WO1999028628A1 - Reciprocating compressor - Google Patents

Description

明細書 往復式圧縮機 技術分野

こ の発明は斜板式圧縮機、 揺動板式圧縮機等の往復式 圧縮機に関する。 背景技術

第 5 図は従来の斜板式圧縮機のバルブプレー 卜 と弁シ — 卜 とス ト ッ パプレー ト と を重ねた と き の部分断面図で ある。

バルブプレー ト 1 0 3 には、 圧縮室の冷媒ガス を吐出 室に吐出する ための吐出ポー ト 1 0 3 a が形成されてい る。

弁シー ト 1 2 7 には吐出ポー ト 1 0 3 a を開閉する舌 片状の吐出弁部 1 2 7 a が形成されてい る。

ス ト ツ パプレー ト 1 2 9 には、 吐出弁部 1 2 7 a の開 き量を抑制する ス ト ッ パ部 1 2 9 a が形成されてい る と と も に、 吐出弁部 1 2 7 a が開いた と き に吐出ポー ト 1 0 3 a と圧縮室と を連通させる吐出用孔 （図示せず） が 形成されてい る。

バルブプレー ト 1 0 3 と弁シ一 ト 1 2 7 とス ト ツ パプ レー ト 1 2 9 と は互い に重な り 合っ た状態で、 図示 しな レ シ リ ンダブロ ッ ク と シ リ ンダヘ ッ ド と の間に配置さ れ る。 前期圧縮室はシ リ ンダブロ ッ ク 内に形成され、 吐出 室は シ リ ンダへ ッ ド内に形成されている。

吐出弁部 1 2 7 a が第 5 図の 2 点鎖線で示すよ う に開 く と 、 吐出ポー ト 1 0 3 a 及び吐出用孔を介 して圧縮室 と吐出室が連通 し、 圧縮室か ら 吐出室に高圧の冷媒ガス ― が流れる。

ス ト ッ パ部 1 2 9 a は固定部 1 2 9 b の弁シー ト側端 面 1 2 9 c に対 して所定の角度又は曲率を も っ た形状に 形成されてい る。

冷媒ガス の流れは吐出弁部 1 2 7 a と弁本体 1 2 7 b と の境界付近よ り も吐出弁部 1 2 7 a の先端部付近に集 中する ため、 吐出弁部 1 2 7 a の着座時の衝撃力が大き く なる。

その結果、 吐出弁部が第 5 図の 2 点鎖線で示す位置か ら矢印 a に示すよ う に移動 して着座した と き、 大きな衝 撃音が発生する と い う 問題があ っ た。 特に高速運転時に は弁シー ト 1 2 7 が折損 し、 耐久性が低下する。

また、 吐出弁部 1 2 7 a が開いた ときの吐出弁部 1 2 7 a の根元付近の開度は小さ いので、 冷媒ガスが流れ難 く 、 過圧縮となる と い う 問題があっ た。

更に、 弁シー ト 1 2 7 とス ト ツ パプレー ト 1 2 9 との 気密を確保するため、 ス ト ツ バプレー ト 1 2 9 と弁シ一 ト 1 2 7 と の接触面を研磨する。

しカゝ し 、ス ト ツ ゾ\°部 1 2 9 a の曲率半径が大きいの で 、 研磨によ っ てス ト ツ バプレー ト 1 2 9 の厚さ が変化する と 、 弁シー ト 1 2 7 の支点が大き く ずれて し ま う 可能性 があ る。 その結果、 各シ リ ンダ毎に吐出弁の開弁量が変わる の で、 冷媒ガス の流れが変わっ て圧縮のば らつきが生 じ、 大きな脈動が発生する。

こ の発明は こ のよ う な事情に鑑みてな さ れた も ので、 ― その課題は消費動力が小さ く 、 耐久性に優れ、 しか も脈 動が小さ い往復式圧縮機を提供する こ とであ る。 発明の開示

前述の課題を解決するため こ の発明の往復式圧縮機は、 複数の シ リ ンダを有する シ リ ンダブロ ッ ク と シ リ ンダへ ッ ド と の間に配置され、 前記シ リ ンダブロ ッ ク側に位置 する圧縮室と前記シ リ ンダへ ッ ド側に位置する高圧室及 び低圧室と を仕切るバルブプレー ト と、 前記バルブプレ 一 卜 に形成さ れ、 前記圧縮室の冷媒ガス を前記高圧室に 吐出する ための吐出ポー 卜 と 、 前記バルブプレー 卜 に固 定される弁本体と前記吐出ポー ト を開閉する弁部と を有 する弁部材と 、 前記弁部の開き量を抑制する ス ト ッ パ部 と前記弁本体を介 して前記バルブプレー ト に固定される 固定部と を有するス ト ツバ部材と を備えた往復式圧縮機 において、 前記ス ト ツ バ部 と前記固定部との間に段部が 形成されてい る こ と を特徴 とする。

