WO2006046277A1

WO2006046277A1 - ロボットのケーブル処置装置

Info

Publication number: WO2006046277A1
Application number: PCT/JP2004/015798
Authority: WO
Inventors: Keisuke Sadao; Kazuyuki Numata
Original assignee: Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha
Priority date: 2004-10-25
Filing date: 2004-10-25
Publication date: 2006-05-04

Abstract

支持筐体２により回動可能に支持されて旋回作動する旋回筐体６と、支持筐体２から旋回筐体６内部にケーブル１０を導入すると共に、支持筐体６と旋回筐体６とを旋回可能にする連結部材１２と、を備えたロボットのケーブル処置装置において、連結部材１２は、外郭体１３と該外郭体１３に設けられたケーブル１０が導入される溝１９とを有し、外郭体１３は、旋回筐体６に連結されると共に、ケーブル１０が挿通され、旋回筐体６の軸心となる孔を有する環状板１４と、溝１９と孔とを連通すると共に、ケーブル１０の通路となる中空部１５と、旋回筐体６を旋回駆動する駆動部に連結される円板１６と、環状板１４と円板１６とを連通する螺旋状の柱部１８とを有し、溝１９は、外郭体１３の外部から中空部１５に通じており、外郭体１３の側面に沿って螺旋状に連続して形成されている、ロボットのケーブル処理装置。

Description

ロボットのケーブル処置装置

技術分野

[0001] 本発明は産業用ロボットに関し、特に信号や電力を供給するためのケーブルを配設するための構造に関するものである。

背景技術

[0002] 従来、下記特許文献 1に記載のロボットのケーブル処置装置が知られている。かかるロボットのケーブル処置装置は、円筒状の支持筐体から、この支持筐体により回動可能に支持されて旋回作動する旋回筐体内部にケーブルを導入する連結部材を備えた産業用ロボットのケーブル処理装置において、該連結部材は、ケーブルが挿通される中空部を有し、旋回筐体に連結される環状板と、旋回筐体を旋回駆動する駆動部に連結される円板と、これら環状板と円板とを側面からみてコ字状に接続して回動角に対応する開口部を形成する直線状の柱部を備え、前記開口部よりケーブルを導入して、環状板の旋回軸心線をケーブル通路としたものである。

[0003] このように構成されたロボットのケーブル処置装置によれば、旋回筐体とこれを旋回駆動する駆動部との間に側面よりみてコ字状をなす柱部を設け、柱部の側部開口方向よりケーブルを導入して、上部の環状板の旋回軸心線となる中空部を通路として旋回筐体内部に導くものである。

[0004] 特許文献 1：日本国特公平 3— 17635号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0005] しかし、上記ロボットのケーブル処理装置では、旋回筐体が反時計方向に回動すると、連結部材の柱部 205は図 5(b)に示すように、図 5(a)を基準として 180° 未満の旋回で、ケーブルと柱部 205が当接する。一方、旋回筐体 6が時計方向に回動すると、連結部材の柱部 205は図 5(b)に示すように、図 5(a)を基準として 180° 未満の旋回で、ケーブル 10と柱部 205が当接する。この当接により、旋回筐体 6と支持筐体との回動角度が 360° よりも小さくなつていた。ここで、上記回動角度を大きくしょうとすると、柱部 205を細くすることが考えられる力余り細くすると、柱部 205の強度が不十分になるという問題点があつた。

[0006] 本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、支持筐体と旋回筐体の回動可能範囲を連結部材の柱部に影響をうけずに、回動可能範囲を拡大し得る口ボットのケーブル処理装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0007] 第 1の発明に係るロボットのケーブル処理装置は、支持筐体と、この支持筐体により回動可能に支持されて旋回作動する旋回筐体と、前記支持筐体から前記旋回筐体内部にケーブルを導入すると共に、前記支持筐体と前記旋回筐体とを旋回可能にする連結部材と、を備えたロボットのケーブル処置装置において、前記連結部材は、外郭体と該外郭体に設けられた前記ケーブルが導入される溝とを有し、前記外郭体は、前記旋回筐体に連結されると共に、前記ケーブルが挿通され、前記旋回筐体の軸心となる孔を有する環状板と、前記溝と前記孔とを連通すると共に、前記ケーブルの通路となる中空部と、前記旋回筐体を旋回駆動する駆動部に連結される円板と、前記環状板と前記円板とを連通する螺旋状の柱部とを有し、前記溝は、前記外郭体の外部から前記中空部に通じており、前記外郭体の側面に沿って螺旋状に連続して形成されている、ことを特徴とするものである。

