JPWO2021024968A1 - 掃除ロボットおよび太陽光発電設備 - Google Patents

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Abstract

【課題】パネルフレームを有しない太陽電池モジュール上を走行しながら掃除することができる掃除ロボットおよびかかる掃除ロボットを備えた太陽光発電設備を提供する。【解決手段】複数枚の太陽電池モジュールを並べて設置された太陽電池アレイの表面を掃除する掃除ロボットであって、掃除部(10)と、シャシフレームと、シャシフレームに設けられた走行部(20)と、太陽電池モジュールの第一端部または第二端部のいずれかに沿ったシャシフレームの走行をサポートするサポート機構(50)と、を備えており、走行部(20)が、掃除ロボットを太陽電池アレイ上に配置したときに、掃除ロボットの走行方向と交差する方向において太陽電池モジュール中間線を挟むよう配置されている少なくとも2つの走行体(21)を備えており、太陽電池モジュールにおける第一端部および第二端部の近傍を走行する走行体(21)を備えていない、掃除ロボット。

Description

本発明は、掃除ロボットおよび太陽光発電設備に関する。さらに詳しくは、太陽光発電に使用する太陽電池アレイなどの表面を掃除する掃除ロボットおよび太陽光発電設備に関する。
近年、再生可能エネルギを利用した発電の要求が高まっており、とくに太陽光を利用した太陽光発電には大きな注目が集まっている。かかる太陽光発電では、太陽からの光を受けて発電するため、太陽電池アレイ(つまり太陽電池モジュール)の受光面が汚れると、太陽電池セルが受光する日射量が減少することによって、発電量が減少する。このため、太陽電池アレイ等の受光面の汚れを除去するために、太陽電池アレイ等を適宜掃除することが重要になる。
大規模な太陽光発電設備における太陽電池アレイの表面(受光面)を掃除するために、種々の構造を有する掃除ロボットが開発されている。近年では、太陽電池アレイのエッジを基準として、このエッジに沿って移動する掃除ロボットの開発が進んでいる(例えば、特許文献1〜5参照)。
特開2014−223564号公報 特開2015−178088号公報 特開2017−144413号公報 特開2018−528071号公報 特開2016−26861号公報
ところで、太陽電池モジュールとしてパネルフレームを有しないもの(以下、フレームレス太陽電池モジュールという場合がある)も開発されている。かかるフレームレス太陽電池モジュールはパネルフレームを有するものよりも軽量化できる。太陽光を追尾する追尾型太陽光発電システムの太陽電池アレイ(以下、トラッキングタイプの太陽電池アレイという場合がある)にフレームレス太陽電池モジュールを採用すれば、設備を駆動する駆動力や架台等の強度を低減できる。すると、太陽光発電設備の設備投資やランニングコストを低減できるというメリットが得られる。
しかし、特許文献1〜3に記載されている掃除ロボットは、太陽電池アレイを構成する太陽電池モジュールの周囲にパネルフレームを有していることを前提に構成されており、走行車輪はパネルフレーム上を走行する構成を採用している。そして、パネルフレームによって太陽電池モジュールの剛性がある程度確保されていることを前提に掃除ロボット自体の重量も重くなっている。このため、特許文献1〜3の掃除ロボットをフレームレス太陽電池モジュールの清掃に使用した場合、太陽電池モジュールを破損してしまう可能性が有る。
特許文献4には、掃除ロボットをフレームレス太陽電池モジュールに使用できる旨の記載はあるものの(特許文献4の段落0026)、フレームレス太陽電池モジュール上を掃除ロボットが走行するための具体的な構成については記載がない。
引用文献5には、フレームレスタイプの太陽電池モジュールにも使用でき、その場合には、移動部の位置を強度の弱い辺部から中央寄りに移動することが必要であることは開示されている(段落0091)。
しかし、引用文献5の技術は、あくまでも太陽電池モジュールの端縁、つまり、フレームが存在していた位置に移動部を配置するものであり、移動部は太陽電池モジュールの両端縁近傍を走行することが前提になっている。このため、移動部を若干太陽電池モジュールの中央側に寄せる程度のことしか想定しておらず(図9参照)、フレームレスタイプの太陽電池モジュールに使用した場合には、太陽電池モジュールを破損してしまう可能性が高い。そして、引用文献5には、フレームレスタイプの太陽電池モジュールに使用する場合に、移動体を具体的にどの程度中央寄りに移動するか、また、太陽電池モジュールの両端間のどの位置に移動部を配置するかといったことは全く開示されていない。これは、引用文献5の洗浄装置が、2枚並んで配置された太陽電池モジュール上をそれぞれ走行する洗浄ユニットを連結して両者間で相対的に屈曲可能にすることによって、並んだ太陽電池モジュール間の傾きのズレに対応することを目的とするものであり、フレームレスタイプの太陽電池モジュールに使用することを想定していないからである。かかる事情もあり、引用文献5には、引用文献4と同様に、フレームレス太陽電池モジュール上を掃除ロボットが走行するための具体的な構成については記載がない。
そして、引用文献5の技術のように、パネルフレームを有する太陽電池モジュールにおいてパネルフレーム上を走行することを前提に製造された掃除ロボットでは、フレームレス太陽電池モジュールに限らず、パネルフレームを有する太陽電池モジュールであっても受光面上を掃除ロボットが走行した場合には、受光面等を損傷してしまう可能性がある。
本発明は上記事情に鑑み、太陽電池モジュール上を走行しながら掃除することができる掃除ロボットおよびかかる掃除ロボットを備えた太陽光発電設備を提供することを目的とする。
第1発明の掃除ロボットは、複数枚の太陽電池モジュールをその第一端部および第二端部が直線状に並ぶように架台に並べて設置され、前記太陽電池モジュールと架台とを連結する連結部が、前記太陽電池モジュールの第一端部と第二端部の中間線と該太陽電池モジュールの第一端部との間および前記中間線と第二端部との間にそれぞれ設けられた太陽電池アレイの表面を掃除する掃除ロボットであって、前記太陽電池アレイの表面を掃除する掃除部と、シャシフレームと、該シャシフレームに設けられた、掃除ロボットを走行させる走行部と、前記シャシフレームにおける掃除ロボットの走行方向と交差する方向の両端部または一方の端部に設けられ、前記太陽電池アレイを構成する前記太陽電池モジュールの第一端部または第二端部のいずれかに沿った前記シャシフレームの走行をサポートするサポート機構と、を備えており、前記走行部が、複数の走行体を備えており、該複数の走行体は、掃除ロボットを前記太陽電池アレイ上に配置したときに、少なくとも2つの走行体が、掃除ロボットの走行方向と交差する方向において前記太陽電池モジュール中間線を挟むよう配置されており、前記走行部は、掃除ロボットを前記太陽電池アレイ上に配置したときに、前記太陽電池モジュールにおける第一端部および第二端部の近傍を走行する走行体を備えていないことを特徴とする。
第2発明の掃除ロボットは、第1発明において、前記走行部の複数の走行体のうち、掃除ロボットの走行方向と交差する方向においてもっとも外方に位置する2つの走行体は、掃除ロボットが前記太陽電池モジュール上に配置された状態において、該太陽電池モジュールの第一端部と第二端部とを繋ぐ方向における前記太陽電池モジュールの中間線から各走行体の幅方向の中間線までの距離が、前記太陽電池モジュールの第一端部から第二端部までの距離の1/8〜3/8となるように設けられていることを特徴とする。
第3発明の掃除ロボットは、第2発明において、前記複数の走行体は、複数の走行部材を備えており、前記複数の走行体のうち少なくとも2つの走行体では、該2つの走行体の複数の走行部材のうち、少なくとも2つの走行部材が、掃除ロボットの走行方向と交差する方向において、前記太陽電池アレイの連結部を挟むように設けられていることを特徴とする。
第4発明の掃除ロボットは、第1から第3発明のいずれかにおいて、前記走行部の複数の走行体は、掃除ロボットの走行方向から見たときに、各走行体が前記太陽電池アレイの表面と接触する部分が重ならないように配設されていることを特徴とする。
第5発明の掃除ロボットは、第1から第4発明のいずれかにおいて、前記走行部の複数の走行体のうち少なくとも1つの走行体が複数の走行部材を備えており、該複数の走行部材を掃除ロボットの走行方向から見たときに、各走行体の複数の走行部材のうち、少なくとも一つの走行部材が前記太陽電池アレイの表面と接触する部分が、他の走行部材が前記太陽電池アレイの表面と接触する部分と重ならないように配設されていることを特徴とする。
第6発明の掃除ロボットは、第1から第5発明のいずれかにおいて、前記走行部の各走行体は複数の走行輪を備えており、該複数の走行輪は、少なくとも2つの駆動輪を有しており、掃除ロボットの走行方向において、該複数の走行輪のうち掃除ロボットの走行方向において最も離れた2つの走行輪の間に該掃除ロボットの重心が位置するように配設されており、前記走行部は、掃除ロボットの走行方向において、前記走行体の複数の走行輪のうち掃除ロボットの走行方向において最も離れた2つの走行輪よりも外方に位置する補助走行体を備えており、該補助走行体は、掃除ロボットの走行方向において、隣接する駆動輪との距離が前記走行体における複数の駆動輪のうち掃除ロボットの走行方向において最も近い2つの駆動輪間の距離と同等以上となるように配設されていることを特徴とする。
第7発明の掃除ロボットは、第6発明において、前記補助走行体を複数備えており、該複数の補助走行体は、掃除ロボットの走行方向において、該複数の補助走行体のうち少なくとも2つの補助走行体が前記走行体を挟むように設けられていることを特徴とする。
第8発明の掃除ロボットは、第1から第7発明のいずれかにおいて、前記掃除部が軸周りに回転する掃除部材を備えており、前記走行体と前記掃除部の掃除部材とが一つの駆動源によって駆動されていることを特徴とする。
第9発明の掃除ロボットは、第1から第8発明のいずれかにおいて、前記サポート機構は、掃除ロボットの走行方向および、平面視で掃除ロボットの走行方向と交差する方向の両方と平行な面と交差する回転軸を有するフリーローラを備えていることを特徴とする。
第10発明の掃除ロボットは、第9発明において、前記サポート機構は、前記シャシフレームにおける掃除ロボットの走行方向と交差する方向の一方の端部に設けられた第一サポート部と、前記シャシフレームの一方の端部と反対側に位置する他方の端部に設けられた第二サポート部と、を備えており、前記第一サポート部および前記第二サポート部には、掃除ロボットの走行方向および、平面視で掃除ロボットの走行方向と交差する方向の両方と平行な面と交差する回転軸を有するフリーローラが設けられており、掃除ロボットの走行方向と交差する方向における前記第一サポート部のフリーローラと前記第二サポート部のフリーローラとの間の距離が、前記太陽電池モジュールの両端間の距離よりも長くなるように設けられていることを特徴とする。
第11発明の掃除ロボットは、第9または第10発明において、前記サポート機構は、掃除ロボットの走行方向に沿って間隔を空けて並ぶように設けられた2つのフリーローラを有していることを特徴とする。
<除電部材>
第12発明の掃除ロボットは、第1から第11発明のいずれかにおいて、前記シャシフレームには除電部材が設けられており、該除電部材は、掃除ロボットを前記太陽電池アレイの上に配置したときに、その先端が該太陽電池アレイにおけるアースされた部材に接触し得る長さに形成されていることを特徴とする。
第13発明の掃除ロボットは、第12発明において、前記除電部材は、掃除ロボットを前記太陽電池アレイ上に配置したときに、前記太陽電池モジュールの第一端部と第二端部とを繋ぐ方向において、前記太陽電池アレイにおける前記太陽電池モジュールと前記架台とを連結する連結部と接触し得る位置に設けられていることを特徴とする。
<太陽光発電設備>
第14発明の太陽光発電設備は、複数枚の太陽電池モジュールをその第一端部および第二端部が直線状に並ぶように架台に並べて設置され、前記太陽電池モジュールと架台とを連結する連結部が、前記太陽電池モジュールの第一端部と第二端部の中間線と該太陽電池モジュールの第一端部との間および前記中間線と第二端部との間にそれぞれ設けられた太陽電池アレイと、該太陽電池アレイの表面を掃除する第1から第13発明のいずれかに記載の掃除ロボットと、を備えていることを特徴とする。
第15発明の太陽光発電設備は、第14発明において、前記太陽電池アレイは、前記架台に設けられた揺動軸の軸方向に沿って前記複数の太陽電池モジュールを並べて設けられたものであることを特徴とする。
第16発明の太陽光発電設備は、第14または第15発明において、前記太陽電池アレイを構成する太陽電池モジュールが、フレームレスの太陽電池モジュールであることを特徴とする。
第1発明によれば、掃除ロボットの荷重に起因する太陽電池モジュールの撓みを小さくすることができる。すると、太陽電池モジュールの損傷を防ぐことができ、掃除部による太陽電池モジュール表面の清掃を行いやすくなる。
第2発明によれば、掃除ロボットの荷重に起因する太陽電池モジュールの撓みをより小さくすることができる。
第3発明によれば、連結部の両側に掃除ロボットの荷重を加えるので、太陽電池モジュールの撓みをより小さくすることができる。
第4、第5発明によれば、太陽電池モジュールにおいて走行体が通過する位置のセルや配線、ガラスなどが損傷しにくくすることができる。
第6、第7発明によれば、一つの走行体における複数の駆動輪のうち、いくつかの駆動輪が隣接する太陽電池モジュール間の隙間に位置しても、補助走行体と少なくとも一つの駆動輪が太陽電池モジュール上に配置された状態に維持できる。したがって、隣接する太陽電池モジュール間に隙間があっても、隣接する太陽電池モジュール間を掃除ロボットがスムースに移動することができる。また、シャシフレームの幅を小さくしても隣接する太陽電池モジュール間の隙間をこえることができるので、シャシフレームを軽量化できる。
第8発明によれば、駆動源を共通化できるので、掃除ロボットを軽量化でき、製造コストも低減できる。また、複数の駆動源を制御する場合に比べて、制御装置をシンプルにすることが可能になる。
第9〜第11発明によれば、シャシフレームの傾きを防止できる。
<除電部材>
第12、第13発明によれば、掃除ロボットが帯電しても、帯電した静電気をアース部材に放出することができる。したがって、掃除ロボットの帯電を抑制できるし、帯電しても帯電量を少なくできる。
<太陽光発電設備>
第14、第15発明によれば、掃除ロボットの荷重に起因する太陽電池モジュールの撓みを小さくすることができる。すると、太陽電池モジュールの損傷を防ぐことができ、掃除部による太陽電池モジュール表面の清掃を行いやすくなる。
第16発明によれば、掃除ロボットが太陽電池モジュールの撓みが生じにくい構造となっているので、掃除ロボットにフレームレス太陽電池モジュール上を走行させながら、掃除ロボットによってフレームレス太陽電池モジュールの掃除ができる。
本実施形態の掃除ロボット1の概略斜視図である。 本実施形態の掃除ロボット1の概略平面図である。 本実施形態の掃除ロボット1の概略底面図である。 本実施形態の掃除ロボット1の概略左側面図である。 本実施形態の掃除ロボット1の概略右側面図である。 本実施形態の掃除ロボット1の概略正面図である。 本実施形態の掃除ロボット1の概略背面図である。 本実施形態の掃除ロボット1の伝達部37の概略説明図である。 走行輪22と重心Gの位置関係の概略説明図である。 走行輪22と連結部CEの位置関係の概略説明図であって、(A)は走行輪組が一つの場合であり、(B)は走行輪組を2組有する場合である。 本実施形態の掃除ロボット1における走行制御の概略説明図である。 (A)本実施形態の掃除ロボット1が掃除等の作業を実施する太陽電池アレイLPの概略説明図であり、(B)は太陽電池アレイLPに本実施形態の掃除ロボット1が載せられた状態の概略説明図である。 太陽電池アレイLPを複数有する太陽光発電設備SPの概略説明図である。 本実施形態の掃除ロボット1の概略ブロック図である。 ストッパー部材SMを設けた本実施形態の掃除ロボット1の概略説明図である。 ストッパー部材SMの構成の概略説明図である。 他の実施形態の掃除ロボット1の概略平面図である。 他の実施形態の掃除ロボット1の概略底面図である。 他の実施形態の掃除ロボット1の概略左側面図である。 他の実施形態の掃除ロボット1の伝達部37Bの概略説明図である。 (A)は他の実施形態の掃除ロボット1における走行輪22と重心Gの位置関係の概略説明図であり、(B)は複数の走行体21を有する本実施形態の掃除ロボット1を太陽電池アレイLPに載せた状態の概略説明図である。 (A)は掃除ロボット1の退避ステーションSを設けた太陽電池アレイLPを有する太陽光発電設備SPの概略説明図であり、(B)は太陽電池モジュールPの傾斜を固定した太陽電池アレイLPの概略説明図である。
本発明の掃除ロボットは、並べて配置された太陽電池モジュールの表面を、太陽電池モジュールの並んでいる方向に沿って走行しながら掃除するロボットであり、太陽電池モジュールの受光面を掃除ロボットが走行しても、太陽電池モジュールの撓みや変形を少なくすることができるようにしたことに特徴を有している。
