WO2003043010A2

WO2003043010A2 - Optical disc apparatus

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Publication number: WO2003043010A2
Application number: PCT/JP2002/010638
Authority: WO
Inventors: Kazuo Urata; Yasushi Hayashi
Original assignee: Yamaha Corporation
Priority date: 2001-10-18
Filing date: 2002-10-11
Publication date: 2003-05-22
Also published as: EP1437741A2; CN1572000A; JP3692997B2; US20050010939A1; WO2003043010A3; KR20040048961A; EP1437741A4; KR100639726B1; CN1299297C; JP2003123455A; US7346914B2

Description

光ディスク装置技術分野

この発明は、光ディスク記録装置、光ディスク再生装置、光ディスク記録再生装置等の光ディスク装置に関し、特に高速動作可能な光ディスク装置に関する。背景技術近年の光ディスク記録再生技術においては、記録速度、再生速度の高速化が求められている。

光ディスク装置内でディスクが回転すると空気流が生じる。この空気流はディスク回転が速くなると乱流となり、ディスクに振動を生じさせる。このディスクの振動は、記録信号品位、再生信号品位を低下させる原因となるため、記録速度、再生速度の高速化の妨げとなる。発明の開示この発明の目的は、ディスクの回転により発生する空気流を整える機構を有する光ディスク装置を提供することである。

この発明の他の目的は、ディスクの振動を抑制し、もって記録信号品位、再生信号品位の低下を防止できる光ディスク装置を提供することである。

この発明の 1観点によれば、回転する光ディスクの上方に、板状部材を配置し、該ディスク面に対面し、かつ、該板状部材の下面とディスク面との間および該板状部材の上面とその上方のハウジングとの間にそれぞれ空気流の流通空間を形成し、該板状部材に、ディスク回転に伴い該ディスク面上に発生する空気流を整流する作用を呈する、ディスクトラックと交差する方向に繰り返された繰り返し形状を形成した光ディスク装置が提供される。

板状部材に形成された繰り返し形状により、ディスク回転により発生する空気流が整流されて、高速記録再生時においてもディスク振動が抑制され、記録信号品位、再生信号品位の低下が防止される。

繰り返し形状は、例えば、平面視形状における繰り返し形状である。繰り返し形状は、さらに、前記平面視形状における繰り返し形状と同期した、立面視形状における繰り返し形状を有しても良い。

この明細書で、「上方」、「下方」、「平面」、「立面」とは、光ディスク装置を横置き（水平置き）にした場合の位置について表したものである。

板状部材は、ディスク回転に伴い該板状部材の面内に発生する空気流の流出端側に、ディスクトラックと交差する方向に延在する縁部を有し、前記繰り返し形状は、該緣部に例えば、正弦波状、鋸歯状等の波状として構成できる。

繰り返し形状が、該縁部に形成された、立面視形状が波状の形状、および、該波状の縁部から該板状部材の面内につながる波面形状を有し、該波面の振幅が該縁部から離れるにしたがって、徐々に小さくなつていく形状としてもよい。繰り返し形状は、前記板状部材の下面にそのトラック方向に沿って形成された複数本の凸条または凹条を有する形状でもよい。

板状部材は、ディスクトラックと交差する縁部にリブを有しない金属平板で構成もできる。

繰り返し形状は、前記光ディスクの外周縁位置よりも所定距離内周側の位置で終了してもよい。

光ディスク装置は、光ディスクをターンテーブルとクランパで挟み込み支持した状態で回転駆動する機構を有するものであって、板状部材が、該機構において、前記クランパを保持するクランパホルダを構成してもよい。

クランパホルダは、長板状に構成され、その長手方向中央部にクランパを保持し、該クランパホルダの長手方向両端部が構造部材に固定支持して配置され、該クランパホルダのクランパを挟んだ長手方向両側に位置する面部分に前記繰り返し形状が形成されてもよい。

光ディスク装置は、光ディスクを、ターンテーブルとクランパで挟み込み支持した状態で回転駆動する機構を有し、光ディスクに対面して前記クランパを保持するクランパホルダに、ディスク回転に伴い該ディスク面上に発生する空気流を整流する作用を呈する、ディスクトラックと交差する方向に繰り返された繰り返し形状を形成してもよい。

