明 細 書 発生回路とこのタイミング発生回路を備えた半導体試験装置 技術分野
本発明は、 半導体試験装置において被試験デバイスに印加する信号波形のタイ ミング生成を行うタイミング発生回路 (Timing Generator: T G) に関し、 特 に、 所定のタイミングデ一夕を格納したタイミングメモリの構成を変えることな く、 タイミングエッジの最大遅延量を大きく したり、 タイミングセッ ト (Timing Set: T S ) 数を増加させることができ、 一種類のハードウェア構成 により複数種類の T Gを実現し、 口一コストなデバイス測定が可能となる半導体 試験装置に好適なタイミング発生回路に関する。 背景技術
一般に、 半導体試験装置は、 試験対象となる半導体デバイス (Device Under Test: D UT) へ試験パターン信号を入力し、 D UTから出力される応答信号を 期待値パターン信号と比較してその一致, 不一致を判定することにより D U Tを 試験している。 そして、 このような半導体試験装置では、 通常、 D UTに対して 所定のタイミングで試験信号を印加するために、 D UTに印加する波形のタイミ ング生成を行うタイミング発生回路 (T G) が備えられている。
第 1 0図は、 一般的な半導体メモリ試験装置の基本構成を示すブロック図であ る。
同図に示すように、 メモリ試験装置は、 タイミング発生回路 (タイミング発生 器: T G) 1 , パターン発生器 2, 波形整形器 3 , 論理比較器 4 , 不良解析メモ リ部 5を備え、 被試験メモリ Mの試験装置を構成している。
夕イミング発生回路 1は、 半導体メモリ試験装置における基準クロックを発生 する。
パターン発生器 2は、 タイミング発生回路 1で発生される基準クロックに従い、 試験対象となる被試験メモリ Mに与えられるアドレス信号, 試験パターンデータ, 制御信号と論理比較器 4に与えられる期待値データを発生する。
パターン発生器 2から出力されたアドレス信号, 試験パターンデータ, 制御信 号は、 波形整形器 3に入力されて波形整形され、 被試験メモリ Mに印加される。 被試験メモリ Mでは、 与えられた制御信号に基づきデータ信号の書込み又は読 出しの動作が行われ、 印加されたァドレスからデータが読み出されるとともに、 印加された書込みデータが当該アドレスに書き込まれる。 被試験メモリ Mから読 み出されたデータは、 応答信号として出力され、 論理比較器 4に与えられる。 論理比較器 4は、 被試験メモリ Mからの応答信号と、 パターン発生器 2で発生 された期待値データが入力されると、 両データを比較して、 その一致, 不一致を 検出する。 これによつて、 試験メモリ 1 1 0の良否判定が行われる。
不良解析メモリ部 5は、 被試験メモリ Mからの応答信号と期待値データが不一 致の場合にフェイルデータが入力される。 フェイルデータは、 パターン発生器か ら出力されるァドレス信号に対応するメモリセルに格納される。 不良解析メモリ 部 5に格納されたフェイルデータは、 別途読み出されて所定の不良解析に用いら れる。 第 1 1図は、 以上のような半導体試験装置に備えられる従来のタイミング発生 回路の詳細を示すブロック図である。
同図に示すように、 従来のタイミング発生回路 (タイミングエッジ生成部) は、 所定のタイミングデータ (例えば基準クロックの遅延デ一夕) を格納した夕イミ ングメモリ ( T MM) 1 1 0と、 タイミングデ一夕が示す所定の夕ィミングでパ ルス信号を出力するためのダウンカウンタ 1 2 0と、 ダウンカウン夕 1 2 0に口 —ド信号を入力するカウン夕ロードィネーブル選択回路 1 3 0を備えている。 このような従来のタイミング発生回路では、 タイミングメモリ 1 1 0に格納さ れたタイミングデー夕がダウンカウンタ 1 2 0にセットされるとともに、 カウン 夕ロードイネ一ブル選択回路 1 3 0のロード信号によりセットされたタイミング デ一夕がロードされることで、 タイミングデータがダウンカウン夕 1 2 0におい て C L K信号に同期して 1ずつ減数される。
そして、 ダウンカウントされたタイミングデ一夕が " 0 " になると、 ダウン カウン夕 1 2 0からパルス信号 ( "A L Lゼロ" 信号) が出力される。 このパ ルス信号が、 図示しないパターン発生器等にタイミング信号として入力される。
具体的に、 このようなタイミング発生回路を半導体試験装置で実際に動作させ る場合には、 TMM 1 0の列方向ァドレス (第 1 1図に示す Adr: 0〜Adr: n 一 1 ) のいずれか 1個を指定することにより、 当該アドレスに格納されている行 方向ビット幅 (第 1 1図に示す例では b 0〜b m— 1の mビット) のデータをダ ゥンカウンタ 2 0にセットし、 カウン夕ロードィネーブル選択回路 1 3 0の口一 ド信号によってタイミングデータをロードし、 ダウンカウントさせることができ る。 このようにして、 従来のタイミング発生回路では、 TMMに所望のタイミン グを示すタイミングデ一夕を格納することで、 例えば C L K信号周期の任意の整 数倍の遅延時間で示されるタイミング信号が発生できるようになつていた。
なお、 タイミング発生回路は、 通常、 複数のダウンカウン夕が備えられるよう になっており、 例えば第 1 2図に示すように、 4相のダウンカウンタ 1 2 0 a〜 1 2 0 dが備えられるようになつている。 これにより、 一のダウンカウンタにお いてあるタイミング信号のダウンカウントが行われている間に、 次のタイミング 信号を他のダウンカウン夕に口一ドしてダウンカウントできるようになっている。 以上のように、 予め所定のタイミングデータを格納した TMMを備える従来の タイミング発生回路では、 メモリ (TMM) の行方向ピット幅のタイミングデ一 夕を、 メモリの列方向アドレス分のタイミングセット数だけ設定できるようにな つている。
しかし、 このように TMMのビット幅 (行方向) によって遅延量が決定される (例えば 2 0ビット幅で 1 6 s以下等) 従来のタイミング発生回路では、 そ れ以上に長い遅延量に対応させるためには、 TMMのメモリ構成を変更し、 行方 向のビット幅を追加するとともに、 次段のダウンカウン夕の 1相当たりのビット 数を追加する必要があった。 このため、 遅延量を長くしょうとすると、 タイミン グエッジ生成部の回路規模が莫大に増加してしまい、 タイミング発生回路のゲ一 トアレイコストが大きくなるという問題が発生した。
同様に、 TMMに設定されるタイミングセッ卜 (T S ) 数についても、 列方向 のアドレス数に固定されており、 メモリ構成を変えない限りタイミングセット数 を増加させることができないという問題もあつた。
