明 細 書
卜 リ アゾール誘導体、 その製造法、 有害生物防除剤及び有害生物 防除方法
〔技術分野〕
本発明は ト リ アゾール誘導体、 その製造法、 有害生物防除剤及 び有害生物防除方法に関するものである。 更に詳しく は殺虫、 殺 ダニ及び殺菌剤及びその方法に関するものである。
〔背景技術〕
近年、 水稲及び園芸作物等を加害する害虫等の防除において、 植物寄生性害虫類及びダニ類の同一薬剤の連続散布によ り既存薬 剤に対する抵抗性が発現し、 防除効果が著し く低下し問題となつ ている。 よって、 新しい形の殺虫、 殺ダニ作用機構や使用法の異 なる薬剤の開発が求められいる。
これまで、 殺虫、 殺ダニ剤と して、 3 — (_£_—ク ロ口フエニル)
- 5 — シク ロへキシルー 1 —メチル一 1且ー 1, 2, 4一 卜 リ ア ゾ一ル等が知られている (米国特許第 4 4 1 4 2 2 1 号公報明細 書) 。 しかしながら、 この明細書に具体的に記載されている化合 物は、 殺虫、 殺ダニ活性が十分ではなく 、 また ト ビイ ロゥ ン力、 ツマグロョコバイ等の水稲靈要害虫に対する活性については何ら 記載はない。
本発明者らはかかる状況に対処すべく 、 種々の 卜 リ アゾール誘 導体を合成し、 その殺虫活性について検討を重ねた結果、 特に 卜 リ ァゾール誘導体の 3 位にハロゲン原子等で置換されたフ エニル
基、 アルキル基で置換されてもよいシク ロアルキル基、 5 位にノ \ ロゲン原子等で置換されるこ とのあるアルケニル基、 アルキル基 で置換されたシク ロアルキル基を導入した 卜 リ アゾール誘導体が、 有害昆虫類、 例えばヮタ アブラムシ等のアブラムシ類、 ト ビイ ロ ゥン力、 ツマグロョコバイ等のゥ ン力、 ョコバイ類、 コナガ等の 鱗翅目類、 有害ダニ類、 例えばナミハダ二、 ミ カンハダ二等のハ ダニ類などに極めて優れた殺滅活性を有するこ と を見出した。
さ らに、 ト リ ァゾール誘導体の 5位に炭素数 5 〜 1 5 の /9 — ク ロロ— 1 ー シク ロアルケ二ル基を導入した ト リ アゾール誘導体が、 水稲の重大病害であるイ ネ紋枯病、 いもち病に対して予防的な処 理によ り卓効を示すこ と を見出し、 かつまた有害昆虫類、 例えば ヮタ アブラムシ等のアブラムシ類、 有害ダニ類、 ナミハダ二、 ミ カンハダ二等のハダ二類などに極めて優れた殺滅活性を有するこ と を見出し、 本発明を完成した。
〔発明の開示〕
すなわち、 本発明の 卜 リ アゾール誘導体は一般式 [ I 〕
(式中、 R ' は炭素数 1 〜 4 のアルキル基を示し、 R 2はハロゲン 原子、 炭素数 1 〜 4 のアルキル基、 アルコキシ基、 ニ ト ロ基、 シ ァノ 基若し く は 卜 リ フルォロ メチル Sで置換されてもよいフ エ二 ル基 (フ エニル基のこれらの置換基は 1 〜 5 個を有するこ とがで
き、 その組み合わせは任意に同種又は異種でもよい。 ) 、 炭素数 1 〜 4 のアルキル基で置換されてもよい炭素数 3 〜 6 のシク ロア ルキル基を示し、 R 3は 1 〜 4個のハロゲン原子で置換されても よい炭素数 3以上のアルケニル基、 炭素数 1 〜 4 のアルキル基で 置換された炭素数 3 〜 6 のシク ロアルキル基、 炭素数 5 〜 1 5 の ^ 一 ク ロロー 1 ーシク ロアルケニル基 (シク ロアルケ二ル基は炭 素数 1 〜 4 のアルキル基で置換されてもよい。 ) を示すが、
( a ) R 2が 1 個又は複数のハロゲン原子、 炭素数 1 〜 4 のアル キル基、 アルコキシ基、 ニ ト ロ基、 シァノ 基若し く は ト リ フルォ ロメチル基で置換されてもよいフエニル基の場合、 R 3は 1 〜 4 個のハロゲン原子で置換されてもよい炭素数 3以上のアルケニル 基を示し、
( b ) R zが炭素数 1 〜 4 のアルキル基で置換されてもよい炭素 数 3 〜 6 のシク 口アルキル基又は 1 個又は複数のハロゲン原子で 置換されたフエニル基の場合、 R 3は炭素数 1 〜 4 のアルキル基 で置換された炭素数 3 〜 6 のシク ロアルキル基又は 1 個又は複数 のハロゲン原子で置換されたフエ二ル基を示し、
( c ) R 2がハロゲン原子、 メチル基、 ニ ト ロ基、 シァノ 基又は 卜 リ フルォロメチル基で置換されたフエニル基の場合、 R 3は、 炭素数 5〜 1 5 の /9一ク ロ口一 1 ー シク ロアソレケニル基 (シク ロ アルケニル基は炭素数 1 〜 4 のアルキル基で置換されてもよい。 ) を示す。 .
