JPWO2019240158A1 - 通信システム及び通信方法 - Google Patents

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Abstract

モバイルデータ転送網を利用した端末間の通信において、ユーザが準備すべきLANシステムを不要とする通信システムを提供する。ネットワーク構成装置は、ユーザごとに独立してオープンネットワーク上に構築される閉域網をクラウドLANとして構成する装置である。ネットワーク構成装置は、クラウドLANを利用するユーザに属する複数の端末それぞれに割り当てるクラウドLANにアクセスするためのアクセスポイントを生成する。ユーザ情報管理装置は、複数の端末のうちモバイルデータ転送網を介してクラウドLANにアクセスする接続端末に割り当てられたアクセスポイントを選択し、選択されたアクセスポイントを接続端末に通知する。アドレス管理装置は、接続端末からの要求に応じて接続端末がクラウドLANにアクセスするためのアドレスを払い出す。

Description

(関連出願についての記載)
本発明は、日本国特許出願:特願2018−112590号(2018年06月13日出願)の優先権主張に基づくものであり、同出願の全記載内容は引用をもって本書に組み込み記載されているものとする。
本発明は、通信システム及び通信方法に関する。
モバイル網の地理的カバー率拡大やアクセス帯域の更なる増加により、都市部、過疎地等の地理的条件に関わりなく、スマートフォンに代表されるモバイル端末を活用したビジネスが盛んに行われている。例えば、社外に持ち出したモバイル端末と社内LAN(Local Area Network)を接続する際、通常、インターネット、あるいは閉域網(専用回線)を経由して両者が接続される。
特許文献1は、閉域網を活用してモバイル端末とLANを接続する閉域システムを開示する。図16は、特許文献1に開示されたシステムを説明するための図である。
図16を参照すると、サービスオーダ受付装置92は、特定ユーザからサービスオーダを受けると、当該サービスの収容を閉域データ転送網構成装置93に指示する。閉域データ転送網構成装置93は、モバイル転送システム10と閉域データ転送網95との接続ゲートウェイであるPGW(Packet Data Network Gateway)91−1、91−2に特定ユーザに属するモバイル端末−LAN通信のための通信路を生成する。
なお、本書において、各構成要素の符号を数字とハイフンとの組み合わせにて表記した場合には、当該構成要素をハイフンの左側の数字にて代表するものとする。例えば、PGW91−1、PGW91−2を区別する特段の理由がない場合には、単に「PGW91」と表記する。
閉域データ転送網構成装置93は、PGW91とユーザ(カスタマ)所有のLAN99間の通信路を閉域データ転送網95に設定する。閉域データ転送網構成装置93は、ユーザ情報管理装置94にモバイル端末11がアクセス可能なPGW91を登録する。閉域データ転送網構成装置93は、ユーザ情報管理装置94に、モバイル端末11の識別子と当該モバイル端末11がアクセス可能なPGW91の識別子を対応付けて登録する。
以下、モバイル端末11からLAN99へのデータパケット転送を説明する。
モバイル端末11は、モバイル転送システム10に接続すると、基地局12を介してユーザ情報管理装置94に端末情報(端末を識別するための情報や位置等)を送付する。ユーザ情報管理装置94は、当該端末情報に基づき、モバイル端末11の接続先であるPGW91の情報を基地局12に通知する。基地局12は、当該通知に基づき、モバイル端末11からのデータパケットの転送先をPGW91に設定する。モバイル端末11からのデータパケットは、基地局12によりモバイルデータ転送網13に出力される。
PGW91は、受信したデータパケットをPGW91−LAN99間の通信路(閉域データ転送網構成装置93が閉域データ転送網95に設定した通信路)に出力する。データパケットは、閉域データ転送網95に設定された通信路を経由してLAN99に届けられる。以上のように、モバイル端末11からLAN99へのデータ転送が行われる。
特許第5587512号公報
なお、上記先行技術文献の開示を、本書に引用をもって繰り込むものとする。以下の分析は、本発明者らによってなされたものである。
上記説明した特許文献1に開示された技術は、特定ユーザに属する端末同士がモバイル転送システムを介したパケットの送受信を実現するためには、各端末から送信されるパケットを受け止め、当該パケットを適切な転送先に転送するLANシステムを必要とする。しかし、上記のようなパケットの集約、パケットの転送(スイッチ動作)を行うようなLANシステムの構築にはコストが必要であり、容易にモバイル端末間の通信を実現できない。
本発明は、モバイルデータ転送網を利用した端末間の通信において、ユーザが準備すべきLANシステムを不要とすることに寄与する通信システム及び通信方法を提供することを主たる目的とする。
本発明乃至開示の第1の視点によれば、ユーザごとに独立してオープンネットワーク上に構築される閉域網をクラウドLAN(Local Area Network)として構成する装置であって、前記クラウドLANを利用するユーザに属する複数の端末それぞれに割り当てる前記クラウドLANにアクセスするためのアクセスポイントを生成する、ネットワーク構成装置を含む通信システムが提供される。この通信システムは、さらに、前記複数の端末のうちモバイルデータ転送網を介して前記クラウドLANにアクセスする接続端末に割り当てられた前記アクセスポイントを選択し、前記選択されたアクセスポイントを前記接続端末に通知する、ユーザ情報管理装置を含む。この通信システムは、さらに、前記接続端末からの要求に応じて前記接続端末が前記クラウドLANにアクセスするためのアドレスを払い出す、アドレス管理装置を含む。
本発明乃至開示の第2の視点によれば、ユーザごとに独立してオープンネットワーク上に構築される閉域網をクラウドLAN(Local Area Network)として構成する装置であって、前記クラウドLANを利用するユーザに属する複数の端末それぞれに割り当てる前記クラウドLANにアクセスするためのアクセスポイントを生成するステップと、前記複数の端末のうちモバイルデータ転送網を介して前記クラウドLANにアクセスする接続端末に割り当てられた前記アクセスポイントを選択し、前記選択されたアクセスポイントを前記接続端末に通知するステップと、前記接続端末からの要求に応じて前記接続端末が前記クラウドLANにアクセスするためのアドレスを払い出すステップと、を含む、通信方法が提供される。
本発明乃至開示の各視点によれば、モバイルデータ転送網を利用した端末間の通信において、ユーザが準備すべきLANシステムを不要とすることに寄与する通信システム及び通信方法が、提供される。即ち、本発明は、背景技術に示した通信システムを、その構築容易性を飛躍的に向上することのできる構成へと変換するものとなっている。
一実施形態の概要を説明するための図である。 第1の実施形態に係るクラウドLANシステムの概略構成の一例を示す図である。 第1の実施形態に係るクラウドLANシステムの動作を説明するためのシーケンス図である。 第1の実施形態に係るクラウドLANシステムを利用したモバイル端末間の通信を説明するためのシーケンス図である。 第2の実施形態に係るクラウドLANシステムの概略構成の一例を示す図である。 第2の実施形態に係るPGWの処理構成の一例を示す図である。 第2の実施形態に係るモバイル端末管理表の一例を示す図である。 第2の実施形態に係るクラウドLANスイッチの処理構成の一例を示す図である。 第3の実施形態に係るモバイル端末管理表の一例を示す図である。 第3の実施形態に係るPGWの処理構成の一例を示す図である。 第3の実施形態に係るカプセル化学習部の動作の一例を示すフローチャートである。 クラウドLAN構成装置のハードウェア構成の一例を示す図である。 情報処理装置の処理構成の一例を示す図である。 クラウドLANシステム及びサーバの構成の一例を示す図である。 クラウドLANシステム及びクラウドLAN構成装置の構成の一例を示す図である。 特許文献1に開示されたシステムを説明するための図である。
初めに、一実施形態の概要について説明する。なお、この概要に付記した図面参照符号は、理解を助けるための一例として各要素に便宜上付記したものであり、この概要の記載はなんらの限定を意図するものではない。また、各図におけるブロック間の接続線は、双方向及び単方向の双方を含む。一方向矢印については、主たる信号(データ)の流れを模式的に示すものであり、双方向性を排除するものではない。プログラムはコンピュータ装置を介して実行され、コンピュータ装置は、例えば、プロセッサ、記憶装置、入力装置、通信インターフェイス、及び必要に応じ表示装置を備える。また、コンピュータ装置は、通信インターフェイスを介して装置内又は外部の機器(コンピュータを含む)と、有線、無線を問わず、交信可能に構成される。さらに、本願開示に示す回路図、ブロック図、内部構成図、接続図などにおいて、明示は省略するが、入力ポート及び出力ポートが各接続線の入力端及び出力端のそれぞれに存在する。入出力インターフェイスも同様である。また、以下の説明において、「A及び/又はB」は、A及びBの少なくともいずれかという意味で用いる。
一実施形態に係る通信システムは、ネットワーク構成装置101と、ユーザ情報管理装置102と、アドレス管理装置103と、を備える(図1参照)。ネットワーク構成装置101は、ユーザごとに独立してオープンネットワーク上に構築される閉域網をクラウドLAN(Local Area Network)として構成する装置である。ネットワーク構成装置101は、クラウドLANを利用するユーザに属する複数の端末それぞれに割り当てるクラウドLANにアクセスするためのアクセスポイントを生成する。ユーザ情報管理装置102は、複数の端末のうちモバイルデータ転送網を介してクラウドLANにアクセスする接続端末に割り当てられたアクセスポイントを選択し、選択されたアクセスポイントを接続端末に通知する。アドレス管理装置103は、接続端末からの要求に応じて接続端末がクラウドLANにアクセスするためのアドレスを払い出す。
上記通信システムは、モバイルデータ転送網を介して端末間で通信する際、クラウド上に設けられたネットワーク(クラウドLAN)を利用する。当該クラウドLANは、ユーザごとに独立してオープンネットワーク上に構成された閉域網であり、当該クラウドLAN上のパケット転送は各端末に割り当てられたアクセスポイントを利用して行われる。つまり、クラウドLAN上のパケット転送を実現するための通信ノードをユーザ自身が用意する必要はなく、システム(通信システム)が当該通信ノードを自動的に生成する。その結果、ユーザが特別なLANシステムを用意しなくとも、モバイルデータ転送網を利用した端末間の通信が実現できる。上記通信システムは、モバイル網上にLANを構成する方法、及び、端末間パケット転送を実現する。
以下に具体的な実施の形態について、図面を参照してさらに詳しく説明する。なお、各実施形態において同一構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
[第1の実施形態]
第1の実施形態について、図面を用いてより詳細に説明する。
図2は、第1の実施形態に係るクラウドLANシステム20の概略構成の一例を示す図である。図2を参照すると、クラウドLANシステム20は、サービスオーダ受付装置21と、クラウドLAN構成装置22と、ユーザ情報管理装置23と、を含んで構成される。さらに、クラウドLANシステム20には、PGW24と、クラウドデータ転送網25と、クラウドLANスイッチ26と、端末−IP(Internet protocol)管理装置27と、が含まれる。
第1の実施形態では、クラウドLANシステム20とモバイル転送システム10が接続されていることを前提とする。