本発明は、 このような従来の技術が有する問題を解決するために提案されたも
のであり、 夕イミングデータを格納したタイミングメモリの構成を変えることな く、 最大遅延量を大きくしたり、 タイミングセット数を増加させることができ、 一種類のハードウェア構成により複数種類の T Gを実現し、 口一コストなデバイ ス測定が可能となるタイミング発生回路及びこのタイミング発生回路を備える半 導体試験装置の提供を目的とする。 発明の開示
上記目的を達成するため、 本発明のタイミング発生回路は、 所定のタイミング デー夕を格納したタイミングメモリと、 前記タイミングメモリから出力される夕 ィミングデ一夕をロードし、 当該タイミングデータが示すタイミングでパルス信 号を出力するカウンタと、 を備えたタイミング発生回路であって、 前記タイミン グメモリのメモリ領域を分割し、 分割されたメモリ領域から出力される一又は複 数のタイミングデータを選択し、 選択された一又は複数のタイミングデータを前 記カウンタにロードすることにより当該一又は複数のタイミングデ一夕で示され る一のタイミングのパルス信号を出力させる口一ドデ一夕切替手段を備える構成 としてある。
このような構成からなる本発明のタイミング発生回路によれば、 口一ドデータ 切替手段により、 所定のタイミングデ一夕を格納したタイミングメモリのメモリ 領域をアドレス方向 (メモリ列方向) やデータのビット幅方向 (メモリ行方向) に分割することができる。 そして、 分割されたタイミングデータを選択してカウ ン夕にロードすることにより、 分割された一又は複数のタイミングデータで示さ れる一のタイミングのパルス信号を出力させることができる。
これにより、 タイミングメモリの回路構成を変えることなく、 最大遅延量を大 きくしたり、 タイミングセット数を増加させることが可能となり、 各 I Cテスタ (半導体試験装置) に最適な機能を備えたタイミング発生回路を低コス卜で容易 に得ることができ、 汎用性, 拡張性に優れたタイミング発生回路を実現すること ができる。 そして、 本発明のタイミング発生回路は、 前記ロードデータ切替手段が、 切替 により、 前記タイミングメモリのメモリ領域をアドレス方向で分割し、 分割され
たメモリ領域から出力される複数の各タイミングデータをデータビット幅方向に つなげて一のタイミングデータとして前記カウン夕にロードする構成としてある。 具体的には、 前記ロードデータ切替手段が、 切替により前記タイミングメモリ の一又は複数のァドレスを指定し、 該当する一又は複数の各ァドレスに格納され た一又は複数のタイミングデータを出力させるアドレス選択回路と、 切替により、 前記タイミングメモリから一のタイミングデータが出力されるときには当該一の タイミングデータをそのまま一のカウン夕にロードするとともに、 前記タイミン グメモリから複数のタイミングデータが出力されるときには当該複数のタイミン グデ一夕をカスケードした複数のカウン夕にロードすることにより、 前記一又は 複数のタイミングデータで示される一のタイミングのパルス信号を出力させる口 ードデータ切替回路と、 を備える構成としてある。
さらに、 前記アドレス選択回路が、 切替により、 指定された 1個のアドレスを 分割することにより N個 (Nは自然数) のアドレスを指定し、 前記タイミングメ モリから N個のタイミングデ一夕を出力させ、 前記ロード切替回路が、 切替によ り、 前記 N個のタイミングデータをカスケ一ドした N個のカウンタに口一ドする ことにより、 N個のタイミングデ一夕で示される 1個のタイミングのパルス信号 を出力させる構成としてある。 .'
このような構成からなる本発明のタイミング発生回路によれば、 タイミングメ モリのメモリ領域をァドレス方向に分割することができ、 一のァドレスを指定し て複数のタイミングデ一夕を出力させることができる。 そして、 この複数のタイ ミングデ一夕をカウン夕にカスケードにロードすることにより、 例えばビット幅 が 2倍のタイミングデータが示す夕イミングでパルス信号を出力させることがで さる。
これにより、 タイミングメモリの回路構成を変えることなく、 最大遅延量を大 きくすることができ、 各 I Cテスタに最適な最大遅延量を低コストで容易に得る ことができる。 一方、 本発明のタイミング発生回路は、 前記ロードデータ切替手段が、 切替に より、 前記タイミングメモリのメモリ領域をデ一タビット幅方向で分割し、 分割 されたメモリ領域から出力される各タイミングデー夕のうち一のタイミングデー
夕を選択して前記カウン夕にロードする構成とすることができる。
具体的には、 前記ロードデータ切替手段が、 指定された前記タイミングメモリ の一のァドレスに格納されたタイミングデータを複数のタイミングデ一夕に分割 し、 切替により、 分割された複数のタイミングデータを出力させ、 又は分割され た複数のタイミングデ一夕のうち一のタイミングデータを出力させるデータ分割 回路と、 .切替により、 前記タイミングメモリから分割された複数のタイミングデ 一夕が出力されるときには当該複数のタイミングデータをカスケードした複数の カウンタに口一ドするとともに、 前記タイミングメモリから分割された一のタイ ミングデ一夕が出力されるときには当該一のタイミングデータをそのまま一の力 ゥン夕にロードすることにより、 前記分割された複数又は一のタイミングデータ で示される一のタイミングのパルス信号を出力させる口一ドデ一夕切替回路と、 を備える構成とすることができる。
また特に、 前記デ一夕分割回路が、 指定された 1個のアドレスに格納される 1 個のタイミングデ一夕を N個に分割して入力するとともに、 当該 N個に分割され たタイミングデータの一部又は全部を指定して出力させ、 前記ロード切替回路が、 前記 N個に分割された各タイミングデ一夕を対応する N個のカウン夕にロードす ることにより、 ーァドレスにつき N個のタイミングデータで示されるタイミング のパルス信号を出力させる構成とすることができる。
このような構成からなる本発明のタイミング発生回路によれば.、 タイミングメ モリのメモリ領域をデータのビット幅方向に分割することができ、 一のタイミン グデ一夕から複数のタイミングデータを出力させることができる。 そして、 この 複数のタイミングデ一夕の中から一のタイミングデ一夕を選択することにより、 例えばァドレス深さが 2倍のデータセット数のタイミングデータを出力させるこ とができる。