ス ト ツ バ部と固定部との間に段部を形成 したので、 弁 部の リ フ ト 時の支点の位置が一定にな り 、 各弁部の リ フ ト量が均一となる ので圧縮のばら つきがな く な り 、 脈動 が減る。 また、 リ フ ト 時の支点付近の弁部の開度が増加 し、 冷媒ガス の流れが良好 となる ので、 過圧縮が阻止さ れ、 消費動力が低減する。 更に、 冷媒ガスが弁部の先端 部に集中せず、 吐出弁が閉 じる と き に弁部に加わる衝撃 力が緩和 される ので、 騒音が低減する と と も に、 吐出弁 の耐久性が向上する 。 ― こ の発明の往復式圧縮機は、 前記弁部が開 いた と き に 支点とな る前記固定部の段部側角部が曲線形状であ る こ と を特徴とする。

弁部が開 く とき に弁部が面で支え られ、 弁部に作用す る力が分散される ので、 弁部材の耐久性が向上する。 図面の簡単な説明

第 1 図は第 4 図 （ a ) の 1 A — 1 A線に沿 う 断面図で あ り 、 第 1 図 （ a ) は開弁時の状態を、 第 1 図 （ b ) は 閉弁時の状態をそれぞれ示す図であ る。

第 2 図は こ の発明の一実施形態に係る斜板式圧縮機の 縦断面図である。

第 3 図はバルブプレー 卜 と弁シ一 ト とス ト ツ パプレー ト と を示す分解斜視図であ る。

第 4 図 （ a ) はノ ルブプレー ト と弁シー ト とス ト ッ パ プレー ト と を重ねた と きのス ト ツ パプレー 卜 の一部分の 平面図、 第 4 図 （ b ) は第 4 図 （ a ) の 4 B — 4 B 線に 沿 う 断面図であ る。

第 5 図は従来の斜板式圧縮機のバルブプレー 卜 と弁シ 一 ト と ス ト ツ パプレー ト と を重ねた と きの部分断面図で ある。 発明を実施するための最良の形態

以下、 こ の発明の実施の形態を図面に基づいて説明す る。

第 2 図は こ の発明の一実施形態に係る斜板式圧縮機の _ 縦断面図であ る。

フ ロ ン ト側のシ リ ンダブロ ッ ク 1 と リ ャ側の シ リ ンダ ブロ ッ ク 2 と は互い に軸方向に対向接合されている。 接 合された シ リ ンダブロ ッ ク 1 ， 2 の一端にはバルブプレ ー ト 3 、 弁シー ト （弁部材） 2 7 及びス ト ッ パプレー ト (ス ト ッ パ部材） 2 9 を介 してフ ロ ン ト ヘ ッ ド 4 が固定 され、 他端にはバルブプレー ト 5 、 弁シー ト （弁部材） 2 8 及びス ト ッ パプレー ト （ス ト ッ ノ \°部材） 3 0 を介 し て リ ャへ ッ ド 6 が固定されている。

フ ロ ン ト ヘ ッ ド 4 に フ ロ ン ト側の シェル 1 3 が、 リ ャ ヘ ッ ド 6 に リ ャ側の シェル 1 4 がそれぞれ一体に設け ら れ、 フ ロ ン ト シェル 1 3 と リ ャ側シェル 1 4 とが O リ ン グ 3 8 を介 して軸方向に互いに嵌合 している。

フ ロ ン ト ヘ ッ ド 4 、 シ リ ンダブロ ッ ク 1 ， 2 、 シェル 1 3 ， 1 4 及びリ ャヘ ッ ド 6 は通 しポル ト 3 9 で軸方向 に結合さ れている。

シ リ ンダブロ ッ ク 1 , 2 の中心部には駆動軸 7 が配設 され、 こ の駆動軸 7 には斜板 8 が固定され、 駆動軸 7 及 び斜板 8 はベア リ ング 9 ， 1 0 によ っ て回転可能に支持 されてい る。 斜板 8 は駆動軸 7 と直交する仮想面に対 し て傾いてい る。

シ リ ンダブロ ッ ク 1 ， 2 には複数の シ リ ンダ 1 1 が設 け られてい る。 各シ リ ンダ 1 1 は駆動軸 7 に平行であ つ て、 駆動軸 7 を中心とする 円周方向に所定間隔おき に配 置さ れている。 各シ リ ンダ 1 1 内にはピス ト ン 1 2 が摺 動可能に収容されている。

