照すれば、全ての情報を読むことができ、所望の情報を探すことができる。

　従来の新聞記事を表示する情報処置端末では、新聞紙面イメージを表示する画面と、新聞の製作者が重要と考える記事の一覧を表示する画面の何れか一方の表示を行わせることしか想定されていなかった。そのため、ユーザによって好みの画面表示が異なる場合や、同一ユーザであっても状況によって異なる画面表示にしたい場合に対応することができなかった。

　すなわち、ユーザによっては、上記２種類の画面のうちのいずれかを好む場合があるが、従来のように、いずれか一方の画面だけを提供する機器では、そのようなニーズを満たす事はできない。多くのユーザを持つ新聞業界では、本実施形態のように、ユーザに好みの画面を選択させることによる利点は大きい。

　また、同一のユーザでも、例えば時間がある場合は、紙面イメージ画面を用いて製作者の意図を感じながらじっくり紙面を味わってから詳細記事を読み、逆に時間がない場合は、記事一覧画面を用いて主要な記事だけを読みたい場合がある。しかし、従来の機器では、紙面イメージ画面と製作者が重要と考える記事の一覧を表示する画面とを簡易な操作で切り替えることはできず、ユーザの利便性を著しく損なうものであった。

　このような課題は、新聞業界だけでなく、雑誌や一般記事などの書籍業界でも同様に存在する。本実施形態によれば、これらの課題を解決することができ、ユーザの利便性を大きく向上させることができる。

　次に、記事一覧画面の構築方法の例を説明する。

　図９は、本実施形態における記事一覧画面に表示される情報と、紙面イメージの情報との関係の例を示す図である。図示されるように、記事一覧画面に表示される各記事の情報として、紙面イメージにおける当該記事の一部をそのまま表示することができる。典型的には、その記事の見出し部分や写真が用いられる。これにより、記事一覧画面では、単に通常のフォントの見出しを表示するのではなく、新聞紙上の迫力のある見出しと全く同じイメージの見出しを表示できる。このため、インパクトのある記事一覧画面を表示することができる。なお、記事一覧画面では、通常のフォントのテキストを表示してもよい。

　記事一覧画面のレイアウトは、例えば新聞記事の製作者によって専用のツール（「オーサリングツール」と呼ぶ。）を用いて決定される。オーサリングツールは、予め定められた形式で用意された新聞記事のデータに基づいて、記事一覧画面のレイアウトの候補を自動生成するプログラムである。新聞記事の製作者は、全ての記事の作成を完了した後、記事データをオーサリングツールに入力することによって、記事一覧画面のレイアウトの候補を得る。製作者は、自動生成された複数の候補の中から最適なものを１つ選ぶことができる。また、レイアウトを自ら修正することもできる。

　図１０は、オーサリングツールに入力する記事データのデータ構造の一例を示す図である。新聞製作者は、図示される構造のデータの作成を、配信前に完了する。図１０において、長方形で囲まれた文字はディレクトリ（またはフォルダ）を表し、長方形で囲まれていない文字はファイルを表している。配信日が２０１１年７月４日である場合、記事データは、「２０１１０７０４」ディレクトリの配下に格納される。

　「２０１１０７０４」ディレクトリは、各々が新聞の各面（カテゴリ）に対応する「０１」から「２０」のディレクトリを含んでいる。すなわち、「０１」ディレクトリには、第１面に関するデータが格納され、「２０」ディレクトリには、第２０面（最終面）に関するデータが格納されている。「０１」から「２０」のディレクトリの各々は、紙面全体の画像データ「ｐａｐｅｒ．ｊｐｇ」と、個別の記事の画像データ「ｐｈｏｔｏ１．ｊｐｇ」、「ｐｈｏｔｏ２．ｊｐｇ」、・・・と、その面の記事の詳細情報を記述したデータ「ｄａｔａ．ｃｓｖ」とを含んでいる。各面の記事の詳細情報を記述したデータ「ｄａｔａ．ｃｓｖ」は、例えば、そのカテゴリに含まれる記事ごとに、記事番号、朝刊／夕刊フラグ、カテゴリ名、見出し、本文、対応する画像ファイル名等の情報を有している。図示される例では、画像ファイルはＪＰＥＧ（Ｊｏｉｎｔ　Ｐｈｏｔｏｇｒａｐｈｉｃ　Ｅｘｐｅｒｔｓ　Ｇｒｏｕｐ）ファイルであるが、画像ファイルの形式は他の形式でもよい。同様に、各面の記事の詳細情報を記述したデータは、ＣＳＶ（Ｃｏｍｍａ　Ｓｅｐａｒａｔｅｄ　Ｖａｌｕｅｓ）ファイルに限らず、他の形式であってもよい。なお、図１０では、ディレクトリ「０１」のみ配下のファイルを記載し、他のディレクトリについては配下のファイルの記載を省略している。