但し、 R ' と R 3が同時にハロゲン原子で置換されたフエ二ル基及
び R 2 と R 3が同時に炭素数 1 ~ 4 のアルキル基で置換された炭素 数 3 〜 6 のシク ロアルキル基であるこ とはない。 ) にて表される。 また本発明の有害生物防除剤はこれらの 卜 リ アゾール誘導体を有 効成分と して含有してなる。
前述の一般式の R 1の炭素数 1 〜 4 のアルキル基、 R 2のフエ二 ル基に置換する炭素数 1 〜 4 のアルキル基及び R z、 R 3のシク ロ アルキル基に置換する炭素数 1 〜 4 のアルキル基と しては、 メチ ル基、 ェチル基、 プロ ピル基、 イ ソプロピル基、 ブチル基、 イ ソ ブチル基、 s e c一ブチル基、 t e r t 一ブチル基等が挙げられ る。
また、 R 2、 R 3のアルキル基が置換する炭素数 3 〜 6 のシク ロ アルキル基と してはシク ロプロ ピル基、 シク ロペンチル基、 シク 口へキシル基等があげられる。 そ して R 2、 R aで示されるアルキ ル基が置換したシク ロアルキル基の具体的なものと しては 1 ーメ チルシク ロプロ ピル基、 2—メチルシク ロプロ ピル基、 1 ーメチ ルシク ロペンチル基、 1 ーメチルシク ロへキシル基、 2 —メチル シク ロへキシル基、 3 —メチルシク ロへキシル基、 4 ーメチルシ ク ロへキシル基等が挙げられる。 R 2にはアルキル基で置換され なぃシク ロアルキル基が含まれるが、 R 3にはアルキル基で置換 されないシク 口アルキル基は含まれない。
R 2のフエニル基に置換するアルコキシ基と してはメ 卜キシ基、 エ トキシ基、 プロポキシ基、 イ ソブチルォキシ基、 へキシルォキ シ基等が挙げられる。
R 3のアルケニル基に置換するハロゲン原子及び R 2、 R 3のフ ェニル基に置換するハロゲン原子と してはフ ッ素原子、 塩素原子、 臭素原子、 ヨウ素原子等が挙げられる。
R 3のハロゲン原子が置換してもよいアルケニル基と しては炭 素数 3 〜 1 5 のものがあ り、 プロぺニル基、 ブテニル基、 ペンテ ニル基、 へキセニル基等が挙げられる。
R 3で示される炭素数 1 〜 4 のアルキル基で置換されてもよい 炭素数 5 〜 1 5 の |9 一 ク ロロー 1 —シク ロアルケニル基と しては, ^ 一ク ロロー 1 —シク ロペンテニル基、 |9 —ク ロロー 1 — シク ロ ドデチニル基、 ^ 一ク ロロー 1 ー シク ロォクテニル基、 3 —ク ロ 口— 5 —メチルー 1 ー シク ロへキセニル基等が挙げられる。
次に、 一般式 [ I 〕 で表される本発明化合物を表 1 〜表 8 に例 示する。 尚、 表中のアルゲンの幾何異性についてはェン 卜ゲーゲ ン体を E、 ッザーメ ン体を Z と略記してあ り、 E、 Zの単体及び E、 Zの混合体も本発明に包含されるものである。 また、 化合物 番号は以後の記載において参照される。
1
r ffl ノレ /in T *[ i
" 0 、 八 n a D c ノの幾 fgfi^ ( し) 、
1 異
1丄 し 3 z -し i u n し丄 し H3 1 n ύ し H3 n し H3 し H3 し I h 1.5821
v
0 し H3 し H3 Cl E 1.5686
4 し H3 o-r CH, Cl E 1.5659
5 し 4-r CHa CH3 Cl E 1.5650
D し H3 0 Γ
-し丄 し H3 it
し H3 し 1 E 1.5880
7
1 0 Γ
し H3 —し丄 し H3 し丄 し H3 π
Z 1.5788 it 「
0 Q
し 2 Π5 一し丄 し H3 し H3 し I E 1.0/39
Q
し H3 -し丄 し H3 し H3 し丄 E 1.5891 nu ptj prr
丄 ϋ し H3 4一し丄 し H3 し JL E 1.5919 丄丄 し n3 Z~i5r pu
し M3 し H3 し丄 h 1.6009
PU
丄 L し tl3 ゥ L一一 T 1 pu
し 3 しu H3 し丄 ヒ c on
1.6229 丄 ύ Q しu n3 し 3 し 3 し し丄 h
14 CH, 2-OCH CH CH 丄 pし
15 CH3 2-C3H,-i CH, CH3 Cl E 1.5619
16 CH3 2-CF, CH3 CH3 Cl E 76-82
17 CH3 4-CF3 CH3 CH3 Cl E 54-58
18 CH3 2-N02 CH, CH3 Cl E 76-80
19 CH3 2,6-F2 CH, CH3 Cl E 1.5503
20 CH3 2,4-F2 CH, CH3 Cl E 52-57
21 CH3 3,4-F2 CH3 CH3 Cl E 68-73
22 CH3 3, 5-F2 GH3 CH3 - Cl E 1.OD16
23 CH3 2,3- F2 CH3 CH。 Cl E 1.5458
化合物 ァルケ 物理性状
R1 Xn a b c ンの幾 融点 C) 、 番 号 何異性 屈折率(
24 CH3 2,5-F2 CH3 CH3 CI E 59-62
25 CH3 2-Cl,6-F CH3 CH, CI E 142-149
26 CHa 2-F,3-Cl CH3 CH3 CI E 85-96
27 CH3 2-F,4-Cl CH3 CH3 CI E 75-77
28 CH3 2-F,6-I CH3 CH3 CI E 1.5920
29 CH3 2,4-Cl2 CH3 CH3 CI ― 72-74
30 CH3 3,5-Cl2 CH3 CH3 CI E 67-71
31 CH3 2,3-Cl2 CH3 CH3 CI E 1.5833
32 CH3 2,5-Cl2 CH3 CH3 CI E 68-73
33 CH3 3,4-Cl2 CH3 CH。 CI E 56-59
34 CH3 2,3,4-F3 CH3 CHa CI E 60-65
35 CH3 2,3,6-F3 CH3 CH3 CI E 1.5377
36 CH3 2,4,5-F3 CHa CH3 CI E 58.5-63
37 CH, 2,3,5,6-F, CH3 CH3 CI E 1.5252
38 CH3 2,3,4,5-F4 CH3 CH3 CI E 55.5 CD-61
O
39 CH3 2, 3,4, 5, 6-F5 CH3 CH3 CI E 79-84
40 CH。 2-C1 CH3 C2 H5 CI E 1.5797
41 CH3 2-C1 CH3 CI C,H5 Z 1.5753