なお、本発明の掃除ロボットは、フレームレス太陽電池モジュールを並べて配置されたトラッキングタイプの太陽電池アレイの掃除に適している。しかし、本発明の掃除ロボットによって掃除される太陽電池アレイや太陽電池モジュールはとくに限定されない。パネルフレームを有する太陽電池モジュールを並べて配置されたトラッキングタイプの太陽電池アレイや、固定された太陽電池モジュール(言い換えればトラッキングタイプでない太陽電池モジュール)にも使用できる。
以下では、掃除する対象が、フレームレス太陽電池モジュールを並べて配置されたトラッキングタイプの太陽電池アレイの場合を代表として説明する。
<太陽光発電設備SP>
まず、掃除ロボット1を説明する前に、本実施形態の掃除ロボット1が掃除等の作業を実施する太陽光発電設備SPについて簡単に説明する。図13に示すように、太陽光発電設備SPは、複数枚の太陽電池モジュールPを備えた太陽電池アレイLPを複数列有している。太陽電池アレイLPは、複数枚の太陽電池モジュールPをその第一端部P1の端縁および第二端部P2の端縁がほぼ同じ直線状に並ぶように揃えた状態で架台MTの揺動軸SSで連結したものである。より具体的には、太陽電池アレイLPは、複数枚の太陽電池モジュールPをその表面がほぼ同一平面上に位置するように並べて架台MTの揺動軸SSで連結したものである。そして、太陽電池アレイLPは、揺動軸SSを回転させることによって、複数枚の太陽電池モジュールPを同時かつ同じ角度に揺動させることができるようになっている。したがって、太陽電池アレイLPは、複数枚の太陽電池モジュールPを太陽の移動に追従させて、発電効率が最適となるように複数枚の太陽電池モジュールPの表面の傾きを調整することができる。
この太陽電池アレイLPの複数枚の太陽電池モジュールPは、パネルフレームを有しないフレームレス太陽電池モジュールである。このため、太陽電池アレイLPでは、複数枚の太陽電池モジュールPの表面よりも突出した部材がほとんどない状態になっている。例えば、図12に示すように、太陽電池アレイLPでは、複数枚の太陽電池モジュールPを揺動軸SSに接続された支持部材SEに連結する連結部CEのみが太陽電池モジュールPの表面から突出した状態となるように設けられている。
通常、太陽電池アレイLPの各太陽電池モジュールPは、その表面が水平になった状態で、その第一端部P1と第二端部P2間の中間線CLが揺動軸SSの中心軸S1のほぼ鉛直上方(80mm程度までのズレが生じている場合も含む)に位置するように揺動軸SSに連結されている(図12(B)参照)。そして、連結部CEは、各太陽電池モジュールPの中間線CLと第一、第二端部P1,P2との中間(20〜80mm程度のズレが生じている場合も含む)に位置するように各太陽電池モジュールPと連結される。
例えば、図12(B)に示すように、太陽電池モジュールPの第一端部P1から第二端部P2までの長さの半分をL(言い換えれば、揺動軸SSから第一端部P1、第二端部P2までの距離)、揺動軸SSから太陽電池アレイLPの連結部CEの中間までの距離をL2(太陽電池モジュールPの第一端部P1と第二端部P2とを繋ぐ方向における距離)とする。すると、L2がLの50〜55%程度となるように連結部CEは各太陽電池モジュールPに連結されている。なお、太陽電池アレイLPの連結部CEの中間とは、太陽電池モジュールPの第一端部P1と第二端部P2とを繋ぐ方向において連結部CEを半分に分割する位置を意味している(図12(B)参照)。
本明細書において、「太陽電池モジュールPの第一端部P1の端縁(第一端縁)」および「太陽電池モジュールPの第二端部P2の端縁(第二端縁)」とは、第一端部P1および第二端部P2において太陽電池モジュールPの表面と交差する面(第一端面または第二端面)と太陽電池モジュールPの表面との交わる交線を意味している。
さらに、「太陽電池モジュールPの第一端縁(第二端縁)をほぼ同じ直線状に並ぶように揃えた」とは、隣接する太陽電池モジュールPの第一端縁同士(または第二端縁同士)が完全に直線状に並んでいる場合と、隣接する太陽電池モジュールPの第一端縁同士(または第二端縁同士)の間に若干のズレが有る場合を含んでいる。隣接する太陽電池モジュールPの第一端縁同士(または第二端縁同士)に若干のズレが有る場合とは、隣接する太陽電池モジュールPの第一端縁同士(または第二端縁同士)がほぼ平行であるが若干高さや水平方向においてズレがある場合(例えば0〜5mm程度)や太陽電池モジュールPの表面に沿った方向における位置にズレがある場合(例えば0〜20mm程度)を含んでいる。また、隣接する太陽電池モジュールPの第一端縁同士(または第二端縁同士)が相対的に傾いている場合を含んでいる。例えば、太陽電池モジュールPの表面と平行な面内において0〜1度程度傾いている場合や、太陽電池モジュールPの第一端面または第二端面と平行な面内において0〜2度程度傾いている場合を含んでいる。
また、「複数枚の太陽電池モジュールPの表面がほぼ同一平面上に位置する」とは、隣接する太陽電池モジュールPの表面のなす角度に0〜1度程度のズレがある場合を含む概念である。また、隣接する太陽電池モジュールPの表面で若干高さの差がある場合(例えば0〜5mm程度)も含んでいる。
また、太陽光発電設備SPの太陽電池アレイLPは、必ずしも上述したような揺動軸SSによって太陽電池モジュールPが揺動するものに限られず、複数枚の太陽電池モジュールPがその傾きが固定された状態で架台MTに設置されたものも含んでいる(図22(B)参照)。つまり、複数枚の太陽電池モジュールPをその表面がほぼ同一平面上に位置するように架台MTに並べて設置された太陽電池アレイLPも、掃除ロボット1が掃除する太陽電池アレイLPに含まれる。この場合も、太陽電池モジュールPは連結部(図22(B)では図示せず)によって架台MTに連結されるが、連結部を設置する位置や連結部の構造は、上述した揺動軸SSによって太陽電池モジュールPが揺動する太陽電池アレイLPの場合と実質的に同じ位置、構造になる。例えば、連結部は、太陽電池モジュールPの第一端部P1と第二端部P2の中間線と、各端部(第一端部P1および第二端部P2)との間にそれぞれ設けられる。
以下の説明では、揺動軸SSによって太陽電池モジュールPが揺動する太陽電池アレイLPを掃除ロボット1が掃除する場合を代表として説明する。
なお、上述した太陽光発電設備SPと、後述する掃除ロボット1とを有する設備が、特許請求の範囲にいう太陽光発電設備に相当する。
<掃除ロボット1>
以下、図面に基づいて、本実施形態の掃除ロボット1を説明する。
なお、図面では、構造を分かりやすくするために、適宜記載を省いている部分がある。
本実施形態の掃除ロボット1は、太陽光発電設備SPにおける複数枚の太陽電池モジュールPを備えた太陽電池アレイLPに沿って走行して、複数枚の太陽電池モジュールPの表面を掃除するものである。具体的には、太陽電池アレイLPの複数枚の太陽電池モジュールPが並んでいる方向、言い換えれば、架台MTの揺動軸SSの軸方向に沿って走行しながら、複数枚の太陽電池モジュールPの表面を掃除するものである。
掃除ロボット1は、シャシフレーム2と、シャシフレーム2を太陽電池アレイLPの太陽電池モジュールP上で走行させる走行部20と、を備えている。また、掃除ロボット1は、走行部20によって太陽電池モジュールP上を走行した際に太陽電池モジュールPの表面を掃除する掃除部10と、掃除部10および走行部20を駆動する駆動部30と、駆動部30の作動を制御する制御機構40と、を備えている。さらに、掃除ロボット1は、揺動軸SSの中心軸S1の軸方向に沿った掃除ロボット1の走行をサポートするサポート機構50を備えている。
<シャシフレーム2>
図1〜図3に示すように、シャシフレーム2は、その幅(図2および図3の上下方向)に比べて、その軸方向(図2および図3の左右方向)が長い部材である。このシャシフレーム2に、掃除部10、走行部20、駆動部30が設けられている。また、シャシフレーム2の両軸端部には、サポート機構50の第一、第二サポート部51,52がそれぞれ取り付けられている。なお、図1〜図3には明示されていないが、制御機構40もシャシフレーム2に設けられている。
なお、シャシフレーム2の軸方向の中央部には、作業者が掃除ロボット1を持ち上げる際に使用する取っ手2fが設けられている。
また、取っ手は、シャシフレーム2の軸方向の両端部に設けてもよい。つまり、シャシフレーム2の軸方向の中央部の取っ手2fに替えて、または、シャシフレーム2の軸方向の中央部の取っ手2fとともに、シャシフレーム2の軸方向の両端部に、作業者が掃除ロボット1を持ち上げたりする際に使用する取っ手を設けてもよい。
<掃除部10>
図1〜図3に示すように、掃除部10は、シャシフレーム2の下面側に、回転する一本のブラシ12を備えている。このブラシ12は、その軸方向の長さが太陽電池モジュールPの第一、第二端部P1,P2間の長さ(揺動軸SSと直交する方向の長さ)よりも長いものである。このブラシ12は、軸部とその周囲に設けられた刷毛などを有するブラシ部とを備えており、その回転軸がシャシフレーム2の軸方向と平行になるように設けられている。このブラシ12の両軸端部が、シャシフレーム2に設けられた軸受部13によってそれぞれ回転可能に保持されている。そして、ブラシ12の軸部の一端部(図2では左側の端部)が駆動部30に連結されており、この駆動部30によってブラシ12が回転すれば、太陽電池モジュールPの表面を掃いて掃除することができるようになっている。
なお、ブラシ12の回転方向は、ブラシ12のブラシ部の先端(刷毛などの先端)が太陽電池モジュールPの表面を掃く方向(つまりブラシ部の先端が太陽電池モジュールPの表面を移動する方向)が、掃除ロボット1の走行方向と一致するようにする。例えば、図12(A)に示すように、太陽電池アレイLP上を左から右に掃除ロボット1が移動する場合であれば、ブラシ部の先端が太陽電池モジュールPの表面を掃く方向も左から右になるようにブラシ12を回転させる。すると、ブラシ12によって掃かれた埃等を掃除ロボット1の走行方向前方(図12では右方向)に掃いて移動させることができる。このようにしておけば、掃除ロボット1が太陽電池アレイLPの端部(図12では右端部)まで移動すると、太陽電池アレイLPの端部において埃等を太陽電池モジュールPの表面から落として太陽電池モジュールPから埃等を除去することができる。
<軸受部13>
軸受部13は、ブラシ12の端部を回転可能に保持することができればよく、その構造は限定されない。とくに、ブラシ12の端部を揺動可能に保持するものであることが望ましい。かかる構成とすれば、掃除部10のブラシ12が回転した際に振れ回りが生じても、その振れ回りによる振動や変形を軸受部13によって吸収できる。すると、軸受部13やブラシ12、シャシフレーム2などが、ブラシ12の触れ回りによって損傷することを抑制できる。
例えば、軸受部13として、一般的なジンバル構造等によって軸受を保持する構造とすれば、軸受部13によってブラシ12の端部を揺動可能に保持できる。とくに、軸受として球面軸受を採用すれば、軸受部13自体の構造は上述したようなジンバル構造等としなくても、ブラシ12の端部を揺動可能に保持できる。つまり、軸受部13の構造を簡素化できるという利点がある。
また、軸受部13として、ブラシ12の端部を保持する軸受(ボールベアリング等)と、この軸受を保持しシャシフレーム2に軸受を連結する軸受ケースとを有している場合には、軸受と軸受ケースとの間にゴムやバネ等の弾性材を配置してもよい。すると、弾性材がブラシ12の回転等に起因する振動を吸収できるので、ブラシ12の回転等に起因するブラシ12やシャシフレーム2等の損傷を抑制したり、回転抵抗を低減したりできる。
なお、図1〜図3では、掃除部10がブラシ12を一本有している場合を記載しているが、掃除部10はブラシ12を複数本有していてもよい。例えば、図17〜図20に示すように、掃除部10がブラシ12を2本有していてもよい。具体的には、シャシフレーム2の下面側に、後述する走行部20を走行方向の前後から挟むように2本のブラシ12を設けてもよい。この場合、2本のブラシ12は、その回転方向が同じ方向になるように回転させてもよいし、その回転方向は逆方向になるように回転させてもよい。例えば、2本のブラシ12の回転方向が同じ方向になる場合には、2本のブラシ12は、いずれもそのブラシ部の先端(刷毛などの先端)が太陽電池モジュールPの表面を掃く方向が、掃除ロボット1の走行方向と一致するように回転させることが望ましい。また、2本のブラシ12の回転方向が逆方向になる場合には、2本のブラシ12のうち、走行方向の前方に位置するブラシ12では、ブラシ部の先端(刷毛などの先端)が太陽電池モジュールPの表面を掃く方向が、掃除ロボット1の走行方向と一致するように回転させ、走行方向の後方に位置するブラシ12では、ブラシ部の先端(刷毛などの先端)が太陽電池モジュールPの表面を掃く方向が、掃除ロボット1の走行方向と逆方向になるように回転させることが望ましい。
<走行部20>
シャシフレーム2の下面には走行部20が設けられている。この走行部20は、2つの走行体21を備えている。
この2つの走行体21は、太陽電池モジュールPの表面が水平になった状態で、掃除ロボット1を太陽電池モジュールPの表面に載せると、揺動軸SSを挟む位置に配置できるように設けられている(図10、図12(B)参照)。つまり、2つの走行体21は、太陽電池モジュールPの表面に掃除ロボット1を載せると、太陽電池モジュールPに対して揺動軸SSを挟む位置に掃除ロボット1からの荷重を加えることができるように設けられている。
例えば、太陽電池モジュールPの第一端部P1から第二端部P2までの長さの半分をLとする(図12(B)参照)。すると、太陽電池アレイLPの連結部CEは、その中間から揺動軸SSまでの距離L2がLの50〜55%程度となる位置に配置される。そのような太陽電池アレイLPの太陽電池モジュールP上に掃除ロボット1を配置すると、各走行体21の太陽電池アレイLPと接触する部分は、各走行体21の幅方向の中間線から揺動軸SSまでの距離L1が、距離Lの1/4〜3/4となるように設けられている。言い換えれば、距離L1は、太陽電池モジュールの第一端部P1から第二端部P2までの長さまでの距離の1/8〜3/8となるように設けられている。このように各走行体21を設ければ、太陽電池モジュールの第一端部P1および第二端部P2の近傍には走行体21が接触しない状態となる。例えば、太陽電池モジュールにおいて、第一端部P1および第二端部P2から距離Lの1/5以下程度の領域には、走行体21が接触しない状態とすることが望ましい。
なお、2つの走行体21を上述した状態にする上では、2つの走行体21間の距離が、太陽電池モジュールの第一端部P1から第二端部P2までの長さまでの距離の1/4〜3/4となるように設けることが望ましい。
例えば、2つの走行体21が、いずれも連結部CEよりも内方に位置するように配置されている場合であれば(図10(A)参照)、各走行体21は、その太陽電池アレイLPと接触する部分の外縁(走行体21の幅方向の外方端縁、図10では走行輪22の外縁が該当する)が、連結部CEの内方の端縁から30〜50mm程度内方を走行するようになっていることが望ましい。
一方、2つの走行体21が、いずれも連結部CEよりも外方に位置するように配置されていてもよい。この場合は、各走行体21は、その太陽電池アレイLPと接触する部分の内縁(走行体21の幅方向の内方端縁、図10では走行輪22の内縁が該当する)が、連結部CEの外方の端縁から30〜50mm程度外方を走行するようになっていることが望ましい。
そして、2つの走行体21は、一方が連結部CEよりも内方で、他方が連結部CEよりも外方に位置してもよい。
なお、各走行体21は、太陽電池アレイLPと接触する部分が太陽電池アレイLPの連結部CEからあまり離れない位置を走行するようになっていることが望ましい。とくに、走行体21が連結部CEよりも外方を走行する場合には、連結部CE近傍を走行し、かつ、太陽電池モジュールの第一端部P1および第二端部P2から距離Lの1/5以下程度の領域よりも連結部CEに近い位置を走行するようにすることが望ましい。
また、上記範囲(距離L1が距離Lの1/4〜3/4となる範囲)には、走行体21が連結部CE上を走行する状態となる場合が含まれる。掃除部10による掃除が継続できるのであれば、走行体21は連結部CE上を走行してもよい。例えば、走行体21が走行輪22を有する場合に、走行輪22が連結部CE上に位置した状態でも掃除部10のブラシ12が太陽電池モジュールPの表面を掃くことができるように構成されていれば、走行体21は連結部CE上を走行してもよい。しかし、走行体21は、上記範囲でかつ連結部CE上を走行しない範囲に配置されていることが望ましい。なお、走行体21が連結部CE上を走行する場合には、ブラシ12の太陽電池モジュールPの表面に対する傾きが生じること防ぐため(または傾きを小さくするため)に、2つの走行体21,21がいずれも連結部CE上を走行するようになっていることが望ましい。
パネルフレームを有する太陽電池モジュールPを掃除ロボット1が掃除する場合でも、走行部20は上記と同等の構成であることが望ましい。パネルフレームを有する太陽電池モジュールPの場合には、太陽電池モジュールPの剛性が比較的高い。その場合でも、各走行体21は、太陽電池アレイLPの連結部CEからあまり離れない位置を走行するようになっていることが望ましい。