　オーサリングツールは、図１０に例示される構造のデータを読み込み、ｄａｔａ．ｃｓｖに記述されたデータに基づいて、カテゴリごとに記事一覧画面のレイアウトの候補を生成する。レイアウトの候補は、例えば、所定の基準に基づいて各記事の重要度を算出し、重要度が高いと考えられる記事のいくつかを中心部分３４０に配置し、その他の記事は見出しのテキストだけを残りの記事の見出し３３０として表示するといった方法で生成される。生成された複数の候補は、さらに様々な観点から得点付けされ、最も得点の高いレイアウトが選択される。

　オーサリングツールは、選択されたレイアウトを新聞製作者が修正できるようにグラフィカルユーザインターフェースを備えている。新聞製作者は、それによって記事一覧画面を、よりインパクトのある画面に編集することができる。例えば、記事一覧画面に大きく表示させる記事を変更したり、各記事の区画のサイズを変更することができる。また、図９に示されているように、紙面イメージの１つの記事の見出しの部分や写真の部分等を、カットアンドペースト操作によって記事一覧画面に表示させるように編集することもできる。

　新聞製作者が記事一覧画面のレイアウト作成の完了処理を行うと、オーサリングツールから、各ユーザに配信するためのデータ（配信データ）が出力される。配信データは、電気通信回線を通じて各ユーザの情報処理端末１００に配信される。配信データの詳細は、図１６を参照して後述する。

　次に、本実施形態の情報処理端末１００の他の機能を説明する。情報処理端末１００は、上記の動作の他、以下に示す機能を備えていてもよい。

　図１１は、記事一覧画面または個別記事画面が表示されている状態において、ユーザが日付を変更したときの画面遷移の例を示す図である。まず、図１１（ａ）に示すように、７月４日月曜日の「スポーツ２」カテゴリの記事一覧画面が表示されているものとする。この状態で、ユーザが日付情報における「７／７（木）」の表示部分をタップすると、図１１（ｃ）に示す７月７日木曜日の「スポーツ２」カテゴリの記事一覧画面に遷移する（図１１（１））。また、図１１（ｂ）に示すように、ユーザが７月４日月曜日の「スポーツ２」カテゴリの個別記事画面を閲覧している状態で、日付情報における「７／７（木）」の表示部分をタップした場合も、同様に図１１（ｃ）に示す画面に遷移する（図１１（２））。

　このように、現在表示されている記事の日付とは異なる日付が指定されると、指定された日付の、同一カテゴリの記事一覧画面が表示される。ここで、同一カテゴリの記事が指定した日付に存在しない場合があり得る。例えば、現在表示している「スポーツ２」のカテゴリが、指定した日付に存在しない場合がある。そのような場合、情報処理端末１００は、指定された日に、「スポーツ２」に類似するカテゴリがあれば、そのカテゴリの記事一覧画面を表示する。例えば「スポーツ２」のカテゴリが指定された日にない場合、代わりに「スポーツ」の記事一覧画面が表示される。類似するカテゴリとして、例えば、「スポーツ」と「スポーツ２」、「総合１」と「総合２」などが挙げられる。現在表示している記事のカテゴリに類似するカテゴリがない場合は、予め設定された初期画面（例えば第１面）が表示される。

