WO2007132755A1 - グラビア製版ロール及びその製造方法 - Google Patents

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Kaku Shigeta
Tsutomu Sato
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  • FIG. 4 is a flowchart showing another process sequence of the method for producing a gravure printing roll of the present invention.

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Abstract

 本発明は、感光剤を不要とし、毒性がなくかつ公害発生の心配も皆無な表面強化被覆層を具備するとともに耐刷力に優れた新規なグラビア製版ロール及びその製造方法を提供する。版母材と、該版母材の表面に設けられた銅メッキ層と、該銅メッキ層の表面を被覆するように形成された二酸化珪素被膜と、該二酸化珪素被膜に形成されたグラビアセルと、を含むグラビア製版ロールであって、ペルヒドロポリシラザン溶液を用いて前記二酸化珪素被膜を形成するようにした。                                          

Description

明 細 書
グラビア製版ロール及びその製造方法
技術分野
[0001] 本発明は、表面強化被覆層として従来のクロムメツキ層に替えて充分な強度を有す る二酸ィ匕珪素被膜を用いたグラビア製版ロール及びその製造方法に関し、特に感光 剤を不要としたグラビア製版ロールの製造方法に関する。
背景技術
[0002] グラビア印刷では、グラビア製版ロール (グラビアシリンダー)に対し、製版情報に応 じた微小な凹部 (グラビアセル)を形成して版面を製作し当該グラビアセルにインキを 充填して被印刷物に転写するものである。一般的なグラビア製版ロールにぉ 、ては、 アルミニウムや鉄などの金属製中空ロールの表面に版面形成用の銅メツキ層(版材) を設け、該銅メツキ層にエッチングによって製版情報に応じ多数の微小な凹部 (ダラ ビアセル)を形成し、次いでグラビア製版ロールの耐刷カを増すためのクロムメツキに よって硬質のクロム層を形成して表面強化被覆層とし、製版 (版面の製作)が完了す る。し力し、クロムメツキ工程においては毒性の高い六価クロムを用いているために、 作業の安全維持を図るために余分なコストがかかる他、公害発生の問題もあり、クロ ム層に替わる表面強化被覆層の出現が待望されて 、るのが現状である。
[0003] 一方、ペルヒドロポリシラザン溶液を金属ゃ榭脂等の基体に塗布し、大気中もしくは 水蒸気を含む雰囲気中で熱処理し二酸化珪素の被膜を形成する方法は公知であり (特許文献 1〜4)、この硬質で強靱なニ酸ィ匕珪素 (SiO )被膜によって自動車等の
2
乗物の外装内装の保護膜、メガネフレーム等の金属製装飾品の劣化防止膜、建築 物の内装外装の劣化'汚れ防止膜等や各種基板、例えば、各種金属部材、各種プ ラスチック部材、各種セラミック部材、太陽電池用基板、各種光導波路用基板、液晶 用基板等を被覆する技術が知られている (特許文献 1〜4)。しかし、グラビア製版口 ール (グラビアシリンダー)の製造にぉ 、て、銅メツキ層にペルヒドロポリシラザン溶液 を用いて二酸ィ匕珪素被膜を形成し、クロム層に替わる表面強化被覆層として用いる 技術は 、まだ開発されて 、な 、。 [0004] そこで、本願出願人は、金属製中空ロールと、該中空ロールの表面に設けられか つ表面に多数のグラビアセルが形成された銅メツキ層と、該銅メツキ層の表面を被覆 する二酸ィ匕珪素被膜とからなり、ペルヒドロポリシラザン溶液を用いて前記二酸ィ匕珪 素被膜を形成することを特徴とするグラビア製版ロールを提案して ヽる (特許文献 5)
[0005] しかし、上記した技術では、エッチング法 (版銅面に感光液を塗布して直接焼き付 けた後、エッチングしてグラビアセルを形成する)や電子彫刻法 (デジタル信号により ダイヤモンド彫刻針を機械的に作動させ銅表面にグラビアセルを彫刻する)によって 多数のグラビアセルが予め形成された銅メツキ層に対して表面強化被覆層として従 来のクロムメツキ層の代替としてペルヒドロポリシラザン溶液を用いて二酸ィ匕珪素被膜 を形成するものであり、従来方法の工程順を変化させると 、うような試みではな力つた