クラウドLANとは、ユーザごとに独立してオープンネットワークに構築される閉域網である。また、クラウドLANでは、モバイル端末(モバイルデータ転送網に接続する端末)間のパケット送受信を実現する際に必要な通信ノードの全部又は一部がクラウド上のサーバに実装される。つまり、ユーザのモバイル端末がモバイルデータ転送網13を使って互いに通信する際、当該通信に必要な通信ノードをユーザ自身が用意したり、管理したりすることがないネットワークがクラウドLANである。これらの通信ノードの管理等は、ユーザ以外の第3者により行われる。
図2の例では、モバイル端末11−1とモバイル端末11−2の間の通信は、クラウド上のサーバにて実装される通信ノード(PGW24、クラウドLANスイッチ26)により実現される。つまり、少なくともPGW24やクラウドLANスイッチ26は、クラウド上のサーバに実装された通信ノード(論理ノード)である。従って、これらの装置にパケットを送信する場合には、実際には、クラウド上のサーバが当該パケットを受信し、当該サーバ上に構築されたPGW24等がパケット処理を担う。なお、当該サーバは、PGW24及びクラウドLANスイッチ26それぞれに用意されたサーバであってもよいし、同じサーバにPGW24とクラウドLANスイッチ26が実装されてもよい。
また、図2では、クラウド上のサーバが設置されたネットワークを「クラウドデータ転送網」と表記しているが、当該ネットワークはインターネット等の開域網(オープンネットワーク)である。
PGW24は、モバイルデータ転送網13とクラウドLAN(クラウドデータ転送網25)のアクセスポイントとなる装置である。より具体的には、PGW24は、クラウドLANを利用するユーザ(例えば、企業等)のモバイル端末11ごとに割り当てられるクラウドLAN用のゲートウェイである。PGW24は、クラウドデータ転送網25、モバイルデータ転送網13それぞれのトンネルセッションのカプセル化IPパケットを終端する。PGW24は、デカプセル化したユーザパケットを処理した後、適切なIPカプセル化を行った後にデータ転送網(モバイルデータ転送網13、クラウドデータ転送網25)のトンネルセッションに転送する機能を有する。なお、上述のように、PGW24は、クラウド上のサーバに実装されている。
クラウドデータ転送網25は、PGW24とクラウドLANスイッチ26からのカプセル化IPパケットの転送を行う機能を提供する。クラウドデータ転送網25は、ルータ、L3(レイヤ3)スイッチ等の通信ノードを含んで構成されている。
クラウドLANスイッチ26は、クラウドLAN上で転送されるパケットのスイッチング動作を行う装置である。つまり、クラウドLANスイッチ26は、クラウドLAN上のパケットに関する経路制御(ルーティング、スイッチ動作)を行う。クラウドLANスイッチ26は、クラウドLAN上にて転送されるデータパケットを受信すると、当該受信したデータパケットをデカプセル化してユーザパケットを抽出する。
クラウドLANスイッチ26は、ユーザパケットのヘッダに記載された宛先に基づいてルーティング制御を実行し、接続先(転送先)ネットワークの属性に合わせてユーザパケットを適切に送信する機能を提供する。例えば、クラウドLANスイッチ26は、ユーザパケットの宛先がクラウドサーバ14(あるいは外部ネットワーク)である場合には、ユーザパケットをカプセル化せずに送信する。一方、クラウドLANスイッチ26は、ユーザパケットの宛先が送信元とは異なる他のモバイル端末である場合には、ユーザパケットをカプセル化(クラウドデータ転送網25に適したカプセル化)して送信する。
サービスオーダ受付装置21は、ユーザからのクラウドLANサービス利用の申し込みを受け付ける装置である。サービスオーダ受付装置21は、ユーザからユーザ名(ユーザを識別する識別子)、クラウドLANに収容するモバイル端末11の情報(端末の識別子)、要求仕様(クラウドLANに要求する容量)等の情報を入力する。
なお、以降の説明において、サービスオーダ受付装置21がユーザから取得する情報を「モバイル端末情報」と表記する。モバイル端末情報には、少なくとも、クラウドLANサービスを利用するユーザ名と、クラウドLANを利用するモバイル端末の識別子(端末識別子)が含まれる。
サービスオーダ受付装置21は、ユーザからサービスオーダを受け取ると、クラウドLAN構成装置22にクラウド(クラウドデータ転送網25)上に当該ユーザ用のクラウドLANを構築するように指示する。さらに、サービスオーダ受付装置21は、クラウドLAN構成装置22に上記構築されたLANとモバイルデータ転送網13の間のアクセスポイントを設定するように指示する。
サービスオーダ受付装置21は、上記指示と共にユーザから取得したモバイル端末情報(ユーザ名、端末識別子等)をクラウドLAN構成装置22に送信する。
クラウドLAN構成装置22は、ユーザごとに独立してオープンネットワーク上に構築される閉域網をクラウドLANとして構成(設定)する装置である。また、クラウドLAN構成装置22は、クラウドLANを利用するユーザに属する複数のモバイル端末11それぞれに割り当てるアクセスポイントを生成する。
クラウドLAN構成装置22は、サービスオーダ受付装置21からの指示(上記クラウドLAN構成指示、アクセスポイント設定指示)に対応して特定ユーザ専用のクラウドLAN資源を確保する(特定ユーザにクラウドLAN資源を割り当てる)。クラウドLAN構成装置22は、上記指示に応じて、特定ユーザ専用のクラウドLANを構成するため、クラウドLANシステム20に含まれる資源(リソース;例えば、通信ノード、転送経路)を当該特定ユーザに割り当てる。
特定ユーザ用のPGW24の生成(あるいは、設定)、クラウドLANスイッチ26の生成(あるいは、割当、設定)、PGW24とクラウドLANスイッチ26を結ぶクラウドデータ転送網25内のデータ転送経路の設定が、上記リソースの割当に相当する。具体的には、クラウドLAN構成装置22は、クラウド上のサーバに対して、モバイル端末情報を提供しつつ、各モバイル端末に割り当てるPGW24、クラウドLANスイッチ26の生成を指示する。
上記指示を受けたサーバは、PGW24、クラウドLANスイッチ26を生成し、生成された各装置(PGW24又はクラウドLANスイッチ26)に割り当てたIPアドレスを含む情報をクラウドLAN構成装置22に通知する。より具体的には、上記サーバは、モバイル端末11と当該モバイル端末11に割り当てられたPGW24、クラウドLANスイッチ26のIPアドレスを対応づけた情報を「クラウドLAN情報」としてクラウドLAN構成装置22に通知する。つまり、クラウドLAN情報には、クラウドLANサービスを利用するモバイル端末11の端末識別子、当該モバイル端末11に割り当てられたPGW24、クラウドLANスイッチ26のネットワーク識別子(IPアドレス)を含む。
なお、上記サーバは、予めシステム管理者等が用意したテンプレート等を用いてPGW24、クラウドLANスイッチ26を生成する。
クラウドLAN構成装置22は、取得したクラウドLAN情報をPGW24、クラウドLANスイッチ26に通知(設定)する。つまり、クラウドLAN構成装置22は、PGW24とクラウドLANスイッチ26間のデータ転送(あるいは、PGW24間のデータ転送路)の実現に必要となる情報をPGW24、クラウドLANスイッチ26に通知する。例えば、クラウドLAN構成装置22は、PGW24のIPアドレスをクラウドLANスイッチ26に通知する必要がある。その結果、クラウドLANスイッチ26は、PGW24のアドレスを把握できデータ転送(パケットの送受信)が可能となる。また、PGW24は、クラウドLAN情報により、自装置に割り当てられたモバイル端末11と、他装置に割り当てられたモバイル端末11を区別することができる。例えば、図2の例では、PGW24−1にモバイル端末11−1が割り当てられたとすると、PGW24−1は当該事実をモバイル端末情報により把握できる。
なお、上記データ転送経路は、原則としてユーザデータのトンネル転送経路である。
クラウドLAN構成装置22は、ユーザ名、クラウドLANへのアクセス可否(クラウドLANを利用するモバイル端末の識別子)、割当帯域、許容データ送受信容量、各モバイル端末に割り当てられたPGW24等の情報をユーザ情報管理装置23に通知する。つまり、クラウドLAN構成装置22は、モバイル端末情報(ユーザ名、端末識別子等)と、モバイル端末11に割り当てられたクラウド資源(クラウドLAN情報;PGW24等のIPアドレス)をユーザ情報管理装置23に通知する。
ユーザ情報管理装置23は、複数のモバイル端末のうちモバイルデータ転送網を介してクラウドLANにアクセスするモバイル端末(接続端末)に割り当てられたアクセスポイントを選択する。その後、ユーザ情報管理装置23は、当該選択されたアクセスポイントを接続端末に通知する。
ユーザ情報管理装置23は、上記クラウドLAN構成装置22から提供される情報を用いて、モバイル端末11と、ユーザと、アクセスポイントとなるPGW24、使用帯域等の情報を管理する。ユーザ情報管理装置23は、モバイルデータ転送網13に接続された際にモバイル端末11から送信される情報(ユーザ情報;例えば、端末識別子、所属、位置情報等)に基づき、接続すべきPGW24を選択する。例えば、図2の例では、ユーザ情報管理装置23は、クラウドLAN情報により、モバイル端末11−1に割り当てられたPGW24−1を把握し、モバイル端末11−1がモバイルデータ転送網13に接続された際には、PGW24−1を選択する。
なお、モバイル転送システム10の基地局12は、モバイル端末11からの接続要求を受信すると、当該要求をユーザ情報管理装置23に転送するように構成されている。ユーザ情報管理装置23は、当該接続要求の転送により、クラウドLANシステム20を利用するモバイル端末11に接続された基地局12を特定することができる。
基地局12から接続要求を受信すると、ユーザ情報管理装置23は、モバイル端末11の端末識別子から当該モバイル端末11のアクセスポイントとなるPGW24を特定(クラウドLAN構成装置22が生成したPGW24から選択)する。さらに、ユーザ情報管理装置23は、当該特定されたPGW24とモバイル端末11の間にトンネルセッションを構築する。具体的には、ユーザ情報管理装置23は、上記トンネルセッション構築に必要な情報を基地局12、PGW24に設定する。
例えば、ユーザ情報管理装置23は、トンネルセッションを終端する装置(例えば、PGW24)に対して、カプセル化されたパケットの送信先となる装置(他の終端装置;例えば、基地局12)のアドレス情報や、セッション名を送信する。さらに、ユーザ情報管理装置23は、トンネルセッションが構築されたモバイル端末11に関する死活を監視する。ユーザ情報管理装置23は、当該死活監視により、モバイル端末11が検出できなくなった場合には当該トンネルセッションを解除する。
ユーザ情報管理装置23は、トンネルセッションの設定/解除時に端末−IP管理装置27に対して、モバイル端末情報(ユーザ名、端末識別子)、クラウドLAN情報(PGW24等のIPアドレス)、構築したトンネルセッションに関する情報を通知する。なお、以降の説明において、構築されたトンネルセッションに関する情報を「セッション情報」と表記する。セッション情報には、設定又は開示したセッション名や終端装置の識別子(IPアドレス)等が含まれる。
ユーザ情報管理装置23は、モバイル端末11がクラウドLANにアクセス可能な端末であれば、端末−IP管理装置27に対し、当該モバイル端末11に設定したセッション情報を含む「モバイル端末追加情報」を送信する。また、ユーザ情報管理装置23は、モバイル端末11に関するセッションを解除した場合には、当該解除したトンネルセッションのセッション情報を含む「モバイル端末解除情報」を端末−IP管理装置27に送信する。
端末−IP管理装置27は、モバイル端末11からの要求に応じてモバイル端末11がクラウドLANにアクセスするためのアドレスを払い出す。具体的には、端末−IP管理装置27は、ユーザ情報管理装置23から取得する情報(モバイル端末追加情報)に基づき、モバイル端末11に割り当てるIPアドレス(クラウドLANアクセス用のIPアドレス)を決定する。端末−IP管理装置27は、モバイル端末11からのIPアドレス払い出し要求を受信すると、当該要求に応じて、モバイル端末11の固有情報(端末識別子)を用いてIPアドレスを払い出す。