各シ リ ンダ 1 1 内の ピス ト ン 1 2 の両側には圧縮室 2 1 ， 2 2 が形成されている。 ピス ト ン 1 2 はほぼ半球体 状のシュ一 1 9 ， 2 0 を介 して斜板に連結され、 ピス ト ン 1 2 は斜板 8 の回転に連れてシ リ ンダ 1 1 内 を往復運 動 9'る。

第 3 図はバルブプレー ト と弁シー ト と ス ト ッ ノ \°プレー ト と を示す分解斜視図、 第 4 図 （ a ) はバルブプレー ト と弁シー ト とス ト ツ パプレー ト と を重ねた と きのス ト ツ パプレ一 ト の一部分の平面図、 第 4 図 （ b ) は第 4 図 （ a ) の 4 B — 4 B線に沿 う 断面図、 第 1 図は第 4 図 （ a ) の 1 A — 1 A線に沿 う 断面図であ り 、 第 1 図 （ a ) は開弁 時の状態を、 第 1 図 （ b ) は閉弁時の状態をそれぞれ示 す図であ る。

ほぼ円板状のバルブプレー ト 3 ， 5 には、 圧縮室 2 1 , 2 2 の冷媒ガス を吐出室 （高圧室） 2 4 へ吐出するため の吐出ポー ト 3 a ， 5 a 、 吸入時に吸入弁部 2 7 d , 2 8 d を圧縮室 2 1 , 2 2 側へ逃がす吸入弁部逃がし孔 3 b , 5 b 及び通しポル ト 3 9 を挿入するためのポル ト通 し孔 3 c , 5 c がそれぞれ形成さ れてい る。

吸入弁部逃がし孔 3 b , 5 b は、 吸入弁部 2 7 d ， 2 8 d を介 して吸入ポー ト 2 9 d , 3 0 d に隣接 し 、 吸入 時に吸入弁部 2 7 d , 2 8 d が開 いた と き に吸入ポー ト 2 9 d , 3 0 d と連通する。

ほぼ円板状の弁シー ト 2 7 ， 2 8 には、 舌片状の吐出 弁部 （弁部 ) 2 7 a , 2 8 a 及び舌片状の吸入弁部 2 7 d ， 2 8 d がそれぞれ切込み形成さ れてレ る と と も に、 ポル ト通 し孔 2 7 c , 2 8 c が形成されてい る。

ほぼ円板状のス ト ッ パプレー ト 2 9 , 3 0 には、 吐出 弁部 2 7 a ， 2 8 a の開き量又は変形量を抑制するス ト ッ パ部 2 9 a , 3 0 a 、 吸入室 （低圧室） 2 3 の冷媒ガ ス を圧縮室 2 1 , 2 2 に吸入させる ための吸入ポー 卜 2 9 d ， 3 0 d 及びボル ト通 し孔 2 9 c ， 3 0 c がそれぞ れ形成さ れている。

また、 ス ト ツパプレー ト 2 9 ， 3 0 には、 ス ト ツ ノ、。部

2 9 a , 3 0 a の長手方向に沿 う 吐出用孔 2 9 b ， 3 0 b が形成さ れている。

第 1 図 に示すよ う に、 ス ト ッパ部 2 9 a , 3 0 a はス 卜 ッ パプレー ト 2 9 , 3 0 の圧縮室側端面に形成さ れた 溝で構成され、 ス ト ッ パ部 2 9 a ， 3 0 a と固定部 2 9 e ， 3 0 e と の間には段部 2 9 f ， 3 0 f が形成さ れて いる。 リ フ ト 時に吐出弁部 2 7 a 2 8 a の支点となる、 ス 卜 ッ パプレー ト 2 9 ， 3 0 の固定部 2 9 e , 3 0 e の 段部側角部 P は曲線形状である。

バルブプレー ト 3 ， 5 と弁シー 卜 2 7 ， 2 8 とス 卜 ッ パプレー 卜 2 9 , 3 0 と を重ねた と き には、 吐出ポー 卜

3 a , 5 a と吐出弁部 2 7 a , 2 8 a とが対向 し、 バル ブプレー 卜 3 , 5 の吐出ポー ト 3 a , 5 a 及びス ト ッ パ プレー 卜 2 9 ， 3 0 の吐出用孔 2 9 b , 3 O b を介 して、 圧縮室 2 1 ， 2 2 と吐出室 2 4 とが連通する。

なお、 吐出弁部 2 7 a , 2 8 a に連なる弁本体 2 7 e , 2 8 e はス ト ツ パプレー ト 2 9 , 3 0 の固定部 2 9 e ， 3 0 e とノ ルブプレー ト 3 , 5 と によ っ て固定さ れてい る。