これにより、 タイミングメモリの回路構成を変えることなく、 タイミングセッ ト数を増加させることができ、 各 I Cテス夕に最適なタイミングセット数を備え たタイミング発生回路を低コストで容易に得ることができる。 そして、 本発明に係るタイミング発生回路を備えた半導体試験装置は、 試験対 象となる被試験デバイスに所定の試験パターン信号を入力し、 この被試験デバィ
スから出力される応答出力信号を所定の期待値パターン信号と比較することによ り、 当該被試験デバイスの良否を判定する半導体試験装置であって、 前記試験パ ターン信号の基準ク口ック信号を所定時間遅延させた遅延ク口ック信号として出 力するタイミング発生回路を備え、 このタイミング発生回路が本発明の上述した いずれかのタイミング発生回路によって構成してある。
このような構成からなる本発明のタイミング発生回路を備えた半導体試験装置 によれば、 タイミングメモリに格納されたタイミングデータは、 本発明に係る夕 ィミング発生回路によって、 所定のタイミングデータを格納したタイミングメモ リのメモリ領域がアドレス方向 (メモリ列方向) やデータのビット幅方向 (メモ リ行方向) に分割される。 そして、 分割されたタイミングデ一夕が組み合わされ て所定の遅延量やタイミングセット数のタイミングデータとして取得され、 所望 のタイミングを示すパルス信号として出力されることになる。
これにより、 タイミングメモリの回路構成を変えることなく、 最大遅延量を大 きくしたり、 タイミングセット数を増加させることができ、 試験対象となる各 I Cに最適なタイミングデータを低コストで容易に得ることが可能となる、 汎用性, 拡張性に優れた半導体試験装置を実現することができる。 図面の簡単な説明
第 1図は、 本発明の第一実施形態に係るタイミング発生回路のタイミングエツ ジ生成部を示す回路ブロック図である。
第 2図は、 第 1図に示すタイミングエツジ生成部のタイミングメモリにおける タイミングデ一夕長の切替えを概念的に示す説明図である。
第 3図は、 第 1図に示すタイミングエッジ生成部のダウンカウン夕の詳細を示 す回路ブロック図である。
第 4図は、 本発明の第一実施形態に係るタイミング発生回路におけるモード切 替えによって得られるタイミングデー夕の詳細を示す表である。
第 5図は、 本発明の第二実施形態に係るタイミング発生回路のタイミングメモ リにおけるタイミングセット数の切替えを概念的に示す説明図である。
第 6図は、 本発明の第二実施形態に係るタイミング発生回路のタイミングメモ リの内部構成を示す回路ブロック図である。
第 7図は、 本発明の第二実施形態に係るタイミング発生回路のダウンカゥンタ の詳細を示す回路ブロック図である。
第 8図は、 本発明の第二実施形態に係るタイミング発生回路の変更例を概念的 に示す説明図であり、 タイミングメモリのメモリ領域をデータビット幅方向に不 均等に分割した場合である。
第 9図は、 本発明の第二実施形態に係るタイミング発生回路の変更例を概念的 に示す説明図であり、 夕イミングメモリのメモリ領域をデ一夕ビット幅方向に均 等に 4分割した場合である。
第 1 0図は、 一般的な半導体メモリ試験装置の基本構成を示すブロック図であ る。
第 1 1図は、 従来のタイミング発生回路の詳細 (タイミングエッジ生成部) を 示す回路ブロック図である。
第 1 2図は、 第 1 1図に示すタイミングエッジ生成部のダウンカウンタの詳細 を示す回路プロック図である。 発明を実施するための最良の形態
以下、 図面を参照して、 本発明に係るタイミング発生回路の好ましい実施形態 について説明する。
[第一実施形態]
まず、 本発明のタイミング発生回路の第一実施形態について、 第 1図〜第 4図 を参照して説明する。
第 1図は、 本発明の第一実施形態に係るタイミング発生回路のタイミングエツ ジ生成部を示す回路プロック図である。
第 2図は、 第 1図に示すタイミングエッジ生成部のタイミングメモリにおける タイミングデ一夕長の切替えを概念的に示す説明図である。
第 3図は、 第 1図に示すタイミングエッジ生成部のダウンカウン夕の詳細を示 す回路ブロック図である。
これらの図に示す本実施形態のタイミング発生回路 (夕イミングエッジ生成 部) は、 第 1 0図に示したような半導体試験装置に備えられるようになつている。 半導体試験装置は、 試験対象となる半導体デバイス (D U T) へ試験パターン
信号を入力し、 DUTから出力される応答出力信号を所定の期待値パターン信号 と比較してその一致, 不一致を判定することで DUTの試験を行う装置である。 そして、 このような半導体試験装置には、 DUTに対して所定のタイミングで 試験信号を印加するために、 DUTに印加する波形のタイミング生成を行うタイ ミング発生回路 (TG) が備えられ (第 10図参照) 、 この TGとして、 本実施 形態に係る TG (タイミング発生回路) が備えられるようになつている。
第 1図に示すように、 本実施形態の TGは、 上述した従来の TGと同様、 所定 のタイミングデータ (例えば試験信号の基準クロックの遅延データ等) を格納し たタイミングメモリ (TMM) 10と、 TMM10から出力されるタイミングデ —夕をロードし、 タイミングデータが示すタイミングでパルス信号を出力する複 数のダウンカウン夕 20と、 ダウンカウンタ 20にロード信号を入力するカウン 夕ロードイネ一ブル選択回路 30を備えている。
TMM10は、 第 2図 (a) に示すように、 例えば総ビット数 mX nの複数 ビット出力 (mビット) メモリからなり、 mビット (bm— 1〜! 30) の夕イミ ングデー夕が各ァドレス (Adr: 0〜Adr: n— 1 ) に格納できるようになって いる。
そして、 この TMM10のメモリ領域が後述するロードデータ切替手段により 分割できるようなつており、 第 2図 (b) に示すように、 タイミングデータをデ 一夕ビット幅方向につなげて、 一のタイミングデ一夕としてより遅延量の大きい データを次段のダウンカウン夕 20にロードできるようになつている。
ダウンカウンタ 20は、 TMM10から出力されるタイミングデータがセット される mビットダウンカウンタからなり、 カウンタロードィネーブル選択回路 3 0の口一ド信号によってセットされたタイミングデータがロードされることによ り、 タイミングデータが示す値を CLK信号に同期して 1ずつ減数 (ダウンカウ ント) する。
そして、 ダウンカウントされたタイミングデ一夕が "0" になると、 ダウン カウンタ 20はパルス信号 ( "A 1 1ゼロ" 信号) を出力する。 このパルス信 号が図示しないパターン発生器等にタイミング信号として入力されて、 CLK信 号周期の任意の整数倍の遅延時間で示されるタイミング信号が発生されることに なる。