　図１２は、上記の日付変更動作を実現するために情報処理端末１００が行う処理の流れを示すフローチャートである。まず、タッチセンサ１１２を介して現在表示している記事の日付とは異なる日付の入力を受けると（ステップＳ１２０１）、プロセッサ１４０は、現在表示している記事のカテゴリと同一のカテゴリが存在するか否かを判定する（ステップＳ１２０２）。指定された日付に同一のカテゴリが存在する場合、プロセッサ１４０は、ディスプレイ１１４に当該カテゴリの記事一覧画面を表示させる（ステップＳ１２０３）。指定された日付に同一のカテゴリが存在しない場合は、プロセッサ１４０は、当該日付に類似するカテゴリが存在するか否かを判定する（Ｓ１２０４）。当該日付に類似するカテゴリが存在する場合、プロセッサ１４０は、ディスプレイ１１４にその類似するカテゴリの記事一覧画面を表示させる（ステップＳ１２０５）。当該日付に類似するカテゴリも存在しない場合は、プロセッサ１４０は、予め設定された初期画面（例えば第１面の記事一覧画面）をディスプレイ１１４に表示させる。

　次に、類似するカテゴリが存在するか否かの判断がどのようにして行われるかを説明する。情報処理端末１００は、例えば前方一致検索によってヒットした、現在のカテゴリ名と名称の一部が重複するカテゴリを類似するカテゴリと判断することができる。または、図４に示されるような、予め設定された類似のカテゴリを規定するテーブルに基づいて類似性を判断してもよい。情報処理端末１００は、図４に示される情報をテーブルとしてメモリ１５０内に保持しており、プロセッサ１４０が当該テーブルを参照することによって類似性を判断することができる。例えば、現在表示している記事が「国際・総合」カテゴリの記事であり、指定された日付に「国際・総合」カテゴリの記事がない場合、同じ「総合」グループに属するカテゴリのうち、先頭の「総合」カテゴリの記事があれば、その記事が表示される。なお、情報処理端末１００は、類似性の判断を行わず、同一のカテゴリがない場合は直ちに予め設定された初期画面を表示してもよい。

　以上のように、本実施形態の情報処理端末１００によれば、現在表示されているコンテンツの日付と異なる日付が選択されたとき、参照中のコンテンツのカテゴリと同一または類似するカテゴリのコンテンツが表示される。本実施形態によれば、日付変更時に初期画面へ遷移することなく、それまで閲覧していたコンテンツと関連度の高いコンテンツを連続して閲覧することができるため、従来の情報処理端末に比べ、ユーザの利便性が向上する。

　図１３は、横書き表示と縦書き表示とを切り換える機能を示す図である。図示されるように、情報処理端末１００は、個別記事画面において、横書き表示と縦書き表示とを切り換える機能を有していてもよい。日本語の新聞は、通常、縦書きで作成されるため、情報処理端末１００上で日本語の記事を読む際にも縦書きで書かれていた方がよいというニーズが想定される。そこで、図１３（ａ）に示すように、横書きと縦書きとを切り換えるための表示切替ボタン９００を個別記事画面に設けてもよい。表示切替ボタン９００をタップすることにより、横書きから縦書きへの変換（図１３（１））、および縦書きから横書きへの変換（図１３（２））が可能になる。

　図１４は、個別記事画面のスクロールがこれ以上できないときに注意喚起のための表示を行う動作の例を示す図である。個別記事画面において、スクロールさせようとしたとき、記事の端に達し、これ以上スクロールできないことがある。情報処理端末１００は、そのような時、ユーザに記事の端に達したことを知らせるための赤色の線（注意喚起表示）１０００を表示する。この機能により、例えば記事内の写真をタップして拡大表示させようとしているときに、意図しない指の滑りによってスクロールになってしまった場合に、ユーザに注意喚起することができる。なお、本実施形態では赤色の線を表示することとしたが、ユーザに注意喚起できれば、どのような表示であってもよい。

