JPWO2019207838A1 - 冷媒分配器、熱交換器および空気調和機 - Google Patents

冷媒分配器、熱交換器および空気調和機 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2019207838A1
JPWO2019207838A1 JP2020516015A JP2020516015A JPWO2019207838A1 JP WO2019207838 A1 JPWO2019207838 A1 JP WO2019207838A1 JP 2020516015 A JP2020516015 A JP 2020516015A JP 2020516015 A JP2020516015 A JP 2020516015A JP WO2019207838 A1 JPWO2019207838 A1 JP WO2019207838A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
refrigerant
header
flow path
heat transfer
heat exchanger
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2020516015A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6854971B2 (ja
Inventor
修平 多田
修平 多田
佐々木 重幸
重幸 佐々木
大木 長斗司
長斗司 大木
光佑 熊本
光佑 熊本
法福 守
守 法福
高藤 亮一
亮一 高藤
広 米田
広 米田
遠藤 剛
剛 遠藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Johnson Controls Air Conditioning Inc
Original Assignee
Hitachi Johnson Controls Air Conditioning Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from PCT/JP2018/017329 external-priority patent/WO2019207802A1/ja
Priority claimed from PCT/JP2018/017332 external-priority patent/WO2019207805A1/ja
Priority claimed from PCT/JP2018/017333 external-priority patent/WO2019207806A1/ja
Application filed by Hitachi Johnson Controls Air Conditioning Inc filed Critical Hitachi Johnson Controls Air Conditioning Inc
Publication of JPWO2019207838A1 publication Critical patent/JPWO2019207838A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6854971B2 publication Critical patent/JP6854971B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B39/00Evaporators; Condensers
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B39/00Evaporators; Condensers
    • F25B39/02Evaporators
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B39/00Evaporators; Condensers
    • F25B39/04Condensers
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B41/00Fluid-circulation arrangements
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28FDETAILS OF HEAT-EXCHANGE AND HEAT-TRANSFER APPARATUS, OF GENERAL APPLICATION
    • F28F9/00Casings; Header boxes; Auxiliary supports for elements; Auxiliary members within casings
    • F28F9/02Header boxes; End plates
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28FDETAILS OF HEAT-EXCHANGE AND HEAT-TRANSFER APPARATUS, OF GENERAL APPLICATION
    • F28F9/00Casings; Header boxes; Auxiliary supports for elements; Auxiliary members within casings
    • F28F9/22Arrangements for directing heat-exchange media into successive compartments, e.g. arrangements of guide plates

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Heat-Exchange Devices With Radiators And Conduit Assemblies (AREA)

Abstract

冷媒分配器は、冷媒の流路を形成する複数の扁平伝熱管(1)の端部とそれぞれ接続し、複数の扁平伝熱管(1)を連通させ、冷媒を分配する冷媒分配器であって、冷媒分配器(3x)は、互いに組み合わせる扁平管側ヘッダ部材(31x)および組合せヘッダ部材(34x)を備え、扁平管側ヘッダ部材(31x)と組合せヘッダ部材(34x)とを組み合わせることによって、冷媒の流路となる部分の断面積を狭小化した狭小流路(38)を形成する。

Description

本発明は、冷媒分配器、この冷媒分配器を備えた熱交換器および空気調和機に関する。
冷暖房に対応した空気調和機の多くは、現在、円形銅製伝熱管とアルミ製の短冊状のフィンで構成されるクロスフィンチューブ型熱交換器が用いられている。この熱交換器は、銅製伝熱管内にフロン系の冷媒を流動させることで、冷媒と空気の間で熱交換を行うものである。
一方、自動車用ラジエータや冷房専用エアコンでは、小型軽量化、高性能、低コスト化を目的として、パラレルフロー型の熱交換器が広く利用されている。この熱交換器は、外表面にアルミ製フィンをロウ付けした複数の扁平伝熱管の両端開口部に二本のヘッダ管を設け、各扁平伝熱管を介して流入側のヘッダ管から流出側のヘッダ管に向けて冷媒を流動させる形態の熱交換器である。
パラレルフロー型熱交換器では、全部のフィンの面積を有効に作用させるには、上下に並べられた複数の扁平伝熱管の各々へ、適正量の液冷媒を偏りなく流動させる必要がある。
しかしながら、熱交換器内では、冷媒が蒸発や凝縮の相変化しながら、気液二相状態の冷媒となって流動するため、冷媒の流速が小さく運動量が低い条件下では、垂直方向に立った流入側のヘッダ管内の液冷媒は重力の影響で下方に滞留するため、流入側のヘッダ管の上部に接続された扁平伝熱管に十分な液冷媒を供給しにくい傾向がある。
その結果、パラレルフロー型熱交換器を蒸発器として用いる場合、積層された扁平伝熱管のうち上方のものでは、供給される液冷媒の量が少なくなり、扁平伝熱管の上流で液冷媒が全て蒸発してしまうため、中流から下流では液冷媒の蒸発作用による熱吸収が発生しない。すなわち、上方の扁平伝熱管では、中流から下流にかけて、冷媒の液成分が少なく過熱度が大きくなり、その部分での伝熱面積が有効利用されないという問題が発生する。
一方、積層された扁平伝熱管のうち下方のものでは、供給される液冷媒の量が過大であるため、扁平伝熱管の出口に至っても液冷媒が残存している。すなわち、下方の扁平伝熱管からは、熱吸収の余力を残した液冷媒が流出しており、熱交換器全体としての効率悪化を招いているという問題が発生する。
加えて、下方の扁平伝熱管から熱交換器の下流の圧縮機に液冷媒が流入する「液戻り」が発生すると、その液冷媒が圧縮機の圧縮室を損傷する恐れがある。これを避けるには、熱交換器の上流の膨張弁を絞り蒸発圧力を下げるなどして、熱交換器の出口に至るまでに液冷媒を完全に蒸発させる必要があるが、この対策は熱交換器でのエネルギー消費量の増加を招くという問題がある。