構造部材の左右側壁とその外側のケース部材との間に適宜の空間を形成し、長板状のクランパホルダを、光ディスクの上方位置で、該クランパホルダの長手方向両端部を前記構造部材の左右側壁部に固定支持して配置し、該クランパホルダの長手方向中央部にクランパを保持し、前記光ディスクを、夕一ンテーブルと前記クランパで挟み込み支持した状態で回転駆動する機構を有する光ディスク装置において、前記構造部材左右側壁部の、前記クランパホルダの長手方向両端部が固定支持されている箇所の周辺に、ディスク回転に伴い発生する空気流を、該装置構造部材の左右側壁とその外側のケース部材との間に形成された前記空間に流通させる開口部を形成してもよい。

クランパホルダの上面側の空気^!の流路断面積が広く確保されるので、圧力の急激な変化が減少し、高速記録再生時においてもディスク振動が抑制され、記録信号品位、再生信号品位の低下が防止される。

構造部材の左右側壁上縁部に切り欠きを形成し、クランパホルダの長手方向両端部を該切り欠き内に固定支持し、該固定支持位置で、該クランパホルダの上方に形成される該切り欠きの残余空間により前記開口部を形成することができる。切り欠きを、該切り欠き位置における前記クランパホルダの短手方向の長さよりも広幅に形成し、もって該クランパホルダの短手方向の各端部と前記切り欠きの幅方向の各端部との間に形成される空間を前記開口部としてもよい。

構造部材の左右側壁上縁部に切り欠きを形成し、前記クランパホルダの長手方向両端部を該切り欠き箇所に固定支持し、該切り欠きを、該切り欠き位置における前記クランパホルダの短手方向の長さよりも広幅に形成し、もって該クランパホルダの短手方向の各端部と前記切り欠きの幅方向の各端部との間に形成される空間により前記開口部を形成してもよい。

開口部を、構造部材の左右側壁に形成した孔として構成することもできる。ディスクトレイのピックアップ進入用開口部の、ディスクトラックの接線方向と交差する方向に延在する両縁部を、ディスク回転に伴い発生する空気流を整流する作用を呈する平面が波状の繰り返し形状に形成してもよい。

ディスクトレイのピックァップ進入用開口部に形成された波状の繰り返し形状により、ディスク回転により発生する空気流が整流されて、高速記録再生時においてもディスク振動が抑制され、記録信号品位、再生信号品位の低下が防止される。

光ディスクを収容する空間に臨む装置構造部材の側壁内壁面に、ディスク回転に伴い発生する空気流を整流する作用を呈する、該空間に突出し水平方向に延在する複数本の凸条を形成してもよい。

装置構造部材の側壁内壁面に形成された水平方向に延在する複数本の凸条により、ディスク回転により発生する空気流が整流されて、高速記録再生時におい

'振動が抑制され、記録信号品位、再生信号品位の低下が防止される。図面の簡単な説明

図 1は、この発明の実施例による C D— R/ RWドライブを示す斜視図である。図 2は、図 1のクランパホルダ 2 8の詳細構造を示す平面図、正面図、側面図である。

図 3 A、 3 Bは、図 1の C D— RZRWドライブにて光ディスクの記録または再生を行っている際の、同図 C一 C矢視断面の概略構造を示す断面図である。図 4は、図 1の C D— RZRWドライブにおける記録再生時の光ディスクの上面側に生じる空気流を示す平面図である。

