JPWO2020213090A1 - エレベータ装置及びその滑車の摩耗診断方法 - Google Patents

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Abstract

エレベータ装置において、昇降体は、懸架体により吊り下げられている。懸架体は、滑車に巻き掛けられている。巻上機モータは、滑車を回転させるとともに、昇降体を昇降させる。振動測定部は、巻上機モータが回転したときの滑車の回転により生じた振動の振動波形を測定する。状態算出部は、巻上機モータの回転速度と、振動波形とに基づいて、振動波形の周波数成分を算出し、算出された周波数成分に基づいて、滑車の摩耗状態を算出する。

Description

この発明は、昇降体を吊り下げる懸架体が滑車に巻き掛けられているエレベータ装置、及びその滑車の摩耗診断方法に関するものである。
一般に、エレベータ装置では、かごを吊る主索が滑車に巻き掛けられている。また、滑車には、主索が挿入される溝が設けられている。かごが繰り返し起動されると、主索との接触により、滑車の溝の壁面が徐々に摩耗する。そして、摩耗が進行すると、トラクション能力が低下する。
また、摩耗は、滑車の全周で均一に進行するとは限らず、摩耗量に偏りが発生することも多い。このような偏摩耗の程度が大きいと、滑車の回転周期で主索が加振され、かごが振動する。従って、滑車の摩耗状態を把握することは重要である。
滑車の摩耗状態の検査方法としては、滑車の溝の深さを直接測定する方法がある。しかし、この方法では、エレベータ装置を休止させた上で、作業員がかご上、ピット等に入って、測定を実施する必要があり、多大な労力が必要となる。
これに対して、従来の綱車の摩耗量測定装置では、設定距離を主索が移動するときの綱車の回転数が測定される。そして、測定された回転数から、綱車の有効径が算出され、綱車の摩耗量が算出される(例えば、特許文献1参照)。
特開平5−139644号公報
上記のような従来の綱車の摩耗量測定装置では、綱車の全周の平均摩耗量を測定できるが、偏摩耗の状態は測定することができない。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、滑車の偏摩耗の状態を容易に測定することができるエレベータ装置及びその滑車の摩耗診断方法を得ることを目的とする。
この発明に係るエレベータ装置は、滑車、滑車に巻き掛けられている懸架体、懸架体により吊り下げられている昇降体、滑車を回転させるとともに、昇降体を昇降させる巻上機モータ、巻上機モータが回転したときの滑車の回転により生じた振動の振動波形を測定する振動測定部、及び巻上機モータの回転速度と、振動測定部により測定された振動波形とに基づいて、振動波形の周波数成分を算出し、算出された周波数成分に基づいて、滑車の摩耗状態を算出する状態算出部を備えている。
また、この発明に係るエレベータ装置の滑車の摩耗診断方法は、巻上機モータを回転させ、懸架体が巻き掛けられている滑車の回転により生じた振動の振動波形を測定するステップ、巻上機モータの回転速度と振動波形とに基づいて、振動波形の周波数成分を算出するステップ、周波数成分に基づいて、滑車の摩耗状態を算出するステップ、及び滑車の摩耗状態に基づいて、滑車の健全性を診断するステップを含む。
この発明によれば、滑車の偏摩耗の状態を容易に測定することができる。
この発明の実施の形態1によるエレベータ装置を示す構成図である。 図1の制御装置を示すブロック図である。 図1のエレベータ装置の滑車の形状を模式的に示す説明図である。 図1のエレベータ装置の滑車の偏摩耗量の一例を示す説明図である。 図1のエレベータ装置における滑車の摩耗状態の診断動作を示すフローチャートである。 図1のエレベータ装置における滑車の偏摩耗振動成分の算出結果の一例を示す説明図である。 2:1ローピング方式の機械室レスエレベータを示す構成図である。 この発明の実施の形態2によるエレベータ装置を示す構成図である。 図8のエレベータ装置における滑車の摩耗状態の診断動作を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態3によるエレベータ装置における滑車の摩耗状態の診断動作を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態4によるエレベータ装置における滑車の摩耗状態の診断動作を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態5によるエレベータ装置における滑車の摩耗状態の診断動作を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態7におけるエレベータ装置の要部を示すブロック図である。 この発明の実施の形態7によるエレベータ装置における滑車の摩耗状態の遠隔診断動作を示すフローチャートである。 実施の形態1〜7の制御装置の各機能を実現する処理回路の第1の例を示す構成図である。 実施の形態1〜7の制御装置の各機能を実現する処理回路の第2の例を示す構成図である。
以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1によるエレベータ装置を示す構成図である。図1において、昇降路1の上部には、機械室2が設けられている。機械室2には、巻上機3及び制御装置4が設けられている。
巻上機3は、綱車5、駆動装置である巻上機モータ6、図示しない巻上機ブレーキ、及びそらせ車7を有している。巻上機モータ6は、綱車5を回転させる。巻上機ブレーキは、綱車5の静止状態を保持する。また、巻上機ブレーキは、綱車5の回転を制動する。
綱車5及びそらせ車7は、実施の形態1の滑車である。綱車5及びそらせ車7には、懸架体8が巻き掛けられている。懸架体8としては、複数本のロープ又は複数本のベルトが用いられている。
懸架体8の第1の端部には、かご側ばね9を介して、昇降体としてのかご10が接続されている。懸架体8の第2の端部には、釣合おもり側ばね11を介して、昇降体としての釣合おもり12が接続されている。
