WO2010125788A1

WO2010125788A1 - 光コネクタプラグ

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Publication number: WO2010125788A1
Application number: PCT/JP2010/002973
Authority: WO
Inventors: 小田信彦; 山内勲; 石川晃維
Original assignee: アダマンド工業株式会社
Priority date: 2009-04-30
Filing date: 2010-04-26
Publication date: 2010-11-04
Also published as: EP2426535A1; HK1164454A1; EP2426535B1; CN102356341A; US8613560B2; CN102356341B; JP5329653B2; EP2426535A4; JPWO2010125788A1; US20120020625A1

Abstract

　本発明の光コネクタプラグは、光ファイバを保持するフェルールを収納するための前後に分割された略四角形状の筒型の一対の筐体２、３により構成され、一方の筐体２の少なくとも対向する壁部には、係合口２ｃを備えるとともに、他方の筐体３の対向する壁部には、前記係合口２ｃと係合する係合突起３ｄを備え、さらに、前記係合口２ｃが形成された壁部には、長手方向に沿って嵌合凸部２ｄが形成されると共に、前記係合突起３ｄが形成された壁部には、前記嵌合凸部２ｄと嵌合する嵌合凹部３ｅが形成されたものである。前記係合口２ｃと前記係合突起３ｄとを係合させるとともに、前記嵌合凸部２ｄと前記嵌合凹部３ｅとを嵌めて係合させることにより、前記一対の筐体２、３を一層確実に接合する。

Description

光コネクタプラグ

　本発明は、光信号の送受信及び光計測などに用いられる光コネクタプラグ、特に一端をプラグ係合部に、他端をアダプタ係合部に形成されている光減衰器に好適な光コネクタプラグに関するものである。

　近年、光通信技術にあっては光信号の低損失、広帯域性、および取扱い操作性などシステムにはますます性能向上が望まれているのが現状である。従来より、この種光通信などの光信号を送受信するための接続端として光ファイバコネクタ（光コネクタプラグとも云う）が用いられることは周知である。そしてこのような光ファイバコネクタを用いた光信号の授受の際、光伝送距離が短い場合など、光信号の受光レベルが大きすぎるなどの問題が発生する場合には光減衰器を用いるのが一般的であった。

　一般的な周知の構成の光ファイバコネクタの形態は例えば日本国の特許第３５６９４８８号の図１に示されているものであり、この種コネクタは、前部プラグ本体（プラグハウジング）と後部拡張キャップとからなる筐体を前後方向に組み合わせて一体的に構成してなるもので、その内部にはフェルールを装着したフェルール組立体が収納保持されるものである。プラグ本体はその相対向する側に形成されたキー溝（係合口）を有する一方、後部拡張キャップは、その係合口に対応する各側に形成されたキー（係合突起）を有しており、プラグ本体及び後部拡張キャップを係合、摺動し、プラグ本体の係合口に後部拡張キャップの係合突起をプラグ本体の内側よりスナップ止めすることにより、プラグ本体と後部拡張キャップとが機械的に結合される。

　日本国の特開２００２－２５０８４０号公報では図１に於いて、上記特許第３５６９４８８号の光ファイバコネクタの筐体の組立構造と同様の組立態様を示す光ファイバ用コネクタが図示されている。この先行技術に示されている実施例における光固定減衰器では上記公知例と同様に、前後２つの筐体の係合口と係合突起をスナップ止めすることにより両者を機械的に結合することが同図により示唆されている。

　後述する図は、上記光コネクタに関する先行技術文献の従来構成で採用されているスナップ止め構成の具体的構成例を示すものである。この例にあっては光固定減衰器としての光コネクタプラグを示してある。

