JP7359450B2 - 掃除ロボット - Google Patents

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Description

本発明は、掃除ロボットに関する。さらに詳しくは、太陽光発電に使用する太陽電池アレイや太陽熱発電に使用する集光ミラーなどの表面を掃除する掃除ロボットに関する。
近年、再生可能エネルギを利用した発電の要求が高まっており、とくに太陽光を利用した太陽光発電や太陽熱発電には大きな注目が集まっている。
例えば、太陽光発電設備には、一般住宅に設けられる3~4キロワット程度の発電容量の設備から、商業用の1メガワットを超える発電容量を有する大規模な発電設備まである。また、太陽熱発電設備においても、1メガワットを超える発電容量を有する大規模な設備が多く、火力発電や原子力発電の代替発電施設として期待されている。
一方、太陽光発電や太陽熱発電などの太陽光を利用した発電では、太陽からの日射光を受けて発電する。このため、太陽電池モジュールや集光ミラーの受光面が汚れると、汚れの程度に応じて、太陽光発電においては太陽電池モジュールの受光面を構成するカバーガラスの光透過率が低下することによって、発電される電力量が減少する。また、太陽熱発電においては、集光ミラーの反射率が低下することによって、発電される電力量が減少する。つまり、太陽光発電や太陽熱発電では、太陽電池モジュールや集光ミラーの受光面が汚れていると、発電性能が大幅に低下する。
このため、太陽電池アレイ等の受光面の汚れを除去するために、太陽電池アレイ等を適宜掃除することが重要になる。
一般住宅に設けられている設備であれば、定期的に人が掃除することも可能である。一方、大規模な太陽光発電設備の場合、その表面積は非常に大きくなるため、人が掃除して太陽電池アレイ表面の汚れを除去することは実質的に困難である。例えば、1メガワットの太陽光発電設備において、1枚あたりの発電出力が100ワットの太陽電池モジュールから構成されているとする。この場合、太陽光発電設備全体では、太陽電池モジュールは1万枚に及ぶ。1枚の太陽電池モジュールの面積が1平方メートルの場合、掃除すべき面積は1万平方メートルに達する。そして、太陽光発電設備の場合、複数枚の太陽電池モジュールを1セットとする太陽電池アレイが複数設けられる。この太陽電池アレイの面積は、現場の種々の条件によって異なるが、概ね50平方メートルから1000平方メートルになる。したがって、大規模な太陽光発電設備では、自動または遠隔操作で太陽電池アレイやパネルフレーム上を走行して、自動で掃除を行う掃除ロボットが有効な掃除手段になる。
特許文献1~4には、複数枚の太陽電池アレイが一列(または複数列)並べられた設備において、太陽電池アレイの列に沿って走行する掃除ロボットが開示されている。これらの掃除ロボットでは、一列(または複数列)の太陽電池アレイを列に沿って走行させれば、ブラシなどによって太陽電池アレイ等の表面を掃除することができる旨が記載されている。
US2012/0125367A1 特開2014-223564号公報 特開2015-178088号公報 特開2017-144413号公報
特許文献1~4の掃除ロボットでも、太陽電池アレイを自走しながら掃除できるが、より効果的に太陽電池アレイの表面を掃除できる掃除ロボットや、掃除以外の作業も効果的に実施できる掃除ロボットが求められている。
また、ブラシによって太陽電池アレイを掃除する掃除ロボットの場合、太陽電池アレイの列に沿った方向と直交する方向の長さが長くなると、ブラシの長さを長くしなければならなくなる。すると、ブラシはその自重で撓みが生じやすくなり、撓みが生じればブラシが回転した際に振れ回りが発生してしまう。すると、振れ回りによってブラシの回転を支持する軸受の破損が生じやすくなる。一方、ブラシの剛性を高くすれば振れ回りは発生しにくくなるが、ブラシの重量の増加や製造コストが高くなってしまう。
本発明は上記事情に鑑み、太陽電池アレイの掃除などの作業を効果的に実施できる掃除ロボットを提供することを目的とする。
<ブラシの発明>
第1発明の掃除ロボットは、並べて設置された複数枚の太陽電池モジュールを有する太陽電池アレイの表面を掃除するロボットであって、該太陽電池モジュールの表面を掃除するブラシを備えた掃除部と、フレームと、該フレームに設けられた、該フレームを前記掃除部のブラシの回転軸方向と交差する方向に走行させる走行部と、を備えており、前記フレームには、前記掃除部のブラシの軸端部を回転可能に保持する軸受を備えた軸受部が設けられており、該軸受部は、前記掃除部のブラシの軸端部を揺動可能に保持するものであることを特徴とする。
第2発明の掃除ロボットは、第1発明において、前記掃除部のブラシは、2本のブラシを備えていることを特徴とする。
第3発明の掃除ロボットは、第2発明において、前記フレームは、前記掃除部のブラシの回転軸方向において離間した第一端部および第二端部を備えており、該フレームが、該第一端部を備えた第一フレーム部と、前記第二端部を備えた第二フレーム部と、前記第一フレーム部と前記第二フレーム部とを連結する連結部と、を備えており、前記2本のブラシのうち、第一ブラシは、その一端部が前記第一フレーム部の前記第一端部に保持されており、その他端部が前記第二端部側で保持されており、第二ブラシは、その一端部が前記第二フレーム部の前記第二端部に保持されており、その他端部が前記走行部によって前記フレームを走行させる方向から見たときに、第一ブラシの他端部と重なるように前記第一端部側で保持されていることを特徴とする。
第4発明の掃除ロボットは、第1、第2または第3発明において、前記軸受は球面軸受であることを特徴とする。
第5発明の掃除ロボットは、第1から第4発明のいずれかにおいて、前記掃除部および前記走行部の作動を制御する制御部を備えており、該制御部は、前記掃除部のブラシの先端の周速度が前記走行部による前記フレームの走行速度よりも速くなるように、前記走行部および/または前記掃除部の作動を制御することを特徴とする。
<フレーム構成>
第6発明の掃除ロボットは、並べて設置された複数枚の太陽電池モジュールを有する太陽電池アレイの表面を掃除するロボットであって、フレームと、該フレームに設けられ、該フレームを前記太陽電池アレイの表面に沿って走行させる走行部と、前記太陽電池モジュールの表面を掃除する掃除部と、を備えており、前記フレームは、前記走行部の走行方向と直交する方向に沿って相対的に移動可能に設けられた第一フレーム部および第二フレーム部を備えており、前記掃除部が2本のブラシを備えており、該2本のブラシの第一ブラシが前記第一フレーム部に設けられており、該2本のブラシの第二ブラシが前記第二フレーム部に設けられていることを特徴とする。
第7発明の掃除ロボットは、第6発明において、前記第一ブラシおよび前記第二ブラシは、前記走行部によって前記フレームを走行させる方向から見たときに、両者の一の端部同士が重なるように設けられていることを特徴とする。
第8発明の掃除ロボットは、第6または第7発明において、前記第一フレーム部および前記第二フレーム部は、連結機構によって相対的に移動可能かつ分離可能に連結されていることを特徴とする。
<取っ手>
第9発明の掃除ロボットは、第1から第8発明のいずれかにおいて、前記フレームには、該フレームの第一端部に設けられる第一取っ手と、該フレームの第二端部に設けられる第二取っ手と、が設けられており、前記第一取っ手は、前記フレームにおいて、該フレームを前記太陽電池アレイ上に配置した際に前記太陽電池アレイと対向する面側に屈曲した把持部を有していることを特徴とする。
第10発明の掃除ロボットは、第9発明において、前記第二取っ手は、前記フレームにおいて、該フレームを前記太陽電池アレイ上に配置した際に前記太陽電池アレイと対向する面と反対側に屈曲した把持部を有していることを特徴とする。
<ブリッジ>
第11発明の掃除ロボットは、第1から第10発明のいずれかにおいて、太陽電池モジュール上に配置され、隣接する太陽電池モジュール間に渡される連絡部材を備えており、該連絡部材が、長手方向の長さが太陽電池モジュール間の隙間よりも長い本体部と、該本体部の長手方向の端部に対して折り曲げ可能に設けられた端部部材と、を備えていることを特徴とする。
第12発明の掃除ロボットは、第11発明において、前記本体部および前記端部部材が、太陽電池モジュール上に配置される走行部と、前記走行部を太陽電池モジュールのパネルフレームに固定する固定部と、を備えていることを特徴とする。
<持ち上げ機構>
第13発明の掃除ロボットは、第1から第12発明のいずれかにおいて、掃除ロボットを持ち上げる持ち上げ機構を備えており、該持ち上げ機構は、前記フレームの端部に設けられる係合部材と、該係合部材に着脱可能に連結されるリフト部材と、を有しており、該リフト部材は、本体部と、該本体部の一端部に設けられた作業者が保持する持ち手と、該本体部の他端部に設けられた、前記係合部材に連結される係合部と、を有していることを特徴とする。
第14発明の掃除ロボットは、第13発明において、前記リフト部材は、下面に開口を有する上係合溝が形成された上方係合部と、該上方係合部から離間し、軸方向が前記上方係合部の上係合溝の軸方向と平行かつ上面に開口を有する下係合溝が形成された下方係合部と、を備えており、前記係合部材は、前記リフト部材の上方係合部の上係合溝に挿入される上挿入部と、該上挿入部と離間した位置に設けられ、前記リフト部材の下方係合部の下係合溝に挿入される下挿入部と、が設けられていることを特徴とする。
第15発明の掃除ロボットは、第14発明において、前記係合部材の上挿入部は、前記リフト部材の上方係合部の上係合溝に挿入した状態で揺動可能となる形状に形成されており、前記リフト部材は、前記上方係合部の上係合溝は、その内底面から下方係合部の上面までの長さが、前記上挿入部から前記下挿入部までの長さよりも長くなり、前記下方係合部の下係合溝は、その内底面から上方係合部の下面までの長さが、前記上挿入部から前記下挿入部までの長さよりも短くなるように形成されていることを特徴とする。
<ブラシの発明>
第1発明によれば、掃除部のブラシが回転した際に振れ回りが生じても、ブラシやフレームの損傷を抑制することができる。
第2発明によれば、清掃効率を高くすることができる。
第3発明によれば、各ブラシの長さを短くできるので、ブラシが回転した際の振れ回りを抑制できる。また、フレームを走行させる方向から見たときに、第一ブラシの第二端部と第二ブラシの第二端部とが重なっているので、掃除漏れを抑制できる。
第4発明によれば、軸受部の構造を簡素化できる。
第5発明によれば、掃除部による太陽電池モジュールの表面の掃除を確実に行うことができる。
<フレーム構成>
第6発明によれば、太陽電池アレイの大きさに合わせてフレームの長さを調整できるので、一つのロボットで複数のパネルの清掃を実施できる。
第7発明によれば、フレームの長さを変化させても第一ブラシの第二端部と第二ブラシの第二端部とがフレームを走行させる方向から見たときに重なっているので、掃除漏れを抑制できる。
第8発明によれば、ロボットの持ち運びや保管が容易になる。
<取っ手>
第9、第10発明によれば、傾斜した太陽電池モジュールに掃除ロボットを載せたり、傾斜した太陽電池モジュールから掃除ロボットを下したりする作業が容易になる。
<ブリッジ>
第11発明によれば、隣接する太陽電池モジュール間に隙間があっても、掃除ロボットを隣接する太陽電池モジュール間を移動させることができる。
第12発明によれば、連絡部材を太陽電池モジュールに安定して配置することができる。
<持ち上げ機構>
第13発明によれば、リフト部材によって作業者の手が届かない場所まで掃除ロボットを持ち上げたり降ろしたりすることができる。しかも、リフト部材を係合部材から外せば、掃除ロボットの走行等にリフト部材が邪魔になることを防止できる。
第14発明によれば、上方係合部の上係合溝および下方係合部の下係合溝に係合部材の上挿入部および下挿入部をそれぞれ挿入するだけで、リフト部材と係合部材とを連結することができるし、リフト部材と係合部材との連結と分離を簡単に実施することができる。
第15発明によれば、リフト部材と係合部材との連結と分離が容易になり、しかも、リフト部材による掃除ロボットを安定して持ち上げたり降ろしたりすることができる。
本実施形態の掃除ロボット1の概略斜視図である。 本実施形態の掃除ロボット1の概略平面図である。 本実施形態の掃除ロボット1の概略底面図である。 本実施形態の掃除ロボット1の概略左側面図である。 本実施形態の掃除ロボット1の概略右側面図である。 (A)は図2のVIA-VIA断面図であり、(A)は図2のVIB-VIB断面図である。 本実施形態の掃除ロボット1における走行制御の概略説明図である。 本実施形態の掃除ロボット1の連絡部材100の概略説明図である。 連絡部材100を使用して隙間を渡る作業の概略説明図である。 本実施形態の掃除ロボット1が掃除等の作業を実施する太陽光発電設備SPの概略説明図である。 本実施形態の掃除ロボット1における姿勢制御の概略説明図である。 ブラシカバー15を設けた掃除ロボット1の概略説明図であって、(A)は平面図であり、(B)は側面図である。 ブラシカバー15内に邪魔板16を設けた場合の概略断面図である。 ブラシカバー15に送風部17を設けた場合の概略説明図であり、(A)は送風部17を上方第二カバー15bに設けた場合の概略断面図であり、(B)は送風部17を上方第二カバー15bに設けた場合における(A)のB-1線およびB-2線矢視図であり、(C)送風部17を下方第二カバー15bに設けた場合における(A)のC-1線およびC-2線矢視図である。 持ち上げ機構70の係合部材71が設けられた本実施形態の掃除ロボット1の概略説明図であって、(A)は平面図であり、(B)は側面図である。 (A)は持ち上げ機構70のリフト部材75の概略正面図であり、(B)はリフト部材75の概略側面図であり、(C)はリフト部材75の一対の係合部78,79を上挿入部73,下挿入部74に係合した状態の概略説明図である。 持ち上げ機構70のリフト部材75と係合部材71とを連結する作業の概略説明図である。 (A)は、状態検出機構80が設けられた本実施形態の掃除ロボット1が退避部EAに退避している状態の概略説明図であり、(B)は温度検出部82の概略説明図であり、(C)は太陽電池モジュールPの表面の色や強度(光沢)を測定する状態検出部81を設けた場合の概略説明図である、 本実施形態の掃除ロボット1の概略ブロック図である。
本発明の掃除ロボットは、並べて配置された太陽電池モジュールの表面を、太陽電池モジュールの並んでいる方向に沿って走行しながら掃除するロボットであって、太陽電池モジュールの表面を効率良くかつ安定して掃除することができるようにしたことに特徴を有している。
また、本明細書において、「太陽電池モジュールの表面」とは、太陽電池モジュールにおいて発電をする発電領域の表面を意味している。例えば、フレームレス太陽電池モジュールの場合にはほぼ全面が発電領域になるが、パネルフレームを有する太陽電池モジュールの場合にはパネルフレーム以外の部分(平面視でフレームに囲まれた部分)が発電領域になる。
また、本明細書において、複数枚の太陽電池モジュールを並べて形成された太陽電池アレイにおいて、「太陽電池アレイの表面」とは「太陽電池モジュールの表面」を意味している。「太陽電池アレイ上」という場合には、パネルフレームを有する太陽電池モジュールで形成された「太陽電池アレイ」では、「太陽電池モジュールの表面」と「パネルフレーム」の両方を含んだ概念になる。
<太陽光発電設備SP>
まず、掃除ロボット1を説明する前に、本実施形態の掃除ロボット1が掃除等の作業を実施する太陽光発電設備SPについて簡単に説明する。図10に示すように、太陽光発電設備SPは、複数枚の太陽電池モジュールPを備えた太陽電池アレイLPを複数列有している(図10では2列)。太陽電池アレイLPは、太陽電池モジュールPが、その側端面同士を対向させるように配置し、かつ、その上端縁および下端縁がほぼ同じ直線状に並ぶように揃えた状態で配列されたものである。この太陽電池アレイLPを構成する複数枚の太陽電池モジュールPは、その表面が、複数枚の太陽電池モジュールPが設置される場所において地表に照射される太陽光(以下では単に地表に照射される太陽光という場合がある)に対して非平行となるように設置されている。しかも、複数枚の太陽電池モジュールPは、地表に照射される太陽光に対してその表面がなす角度(以下では単に表面のなす角度という場合がある)がほぼ同じになるように設けられている。
