WO2008059871A1

WO2008059871A1 - Conditionneur d'air

Info

Publication number: WO2008059871A1
Application number: PCT/JP2007/072088
Authority: WO
Inventors: Atsushi Matsubara
Original assignee: Daikin Industries, Ltd.
Priority date: 2006-11-16
Filing date: 2007-11-14
Publication date: 2008-05-22
Also published as: JP4240115B2; JP2008122047A; CN101535734B; EP2088382A1; KR20090085657A; EP2088382A4; CN101535734A

Description

技術分野

[0001] 本発明は、空気調和機、特にフィルタ清掃運転機能を有する空気調和機に関する背景技術

[0002] 空気調和機には、通常、室内から取り込まれた空気から塵埃を除去するフィルタが備えられている力 S、このフィルタに塵埃が付着して堆積すると通風抵抗が増大してしまう。このため、フィルタの自動清掃機能を備えた空気調和機が種々提案されている。そのうちの 1つに、フィルタを移動させてフィルタに付着した塵埃を清掃する方式がある (特許文献 1参照)。

特許文献 1：特開 2006— 194562号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0003] 上記のような方式では、フィルタ清掃運転の実行中はフィルタが本来の位置から移動しているため、この状態で温度調整運転が行われると室内から取り込まれた空気力 Sフィルタを通らずに流れてしまう恐れがある。この場合、熱交換器等に塵埃が付着して熱交換器等が汚れる要因となりうる。このため、温度調整運転中には、フィルタ清掃運転を行わなレ、ことが望まし!/、。

一方、空気調和機には、温度調整運転を行う温度調整部とは別に、室外の空気を取り込んで室内へ吹き出す換気運転を行う換気部を有するものがある。このような空気調和機では、換気部によって室外から取り込まれた空気もフィルタを通ることによつて塵埃を除去される。

しかし、このような空気調和機では、温度調整運転中にはフィルタ清掃運転を行わないこととしても、換気運転中にフィルタ清掃運転が行われてしまい、室外から取り込まれた空気がフィルタを通らずに流れてしまう恐れがある。

[0004] 本発明の課題は、フィルタ清掃運転によって空気がフィルタを通らずに流れてしまうことを防止することができる空気調和機を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0005] 第 1発明に係る空気調和機は、温度調整部と、換気部と、フィルタと、フィルタ清掃部と、制御部とを備える。温度調整部は、室内の空気を取り込み温度調整したうえで室内へ吹き出させる。換気部は、室外の空気を取り込み室内へ吹き出させる。フィノレタは、室内および室外から取り込まれた空気から塵埃を除去する。フィルタ清掃部は、フィルタを移動させてフィルタに付着した塵埃を清掃する。制御部は、温度調整部による温度調整運転の実行中、および、換気部による換気運転の実行中には、フィルタ清掃部によるフィルタ清掃運転を実行させない。

この空気調和機では、温度調整部による温度調整運転の実行中だけではなぐ換気部による換気運転の実行中においても、フィルタ清掃部によるフィルタ清掃運転が禁止される。このため、温度調整運転の実行中だけではなく換気運転の実行中においても、フィルタ清掃運転によって空気がフィルタを通らずに流れてしまうことを防止すること力 Sでさる。

[0006] 第 2発明に係る空気調和機は、第 1発明の空気調和機であって、制御部は、温度調整運転の停止中であり且つ換気運転の実行中に所定のフィルタ清掃運転開始条件が満たされた場合には、換気運転を停止させた後にフィルタ清掃運転を開始させ、フィルタ清掃運転の完了後に換気運転を再開させる。

この空気調和機では、換気運転の実行中において所定のフィルタ清掃運転開始条件が満たされた場合には、換気運転を一旦停止させてフィルタ清掃運転を行い、フィルタ清掃運転の完了後に換気運転を再開させる。このため、常時換気運転のように、換気運転が継続的に行われる場合であっても、フィルタ清掃運転を行うことができる

[0007] 第 3発明に係る空気調和機は、第 2発明の空気調和機であって、フィルタ清掃運転のために換気運転を停止させている間に、換気運転の停止中である旨を表示する表示部をさらに備える。