また、端末−IP管理装置27は、PGW24、クラウドLANスイッチ26に対して、上記モバイル端末11に割り当てたIPアドレスを含む情報を通知する。
以上が第1の実施形態に係るクラウドLANシステム20の構成である。
次に、第1の実施形態に係るクラウドLANシステム20の動作について説明する。ここでは、ユーザAが新規にクラウドLANサービスを申し込み、モバイル端末11をクラウドLANサービスに収容するまでの動作について説明する。
当該クラウドLANシステムの動作を図3に示すシーケンス図を参照しつつ説明する。
ユーザAが、サービスオーダ受付装置21にクラウドLANサービスの提供を申し込む。即ち、サービスオーダ受付装置21は、ユーザAからサービスオーダを入力する(ステップS101)。クラウドLANサービスに申し込む際、ユーザAは、少なくとも使用するモバイル端末の固有情報(端末識別子)をサービスオーダ受付装置21に入力する。
サービスオーダ受付装置21は、クラウドLAN構成装置22に、ユーザ名、モバイル端末11の固有情報(端末識別子)、帯域情報、許容データ送受信容量等を含むモバイル端末情報を通知する(ステップS102)。
モバイル端末情報を受信したクラウドLAN構成装置22は、ユーザA用のPGW24、クラウドLANスイッチ26を生成する(ステップS103)。つまり、クラウドLAN構成装置22は、クラウド上のサーバに対して、特定ユーザ用のPGW24、クラウドLANスイッチ(CLANSW)26を生成するように指示する。当該指示により、サーバの資源(クラウドLANの資源)が確保される。
さらに、クラウドLAN構成装置22は、上記生成した2つの装置(PGW24、クラウドLANスイッチ26)を接続する経路を設定する(ステップS104)。
クラウドLAN構成装置22は、ユーザ情報管理装置23に必要情報を登録する(ステップS105)。具体的には、モバイル端末11の固有情報に対するユーザ名(企業名等)、クラウドLANアクセス可否、アクセスポイントとなるPGW24の識別子、割当帯域、許容データ送受信容量等が登録される。つまり、クラウドLAN構成装置22は、モバイル端末情報とクラウドLAN情報をユーザ情報管理装置23に通知する。
以上の動作により、ユーザAのクラウドLANがクラウドLANシステム20に生成される。
クラウドLANサービスに登録されたモバイル端末11がモバイル転送システム10に接続すると、制御信号を通して、モバイル端末11の端末識別子が基地局12からユーザ情報管理装置23に転送される。
ユーザ情報管理装置23は、基地局12からモバイル端末11の固有情報(端末識別子)を取得する(ステップS106)。ユーザ情報管理装置23は、モバイル端末11の固有情報からユーザ名、アクセスポイントとなるPGW24、割当帯域などの情報を把握する。ユーザ情報管理装置23は、これらの情報により、モバイル端末11がユーザAに属し、ユーザAに割り当てられたアクセスポイント(PGW24)を把握する。
その後、ユーザ情報管理装置23は、モバイル端末11、あるいは、基地局12にクラウドLANシステム20利用時のアクセスポイントとなるPGW24を通知する(ステップS107)。
当該通知を受けた(あるいは、基地局12を介して上記通知を受けた)モバイル端末11は、端末アドレス割当要求を行うためのデータパケットを基地局12に向けて送信する。基地局12は、アクセスポイントとして通知されたPGW24に向けて、当該データパケットを送信する。当該データパケットは、基地局12、モバイルデータ転送網13を経て、PGW24に転送される。つまり、PGW24は、モバイル端末11からアドレス割当要求を取得する(ステップS108)。
PGW24は、当該データパケットの分析(解析)を行い、当該データパケットを端末−IP管理装置27に向けて転送する(ステップS109)。
端末−IP管理装置27は、アドレス割当要求に従ってモバイル端末11に端末アドレスを払い出す(ステップS110)。
上記以降、モバイル端末11は、当該払い出されたアドレスを元にクラウドLANシステム20上でデータパケット送受信を行うことができる。なお、ユーザ情報管理装置23は、例えば、ステップS106以降に、モバイルデータ転送網13にトンネルセッションを構築する。
上記説明したように、ユーザ情報管理装置23は、モバイルデータ転送網13を介して接続端末の固有情報を取得し、取得した固有情報に基づき接続端末に割り当てられたアクセスポイント(PGW24)を選択する。その後、ユーザ情報管理装置23は、接続端末と接続している基地局12を介して、選択されたアクセスポイントを接続端末に通知する。接続端末(モバイル端末11)は、当該アクセスポイントを介してクラウドLAN上の通信ノードと通信可能となる。
次に、図4を参照しつつ、ユーザAに属するモバイル端末11−1とモバイル端末11−2がクラウドLANシステム20を使用して通信する一例を説明する。ここでは、モバイル端末11−1及びモバイル端末11−2には、それぞれ、端末アドレスA、Bが割り当てられるものとする。
また、モバイル端末11−1にはPGW24−1が、モバイル端末11−2にはPGW24−2が、それぞれアクセスポイントとして割り当てられているものとする。
モバイル端末11−1は、モバイル端末11−2と通信する際、送信元端末アドレスをA、送信先端末アドレスをBとするユーザデータパケットを送信する(ステップS201)。
ユーザデータパケットは、基地局12においてカプセル化され、モバイルデータ転送網13を経て、PGW24−1に転送される。
PGW24−1は、受信したユーザデータパケットをデカプセル化してユーザデータパケットを抽出する(ステップS202)。
PGW24−1は、当該抽出したユーザデータパケットをクラウドデータ転送網25用にカプセル化し、クラウドLANスイッチ26に向けて転送する(ステップS203)。
クラウドLANスイッチ26は、受信したユーザデータパケットをデカプセル化し、送信先IPアドレスBを参照して出力すべきアクセスポイントを決定する(ステップS204)。ここでは、PGW24−2がデカプセル化したパケットの出力先として選択される。
クラウドLANスイッチ26は、デカプセル化したパケット(抽出されたユーザデータパケット)に対してクラウドデータ転送網25用のカプセル化を施し、当該カプセル化されたパケットをクラウドデータ転送網25に転送する(ステップS205)。
カプセル化されたパケットは、クラウドデータ転送網25上の通信ノード(ルータ、スイッチ)によりPGW24−2へ転送される(PGW24−2は、カプセル化されたパケットを受信する;ステップS206)。
PGW24−2は、受信パケット(カプセル化されたパケット)のデカプセル化を行う。その際、PGW24−2は、ユーザデータパケットの送信先IPアドレスBを把握する。PGW24−2は、ユーザデータパケットをモバイルデータ転送網13用にカプセル化し、当該カプセル化したパケットをモバイル端末11−2の接続先である基地局12−2に転送する(ステップS207)。
基地局12−2においてカプセル化が外され、ユーザデータパケットはモバイル端末11−2に到着する(モバイル端末11−2はパケットを受信する;ステップS208)。
上記説明したように、PGW24は、モバイルデータ転送網13及びクラウドデータ転送網25のいずれか一方のネットワークからカプセル化されたパケットを受信し、受信したカプセル化されたパケットからユーザパケットを抽出する。その後、PGW24は、抽出したユーザパケットを他方のネットワーク(モバイルデータ転送網13及びクラウドデータ転送網25のいずれか)に適したカプセル化パケットに変換して送信する。また、同様に、クラウドLANスイッチ26は、モバイルデータ転送網13及びクラウドデータ転送網25のいずれか一方のネットワークからカプセル化されたパケットを受信し、受信したカプセル化されたパケットからユーザパケットを抽出する。その後、クラウドLANスイッチ26は、抽出したユーザパケットを他方のネットワークに適したカプセル化パケットに変換して送信する。このように、クラウドLANを構築してデータ転送、交換を実施することができる。
以上のように、第1の実施形態に係るクラウドLANシステムでは、ユーザからの要求に応じてオープンネットワーク上にクラウドLANを構築する。モバイル端末11がモバイルデータ転送網13を介してクラウドLANにアクセスする際、当該モバイル端末11に割り当てられたアクセスポイント(PGW24)に通知される。その結果、以下のような効果が得られる。
第1の効果は、ユーザが準備すべきLANシステムが不要になることにある。これは、サービスを提供するクラウドLANシステム上にユーザ固有のLAN(ユーザ専用且つ独立したLAN)を構築できるためである。ユーザはLANシステムが不要のため、当然、将来を見据えたLANのデータ送受信容量などを考慮する必要もない。この点、特許文献1に開示された技術では、ユーザ所有のLANシステムの負荷増大が問題となるのとは対照的である。例えば、図16において、モバイル端末11−1からモバイル端末11−2にパケットデータを送信する場合には、当該パケットデータはLAN99に収容され、当該LAN99の内部にて適切な転送先にパケットが送信される。つまり、モバイル端末11のユーザパケットは、一旦、ユーザのLAN99に集約され、当該LAN99の内部にてスイッチ動作が行われ、LAN99の負荷が増大する。しかし、第1の実施形態のクラウドLANシステムでは、ユーザ所有のLAN(システム)は存在せず、ユーザがその負荷増大を考慮(配慮)する必要がない。
第2の効果は、モバイル端末11間同士で遅延の小さい高品質な通信を実現することができることである。例えば、クラウドデータ転送網と直接接続していない地域分散しているLANにアクセスする場合、再度データ転送網を介して所望のLANに接続することになり、ネットワーク利用効率が劣化する。また、このような接続方法では、遅延センシティブなサービスに悪影響が生じ、リアルタイム性を要求されるサービスでは致命的であることも考えられる。対して、第1の実施形態では、ユーザのLANを経由しないので、上記のような問題が生じる可能性は低い。
[第2の実施形態]
続いて、第2の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
第2の実施形態において、第1の実施形態にて説明したクラウドLANシステムをより具体的に説明する。図5は、第2の実施形態に係るクラウドLANシステム30の概略構成の一例を示す図である。図5において、クラウドLANシステム30の動作を説明するため、モバイル転送システム10とクラウドLANシステム30が接続されていることを前提とする。
図5を参照しつつ、クラウドLANシステム30の構成を説明する。クラウドLANシステム30は、サービスオーダ受付装置31と、クラウドLAN構成装置32と、ユーザ情報管理装置33と、PGW34と、クラウドデータ転送網35と、クラウドLANスイッチ36と、端末−IP管理装置37と、を含んで構成される。
サービスオーダ受付装置31は、クラウドLANの生成、削除を管理する装置である。サービスオーダ受付装置31は、ユーザ(例えば、企業等の団体)からクラウドLANサービスの提供に関するオーダを受け付け、クラウドLAN構成装置32にその要求を伝える。
サービスオーダ受付装置31は、クラウドLANサービスを提供するユーザ名(ユーザの識別子)、当該ユーザが所有するモバイル端末であってクラウドLANサービスを利用するモバイル端末の識別子(端末識別子)をクラウドLAN構成装置32に通知する。
クラウドLAN構成装置32は、サービスオーダ受付装置31からのサービスオーダ要求(モバイル端末情報の取得)に応じて、特定ユーザ専用のクラウドLAN資源を割り当てる(確保する)機能を有する。具体的なクラウドLAN資源は、PGW34と、PGW34間あるいは外部のネットワーク(又はクラウドサーバ14)等とユーザのデータパケット交換を可能とするクラウドLANスイッチ36である。また、PGW34間にユーザパケットを転送するためのトンネルセッションも上記クラウドLAN資源に該当する。