図 5は、この発明による、クランパホルダに形成する整流器の他の実施の形態を示す平面図、正面図、側面図である。

図 6は、対比のために使用した整流器の無いクランパホルダを示す平面図、正面図、側面図である。

図 7は、従来のクランパホルダを示す平面図、正面図、側面図である。

図 8は、この発明の他の実施例によるクランパホルダに形成する整流器のさらに別の形態を示す平面図、正面図、側面図である。

図 9 A、 9 Bは、この発明のさらに他の実施例によるクランパホルダに形成する整流器の斜視図、側面図である。

図 1 0 A、 1 0 Bは、この発明のさらに他の実施例による、クランパホルダに形成する整流器の斜視図、断面図である。

図 1 1は、この発明の他の実施例によるフレーム左右側壁に形成する、空気流流通用開口部の斜視図である。

図 1 2は、ディスクトレイのピックァップ進入用開口部に形成する整流器の斜視図である。

図 1 3 A、 1 3 Bは、フレーム左右側壁内壁面に形成する整流器の形態を示す斜視図、断面図である。発明を実施するための最良の形態以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。図 1は高速記録再生が可能な C D— RZRWドライブ（C D— Rディスクと C D _ RWディスクの記録再生ができる光ディスク装置）において、シャーシを構成するフレーム 1 0およびフレーム 1 0に格納されたディスクトレイ 1 2示す。フレーム 1 0には、その前面に、ディスクトレイ 1 2を出し入れする開口部が形成された前面パネルが装着され、下面に回路基板が装着され、側面、上面および背面の全体に外装カバ —が装着される。ディスクトレィ 1 2は、モータ駆動により、矢印 Aで示す方向にスライドして、出し入れされる。ディスクトレィ 1 2には、光ディスクを載置する凹所 1 4、ターンテーブルが進入する開口部 1 6、光ピックアップが進入する開口部 1 8が形成されている。

フレーム 1 0の左右側壁 2 0， 2 2の上縁部には、切り欠き 2 4， 2 6が形成されている。切り欠き 2 4， 2 6内の底部には、クランパホルダ 2 8が載置して取り付けられている。なお、切り欠き 2 4， 2 6はクランパホルダ 2 8の厚さよりも深く形成されている。クランパホルダ 2 8の上方にはさらに残余空間が形成されている。

クランパホルダ 2 8は、長板状の金属平板で構成され（図 2に詳細構造を示す。）、その長手方向の両端部が、フレーム 1 0の切り欠き 2 4 , 2 6の幅方向中央位置にそれぞれネジで固定される。切り欠き 2 4， 2 6の幅¹^ 1は、クランパホルダ 2 8の短手方向の長さ W 2よりも十分に広幅に形成されている。クランパホルダ 2 8の長手方向および短手方向の中央部には、クランパ 3 0が回転自在に装着されている。クランパ 3 0は、その下方のターンテーブルと対面している。光ディスクは矢印 B方向に回転され、該回転に伴い、光ディスク面上には矢印 Bと同方向の空気流が生じる。クランパホルダ 2 8の、クランパ 3 0を挟む両側には、面部分 2 8 a , 2 8 bが配置されている。空気流の流出端側の両部分縁部には、平面視形状が波状（立面視形状は真直ぐなストライプ状）の繰り返し形状 3 2 , 3 4が形成、整流器を構成している。

光ディスクの回転により、空気流が生じると、空気流と接するクランパホルダ 8の表面は空気の粘性により空気流に抵抗を付与する。空気流の流れ方向に沿うクランパホルダ表面の長さが変化すると、空気流に対する抵抗が変化する。抵抗の低い部分は空気が流れやすい。ディスクの回転方向と交差する方向に関して、空気流に対する抵抗の低い領域と高い領域とが繰り返し形状に従って形成される。従って、乱流が抑制され、クランパホルダの表面形状に従った層流が形成されやすくなると考えられる。

図 2に示すように、繰り返し形状 3 2 , 3 4は、その外端部が光ディスクの外周縁位置よりも所定距離 D 1 (例えば 1 0 mm位）内側の位置で終了している。繰り返し形状 3 2 , 3 4を光ディスクの外周縁位置まで形成した場合に比べて、内側に終端させた場合空気流の整流効果（ディスク振動の減少効果）が高く得られることが実験によって確かめられた。