42 CH3 2-C1 C2 H5 CH3 CI ― 1.5770
43 CH3 2-Br C2HS CH3 CI E
44 CH3 2-Br CH3 H5 CI E 1.5899
45 CHa 2-1 CH3 C,H5 CI E 1.6140
46 CH3 2-1 C2 H5 CH3 CI E 1.6102
47 CH3 2-CH3 CH3 C2H5 CI E 1.5701
48 CH3 2-CH3 C2 H6 CH3 CI E 1.5690
49 CH3 2,6 - F2 CH3 C2H5 CI 49~δ2
50 CH3 2,6-F2 C2H5 CH3 CI 77-78
ό 化合物 ァルケ 物理性状
R1 Xn a b c ンの幾 融点(°c) 、 番 号 何異性 屈折率 (n25)
51 CH3 2 - Cl,6-F CH3 H5 CI E 98-100
52 CH3 2-Cl,6-F CH3 CI C,HS Z 1.5548
53 CH3 2-Cl,6-F C2 H5 CH3 CI E 117-119
54 CH3 2 - CI H CI H3-i Z 1.5802
55 CH3 2 - CI CHa C3 H7 CI 1.5732
56 CH3 2-C1 C3 H7 CH3 CI 1.5709
57 CH3 2-C1 C4H9 CH3 CI
58 CH3 2-CH3 H, CH3 CI
59 CH3 2-CF3 C4 H9 CHa CI 一
60 CH3 2-CN C4H9 CH3 CI _
61 CH3 2-OCH3 H, CH3 CI
62 CH3 2 - NO, H, CH3 CI 一
63 CHa 2,6-F, C4H3 _
CH3 CI
64 CH3 2-Cl,6-F C4 Ha CH3 CI
65 CH3 2,6-Cl2 H3 CH3 CI
t O
66 CH3 2-C1 H3-i CH3 CI 一 1.5604
67 CH3 2-C1 C5 H, 1 CH3 CI 一 1.5594
68 CH3 2-C1 CG Hi a CH3 CI 一 1.5558
69 CH3 2-C1 Ce Hi a CI CH3 一 1.5508
70 CH3 2-C1 H H CBH, , 一
71 CH3 2-1 HI, CH3 CI 一 1.5737
72 CH3 2,6-F2 C7H15 CH3 CI ― 1.5194
73 CH3 2-C1 C8 Hi 7 CH3 CI 1.5446
74 CH3 2-C1 C3 Hj CHa CI 1.5401
75 CH3 2-C1 Ci 0 H2 ! CH3 CI 1.5395
76 CH3 2-C1 Ci 1 H2 a CH3 CI 1.5329
77 CH
3 2-C1 Cl H
2 CH
3 CI 1.5358
表 4
表 5
表 6
表 7
2 一
本発明化合物は次の方法に従って製造するこ とができるが、 こ れらの方法に限定されるものではない。
製造法 く A〉
(反応式 1 )
(式中、 Xは硫黄原子又は酸素原子を示し、 Yは炭素数 1 〜 4 の アルキル基を示し、 R '、 R 2及び R 3は前記と同じ意味を示す。 ) すなわち、 一般式 〔 I 〕 で表される本発明化合物は一般式 [ 1 1〕 で表される N —ァシルイ ミ ド酸エステル誘導体又はチ-ォイ ミ ド酸 エステル誘導体と一般式 〔I I I〕 で表される ヒ ドラジン誘導体を 不活性溶媒中で反応させて得るこ とができる。
使用できる溶媒と しては、 反応を阻害しない溶媒であれば良く 、 例えばジェチルエーテル、 テ ト ラ ヒ ドロフラ ン、 ジォキサン、 ジ グライム等のエーテル類、 ベンゼン、 トルエン、 ク ロルベンゼン 等の芳香族炭化水素類、 ペンタ ン、 へキサン、 石油エーテル等の 脂肪族炭化水素類、 ジク ロロメ タ ン、 ジク ロロェタ ン、 ク ロロホ ルム、 四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、 ァセ 卜二 ト リ ル等 の二 ト リル類、 ジメチルホルムア ミ ド、 ジメチルァセ 卜ア ミ ド、 ジメチルスルホキシ ド等の非プロ ト ン性極性溶媒及び水、 更にこ れらから選択される溶媒を組み合わせた混合溶媒も用いるこ とが
3
できる。 また反応試剤の使用量は、 通常一般式 〔II〕 で示される化合物 1 モルに対し一般式 〔III〕 で示される化合物 1 . 0〜 5. 0モル である。 反応温度は 0 °cから溶媒の沸点の間で任意であるが、 好 ま し く は 0 °C〜 5 0 °Cの範囲で反応を行う。 反応時間は化合物に よ リ異なるか通常 1 時間〜 7 2時間でその 目的を達するこ とがで きる の反応の詳細は、 例えばシンセシス (Synthesis) 、 第
4 8 3頁 ( 1 9 8 3年) に記載されている。 また、 原料である一般式 〔II〕 で示される化合物は次に示す方 法に従って製造するこ とができる。 製造法 < B > (反応式 2 )
〇
II
R - C— W X - Y
ー Y 〔V〕 R C = N一 C一 R
II
R - C = N H 〇
塩 基
〔IV〕 〔II〕
〔式中、 Wはハロゲン原子を示し、 X、 Y、 R 2及び R 3は前記と 同じ意味を示す。 〕 すなわち、 一般式 [11〕 の化合物は一般式 〔IV〕 の化合物と一 般式 〔V〕 の化合物を、 塩基の存在下、 不活性溶媒中で反応させ て製造する こ とができる。 一般式 UV] の化合物は酸付加塩、 例 えば四フ ッ化ホウ素、 塩化水素、 臭化水素、 ヨウ化水素等との塩 の形でも よい:
また、 塩基と しては炭酸ナ ト リ ウム、 炭酸カ リ ウム、 炭酸水素 ナ ト リ ウム、 水酸化ナ ト リ ウム、 水酸化カ リ ウム等の無機塩基類、 ジェチルァ ミ ン、 卜 リエチルァ ミ ン、 ピ リ ジン、 4 一 N, 一ジ メチルアミ ノ ビリ ジン等の有機塩基類を用いるこ とができる。 使 用できる溶媒と してはアセ ト ン、 メチルェチルケ ト ン等のケ ト ン 類、 ジェチルエーテル、 テ ト ラヒ ドロフ ラ ン、 ジォキサン、 ジグ ライ ム等のエーテル類、 ベンゼン、 トルエン、 ク ロルベンゼン等 の芳香族炭化水素類、 ペンタ ン、 へキサン、 石油エーテル等の脂 肪族炭化水素類、 ジク ロロメ タ ン、 ジク ロロェタ ン、 ク ロ口ホル ム、 四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、 ァセ トニ ト リル等の 二 卜 リル類、 ジメチルホルムアミ ド、 ジメチルァセ 卜ア ミ ド、 ジ メチルスルホキシ ド等の非プロ ト ン性極性溶媒及び水、 更にこれ らから選択される溶媒を組み合わせた混合溶媒も用いるこ とがで さる。