この空気調和機では、表示部によって換気運転の停止中である旨が表示される。このため、使用者は、換気運転が停止していることを容易に把握することができる。 [0008] 第 4発明に係る空気調和機は、第 1発明力第 3発明のいずれかの空気調和機であって、温度調整部は、室内から取り込まれ温度調整された後に室内に吹き出される空気の流れを生成する第 1送風装置を有する。また、換気部は、室外から取り込まれ室内に吹き出される空気の流れを生成する第 2送風装置を有する。そして、制御部は、第 1送風装置の駆動中および第 2送風装置の駆動中には、フィルタ清掃部によるフィルタ清掃運転を実行させなレ、。

この空気調和機では、第 1送風装置の駆動中および第 2送風装置の駆動中には、フィルタ清掃運転が禁止される。このため、温度調整運転の実行中だけではなく換気運転の実行中においても、フィルタ清掃運転によって空気がフィルタを通らずに流れてしまうことを防止すること力 Sできる。

発明の効果

[0009] 第 1発明に係る空気調和機では、温度調整部による温度調整運転の実行中だけではなぐ換気部による換気運転の実行中においても、フィルタ清掃部によるフィルタ清掃運転が禁止される。このため、温度調整運転の実行中だけではなく換気運転の実行中においても、フィルタ清掃運転によって空気がフィルタを通らずに流れてしまうことを防止すること力できる。

第 2発明に係る空気調和機では、換気運転の実行中において所定のフィルタ清掃運転開始条件が満たされた場合には、換気運転を一旦停止させてフィルタ清掃運転を行い、フィルタ清掃運転の完了後に換気運転を再開させる。このため、常時換気運転のように、換気運転が継続的に行われる場合であっても、フィルタ清掃運転を行うこと力 Sでさる。

第 3発明に係る空気調和機では、表示部によって換気運転の停止中である旨が表示される。このため、使用者は、換気運転が停止していることを容易に把握することができる。

[0010] 第 4発明に係る空気調和機では、第 1送風装置の駆動中および第 2送風装置の駆動中には、フィルタ清掃運転が禁止される。このため、温度調整運転の実行中だけではなく換気運転の実行中においても、フィルタ清掃運転によって空気がフィルタを通らずに流れてしまうことを防止することができる。図面の簡単な説明

園 1]空気調和機の外観図。

[図 2]室外機の分解斜視図。

園 3]空気調和機の冷媒回路図。

[図 4]室内機の分解斜視図。

[図 5]室内機の側面断面図。

園 6]空気調和機の構成を示すブロック図。

園 7]フィルタ清掃運転中のフィルタの状態を示す図。

園 8]フィルタ清掃運転実行の判断フローチャート。

符号の説明

1 空気調和機

4 調湿ユニット (換気部)

16 第 1送風装置

22 温度調整部

21 フィルタ

54 第 2送風装置

77 表示部

79 フィルタ清掃部

80 制御部

発明を実施するための最良の形態

<構成〉

〔空気調和機の概略構成〕

本発明の第 1実施形態に係る空気調和機 1の外観を図 1に示す。

この空気調和機 1は、室内に設置される室内機 2と、室外に設置される室外機 3とに分かれて構成されており、室内の冷房および暖房を行うことができる。

また、室外機 3は、室外空調ユニット 5と、室外空調ユニット 5上に載置される調湿ュニット 4とを有している。後述するように、調湿ユニット 4は、室外の空気を室内へ供給したり、室内の空気を室外へ排出したりすることができ、室外機 3と室内機 2との間には、調湿ユニット 4からの室外空気や調湿空気等を室内機 2側に供給するときや室内の空気を室外に排出するときに用いられる給排気ホース 6が設けられている。

[0014] 〔調湿ユニット 4〕

調湿ユニット ₄は、室内から取り込まれた空気を室外へと排出させる排気運転と、室外から取り込まれた空気を室内へと供給する給気運転とを行うことができる。また、給気運転には、室外から取り込まれた空気を加湿して室内へと供給する加湿運転と、室外から取り入れた空気を加湿を行わずに室内へと供給する給気換気運転とがある。すなわち、調湿ユニット 4は、室外の空気を取り込み室内へ吹き出させる換気部として機能することができる。調湿ユニット 4は、図 2および図 3に示すように、調湿ユニットケーシング 7、吸加湿部材 51、加熱装置 52、切換ダンバ 53、第 2送風装置 54、吸着用送風装置 55などを備えている。なお、図 2は、室外機 3の分解斜視図であり、図 3 は、空気調和機 1に備えられている冷媒回路の系統図に、室内に供給される空気や室外へ排出される空気が通る空気通路を模式的に付加したものである。