トンネルセッションは、ユーザのアドレス体系と異種のデータ転送網(例えば、クラウドデータ転送網35)のアドレス体系を独立させるために用いる。但し、このような独立性のあるアドレス体系を採用できるのであれば、トンネルセッションが不要であることは勿論である。第2の実施形態では、上記トンネルセッションはIPトンネルセッションとする。なお、上記と同様な理由で、モバイルデータ転送網13の内部でもトンネルセッションが構築されている。
IPトンネルセッションに流れるパケットは、クラウドデータ転送網35、モバイルデータ転送網13それぞれの転送網IPアドレスを含む情報でカプセル化されるものとして以降の説明を行う。
クラウドLAN構成装置32は、サービスオーダ受付装置31から取得した情報(ユーザ名、モバイル端末の端末識別子等)をPGW34、クラウドLANスイッチ36が実装されたサーバ(クラウド上のサーバ)に通知する。当該通知を受けたサーバは、特定ユーザ専用のPGW34、クラウドLANスイッチ36を生成する。例えば、上記サーバは、仮想マシンを生成し、当該仮想マシン上に特定ユーザ用のPGW34、クラウドLANスイッチ36を生成する。あるいは、クラウドLAN構成装置32は、ゲートウェイやスイッチの機能実現に特化したアプライアンスに対し、特定ユーザ専用のPGW34、クラウドLANスイッチ36を生成するように通知してもよい。つまり、クラウドLAN構成装置32は、クラウド上のサーバ又はアプライアンスにユーザ専用のPGW34、クラウドLANスイッチ36を生成する。
上記PGW34、クラウドLANスイッチ36を生成したサーバは、その詳細情報(例えば、割り当て先のモバイル端末11及びPGW34等のIPアドレス)をクラウドLAN構成装置32に通知する(クラウドLAN情報の通知)。
クラウドLAN構成装置32は、PGW34間、あるいは、PGW34とクラウドLANスイッチ36間のデータ転送を実現するため、上記サーバから通知された情報(クラウドLAN情報)をPGW34等に通知する。つまり、クラウドLAN構成装置32は、サービスオーダ受付装置31から取得したモバイル端末情報と、PGW34、クラウドLANスイッチ36に関するクラウドLAN情報と、をユーザ情報管理装置33に通知する。
PGW34は、ユーザ毎に割り当てられるクラウドLANゲートウェイである。PGW34は、クラウドデータ転送網35、モバイルデータ転送網13のトンネルセッションのカプセル化IPパケットを終端する。PGW34は、デカプセル化したユーザパケットを処理した後、適切なIPカプセルを行った後にデータ転送網のトンネルセッションに転送する機能を有する。
PGW34−1の具体的な処理構成を図6に示す。図6に示すように、PGW34−1は、デカプセル化部301と、ヘッダ解析部302と、カプセル部303と、転送テーブル制御部304と、転送テーブル305と、を含んで構成される。
転送テーブル制御部304は、外部(クラウドLAN構成装置32、ユーザ情報管理装置33、端末−IP管理装置37)から送信されてくる情報を受信する。転送テーブル制御部304は、当該受信した情報に基づき、クラウドLAN用の転送テーブル305−1に格納するエントリと、モバイルデータ転送網13用の転送テーブル305−2に格納するエントリと、を生成し、各テーブルに登録する。
図6の例では、送信先のIPアドレスが「IP_a1000−2」であるパケットは、カプセル化IPアドレス「IP_B」を宛先IPアドレスとするパケットにカプセル化され、ポート1から出力するエントリが、転送テーブル305−1に登録されている。なお、図6に示すIPアドレスは、モバイル端末11がクラウドLANを利用する際に用いるIPアドレスであり、カプセル化IPアドレスは、各モバイル端末11に割り当てられるPGW34のIPアドレスである。
図6の例では、「IP_a1000−2」の割当IPアドレスが送信先IPアドレスであれば、当該パケットは、「IP−B」のIPアドレスを持つPGW34に向けてポート1から出力されることを示す。
転送テーブル305−1に登録するエントリは、主に端末−IP管理装置37から送信されてくる情報に基づき生成することができる。当該端末−IP管理装置37から送信されてくる情報の詳細は後述する。
また、転送テーブル制御部304は、モバイルデータ転送網用の転送テーブル305−2にエントリを登録する。図6の例では、「Session_110−1」として生成されたトンネルに収容されるパケットは、カプセル化IPアドレス(基地局12のIPアドレスであるIP_M1)を宛先としてポート2から出力されることを示す。
転送テーブル305−2に登録するエントリは、主にユーザ情報管理装置33、端末−IP管理装置37から送信されてくる情報に基づき生成することができる。
デカプセル化部301は、モバイルデータ転送網13又はクラウドデータ転送網35の通信路にて転送されるパケットがカプセル化されている場合に、カプセル化されたパケットをデカプセル化する手段である。デカプセル化部301は、クラウドデータ転送網35、モバイルデータ転送網13からのカプセル化データパケットのカプセル化を解除し、ユーザパケットを抽出する。その後、デカプセル化部301は、抽出したユーザパケットをヘッダ解析部302に転送する。
ヘッダ解析部302は、デカプセル化されたパケットから抽出されたネットワーク識別子(送信先IPアドレス)を検索キーとして転送テーブルを参照し、パケット転送先のネットワーク識別子(カプセル化IPアドレス)を決定する。つまり、ヘッダ解析部302は、抽出されたユーザパケットのヘッダを解析し、ユーザパケットの送信先IPアドレスを特定する。その後、ヘッダ解析部302は、転送テーブル305において当該送信先IPアドレスを検索キーとして検索し、対応するカプセル化IPアドレスを取得する。
カプセル部303は、決定されたネットワーク識別子(カプセル化IPアドレス)を用いて、パケット転送先のネットワークに適したカプセル化を行う。カプセル部303は、ユーザパケットを当該検索したカプセル化IPアドレスを送信先IPアドレスとするカプセル化データパケットに変換する。図6の例では、デカプセル化部301−1にて抽出されたユーザパケットは、送信先アドレスとして「IP_B」を有するパケットに変換される。
また、デカプセル化部301−2にて抽出されたユーザパケットは、送信先アドレスとして「IP_M1」を有するパケットに変換される。カプセル部303は、当該カプセル化されたデータパケットをモバイルデータ転送網13、クラウドデータ転送網35に送信する。
なお、転送テーブル305にユーザパケットの送信先IPアドレスが登録されていない場合でも、デフォルトのカプセル化IPアドレスが登録(指定)されていれば、カプセル部303は、当該デフォルトのIPアドレスを送信先とするカプセル化を指定できる。
なお、図6において上り方向(モバイルデータ転送網13からクラウドデータ転送網35)のパケットを処理するモジュールと、下り方向のパケットを処理するモジュールが異なるものとして図示している。しかし、同じモジュールが上りと下りのパケットを処理しても良いことは勿論である。また、2つの転送テーブル305を一つのテーブル情報として管理しても良いことは勿論である。
PGW34−2の処理構成はPGW34−1の構成と同一とすることができるので詳細な説明は省略する。
図5に説明を戻す。ユーザ情報管理装置33は、モバイル端末11と適切なPGW34を接続する機能を有する。ユーザ情報管理装置33は、モバイル端末11がモバイルデータ転送網13に接続された際にモバイル端末11から送信される情報(端末識別子、所属、位置情報等)に基づき、接続すべきPGW34を選択する。
その後、ユーザ情報管理装置33は、当該PGW34と基地局12(モバイル端末11)との間にトンネルセッションを構築するための情報をPGW34、基地局12に通知する。例えば、ユーザ情報管理装置33は、PGW34−1に対し、トンネルセッション名、カプセル化IPアドレス(基地局12のアドレス)、転送ポートを通知する。また、ユーザ情報管理装置33は、基地局12−1に対して、上記通知する情報と類似する情報(トンネルセッション名、PGW34−1のアドレス(カプセル化IPアドレス)、転送ポート)を通知する。
さらに、ユーザ情報管理装置33は、モバイル端末11の死活を監視する。例えば、ユーザ情報管理装置33は、ハートビート信号をモバイル端末11に定期的に送信し、当該信号の適切な応答が得られるか否かにより上記死活監視を行う。死活監視によりモバイル端末11が検出できない場合には、ユーザ情報管理装置33は、対応するトンネルセッションを解除する。
セッション設定又は解除時に、ユーザ情報管理装置33は、端末−IP管理装置37にモバイル端末情報、クラウドLAN情報、セッション情報を通知する。
上述のように、モバイル端末情報は、クラウドLAN構成装置32を介してサービスオーダ受付装置31から取得できる情報である(例えば、ユーザ名、モバイル端末11の端末識別子)。
クラウドLAN情報は、クラウドLAN構成装置32が特定ユーザにクラウドLAN資源を割り当てた際に生成される情報である。具体的には、クラウドLAN情報は、特定ユーザの各モバイル端末11に割り当てたPGW34、クラウドLANスイッチ36のIPアドレスと、当該モバイル端末11の識別子(固有情報)を含む。
セッション情報は、ユーザ情報管理装置33がモバイルデータ転送網13に構築するモバイルセッションを特定する情報である。例えば、トンネルセッション名、終端装置の識別子(IPアドレス)等がセッション情報に含まれる。
端末−IP管理装置37は、ユーザ情報管理装置33からのモバイル端末追加情報(モバイル端末11用のセッション設定通知)に基づき、モバイル端末11への割当IPアドレスを決定(生成)する。端末−IP管理装置37は、トンネルセッションを通して割当IPアドレスをモバイル端末11に通知する。端末−IP管理装置37は、クラウドLANサービスの提供を受けるユーザのモバイル端末11に対し、クラウドLAN上で当該モバイル端末11を一意に識別するIPアドレスを割り当てる。例えば、図6に示す送信先IPアドレス(IP_a1000−1、IP_a1000−2)が上記割当IPアドレスに相当する。
また、端末−IP管理装置37は、図7に示すように、モバイル端末11、各モバイル端末11への割当IPアドレス、使用するモバイルセッション、接続PGWIPアドレス(PGWモバイル側のIPアドレス)からなるモバイル端末管理表306を作成する。端末−IP管理装置37が取得する各種情報(モバイル端末情報、クラウドLAN情報、セッション情報)は、モバイル端末11の端末識別子により対応付けられているため、端末−IP管理装置37は、当該対応付けに基づきモバイル端末管理表306を作成する。
このように、端末−IP管理装置37は、接続端末(クラウドデータ転送網35にアクセスしようとするモバイル端末11)にネットワーク識別子(割当IPアドレス)を割り当てる。モバイル端末管理表306は、接続端末の識別子(固有情報)、接続端末に割り当てられたネットワーク識別子及び接続端末に割り当てられたアクセスポイント(PGW34)のネットワーク識別子(PGWモバイル側IPアドレス)を対応付ける。
図7に示すモバイル端末管理表306によれば、モバイル端末11−1には割当IPアドレス、モバイルセッション、接続先PGWIPアドレスとして、それぞれIP_a1000−1、Session_110−1、IP_Aが登録されている(同表の1行目)。
当該事項は、モバイル端末11−1が、クラウドLANにアクセスする際には、「IP_a1000−1」を自端末のIPアドレスに用いることを示す。また、上記事項は、モバイル端末11−1がクラウドLANシステム30に向けてパケットを送信する際に用いられるアクセスポイントは、IPアドレスが「IP_A」のPGW34であることを示す。さらに、上記事項は、モバイル端末11−1がクラウドLANシステムからパケットを受信する際には、モバイルセッション(Session_110−1)が使用されることを示す。
同様に、モバイル端末11−2には、IP_a1000−2、Session_110−2、IP_Bが登録されている。