使用する反応試剤の使用量は、 通常一般式 【I V〕 の化合物 1 モ ルに対し一般式 〔 V〕 の化合物 0 . 8〜 1 . 3 モルである。 使用さ れる塩基の量は一般式 〔I V〕 の化合物 1 モルに対しその 1 . 0〜 2 . 0倍等量である。 反応時間は化合物によ り異なるが、 通常 1 時間〜 2 4 時間の範囲である。 反応温度は 0でから溶媒の沸点の 間である。
〔発明を実施するための最良の形態〕
次に実施例をあげて本発明化合物の製造法を具体的に説明する。 実施例 1
5 一
( E ) 一 5 — ( 2—ク ロ 口 一 1 —メ チル一 1 —ブロぺ二ソレ) 一 3 - ( 2—ク ロ 口 フ エ二ノレ) 一 1 —メ チル一 1 H— 1 , 2, 4 — 卜 リ アゾールの製造 (化合物 6 〉
ェチル 2—ク ロ 口べンズイ ミデー ト ( 2. 8 O g) 、 ト リ ェチ ルァミ ン ( 1 . 7 0 g) を トルエン ( 5 0 ml) に溶解し、 攪拌しな がら、 5 °C〜 1 0 °Cの間で ( E ) — 3—ク ロロー 2—メチルー 2 一ブテノ イルク ロ リ ドを滴下し、 滴下終了後、 室温で 4 時間攪拌 を続けた。 反応終了後、 反応混合物に トルエン ( 1 5 0 ml) を加 え、 食塩水で洗浄し、 無水硫酸マグネシウムで乾燥し、 これを減 圧濃縮した。 濃縮物をへキサン一酢酸ェチル混合溶液 ( 1 0 : 1 ) を展開溶媒と して用いたシリ カゲルカラムク ロマ ト グラフィ ー (ヮコ一ゲル C一 2 0 0 : 和光純薬株式会社製) にて精製し、 油 状物のェチル ( E ) - N - ( 3—ク ロ口— 1 ーメチルー 2—ブ テノ ィ ル) 一 2—ク ロ口べンズイ ミデー ト ( 2. 3 7 g) を得た。
得られた N—ァシルイ ミデー トは トルエン ( 5 0ml) に溶解し メチルヒ ドラジン ( l . O g) を加え、 室温で 4 時間攪拌した。 反 応終了後、 反応混合物を減圧濃縮し、 濃縮物をへキサン一酢酸ェ チル混合溶液 ( 1 0 : 1 ) を展開溶媒と して用いたシ リ カゲル力 ラムク ロマ ト グラフ ィ ー (ヮ コ一ゲル C— 2 0 0 : 和光純薬株式 会社製) にて精製し、 目的物 1 . 6 7 gを淡黄色粘稠液体 (屈折率 : n D 2° = 1 . 5 8 8 0 ) と して得た。
得られた化合物の N M Rデータ を以下に示す:
N M Rデータ ( 4 0 0 M H Z、 C D C 丄 3溶媒、 <5 値、 p p m )
2. 0 9 ( 3 H , q , J = 1 . 6 0 HZ)
2. 1 8 ( 3 H, q , J = 1 . 6 0 HZ)
3. 8 4 ( 3 H, s )
7. 3 0〜 7 . 5 0 ( 3 H, m)
7. 8 5〜 7. 9 1 ( 1 H , m )
実施例 2
( E ) - 5 - ( 2 —ク ロ口— 1 一メチル— 1 一プロべニル) 一 3 — ( 4 — ク ロ口一 2 —フルオロフェニル) ー 1 ーメチルー 1 H 一 1 , 2 , 4 — 卜 リ アゾ一ルの製造 (化合物 2 7 )
ェチル 4 一ク ロロー 2 —フソレオ口べンズイ ミデー ト ( 3. 0 g) 、 卜 リ エチルァミ ン ( 1 . 5 g) 、 ( E ) 一 3 — ク ロ口一 2 —メチ ルー 2 —ブテノ イルク ロ リ ド ( 2. 3 g) を トルエン (-1 0 0ml) に溶解し、 室温下 1 時間攪拌し、 更に 4時間加熱還流した。 反応 終了後、 反応混合物に水を加え、 トルエン層を無水硫酸マグネシ ゥムで乾燥した。
この反応溶液にメチルヒ ドラジン ( l . Og) を加え、 室温で 4 8時間攪拌した。 反応終了後、 希塩酸溶液で洗浄し、 更に水洗後、 無水硫酸マグネシウムで乾燥し濃縮した れをへキサン一酢酸 ェチル混合溶液 ( 1 0 : 1 ) を展開溶媒と して用いたシリ カゲル カラムク ロマ ト グラフィ ーにて精製し、 目的物 1 . 7 5 gを無色針 状結晶 (融点 7 5〜 7 7 °C ) と して得た。
得られた化合物の N M Rデータ を以下に示す。
N M Rデータ ( 6 0 M H Z、 C D C 1 3溶媒、 δ値、 p p m )
1 . 8 0〜 2. 3 0 ( 6 H , m )
3. 8 1 ( 3 H, s )
7 . 0 0〜 8. 1 5 ( 3 H , m )
実施例 3
5 - ( 1 —ブチルー 2 — ク ロ ロー 1 一プロべニル) 一 3 — ( 2 —ク ロ口フエニル) ― 1 —メチル一 1 H— 1 , 2 , 4 - 卜 リ アゾー ルの製造 (化合物 5 7 )
ェチル 2 — ク ロ口べンズイ ミデー ト ( 2. 0 2 g) 、 炭酸カ リ ゥム ( 1 . 5 2 g) 、 ( E, Z ) — 3 — ク ロ口 — 2 —プチルー 2 — ブテノ イルク ロ リ ド ( 2. 5 5 g) をアセ ト ン ( 5 0ml) に溶解し、 4時間加熱還流下、 攪拌した。 反応終了後、 反応混合物に水 ( 1 5 0ml) を加え、 エーテル ( 2 0 0ml) で 2 回抽出し、 食塩水洗 浄、 無水硫酸マグネシウムで乾燥後、 減圧濃縮した。
濃縮物をジォキサン ( 5 0 ml) に溶解しメチルヒ ドラジン ( 1 . 3 0 g) を加え、 室温で 4 8時間攪拌した。 反応終了後、 反応混 合物に トルエン ( 2 5 0 ml) を加え、 希塩酸溶液、 飽和食塩水で 洗浄した後、 無水硫酸マグネシウムで乾燥後、 減圧濃縮した。 濃 縮物をへキサン一酢酸ェチル混合溶液 ( 1 0 : 1 ) を展開溶媒と して用いたシリ カゲルカラムク ロマ ト グラフ ィ ーにて精製し、 目 的物 1 . 3 l gを淡黄色粘稠液体 (屈折率 : n D 2° = 1 . 5 6 1 4 ) と して得た。
得られた化合物の N M Rデータ を以下に示す。
X M Rデータ ( 6 0 M H Z、 C D C 1 3溶媒、 5値、 p p m ) .