なお、太陽電池アレイLPは、太陽電池モジュールPを一列に並べて構成されていてもよいし(図11参照)、太陽電池モジュールPを上下に複数段(図2、図3参照)並べて太陽電池アレイLPを構成してもよい。なお、「太陽電池モジュールPを上下に並べる」とは、太陽電池モジュールPの上方に位置する太陽電池モジュールPの下端面と下方に位置する太陽電池モジュールPの上端面とを対向するように配置して並べることを意味している。
また、複数枚の太陽電池モジュールPは、その表面のなす角度が固定されていてもよいし、その表面のなす角度が変化するようになっていてもよい。複数枚の太陽電池モジュールPの表面のなす角度が変化する場合には、太陽電池アレイLPの全ての太陽電池モジュールPの表面のなす角度が同時に同じ角度だけ変化するようになっていることが望ましい。例えば、図10に示すように、太陽電池アレイLPの複数枚の太陽電池モジュールPを、その表面がほぼ同じ平面上に位置するように架台MTに回転可能に設けられた一つの回転軸SS(または同時に回転する複数の回転軸)に取り付ける。すると、回転軸SSを回転させれば、太陽電池アレイLPの複数枚の太陽電池モジュールPの表面のなす角度を、同時に同じ角度だけ変化させることができる。
また、「太陽電池モジュールPの上端縁および下端縁」とは、太陽電池モジュールPの表面と交差する面(上端面または下端面)と太陽電池モジュールPの表面との交わる交線を意味している。
さらに、「太陽電池モジュールPの上端縁および下端縁をほぼ同じ直線状に並ぶように揃えた」とは、隣接する太陽電池モジュールPの上端縁同士(または下端縁同士)が完全に直線状に並んでいる場合と、隣接する太陽電池モジュールPの上端縁同士(または下端縁同士)が若干ズレている場合を含んでいる。隣接する太陽電池モジュールPの上端縁同士(または下端縁同士)が若干ズレている場合とは、隣接する太陽電池モジュールPの上端縁同士(または下端縁同士)がほぼ平行であるが若干高さや水平位置にずれがある場合(例えば0~30mm程度)や、隣接する太陽電池モジュールPの上端縁同士(または下端縁同士)が相対的に若干傾いている場合(例えば0~3度程度)を含んでいる。
また、「複数枚の太陽電池モジュールPの表面のなす角度がほぼ同じ」とは、隣接する太陽電池モジュールPの表面のなす角度が0~1度程度のズレがある場合を含む概念である。これは、太陽電池アレイLPの複数枚の太陽電池モジュールPの表面のなす角度を同時に同じ角度だけ変化させる場合も同様である。
なお、隣接する太陽電池モジュールPの表面間において表面のなす角度に上記範囲以上のズレが有る場合でも、全体としてみれば全ての太陽電池モジュールPの表面のなす角度がほぼ同じといえる場合がある。例えば、全ての太陽電池モジュールPの表面のなす角度が、全ての太陽電池モジュールPの表面のなす角度を平均した平均角度に対して0~3度以内になる場合が該当する。
また、図10に示すように、太陽電池モジュールPが傾斜している場合において、その傾斜方向において上方に位置する端縁(上端縁)が特許請求の範囲にいう「太陽電池モジュールPの第一端縁」に相当する。太陽電池モジュールPの傾斜方向において下方に位置する端縁(下端縁)、言い換えれば、第一端縁と対向する端縁が特許請求の範囲にいう「太陽電池モジュールPの第二端縁」に相当する。
なお、太陽電池モジュールP(つまり太陽電池アレイLP)の傾斜角度が変化する場合には、太陽電池モジュールPの傾斜方向において上下に位置する端縁が変化する。このような場合には、太陽電池モジュールPが太陽光を受光して発電する際に、最も発電効率が良い状態(傾斜角度)となっている状態で太陽電池モジュールPの傾斜方向において上方に位置する端縁が「太陽電池モジュールPの第一端縁」となる。
そして、太陽電池アレイLPが、一列の場合には、太陽電池モジュールPの上端縁(第一端縁)および下端縁(第二端縁)をほぼ同じ直線状に並ぶように揃えて形成される端縁が、太陽電池アレイLPの第一端縁および第二端縁になる。一方、太陽電池アレイLPが、複数枚の太陽電池モジュールPが並んだ列を複数段有する場合には、最も上方に位置する太陽電池モジュールPの上端縁(第一端縁)をほぼ同じ直線状に並ぶように揃えて形成される端縁が、太陽電池アレイLPの第一端縁になる。また、最も下方に位置する太陽電池モジュールPの下端縁(第二端縁)をほぼ同じ直線状に並ぶように揃えて形成される端縁が、太陽電池アレイLPの第二端縁になる。
また、「太陽電池アレイLPの第一端縁」および「太陽電池アレイLPの第二端縁」とは、太陽電池アレイLPを構成する太陽電池モジュールPがフレームレス太陽電池モジュールPの場合であれば、上端部および下端部において太陽電池アレイLPの表面と交差する面(第一端面または第二端面)と太陽電池アレイLPの表面との交わる交線を意味している。
一方、太陽電池アレイLPを構成する太陽電池モジュールPがパネルフレームを有する太陽電池モジュールPの場合であれば、上端部および下端部におけるパネルフレームの上面と交差するパネルフレームの側面が第一端面または第二端面となる。そして、上端部および下端部において、パネルフレームの上面と第一端面または第二端面の交わる交線が、「太陽電池アレイLPの第一端縁」または「太陽電池アレイLPの第二端縁」となる。
なお、個々の「太陽電池モジュールP」では、フレームレス太陽電池モジュールPの場合は、太陽電池モジュールPの上端部および下端部において太陽電池モジュールPの表面と交差する面(第一端面または第二端面)と太陽電池アレイLPの表面との交わる交線が、「太陽電池モジュールPの第一端縁(第二端縁)」になる。パネルフレームを有する太陽電池モジュールPの場合であれば、太陽電池モジュールPの上端部および下端部におけるパネルフレームの上面とパネルフレームの上面と交差するパネルフレームの側面との交わる交線が、「太陽電池モジュールPの第一端縁(第二端縁)」になる。
<掃除ロボット1>
以下、図面に基づいて、本実施形態の掃除ロボット1を説明する。
なお、図面では、構造を分かりやすくするために、適宜記載を省いている部分がある。
本実施形態の掃除ロボット1は、太陽光発電設備SPにおける複数枚の太陽電池モジュールPを備えた太陽電池アレイLPに沿って走行して、複数枚の太陽電池モジュールPの表面を掃除するものである。具体的には、太陽電池アレイLPの複数枚の太陽電池モジュールPの上端縁に沿って走行しながら、複数枚の太陽電池モジュールPの表面を掃除するものである。
なお、以下の説明では、太陽電池アレイLPが2段の太陽電池モジュール列で構成されている場合に使用される掃除ロボット1を説明する。
図1~図5に示すように、掃除ロボット1は、フレーム2と、フレーム2を太陽電池アレイLP上で走行させる走行部20と、走行部20によって太陽電池アレイLP上を走行する際にその走行方向を案内する案内部50と、を備えている。また、掃除ロボット1は、走行部20によって太陽電池アレイLP上を走行した際に太陽電池アレイLPの表面を掃除する掃除部10を備えている。そして、掃除ロボット1は、掃除部10、走行部20および案内部50の作動を制御する図示しない制御部30を備えている。
<フレーム2>
図1~図5に示すように、フレーム2は、その幅(図2、図3の左右方向)に比べて、その軸方向(図2、図3の上下方向)が長い部材である。このフレーム2に、掃除部10、走行部20、案内部50および制御部30が取り付けられている。
なお、案内部50は必ずしも設けず、掃除ロボット1は、フレーム2に、掃除部10、走行部20、制御部30を設けたものとしてもよい。この場合でも、掃除ロボット1は、太陽電池アレイLP上で走行して太陽電池アレイLPの表面を掃除することは可能である。案内部50を設けておけば、後述するように、掃除ロボット1の走行を安定させることができる。
また、フレーム2は、図1~図5に示すように、軸状の部材を組み合わせて形成されたものに限られず、種々の構造を採用することができる。例えば、板材と軸状部材などを組み合わせて箱状に形成したものをフレーム2としてもよいし、板材だけで箱状に形成したものをフレーム2としてもよい。さらに、単なる板材や軸状部材をフレームとして使用することもできる。
<走行部20>
フレーム2の第一端部(図2、図3の上側の端部)および第二端部(図2、図3の下側の端部)には、走行部20の第一走行機構21および第二走行機構22がそれぞれ設けられている。
第一走行機構21は、一対の車輪21a,車輪21aと、この一対の車輪21a,車輪21aを駆動するモータ等の駆動源(図示せず)を備えている。この一対の車輪21a,車輪21aは、フレーム2の下面側、つまり、フレーム2を太陽電池アレイLP上に載せたときに太陽電池アレイLPの表面と対向する面側に設けられている。つまり、この一対の車輪21a,車輪21aは、フレーム2を太陽電池アレイLP上に載せたときに太陽電池アレイLPにおける上段の太陽電池モジュールPの上端部(太陽電池モジュールPがパネルフレームを有する場合には上パネルフレーム)に載せることができるように設けられている(図2、図3参照)。第一走行機構21は、この一対の車輪21a,車輪21aが、その回転軸がフレーム2の軸方向と平行となるように設けられている。また、一対の車輪21a,車輪21aは、フレーム2の幅方向に並ぶように設けられている。しかも、一対の車輪21a,車輪21aは、フレーム2の軸方向から見たときに、後述する掃除部10のブラシ12の回転軸が一対の車輪21a,車輪21a間に位置するように設けられている(図6(A)参照)。
なお、ここでいう「車輪21aがフレーム2の下面側に設けられている」とは、フレーム2を太陽電池アレイLP上に載せたときに、車輪21aの下端がフレーム2よりも先に太陽電池アレイLPの表面に接触することを意味している。以下の車輪22a,23aの説明でも同様である。
同様に、第二走行機構22は、一対の車輪22a,車輪22aと、一対の車輪22a,車輪22aを駆動するモータ等の駆動源(図示せず)を備えている。一対の車輪22a,車輪22aは、フレーム2の下面側、つまり、フレーム2を太陽電池アレイLP上に載せたときに太陽電池アレイLPの表面と対向する面側に設けられている。つまり、この一対の車輪22a,車輪22aは、フレーム2を太陽電池アレイLP上に載せたときに太陽電池アレイLPにおける下段の太陽電池モジュールPの下端部(太陽電池モジュールPがパネルフレームを有する場合には下パネルフレーム)に載せることができるように設けられている(図2、図3参照)。第二走行機構22は、一対の車輪22a,車輪22aが、その回転軸がフレーム2の軸方向と平行となるように設けられている。また、一対の車輪22a,車輪22aは、フレーム2の幅方向に並ぶように設けられている。しかも、一対の車輪22a,車輪22aも、フレーム2の軸方向から見たときに、後述する掃除部10のブラシ12の回転軸が一対の車輪22a,車輪22a間に位置するように設けられている。
なお、走行部20は、フレーム2の第一端部と第二端部との間に、一対の車輪23a,車輪23aを有する第三走行機構23を有していてもよい。具体的には、フレーム2を太陽電池アレイLP上に載せたときに、太陽電池アレイLPにおける上段の太陽電池モジュールPの下端縁(太陽電池モジュールPがパネルフレームを有する場合には下パネルフレーム)および/または下段の太陽電池モジュールPの上端縁(太陽電池モジュールPがパネルフレームを有する場合には上パネルフレーム)と対応する位置に、第三走行機構23を設けてもよい(図2、図3参照)。かかる第三走行機構23を設ければ、フレーム2を太陽電池アレイLP上に載せたときに一対の車輪23a,車輪23aが上段の太陽電池モジュールPの下端縁(および/または下段の太陽電池モジュールPの上端縁)上に配置される。つまり、フレーム2は、車輪21a~23aによってフレーム2の軸方向における3か所で支持された状態で太陽電池アレイLP上に配置されることになる。すると、フレーム2の剛性を低下させても、フレーム2を安定して太陽電池アレイLP上に配置できるので、フレーム2を軽量化することも可能となる。この第三走行機構23は、例えば、フレーム2の下面側に設けられ、その回転軸がフレーム2の軸方向と平行に設けられた一対の車輪23a,車輪23aを有するものを使用できる。この場合、一対の車輪23a,車輪23aは、フレーム2の幅方向に並ぶように設けられていることが望ましい。また、一対の車輪23a,車輪23aは、フレーム2の軸方向から見たときに、後述する掃除部10のブラシ12が一対の車輪23a,車輪23a間に位置するように設けられていることが望ましい(図6(B)参照)。
車輪21a~23aの直径や幅等はとくに限定されないし、車輪21a、車輪22a、車輪23aは全て同じ直径や幅でもよいし異なる直径や幅でもよい。しかし、太陽電池モジュールPがパネルフレームを有する場合には、車輪21a~23aの幅は、太陽電池モジュールPのパネルフレームの幅、より詳しくは、太陽電池モジュールPの上パネルフレームや下パネルフレームの幅よりも広くなっていることが望ましい。車輪21a~23aの幅がこのような幅になっていれば、後述するように掃除ロボット1が太陽電池モジュールPの上端縁(第一端縁)や下端縁(第二端縁)に対して傾いたとしても、車輪21a~23aを太陽電池モジュールPのパネルフレーム上に配置しておきやすくなる。言い換えれば、車輪21a~23aが太陽電池モジュールPのパネルフレームから落下することを防止しやすくなるので、好ましい。
<案内部50>
フレーム2の第一端部には、案内部50が設けられている。この案内部50は、走行部20によって掃除ロボット1が走行した際に、掃除ロボット1が太陽電池アレイLPの上端縁(第一端縁)(図2、図3では太陽電池アレイLPにおける上段の太陽電池モジュールPの上端縁)に沿って走行するように案内する機能を有している。例えば、案内部50は、一対のエッジローラ51,51を備えている。この一対のエッジローラ51,51は、フレーム2を太陽電池アレイLP上に載せたときに、太陽電池アレイLPの上端面に接することができるように設けられている。つまり、一対のエッジローラ51,51は、その全体または少なくともその一部が一対の車輪21a,車輪21aの下端よりも下方(フレーム2を太陽電池アレイLP上に載せた際に太陽電池モジュールP側)に位置するように設けられている(図6(A)参照)。この一対のエッジローラ51,51は、その回転軸がフレーム2の軸方向と直交し、かつ、フレーム2を太陽電池アレイLP上に載せたときに、太陽電池モジュールPの表面と直交するように設けられている。また、一対のエッジローラ51,51は、一対の車輪21a,車輪21aが並ぶ方向とほぼ平行な方向に並ぶように設けられている。
なお、一対のエッジローラ51,51は自由に回転できるフリーローラでもよいが、上述した走行機構21、22の車輪21a,22aのように、案内部50に駆動源を設けて一対のエッジローラ51,51を駆動してもよい。この場合、走行機構21、22の車輪21a,22aの周速度と一対のエッジローラ51,51の周速度が同じになるように案内部50の駆動源の作動を制御する。
また、案内部50に駆動源を設けずに、案内部50に走行機構21の駆動源を一対のエッジローラ51,51に伝達する伝達機構を設けてもよい。この場合、走行機構21の一対の車輪21a,車輪21aと一対のエッジローラ51,51の駆動源が共通化されているので、掃除ロボット1を軽量化できるという利点が得られる。しかも、伝達機構によって走行機構21~23の車輪21a~23aの周速度と一対のエッジローラ51,51の周速度が同じになるようにしておけば、車輪21a~23aやエッジローラ51のスリップを防止できるので、掃除ロボット1の走行を安定させることができる。かかる伝達機構の構成はとくに限定されず公知の伝達機構を採用することができるが、例えば、ギア機構やベルト機構によって駆動力を伝達させることができる。
<掃除部10>
掃除部10は、回転する一対のブラシ12,12を備えている。この一対のブラシ12,12は、軸部とその周囲に設けられたブラシ部とを備えており、その回転軸が互いに平行かつフレーム2の軸方向と平行になるように設けられている。しかも、一対のブラシ12,12は実質的に同じ構造を有しており、その回転軸からフレーム2の下面までの距離がほぼ同じになるように設けられている。そして、掃除部10はモータ等の駆動源を有しており、この駆動源によって一対のブラシ12,12を回転させるようになっている。したがって、一対のブラシ12,12を回転させることによって、掃除部10は太陽電池アレイLPの表面を掃いて掃除することができるようになっている。