ここで、 本実施形態の T Gでは、 上述した従来の T Gと同様、 ダウンカウン夕 2 0が複数備えられるようになつており、 第 1図に示す例では、 4相のダウン力 ゥンタ 2 0 a〜 2 0 dが備えられるようになつている (第 3図参照) 。 そして、 4相のダウンカウンタ 2 0 a〜2 0 dの出力側には 4入力の O Rゲート 2 3が備 えられ、 4相のダウンカウン夕 2 0 a〜2 0 dからのパルス信号が順次取り込ま れるようになっている。
このように複数のダウンカウンタ 2 0 a〜2 0 nを備えることで、 一のダウン カウンタにおいてあるタイミング信号のダウンカウントが行われている間に、 次 のタイミング信号を他のダウンカウンタにロードしてダウンカウントすることが できる。
さらに、 本実施形態では、 複数 (4相) のダウンカウンタ 2 0 a〜2 0 dは、 口一ドデータ切替回路 5 0 (後述) を介して、 モード信号の切替により、 4個の ダウンカウン夕 2 0 a〜2 0 dを 2個ずつカスケード (2 0 aと 2 O b , 2 0 c と 2 0 d ) できるようになつている。
具体的には、 第 3図に示すように、 1相目のダウンカウンタ 2 0 aの C Oは、 モード信号の切替により 2相目のダウンカウンタ 2 0 bの C Iに入力されて両カ ゥンタ 2 0 a, 2 0 bはカスケードされる。 同様に、 3相目のダウンカウンタ 2 0 cの C Oは、 モード信号の切替により 4相目のダウンカウンタ 2 0 dの C Iに 入力されて、 両カウンタ 2 0 c, 2 0 dはカスケードされる。
このようにカスケードされた 2個のダウンカウンタ 2 0 a , 2 0 b又は 2 0 c, 2 0 dに TMM 1 0から 2個のタイミングデータがロードされることにより、 2 個のタイミングデ一夕で示される一のタイミングのパルス信号を出力できるよう になっている。
カスケ一ドされる 2個のダウンカウン夕 2 0 a, 2 0 b (又は 2 0 c, 2 0 d ) の出力側には、 第 3図に示すように、 ANDゲート 2 5 a (又は 2 5 b) が 備えられ、 2個のタイミングデ一夕で示される一のタイミングのパルス信号が出 力されるようになる。 また、 第 3図にように、 カスケードされる二組のダウン力 ゥン夕 2 0 a , 2 0 b及び 2 0 c , 2 0 dの出力側には 2入力の〇Rゲート 2 4 が備えられ、 二組のダウンカウンタ 2 0 a, 2 0 b及び 2 0 c, 2 0 dからのパ ルス信号が順次取り込まれるようになつている。
これにより、 本実施形態のダウンカウンタ 2 0では、 2個のタイミングデータ をデータビット幅方向につなげて、 より大きい遅延量を示すパルス信号を出力す ることができる。
そして、 本実施形態では、 TMM 1 0のメモリ領域を分割し、 分割されたメモ リ領域から出力される一又は複数のタイミングデータを選択し、 選択された一又 は複数の夕ィミングデー夕を複数のダウンカウン夕 2 0に口一ドすることにより、 ロードされた一又は複数のタイミングデータで示される一のタイミングでパルス 信号を出力させるロードデ一夕切替手段を備えている。
ロードデータ切替手段は、 モード信号の切替 ( "H" 又は " L " ) により、 TMM 1 0のメモリ領域をアドレス方向で分割し、 分割されたメモリ領域から出 力される複数の各タイミングデータをデータビット幅方向につなげて (第 2図参 照) 、 一のタイミングデータとしてダウンカウンタ 2 0にロードする手段である。 具体的には、 本実施形態のロードデータ切替手段は、 第 1図及び第 3図に示す ように、 アドレス選択回路 4 0と、 ロードデータ切替回路 5 0、 及びタイミング データ選択回路 6 0を備えて構成されている。
アドレス選択回路 4 0は、 切替により、 TMM 1 0の一又は複数のアドレスを 指定し、 該当する一又は複数の各ァドレスに格納された一又は複数のタイミング デ一夕を出力させるようになつている。
本実施形態では、 アドレス選択回路 4 0は、 第 1図に示すように、 モード信号 の切替により、 指定された 1個のアドレスを分割することにより N個 (Nは自然 数) のァドレスを指定し、 タイミングメモリから N個のタイミングデータを出力 させるようになっている。
より具体的には、 アドレス選択回路 4 0は、 モード信号の切替により、 TMM 1 0のアドレスを 1個又は 2個指定し、 該当するアドレスから 1個又は 2個の夕 イミングデ一夕を出力させるようになつている。
本実施形態では、 モード信号 "H" ( " 1 " ) を入力することにより有効ァ ドレスを 1 / 2にし、 2個のァドレスを同時にィネーブルにすることで、 1個の アドレスを 2個のアドレスに分割するようになつている。
このように有効ァドレスを 1 Z 2にして 1個のアドレスを 2個のアドレスに分 割するには、 アドレスの M S Bを "H "又は" L "に切り替えるセレクタを設
けることで容易に実現することができる。
なお、 アドレス選択回路 40は、 モード信号 "L" ( "0" ) を入力したと きには、 同一のァドレスが 2個指定されることになる。
ロードデータ切替回路 50は、 切替により、 TMM10から一のタイミングデ —夕が出力されるときには当該一のタイミングデ一夕をそのまま一のダウンカウ ン夕 20にロードするとともに、 TMM10から複数のタイミングデータが出力 されるときには当該複数のタイミングデータをカスケードした複数のダウンカウ ン夕 20にロードすることにより、 一又は複数のタイミングデータで示される一 のタイミングのパルス信号を出力させるようになつている。
具体的には、 ロードデ一夕切替回路 50は、 ァドレス選択回路 40に入力され るのと同じモード信号の切替により、 N個 (2個) のタイミングデータを、 カス ケ一ドした N個 (2個) のダウンカウンタ 20 a〜 20 nにロードして、 N個 (2個) のタイミングデータで示される 1個のタイミングのパルス信号を出力さ せるようになつている。
本実施形態では、 第 3図に示すように、 口一ドデ一夕切替回路 50はモード信 号で切り替えられる 3個のセレクタ 50 a, 50 b, 50 cからなつている。 セレクタ 50 a〜50 cは、 TMM10から 2個のタイミングデータが出力さ れるときには、 モード信号 "H" ( "1" ) が入力されて、 次段の 4個のダウ ンカウンタ 20 a〜20 dを 2個ずつカスケードに接続し (20 aと 20 b、 2 013と20 ) 、 当該 2個のタイミングデ一夕を、 カスケードされた各ダウン力 ゥンタ 20 a及び 20 b、 ダウンカウン夕 20 c及び 20 dにロードして、 一の タイミングのパルス信号を出力させる。