かご10及び釣合おもり12は、懸架体8により、1:1ローピング方式で昇降路1内に吊り下げられている。また、かご10及び釣合おもり12は、綱車5を回転させることにより、昇降路1内を昇降する。制御装置4は、巻上機3を制御することにより、かご10の運行を制御する。
昇降路1内には、一対のかごガイドレール13a,13bと、一対の釣合おもりガイドレール14a,14bとが設置されている。一対のかごガイドレール13a,13bは、かご10の昇降を案内する。一対の釣合おもりガイドレール14a,14bは、釣合おもり12の昇降を案内する。
かご10には、振動測定部15が設けられている。振動測定部15は、巻上機モータ6が回転したときのかご10の上下方向の振動の振動波形を測定する。振動波形は、変位、速度、又は加速度のいずれで測定してもよい。
図2は、図1の制御装置4を示すブロック図である。制御装置4は、機能ブロックとして、駆動制御部21、記憶部22、状態算出部23、及び状態判定部24を有している。
駆動制御部21は、巻上機モータ6が出力する駆動トルクを制御することで、かご10の運転を制御する。
記憶部22は、巻上機3を制御するための制御情報を記憶する。制御情報には、通常運転時及び診断運転時におけるかご速度に関する情報が含まれている。また、記憶部22は、エレベータ装置の特性情報を記憶する。
特性情報には、エレベータ装置の振動系の挙動に関する情報、即ち振動系の振動特性に関する情報である振動特性情報が含まれている。エレベータ装置の振動系は、懸架体8、かご10及び釣合おもり12を含んでいる。
振動特性情報には、かご10の質量、釣合おもり12の質量、綱車5の慣性質量、そらせ車7の慣性質量、懸架体8の剛性、懸架体8の減衰係数、かご側ばね9のばね定数、釣合おもり側ばね11のばね定数等が含まれている。
状態算出部23は、記憶部22により記憶されている振動特性情報と、振動測定部15により測定された振動波形とを処理する。また、状態算出部23は、巻上機モータ6の回転速度と、振動測定部15により測定された振動波形とに基づいて、振動波形の周波数成分を算出する。
また、状態算出部23は、算出された周波数成分に基づいて、検査対象の滑車の摩耗状態としての偏摩耗振動成分を算出する。また、状態算出部23は、偏摩耗振動成分及び振動特性情報に基づいて、滑車の摩耗状態としての偏摩耗量を算出する。
状態判定部24は、状態算出部23により算出された滑車の摩耗状態に基づいて、滑車の状態、即ち滑車の健全性を判定する。
図3は、図1のエレベータ装置の滑車の形状を模式的に示す説明図である。図3において、実線Aは、偏摩耗滑車形状を示している。また、破線Bは、初期滑車形状を示している。また、1点鎖線Cは、平均摩耗滑車形状を示している。
偏摩耗滑車形状Aは、周方向に不均一に摩耗した滑車の形状を示しており、極座標で(r1,θ)と表している。初期滑車形状Bは、摩耗が進行する前の新品の理想的な真円の形状を示しており、極座標で(r0,θ)と表している。平均摩耗滑車形状Cは、全周で均一に摩耗した形状を示しており、極座標で(r1',θ)と表している。
ここで、平均摩耗滑車形状Cの平均摩耗量は、平均摩耗滑車形状Cの摩耗量を周方向に足し合わせた合計値と、偏摩耗滑車形状Aの摩耗量を周方向に足し合わせた合計値とが等しくなるように定められている。また、r0及びr1'は、角度θによらず一定の値である。
滑車の平均摩耗量W0は下式(1)で表され、滑車の偏摩耗量W(θ)は下式(2)で表される。
0=r0−r1' ・・・(1)
W(θ)=r1'−r1(θ) ・・・(2)
なお、実際の新品の滑車の形状は、製作公差、及び据付時の芯ずれにより、回転中心に対して真円ではない。この形状を偏摩耗滑車形状Aとすると、初期の回転中心に対するずれ量も偏摩耗量W(θ)と同様に表現できる。
偏摩耗量W(θ)は、滑車の1回転周期の正弦波形状とはなっておらず、1回転周期の正弦波形状に加えて、正の整数n倍の周波数成分を含む。この偏摩耗量の周波数成分Wn(θ)は、下式(3)で表せる。
n(θ)=Ancos(n(θ−Δθn)) ・・・(3)
ここで、AnはWn(θ)の振幅、ΔθnはWn(θ)の位相ずれである。このWn(θ)を足し合わせることでW(θ)を表現することができ、下式(4)のように表せる。
Figure 2020213090
n(θ)をそれぞれ取得して足し合わせることでW(θ)を算出する場合、nは1から正の整数Nまでになる。Nが大きい程、より詳細な形状を算出することができるが、計算負荷が大きくなる。一方で、Nが小さい程、形状の算出誤差が大きくなるが、計算負荷が小さくなる。例えば、滑車の全周の大まかな摩耗分布を知りたい場合、Nを4とすれば、小さい計算負荷で摩耗状態を算出することができる。
図4は、図1のエレベータ装置の滑車の偏摩耗量の一例を示す説明図である。図4では、偏摩耗量W(θ)が3倍の成分まで含む場合について示している。また、図4では、W(θ)に加えて、Wn(θ)の1倍成分W1(θ)、2倍成分W2(θ)、及び3倍成分W3(θ)についても示している。そして、W1(θ)、W2(θ)、及びW3(θ)の和がW(θ)となっている。
図5は、図1のエレベータ装置における滑車の摩耗状態の診断動作を示すフローチャートである。このフローチャートには、以下のようなステップS101からステップS106までが含まれている。
ステップS101:巻上機モータ6を設定速度で回転させ、振動測定部15で振動波形を測定するプロセス。
ステップS102:測定した振動波形を処理して、偏摩耗振動成分を算出するプロセス。
ステップS103:算出された偏摩耗振動成分を処理して、滑車の偏摩耗量を算出するプロセス。
ステップS104:算出された偏摩耗量の振幅と閾値とを比較するプロセス。
ステップS105:滑車が正常であると判定するプロセス。
ステップS106:滑車の交換が必要であると判定するプロセス。
ステップS101において、駆動制御部21は、巻上機モータ6を設定速度で回転させる。また、振動測定部12は、かご6の上下方向の振動波形x(t)を測定する。このとき、駆動制御部21は、例えば、かご10を最下階から最上階まで移動させる。そして、振動測定部15は、加減速している区間を除いた一定速度の区間で、振動波形x(t)を測定する。