端末−IP管理装置37は、モバイル端末管理表306をクラウドLAN資源(各ユーザに割り当てられる通信ノード)である、PGW34−1、PGW34−2、クラウドLANスイッチ36に配布する。
なお、図6や後述する図8において、モバイル端末管理表306の記憶手段の図示を省略している。また、端末−IP管理装置37は、モバイル端末削除情報(モバイル端末11用のセッション解除通知)を取得すれば、対応するエントリをモバイル端末管理表306から対応するエントリを削除し、再配布することは勿論である。
クラウドデータ転送網35は、PGW34とクラウドLANスイッチ36間のデータ転送を行う機能を提供する。クラウドデータ転送網35は、トンネルセッションの送信先ネットワーク識別子(上述のカプセル化IPアドレス)に基づいて上記データ転送処理を行う。
本願開示では、ネットワーク識別子をIPアドレスとしているが、MAC(Media Access Control)アドレス、又は、MPLS(Multi-Protocol Label Switching)のLSP(Label Switched Path)ラベルであってもよい。
クラウドLANスイッチ36は、受信したデータパケットをデカプセル化してユーザパケットを抽出する。クラウドLANスイッチ36は、ユーザパケットの宛先に基づいてスイッチ(ルーティング)し、ユーザパケットを適切にカプセル化して送信する機能を備える。
図8は、クラウドLANスイッチ36の処理構成の一例を示す図である。図8を参照すると、クラウドLANスイッチ36は、デカプセル化部401と、ヘッダ解析部402−1及び402−2と、スイッチ部403と、カプセル部404と、転送テーブル制御部405と、転送テーブル406と、を含んで構成される。
転送テーブル制御部405は、外部(クラウドLAN構成装置32、端末−IP管理装置37)から送信されてくる情報を受信する。その後、転送テーブル制御部405は、当該受信した情報に基づき、送信先IPアドレス(送信先端末の割当IPアドレス)、対応するカプセル化IPアドレス、送信ポート(転送ポート)を転送テーブル406に登録する。転送テーブル制御部405は、モバイル端末管理表306により転送テーブル406に登録するエントリを生成する。
デカプセル化部401は、クラウドデータ転送網35からのカプセル化データパケットのカプセル化を解除し、ユーザパケットを抽出する。その後、デカプセル化部401は、抽出したユーザパケットをヘッダ解析部402−1に転送する。
ヘッダ解析部402−1は、ユーザパケットの送信先IPアドレスを参照し、転送テーブル406において当該送信先IPアドレスをキーとして対応するカプセル化IPアドレスと送信ポートを検索する。
その後、スイッチ部403は、上記検索された情報に基づいて、送信ポートに接続されたカプセル部404に上記抽出されたユーザパケットを引き渡す。
カプセル部404は、ユーザパケットを上記検索したカプセル化IPアドレスを送信先IPアドレスとするカプセル化データパケットに変換する。カプセル部404は、当該カプセル化されたデータパケットをクラウドデータ転送網35に送信する。
なお、ヘッダ解析部402−2は、クラウドサーバ14からクラウドデータ転送網35に送信されるパケット用のヘッダ解析手段である。
転送テーブル406にユーザパケットの送信先IPアドレスが登録されていない場合であっても、デフォルトのカプセル化IPアドレスが登録(指定)されていれば、カプセル部404は、当該デフォルトのIPアドレスを送信先とするカプセル化を指定できる。なお、カプセル部404は、ユーザパケットをカプセル化せずに外部に送出することもできる。
以上が、第2の実施形態に係るシステムの構成である。
次に、図面を参照しつつ、ユーザAがクラウドLANサービスを申し込み、モバイル端末11−1、モバイル端末11−2間でデータ転送する場合の動作を説明する。なお、ユーザAとして企業ユーザが想定できる。
ユーザAは、サービスオーダ受付装置31を介して、クラウドLANサービスを申し込む。サービスオーダ受付装置31は、クラウドLAN構成装置32に対しユーザA用のクラウドLAN構築を指示する。その結果、ユーザA用のゲートウェイ(アクセスポイント)としてPGW34−1及びPGW34−2が、ユーザA用のスイッチとしてクラウドLANスイッチ36が、それぞれ生成される。
クラウドLAN構成装置32は、PGW34−1、PGW34−2、クラウドLANスイッチ36にそれぞれのクラウドデータ転送網35用のカプセル化IPアドレスを配布する。つまり、クラウドLAN構成装置32は、生成された通信ノードにクラウドLAN情報を送信する。
PWG34−1、PGW34−2は、クラウドLANスイッチ36のカプセル化IPアドレスをクラウドデータ転送網へのデフォルトカプセルIPアドレスとして自装置内の転送テーブル305に登録する(例えば、図6に示す転送テーブル305−1の最終行)。
ユーザAは、モバイル端末11−1、モバイル端末11−2を新たにモバイルデータ転送網13に追加する。モバイル端末11−1及びモバイル端末11−2は、予めユーザAに属することが登録されているとする。このようなユーザの識別はモバイルの世界ではSIM(Subscriber Identity Mobile)で実現されている。本願開示では、当該SIMによるユーザ識別の適用を前提とする。
モバイル端末11−1及び11−2は、その電源がオン状態になると、ユーザ情報管理装置33に対して端末登録要求を送信する。ユーザ情報管理装置33は、当該要求を受信し、モバイル端末11の固有情報等からユーザAに属するモバイル端末11であること、位置情報などを把握する。
また、ユーザ情報管理装置33は、モバイル端末11−1及びモバイル端末11−2のそれぞれをPGW34−1、PWG34−2に接続するため、基地局12からモバイルデータ転送網13を横断するトンネルセッションをモバイルデータ転送網13に設定する。
その後、ユーザ情報管理装置33から指示された(必要な情報の提供を受けた)端末−IP管理装置37は、モバイル端末11−1、モバイル端末11−2に割当IPアドレス「IP_a1000−1」、「IP_a1000−2」を付与する。
端末−IP管理装置37は、トンネルセッションを通して当該付与したIPアドレスをモバイル端末11−1、モバイル端末11−2に通知する。その際、端末−IP管理装置37は、図7に示すようなモバイル端末管理表306を作成する。なお、モバイル端末管理表306については上述の通りであるので、説明を省略する。
端末−IP管理装置37は、モバイル端末管理表306をPGW34及びクラウドLANスイッチ36に配布する。
PGW34及びクラウドLANスイッチ36は、モバイル端末管理表306を受信すると、当該受信した情報等に基づき送信先IPアドレスに対するカプセル化IPアドレス、送信ポートを決定し、転送テーブル305、転送テーブル406のそれぞれに登録する。
PGW34は、クラウドLAN情報により自装置に割り当てられたモバイル端末11を特定できる。そのため、PGW34は、自装置に割り当てられたモバイル端末11を送信先とするパケットに関しては、モバイルデータ転送網13に転送する必要があることを認識する。また、PGW34は、他の装置に割り当てられたモバイル端末11を送信先とするパケットは、クラウドデータ転送網35に転送する必要があることを認識する。PGW34は、上記認識の結果とモバイル端末管理表306を用いて図6に示すような転送テーブルを作成できる。
例えば、PGW34−1にはモバイル端末11−1が割り当てられる。従って、図7のモバイル端末管理表306において、1行目の情報からパケットの送信先がモバイル端末11−1のIPアドレスであれば、当該パケットをモバイルデータ転送網13に出力する必要がある。PGW34−1は、当該パケットの転送先となるネットワークとしてモバイルデータ転送網13を決定し、その宛先はモバイルセッション110−1の対向装置である基地局12−1と定める。その結果、図6に示す転送テーブル305−1に格納するエントリが生成される。
また、図7のモバイル端末管理表306において、2行目以降の情報からパケットの送信先がモバイル端末11−1以外の端末のIPアドレスであれば、当該パケットは他のPGW34に転送する必要があることが把握される。そのため、PGW34−1は、上記パケットの転送先としてモバイルデータ転送網13を決定し、その宛先IPアドレスは各モバイル端末11に割り当てられたPGW34のIPアドレスとする。その結果、図6に示す転送テーブル305−1のエントリが生成される。
さらに、クラウドLANスイッチ36の転送テーブル406に関しても、モバイル端末管理表306から生成できる。つまり、クラウドLANスイッチ36は、パケットの送信先IPアドレスがモバイル端末11のアドレスであれば、クラウドデータ転送網35に転送するような転送テーブル406を作成すればよい。
上記のプロセスが終了後、モバイル端末11−1からモバイル端末11−2へユーザパケットを転送できるようになる。
具体的には、モバイル端末11−1は、送信先IPアドレスを「IP_a1000−2」、送信元IPアドレス「IP_a1000−1」とするユーザパケットを送出する。当該ユーザパケットは、PGW34−1を送信先IPアドレスとするカプセル化データパケットに変換され、基地局12−1、モバイルデータ転送網13を介してPGW34−1に転送される。その際、トンネルセッションSession_110−1が用いられる。
カプセル化データパケットを受信したPGW34−1は、当該パケットをデカプセル化する。その後、PGW34−1は、ユーザパケットの送信先IPアドレス「IP_a1000−2」に対応するクラウドデータ転送網35の送信先IPアドレス「IP_B」を転送テーブル305−1から検索する。
その後、ユーザパケットは、送信先IPアドレス「IP_B」とするカプセル化データパケットに変換され、クラウドデータ転送網35に転送される。カプセル化データパケットは、その送信先IPアドレス「IP_B」に基づいてクラウドデータ転送網35を経由してPGW34−2に転送される。
PGW34−2は、受信したカプセル化パケットをデカプセル化し、ユーザパケットの送信先IPアドレス「IP_a1000−2」を参照(取得)する。PGW34−2は、転送テーブル305−2を参照し、先に取得した送信先IPアドレス「IP_a1000−2」からモバイルデータ転送網13の送信先IPアドレスIP_M2を検索する。
その後、PGW34−2は、カプセル化データパケットを生成し、モバイルデータ転送網13に出力する。カプセル化データパケットは、トンネルセッション「Session110−2」を通してモバイル端末11−2に転送される。
モバイル端末11−2は、カプセル化データパケットを受信し、その中からユーザパケットを抽出する。
上記説明したように、PGW34は、モバイル端末管理表306から受信パケットを転送するための転送テーブルを作成する。さらに、PGW34は、受信したパケットに含まれるネットワーク識別子(送信先IPアドレス)を検索キーとして転送テーブル305から転送先のネットワーク(モバイルデータ転送網13、クラウドデータ転送網35)を決定する。決定したネットワークにパケットは送信される。また、クラウドLANスイッチ36は、モバイル端末管理表306から受信パケットを転送するための転送テーブルを作成する。さらに、クラウドLANスイッチ36は、受信したパケットに含まれるネットワーク識別子を検索キーとして転送テーブル406からクラウドLAN上の転送先を決定する。決定した転送先にパケットは送信される。このようにしてモバイル端末11−1からモバイル端末11−2へユーザパケットが転送される。つまり、モバイル端末11−1からモバイル端末11−2へユーザパケットが転送される。
上記説明では、IPアドレス、MACアドレスをネットワーク識別子として転送するとしているが、他のネットワーク識別子、例えば、MPLS LSPを使用することもできる。