8 一
0. 8 8 ( 3 H,
1 . 2 0〜 1 . 5 2 ( 4 H , m )
2. 0 4 3 H, s )
2. 6 2 ( 2 H, t )
3. 8 ( 3 H, s )
7. 2 2〜 8. 1 0 ( 4 H , m )
実施例 4
5 — ( 2 — ク ロロー 1 —ォクチノレ一 1 一プロぺニル) 一 3 — ( 2 — ク ロ口フエニル) 一 1 ーメチルー 1 H— 1, 2, 4 ー ト リ ア ゾ―ルの製造 (化合物 7 3 )
ェチル 2 —ク ロ 口べンズイ ミデー ト ( 1 . 9 3 g) 、 3 — ク ロ ロー 2 —ォクチルー 2 —ブテノ イソレク ロ リ ド ( 2. 5 2 g) を トル ェン ( 3 0ml) に溶解し、 攪拌下 5 ° (:〜 1 0 °Cの間で 卜 リエチル ァミ ン ( 0. 8 5 g) を滴下し、 滴下後、 室温下 4 時間攪拌した。 反応終了後、 反応混合物に トルエン ( 1 5 0 ml) を加え、 希塩酸 溶液、 飽和食塩水で洗浄後、 無水硫酸マグネシウムで乾燥した。
得られた反応溶液にメチルヒ ドラジン ( l . O g) を加え、 室温 で 4時間攪拌した。 反応終了後、 反応混合物を希塩酸溶液、 飽和 食塩水で洗浄した後、 無水硫酸マグネシウムにて乾燥し減圧濃縮 した。 濃縮物をへキサン—酢酸ェチル混合溶液 ( 1 5 : 1 ) を展 開溶媒と して用いたシ リ カゲルカラムク ロマ ト グラフ ィ ーにて精 製し、 目的物 1 . 1 2 gを淡黄色粘稠液体 (屈折率 : n D 2 ° = 1 . 5 4 4 6 ) どして得ナこ。
得られた化合物の M M Rデータ を以下に示す- N M Rデータ ( 6 0 M H Z、 C D C 13溶媒、 5値、 p p m )
0. 8 5〜 1 . 7 0 ( 1 δ H , m )
2. 0 3 ( 3 H, s )
2. 6 4 ( 2 H, t )
3. 8 6 ( 3 H , s )
7. 1 3〜 8. 0 3 ( 4 H , m)
実施例 5
5 - ( 2 — ク ロロー 1 ー ドデシルー 1 一プロぺニソレ) 一 3 — ( 2、 6 — ジフルオロフェニル) 一 1 —メチルー 1 H— 1 ; 2, 4 一 ト リ ァゾールの製造 (化合物 7 8 )
ェチソレ 2, 6 — ジフルォロベンズイ ミデー ト ( 1 . 5 0 g ) 、 卜 リ エチルァミ ン ( 0. 8 5 g) を トルエン ( 3 0 ml) に溶解し、 攪拌下 5 °C〜 1 0 °Cの間で 3 —ク ロ口— 2 — ドデシルー 2 —ブテ メ イルク ロ リ ド ( 2. 5 0 g) を滴下し、 滴下後、 室温下 1 2時間 攪拌した。 反応終了後、 反応混合物に トルエン ( 1 5 0 ml) を加 え、 希塩酸溶液、 飽和食塩水で洗浄後、 無水硫酸マグネシウムで 乾燥した。
得られた反応溶液にメチルヒ ドラジン ( 0. 8 g ) を加え、 室温 で 4時間攪拌した。 反応終了後、 反応混合物を希塩酸溶液、 飽和 食塩水で洗浄後、 無水硫酸マグネシウムで乾燥し減圧濃縮した。 濃縮物をへキサン—酢酸ェチル混合溶液 ( 1 δ : 1 ) を展開溶媒 と して用いたシ リ カゲルカラムク ロマ ト グラフ ィ ーにて精製し、
目的物 0. 8 3 gを淡黄色粘稠液体 (屈折率 : nつ 2° = 1 . 5 0 9 5 ) と して得た。
得られた化合物の N M Rデータ を以下に示す。
N M Rデータ ( 6 0 M H Z、 C D C 1 。溶媒、 δ値、 p p m )
0. 8 5〜 1 . 7 0 ( 2 3 H , m )
2. 0 5 ( 3 Η , s )
2. 6 3 ( 2 Η , t )
3. 8 7 ( 3 Η , s )
7. 1 0〜 7. 9 0 ( 3 Η , m )
実施例 6
3 - ( 2 —ク ロ口一 6 —フルオロフェニル) 一 1 —メチルー 5 一 ( 1 ーメチルシク ロへキシル) 一 1 H— 1 , 2, 4 — -卜 リ アゾー ルの製造 (化合物 8 9 )
ェチソレ 2 —ク ロロー 6 —フルォロベンズイ ミデー ト ( 1 . 6 1 g) 、 ト リェチルァミ ン ( 1 . 0 g) を 卜 リ エン ( 1 0 0 ml) に 溶解し、 撹拌下に 5〜 1 0 °Cの間で 1 ーメチルシク ロへキシルカ ルボニルク ロ リ ド ( 1 . 5 g) を滴下し、 滴下後、 室温下で 1 時間 撹拌した。 されに 8 0〜 1 0 0 °Cで 1 6 時間反応させた。 反応終 了後、 反応液を食塩水で洗浄後、 さ らに水洗し、 トルエン層を硫 酸ナ ト リ ウムで乾燥後濃縮し、 ェチル N— ( 1 —メチルシク ロ へキシルカルボニル) 一 2 —ク ロ ロー 6 —フルォ口べンズィ ミデ 一 卜の粗製物を得た。
得られた粗製物を トルエン 2 0 0 mlに溶解し、 モノ メチルヒ ド