振動波形x(t)の測定時のかご10の速度は、0よりも大きく上限速度以下の範囲で任意に定めることができる。また、かご10の走行方向は、上方向でも下方向でもよい。
また、振動波形x(t)の測定時には、かご10の積載量を0としておくことが好ましい。積載量を0以外として測定を実施する場合は、記憶部22が記憶したかご10の質量の値を、かご10のみの質量に積載量を加えた値としておく必要がある。
振動測定部15で測定された振動波形は、状態算出部23に送られる。
ステップS102において、状態算出部23は、振動波形の周波数成分F(ω)のうち、検査対象の滑車の回転に起因する成分である偏摩耗振動成分を算出する。振動波形の周波数成分F(ω)は、下式(5)で表される。
Figure 2020213090
ここで、ωは角周波数、Tは測定時間、jは虚数単位である。F(ω)は、複素数である。また、F(ω)の絶対値は、角周波数ωの正弦波振動成分の振幅を表している。また、F(ω)の偏角は、角周波数ωの正弦波振動成分の位相ずれを表している。
滑車が回転すると、滑車の偏摩耗量W(θ)によって、懸架体8が軸方向に揺すられ、懸架体8に発生した振動がかご10に伝搬する。W(θ)は、偏摩耗量の複数の周波数成分Wn(θ)を足し合わせた和であるため、検査対象の滑車の回転による振動は、検査対象の滑車の角周波数ωaのn倍の周波数成分からなる。従って、振動波形の周波数成分F(ω)のうち、ωがnωaとなる成分が偏摩耗振動成分F(nωa)である。そして、ωaは、下式(6)で表される。
ωa=2V/Da ・・・(6)
ここで、Vは懸架体8の送り速度、Daは検査対象の滑車の直径である。懸架体8の送り速度Vは、巻上機モータ6の回転速度と綱車5とから定まる。また、Vはかご10の速度と等しいため、かご10の速度を測定して調節することもできる。また直径Daは、検査対象の滑車の公称径から平均摩耗量の2倍の値分小さくなっている。
以上のように、状態算出部23は、振動波形x(t)から式(5)を用いて偏摩耗振動成分F(nωa)を算出する。
ステップS103において、状態算出部23は、偏摩耗振動成分F(nωa)を処理して、検査対象の滑車の偏摩耗量Wa(θ)を算出する。
検査対象の滑車の偏摩耗量Wan(θ)による加振が、懸架体8を通じてかご10に伝達されたものが、偏摩耗振動成分F(nωa)である。従って、偏摩耗量Wan(θ)による加振に対する振動測定部15での測定値の周波数伝達関数をG(jωa)とすると、角周波数nωaの値であるG(jnωa)により、Wan(θ)の振幅Aanは、下記の式(7)で表せる。また、位相ずれΔθanは、下記の式(8)で表せる。
an=|F(nωa)/G(jnωa)| ・・・(7)
Δθan=−arg(F(nωa)/G(jnωa)) ・・・(8)
以上のように、状態算出部23は、F(nωa)及びG(jnωa)に基づいて、式(7)及び式(8)により、検査対象の滑車の偏摩耗量Wa(θ)のn倍成分Wan(θ)の振幅Aanと位相ずれΔθanとを算出する。そして、状態算出部23は、振幅Aan及び位相ずれΔθanに基づいて、式(3)により、偏摩耗量Wan(θ)を算出する。さらに、状態算出部23は、偏摩耗量Wan(θ)に基づいて、(4)により、偏摩耗量Wa(θ)を算出する。
ここで、周波数伝達関数の角周波数nωaの値G(jnωa)については、記憶部22が記憶した振動特性情報に基づいて、状態算出部23が算出する。
例えば、状態算出部23では、エレベータ装置の振動系が、複数のばね、質量、及びダンパが接続された懸架体8の軸方向の変位に関するモデルに置き換えられている。そして、状態算出部23は、検査対象の滑車の回転による加振を入力とし、振動測定部15で測定される振動を出力とした周波数伝達関数の角周波数nωaの値G(jnωa)を算出する。
また、状態算出部23は、予め計算され記憶部22に記憶されたG(jnωa)を用いることもできる。この場合、記憶部22は、エレベータ装置の振動系をモデル化して算出されたG(jnωa)を記憶してもよい。また、滑車にアクチュエータを取り付けて振動を発生させて、そのときのかご10の振動を実測した結果から算出されたG(jnωa)を記憶部22が記憶してもよい。振動を実測する場合は、エレベータ装置の据付時等に測定を実施しておく必要がある。
ステップS104において、状態判定部24は、状態算出部23が算出した偏摩耗量の振幅と、記憶部22が記憶した閾値とを比較する。偏摩耗量の振幅は、検査対象の滑車の半径の最大値と最小値との差に等しいため、滑車の真円度を表す。
閾値は、例えば、滑車製作時の真円度の最大許容値の2倍と定めればよい。また、偏摩耗量の振幅と閾値とを比較するのではなく、偏摩耗量の成分Wan(θ)のそれぞれに対して閾値を設け、成分Wan(θ)のそれぞれと対応する閾値とを比較し判定してもよい。
偏摩耗量の振幅が閾値よりも小さい場合、状態判定部24は、ステップS105において、滑車が正常であると判定する。また、偏摩耗量が閾値以上である場合、状態判定部24は、ステップS106において、滑車の交換が必要であると判定する。
図6は、図1のエレベータ装置における滑車の偏摩耗振動成分の算出結果の一例を示す説明図である。また、図6では、検査対象の滑車を綱車5及びそらせ車7として、綱車5及びそらせ車7の偏摩耗量がどちらも2倍の成分まで含んでいる例を示している。
また、図6では、綱車5の回転角周波数をωb、そらせ車7の回転周波数をωcとしている。また、図6では、振動波形の周波数成分F(ω)に加えて、偏摩耗振動成分F(nωb)及びF(nωc)について振幅を示している。
F(ω)が偏摩耗振動成分以外の成分を持つのは、以下の2つの理由のためである。1つ目の理由は、測定波形x(t)に、走行中のかごガイドレール13a,13b及び釣合おもりガイドレール14a,14bによる振動、及び振動測定部15のノイズが含まれているためである。2つ目の理由は、偏摩耗振動成分のスペクトル漏れが表れるためである。