以上のように、第2の実施形態では、各ユーザ専用のクラウドLANを構成し、当該クラウドLANを用いてモバイル端末11間の通信が実現される。その結果、モバイル端末11間同士で遅延の小さい通信を実現できる。これは、ユーザパケット通信がPGW34間で直接可能となるためである(第1の効果)。また、第2の効果として、モバイル端末11間同士の通信効率が向上する。これは、一旦集約スイッチであるクラウドLANスイッチ36に転送されなくとも、直接PGW34の間でユーザパケット通信が可能だからである。第3の効果として、ユーザパケットの送信先PGW34の決定を容易化できる。これは、端末−IP管理装置37がモバイル端末−PGW34の対応関係を集中的に管理するためである。その結果、PGW34間の複雑な分散的情報交換が不要となる。
[第3の実施形態]
続いて、第3の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
第2の実施形態では、端末−IP管理装置37が生成したモバイル端末管理表306は、接続端末(モバイル端末11)のすべてを管理し、当該管理情報をPGW34、クラウドLANスイッチ36にて共有することを前提としている。そのため、モバイル端末11の数によってはPGW34が登録可能な転送テーブル量を大きく超える可能性がある。転送テーブル量を超えないためには配布する情報を制限することが合理的である。
第3の実施形態では、PGW34が記憶する転送テーブル量に制限がある場合について説明する。なお、クラウドLANシステムの基本的構成は、図2、図5を参照して説明した内容と同一とすることができる。
第3の実施形態では、端末−IP管理装置37から取得するモバイル端末管理表の構成及びフォーマットと、PGW34の内部構成が異なる。第3の実施形態では、当該差分を中心に説明する。
図9は、第3の実施形態に係る端末−IP管理装置37により生成されるモバイル端末管理表306aの一例を示す図である。図9を参照すると、第2の実施形態にて説明したモバイル端末管理表に「ダイレクトアクセス」フィールドが追加されている。
ダイレクトアクセスとは、モバイル端末11の属性から低遅延通信が望まれる通信を示す。当該フィールドにチェックがある場合(ダイレクトアクセスが有効な場合)には、PGW34の間で直接データパケットを転送することを期待することを示す。
第3の実施形態に係る端末−IP管理装置37は、ダイレクトアクセスフィールドを有するモバイル端末管理表306aをそのまま、あるいは、ダイレクトアクセスフィールドが有効なエントリだけをPGW34に送信する。なお、ダイレクトアクセスを有効にするか否かは、サービスオーダ受付装置31を介してユーザが入力し、モバイル端末情報として端末−IP管理装置37に通知される。
図10は、第3の実施形態に係るPGW34−1の処理構成の一例を示す図である。図6及び図10を参照すると、第3の実施形態に係るPGW34は、転送テーブル制御部304aの動作と、カプセル化学習部307を備える点と、が第2の実施形態とは異なる。他の構成については、第2の実施形態にて説明した内容と同一とすることができるのでその説明を省略する。
以下、上記相違点(転送テーブル制御部304a、カプセル化学習部307)を中心に説明する。
転送テーブル制御部304aは、端末−IP管理装置37からのモバイル端末管理表306aを受信すると、ダイレクトアクセスフィールドが有効な情報を優先的に転送テーブル305に登録する。
カプセル化学習部307は、クラウドデータ転送網35から転送されるカプセル化データパケットの一部を複製し、ラーニングベースで転送テーブル305を構成する。
図11を参照しつつ、上記カプセル化学習部307の動作を説明する。
カプセル化学習部307は、カプセル化IPパケットを受信する(ステップS301)。
カプセル化学習部307は、受信パケットの送信元カプセル化IPアドレス及びユーザパケットの送信元IPアドレスの情報を保持する(ステップS302)。
カプセル化学習部307は、ステップS302にて抽出したユーザパケットの送信先IPアドレスと、転送テーブル305に含まれる送信先IPアドレスを比較する(ステップS303)。つまり、カプセル化学習部307は、ユーザパケットの送信先IPアドレスが転送テーブル305に含まれるか否かを確認する。
ユーザパケットの送信先IPアドレスが、転送テーブル305に存在していれば(ステップS303の結果がヒットの場合)、カプセル化学習部307は、ステップS304の処理を実行する。ステップS304において、カプセル化学習部307は、ステップS302にて保持した送信元カプセル化IPアドレスとユーザパケットの送信元IPアドレスの関係を転送テーブル制御部304aに通知する。
転送テーブル制御部304aは、通知されたIPアドレスの関係を転送テーブル305に反映する。
ユーザパケットの送信先IPアドレスが、転送テーブル305に存在していなければ(ステップS303の結果がヒットなしの場合)、処理は終了する。
上記の操作により、双方向でPGW34間のダイレクト通信が可能となる。なお、PGW34間のダイレクト通信ができなくても、クラウドLANスイッチ36を介してユーザパケットのやり取りはできる。つまり、クラウドLANスイッチ36が存在することで、PGW34の転送テーブル305へのダイレクトアクセスに関する情報の反映が遅れてもデータパケット自体のやり取りは可能となる。
以上のように、第3の実施形態では、PGW34aは、クラウドLANから転送されるカプセル化されたパケットの送信先に対応するネットワーク識別子(IPアドレス)を検索キーとして転送テーブル305を参照する。送信先に対応するネットワーク識別子が転送テーブル305に存在する場合に、送信先に対応するネットワーク識別子とカプセル化されたパケットの送信元に対応するネットワーク識別子(カプセル化IPアドレス)を対応付けて転送テーブル305に登録する。また、モバイル端末管理表306aは、転送テーブル305に優先して登録するエントリを明示するダイレクトアクセス情報を含む。PGW34aは、ダイレクトアクセス情報が付与されたエントリを優先して転送テーブル305に登録する。その結果、以下の効果が得られる。
第3の実施形態では、上述した第1〜第3の効果に加え、以下の効果を奏する。
第4の効果は、PGW34aの送信先IPアドレスとカプセル化IPアドレスの関係を参照する転送テーブル305のサイズが小さくても問題なく、PGW34a間でデータパケット通信が実現できることである。この理由は、転送テーブルへの登録をすべてのモバイル端末11に関してではなく、選択したモバイル端末11に限定するためである。第5の効果は、転送テーブル305に選択登録された送信先IPアドレスのモバイル端末11との双方向通信をPWG34a間で直接でき、リソース利用効率が高いことにある。この理由は、選択登録されたモバイル端末11を収容するPGW34aが、そのモバイル端末11への送信ユーザパケットの送信元IPアドレス、カプセル化IPアドレスを学習して対応づけ、転送テーブルに反映されるからである。そのため、PGW34間の直接の双方向通信が可能となる。
上記実施形態にて説明した各装置のハードウェア構成について説明する。
[ハードウェア構成]
図12は、クラウドLAN構成装置32のハードウェア構成の一例を示す図である。クラウドLAN構成装置32は、所謂、コンピュータにより実現され、図12に例示する構成を備える。例えば、クラウドLAN構成装置32は、内部バスにより相互に接続される、CPU(Central Processing Unit)41、メモリ42、入出力インターフェイス43及び通信インターフェイスであるNIC(Network Interface Card)44等を備える。
但し、図12に示す構成は、クラウドLAN構成装置32のハードウェア構成を限定する趣旨ではない。クラウドLAN構成装置32は、図示しないハードウェアを含んでもよい。クラウドLAN構成装置32に含まれるCPU等の数も図12の例示に限定する趣旨ではなく、例えば、複数のCPU41がクラウドLAN構成装置32に含まれていてもよい。
メモリ42は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、補助記憶装置(ハードディスク等)等である。
入出力インターフェイス43は、図示しない入出力装置のインターフェイスである。入出力装置には、例えば、表示装置、操作デバイス等が含まれる。表示装置は、例えば、液晶ディスプレイ等である。操作デバイスは、例えば、キーボードやマウス等である。
クラウドLAN構成装置32の機能は、上記説明した処理を実行するモジュールにより実現される。当該モジュールは、例えば、メモリ42に格納されたプログラムをCPU41が実行することで実現される。また、そのプログラムは、ネットワークを介してダウンロードするか、あるいは、プログラムを記憶した記憶媒体を用いて、更新することができる。さらに、上記処理モジュールは、半導体チップにより実現されてもよい。即ち、上記処理モジュールが行う機能は、何らかのハードウェア、或いはハードウェアを利用して実行されるソフトウェアにより実現できればよい。
なお、他の装置(ユーザ情報管理装置33、PGW34を実現するサーバ等)のハードウェア構成もクラウドLAN構成装置32と同一とすることができ、且つ、当業者にとって明らかであるため、その説明を省略する。
上記実施形態にて説明したクラウドLANシステムにより得られる効果は以下のとおりである。
第1の効果は、ユーザが準備すべきLANシステムが不要になることにある。これは、サービスを提供するクラウドLANシステム上にユーザ固有のLANを構築できるためである。ユーザはLANシステムが不要のため、当然、将来を見据えたLANのデータ送受信容量などを考える必要もなくなる。
第2の効果は、モバイル端末11間同士で遅延の小さい通信を実現することができることにある。ユーザのLANを経由しないことがその理由となる。
第3の効果は、モバイル端末11間同士で遅延の小さい通信を実現することができることにある。これは、ユーザパケット通信が集約スイッチCLANSWを経由せずPGW34間で直接可能となるためである。
第4の効果は、モバイル端末11間同士の通信効率が向上することにある。これは、一旦集約スイッチであるクラウドLANスイッチ36に転送されることなく、直接PGW34間でデータパケット通信が可能となるためである。
第5の効果は、ユーザパケットの送信先PGW34の決定を容易化できることにある。これは、端末−IP管理装置37がモバイル端末11−PGW34の対応関係を集中的に管理し、ユーザパケット転送先をPGW34に伝えるためである。この結果、PGW34間の複雑な分散的情報交換が不要となる。通常スイッチを分散化すると、転送経路がループし、送信先端末に到達できないケースがありうる。そのため、ループせず送信先に届けるためのルーティングプロトコルが必要となる。第5の効果では、このようなルーティングプロトコルを不要化し、制御の複雑化を防いでいる。
第6の効果は、PGW34の送信先端末IPアドレスとカプセル化転送網IPアドレスの関係を参照する転送テーブルが小さくても、端末の属性に応じたデータパケット通信が実現できることである。この理由は、転送テーブルへの登録を選択したモバイル端末に限定し、その登録数を削減することができるためである。転送テーブル305にはデフォルト転送が記載されているため、当該テーブルにない送信先端末IPアドレスのモバイル端末11も転送可能となる。
第7の効果は、転送テーブル305に選択登録された送信先IPアドレスのモバイル端末11との双方向通信をPWG34間で直接でき、リソース利用効率が高いことにある。この理由は、選択登録されたモバイル端末11を収容するPGW34が、そのモバイル端末11への送信ユーザパケットの送信元IPアドレス、カプセル化IPアドレスを学習して対応づけ、それを転送テーブルに反映するからである。その結果、PGW34間で直接の双方向通信が可能となる。