2つの走行体21は、シャシフレーム2の軸方向の中間線2CLに対して、対称となる位置に設けられていることがより望ましい(図2、図3参照)。つまり、太陽電池モジュールPの表面が水平になった状態で、掃除ロボット1を太陽電池モジュールPの表面に載せると、揺動軸SSに対して対称となるように2つの走行体21が設けられていることがより望ましい。より具体的には、太陽電池モジュールPの表面が水平になった状態で、太陽電池モジュールPの表面に掃除ロボット1を載せる。このとき、シャシフレーム2の中間線2CL(図2、図3参照)が揺動軸SSの中心軸S1のほぼ鉛直上方に位置するように、掃除ロボット1を太陽電池モジュールPの表面に載せる(この状態を「基本状態となるように掃除ロボット1を太陽電池モジュールPの表面に載せる」という場合がある)。すると、2つの走行体21は、揺動軸SSに対して対称となるように配置されるので、太陽電池モジュールPに対して揺動軸SSを挟んで対称に荷重を加えることができる。
なお、各走行体21を、シャシフレーム2の中間線2CLから各走行体21の幅方向の中間線までの距離L3(図12(B)参照)が距離Lの1/4〜3/4となるように設ける。すると、基本状態となるように掃除ロボット1を太陽電池モジュールPの表面に載せれば、各走行体21の幅方向の中間線から揺動軸SSまでの距離L1は、距離Lの1/4〜3/4となる。
太陽電池モジュールPに対して揺動軸SSを挟んで対称に荷重を加えることができるのであれば、必ずしも2つの走行体21は、揺動軸SSに対して対称に配置されていなくてもよい。つまり、太陽電池モジュールPの表面に掃除ロボット1を載せた状態において、揺動軸SSの中心軸S1から2つの走行体21までの距離が異なっていてもよい。例えば、掃除ロボット1の全体の重心Gの位置(図9参照)がシャシフレーム2の中間線2CLや2つの走行体21の中間からずれているとする。このような場合であれば、掃除ロボット1の重心が適切な位置になるように、太陽電池モジュールPの表面に掃除ロボット1を載せればよい。この場合でも、2つの走行体21は、上述した範囲に配置されていることが望ましい。
<走行体21>
各走行体21は、太陽電池モジュールPの表面を走行するための走行部材として、2つの走行輪22を備えている。各走行体21は、掃除ロボット1の走行方向、つまり、ブラシ12の回転軸方向と交差する方向に沿って2つの走行輪22を備えている。具体的には、この2つの走行輪22は、その回転軸が互いに平行であって、その走行ラインが一致するように設けられている。言い換えれば、掃除ロボット1の走行方向から見たときに、2つの走行輪22は互いに重なるように設けられている。
なお、2つの走行輪22は、掃除ロボット1の走行方向と直交する方向において、その走行ラインがズレるように設けられていてもよい。言い換えれば、掃除ロボット1の走行方向から見たときに、2つの走行輪22の太陽電池モジュールPの表面と接触する部分が、互いに重ならないように配設されていてもよい。例えば、掃除ロボット1の平面視で、2つの走行体21の2つの走行輪22、つまり、4つの走行輪22を結ぶ線によって台形が形成されるように2つの走行体21の2つの走行輪22が配設されていてもよい(図21(A)参照)。かかる構成とすれば、太陽電池モジュールP上の特定の位置にかかる荷重を分散させることができる。つまり、走行方向に並ぶ2つの走行輪22は太陽電池モジュールPの同じ位置を通過しないので、太陽電池モジュールPにおいて走行輪22が通過する位置のセルや配線、ガラスなどが損傷しにくくすることができる。
ここでいう、「2つの走行輪22の太陽電池モジュールPの表面と接触する部分が互いに重ならない」とは、完全に重ならない場合と、わずかに重なりがある場合との両方を含んでいる。わずかに重なりがあるとは、走行輪22から太陽電池モジュールPに加わる荷重が小さい部分では重なりがある場合を意味している。
しかも、2つの走行輪22は、掃除ロボット1の走行方向(言い換えればシャシフレーム2の幅方向)において、掃除ロボット1の重心Gの位置を挟むように配設されている(図9参照)。より詳しくは、掃除ロボット1の走行方向において(言い換えれば、シャシフレーム2の軸方向から見たときに)、掃除ロボット1の重心Gが2つの走行輪22の回転軸のほぼ中間線DL上(60mm程度以下のズレが生じている場合も含む)に位置するように2つの走行輪22が設けられている(図9参照)。
2つの走行体21の2つの走行輪22は、その回転軸が駆動部30の駆動軸36,36にそれぞれ連結されており、駆動軸36,36の回転によって回転するようになっている。なお、2つの走行輪22は、駆動部30の駆動軸36,36を回転軸としてもよい。
なお、各走行体21の走行輪22は、シャシフレーム2を太陽電池モジュールPに載せたときに、走行輪22の下端がシャシフレーム2よりも先に太陽電池モジュールPの表面に接触するように設けられている。
また、走行輪22の直径や幅等はとくに限定されない。走行輪22は、太陽電池モジュールPの表面に接触した状態で、ブラシ12のブラシ部の先端の一部(下方に位置する部分)が太陽電池モジュールPの表面に接触するように設けられていればよい。また、各走行体21において、走行輪22は同じ直径や幅でなくてもよいが、同じ直径や幅である方が走行を安定させることができる。とくに、全ての走行体21の走行輪22が同じ直径や幅であれば、より走行を安定させることができる。
また、走行輪22の構造や素材などもとくに限定されない。一般的なゴムや、ウレタン樹脂等の樹脂材料などで形成されたものや、ゴムや、ウレタン樹脂等の樹脂材料などを太陽電池モジュールPの表面と接触する部分に設けたもの、などを使用することができる。つまり、走行輪22は、太陽電池モジュールPの表面を走行しても、太陽電池モジュールPの表面と接触する部分が、太陽電池モジュールPの表面(ガラスや表面コーティング等)を傷つけにくい素材や硬さ(柔軟性)を有するもので形成されているものが望ましい。
<駆動部30>
図1、図3に示すように、シャシフレーム2には、掃除部10のブラシ12および走行部20の2つの走行体21の走行輪22を駆動する駆動部30が設けられている。
この駆動部30は、駆動源32(図14参照)と、駆動源32等に電力を供給するバッテリ33と、この駆動源32の駆動力をブラシ12および走行輪22に伝達する伝達機構35と、を有している。
<駆動源32およびバッテリ33>
駆動源32はモータ等の公知の駆動源であり、バッテリ33も一般的な二次電池等である。駆動源32やバッテリ33はとくに限定されないが、軽量小型のものが望ましい。
<伝達機構35>
伝達機構35は、2つの走行体21の走行輪22の回転軸に連結された駆動軸36,36と、この回転軸に駆動源32の駆動力を伝達する伝達部37と、を備えている。なお、伝達部37は、ブラシ12にも駆動力を伝達する構成を有している。つまり、一つの駆動源によって、走行体21の走行輪22とブラシ12の両方を駆動できるようになっている。
駆動軸36,36は、互いに平行かつブラシ12の回転軸とほぼ平行にシャシフレーム2に設けられている。この駆動軸36,36は、走行部20の2つの走行体21,21の2つの走行輪22,22を駆動するものである。つまり、2本の駆動軸36,36によって、4つの走行輪22が全て駆動されるように設けられている。
具体的には、図3に示すように、2つの走行体21,21の2つの走行輪22,22は、シャシフレーム2の軸方向において、対応する走行輪22の回転軸がほぼ同軸になるように設けられている。そして、走行体21,21の対応する走行輪22は、駆動軸36によってそれぞれ連結されている。各駆動軸36は、第一駆動軸36aと第二駆動軸36bとによって構成されている。第一駆動軸36aは、その一端が伝達部37に回転可能に保持されており、その他端が伝達部37に近い側の走行体21の一方の走行輪22の回転軸に連結されている。一方、第二駆動軸36bは、その一端が伝達部37に近い側の走行体21の走行輪22の回転軸に連結されており、その他端が伝達部37から遠い側の走行体21の走行輪22の回転軸に連結されている。したがって、伝達部37によって駆動源32からの駆動力が駆動軸36(つまり第一駆動軸36a)に伝達されると、駆動軸36によって走行体21,21の対応する走行輪22が同じように回転するように設けられている。
伝達部37は、駆動源32の駆動力を駆動軸36,36およびブラシ12に伝達する。具体的には、駆動軸36,36には両者が同じ方向に同じ回転速度で回転するように駆動力を伝達する一方、ブラシ12には駆動軸36,36と逆方向に回転するように(好ましくは逆方向かつ駆動軸36よりも速い回転速度で回転するように)駆動力を伝達するように伝達部37が構成されている。
かかる構成とすれば、2つの走行体21の走行輪22とブラシ12を駆動する駆動源を一つにできるので、掃除ロボット1を軽量化できる。しかも、上記のように2つの走行体21の走行輪22とブラシ12の回転を調整すれば、掃除効果を高くできる。つまり、掃除ロボット1が太陽電池モジュールPの表面上を走行しながらブラシ12が回転した際に、太陽電池モジュールPの表面上の埃等をブラシ12が接触した位置から効果的に外方に掃き出すことができる。
なお、伝達部37が駆動源32の駆動力を駆動軸36,36およびブラシ12に伝達する構成はとくに限定されない。例えば、歯車機構やベルトプーリ機構、または両者の組み合わせで構成されていればよい。しかし、掃除ロボット1の重量を低減する上では、ベルトプーリ機構で全体を構成されている方が望ましい。
伝達部37の構成としては、例えば図8に示すような構成を採用することができる。
図8では、駆動源32の主軸32s、駆動軸36,36の一端部、およびブラシ12の一端部に、それぞれプーリpr1〜pr3が設けられている。また、駆動源32の主軸32sの歯車g1と噛み合った歯車g2を有する反転軸37sが設けられている。この反転軸37sにもプーリpr4が設けられている。そして、プーリpr1,pr3にはベルトB1が巻き掛けられており、プーリpr2、pr4にはベルトB2が巻き掛けられている。したがって、駆動源32の主軸32sを回転させれば、駆動源32の主軸32sとベルトB1で連結されたブラシ12を回転させることができる。また、駆動源32の主軸32sが回転すれば反転軸37sが回転するので、反転軸37sとベルトB2で連結された駆動軸36,36も互いに同じ方向かつ同じ回転数で回転させることができる。
また、駆動源32の主軸32sのプーリpr1は、ブラシ12のプーリpr3とほぼ同じ大きさであるが、反転軸37sのプーリpr4は、駆動軸36,36のプーリpr2よりも直径が小さくなっている。しかも、反転軸37sの歯車g2は、駆動源32の主軸32sの歯車g1よりも直径が大きくなっている。したがって、駆動源32の主軸32sが回転すると、ブラシ12は駆動源32の主軸32sとほぼ同じ回転速度で回転するが、駆動軸36,36は駆動源32の主軸32sよりも遅く回転する。すると、ブラシ12を、駆動軸36,36、言い換えれば走行部20の走行輪22よりも速く回転させることができる。
<制御機構40>
制御機構40は、駆動部30の作動を制御して、掃除ロボット1の走行や掃除状態を制御するものである。図14に示すように、この制御機構40は、掃除ロボット1の走行や掃除状態を制御する制御部41と、この制御部41が掃除ロボット1の走行や掃除状態を制御するための情報を取得する各センサを有する検出部と、から構成されている。したがって、検出部の各センサからの情報が制御部41に入力されれば、制御部41は駆動部30の駆動源32の作動を制御して、掃除ロボット1の走行方向や走行速度を変化させる。また、掃除ロボット1が太陽電池モジュールPから落下しないように、制御部41は掃除ロボット1の走行速度や走行停止も制御している。例えば、後述するようなエッジ検出部42を設けていれば、エッジ検出部42が検出した信号に基づいて制御部41が駆動部30の駆動源32の作動を制御することによって、太陽電池モジュールPから掃除ロボット1が落下することを防止することができる。
また、制御部41は、掃除ロボット1が傾いて停止した場合や駆動源32の負荷が大きくなりすぎた場合などに、駆動源32の作動を停止したり、異常警報(例えばブザー等)によって作業者に異常を通知したりする機能を有していてもよい。
<駆動部30および制御機構40の配置>
上述した駆動部30の駆動源32、バッテリ33、伝達機構35と、制御機構40の制御部41は、掃除ロボット1の重心Gが以下の配置になるように、シャシフレーム2に設けられている。
図9(A)に示すように、掃除ロボット1は、平面視で、その重心Gが、走行部20の2つの走行体21,21の2つの走行輪22,22が太陽電池アレイLPの太陽電池モジュールPと接触する位置X1によって囲まれた範囲GA内に位置するように設けられている。
掃除ロボット1の重心Gを上述したような配置とすれば、掃除ロボット1のシャシフレーム2の両端部を支持する支持部材等(例えば走行車輪など)を設けなくても、掃除ロボット1を安定した状態で太陽電池モジュールPの表面を走行させやすくなる。しかも、掃除ロボット1の重量に起因する太陽電池モジュールPの変形などを防止することができる。例えば、太陽電池モジュールPの表面に掃除ロボット1を載せた際に、掃除ロボット1の荷重に起因する太陽電池モジュールPの撓みを小さくすることができる。すると、太陽電池モジュールPのセルや配線、ガラスなどに加わる負荷を低減できるので、セルや配線、ガラスなどの損傷を防止できる。
また、掃除ロボット1の荷重のバランスが取れているので、シャシフレーム2の剛性をある程度低くすることもできる。すると、シャシフレーム2の素材として、強度はそれほど高くないが軽量な素材を採用できるので、シャシフレーム2を軽量化することも可能になる。
掃除ロボット1の重心を上記位置にする方法はとくに限定されない。例えば、駆動部30の駆動源32と伝達機構35の伝達部37をシャシフレーム2の端部(図2では左端部)に配置し、バッテリ33と制御機構40の制御部41の別の端部(図2では右端部)に配置する。この場合には、各部の重量にもよるが、範囲GA内に重心Gが位置しやすくなる。
なお、掃除ロボット1全体の重心Gは、範囲GA内に位置していればよいが、シャシフレーム2の幅方向のほぼ中間線2CL上(30mm程度以内のズレが生じている場合も含む)に配置されていることが望ましい。
また、駆動部30の駆動源32、バッテリ33をシャシフレーム2の中央部に配置してもよい。この場合、駆動源32から2つの走行体21の走行輪22に駆動力を伝達する駆動軸36,36を短くできる。駆動源32をシャシフレーム2の中央部に配置した場合には、駆動源32の駆動力をブラシ12に対して供給する伝達部37Bをシャシフレーム2の端部に設ければ、ブラシ12に対して駆動力を供給できる。例えば、図20に示すような伝達部37Bを設けて、その一つのプーリPr5(駆動プーリPr5)と駆動源32の主軸を連結軸37r等によって連結する。そして、ブラシ12が2本の場合には、駆動プーリPr5と各ブラシ12の軸部に連結されたプーリPr6,7(従動プーリPr6,7)とをタイミングベルトB4,B5によって連結すれば、シャシフレーム2の中央部に配置された駆動源32によって所定の回転数となるように2本のブラシ12を同じ方向に回転させることができる。ブラシ12が一本の場合であれば、そのブラシ12端部に従動プーリを設けておけばよい。
駆動部30の駆動源32は、走行体21の走行輪22を駆動する駆動源32aと、ブラシ12を駆動する駆動源32bの2つを設けてもよい。この場合、走行体21の走行輪22の回転数と、ブラシ12の回転数を独立して制御できるので、掃除ロボット1の移動と掃除状況の調整が容易になる。この場合、駆動源32aはシャシフレーム2の中央部に配置して、駆動源32bはシャシフレーム2の端部に設けてもよい。しかし、駆動源32aと駆動源32bの両方をシャシフレーム2の中央部に配置したほうが重量バランスを取りやすくなる。
また、駆動部30の駆動源32、バッテリ33だけでなく、伝達部37や制御機構40の制御部41もシャシフレーム2の中央部に配置してもよい。このように配置すれば、範囲GA内に重心Gが位置しやすくなる。
<サポート機構50>
図1〜図3に示すように、シャシフレーム2の両端部には、サポート機構50の第一サポート部51および第二サポート部52がそれぞれ設けられている。
図3および図4に示すように、第一サポート部51は、同じ形状の2つのフリーローラ51a,51aを備えている。この2つのフリーローラ51a,51aは、掃除ロボット1の走行方向に沿って間隔を空けて並ぶように設けられている。また、2つのフリーローラ51a,51aは、掃除ロボット1の走行方向および、ブラシ12の回転軸方向の両方と平行な面(基準平行面という)の両方と平行な面と略直交する回転軸を有している。言い換えれば、2つのフリーローラ51a,51aは、掃除ロボット1を太陽電池モジュールPの表面に載せたときに、その回転軸が太陽電池モジュールPの表面の法線方向と略平行となるように設けられている。しかも、2つのフリーローラ51a,51aは、シャシフレーム2の下面(太陽電池モジュールPの表面と対向する面)から2つのフリーローラ51a,51aの下端面までの距離が、シャシフレーム2の下面から走行部の走行輪22の下端までの距離よりも若干長くなるように設けられている。つまり、掃除ロボット1を太陽電池モジュールPの表面に載せたときに、2つのフリーローラ51a,51aは、その周面が太陽電池モジュールPの第一端面と向かい合った状態となるように設けられている。
一方、図3および図5に示すように、第二サポート部52も、同じ形状の2つのフリーローラ52a,52aを備えている。この2つのフリーローラ52a,52aは、掃除ロボット1の走行方向に沿って間隔を空けて並ぶように設けられている。また、この2つのフリーローラ52a,52aも、基準平行面と略直交する回転軸を有している。言い換えれば、2つのフリーローラ52a,52aは、掃除ロボット1を太陽電池モジュールPの表面に載せたときに、その回転軸が太陽電池モジュールPの表面の法線方向と略平行となるように設けられている。しかも、2つのフリーローラ52a,52aも、第一サポート部51の2つのフリーローラ51a,51aと同様に、シャシフレーム2の下面(太陽電池モジュールPの表面と対向する面)から2つのフリーローラ52a,52aの下端面までの距離が、シャシフレーム2の下面から走行部の走行輪22の下端までの距離よりも若干長くなるように設けられている。つまり、掃除ロボット1を太陽電池モジュールPの表面に載せたときに、2つのフリーローラ52a,52aは、その周面が太陽電池モジュールPの第二端面と向かい合った状態となるように設けられている。