　即ち、従来のスナップ止め構成を設けた光固定減衰器としての光コネクタプラグの変形例を図６及び図７に夫々示す。

　前部プラグハウジング３１は四角筒状を呈しており、ポリ・エーテル・イミド（ＰＥＩ）などの樹脂で成形されている。その上部にはラッチ３１ａを有すると共に筒の前後にはフェルールを挿入する開口が夫々形成されている。因みに前部プラグハウジング３１の開口部の肉厚は０．４５ｍｍである。そして、筒の両側面には係合溝、即ち係合口３１ｂ，３１ｂが夫々形成されている。一方、後部拡張キャップ３２は一方に前記前部プラグハウジング３１の後端の四角開口の形状寸法と対応する四角係合部３２ａを備えると共に他方に光コネクタを収容する開口を備えてなり、四角係合部３２ａの両側面３２ｃ，３２ｃには前記係合口３１ｂ，３１ｂと夫々係合するための係合突起３２ｄ，３２ｄを突出形成して、上記と同様の樹脂にて一体形成してある。

　そして、前部プラグハウジング３１内に光減衰器となるバレルフェルール組立体３３を収納して後部拡張キャップ３２の四角係合部３２ａを組立てると、係合口３１ｂ，３１ｂに係合突起３２ｄ，３２ｄがスナップ係合して両筐体は図７に示されるように機械的に一体的に結合される。この両者の結合過程では係合突起３２ｄ，３２ｄが前部プラグハウジング３１の四角開口を内面より弾性的に拡開して進入するものである。なお、前記光コネクタプラグには、フェルール端面を保護するダストキャップ３４、３５が設けられている。

特許第３５６９４８８号公報特開２００２－２５０８４０号公報

　光コネクタアダプタは機器のパネル等に取り付けられるものであり、この光コネクタアダプタに一つの光ファイバケーブルを接続した一つの光コネクタプラグを、パネルの一方の側から嵌合させ、また別の一つの光ファイバケーブルを接続した別の一つの光コネクタプラグをパネルの他方の側からこの光コネクタアダプタの他の開口部に嵌合させて、両光ファイバケーブル間の光学的接続を行なうことができるようにしたものである。また、この光コネクタアダプタと各光コネクタプラグの嵌合を外すことにより、その光学的接続を断つことも自在としたものである。

　このような光コネクタプラグに於いては、例えば図６に示す光コネクタアダプタとの嵌合状態をロックするためのラッチ３１ａが設けられており、このラッチ３１ａは、通常、相手側光コネクタプラグのフレームに設けられたロック突起が、光コネクタアダプタの受入凹部へ挿入されてそのロック突起と係合する。また、相手側光コネクタプラグには、通常、プラグフレームの外周に装着されその軸方向に遊動、即ち押込むことができて、ラッチ３１ａに作用してロック突起との係合が外れるように下方に弾性的に変移させるようにするロック解除部材（トリガーレバ）が設けられている（特許第３５６９４８８号の図４Ａ及び特開２００２－２５０８４０号の図２参照）。

　上記したように光コネクタプラグはアダプタなどのインタータフェースとの間で必要に応じて係合・離脱が行われる構成となっており、しかも組立の容易性を考慮した部品構成になっている。そして、光コネクタプラグがシステム機器に組み込まれる際には、機器のＩ／Ｏパネルのようなインターフェースに接続される。この接続部は機器の後端面に位置するのが一般的であるから、機器を小型化するため、または機器の省スペース配置に際してはどうしても後端面のスペースを少なくしたい要望がある。更に、接続現場での取り扱いに際しても狭い空間でケーブルを引き回すことが頻繁である。このため、接続作業時に、光コネクタプラグ３０には、上下左右方向に予期しない、不測の力が作用することがあり、前部プラグハウジング３１と後部拡張キャップ３２との係合部にはどうしても無理な力が作用するため、両者をロックしている係合口と係合突起との係合関係が往々にして解除されてしまい光通信が不可能になることが予想され、この光コネクタプラグは通常では正常に作動するが、より一層の改良が望まれる。また、両結合部の結合を強固にするため仮に両結合部を接着剤で結合してしまうと組立工数及び部品点数が多くなり勢いコスト高となる欠点がある。

　そこで本発明者達は上記のような諸事情や可能性を勘案しつつ適切な設計を模索し続けて、部品点数を多くすること無く、以下に示すような信頼性の高い構成を備えた光コネクタプラグに帰結したのである。