次に こ の実施形態の斜板式圧縮機の動作を説明する。 駆動軸 7 が回転する と、 斜板 8 も一体に回転する。 斜 板 8 の回転によ り ピス ト ン 1 2 がシ リ ンダ 1 1 内を往復 運動する。 ピス ト ン 1 2 がバルブプレー ト 3 に最も近付 いた位置 （ ピス ト ン 1 2 が圧縮室 2 1 側で上死点に位置 する と き） 力ゝ ら 、 斜板 8 が 1 Z 2 回転する と、 ピス ト ン 1 2 がバルブプレー ト 5 側へ移動 し、 圧縮室 2 1 側では 吸入行程が完了 し、 圧縮室 2 2 では圧縮行程、 吐出行程 が終了する。 こ の状態か ら斜板 8 が更に 1 / 2 回転する と、 逆に圧縮室 2 2 で吸入行程が完了 し、 圧縮室 2 1 側 で圧縮行程、 吐出行程が終了する。

吸入行程では吸入弁部 2 7 d ， 2 8 d が吸入弁部逃が し孔 3 b , 5 b 側へ弾性変形 し、 吸入ポー ト 2 9 d ， 3 0 d 及び吸入弁部逃が し孔 3 b ， 5 b を通 じて圧縮室 2 1 , 2 2 へ低圧の冷媒ガスが流入する。

吐出行程では圧縮室 2 1 ， 2 2 内で圧縮された冷媒ガ ス によ っ て吐出弁部 2 7 a ， 2 8 a が吐出室側へ弾性変 形 し、 吐出ポー ト 3 a , 5 a 及び吐出用孔 2 9 b ， 3 0 b を通 じて圧縮室 2 1 ， 2 2 か ら 吐出室 2 4 へ高圧の冷 媒ガスが吐出される。

段部 2 9 f ， 3 0 f 〖こ よ っ て各吐出弁部 2 7 a ， 2 8 a が リ フ トする と きの支点の位置が一定にな り 、 各吐出 弁部 2 7 a ， 2 8 a の リ フ ト量が均一 となる ので圧縮の ばら つきがな く な り 、 圧縮のばらつき に起因する脈動が 減る。 ― また、 吐出弁部 2 7 a , 2 8 a が開弁 した と き、 吐出 弁部 2 7 a , 2 8 a の支点付近には冷媒ガス の吐出圧に よ っ て段部 2 7 f , 2 8 f (第 1 図 （ a ) 参照） が形成 され、 吐出弁部 2 7 a , 2 8 a の弁開度が増加 し、 冷媒 ガス の流れが良好 となる ので、 過圧縮が阻止され、 消費 動力が低減する。

更に、 冷媒ガス の流れが吐出弁部 2 7 a , 2 8 a の先 端部に集中せず、 吐出弁部 2 7 a , 2 8 a が閉 じ る と き に吐出弁部 2 7 a , 2 8 a に加わる衝撃力が緩和される ので、 騒音が低減される と と も に、 吐出弁部 2 7 a ， 2 8 a の耐久性が向上する。

また、 吐出弁部 2 7 a ， 2 8 a が開いた と き、 吐出弁 部 2 7 a , 2 8 a がス ト ツ パプレー ト 2 9 , 3 0 の固定 部 2 9 e , 3 O e の段部側角部 P の曲面で支え られ、 吐 出弁部 2 7 a ， 2 8 a に作用する 力が 1 箇所に集中 しな いので、 吐出弁部 2 7 a ， 2 8 a の耐久性が向上する。

なお、 上記実施形態においては、 本願発明を シェル付 きの斜板式圧縮機に適用 したが、 シェルを持たない構造 の ものに適用する こ と もできる。 産業上の利用可能性

以上のよ う に、 本発明に係る往復式圧縮機は、 自動車 用空気調和装置の冷媒圧縮機と して有用であ る。

Claims

請求の範囲

1 . 複数の シ リ ンダを有する シ リ ンダブロ ッ ク と シ リ ン ダヘ ッ ド と の間に配置され、 前記シ リ ンダブロ ッ ク側に ― 位置する圧縮室と前記シ リ ンダへ ッ ド側に位置する高圧 室及び低圧室と を仕切るバルブプレー ト と 、

前記バルブプレー ト に形成さ れ、 前記圧縮室の冷媒ガ ス を前記高圧室に吐出するための吐出ポー ト と、

前記バルブプレー ト に固定される弁本体と前記吐出ポ ― ト を開閉する弁部と を有する弁部材と、

前記弁部の開き量を抑制するス ト ツ パ部と前記弁本体 を介 して前記バルブプレ一 ト に固定される 固定部と を有 する ス ト ツ パ部材と を備えた往復式圧縮機において、

前記ス ト ツ パ部と前記固定部と の間に段部が形成され てい る こ と を特徴とする往復式圧縮機。

2 . 前記弁部が開いた とき に支点となる前記固定部の段 部側角部は曲線形状であ る こ と を特徴 とする請求の範囲 第 1 項記載の往復式圧縮機。