この一対のブラシ12,12は、一方のブラシ12(図3で右側のブラシ12、以下、第一ブラシ12aという)は、その一端部がフレーム2の第一端部の下面に軸受部によって回転可能に保持されている。一方、第一ブラシ12aの他端部は、フレーム2における第一端部と第二端部の間の部分であって、第一端部より第二端部側の部分の下面に軸受部によって回転可能に保持されている。
一方、一対のブラシ12,12のうち、他方のブラシ12(図3で左側のブラシ12、以下、第二ブラシ12bという)は、その一端部がフレーム2の第二端部の下面に軸受部によって回転可能に保持されている。一方、第二ブラシ12bの他端部は、フレーム2における第一端部と第二端部の間の部分であって、フレーム2の第二端部より第一端部側の部分の下面に軸受部によって回転可能に保持されている。しかも、第二ブラシ12bの他端部は、フレーム2の走行方向(つまり掃除ロボット1の走行方向)から見たときに、第一ブラシ12aの他端部と重なる部分があるように軸受部によって保持されている(図4、図5参照)。
このように、第一ブラシ12aの他端部と第二ブラシ12bの他端部とが掃除ロボット1の走行方向から見たときに重なる部分があるようになっていれば、掃除ロボット1を走行させたときに、太陽電池アレイLPの表面においてブラシ12が接触しない部分ができない。すると、太陽電池アレイLPの表面の掃除漏れを抑制できるので、掃除ロボット1による太陽電池アレイLPの表面の清掃効率を高くすることができる。
なお、太陽電池アレイLPの表面の掃除漏れを抑制する場合、上記のように第一ブラシ12aの他端部と第二ブラシ12bの他端部がある程度の範囲で重なるようにすればよい。例えば、第一ブラシ12aのブラシ部において最もフレーム2の第二端部側に位置する端部と、第二ブラシ12bのブラシ部において最もフレーム2の第一端部側に位置する端部とが、第一端部または第二端部からほぼ同じ距離となるように設けてもよい。この場合でも、掃除ロボット1を走行させたときに、太陽電池アレイLPの表面においてブラシ12が接触しない部分ができないようにすることができる。
また、掃除部10の2本のブラシ12a,12bの回転速度もとくに限定されない。しかし、掃除部10の2本のブラシ12a,12bによる太陽電池アレイLPの表面の掃除を確実に行う上では、走行部20によって掃除ロボット1が太陽電池アレイLP上を走行する走行速度よりも、2本のブラシ12a,12bの先端部の周速度が速くなるようになっていることが望ましい。言い換えれば、ブラシ12a,12bのブラシ部の先端が太陽電池アレイLPの表面に沿って移動する速度が走行部20によって掃除ロボット1が太陽電池アレイLP上を走行する走行速度よりも速いことが望ましい。つまり、制御部30によって、上記のごとき状態となるように、走行部20または掃除部10の作動、または、走行部20と掃除部10の両方の作動を制御すればよい。
また、掃除部10の2本のブラシ12a,12bは、その回転軸が必ずしもフレーム2の軸方向と平行に設けなくてもよく、フレーム2の軸方向に対して若干傾いていてもよい。また、2本のブラシ12a,12bは、同じ構造でなくてもよく、また、その回転軸も互いに平行でなくてもよい。
また、掃除部10は、必ずしもブラシ12を2本設けなくてもよく、1本でもよいし、3本以上でもよい。
<ブラシカバー15>
掃除部10は、ブラシ12の回転によって太陽電池アレイLPの表面の埃等を掃いて掃除するようになっている。ブラシ12が太陽電池アレイLPの表面を掃いた場合には、太陽電池アレイLPの表面上の埃等が舞い上がることになる。この舞い上がった埃等を集めて太陽電池アレイLPの表面上から除去する場合には、掃除部10にブラシ12を覆うブラシカバー15を設けてもよい。ブラシカバー15を設けた場合、ブラシ12が掃いた埃等はブラシカバー15内に保持されるので、そのままであれば太陽電池アレイLPの表面に再び堆積されてしまう可能性がある。そこで、ブラシカバー15を設けた場合には、以下のような構成を採用することが望ましい。
なお、以下では図12~図14に基いてブラシカバー15を説明する。図12~図14では、ブラシカバー15の構成を分かりやすくするために、掃除ロボット1の構成を簡素化して示している。
<邪魔板16>
図12および図13に示すように、ブラシカバー15は、下端に下端開口を有する中空かつブラシ12の軸方向に延びた部材であり、ブラシ12をその上方から覆うように設けられている。具体的には、ブラシカバー15は、掃除ロボット1の走行方向の前後(図13では左右方向)からブラシ12を挟むように設けられた一対の壁部材と、この壁部材の上端部間を塞ぐように設けられた天井部材と、によって形成されており、一対の壁部材の下端部間に開口(下端開口)が形成されたものである。この下端開口を通して、ブラシ12は太陽電池アレイLPの表面に接触するようになっている。このブラシカバー15は、その下端縁(上述した一対の壁部材の下端縁)が太陽電池アレイLPの表面の近傍に位置するように設けられている。このブラシカバー15内には邪魔板16が設けられている。この邪魔板16は、ブラシ12の上方であって、ブラシ12の回転軸の鉛直上方またはブラシ12の回転軸よりも走行方向の前方に位置するように設けられている。なお、図13では、掃除ロボット1が左から右に向かって走行する場合であって、邪魔板16がブラシ12の回転軸の鉛直上方に配置されている場合を示している。しかも、この邪魔板16は、ブラシ12の上端とブラシカバー15の内面(上述した天井部材の下面)との間の隙間を遮断するように設けられている。
ブラシ12はその刷毛の先端が太陽電池アレイLPの表面上を掃除ロボット1の走行方向前方(図13では右方向、以下単に走行方向前方という場合がある)に向かって移動するように回転している。したがって、かかる邪魔板16を設ければ、ブラシ12が掃いた埃等をブラシ12よりも走行方向前方に集めることができる。つまり、ブラシ12の回転によって、ブラシ12の上方では走行方向後方に向かう気流が形成される。したがって、ブラシ12が掃いた埃等がブラシ12の回転によって発生する気流とともにブラシ12の後方に移動しようとする。しかし、邪魔板16を設ければ、ブラシ12の上方に発生する走行方向後方に向かう気流を邪魔板16によって走行方向前方に向かう流れに転換することができる。このため、ブラシ12が掃いた埃等がブラシ12の回転によって発生する気流とともに移動しても、埃等がブラシ12よりも走行方向後方に移動することを防止することができる。すると、ブラシ12が掃いた埃等は、ブラシ12より走行方向前方の太陽電池アレイLP上に堆積することになる。したがって、掃除ロボット1の走行に伴ってブラシ12が移動すると、太陽電池アレイLP上の埃等もブラシ12とともに掃除ロボット1の走行方向に移動させることができる。すると、掃除ロボット1が走行方向前方の太陽電池アレイLPの端縁まで移動すると、太陽電池アレイLPの端縁から埃等を落とすことができる。つまり、ブラシ12が掃いた埃等を、周囲に飛散させることなく太陽電池アレイLP上から除去することができる。
ここでいう「邪魔板16は、ブラシ12の上端とブラシカバー15の内面との間の隙間を遮断する」とは、ブラシ12の回転によって発生する気流が走行方向後方に流れることを邪魔板16が阻害することを意味している。そして、「邪魔板16は、ブラシ12の上端とブラシカバー15の内面との間の隙間を遮断する」には、ブラシ12の上端とブラシカバー15の内面との間を邪魔板16よって隙間が無い状態(例えば、ブラシ12と邪魔板16とが接触している状態)にする場合と、邪魔板16とブラシ12との間に若干の隙間がある場合の両方を含んでいる。
なお、上記構成のブラシカバー15(つまり邪魔板16を有するブラシカバー15)では、その軸方向の端部は閉塞されていてもよいし開放されていてもよい。しかし、軸方向の端部は閉塞されている方が、埃等をブラシ12の前方に集める効果を高くできる。
また、図13では、ブラシカバー15は、その天井部材が略半円筒状に形成されており一対の壁部材が平板で形成されているが、ブラシカバー15の断面形状はとくに限定されない。ブラシカバー15全体が半円筒状になっていてもよい。また、ブラシカバー15は、天井部材を平板として下端が開口した矩形状に形成されていてもよい。
<送風部17>
上述した邪魔板16を設けた例では、ブラシ12が掃いた埃等を、ブラシ12とともに掃除ロボット1の走行方向に移動させて、掃除ロボット1の走行方向前方の太陽電池アレイLPの端縁から排出するようにしている。
一方、太陽電池アレイLPにおける掃除ロボット1の走行方向と直交する方向の端縁(第一端縁または第二端縁)から埃等を排出するようにしてもよい。この場合には、ブラシカバー15を以下のような構成とすることが望ましい。
図12および図14に示すように、ブラシカバー15は、ブラシ12をその上方から覆うように設けられた第一カバー15aを備えている。具体的には、第一カバー15aは、掃除ロボット1の走行方向の前後(図12では左右方向)からブラシ12を挟むように設けられた一対の壁部材と、この壁部材の上端部間を塞ぐように設けられた天井部材と、によって形成されており、一対の壁部材の下端部間に開口(下端開口)が形成されたものである。この下端開口を通して、ブラシ12は太陽電池アレイLPの表面に接触するようになっている。この第一カバー15aは、その下端縁(上述した一対の壁部材の下端縁)が太陽電池アレイLPの表面の近傍に位置するように設けられている。
この第一カバー15aは、ブラシ12の軸方向(言い換えれば掃除ロボット1の走行方向と交差する方向)における長さが太陽電池アレイLPの第一、第二端縁間の長さよりも長くなるように形成されている。つまり、第一カバー15aの軸方向の端部が太陽電池アレイLPの第一、第二端縁よりも外方に位置するように第一カバー15aが形成されている。この第一カバー15aの両端部には、第一カバー15aの両端部を閉塞する一対の第二カバー15b,15bが設けられている。このため、掃除ロボット1を太陽電池アレイLP上に載せた状態で、太陽電池アレイLPの背面から掃除ロボット1を見ると、太陽電池アレイLPの第一、第二端縁より外方にブラシカバー15の開口(下端開口)が視認できるようになる。つまり、太陽電池アレイLPの第一、第二端縁より外方に、第一カバー15aの一対の壁部材と第二カバー15b、太陽電池アレイLPの端縁によって囲まれた開口が形成されているように見える。
なお、第一カバー15aは、断面視で上部(天井部材)が円弧状に形成されていてもよいが(図13参照)、第一カバー15aの断面形状はとくに限定されない。例えば、下端が開口した矩形状でもよいし下端が開口した多角形状でもよい。
そして、図14(A)、(B)に示すように、太陽電池アレイLPの第一端縁に位置する第二カバー15b(上方第二カバー15b)には開口hが設けられており、この開口hに送風部17が設けられている。この送風部17は、例えば、送風ファン等であり、外部からブラシカバー15内に外気を導入することができるものである。この送風部17は、ブラシカバー15内にその軸方向に沿った気流(図14(A)の矢印参照)が形成されるように設けられている。例えば、送風部17が送風ファンであれば、そのファンの回転軸がブラシカバー15の軸方向と平行に設けられている。
かかる送風部17を設ければ、ブラシカバー15内には、上方第二カバー15bから他方の第二カバー15b(下方第二カバー15b)に向かってブラシカバー15の軸方向に沿った気流が形成される。つまり、上方第二カバー15bから入った空気が第一カバー15a内をブラシカバー15の軸方向に沿って流れて、下方第二カバー15bと太陽電池アレイLPとの間の空間から第一カバー15aの下端開口を通って外部に排出される(図14(A)の矢印参照)。すると、ブラシ12によって太陽電池アレイLPの表面から巻き上げられた埃等を送風部17が形成する気流によって、下方第二カバー15bに向かって移動させることができる。そして、下方第二カバー15bまで到達した埃等を、ブラシカバー15の外部に排出し、太陽電池アレイLPの下方の端縁(第二端縁)から落とすことができる。
なお、下方第二カバー15bに送風部17を設けてもよい。この場合、図14(A)の矢印と逆方向に気流が形成されることにより、上方第二カバー15bまで到達した埃等をブラシカバー15の外部に排出し、太陽電池アレイLPの上方の端縁(第一端縁)から落とすことができる。しかし、埃等は太陽電池アレイLPの下方の端縁(第二端縁)から外部に排出する方が排出効率がよいので、上記構成の場合、送風部17は上方第二カバー15bに設ける方が望ましい。
また、図14(C)に示すように、上方第二カバー15bには開口hのみを設けて、下方第二カバー15bに送風部17を設けてもよい。この場合、送風部17を、ブラシカバー15内の空気を外部に排出するように作動させる。この場合も、上方第二カバー15bから下方第二カバー15bに向かって形成される気流によって、下方第二カバー15bまで到達した埃等をブラシカバー15の外部に排出し、太陽電池アレイLPの下方の端縁(第二端縁)から落とすことができる。
なお、上方第二カバー15bに送風部17を設けて、下方第二カバー15bに開口hを設けてもよい。この場合には、下方第二カバー15bから上方第二カバー15bに向かって形成される気流によって、上方第二カバー15bまで到達した埃等をブラシカバー15の外部に排出し、太陽電池アレイLPの上方の端縁(第一端縁)から外部に落とすことができる。しかし、埃等は太陽電池アレイLPの下方の端縁(第二端縁)から外部に排出する方が排出効率がよいので、上記構成の場合、開口hを上方第二カバー15bに設けて、送風部17を下方第二カバー15bに設ける方が望ましい。
なお、上述したように、上方第二カバー15b、下方第二カバー15bのどちらか一方に送風部17を設ける場合は、第一カバー15aにおいて送風部17を設けない方の端部には第二カバー15bは必ずしも設けなくてもよい。つまり、第一カバー15aにおいて送風部17を設けない方の端部は開放されていてもよい。
また、第二カバー15bの形状はとくに限定されない。第二カバー15bと太陽電池アレイLPの端縁の間から埃等を排出できるようになっていればよい。例えば、板状の部材を採用し、単に第一カバー15aの端部を塞ぐように板状の部材を設置して第二カバー15bとしてもよい。また、送風部17を設けない端部の第二カバー15bとして、その下端部が太陽電池アレイLPの背面よりも下方に位置し、かつ、その下端が太陽電池アレイLPの背面側に屈曲したような形状としてもよい。
さらに、第二カバー15bの下端部を管状に形成して、その下端を太陽電池アレイLPの背面よりも下方まで延ばしてもよい。かかる構成とすれば、太陽電池アレイLPよりも地上に近い部分でブラシカバー15内の空気とともに埃等を外部に排出することができる。すると、排出された埃等が再び太陽電池アレイLPの表面に舞い戻る可能性を低くできる。また、排出された埃等の飛散を抑制できるので、太陽電池アレイLPの周囲の環境が悪化することを防止できる。
また、両方の第二カバー15bにそれぞれ送風部17を設けて、第一カバー15aの軸方向の中央部に、第一カバー15a内に外気を導入する通気口を設けてもよい。この場合、両方の送風部17を、ブラシカバー15内の空気を外部に排出するように作動させる。すると、第一カバー15aの軸方向の中央部の通気口から両方の第二カバー15bに向かって流れる気流を第一カバー15a内に発生させることができる。すると、各第二カバー15bまで到達した埃等をブラシカバー15の外部に排出し、太陽電池アレイLPの両端縁から落とすことができる。
なお、第一カバー15aや第二カバー15bに通気口や開口を設ける場合、通気口や開口を設ける位置や数、通気口や開口の形状はとくに限定されない。
また、送風部17を設ける場合でも、上述した邪魔板16を第一カバー15a内に設けてもよい。
また、ブラシ12が複数本設けられる場合には、各ブラシ12にそれぞれブラシカバー15を設けてもよいし、複数本のブラシ12を全て覆うようにブラシカバー15を設けてもよい。上述したように、フレーム2の軸方向の長さよりも短い複数本のブラシ12を有する場合には、太陽電池アレイLPの上下方向の端縁から埃等を排出するのであれば、フレーム2の軸方向に並ぶ複数本のブラシ12を全て覆うようにブラシカバー15を設ける。