[0006] すなわち、上記表面強化被覆層として従来使用されたことのな 、ペルヒドロポリシラ ザン溶液を原料とした二酸ィ匕珪素被膜を用いて ヽるが、ペルヒドロポリシラザン溶液 を原料とした二酸化珪素被膜特有の性質を利用した表面強化被覆層の形成及びグ ラビアセルの形成にっ ヽては ヽまだ開発の余地が存在して ヽるのが現状である。 特許文献 1 :特開 2001— 089126
特許文献 2 :特開 2002— 105676
特許文献 3:特開 2003— 197611
特許文献 4:特開 2003— 336010
特許文献 5: WO 2007/013333
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0007] 本発明は、上記した従来技術の問題点に鑑みなされたもので、感光剤を不要とし、 毒性がなくかつ公害発生の心配も皆無な表面強化被覆層を具備するとともに耐刷カ に優れた新規なグラビア製版ロール及びその製造方法を提供することを目的とする。 課題を解決するための手段
[0008] 上記課題を解決するために、本発明のグラビア製版ロールの第 1の態様は、版母 材と、該版母材の表面に設けられた銅メツキ層と、該銅メツキ層の表面を被覆するよう に形成された二酸化珪素被膜と、該ニ酸化珪素被膜に形成されたグラビアセルと、 を含み、ペルヒドロポリシラザン溶液を用いて前記二酸ィ匕珪素被膜を形成することを 特徴とする。
[0009] 本発明のグラビア製版ロールの第 1の態様においては、前記銅メツキ層の厚さが 50 〜200 /ζ πι程度、前記グラビアセルの深度が 5〜 15 m程度とすればよい。前記二 酸ィ匕珪素被膜の厚さは前記グラビアセルの深度よりも厚くすることが必要であり、 10 〜20 μ m程度が好適である。
[0010] 本発明のグラビア製版ロールの第 2の態様は、版母材と、該版母材の表面に設けら れた銅メツキ層と、該銅メツキ層を除去することによって形成されたグラビアセルと、該 銅メツキ層のグラビアセルを形成しな 、部分を被覆するように形成された二酸化珪素 被膜と、を含み、ペルヒドロポリシラザン溶液を用いて前記二酸ィ匕珪素被膜を形成す ることを特徴とする。
[0011] 本発明のグラビア製版ロールの第 2の態様においては、前記銅メツキ層の厚さが 50 〜200 m、前記グラビアセルの深度が 5〜 150 m、及び前記二酸化珪素被膜の 厚さ力 O. 1〜10 、好ましくは 0. 1〜5 111、さらに好ましくは 0. 1〜3 111、より好ま しくは 0. 1〜1 μ mであることが望ましい。
[0012] 本発明のグラビア製版ロールの第 1及び第 2の態様において、前記版母材としては 、鉄、アルミニウム又は炭素繊維強化榭脂 (CFRP)等により作製された中空ロールが 好適に用いられる。
[0013] また、本発明のグラビア製版ロールの製造方法の第 1の態様は、版母材を準備する 工程と、該版母材の表面に銅メツキ層を形成する銅メツキ工程と、該銅メツキ層の上 にペルヒドロポリシラザン溶液を塗布してペルヒドロポリシラザン塗布層を形成するぺ ルヒドロポリシラザン塗布層形成工程と、レーザーアブレーシヨンによって該ペルヒドロ ポリシラザン塗布層にグラビアセルを形成するグラビアセル形成工程と、該ペルヒドロ ポリシラザン塗布層を過熱水蒸気によって加熱処理して二酸化珪素被膜とする二酸 化珪素被膜形成工程と、を含むことを特徴とする。
[0014] 本発明のグラビア製版ロールの製造方法の第 1の態様においては、前記銅メツキ 層の厚さが 50〜200 μ m程度、前記グラビアセルの深度が 5〜 15 μ m程度とすれば よい。前記二酸ィ匕珪素被膜層の厚さは前記グラビアセルの深度よりも厚くすることが 必要であり、 10〜20 m程度が好適である。
[0015] 本発明のグラビア製版ロールの製造方法の第 2の態様は、版母材を準備する工程 と、該版母材の表面に銅メツキ層を形成する銅メツキ工程と、該銅メツキ層の上にぺ ルヒドロポリシラザン溶液を塗布してペルヒドロポリシラザン塗布層を形成するペルヒド 口ポリシラザン塗布層形成工程と、レーザーアブレーシヨンによって該ペルヒドロポリ シラザン塗布層のグラビアセル形成部分の除去を行うペルヒドロポリシラザン塗布層 除去工程と、残存した該ペルヒドロポリシラザン塗布層を過熱水蒸気によって加熱処 理して二酸化珪素被膜とする二酸化珪素被膜形成工程と、該ニ酸化珪素被膜の存 在しないグラビアセル形成部分の該銅メツキ層の除去を行うことによってグラビアセル を形成するグラビアセル形成工程と、を含むことを特徴とする。
銅メツキ層を除去することによってグラビアセルを形成する方法としては、従来公知 のエッチング法又は電子彫刻法などが適用できる。