そして、第一サポート部51およびと第二サポート部52は、シャシフレーム2の軸方向において、第一サポート部51の2つのフリーローラ51a,51aと第二サポート部52の2つのフリーローラ52a,52a間の距離が太陽電池モジュールPの両端間の距離よりも長く(例えば、20〜30mm程度長く)なるように設けられている。つまり、第一サポート部51およびと第二サポート部52は、基本状態となるように掃除ロボット1を太陽電池モジュールPの表面に載せると、太陽電池モジュールPの各端面と、第一サポート部51のフリーローラ51a,51aおよび第二サポート部52の2つのフリーローラ52a,52aとの間にそれぞれ隙間ができるようにシャシフレーム2に設けられている。しかも、第一サポート部51およびと第二サポート部52は、第一サポート部51の2つのフリーローラ51a,51aと第二サポート部52の2つのフリーローラ52a,52aのいずれかが太陽電池モジュールPのいずれかの端面に接触した状態であっても、2つの走行体21が揺動軸SSを挟む位置に配置できるようにフリーローラ51a,52a間の距離が調整されている。
このようなサポート機構50を設けておけば、掃除ロボット1が揺動軸SSの軸方向に対して斜めに走行した場合でも、掃除ロボット1が太陽電池モジュールPから落下することを防止できる。つまり、掃除ロボット1が揺動軸SSの軸方向から斜めに走行した場合、第一サポート部51のフリーローラ51a,51aまたは第二サポート部52の2つのフリーローラ52a,52aのいずれか(または両方)が太陽電池モジュールPの端面に接触するので、掃除ロボット1の走行方向を太陽電池モジュールPの端縁に沿った方向に修正できる。太陽電池モジュールPの端縁は、通常、揺動軸SSの軸方向と平行に設けられているので、サポート機構50の案内によって掃除ロボット1を揺動軸SSの軸方向と平行に走行させることができる。また、太陽電池モジュールPの端縁が揺動軸SSの軸方向に対して傾いていても、掃除ロボット1はフリーローラが太陽電池モジュールPの端面に接触した状態以上に傾くことができない。そして、太陽電池モジュールPの端縁が揺動軸SSの軸方向に対して傾いていてもせいぜい0.5度程度までである。したがって、上述したようなサポート機構50を設ければ、掃除ロボット1が太陽電池モジュールPから落下することを防止しつつ、掃除ロボット1を揺動軸SSの軸方向に沿った方向に走行させることができる。
なお、2つのフリーローラ51a,51aは、その回転軸が基準平行面と交差するように設けられていればよく、必ずしも直交していなくてもよい。つまり、2つのフリーローラ51a,51aは、掃除ロボット1が揺動軸SSの軸方向に対して斜めに走行した場合に、太陽電池モジュールPの端面に接触して掃除ロボット1の走行方向を太陽電池モジュールPの端縁に沿った方向に修正できるように設けられていればよい。そして、2つのフリーローラ51a,51aは、その回転軸が基準平行面と直交しない場合には、2つのフリーローラ51a,51aにおいてシャシフレーム2の下面から最も離れた位置からシャシフレーム2の下面までの距離が、シャシフレーム2の下面から走行部の走行輪22の下端までの距離よりも若干長くなるように設けられていればよい。
また、2つのフリーローラ52a,52aも、その回転軸が基準平行面と交差するように設けられていればよく、必ずしも直交していなくてもよい。つまり、2つのフリーローラ52a,52aは、掃除ロボット1が揺動軸SSの軸方向に対して斜めに走行した場合に、太陽電池モジュールPの端面に接触して掃除ロボット1の走行方向を太陽電池モジュールPの端縁に沿った方向に修正できるように設けられていればよい。そして、2つのフリーローラ52a,52aは、その回転軸が基準平行面と直交しない場合には、2つのフリーローラ52a,52aにおいてシャシフレーム2の下面から最も離れた位置からシャシフレーム2の下面までの距離が、シャシフレーム2の下面から走行部の走行輪22の下端までの距離よりも若干長くなるように設けられていればよい。
また、フリーローラ51a,52aは、その回転軸と交差する方向から一定以上の力が加わると、フリーローラ51a,52aをその力の方向に沿って移動させるダンパ機構を有していてもよい。つまり、フリーローラ51a,52aは、その回転軸をブラシ12の軸方向に沿って移動可能に保持するダンパ機構を介してシャシフレーム2に取り付けられていてもよい。かかるダンパ機構を設けておけば、隣接する太陽電池モジュールPの端面間の段差が想定よりも大きくなっても、太陽電池モジュールPの端面間の段差をフリーローラ51a,52aが乗り越えることが可能になる。
サポート機構50の第一サポート部51および第二サポート部52に設けられるフリーローラの数はとくに限定されない。各サポート部51,52に、それぞれ一つずつフリーローラを設けてもよいし、それぞれ3つ以上設けてもよい。また、各サポート部51,52で、フリーローラを設ける数が異なっていてもよい。例えば、太陽電池モジュールPが傾斜した状態で掃除ロボット1が太陽電池モジュールP上を走行する場合であれば、上方に位置する端部側のサポート部には、2つ以上のフリーローラを設ける一方、下方に位置する端部側のサポート部にはフリーローラを1つしか設けなくてもよい。これは、隣接する太陽電池モジュールP間で上方に位置する端部で段差(第一端部P1と第二端部P2を繋ぐ方向の段差)がある場合に、上方に位置する端部と接触するサポート部では、2つ以上のフリーローラを有している方が段差を乗り越えやすくなるからである。
サポート機構50の第一サポート部51および第二サポート部52は、太陽電池モジュールPの端面に沿った移動を案内できるのであれば、上述したようなフリーローラを使用しなくてもよい。例えば、表面の摺動抵抗が小さい板状の部材を、その表面が太陽電池モジュールPの各端面と対向するように設けて、第一サポート部51および第二サポート部52としてもよい。この場合には、板状の部材における掃除ロボット1の走行方向の端部を、先端に向かって太陽電池モジュールPの端面から離間するように形成しておく。つまり、板状の部材を、スキーの板のように先端が反ったように形成しておく。すると、板状の部材であっても、隣接する太陽電池モジュールP間の段差を乗り越えやすくなる。
上述したように、基準平行面は、掃除ロボット1の走行方向およびブラシ12の回転軸方向の両方と平行な面である。一方、掃除部10がブラシ12を有しない場合には、掃除ロボット1の走行方向およびシャシフレーム2の軸方向の両方と平行な面が基準平行面に相当する。他の表現をすれば、掃除ロボット1の走行方向と、平面視で掃除ロボット1の走行方向と交差する方向(図2では左右方向)の両方に平行な面が基準平行面に相当する。
また、基準平行面は、太陽電池モジュールPの表面に掃除ロボット1を載せたときに太陽電池モジュールPが撓まない場合には、太陽電池モジュールPの表面と略平行となる面になる。一方、掃除ロボット1を載せたときに太陽電池モジュールPの表面が撓む場合には、基準平行面は、撓みが生じなかったとした場合における太陽電池モジュールPの表面と平行な面(対象平面)を意味している。また、基準平行面は、撓まない場合における太陽電池モジュールPの表面や対象平面に対して若干の傾き(最大0.1度程度)がある場合も含んでいる。
また、サポート機構50は、上述したように、シャシフレーム2の両端部に第一サポート部51および第二サポート部52を有していてもよいが、サポート部はシャシフレーム2の一方の端部にのみ設けてもよい。つまり、サポート機構50は、第一サポート部51または第二サポート部52のいずれか一方だけを設けてもよい。例えば、図13(B)のように太陽電池アレイLPの表面が水平に対して傾斜した状態において、この太陽電池アレイLPの表面に掃除ロボット1を走行させる場合であれば、太陽電池アレイLPの上方に位置する端部(図13(B)では太陽電池モジュールPをその第一端部P1)側に位置するシャシフレーム2の端部だけにサポート部を設けてもよい。言い換えれば、シャシフレーム2の一方の端部にのみサポート部を設けた場合には、太陽電池アレイLPの上方に位置する端部側にサポート部が配置されるように、掃除ロボット1を太陽電池アレイLP上に載せればよい。この場合でも、サポート部には、上述したような第一サポート部51や第二サポート部52と同様の構造を採用すればよい。
<掃除ロボット1の作動>
掃除ロボット1は、上述したような構成を有しているので、掃除ロボット1によって太陽電池アレイLPの太陽電池モジュールPの表面を掃除することができる。
なお、以下では、太陽電池モジュールPの表面が傾斜した状態(例えば、水平に対して5°程度)で掃除ロボット1が掃除する場合を説明する。もちろん、太陽電池モジュールPの表面が水平になった状態でも、掃除ロボット1によって太陽電池モジュールPの表面を掃除させることはできる。
また、2つの走行体21,21が2つの走行輪22を有し、かつ、掃除ロボット1を太陽電池モジュールPの表面に載せたときに、全ての走行輪22が太陽電池アレイLPの2つの連結部CEの間に位置するように配設されている場合を説明する。言い換えれば、掃除ロボット1の走行方向から見たときに、2つの走行体21,21が、それぞれ連結部CEと揺動軸SSとの間に位置するように配設されている場合を説明する。
まず、掃除ロボット1を、太陽電池モジュールPの表面に載せる。このとき、第一サポート部51のフリーローラ51aが、太陽電池モジュールPにおいて上方に位置する端面と接触した状態となるように配置する。すると、掃除ロボット1の走行方向と架台MTの揺動軸SSの軸方向とをほぼ一致させることができる。このとき、2つの走行体21,21の走行輪22の全てが太陽電池アレイLPの2つの連結部CEと揺動軸SSとの間に位置するように太陽電池モジュールPの表面に載せられた状態となる。このため、掃除ロボット1の重量に起因する太陽電池モジュールPの変形を抑制することができる。
上記状態で掃除ロボット1を作動させると、掃除ロボット1はブラシ12によって太陽電池モジュールPの表面を掃除しながら、揺動軸SSの軸方向に沿って移動する。このとき、サポート機構50が設けられているので、掃除ロボット1を揺動軸SSの軸方向に沿って走行させることができる。
なお、基本状態となるように掃除ロボット1を太陽電池モジュールPの表面に載せた場合には、サポート機構50のフリーローラが太陽電池モジュールPのいずれの端面にも接触しない状態となる場合がある。この場合でも、掃除ロボット1の走行方向が揺動軸SSの軸方向から傾けば、サポート機構50のいずれかのフリーローラが、太陽電池モジュールPのいずれかの端面に接触する。したがって、掃除ロボット1の走行方向を揺動軸SSの軸方向の走行に復帰させることができる。
やがて、掃除ロボット1が太陽電池アレイLPの他方の端部まで到達したことを掃除ロボット1の制御機構40が検出すると、制御機構40は、走行輪22が脱輪する前に掃除ロボット1の走行を停止させる。すると、太陽電池アレイLPの掃除が終了する。
<掃除ロボット1の他の作動例>
上述した例のように掃除部10にブラシ12を1本だけ設ける場合には、シャシフレーム2の幅方向(掃除ロボット1の走行方向)に対して一方に偏った側にブラシ12を設けることが望ましい。具体的には、ブラシ12のブラシ部が太陽電池モジュールPの表面と接触する位置が走行部20の走行体21の走行輪22が太陽電池モジュールPの表面と接する位置X1(図9(A)参照)よりも外方に位置するように、ブラシ12を設けることが望ましい。つまり、ブラシ12による太陽電池モジュールPの表面の掃除が実質的に行われる位置が、位置X1よりも外方に位置するように、ブラシ12を設けることが望ましい。
このようにブラシ12を設けた場合、以下のように掃除ロボット1を作動させれば、掃除ロボット1により太陽電池アレイLPのほぼ全面を掃除することができるし、掃除ロボット1の移動が容易になるという利点が得られる。
まず、上述した場合と同様に、太陽電池アレイLPの一方の端部に位置する太陽電池モジュールPの上に掃除ロボット1を載せる。このとき、ブラシ12が、走行体21よりも太陽電池アレイLPの他方の端部側に位置するように配置する。つまり、ブラシ12が掃除ロボット1の進行方向前方に位置するように配置する。この状態で、掃除ロボット1を走行させれば、複数の太陽電池モジュールPの表面を順次ブラシ12によって掃除することができる。
やがて、掃除ロボット1が太陽電池アレイLPの他方の端部に到達する。すると、掃除ロボット1が太陽電池アレイLPの他方の端部まで到達したことを掃除ロボット1の制御機構40が検出し、掃除ロボット1はこれまでの進行方向と逆方向に走行を開始する。ここで、掃除ロボット1は、走行体21の走行輪22が脱輪する前に進行方向への移動を停止するが、ブラシ12は進行方向前方かつ走行輪22よりも外方に配置されている。したがって、太陽電池アレイLPの他方の端部に位置する太陽電池モジュールPの他方の端部まで、ブラシ12によって掃除することができる。
逆方向に走行した掃除ロボット1は、やがて太陽電池アレイLPの一方の端部、つまり、掃除を開始した端部に到達する。すると、掃除ロボット1が太陽電池アレイLPの一方の端部まで到達したことを掃除ロボット1の制御機構40が検出し、掃除ロボット1は、走行体21の走行輪22が脱輪する前に移動を停止して掃除が終了する。つまり、掃除ロボット1が一往復することによって、一つの太陽電池アレイLPの掃除が完了する。なお、一つの太陽電池アレイLPについて、複数回往復させて一回の掃除としてもよい。
太陽電池アレイLPの一方の端部に戻ってきた掃除ロボット1は、作業者によって次に掃除する太陽電池アレイLPに載せ換えられる。太陽光発電設備SPでは、複数の太陽電池アレイLPの揺動軸SSが平行に並ぶように配設されている(図13参照)。このため、次に掃除する太陽電池アレイLPとして、揺動軸SSと交差する方向において隣接する太陽電池アレイLPを選択しておけば、先に掃除した太陽電池アレイLPと同じ側の端部に掃除ロボット1を載せることで、次の太陽電池アレイLPの掃除を行うことができる。つまり、太陽電池アレイLPの揺動軸SSの軸方向に沿って作業者が移動しなくても、作業者は、隣接する太陽電池アレイLP間で掃除ロボット1を載せ換えることができる。
以上のように、掃除ロボット1の掃除部10のブラシ12を1本だけ設けても、上記のようにブラシ12を配置し、上記のように掃除ロボット1を作動させれば、太陽電池アレイLPのほぼ全面を掃除できる。しかも、作業者が掃除ロボット1を載せ換える作業が楽になる。
なお、掃除ロボット1の掃除部10のブラシ12を1本だけ設けた場合には、太陽電池アレイLPの一方の端部に位置する太陽電池モジュールPの一方の端部は掃除ロボット1では掃除できない。しかし、掃除できない部分は、せいぜい掃除ロボット1の幅程度である。しかも、太陽電池アレイLPにおいて、掃除ロボット1が戻ってくる側の端部であるので、その部分だけを作業者が掃除するようにすれば、太陽電池アレイLPの全体を掃除することができる。
<走行部20について>
走行部20の2つの走行体21は、上述したように、太陽電池モジュールPの表面が水平になった状態で、掃除ロボット1を太陽電池モジュールPの表面に載せると、揺動軸SSを挟む位置に配置できるように設けられている。つまり、2つの走行体21は、掃除ロボット1のシャシフレーム2の軸方向において、ある程度の間隔を空けた状態で配設されている。この2つの走行体21間の間隔は固定されていてもよいし、間隔を調整できるようになっていてもよい。つまり、シャシフレーム2の軸方向における走行体21の位置を調整できるようになっていてもよい(図12(B)参照)。シャシフレーム2の軸方向における走行体21の位置を調整できるようになっていれば、連結部CEの位置が異なる太陽電池モジュールPであっても、太陽電池モジュールPに合わせて適切な位置に2つの走行体21を配置することが可能になる。例えば、揺動軸SSから連結部CEまでの距離が短い場合には2つの走行体21間の間隔を短くし、揺動軸SSから連結部CEまでの距離が長い場合には2つの走行体21間の間隔を長くする。すると、揺動軸SSから連結部CEまでの距離が異なっても、走行体21と連結部CEとの相対的な位置関係をほぼ同じ状態に調整できる。また、太陽電池モジュールPによっては、一方の連結部CEから走行体21までの距離と、他方の連結部CEから走行体21までの距離と、が異なっている方が望ましい場合がある。この場合でも、2つの走行体21の位置を適切に調整すれば、掃除ロボット1を太陽電池モジュールPの表面に沿って安定して走行させることができる。
走行体21の位置を調整する構造はとくに限定されない。例えば、駆動軸36が一本の軸で形成されているような場合には、走行体21の走行輪22を駆動軸36に沿って移動できかつ所望の位置で固定できるようにする。すると、2つの走行体21の位置(つまり走行輪22の位置)を適切に調整することができる。