一方、 TMM10から 1個のタイミングデータが出力される場合には、 モード 信号 " L" ( "0" ) が入力されて、 1つ目のセレクタ 50 aを介して、 当該 1個のタイミングデータが 4個のダウンカウン夕 20 a〜20 dに順次所定の夕 イミングでセットされるようになる。 この場合には、 ダウンカウンタ 20 a〜2 0 dは、 上述した従来の TGの場合と同様に動作することになる (第 11図, 第 12図参照) 。
タイミングデータ選択回路 60は、 ロードデータ切替回路 50と、 ダウンカウ ン夕 20から出力される 1個又は 2個のタイミングデータに基づくパルス信号の
レずれかを選択するようになっている。
具体的には、 タイミングデータ選択回路 60は、 アドレス選択回路 40, ロー ドデ一夕切替回路 50に入力されるのと同じモ一ド信号によって切替可能なセレ ク夕からなり、 モード信号 "L" ( "0" ) のときには、 4相の各ダウンカウ ン夕 20 a〜20 dから順次出力されるパルス信号を選択, 出力する。 モード信 号 "H" ( "1" ) のときには、 カスケードされた 2個のダウンカウンタ 20 a, 2 Ob及び 20 c, 20 dから出力されるパルス信号を選択, 出力する。 次に、 以上のような構成からなる本実施形態に係るタイミング発生回路の動作 について、 図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、 TMM10のメモリ領域をそのまま使用してメモリの通常の ビット幅のタイミングデータを格納, 出力させる場合 (標準遅延モード) はモ一 ド信号を "L" に切り替え、 TMM10のメモリ領域を分割して 2個のデータ をつなげてより遅延量の大きいデ一夕を出力させる場合 (長遅延モード) はモ一 ド信号を "H" に切り替える。
モード切替は半導体試験装置を使用するユーザ等が、 試験する半導体等に応じ て任意に選択し、 予め切り替えることができる。
[標準遅延モード]
まず、 TMM10のメモリ領域をそのまま使用する標準遅延モードの場合は、 モード信号を "L" に設定する。 なお、 この場合には、 本実施形態の TGは上 述した従来の TGと同様に使用できることになる (第 11図, 第 12図参照) 。 アドレス選択回路 40は、 モード信号 "L" が入ると有効アドレスを 1Z2 にすることなく、 TMM10の 1個 (同一) のアドレスをイネ一ブルするので、 指定した 1個のァドレス (第 1図に示す ADR A又は ADR B) に対して所望の夕 イミングデータ (第 1図に示す mビットの WDT) を格納し出力させることがで さる。
T MM 10からは mビットのデ一タ (第 1図に示す DOUT A又は DOUT B) が出力され、 当該 mビットのデ一夕が次段のロードデータ切替回路 50及びダウ ンカウンタ 20 a〜20 dに入力される。
具体的には、 第 3図に示すように、 タイミングデータ (第 3図に示す D<m—
1. . . 0» は、 そのまま 1相目のダウンカウンタ 20 aと 3相目のダウン力 ゥンタ 20 cにセットされるとともに、 同一のデータ (第 3図に示す D<m— 1. . . 0» がロードデータ切替回路 50のセレクタ 50 aを介して 2相目の ダウンカウンタ 20 bと 4相目のダウンカウンタ 20 dにセッ卜される。
各ダウンカウン夕 20 a〜20 dにセットされたタイミングデータは、 カウン 夕ロードイネ一ブル選択回路 30のロード信号によりロードされることで、 各ダ ゥンカウンタ 20 a〜 20 dで CLK信号に同期して 1ずつ減数される。
そして、 ダウンカウントされたタイミングデータが " 0" になると、 各ダウ ンカウンタ 20 a〜 20 dからパルス信号 ( "ALLゼロ"信号) が出力され、 ORゲート 23を介してタイミングデータ選択回路 60で選択される。 このパル ス信号が、 図示しないパターン発生器等にタイミング信号として入力される。 このように標準遅延モードでは、 第 4図の表に示すように、 TMM10のメモ リ領域 (第 2図に示すメモリでは nXm) がそのまま使用されてデータが格納, 出力されることになるので、 使用できるタイミングデータは mビット幅のデ一夕 が nセットとなる。
また、 ダウンカウンタ 20 a~20 dは、 mビットダウンカウンタが 4相使用 され、 最大のタイミング遅延は [SysCLK (2m_ 1) , m= 1. . . m] とな る。
[長遅延モード]
次に、 TMM10のメモリ領域を分割してより遅延量の大きいデ一夕を使用す る長遅延モードの場合は、 モード信号を "H" に設定する。
アドレス選択回路 40は、 モード信号 "H" が入ると有効アドレスを 1/2 にして、 TMM10の 2個のアドレスをイネ一ブルする。 これにより、 指定した 2個のァドレス (第 1図に示す ADR A及び ADR B) に対して所望のタイミング データ (第 1図に示す mビットの WDT) を格納し出力させることができる。 これにより、 TMM10からは 2個のアドレスからそれぞれタイミングデータ が出力され (第 1図に示す DOUT A及び DOUT B) 、 2個の mビットのデ一タ が次段のロードデータ切替回路 50及びダウンカウンタ 20 a〜20 dに入力さ れる。
具体的には、 第 3図に示すように、 2個の mビットのタイミングデータのうち、
一方の mビットのデ一夕 (第 3図に示す Dく m_ 1. . . 0» がそのまま 1相 目のダウンカウンタ 20 aと 3相目のダウンカウンタ 20 cにセッ卜される。
2個の mピットのタイミングデータのうち、 もう一方の mビットのデータ (第 3図に示す D<2m_ l. . . m» は、 ロードデ一夕切替回路 50のセレクタ 50 aに入力され、 セレクタ 50 aを介して 2相目のダウンカウンタ 20 bと 4 相目のダウンカウンタ 20 dにセッ卜される。
そして、 各ダウンカウンタ 20 a〜20 dは、 第 3図に示すように、 モード信 号 " H" が入ることで、 1相目のダウンカウン夕 20 aの COが 2相目のダウ ンカウンタ 20 bの C Iに入力され、 同様に 3相目のダウンカウンタ 20 cの C 〇が 4相目のダウンカウンタ 20 dの C Iに入力され、 ダウンカウンタ 20 a, 20 b及びダウンカウンタ 20 c, 20 dがカスケードされる。