このような問題を避けるため、パラレルフロー型熱交換器を蒸発器として用いる場合には、流出側のヘッダ管近傍のほぼ揃った位置で各扁平伝熱管内の液冷媒が完全に無くなるのが、熱交換器の性能を最大化する上で望ましい。特に、空気調和機の室外ユニットのように、熱交換器に等風速の空気を供給する場合には、各扁平伝熱管に偏流なく冷媒を等分配できる性質が求められる。
このような問題を解決するための従来技術として、例えば特許文献1の図6に示すものがある。この例では、垂直に立ったヘッダでの冷媒分配を改善するため、ヘッダの内部空間の一部を隔壁により区画し、前記隔壁に複数の貫通孔を設けている。これにより各扁平伝熱管に冷媒を均一に分配しようとするものである。
また、特許文献2や特許文献3には、分配構造とは関係なく、それ自体の製作のしやすさや、冷媒分配のための内部構造の作りこみ易さのため長手方向に分割したヘッダ構造が示されている。
特許第5775226号公報 特許第4827882号公報 特許第4405819号公報
特許文献1では、ヘッダ内の区画された空間から出された冷媒は、流路断面積が拡大するため液冷媒の流速が低下し、重力の作用を受けやすく液冷媒がヘッダ内の下方に落ちやすい。特に低冷媒流量域において重力の影響により液冷媒が下部に滞留しやすくなる構造であり、このような場合には下側の伝熱管に液が偏って流れてしまう可能性がある。
特許文献2では、分割したヘッダ構造で折り返し流路や、分岐流路を構成するものである。冷媒流路としては、扁平伝熱管1本ずつ冷媒が流動する構成で複数本の伝熱管には冷媒が流動しない。循環量の多い場合には、流路断面積が不足するために圧力損失が大きくなり流動方向の下流では飽和温度が低下し所定の交換熱量が確保できない課題があった。
特許文献3では、分割したヘッダ構造では、冷媒流路を細めることはできず、液冷媒が重力の作用を受け下方に溜まってしまい、熱交換器を蒸発器として用いる場合には冷媒分配の課題があった。
本発明は、前記の課題を解決するための発明であって、最小負荷条件や中間負荷条件での運転時であっても、パラレルフロー型の蒸発器内の各扁平伝熱管への液冷媒供給量の偏りを単純な構造で抑制し、蒸発器としての性能を改善できる冷媒分配器、その冷媒分配器を備えた熱交換器および空気調和機を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明の冷媒分配器は、冷媒の流路を形成する複数の伝熱管の端部とそれぞれ接続し、複数の伝熱管を連通させ、冷媒を分配する冷媒分配器であって、冷媒分配器は、互いに組み合わせる第1部材および第2部材を備え、第1部材と第2部材とを組み合わせることによって、冷媒の流路となる部分の断面積を狭小化した狭小流路を形成することを特徴とする。
第1部材および第2部材は、板材で形成され、第1部材および第2部材は、板材を折り曲げてなる横断面形状がD字形状であり、該D字形状の直線部の一部に離間部分を有し、離間部分を通じて第1部材と第2部材とが組み合わされており、第1部材および第2部材の対向するD字形状の直線部の間に狭小流路を形成することを特徴とする。また、第1部材は、横断面が凹形状を呈しており、第2部材は、第1部材の内面に嵌合し、狭小流路を形成することを特徴とする。本発明のその他の態様については、後記する実施形態等において説明する。
本発明によれば、最小負荷条件や中間負荷条件での運転時であっても、パラレルフロー型の蒸発器内の各扁平伝熱管への液冷媒供給量の偏りを単純な構造で抑制し、蒸発器としての性能を改善できる。
第1実施形態に係る熱交換器の外観構成を示す図である。 第1実施形態に係る扁平伝熱管を用いた場合の熱交換器の構成を示す図である。 第1実施形態に係る扁平伝熱管の構成を示す図である。 第1実施形態に係る熱交換器のヘッダの構成を示す図である。 第1実施形態に係る熱交換器のヘッダの横断面を示す図である。 第1実施形態に係るヘッダが点対称であることを示す図である。 第1実施形態に係る熱交換器のヘッダの分解状態を示す図である。 第1実施形態に係る熱交換器のヘッダの縦断面を示す図である。 第1実施形態に係る冷媒分配器のロウ付け面を示す図である。 第1実施形態に係る冷媒分配器の他のロウ付け面を示す図である。 第2実施形態に係る熱交換器の外観構成を示す図である。 第2実施形態に係る実施例1のヘッダの横断面を示す図である。 第2実施形態に係る実施例1の熱交換器のヘッダの側面を示す図である。 第2実施形態に係る実施例2の熱交換器のヘッダの横断面を示す図であり、ヘッダ差込み部材が凹字形状部材の図である。 第2実施形態に係る実施例2の熱交換器のヘッダの横断面を示す図であり、ヘッダ差込み部材が筒形状(中空形状)の図である。 第2実施形態に係る実施例2の熱交換器のヘッダの横断面を示す図であり、ヘッダ差込み部材がH字形状の図である。 第2実施形態に係る実施例2の熱交換器のヘッダの横断面を示す図であり、ヘッダ差込み部材が台形形状の図である。 第2実施形態に係る実施例3の熱交換器のヘッダの横断面を示す図である。 第2実施形態に係る実施例4の熱交換器のヘッダの横断面を示す図である。 第2実施形態に係る実施例5の熱交換器のヘッダの横断面を示す図であり、基準となる図である。 第2実施形態に係る実施例5の熱交換器のヘッダの横断面を示す図であり、ヘッダ差込み部材の差込み長さを長めに設定する図である。 第2実施形態に係る実施例5の熱交換器のヘッダの横断面を示す図であり、ヘッダ差込み部材とは別部材を流路に差し入れる図である。 第2実施形態に係る実施例6のヘッダ内の孔空き仕切板の取付け方法を示す図である。 第2実施形態に係る実施例6のヘッダ内の孔空き仕切板の取付け方法の他の例を示す図である。 第2実施形態に係る実施例6のヘッダ内の孔空き仕切板の取付け方法のその他の例を示す図である。 第2実施形態に係る実施例7のヘッダの孔空き仕切板の構成を示す図である。 第2実施形態に係る実施例7のヘッダの孔空き仕切板の他の構成を示す図である。 第2実施形態に係る実施例8のヘッダ内の偏流防止用の孔空き板を示す図である。 第2実施形態に係る実施例8のヘッダ内の偏流防止用の孔空き板の縦断面を示す図である。 第2実施形態に係る実施例9のヘッダ差込み部材の仕切り板の位置を示す図である。 第3実施形態に係る実施例10の熱交換器の正面図である。 第3実施形態に係る実施例10の熱交換器におけるヘッダ付近の縦断面図である。 第3実施形態に係る実施例10の熱交換器におけるヘッダ付近の横断面図である。 第3実施形態に係る実施例11の熱交換器におけるヘッダ付近の縦断面図である。 第3実施形態に係る実施例12の熱交換器におけるヘッダ付近の縦断面図である。 第3実施形態に係る実施例12の熱交換器が備えるバイパス管の接続管の側面図である。 第3実施形態に係る実施例12の熱交換器において、冷媒の循環量が比較的多い場合の冷媒入口管の断面を示す説明図である。 第3実施形態に係る実施例12の熱交換器において、冷媒の循環量が比較的少ない場合の冷媒入口管の断面を示す説明図である。 第3実施形態に係る実施例13の熱交換器におけるヘッダ付近の縦断面図である。 第3実施形態に係る実施例14の熱交換器におけるヘッダ付近の縦断面図である。 第3実施形態に係る実施例14の熱交換器におけるヘッダ付近の横断面図である。 第3実施形態に係る実施例15の熱交換器が備えるヘッダを冷媒入口管の反対側から見た場合の分解斜視図である。 第3実施形態に係る実施例15の熱交換器が備えるヘッダを冷媒入口管の側から見た場合の分解斜視図である。 第3実施形態に係る実施例15の熱交換器が備えるヘッダにおいて、扁平伝熱管を含む横断面で切断したヘッダを真上から見た場合の分解図である。 第3実施形態に係る実施例16の熱交換器が備えるヘッダを冷媒入口管の反対側から見た場合の分解斜視図である。 第3実施形態に係る実施例16の熱交換器が備えるヘッダを冷媒入口管の側から見た場合の分解斜視図である。 第3実施形態に係る実施例16の熱交換器が備えるヘッダにおいて、扁平伝熱管を含む横断面で切断したヘッダを真上から見た場合の分解図である。 第3実施形態に係る実施例17の熱交換器の正面図である。 第3実施形態に係る実施例18の熱交換器の外観構成を示す斜視図である。 第1参考形態に係る熱交換器の斜視図である。 第1参考形態に係る熱交換器のヘッダ近傍を斜め上方から見た斜視図である。 第1参考形態に係る熱交換器のヘッダ近傍の分解斜視図である。 第1参考形態において、図34AのダクトのVII方向矢視図である。 第1参考形態において、図32のVIII方向矢視図である。 第1参考形態において、図35AのIX−IX線断面図である。 第1参考形態において、図35BのQ1部拡大図である。 第1参考形態に係る熱交換器の上面図である。 第1参考形態において、図36AのXI−XI断面図である。 第1参考形態において、図36BのQ2部拡大図である。 第1参考形態の変形例に係る熱交換器を示す斜視図である。 第2参考形態に係る熱交換器の斜視図である。 第2参考形態に係る熱交換器のヘッダの構造を理解しやすくするため、外筒から内筒及び中間筒を引き上げて、その一部を露出させた状態の斜視図である。 第2参考形態に係る熱交換器の扁平管及びヘッダの横断面図である。 第2参考形態に係る熱交換器の縦断面図である。 第2参考形態に係る熱交換器の一部を切り欠いた部分拡大図である。 第2参考形態に係る熱交換器が備えるヘッダの上部付近の斜視図である。 冷凍サイクルを説明する図である。 熱交換器の冷媒分配の偏流による過熱度を説明する図であり、液冷媒の偏流がない場合の図である。 熱交換器の冷媒分配の偏流による過熱度を説明する図であり、液冷媒の偏流がある場合の図である。 比較例としてのヘッダ構造の模式図あり、丸型の横断面を示す図である。 比較例としてのヘッダ構造の模式図あり、二つの部材で構成したヘッダの横断面を示す図である。 比較例としてのヘッダ構造の模式図あり、二つの部材で構成したヘッダの他の横断面を示す図である。