[0015] 〈調湿ユニットケーシング 7〉

調湿ユニットケーシング 7は、吸加湿部材 51、加熱装置 52、第 2送風装置 54、切換ダンバ 53、吸着用送風装置 55などを収納している。

調湿ユニットケーシング 7の前面には、複数のスリット状の開口からなる吸着用空気吹出し口 7aが設けられている。調湿ユニットケーシング 7の背面には、吸着用空気吸込口 7bおよび給排気口 7cが設けられている。吸着用空気吸込口 7bは、吸加湿部材 51に水分を吸着させるために室外から取り込まれる空気が通る開口である。給排気口 7cは、給気運転時には室内機 2へと送られるために室外から調湿ユニット 4内に取り込まれる空気が通り、排気運転時には室内機 2から取り込まれて調湿ユニット 4から室外へと排気される空気が通る開口である。なお、調湿ユニットケーシング 7の上部は、天板 56により覆われている。

[0016] 〈吸加湿部材 51〉

吸加湿部材 51は、ハニカム構造を有するセラミックロータであり、概ね円板形状の外形を有する。吸加湿部材 51は、回転可能に設けられており、ロータ駆動モータ 57 (図 6参照）によって回転駆動される。吸加湿部材 51には、ゼォライト、シリカゲル、あるいはアルミナといった吸着剤が担持されている。このゼォライト等の吸着剤は、接触する空気中の水分を吸着可能であると共に、加熱されることによって水分を離脱する性質を有している。

〈加熱装置 52〉

加熱装置 52は、吸加湿部材 51の上方に位置しており、吸加湿部材 51に対向して配置されている。加熱装置 52は、吸加湿部材 51へ送られる空気を加熱することにより、吸加湿部材 51を加熱することができる。

[0017] 〈第 2送風装置 54〉

第 2送風装置 54は、吸加湿部材 51の側方に配置されており、室外から取り込まれ室内機 2へと送られる空気の流れを生成するラジアルファン組立体である。第 2送風装置 54は、給排気口 7cから吸加湿部材 51および切換ダンバ 53を経て室内へと到る空気の流れを生成して、室外から取り入れた空気を室内機 2へと送る。また、第 2送風装置 54は、室内機 2から取り入れた空気を室外へと排出することもできる。第 2送風装置 54は、切換ダンバ 53が切り換わることにより、これらの動作を切り換える。図 3 に示すように、第 2送風装置 54は、室外から取り入れた空気を室内機 2へと送る場合には、吸加湿部材 51のうち加熱装置 52と対向する部分を通過した空気を、切換ダンパ 53を経て給排気ダクト 58へと送り出す。給排気ダクト 58は、給排気ホース 6に接続されており、第 2送風装置 54は、給排気ダクト 58と給排気ホース 6とを介して空気を室内機 2へと供給する（実線矢印 A1参照）。なお、給排気ホース 6を通って室内機 2 へ送られる空気は、室内機 2の内部において後述するフィルタ 21の上流側に吹き出される。また、第 2送風装置 54は、室内機 2から取り入れた室内の空気を室外へと排出する場合には、給排気ホース 6を通り給排気ダクト 58から送られてきた空気を給排気口 7cから室外へと排出する (破線矢印 A2参照）。

[0018] 〈切換ダンバ 53〉

切換ダンバ 53は、第 2送風装置 54の下方に配置される回転式の空気流路切換手段である。切換ダンバ 53は、第 1切換状態、第 2切換状態及び第 3切換状態に切り替わる。

第 1切換状態においては、第 2送風装置 54から吹き出された空気は、給排気ダクト 58を経て給排気ホース 6を通って室内機 2へと供給されるようになる。これにより、第 1 切換状態では、図 3の実線矢印 A1で示す矢印の向きに空気が流れ、室外空気が加湿され又は加湿されずに給排気ホース 6を通って室内機 2へと供給される。