<シール部材15s>
ブラシ12が掃いた埃等が周囲に飛散することを防止する上では、ブラシカバー15の下端、つまり、ブラシカバー15において太陽電池アレイLPの表面と対向する端縁に、太陽電池アレイLPの表面との隙間をシールするシール部材15sを設けることが望ましい(図13)。すると、邪魔板16を設けた場合における埃等をブラシ12の前方に堆積させる効果や、送風部17を設けた場合におけるブラシカバー15の軸方向に沿った気流を形成する効果を高めることができる。
シール部材15sはとくに限定されない。例えば、シール部材15sとして刷毛状の部材を設ければ、ブラシカバー15の下端と太陽電池アレイLPの表面との隙間をシールすることができる。
ここでいう「隙間をシールする」とは、隙間を完全にシールする(空気などが漏れないようにする)ことまでは意味しておらず、ある程度の空気や埃等の漏れを防止できることを意味している。
<クリーニング部材>
埃等が非常に細かい場合などでは、ブラシ12が太陽電池アレイLPの表面を掃くことによってブラシ12のブラシ部に埃等が付着してしまう可能性がある。ブラシ部に埃等が付着していれば、太陽電池アレイLPの表面を掃いても埃等を除去する効果が低下するし、ブラシ部に付着している埃等を太陽電池アレイLPの表面に付着させてしまう可能性もある。
そこで、ブラシ12が回転すると、ブラシ部に接触するワイヤやブレード等のクリーニング部材を設けておき、ブラシ12に付着した埃等を落とすようにしてもよい。この場合、クリーニング部材は、ブラシ12の上方であって、ブラシ12の回転軸の鉛直上方またはブラシ12の回転軸よりも走行方向の前方に位置するように設けることが望ましい。例えば、上述した邪魔板16をその下端がブラシ12に接触するように設けておけば、邪魔板16をクリーニング部材として機能させることもできる。
<他の掃除部10について>
また、掃除部10の構造、つまり、掃除部10がどのように太陽電池アレイLPの表面を掃除するかは、とくに限定されない。例えば、ブラシ12として、回転軸に刷毛が設けられたものだけでなく、回転軸の表面に板状のブレードが立設されたもの、回転軸の表面全面または一部がスポンジ状の部材によって覆われたものや回転軸の表面全面または一部に布を取り付けたもの等を使用してもよい。また、ブラシ12に代えて散水装置(スプレーノズル等)とワイパーブレード(スクイジー)を設けて掃除部10としてもよい。また、ブラシ12に代えてまたはブラシ12に加えてバキュームクリーナー(吸引式掃除機)を設けて掃除部10としてもよい。さらに、気体を噴き出すエアノズルを設けて掃除部10としてもよい。これらの掃除部10を設けた場合でも、必要に応じて、上述したブラシカバー15や上述したブラシカバー15と類似する形状のカバー、邪魔板16や邪魔板16と同等の機能を有する部材を設ければよい。
<軸受部>
軸受部は、ブラシ12の端部、つまり、第一、第二ブラシ12a,12bの端部を回転可能に保持することができればよく、その構造は限定されない。とくに、第一、第二ブラシ12a,12bの端部を揺動可能に保持するものであることが望ましい。かかる構成とすれば、掃除部10の第一、第二ブラシ12a,12bが回転した際に振れ回りが生じても、その触れ回りによる振動や変形を軸受部が吸収できる。すると、軸受部や第一、第二ブラシ12a,12b、フレーム2などが、第一、第二ブラシ12a,12bの触れ回りによって損傷することを抑制できる。例えば、軸受部として、一般的な軸受をジンバル構造等によって保持する構造とすれば、第一、第二ブラシ12a,12bの端部を揺動可能に保持できる。とくに、軸受として球面軸受を採用すれば、軸受部自体の構造は上述したようなジンバル構造等としなくても、第一、第二ブラシ12a,12bの端部を揺動可能に保持できる。つまり、軸受部の構造を簡素化できるという利点がある。
<フレーム2について>
フレーム2は全体を一体で形成してもよいが、複数の部材でフレーム2を形成してもよい。例えば、図1に示すように、第一端部および第二端部と、第一端部と第二端部との間の部分を連結する部分を有するように、複数の部材でフレーム2を形成してもよい。
つまり、フレーム2として、上述した第一端部を有し走行部20の第一走行機構21が設けられた第一フレーム部3と、上述した第二端部を有し走行部20の第二走行機構22が設けられた第二フレーム部4と、を設ける。そして、第一フレーム部3と第二フレーム部4とを連結機構5によって連結して、フレーム2を形成してもよい。
この場合、連結機構5によって、第一フレーム部3と第二フレーム部4とが、フレーム2の軸方向に沿った相対的な位置を調整できるようになっていることが望ましい。すると、連結機構5による第一フレーム部3と第二フレーム部4との連結を解放すれば、第一フレーム部3と第二フレーム部4をフレーム2の軸方向に沿って移動させてフレーム2の長さを調整できる。つまり、フレーム2の軸方向に沿って、第二端部に設けられた走行部20の第二走行機構22の位置(言い換えれば第一走行機構21から第二走行機構22までの距離)を調整できる。
一方、連結機構5によって第一フレーム部3と第二フレーム部4とを連結すれば、両者の移動を固定できるので、フレーム2を所定の長さに保持できる。
すると、太陽電池アレイLPの第一、第二端部間の長さが変わっても、第一フレーム部3と第二フレーム部4とをフレーム2の軸方向に沿って相対的に移動させれば、太陽電池アレイLPに適した長さとなるようにフレーム2の長さを調整できる。
連結機構5の構成はとくに限定されないが、例えば、図1~図5に示すような構造を採用することができる。
具体的には、第一フレーム部3として、その本体部3aにおける第一端部と反対側の端部に第一連結端部3bを設ける。この第一連結端部3bを、本体部3aの幅を狭くして形成し、第一連結端部3bの側方(図2では右側)には空間が形成されるようにする。
また、第二フレーム部4として、その本体部4aにおける第二端部と反対側の端部に第二連結端部4bを設ける。この第二連結端部4bも、本体部4aの幅を狭くして形成し、第二連結端部4bの側方(図2では左側)には空間が形成されるようにする。
そして、第一連結端部3bの側方の空間に第二連結端部4bが位置し、第二連結端部4bの側方の空間に第一連結端部3bが位置するように第一フレーム部3と第二フレーム部4を配置する。その状態で、連結機構5の連結部材6によって第一連結端部3bと第二連結端部4bとを連結する。
かかる構造とすれば、第一連結端部3bと第二連結端部4bとを連結部材6によって第一フレーム部3と第二フレーム部4が移動しないように固定できる。また、連結部材6による第一連結端部3bと第二連結端部4bとの連結を解放すれば、第一フレーム部3と第二フレーム部4をフレーム2の軸方向に相対的に移動させることができる。
なお、連結部材6の構造は、第一連結端部3bと第二連結端部4bとを固定解放でき、解放した状態では第一フレーム部3と第二フレーム部4とがフレーム2の軸方向に移動できる構造であれば、とくに限定されない。
また、第一フレーム部3と第二フレーム部4を上記のような構造とした場合には、第一フレーム部3に第一ブラシ12aを設け、第二フレーム部4に第二ブラシ12bを設ける。
そして、第一ブラシ12aは、その一端を第一フレーム部3の本体部3aにおける第一端部に軸受部を介して取り付け、その他端は第二連結端部4bに軸受部を介して取り付ける。
そして、第二ブラシ12bは、その一端を第二フレーム部4の本体部4aにおける第二端部に軸受部を介して取り付け、その他端は第二連結端部3bに軸受部を介して取り付ける。
しかも、第一ブラシ12aと第二ブラシ12bは、第一フレーム部3と第二フレーム部4をフレーム2の軸方向に移動させても、必ず、第一ブラシ12aの他端部と第二ブラシ12bの他端部とが掃除ロボット1の走行方向から見たときに重なるように設ける。
すると、太陽電池アレイLPの第一、第二端縁間の長さ(図2、図3では上下方向の長さ)が変わった際に第一フレーム部3と第二フレーム部4とを相対的に移動させても、太陽電池アレイLPの表面においてブラシ12が接触しない部分ができない。すると、太陽電池アレイLPの表面の掃除漏れを抑制できるので、掃除ロボット1による太陽電池アレイLPの表面の清掃効率を高くすることができる。太陽電池アレイLPの第一、第二端縁間の長さが変わる場合とは、太陽電池アレイLPを構成する太陽電池モジュールPの長さ(上端縁と下端縁間の長さ)が変わった場合や、太陽電池アレイLPの上下に並べる太陽電池モジュールPの枚数が変わった場合、上下方向の太陽電池モジュールP間の隙間の幅が変わった場合等を挙げることができる。
なお、フレーム2の第一フレーム部3と第二フレーム部4とは、連結機構5によって分離可能に連結されていてもよいし、分離はできないがフレーム2の軸方向には移動できるように連結されていてもよい。第一フレーム部3と第二フレーム部4とが分離可能に連結されていれば、掃除用ロボット1を運搬する際にパーツごとに運搬できるので、運搬作業が容易になる。また、各パーツに分解しておけば保管スペースを小さくできる。
<ブラシ12について>
フレーム2が複数の部材で形成されている場合や、その長さが変化する場合には、上述したように、フレーム2を構成する部材と同じ数のブラシ12を設けることが望ましい。
しかし、フレーム2が複数の部材で形成されている場合やその長さが変化する場合でも、ブラシ12は一本でもよい。この場合には、フレーム2の長さ等に合わせたブラシ12を設けておき、フレーム2の長さ等に合わせてブラシ12を交換すればよい。また、ブラシ12としてその軸方向の長さが調整できるものを使用してもよい。
同様に、ブラシカバー15も、フレーム2が複数の部材で形成されている場合やその長さが変化する場合でも一つだけ設けてもよい。この場合、フレーム2の長さ等に合わせたブラシカバー15を複数用意しておき、フレーム2の長さ等に合わせてブラシカバー15を交換すればよい。また、ブラシカバー15としてその軸方向の長さが調整できるものを使用してもよい。
<制御部30>
制御部30は、走行部20の作動を制御して、掃除ロボット1の走行を制御する機能を有している。例えば、走行部20の各走行機構21、22に駆動源として駆動モータが設けられている場合には、駆動モータの作動を制御して、フレーム2の走行方向や走行速度、つまり、掃除ロボット1の走行方向や走行速度を制御するものである。例えば、走行機構21、22の車輪21a,22aによる走行速度(具体的には、回転数(回転速度)×車輪の周長)が同じとなるように各駆動モータを作動させた場合には、掃除ロボット1を直進走行させることができる。一方、走行機構21、22の車輪21a,22a間で走行速度の差が生じるように駆動モータを作動させた場合には、掃除ロボット1における第一端部を第二端部よりも先行させたり、第二端部を第一端部よりも先行させたりすることができる。つまり、掃除ロボット1のフレーム2の姿勢を調整することができる。
<姿勢検出部45>
図19に示すように、制御部30は、掃除ロボット1の姿勢、つまり、フレーム2の姿勢を検出する姿勢検出部45を有している。本実施形態の掃除ロボット1は、案内部50をフレーム2の一方の端部にのみ設けている。このため、掃除ロボット1の走行状態によっては、フレーム2が太陽電池アレイLPの上端縁(第一端縁)、言い換えれば、太陽電池アレイLPを形成する太陽電池モジュールPの上端縁(第一端縁)に対してなす角度が変化してしまう可能性がある。そこで、後述するような姿勢検出部45を設ければ、フレーム2の太陽電池アレイLPの上端縁に対してなす角度を、一定の範囲内に抑えることができる。言い換えれば、太陽電池アレイLPの上端縁に対してフレーム2のなす角度が、所定の角度からズレても、そのズレを一定角度以下に抑えることができる。すると、フレーム2が傾いたことによる脱輪等が生じることを防止できる。なお、上記「所定の角度」とは、フレーム2の軸方向と太陽電池アレイLPの上端縁とがほぼ直交している状態の両者のなす角度である。また、本明細書では、フレーム2が太陽電池アレイLPの上端縁に対して傾くとは、フレーム2の軸方向と太陽電池アレイLPの上端縁とがなす角度が、上述した「所定の角度」からズレることを意味している。
なお、以下の例では、太陽電池アレイLPの上端縁(第一端縁)を基準としてフレーム2の姿勢(傾き)を判断するので、姿勢検出部45の第一姿勢検出部46をフレーム2の第一端部に設け、第二姿勢検出部47をフレーム2の第二端部に設けている。一方、太陽電池アレイLPを形成する太陽電池モジュールPの下端縁(第二端縁)を基準としてフレーム2の姿勢(傾き)を判断してもよい。この場合には、姿勢検出部45の第一姿勢検出部46をフレーム2の第二端部に設け、第二姿勢検出部47をフレーム2の第一端部に設ける。
姿勢検出部45は、フレーム2の第一端部に設けられた第一姿勢検出部46と、フレーム2の第二端部に設けられた第二姿勢検出部47と、を備えている。
まず、第一姿勢検出部46は、一対のセンサ46a,46aを有している。この一対のセンサ46a,46aは、太陽電池アレイLPの上端縁を検出するものである。この一対のセンサ46a,46aは、掃除ロボット1の走行方向において、それぞれ走行部20の第一走行機構21の一対の車輪21a,21aよりも外方に配設されている。しかも、案内部50の一対のエッジローラ51,51が太陽電池アレイLPの上端面に接触した状態では、太陽電池アレイLP(詳しくは太陽電池モジュールPの上端縁よりも内方の部分)を検出できる位置に設けられている。そして、フレーム2が太陽電池アレイLPの上端縁に対して第一傾斜角度以上傾いた場合に、一対のセンサ46a,46aのうちいずれか一方が太陽電池アレイLPを検出できなくなる位置に、一対のセンサ46a,46aは配設されている。具体的には、図11に示すように、フレーム2の下端が第一傾斜角度θ1以上右側に傾くと図11(B)のIBの状態)、右側に位置するセンサ46aが太陽電池アレイLPを検出できなくなり、フレーム2の下端が第一傾斜角度θ1以上左側に傾くと(図11(B)のIAの状態)、左側に位置するセンサ46aが太陽電池アレイLPを検出できなくなるように、一対のセンサ46a,46aは配設されている。
また、第二姿勢検出部47は、一対のセンサ47a,47aを有している。この一対のセンサ47a,47aは、太陽電池アレイLPの下端縁(第二端縁)を検出するものである。この一対のセンサ47a,47aは、掃除ロボット1の走行方向において、それぞれ走行部20の第二走行機構22の一対の車輪22a,22aよりも外方に配設されている。しかも、案内部50の一対のエッジローラ51,51が太陽電池アレイLPの上端縁に接触した状態では、太陽電池アレイLP(詳しくは太陽電池モジュールPの下端縁よりも内方の部分)を検出しない位置に設けられている。そして、フレーム2が太陽電池アレイLPの上端縁に対して第一傾斜角度よりも大きい第二傾斜角度以上傾いた場合に、一対のセンサ47a,47aのうちいずれか一方が太陽電池アレイLPを検出する位置に、一対のセンサ47a,47aは配設されている。具体的には、図11に示すように、フレーム2の下端が第二傾斜角度θ2以上右側に傾くと(図11(C)のIBの状態)、右側に位置するセンサ47aが太陽電池アレイLPを検出し、図11に示すように、フレーム2の下端が第二傾斜角度θ2以上左側に傾くと(図11(C)のIAの状態)、左側に位置するセンサ47aが太陽電池アレイLPを検出するように、一対のセンサ47a,47aは配設されている。
なお、第二傾斜角度は、フレーム2が太陽電池アレイLPの上端縁に対して傾いた場合に、走行部20の第二走行機構22の車輪22aが太陽電池モジュールPのパネルフレームから落下する状態となる角度よりも小さい角度に設定されている。
以上のような姿勢検出部45の第一姿勢検出部46および第二姿勢検出部47のセンサ46a,47aからの信号が送信された制御部30は、以下のように走行部20の作動を制御する。
まず、走行部20によって太陽電池アレイLPの上端縁に沿って走行している状態では(図11(A)の状態)、制御部30は、第一姿勢検出部46の一対のセンサ46a,46aが太陽電池アレイLPを検出しており、また、第二姿勢検出部47の一対のセンサ47a,47aが太陽電池アレイLPを検出しない状態である。この状態では、制御部30は、第一走行機構21の一対の車輪21a,21aおよび第二走行機構22の一対の車輪22a,22aが同じ周速度となるように、第一走行機構21および第二走行機構22の駆動部21b,22bを作動させる。なお、フレーム2が傾いても、第一傾斜角度よりも小さい場合には、上記状態が維持される。