図 3 Aは、 C D— R/RWドライブで光ディスクに記録または再生を行つている際の、図 1の I I IA—I I IA線に沿った断面の概略構造を示す。フレーム 1 0にはスピンドルモー夕 3 6が、モ一夕駆動（通常トレイロ一ディング用モ一夕を兼用して駆動する）によって昇降可能に取り付けられている。スピンドルモー夕 3 6の回転軸 3 6 aの頂部には、ターンテーブル 3 8が装着されている。

ディスク卜レイ 1 2がローディングされると、スピンドルモータ 3 6が上昇して、夕一ンテ一ブル 3 8により、光ディスク 4 0 ( C D— Rディスク、 C D— R Wディスク等の C D規格ディスク）がディスクトレイ 1 2からすくい上げられて、クランパ 3 0との間に挟み込まれる。スピンドルモータ 3 6を駆動すると、光デイスク 4 0は回転され、光ピックアップにより記録または再生が行われる。

この状態では、光ディスク 4 0の上下に空気流の流通空間 4 2， 4 4が形成される。クランパホルダ 2 8は光ディスク 4 0の上方の空間 4 2の中間の高さに配置されている。その結果、光ディスク 4 0の上方の流通空間 4 2は、クランパホルダ 2 8の位置で、クランパホルダ 2 8の下面と光ディスク 4 0の上面との間の流通空間 4 2 aと、クランパホルダ 2 8の上面と外装カバ一 4 6の上面板 4 6 a の下面との間の流通空間 4 2 bとに分割されている。

なお、フレーム側壁 2 0 , 2 2の外側の面には、適宜の間隔置きにリブ 2 0 a， 2 2 aが形成されるが、クランパホルダ 2 8の上部には実質的にリブは存在しなレ。フレーム側壁 2 0， 2 2と外装カバー 4 6の側面板 4 6 b , 4 6 cとの間に空間 4 8 , 5 0が形成される。

図 4は、記録再生時の光ディスク 4 0の上面側に生じる空気流を示す。記録または再生時に、光ディスク 4 0の上下面には、ディスク回転に伴う回転方向の空気流が生じる。このうち、光ディスク 4 0の上側のディスク面に沿って生じる空気流 Fは、クランパホルダ 2 8の空気流流出端側の縁部に形成された平面波状の繰り返し形状 3 2， 3 4により整流され、乱流が抑制される。これにより、高速回転時のディスク振動が抑制される。また、光ディスク 4 0の上側のディスク面より外側に生じる空気流 Gは、クランパホルダ 2 8で上下に分割される。このうち、クランパホルダ 2 8の下面側の空気流 G 1はフレーム側壁 2 0， 2 2で囲まれた空間内を流れる。

また、クランパホルダ 2 8の上面側の空気流 G 2は、切り欠き 2 4， 2 6力、ら、フレーム側壁 2 0 , 2 2と外装カバー 4 6の側面板 4 6 b , 4 6 cとの間の空間

4 8 , 5 0も通って流れる。これにより、クランパホルダ 2 8の上面側の空気流 G 2の流路断面積が広く確保されるので、圧力の急激な変化が減少し、高速回転時のディスク振動が、さらに抑制される。

図 3 Bは、図 3 Aの I I I B— I I I B線に沿う断面を示す。切り欠き 2 4， 2 6による空間 4 8， 5 0への開口部 5 1は、クランパホルダ 2 8の上方の残余空間による開口部 5 1 aと、その前後のクランパホルダ 2 8よりも外側の開口部 5 l b , 5 1 cを組み合わせたものとして構成される。このようにして、切り欠き 2 4， 2 6による空間 4 8， 5 0への開口部 5 1は広く確保されている。

ただし、開口部 5 1 b， 5 1 cがなく開口部 5 1 aだけであっても（つまり、切り欠き 2 4， 2 6の幅をクランパホルダ 2 8の短手方向の長さと同程度に形成した場合）、あるいは逆に、開口部 5 1 aがなく開口部 5 1 b， 5 1 cだけであつても（つまり、クランパホルダ 2 8の上方が塞がっている場合）、空気流は空間 4 8， 5 0へ流れ込むことができるので、乱流を抑制する効果が得られる。図 5は、クランパホルダに形成する整流器の他の形態を示す。クランパホルダ