ラジン ( 2. 0 g ) を加え、 室温で 1 0時間反応させた = 反応終了 後、 希塩酸溶液で洗挣し、 さ らに水洗後 ト ルエ ン層 を無水硫酸マ グネシゥムで乾燥し、 減圧濃縮した の濃縮物をへキサン一酢 酸ェチル混合溶液を展開溶媒とする シ リ カゲルカラムク ロマ ト グ ラフィ 一に付し、 目的物 0. 5 6 gを無色粒状結晶 (融点 = 9 1 〜 9 5 °C ) と して得た。
得られた化合物の N M Rデータ を以下に示す。
N M Rデータ ( 6 0 iM H Z、 C D C 13溶媒、 δ値、 ρ ρ m )
0. 7 0〜 0. 9 4 ( 3 Η , m )
1 . 0 0〜 2. 6 0 ( 9 Η , m )
3. 0 0 ( 1 Η, q )
3. 8 5 ( 3 Η, s )
6. 7 3〜 7. 3 0 ( 3 Η , m )
実施例 7
5 - ( ^ — ク ロロー 1 —シク ロへキセニノレ) 一 3 - ( 2—ク ロ 口フエニル) 一 1 ーメチソレー 1 H— 1 , 2 , 4 - ト リ ァゾールの製 造 (化合物 9 8 )
メチル 2 — ク ロ口ベンズチォ一ルイ ミデー ト · ヨウ化水素酸 塩 ( 2 , 2 g) 、 卜 リエチルァミ ン ( 1 . 5 g) をテ 卜 ラ ヒ ドロフラ ン ( 5 0ml) に溶解し、 撹拌下に 5〜 1 0 °Cの間で 一ク ロ口一 1 ー シク ロへキセンカルボニルク ロ リ ド ( 1 . 3 g ) を滴下した。 室温にて 1 時間撹拌し、 さ らに室温下で一夜撹拌して反応させた 反応終了後'、 トル土ン ( 2 0 0 i ) を加えて溶解し、 水洗後 卜ル
ェン層を無水硫酸マグネ シウムで乾燥した。 濃縮後、 シ リ カゲル カラムク ロマ ト グラフ ィ ーに付し、 中間体のイ ミ ド体 2. l gを得 た。
得られたイ ミ ド体を トルエン ( 5 0ml) に溶解し、 これにモノ メチルヒ ドラジン ( 0. 3 g) を加え、 室温にて 2 4時間反応させ た。 反応終了後、 ト ルエン ( 2 0 0 ml) を加えて水洗し、 トルェ ン層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、 濃縮後へキサン一酢酸ェ チル ( 2 5 : 1 ) 混合溶液を展開溶媒とするシリ カゲルカラムク 口マ ト グラフィ 一に付し、 目的物 1 . 2 3 gを無色粒状結晶 (融 点 = 6 9〜 7 2 °C) と して得た。
得られた化合物の N M Rデータ を以下に示す。
N M Rデータ ( 6 0 M HZ、 C D C 13溶媒、 δ値、 p p m)
1 . 7 0〜 2. 1 0 ( 4 H, m)
2. 2 0〜 2. 6 0 ( 4 H, m)
3. 8 ( 3 H , s )
7. 1 0〜 8. 1 0 ( 4 H , m )
実施例 8〜 1 9
実施例 6 と同様に して、 前記表 5〜 6 に示した化合物番号 ( 8 2 ) 〜 ( 8 8 ) 、 ( 9 0 ) 〜 ( 9 4 ) を製造した。
実施例 2 0〜 2 8
実施例 7 と同様に して、 前記表 7 〜 8 に示した化合物番号 ( 9 5 ) 、 ( 9 7 ) 、 ( 9 9 ) 〜 ( 1 0 1 ) 、 ( 1 0 6 ) 、 ( 1 0 7 ) 、 ( 1 0 9 ) 、 ( 1 1 3 ) を製造した:
本発明の有害生物防除剤は一般式 〔 I 〕 で示される 卜 リ アゾー ル誘導体を有効成分と してなる。 本発明化合物を有害生物防除剤 と して使用するには本発明化合物それ自体で用いて もよいが、 製 . 剤化に一般的に用い られる担体、 界面活性剤、 分散剤又は補助剤 等を配合して、 粉剤、 水和剤、 乳剤、 微粒剤又は粒剤等に製剤し て使用するこ ともでき る。
製剤化に際して用いられる担体と してはジーク ライ 卜、 タルク、 ベン トナイ ト、 ク レー、 カオ リ ン、 珪藻土、 ホワイ ト カーボン、 バー ミ キユライ ト、 消石灰、 珪砂、 硫安、 尿素等の固体担体、 ィ ソプロ ピルアルコール、 キシ レン、 シク ロへキサノ ン、 メチルナ フタ レン等の液体担体等があげられる。 界面活性剤及び分散剤と してはアルキルベンゼンスルホン酸金属塩、 ジナフチルメ タ ンジ スルホン酸金属塩、 アルコール硫酸エステル塩、 アルキルァ リ ー ルスルホン酸塩、 リ グニンスルホン酸塩、 ポリ オキシエチレング リ コールエーテル、 ポリ オキシエチレンアルキルァ リ 一ルェ一テ ル、 ポリオキシエチレンソルビタ ンモノ アルキ レ一 卜等があげら れる。 補助剤と しては、 カルボキシメチルセルロース、 ポリ ェチ レングリ コール、 アラビアゴム等が挙げられる。
有効成分の配合割合については必要に応じて適宜選ばれる力 粉剤又は粒剤とする場合は 0 . 0 5 〜 2 0 % (重量) 、 好ま し く は 0 . 1 %〜 1 0 % (重量) の範囲から適宜選ぶのがよい。 乳剤 又は水和剤とする場合は 0 . 5 〜 8 0 % (重量) 、 好ま し く は 1 〜 6 0 % (重量) の範囲から適宜選ぶのがよい。