一方、フレーム2が第一傾斜角度θ1以上傾くと、第一姿勢検出部46の一対のセンサ46a,46aのいずれかから太陽電池アレイLPを検出できなかったことを示す信号が制御部30に送信される。すると、制御部30は、第一走行機構21の一対の車輪21a,21aの周速度と第二走行機構22の一対の車輪22a,22aの周速度との間に差が出るように、第一走行機構21および第二走行機構22の駆動部21b,22bを作動させる。具体的には、フレーム2の傾きが第一傾斜角度θ1よりも小さくなるように、第一走行機構21および第二走行機構22の駆動部21b,22bを作動させる。
例えば、図11において掃除ロボット1が左方向に走行しているとする。この場合、フレーム2の下端が走行方向前方に位置するように第一傾斜角度θ1以上傾いた場合には(図11(B)のIAの状態)、走行方向前方に位置する第一姿勢検出部46のセンサ46a(図11では左側のセンサ46a)は太陽電池アレイLPを検出できなくなるので、その信号が制御部30に送信される。すると、制御部30は、第一走行機構21の一対の車輪21a,21aの周速度よりも第二走行機構22の一対の車輪22a,22aの周速度が小さくなるように、第一走行機構21および第二走行機構22の駆動部21b,22bを作動させる。すると、フレーム2は、その下端が走行方向後方に移動するように動くので、フレーム2の傾きを第一傾斜角度θ1よりも小さくできる。
一方、フレーム2の下端が走行方向後方に位置するように第一傾斜角度θ1以上傾いた場合には(図11(B)のIBの状態)、走行方向後方に位置する第一姿勢検出部46のセンサ46a(図11では右側のセンサ46a)は太陽電池アレイLPを検出できなくなるので、その信号が制御部30に送信される。すると、制御部30は、第一走行機構21の一対の車輪21a,21aの周速度よりも第二走行機構22の一対の車輪22a,22aの周速度が大きくなるように、第一走行機構21および第二走行機構22の駆動部21b,22bを作動させる。すると、フレーム2は、その下端が走行方向前方に移動するように動くので、フレーム2の傾きを第一傾斜角度θ1よりも小さくできる。
また、上記のように第一走行機構21および第二走行機構22の駆動部21b,22bの作動を制御しても、フレーム2の傾きが戻らず、フレーム2がさらに大きく傾く場合がある。この場合には、フレーム2が第二傾斜角度θ2以上傾くと、第二姿勢検出部47の一対のセンサ47a,47aのいずれかから太陽電池アレイLPを検出したことを示す信号が制御部30に送信される。すると、制御部30は、第一走行機構21および第二走行機構22の駆動部21b,22bの作動を停止させて、掃除ロボット1の走行を停止させる。すると、太陽電池モジュールPのパネルフレームから第二走行機構22の一対の車輪22a,22aが落下することを防止することができる。
なお、太陽電池アレイLPを形成する太陽電池モジュールPの下端縁を基準としてフレーム2の姿勢(傾き)を判断してもよい。
また、姿勢検出部45は、フレーム2の第一端部だけ、または、フレーム2の第二端部だけ、に設けてもよい。しかし、上述したように、フレーム2の第一端部とフレーム2の第二端部の両方に姿勢検出部を設ければ、フレーム2の姿勢が変化した際に、脱輪等を回避しやすくなる。とくに、太陽電池モジュールPがパネルフレームを有する場合において、そのパネルフレーム上に各車輪21a~23aが載せられる場合には、そのパネルフレームから各車輪21a~23aが脱輪することを効果的に防止できる。
<エッジ検出>
また、制御部30は、太陽電池アレイLPの端部(掃除ロボット1の走行方向前方に位置する端部)を検出するエッジ検出部31を備えていてもよい。この場合、エッジ検出部31が検出した信号に基づいて制御部30が走行部20の作動を制御すれば、太陽電池アレイLPから掃除ロボット1が落下することを防止することができる。
図1~図5に示すように、エッジ検出部31は、第一検出部32と、第二検出部33と、を備えている。
なお、図1~図5では、第一検出部32および第二検出部33がいずれも掃除ロボット1のフレーム2の軸方向の中間部に位置するように設けられているが、フレーム2の軸方向において第一検出部32および第二検出部33を設ける位置はとくに限定されない。
第一検出部32は、掃除ロボット1の走行方向において、走行部20よりも走行方向前方に位置するように設けられている。好ましくは、第一検出部32は、掃除ロボット1の走行方向において、掃除ロボット1の最も前方に位置するように設けられている。
一方、第二検出部33は、掃除ロボット1の走行方向において、第一検出部32に対して走行方向後方かつ走行部20よりも走行方向前方に位置するように設けられている。
なお、掃除ロボット1が往復移動するような場合には、往復移動する際のいずれの方向にも第一検出部32および第二検出部33設けられる。例えば、図2において左右方向のいずれの方向にも掃除ロボット1が移動する場合には、図2に示すように、掃除ロボット1のフレーム2の両側に第一検出部32および第二検出部33が設けられる。
また、「走行部20よりも走行方向前方」とは、各走行機構21~23の車輪21a~23aの前方を意味している。より詳細にいえば、走行部20における各走行機構21~23の車輪21a~23aが太陽電池モジュールPと接触している位置よりも前方を意味している。この場合、基準となる車輪21a~23aはとくに限定されないが、掃除ロボット1の走行方向における最も前方の位置で太陽電池モジュールPと接触する車輪が望ましい。
<走行制御方法>
以下では、第一検出部32および第二検出部33が検出した信号に基づいて、制御部30が走行部20の作動を制御して、太陽電池アレイLPから掃除ロボット1が落下することを防止する方法を図7に基づいて説明する。なお、図7では、掃除ロボット1が右側から左側に移動する場合を説明する。また、以下の説明では、太陽電池アレイLPの端部とは、掃除ロボット1の走行方向前方の端部を意味している。
まず、図7に示すように、掃除ロボット1が太陽電池アレイLP上を掃除しながら走行しているとする。この場合、掃除ロボット1が太陽電池アレイLPの端部まで到達していない場合には(図7(A))、エッジ検出部31の第一検出部32および第二検出部33の両方がその下方に太陽電池アレイLPが存在していることを検出する。すると、第一検出部32および第二検出部33から送られた信号(ON信号、OFF信号)に基づいて、制御部30は、掃除ロボット1が安定して走行および作業を実施できる状況であることを把握する。
図7(A)の状態から、さらに掃除ロボット1が走行すると、やがて太陽電池アレイLPの端部に到達する(図7(B))。この場合、第一検出部32は、下方に太陽電池アレイLPが存在していない状態であることを検出し、その信号(以下OFF信号という場合がある)を制御部30に送信する。
一方、第二検出部33の下方には太陽電池アレイLPが存在しているので、第二検出部33からは、その下方に太陽電池アレイLPが存在していることを示す信号(以下ON信号という場合がある)が送信される。すると、制御部30は、両検出部32,33間に太陽電池アレイLPの端部が存在していることを把握する。しかし、第二検出部33は走行部20よりも走行方向前方に位置しているので、制御部30は、落下の恐れがないと判断して、掃除ロボット1の走行および掃除を継続させる。
なお、上記状況であることを把握した制御部30は、それまでと同じ速度で掃除ロボット1を走行させてもよいし、若干速度を落とすように走行部20の作動を制御してもよい。
また、太陽電池アレイLPの端部に特別な構造物が存在する場合、また、太陽電池アレイLPの端部では特別な動作が必要な場合には、上記状況であることを把握した制御部30は、掃除部10に太陽電池アレイLPの端部における特別な走行や動作を実施するように指示する。
さらに、掃除ロボット1が走行すると、第二検出部33も太陽電池アレイLPの端部まで到達する(図7(C))。すると、第一検出部32だけでなく、第二検出部33も下方に太陽電池アレイLPが存在していない状態であることを検出し、その信号を制御部30に送信する。すると、制御部30は、太陽電池アレイLPの端部に到達したこと、および、これ以上進行すると太陽電池アレイLPの端部から落下する可能性が生じること、を把握する。すると、制御部30は、走行部20の作動を制御して掃除ロボット1の走行を停止させる。
以上のように、エッジ検出部31の第一検出部32と第二検出部33からの信号に基づいて走行部20の作動を制御すれば、太陽電池アレイLPから掃除ロボット1が落下することを防止できる。
<走行制御の他の例>
また、制御部30は、第一検出部32および第二検出部33のエッジセンサからの信号を受けて、以下のように掃除ロボット1が走行するように走行部20を制御する機能を有している。つまり、掃除ロボット1を減速する減速制御機能と、掃除ロボット1を停止する停止制御機能と、を有している。
以下、図7に基づいて各機能による制御を説明する。
まず、図7(A)に示すように、掃除ロボット1が太陽電池アレイLP上を作業しながら走行しているとする。この場合、太陽電池アレイLPの端部まで到達していない場合には、第一検出部32および第二検出部33は、その下方に太陽電池アレイLPが存在していることを検出する。すると、第一検出部32および第二検出部33から送られたON信号に基づいて、制御部30は、掃除ロボット1が安定して走行および掃除を実施できる状況であることを把握する。
図7(A)の状態から、さらに掃除ロボット1が走行すると、やがて太陽電池アレイLPの端部に到達する(図7(B))。この場合、第一検出部32は、下方に太陽電池アレイLPが存在していない状態であることを検出し、OFF信号を制御部30に送信する。一方、第二検出部33の下方には太陽電池アレイLPが存在しているので、第二検出部33からはON信号が送信される。すると、制御部30は、掃除ロボット1の走行速度を減速するように走行部20の作動を制御する(減速制御)。
さらに、掃除ロボット1が走行すると、第二検出部33の下方にも太陽電池アレイLPが存在していない状態となる(図7(C))。その状態となったことを検出した第二検出部33からOFF信号が制御部30に送信されると、制御部30は、これ以上進行すると太陽電池アレイLPから掃除ロボット1が落下する可能性が生じることを把握する。すると、制御部30は、掃除ロボット1を停止するように走行部20の作動を制御する(停止制御)。すると、掃除ロボット1は、走行部20が太陽電池アレイLPの端部に到達する前に停止するので、太陽電池アレイLPの端部から掃除ロボット1が落下することを防止することができる。
以上のように、エッジ検出部31に第一検出部32と第二検出部33を設ければ、掃除ロボット1が太陽電池アレイLPの端部に近づいた際に、一旦減速してから停止させることができる。すると、通常の走行速度から急に停止する場合に比べて、停止する際の制動距離を短くすることができる。言い換えれば、上記制御によって掃除ロボット1を停止させれば、掃除ロボット1が走行する速度を従来よりも速くしても、制動を開始してから停止するまでの距離を従来と同等程度にすることができる。したがって、掃除ロボット1を高速で走行させることができ、その場合でも、太陽電池アレイLPの端部から掃除ロボット1が落下することを防止することができる。
しかも、停止する際の制動距離を短くすることができれば、エッジ検出部31から走行部20までの距離が短くでも、走行部20が端縁に到達する前に、掃除ロボット1を停止させることができる。つまり、掃除ロボット1の走行方向の長さを短くしても、太陽電池アレイLPの端部から掃除ロボット1が落下することを防止することができるので、掃除ロボット1をコンパクトな構成とすることができる。
なお、減速制御では、通常の走行速度よりも遅い一定の速度に走行速度を落としてその状態を維持するようにしてもよいし、通常の走行速度から徐々に減速するようにしてもよい。また、両方を組み合わせた制御でもよい。つまり、減速開始時には大きく速度を減速して、その後、徐々に速度を低下させるようにしてもよい。
<溝検出>
太陽電池アレイLPでは、隣接する太陽電池モジュールP間に溝が存在する場合がある。すると、第一検出部32および第二検出部33が太陽電池モジュールP間の溝を太陽電池アレイLPの端縁と判断する可能性がある。しかし、以下のように第一検出部32および第二検出部33の信号を処理すれば、検出した端縁が太陽電池モジュールP間の溝の端縁であるか、太陽電池アレイLPの端部であるかを判断することができる。すると、隣接する太陽電池モジュールP間の溝の端縁を太陽電池アレイLPの端部と誤認して掃除ロボット1が停止することを防止することができる。
まず、太陽電池アレイLP上を走行している状態では、第一検出部32と第二検出部33の両方から、両者の下方に太陽電池アレイLPが存在することを通知するON信号が制御部30に送信されている。この状態では、掃除ロボット1は通常通り走行する。
掃除ロボット1が太陽電池アレイLPの端部まで到達すると、第一検出部32と第二検出部33の両方の下方に太陽電池アレイLPが存在しない状態となる。この状態になると、第一検出部32と第二検出部33の両方から、下方に太陽電池アレイLPが無い状態であることを通知するOFF信号が送信される状態になる。すると、掃除ロボット1は走行を停止する。
一方、太陽電池アレイLPにおける太陽電池モジュールP間の溝の位置に第一検出部32が位置すると、第一検出部32から制御部30に送信される信号がON信号からOFF信号に切り替わる。このとき、第二検出部33の下方には太陽電池モジュールPが存在するので、第二検出部33から制御部30には引き続きON信号が送信される。
さらに掃除ロボット1が走行すると、第一検出部32は溝を通過して、再び第一検出部32の下方に太陽電池モジュールPが存在する状態となる。すると、第一検出部32から制御部30に送信される信号がOFF信号からON信号に切り替わる。
一方、掃除ロボット1が走行すると、第二検出部33が溝の位置に配置されるので、第二検出部33から制御部30に送信される信号が、ON信号からOFF信号に切り替わる。
ここで、第一検出部32と第二検出部33を、両者が同時に溝を検出しないように配置していれば、第二検出部33から制御部30に送信される信号がOFF信号となる前に、第一検出部32から制御部30に送信される信号がON信号になる。つまり、第一検出部32と第二検出部33の両方から制御部30に送信される信号がOFF信号とならないので、溝があっても掃除ロボット1に走行を継続させることができる。言い換えれば、太陽電池モジュールP間の溝の端縁を太陽電池アレイLPの端部と誤認することがないので、複数の太陽電池モジュールPを並べた太陽電池アレイLPであっても、掃除ロボット1を安定して走行させることができる。
なお、上述した溝の検出を実施させる場合には、第一検出部32と第二検出部33の両方が同時に溝を検出しないように配置する必要がある。つまり、掃除ロボット1の走行方向において、第一検出部32と第二検出部33との距離を適切に設定する必要がある。例えば、第一検出部32と第二検出部33がレーザーセンサによって太陽電池アレイLPや太陽電池モジュールPの有無を検出している場合には、第一検出部32と第二検出部33は、両者間の距離が太陽電池モジュールP間の溝の幅よりも広くなるように配設する。すると、第一検出部32と第二検出部33が同時に溝を検出しないので、太陽電池モジュールP間の溝があっても掃除ロボット1は走行を停止せず、走行を継続させることができる。
<危険検出部41>
エッジ検出部31を設けておき、上記のように走行部20の作動を制御部30によって制御すれば、エッジ検出部31および制御部30が正常に作動していれば、掃除ロボット1が太陽電池アレイLPの端部から落下することを適切に防止できる。
しかし、エッジ検出部31の故障等によって適切に太陽電池アレイLPの端部、つまり、太陽電池アレイLPの端に位置する太陽電池モジュールPの側端縁を検出できない場合には、掃除ロボット1が太陽電池アレイLPの端部から落下する可能性がある。