[0016] 本発明のグラビア製版ロールの製造方法の第 2の態様においては、前記銅メツキ 層の厚さが 50〜200 μ m、前記グラビアセルの深度が 5〜 150 μ m、前記二酸化珪 素被膜の厚さが 0. 1〜10 、好ましくは 0. 1〜5 111、さらに好ましくは 0. 1〜3 111 、より好ましくは 0. 1〜1 μ mであることが望ましい。
[0017] 上記ペルヒドロポリシラザンを溶解する溶剤としては公知のものを用いればよいが、 例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エーテル、 THF、塩化メチレン、四塩化炭素 、ジブチルエーテル、ソルべッソ、ジイソプロピルエーテル、メチルターシャリーブチル エーテル、デカヒドロナフタリン、シクロへキサンのほか特許文献 3に記載されたような ァニソール、デカリン、シクロへキセン、メチルシクロへキサン、ェチルシクロへキサン 、リモネン、へキサン、オクタン、ノナン、デカン、 C8— C11アルカン混合物、 C18— C11芳香族炭化水素混合物、 C8以上の芳香族炭化水素を 5重量%以上 25重量% 以下含有する脂肪族 Z脂環式炭化水素混合物などを用いることができる。
[0018] 上記した各種溶剤に溶解されて作製されるペルヒドロポリシラザン溶液は、そのまま でも過熱水蒸気による加熱処理によって二酸化珪素へ転化するが、反応速度の増 カロ、反応時間の短縮、反応温度の低下、形成される二酸化珪素被膜の密着性の向 上等を図る目的で触媒を用いるのが好ましい。これらの触媒も公知であり、例えばァ ミンやパラジウムが用いられるが、具体的には、特許文献 1に記載されるように、有機 ァミン、例えば C1 5のアルキル基が 1 3個配置された第 1 第 3級の直鎖状脂肪 族ァミン、フエ-ル基が 1—3個配置された第 1—第 3級の芳香族ァミン、ピリジン又は これにメチル、ェチル基等のアルキル基が核置換された環状脂肪族ァミン等が挙げ られ、さらに好ましいものとして、ジェチルァミン、トリエチルァミン、モノブチルァミン、 モノプロピルァミン、ジプロピルアミン等を挙げることができる。これらの触媒はペルヒ ドロポリシラザン溶液に予め添加しておいてもよぐまた過熱水蒸気による加熱処理 の際の処理雰囲気中に気化状態で含有させることもできる。
[0019] 前記ペルヒドロポリシラザン溶液の塗布層形成工程としては、ペルヒドロポリシラザン 溶液をスプレーコート、インクジェット塗布、メニスカスコート、フアウンティンコート、デ イッブコート、回転塗布、ロール塗布、ワイヤーバー塗布、エアーナイフ塗布、ブレー ド塗布、カーテン塗布等の公知の塗布方法によって前記銅メツキ層表面に塗布し形 成しようとする前記二酸化珪素被膜の厚さに応じて所定の膜厚の塗布膜 (加熱処理 による目減りを考慮して形成される二酸ィ匕珪素被膜よりも厚めの膜厚とする)を形成 するのが好ましい。
[0020] 本発明におけるレーザーアブレーシヨンとは、レーザー照射された物質の表面が当 該物質から取り除かれることを指す。レーザーアブレーシヨンに用いられる装置として は、例えば従来公知の YAGレーザー装置を挙げることができる。
[0021] 前記ペルヒドロポリシラザン塗布層を二酸ィ匕珪素被膜とする二酸ィ匕珪素被膜形成 工程としては、前記ペルヒドロポリシラザン塗布層を過熱水蒸気によって所定時間加 熱して所定の硬度の二酸ィ匕珪素被膜とすることが好ましい。
前記過熱水蒸気の温度は 100°C以上、好ましくは 100°Cを超え 300°C以下のもの が用いられるが、中空ロールの材質に応じて適宜最適な温度を設定することはいうま でもな 、。前記加熱処理時間は加熱温度に応じて 1分〜 1時間程度に設定すればよ い。
[0022] 前記二酸ィ匕珪素被膜形成工程における加熱処理が、第 1次及び第 2次加熱処理 を含む複数段の加熱処理であることが好ましぐ該第 1次加熱処理の条件を 100°C 〜170°C、 1分〜 30分、及び該第 2次加熱処理の条件を 140°C〜200°C、 1分〜 30 分とし、該第 2次加熱処理の温度を該第 1次加熱処理の温度よりも高く設定すること 力 り好ましい。
[0023] また、前記加熱処理によって形成された二酸ィ匕珪素被膜の表面を冷水又は温水で 洗浄する工程をさらに有することが好適である。
[0024] 従来は銅メツキ層にグラビアセルを形成するにあたって感光剤を銅メツキ層表面に 塗布しレーザーにより画像を焼き付けて力も現像しエッチング後レジスト剥離し、クロ ムメツキするいわゆるエッチング法によって行うのが一般的であった力 本発明方法 によれば感光剤が不要となるという利点がある。
発明の効果