使用に際しては適当な濃度に希釈して散布するか又は直接施用 する。 本発明の有害生物防除剤は茎葉散布、 土壌施用、 育苗箱施 用又は水面施用等によ り使用するこ とができる。 施用量は使用さ れる化合物の種類、 対象病害虫、 発生傾向、 被害の程度、 環境条 件、 使用する剤型などによってかわる力 粉剤及び粒剤のよ うに そのまま使用する場合は有効成分と して 1 0 ァ一ル当 り 0 . 0 5 g 〜 5 kg、 好ま し く は 0 . 1 g〜 1 kgの範囲から適宜選ぶのがよい。 また、 乳剤及び水和剤とする場合のよう に液状で使用する場合は 0 . 1〜 5 0 0 0 ppm、 好ま し く は 1〜 1, 0 0 0 ppmの範囲から適 宜選ぶのがよい。
本発明の有害生物防除剤は他の殺虫剤、 殺菌剤、 除草剤、 肥料、 植物成長調製剤を混合して使用するこ と もできる。 - 次に、 代表的な製剤例を挙げて製剤方法を具体的に説明する。 化合物、 添加剤の種類及び配合比率はこれらのみに限定されるこ となく広い範囲で変更可能である。 以下の説明において、 %は重 量百分率を示す。
製剤例 1 乳剤
化合物 ( 2 ) 3 0 %、 シク ロへキサノ ン 2 0 %、 ポリオキシェ チレンアルキルァ リ ールエーテル 1 1 %、 アルキルベンゼンスル ホン酸カルシウム 4 %及びメチルナフタ リ ン 3 5 %を均一に溶解 して乳剤と した。 これを水で希釈して施用する。
製剤例 2 水和剤 .
ィ匕合物 ( 6 7 ) 4 0 %、 珪藻土 1 5 %、 ク レー 1 5 %、 ホワイ
卜 力 一ボン 2 5 %、 ジナフチルメ タ ン ジスルホ ン酸ナ ト リ ウム 2 %及びリ グニンスルホン酸ナ ト リ ウム 3 %を均一に混合粉砕して 水和剤と した。 これを水で希釈して施用する。
製剤例 3 粉剤
化合物 ( 5 1 ) 2 %、 珪藻土 5 %及びク レー 9 3 %を均一に混 合粉碎して粉剤と した。 これを直接施用する。
製剤例 4 粒剤
ィ匕合物 ( 5 7 ) 5 %、 ラウ リルアルコール硫酸エステルのナ ト リ ウム塩 2 %、 リ グニンスルホン酸ナ ト リ ウム 5 %、 カルボキシ メチルセルロース 2 %及びク レー 8 6 %を均一に混合粉砕する。 この混合物 1 0 0重量部に水 2 0重量部を加えて練合し、 押出式 造粒機を用いて 1 4 〜 3 2 メ ッ シュの粒状に加工したのち、 乾燥 して粒剤と した。 これを直接施用する。
〔産業上の利用可能性〕
本発明の ト リ ァゾ一ル誘導体は ト ビイ ロ ゥ ン力、 セジロウ ンカ 及びヒメ 卜 ビゥ ン力等のゥ ンカ類、 ツマグロョコバイ及びミ ドリ ヒメ ョコバイ 等のョコバイ類、 ヮタ アブラムシ、 モモァカァブラ ムシ、 ダイ コンアブラムシ等のアブラムシ類、 オンシッコナジラ ミ等のコナジラ ミ類、 ク ヮコナカイ ガラムシ等のカイ ガラムシ類 及びクモヘリ カメムシ等のカメムシ類等の半翅目害虫、 コナガ、 シロイ チモジョ ト ウ、 ハスモンョ 卜 ゥ等の鱗翅目害虫、 イ エバエ、 ァカイ エ力等の双翅目害虫、 イ ネ ミ ズ.ゾゥムシ、 ァズキゾゥムシ、 ゥ リ ハムシ等の鞘翅目害虫、 ヮモンゴキブリ 、 チヤバネゴキブリ
等の直翅目害虫並びにナミ ハダ二、 カ ンザヮハダ二、 ミ カ ンハダ 二等のハダ二類等の害虫に対して優れた殺虫作用があ り 、 また害 虫の卵に対しても優れた殺卵作用がある - さ らに、 本発明化合物 は作物に悪影響を及ぼすこ となく 、 重要病害であるイ ネ紋枯病、 いもち病等に対して予防的に高い防除効果を示す。
次に本発明化合物の奏する効果について試験例をもって説明す る。 尚、 試験には比較薬剤と して次の米国特許第 4 4 1 2 2 1 号明細書記載の下記の化合物を使用 した。
比較薬剤 A 3 — ( 0 — ク ロ口フエニル) — シク ロへキシル
1 —メチノレ一 1 H— 1 , 2 , 4 — 卜 リ アゾール 比較薬剤 B 3 — ( 0 — ク ロ口フエニル) 一 5 —ェチルー 1 —メ チル— 1 1, 2, 4 — ト リ ァゾール 比較薬剤 C 3 — ( 0 — ク ロ口フエニル) — 5 — ( 0 — ク ロロフ ェニル) 一 1 —メチルー 1 H— 1 , 2, 4 一 ト リ ァゾ 一ル
比較薬剤 D 3 — ( 0 — ク ロ口フエニル) 一 ( m —メチルフ ェ ル) 1 ーメチノレー 1 H— 1, 2, 4 一 卜 リ アゾ
―ル
試験例 1 ト ビイ ロゥ ンカ殺虫試験
製剤例 2 に準じて調製した水和剤を有効成分が 5 0 O ppmの濃 度になるよう水で希釈した。 その薬液にイ ネ茎葉を浸漬し、 風乾 後、 試験管に静置した。 その中に ト ビイ ロゥ ンカ幼虫 1 0頭を放 ち、 脱脂綿で栓を した。 その後、 2 5での恒温室に置き、 6 日後
に死虫数を調査し、 死虫率を算出 した = 試験は 2 連制で行った。 結果を表 9 に示す- 表 9
製剤例 2 に準じて調製した水和剤を有効成分が 5 0 0 ppmの濃 度に水で希釈した。 その薬液にイ ネ茎葉を浸漬し、 風乾後、 試験 管に静置した。 その中にツマグロョコバイ幼虫 5 頭を放ち、 脱脂 綿で栓を した。 その後、 2 5 =Cの恒温室に置き、 5 日後に死虫数 を調査し、 死虫率を算出 した。 試験は 2 連制で行った。 結果を表 1 0 に示す-