第 2切換状態では、図 3の破線矢印 A2で示す矢印の向きに空気が流れ、室内機 2 力も給排気ホース 6及び給排気ダクト 58を通ってきた空気力第 2送風装置 54から給排気口 7cを経て室外へと排気される。

[0019] 第 3切換状態では、切換ダンバ 53と給排気ダクト 58とを繋ぐ経路が閉じられ、室内機 2と室内機 2との間の空気の流れが遮断される。

〈吸着用送風装置 55〉

吸着用送風装置 55は、吸着用ファンモータ 59と、吸着用ファンモータ 59によって回転駆動される吸着用ファン 61とを有し、吸加湿部材 51のうち加熱装置 52と対向しない部分を通過する空気の流れ (実線矢印 A3参照）を生成する。すなわち、吸着用送風装置 55は、吸着用空気吸込口 7bから吸い込まれ、吸加湿部材 51のうち加熱装置 52と対向しない部分を通過し、ベルマウス 62の開口を通り、吸着用空気吹出口 7a から室外へ排出される空気の流れを生成する。

〔室外空調ユニット 5〕

図 3に示すように、室外空調ユニット 5には、圧縮機 63と、圧縮機 63の吐出側に接続される四路切換弁 64と、圧縮機 63の吸入側に接続されるアキュムレータ 65と、四路切換弁 64に接続された室外熱交換器 66と、室外熱交換器 66に接続された膨張弁 67とが設けられている。膨張弁 67は、冷媒配管を介して室内熱交換器 12の一端と接続される。また、四路切換弁 64は、冷媒配管を介して室内熱交換器 12の他端と接続されている。

[0020] また、室外空調ユニット 5内には、室外熱交換器 66での熱交換後の空気を外部に排出するためのプロペラファン 68、プロペラファン 68を回転駆動する室外ファンモータ 69、電装品ユニット 73なども配置されている。

〔室内機 2〕

室内機 2は、室内の壁面に取り付けられる壁掛け型の室内機であり、図 4および図 5 に示すように、本体ユニット 10と、フィルタユニット 20と、前面グリノレ 50と、前面パネル 60と、ダストボックス 70とを有している。なお、図 4は室内機 2の分解斜視図であり、図 5はその縦断面図である。

〈本体ユニット 10〉

本体ユニット 10は、底フレーム 11、室内熱交換器 12、第 1送風装置 16 (図 6参照）、電装品ユニット 14等を有する。

[0021] 底フレーム 11には、室内熱交換器 12、第 1送風装置 16、電装品ユニット 14等が取り付けられている。また、底フレーム 11の前面下部には、吹出し口 15が設けられており、吹出し口 15から吹き出される空気を案内する水平フラップ 17が設けられて!/、る。水平フラップ 17は、フラップモータ 18 (図 6参照）によって回転駆動され、空気の案内方向を変更したり、吹出し口 15を開閉したりすることができる。

室内熱交換器 12は、複数のフィンと、冷媒が流れる伝熱管とによって構成されており、通過する空気との間で熱交換を行う。

第 1送風装置 16は、室内から取り込まれ室内熱交換器 12によって温度調整された後に室内に吹き出される空気の流れを生成する。第 1送風装置 16は、第 1送風ファン 13と、室内ファンモータ 19とを有する。第 1送風ファン 13は、クロスフローファンであり、室内ファンモータ 19によって回転駆動される。

[0022] なお、第 1送風装置 16、室内熱交換器 12は、室内の空気を取り込み温度調整したうえで室内へ吹き出させる温度調整部 22 (図 6参照）を構成して!/、る。

〈フィルタユニット 20〉

フィルタユニット 20は、本体ユニット 10の底フレーム 11に取り付けられ、フィルタ 21 を備えている。このフィルタ 21は、室内熱交換器 12の前面側（風上側）に配置され、室内および室外から取り込まれた空気から塵埃を除去する。これにより、フィルタ 21 は、空気中に浮遊する塵埃が室内熱交換器 12を汚染するのを防止する。また、このフィルタユニット 20は、フィルタ 21に付着した塵埃を除去する清掃を行うため、フィノレタ 21を下方に移動させる巻取り機構 30と巻取りモータ 26 (図 6参照）とを有している。なお、フィルタ 21は、巻取り機構 30によって巻き取られていない状態においては、室内熱交換器 12の風上側のほぼ全域を覆うように配置されている（図 5参照）。