[0025] 本発明によれば、感光剤が不要であり、毒性がなくかつ公害発生の心配も皆無な 表面強化被覆層を具備するとともに耐刷力に優れかつ大幅なコストの削減及び製造 時間の短縮を可能とした新規なグラビア製版ロール及びその製造方法を提供するこ とができると!、う著大な効果を奏する。
図面の簡単な説明
[0026] [図 1]本発明のグラビア製版ロールの 1つの製造工程を模式的に示す説明図で、(a) は版母材の表面に銅メツキ層が設けられ該銅メツキ層の上にペルヒドロポリシラザン 塗布層が形成された状態、 (b)は (a)のペルヒドロポリシラザン塗布層にレーザーァ ブレーシヨンによってグラビアセルを形成した状態、(c)はグラビアセルが形成された ペルヒドロポリシラザン塗布層を過熱水蒸気によって加熱処理して二酸ィ匕珪素被膜と した状態、をそれぞれ示す。
[図 2]本発明のグラビア製版ロールの製造方法の 1つの工程順を示すフローチャート である。
[図 3]本発明のグラビア製版ロールの他の製造工程を模式的に示す説明図で、 (a) は版母材の表面に銅メツキ層が設けられ該銅メツキ層の上にペルヒドロポリシラザン 塗布層が形成された状態、 (b)は (a)のペルヒドロポリシラザン塗布層にレーザーァ ブレーシヨンによってグラビアセル形成部分のペルヒドロポリシラザン塗布層の除去を 行った状態、 (c)はペルヒドロポリシラザン塗布層を過熱水蒸気によって加熱処理し て二酸ィ匕珪素被膜とした状態、及び (d)は二酸化珪素被膜形成後グラビアセル形成 部分の銅メツキ層の除去を行うことによってグラビアセルを形成した状態、をそれぞれ 示す。
[図 4]本発明のグラビア製版ロールの製造方法の他の工程順を示すフローチャートで ある。
符号の説明
[0027] 10a, 10b :版母材、 12a, 12b :銅メツキ層、 14a, 14b :ペルヒドロポリシラザン塗布 層、 15a, 15b :二酸ィ匕珪素被膜、 16 :レーザー、 18 :グラビアセル形成部分、 20a, 20b :グラビアセル、 22a, 22b :グラビア製版ロール。
発明を実施するための最良の形態
[0028] 以下に本発明の実施の形態を添付図面とともに説明するが、これら実施の形態は 例示的に示されるもので、本発明の技術思想力 逸脱しない限り種々の変形が可能 なことはいうまでもない。
[0029] 図 1は本発明のグラビア製版ロールの 1つの製造工程を模式的に示す説明図で、( a)は版母材の表面に銅メツキ層が設けられ該銅メツキ層の上にペルヒドロポリシラザ ン塗布層が形成された状態、 (b)は(a)のペルヒドロポリシラザン塗布層にレーザーァ ブレーシヨンによってグラビアセルを形成した状態、(c)はグラビアセルが形成された ペルヒドロポリシラザン塗布層を過熱水蒸気によって加熱処理して二酸ィ匕珪素被膜と した状態、をそれぞれ示す。図 2は本発明のグラビア製版ロールの製造方法の 1つの 工程順を示すフローチャートである。
[0030] 本発明方法の 1つの例を図 1及び図 2を用いて説明する。図 1 (a)において、符号 1 Oaは版母材で、鉄、アルミニウム又は炭素繊維強化榭脂 (CFRP)等力 なる中空口 ールが用いられる(図 2のステップ 100)。該版母材 10aの表面には銅メツキ処理によ つて銅メツキ層 12aが形成される(図 2のステップ 102)。前記銅メツキ層 12aの厚さは 50〜200 μ m程度力好まし!/ヽ。
[0031] 次に、グラビアセルが 、まだ形成されて!、な!/、銅メツキ層 12aの上にペルヒドロポリ シラザン塗布層 14aを形成する(図 2のステップ 104)。前記ペルヒドロポリシラザン塗 布層 14aの形成は、ペルヒドロポリシラザン溶液をスプレーコート方式又はインクジェ ット方式を含めて前述した公知の塗布方法によって前記銅メツキ層 12a表面に塗布し 形成しょうとする二酸化珪素被膜 15aの厚さに応じて所定の膜厚の塗布膜 (加熱処 理による目減りを考慮して形成される二酸ィ匕珪素被膜 15aよりも厚めの膜厚とする)を 形成すればよい。二酸ィ匕珪素被膜 15aの厚さはグラビアセルの深度よりも厚くするこ とが必要であり、 10〜20 m程度が好適である。
[0032] 上記ペルヒドロポリシラザンを溶解する溶剤としては公知のものを用いればょ 、が、 例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エーテル、 THF、塩化メチレン、四塩化炭素 、ジブチルエーテル、ソルべッソ、ジイソプロピルエーテル、メチルターシャリーブチル エーテル、デカヒドロナフタリン、シクロへキサンのほか特許文献 3に記載されたような ァニソール、デカリン、シクロへキセン、メチルシクロへキサン、ェチルシクロへキサン 、リモネン、へキサン、オクタン、ノナン,デカン、 C8— C11アルカン混合物、 C18— C11芳香族炭化水素混合物、 C8以上の芳香族炭化水素を 5重量%以上 25重量% 以下含有する脂肪族 Z脂環式炭化水素混合物などを用いることができる。