また、走行体21が走行輪22を保持する支持部材を有しており、その支持部材をシャシフレーム2にボルト等で着脱可能に固定している場合であれば、シャシフレーム2に複数の雌ネジ穴等を設ける。すると、ボルト等を螺合する雌ネジ穴を変更すれば、走行体21の支持部材をシャシフレーム2に固定する位置、つまり、2つの走行体21の位置(つまり走行輪22の位置)を調整することができる。
なお、走行体21が走行輪22を保持するボディを有している場合には、支持部材のボディをシャシフレーム2に対してスライド可能にしてもよい。例えば、シャシフレーム2にレールを設けて支持部材のボディをレールに対してスライド可能としたり、シャシフレーム2自体に軸状の部分等を設けて、その部分に沿って支持部材のボディをスライド可能としたりしてもよい。この場合には、2つの走行体21の位置の調整が容易になる。
なお、上述したように、駆動軸36が第一駆動軸36aと第二駆動軸36bとを有する場合には、異なる長さの第一駆動軸36aと第二駆動軸36bを備えておけば、上述したような走行体21の位置調整に対応できる。もちろん、第一駆動軸36aおよび第二駆動軸36bが、それぞれ長さを変更できる機能を有していてもよい。例えば、第一駆動軸36aや第二駆動軸36bがテレスコピック構造を有しており、所望の長さで固定できるようになっていれば、第一駆動軸36aおよび第二駆動軸36bの長さを自由に変更できる。
なお、図17〜図18に示すように、駆動源32をシャシフレーム2の中央部に配置した場合でも、駆動軸36の長さを変更できるようにしたり、長さの異なる駆動軸36を複数用意したりしておけばよい。すると、太陽電池モジュールPに合わせて適切な位置に2つの走行体21を配置することが可能になる。
また、駆動軸36の長さは一定にして、走行輪22に位置固定部材を設けて、この位置固定部材によって駆動軸36の所望の位置に走行輪22を固定するようにしてもよい。例えば、位置固定部材として一般的なメカロック構造を有するものを使用すれば、駆動軸36に対する走行輪22の固定を解除して駆動軸36に沿って走行輪22を移動させることができるし、所望の位置で走行輪22を駆動軸36に固定することができる。メカロック構造の例としては、駆動軸36が挿入されるハブと、このハブと駆動軸36との間に配置される断面がテーパ形状になった内輪と外輪とを備えた構造を挙げることができる。かかるメカロック構造の場合、ハブを走行輪22のホイールとして使用して、ハブに駆動軸36を挿通する。そして、ハブと駆動軸36との間における内輪と外輪との重なり具合を調整すれば、駆動軸36にハブ(つまり走行輪22)を固定したり、駆動軸36に対してハブが移動できるようにしたりすることができる。
上記例では、走行部20が2つの走行体21を有する場合を説明したが、走行部20は、3つ以上の走行体21を有していてもよい。この場合、複数の走行体21は、対称となる位置に設けることが望ましい。
例えば、複数の走行体21は、シャシフレーム2の軸方向の中間線2CLに対して、対称となる位置に設けることができる。走行体21が奇数の場合であれば、走行体21の1つはシャシフレーム2の軸方向の中間線2CL上に配置し、他の走行体21がシャシフレーム2の軸方向の中間線2CLに対して対称となるように設けてもよい。
なお、走行部20は、3つ以上の走行体21を有する場合には、ブラシ12の軸方向において最も離れた位置に配置される2つの走行体21の4つの走行輪22によって囲まれた範囲に掃除ロボット1の重心Gは配置されることになる。
また、走行部20が3つ以上の走行体21を有する場合には、掃除ロボット1の走行方向から見たときに、各走行体21の走行輪22が太陽電池モジュールPの表面と接触する部分が互いに重ならないように配設されていてもよい(図21(B)参照)。かかる構成とすれば、太陽電池モジュールP上の特定の位置にかかる荷重を分散させることができる。つまり、各走行体21の走行輪22は太陽電池モジュールPの同じ位置を通過しないので、太陽電池モジュールPにおいて走行輪22が通過する位置のセルや配線、ガラスなどが損傷しにくくすることができる。なお、各走行体21が走行部材として後述するようなクローラ等を採用した場合も同様である。
ここでいう、「各走行体21の走行輪22が太陽電池モジュールPの表面と接触する部分が互いに重ならない」とは、完全に重ならない場合と、わずかに重なりがある場合との両方を含んでいる。わずかに重なりがあるとは、各走行体21の走行輪22から太陽電池モジュールPに加わる荷重が小さい部分では重なりがある場合を意味している。
また、複数の走行体21を設けた場合には、走行体21が奇数個であれば、複数の走行体21をシャシフレーム2の軸方向の中間線2CLに対して対称に設けると、少なくとも一つの走行体21はシャシフレーム2の軸方向の中間線2CL上に配置される。この場合、掃除ロボット1を太陽電池モジュールPの表面に載せた際に、複数の走行体21は揺動軸SSに対して対称となるが、少なくとも一つの走行体21は、その幅方向の中間線から揺動軸SSまでの距離が、距離L(図21(B)参照)の1/4〜3/4の範囲に位置しないようになる。この場合でも、複数の走行体21のうち、掃除ロボット1の走行方向と交差する方向においてもっとも外方に位置する2つの走行体21,21を、その幅方向の中間線から揺動軸SSまでの距離が、距離L(図21(B)参照)の1/4〜3/4の範囲に位置するように設けておけば、掃除ロボット1の荷重に起因する太陽電池モジュールPの撓みを抑えることができる(図21(B)参照)。なお、もっとも外方に位置する2つの走行体21,21を上述した状態にする上では、もっとも外方に位置する2つの走行体21,21間の距離が、太陽電池モジュールの第一端部P1から第二端部P2までの長さまでの距離の1/4〜3/4となるように設けることが望ましい。
<走行体21について>
上記例では、走行体21が掃除ロボット1の走行方向に並んだ2つの走行輪22,22を有する場合を説明したが、走行体21は、一つの走行輪22しか有しないものがあってもよいし、3つ以上の走行輪22を有するものがあってもよい。つまり、走行体21に設ける走行輪22は、全ての走行体21で同じでもよいし、一部または全部の走行体21で走行輪22の数が異なっていてもよい。太陽電池モジュールPの形状や使用環境などに応じて各走行体21に適切な数の走行輪22を設ければよい。
なお、走行体21が走行輪22を3つ以上有する場合には、3つ以上の走行輪22が全て駆動輪となってもよいし、いずれか2つが駆動輪となってもよい。また、上述したように、複数の走行体21を有する場合には、走行体21が走行輪22を複数有する場合でも、駆動輪を1つだけとしてもよい。
また、走行体21が3つ以上の走行輪22を有する場合には、各走行体21において、掃除ロボット1の走行方向の最も前方および後方に位置する2つの走行輪22が、重心Gが配置される範囲を定める走行輪22になる。
また、走行体21が3つ以上の走行輪22を有する場合には、掃除ロボット1の走行方向から見たときに、少なくとも一つの走行輪22の太陽電池モジュールPの表面と接触する部分が、他の走行輪22の太陽電池モジュールPの表面と接触する部分と互いに重ならないように配設されていてもよい。かかる構成とすれば、太陽電池モジュールP上の特定の位置にかかる荷重を分散させることができる。つまり、走行方向に並ぶ全ての走行輪22が太陽電池モジュールPの同じ位置を通過しないので、太陽電池モジュールPにおいて走行輪22が通過する位置のセルや配線、ガラスなどが損傷しにくくすることができる。もちろん、掃除ロボット1の走行方向から見たときに、全ての走行輪22の太陽電池モジュールPの表面と接触する部分が互いに重ならないように配設されていてもよい。
ここでいう、「全ての走行輪22が太陽電池モジュールPの表面と接触する部分が重ならない」とは、完全に重ならない場合と、わずかに重なりがある場合との両方を含んでいる。わずかに重なりがあるとは、走行輪22から太陽電池モジュールPに加わる荷重が小さい部分では重なりがある場合を意味している。
また、走行体21は、掃除ロボット1の走行方向に並んだ2つの走行輪22を走行輪組22sとすると、この走行輪組22sを複数有していてもよい。例えば、走行体21が走行輪組22sを2組有していてもよい(図10(B)参照)。この場合、2つの走行輪組22sの走行輪22の走行方向が互いに平行に並ぶように配設すれば、シャシフレーム2を安定して走行させることができる。
とくに、一つの走行体21における隣接する2つの走行輪組22sが、掃除ロボット1の走行方向と直交する方向において互いに離間しており、その間隔が連結部CEの長さ(図10(B)における左右方向の長さ)よりも長くなるように設けられていることが望ましい。そして、掃除ロボット1を太陽電池モジュールPの表面に載せて走行させたときに、2つの走行体21の2つの走行輪組22s,22sが架台MTの2つの連結部CEをいずれかをそれぞれ跨ぐように、走行する位置に設けられていることが望ましい(図10(B)参照)。この場合、太陽電池モジュールPには、連結部CEの両側に掃除ロボット1の荷重が加わるので、掃除ロボット1の荷重による太陽電池モジュールPの撓み等を抑制することができる可能性がある。
なお、走行体21が走行輪組22sを複数有する場合には、各走行体21において、最も外方に位置する走行輪組22sに含まれる走行輪22が、重心Gが配置される範囲を定める走行輪22になる。
また、上記例では、走行輪組22sが2つの走行輪22を有する場合を説明したが、各走行輪組22sに設けられる走行輪22の数は2つに限られず、3つ以上でもよいし、一つでもよい。また、隣接する2つの走行輪組22sが有する走行輪22の数は、同じでもよいし、異なっていてもよい。例えば、一方の走行輪組22sでは走行輪22が2つの場合において、他方の走行輪22は1つでもよいし3つ以上でもよい。
また、走行体21における走行部材は車輪等の走行輪22に限られず、太陽電池モジュールPの表面を走行できるものであればよい。例えば、クローラ等を走行部材として使用してもよい。なお、クローラを走行部材として使用した場合には、掃除ロボット1の走行方向において、クローラが太陽電池モジュールPの表面と接触する部分の長さは、太陽電池アレイLPにおける隣接する太陽電池モジュールP間の隙間よりも長くなるように調整される。そして、走行部材がクローラの場合、クローラが太陽電池モジュールPの表面から離れる位置から後述する補助輪26が太陽電池モジュールPの表面と接触する位置(図9(B)のX2)までの距離も、太陽電池アレイLPにおける隣接する太陽電池モジュールP間の隙間よりも長くなるように調整される。
<補助走行体25>
走行部20は、上述した2つの走行体21に加えて、走行体21よりもシャシフレーム2の幅方向において外方に位置する一対の補助走行体25,25を有していてもよい。このように配置された一対の補助走行体25,25を設ければ、隣接する太陽電池モジュールP間の隙間を安定して乗り越えることができる。つまり、隣接する太陽電池モジュールP間の隙間が走行体21の走行輪22では越えられない幅(例えば、走行輪22の直径よりも長い幅)を有していても、掃除ロボット1に隙間を乗り越えさせることができる。
例えば、図1〜図3に示すように、シャシフレーム2の幅方向に延びた一対の延設フレーム2E,2Eを設けて、一対の延設フレーム2E,2Eに、走行輪26を有する一対の補助走行体25,25をそれぞれ設ける。なお、走行輪26は、その回転軸が走行体21の2つの走行輪22,22の回転軸と互いに平行となるように設ける。そして、一対の補助走行体25,25の走行輪26を、隣接する走行輪22との距離W2が走行体21の2つの走行輪22,22間の距離W1と同等以上となるように配設する(図9(B)参照)。より詳しくいえば、一対の補助走行体25,25の走行輪26が太陽電池モジュールPの表面と接触する位置X2と隣接する走行輪22が太陽電池モジュールPの表面と接触する位置X1との間の距離W2が、走行体21の2つの走行輪22,22が太陽電池モジュールPの表面と接触する位置X1, X1間の距離W1と同等以上となるように配設する(図9(B)参照)。すると、隣接する太陽電池モジュールP間に隙間があっても、一対の補助走行体25,25の走行輪26,26と走行体21の2つの走行輪22,22の4つの車輪のうち、少なくとも3つの車輪が太陽電池モジュールPの表面に載った状態を維持できる。したがって、隣接する太陽電池モジュールP間の隙間を、掃除ロボット1に安定して乗り越えさせることができる。
なお、一対の補助走行体25,25を設ける数はとくに限定されないが、走行体21毎に一対の補助走行体25,25を設けることが望ましい。例えば、走行体21が2つの場合には、一対の補助走行体25,25を2組設けることが望ましい。そして、一対の補助走行体25,25の走行輪26の走行ラインが、対応する走行体21の2つの走行輪22,22の走行ライン上からズレるように設けていることが望ましい。言い換えれば、掃除ロボット1の走行方向から見たときに、一対の補助走行体25,25の走行輪26が、対応する走行体21の2つの走行輪22,22と重ならないように設けられていることが望ましい。例えば、一対の補助走行体25,25の走行輪26が、対応する走行体21の2つの走行輪22,22に対して内方(図2参照)に位置するように設けたり、対応する走行体21の2つの走行輪22,22に対して外方に位置するように設けたりしていることが望ましい。一対の補助走行体25,25の走行輪26の走行ラインが、走行体21の2つの走行輪22,22の走行ライン上に位置していてもよいが、両者の走行ラインがズレている方が、隣接する太陽電池モジュールP間の隙間を掃除ロボット1に安定して乗り越えさせることができる。なお、一対の補助走行体25,25を一組だけ設ける場合であれば、シャシフレーム2の軸方向において、2つの走行体21,21の中間に配置することが望ましい。
また、走行体21が3つ以上の走行輪22を有する場合において、走行輪22のうち、3つ以上の走行輪22が駆動輪となる場合には、一対の補助走行体25,25の走行輪26と、この走行輪26と最も隣接する駆動輪となる走行輪22との距離を、駆動輪である走行輪22のうち最も距離が近い2つの走行輪22間の距離と同等以上となるように配設する。つまり、補助走行体25の走行輪26と隣接する駆動輪となる走行輪22との距離が、掃除ロボット1の走行方向における最も距離が近い2つの走行輪22(駆動輪)間の距離と同等以上となるように配設する。すると、隣接する太陽電池モジュールP間に隙間があっても、走行体21の複数の走行輪22のうち、少なくとも一つの駆動輪である走行輪22が太陽電池モジュールP上に配置された状態を維持できる。すると、太陽電池モジュールP上に配置された駆動輪である走行輪22の駆動力によって掃除ロボット1を移動させることができる。したがって、隣接する太陽電池モジュールP間の隙間を、掃除ロボット1に安定して乗り越えさせることができる。
なお、3つ以上の走行輪22のうち、2つの走行輪22が駆動輪となる場合には、一対の補助走行体25,25の走行輪26と隣接する駆動輪となる走行輪22との距離を、2つの駆動輪となる走行輪22間の距離と同等以上となるように配設する。
また、上記例では、補助走行体25を掃除ロボット1の走行方向の両側に設けた例を示したが、補助走行体25は、掃除ロボット1の走行方向の一方の側だけに設けてもよい。この場合でも、掃除ロボット1を一方向にのみ移動させる場合には、隣接する太陽電池モジュールP間の隙間を、掃除ロボット1に安定して乗り越えさせることができる。つまり、補助走行体25が走行方向前方に位置するように、太陽電池モジュールP上を掃除ロボット1に走行させる。すると、補助走行体25を掃除ロボット1の走行方向の一方の側だけに設けても隣接する太陽電池モジュールP間の隙間を、掃除ロボット1に安定して乗り越えさせることができる。
なお、4つの走行輪22は、各走行輪22に加わる荷重がほぼ均等になる範囲に位置するように設けることが望ましい。ここでいう、4つの走行輪22に加わる荷重がほぼ均等になるとは、例えば、最大荷重が加わる走行輪22と最小荷重が加わる走行輪22とを比較すると、その差が20%程度以内になる場合を意味している。
<掃除部10について>
掃除部10のブラシ12は、その回転軸が必ずしもシャシフレーム2の軸方向と平行に設けられていなくてもよく、シャシフレーム2の軸方向に対して若干傾いていてもよい。例えば、ブラシ12の回転軸はシャシフレーム2の軸方向に対して±0.5°程度傾いていてもよい。
また、上記例では、掃除部10が1本のブラシ12を有する場合を説明したが、掃除部10はブラシ12を複数有していてもよい。例えば、図17〜図20に示すように、ブラシ12を2本設けてもよい。しかし、掃除ロボット1を軽量化する上では、掃除部10のブラシ12はできるだけ少ない方が望ましい。掃除部10のブラシ12を1本だけ設ける場合には、ブラシ12を掃除ロボット1の走行方向において走行輪22の前方に配置すれば、本実施形態の掃除ロボット1を太陽電池アレイLPに沿って往復移動させる場合に掃除できない領域を少なくできる。もちろん、掃除部10のブラシ12を1本だけ設ける場合でも、ブラシ12を掃除ロボット1の走行方向において走行輪22の後方に配置してもよいし、掃除ロボット1の2つの走行輪22,22の間に位置するように設けてもよい。
また、掃除部10の構造、つまり、掃除部10がどのように太陽電池アレイLPの太陽電池モジュールP上を掃除するかは、とくに限定されない。例えば、ブラシ12として、回転軸に刷毛が設けられたものだけでなく、回転軸の表面に板状のブレードや布片が立設された部材等のように軸周りに回転する掃除部材を使用してもよい。また、軸周りに回転する掃除部材では、刷毛やブレード、布片等は回転軸の表面にその軸方向に沿って並ぶように設けてもよいし、回転軸の表面に沿って回転軸周りに螺旋状に並ぶように配置されていてもよい。刷毛やブレード、布片は回転軸の表面に一列だけ設けてもよいし複数列設けてもよい。例えば、刷毛等を二重螺旋状に設けてもよい。