本発明を実施するための実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
まず、最初に、本実施形態の冷媒分配器および熱交換器が適用される冷凍サイクルを説明し、従来の課題について詳細に説明する。
図44は、冷凍サイクルを説明する図である。ここで、図44を用いて、暖房運転時を例に、ヒートポンプ式の空気調和機ACの冷凍サイクルを説明する。ここに示すように、空気調和機ACは、圧縮機8、四方弁9、室内熱交換器101、膨張弁103、室外熱交換器106等で構成される。
圧縮機8はガス冷媒を圧縮するものであり、圧縮機8で高温・高圧状態になった冷媒60は、四方弁9を介して室内ユニット100内の室内熱交換器101(凝縮器)に導かれる。そして、室内熱交換器101の扁平伝熱管内を流れる高温の冷媒が、送風機102から供給される室内空気に放熱することで、室内が暖められる。このとき、扁平伝熱管内では、熱を奪われたガス冷媒が次第に液化し、室内熱交換器101の出口からは、飽和温度よりも数℃低温の過冷却状態の液冷媒が流出する。
その後、室内ユニット100から流出した液冷媒は、膨張弁103を通過する時の膨張作用により低温・低圧状態の気液二相冷媒となる。この低温・低圧の気液二相冷媒は、室外ユニット105内の室外熱交換器106(蒸発器)に導かれる。そして、室外熱交換器106の扁平伝熱管内を流れる低温の冷媒が、送風機107から供給される外気から吸熱することで、冷媒の乾き度(=ガスの質量速度/(液の質量速度+ガスの質量速度))が高まる。室外熱交換器106の出口では、冷媒はガス化して数℃の過熱度をとった状態で圧縮機8に戻る。以上で説明した、反時計回りに冷媒60が循環する一連の冷凍サイクルによって、空気調和機ACの暖房運転が実現される。
一方、冷房動作時には、四方弁9を切り替えて、時計回りに冷媒61が循環する冷凍サイクルを形成する。この場合、室内熱交換器101が蒸発器として作用し、室外熱交換器106が凝縮器として作用する。
次に、室内熱交換器101または室外熱交換器106が蒸発器として作用している場合に、その蒸発器内で発生する冷媒偏流の様子を図45A、図45Bで説明する。図45A、図45Bは蒸発器を平面的、かつ、模式的に示したものであり、扁平伝熱管の個別表示を省略するなど一部を簡略化している。
図45Aは、熱交換器の冷媒分配の偏流による過熱度を説明する図であり、液冷媒の偏流がない場合の図である。図45Bは、熱交換器の冷媒分配の偏流による過熱度を説明する図であり、液冷媒の偏流がある場合の図である。これらに示すように、熱交換器は、左右に略垂直なヘッダ3a,3bを設け、それらの間を上下方向に積層した多数の扁平伝熱管1で接続したものである。各扁平伝熱管1には、伝熱面積を拡大するためのフィンがロウ付けされているが、ここでは図示を省略している。また、扁平伝熱管1内において、ハッチング部分は気液二相冷媒が流通する二相域90で、白抜き部分はガス冷媒が流通する過熱領域91である。
図45A、図45Bに示す、パラレルフロー型の蒸発器では、ヘッダ3bの下部から低温・低圧の気液二相冷媒が流入する。流入した冷媒は、流動方向を変えながら、領域(A)→(B)→(C)→(D)の順に扁平伝熱管1内を流れ、扁平伝熱管1間を通過する空気と熱交換(吸熱)した後、ヘッダ3bの上部から中温・低圧状態の冷媒となって排出される。
図45Aのように、冷媒偏流が生じない場合、すなわち、冷媒の流速が大きく、領域(D)の各扁平伝熱管1に略均等量の気液二相冷媒が供給される場合には、いずれの高さの扁平伝熱管1でも、流入側から同程度の距離で二相域90から過熱領域91になるため、いずれの扁平伝熱管1からも十分に吸熱したガス冷媒のみが流出している。
一方、図45Bのように、液冷媒の偏流が生じた場合、すなわち、流速の小さい気液二相冷媒にヘッダ3a内で重力が作用し、領域(D)上方の扁平伝熱管1に流入する液冷媒が少なく、下方の扁平伝熱管1に流入する液冷媒が多くなる場合、領域(D)の出口近傍では、下方が二相域90、上方が過熱領域91となる。
前記したように、液冷媒を多く含む気液二相冷媒が圧縮機8に戻ると、「液戻り」によって圧縮室の損傷を招く。これを回避するには、図45Bの領域(D)の出口近傍において、液冷媒が完全にガス化しているように、蒸発器の上流の膨張弁103を絞り、蒸発圧力(温度)を下げる必要がある。しかしながら、蒸発圧力を下げると、圧縮仕事が増大し空気調和機の省エネ性が阻害されるという問題がある。
また、冷媒偏流が生じた場合、領域(D)上方の扁平伝熱管1内では、二相域90が短く、過熱領域91が長くなるため、空気からの吸熱に大きく寄与する二相域90での伝熱面積が減少し、圧縮仕事が増加するという問題がある。
前記問題を解決するために、特許文献1〜3の各種の方法が試みられている。
図46Aは、比較例としてのヘッダ構造の模式図あり、丸型の横断面を示す図である。図46Bは、比較例としてのヘッダ構造の模式図あり、二つの部材で構成したヘッダの横断面を示す図である。図46Cは、比較例としてのヘッダ構造の模式図あり、二つの部材で構成したヘッダの他の横断面を示す図である。
図46Aは、主に自動車用ラジエータ等の凝縮器用として多用されている丸型横断面を示すヘッダである。扁平伝熱管1が接続されるヘッダ3aが丸型形状をしている。図46Bは、特許文献3の分割したヘッダの構造である。ヘッダ3aは、第1部材310aと第2部材340aから構成されている。この他、図46Cに示すような分割したヘッダ構造もある。ヘッダ3aは、第1部材311aと第2部材341aから構成されている。
図46A,図46B,図46Cのヘッダ構造では、流路断面積が大きいために液冷媒の速度が小さく重量の作用を受け、ヘッダ内の下部に溜まりやすい傾向があった。
このため、本実施形態では、最小負荷条件や中間負荷条件での運転時であっても、パラレルフロー型の蒸発器内の各扁平伝熱管への液冷媒供給量の偏りを単純な構造で抑制し、蒸発器としての性能を改善できる冷媒分配器(ヘッダ)を提案している。
<<第1実施形態>>
図1は、第1実施形態に係る熱交換器の外観構成を示す図である。図2は、第1実施形態に係る扁平伝熱管1にヘッダ3x,3yを挿入する前の状態を示す図である。熱交換器は、冷媒が流動し、横方向に延びる多数の扁平伝熱管1と、多数の扁平伝熱管1が挿入され、冷媒との間の熱交換がなされるようにするフィン2と、多数の扁平伝熱管1の一方に結合されて縦方向(垂直方向)に延び、多数の扁平伝熱管1に冷媒が分配されるヘッダ3x,3yとを備えている。ヘッダ3xの下方には、冷媒入口管30が接続されている。また、ヘッダ3xの中央部には冷媒出口管33が接続される。冷媒入口管30から冷媒が流入し、複数の扁平伝熱管1内流路を冷媒が流動し冷媒出口管33から流出する。なお、ヘッダ3xの上部、中間下部、下部には、仕切板35x(図4参照)が挿入されている。同様に、ヘッダ3yの冷媒出口管33の上部、下部には、仕切板35xが挿入されている。
図3は、第1実施形態に係る扁平伝熱管1の構成を示す図である。扁平伝熱管1には、外観を形成する伝熱管ボディ11および伝熱管ボディ11の内部に多数の冷媒流路12が形成されるようにする区画リブ13が含まれる。扁平伝熱管1の内部に流入した冷媒は、多数の冷媒流路12に均一に分配されて流動できる。
図4は、第1実施形態に係る熱交換器のヘッダ3xの構成を示す図である。図5は、第1実施形態に係る熱交換器のヘッダ3xの横断面を示す図である。図5は、図4のX−X断面を示す。ヘッダ3xは、扁平管側ヘッダ部材31x(第1部材)と、組合せヘッダ部材34x(第2部材)とを含んで構成されている。また、ヘッダ3xの上部、中間部、下部には、仕切板35xが挿入されている。