ここで、溝の螺旋状には、一様な傾斜で設けられた溝のみでなぐ急な傾斜、緩やかな傾斜の組合せを含める。

[0008] 第 2の発明に係るロボットのケーブル処理装置は、溝の一端部から溝の他端部まで支持筐体と旋回筐体との回動角度で 360° 以上である、ことを特徴とするものである

[0009] 第 3の発明に係るロボットのケーブル処理装置は、溝の壁面には、榭脂コーティングされている、ことを特徴とするものである。

[0010] 第 4の発明に係るロボットのケーブル処理装置は、前記環状板の孔にネジを形成し、該ネジに螺合すると共に、前記ケーブルを挿通される中空部を有するケーブル螺合部材と、該螺合部材に前記ケーブルを固定する固定手段と、を備えたことを特徴とするものである。発明の効果

[0011] 第 1の発明によれば、旋回筐体が旋回すると、連結部材も旋回し、ケーブルが螺旋状の溝の一端部から他端部に向かって移動する。

旋回筐体の回動角度が最大値に達すると、ケーブルが螺旋状の溝の他端に移動する。つまり、旋回筐体の旋回によりケーブルが連続的に形成された螺旋状の溝を移動する。したがって、支持筐体と旋回筐体の回動可能範囲が連結部材の柱部の影響をうけることなぐ簡易に回動角度を拡張できる。

[0012] 第 2の発明によれば、旋回筐体の回動角度を連結部材の柱部の影響をうけることなく

、ほぼ 360° 以上にすることができる。

[0013] 第 3の発明によれば、ケーブルが外郭体に形成された溝内を移動する際に、ケープルと榭脂コーティングとが接触することにより、ケーブルの外皮の磨耗を減少することができる。

[0014] 第 4の発明によれば、旋回筐体の旋回に伴って、連結部材のネジに螺合されたケーブル螺合部材が回転軸方向に直動運動する。このため、旋回筐体の旋回に伴い、ケ一ブルもケーブル螺合部材を介して直動運動する。したがって、ケーブルが連結部材の溝の壁面に押圧されに《なる。このため、連結部材の溝の大きさを小さくでき、ケーブルの外皮の磨耗をより一層減少できる。

図面の簡単な説明

[0015] [図 1]本発明の一実施例によるロボットのケーブル処理装置の正面断面図である。

[図 2]図 1に示すケーブル処理装置に用いられて、る連結部材の斜視図である。

[図 3]図 2に示す連結部材の展開図である。

[図 4]本発明の他の実施例によるケーブル処理装置の断面図である。

[図 5]従来の連結部材の横断面図 (a)、（b)である。

符号の説明

[0016] 2支持筐体、 6旋回筐体、 10ケーブル、 13外郭体、 14環状板、 15中空部、 16 円板、 18柱部、 19溝。

発明を実施するための最良の形態 [0017] 実施の形態 1

本発明の一実施例を図によって説明する。図 1は本発明の一実施例によるケーブル処理装置の正面断面図、図 2は本発明の一実施例によるケーブルを挿通する連結部材の斜視図である。

図 1及び図 2において、支持筐体 2の内部にモータ受け部 2aが設けられフランジ 5を介してモータ 4が固定されている。該フランジの上部には、旋回筐体 6の駆動部となる減速機構 8を備え、該減速機構 8の上方に取付けた連結部材 12を介して旋回筐体 6 を回転駆動するように形成されている。支持筐体 2の開口上部にベアリング 31を介して回動可能に支持されて旋回筐体 6及び連結部材 12を作動するように形成されている。連結部材 12の下部には、ベアリング 33を介して連結部材 12及び駆動部が支持筐体 2に対して回動可能なように形成されて!、る。

そして、信号、電力を送るケーブル 10が連結部材 12の溝 19から挿入されて旋回筐体 6の軸心線を通り、連結部材 12の環状板 14の孔 14eから旋回筐体 6の内部に配線されて、旋回筐体 6の内部に固定されている。

[0018] 連結部材 12は、金属製で、外郭体 13と該外郭体 13に設けられた溝 19とを有し、外郭体 13は、旋回筐体 6に連結されると共に、ケーブル 10が挿通されると共に、中心が旋回筐体 6の軸心と一致する孔 14eを有する環状板 14と、溝 19と環状板 14の孔 1 4eとを連通すると共に、ケーブル 10の通路となる中空部 15と、旋回筐体 6を旋回駆動する駆動部に連結される円板 16と、環状板 14と円板 16とを連通する螺旋状の柱部 18とを有している。