また、ブラシ12として、回転軸の表面全面または一部がスポンジ状の部材によって覆われたものや回転軸の表面全面または一部に布を取り付けたもの等を使用してもよい。さらに、ブラシ12に代えて散水装置(スプレーノズル等)とワイパーブレード(スクイジー)、掃除ロボット1の移動に伴って太陽電池モジュールPの表面に沿って滑るように配置された布等のシート状の部材を設けて掃除部10としてもよい。さらに、ブラシ12に代えてまたはブラシ12に加えてバキュームクリーナー(吸引式掃除機)を設けて掃除部10としてもよい。さらに、気体を噴き出すエアノズルを設けて掃除部10としてもよい。
<制御機構40について>
制御機構40は、制御部41が走行部20の作動を制御する情報を得るためのセンサを備えている。このセンサとして、例えば、以下に示すセンサを挙げることができる。
<エッジ検出>
図11に示すように、制御機構40は、太陽電池アレイLPの端部(掃除ロボット1が走行する方向の前方に位置する端部)を検出するエッジ検出部42を備えていてもよい。この場合、エッジ検出部42が検出した信号に基づいて制御機構40の制御部41が走行部20の作動を制御すれば、太陽電池アレイLPから掃除ロボット1が落下することを防止することができる。
例えば、エッジ検出部42は、第一検出部43と、第二検出部44と、を備えている。
なお、図11では、第一検出部43および第二検出部44がいずれも掃除ロボット1のシャシフレーム2の軸方向の端部よりも中央部側に位置するように設けられているが、シャシフレーム2の軸方向において第一検出部43および第二検出部44を設ける位置はとくに限定されない。
第一検出部43は、掃除ロボット1の走行方向において、走行部20の走行体21よりも走行方向前方(詳しくは走行方向前方に位置する走行輪22が太陽電池モジュールPの表面と接する位置X1よりも前方)に位置するように設けられている。好ましくは、第一検出部43は、掃除ロボット1の走行方向において、掃除ロボット1の最も前方に位置するように設けられている。
一方、第二検出部44は、掃除ロボット1の走行方向において、第一検出部43に対して走行方向後方かつ走行部20の走行体21よりも走行方向前方(詳しくは走行方向前方に位置する走行輪22が太陽電池モジュールPの表面と接する位置X1よりも前方)に位置するように設けられている。つまり、第二検出部44は、掃除ロボット1の走行方向において、第一検出部43と位置X1との間に位置するように設けられている。
なお、掃除ロボット1が往復移動するような場合には、往復移動する際のいずれの方向にも第一検出部43および第二検出部44設けられる。例えば、図11において左右方向のいずれの方向にも掃除ロボット1が移動する場合には、図11に示すように、掃除ロボット1のシャシフレーム2の両側に第一検出部43および第二検出部44が設けられる。
<走行制御方法>
以下では、第一検出部43および第二検出部44が検出した信号に基づいて、制御機構40の制御部41が走行部20の作動を制御して、太陽電池アレイLPから掃除ロボット1が落下することを防止する方法を図11に基づいて説明する。なお、図11では、掃除ロボット1が右側から左側に移動する場合を説明する。
まず、図11に示すように、掃除ロボット1が太陽電池アレイLP上を掃除しながら走行しているとする。この場合、掃除ロボット1が太陽電池アレイLPの端部まで到達していない場合には(図11(A))、エッジ検出部42の第一検出部43および第二検出部44の両方がその下方に太陽電池モジュールPが存在していることを検出する。すると、第一検出部43および第二検出部44から送られた信号(ON信号、OFF信号)に基づいて、制御機構40の制御部41は、掃除ロボット1が安定して走行および作業を実施できる状況であることを把握する。
図11(A)の状態から、さらに掃除ロボット1が走行すると、やがて太陽電池アレイLPの端部に到達する(図11(B))。この場合、第一検出部43は、下方に太陽電池アレイLPが存在していない状態であることを検出し、その信号(以下OFF信号という場合がある)を制御機構40の制御部41に送信する。
一方、第二検出部44の下方には太陽電池アレイLPが存在しているので、第二検出部44からは、その下方に太陽電池アレイLPが存在していることを示す信号(以下ON信号という場合がある)が送信される。すると、制御機構40の制御部41は、両検出部43,44間に太陽電池アレイLPの端部が存在していることを把握する。しかし、第二検出部44は走行部20よりも走行方向前方に位置しているので、制御機構40の制御部41は、落下の恐れがないと判断して、掃除ロボット1の走行および掃除を継続させる。
なお、上記状況であることを把握した制御機構40の制御部41は、それまでと同じ速度で掃除ロボット1を走行させてもよいし、若干速度を落とすように走行部20の作動を制御してもよい。
さらに、掃除ロボット1が走行すると、第二検出部44も太陽電池アレイLPの端部まで到達する(図11(C))。すると、第一検出部43だけでなく、第二検出部44も下方に太陽電池モジュールPが存在していない状態であることを検出し、その信号を制御機構40の制御部41に送信する。すると、制御機構40の制御部41は、太陽電池アレイLPの端部に到達したこと、および、これ以上進行すると太陽電池アレイLPの端部から落下する可能性が生じること、を把握する。すると、制御機構40の制御部41は、掃除ロボット1の走行を停止させる。
以上のように、エッジ検出部42の第一検出部43と第二検出部44からの信号に基づいて走行部20の作動を制御すれば、太陽電池アレイLPから掃除ロボット1が落下することを防止できる。
<走行制御の他の例>
また、制御機構40の制御部41は、第一検出部43および第二検出部44からの信号を受けて、以下のように掃除ロボット1が走行するように走行部20を制御する機能を有している。つまり、掃除ロボット1を減速する減速制御機能と、掃除ロボット1を停止する停止制御機能と、を有している。
以下、図11に基づいて各機能による制御を説明する。
まず、図11(A)に示すように、掃除ロボット1が太陽電池アレイLP上を作業しながら走行しているとする。この場合、太陽電池アレイLPの端部まで到達していない場合には、第一検出部43および第二検出部44は、その下方に太陽電池アレイLPが存在していることを検出する。すると、第一検出部43および第二検出部44から送られたON信号に基づいて、制御機構40の制御部41は、掃除ロボット1が安定して走行および掃除を実施できる状況であることを把握する。
図11(A)の状態から、さらに掃除ロボット1が走行すると、やがて太陽電池アレイLPの端部に到達する(図11(B))。この場合、第一検出部43は、下方に太陽電池アレイLPが存在していない状態であることを検出し、OFF信号を制御機構40の制御部41に送信する。一方、第二検出部44の下方には太陽電池モジュールPが存在しているので、第二検出部44からはON信号が送信される。すると、制御機構40の制御部41は、掃除ロボット1の走行速度を減速するように走行部20の作動を制御する(減速制御)。
さらに、掃除ロボット1が走行すると、第二検出部44の下方にも太陽電池アレイLPが存在していない状態となる(図11(C))。その状態となったことを検出した第二検出部44からOFF信号が制御機構40の制御部41に送信されると、制御機構40の制御部41は、これ以上進行すると太陽電池アレイLPから掃除ロボット1が落下する可能性が生じることを把握する。すると、制御機構40の制御部41は、掃除ロボット1を停止するように走行部20の作動を制御する(停止制御)。すると、掃除ロボット1は、走行部20が太陽電池アレイLPの端部に到達する前に停止するので、太陽電池アレイLPの端部から掃除ロボット1が落下することを防止することができる。
以上のように、エッジ検出部42に第一検出部43と第二検出部44を設ければ、掃除ロボット1が太陽電池アレイLPの端部に近づいた際に、一旦減速してから停止させることができる。すると、通常の走行速度から急に停止する場合に比べて、停止する際の制動距離を短くすることができる。言い換えれば、上記制御によって掃除ロボット1を停止させれば、掃除ロボット1が走行する速度を従来よりも速くしても、制動を開始してから停止するまでの距離を従来と同等程度にすることができる。したがって、掃除ロボット1を高速で走行させることができ、その場合でも、太陽電池アレイLPの端部から掃除ロボット1が落下することを防止することができる。
しかも、停止する際の制動距離を短くすることができれば、エッジ検出部42から走行部20(走行輪22)までの距離が短くても、走行部20が太陽電池アレイLPの端部に到達する前に、掃除ロボット1を停止させることができる。つまり、掃除ロボット1の走行方向の長さを短くしても、太陽電池アレイLPの端部から掃除ロボット1が落下することを防止することができるので、掃除ロボット1をコンパクトな構成とすることができる。
なお、減速制御では、通常の走行速度よりも遅い一定の速度に走行速度を落としてその状態を維持するようにしてもよいし、通常の走行速度から徐々に減速するようにしてもよい。また、両方を組み合わせた制御でもよい。つまり、減速開始時には大きく速度を減速して、その後、徐々に速度を低下させるようにしてもよい。
なお、上述したように、エッジ検出部42が第一検出部43と第二検出部44とを有していれば、掃除効率の低下を防ぎつつ太陽電池アレイLPから掃除ロボット1が落下することを効果的に防止できる。一方、エッジ検出部42に第二検出部44だけを設けてもよい。この場合、第二検出部44が下方に太陽電池モジュールPが存在していない状態であることを検出すると、制御機構40の制御部41は、掃除ロボット1の走行を停止させるようにすればよい。
<危険検出部46>
エッジ検出部42を設けておき、上記のように走行部20の作動を制御機構40の制御部41によって制御すれば、エッジ検出部42および制御機構40の制御部41が正常に作動していれば、掃除ロボット1が太陽電池アレイLPの端部から落下することを適切に防止できる。
しかし、エッジ検出部42の故障等によって適切に太陽電池アレイLPの端部、つまり、太陽電池アレイLPの端部に位置する太陽電池モジュールPの側端縁を検出できない場合には、掃除ロボット1が太陽電池アレイLPの端部から落下する可能性がある。
そこで、エッジ検出部42とは別に、太陽電池アレイLPの端部を検出する危険検出部46を設けてもよい。具体的には、掃除ロボット1の走行方向において、エッジ検出部42の第二検出部44と走行部20との間に危険検出部46を設けておき、危険検出部46が太陽電池アレイLPの端部を検出すると、制御機構40の制御部41が掃除ロボット1の走行を停止するようにしておく。すると、エッジ検出部42が太陽電池アレイLPの端部を検出しなかった場合でも、走行部20が太陽電池アレイLPの端部に到達する前に、危険検出部46が太陽電池アレイLPの端部を検出できる。したがって、エッジ検出部42が太陽電池アレイLPの端部を検出しなかった場合でも、掃除ロボット1が太陽電池アレイLPの端部から落下することを防止できる。
ここでいう、「エッジ検出部42の第二検出部44と走行部20との間」とは、エッジ検出部42の第二検出部44のセンサが設けられている位置と走行部20における各走行体21の走行輪22の位置との間、を意味している。より詳細にいえば、エッジ検出部42との第二検出部44のセンサが設けられている位置と、走行部20における各走行体21の走行輪22が太陽電池モジュールPと接触している位置X1との間を意味している。この場合、基準となる走行輪22はとくに限定されないが、掃除ロボット1の走行方向における最も前方の位置で太陽電池モジュールPと接触する走行輪が望ましい。
なお、危険検出部46を設けた場合、危険検出部46からの信号によって掃除ロボット1の走行を停止させたことを作業者などに知らせる機能を制御機構40の制御部41に設けてもよい。すると、掃除ロボット1が故障していることを作業者や管理者に知らせることによって、迅速に掃除ロボット1を修理等することができる。例えば、警報機やインジケータによって作業者などに故障を通知するようにしてもよいし、信号を作業者の携帯端末や管理センタ等に送信して故障に関する情報を送信するようにしてもよい。
また、制御機構40の制御部41が故障等していれば、エッジ検出部42が太陽電池アレイLPの端部を検出しても掃除ロボット1の走行が停止せず、掃除ロボット1が太陽電池モジュールPから落下してしまう可能性がある。しかし、制御機構40の制御部41とは別に、危険検出部46の信号によって走行部20を制御する危険制御部45を設けておけば、制御機構40の制御部41が故障等していても、掃除ロボット1が太陽電池アレイLPの端部から落下することを防止できる。
この場合には、掃除ロボット1の走行を停止したことを作業者などに知らせる機能を危険制御部45に設けてもよい。すると、掃除ロボット1が故障していることを作業者や管理者に知らせることによって、迅速に掃除ロボット1を修理等することができる。例えば、警報機やインジケータによって作業者などに故障を通知するようにしてもよいし、作業者の携帯端末や管理センタ等に信号を送信して故障に関する情報を送信するようにしてもよい。また、危険制御部45にエッジ検出部42からの信号も入力されるようにしておけば、エッジ検出部42と制御機構40の制御部41のいずれが損傷したのかも把握できる。すると、掃除ロボット1を修理などする際に、問題点を作業者が簡単に把握できるので、復旧までの時間も短縮することができる。
危険検出部46の構造もとくに限定されない。しかし、危険検出部46が掃除ロボット1の走行方向に並ぶように外方センサと内方センサとを有していれば、太陽電池モジュールP間の溝などを太陽電池アレイLPの端部として誤検出する可能性を低くできる。
また、危険検出部46がセンサを一つしか有しない場合でも、危険検出部46を複数設けて、掃除ロボット1の走行方向において複数の危険検出部46の位置をズラしておけば、溝などを太陽電池アレイLPの端部として誤検出する可能性を低くできる。
<センサの例>
なお、エッジ検出部42や危険検出部46に使用されるセンサはとくに限定されず、太陽電池アレイLPのエッジを検出できる公知のセンサを使用することができる。例えば、レーザーセンサや赤外線センサ、超音波センサなどの非接触でエッジを検出するセンサや、リミットスイッチなどの接触式のセンサなどをセンサに使用できる。また、CCDカメラ等をセンサとして使用して撮影された画像を制御機構40の制御部41で解析して、エッジを検出するようにしてもよい。さらに、温度センサや静電容量センサをセンサとして使用することも可能である。これらのセンサを使用した場合、太陽電池アレイLPと太陽電池アレイLPのエッジよりも外方の部分(空間等)との温度差や静電容量の差から、太陽電池アレイLPのエッジを把握することができる。
例えば、センサがレーザーセンサの場合、以下のようにして、太陽電池アレイLPが存在しているか否かを検出することができる。まず、センサの直下に太陽電池アレイLPが存在しているとする。この場合、センサからレーザー光を照射すれば、センサは、太陽電池アレイLPで反射した反射光を受光する。つまり、センサの位置がエッジよりも内方に位置していると判断できる。一方、センサが反射光を受光できない場合には、センサの直下に太陽電池アレイLPがない、つまり、センサの位置がエッジ外に位置していると判断できる。
<ストッパー部材SM>
上述したようなエッジ検出部42や危険検出部46を有している場合には、掃除ロボット1が太陽電池モジュールPから落下することを防止できる可能性が高い。しかし、エッジ検出部42や危険検出部46の故障などによって太陽電池モジュールPのエッジを適切に検出できなかった場合には、掃除ロボット1が太陽電池モジュールPから落下してしまう可能性がある。
掃除ロボット1が以下のごとき構成を有していれば、上述したような状況が生じても、掃除ロボット1の落下を防ぐことができる。
例えば、図15に示すような位置関係になるように、ストッパー部材SMを設ける。具体的には、下面にゴムなどの摩擦抵抗の大きい摩擦部材Mを有するストッパー部材SMを、走行輪22が太陽電池モジュールPの表面に載っている状態において、摩擦部材Mの下面が太陽電池モジュールPの表面よりも上方に位置するように配置する。しかも、ブラシ12の回転軸方向から見たときに、走行輪22が太陽電池モジュールPの表面と接触する位置(図15のX1の位置)よりも内方にストッパー部材SMが存在するように配置する。
かかる構成とすれば、走行体21の走行方向前方に位置する走行輪22が脱輪したとしても、ストッパー部材SMによって掃除ロボット1が落下することを防止できる。つまり、走行体21の走行輪22が脱輪すると、掃除ロボット1には掃除ロボット1を落下させる方向に力が加わり、掃除ロボット1が落下するように移動する。それにともなってストッパー部材SMも下方に移動するが、やがて、ストッパー部材SMの摩擦部材Mが太陽電池モジュールPの表面に接触する(図16(A)、(B)参照)。すると、摩擦部材Mと太陽電池モジュールPの表面との摩擦によって掃除ロボット1が落下する方向と逆方向に抵抗が発生するので、掃除ロボット1の移動が停止され、掃除ロボット1の落下を防止できる。