これにより、 2個のタイミングデータがデ一夕のビット幅方向につながれるこ とになり、 タイミングデ一夕は、 ビット幅が標準遅延モ一ドのビット幅 (mビッ ト) の 2倍 (2mビット) となる。
すなわち、 各ダウンカウン夕 20 a〜20 dにセットされたタイミングデ一夕 が力ゥンタロードィネーブル選択回路 30のロード信号によりロードされること で、 2個のタイミングデータがカスケ一ドされた 2個のダウンカウンタ 20 a, 20 b (又は 20 c, 20 d) でダウンカウントされる。 これにより、 標準遅延 モードの 2倍のビット幅で示される長遅延デー夕をカウントすることができる。 その後は、 標準遅延モードの場合と同様、 ダウンカウントされたタイミングデ 一夕が " 0" になると、 各ダウンカウン夕 20 a, 2 O b及び 20 c, 20 d からパルス信号 ( "A 1 1ゼロ" 信号) が出力され、 これが ANDゲート 25 a, 25 b及び ORゲート 24を介してタイミングデータ選択回路 60で選択さ れる。 このパルス信号が、 図示しないパターン発生器等にタイミング信号として 入力される。
このような長遅延モードでは、 第 4図の表に示すように、 TMM10のメモリ 領域を組み合わせた状態でデータが格納, 出力されることになるので (n/2 X 2 m) 、 使用できるタイミングデータは 2mビット幅のデータが nZ2セッ 卜となる。
また、 ダウンカウン夕 20 a〜20 dは、 2個のダウンカウン夕 20 a, 20
b (又は 20 c, 20 d) がカスケードされるので、 2mビットダウンカウンタ が 2相使用されることになり、 最大のタイミング遅延は [SysCLK (2M- 1) , l≤M≤2m] となる。 以上のようにして本実施形態のタイミング発生回路では、 総ビット数 mXn の複数ビット (mビット) 出力メモリ (TMM10) へのアクセスとして、 複数 のアドレスを一つのァドレスでアクセスし、 メモリセル数の増減を必要とするこ となく、 切替可能なフレキシブルな構成をモード信号という最小限の制御信号 (モード信号は少なくとも一本) とセレクタ回路で切替可能とすることができ、 一つのメモリ構成 (mXn) で実質的に複数のメモリ構成を実現することがで さる。
これにより、 従来の I Cテスタ (半導体試験装置) と同様のメモリ構成の TS 数, タイミングエッジ最大遅延の TGを使用して、 従来と同様のデバイスを試験 できるだけでなく、 従来の TGでは不可能であったローコストなデバイス測定も 可能となる。
すなわち、 本実施形態の TGによれば、 複数種類の TS数, タイミング最大遅 延量を有する、 特性の異なる TGを一体的に共存させて、 従来と同様の回路規模 で複数種の TG回路を実現することができる。
また、 このように従来の TG回路をそのまま使用して回路規模の増加を大幅に 抑制しながら容易に異種 TGを混在させることができる本実施形態の TGでは、 あらゆる I Cテスタで容易に実現が可能となる。 このため、 顧客毎に機能の最適 化の実現をローコストで実現できるため、 特に口一エンド向け I Cテス夕におい て非常に有益な T Gとして提供することができる。
なお、 本実施形態では、 従来 TGと比較して (第 1 1図参照) 、 システムバス のデータビット幅を mビットから 2mビットにする必要があるが、 これはデ一夕 ビットが許容される範囲内で実現可能であり、 回路規模の増大とはならない。 ま た、 回路構成によりシステムバスのデータビット幅を mビット以上にすることが 困難な場合には、 TMM10へのタイミングデータの書き込みを、 システムバス インタ一フヱイスが二度書き込みにいけば良く、 本実施形態の TGを実施するこ とができる。
以上説明したように、 本実施形態に係るタイミング発生回路によれば、 TMM 1 0のメモリ領域をアドレス方向に分割して、 一のアドレスを指定して複数の夕 イミングデ一夕を出力させることができる。
そして、 この複数のタイミングデータをダウンカウン夕 2 0にカスケードに口 ードすることにより、 例えばビット幅が 2倍のタイミングデータで示される長遅 延のタイミングでパルス信号を出力させることができる。
これにより、 TMM 1 0の回路規模を増大させることなく、 最大遅延量を大き くすることができ、 I Cテスタに最適な最大遅延量を低コストで容易に得ること ができる。
[第二実施形態]
次に、 本発明のタイミング発生回路の第二実施形態について、 第 5図〜第 7図 を参照して説明する。
第 5図は、 本発明の第二実施形態に係るタイミング発生回路のタイミングメモ リにおける夕ィミングセット数の切替えを概念的に示す説明図である。
第 6図は、 本実施形態に係るタイミング発生回路のタイミングメモリの内部構 成を示す回路ブロック図である。
第 7図は、 本実施形態に係るタイミング発生回路のダウンカウンタの詳細を示 す回路ブロック図である。
これらの図に示す本実施形態の T Gは、 上述した第一実施形態の変更実施形態 であり、 第一実施形態の T Gが TMM 1 0のメモリ領域をアドレス方向で分割し て複数のタイミングデータをデータビット幅方向につなげていたのに対して (第 2図参照) 、 本実施形態では、 TMM 1 0のメモリ領域をデータビット幅方向で 分割することにより、 使用できるタイミングデータの T S数を増加できるように したものである。
すなわち、 本実施形態の T Gは、 T MM 1 0のメモリ領域の分割方向 (ァドレ ス方向かデータビット幅方向か) を除いては、 基本的に第一実施形態で示した T G及び半導体試験装置と同様の構成とすることができる。 従って、 同様の構成部 分については適宜同一符号を付して詳細な説明は省略する。
第 5図に示すように、 本実施形態では、 ロードデータ切替手段が、 切替により、
TMM 1 0のメモリ領域をデータビット幅方向で分割し、 分割されたメモリ領域 から出力される各タイミングデータのうち一のタイミングデータを選択してダウ ンカウン夕 2 0にロードする構成になっており、 これによつて、 TMM 1 0のメ モリ構成を変えることなく、 使用できるタイミングデータのセット数 (T S数) が増加できるようになつている。
具体的には、 本実施形態のロードデータ切替手段は、 第 6図に示すデータ分割 回路 7 0と、 第 7図に示すロードデータ切替回路 5 0、 及びタイミングデータ選 択回路 6 0 (図示省略) を備えて構成されている。