これらの溶剤に溶解されるペルヒドロポリシラザンの量としては、 0. 5〜30質量%程 度が好適である。
[0033] 上記した各種溶剤に溶解されて作製されるペルヒドロポリシラザン溶液は、そのまま でも過熱水蒸気による加熱処理によって二酸化珪素へ転化するが、反応速度の増 カロ、反応時間の短縮、反応温度の低下、形成される二酸化珪素被膜の密着性の向 上等を図る目的で触媒を用いるのが好ましい。これらの触媒も公知であり、例えばァ ミンやパラジウムが用いられるが、具体的には、特許文献 1に記載されるように、有機 ァミン、例えば C1 5のアルキル基が 1 3個配置された第 1 第 3級の直鎖状脂肪 族ァミン、フエ-ル基が 1—3個配置された第 1—第 3級の芳香族ァミン、ピリジン又は これにメチル、ェチル基等のアルキル基が核置換された環状脂肪族ァミン等が挙げ られ、さらに好ましいものとして、ジェチルァミン、トリエチルァミン、モノブチルァミン、 モノプロピルァミン、ジプロピルアミン等を挙げることができる。これらの触媒はペルヒ ドロポリシラザン溶液に予め添加しておいてもよぐまた過熱水蒸気による加熱処理 の際の処理雰囲気中に気化状態で含有させることもできる。 [0034] 続いて、図 1 (b)に示す如ぐペルヒドロポリシラザン塗布層 14aにレーザー 16によ つてレーザーアブレーシヨンを直接行うことによりペルヒドロポリシラザン塗布層 14aに グラビアセル 20aを形成する(図 2のステップ 106)。前記グラビアセル 20aの深度は 5 〜15 m程度が好適である。
[0035] レーザーアブレーシヨンの方法としては、従来公知の YAGレーザー装置によるレー ザ一アブレーシヨンが好適に用いられる。しかし、 YAGレーザー以外のレーザーによ つてもレーザーアブレーシヨンが可能であることは勿論である。
[0036] 次に、図 1 (c)に示す如ぐペルヒドロポリシラザン塗布層 14aを過熱水蒸気によって 所定時間加熱処理して所定硬度の二酸ィ匕珪素被膜 15aとする(図 2のステップ 108) 。前記過熱水蒸気の温度は 100°C以上、好ましくは 100°Cを超え 300°C以下のもの が用いられるが、中空ロールの材質に応じて適宜最適な温度を設定することはいうま でもない。処理時間は、 1分〜 1時間程度、好ましくは 5分〜 40分程度、さらに好まし くは 10分〜 30分程度である。処理時間を長くすればそれだけ二酸化珪素被膜の硬 度は上がるが、経済性を考慮すると上記した処理時間が好適である。上記した加熱 処理は 1段加熱処理でもよぐ多段加熱処理でもよいが、多段加熱処理が好ましい。
[0037] 該多段加熱処理の条件としては、第 1次及び第 2次加熱処理を含む複数段の加熱 処理とし、第 1次加熱処理の条件を 100°C〜170°C、好ましくは 105°C〜170°C、 1 分〜 30分、及び第 2次加熱処理の条件を 140°C〜200°C、 1分〜 30分とし、第 2次 加熱処理の温度を第 1次加熱処理の温度よりも高く設定することが好適であり、第 2 次加熱処理の温度が第 1次加熱処理の温度より 5°C以上高いことが好ましぐ 10°C 以上高いことがより好ましい。過熱水蒸気の温度としては 100°C以上、好ましくは 100 °Cを超え 300°C以下が用いることが可能である力 中空ロールの材質及び経済性等 を考慮すると上記した温度範囲がより好適である。
[0038] 前記加熱処理によって形成された二酸ィ匕珪素被膜の表面を冷水又は温水で洗浄 する工程をさらに含むのが好ましい。形成された二酸ィ匕珪素被膜の表面を冷水又は 温水で洗浄することによって、二酸ィ匕珪素被膜の品質を向上させることができる。冷 水は常温水を用いればよぐ温水は 40°C〜100°C程度の加熱水を用いればよ!、。 洗浄時間は 30秒〜 10分程度で十分である。 [0039] このようにして、図 1 (c)に示すような本発明のグラビア製版ロール 22aが得られる。 得られたグラビア製版ロール 22aにおいては、版母材 10aの表面に銅メツキ層 12aが 設けられ、該銅メツキ層 12aを被覆するように二酸ィ匕珪素被膜 15aが形成されており 、該ニ酸化珪素被膜 15a自体に所定の深度でグラビアセル 20aが形成されて ヽる。 すなわち、従来構造ではグラビアセルが形成されて ヽた銅メツキ層 12aにはグラビア セルを形成せず、従来はグラビアセルが形成されることのない表面強化被覆層(本発 明では二酸化珪素被膜 15a)にグラビアセルを形成するという画期的な着想が実現さ れたものである。