扁平管側ヘッダ部材31x(第1部材)と組合せヘッダ部材34x(第2部材)とを組み合わせることによって、狭小流路38を形成している。この狭小流路38は、冷媒の流路となる部分の断面積(横断面の面積)を狭小化した流路である。そして、狭小流路38の断面積は、ヘッダ3x(冷媒分配器)の断面積よりも小さくなっている。
扁平管側ヘッダ部材31xおよび組合せヘッダ部材34xは、板材で形成され、扁平管側ヘッダ部材31xおよび組合せヘッダ部材34xは、板材を折り曲げてなる横断面形状がD字形状であり、該D字形状の直線部の一部に離間部39(図7参照)を有している。離間部39を通じて扁平管側ヘッダ部材31xと組合せヘッダ部材34xとが組み合わされており、扁平管側ヘッダ部材31xおよび組合せヘッダ部材34xの対向するD字形状の直線部の間に狭小流路38を形成している。なお、扁平管側ヘッダ部材31xおよび組合せヘッダ部材34x、または、その組合せ部材は、押出成形で製作してもよい。
また、板材の曲げ加工の他、押出成形等によっても、扁平管側ヘッダ部材31xや組合せヘッダ部材34xは成形可能である。
図6は、第1実施形態に係るヘッダ3xが点対称であることを示す図である。図6の左図は、扁平管側ヘッダ部材31xと組合せヘッダ部材34xとが組み合わされたヘッダ部材の横断面(X−X断面、図4参照)を示す。これを、点Oを中心に180度回転すると図6の右図となる。図6に示すように、扁平管側ヘッダ部材31xと組合せヘッダ部材34xとが組み合わされたヘッダ部材の横断面形状が、扁平伝熱管1を挿入する孔位置を除いて、点対称な形状であることがわかる。
扁平管側ヘッダ部材31x(第1部材)には、開口部31x3を有し、組合せヘッダ部材34x(第2部材)には、開口部34x3を有している。第1部材および第2部材は、同じ伝熱管が接続される開口部を有している。
扁平管側ヘッダ部材31x(第1部材)には、扁平伝熱管1の端面に平行な平行面31x4を有し、組合せヘッダ部材34x(第2部材)には、扁平伝熱管1の端面に平行な平行面34x4を有している。第1部材および第2部材は、それぞれ伝熱管の端面に平行な平行面を有し、平行面を形成するために曲げ部を少なくとも1箇所有する。なお、平行面は、前記したD字形状の直線部に対応する。
図7は、第1実施形態に係る熱交換器のヘッダの分解状態を示す図である。扁平管側ヘッダ部材31xに対し、組合せヘッダ部材34xを縦方向上部から、離間部39に合わせて挿入する。その後、組み合わされたヘッダ部材を扁平伝熱管1に挿入する。仕切板35xは、組み合わされたヘッダ部材の上部、中間下部、下部に挿入される。
図8は、第1実施形態に係る熱交換器のヘッダの縦断面を示す図である。図8は、図5のY−Y断面を示す。ヘッダ3x内に、扁平管側ヘッダ部材31x(第1部材)と組合せヘッダ部材34x(第2部材)とを組み合わせることによって、狭小流路38を形成されることがわかる。このことで、図46に示した比較例のヘッダ断面構造として示した形状に比べ、本実施形態によるヘッダ内部の冷媒の速度は速められる。その結果、液冷媒の運動量が大きくなりヘッダ上部に取り付けられた扁平伝熱管1まで液冷媒が到達できる。
図9は、第1実施形態に係る冷媒分配器のロウ付け面を示す図である。扁平管側ヘッダ部材31xの母材31x0の外側にロウ材31x1を積層したクラッド材とするものである。組合せヘッダ部材34xの母材34x0の外側にロウ材34x1を積層したクラッド材とするものである。このような片面クラッド材を用いる構成で本実施形態によるヘッダ構造のロウ付けが可能となる。
図10は、第1実施形態に係る冷媒分配器の他のロウ付け面を示す図である。図10は最低限必要なロウ付け面37a,37b,37cを示すものである。ロウ付け面37aは、扁平管側ヘッダ部材31xと扁平伝熱管1との接合面であり、ロウ付け面37b,37cは、扁平管側ヘッダ部材31xと組合せヘッダ部材34xとの接合面である。図10の場合においても、ほぼ狭小流路38が形成できる。
第1実施形態によれば、ヘッダ部材の組合せによって、狭小流路38を形成でき、冷媒流速をあげることによって、液冷媒を熱交換器の上部まで上昇させ冷媒分配を改善することができる。また、組合せ部材はほぼ同等な部材であり、組立て性が優れている。
<<第2実施形態>>
(実施例1)
図11Aは、第2実施形態に係る熱交換器の外観構成を示す図である。図11Bは、第2実施形態に係る実施例1のヘッダの横断面を示す図である。図11Bは図11AにおけるII−II部の断面を示す。図11Aに示すように、上流側と下流側に略垂直に配置された二つのヘッダ3a、3bがあり、それらの間を略垂直方向に複数の扁平伝熱管1が接続されている。各扁平伝熱管1には、伝熱面積を拡大する複数のフィン2が水平方向に所定の間隙を空けて配置されている。フィン2は、詳細な図示はしないが、熱交換器を蒸発器として用いる場合にフィン表面で凝縮した水滴が落ちやすいように工夫がなされる。また、隣り合うフィンとの間隙を一定に保つように規定するための形状も有する。
ヘッダ3aは、凹字形状部材のヘッダベース部材31a(第1部材)と、ヘッダ差込み部材34b(第2部材)とを含んで構成されている。同様に、ヘッダ3bは、凹字形状部材のヘッダベース部材31b(第1部材)と、ヘッダ差込み部材34b(第2部材)とを含んで構成されている。
ヘッダ差込み部材34aの下方には、冷媒入口管30が接続されている。また、ヘッダ差込み部材34bには冷媒出口管33が接続される。冷媒入口管30から冷媒が流入し、複数の扁平伝熱管1内流路を冷媒が流動し冷媒出口管33から流出する。
空気が、紙面略垂直方向にフィン間を流動されることで冷媒と空気との間で熱交換を行う。空調機で広く用いられる条件では、空気側は数十から百W/(mK)程度の層流熱伝達率であり、扁平伝熱管1の流路内は冷媒による数千W/(mK)程度の沸騰熱伝達率の伝熱性能である。そのため、空気側の面積拡大の効果が大きいので熱交換器が同一の体積であれば極力空気側の面積が確保できるように、フィン2はアルミ製の薄いフィンで1mmから数mm程度のフィン間隙で構成される。
本実施形態で特徴となる点は、凹字形状部材のヘッダベース部材31aの平面部分に設けた孔に、扁平伝熱管1の端部が差し込まれることである。凹字形状部材の扁平伝熱管1が接続された反対の開口側にはヘッダ差込み部材34aが差し込まれる。この両方を電気炉等の炉内でロウ付けすることで冷媒の流路となる狭小流路38を備えたヘッダ構造となる。他方のヘッダ3bも同様に、ヘッダベース部材31bにヘッダ差込み部材34bが差し込まれ冷媒流路である狭小流路38を構成する。つまり、凹字形状部材のヘッダベース部材31aとヘッダ差込み部材34aとの接触面がロウ付け面となる。
図11Aにおいて、熱交換器を蒸発器として用いる場合の冷媒の流れを白抜きの矢印で示す。図11Aでは図示しない膨張弁の作用により低温、低圧になった冷媒は、熱交換器内の仕切板35a、35bで仕切られた空間ごとに並列に扁平伝熱管本数を流動する。そして、冷媒は、孔空き仕切板36a(孔付仕切り板)を介して上方に流動し、並列に扁平伝熱管本数を流動する。冷媒入口管30から流入した冷媒は、熱交換器下方からその流れ方向を変えながら領域a→領域b→領域cの通り上方に向かって流れ、最終的に冷媒出口管33から流れ出る。
なお、図中では単純に熱交換器の下方から上方に向かって流れる冷媒の流動を示したが、仕切られた空間ごと部分的に一旦下方に向かう流れが含まれていても構わない。このように、冷媒がおよそ下から上に向かう熱交換器内の流れは、同じ熱交換器で流れ方向を変え凝縮器として用いる場合に、過冷却となった液冷媒が重力の作用で溜まりこみが生じないように下方に行きやすくするためである。
蒸発器として用いた場合の冷媒は、流れ方向に向かって次第に液成分の蒸発が進みガス成分が多くなる。そのため、同一の流路断面積で流動させた場合、ガス冷媒では流速が早まることによる単位当たりの圧力損失が多くなる。その結果、冷媒の飽和温度の低下による空気との有効な温度差を確保できない不具合や、全体として圧縮仕事の増大による省エネ性能の悪化を招く。そこで、圧力損失があまり大きくならないように、出口に向かって次第に並列で流れる扁平伝熱管本数を増やすことが一般に行われる。
図11BにII−II横断面の拡大図を示す。凹字形状部材のヘッダベース部材31aにヘッダ差込み部材34aが差し込まれ接触面がロウ付けされ、狭小流路38(ヘッダ空間)が構成される。凹字形状部材のヘッダベース部材31aの開口側の仮想的な面で規定される凹字形状部材のヘッダベース部材31a内側面積は、ヘッダ差込み部材34aが内部に差し込まれることにより狭められ、狭小流路38が形成される。このことで、図46に示した比較例のヘッダ断面構造として示した形状に比べ、本実施例によるヘッダ内部の冷媒の速度は速められる。その結果、液冷媒の運動量が大きくなりヘッダ上部に取り付けられた扁平伝熱管まで液冷媒が到達できる。さらに、孔空き仕切板36aがありここで最も小さい面積で狭められ流速が大きくなった状態で上方に液冷媒が導かれる。