また、特許文献1との関係は以下のようにまとめることができる。特許文献1のように、クラウドデータ転送網上に提供される集約LANスイッチとモバイルデータ転送網とを接続するネットワークにおいてモバイル端末を集約LANスイッチに収容する場合を考える。この場合、LANスイッチとの物理的距離やデータ転送先によっては遅延や網利用効率の劣化が発生する。しかし、本願開示のシステムでは、モバイルデータ転送網とクラウドデータ転送網の境界にあるパケットゲートウエイが、LANスイッチの一部機能を担い、集約LANスイッチを経由しなくても、パケットゲートウエイ間で直接データパケットを転送する。そのため、上記遅延や網利用効率の劣化といった問題は生じない。また、パケットゲートウエイ同士で接続情報交換を行なわなくてよい。さらに、選択されたモバイル端末に限りパケットゲートウエイダイレクトで接続できる機能も有する。このとき、選択されたモバイル端末からの応答もパケットゲートウエイダイレクト通信できるように、カプセル化パケットラーニング機能を具備する。
[変形例]
なお、第1乃至第3の実施形態にて説明したクラウドLANシステムの構成、動作等は例示であって、システムの構成、動作を限定する趣旨ではない。例えば、上記実施形態では、クラウドLAN構成装置32、ユーザ情報管理装置33、端末−IP管理装置37がそれぞれの機能を実現する場合を説明したが、これら各装置の機能が1つの装置により実現されてもよい。例えば、図13に示すような情報処理装置50がクラウドLANシステムに含まれていてもよい。なお、情報処理装置50に含まれる各処理モジュール(クラウドLAN構成部51、ユーザ情報管理部52、端末−IP管理部53)は、既に各装置の機能として説明した内容と同一とすることができるのでその詳細な説明を省略する。
上記実施形態では、クラウドLAN構成装置32が、クラウド上のサーバにPGW34、クラウドLANスイッチ36を生成するように指示しているが、自装置(クラウドLAN構成装置32)のリソースを使ってPGW34等を生成してもよい。
つまり、上記実施形態に係るクラウドLANシステム30では、図14のような構成を有する。図14では、サーバ60がクラウドLAN構成装置32からの指示を通信制御部201にて受信し、PGW生成部202がPGW34を生成する。具体的には、PGW生成部202は、PGW34を動作させるための仮想マシンを生成すると共に、当該仮想マシン上にてPGW34の機能を実現するアプリケーションを実行する。また、生成されたPGW34に関する情報は、通信制御部201を介してクラウドLAN構成装置32に返信される。クラウドLANスイッチ36に関しても同様に、サーバ61において、通信制御部203を介してクラウドLAN構成装置32と通信が行われ、CLANSW生成部204によりクラウドLANスイッチ36が生成される。
上記のように、クラウド上のサーバ60及び61にPGW34等を生成するのではなく、図15に示すように、クラウドLAN構成装置32の内部にPGW34等を生成してもよい。なお、図15において、通信制御部211が他の装置との間の通信を制御し、PGW生成部212がPGW34を、CLANSW生成部213がクラウドLANスイッチ36をそれぞれ生成する。また、図15において、クラウドLAN構成装置32の上記説明した機能(例えば、ユーザ情報管理装置33への情報出力)を実現するモジュールの図示は省略している。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
[付記1]
上述の第1の視点に係る通信システムのとおりである。
[付記2]
前記ユーザ情報管理装置は、
前記モバイルデータ転送網を介して前記接続端末の固有情報を取得し、前記取得した固有情報に基づき前記接続端末に割り当てられたアクセスポイントを選択する、好ましくは付記1に記載の通信システム。
[付記3]
前記ユーザ情報管理装置は、
前記接続端末と接続している基地局を介して、前記選択されたアクセスポイントを前記接続端末に通知する、好ましくは付記1又は2に記載の通信システム。
[付記4]
前記ネットワーク構成装置は、
前記モバイルデータ転送網と前記クラウドLANのアクセスポイントとなるPGW(Packet Data Network Gateway)と、
前記クラウドLAN上で転送されるパケットのスイッチング動作を行うクラウドLANスイッチと、
を生成する、好ましくは付記1乃至3のいずれか一に記載の通信システム。
[付記5]
前記PGWは、
前記モバイルデータ転送網及び前記クラウドLANのいずれか一方のネットワークからカプセル化されたパケットを受信し、
前記受信したカプセル化されたパケットからユーザパケットを抽出し、
前記抽出したユーザパケットを他方のネットワークに適したカプセル化パケットに変換して送信し、
前記クラウドLANスイッチは、
前記モバイルデータ転送網及び前記クラウドLANのいずれか一方のネットワークからカプセル化されたパケットを受信し、
前記受信したカプセル化されたパケットからユーザパケットを抽出し、
前記抽出したユーザパケットを他方のネットワークに適したカプセル化パケットに変換して送信する、
好ましくは付記4に記載の通信システム。
[付記6]
前記アドレス管理装置は、
前記接続端末にネットワーク識別子を割り当て、前記接続端末の識別子、前記接続端末に割り当てられたネットワーク識別子及び前記接続端末に割り当てられたアクセスポイントのネットワーク識別子を対応付ける端末管理表を生成し、
前記PGWは、
前記端末管理表から受信パケットを転送するための転送テーブルを作成すると共に、受信したパケットに含まれるネットワーク識別子を検索キーとして前記転送テーブルから転送先のネットワークを決定し、前記決定したネットワークにパケットを送信し、
前記クラウドLANスイッチは、
前記端末管理表から受信パケットを転送するための転送テーブルを作成すると共に、受信したパケットに含まれるネットワーク識別子を検索キーとして前記転送テーブルから前記クラウドLAN上の転送先を決定し、前記決定した転送先にパケットを送信する、
好ましくは付記4又は5に記載の通信システム。
[付記7]
前記PGWは、
前記モバイルデータ転送網又は前記クラウドLANの通信路にて転送されるパケットがカプセル化されている場合に、前記カプセル化されたパケットをデカプセル化するデカプセル化部と、
前記デカプセル化されたパケットから抽出されたネットワーク識別子を検索キーとして前記転送テーブルを参照し、パケット転送先のネットワーク識別子を決定する、ヘッダ解析部と、
前記決定されたネットワーク識別子を用いて、パケット転送先のネットワークに適したカプセル化を行うカプセル部と、
を備える、好ましくは付記6に記載の通信システム。
[付記8]
前記PGWは、
前記クラウドLANから転送されるカプセル化されたパケットの送信先に対応するネットワーク識別子を検索キーとして前記転送テーブルを参照し、前記送信先に対応するネットワーク識別子が前記転送テーブルに存在する場合に、前記送信先に対応するネットワーク識別子と前記カプセル化されたパケットの送信元に対応するネットワーク識別子を対応付けて前記転送テーブルに登録する、好ましくは付記6又は7に記載の通信システム。
[付記9]
前記端末管理表は、前記転送テーブルに優先して登録するエントリを明示するダイレクトアクセス情報を含み、
前記PGWは、前記ダイレクトアクセス情報が付与されたエントリを優先して前記転送テーブルに登録する、好ましくは付記6乃至8のいずれか一に記載の通信システム。
[付記10]
上述の第2の視点に係る通信方法のとおりである。
[付記11]
ユーザごとに独立してオープンネットワーク上に構築される閉域網をクラウドLAN(Local Area Network)として構成する装置であって、前記クラウドLANを利用するユーザに属する複数の端末それぞれに割り当てる前記クラウドLANにアクセスするためのアクセスポイントを生成する処理と、
前記複数の端末のうちモバイルデータ転送網を介して前記クラウドLANにアクセスする接続端末に割り当てられた前記アクセスポイントを選択し、前記選択されたアクセスポイントを前記接続端末に通知する処理と、
前記接続端末からの要求に応じて前記接続端末が前記クラウドLANにアクセスするためのアドレスを払い出す処理と、
をコンピュータに実行させるプログラム。
なお、このプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に記録することができる。記憶媒体は、半導体メモリ、ハードディスク、磁気記録媒体、光記録媒体等の非トランジェント(non-transient)なものとすることができる。本発明は、コンピュータプログラム製品として具現することも可能である。
[付記12]
モバイル端末を収容するモバイルデータ転送網を介して複数のユーザに仮想専用通信網を提供するクラウドデータ転送網を接続した通信網において、
クラウドデータ転送網内にユーザ毎に独立したLANと、前記モバイルデータ転送網と前記LANのアクセスポイントを設定するクラウドLAN構成装置と、
前記クラウドLAN装置によってユーザ毎に生成され、外部通信網とのアクセスポイントを有するクラウドLANと、
モバイル端末の固有情報からユーザを判定し接続すべきクラウドLAN及び前記モバイル端末とクラウドLANとのデータ通信のためのアクセスポイントを選択し、
前記選択アクセスポイントを前記モバイル端末、あるいは、前記モバイルデータ転送網に通知し、前記モバイル端末とクラウドLAN間の通信を設定、管理、制御するユーザ情報管理装置と、
前記モバイル端末からの要求に応じて端末アドレスを払い出す端末−IP管理装置と、
を含むクラウドLANシステム。
[付記13]
前記クラウドLANは、
モバイルデータ転送網とクラウドLANとのアクセスポイントとなるPGWと、
クラウドLAN内でデータ転送を行うクラウドLANスイッチと、
前記PGWと前記クラウドLANスイッチを接続するクラウドデータ転送網と、
から構成される好ましくは付記12に記載のクラウドLANシステム。
[付記14]
前記PGWは、
前記モバイルデータ転送網あるいはクラウドデータ転送網から受信したカプセル化ユーザデータパケットからユーザパケットを抽出し、
前記モバイルデータ転送網あるいはクラウドデータ転送網へ前記ユーザパケットをカプセル化ユーザパケットに変換して送信する、好ましくは付記13に記載のクラウドLANシステム。
[付記15]
前記クラウドLANスイッチは、
前記モバイルデータ転送網あるいはクラウドデータ転送網から受信したカプセル化ユーザデータパケットからユーザパケットを抽出し、
前記モバイルデータ転送網あるいはクラウドデータ転送網へ前記ユーザパケットをカプセル化ユーザパケットに変換して送信する、好ましくは付記13に記載のクラウドLANシステム。
[付記16]
モバイル端末を収容するモバイルデータ転送網と複数のユーザに仮想専用通信網を提供するクラウドデータ通信網を接続した通信網において、
クラウドデータ通信網上にユーザ専用LANであるクラウドLANを構築し、モバイルデータ転送網と前記ユーザ専用クラウドLANのアクセスポイントを設定するクラウドLAN構成装置と、
モバイル端末の端末情報を受信し、
前記モバイル端末の固有情報からユーザを判定し、ユーザのクラウドLANのアクセスポイントを決定し、
モバイルデータ転送網上の前記モバイル端末と前記ユーザのクラウドLANのアクセスポイント間にユーザパケットを転送する通信路を形成するユーザ管理情報装置と、
前記ユーザ管理情報装置からの指示に基づき、前記モバイル端末にネットワーク識別子を割り当て、前記モバイル端末とネットワーク識別子と前記通信路とを対応付ける端末−IP管理表を生成する端末−IP管理装置と、
前記端末−IP管理装置から通知される端末−IP管理表から転送テーブルを作成し、
モバイルデータ転送網、クラウドデータ転送網の通信路から転送されるユーザパケットのネットワーク識別子を検索キーとして、前記転送テーブルから転送先のモバイルデータ転送網あるいはクラウドデータ転送網の通信路を決定し、その通信路にユーザパケットを送出するパケットゲートウエイ装置と、
前記端末−IP管理装置から通知される端末−IP管理表から転送テーブルを作成し、クラウドデータ転送網から転送されるユーザパケットのネットワーク識別子を検索キーとして、前記転送テーブルから転送先のクラウドデータ転送網の転送先を決定し、ユーザパケットを送出するクラウドLANスイッチと、
を含む、クラウドLANシステム。
[付記17]
前記クラウドLAN構成装置は、
要求に応じてユーザ毎に独立したアクセスポイントと閉域LANをクラウドデータ転送網上に構築、管理する、好ましくは付記16に記載のクラウドLANシステム。