[0040] 本発明のグラビア製版ロール 22aの構造は、グラビアセル 20aの内部及びグラビア セル 20aを形成しな 、表面部分の全てをクロムメツキ被覆した従来構造とは、ペルヒド 口ポリシラザン溶液を用いた二酸ィ匕珪素被膜 15aという表面強化被覆層自体にダラ ビアセル 20aが形成されて 、る点で構造的に異なるものである力 グラビア製版ロー ルの前面が表面強化層で被覆されている点では軌を一にするものであり、グラビア印 刷を実行する際には従来構造のグラビア製版ロールと比較しても特別の問題が生じ るものではない。
[0041] 次に、本発明方法の他の例を図 3及び図 4を用いて説明する。図 3 (a)において、 符号 10bは版母材で、鉄、アルミニウム又は炭素繊維強化榭脂 (CFRP)等力もなる 中空ロールが用いられる(図 4のステップ 200)。該版母材 10bの表面には銅メツキ処 理によって銅メツキ層 12bが形成される(図 4のステップ 202)。前記銅メツキ層 12bの 厚さは 50〜200 mが好ましい。
[0042] 次に、グラビアセルが 、まだ形成されて!ヽな ヽ銅メツキ層 12bの上にペルヒドロポリ シラザン溶液を塗布することによってペルヒドロポリシラザン塗布層 14bを形成する( 図 4のステップ 204)。前記ペルヒドロポリシラザン塗布層 14bの形成は、前述したステ ップ 104と同様に行うことができる。前記ペルヒドロポリシラザン塗布層 14bは、形成し ようとする二酸化珪素被膜 15bの厚さに応じて所定の膜厚の塗布膜を形成すればよ く、二酸ィ匕珪素被膜 15bの厚さが 0. 1〜10 、好ましくは 0. 1〜5 /ζ πι、さらに好まし くは 0. 1〜3 111、ょり好ましくは0. 1〜1 /ζ πιであることが望ましい。
[0043] 続いて、図 3 (b)に示す如ぐペルヒドロポリシラザン塗布層 14bにレーザー 16によ つてレーザーアブレーシヨンを直接行うことによりペルヒドロポリシラザン塗布層 14bの グラビアセル形成部分 18の除去を行う(図 4のステップ 206)。レーザーアブレーショ ンの方法としては、前述したステップ 106と同様に行うことができる。
[0044] 次に、図 3 (c)に示す如ぐペルヒドロポリシラザン塗布層 14bを過熱水蒸気によつ て所定時間加熱処理して所定硬度の二酸化珪素被膜 15bとする(図 4のステップ 20 8)。該ニ酸化珪素被膜 15bの形成は、前述したステップ 108と同様に行うことができ る。
[0045] 次に、図 3 (d)に示す如ぐペルヒドロポリシラザン塗布層 14bが除去された、即ち二 酸ィ匕珪素被膜 15bの存在しないグラビアセル形成部分 18の銅メツキ層 12bの除去に よってグラビアセル 20bを形成する(図 4のステップ 210)。
銅メツキ層 12bの除去によってグラビアセル 20bを形成する方法としては、従来公 知のエッチング法又は電子彫刻法の他に、レーザーアブレーシヨンを用いた方法も 採用できる。前記グラビアセル 20bの深度は 5〜 150 mが好適である。
[0046] このようにして、図 3 (d)に示すような本発明のグラビア製版ロール 22bが得られる。
得られたグラビア製版ロール 22bにお 、ては、グラビアセル 20bを形成しな 、銅メツキ 層 12bの表面部分は二酸ィ匕珪素被膜 15bによって被覆されて!、るが、グラビアセル 2 Obの内部には二酸ィ匕珪素被膜 15bが形成されていない構造となっている。本発明 のグラビア製版ロール 22bの構造は、グラビアセル 20bの内部及びグラビアセル 20b を形成しない表面部分の全てをクロムメツキ層等の強化被覆層で被覆した従来構造 とは、グラビアセル 20bの内部が強化被覆層で被覆されていない点で構造的に異な る力 グラビアセル 20bの内部はグラビアインキを収容する機能を果たせばょ 、もの で、グラビア印刷を実行する際には従来構造のグラビア製版ロールと比較しても特別 の問題が生じるものではない。
実施例
[0047] 以下に実施例をあげて本発明をさらに具体的に説明する力 これらの実施例は例 示的に示されるもので限定的に解釈されるべきでな 、ことは 、うまでもな!/、。
[0048] (実施例 1)