　本発明は、上記した従来の問題点に鑑み、また従来の光通信の不測の事態に備えてなされたものである。そのために本発明は、光ファイバを保持するフェルールを収納する前後に分割された略四角形状の筒型の第１及び第２の一対の部材である筐体とから主体部を構成してなり、前記第１の筐体の少なくとも両側面には係合口を備えまた、第２の筐体には前記係合口と係合する係合突起を先端部に備え、更に前記第１の筐体の係合口と対応する壁部の長手方向に沿って夫々嵌合凸部を形成すると共に第２の筐体に、前記嵌合凸部と嵌合する被嵌合部である嵌合凹部を夫々形成してなることを特徴とする光コネクタプラグを提供するものである。
　そして更に、前記フェルールは減衰ファイバを備えた光固定減衰器であることを特徴とする光コネクタプラグを提供するものである。

　本発明の光コネクタプラグの構成によれば、この光コネクタプラグの本体は前後に結合される一対の第１及び第２の筺体から成り、第１の筺体は係合口を有し、第２の筺体は第１の筺体の係合口に確実に係合する係合突起を有し、この係合口及び係合突起に加えて更に、第１の筐体の壁部の長手方向に沿って夫々嵌合凸部を形成すると共に第２の筐体に前記嵌合凸部と嵌合する被嵌合部である嵌合凹部を夫々形成した二重係合構造とした。このため、光ファイバケーブルの大きな変位は勿論のことケーブルの直角方向に力が作用しても両筺体が分離することなく安定した接続状態を維持することが出来、且つ第１及び第２の筐体の接合面が面一となると共に機器背面の設置スペースを小さく設計し得るなどの簡単な構成で優れた効果を奏するものである。

本発明に係る第１の実施の形態の光コネクタプラグの分解斜視図である。図１に示す光コネクタプラグの組立時の縦断側面図である。図１に示す光コネクタプラグの前部プラグハウジングと後部拡張キャップとを示す概略斜視図である。本発明に係る第２の実施の形態の光コネクタプラグを示し、前部プラグハウジングと後部拡張キャップとを示す概略斜視図である。本発明品と従来の構成の光コネクタプラグに於ける各々の係合強度試験結果を示す表である。従来のスナップ止め構造を設けた光コネクタプラグの変形例の分解斜視図ある。従来のスナップ止め構造を設けた光コネクタプラグの変形例の外観視図である。光コネクタプラグの強度試験の状態を示す概略説明図である。

　以下、本発明にかかる光コネクタプラグをＬＣ型光固定減衰器の構成に基づいた実施の形態について図１乃至図５を用いて詳細に説明する。しかながら、本発明はこのような実施形態のみに限らず、本発明の精神に帰属する他の任意の技術にも応用することができることは言うまでもない。即ち、ＭＵ型及びＬＣ型の光コネクタプラグ等この種の全ての光コネクタプラグに同様に適用することが出来る。

　図１は本発明に係る第１の実施の形態の光コネクタプラグの分解斜視図、図２は図１に示す本発明に係る光コネクタプラグの縦断面図、図３は前部プラグハウジングと後部拡張キャップとの概略斜視図、図４は本発明に係る第２の実施の形態の光コネクタプラグの概略斜視図、図５は本発明品と従来の構成の光コネクタプラグに於ける各々の係合強度試験結果を示す表である。

　図１及び図２に夫々示すように、本発明に係る第１の実施の形態の光コネクタプラグ１は、第１の筐体である前部プラグハウジング２と第２の筐体である後部拡張キャップ３とから主体部が構成されている。両筐体は一例として、従来と同様にポリ・エーテル・イミド（ＰＥＩ）にて射出成形にて夫々一体形成されているものである。両者はその内部に減衰器となるバレルフェルール組立体４を保持して一体的に組み立てられる。

　前部プラグハウジング２は図３に示すように、断面形状が概略四角形の筒形状を呈しており、外郭Ｓ２は約４．５ｍｍ、内郭Ｓ１は約３．６ｍｍで全体の肉厚は約０．４５ｍｍに形成されている。ハウジングの上面には上下方向に弾性変位可能なラッチ２ａを備えると共に、両側面即ち両側壁２ｂ，２ｂの所定の部分には係合口２ｃ，２ｃが夫々穿設されている。図２に示す通り、さらに前部プラグハウジング２の底壁の所定部分には係合口２ｃが側壁の係合口と同様に穿設されている。