なお、図11Aでは説明のため簡略化した熱交換器の例で示したが、実際にはこれらの基本的な構成を複数、高さ方向に積層することや、同様の熱交換器を空気の風下、風上方向に並べることで所定の伝熱面積を確保することができる。さらに、孔空き仕切板36aは図1では説明を簡略化するため1箇所設けているが、仕切板35aと同一の高さ位置でヘッダ3b内に設けても良く、領域bでの偏流改善が図れる。
図12は、凹字形状部材のヘッダベース部材31aの開放側から扁平伝熱管1端部を見た図である(図11AのIII矢視)。扁平伝熱管1には複数の冷媒が流動する1mmから数mm程度の小さな流路が複数設けられ押出し加工や引き抜き加工で形成される。凹字形状部材のヘッダベース部材31aと各扁平伝熱管1は接続面131でロウ付けされる。
(実施例2)
図13Aは、第2実施形態に係る実施例2の熱交換器のヘッダの横断面を示す図であり、ヘッダ差込み部材34aが凹字形状部材の図である。図13Bは、第2実施形態に係る実施例2の熱交換器のヘッダの横断面を示す図であり、ヘッダ差込み部材34aが筒形状(中空形状)の図である。図13Cは、第2実施形態に係る実施例2の熱交換器のヘッダの横断面を示す図であり、ヘッダ差込み部材34aがH字形状の図である。図13Dは、第2実施形態に係る実施例2の熱交換器のヘッダ横断面を示す図であり、ヘッダ差込み部材34aが台形形状の図である。
図13Aは、基準となる構成で、凹字形状部材のヘッダベース部材31aと同様に、ヘッダ差込み部材34aも同じ方向に開口する凹字形状部材で構成する。ヘッダ内圧に伴う強度を確保した形状であれば、このような構成はヘッダ部重量を最も削減できる。
図13Bは、ヘッダ差込み部材34aを筒形状(中空形状)で構成するものである。このような構成では、ヘッダ差込み部材34aの剛性を高めることが可能となる。なお、ヘッダ差込み部材34aは中実材であってもよく、この場合は、さらに剛性を高めることが可能となる。
図13Cは、ヘッダ差込み部材34aを略H字形状の部材で構成するものである。押出し加工で製作でき、凹字形状のヘッダベース部材31aとで囲まれる流路面積をさらに狭めることが可能となる。
図13Dは、凹字形状部材であるヘッダベース部材31aの横断面を末広がり形状とするものである。このような構成により、凹字形状部材のヘッダベース部材31aと差し込み部材34aの冶具等を用いた固定や、縛りながらロウ付けすることで接触面に接触荷重を加えながらロウ付けが可能となる。
なお、各図共に凹字形状部材のヘッダベース部材31aの開口側端面とヘッダ差込み部材34の面を揃えた形状として示しているが、段差を設けた形状であっても構わない。端面を揃えた場合には、部品組立て精度の向上が図れ、組立て具合が外観確認で管理が可能となる。
(実施例3)
図14は、第2実施形態に係る実施例3の熱交換器のヘッダの横断面を示す図である。図13までの発明と異なる点は、凹字形状部材のヘッダベース部材31aの端部長さに比べ、他端は31a1のように長めとするものである。このような構成により筐体319と接合部品318を介して熱交換器の固定ができるので固定のための別部材が不要となる。なお、延伸した31a1は長手方向に全て設ける必要はなく、固定に必要な部位のみ設けることで材料と重量を削減できる。図14では熱交換器と筐体との固定の例で示したが、熱交換器同士の固定に用いてもよい。
(実施例4)
図15は、第2実施形態に係る実施例4の熱交換器のヘッダの横断面を示す図である。略コ字状部材のヘッダベース部材31aの母材31a0外側に31a2として示すロウ材を積層したクラッド材とするものである。また、ヘッダ差込み部材34aの母材34a0の外側にロウ材34a1を施すものである。このような片面クラッド材を用いる構成で本発明によるヘッダ構造のロウ付けが可能となる。
(実施例5)
図16Aは、第2実施形態に係る実施例5の熱交換器のヘッダ横断面を示す図であり、基準となる図である。図16Bは、第2実施形態に係る実施例5の熱交換器のヘッダ横断面を示す図であり、ヘッダ差込み部材34aの差込み長さを長めに設定する図である。図16Cは、第2実施形態に係る実施例5の熱交換器のヘッダ横断面を示す図であり、ヘッダ差込み部材34aとは別部材340を流路に差し入れる図である。
図16Aを基準として、図16Bは凹字形状部材のヘッダベース部材31aに差し込まれるヘッダ差込み部材34aの差込み長さを長めに設定するものである。差し込み長さを長めにすることで冷媒の流路面積を小さくできる等の調整が可能となる。図16Cは、ヘッダ差込み部材34aとは別部材340を流路断面に差し入れるものである。このような構成でさらに冷媒流路を狭めることができるので熱交換器の中で領域にあわせて部分的に流路を狭めることが可能となり、事前の冷媒偏流調整の自由度が高まる。図16Bにおいて、差込み部材34aの外面と、該外面に対抗するヘッダ内に挿入された扁平伝熱管1の端面との間隙D1が、1mmから3mmであることが好ましい。
(実施例6)
図17Aは、第2実施形態に係る実施例6のヘッダ内の孔空き仕切板36a(孔付仕切り板)の取付け方法を示す図である。図17Bは、第2実施形態に係る実施例6のヘッダ内の孔空き仕切板36aの取付け方法の他の例を示す図である。図17Cは、第2実施形態に係る実施例6のヘッダ内の孔空き仕切板36aの取付け方法のその他の例を示す図である。孔空き仕切板36aは、角孔の孔360を有する。
図17Aは、ヘッダ差込み部材34aの孔34a2に孔空き仕切板36aの突起36a1を差込むことで孔空き仕切板36aを設置し、ヘッダベース部材31a開口部に内蔵しロウ付けするものである。図17Bは、差込み部材34aの角部を図のような切り落としや、丸型に加工しておくことで冷媒漏れを低減できるようにしたものである。図17Cは、ヘッダ差込み部材34aに予め溝34a3を設け、これに突起36a1を有する孔空き仕切板36aを設置するものである。
なお、図17では孔空き仕切板36aの例で示したが、仕切板35a,35bについて図17に示した固定方法を適用してもよい。
(実施例7)
図18Aは、第2実施形態に係る実施例7のヘッダの孔空き仕切板36aの構成を示す図である。図18Bは、第2実施形態に係る実施例7のヘッダの孔空き仕切板36aの他の構成を示す図である。図18A、図18Bは、実施例6を説明した孔空き仕切板36aに関するものである。図18Aは、孔360aが1個空いた構成である。図18Bは、孔360aが2個空いた構成である。これまでの図17で示した角孔のみでなく丸孔でもよく、孔径の選択によりヘッダ空間内でより速い冷媒速度を実現できる。
(実施例8)
図19Aは、第2実施形態に係る実施例8のヘッダ3a内の偏流防止用の孔空き板132を示す図である。図19Aは、図11AのIV−IV断面を示す図である。図19Bは、第2実施形態に係る実施例8のヘッダ3a内の偏流防止用の孔空き板132の斜視図を示す図である。凹字形状部材のヘッダベース部材31aの内部に、扁平伝熱管1の端面と表面が揃うように、孔空き板132を内蔵するものである。孔空き板132には、扁平伝熱管1が入る孔133を複数設ける。このような構成により、扁平伝熱管側面の隙間と、上下間の段差を埋めることができより流路の段差を低減できヘッダ内の冷媒の乱れによる偏流を防止できる。
(実施例9)
図20は、第2実施形態に係る実施例9のヘッダ差込み部材の仕切り板の位置を示す図である。ヘッダ3aは、図11Aに示すように、ヘッダベース部材31aにヘッダ差込み部材34aを差し込む構成である。図20の(b―1)、(b―2)、(b―3)ではヘッダ差込み部材34aに対しての仕切板35aと孔空き仕切板36aの取り付け高さ位置を変えている。このように、凹字形状部材のヘッダベース部材31aは共通として用いながら、ヘッダ差込み部材34aと仕切板(例えば、仕切板35a、孔空き仕切板36a)の取り付け位置の変更で、前記した冷媒を流す扁平伝熱管本数の組合せを自由に設定できる。これにより、能力機種ごとの違いや、凝縮器または蒸発器のどちらの性能を優先するかなど設計段階での調整が可能となる。
第2実施形態によれば、パラレルフロー型の熱交換器の各扁平伝熱管への冷媒分配を均一化し、熱交換器を効率的に作用させることができる。これにより、空気調和機の省エネ性を改善することができる。
本実施形態によれば、最小負荷条件や中間負荷条件での運転時であっても、パラレルフロー型の蒸発器内の各扁平伝熱管への液冷媒供給量の偏りを単純な構造で抑制できるヘッダ3a,3b,3x,3yを提供できる。従って、ヘッダをもつ熱交換器(室内熱交換器101、室外熱交換器106)(図44参照)およびこれを備える空気調和機AC(図44参照)、空気調和システムを実現できる。
<<第3実施形態>>