ブーメランライン (株式会社シンク ·ラボラトリー製グラビア製版ロール製造装置)を 用いて下記する銅メツキ層の形成を行った。まず、円周 600mm、面長 1100mmの グラビアシリンダー(アルミ中空ロール)をメツキ槽に装着し、陽極室をコンピューター システムによる自動スライド装置で 20mmまで中空ロールに近接させ、メツキ液をォ 一バーフローさせ、中空ロールを全没させて 18AZdm2、 6. 0Vで 80 mの銅メツキ 層を形成した。メツキ時間は 20分、メツキ表面はブッゃピットの発生がなぐ均一な銅 メツキ層を得た。この銅メツキ層の表面を 4H研磨機 (株式会社シンク ·ラボラトリー製 研磨機)を用いて 12分間研磨して当該銅メツキ層の表面を均一な研磨面とした。
[0049] ペルヒドロポリシラザンの 20%ジブチルエーテル溶液(製品名:アクアミカ(AZエレ タトロニックマテリアルズ (株)の登録商標) NL120A、 AZエレクトロニックマテリアル ズ (株)製)を、上記銅メツキ層を形成したシリンダーに対して HVLPスプレー塗布を 行った。当該シリンダーに均一に塗布された塗布膜厚は 15 mであった。
[0050] このようにして形成されたペルヒドロポリシラザン塗布層に対して、 YAGレーザー装 置によるレーザーアブレーシヨンによってペルヒドロポリシラザン塗布層に対し、グラビ ァセルの深度を 12 mとしてグラビアセル形成を行った。
[0051] このグラビアセルが設けられたペルヒドロポリシラザン塗布層が形成されたシリンダ 一を過熱水蒸気(200°CZ100%RH)で 30分間処理することにより、ペルヒドロポリ シラザン塗布層を硬化させて二酸ィ匕珪素被膜とした。このようにして、グラビア製版口 ール (グラビアシリンダー)を完成した。
[0052] 続 、て、得られたグラビアシリンダーに対して印刷インキとしてシアンインキ(ザーン カップ粘度 18秒、サカタインクス社製水性インクスーパーラミピュア藍 800PR— 5)を 適用し OPPフィルム(Oriented Polypropylene Film : 2軸延伸ポリプロピレンフィルム) を用いて印刷テスト(印刷速度: 120mZ分)を行った。
得られた印刷物は版カプリがなぐ 50, 000mの長さまで印刷できた。パターンの精 度は変化がな力つた。また、銅メツキシリンダーに対するペルヒドロポリシラザン塗布 層の密着性は問題がなかった。この本発明のグラビアシリンダーのハイライト部力 シ ャドウ部のグラデーションは、常法に従って作製したクロムメツキグラビアシリンダーと 変わらなかったことからインキ転移性は問題ないと判断される。この結果として、予め 銅メツキ層に感光剤を塗布してグラビアセルを形成してカゝらペルヒドロポリシラザン溶 液を用いた二酸ィ匕珪素被膜を形成しなくとも、銅メツキ層の表面にペルヒドロポリシラ ザン塗布層を設けてその上力もレーザーアブレーシヨンによりグラビアセルを形成し、 その後硬化させることで、従来のクロム層に匹敵する性能を有し、クロム層代替品とし て充分使用できる二酸ィ匕珪素被膜を有するグラビア製版ロールが得られることを確 した 0
[0053] (実施例 2)
ペルヒドロポリシラザン塗布層の加熱条件を、過熱水蒸気での 2段加熱処理(1次加 熱: 140°Cで 10分間処理、 2次加熱: 170°Cで 10分間処理)に変更した以外は実施 例 1と同様にグラビア製版ロールを製造し、印刷テストを行ったところ、実施例 1と同様 の良好な印刷結果を得ることができた。
[0054] (実施例 3)
ブーメランライン (株式会社シンク ·ラボラトリー製グラビア製版ロール製造装置)を 用いて下記する銅メツキ層の形成及びエッチング処理までを行った。まず、円周 600 mm、面長 1100mmのグラビアシリンダー(アルミ中空ロール)をメツキ槽に装着し、 陽極室をコンピューターシステムによる自動スライド装置で 20mmまで中空ロールに 近接させ、メツキ液をオーバーフローさせ、中空ロールを全没させて 18A/dm2、 6. OVで 80 mの銅メツキ層を形成した。メツキ時間は 20分、メツキ表面はブッゃピット の発生がなぐ均一な銅メツキ層を得た。この銅メツキ層の表面を 4H研磨機 (株式会 社シンク'ラボラトリー製研磨機)を用いて 12分間研磨して当該銅メツキ層の表面を均 一な研磨面とした。
[0055] ペルヒドロポリシラザンの 20%ジブチルエーテル溶液(製品名:アクアミカ(AZエレ タトロニックマテリアルズ (株)の登録商標) NL120A、 AZエレクトロニックマテリアル ズ (株)製)を上記銅メツキ処理したグラビアシリンダーに対して HVLPスプレー塗布 を行った。当該グラビアシリンダーに均一に塗布された塗布膜厚は 0. 8 mであった