例えば、ストッパー部材SMは以下のような構成とすれば、掃除ロボット1が脱輪した際に、ストッパー部材SMを太陽電池モジュールPの表面と接触させることができる。図16(A)に示すように、走行輪22の半径rが65mmとすると、ストッパー部材SMの摩擦部材Mの掃除ロボット1の走行方向前方に位置する端部から走行輪22の回転軸までの水平方向の距離LWを56mm、走行輪22の下端から(言い換えれば、太陽電池モジュールPの表面から)ストッパー部材SMの摩擦部材Mの先端(図16では下面)までの距離Hを14mmとし、摩擦部材Mの長さLMを50mmとする。すると、走行輪22が完全に脱輪する前に、ストッパー部材SMの摩擦部材Mを太陽電池モジュールPの表面と接触させることができる。
ストッパー部材SMは上記構造に限定されず、走行体21の走行輪22が脱輪した際に、太陽電池モジュールPの表面と接触し、掃除ロボット1の移動が停止できるような構造であればよい。
また、ストッパー部材SMの摩擦部材Mの下面は、脱輪が生じていない状態において、太陽電池モジュールPの表面とほぼ平行になるように設けてもよいし、太陽電池モジュールPの表面に対して傾斜するように設けてもよい。例えば、図16(C)に示すように、摩擦部材Mの下面が掃除ロボット1の走行方向前方に位置する端部から内方に向かって下傾するようになっていてもよい。このように摩擦部材Mの下面が傾斜した面となっていれば、脱輪によって掃除ロボット1が前方に傾いた際に、摩擦部材Mの下面と太陽電池モジュールPの表面とを面接触させやすくなる。すると、摩擦部材Mと太陽電池モジュールPの表面とが接触した際の抵抗を大きくできるので、掃除ロボット1が落下することを抑制する効果を高めることができる。
また、ストッパー部材SMを設ける代わりに、脱輪を検出するセンサをシャシフレーム2に設けてもよい。例えば、シャシフレーム2の下面にケーブルスイッチ等のセンサを設けてもよい。例えば、脱輪が生じる直前にセンサと太陽電池モジュールPの表面とが接触するようにセンサを設けておき、センサからの信号が制御機構40の制御部41に入力されれば、走行輪22の駆動を停止するようにしておく。すると、脱輪が発生する前に掃除ロボット1の走行を停止できるので、掃除ロボット1が落下することを防止しやすくなる。
<掃除ロボット1の走行制御について>
制御機構40の制御部41によって、掃除部10や走行部20の作動や掃除作業を制御している。このため、制御機構40の制御部41に記憶された手順で走行や作業を実施するように掃除ロボット1の作動が制御されていれば、太陽電池アレイLPの複数の太陽電池モジュールPの表面の掃除をほぼ自動で実施させることができる。
一方、掃除ロボット1は、外部から作業者が操作してその走行や掃除等の作業を制御するようにしてもよい。例えば、無線や赤外線等を利用した無線通信を利用して、掃除ロボット1を遠隔操作するようにしてもよい。つまり、無線通信用コントローラを作業者が操作して掃除ロボット1を遠隔操作するようにしてもよい。また、掃除ロボット1と信号線等によって接続されたコントローラを用いて、作業者が掃除ロボット1を操作するようにしてもよい。無線通信用のコントローラや信号線で接続されたコントローラを用いて作業者が掃除ロボット1を操作するようにすれば、作業者が掃除等の作業状況を確認しながら作業を実施できる。すると、周囲の状況の変化等に合わせて、掃除ロボット1に適切な作業を実施させることができる。
このように、作業者が掃除ロボット1の作動を制御する場合でも、上述したようなエッジ検出機能や危険検出機能、ストッパー部材等を有していることが望ましい。かかる機能を有していれば、作業者の操作ミスがあっても、掃除ロボット1を適切に走行させて作業を実施できる。また、作業者の操作ミスがあっても、掃除ロボット1が太陽電池モジュールPから落下することを防止することができる。
掃除ロボット1は、作業者による操作と自動走行(作業)の両方を併用したものでもよい。つまり、通常は自動(つまり制御機構40の制御部41のみの制御)で作業や走行をしているが、コントローラなどから作業者による操作が入力されると、自動走行(作業)の状態から作業者の操作による作動に切り替わるようにしてもよい。この場合、コントローラ等からの入力が一定以上ない場合には、自動走行(作業)の状態に切り替わるようにしておく。すると、作業者の操作ミスや自動走行(作業)の状態への切り替えを忘れても、作業を継続して実施できるので好ましい。
<除電部材>
掃除部10のブラシ12が太陽電池モジュールPの表面を擦ることによって、太陽電池モジュールPやブラシ12に静電気が帯電する可能性がある。シャシフレーム2が導電性材料によって形成されている場合には、ブラシ12に帯電した静電気は、掃除ロボット1のシャシフレーム2に作業者が接近した際にシャシフレーム2から放電される場合がある。放電が発生した場合、マイクロコントローラ等の誤動作や電子部品の故障等の問題が生じるため、帯電した静電気をシャシフレーム2等から除去する必要がある。
そこで、帯電した静電気をシャシフレーム2から除去する除電部材DBを設けておくことが望ましい。この除電部材DBを設ける位置はとくに限定されない。人が掃除ロボット1に触れる状況となったときに、静電気が除去された状態にできるように設けられていることが望ましい。つまり、人が掃除ロボット1に触れる状況となったときに、アースされた部材に接触する位置に除電部材DBは設けられていることが望ましい。
例えば、一の太陽電池アレイLPの掃除が終了すると、一の太陽電池アレイLPの端に位置する太陽電池モジュールPの端部で掃除ロボット1は停止し、人が掃除ロボット1に触れる状況となる。この状態になった際に、連結部CEと接触するように除電部材DBを設けることができる。具体的には、除電部材DBは、掃除ロボット1が太陽電池アレイLPの端に位置する太陽電池モジュールPの端部に載せられている状態においてシャシフレーム2の軸方向において連結部CEが設けられている位置であって、太陽電池モジュールPのエッジよりも外方に位置するように設ける。そして、除電部材DBを、その先端が連結部CEと接触する長さにする。例えば、除電部材DBが、その長手方向(つまり図12(B)の上下方向)において、15mm程度連結部CEと接触する長さに形成する。すると、一の太陽電池アレイLPの掃除が終了して掃除ロボット1が停止すれば、除電部材DBの先端部(下端部)が連結部CEに接触し、シャシフレーム2を除電することができる。なお、かかる構成とする場合において、除電部材DBは、太陽電池モジュールPの端部に位置していない状態では、その先端(下端)が太陽電池アレイLPの表面に接触しないように配設されていることが望ましい。例えば、掃除ロボット1を太陽電池モジュールPの表面に配置すると、除電部材DBの先端(下端)と太陽電池モジュールPの表面との間に5mm程度の隙間ができるように設けられていることが望ましい。
また、除電部材DBは、掃除ロボット1が太陽電池モジュールP上を走行した際に、太陽電池アレイLPの連結部CEと接触する位置に設けてもよい(図12参照)。この場合には、掃除ロボット1が走行している状態において、隣接する太陽電池モジュールPに移動するたびに、除電部材DBが連結部CEに接触して放電させることができる。すると、掃除ロボット1が緊急に停止した際(例えば、危険制御部46によって掃除ロボット1が停止された場合や、ストッパー部材SMによって掃除ロボット1の落下が防止された場合など)、除電部材DBがアースされた部材に接触できない場合でも、帯電している静電気の量を少なくできる。
さらに、上述した走行時に太陽電池アレイLPの連結部CEと接触する除電部材DBと、掃除ロボット1が停止した際に支持部材SEに接触する除電部材DBと、をそれぞれ設けてもよい。つまり、走行時の除電部材DBと停止時の除電部材DBと、を別々に設けてもよい。
また、除電部材DBは、掃除部10のブラシ12に対して、走行方向の後方に位置するように設けることが望ましい。この場合、除電部材DBからシャシフレーム2に蓄積したある程度の静電気を太陽電池アレイLPの表面に放出することができる。
本明細書における、アースされた部材とは、直接または間接的に地面に電気的に接続された導電性の部材を意味している。例えば、図12であれば、地面に設置された架台MTの揺動軸SSに連結された支持部材SEや連結部CEがアースされた部材に相当する。また、太陽電池モジュールPがパネルフレームを有する場合には、パネルフレームも架台MTに連結されるので、アースされた部材に相当する。さらに、太陽電池アレイLPの近傍にある建造物や設備等に除電部材DBを接触させる場合には、この建造物や設備等もアースされた部材に相当する。
また、除電部材DBは、シャシフレーム2の静電気を外部に流すことができるものであればよく、とくにその形状や構造、素材は限定されない。例えば、金属製の本体の先端に、導電性材料によって形成されているブラシ状の部材を設けたものを採用することができる。また、導電性材料によって形成された柔軟性を有する帯状やひも状の部材や導電性繊維を除電部材DBとして採用することもできる。
さらに、掃除部10のブラシ12に、導電性材料によって形成された柔軟性を有する帯状やひも状の部材や導電性繊維を除電部材DBとして設けてもよい。また、ブラシ12の一部または全部を形成する素材として導電性材料を使用してもよい。つまり、ブラシ12自体が除電部材DBと同等の機能を有するようにしてもよい。例えば、ブラシ12の軸部を導電性材料(金属など)で形成したり、ブラシ部を導電性材料によって形成された柔軟性を有する帯状やひも状の部材、導電性繊維によって形成したりしてもよい。また、ブラシ12に除電部材DBを設けたり、ブラシ12自体が除電部材DBと同等の機能を有するようにしたりした場合には、シャシフレーム2に連結された除電部材DBは必ずしも設けなくてもよい。
<待機ステーションS>
上記例では、太陽電池アレイLPの掃除を行わない場合、作業者が掃除ロボット1を太陽電池アレイLP上から降ろして保管し、掃除を行う際に作業者が掃除ロボット1を太陽電池アレイLP上に載せる作業が必要になる。掃除ロボット1を太陽電池アレイLPに載せたり降ろしたりする作業は作業者にとって負担であるので、以下のような待機ステーションSを設ければ、作業者の負担を軽減できるし、太陽電池アレイLPを掃除する効率も向上できる。
待機ステーションSを設ける位置や、待機ステーションSを設けた場合に、待機ステーションSおよび掃除ロボット1に設ける機能や機器等はとくに限定されないが、例えば、以下のような位置に待機ステーションSを設けたり、待機ステーションSおよび掃除ロボット1に以下のような機能や機器を設けたりすることが望ましい。
図22(A)に示すように、太陽電池アレイLPの一端部(図22(A)では左端部)には、待機ステーションSが設けられている。この待機ステーションSは、その表面が、実質的に、太陽電池モジュールPの表面と同一平面になるように揺動軸SSに固定されている。なお、図22(A)において、上側の太陽電池アレイLPは太陽電池モジュールP上に掃除ロボット1が配置された状態であり、下側の太陽電池アレイLPは待機ステーションS上に掃除ロボット1が配置された状態である。
上述したような待機ステーションSを設ければ、掃除ロボット1が太陽電池モジュールPの表面の清掃作業を行わない間は、掃除ロボット1を待機ステーションS上に保管することができる。しかも、清掃作業をする際には、掃除ロボット1を太陽電池モジュールPの表面上に移動させ、清掃作業が終了すると掃除ロボット1を待機ステーションSに帰還するようにしておけば、作業者が掃除ロボット1を太陽電池アレイLPから降ろさなくてもよくなる。
とくに、掃除ロボット1が自動で清掃作業を開始し自動で清掃作業を終了するようにしていれば、作業者が掃除ロボット1を操作する必要もなくなる。つまり、掃除ロボット1が、自動で待機ステーションSから太陽電池モジュールPに移動して清掃作業を開始し、清掃作業が終了すれば自動で太陽電池モジュールPから待機ステーションSに移動するようにする。すると、作業者が掃除ロボット1を操作する必要もなくなるので、作業者の負担が軽減できるし、自動で掃除を実施するので、作業効率も向上できる。
掃除ロボット1が自動で清掃作業の開始や停止を実施する方法はとくに限定されない。例えば、タイマーによって所定の時間になると清掃作業を開始するようにしたり、外部からの信号を受信した場合に清掃作業を開始したりするようにすることができる。外部からの信号で清掃作業を開始する場合には、太陽電池モジュールPの傾斜角度(つまり揺動軸SSの回転角度)等の信号に基づいて、掃除ロボット1の作動を制御することができる。例えば、追尾型太陽光発電システムの太陽電池アレイLPの場合であれば、太陽電池モジュールPの表面の角度が水平から±30度の範囲内にあるときに掃除を実施するように掃除ロボット1の作動を制御することができる。なお、掃除ロボット1が掃除を実施する太陽電池モジュールPの表面の角度は、とくに限定されない。
<充電機能>
また、掃除ロボット1は、待機ステーションSで待機している間に充電するようにしておくことが望ましい。そのようにすれば、掃除ロボット1のバッテリ交換や充電作業を別に行う場合に比べて作業者の負担を軽減できるし、掃除ロボット1に連続して作業させることが可能になる。
このように、待機ステーションSで待機している間に掃除ロボット1を充電する場合には、掃除ロボット1および待機ステーションSに以下の機器を設けることが望ましい。
まず、掃除ロボット1には、待機ステーションSから電力の供給を受けるための機器を設ける。電力の供給を受けるための機器はとくに限定されない。例えば、充電のための端子を設けて、この端子を待機ステーションSに設けた端子と接続(接触)させて電力の供給を受けるようにしてもよい。また、電磁誘導等による非接触による方法で電力の供給を受ける機器を設けて非接触で電力の供給を受けるようにしてもよい。
また、待機ステーションSには、掃除ロボット1に電力を供給するための電源部を設ける。例えば、掃除ロボット1が待機ステーションSにおける所定の位置に停止すると、掃除ロボット1の端子と接続(接触)する端子を電源部に設けて、接続(接触)方式で掃除ロボット1に電力を供給するようにしてもよい。また、電磁誘導等による非接触による方法で電力を供給する機器を電源部に設けて、非接触で掃除ロボット1に電力を供給するようにしてもよい。
待機ステーションSに電源部を設けた場合、電源部に電力を供給するまたは電源部が電力を貯蔵しておく必要がある。電源部に電力を供給する方法はとくに限定されない。例えば、待機ステーションSの外部から電源ケーブル等によって電源部の端子や電磁誘導用の機器に直接電力を供給するようにしてもよいし、電源部にバッテリを設けて外部から供給される電力をバッテリに充電し充電した電力を電源部の端子や電磁誘導用の機器に供給しするようにしてもよい。また、待機ステーションSに太陽電池モジュールを設けて、太陽電池モジュールで発電した電力を電源部に供給するようにしてもよい。この場合も、外部から電力を供給する場合と同様に、電源部の端子や電磁誘導用の機器に直接電力を供給するようにしてもよいし、電源部にバッテリを設けて太陽電池モジュールから供給される電力をバッテリに充電しバッテリに充電した電力を電源部の端子や電磁誘導用の機器に供給しするようにしてもよい。
<待機ステーションSついて>
待機ステーションSは、その大きさや形状はとくに限定されない。例えば、太陽電池モジュールPと実質的に同じ形状大きさに形成してもよい。とくに、待機ステーションSは、以下のような大きさや形状に形成されていることが望ましい。つまり、待機ステーションSは、その長手方向の長さ(図22(A)の上下方向の長さ)が、太陽電池モジュールPの長手方向の長さ(つまり、第一端部P1、第二端部P2間の長さ)と同じになるように形成されていることが望ましい。そして、待機ステーションSは、その一端面(図22(A)では上端面)が、太陽電池アレイLPの複数枚の太陽電池モジュールPの第一端部P1の端面(第一端面)とほぼ同じ面になるように設けられていることが望ましい。加えて、待機ステーションSは、その他端面(図22(A)では下端面)が、太陽電池アレイLPの複数枚の太陽電池モジュールPの第二端部P2の端面(第二端面)とほぼ同じ面になるように設けられていることが望ましい。上記のようにすれば、待機ステーションSと太陽電池モジュールPとの間を掃除ロボット1が移動するとき、また、待機ステーションS上を掃除ロボット1が移動する際に、太陽電池アレイLP上を移動するときと同様にサポート機構50を機能させることができる。すると、待機ステーションSと太陽電池モジュールPとの間を、掃除ロボット1が安定して移動することができる。
<待機ステーションSの設置について>
待機ステーションSを設けた場合、待機ステーションSで待機している掃除ロボット1に対して日射や雨が当たらないようにすることが望ましい。例えば、待機ステーションSに、屋根や掃除ロボット1を収容するボックス等を設けてもよい。
上記例では、待機ステーションSを太陽電池アレイLPの揺動軸SSの一方の端部(図22(A)では左端部)に設けた場合を説明したが、待機ステーションSを設ける位置はとくに限定されない。太陽電池モジュールPの揺動軸SSの他方の端部(図22(A)では右端部)に設けてもよい。場合によっては、太陽電池アレイLPの揺動軸SSの左右方向の中間に設けてもよい。また、1つの太陽電池アレイLPに掃除ロボット1は1台だけ設けるが、待機ステーションSは、1つの太陽電池アレイLPに対して複数設けてもよい。例えば、太陽電池アレイLPの揺動軸SSの両端部にそれぞれ待機ステーションSを設けてもよいし、太陽電池アレイLPの揺動軸SSのいずれか一方の端部と太陽電池アレイLPの揺動軸SSの左右方向の中間に待機ステーションSを設けてもよい。また、待機ステーションSはある程度の間隔を空けて3つ以上設けてもよい。例えば、太陽電池モジュールPの揺動軸SSの両端部と左右方向の中間の3か所に待機ステーションSを設けてもよい。この場合、強風時などのように、掃除ロボット1を待機ステーションSに緊急退避させる際の移動距離を短くできるので、掃除ロボット1を迅速に安全な場所に退避させることができる。もちろん、太陽電池アレイLPの揺動軸SSの左右方向の両端間に、間隔を空けて、2つ以上の待機ステーションSを設けてもよい。