偏摩耗振動成分とその他の成分とが区別できないことは、偏摩耗振動成分が誤差と区別できないことを意味する。よって、ステップS103において、Wan(θ)を足し合わせてWa(θ)を求める際に、その他の成分と区別できない成分を0とすれば、誤差の蓄積を防ぐことができる。例えば、偏摩耗振動成分のうち、振幅がその他の成分の振幅の最大値以下である成分を0とすればよい。
偏摩耗量を高精度に測定したい場合は、偏摩耗振動成分以外の成分を低減する必要がある。例えば、走行中のかごガイドレール13a,13b及び釣合おもりガイドレール14a,14bによる振動を低減してから測定すればよい。
以上のように、本実施の形態1におけるエレベータ装置では、巻上機モータ6の回転速度と、振動測定部15により測定された振動波形とに基づいて、振動波形の周波数成分が算出される。また、算出された周波数成分に基づいて、滑車の摩耗状態が算出される。このため、滑車の偏摩耗の状態を容易に測定することができる。
また、状態算出部23は、周波数成分に基づいて偏摩耗振動成分を算出し、偏摩耗振動成分に基づいて滑車の摩耗状態を算出する。このため、滑車の偏摩耗の状態をより正確に測定することができる。
また、記憶部22は、エレベータ装置の振動系の挙動に関する振動特性情報を記憶している。このため、滑車の偏摩耗の状態をより正確に測定することができる。
また、状態算出部23は、偏摩耗振動成分及び振動特性情報に基づいて、滑車の摩耗状態として偏摩耗量を算出する。これにより、滑車の偏摩耗の状態をより正確に測定することができる。
また、状態判定部24は、状態算出部23で算出された滑車の摩耗状態に基づいて、滑車の健全性を判定する。このため、滑車の健全性を容易に把握することができる
また、本実施の形態1の滑車の摩耗診断方法は、巻上機モータ6を回転させ、滑車の回転により生じた振動の振動波形を測定するステップ、巻上機モータ6の回転速度と振動波形とに基づいて、振動波形の周波数成分を算出するステップ、周波数成分に基づいて、滑車の摩耗状態を算出するステップ、及び滑車の摩耗状態に基づいて、滑車の健全性を診断するステップを含む。このため、滑車の偏摩耗の状態を容易に測定することができる。また、滑車の健全性を容易に診断することができる。
また、滑車の摩耗状態を算出するステップでは、振動特性情報を用いる。このため、滑車の偏摩耗の状態をより正確に測定することができる。
なお、G(jnωa)の絶対値が大きい程、F(nωa)の振幅も大きく測定される。よって、G(jnωa)の絶対値が大きくなるように巻上機モータ6の回転速度を定めると、滑車の偏摩耗量の成分Wan(θ)を精度良く測定することができる。
また、周波数伝達関数G(jωa)は、かご10の位置によって変化するため、振動波形を測定した範囲の中間の位置で算出すると良い。但し、滑車の回転周波数が高く、高次の振動モードとなる場合、かご10の位置によるG(jωa)の変化が大きくなり、偏摩耗量の算出精度が小さくなる。従って、低い回転周波数となるように調節すると良い。
振動測定部15は、滑車の回転周波数とエレベータ装置の固有周波数とに基づいて算出した回転速度で巻上機モータ6が回転したときに、振動波形を測定することが好ましい。例えば、角周波数nωaがエレベータ装置の一次の固有振動の角周波数となるように、懸架体8の送り速度Vを調節する。これにより、G(jnωa)の絶対値は大きくなり、かご10の位置によるG(jnωa)の変化は高次の振動モードとなる場合よりも小さくなる。このため、精度良く偏摩耗量を測定することができる。
ここで、図7は、2:1ローピング方式の機械室レスエレベータを示す構成図である。図7の構成では、機械室2がなく、全ての機器が昇降路1に配置されている。巻上機3は、昇降路1の下部に設置されている。懸架体8の第1の端部は、かご側ばね9を介して、昇降路1の上部に接続されている。懸架体8の第2の端部は、釣合おもり側ばね11を介して昇降路1の上部に接続されている。
かご10の下部には、滑車としての一対のかご吊り車16a,16bが設けられている。釣合おもり12の上部には、滑車としての釣合おもり吊り車17が設けられている。昇降路1の上部には、滑車としての第1の返し車18と、滑車としての第2の返し車19が設けられている。
懸架体8は、第1の端部側から順に、かご吊り車16a、かご吊り車16b、第1の返し車18、綱車5、第2の返し車19、及び釣合おもり吊り車17に巻き掛けられている。
このような機械室レスエレベータであっても、また、2:1ローピング方式のエレベータ装置であっても、上記と同様に滑車の摩耗状態を測定し判定することができる。
但し、かご吊り車16a,16b及び釣合おもり吊り車17は動滑車であるため、懸架体8の送り速度の半分の速度で回転する。このような動滑車の角周波数ωdは、直径DdとVとから下式(9)で表される。このため、動滑車に対して診断する場合は、式(9)の角周波数を用いればよい。
ωd=V/Dd ・・・(9)
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2について説明する。本実施の形態2では、振動波形を測定する前に、記憶部22が記憶したエレベータ装置の振動特性情報が更新される。
図8は、この発明の実施の形態2によるエレベータ装置を示す構成図である。かご10とかご側ばね9との間には、かご側張力測定部31が設けられている。かご側張力測定部31は、懸架体8の張力をかご10側で測定する。
釣合おもり12と釣合おもり側ばね11との間には、釣合おもり側張力測定部32が設けられている。釣合おもり側張力測定部32は、懸架体8の張力を釣合おもり12側で測定する。
かご10には、加振部33が設けられている。加振部33は、かご10に上下方向の振動を加える。これにより、加振部33は、エレベータ装置の振動系に振動を加える。加振部33としては、例えばアクチュエータが用いられる。他の構成は、実施の形態1と同様である。
図9は、図8のエレベータ装置における滑車の摩耗状態の診断動作を示すフローチャートである。このフローチャートには、図5に示したステップS101〜ステップS106に加えて、ステップS101の前に、以下のようなステップS201が含まれている。
ステップS201:振動特性を測定し、更新するプロセス。