次に、第3実施形態の各実施例(実施例10〜18)として、バイパス管40A(図21参照)を備えた熱交換器10A等(図21参照)について説明する。なお、熱交換器10Aが備える扁平伝熱管1やフィン2については、第1実施形態と同様であるから説明を省略する。
(実施例10)
図21は、第3実施形態に係る実施例10の熱交換器10Aの正面図である。
図21に示すように、熱交換器10Aは、扁平伝熱管1と、フィン2と、ヘッダ3c,3dと、冷媒入口管30と、冷媒出口管33と、バイパス管40Aと、を備えている。
冷媒入口管30は、ヘッダ3cの狭小流路i1(図22A参照)の下部に冷媒を導く配管である。この冷媒入口管30は、ヘッダ3cの下部に接続され、その下流端が狭小流路i1(図22A参照)に臨んでいる。
冷媒出口管33は、複数の扁平伝熱管1を介してヘッダ3dで合流した冷媒が通流する配管であり、他方のヘッダ3dの上部に接続されている。
なお、熱交換器10Aが蒸発器として機能しているときには、冷媒入口管30に冷媒が流入し、熱交換器10Aが凝縮器として機能しているときには、冷媒入口管30から冷媒が流出するということになる。つまり、「冷媒入口管30」という文言は、空調等の運転モードのうち少なくとも一つで、冷媒入口管30に冷媒が流入するという意味で用いるものとする。なお、冷媒出口管33についても同様である。
バイパス管40Aは、冷媒入口管30を介して自身に分流する冷媒を狭小流路i1(図22A参照)の上部に導く配管であり、冷媒入口管30に接続されている。
なお、熱交換器10Aにおいて冷媒の分配を行う「冷媒分配器」は、ヘッダ3cと、バイパス管40Aと、を含んで構成される。
図22Aは、第3実施形態に係る実施例10の熱交換器10Aにおけるヘッダ3c付近の縦断面図である。
図22Aに示すように、ヘッダ3cには、鉛直方向に細長い狭小流路i1が設けられている。そして、冷媒入口管30を介して狭小流路i1に流入する冷媒が、この狭小流路i1を介して上昇し(図22Aの白抜き矢印を参照)、さらに、複数の扁平伝熱管1に分配されるようになっている。
なお、図22Aでは、ヘッダ3cの構成を簡略化して図示しているが、ヘッダ3cとして、例えば、第1実施形態(図5参照)や第2実施形態(例えば、図11B参照)の構成も適用可能である。すなわち、ヘッダ3cとして、「第1部材」と「第2部材」とが互いに組み合わせた構成のものが用いられてもよい。後記する他の実施例11〜18についても同様である。
図22Aに示すように、バイパス管40Aは、接続管41,42を備え、L字状を呈している。一方の接続管41は、ヘッダ3cの延在方向と平行となるように鉛直方向に延びており、その下端が冷媒入口管30に接続されている。また、接続管41の上端付近の側面には、他方の接続管42に冷媒を導く孔h1が設けられている。
他方の接続管42は、水平方向に延びており、その一端が接続管41の孔h1に接続され、他端がヘッダ3cの上部に接続されている。そして、冷媒入口管30を通流する冷媒の一部が、バイパス管40A内のバイパス流路i2を介して、狭小流路i1の上部に導かれるようになっている。
なお、冷媒入口管30とバイパス管40Aとは、例えば、ロウ付けで接続される。すなわち、その径が太い方の配管(例えば、冷媒入口管30)の側面の孔に、他方の配管(例えば、バイパス管40A)が差し込まれ、その接続箇所に置きロウが施される。そして、ロウ付け炉(図示せず)において一括ロウ付けされる。
図22Bは、第3実施形態に係る実施例10の熱交換器10Aにおけるヘッダ3c付近の横断面図である。すなわち、図22Bは、図22AにおけるV−V線矢視断面図である。
図22Bに示すように、ヘッダ3cに設けられた狭小流路i1は、その横断面が矩形状を呈している。また、狭小流路i1を構成するヘッダ3cの壁面において、扁平伝熱管1が延びている方向に対して垂直な一対の第1壁面n1,n1の間の距離L1は、残り一対の第2壁面n2,n2の間の距離L2よりも短い(L1<L2)ことが好ましい。より具体的には、前記した距離L1が1mm以上かつ3mm以下であるとともに、距離L2が10mm以上かつ20mm以下であることが好ましい。これによって、断面積が比較的小さい狭小流路i1を冷媒が上昇する過程で、冷媒の流速が高められる。
このような構成によれば、扁平伝熱管1に設けられた複数の冷媒流路12と、狭小流路i1と、を連通させることができる。また、狭小流路i1の流路断面積を比較的小さくすることで、狭小流路i1を介して上昇する冷媒の速度が高められる。したがって、その運動量によってヘッダ3cの上部にまで冷媒が導かれる。
例えば、熱交換器10Aが蒸発器として機能する場合、狭小流路i1を介して上向きに吹き上げられるガス状の冷媒と、バイパス管40Aを介して通流する冷媒と、が狭小流路i1の上部で合流する。なお、バイパス管40Aを介して狭小流路i1に流入した冷媒の一部は、高さ位置が比較的高い扁平伝熱管1にそのまま流入し、残りは狭小流路i1を介して下降する。
このように狭小流路i1を介して下降する冷媒と、冷媒入口管30から狭小流路i1を介して上昇する冷媒と、が合流する過程で、冷媒を横方向に移動させる速度成分が生じる。その結果、高さ位置が中間付近である扁平伝熱管1にも冷媒が流入しやすくなる。これによって、高さ方向における冷媒の偏流が改善され、複数の扁平伝熱管1に略均等に冷媒が分配される。
なお、図22Aでは、ヘッダ3cに接続される扁平伝熱管1の本数が14本である例を示したが、これに限らず、他の本数(例えば、8本)であってもよい。また、冷媒入口管30の他、冷媒出口管33にもバイパス管40Aが設置されていてもよい。
また、バイパス管40Aの下流端の接続位置は、図22Aの例に限定されない。例えば、高さ方向において、ヘッダ3cの中間部(つまり、高さ方向の中間位置の付近)にバイパス管が接続されてもよい。すなわち、冷媒入口管30を介して自身に分流する冷媒を、高さ方向において狭小流路i1の中間部に導くバイパス管が設けられてもよい。このような構成によれば、高さ方向の中間部の扁平伝熱管1を介して、局所的に多くの冷媒が通流する。したがって、熱交換器10Aのフィン2の間の隙間を通流する空気の風速分布において、熱交換器10Aの高さ方向の中間部で風速が大きい場合、前記した構成によって、冷媒の熱交換の高効率化を図ることができる。
(実施例11)
図23は、第3実施形態に係る実施例11の熱交換器10Bにおけるヘッダ3c付近の縦断面図である。
図23に示す例では、バイパス管40Bが、接続管41,42と、配管継手43,44と、を備えている。そして、配管継手43を介して、接続管41,42がL字状に接続されている。また、バイパス管40Bの下端と、冷媒入口管30と、が別の配管継手44を介して接続されている。
このような構成によれば、熱交換器10Bの全体を一括ロウ付けすることも可能であり、また、水平方向の接続管42や冷媒入口管30がヘッダ3cに接続された状態でロウ付けした後、鉛直方向の接続管41をバーナ溶接することも可能である。したがって、室外ユニット等の筐体(図示せず)の干渉を防ぎつつ、各配管の接続作業が行いやすくなる。このように、実施例11によれば、前記した実施例10よりも熱交換器10Bを製造する際の自由度が高められる。
(実施例12)
図24は、第3実施形態に係る実施例12の熱交換器10Cにおけるヘッダ3c付近の縦断面図である。
図24に示すように、バイパス管40Cは、接続管41C,42を備えている。また、冷媒入口管30の下面よりも、バイパス管40Cの下端の高さ位置が低くなっている。このようなバイパス管40Cの構成について、次の図25A等を用いて説明する。
図25Aは、第3実施形態に係る実施例12の熱交換器が備えるバイパス管の接続管41Cの側面図である。すなわち、図25Aは、図24のVI−VI線から見た側面図である。
図25Aに示すように、バイパス管40C(図24参照)が備える接続管41Cは、冷媒入口管30との接続箇所の付近にU字形状の曲げ部411Cを有している。この曲げ部411Cは、冷媒入口管30よりも高さ位置が低い部分を含み、冷媒入口管30の下面に接続されている。
さらに、接続管41Cは、水平方向の接続管42(図24参照)の位置が、冷媒入口管30の真上となるように、高さ位置の中間部に別の曲げ部412Cを有している。このような接続管41Cは、直線状の配管を曲げ加工することで形成される。
図25Bは、第3実施形態に係る実施例12の熱交換器において、冷媒の循環量が比較的多い場合の冷媒入口管30の断面を示す説明図である。
冷媒の循環量が比較的多く、その流速が速いときには、冷媒入口管30を介して、いわゆる環状流の流動様式で冷媒が通流する。つまり、冷媒入口管30の内壁面の付近に液冷媒が通流する一方、冷媒入口管30の断面の中央付近にはガス冷媒(または気液二相冷媒)が通流する。