　前部プラグハウジング２の両側壁の四角形の開口端部より長手両方向に延出する嵌合凸部２ｄ，２ｄが形成されている。また底面即ち底壁２ｅが上記開口端部より長手両方向に延出する嵌合凸部２ｄが同様に形成されている。この嵌合凸部２ｄ，２ｄ、２ｄは更に上記各壁の内面から半径方向内側に膨出しており、所定の幅及び長さを有している。前部プラグハウジング２と後部拡張キャップ３との接合面Ｔ０から係合口２ｃ，２ｃ並びに接合面Ｔ０から嵌合凸部２ｄ，２ｄ，２ｄの先端部との距離即ち長さＬ１，Ｌ２は一例として略等しく約２．５ｍｍとしてある。換言すれば、上記嵌合凸部の長さはＬ１＋Ｌ２である。このように接合面Ｔ０から嵌合凸部２ｄ、２ｄの先端部との間の距離、即ち接合面Ｔ０から突出する嵌合凸部２ｄの長さが長ければ、後部拡張キャップ３に形成した嵌合凹部３ｅ、３ｅとの嵌合長さも長く取ることが出来る。しかしながら、プラグ自体の寸法が実質的に小さいので、少なくともＬ２の寸法が出来るだけ長く確保されることが好ましく、より具体的に言えばＬ１≦Ｌ２であることが好ましい。

　本発明の光コネクタプラグに取り付けられるバレルフェルール組立体４の構成について、スリーブ４ａの内部両側に前後２つのフェルール４ｂ、４ｂの基部が各々組み付けられており、このフェルール４ｂ、４ｂの本体の基部から延びる先端側の部分はこのスリーブ４ａから突出している。バレルフェルール組立体４はスリーブ４ａを介して例えばイオンドープファイバのような減衰ファイバを保持する前後一対のフェルール４ｂ，４ｂとから一体的に構成してあり、その一方のフェルール４ｂには割りスリーブ５が外嵌されている。

　一方、前記後部拡張キャップ３は同様に図３に前部プラグハウジング２と併せて示すように、一例として全体的には断面形状が四角形の筒形状を呈して全長Ｌ０が２３．４ｍｍに設定されている。後部拡張キャップ３は拡張キャップ３の主体部であるコネクタ収容部３ａ、このコネクタ収容部３ａの前部に突設している即ち延出する延長部３ｂ及この延長部３ｂから突出し且つ前部プラグハウジング２の開口部に挿入する結合部３ｃから一体に構成されている。コネクタ収容部３ａの前方に延在する延長部３ｂは外郭幅Ｓ４が４．５ｍｍ、長さが５．２ｍｍで、概略四角状に形成されている。この延長部３ｂの先端部に連接され、前記前部プラグハウジング２の概略四角形の開口部と密に嵌合する結合部３ｃは小なる外郭幅Ｓ３が３．５ｍｍで概略四角形状に形成されている。結合部３ｃの両側面の端部には前記前部プラグハウジング２の両係合口２ｃ，２ｃとスナップ係合する一対の係合突起３ｄ，３ｄが形成されている。一例としてこの突起３ｄ、３ｄの高さは概ね０．２ｍｍである。そして、図２に示す通り、側壁先端部に設けた嵌合凸部２ｄと同様に、この結合部３ｃの底壁の先端部には、外側下方に向かって突出する係合突起３ｄが形成され、前部プラグハウジング２の底壁に設けた係合口２ｃに係合する。前部プラグハウジング２及び後部拡張キャップ３は、この前部プラグハウジング２の側壁の係合口２ｃ、２ｃ及び底壁の係合口２ｃに後部拡張キャップ３の側壁の係合突起３ｄ、３ｄ及び底壁の係合突起３ｄが各々係合、係止することにより、適切且つ確実に接合される。