[付記18]
前記ユーザ情報管理装置の前記アクセスポイントに接続する際のモバイル端末情報は、
ユーザを特定可能なユーザ識別子を含み、
モバイル端末の位置情報と、モバイル端末の属性のすべて、あるいは、いくつかを含む、好ましくは付記16又は17に記載のクラウドLANシステム。
[付記19]
前記端末−IP管理表が、
モバイル端末のネットワーク識別子情報と、モバイルデータ転送網内のネットワーク識別子情報と、クラウドデータ転送網内のネットワーク識別子情報と、から構成され、
ユーザパケットを転送する際の前記モバイル端末のネットワーク識別子に対する前記モバイルデータ転送網内のネットワーク識別子情報と、前記クラウドデータ転送網内のネットワーク識別子情報とが関係づけられている、好ましくは付記16乃至18のいずれか一に記載のクラウドLANシステム。
[付記20]
前記端末−IP管理表が、
ダイレクト通信可能情報を含み、
ユーザパケットを転送する際の前記モバイル端末のネットワーク識別子に対するダイレクト通信可能情報が関係づけられている、好ましくは付記19に記載のクラウドLANシステム。
[付記21]
前記端末−IP管理装置は、
前記モバイル端末に割り当てるネットワーク識別子をユーザ毎に独立させる、好ましくは付記16乃至20のいずれか一に記載のクラウドLANシステム。
[付記22]
前記パケットゲートウエイ装置は、
モバイルデータ転送網とクラウドデータ転送網の通信路でユーザパケットをそれぞれの転送プロトコルのネットワーク識別子を含んでカプセル化されているときに、前記転送プロトコルを終端し、ユーザパケットを抽出するデカプセル化機能と、
前記端末−IP管理装置から通知された端末−IP管理表から転送テーブルを作成する転送テーブル管理回路と、
前記ユーザパケットの送信先ネットワーク識別子を検索キーとして、前記転送テーブルを参照して、送信先データ転送網の送信先ネットワーク識別子と出力ポートを決定するヘッダ解析機能と、
前記送信先データ転送網の送信先ネットワーク識別子を含む転送プロトコルでカプセル化するカプセル化機能と、
を備える、好ましくは付記16乃至21のいずれか一に記載のクラウドLANシステム。
[付記23]
前記パケットゲートウエイ装置は、
モバイルデータ転送網とクラウドデータ転送網の通信路でユーザパケットをそれぞれの転送プロトコルのネットワーク識別子を含んでカプセル化されているときに、前記転送プロトコルを終端し、ユーザパケットを抽出するデカプセル化機能と、
入力された端末−IP管理表をもとに転送テーブルを作成する転送テーブル管理回路と、
前記ユーザパケットの送信先ネットワーク識別子を検索キーとして、前記転送テーブルを参照して、送信先データ転送網の送信先ネットワーク識別子と出力ポートを決定するヘッダ解析機能と、
前記送信先データ転送網の送信先ネットワーク識別子を含む転送プロトコルでカプセル化するカプセル化機能と、
クラウドデータ転送網から転送されるカプセル化パケットのユーザパケットの送信先ネットワーク識別子を検索キーとして前記転送テーブルを参照し、該当ネットワーク識別子が存在していた場合に前記ユーザパケットの送信元ネットワーク識別子と、前記ユーザパケットのカプセル化パケットの送信元ネットワーク識別子を含む端末−IP管理表を前記転送テーブル管理回路に通知するカプセル化ラーニング機能と、
を備える、好ましくは付記16乃至21のいずれか一に記載のクラウドLANシステム。
[付記24]
前記ネットワーク識別子は、IPアドレス、MACアドレス及びMPLS LSPラベル番号のうちいずれか一つである、好ましくは付記16乃至23のいずれか一に記載のクラウドLANシステム。
なお、付記10及び付記11の形態は、付記1の形態と同様に、付記2の形態〜付記9の形態に展開することが可能である。
なお、引用した上記の特許文献の開示は、本書に引用をもって繰り込むものとする。本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の全開示の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施形態ないし実施例の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせ、ないし、選択(部分的削除を含む)が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。特に、本書に記載した数値範囲については、当該範囲内に含まれる任意の数値ないし小範囲が、別段の記載のない場合でも具体的に記載されているものと解釈されるべきである。
10 モバイル転送システム
11、11−1、11−2 モバイル端末
12、12−1、12−2 基地局
13 モバイルデータ転送網
14 クラウドサーバ
20、30 クラウドLANシステム
21、31、92 サービスオーダ受付装置
22、32 クラウドLAN構成装置
23、33、94、102 ユーザ情報管理装置
24、24−1、24−2、34、34−1、34−2、34a、34a−1、91、91−1、91−2 PGW
25、35 クラウドデータ転送網
26、36 クラウドLANスイッチ
27、37 端末−IP管理装置
41 CPU(Central Processing Unit)
42 メモリ
43 入出力インターフェイス
44 NIC(Network Interface Card)
50 情報処理装置
51 クラウドLAN構成部
52 ユーザ情報管理部
53 端末−IP管理部
60、61 サーバ
90 閉域システム
93 閉域データ転送網構成装置
95 閉域データ転送網
99 LAN(Local Area Network)
101 ネットワーク構成装置
103 アドレス管理装置
201、203、211 通信制御部
202、212 PGW生成部
204、213 CLANSW生成部
301、301−1、301−2、401 デカプセル化部
302、302−1、302−2、402、402−1、402−2 ヘッダ解析部
303、303−1、303−2、404 カプセル部
304、304a、405 転送テーブル制御部
305、305−1、305−2、406 転送テーブル
306、306a モバイル端末管理表
307 カプセル化学習部
403 スイッチ部

Claims (10)

  1. ユーザごとに独立してオープンネットワーク上に構築される閉域網をクラウドLAN(Local Area Network)として構成する装置であって、前記クラウドLANを利用するユーザに属する複数の端末それぞれに割り当てる前記クラウドLANにアクセスするためのアクセスポイントを生成する、ネットワーク構成装置と、
    前記複数の端末のうちモバイルデータ転送網を介して前記クラウドLANにアクセスする接続端末に割り当てられた前記アクセスポイントを選択し、前記選択されたアクセスポイントを前記接続端末に通知する、ユーザ情報管理装置と、
    前記接続端末からの要求に応じて前記接続端末が前記クラウドLANにアクセスするためのアドレスを払い出す、アドレス管理装置と、
    を含む、通信システム。
  2. 前記ユーザ情報管理装置は、
    前記モバイルデータ転送網を介して前記接続端末の固有情報を取得し、前記取得した固有情報に基づき前記接続端末に割り当てられたアクセスポイントを選択する、請求項1に記載の通信システム。
  3. 前記ユーザ情報管理装置は、
    前記接続端末と接続している基地局を介して、前記選択されたアクセスポイントを前記接続端末に通知する、請求項1又は2に記載の通信システム。
  4. 前記ネットワーク構成装置は、
    前記モバイルデータ転送網と前記クラウドLANのアクセスポイントとなるPGW(Packet Data Network Gateway)と、
    前記クラウドLAN上で転送されるパケットのスイッチング動作を行うクラウドLANスイッチと、
    を生成する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の通信システム。
  5. 前記PGWは、
    前記モバイルデータ転送網及び前記クラウドLANのいずれか一方のネットワークからカプセル化されたパケットを受信し、
    前記受信したカプセル化されたパケットからユーザパケットを抽出し、
    前記抽出したユーザパケットを他方のネットワークに適したカプセル化パケットに変換して送信し、
    前記クラウドLANスイッチは、
    前記モバイルデータ転送網及び前記クラウドLANのいずれか一方のネットワークからカプセル化されたパケットを受信し、
    前記受信したカプセル化されたパケットからユーザパケットを抽出し、
    前記抽出したユーザパケットを他方のネットワークに適したカプセル化パケットに変換して送信する、
    請求項4に記載の通信システム。
  6. 前記アドレス管理装置は、
    前記接続端末にネットワーク識別子を割り当て、前記接続端末の識別子、前記接続端末に割り当てられたネットワーク識別子及び前記接続端末に割り当てられたアクセスポイントのネットワーク識別子を対応付ける端末管理表を生成し、
    前記PGWは、
    前記端末管理表から受信パケットを転送するための転送テーブルを作成すると共に、受信したパケットに含まれるネットワーク識別子を検索キーとして前記転送テーブルから転送先のネットワークを決定し、前記決定したネットワークにパケットを送信し、
    前記クラウドLANスイッチは、
    前記端末管理表から受信パケットを転送するための転送テーブルを作成すると共に、受信したパケットに含まれるネットワーク識別子を検索キーとして前記転送テーブルから前記クラウドLAN上の転送先を決定し、前記決定した転送先にパケットを送信する、
    請求項4又は5に記載の通信システム。
  7. 前記PGWは、
    前記モバイルデータ転送網又は前記クラウドLANの通信路にて転送されるパケットがカプセル化されている場合に、前記カプセル化されたパケットをデカプセル化するデカプセル化部と、
    前記デカプセル化されたパケットから抽出されたネットワーク識別子を検索キーとして前記転送テーブルを参照し、パケット転送先のネットワーク識別子を決定する、ヘッダ解析部と、
    前記決定されたネットワーク識別子を用いて、パケット転送先のネットワークに適したカプセル化を行うカプセル部と、
    を備える、請求項6に記載の通信システム。
  8. 前記PGWは、
    前記クラウドLANから転送されるカプセル化されたパケットの送信先に対応するネットワーク識別子を検索キーとして前記転送テーブルを参照し、前記送信先に対応するネットワーク識別子が前記転送テーブルに存在する場合に、前記送信先に対応するネットワーク識別子と前記カプセル化されたパケットの送信元に対応するネットワーク識別子を対応付けて前記転送テーブルに登録する、請求項6又は7に記載の通信システム。
  9. 前記端末管理表は、前記転送テーブルに優先して登録するエントリを明示するダイレクトアクセス情報を含み、
    前記PGWは、前記ダイレクトアクセス情報が付与されたエントリを優先して前記転送テーブルに登録する、請求項6乃至8のいずれか一項に記載の通信システム。
  10. ユーザごとに独立してオープンネットワーク上に構築される閉域網をクラウドLAN(Local Area Network)として構成する装置であって、前記クラウドLANを利用するユーザに属する複数の端末それぞれに割り当てる前記クラウドLANにアクセスするためのアクセスポイントを生成するステップと、
    前記複数の端末のうちモバイルデータ転送網を介して前記クラウドLANにアクセスする接続端末に割り当てられた前記アクセスポイントを選択し、前記選択されたアクセスポイントを前記接続端末に通知するステップと、
    前記接続端末からの要求に応じて前記接続端末が前記クラウドLANにアクセスするためのアドレスを払い出すステップと、
    を含む、通信方法。
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