そこで、エッジ検出部31とは別に、太陽電池アレイLPの端部を検出する危険検出部41を設けてもよい。具体的には、図1~図5に示すように、掃除ロボット1の走行方向において、エッジ検出部31の第二検出部33と走行部20との間に危険検出部41を設けておき、危険検出部41が太陽電池アレイLPの端部を検出すると、制御部30が掃除ロボット1の走行を停止するようにしておく。すると、エッジ検出部31が太陽電池アレイLPの端部を検出しなかった場合でも、走行部20が太陽電池アレイLPの端部に到達する前に、危険検出部41が太陽電池アレイLPの端部を検出できる。したがって、エッジ検出部31が太陽電池アレイLPの端部を検出しなかった場合でも、掃除ロボット1が太陽電池アレイLPの端部から落下することを防止できる。
ここでいう、「エッジ検出部31の第二検出部33と走行部20との間」とは、エッジ検出部31の第二検出部33のセンサが設けられている位置と走行部20における各走行機構21~23の車輪21a~23aの位置との間、を意味している。より詳細にいえば、エッジ検出部31の第二検出部33のセンサが設けられている位置と、走行部20における各走行機構21~23の車輪21a~23aが太陽電池モジュールPと接触している位置との間を意味している。この場合、基準となる車輪21a~23aはとくに限定されないが、掃除ロボット1の走行方向における最も前方の位置で太陽電池モジュールPと接触する車輪が望ましい。
なお、危険検出部41を設けた場合、危険検出部41からの信号によって掃除ロボット1の走行を停止させたことを作業者などに知らせる機能を制御部30に設けてもよい。すると、掃除ロボット1が故障していることを作業者や管理者に知らせることによって、迅速に掃除ロボット1を修理等することができる。例えば、警報機やインジケータによって作業者などに故障を通知するようにしてもよいし、信号を作業者の携帯端末や管理センタ等に送信して故障に関する情報を送信するようにしてもよい。
また、制御部30が故障等していれば、エッジ検出部31が太陽電池アレイLPの端部を検出しても掃除ロボット1の走行が停止せず、掃除ロボット1が太陽電池アレイLPから落下してしまう可能性がある。しかし、制御部30とは別に、危険検出部41の信号によって走行部20を制御する危険制御部40を設けておけば、制御部30が故障等していても、掃除ロボット1が太陽電池アレイLPの端部から落下したりすることを防止できる。
この場合には、掃除ロボット1の走行を停止したことを作業者などに知らせる機能を危険制御部40に設けてもよい。すると、掃除ロボット1が故障していることを作業者や管理者に知らせることによって、迅速に掃除ロボット1を修理等することができる。例えば、警報機やインジケータによって作業者などに故障を通知するようにしてもよいし、作業者の携帯端末や管理センタ等に信号を送信して故障に関する情報を送信するようにしてもよい。また、危険制御部40にエッジ検出部31からの信号も入力されるようにしておけば、エッジ検出部31と制御部30のいずれが損傷したのかも把握できる。すると、掃除ロボット1を修理などする際に、問題点を作業者が簡単に把握できるので、復旧までの時間も短縮することができる。
危険検出部41の構造もとくに限定されない。しかし、危険検出部41が掃除ロボット1の走行方向に並ぶように外方センサと内方センサとを有していれば、太陽電池モジュールP間の溝などを太陽電池アレイLPの端部として誤検出する可能性を低くできる。
また、危険検出部41がセンサを一つしか有しない場合でも、危険検出部41を複数設けて、掃除ロボット1の走行方向において複数の危険検出部41の位置をズラしておけば、溝などを太陽電池アレイLPの端部として誤検出する可能性を低くできる。
<センサの例>
なお、エッジ検出部31や危険検出部41、姿勢検出部45に使用されるセンサはとくに限定されず、太陽電池アレイLPや太陽電池モジュールPのエッジを検出できる公知のセンサを使用することができる。例えば、レーザーセンサや赤外線センサ、超音波センサなどの非接触でエッジを検出するセンサや、リミットスイッチなどの接触式のセンサなどをセンサに使用できる。また、CCDカメラ等をセンサとして使用して撮影された画像を制御部30で解析して、エッジを検出するようにしてもよい。さらに、温度センサや静電容量センサをセンサとして使用することも可能である。これらのセンサを使用した場合、太陽電池アレイLPや太陽電池モジュールPと太陽電池アレイLPや太陽電池モジュールPのエッジよりも外方の部分(空間等)との温度差や静電容量の差から、太陽電池アレイLPや太陽電池モジュールPのエッジを把握することができる。
例えば、センサがレーザーセンサの場合、以下のようにして、太陽電池アレイLPや太陽電池モジュールPが存在しているか否かを検出することができる。まず、センサの直下に太陽電池アレイLPや太陽電池モジュールPが存在しているとする。この場合、センサからレーザー光を照射すれば、センサは、太陽電池アレイLPや太陽電池モジュールPで反射した反射光を受光する。つまり、センサの位置がエッジよりも内方に位置していると判断できる。一方、センサが反射光を受光できない場合には、センサの直下に太陽電池アレイLPや太陽電池モジュールPがない、つまり、センサの位置がエッジ外に位置していると判断できる。
<掃除ロボット1の作動>
上述した掃除ロボット1は、制御部30によって、掃除部10や走行部20、案内部50の作動や掃除作業を制御している。このため、制御部30に記憶された手順で走行や作業を実施するように掃除ロボット1の作動が制御されていれば、太陽電池アレイLPの複数の太陽電池モジュールPの表面の掃除をほぼ自動で実施させることができる。
一方、掃除ロボット1は、外部から作業者が操作してその走行や掃除等の作業を制御するようにしてもよい。例えば、無線や赤外線等を利用した無線通信を利用して、掃除ロボット1を遠隔操作するようにしてもよい。つまり、無線通信用コントローラを作業者が操作して掃除ロボット1を遠隔操作するようにしてもよい。また、掃除ロボット1と信号線等によって接続されたコントローラを用いて、作業者が掃除ロボット1を操作するようにしてもよい。無線通信用のコントローラや信号線で接続されたコントローラを用いて作業者が掃除ロボット1を操作するようにすれば、作業者が掃除等の作業状況を確認しながら作業を実施できる。すると、周囲の状況の変化等に合わせて、掃除ロボット1に適切な作業を実施させることができる。
このように、作業者が掃除ロボット1の作動を制御する場合でも、上述したようなエッジ検出機能を有していることが望ましい。かかる機能を有していれば、作業者の操作ミスがあっても、掃除ロボット1を適切に走行させて作業を実施できる。また、作業者の操作ミスがあっても、掃除ロボット1が太陽電池アレイLPから落下することを防止することができる。
掃除ロボット1は、作業者による操作と自動走行(作業)の両方を併用したものでもよい。つまり、通常は自動(つまり制御部30のみの制御)で作業や走行をしているが、コントローラなどから作業者による操作が入力されると、自動走行(作業)の状態から作業者の操作による作動に切り替わるようにしてもよい。この場合、コントローラ等からの入力が一定以上ない場合には、自動走行(作業)の状態に切り替わるようにしておく。すると、作業者の操作ミスや自動走行(作業)の状態への切り替えを忘れても、作業を継続して実施できるので好ましい。
<手動ブラシBR>
本実施形態の掃除ロボット1では、掃除ロボット1の走行方向において、掃除部10のブラシ12よりも外方(つまり走行方向の前方または後方)に走行部20の車輪が配設されている。このため、本実施形態の掃除ロボット1では、ブラシ12によって太陽電池アレイLPの表面をエッジまで掃除することができない。つまり、本実施形態の掃除ロボット1を走行させて太陽電池アレイLPの表面を掃除しても、掃除できない領域ができる。
そこで、掃除できない領域について、作業者が手動ブラシBR(図示せず)によって掃除するようにしてもよい。この場合、太陽光発電設備SPが非常に広い場合、手動ブラシBRを作業者が作業場所まで運ぶことが非常に負担になる。そこで、本実施形態の掃除ロボット1に、手動ブラシBRを保持しておく手動ブラシ保持部を設けてもよい。この場合、掃除部10で掃除できない部分があっても、作業者の手でその部分だけを掃除できる。しかも、手動ブラシBRが掃除ロボット1に保持されており作業者が手動ブラシBRを持ち運ばなくても良くなるので、作業者の負担を軽減することができる。
<取っ手>
本実施形態の掃除ロボット1は、太陽電池アレイLP上に載せられて太陽電池アレイLPの表面の掃除を実施する。つまり、太陽電池アレイLPの表面を掃除する場合には、太陽電池アレイLP上に本実施形態の掃除ロボット1を載せなければならない。その場合、フレーム2自体を持って掃除ロボット1を太陽電池アレイLP上に載せてもよいが、フレーム2に取っ手などを設けておけば、掃除ロボット1を運搬したり太陽電池アレイLPの表面に載せたりすることが行いやすくなる。
取っ手の構造はとくに限定されないが、図10(B)に示すような表面が傾斜した太陽電池アレイLPに掃除ロボット1を載せる場合には、以下のような構造の取っ手を設けることが望ましい。以下のような構造とすれば、太陽電池アレイLPに掃除ロボット1を載せたり、太陽電池アレイLPから掃除ロボット1を下したりする作業が容易になる。
図1~図5に示すように、フレーム2の第一フレーム部3の第一端部には、第一取っ手61が設けられている。この第一取っ手61は、一端が第一フレーム部3の第一端部に連結されている。そして、第一取っ手61は、その一端と他端との間で下方に曲がっている。つまり、第一取っ手61は、フレーム2を太陽電池アレイLP上に配置した際に太陽電池アレイLP側に配置される面側に屈曲している。そして、第一取っ手61は、その他端が第一フレーム部3の下面よりも下方に位置するように形成されている。かかる構造の第一取っ手61を設けておけば、太陽電池アレイLPに掃除ロボット1が載せられている場合でも、第一取っ手61の他端は太陽電池アレイLPよりも下方に位置することになる。すると、太陽電池アレイLPの上端よりも比較的低い位置で作業者が第一取っ手61を把持できるので、太陽電池アレイLPから掃除ロボット1を下す場合に、掃除ロボット1を持ち上げやすくなる。逆に、太陽電池アレイLPに掃除ロボット1を載せる場合でも、第一取っ手61を持ち上げる高さが太陽電池アレイLPの上端よりも低くても、掃除ロボット1を太陽電池アレイLPよりも上方に配置することができる。すると、太陽電池アレイLPに掃除ロボット1を載せる作業の負担を小さくできる。
また、図1~図5に示すように、フレーム2の第二フレーム部4の第一端部には、第二取っ手62が設けられている。この第二取っ手62は、一端が第二フレーム部4の第一端部に連結されている。そして、第二取っ手62は、その一端と他端との間で上方に曲がっている。つまり、第二取っ手62は、フレーム2を太陽電池アレイLP上に配置した際に太陽電池アレイLP側と反対側に配置される面側に屈曲している。かかる構造の第二取っ手62を設けておけば、太陽電池アレイLPに掃除ロボット1が載せられている場合に、第二フレーム部4の第一端部が低い位置になる場合でも、太陽電池アレイLPの下端よりも比較的高い位置で第二取っ手62を把持できる。すると、太陽電池アレイLPから掃除ロボット1を下す場合や太陽電池アレイLPに掃除ロボット1を載せる場合に、作業者が腰を大きく曲げなくてもよいので、作業の負担を小さくできる。
なお、第一取っ手61および第二取っ手62における他端側の部分が、特許請求の範囲にいう把持部に相当する。
また、太陽電池アレイLPの高さが高い場合には、掃除ロボット1を太陽電池アレイLPに載せた際に、第二フレーム部4の第一端部も高い位置に配置される可能性がある。この場合には、第二フレーム部4の第一端部にも第一取っ手61と同様の構成を有する取っ手を設けてもよい。
逆に、太陽電池アレイLPの高さが低い場合には、掃除ロボット1を太陽電池アレイLPに載せた際に、フレーム2の第一フレーム部3の第一端部も低い位置に配置される可能性がある。この場合には、第一フレーム部3の第一端部にも第二取っ手62と同様の構成を有する取っ手を設けてもよい。
<持ち上げ機構70>
上述したような、第一取っ手61および第二取っ手62を設けることによって、表面が傾斜した太陽電池アレイLP上に掃除ロボット1を上げ下ろししやすくなる。しかし、太陽電池アレイLPがより高い位置に配設される場合には、以下のような持ち上げ機構70を設けることが望ましい。
図15および図16に示すように、持ち上げ機構70は、掃除ロボット1のフレーム2の第一端部および第二端部に設けられる係合部材71と、この係合部材71に対して着脱可能に連結されるリフト部材75と、を有している。
<係合部材71>
図15に示すように、係合部材71は、掃除ロボット1のフレーム2の第一端部および第二端部に一端部が連結された一対の縦軸部72,72を備えている。この一対の縦軸部72,72は、掃除ロボット1を太陽電池アレイLP上に配置した状態で、一端部から下方に向かって延びるように(つまり太陽電池アレイLP側に延びるように)設けられている(図15(B)参照)。
この一対の縦軸部72,72間には、上挿入部73と下挿入部74とが設けられている。この上挿入部73および下挿入部74は棒状の部材であり、一対の縦軸部72,72の軸方向(一対の縦軸部72,72が伸びる方向)において間隔を空けて設けられている。具体的には、上挿入部73と下挿入部74のうち、上挿入部73は下挿入部74よりも縦軸部72の一端部側(上側)に位置している。言い換えれば、上挿入部73と下挿入部74のうち、下挿入部74は上挿入部73よりも縦軸部72の他端部側(下側)に位置している。そして、上挿入部73と下挿入部74とは、その軸方向が互いに平行になるように設けられている。好ましくは、上挿入部73と下挿入部74とは、その軸方向が太陽電池アレイLP上を掃除ロボット1が走行する方向と平行となるように設けられている。
<リフト部材75>
図16に示すように、リフト部材75は、本体部76と、本体部76の一端部に設けられた持ち手77と、本体部76の他端部に設けられた一対の係合部78,79と、を備えている。
<本体部76>
まず、本体部76は、係合部材71と一対の係合部78,79と係合した状態で、持ち手77を保持して掃除ロボット1を太陽電池アレイLP上に持ち上げたり降ろしたりした際に、十分な強度を有するものであればよい。つまり、本体部76は、リフト部材75によって掃除ロボット1を持ち上げた際に、折れたり曲がったりしない強度を有するものであればよい。例えば、一対の本体軸76a,76aの間に軸状の中間フレーム76bが設けられた構造等を採用することができる。もちろん、一本の軸状部材や一枚の板状部材で本体部76を形成してもよい。
<持ち手77>
持ち手77は人が保持する部分であり、その構造はとくに限定されない。係合部材71に係合されたリフト部材75の持ち手77をもって、作業者が掃除ロボット1を持ち上げることができるように力を加えられる構造であればよい。例えば、図16(A)に示すように、単なる横棒で持ち手77を形成してもよい。
<一対の係合部78,79>
一対の係合部78,79は、係合部材71の上挿入部73および下挿入部74とそれぞれ係合される部分である。
この一対の係合部78,79のうち、上方係合部78は下方係合部79よりも本体部76の他端部側に位置している。この上方係合部78は、係合部材71の上挿入部73および下挿入部74のうち、上方に位置する上挿入部73に上方から係合することができるようになっている。具体的には、上方係合部78は、その下面(持ち手77側の面)に開口を有する上係合溝78gが設けられている。そして、上係合溝78gに上挿入部73を挿入することができるようになっている。
一方、この一対の係合部78,79のうち、下方係合部79は上方係合部78よりも本体部76の一端部側(持ち手77側)に位置している。この下方係合部79は、係合部材71の上挿入部73および下挿入部74のうち、下方に位置する下挿入部74に下方から係合することができるようになっている。具体的には、下方係合部79は、その上面(持ち手77側と反対側の面)に開口を有する下係合溝79gが設けられている。この下係合溝79gは、その軸方向が上方係合部78の上係合溝78gの軸方向と平行となるように形成されている。そして、下係合溝79gに下挿入部74を挿入することができるようになっている。