エレベータ装置の振動特性は、機器の保守、機器の調整、部品の経年的な劣化、部品の新品への交換等により変化する。また、かご10の質量、釣合おもり12の質量、懸架体8の剛性、及び懸架体8の減衰係数は、周波数伝達関数に与える影響が大きい。このため、実施の形態2では、これらを測定して、記憶部22が記憶している振動特性情報を更新する。
ステップS201において、かご10が停止しているか、駆動制御部21がかご10を一定速度で走行させているとき、かご側張力測定部31は、かご10側の懸架体8の張力を測定する。また、釣合おもり側張力測定部32は、釣合おもり12側の懸架体8の張力を測定する。また、振動測定部15は、加振部33が与えた加振振動を測定する。
状態算出部23は、かご10側の懸架体8の張力に基づいて、かご10の質量を算出する。また、状態算出部23は、釣合おもり12側の懸架体8の張力に基づいて、釣合おもり12の質量を算出する。
また、状態算出部23は、振動測定部15で測定された加振振動に基づいて、懸架体8の剛性及び懸架体8の減衰係数を算出する。例えば、懸架体8の剛性及び懸架体8の減衰係数は、かご10に加振振動として衝撃振動を与え、衝撃振動が減衰する波形から算出できる。そして、記憶部22は、状態算出部23で算出された振動特性に基づいて、振動特性情報を更新して記憶する。
ステップS101において、かご10への積載量は、ステップS201でかご10側の懸架体8の張力を測定したときの積載量と同じ値で測定を実施する。
ステップS102からステップS106については、図5について説明した内容と同様である。
このようなエレベータ装置及び滑車の摩耗診断方法では、状態算出部23は、かご側張力測定部31及び釣合おもり側張力測定部32により測定された張力に基づいて、振動特性を算出する。そして、記憶部22は、振動特性情報を更新して記憶する。このため、滑車の摩耗状態を精度良く測定することができる。
また、振動測定部15は、加振部33によって生じた振動を測定する。また、状態算出部23は、加振部33によって生じた振動の測定値に基づいて、振動特性を算出する。そして、記憶部22は、振動特性情報を更新して記憶する。このため、滑車の摩耗状態を精度良く測定することができる。
なお、振動測定部15を設置する代わりに、かご側張力測定部31又は釣合おもり側張力測定部32により振動を測定してもよい。即ち、かご側張力測定部31又は釣合おもり側張力測定部32を振動測定部として利用してもよい。
また、加振部33を設置する代わりに、巻上機モータ6により振動系に振動を加えてもよい。また、走行中のかご10を駆動制御部21により急停止させて、振動系に振動を加えてもよい。即ち、巻上機モータ6又は駆動制御部21を加振部として利用してもよい。
また、作業者により振動系に衝撃振動を加えてもよい。
また、振動特性情報のうち、かご10の質量、釣合おもり12の質量、懸架体8の剛性、及び懸架体8の減衰係数の特性と比較して、その他の特性は、周波数伝達関数に与える影響が小さい。しかし、その他の特性も振動特性情報の一部として測定し、その他の特性も加えた振動特性情報を記憶部22が更新して記憶してもよい。
また、実施の形態1、2について、振動測定部15は、検査対象の滑車の回転により生じた振動の振動波形を測定できる場所であれば、任意の場所に設置することができ、必ずしもかご10に設置しなくてもよい。
また、振動測定部は、巻上機モータ6のトルク電流に基づいて、振動系の振動を測定してもよい。
実施の形態3.
次に、この発明の実施の形態3について説明する。実施の形態1、2では、偏摩耗量の振幅と閾値とを比較して、滑車の摩耗状態を判定した。これに対して、本実施の形態3の状態判定部24は、かご10で測定した振動波形の偏摩耗振動成分と閾値とを比較する。そして、状態判定部24は、滑車の偏摩耗によりかご10が振動しているかどうかを判定することで、滑車の健全性として、滑車の交換の要否を判定する。
図10は、この発明の実施の形態3によるエレベータ装置における滑車の摩耗状態の診断動作を示すフローチャートである。このフローチャートでは、図9のステップS103が削除されている。また、図9のステップS104の代わりに、以下のようなステップS301が含まれている。
ステップS301:算出された偏摩耗振動成分と閾値とを比較するプロセス。
ステップS201は、実施の形態2で説明したように、測定を高精度化するためのステップであり、省略することもできる。ステップS201を省略する場合、振動特性情報が更新されないため、予め記憶部22が記憶している振動特性情報が用いられる。
ステップS102において、状態算出部23は、振動測定部15で測定された振動波形x(t)と式(5)とを用いて、偏摩耗振動成分F(nωa)を算出する。
ステップS301において、状態判定部24は、状態算出部23により算出された偏摩耗振動成分と閾値とを比較する。
検査対象の滑車によって、かご10は、偏摩耗振動成分F(nωa)の和の振幅で縦方向に振動している。よって、状態判定部24では、偏摩耗振動成分F(nωa)の和の振幅と、予め設定した閾値とが比較される。
閾値は、許容されるかご10の振動の振幅の上限値から定めるとよい。例えば、振幅の上限値と、滑車が偏摩耗していないときにも発生する他の振動による振幅との差を閾値と定めればよい。
また、偏摩耗振動成分F(nωa)の和の振幅と閾値とを比較するのではなく、偏摩耗振動成分F(nωa)の振幅のそれぞれに対して閾値を設け、偏摩耗振動成分F(nωa)の振幅のそれぞれと、対応する閾値とを比較して判定してもよい。
偏摩耗振動成分の和の振幅が閾値よりも小さい場合は、ステップS105に進み、滑車が正常であると判定する。偏摩耗振動成分の和の振幅が閾値以上である場合は、ステップS106に進み、滑車は偏摩耗によりかご10を大きく振動させているため、滑車の交換が必要であると判定する。
他の構成及び診断方法は、実施の形態1又は2と同様である。
このようなエレベータ装置及び滑車の摩耗診断方法では、算出した偏摩耗振動成分の和の振幅と閾値とを比較することによって、滑車の偏摩耗によりかご10が振動しているか否かを判定することができる。また、偏摩耗量を算出する必要がないため、滑車の摩耗状態を容易に測定し、健全性を容易に判定することができる。
実施の形態4.