[0019] 環状板 14には、複数の孔 14aが設けられ、リング状の蓋 41を用いて該孔 14aにより旋回筐体 6の下端部に固定される。円板 16にも複数の孔が設けられ、該孔により減速機構 8に固定される。

[0020] 溝 19は、外郭体 13の外部から中空部 15に通じており、ケーブル 10が導入され、外郭体 13の側面に沿って螺旋状に連続して形成されると共に、溝 19の一端部力も溝 1 9の他端部まで旋回筐体 6と支持筐体 2との回動角度で 360° に形成されている。連結部材 12を図 2に示す基準線力切断して展開した図 3により説明すると、溝 19の一端部には、基準線よりも外側にケーブル 10の太さ分の溝が形成され、溝 19の他端部には、基準線よりも内側にケーブル 10の太さ分の溝が形成されている。これにより、ケーブル 10の太さの 2倍を回動角度に換算した換算値を 360° に加えた値以上である。

上記のように、旋回筐体 6と支持筐体 2との回動角度を 360° 以上にするには、少なくとも連結部材 12周りを一周させて、さらにケーブル 10の太さの 2倍となる幅の溝 1 9を形成する必要がある。

溝 19の大きさは、ケーブル 10が挿入できると共に、連結部材 19の回動に伴うケーブル 10の移動によって、ケーブル 10が溝 19の壁面に押圧力を抑えるために、ケーブル 10の直径よりも少し大きく形成されている。

[0021] 溝 19の形状は、旋回筐体の旋回によりケーブル 10が連続的に溝 19を滑らかに移動できると共に、ケーブル 10が柱部 18に当接しなようにする点で螺旋状が好ましい。また、溝 19と隣り合う溝 19との軸線上の上部溝と下部溝との間に形成される柱部 18の長さは、連結部材 12の強度等によって決められる。溝 19の壁面には、 0. 5mmの榭脂コーティング層 21が施されている。ケーブル 10を損傷しないようにするためである。榭脂はナイロンが好ましい。

[0022] 次に、上記のように構成されたケーブル処理装置の動作を図 1から図 3を参照して説明する。いま、モータ 4に電源が投入されると、減速機構 8が連結部材 12を介して旋回筐体 6が時計方向に回動する。連結部材 12の中空部 15に配置されたケーブル 1 0が旋回軸心上を維持しながら、この回動に対応してケーブル 10は、連結部材 12における螺旋状の溝 19の一端部力も徐々に、下降して滑らかに移動する。やがて回動角度が 360° に達すると、螺旋状の溝 19の他端部に移動する。

一方、旋回筐体 6が反時計方向に回動する。この回動に対応してケーブル 10は、連結部材 12における螺旋状の溝 19の他端部から徐々に、上昇して移動する。やがて回動角度が 360° に達すると、螺旋状の溝 19の一端部に滑らかに移動する。

[0023] 上記ケーブルの処理装置 1では、モータ 4の駆動により連結部材 12が回動することにより旋回筐体 6の旋回して、ケーブル 10が連続的に形成された螺旋状の溝 19を移動する。つまり、旋回筐体 6の回動可能範囲は、連結部材 12の外郭体 13周りに形成された溝 19の長さにより決定する。連結部材 12の柱部 18により旋回筐体 6の回動可能範囲が決定されない。

連結部材 12の螺旋状に形成された柱部 18の影響を受けずに、旋回筐体 6の旋回により連結部材 12が回動し、ケーブル 10が螺旋状の溝 19を滑らかに移動できる。旋回筐体 6の回動可能角度を連結部材 12の柱部 18により制限されにくい効果がある。し力も、連結部材 12の溝 19を螺旋状に形成しているので、ケーブル 10が滑らかに溝 1 9内を移動できる。

[0024] 上記ケーブルの処理装置 1では、連結部材 12の溝 19の壁面には、榭脂コ一ティング 21を施しているので、ケーブル 10が連続的に形成された螺旋状の溝 19を移動しても、ケーブル 10が磨耗しにくい。

[0025] 上記ケーブルの処理装置 1では、支持筐体 2と旋回筐体 6との回動角度は、 360° に、ケーブル 10の太さの 2倍を回動角度に換算した換算値を加えた値以上である。したがって、旋回筐体 6の回動角度を 360° 以上にできる。

[0026] なお、上記ケーブルの処理装置 1では、連結部材 12の螺旋状の溝 19には、図 3に示す展開図における傾斜が一定のみではなぐ傾斜が異なるものも含む。

また、連結部材 12は、環状板 14、柱部 18、円板 16を一体の外郭体で成した力各部を別部材にしても良い。

[0027] 実施の形態 2.