[0023] 巻取り機構 30は、図 5に示すように、フィルタ 21よりも空気流れの下流側に配置され、上下一対のプーリ 31、 32と、両プーリ 31、 32間に巻設された環状ベルト 33とガイド部材 42とを有している。下側のプーリ 31は、巻取りモータ 26によって回転駆動されることによって、環状ベルト 33を循環させる。ガイド部材 42は、下方に付勢されており、プーリ 32の上方にお!/、て環状ベルト 33を押圧して!/、る。

〈前面グリル 50および前面パネル 60〉

図 4に示すように、前面グリル 50は、フィルタユニット 20を覆うようにフィルタユニット 20に取り付けられており、前面グリル 50の天面には上部吸込み口 75が設けられている。また、前面グリル 50には、その前面を覆う前面パネル 60が取り付けられており、前面パネル 60が回動することによって、前面グリル 50の前面に形成された前部吸込み口 76を開閉することができる。

[0024] また、前面グリル 50には、室内機 2の運転状況を表示する表示部 77 (図 1および図

6参照）が設けられている。表示部 77は、室内機 2の前方から視認可能なように設けられている。表示部 77は、複数の LEDからなり、点灯の有無で室内機 2の運転状況を表示する。

〈ダストボックス 70〉

ダストボックス 70は、フィルタ 21の清掃を行う機能を有するものである。ダストボックス 70は、前面パネル 60の下部において、本体ユニット 10の吹出し口 15の上部位置に取り付けられている。このダストボックス 70は、前面パネル 60が閉じた状態で、前面パネル 60とは干渉することなぐ外部から着脱可能である。また、ダストボックス 70 には、回転ブラシ 71が配設されており、この回転ブラシ 71がフィルタユニット 20の下側から、この部分に移動してくるフィルタ 21に押圧接触する。そして、清掃時においては、ブラシ用モータ 78 (図 6参照）によって回転駆動される。この回転ブラシ 71とブラシ用モータ 78と巻取り機構 30と巻取りモータ 26は、フィルタ 21を移動させてフィルタ 21に付着した塵埃を清掃するフィルタ清掃部 79 (図 6参照）を構成している。

[0025] 〔制御部 80〕

図 6に示す制御部 80は、室内機 2の電装品ユニット 14と室外機 3の電装品ユニット 73とに分かれて設けられており、リモコン 81からの指示や、各種のセンサ（図示せず )からの情報に基づいて、温度調整運転、加湿運転、給気換気運転、排気運転、フィルタ清掃運転などの各種の制御を行うことができる。

以下、各空調運転時の動作について説明する。

<各空調運転時の動作〉

〔温度調整運転時の動作〕

温度調整運転時には、圧縮機 63が駆動されると共に、膨張弁 67が所定の開度に絞られることによって、冷媒が冷媒回路を循環して室内熱交換器 12が蒸発器または凝縮器として機能する。また、第 1送風ファン 13が駆動されることによって、上部吸込み口 75および前部吸込み口 76から室内機 2内に吸!/、込まれ、室内熱交換器 12を通って、吹出し口 15から室内に吹き出される空気の流れが生成される。これによつて、室内の冷房または暖房を行うことができる。

[0026] なお、温度調整運転時には、前面パネル 60が所定の開度で開かれると共に、水平フラップ 17も開状態とされる。加湿運転時、給気換気運転時、排気運転時も同様である。

〔加湿運転時の動作〕

加湿運転時には、切換ダンバ 53は第 1切換状態に切り換えられ、第 2送風装置 54 および吸着用ファンモータ 59が駆動される。また、加熱装置 52が通電される。

吸着用ファンモータ 59が駆動されると、室外の空気が調湿ユニット 4内に取り込まれ、室外へ排出される（図 2の実線矢印 A3参照）。すなわち、室外からの空気は、吸着用空気吸込口 7bから調湿ユニットケーシング 7内に取り入れられる。調湿ユニットケーシング 7内に入ってきた空気は、吸加湿部材 51のうち加熱装置 52に対向しない位置を通過する。このとき、吸加湿部材 51は、吸加湿部材 51の吸着位置を通る空気から水分を吸着する。吸加湿部材 51を通過した空気は下方に折り返され、吸着用空気吹出口 7aから室外機 3の外部へと排出される。