　次に、情報処理端末１００へのデータ配信および配信データの例を説明する。

　図１５は、情報処理端末１００と遠隔地に設けられた新聞社の配信サーバ５００との間の情報通信の一例を示す図である。本実施形態における情報処理端末１００は、新聞記事のデータを遠隔地に配置された配信サーバ５００から毎朝取得する。図示される例では、情報処理端末１００は、毎朝定時（例えば午前５時）に配信サーバ５００に対し、配信を要求する。配信サーバ５００は、要求に応じて、その日の記事データを配信する。但し、配信サーバ５００に一度に多くの要求が届いた場合などは、配信サーバ５００の処理能力や伝送可能なトラヒック量の限界などにより、データを配信できない場合がある。そのような場合、配信サーバ５００は、一定時間待ってから再度要求するように情報処理端末１００に通知する（再送要求）。再送要求を受けた情報処理端末１００は、一定時間（例えば５分）待ってから再度配信を要求する。配信サーバ５００は、要求を受けた後、配信可能であると判断すると、記事データを情報処理端末１００に配信する。

　図１６は、情報処理端末１００に配信される記事データのデータ構造の一例を示す図である。図示されるデータは、図１０を参照しながら説明したオーサリングツールによって生成される。情報処理端末１００は、配信サーバ５００から、図示されるデータ構造のデータを毎朝受け取る。図１６において、長方形で囲まれた文字はディレクトリ（またはフォルダ）を表し、長方形で囲まれていない文字はファイルを表している。配信日が２０１１年７月４日である場合、記事データは、「２０１１０７０４」ディレクトリの配下に格納されて配信される。

　「２０１１０７０４」ディレクトリは、「ｃａｔｅｇｏｒｙ」ディレクトリ、「ｐａｐｅｒ」ディレクトリ、「ｗｉｄｇｅｔ」ディレクトリ、および「ｍｅｔａｄａｔａ．ｘｍｌ」ファイルを含んでいる。「ｃａｔｅｇｏｒｙ」ディレクトリには、記事一覧画面および個別記事画面に表示されるコンテンツのデータが格納される。「ｐａｐｅｒ」ディレクトリには、紙面イメージ画面に表示されるイメージデータが格納される。「ｗｉｄｇｅｔ」ディレクトリには、ウィジェット画面に表示されるイメージデータが格納される。「ｃａｔｅｇｏｒｙ」、「ｐａｐｅｒ」、「ｗｉｄｇｅｔ」の各ディレクトリに含まれる「０１」から「２０」のディレクトリの各々は、新聞の各面（カテゴリ）に対応している。すなわち、「０１」ディレクトリには、第１面に関するデータが格納され、「２０」ディレクトリには、第２０面（最終面）に関するデータが格納されている。「ｍｅｔａｄａｔａ．ｘｍｌ」は、日付等のメタデータを記述するＸＭＬ（Ｅｘｔｅｎｓｉｂｌｅ　Ｍａｒｋｕｐ　Ｌａｎｇｕａｇｅ）ファイルである。

　「ｃａｔｅｇｏｒｙ」ディレクトリに含まれる「ｃａｔｅｇｏｒｙｓ．ｔｘｔ」には、カテゴリ名の一覧が記述されている。情報処理端末１００は、このデータを参照して記事一覧画面および個別記事画面にカテゴリ情報を表示する。「ｃａｔｅｇｏｒｙ」ディレクトリに含まれる「０１」から「２０」ディレクトリの各々には、「ｎｅｗｓ．ｘｍｌ」ファイルと、複数のＪＰＥＧ（Ｊｏｉｎｔ　Ｐｈｏｔｏｇｒａｐｈｉｃ　Ｅｘｐｅｒｔｓ　Ｇｒｏｕｐ）ファイルが格納されている。「ｎｅｗｓ．ｘｍｌ」ファイルは、そのカテゴリに属するすべての記事のテキストデータ、画像データ（上記のＪＰＥＧファイル）へのパス、および記事のレイアウト情報が記述されたＸＭＬファイルである。プロセッサ１４０は、このＸＭＬファイルを参照して各記事をディスプレイ１１４に表示する。なお、図１６では、「０１」ディレクトリ以外のディレクトリの配下のファイルについての記載は省略している。