　後部拡張キャップ３の延長部３ｂの両側壁の外側面３ｂ１，３ｂ１及び底壁の外側面３ｂ２及び後部拡張キャップ３の結合部３ｃの両側壁の外側面及び底壁の外側面には長手方向に且つ面一に嵌合凹部３ｅ，３ｅ，３ｅが夫々形成されている。前記前部プラグハウジング２の嵌合凸部２ｄ，２ｄ，２ｄとこの嵌合凹部３ｅ，３ｅ，３ｅの長さを等しくし、両者が互いに噛合い嵌合が許容され、密に接合する。即ち、後部拡張キャップ３の前部プラグハウジング２との接合面Ｔ１から結合部３ｃの外端部に設けた係合突起３ｄの内側端部までの距離、即ち長さをＬ３とし、またこの接合面Ｔ１から嵌合凹部３ｅの終端部までの距離、即ち長さをＬ４として、後部拡張キャップの嵌合凹部３ｅの長さはＬ３＋Ｌ４である。この長さをＬ３及びＬ４を一例として夫々略等しく約２．５ｍｍとしてある。上記長さＬ１はＬ３と等しく、上記長さＬ２は上記長さＬ４と等しく形成してある。

　図３に示す通り、両側壁２ｂ、２ｂの両内側面の間の長さをＳ１とし、また両側壁２ｂ、２ｂの両外側面の間の長さをＳ２とすると、前部プラグハウジング２の嵌合凸部２ｄの厚さは、（Ｓ２－Ｓ１）／２、即ちＳ２－Ｓ１の差の二分の一である。また後部拡張キャップ３の嵌合凹部３ｅの深さはこのＳ２－Ｓ１の差の二分の一と等しく形成してある、従って、嵌合凸部２ｄが嵌合凹部３ｅに嵌合すると、図２の断面図に示す通り、両者は面一になる。

　更に、後部拡張キャップ３の結合部３ｃの上記外郭幅Ｓ３、即ち結合部３ｃの両側壁の外側面間の長さは、前部プラグハウジング２の両側壁の内側面間の長さに等しい。また、前記結合部３ｃの上下壁の外側面間の長さ及び前部プラグハウジング２の上下内壁間の長さを同一に成形してある。このため、後部拡張キャップ３が前部プラグハウジング２の内部に係合すると両者間に間隙がほとんど無く、後部拡張キャップ３の嵌合凹部３ｅと前部プラグハウジング２の嵌合凸部２ｄの嵌合と相まって両者間の密な接合が達成できる。

　更に、後部拡張キャップ３の延長部３ｂの両側壁の外側面間の長さＳ４は前部プラグハウジング２の両側壁の外側面間の長さ、即ちＳ２と等しく成形してある。また、延長部３ｂの上下両壁の外側面間の長さと前部プラグハウジング２の上下両壁の外側面間の長さが等しく成形されている。このため、前部ハウジング２及び後部拡張キャップ３が係合されたとき、両者の外表面に段差が無く、両者面一となる。このため、光コネクタのプラグの近辺に存在するものがこの前部ハウジング２及び後部拡張キャップ３に引っ掛かることを防止し、不測の事故を防止できる。

　しかしてこれら前部プラグハウジング２内に前記バレルフェルール組立体４を収納し、その後前記後部拡張キャップ３の結合部３ｃを四角形の開口内に挿入すると、係合突起３ｄ，３ｄ，３ｄが開口を弾性的に拡開して進入して係合口２ｃ，２ｃ，２ｃとスナップ係合すると同時に、嵌合凸部２ｄ，２ｄ，２ｄが嵌合凹部３ｅ，３ｅ，３ｅに夫々噛合い嵌合することにより図２に示すように組立てられる。この組立により前部プラグハウジング２の外郭と後部拡張キャップ３の延長部３ｂの外郭は面一状態になる。

　上記したような前部プラグハウジング２と後部拡張キャップ３との組立即ち組付け構成によって、接合部では長手方向の係合によるスナップ結合が維持され、一方長手方向と直交する上下・左右方向（軸周り方向）は前部プラグハウジング２の開口部と後部拡張キャップ３の結合部３ｃとの接合に加えて、嵌合凸部２ｄ，２ｄ，２ｄが嵌合凹部３ｅ，３ｅ，３ｅに夫々嵌合するため両者は強固且つ確実に連結されるため、前部プラグハウジング２と後部拡張キャップ３との離脱を回避し得る。