[0027] 一方、第 2送風装置 54が駆動されると、室外の空気が調湿ユニット 4内に取り込まれ、給排気ホース 6、室内機 2を通って、室内へ供給される（図 2の実線矢印 A1参照 )。すなわち、室外の空気は、給排気口 7cから調湿ユニットケーシング 7内に取り込まれ、吸加湿部材 51を下方から上方に向けて通過し、加熱装置 52において加熱された後に、吸加湿部材 51を上方から下方に通過する。このとき、吸加湿部材 51に吸着されていた水分が励起され、吸加湿部材 51から空気中に離脱していく。吸加湿部材 51を通過した空気は、切換ダンバ 53、第 2送風装置 54を通り、給排気ホース 6に送られる。給排気ホース 6に送られた空気は、室内機 2の内部へと送られる。室内機 2の内部に送られた空気は、フィルタ 21および室内熱交換器 12を通過して、吹出し口 1 5から室内へと吹き出される。この室内機 2へと送られた空気は、吸加湿部材 51に吸着されていた水分を含むようになつており、これにより室内の加湿が行われる。

[0028] なお、吸加湿部材 51はロータ駆動モータ 57によって回転駆動されており、水分の吸着と離脱とが繰り返される。これにより、無給水での室内の加湿が可能となっている

〔給気換気運転時の動作〕

給気換気運転が行われる場合には、吸着用ファンモータ 59が作動されず、また、加熱装置 52が通電されずに、上記の加湿運転と同様の動作が行われる。これにより、室外から取り入れられた空気が、加湿されずに上記と同様の経路を通って室内機 2 へと送られる。

〔排気運転時の動作〕

排気運転時には、切換ダンバ 53は第 2切換状態に切り換えられ、第 2送風装置 54 が駆動される。吸着用ファンモータ 59は駆動されず、加熱装置 52には通電されない

[0029] 第 2送風装置 54が駆動されると、室内機 2から取り込まれた室内の空気は、給排気ホース 6を経て調湿ユニット 4の内部に取り込まれ、上記の加湿運転時とは逆方向に流れることにより室外へ排出される（図 2の波線矢印 A2参照）。すなわち、給排気ダクト 58から調湿ユニット 4の内部に取り込まれた空気は、切換ダンバ 53、第 2送風装置 54を通り、吸加湿部材 51を下方から上方に通過し、加熱装置 52を通った後に、吸加湿部材 51を上方から下方に向けて通過し、給排気口 7cから室外へと排出される。〔フィルタ清掃運転時の動作〕

上記の温度調整運転時、加湿運転時、給気換気運転時、排気運転時には、フィノレタ 21が図 5に示す通常位置に位置した状態で運転が行われる。このような運転が行われると、フィルタ 21に塵埃が付着するため、所定の条件が満たされた場合に、フィルタ 21に付着している塵埃を自動的に除去するフィルタ清掃運転が行われる。以下、このフィルタ清掃運転時の動作について、図 5及び図 7を参照しながら説明する。なお、説明の便宜上、図 5の状態（通常運転時の状態）においてフィルタ 21の下側部分を巻取り始端部と呼び、フィルタ 21の上側先端部分を巻取り終端部と呼ぶ。

[0030] まず、制御部 80は、図 5の状態から、巻取りモータ 26を駆動し、環状ベルト 33を移動させると共に、ダストボックス 70の回転ブラシ 71を回転駆動する。そうすると、環状ベノレト 33と共に、フィルタ 21は下降し、巻取り始端部は下側のプーリ 31の周囲を通つて裏面側を上昇していく。この際、回転ブラシ 71は、下側のプーリ 31とは逆方向に回転し、フィルタ 21の表面の塵埃を搔き落とす。そして、巻取り始端部がガイド部材 4 2の位置に達する前に、巻取り終端部が環状ベルト 33に捲き付けられる。そして、巻取り始端部がガイド部材 42の位置に達すると、ガイド部材 42を押し上げ、その下側を通過し、次いで、環状ベルト 33と共に下降する（図 7参照）。この状態では、ガイド部材 42は、フィルタ 21の表面に押圧接触している。そして、巻取り終端部が回転ブラシ 71に接触し、この部分の清掃が完了すると、環状ベルト 33の移動、及び、回転ブラシ 71の回転駆動を停止し、往路の清掃作業を終了する。