さらに、一対の係合部78,79は、本体部76における逆側の面に設けられている。例えば、図16(B)であれば、上方係合部78は本体部76の左側の面に設けられており、下方係合部79は本体部76の右側の面に設けられている。
また、上方係合部78の上係合溝78gは、その内底面から下方係合部79の上面までの長さLAが、上挿入部73から下挿入部74までの長さLRよりも長くなるように形成されている。
一方、下方係合部79の上係合溝79gは、その内底面から上方係合部78の下面までの長さLBは、上挿入部73から下挿入部74までの長さLRよりも短くなるように形成されている。
ここでいう、「上挿入部73から下挿入部74までの長さLR」とは、上方係合部78の上係合溝78gに上挿入部73が挿入され、かつ、下方係合部79の下係合溝79gに下挿入部74が挿入された状態において(以下、単に係合状態という)、リフト部材75の本体部76の軸方向に沿った方向の長さを意味している。より具体的にいえば、係合状態において、リフト部材75の本体部76の軸方向に沿った方向における上挿入部73から下挿入部74までの長さが最も長くなる位置での長さを意味している。例えば、図17(C)であれば、リフト部材75の本体部76の軸方向と平行な方向における、軸状の上挿入部73の上端から軸状の下挿入部74の下端までの長さを意味している。
<持ち上げ機構70による持ち上げ作業の説明>
持ち上げ機構70が、以上のような係合部材71とリフト部材75とを有しているので、以下のようにすれば、持ち上げ機構70によって掃除ロボット1を太陽電池アレイLP上に持ち上げたり降ろしたりできる。
まず、リフト部材75の本体部76の他端部を、係合部材71の上挿入部73と下挿入部74との間を通して、上方係合部78を上挿入部73の上方まで突出させる。その後、上方係合部78の開口を上挿入部73の上方から接近させて、上係合溝78gに上挿入部73を挿入する(図17(A))。
ついで、上挿入部73が上係合溝78gの内底面に接触する状態として、上挿入部73を支点として、リフト部材75の本体部76を係合部材71の下挿入部74に向かって揺動させる(図17(B))。上方係合部78の上係合溝78gは、その内底面から下方係合部79の上面までの長さLAが、上挿入部73から下挿入部までの長さLRよりも長くなるように形成されている。したがって、リフト部材75を揺動させたときに、下方係合部79が下挿入部74と接触せず、上係合溝79gを下挿入部74の下方に配置することができる。その状態で、リフト部材75を図17(B)の矢印方向に押し上げれば、下係合溝79gに下挿入部74を挿入することができる。
ここで、下方係合部79の上係合溝79gの内底面から上方係合部78の下面までの距離LBが上挿入部73から下挿入部74までの距離LRよりも短い。このため、下係合溝79gに下挿入部74を挿入すると、上挿入部73および下挿入部74は、それぞれ上係合溝78gおよび下係合溝79g内に保持された状態になる(図17(C))。つまり、上係合溝78gから上挿入部73が抜けない安定した状態で係合部材71とリフト部材75とを連結することができる。
そして、上記状態でリフト部材75を持ち上げれば、リフト部材75には図17(C)の矢印の方向からの力しか加わらない。すると、下挿入部74と下方係合部79とがしっかりと噛み合った状態に維持されるので、安定してリフト部材75とともに掃除ロボット1を持ち上げることができる。
また、係合部材71とリフト部材75との連結を外す場合には、本体部76を下方に引っ張れば、下挿入部74を下方係合部79から外すことができる。下挿入部74と下方係合部79との係合がはずれれば、本体部76を上方に持ち上げることによって、上挿入部73と上方係合部78との係合もはずすことができる。したがって、リフト部材75を係合部材71から取り外すことができる。
なお、縦軸部72の数は一対(2本)に限られず、1本でもよいし3本以上でもよい。1本の場合には、縦軸部72の側面に上挿入部73および下挿入部74を立設すればよい。
また、上記例では、上挿入部73および下挿入部74の軸方向が太陽電池アレイLP上を掃除ロボット1が走行する方向と平行となるように設けられている場合を説明した。しかし、上挿入部73および下挿入部74は、リフト部材75の一対の係合部78,79と係合でき、一対の係合部78,79と係合した状態で掃除ロボット1を太陽電池アレイLP上に持ち上げたり降ろしたりできるようになっていればよい。例えば、上挿入部73および下挿入部74は、その軸方向が掃除ロボット1が太陽電池アレイLP上を走行する方向と交差する方向(例えば直交する方向)と平行となるように設けられていてもよい。
また、上記例では、上挿入部73および下挿入部74が軸状の部材で形成されている場合を説明した。しかし、上挿入部73および下挿入部74は必ずしも軸状の部材で形成しなくてもよい。上挿入部73と下挿入部74との間にリフト部材75を配置でき、上挿入部73がその上方からリフト部材75の上方係合部78の上係合溝78g挿入でき、下挿入部74がその下方からリフト部材75の下方係合部79の下係合溝79gに挿入できるようになっていればよい。
例えば、係合部材71を板状の部材で形成し中央貫通孔を形成する。そして、中央貫通孔の上方に上貫通孔を設け、中央貫通孔の下方に下貫通孔を設ける。すると、中央貫通孔にリフト部材75を通せば、上貫通孔と中央貫通孔との間の部分を上挿入部として機能させることができ、下貫通孔と中央貫通孔との間の部分を下挿入部として機能させることができる。
なお、上記例では、上方係合部78の上係合溝78gに上挿入部73が挿入された状態で、上挿入部73を支点としてリフト部材75を揺動させれば、下方係合部79の上係合溝79gに下挿入部74を挿入できる状態となる場合を説明した。かかる構造とすれば、係合部材71とリフト部材75との連結を簡単にできるという利点が得られる。一方、上方係合部78や下方係合部79を本体部46に対して揺動したり固定したりできるようにして、上挿入部73や下挿入部74が上方係合部78の上係合溝78gや下方係合部79の下係合溝79gに挿入された状態となるようにしてもよい。つまり、上方係合部78や下方係合部79が本体部46に対して揺動すると、上方係合部78の下面と下方係合部79の上面との間の長さが長くなるようにしてもよい。この構成とすれば、上挿入部73と下挿入部74の両方を上方係合部78の上係合溝78gおよび下方係合部79の下係合溝79gの内底面に接触した状態で係合部材71とリフト部材75とを連結できる。すると、係合部材71とリフト部材75とをより安定した状態で連結しておくことができる。
また、係合部材71とリフト部材75とを連結する構造は上述した構造に限られない。両者の連結および連結解除が容易にでき、かつ、両者を連結した状態で掃除ロボット1を太陽電池アレイLP上に持ち上げたり降ろしたりする際に、安定して持ち上げたり降ろしたりできる構造であればよい。
なお、上述した取っ手61,62に係合部材71として機能を持たせてもよい。この場合、太陽電池アレイLP上に掃除ロボット1を配置したときに、作業者の手が届く高さであれば取っ手61,62によって掃除ロボット1の上げ下ろしができる。一方、太陽電池アレイLP上に掃除ロボット1を配置したときに、作業者の手が届かない高さになる場合には、リフト部材75によって掃除ロボット1の上げ下ろしができる。つまり、太陽電池アレイLPの高さに応じて、取っ手61,62を設けたり係合部材71を設けたりしなくてもよくなる。
<除電部材DB>
掃除部10のブラシ12が太陽電池アレイLPの表面を擦ることによって、太陽電池アレイLPやブラシ12に静電気が帯電する可能性がある。フレーム2が導電性材料によって形成されている場合には、ブラシ12に帯電した静電気は、フレーム2に作業者が接近した際にフレーム2から放電される場合がある。放電が発生した場合、マイクロコントローラ等の誤動作等の問題が生じるため、帯電した静電気をフレーム2等から除去する必要がある。
そこで、除電部材DB(図示せず)をフレーム2に設けておくことが望ましい。具体的には、掃除ロボット1を太陽電池アレイLP上に配置したり掃除ロボット1が走行したりすると、除電部材DBが太陽電池アレイLPの表面やパネルフレーム等に接するように、または、除電部材DBの先端が太陽電池アレイLPの表面やパネルフレーム等からわずかに離間した状態となるように設けておく。しかも、除電部材DBを、掃除ロボット1の走行方向において、掃除部10のブラシ12の走行方向後方に設置しておく。すると、掃除ロボット1が走行して除電部材DBが帯電した太陽電池アレイLPの表面やパネルフレーム等に接する、またわずかに離間した状態になると、太陽電池アレイLPの表面との摩擦によって掃除部10のブラシ12に発生した静電気は除電部材DBの先端から太陽電池アレイLPやパネルフレーム等に放電される。つまり、ブラシ12に発生した静電気が放電されることによってフレーム2の帯電を防止できるので、マイクロコントローラ等の誤動作等の問題を防止できる。
かかる除電部材DBは、フレーム2の静電気を外部に流すことができるものであればよく、とくにその形状や構造、素材は限定されない。例えば、金属製の本体の先端にブラシ状の部材を設けたものを採用することができる。また、柔軟性を有する帯状やひも状の部材を除電部材DBとして採用することもできる。
<連絡部材100>
太陽電池アレイLPにおいて隣接する太陽電池モジュールP間に隙間がある場合でも、その隙間が小さい場合には、本実施形態の掃除ロボット1は、その隙間を乗り越えて移動することができる。例えば、車輪の直径よりも小さい隙間であれば、本実施形態の掃除ロボット1は隙間を乗り越えて移動することができる。一方、隣接する太陽電池アレイLP間等のように、ある程度隙間が広い場合には、本実施形態の掃除ロボット1は隙間を乗り越えることできない。
そこで、本実施形態の掃除ロボット1は、隣接する太陽電池アレイLP間の隙間が大きい場合に、隣接する太陽電池アレイLP間に配置して、本実施形態の掃除ロボット1の移動を可能とする連絡部材100を備えていてもよい。
図8に示すように、連絡部材100は、本体部101と、本体部101の長手方向の両端部に設けられた一対の端部部材102,102と、を備えている。
本体部101は、掃除ロボット1の走行部20の第一走行機構21および第二走行機構22の車輪21a,22aを走行させる走行部101aを備えている。この走行部101aは、長尺な板状の部材であり、その長さが隣接する隣接する太陽電池アレイLP間の隙間よりも長くなるように形成されている。この走行部101aの裏面には、固定部101bが設けられている。この固定部101bは、走行部101aの長手方向の一方の端縁に立設された板状の部材である。つまり、本体部101は、走行部101aと固定部101bとによって、その長手方向と直交する断面が略L字状になるように形成されている(図8(C))。
なお、本体部101の走行部101aの幅(図8(A)の上下方向の長さ)や固定部101bの幅(図8(B)の上下方向の長さ)はとくに限定されないが、走行部101aの幅は、走行部101a上を走行する掃除ロボット1の走行部20の第一走行機構21および第二走行機構22の車輪21a,22aの幅と同等程度であることが望ましい。また、固定部101bの幅は、太陽電池モジュールPのパネルフレームの高さよりも長い方が望ましい。
一対の端部部材102,102も走行部102aと固定部102bとを備えている。この一対の端部部材102,102の走行部102aの一端が、ヒンジなどによって本体部101の走行部101aの長手方向の端部に折り曲げ可能に連結されている。好ましくは、端部部材102の走行部102aの表面を本体部101の走行部101aの表面に重ねる方向にのみ折り曲げ可能となるように連結されている。この一対の端部部材102,102も、走行部102aと固定部102bとによって、本体部101の走行部101aの長手方向と交差する断面が実質的に本体部101と同じ形状(つまり、断面略L字状)に形成されている。
なお、端部部材102の走行部102a幅(図8(A)の上下方向の長さ)や固定部102bの幅(図8(B)の上下方向の長さ)もとくに限定されないが、走行部102aの幅は、走行部102a上を走行する走行部20の第一走行機構21および第二走行機構22の車輪21a,22aの幅と同等程度であることが望ましい。また、固定部102bの幅は、太陽電池モジュールPのパネルフレームの高さよりも長い方が望ましい。
なお、固定部101bおよび固定部102bには、太陽電池モジュールPのパネルフレームと固定部101bおよび固定部102bを連結する連結機構を設けてもよい。すると、連絡部材100を安定して、太陽電池モジュールPのパネルフレームに固定することができる。
上述した構造を有する連絡部材100によって本実施形態の掃除ロボット1が隣接する太陽電池モジュールP間の隙間を乗り越える場合には、以下のように作業を行うことできる。
まず、本実施形態の掃除ロボット1は、乗り越える隙間を形成する太陽電池アレイLPの端縁近傍まで走行すると、一旦、端縁から離間するように走行(後退)する(図9(A))。具体的には、太陽電池アレイLP間の隙間に連絡部材100を配置した際に、掃除ロボット1が邪魔にならない位置まで後退する。
掃除ロボット1が端縁から離間するように後退すると、隣接する太陽電池アレイLP間の隙間に2つの連絡部材100を配置する(図9(B))。具体的には、連絡部材100の本体部101の両端が隙間を挟む太陽電池モジュールP上に配置されるように、連絡部材100を配置する。より詳しくは、隙間を挟む太陽電池モジュールPの上端および下端のパネルフレーム間に連絡部材100の本体部101を配置する。その後、一対の端部部材102,102を伸ばして、一対の端部部材102,102が太陽電池モジュールPの表面に載せられた状態にする。このとき、本体部101の固定部101bや端部部材102の固定部102bが太陽電池モジュールPのパネルフレームの側面に接触するように配置する。また、本体部101の固定部101bや端部部材102の固定部102bが連結機構を有している場合には、連結機構によって本体部101の固定部101bや端部部材102の固定部102bをパネルフレームに固定する。
隙間を挟む太陽電池モジュールP間に連絡部材100が配置されると、掃除ロボット1を隙間に向かって走行させる(図9(C))。すると、連絡部材100の本体部101および端部部材102における走行部101b,102bの表面上に走行部20の第一走行機構21および第二走行機構22の車輪21a,22aを走行させることができるので、隙間を形成する一方の太陽電池モジュールPから他方の太陽電池モジュールPに掃除ロボット1を移動させることができる。
掃除ロボット1の移動が完了すると、連絡部材100を太陽電池モジュールPから取り外せば、作業が完了する。
なお、本体部101および端部部材102における走行部101a,102aの裏面、つまり、太陽電池モジュールPの表面に接触させる面には、ゴムやウレタン等の緩衝部材を設けてもよい。すると、連絡部材100を太陽電池モジュールP上に配置した際に、太陽電池モジュールPが損傷することを防止できる。
また、本体部101および端部部材102は、本実施形態の掃除ロボット1が安定して走行できるのであれば、必ずしも固定部101b,102bを設けなくてもよい。
また、端部部材102は、一対設けなくてもよく、本体部101の一方の端部にのみ設けてもよい。
また、連絡部材100は、隣接する太陽電池アレイLP間を掃除ロボット1が移動する際に作業者がその場所に運んでもよいが、連絡部材100は掃除ロボット1に載せていてもよい。すると、作業者が連絡部材100を持ち運ばなくても良くなるので、作業者の負担を軽減することができる。もちろん、連絡部材100を隙間が形成される場所に予め設置しておいてもよい。
<作業制御について>
また、掃除ロボット1は、太陽電池モジュールPの表面を測定などして、太陽電池モジュールPの表面の状態を検出する状態検出機構80を備えていてもよい。かかる状態検出機構80を設けていれば、太陽電池アレイLPの表面を適切に把握できるので、太陽電池アレイLPの表面の状態に応じた掃除などの作業を実施できる。
図19に示すように、状態検出機構80は、太陽電池モジュールPの状態を検出する状態検出部81と、状態検出部81が検出した情報に基づいて太陽電池モジュールPの表面の状態を判断する判断部85とから構成することができる。状態検出部81および判断部85は、いずれも掃除ロボット1に設けてもよいし、状態検出部81のみを掃除ロボット1に設けて判断部85は管理棟等に設けてもよい。また、状態検出部81を太陽電池モジュールP等に設けて判断部85は管理棟等に設けてもよい。判断部85を管理棟等に設けた場合には、管理棟から掃除ロボット1に対して作動タイミングなどの指令が送信されることになる。