表 1 0
化合物 死虫率
( % )
0 0 1 0 0 δ 6 1 0 0 δ 7 1 0 0
6 6 1 0 0
8 2 1 0 0 δ 3 1 0 0
8 4 9 0
8 5 1 0 0
8 6 9 0
8 7 1 0 0
8 9 1 0 0
9 0 . 1 0 0
9 1 1 0 0
9 2 1 0 0 比較 A 1 0 比較 Β 0 比較 c 4 0 比較 D 1 0
試験例 3 ヮタ アブラムシ殺虫試験 製剤例 2 に準じて調製した水和剤を有効成分が 1 0 0 ppmの濃 度に水で希釈した。 その薬液に、 予めヮ タ アブラムシ若虫を接種 しておいたキユウ リ 苗を浸漬し、 風乾した。 処理後のキユウ リ 苗 は 2 5 °Cの恒温室に置き、 3 日後に死虫数を調査し、 死虫率を算 出 した。 試験は 2連制で行った。 結果を表 1 1 に示す-
表 1 1
試験 ·ί 4 ナミハダ二殺卵試験 ( 1 O O p p m濃度)
予めナミハダ二雌成虫を 3枚のイ ンゲン リ ーフディ スク (直径 1 5 mm) に放ち 2 4 時間産卵させた後、 雌成虫を除去した。 製剤 例 2 に準じて調製した水和剤を有効成分が 1 0 0 ppmの濃度にな るよ う に水で希釈し、 リ ーフディ スク に十分量散布した。 処理後
の リ ーフディ スク は 2 5 :Cの恒温室に置き、 7 日後に未孵化卵数 を調査し、 殺卵率を算出した。 試験は 2 連制で行った。 結果を表 1 2 に示す。
表 1 2
試験例 5 ナミハダ二殺卵試験 ( 2 0 p p m濃度)
予めナミハダ二雌成虫を 2枚のィ ンゲン リ ーフディ スク (直径 1 0 mm ) に放ち 2 4 時間産卵させた後、 雌成虫を除去した。 製剤 例 2 に準じて調製した水和剤を有効成分が 2 0 ppmの濃度になる よう に水で希釈し、 リ ーフディ スクに十分量散布した。 処理後の リ ーフディ スクは 2 5 Cの恒温室に置き、 7 日後に未孵化卵数を
3
調査し、 殺卵率を算出 した - 試験は 2 連制で行った。 結果を表 1 3 に示す。 表 1 3
試験例 6 ナミハダ二防除試験 製剤例 2 に準じて調製した水和剤を有効成分濃度が 5 0 0 ppm になるよう に水で希釈した。 その薬液に、 予めナミハダ二成虫 3 0頭ない し 4 0頭を接種しておいたダイ ズ幼苗を浸潰し、 風乾し た。 処理後のダイ ズ苗を 2 5 °Cの恒温室に置き、 1 4 日後に生存 成虫数を調査し、 下記計算式に従い防除効率を算出 した。 試験は 2連制で行った。 結果を表 1 4 に示す。 無処理区処理前虫数 X処理区 1 4日後虫数
防除効率(%) = I 1一 X 1 0 0 処理区処理前虫数 X無処理区 1 4日後虫数 表 1 4
化合物 防除効率 化合物 防除効率 化合物 防除効率 口 口
( % ) ( % ) 番 号 ( % )
9 5 1 0 0 1 0 1 1 0 0 比較 A 6 5
9 8 9 5' 1 0 7 1 0 0 比較 B 0
9 9 1 0 0 1 1 3 1 0 0 比較 D 0
試験例 7 ミ 力ンハダニ殺卵試験
ミ カンハダニ雌成虫を 2枚のカンキッ葉片 (直径 1 0 mm ) に放 ち 2 日間産卵させた後、 雌成虫を除去した。 製剤例 2 に準じて調 製した水和剤を 1 0 0 ppmの濃度に水で希釈し、 カンキッ葉片を 1 0秒間浸漬した。 処理後のカンキッ葉片は 2 5 °Cの恒温室に置 き、 7 日後に未孵化卵数を調査し殺卵率を算出した。 試験は 2 連 制で行った。 結果を表 1 5 に示す。
表 1 5 .
製剤例 2 に準じて調製した水和剤を 5 0 0 ppmの濃度に水で希 釈した。 その薬液にキャベツ葉を浸漬し、 風乾後、 塩化ビニール 製カップに入れた。 その中にコナガ幼虫 1 0頭を放ち、 ふたを し た。 その後.. 2 5 での恒温室に置き、 6 日後に死虫数を調査し、 死虫率を算出した。 試験は 2連制で行った。 結果を表 1 6 に示す
表 1 6
試験例 9 イ ネ紋枯病予防効果試験 直径 7 cmの素焼鉢に水稲種子 (品種 : 金南風) を 1 5粒ずっ播 種し、 温室内で 4〜 5週間育成した。 第 5葉が展開したイ ネ苗に 製剤例 2に準じて調製した水和剤を有効成分濃度が 5 0 0 ppmに なるよう に水で希釈し、 1 鉢当 り 1 0 ml散布した。 風乾後、 モミ ガラフ スマ培地で培養した紋枯病 ( R h i z o c t o n i a s o l a n i ) を株元に接種し、 直ちに 2 8 °Cの温室内に入れた。 6 日後にイ ネ葉鞘部分に形成された病斑の高さ を測定し、 下記計 算式に従い防除価を算出 した。 結果を表 1 7 に示した。 処理区の病斑高
防除価 (% ) = 1 一 X 1 0 0
無処理区の病斑高 表 1 7
化合物 防除価 化合物 防除価 口 ^. 口
w 万 ( %) ( % )
9 δ 9 2 比較 A 7 3
9 7 8 0 比較 δ 1
1 0 0 9 δ 無処理 0
1 0 6 8 7
1 0 7 1 0 0