[0031] 次に、復路の動作を行うが、この際には、環状ベルト 33の移動方向、及び回転ブラシ 71の回転方向を上記往路とは逆にし、回転ブラシ 71は停止したままとする。この場合、環状ベルト 33の移動によって、巻取り始端部がガイド部材 42の位置を通過し、ガイド部材 42は環状ベルト 33の表面に押圧接触する状態となる。次いで、巻取り終端部が、環状ベルト 33から離脱する。これは、環状ベルト 33は、上側のプーリ 32 によって、裏面側へと湾曲していくが、フィルタ 21は、それ自体の剛性によって、直立状態を維持しょうとするので、両者の間隔が次第に広がり、この結果、フィルタ 21が環状ベルト 33の表面から離脱していくことによる。このとき、巻取り終端部の環状ベルト 33からの完全な離脱が行われず、巻取り終端部が環状ベルト 33の湾曲に追従しようとしても、環状ベルト 33の表面にはガイド部材 42が押圧接触しているから、巻取り終端部には、ガイド部材 42から、これを環状ベルト 33から引き剥がす方向への引き剥がし力が作用し、これにより、巻取り終端部は、確実に環状ベルト 33から離脱する。そして、フィルタ 21が、図 5に示す通常使用位置にまで復帰したときに復路の動作を完了する。

[0032] なお、このフィルタ清掃運転時には、前面パネル 60および水平フラップ 17は共に閉状態とされる。

〔フィルタ清掃運転実行の判断〕

この空気調和機 1では、制御部 80は、所定のフィルタ清掃運転開始条件が満たされた場合に、フィルタ清掃運転を開始させる。所定のフィルタ清掃運転開始条件とは、リモコン 81においてフィルタ清掃運転が指示されたこと、または、温度調整運転、加湿運転、給気換気運転等の累積可動時間が所定時間に達したことである。ただし、制御部 80は、これらのフィルタ清掃運転開始条件が満たされた場合であっても、温度調整運転、加湿運転、給気換気運転のいずれかの運転の実行中には、フィルタ清掃部 79によるフィルタ清掃運転を実行させな!/、。このフィルタ清掃運転実行の判断について図 8のフローに基づいて説明する。

[0033] まず、ステップ S1において、自動清掃モードの設定の有無が判断される。自動清掃モードとは使用者力 Sリモコン 81に指示を入力しなくても自動的にフィルタ清掃運転を実行する制御モードであり、リモコン 81によって予め設定しておくことができる。自動清掃モードが設定されている場合には、ステップ S2において、清掃要求の有無が判断される。清掃要求は、温度調整運転、加湿運転、給気換気運転等の累積可動時間が所定時間に達した場合に、「有り」とされる。

一方、ステップ S1において、自動清掃モードが設定されていないと判断された場合には、ステップ S3において、手動操作での清掃要求が有るかどうか、すなわち、リモコン 81から清掃要求が指示されたか否か判断される。

そして、自動清掃モードでの清掃要求がある場合も、手動操作での清掃要求がある場合も、共に、清掃運転の開始に先立って、温度調整運転の実行中であるか否か、加湿運転の実行中であるか否力、、給気換気運転の実行中であるか否かが確認される（ステップ S4、ステップ S5、ステップ S6)。ここで、温度調整運転、加湿運転、給気換気運転のいずれかが実行中である場合には、フィルタ清掃運転を開始しない。すなわち、第 1送風装置 16の駆動中および第 2送風装置 54の少なくとも一方が駆動中には、フィルタ清掃運転は開始されない。 [0034] 温度調整運転または加湿運転が実行中である場合は、温度調整運転または加湿運転が終了してから、ステップ S7においてフィルタ清掃運転が実行される。

給気換気運転が実行中である場合は、ステップ S8において、一旦、給気換気運転が停止され、ステップ S9においてフィルタ清掃運転が開始される。なお、フィルタ清掃運転のために給気換気運転を停止させている間は、給気換気運転の停止中である旨が表示部 77に表示される。そして、ステップ S10において、フィルタ清掃運転が完了したか否かが判断され、フィルタ清掃運転が完了した場合には、ステップ S11にぉレ、て給気換気運転が再開される。