状態検出部81は、とくに限定されないが、例えば、太陽電池モジュールPの表面の温度を検出する温度検出部82を挙げることができる。この場合、温度検出部82が検出した太陽電池モジュールPの表面の温度に応じて、その温度に適した作業を掃除ロボット1に実施させることができる。
例えば、太陽電池モジュールPの表面が露点温度以下の場合には、太陽電池モジュールPの表面に結露が発生するので、その結露を掃除に使用することができる。したがって、掃除部10としてゴム製ブレードを掃除ロボット1が有している場合には、温度検出部82が露点温度以下の状態を検出すると、制御部30が掃除ロボット1を移動させて掃除を実施するようになっていることが望ましい。
一方、掃除部10としてブラシや布などのドライ状態での清掃に適したものを掃除ロボット1が有している場合には、太陽電池モジュールPの表面が露点温度以上になっている状態で掃除することが望ましい。したがって、かかる掃除部10を掃除ロボット1が有している場合には、温度検出部82が露点温度以上の状態を検出すると、制御部30が掃除ロボット1を移動させて掃除を実施するようになっていることが望ましい。
なお、温度検出部82は、太陽電池モジュールPに設置してもよいし、掃除ロボット1に設置してもよい。例えば、太陽電池モジュールPに設置する場合には、太陽電池モジュールPのパネルフレーム等に温度検出部82を設けることができる。また、太陽電池アレイLPに退避部EAが設けられている場合には、掃除ロボット1が退避部EAに配置されている状態で、太陽電池モジュールPの表面の温度を測定できる位置に、掃除ロボット1に温度検出部を設ければよい。例えば、図18(B)に示すように、掃除ロボット1から外方に突出したステーS等に温度検出部82を設けるなどの方法を採用することができる。
検出する太陽電池モジュールPの温度は、必ずしも表面の温度に限られず、太陽電池モジュールPの所定の領域やその表面、所定の領域の近傍やその近傍の裏面、所定の領域における太陽電池モジュールPの内部の温度を計測してもよい。太陽電池モジュールPの裏面の温度を測定する場合には、太陽電池モジュールPの裏面に温度検出部を設けてもよい。
とくに、太陽電池モジュールPの温度を測定すれば、太陽電池モジュールPにホットスポットが形成されているか否かを判断することができる。つまり、太陽電池モジュールPを構成する各セルの温度を測定できるように温度検出部82を設ければ、太陽電池アレイLP上に掃除ロボット1を走行させることによって、太陽電池モジュールPにホットスポットが形成されているか否かを検出することができる。すると、掃除ロボット1が掃除ととともに、太陽電池モジュールPの損傷(短絡など)が発生していることを検出できるので、太陽電池アレイLPを構成する太陽電池モジュールPのメンテナンス性を向上することができる。
例えば、掃除ロボット1から外方に突出したステーSや掃除ロボット1の下面等に、掃除ロボット1の走行方向と交差する方向(好ましくは直交する方向)に沿って温度検出部82を設ける。具体的には、太陽電池アレイLPの第一端縁と第二端縁とを繋ぐ方向における太陽電池アレイLPのセルの数と同じ数の温度センサを、掃除ロボット1の走行方向と直交する方向に沿って並ぶように、掃除ロボット1に設ける。つまり、太陽電池モジュールPの各セルと対応する位置に、太陽電池アレイLPの第一端縁と第二端縁とを繋ぐ方向に並ぶセルの数と同じ数の温度センサを掃除ロボット1に設ける。すると、掃除ロボット1を走行させれば、太陽電池モジュールPの各セルの温度を検出できるので、ホットスポットを検出できるしその位置も把握できる。したがって、太陽電池アレイLPを構成する太陽電池モジュールPの損傷個所を迅速かつ確実に把握できるので、太陽電池アレイLPのメンテナンス性を向上することができる。
また、太陽電池モジュールPの表面の状態を検出する状態検出部81として、太陽電池モジュールPの表面の色や強度(光沢)を測定するものを採用してもよい。この場合、太陽電池モジュールPの表面の色や強度(光沢)を検出することで太陽電池モジュールPの表面の汚れを判断することができる。
例えば、掃除ロボット1に太陽電池モジュールPの表面の色や強度(光沢)を測定する状態検出部81を設ける。そして、状態検出部81が検出した情報に基づいて、判断部85が一定以上の汚れが残っていると判断した場合には、その位置を複数回往復するように制御部30が掃除ロボット1を作動させるようにする。例えば、太陽電池モジュールPにおいて汚れが残っている領域を掃除ロボット1が複数回往復するように、制御部30が掃除ロボット1を作動させるようにする。すると、太陽電池モジュールPの表面の汚れを掃除ロボット1によって除去する効果を高めることができる。
また、汚れが残っている領域を掃除ロボット1が複数回往復したにもかかわらず汚れが残っていると判断部85が判断した場合は、制御部30は、汚れが残っている領域を作業者に知らせる機能を有していてもよい。この場合、その領域を作業者が(水などを使って)人手で清掃することで、掃除ロボット1では除去することができない汚れも解消できる。
さらに、所定の回数の往復作業を実施すると、その領域の掃除を中止して他の領域の掃除を実施するようにしてもよい。つまり、掃除ロボット1が所定の回数だけ汚れが残っている領域を往復移動すると、判断部85が一定以上の汚れが残っていると判断した場合であっても、その領域の掃除を中止するようにしてもよい。この場合、掃除ロボット1の無駄な作動を防止できる。
かかる状態検出機構80は、例えば、以下のような構成を採用することができる(図18(C)参照)。
状態検出部81として、太陽電池モジュールPの表面に光を照射する光照射部83を設ける。この光照射部83が照射する光はとくに限定されない。また、光照射部83が照射した光が太陽電池モジュールPの表面で反射した反射光を受光できるように受光部84を設ける。そして、受光部84の受光した信号に基づいて、太陽電池モジュールPの表面の汚れを判断部85が判断するようにしておけば、太陽電池モジュールPの表面の汚れを判断することができる。例えば、光照射部83が所定の強度および波長の光を太陽電池モジュールPの表面に照射したときに、太陽電池モジュールPの表面が汚れていない状態(または許容される程度に汚れている状態)における反射光の色(基準色)や強度(基準強度)を判断部85に記憶させておく。すると、受光部84が受光した反射光と、基準色や基準強度を比較することによって、判断部85が太陽電池モジュールPの表面の汚れを判断することができる。
なお、光照射部83や受光部84の構成はとくに限定されないが、掃除ロボット1の移動方向と交差する方向(例えば直交する方向)に沿って複数の光照射部83と複数の受光部84とを設けておくことが望ましい。この場合、太陽電池モジュールPの表面の汚れを検出できない領域を少なくできる。とくに、受光部84としてラインセンサを使用すれば、汚れの検出漏れを防止しやすくなる。
なお、状態検出部81は、掃除ロボット1の移動方向において掃除部10の後方に設けておけば、掃除部10による掃除後の状態を判断できる。また、掃除ロボット1の移動方向において掃除部10の前方に設けておけば、汚れの状態に応じて掃除部10による掃除を調整することができる。とくに、掃除ロボット1の移動方向において掃除部10の前方と後方の両方に設けておけば、上述した両方の機能を発揮させることができる。
また、状態検出機構80は、状態検出部81として、風速を測定する風速センサを有していてもよい。この場合、風速センサが測定する風速情報に基づき、風速がある一定の風速以上のときに制御部30が掃除ロボット1を作動させれば、清掃効果を高めることができる。つまり、掃除ロボット1の掃除部10が埃等を巻き上げた場合、その埃を飛散させやすくなるので清掃効果を高めることができる。なお、一定以上の風速の際は、掃除ロボット1の破損や動作不良を招く恐れがあるため、制御部30は掃除ロボット1を作動させないように制御するようになっていることが望ましい。
本発明の掃除ロボットは、大規模な太陽光発電施設の太陽電池アレイの掃除に適している。
1 掃除ロボット
2 フレーム
3 第一フレーム部
4 第二フレーム部
10 掃除部
12 ブラシ
12a 第一ブラシ
12b 第二ブラシ
20 走行部
21 第一走行機構
21a 車輪
22 第二走行機構
22a 車輪
21 第三走行機構
23a 車輪
30 制御部
31 エッジ検出部
32 第一検出部
33 第二検出部
40 危険制御部
41 危険検出部
50 案内部
51 エッジローラ
61 第一取っ手
62 第二取っ手
80 状態検出機構
81 状態検出部
82 温度検出部
83 光照射部
84 受光部
85 判断部
SP 太陽光発電設備
LP 太陽電池アレイ
P 太陽電池モジュール
EA 退避部

Claims (15)

  1. 並べて設置された複数枚の太陽電池モジュールを有する太陽電池アレイの表面を掃除するロボットであって、
    該太陽電池モジュールの表面を掃除するブラシを備えた掃除部と、
    フレームと、
    該フレームに設けられた、該フレームを前記掃除部のブラシの回転軸方向と交差する方向に走行させる走行部と、を備えており、
    前記フレームには、
    前記掃除部のブラシの軸端部を回転可能に保持する軸受を備えた一対の軸受部が設けられており、
    該一対の軸受部は、
    いずれも前記掃除部のブラシの軸端部を揺動可能に保持するものである
    ことを特徴とする掃除ロボット。
  2. 前記掃除部のブラシは、2本のブラシを備えている
    ことを特徴とする請求項1記載の掃除ロボット。
  3. 前記フレームは、
    前記掃除部のブラシの回転軸方向において離間した第一端部および第二端部を備えており、
    該フレームが、
    該第一端部を備えた第一フレーム部と、
    前記第二端部を備えた第二フレーム部と、
    前記第一フレーム部と前記第二フレーム部とを連結する連結部と、を備えており、
    前記2本のブラシのうち、
    第一ブラシは、
    その一端部が前記第一フレーム部の前記第一端部に保持されており、
    その他端部が前記第二端部側で保持されており、
    第二ブラシは、
    その一端部が前記第二フレーム部の前記第二端部に保持されており、
    その他端部が前記走行部によって前記フレームを走行させる方向から見たときに、第一ブラシの他端部と重なるように前記第一端部側で保持されている
    ことを特徴とする請求項2記載の掃除ロボット。
  4. 前記軸受は球面軸受である
    ことを特徴とする請求項1、2または3記載の掃除ロボット。
  5. 前記掃除部および前記走行部の作動を制御する制御部を備えており、
    該制御部は、
    前記掃除部のブラシの先端の周速度が前記走行部による前記フレームの走行速度よりも速くなるように、前記走行部および/または前記掃除部の作動を制御する
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の掃除ロボット。
  6. 並べて設置された複数枚の太陽電池モジュールを有する太陽電池アレイの表面を掃除するロボットであって、
    フレームと、
    該フレームに設けられ、該フレームを前記太陽電池アレイの表面に沿って走行させる走行部と、
    前記太陽電池モジュールの表面を掃除する掃除部と、を備えており、
    前記フレームは、
    前記走行部の走行方向と直交する方向に沿って相対的に移動可能に設けられ、前記走行部によって該フレームを走行させる方向から見たときに、両者の一部が重なるように配置された第一フレーム部および第二フレーム部を備えており、
    該第一フレーム部および第二フレーム部と、前記走行部の走行方向と直交する方向に沿って相対的に移動すると該フレームの長さが変更可能に設けられており、
    前記掃除部が2本のブラシを備えており、
    該2本のブラシの第一ブラシが前記第一フレーム部に設けられており、
    該2本のブラシの第二ブラシが前記第二フレーム部に設けられている
    ことを特徴とする掃除ロボット。
  7. 前記第一ブラシおよび前記第二ブラシは、
    前記走行部によって前記フレームを走行させる方向から見たときに、両者の一の端部同士が重なるように設けられている
    ことを特徴とする請求項6記載の掃除ロボット。
  8. 前記第一フレーム部および前記第二フレーム部は、連結機構によって相対的に移動可能かつ分離可能に連結されている
    ことを特徴とする請求項6または7記載の掃除ロボット。
  9. 前記フレームには、
    該フレームの第一端部に設けられる第一取っ手と、
    該フレームの第二端部に設けられる第二取っ手と、が設けられており、
    前記第一取っ手は、
    前記フレームにおいて、該フレームを前記太陽電池アレイ上に配置した際に前記太陽電池アレイと対向する面側に屈曲した把持部を有しており、
    掃除ロボットは、
    前記第一取っ手が上端側に位置するように表面が傾斜した太陽電池アレイの上に配置する
    ことを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の掃除ロボット。
  10. 前記第二取っ手は、
    前記フレームにおいて、該フレームを前記太陽電池アレイ上に配置した際に前記太陽電池アレイと対向する面と反対側に屈曲した把持部を有している
    ことを特徴とする請求項9記載の掃除ロボット。
  11. 太陽電池モジュール上に配置され、隣接する太陽電池モジュール間に渡される連絡部材を備えており、
    該連絡部材が、
    長手方向の長さが太陽電池モジュール間の隙間よりも長い本体部と、
    該本体部の長手方向の端部に対して折り曲げ可能に設けられた端部部材と、を備えている
    ことを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の掃除ロボット。
  12. 前記本体部および前記端部部材が、
    太陽電池モジュール上に配置される走行部と、
    前記走行部を太陽電池モジュールのパネルフレームに固定する固定部と、を備えていることを特徴とする。
    ことを特徴とする請求項11記載の掃除ロボット。
  13. 掃除ロボットを持ち上げる持ち上げ機構を備えており、
    該持ち上げ機構は、
    前記フレームの端部に設けられる係合部材と、
    該係合部材に着脱可能に連結されるリフト部材と、を有しており、
    該リフト部材は、
    本体部と、
    該本体部の一端部に設けられた作業者が保持する持ち手と、
    該本体部の他端部に設けられた、前記係合部材に連結される係合部と、を有している
    ことを特徴とする請求項1から12のいずれかに記載の掃除ロボット。
  14. 前記リフト部材は、
    下面に開口を有する上係合溝が形成された上方係合部と、
    該上方係合部から離間し、軸方向が前記上方係合部の上係合溝の軸方向と平行かつ上面に開口を有する下係合溝が形成された下方係合部と、を備えており、
    前記係合部材は、
    前記リフト部材の上方係合部の上係合溝に挿入される上挿入部と、
    該上挿入部と離間した位置に設けられ、前記リフト部材の下方係合部の下係合溝に挿入される下挿入部と、が設けられている
    ことを特徴とする請求項13記載の掃除ロボット。
  15. 前記係合部材の上挿入部は、
    前記リフト部材の上方係合部の上係合溝に挿入した状態で揺動可能となる形状に形成されており、
    前記リフト部材は、
    前記上方係合部の上係合溝は、その内底面から下方係合部の上面までの長さが、前記上挿入部から前記下挿入部までの長さよりも長くなり、
    前記下方係合部の下係合溝は、その内底面から上方係合部の下面までの長さが、前記上挿入部から前記下挿入部までの長さよりも短くなるように形成されている
    ことを特徴とする請求項14記載の掃除ロボット。
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