　本発明に係る第２の実施の態様の光コネクタプラグは図４に示すように、図１、２及び３に示す本発明の第１の実施態様の前記嵌合凸部及び嵌合凹部に関する構成を変更したものであり、その他の構成はそのまま利用している。従って、本発明の第２の実施態様の構成については、第１部材の嵌合凸部及び第２部材の嵌合凹部に説明し、その他の構成は上記の第１の実施態様の説明を援用する。

　第１部材２の嵌合凸部２ｄ１は、開口部の壁端部である第２部材３との接合面Ｔ０から長手方向で且つ第２部材３の方向に突出している。また、前記第２部材３の嵌合凹部３ｅ１は、第２部材３の主体部であるコネクタ収容部３ａ及び結合部３ｃの間に形成された延長部３ｂの外壁に結合部３ｃ側の端部から長手方向に形成されている。前記両第１部材２及び第２部材３の組付け時には、前記第１部材２の嵌合凸部及び第２部材の嵌合凹部が嵌合することにより両第１部材２及び第２部材３が固く接合される。

　一例として、前記第１部材２の嵌合凸部２ｄ１は両側壁に形成し、またこれに対応して前記第２部材３の嵌合凹部３ｅ１は前記延長部３ｂの両側壁に形成される。

　前記第１部材２の嵌合凸部２ｄ１は更に底壁に形成することが出来、またこれに対応して前記第２部材３の嵌合凹部３ｅ１は前記延長部３ｂの底壁に形成することが出来る。

　前記第１部材２の嵌合凸部２ｄ１の後部に係合口２ｃが形成され、前記第２部材３の嵌合凹部３ｂ前方の結合部３ｃの前端部に前記第１部材２の係合口２ｃに対応する係合突起３ｄが形成され、両第１部材２及び第２部材３はこの係合口２ｃ及び係合突起３ｄの係合並びに前記嵌合凸部２ｄ１及び嵌合凹部３ｅ１の嵌合により確実に接合することが出来る。

　前記第１部材２及び第２部材３は各々略四角形状形成され、前期嵌合凸部２ｄ１の長さＬ２及び嵌合凹部３ｅ１の長さＬ４の寸法が等しく、前期嵌合凸部２ｄ１の幅Ｗ１及び嵌合凹部３ｅ１の幅Ｗ２の寸法が等しく、また前期嵌合凸部２ｄ１の厚さ（Ｓ２－Ｓ１の差の二分の一）及び嵌合凹部の深さ（Ｓ４－Ｓ３の差の二分の一）が等しく形成されており、この嵌合凸部２ｄ１及び嵌合凹部３ｅ１が嵌合したとき両部材の接合部の外壁面が面一になる。前記第１部材２の前記接合面Ｔ０から係合口２ｃの前端部までの長さＬ１１と、前記第２部材３の結合部３ｃと延長部２ｂとの境界部から係合突起３ｄまでの長さＬ３１とが等しく形成されており、第１部材２と第２部材３との係合時には第２部材の結合部３ｃが第１部材２の中にきっちり嵌着される。

　前記第１の実施の形態に関して説明した通り、前記第２の実施の形態に於いても、第１部材２及び第２部材３の長手方向の開口部の内壁にフェルールを装着したフェルール組立体が固く装着されるようコネクタ収容部３ａが設けてあり、更に前記第１部材２の内壁面の所定部分の半径方向内側にフェルールを装着したフェルール組立体と係合するストッパが設けられており、このフェルール組立体４を所定の位置に保持する。

　この組立によりバレルフェルール組立体４の一方のフェルール４ｂは前部プラグハウジング２の一端より突出してレセプタクル等と結合し、他方のフェルール４ｂはスリーブ５を介して他の光コネクタプラグのフェルールと結合して所定の減衰量を得ることが出来る。なお、図中番号６，７はダストキャップである。

　そして図２に示すように組立てられた光コネクタプラグ１は、図８に示すような接続機器のＩ／Ｏパネル１２のアダプタ１１内に接続されて使用に供される。この時の光コネクタプラグ１に接続される入力用の光コネクタプラグ１０は取り付けスペースを小とするために、不測の大きな力が加わったときに強制的に直角に折り曲げられ、しかも図８の矢印Ｇ方向に引っ張られることがある。この引っ張り力に対して従来の光コネクタプラグ３０は前部プラグハウジングと後部拡張キャップが離脱する可能性が皆無とは言えなかったが、本発明の光コネクタプラグ１の構成を採用することにより離脱及び離間現象を解消し、両者の強固な接合状態を保持することが出来る。