本実施形態の TMM 1 0は、 第 6図に示すように、 メモリ領域がデ一夕ビット 幅方向で 2分割され、 M S B側のメモリ 1 0 aと L S B側のメモリ 1 0 bとで構 成されている。 そして、 この 2分割された TMM 1 0の両メモリ 1 0 a , 1 0 b にデータ分割回路 7 0を介してデータが書き込まれ、 1個又は 2個のタイミング データが読み出されるようになつている。
データ分割回路 7 0は、 指定された TMM 1 0の一のァドレスに格納された夕 イミングデ一夕を複数のタイミングデータに分割し、 切替により、 分割された複 数のタイミングデ一夕を出力させ、 又は分割された複数の夕ィミングデー夕のう ち一のタイミングデータを出力させるようになつている。
本実施形態では、 データ分割回路 7 0は、 指定された 1個のアドレスに格納さ れる 1個のタイミングデータを N個 (Nは自然数) に分割して入力するとともに、 当該 N個に分割されたタイミングデータの一部又は全部を指定して出力させるよ うになつている。
ここで、 デ一夕ビット幅方向に分割して各分割データにアドレスを割り当てよ うとすると、 必要となるアドレスビット数は下記の式で示すようになる。
アドレス数: n = 2 x
必要ァドレスビット数: X =log2 n
本実施形態では、 データビット幅方向にデ一夕を 2分割しているので、 ァドレ ス値を 1ビット増加させることで対応できるようになる。 このように、 本実施形 態におけるアドレス値の M S B (第 6図に示す Adr< x— 1 >) は、 タイミング データが分割された場合に各データのァドレスを示す場合にだけ使用されるァド レスビットとなる。
このようなデータ分割回路 70によれば、 必要となる最大アドレス数に応じた ァドレスビット数を予め用意することで、 2分割以上の任意の分割数に対応する ことが可能となる。
具体的には、 デー夕分割回路 70は、 M S B側セレクタ 70 aと L S B側セレ クタ 70 bの 2個のセレクタを備えている。
MSB側セレクタ 70 aは、 モード信号の切替により、 指定された TMM10 の 1個のアドレス値の MSBが "H" ( "1" ) のときに、 当該アドレスの M SB側のメモリ 10 aを書き込みイネ一ブルにする。
L S B側セレクタ 70 bは、 アドレス値の MS Bが " L" ( "0" ) のとき に、 当該 L SB側のメモリ 10 bを書き込みイネ一ブルにする。
また、 デ一夕分割回路 70は、 セレクタ 71を備えている。
このセレクタ 71は、 モード信号の切替により、 TMM10に書き込まれる所 定のビット幅のタイミングデータ (第 6図では bm—:!〜 b 0の mビット) のう ち、 MSB側の半分のデータ (第 6図では bm_ l〜bm/2の m/2ビット) 又は L S B側の半分のデ一夕を (第 6図では bmZ2— l〜b 0の mZ2ビッ ト) を TMM10の MSB側のメモリ.10 aに書き込むようになつている。 まず、 2個のセレクタ 70 a, 7 O bは、 モード信号が " L" ( "0" ) の ときは、 指定されたアドレス (第 6図に示す Adr<x— 1. . . 0» の MSB の値 (第 6図に示す Adr<x— 1» に拘わらず、 両メモリ 10 a, 10 bの有 効アドレスをイネ一ブルする。
また、 セレクタ 71は、 モード信号が "L" ( "0" ) のときは、 1個の夕 イミングデータの MS B側半分のデータ (第 6図では bm_ l bmZSの m/ 2ビット) を TMMl 0の MSB側のメモリ 10 aに書き込む。 このとき、 LS B側半分のデータ (第 6図では bmZ2— l〜b 0の m/2ビット) は、 TMM 10の LSB側のメモリ 10 bに書き込まれる。
従って、 モード信号 "L" ( "0" ) の場合には、 丁 MM10は、 通常のビ ット幅 (第 6図では mビット) のデータ幅を持つ、 通常のアドレス数 (第 6図で は深さ X— 1 ) を持つ TMMとして機能する。 なお、 このモード "L" ( "0" ) の場合には、 アドレス値の MSB (第 6図では Adrく X— 1>) は無 視されて使用されないことになる。
一方、 モード信号が "H" ( " 1 " ) のときは、 2個のセレクタ 70 a, 7 O bが、 指定されたアドレス (第 6図に示す AdiKx— 1. . . 0» の MSB の値 (第 6図に示す Adr<x_ 1>) に応じてイネ一ブルする有効アドレスを切 り替える。
まず、 指定されたアドレスの MS Bが "H" ( "1" ) のときは、 MSB側 セレクタ 70 aを介して、 TMM10の当該ァドレスの MSB側メモリ 10 aが 書き込みイネ一ブル (WE) となる。
一方、 指定されたアドレス値の MSBが "L" ( "0" ) のときは、 LSB 側セレクタ 70 bを介して、 TMM10の当該アドレスの L SB側メモリ 10b が書き込みィネーブル (WE) となる。
そして、 セレクタ 71は、 モード信号が " H" ( "1" ) のときは、 1個の タイミングデー夕の L S B側半分のデー夕 (第 6図では b mZ 2—:!〜 b 0の m Z2ビット) を TMM 10の MSB側及び LSB側メモリ 10 a, 10 bに書き 込む。
従って、 モード信号 "H" ( "1" ) の場合には、 TMM10は、 通常の半 分のビット幅 (第 6図では m/2ビット) のデ一夕幅を持つ、 通常の 2倍のアド レス数 (第 6図では深さ 2 X— 2) を持つ TMMとして機能する。 なお、 このモ —ド "H" ( "1" ) では、 MSB側半分のデータ (第 6図では bm— l〜b m/2の m/2ビット) は無視されて使用されないことになる。
口一ドデータ切替回路 50は、 切替により、 TMM10から分割された複数の タイミングデー夕が出力されるときには当該複数のタイミングデー夕をカスケ一 ドした複数のダウンカウンタ 20にロードするとともに、 TMM10から分割さ れた一のタィミングデータが出力されるときには当該一のタイミングデー夕をそ のまま一のダウンカウンタ 20に口一ドすることにより、 分割された複数又は一 のタイミングデータで示される一のタイミングのパルス信号を出力させるように なっている。
具体的には、 ロード切替回路 50は、 デ一夕分割回路 70に入力されるのと同 じモード信号の切替により、 N個 (2個) に分割された各タイミングデ一夕を対 応する N個 (2個) のダウンカウン夕 20 a〜20 nにロードすることにより、 一アドレスにっき N個 (2個) のタイミングデ一夕で示されるタイミングのパル
ス信号を出力させるようになつている。