<特徴〉

(1)

この空気調和機 1では、温度調整運転の実行中だけではなぐ加湿運転や給気換気運転の実行中においても、フィルタ清掃運転が行われない。このため、室内熱交換器 12がフィルタ 21によって覆われて!/、な!/、状態で加湿運転や給気換気運転が行われることが防止される。これにより、フィルタ 21を透過していない空気が室内熱交換器 12を通ることによる室内熱交換器 12の汚れの増大を防止することができる。

[0035] (2)

この空気調和機 1では、給気換気運転の実行中にフィルタ清掃運転開始条件が満たされた場合には、給気換気運転を停止させた後にフィルタ清掃運転が開始され、フィルタ清掃運転の完了後に給気換気運転が再開される。このため、常時換気のように給気換気運転が継続的に行われて!/、る場合であっても、フィルタ清掃運転を行うこと力 Sできる。

また、フィルタ清掃運転のために給気換気運転が停止している場合には、表示部 7 7にその旨が表示される。このため、給気換気運転が停止しているのは故障のためではなぐフィルタ清掃運転のためであることを使用者に報知することができる。

<他の実施形態〉

(1)

フィルタ清掃運転開始条件は、上記の条件に代えて別の条件が用いられてもよぐ上記の条件と共にさらに別の条件が加えられてもよい。 [0036] (2)

上記の実施形態では、表示部 77は複数の LEDから構成されている力室内機 2またはリモコン 81に設けられた液晶画面などであつてもよい。

(3)

上記の実施形態では、壁掛け型の室内機 2が用いられている力他の設置形式の室内機が用いられてもよい。

(4)

上記の実施形態では、フィルタ 21は往復動作し、往路時は回転ブラシ 71を動作させているが、フィルタ 21上のゴミを除去するためであれば、これらの動作方法に限定されない。例えば、復路も回転ブラシ 71を動作させて清掃させたり、フィルタ 21を部分的に往復動作させたり、フィルタ 21を一時停止させて清掃したり、また、回転ブラシ 71の回転方向を逆転させたり、完結的に動作させたりしてもよい。

[0037] (5)

上記の実施形態では、フィルタ 21の駆動方式としてベルト駆動の往復動作としている力他の駆動方式が用いられてもよい。

産業上の利用可能性

[0038] 本発明は、フィルタ清掃運転によって空気がフィルタを通らずに流れてしまうことを防止することができる効果を有し、空気調和機として有用である。

Claims

請求の範囲

[1] 室内の空気を取り込み温度調整したうえで室内へ吹き出させる温度調整部（22)と室外の空気を取り込み室内へ吹き出させる換気部（4)と、

室内および室外から取り込まれた空気から塵埃を除去するフィルタ（21)と、前記フィルタ（21)を移動させて前記フィルタ（21)に付着した塵埃を清掃するフィルタ清掃部（79)と、

前記温度調整部（22)による温度調整運転の実行中、および、前記換気部（4)による換気運転の実行中には、前記フィルタ清掃部（79)によるフィルタ清掃運転を実行させない制御部（80)と、

を備える空気調和機（1)。

[2] 前記制御部（80)は、前記温度調整運転の停止中であり且つ前記換気運転の実行中に所定のフィルタ清掃運転開始条件が満たされた場合には、前記換気運転を停止させた後に前記フィルタ清掃運転を開始させ、前記フィルタ清掃運転の完了後に前記換気運転を再開させる、

請求項 1に記載の空気調和機（1)。

[3] 前記フィルタ清掃運転のために前記換気運転を停止させている間に、前記換気運転の停止中である旨を表示する表示部（77)をさらに備える、

請求項 2に記載の空気調和機（1)。

[4] 前記温度調整部（22)は、室内から取り込まれ温度調整された後に室内に吹き出される空気の流れを生成する第 1送風装置（16)を有し、

前記換気部（4)は、室外から取り込まれ室内に吹き出される空気の流れを生成する第 2送風装置（54)を有し、

前記制御部（80)は、前記第 1送風装置（16)の駆動中および前記第 2送風装置（5

4)の駆動中には、前記フィルタ清掃部（79)によるフィルタ清掃運転を実行させない請求項 1から 3の!/、ずれかに記載の空気調和機（1)。