　即ち、図８に示す接続状態での光コネクタプラグ１０に例えば１．２５Ｋｇの荷重を５秒間維持して前部プラグハウジングと後部拡張キャップの離脱状態を確認した。
　その結果を図５に示す。図５では本発明に係る光コネクタを実施例１～１０として１０例用意する。嵌合凸部と互いに噛合い嵌合が許容される嵌合凹部を３箇所のものを実施例１～５、また２箇所のものを６～１０とした。一方、上記先行技術文献に記載の従来構成の光コネクタプラグを比較例１１～１５として、夫々５点用意し、夫々の試料を上記した条件（１．２５ｋｇの錘を垂直方向に５秒間持続させる）で測定した。

　本発明の構成にあっては上記測定条件にて全てのプラグは前部プラグハウジングと後部拡張キャップとが離脱することなく結合状態が維持された。一方、比較例に示した従来のプラグは比較例１１が何とか離脱が回避されたものの、比較例１２，１３，１５は離脱してしまった。また、比較例１４は半ば離脱状態となってしまったため、大きな接続損失が起こり使用には不適切となった。

　上記した試験結果から光コネクタプラグに対して所定の負荷が作用した場合には、前部プラグハウジングの筺体の厚みが薄いために従来構成のプラグにあっては、予期しない、不測の力が加わった場合に係合口と係合突起との係合関係による機械的結合を十分に補完することが困難であったのが、本発明の構成によると嵌合凸部と嵌合凹部とによる強力な結合維持が実現でき、両部材の離間及び離脱状態を防止し得ることとなる。

　本発明の実施例において嵌合凸部と嵌合凹部とを夫々の部材に３箇所形成して機械的結合維持の向上を図ったが、嵌合凸部と嵌合凹部の位置を少なくとも係合口と係合突起と対応する側面に設けるだけでも所期の目的を達成することが出来るが、実施例に示したように多数設ければ機械的な結合強度がより向上することは勿論のことであるから、本発明は実施例のみに限定されることが無いことは明白である。