　「ｐａｐｅｒ」ディレクトリには、新聞の各面ごとの紙面イメージのデータが１６分割されて格納されている。「０１」から「２０」ディレクトリの各々に、１６個のＪＰＥＧファイルが格納されている。これらのＪＰＥＧファイルは、新聞紙面のイメージを１６分割したものであり、全てを合わせると１頁分の紙面イメージになる。プロセッサ１４０は、紙面イメージの表示の要求をユーザから受け取ると、これらのＪＰＥＧファイルを利用して、紙面イメージ画面を表示する。なお、図１６では、「０１」ディレクトリ以外のディレクトリの配下のファイルについての記載は省略している。

　「ｗｉｄｇｅｔ」ディレクトリには、ウィジェット画面および記事一覧画面に表示される画像の区画を定めるためのデータが格納されている。「０１」から「２０」ディレクトリの各々に、１６個のＰＮＧ（Ｐｏｒｔａｂｌｅ　Ｎｅｔｗｏｒｋ　Ｇｒａｐｈｉｃｓ）ファイルと、「ｔｅｍｐｌａｔｅ．ｔｘｔ」ファイルが格納されている。「ｔｅｍｐｌａｔｅ．ｔｘｔ」ファイルには、ウィジェット画面および記事一覧画面において各記事の区画を定めるための区画情報が記述されている。この区画情報が、上述した「記事領域情報」として使用される。「ｎｅｗｓ０．ｐｎｇ」から「ｎｅｗｓ１５．ｐｎｇ」ファイルは、ウィジェット画面および記事一覧画面に表示させるイメージをカテゴリごとに１６分割したデータである。区画情報は、これらのデータで表された、１６等分された画面のどの部分がどの記事に対応するかを示している。なお、「記事領域情報」は、この例に限らず、画面上のどの座標がどの記事に対応するかを示す情報であってもよい。例えば、上記の区画情報の代わりに、画面上の位置を矩形の座標を用いて表したときに、各座標がどの記事と対応するかを規定するファイルが記録されていてもよい。「ｗｉｄｇｅｔ」ディレクトリには、上記のデータの他、広告用のイメージデータ等が格納されていてもよい。

　以上の配信データにより、情報処理端末１００は、最新の記事データを表示することが可能になる。情報処理端末１００は、図１６に例示されるようなデータ構造の配信データを毎朝受信し、メモリ１５０に格納する。プロセッサ１４０は、メモリ１５０から当日受信したデータを読出し、ウィジェット画面、記事一覧画面、個別記事画面、紙面イメージ画面を構築し、ディスプレイ１１４に表示させる。なお、図１６に示すデータ構造はあくまで一例であり、本実施形態における動作を実現できれば、配信データはどのようなデータ構造を有していてもよい。また、上記の説明では、朝刊のデータが配信される場合の例を示したが、配信されるデータは夕刊や号外のデータであってもよい。

　以上のように、本実施形態の情報処理端末１００は、新聞社の配信サーバ５００から配信される新聞記事のデータに基づいてコンテンツを表示するが、本発明はこのような形態に限られるものではない。例えば、コンテンツは新聞記事に限らず、紙媒体によって提供され、かつ電子的にも提供されるデータであれば、雑誌や一般書などのコンテンツであってもよい。また、コンテンツのデータは電気通信回線ではなく、記録媒体を介して情報処理端末１００に記録してもよい。

　なお、本実施形態におけるプロセッサ１４０が実行する上記の各処理を規定するプログラムは、情報処理端末１００とは独立して流通され得る。そのようなプログラムは、例えば電気通信回線や、ＣＤ－ＲＯＭ、ＤＶＤ－ＲＯＭ、磁気テープ、メモリカード等の記録媒体を介して情報処理端末１００に記録することができる。

　本実施形態における情報処理端末１００のオペレーティングシステム（ＯＳ）は、特定のものに限定されず、例えばＡｎｄｒｏｉｄ（登録商標）、ｉＯＳ（登録商標）、Ｗｉｎｄｏｗｓ（登録商標）のいずれか又は他のＯＳであってよい。また、情報処理端末１００は、タブレット型の端末であってもよいし、所謂スマートフォンであってもよい。本実施形態における各処理を規定するプログラム（アプリ）を、例えば販売サイトからダウンロードして本実施形態の機能を持たない端末にインストールすることにより、本実施形態の情報処理端末１００として機能させてもよい。