[0056] このようにして形成されたペルヒドロポリシラザン塗布層に対して、 YAGレーザー装 置によるレーザーアブレーシヨンによってペルヒドロポリシラザン塗布層のグラビアセ ル形成部分の除去を行った。 [0057] ついで、除去されない残存ペルヒドロポリシラザン塗布層が存在するグラビアシリン ダーを過熱水蒸気(200°CZ100%RH)で 30分間処理することにより、ペルヒドロポ リシラザン塗布層を二酸ィ匕珪素被膜 (厚さ 0. 5 μ ηύとした。
[0058] 次に、ペルヒドロポリシラザン溶液の塗布層が除去されたグラビアセル形成部分の 銅メツキ層をエッチングにより除去し、グラビアセルの深度を 12 mとして、グラビアセ ルを形成した。上記エッチングは、銅濃度 60gZL、塩酸濃度 35gZL、温度 37°C、 時間 70秒の条件でスプレー方式によって行った。このようにして、グラビア製版ロー ル (グラビアシリンダー)を完成した。
[0059] 続いて、得られたグラビアシリンダーに対して実施例 1と同様に印刷テストを行った ところ、実施例 1と同様の良好な印刷結果を得ることができた。
この結果として、予め銅メツキ層にグラビアセルを形成して力もグラビアシリンダーの 全面に二酸化珪素被膜を形成しなくとも、銅メツキ層の表面にペルヒドロポリシラザン 塗布層を設けてその上力 レーザーアブレーシヨンしてグラビアセル形成部分のぺ ルヒドロポリシラザン塗布層を除去し、残存するペルヒドロポリシラザン塗布層を過熱 水蒸気で加熱処理して二酸化珪素被膜とし、っ ヽでグラビアセルを形成することで、 即ちグラビアセルを形成しない部分のみを二酸ィ匕珪素被膜で被覆することによって、 従来のクロム層等の強化被覆層に匹敵する性能を有し、強化被覆層として充分使用 できる二酸ィ匕珪素被膜を有するグラビア製版ロールが得られることを確認した。
[0060] (実施例 4)
ペルヒドロポリシラザン塗布層の加熱条件を、過熱水蒸気での 2段加熱処理(1次加 熱: 140°Cで 10分間処理、 2次加熱: 170°Cで 10分間処理)に変更した以外は実施 例 3と同様にグラビア製版ロールを製造し、印刷テストを行ったところ、実施例 3と同様 の良好な印刷結果を得ることができた。

Claims

請求の範囲
[1] 版母材と、
該版母材の表面に設けられた銅メツキ層と、
該銅メツキ層の表面を被覆するように形成された二酸化珪素被膜と、
該ニ酸ィ匕珪素被膜に形成されたグラビアセルと、を含み、
ペルヒドロポリシラザン溶液を用いて前記二酸ィ匕珪素被膜を形成することを特徴と するグラビア製版ロール。
[2] 版母材と、
該版母材の表面に設けられた銅メツキ層と、
該銅メツキ層を除去することによって形成されたグラビアセルと、
該銅メツキ層のグラビアセルを形成しな 、部分を被覆するように形成された二酸ィ匕 珪素被膜と、を含み、
ペルヒドロポリシラザン溶液を用いて前記二酸ィ匕珪素被膜を形成することを特徴と するグラビア製版ロール。
[3] 版母材を準備する工程と、
該版母材の表面に銅メツキ層を形成する銅メツキ工程と、
該銅メツキ層の上にペルヒドロポリシラザン溶液を塗布してペルヒドロポリシラザン塗 布層を形成するペルヒドロポリシラザン塗布層形成工程と、
レーザーアブレーシヨンによって該ペルヒドロポリシラザン塗布層にグラビアセルを 形成するグラビアセル形成工程と、
該ペルヒドロポリシラザン塗布層を過熱水蒸気によって加熱処理して二酸化珪素被 膜とする二酸化珪素被膜形成工程と、
を含むことを特徴とするグラビア製版ロールの製造方法。
[4] 版母材を準備する工程と、
該版母材の表面に銅メツキ層を形成する銅メツキ工程と、
該銅メツキ層の上にペルヒドロポリシラザン溶液を塗布してペルヒドロポリシラザン塗 布層を形成するペルヒドロポリシラザン塗布層形成工程と、
レーザーアブレーシヨンによって該ペルヒドロポリシラザン塗布層のグラビアセル形 成部分の除去を行うペルヒドロポリシラザン塗布層除去工程と、 残存した該ペルヒドロポリシラザン塗布層を過熱水蒸気によって加熱処理して二酸 化珪素被膜とする二酸化珪素被膜形成工程と、
該ニ酸化珪素被膜の存在しないグラビアセル形成部分の該銅メツキ層の除去を行 うことによってグラビアセルを形成するグラビアセル形成工程と、
を含むことを特徴とするグラビア製版ロールの製造方法。
二酸化珪素被膜形成工程における加熱処理が、第 1次及び第 2次加熱処理を含 む複数段の加熱処理であり、該第 1次加熱処理の条件を 100°C〜170°C、 1分〜 30 分、及び該第 2次加熱処理の条件を 140°C〜200°C、 1分〜 30分とし、該第 2次カロ 熱処理の温度を該第 1次加熱処理の温度よりも高く設定することを特徴とする請求項 3又は 4記載のグラビア製版ロールの製造方法。
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