5 2において、図 2同様の波状の繰り返し形状 6 0 , 6 1を形成し、さらに各波の境界部分に切り込み 5 4を入れ、各分割された片 5 6に捻りをつけて、平面形状および立面形状に鋸状の繰り返し形状を形成している。正面図に示すように、捻られて形成された立体的構造は、ほぼディスク回転方向に沿うように配列され、空気流を直接整流するガイド面を構成する。

ディスク面振動抑制効果の測定結果について説明する。表 1は、クランパホルダの各種形状による所定の高速回転時のディスク振動角の測定結果を示す。クランパホルダの幅（中央の円形状膨出部を除外した矩形の短手方向の長さ）はいずれも 4 2 mmである。比較例として繰り返し形状による整流器の無いクランパホルダも形成した。

図 6は、比較例のクランパホルダを示す。クランパホルダ 1 0 0は、短形状の板材 1 0 1の中央部に円形状膨出部 1 0 2を有する。

図 7は、従来実施されていたクランパホルダを示す。短手方向両縁部に長手方向全体にわたり立上つたリブ 5 9が形成されており、繰り返し形状による整流器は形成されていない。

(表 1 ).

表 1によれば、図 2 , 図 5のクランパホルダ 2 8， 5 2を使用すると、図 6、図 7のクランパホルダに比べて、ディスク振動が抑制されることがわかる。立上つたリブを備えた図 7のクランパホルダを用いた場合、ディスク振動角が最も大きい。立上ったリブが空気流の妨害となり、大きな乱流を起こさせるものと考えられる。立上ったリブのない、図 6の比較例の平面状クランパホルダではデイスク振動角が大幅に減少している。乱流が抑制されたと考えられる。 ― 図 2、図 5のクランパホルダでは、ディスク振動角がさらに減少している。図 6の比較例ではディスク面に沿った平面内で未だ乱流が生じているが、図 2、図 5の構成では乱流が減少していると考えられる。図 2の構成と図 5の構成を比較すると、図 5の構成の方がディスク振動角は小さい。立体的な整流機構の方が平面的な整流機構より乱流抑制に有効なことを示すと考えられる。

図 6に示す整流器の無いクランパホルダを使用し、開口部 5 1の影響を実験した。

表 2は、フレーム 1 0の左右側壁 2 0， 2 2の上縁部の切り欠き 2 4 , 2 6の広さによる所定の高速回転時のディスク振動角の測定結果を示す。なお、表 2において「全部あり」とは、図 3 Bにおいて開口部 5 1の全部（5 1 a , 5 1 b , 5 1 c ) が形成されている場合を言い、「残余空間のみ」とは、開口部 5 1のうち開口部 5 1 b， 5 1 cがなくクランパホルダ上方の開口部 5 1 aのみが形成されている場合（切り欠き 2 4 , 2 6の幅をクランパホルダ 2 8の短手方向の長さと同程度に形成した場合）を言う。

(表 2 )

表 2によれば、「残余空間のみ」のサンプルでディスク振動角が増大している。切り欠き 2 4， 2 6を広く形成することにより、ディスク振動が抑制されることがわかる。

図 8、図 9、図 1 0は、クランパホルダに形成する整流器のさらに別の形態を示す。

図 8のクランパホルダ 6 4においては、波状の繰り返し形状 6 3， 6 4を構成する各波を下側に曲げて、平面方向および立面方向に繰り返し形状を形成し、立体的構造を形成している。図 5の立体的構造同様の効果が期待される。平面視上の突出部が正面視上の凹部となる場合を示したが、平面視上の突出部を正面視上の凸部とすることも可能であろう。

図 9のクランパホルダ 6 6においては、長板状の金属平板に、端部に向かうに従って徐々に深くなる凹部を面部分 66 a, 66 bに形成した繰り返し形状 70， 72が形成されている。空気流の流出端側の縁部において、立面視形状が波状の形状を有し、該波状の縁部からクランパホルダ 66の面内につながる波面形状を有し、該波面の振幅が縁部から離れるにしたがって、徐々に小さくなつていく形状が形成されている。立体的形状による整流作用が期待される。凹部の代りに凸粒を形成することも可能であろう。