このような環状流で冷媒が流れている場合、冷媒入口管30の周方向において液冷媒が略均一に通流する。したがって、例えば、冷媒入口管30の上面にバイパス管40Aが接続されていても(実施例10:図21参照)、また、冷媒入口管30の下面にバイパス管40Cが接続されていても(本実施例12:図25A参照)、バイパス管に適切に冷媒が導かれる。
図25Cは、第3実施形態に係る実施例12の熱交換器において、冷媒の循環量が比較的少ない場合の冷媒入口管30の断面を示す説明図である。
冷媒の循環量が比較的少なく、その流速が遅いときには、冷媒入口管30を介して、いわゆる層状流や波状流の流動様式で冷媒が通流する。つまり、重力の影響によって、冷媒入口管30の下部に液冷媒が偏って流れる。
ここで、本実施例12の熱交換器10C(図24参照)では、前記したように、バイパス管40C(図24参照)の曲げ部411Cの上流端が、冷媒入口管30の下面に接続されている。したがって、冷媒の流速が遅い場合であっても、液冷媒が重力によってU字状の曲げ部411Cに流れ込む。そして、曲げ部411Cに流れ込んだ液冷媒は、バイパス管40Cを介して吹き上げられるガス冷媒に同伴しながら、ミスト状になって上昇する。したがって、実施例12によれば、冷媒の循環量が少ない状況であっても、液冷媒がヘッダ3c(図24参照)の上部にまで適切に導かれる。
(実施例13)
図26は、第3実施形態に係る実施例13の熱交換器10Dにおけるヘッダ30c付近の縦断面図である。
図26に示す冷媒入口管30は、狭小流路i1の上部に冷媒を導く配管であり、ヘッダ3cの上部に接続されている。バイパス管40Dは、冷媒入口管30を介して自身に分流する冷媒を、高さ方向において狭小流路i1の下部に導く配管である。バイパス管40Dは、鉛直方向に延びる接続管41と、水平方向に延びる接続管42と、がL字状に接続された構成になっている。バイパス管40Dの上流端(接続管41の上端)は冷媒入口管30に接続され、下流端はヘッダ3cの下部に接続されている。
このような構成によれば、冷媒入口管30を通流する冷媒の一部は、ヘッダ3cの狭小流路i1の上部に導かれる。また、冷媒入口管30を通流する冷媒の残りは、バイパス管40Dを介して下降し、さらに、狭小流路i1を介して吹き上げられる。このように狭小流路i1を介して吹き上げる冷媒と、冷媒入口管30から狭小流路i1を介して下降する冷媒と、が合流する過程で、冷媒を横方向に移動させる速度成分が生じる。その結果、高さ位置が中間付近である扁平伝熱管1にも冷媒が流入しやすくなる。
また、実施例13によれば、高さ位置の中間付近や下側の扁平伝熱管1に冷媒を導きつつ、冷媒入口管30を介して、上側の扁平伝熱管1に比較的多くの冷媒を通流させることができる。したがって、熱交換器10Dの上部を通流する空気の風速が比較的大きい場合には、実施例13の構成が特に有効である。
なお、バイパス管40Dの下流端の接続位置は、図26の例に限定されない。例えば、バイパス管40Dを通流する冷媒が、高さ方向において狭小流路i1の中間部に導かれるように、バイパス管40Dがヘッダ3cの中間部に接続されていてもよい。
また、図26の構成に代えて、図示は省略するが、冷媒入口管30に一端が接続され、他端側は、その高さ位置が異なるように複数に分岐しているバイパス管が設けられてもよい。前記したバイパス管において、複数に分岐している他端側の流路は、それぞれ、狭小流路i1に連通している。例えば、ヘッダ3cの上部に接続された冷媒入口管30を通流する冷媒の一部が、前記したバイパス管を介して2つに分流し、狭小流路i1の下部・中間部のそれぞれに導かれるようにしてもよい。このような構成によれば、フィン2の隙間を介して通流する空気の風速分布等に基づき、高さ方向において冷媒が適切に分配される。
(実施例14)
図27Aは、第3実施形態に係る実施例14の熱交換器10Eにおけるヘッダ3E付近の縦断面図である。
図27Aに示すように、熱交換器10Eは、ヘッダ3E内の空間を、狭小流路i1と、バイパス流路i2と、に仕切る板状の仕切部材45を備えている。この仕切部材45は、細長い矩形状の板であり、その板面が鉛直方向に平行となるようにヘッダ3E内に配置されている。
図27Aに示すように、仕切部材45で仕切られる2つの空間のうち、扁平伝熱管1側の空間が狭小流路i1として機能し、その反対側の空間がバイパス流路i2として機能する。仕切部材45において、冷媒入口管30の接続箇所に対応する位置(下部)には、孔h31(第1孔)が設けられている。この孔31に冷媒入口管30が差し込まれている。そして、冷媒入口管30を介して、狭小流路i1に冷媒が導かれるようになっている。
また、冷媒入口管30の下流端付近の上面には、冷媒をバイパス流路i2に導くための孔h32が設けられている。また、仕切部材45の上部には、孔h4(第2孔)が設けられている。この孔h4を介して、狭小流路i1と、バイパス流路i2と、が連通している。
このように、仕切部材45において、狭小流路i1に冷媒を導く冷媒入口管30との接続箇所に孔h31(第1孔)が設けられるとともに、この孔h31とは高さが異なる位置に孔h4(第2孔)が設けられている。そして、冷媒入口管30を通流する冷媒の一部が、孔h32、バイパス流路i2、孔h4、および狭小流路i1を順次に介して、扁平伝熱管1に導かれるようになっている。
このような構成によれば、冷媒が孔h31,孔h4を介して通流する際の圧力損失等に基づき、仕切部材45の孔31や孔h4の径が、それぞれ、設計段階で適宜に調整されている。これによって、狭小流路i1を通流する冷媒の流量や、バイパス流路i2を通流する冷媒の流量を調整できる。また、熱交換器10Eの構造の簡素化・コンパクト化を図ることができる。
図27Bは、第3実施形態に係る実施例14の熱交換器10Eにおけるヘッダ3E付近の横断面図である。すなわち、図27Bは、図27AにおけるVII−VII線矢視断面図である。
図27Bに示す例では、狭小流路i1およびバイパス流路i2は、それぞれ、横断面視で矩形状を呈している。また、バイパス流路i2よりも狭小流路i1の断面積のほうが大きくなっているが、この大小関係が逆であってもよい。
なお、図27A、図27Bに示す構成の他、例えば、ヘッダ3Eの上部に冷媒入口管30が接続されていてもよい。そして、仕切部材45において冷媒入口管30の接続箇所に対応する位置に孔h31が設けられ、仕切部材45の下部(または中間部)には孔h4が設けられる構成にしてもよい。
(実施例15)
図28Aは、第3実施形態に係る実施例15の熱交換器が備えるヘッダ3Fを冷媒入口管30の反対側から見た場合の分解斜視図である。
なお、ヘッダ3Fにおいて冷媒入口管30が接続される側を「一方側」といい、その反対側を「他方側」という。図28Aに示すように、ヘッダ3Fは、第1板状体31F(入口側板状体)、第2板状体32F(第2部材)、第3板状体33F(第1部材)、および第4板状体34Fが、順次に積層された構成になっている。これらの板状体31F〜34Fは、所定の冷媒流路が設けられた細長矩形状の金属板である。
第1板状体31Fは、冷媒入口管30に対応する箇所に第1冷媒通流孔h7が設けられた板状体である。この第1板状体31Fの一方側には、冷媒入口管30が接続されている(図28Bも参照)。第1板状体31Fの上端・下端の付近には、仕切板35,36が差し込まれる横長の差込孔h5,h6が設けられている。
第2板状体32Fは、自身と第1板状体31Fとの間にバイパス流路(図示せず)を形成し、また、自身と第3板状体33Fとの間に狭小流路(図示せず)を形成するための板状体である。第2板状体32Fは、第1板状体31Fの他方側に積層される。
図28Aに示すように、第2板状体32Fは、平板部321と、第1凸部322と、一対の第2凸部323,323と、一対の係合部324,324と、を備え、これらが一体形成されている。
平板部321は、その板面が平面状を呈する細長矩形状の薄板部である。
第1凸部322は、扁平伝熱管1(図28C参照)の一方側の端面に突き当てられる部分であり、平板部321から他方側に突出している。この第1凸部322は、第2板状体32Fの幅方向の中央に設けられ、高さ方向に延びている。
図28Bは、第3実施形態に係る実施例15の熱交換器が備えるヘッダ3Fを冷媒入口管30の側から見た場合の分解斜視図である。
図28Bに示すように、一対の第2凸部323,323は、平板部321から一方側に突出し、高さ方向に延びている。また、第2凸部323,323の先端は、第1板状体31F(入口側板状体)の他方側の面に突き当てられる。つまり、一対の第2凸部323,323は、第1板状体31Fと第2板状体32Fとの間の距離を一定に保ちつつ、前記した「バイパス流路」を形成する機能を有している。
一対の第2凸部323,323の間において、平板部321の上部には、冷媒が通流する第2冷媒通流孔h8が設けられている。また、平板部321の下部において、一対の第2凸部323,323の間にも、冷媒が通流する別の第2冷媒通流孔h9が設けられている。なお、平板部321の上部および下部のうち少なくとも一方に「第2冷媒通流孔」が設けられる構成であってもよい。