また、待機ステーションSは、その表面が太陽電池モジュールPの表面と同一平面になっている状態で、太陽電池モジュールPとの間に形成される隙間および段差が、太陽電池アレイLPにおける、隣接する太陽電池モジュールP間の隙間および段差の大きさと同程度またはそれ以下にすることが望ましい。かかる隙間および段差にしておけば、掃除ロボット1は、太陽電池アレイLPにおいて隣接する太陽電池モジュールP間を移動する場合と同様に、待機ステーションSと太陽電池モジュールPとの間を移動することができる。
上述したように、待機ステーションSを揺動軸SSに設ければ、太陽電池モジュールPが揺動しても、待機ステーションSの表面と太陽電池モジュールPの表面の傾きを常に一致させることができる。
一方、待機ステーションSを揺動軸SSに設けずに、待機ステーションS用の架台を別途設けてもよい。この場合、待機ステーションSを揺動させる機能を設けておけば、掃除ロボット1を待機ステーションSと太陽電池モジュールPとの間で移動させるときだけ、両者の角度を一致させるようにすることもできる。すると、掃除ロボット1が待機ステーションS上に配置されている間(掃除を待機している間)は、待機ステーションSの表面を水平にしておけば、待機ステーションS上に安定して掃除ロボット1を配置することができる。
もちろん、待機ステーションSの表面の傾きと太陽電池モジュールPの傾きとを常に一致させるようにしてもよい。この場合、緊急に掃除ロボット1を太陽電池モジュールPから待機ステーションSに退避させる際に、迅速かつ確実な退避が可能になる。
また、待機ステーションSは、その表面の傾きを一定、つまり、固定した状態としてもよい。例えば、待機ステーションSの表面を、水平な状態や、水平に対して所定の角度(水平に対して±30度程度)に固定していてもよい。この場合には、掃除ロボット1の作動を制御して、待機ステーションSの表面と太陽電池モジュールPの表面と実質的に同一平面になったときに、掃除ロボット1が待機ステーションSと太陽電池モジュールPのとの間で移動するようにすればよい。もちろん、太陽電池モジュールPの表面の傾きを制御して、掃除ロボット1が待機ステーションSと太陽電池モジュールPのとの間で移動する際に、太陽電池モジュールPの表面の傾きを待機ステーションSの表面と実質的に同一平面になるようにしてもよい。
<掃除ロボット1の太陽電池アレイLP間の移動>
掃除ロボット1は、太陽電池アレイLPにそれぞれ1つ設けてもよいし、複数の太陽電池アレイLPで1つの掃除ロボットを共有してもよい。例えば、隣接する太陽電池アレイLP、つまり、揺動軸SSの軸方向に並ぶ太陽電池アレイLPの待機ステーションS間に、掃除ロボット1が移動できる連結路を設ける。そして、連結路の上面の高さを、太陽電池アレイLPの表面が略水平になった状態(または太陽電池アレイLPの表面が適切な角度になった状態)における太陽電池アレイLPの表面、つまり、待機ステーションSとほぼ同じになるように設置する。すると、掃除ロボット1を待機ステーションSに移動させれば、連結路上を走行させることによって、掃除ロボット1を一の太陽電池アレイLPから他の太陽電池アレイLPに移動させることができる。
なお、複数の太陽電池アレイLPで1つの掃除ロボットを共有する場合も、複数の太陽電池アレイLPに複数の待機ステーションSを設ければ、上述したように、掃除ロボット1を待機ステーションSに緊急退避させる際の移動距離を短くできるので、掃除ロボット1を迅速に安全な場所に退避させることができる。
本発明の掃除ロボットは、トラッキングタイプに使用するフレームレスの太陽電池モジュールの表面の掃除に適している。
1 掃除ロボット
2 シャシフレーム
10 掃除部
12 ブラシ
20 走行部
21 走行体
22 走行輪
25 補助走行体
26 走行輪
30 駆動部
32 駆動源
33 バッテリ
35 伝達機構
36 駆動軸
40 制御機構
41 制御部
50 サポート機構
51 第一サポート部
51a フリーローラ
52 第二サポート部
52a フリーローラ
SP 太陽光発電設備
LP 太陽電池アレイ
P 太陽電池モジュール
SS 揺動軸
S 待機ステーション
CE 連結部
DB 除電部材
第1発明の掃除ロボットは、複数枚のフレームレスの太陽電池モジュールをその第一端部および第二端部が直線状に並ぶように架台に並べて設置され、前記太陽電池モジュールと架台とを連結する連結部が、前記太陽電池モジュールの第一端部と第二端部の中間線と該太陽電池モジュールの第一端部との間および前記中間線と第二端部との間にそれぞれ設けられた太陽電池アレイの表面を掃除する掃除ロボットであって、前記太陽電池アレイの表面を掃除する掃除部と、シャシフレームと、該シャシフレームに設けられた、掃除ロボットを走行させる走行部と、を備えており、前記走行部が、複数の走行体を備えており、該複数の走行体は、掃除ロボットを前記太陽電池アレイにおける一枚の太陽電池モジュール上に配置したときに、全ての走行体が該一枚の太陽電池モジュールの第一端部または第二端部の間に載せられた状態となり、かつ、少なくとも2つの走行体が、掃除ロボットの走行方向と交差する方向において該一枚の太陽電池モジュールの中間線を挟むよう配置されるように設けられており、前記走行部の複数の走行体のうち、掃除ロボットの走行方向と交差する方向においてもっとも外方に位置する2つの走行体は、掃除ロボットを一枚の前記太陽電池モジュール上に配置した状態において、該太陽電池モジュールの第一端部と第二端部とを繋ぐ方向における前記太陽電池モジュールの中間線から各走行体の幅方向の中間線までの距離が、前記太陽電池モジュールの第一端部から第二端部までの距離の1/8〜3/8となるように設けられていることを特徴とする
第2発明の掃除ロボットは、第1発明において、前記複数の走行体は、複数の走行部材を備えており、前記複数の走行体のうち少なくとも2つの走行体では、掃除ロボットの走行方向と交差する方向において、該2つの走行体の複数の走行部材のうち、少なくとも2つの走行部材間の距離が、前記太陽電池アレイの連結部の幅よりも長くなるように設けられていることを特徴とする。
第3発明の掃除ロボットは、複数枚のフレームレスの太陽電池モジュールが架台に並べて設置され、前記太陽電池モジュールと架台とを連結する連結部が設けられた太陽電池アレイの表面を掃除する掃除ロボットであって、前記太陽電池アレイの表面を掃除する掃除部と、シャシフレームと、該シャシフレームに設けられた、掃除ロボットを走行させる走行部と、前記シャシフレームに設けられた、該シャシフレームから帯電した静電気を除電する除電部材と、を備えており、
該除電部材は、掃除ロボットを前記太陽電池アレイの上に配置したときに、その先端が該太陽電池アレイにおけるアースされた部材に接触し得る長さに形成されていることを特徴とする。
第4発明の掃除ロボットは、第3発明において、前記除電部材は、掃除ロボットを前記太陽電池アレイ上に配置したときに、前記太陽電池モジュールの第一端部と第二端部とを繋ぐ方向において、前記太陽電池アレイにおける前記太陽電池モジュールと前記架台とを連結する連結部に接触し得る位置に設けられていることを特徴とする。
第5発明の掃除ロボットは、第3または第4発明において、前記除電部材は、前記太陽電池アレイにおける太陽電池モジュールが並ぶ方向の端に位置する太陽電池モジュールに到達すると、該太陽電池モジュールの端部に設けられアースされた部材と接触し得る位置に設けられていることを特徴とする。
第6発明の太陽光発電設備は、複数枚のフレームレスの太陽電池モジュールをその第一端部および第二端部が直線状に並ぶように架台に並べて設置され、前記太陽電池モジュールと架台とを連結する連結部が、前記太陽電池モジュールの第一端部と第二端部の中間線と該太陽電池モジュールの第一端部との間および前記中間線と第二端部との間にそれぞれ設けられた太陽電池アレイと、該太陽電池アレイの表面を掃除する第1から第5発明のいずれかに記載の掃除ロボットと、を備えていることを特徴とする。
第7発明の太陽光発電設備は、第6発明において、前記架台に設けられた揺動軸の軸方向に沿って前記複数のフレームレスの太陽電池モジュールを並べて設けられたものであることを特徴とする。
第1、第2発明によれば、掃除ロボットの荷重に起因する太陽電池モジュールの撓みを小さくすることができる。すると、太陽電池モジュールの損傷を防ぐことができ、掃除部による太陽電池モジュール表面の清掃を行いやすくなる。掃除ロボットの荷重に起因する太陽電池モジュールの撓みをより小さくすることができる。
<除電部材>
第3〜第5発明によれば、掃除ロボットが帯電しても、帯電した静電気をアース部材に放出することができる。したがって、掃除ロボットの帯電を抑制できるし、帯電しても帯電量を少なくできる。
<太陽光発電設備>
第6、第7発明によれば、掃除ロボットの荷重に起因する太陽電池モジュールの撓みを小さくすることができる。すると、フレームレス太陽電池モジュールの損傷を防ぐことができ、掃除部による太陽電池モジュール表面の清掃を行いやすくなる。

Claims (16)

  1. 複数枚の太陽電池モジュールをその第一端部および第二端部が直線状に並ぶように架台に並べて設置され、前記太陽電池モジュールと架台とを連結する連結部が、前記太陽電池モジュールの第一端部と第二端部の中間線と該太陽電池モジュールの第一端部との間および前記中間線と第二端部との間にそれぞれ設けられた太陽電池アレイの表面を掃除する掃除ロボットであって、
    前記太陽電池アレイの表面を掃除する掃除部と、
    シャシフレームと、
    該シャシフレームに設けられた、掃除ロボットを走行させる走行部と、
    前記シャシフレームにおける掃除ロボットの走行方向と交差する方向の両端部または一方の端部に設けられ、前記太陽電池アレイを構成する前記太陽電池モジュールの第一端部または第二端部のいずれかに沿った前記シャシフレームの走行をサポートするサポート機構と、を備えており、
    前記走行部が、
    複数の走行体を備えており、
    該複数の走行体は、
    掃除ロボットを前記太陽電池アレイ上に配置したときに、少なくとも2つの走行体が、掃除ロボットの走行方向と交差する方向において前記太陽電池モジュール中間線を挟むよう配置されており、
    前記走行部は、
    掃除ロボットを前記太陽電池アレイ上に配置したときに、前記太陽電池モジュールにおける第一端部および第二端部の近傍を走行する走行体を備えていない
    ことを特徴とする掃除ロボット。
  2. 前記走行部の複数の走行体のうち、掃除ロボットの走行方向と交差する方向においてもっとも外方に位置する2つの走行体は、
    掃除ロボットが前記太陽電池モジュール上に配置された状態において、
    該太陽電池モジュールの第一端部と第二端部とを繋ぐ方向における前記太陽電池モジュールの中間線から各走行体の幅方向の中間線までの距離が、前記太陽電池モジュールの第一端部から第二端部までの距離の1/8〜3/8となるように設けられている
    ことを特徴とする請求項1記載の掃除ロボット。
  3. 前記複数の走行体は、
    複数の走行部材を備えており、
    前記複数の走行体のうち少なくとも2つの走行体では、
    該2つの走行体の複数の走行部材のうち、少なくとも2つの走行部材が、掃除ロボットの走行方向と交差する方向において、前記太陽電池アレイの連結部を挟むように設けられている
    ことを特徴とする請求項2記載の掃除ロボット。
  4. 前記走行部の複数の走行体は、
    掃除ロボットの走行方向から見たときに、各走行体が前記太陽電池アレイの表面と接触する部分が重ならないように配設されている
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の掃除ロボット。
  5. 前記走行部の複数の走行体のうち少なくとも1つの走行体が複数の走行部材を備えており、
    該複数の走行部材を
    掃除ロボットの走行方向から見たときに、各走行体の複数の走行部材のうち、少なくとも一つの走行部材が前記太陽電池アレイの表面と接触する部分が、他の走行部材が前記太陽電池アレイの表面と接触する部分と重ならないように配設されている
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の掃除ロボット。
  6. 前記走行部の各走行体は複数の走行輪を備えており、
    該複数の走行輪は、
    少なくとも2つの駆動輪を有しており、
    掃除ロボットの走行方向において、該複数の走行輪のうち掃除ロボットの走行方向において最も離れた2つの走行輪の間に該掃除ロボットの重心が位置するように配設されており、
    前記走行部は、
    掃除ロボットの走行方向において、前記走行体の複数の走行輪のうち掃除ロボットの走行方向において最も離れた2つの走行輪よりも外方に位置する補助走行体を備えており、
    該補助走行体は、
    掃除ロボットの走行方向において、隣接する駆動輪との距離が前記走行体における複数の駆動輪のうち掃除ロボットの走行方向において最も近い2つの走行輪間の距離と同等以上となるように配設されている
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の掃除ロボット。
  7. 前記補助走行体を複数備えており、
    該複数の補助走行体は、
    掃除ロボットの走行方向において、該複数の補助走行体のうち少なくとも2つの補助走行体が前記走行体を挟むように設けられている
    ことを特徴とする請求項6記載の掃除ロボット。
  8. 前記掃除部が軸周りに回転する掃除部材を備えており、
    前記走行体と前記掃除部の掃除部材とが一つの駆動源によって駆動されている
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の掃除ロボット。
  9. 前記サポート機構は、
    掃除ロボットの走行方向および、平面視で掃除ロボットの走行方向と交差する方向の両方と平行な面と交差する回転軸を有するフリーローラを備えている
    ことを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の掃除ロボット。
  10. 前記サポート機構は、
    前記シャシフレームにおける掃除ロボットの走行方向と交差する方向の一方の端部に設けられた第一サポート部と、
    前記シャシフレームの一方の端部と反対側に位置する他方の端部に設けられた第二サポート部と、を備えており、
    前記第一サポート部および前記第二サポート部には、
    掃除ロボットの走行方向および、平面視で掃除ロボットの走行方向と交差する方向の両方と平行な面と交差する回転軸を有するフリーローラが設けられており、
    掃除ロボットの走行方向と交差する方向における前記第一サポート部のフリーローラと前記第二サポート部のフリーローラとの間の距離が、前記太陽電池モジュールの両端間の距離よりも長くなるように設けられている
    ことを特徴とする請求項9記載の掃除ロボット。
  11. 前記サポート機構は、
    掃除ロボットの走行方向に沿って間隔を空けて並ぶように設けられた2つのフリーローラを有している
    ことを特徴とする請求項9または10記載の掃除ロボット。
  12. 前記シャシフレームには除電部材が設けられており、
    該除電部材は、
    掃除ロボットを前記太陽電池アレイの上に配置したときに、その先端が該太陽電池アレイにおけるアースされた部材に接触し得る長さに形成されている
    ことを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載の掃除ロボット。
  13. 前記除電部材は、
    掃除ロボットを前記太陽電池アレイ上に配置したときに、前記太陽電池モジュールの第一端部と第二端部とを繋ぐ方向において、前記太陽電池アレイにおける前記太陽電池モジュールと前記架台とを連結する連結部に接触し得る位置に設けられている
    ことを特徴とする請求項12記載の掃除ロボット。
  14. 複数枚の太陽電池モジュールをその第一端部および第二端部が直線状に並ぶように架台に並べて設置され、前記太陽電池モジュールと架台とを連結する連結部が、前記太陽電池モジュールの第一端部と第二端部の中間線と該太陽電池モジュールの第一端部との間および前記中間線と第二端部との間にそれぞれ設けられた太陽電池アレイと、
    該太陽電池アレイの表面を掃除する請求項1から13のいずれかに記載の掃除ロボットと、を備えている
    ことを特徴とする太陽光発電設備。
  15. 前記太陽電池アレイは、
    前記架台に設けられた揺動軸の軸方向に沿って前記複数の太陽電池モジュールを並べて設けられたものである
    ことを特徴とする請求項14記載の太陽光発電設備。
  16. 前記太陽電池アレイを構成する太陽電池モジュールが、フレームレスの太陽電池モジュールである
    ことを特徴とする請求項14または15記載の太陽光発電設備。
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