　なお、上記の実施形態では、図３に示すように、記事一覧画面および個別記事画面に表示されるコンテンツは、日付情報３１０およびカテゴリ情報３２０によって分類されているが、このような形態であることは必須ではない。例えば、テキストボックスまたはプルダウンメニューによって日付および／またはカテゴリを指定できるように各画面が構成されていてもよい。さらに、上記の実施形態における各機能は、いずれも自由に採否を選択することができる。本発明による情報処理端末は、上記の実施形態に限らず、コンテンツの一覧情報を表示する第１のモードと、実際に紙媒体で提供されるレイアウトと同一のレイアウトでコンテンツを表示する第２のモードとを切り換えることができれば、どのように構成されていてもよい。

　本発明は、紙媒体によって提供され、かつ電子的にも提供されるコンテンツを表示させる用途に利用可能である。例えば、電子的に提供される新聞や雑誌、一般書の記事を表示させる装置に有用である。

　１００　　情報処理端末
　１１０　　タッチスクリーン
　１１２　　タッチセンサ
　１１４　　ディスプレイ
　１２０　　操作ボタン
　１４０　　プロセッサ
　１５０　　メモリ
　１６０　　通信回路
　１８０　　加速度センサ
　２００　　バス
　３１０　　日付情報
　３２０　　カテゴリ情報
　３３０　　残りの記事の見出し
　３４０　　記事一覧画面の中心部分
　５００　　配信サーバ
　８００　　記事一覧画面表示ボタン
　８１０、８２０　頁切替ボタン
　８３０、８４０　紙面イメージ表示ボタン
　９００　表示切替ボタン
　１０００　注意喚起表示

Claims (17)