次に、この発明の実施の形態4について説明する。エレベータ装置の振動特性は、かご10の積載量の変化、エレベータ装置の部品の経年劣化、部品交換等により変化する。本実施の形態4では、振動特性が変化した後の偏摩耗振動成分を、振動特性が変化する前の状態で予測する。そして、振動特性が変化する前に、振動特性が変化した後の滑車の摩耗状態を推定し、振動特性が変化した後の滑車の健全性を判定する。
実施の形態4の記憶部22は、滑車の摩耗状態を算出するときの振動特性情報である基本振動特性情報と、振動系の振動特性が変化した後の振動特性情報である予測振動特性情報とを記憶する。
例えば、かご10への積載量が0の状態で振動特性を測定し、積載量が上限値の状態における振動特性を予測する場合、記憶部22は、予測する状態のかご10の質量の値として、かご10の質量に積載量の上限値を加えた値を記憶する。この場合、かご10に錘を積むことなく、積載量が上限値となった場合について、滑車の摩耗状態を推定し健全性を判定できる。
また、懸架体8の剛性及び懸架体8の減衰係数が経年劣化又は交換により変化した状態における振動特性を予測する場合、記憶部22は、予測する状態の懸架体8の剛性及び懸架体8の減衰係数の値を記憶する。この場合、懸架体8が経年劣化したり、交換されたりした場合について、滑車の摩耗状態を事前に推定し健全性を判定できる。
状態算出部23は、振動特性が変化する前の偏摩耗振動成分である測定偏摩耗振動成分、基本振動特性情報、及び予測振動特性情報に基づいて、振動特性が変化した後の偏摩耗振動成分である予測偏摩耗振動成分を算出する。
図11は、この発明の実施の形態4によるエレベータ装置における滑車の摩耗状態の診断動作を示すフローチャートである。このフローチャートには、図10のステップS301の代わりに、以下のようなステップS401及びステップS402が含まれている。
ステップS401:予測偏摩耗振動成分を算出するプロセス。
ステップS402:算出した予測偏摩耗振動成分と閾値とを比較するプロセス。
ステップS201は、実施の形態2で説明したように、測定を高精度化するためのステップであり、省略することもできる。ステップS201を省略する場合、振動特性情報が更新されないため、予め記憶部22が記憶している振動特性情報が基本振動特性情報として用いられる。
ステップS401において、状態算出部23は、記憶部22が記憶した基本振動特性情報から、振動特性が変化する前の周波数伝達関数G(jωa)を算出する。また、状態算出部23は、記憶部22が記憶した予測振動特性情報から、振動特性が変化した後の周波数伝達関数G'(jωa)を算出する。
そして、状態算出部23は、測定偏摩耗振動成分F(nωa)、G(jnωa)、及びG'(jnωa)により、予測偏摩耗振動成分F'(nωa)を算出する。F'(nωa)は、下式(10)で表される。
F'(nωa)=(F(nωa)/G(jnωa))×G'(jnωa) ・・・(10)
ステップS402において、状態判定部24は、状態算出部23で算出した予測偏摩耗振動成分F'(nωa)の和の振幅と、実施の形態3で説明した閾値とを比較する。そして、予測偏摩耗振動成分の和の振幅が閾値よりも小さい場合は、ステップS105に進み、滑車が正常であると判定する。
また、予測偏摩耗振動成分の和の振幅が閾値以上である場合は、ステップS106に進む。ステップS106において、状態判定部24は、振動特性が変化した後に滑車は偏摩耗によりかご10を大きく振動させると判定する。このため、ステップS106において、状態判定部24は、滑車の交換が必要であると判定する。
他の構成及び診断方法は、実施の形態1、2又は3と同様である。
このようなエレベータ装置及び滑車の摩耗診断方法では、振動特性の変化が予想される場合に、振動特性の変化後の滑車の摩耗状態を予測し、摩耗状態の判定に活用することができる。
また、滑車の偏摩耗により既にかご10が振動している場合に、エレベータ装置の振動系の振動特性を変えることで、かご10の振動を低減できるかどうかを予測することもできる。
例えば、予測する状態におけるかご10の質量の値を、かご10にデッドウエイトを積んだ状態における質量として、予測偏摩耗振動成分F'(nωa)を算出する。その結果、予測偏摩耗振動成分F'(nωa)が閾値よりも小さければ、かご10にデッドウエイトを積むことにより、かご10の振動を低減できると判断できる。
ここで、必要最小限のデッドウエイトの質量を得るには、予測する状態におけるかご10の質量の値を徐々に増やして、判定を繰り返せばよい。この場合、予測する状態におけるかご10の質量の値を増やす度に測定を実施してもよいが、ステップS401以降の動作を繰り返し実行してもよい。
また、実施の形態1、2、3、4、及び以下の実施の形態では、検査対象の滑車を2つ以上とした場合に、2つ以上の滑車の直径が等しいと、それらの滑車を区別することができない。このため、滑車の交換が必要と判定されると、直径の等しい全ての滑車の交換が必要になる。これに対して、エレベータ装置に設置される全ての滑車の直径をそれぞれ異なる値とすれば、全ての滑車の摩耗状態を個別に測定することができる。
実施の形態5.
次に、この発明の実施の形態5について説明する。本実施の形態5では、定格速度で測定したときの偏摩耗振動成分の和の振幅が閾値以上である場合に、定格速度を別の速度に変更して偏摩耗によるかご10の振動を低減する。
このため、本実施の形態5では、振動波形x(t)を測定するときの速度が定格速度Vcとなるように、巻上機モータ6の回転速度を定める。即ち、振動測定部15は、通常運転時の定格速度で巻上機モータ6が回転したときに振動波形を測定する。
状態算出部23は、偏摩耗振動成分と振動特性情報とに基づいて、定格速度を変更する。
図12は、この発明の実施の形態5によるエレベータ装置における滑車の摩耗状態の診断動作を示すフローチャートである。このフローチャートには、図10のステップS106の代わりに、以下のようなステップS501及びステップS502が含まれている。
ステップS501:偏摩耗振動成分の和が閾値以下となる速度を算出するプロセス。
ステップS502:定格速度を変更するプロセス。
ステップS501において、偏摩耗振動成分の和の振幅が閾値よりも小さくなる速度V'を算出する。定格速度を速度Vcから別の速度Vc2に変更すると、滑車の角周波数が変わる。角周波数がωacからωac2に変わったとすると、速度Vcにおける偏摩耗振動成分はF(nωac)、速度Vc2に変更した場合の偏摩耗振動成分はF(nωac2)である。
F(nωac2)は、F(nωac)、G(jnωac)及びG(jnωac2)により、下式(11)で表される。
F(nωac2)=(F(nωac)/G(jnωac))×G(jnωac2) ・・・(11)
F(nωac2)の和の振幅が閾値よりも小さくなる速度Vc2をV'とする。例えば、Vc2をVcから徐々に小さくしていき、F(nωac2)の和の振幅が閾値よりも小さくなったときのVc2をV'とすればよい。
ステップS502において、状態算出部23は、定格速度をV'に変更する。
他の構成及び診断方法は、実施の形態1、2、3又は4と同様である。
このようなエレベータ装置及び滑車の摩耗診断方法では、状態算出部23は、偏摩耗振動成分と振動特性情報とに基づいて、定格速度を変更する。このため、滑車の偏摩耗が大きくなっても、滑車を交換せずに、滑車の偏摩耗によるかご10の振動を抑制することができる。
なお、実施の形態4のように予測偏摩耗振動成分を算出する場合、状態算出部は、予測偏摩耗振動成分と予測振動特性とに基づいて、定格速度を変更してもよい。これにより、振動系の振動特性が変化した後に滑車の偏摩耗によるかご10の振動が大きくなることが予測される場合にも、滑車を交換せずに、かご10振動を抑制することができる
実施の形態6.