図 1 OAのクランパホルダ 74においては、長板状の金属平板クランパ 76の両側の面部分 74 a， 74bの下面に、ディスクトラック方向に沿って複数本の凹条（または凸条） 82が形成された繰り返し形状 78， 80が形成されている。図 108は図1 OAの XB— XB線に沿う断面を示す。立体構造による整流作用が期待される。クランパ上面に凹条、または凸条を形成することも可能であろう。図 1 1は、フレーム左右側壁に形成する、空気流流通用開口部の他の形態を示す。フレーム左右側壁 84, 86の上縁部にクランパホルダ 88を取り付け、該左右側壁 84, 86の、該クランパホルダ 88の取り付け箇所を挟んでその両側の位置に孔 90. 91， 92, 93を形成したものである。左右側壁 84， 86 の外側には、空気流の流通空間を構成する空間を隔てて外装カバー（図 3A)が配置されている。ディスク回転に伴いディスク面上に生じる空気流の一部は、一方の孔 90, 92に入り、側壁 84， 86と外装カバーとの間の流通空間を通つて、他方の孔 91， 93から出る。

図 12は、ディスクトレイのピックァップ進入用開口部に形成する整流器の実施の形態を示す。ディスクトレイ 94のピックアップ進入用開口部 96の、光デイスクを載置する凹所 97内の、ディスクトラックの接線方向と交差する方向に延在する両縁部 98, 100に、平面視形状が波状の繰り返し形状が形成されている。

図 13 A、 13 Bは、フレーム左右側壁内壁面に形成する整流器の形態を示す。図 13 Aは斜視図、図 13Bは、図 13 Aの XIIIB— ΧΠΙΒ線に沿う断面を示す。フレーム左右側壁 102, 104の上縁部にクランパホルダ 106を取り付け、該左右側壁 1 0 2， 1 0 4の内壁面の、該クランパホルダ 1 0 6の取り付け箇所を挟んでその両側の位置で光ディスク 1 1 1の上方位置に、水平方向に延在する複数本の凸条 1 0 8を備える。立体構造により空気流がガイドされる。なお、前記実施の形態では、 C D— RZRWドライブに適用した場合について説明したが、 D VDドライブその他の光ディスクドライブに適用することができる。

以上、実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。例えば、空気流の抵抗を変化させる平面視形状、空気流を直接ガイドする立体構造として種々の形態を用いることができる。その他種々の変更、改良、組合せ等が可能なことは当業者にとって自明であろう。

Claims

請求の範囲

1 . 回転する光ディスクの上方に、板状部材を配置し、該ディスク面に対面し、かつ、該板状部材の下面とディスク面との間および該板状部材の上面とその上方のハウジングとの間にそれぞれ空気流の流通空間を形成し、該板状部材に、ディスク回転に伴い該ディスク面上に発生する空気流を整流する作用を呈する、ディスクトラックと交差する方向に繰り返された繰り返し形状を形成した光デイス

2 . 前記繰り返し形状が、平面視形状において繰り返す形状である請求項 1記載の光ディスク装置。

3 . 前記繰り返し形状が、さらに、前記平面視形状の繰り返し形状と同期した、立面視形状における繰り返し形状を有する請求項 2記載の光ディスク装置。

4. 前記板状部材が、ディスク回転に伴い該板状部材の面内方向に発生する空気流の流出端側に、ディスクトラックと交差する方向に延在する縁部を有し、前記繰り返し形状が、該縁部に形成されている請求項 1に記載の光ディスク装置。

5 . 前記板状部材が、ディスクトラックと交差する縁部にリブを有しない金属平板で構成されている請求項 1に記載の光ディスク装置。

6 . 前記板状部材がクランパを備え、光ディスクをターンテーブルとクランパで挟み込み支持した状態で回転駆動する駆動機構を有する請求項 1に記載の光ディスク装置。

7 . 前記板状部材は、細長い板状を有し、その長手方向中央部に前記クランパを保持し、該板状部材の長手方向両端部が固定支持され、該前記クランパを挟んで該板状部材の長手方向両側に位置する各面部分に前記繰り返し形状が形成されている請求項 6記載の光ディスク装置。