1. 　紙媒体によって提供され、かつ電子的に提供されるコンテンツを表示する情報処理端末であって、
   　ディスプレイと、
   　前記ディスプレイ上でユーザからの入力を検知するタッチセンサと、
   　前記コンテンツを前記ディスプレイに表示させる制御部と、
   を備え、
   　前記制御部は、前記コンテンツの一覧情報を前記ディスプレイに表示させる第１の表示モードと、前記紙媒体におけるレイアウトと同一のレイアウトで前記コンテンツを前記ディスプレイに表示させる第２の表示モードとを、ユーザからの指示に応じて切り換える、
   情報処理端末。
2. 　前記コンテンツは、新聞記事である、請求項１に記載の情報処理端末。
3. 　前記制御部は、前記第２の表示モードにおいて表示されるコンテンツの一部を、前記第１の表示モードにおいても前記ディスプレイに表示させる、請求項１に記載の情報処理端末。
4. 　前記コンテンツの一部は、記事の見出しまたは写真を示す画像である、請求項３に記載の情報処理端末。
5. 　前記制御部は、前記第１の表示モードにおいて、前記第２の表示モードに切り替えるための第１のボタンを前記ディスプレイに表示させ、前記第２の表示モードにおいて、前記第１の表示モードに切り替えるための第２のボタンを前記ディスプレイに表示させ、ユーザが前記第１のボタンまたは前記第２のボタンをタップしたとき、前記第１の表示モードと前記第２の表示モードとを切り換える、請求項１に記載の情報処理端末。
6. 　前記第１の表示モードにおいて、前記コンテンツは、日付情報およびカテゴリ情報によって分類されており、
   　前記制御部は、前記第２の表示モードにおいて、ユーザが前記ディスプレイ上に表示された特定の記事を指定したとき、前記第１の表示モードに切り替え、前記記事が属する日付およびカテゴリの一覧情報を前記ディスプレイに表示させる、請求項１に記載の情報処理端末。
7. 　前記制御部は、前記第１の表示モードにおいて、ユーザによって特定の記事が指定されたとき、前記記事の詳細情報を前記ディスプレイに表示させる第３の表示モードに切り替える、請求項１に記載の情報処理端末。
8. 　前記制御部は、前記第２の表示モードにおいて、ユーザが前記ディスプレイ上に表示された特定の記事を指定したとき、前記記事の詳細情報を前記ディスプレイに表示させる第３の表示モードに切り替える、請求項１に記載の情報処理端末。
9. 　前記制御部は、前記第３の表示モードにおいて、前記第２の表示モードに切り替えるための第３のボタンを前記ディスプレイに表示させ、ユーザが前記第３のボタンをタップしたとき、前記第２の表示モードに切り替える、請求項７または８に記載の情報処理端末。
10. 　前記制御部は、前記第２の表示モードにおいて、ユーザがピンチ処理を行ったとき、表示を拡大または縮小させる、請求項１に記載の情報処理端末。
11. 　前記制御部は、前記第２の表示モードにおいて、ユーザがドラッグ処理を行ったとき、表示をスクロールさせる、請求項１に記載の情報処理端末。
12. 　前記第１の表示モードにおいて、前記コンテンツは、日付情報およびカテゴリ情報によって分類されており、
    　前記制御部は、前記第１の表示モードにおいて、複数の日付情報と、複数のカテゴリ情報と、前記複数の日付情報および前記複数のカテゴリ情報から前記ユーザによって選択された日付およびカテゴリに属するコンテンツの一覧情報とを、前記ディスプレイに表示させる、請求項１に記載の情報処理端末。
13. 　前記制御部は、前記第１の表示モードにおいて、現在表示されているコンテンツの日付と異なる日付が選択されたとき、前記コンテンツのカテゴリと同一または類似するカテゴリに属する、選択された日付のコンテンツの一覧情報を前記ディスプレイに表示させる、請求項１２に記載の情報処理端末。
14. 　前記制御部は、前記第１の表示モードにおいて、現在表示されているコンテンツのカテゴリと異なるカテゴリが選択されたとき、前記コンテンツの日付と同一日付の、選択されたカテゴリのコンテンツの一覧情報を前記ディスプレイに表示させる、請求項１３に記載の情報処理端末。
15. 　紙媒体によって提供され、かつ電子的に提供されるコンテンツを表示する情報処理端末であって、
    　ディスプレイと、
    　前記ディスプレイ上でユーザからの入力を検知するタッチセンサと、
    　メモリと、
    　プロセッサと、
    　前記メモリに格納されたプログラムと、
    を備え、
    　前記プログラムは、前記プロセッサに、
    　前記コンテンツの一覧情報を前記ディスプレイに表示させるステップと、
    　前記紙媒体におけるレイアウトと同一のレイアウトで前記コンテンツを前記ディスプレイに表示させるステップと、
    　前記コンテンツの一覧情報を前記ディスプレイに表示させる第１の表示モードと、前記紙媒体におけるレイアウトと同一のレイアウトで前記コンテンツを前記ディスプレイに表示させる第２の表示モードとを、ユーザからの指示に応じて切り換えるステップと、
    を実行させる、情報処理端末。
16. 　紙媒体によって提供され、かつ電子的に提供されるコンテンツを表示する情報処理端末において用いられる表示制御方法であって、
    　前記コンテンツの一覧情報を、前記情報処理端末のディスプレイに表示させるステップと、
    　前記紙媒体におけるレイアウトと同一のレイアウトで前記コンテンツを前記ディスプレイに表示させるステップと、
    　前記コンテンツの一覧情報を前記ディスプレイに表示させる第１の表示モードと、前記紙媒体におけるレイアウトと同一のレイアウトで前記コンテンツを前記ディスプレイに表示させる第２の表示モードとを、ユーザからの指示に応じて切り換えるステップと、
    を含む表示制御方法。
17. 　紙媒体によって提供され、かつ電子的に提供されるコンテンツを表示する情報処理端末において用いられる表示制御プログラムであって、
    　コンピュータに対し、
    　前記コンテンツの一覧情報を、前記情報処理端末のディスプレイに表示させるステップと、
    　前記紙媒体におけるレイアウトと同一のレイアウトで前記コンテンツを前記ディスプレイに表示させるステップと、
    　前記コンテンツの一覧情報を前記ディスプレイに表示させる第１の表示モードと、前記紙媒体におけるレイアウトと同一のレイアウトで前記コンテンツを前記ディスプレイに表示させる第２の表示モードとを、ユーザからの指示に応じて切り換えるステップと、
    を実行させる、表示制御プログラム。

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