次に、この発明の実施の形態6について説明する。本実施の形態6では、懸架体8の送り速度と振動波形とに基づいて、滑車の平均摩耗量を算出する。即ち、実施の形態6の状態算出部23は、振動波形の周波数成分のピークの周波数に基づいて、滑車の直径を算出し、直径に基づいて、滑車の平均摩耗量を算出する。
上記のように、滑車の形状は、製作公差、及び据付時の芯ずれにより、回転中心に対して真円ではない。このため、振動測定部15で測定された振動波形x(t)から算出した周波数成分F(ω)のピークの周波数ωを、滑車の角周波数ωaとして得ることができる。
複数ピークがある場合は、滑車が公称径であるときの周波数ωに最も近いピークを選択することで算出することができる。例えば、図6に示した|F(ωb)|から、綱車5の角周波数ωbを算出でき、|F(ωc)|からそらせ車7の角周波数ωcを算出できる。
滑車の直径は、公称径D0から平均摩耗量W0の2倍の値分小さくなっている。よって、滑車が静滑車である場合は、式(6)を用いることで、平均摩耗量W0を下式(12)で算出することができる。また、滑車が動滑車である場合は、式(9)を用いることで、平均摩耗量W0を下式(13)で算出することができる。
0=D0/2−V/ωa ・・・(12)
0=D0/2−V/2ωa ・・・(13)
他の構成及び診断方法は、実施の形態1、2、3、4又は5と同様である。
このようなエレベータ装置及び滑車の摩耗診断方法では、懸架体8の送り速度と振動波形とに基づいて、滑車の偏摩耗状態を診断する場合と同じ構成で、平均摩耗量を算出することができる。
実施の形態7.
次に、図13は、この発明の実施の形態7におけるエレベータ装置の要部を示すブロック図である。実施の形態7の制御装置4は、機能ブロックとして、駆動制御部21、記憶部22、状態算出部23、及び状態判定部24に加えて、遠隔診断制御部25を有している。
遠隔診断制御部25は、情報センタ41と通信可能になっている。情報センタ41は、エレベータ装置に対して遠隔地に設けられている。また、情報センタ41は、診断指令と、振動特性情報の更新データとを遠隔診断制御部25に送信する。また、情報センタ41は、状態判定部24における判定結果を、遠隔診断制御部25から受信し収集する。
遠隔診断制御部25は、情報センタ41からの診断指令に応じて、駆動制御部21に駆動指令を出力し、振動測定部15に測定指令を出力する。また、遠隔診断制御部25は、情報センタ41からの更新データを記憶部22に送る。記憶部22は、更新データに基づいて、振動特性情報を更新する。
また、遠隔診断制御部25は、診断終了後に状態判定部24から判定結果を受け、情報センタ41に対して判定結果を送信する。
図14は、この発明の実施の形態7によるエレベータ装置における滑車の摩耗状態の遠隔診断動作を示すフローチャートである。このフローチャートには、以下のようなステップS701からステップS704までが含まれている。
ステップS701:情報センタ41から診断指令を出力するプロセス。
ステップS702:記憶部22が記憶している振動特性情報を更新するプロセス。
ステップS703:診断を実施するプロセス。
ステップS704:判定結果を情報センタ41に出力するプロセス。
ステップS701において、情報センタ41は、遠隔診断作業者による操作入力により、滑車の摩耗状態の診断を行う診断指令と、振動特性情報の更新データとを、遠隔診断制御部25に対して出力する。
ステップS702において、遠隔診断制御部25は、記憶部22が記憶している振動特性情報を、情報センタ41から受け取った更新データに基づいて更新する。
ステップS703において、遠隔診断制御部25は、駆動制御部21に対して駆動指令を出力し、振動測定部15に対して測定指令を出力することで、診断を開始させる。そして、遠隔診断制御部25は、状態算出部23で処理された結果に基づいて状態判定部24が出力した判定結果を収取する。
ステップS704において、遠隔診断制御部25は、情報センタ41に対して、状態判定部24から収集した判定結果を出力する。
他の構成及び診断方法は、実施の形態1、2、3、4、5又は6と同様である。
このようなエレベータ装置及び滑車の摩耗診断方法では、遠隔地からの入力に基づいて滑車の摩耗状態の診断を実施し、判定結果を遠隔地で把握することができる。
また、振動特性情報を遠隔地から更新することができる。
なお、状態判定部24は省略してもよい。即ち、状態算出部で算出された状態量を見て、作業者が滑車の健全性を判定してもよい。
また、実施の形態1〜7の制御装置4の各機能は、処理回路によって実現される。図15は、実施の形態1〜7の制御装置4の各機能を実現する処理回路の第1の例を示す構成図である。第1の例の処理回路100は、専用のハードウェアである。
また、処理回路100は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、又はこれらを組み合わせたものが該当する。また、制御装置4の各機能それぞれを個別の処理回路100で実現してもよいし、各機能をまとめて処理回路100で実現してもよい。
また、図16は、実施の形態1〜7の制御装置4の各機能を実現する処理回路の第2の例を示す構成図である。第2の例の処理回路200は、プロセッサ201及びメモリ202を備えている。
処理回路200では、制御装置4の各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、又はソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェア及びファームウェアは、プログラムとして記述され、メモリ202に格納される。プロセッサ201は、メモリ202に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、各機能を実現する。
メモリ202に格納されたプログラムは、上述した各部の手順又は方法をコンピュータに実行させるものであるとも言える。ここで、メモリ202とは、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)等の、不揮発性又は揮発性の半導体メモリである。また、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD等も、メモリ202に該当する。
なお、上述した各部の機能について、一部を専用のハードウェアで実現し、一部をソフトウェア又はファームウェアで実現するようにしてもよい。