8 . 光ディスクを、ターンテーブルとクランパで挟み込み支持した状態で回転駆動する機構を有する光ディスク装置において、前記光ディスクに対面して前記クランパを保持するクランパホルダに、ディスク回転に伴い該ディスク面上に発生する空気流を整流する作用を呈する、ディスクトラックと交差する方向に繰り返された繰り返し形状を形成した光ディスク装置。

9 . 前記繰り返し形状が、前記光ディスクの外周縁位置よりも所定距離内周側の位置で終端している請求項 8に記載の光ディスク装置。

1 0 . 左右側壁を有する構造部材とその外側のケース部材とを有し、長板状のクランパホルダを.、光ディスクの上方位置で、該クランパホルダの長手方向両端部を前記構造部材の左右側壁部に固定支持して配置し、該クランパホルダの長手方向中央部にクランパを保持し、前記光ディスクを、夕一ンテーブルと前記クランパで挟み込み支持した状態で回転駆動する機構を有する光ディスク装置において、前記構造部材左右側壁部の、前記クランパホルダの長手方向両端部が固定支持されている箇所の周辺に、ディスク回転に伴い発生する空気流を、該装置構造部材の左右側壁とその外側のケース部材との間に形成された空間に流通させる開口部を形成した光ディスク装置。

1 1 . 前記構造部材が左右側壁上縁部に切り欠きを有し、前記クランパホルダの長手方向両端部を該切り欠き内に固定支持し、該固定支持位置で、該クランパホルダの上方に形成される該切り欠きの残余空間により前記開口部を形成した請求項 1 0記載の光ディスク装置。

1 2 . 前記切り欠きを、該切り欠き位置における前記クランパホルダの短手方向の長さよりも広幅に形成し、該クランパホルダの短手方向の各端部と前記切り欠きの幅方向の各端部との間に形成される空間を前記開口部とする請求項 1 1 記載の光ディスク装置。

1 3 . 前記構造部材の左右側壁上縁部に切り欠きを形成し、前記クランパホルダの長手方向両端部を該切り欠き箇所に固定支持し、該切り欠きを、該切り欠き位置における前記クランパホルダの短手方向の長さよりも広幅に形成し、該クランパホルダの短手方向の各端部と前記切り欠きの幅方向の各端部との間に形成される空間により前記開口部を形成した請求項 1 0記載の光ディスク装置。

1 4. ディスクトレイのピックアツプ進入用開口部を有し、該開口部のディスクトラックの接線方向と交差する方向に延在する両縁部に、ディスク回転に伴い発生する空気流を整流する作用を呈する平面視形状が波状の繰り返し形状を有する光ディスク装置。

1 5 . 光ディスクを収容する空間を画定する構造部材の側壁内壁面に、ディスク回転に伴い発生する空気流を整流する作用を呈する、該空間に突出し水平方向に延在する複数本の凸条を形成した光ディスク装置。

1 6 . 光ディスクを保持し、回転する保持機構と、

前記光デイスクの回転により生じる空気流に対し、平面視形状または立面視形状により乱流を抑制する整流機構と、

を有する光ディスク装置。

1 7 . 前記保持機構が、光ディスクをクランプするクランパと該クランパを保持する板状部材とを有し、

前記整流機構が、前記板状部材の形態により提供されている、請求項 1 6記載の光ディスク装置。

1 8 . 前記整流機構が、前記板状部材の平面視形状におけるディスク回転方向に沿う実効長の繰り返し変化である請求項 1 7記載の光ディスク装置。

1 9 . 前記整流機構が、前記板状部材の立体視形状におけるディスク回転方向に交差する方向に沿う繰り返しガイド形状である請求項 1 7記載の光デイスク装置。

2 0 . さらに、前記保持機構を収容するハウジングを有し、前記整流機構が前記ハウジングに形成された立体構造である請求項 1 6記載の光ディスク装置。