Claims

　光ファイバを保持するフェルールを収納する前後に分割された略四角形状の筒型の一対の筐体とから主体部を構成して成り、前記一方の筐体の少なくとも両側面には係合口を備える一方、他方の筐体には前記係合口と係合する係合突起を備え、更に前記一方筐体の係合口と対応する筐体面の長手方向に沿って夫々嵌合部を形成すると共に他方の筐体に前記嵌合部と嵌合する被嵌合部を夫々形成してなることを特徴とする光コネクタプラグ。
　前記フェルールは、減衰ファイバを備えた光減衰器であることを特徴とする請求項１記載の光コネクタプラグ。
　光ファイバを保持するフェルール組立体を収納する光コネクタプラグであり、
　第１部材；及び
　前記第１部材と組付けられる第２部材から成り、
　前記第１部材は前記フェルール組立体を挿通、保持するための長手方向の開口部を形成すると共に少なくとも１側壁に長手方向の嵌合凸部を有し、
　前記第２部材は主体部、この主体部から延出する延長部及びこの延長部に連接する結合部からなり、前記フェルール組立体を挿通、保持するための長手方向の開口部を形成すると共に前記第１部材の前記長手方向の嵌合凸部に対応する少なくとも１側壁に設けた長手方向の嵌合凹部を有し、
　前記第１部材の前記開口部に前記第２部材の結合部を挿入し、前記第１部材の嵌合凸部及び前記第２部材の嵌合凹部を嵌合し、両第１、第２部材を緊密に係合する光コネクタプラグ。
　前記第１部材の嵌合凸部は前記開口部の内側壁の半径方向内側に膨出しており、前記第２部材の嵌合凹部は前記延長部及び結合部の外側壁に形成されている請求項３に記載の光コネクタプラグ。
　前記第１部材の嵌合凸部は両側壁に形成され、前記第２部材の嵌合凹部は前記延長部及び結合部の両側壁に形成されている請求項３に記載の光コネクタプラグ。
　前記第１部材の嵌合凸部は底壁に形成され、前記第２部材の嵌合凹部は前記延長部及び結合部の底壁に形成されている請求項５に記載の光コネクタプラグ。
　前記第１部材の嵌合凸部の後部に係合口が形成され、前記第２部材の嵌合凹部の前端部に前記第１部材の係合口に対応する係合突起が形成され、両第１、第２部材はこの係合口及び係合突起の係合並びに前記嵌合凸部及び嵌合凹部の嵌合により接合する請求項３に記載の光コネクタプラグ。
　前記第１部材及び第２部材は各々略四角形状に形成され、前期嵌合凸部の厚さ及び嵌合凹部の深さが等しく、この嵌合凸部及び嵌合凹部が嵌合したとき両部材の接合部の壁面が面一になるよう形成された請求項３に記載の光コネクタプラグ。
　前記第１部材の各々の嵌合凸部の後部に係合口が形成され、前記第２部材の各々の嵌合凹部の前端部に前記第１部材の各係合口に対応する係合突起が形成され、両第１、第２部材はこの係合口及び係合突起の係合並びに前記嵌合凸部及び嵌合凹部の嵌合により接合する請求項６に記載の光コネクタプラグ。
　前記第１部材及び第２部材の長手方向の開口部から成るコネクタ収容部の内壁にフェルールを装着したフェルール組立体が緊密に装着される請求項３に記載の光コネクタプラグ。
　前記第１部材の内壁面の所定部分の半径方向内側にフェルールを装着したフェルール組立体と係合するストッパが設けられている請求項３に記載の光コネクタプラグ。
　前記第１部材の嵌合凸部は前記第２部材の結合部と結合する前記開口部の壁端部から長手方向に突出しており、
　前記第２部材の嵌合凹部は、第２部材の主体部及び結合部の間に形成された延長部の外壁に結合部側の端部から長手方向に形成されており、
　前記両第１部材及び第２部材の組付け時に、前記第１部材の嵌合凸部及び第２部材の嵌合凹部が嵌合することにより両第１部材及び第２部材が固く接合される請求項３に記載の光コネクタプラグ。
　前記第１部材の嵌合凸部は両側壁に形成され、前記第２部材の嵌合凹部は前記延長部の両側壁に形成されている請求項１２に記載の光コネクタプラグ。
　前記第１部材の嵌合凸部は底壁に形成され、前記第２部材の嵌合凹部は前記延長部の底壁に形成されている請求項１３に記載の光コネクタプラグ。
　前記第１部材の嵌合凸部の後部に係合口が形成され、前記第２部材の結合部の前部に前記第１部材の係合口に対応する係合突起が形成され、両第１、第２部材はこの係合口及び係合突起の係合並びに前記嵌合凸部及び嵌合凹部の嵌合により接合する請求項１２に記載の光コネクタプラグ。
　前記第１部材及び第２部材は各々略四角形状に形成され、前期嵌合凸部の長さ及び嵌合凹部の長さの寸法が等しく、前期嵌合凸部の幅及び嵌合凹部の幅の寸法が等しく、また前期嵌合凸部の厚さ及び嵌合凹部の深さが等しく、この嵌合凸部及び嵌合凹部が嵌合したとき両部材の接合部の外壁面が面一になるよう形成された請求項１２に記載の光コネクタプラグ。
　前記第１部材の各々の嵌合凸部の後方部に係合口が形成され、前記第２部材の結合部の前部に第１部材の係合口に対応する係合突起が形成され、両第１、第２部材はこの係合口及び係合突起の係合並びに前記嵌合凸部及び嵌合凹部の嵌合により接合する請求項１４に記載の光コネクタプラグ。
　前記第１部材及び第２部材の長手方向の開口部から成るコネクタ収容部の内壁はフェルールを装着したフェルール組立体が固く装着されるよう形成された請求項１２に記載の光コネクタプラグ。
　前記第１部材の内壁面の所定部分の半径方向内側にフェルールを装着したフェルール組立体と係合するストッパが設けられている請求項１８に記載の光コネクタプラグ。