本実施形態では、 第一実施形態の場合と同様に、 TMM10から出力される夕 イミングデータがセットされる mビッ卜のダウンカウンタ 20が任意の N相備え られており (ダウンカウンタ 20 a〜20 n) 、 ロード切替回路 50は、 この任 意の N相の mビットダウンカウン夕 20 a〜20 nに、 TMM10からの分割し て出力されるタイミングデータ (第 7図に示す DOUT MS Bと DOUT L S B) のうち、 MSB側 (第 7図に示す DOUT MSB) をダウンカウンタ 20の データ入力に接続する。
具体的には、 MODEが立っていないとき、 すなわちモード信号 "L" ( "0" ) のときは、 TMM10のタイミングデ一夕の有効ビットは通常のビ ット幅 (mビット) なので、 ロード切替回路 50は MSB側のタイミングデータ (第 7図に示す DOUT MSB) をダウンカウンタ 20 a〜20 nにセットする。 このとき、 L SB側のタイミングデータ (第 7図に示す DOUT L S B) はその ままダウンカウン夕 20 a〜20 nにセットされる。 これにより、 ダウンカウン タ 20 a〜20 nでは mビットのタイミングデータで示されるタイミングがダウ ンカウントされることになる。
一方、 MODEが立っているとき、 すなわちモード信号 "H" ( "1" ) のと きは、 タイミングデ一夕の有効ビットは半分 (mZ2ビット) となるので、 ロー ド切替回路 50のセレクタ入力は "L" レベルにする。 これにより、 ダウン力 ゥンタ 20にセットされるデ一夕は L SB側のタイミングデータ (第 7図に示す DOUT L S B) だけになり、 有効ビット数は mZ 2となり、 mZ 2ビットの夕 ィミングデータで示されるタイミングがダウンカウントされることになる。
ダウンカウンタ 20 a〜 2 Onの次段には、 第一実施形態と同様の〇 Rゲート 23が備えられ、 さらに次段には図示しないタイミングデータ選択回路 60が備 えられる。 これらは第一実施形態と同様に動作するものであり、 詳細な説明は省 略する。
なお、 本実施形態では、 第 7図に示すように、 mビットダウンカウンタはモー ド信号の切替に拘わらず接続構成は不変となっているが、 これを、 第一実施形態 で示したカスケードに接続切替可能な構成とすることも勿論可能である。
その場合には、 モード信号 "H" ( "1" ) のときに有効データビット数が
m/ 2となるように、 m/ 2ビッ 1、のダウンカウンタ 2 0 a〜0 nで第 3図で示 した構成となるように予めカウンタを組んでおく。 これにより、 MODE= 0で は (第 3図と同様に) m/ 2ビットのダウンカウン夕 2 0 a〜2 O nを 2つカス ケード接続となるようにセレクタを組み (第 3図のセレクタ 5 0 a〜 5 0 c参 照) 、 N相 mビットダウンカウンタとし、 MODE= 1では 2 N相 mZ 2ビット ダウンカウン夕として動作させることができる。
このようなカウンタ構成にすると、 MODE= 1のときはテストレートに対し てその 2 N倍のタイミングエッジ出力を可能にできる利点がある。 以上のような構成からなる本実施形態のタイミング発生回路によれば、 TMM 1 0のメモリ領域をデータのビット幅方向に分割することができ、 一のタイミン グデ一夕から複数のタイミングデ一夕を出力させることができる。
そして、 この複数のタイミングデ一夕の中から一のタイミングデータを選択す ることにより、 タイミングデータの遅延量は少なくなるが、 T S数を増加するこ とができる。 例えばアドレス深さが 2倍のデータセット数のタイミングデ一タを 出力させることができる。
これにより、 TMM 1 0の回路構成を変えることなく、 タイミングセット数を 増加させることができ、 各 I Cテスタに最適なタイミングセット数を備えたタイ ミング発生回路を低コストで容易に得ることができる。 以上、 本発明のタイミング発生回路について、 好ましい実施形態を示して説明 したが、 本発明に係るタイミング発生回路は、 上述した実施形態にのみ限定され るものではなく、 本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでも ない。
例えば、 上述した第一及び第二実施形態では、 TMMのメモリ領域を均等に 2 分割する例を示したが、 メモリ領域の分割は均等でなくても良く、 また、 分割数 も 2分割には限られない。
第 8図に示すように、 TMM 1 0のメモリ領域をデ一タビット幅方向に分割す る場合に、 分割するビット数を不均等にすることもできる。
第 8図 ( a ) では、 Adr : 0〜Adr : n / 2— 1では m— 1ビットのタイミン
グデータ遅延が記憶可能で、 Adi': n / 2〜Adr: n _ 1では 1ビット分のみの 遅延が記憶できる。
同様に、 第 8図 (b ) の場合は、 Adr: 0〜Adr : n / 2— 1では 2ビットの 夕イミングデータ遅延が記憶可能で、 Adr: n / 2〜Adr: n— 1では m— 2ビ ット分の遅延が記憶できる。
また、 第 9図に示すように、 タイミングデータをビット幅方向で 4分割するこ ともでき、 この場合には、 タイミング遅延を示すビット数は mZ 4となるが、 ァ ドレス数 (T S数) は 4 nとなる。 この場合、 アドレスビット数として 2ビット 増加させれば良い。
このように、 本発明の TMMは、 設定可能なタイミング遅延の最大値と T S数 を任意に異ならせることができる。 従って、 1ビットずつ切替を可能にすれば、 n X mの総ビット数で構成される面積が一定ならば、 仮想したメモリの形は自 由に設定, 変更できるようになる。
当然のことであるが、 上述した第一及び第二実施形態を組み合わせることで、 ァドレス方向とデータビット幅方向の双方向でのメモリ領域の分割を共存させる ことも可能であり、 この場合にも、 2ビットのモード信号により切替可能となる。 例えば、 以下のようにモード信号を設定することができる。
①モード信号 0 0 :通常モード (従来と同様)
②モード信号 0 1 :データ遅延増加モード (第一実施形態)
③モード信号 1 0 : T S数増加モード (第二実施形態) 産業上の利用可能性
以上説明したように、 本発明のタイミング発生回路によれば、 タイミングデ一 夕を格納したタイミングメモリの構成を変えることなく、 最大遅延量を大きくし たり、 タイミングセット数を増加させることができる。 '
これにより、 一種類のハ一ドウヱァ構成により複数種類の T Gを実現すること ができ、 ローコストなデバイス測定が可能となるタイミング発生回路と半導体試 験装置を提供することができる。