このように、処理回路は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はこれらの組み合わせによって、上述した各部の機能を実現することができる。
5 綱車(滑車)、6 巻上機モータ、7 そらせ車(滑車)、8 懸架体、10 かご(昇降体)、12 釣合おもり(昇降体)、15 振動測定部、16a,16b かご吊り車(滑車)、17 釣合おもり吊り車(滑車)、18 第1の返し車(滑車)、19 第2の返し車(滑車)、21 駆動制御部、22 記憶部、23 状態算出部、24 状態判定部、25 遠隔診断制御部、31 かご側張力測定部、32 釣合おもり側張力測定部、33 加振部、41 情報センタ。

Claims (18)

  1. 滑車、
    前記滑車に巻き掛けられている懸架体、
    前記懸架体により吊り下げられている昇降体、
    前記滑車を回転させるとともに、前記昇降体を昇降させる巻上機モータ、
    前記巻上機モータが回転したときの前記滑車の回転により生じた振動の振動波形を測定する振動測定部、及び
    前記巻上機モータの回転速度と、前記振動測定部により測定された前記振動波形とに基づいて、前記振動波形の周波数成分を算出し、算出された前記周波数成分に基づいて、前記滑車の摩耗状態を算出する状態算出部
    を備えているエレベータ装置。
  2. 前記状態算出部は、前記周波数成分に基づいて偏摩耗振動成分を算出する請求項1記載のエレベータ装置。
  3. 前記懸架体及び前記昇降体を含む振動系の振動特性に関する情報である振動特性情報を記憶する記憶部
    をさらに備えている請求項2記載のエレベータ装置。
  4. 前記状態算出部は、前記偏摩耗振動成分及び前記振動特性情報に基づいて、前記滑車の偏摩耗量を算出する請求項3記載のエレベータ装置。
  5. 前記懸架体の張力を測定する張力測定部
    をさらに備え、
    前記状態算出部は、前記張力測定部により測定された張力に基づいて、前記振動系の前記振動特性を算出し、
    前記記憶部は、前記状態算出部により算出された前記振動特性に基づいて、前記振動特性情報を更新して記憶する請求項3又は請求項4に記載のエレベータ装置。
  6. 前記振動系に振動を加える加振部
    をさらに備え、
    前記振動測定部は、前記加振部によって生じた振動を測定し、
    前記状態算出部は、前記加振部によって生じた振動の測定値に基づいて、前記振動系の前記振動特性を算出し、
    前記記憶部は、前記状態算出部により算出された前記振動特性に基づいて、前記振動特性情報を更新して記憶する請求項3から請求項5までのいずれか1項に記載のエレベータ装置。
  7. 前記記憶部は、前記振動系の前記振動特性が変化する前の前記振動特性情報である基本振動特性情報と、前記振動系の前記振動特性が変化した後の前記振動特性情報である予測振動特性情報とを記憶し、
    前記状態算出部は、前記振動系の前記振動特性が変化する前の偏摩耗振動成分である測定偏摩耗振動成分、前記基本振動特性情報、及び前記予測振動特性情報に基づいて、前記振動系の前記振動特性が変化した後の前記偏摩耗振動成分である予測偏摩耗振動成分を算出する請求項3から請求項6までのいずれか1項に記載のエレベータ装置。
  8. 前記振動測定部は、前記滑車の回転周波数と前記エレベータ装置の固有周波数とに基づいて算出した回転速度で前記巻上機モータが回転したときに、前記振動波形を測定する請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載のエレベータ装置。
  9. 前記振動測定部は、通常運転時の定格速度で前記巻上機モータが回転したときに前記振動波形を測定し、
    前記状態算出部は、前記偏摩耗振動成分と前記振動特性情報とに基づいて、前記定格速度を変更する請求項3から請求項6までのいずれか1項に記載のエレベータ装置。
  10. 前記振動測定部は、通常運転時の定格速度で前記巻上機モータが回転したときに前記振動波形を測定し、
    前記状態算出部は、前記予測偏摩耗振動成分と前記予測振動特性情報とに基づいて、前記定格速度を変更する請求項7記載のエレベータ装置。
  11. 前記状態算出部で算出された前記滑車の摩耗状態に基づいて、前記滑車の健全性を判定する状態判定部
    をさらに備えている請求項1から請求項10までのいずれか1項に記載のエレベータ装置。
  12. 前記巻上機モータを制御する駆動制御部、及び
    遠隔地に設置された情報センタからの診断指令に応じて、前記駆動制御部に駆動指令を出力し、前記振動測定部に測定指令を出力し、前記状態判定部から判定結果を受け、前記情報センタに前記判定結果を送信する遠隔診断制御部
    をさらに備えている請求項11記載のエレベータ装置。
  13. 遠隔地に設置された情報センタから前記振動特性情報の更新データを受信する遠隔診断制御部
    をさらに備え、
    前記記憶部は、前記更新データに基づいて前記振動特性情報を更新する請求項3から請求項7までのいずれか1項に記載のエレベータ装置。
  14. 前記状態算出部は、前記振動波形の周波数成分のピークの周波数に基づいて、前記滑車の直径を算出し、前記直径に基づいて、前記滑車の平均摩耗量を算出する請求項1から請求項13までのいずれか1項に記載のエレベータ装置。
  15. 2つ以上の前記滑車が用いられており、
    全ての前記滑車の直径が異なっている請求項1から請求項14までのいずれか1項に記載のエレベータ装置。
  16. 巻上機モータを回転させ、懸架体が巻き掛けられている滑車の回転により生じた振動の振動波形を測定するステップ、
    前記巻上機モータの回転速度と前記振動波形とに基づいて、前記振動波形の周波数成分を算出するステップ、
    前記周波数成分に基づいて、前記滑車の摩耗状態を算出するステップ、及び
    前記滑車の摩耗状態に基づいて、前記滑車の健全性を診断するステップ
    を含むエレベータ装置の滑車の摩耗診断方法。
  17. 前記滑車の摩耗状態を算出するステップでは、前記懸架体及び昇降体を含む振動系の振動特性に関する情報である振動特性情報を用いる請求項16記載のエレベータ装置の滑車の摩耗診断方法。
  18. 前記振動特性情報を更新するステップ
    をさらに含む請求項17記載のエレベータ装置の滑車の摩耗診断方法。
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