本発明の他の実施例を図 4に示すケーブル処理装置の断面図である。図 4において、図 1と同一符号は同一又は相当部分を示し、説明を省略する。

図 4において、ケーブル処理装置は、リング状の蓋 141には、中空内側にネジ孔が設けられている。該ネジ孔に螺合するネジ 103mが設けられると共に、ケーブル 10を揷通される中空部 103eを有するケーブル螺合部材 103と、該ケーブル螺合部材 103 にケーブル 10を固定する固定手段とを備えている。

固定手段は、リング状の蓋 141とケーブル螺合部材 103との結合部に設けられた溝にリング状の弾性部材 153を固定して、弾性部材 153によりケーブル 10を固定している。

[0028] 次に、上記のように構成されたケーブル処理装置の動作を図 4を主に参照して説明する。いま、モータ 4に電源が投入されると、減速機構 8を介して連結部材 12を介して旋回筐体 6が時計方向に回動する。この回動に対応してケーブル螺合部材 103が直動の下方向に移動する。同時に、ケーブル 10が連結部材 12における螺旋状の溝 19の一端部力も徐々に、下降して滑らかに移動する。やがて回動角度が 360° に達すると、螺旋状の溝 19の他端部に移動する。

一方、旋回筐体 6が反時計方向に回動する。この回動に対応してケーブル螺合部材 103が直動の上方向に移動する。同時に、この回動に対応してケーブル 10が連結部材 12における螺旋状の溝 19の他端部から徐々に、上昇して移動する。やがて回動角度が 360° に達すると、螺旋状の溝 19の一端部に滑らかに移動する。

[0029] 上記ケーブルの処理装置 101では、ケーブル螺合部材 103の直動方向と連結部材 12の溝 19にケーブル 10が移動する方向とがー致するので、ケーブル 10が連結部材 12の溝 19の壁面に接触しにくくなる。したがって、ケーブル 10の外皮の磨耗が減少する。

[0030] 上記ケーブルの処理装置 101では、ケーブル 10が連結部材 12の溝 19の壁面に接触しに《なるので、連結部材 12の溝 19の大きさをケーブル 10よりも少し大きくすれば足りる。したがって、連結部材 12の縦方向の長さを実施例 1に比較して短くできる

[0031] 上記ケーブルの処理装置 101では、連結部材 12の孔 14eにネジが設けられたが、連結部材 12の環状板 14に別の円筒部材を、円筒部材の中空部中心と孔 14eとの中心とがー致するように固定して、該円筒部材の中空部にネジを設けて、該ネジにケーブル螺合部材 103を螺合させても良ヽ。

産業上の利用可能性

[0032] 本発明に係るケーブルの処理装置は、ロボットのケーブル処理に適している。

Claims

請求の範囲

[1] 支持筐体と、

この支持筐体により回動可能に支持されて旋回作動する旋回筐体と、

前記支持筐体から前記旋回筐体内部にケーブルを導入すると共に、前記支持筐体と前記旋回筐体とを旋回可能にする連結部材と、を備えたロボットのケーブル処置装

¾【こ; i l /、て、

前記連結部材は、外郭体と該外郭体に設けられた前記ケーブルが導入される溝とを有し、

前記外郭体は、前記旋回筐体に連結されると共に、前記ケーブルが挿通され、前記旋回筐体の軸心となる孔を有する環状板と、前記溝と前記孔とを連通すると共に、前記ケーブルの通路となる中空部と、前記旋回筐体を旋回駆動する駆動部に連結される円板と、前記環状板と前記円板とを連通する螺旋状の柱部とを有し、

前記溝は、前記外郭体の外部から前記中空部に通じており、前記外郭体の側面に沿って螺旋状に連続して形成されてヽる、

ことを特徴とするロボットのケーブル処理装置。

[2] 前記溝の一端部から前記溝の他端部まで前記支持筐体と前記旋回筐体との回動角度で 360° 以上である、

ことを特徴とする請求の範囲 1に記載のロボットのケーブル処理装置。

[3] 前記溝の壁面には、榭脂コーティングされている、

ことを特徴とする請求の範囲 1又は 2に記載のロボットのケーブル処理装置。

[4] 前記環状板の孔にネジを形成し、

該ネジに螺合すると共に、前記ケーブルを挿通される中空部を有するケーブル螺合部材と、

該螺合部材に前記ケーブルを固定する固定手段と、

を備えたことを特徴とする請求の範囲 1に記載のロボットのケーブル処理装置。