そして、一対の第2凸部323,323の間の溝u1(図28C参照)と、第1板状体31Fの他方側の面と、の間の隙間を通流する冷媒が、第2冷媒通流孔h8,h9を介して、「狭小流路」に導かれるようになっている。前記した「狭小流路」とは、第2板状体32Fと、第3板状体33Fと、の間の隙間である。
第2板状体32Fが備える一対の係合部324,324は、第3板状体33Fの段差部t1,t1に係合する部分であり、平板部321から他方側に突出している。一対の係合部324,324は、第2板状体32Fの幅方向の両端部に1条ずつ設けられ、高さ方向に延びている。
図28Cは、第3実施形態に係る実施例15の熱交換器が備えるヘッダ3Fにおいて、扁平伝熱管1を含む横断面で切断したヘッダ3Fを真上から見た場合の分解図である。
図28Cに示すように、第1凸部322は、幅方向(図28Cの紙面上下方向)において、一対の係合部324,324の間に設けられ、平面視で三角状を呈している。そして、第1凸部322の先端が、扁平伝熱管1の一方側の端面に突き当てられている。
別の観点から説明すると、一対の係合部324,324と、第1凸部322と、の間には、2つの溝u2,u2が形成されている。そして、第3板状体33Fと、溝u2,u2と、の間の隙間が、冷媒を導くための狭小流路(図示せず)として機能する。このように、第3板状体33F(第1部材)の一方側の面と、第2板状体32F(第2部材)の他方側の面と、の間の隙間が、「狭小流路」(:図示せず)として機能する。
また、第1板状体31F(入口側板状体)の第1冷媒通流孔h7(図28A参照)を第2板状体32F(第2部材)に投影した場合の投影面M1(図28B参照)には、第2板状体32Fの一方側の板面が存在している。これによって、第1冷媒通流孔h7を介して第2板状体32Fに向かう冷媒が、第2板状体32Fの一方側の板面に勢いよく衝突して拡散される。したがって、高さ方向において冷媒が均等に分配されやすくなる。
なお、前記した「投影」とは、冷媒入口管30の軸線方向において、第1冷媒通流孔h7の領域を第2板状体32Fの板面にうつす(射影する)ことを意味している。
第3板状体33F(第1部材)は、第2板状体32F(第2部材)の他方側に積層される板状体である。第3板状体33Fには、扁平伝熱管1が挿通される8つの孔h10が、高さ方向において所定間隔ごとに設けられている。同様に、第4板状体34Fにも、扁平伝熱管1が挿通される8つの孔h11が設けられている。
そして、図28A、図28Bの矢印で示すように、第2板状体32Fの投影面M1に衝突して拡散した冷媒は上・下に分かれて、第1板状体31Fと第2板状体32Fとの間の隙間(バイパス流路:図示せず)を通流する。バイパス流路を上向きに通流する冷媒は、第2板状体32Fの上側の第2冷媒通流孔h8を介して、上側の扁平伝熱管1(図28C参照)に流れ込む。
一方、バイパス流路(図示せず)を下向きに通流する冷媒は、第2板状体32Fの下側の第2冷媒通流孔h9を介して、第2板状体32Fと第3板状体33Fとの間の隙間(狭小流路:図示せず)に流れ込む。そして、流路断面積が比較的小さい狭小流路を上昇する過程において、下側・中間・上側の扁平伝熱管1に冷媒が適宜に分配される。このように実施例15によれば、高さ方向における冷媒の偏流が改善され、複数の扁平伝熱管1に略均等に冷媒が分配される。
また、実施例15によれば、第1板状体31F、第2板状体32F、第3板状体33F、および第4板状体34Fが順次に積層された構成であるため、その積層方向におけるヘッダ3Fの厚さが比較的薄くなる。したがって、ヘッダ3Fのコンパクト化を図ることができる。また、前記した4枚の板状体を積層して一括ロウ付けすればよいため、ヘッダ3Fの製造に要する手間やコストを削減できる。
(実施例16)
図29Aは、第3実施形態に係る実施例16の熱交換器が備えるヘッダ3Gを冷媒入口管30の反対側から見た場合の分解斜視図である。
図29Aに示すヘッダ3Gは、第1板状体31G(入口側板状体)、第2板状体32G(第2部材)、第3板状体33G(第1部材)、第4板状体34G、および第5板状体35Gが、順次に積層された構成になっている。これらの板状体31G〜35Gは、所定の冷媒流路が設けられた細長矩形状の金属板である。
なお、実施例16の第1板状体31G、第4板状体34G、および第5板状体35Gの構成は、この順で、実施例15の第1板状体31F(図28A参照)、第3板状体33F、および第4板状体34Fと同様である。したがって、実施例16では、第1板状体31G、第4板状体34G、および第5板状体35Gの説明を省略し、残りの第2板状体32Gおよび第3板状体33Gについて説明する。
図29Aに示すように、第2板状体32Gは、平板部321と、第1凸部322と、一対の係合部324,324と、を備え、これらが一体形成されている。なお、平板部321、第1凸部322、および一対の係合部324,324については、実施例15(図28A参照)と同様であるから、その説明を省略する。
図29Aに示すように、第2板状体32Gの一方側の面は、平面状になっている。つまり、この実施例16では、実施例15で説明した一対の第2凸部323,323(図28A参照)が設けられていない。そして、第1板状体31Gの他方側の板面と、第2板状体32Gの一方側の板面と、が密着した状態でロウ付けされる。
また、第2板状体32Gにおいて、第1板状体31Gの第1冷媒通流孔h7に対応する箇所には、孔h12が設けられている。この孔h12は、冷媒入口管30から第1冷媒通流孔h7を介して通流する冷媒を、第2板状体32G(第2部材)と第3板状体33G(第1部材)との間の隙間(狭小流路)に導くための孔である。
図29Bは、第3実施形態に係る実施例16の熱交換器が備えるヘッダ3Gを冷媒入口管30の側から見た場合の分解斜視図である。
図29Bに示すように、第3板状体33Gにおいて、第1板状体31Gの第1冷媒通流孔h7(図29A参照)、および第2板状体32Gの孔h12に対応する投影面M2には、第3板状体33Gの一方側の板面が存在している。そして、第1冷媒通流孔h7(図29A参照)および孔h12を順次に介して通流する冷媒が、前記した投影面M2に衝突して拡散されるようになっている。
第3板状体33Gにおいて、8本の扁平伝熱管1(図29C参照)のうち上側の6本に対応する箇所には、それぞれ、扁平状の孔h13が設けられている。また、第3板状体33Gにおいて、下側の2本の扁平伝熱管1(図29C参照)に対応する箇所には、他方側から見て一方側に凹んだ矩形状の凹部u3(図29A参照)が設けられている。この凹部u3の裏面(一方側の面)に、前記した投影面M2(図29B参照)が存在している。
そして、第2板状体32Gと第3板状体33Gとの間の隙間(狭小流路)を通流する冷媒が上側の6つの孔h13を通り抜け、その一部が、凹部u3と第4板状体34Gとの間の隙間を介して下降する。さらに、凹部u3と第4板状体34Gとの間の隙間に流れ込んだ冷媒は、下側の2本の扁平伝熱管1に導かれる。
図29Cは、第3実施形態に係る実施例16の熱交換器が備えるヘッダ3Gにおいて、扁平伝熱管1を含む横断面で切断したヘッダ3Gを真上から見た場合の分解図である。
図29Cに示すように、第1凸部322は、その先端が扁平伝熱管1の一方側の端面に突き当てられている。そして、実施例15と同様に、第1凸部322と一対の係合部324,324との間には、冷媒が通流する一対の溝u2,u2が形成されている。
このような実施例16によれば、第1板状体31Gと第2板状体32Gとを密着させる構成において、第3板状体33Gの投影面M2(図29B参照)に冷媒を衝突・拡散させ、拡散後の冷媒を各扁平伝熱管1に適切に分配できる。
(実施例17)
図30は、第3実施形態に係る実施例17の熱交換器10Hの正面図である。
図30に示す例では、ヘッダ3Hが、実施例10のヘッダ3c(図21参照)を縦方向に2つ段積みして一体化させた構成になっている。そして、ヘッダ3Hの高さ方向の中間位置には、ヘッダ3Hの内部の狭小流路i1を上・下に仕切る仕切板Nが設けられている。
また、ヘッダ3Hにおいて仕切板Nの上側には、実施例10と同様の冷媒入口管30やバイパス管40Aが接続されている。同様に、ヘッダ3Hにおいて仕切板Nの下側にも、冷媒入口管30やバイパス管40Aが接続されている。そして、ヘッダ3Hを介して扁平伝熱管1に導かれた冷媒が、下流側のヘッダ3Hおよび接続管46を順次に介して、冷媒出口管33に導かれるようになっている。
このような構成によれば、ヘッダ3Hを一体形成することで、実施例10(図21参照)よりも部品点数を削減できるとともに、熱交換器10Hの剛性を高めることができる。また、縦長のフィン2が一体形成されているいるため、凝縮水の排水性を損なうおそれはほとんどない。
(実施例18)
図31は、第3実施形態に係る実施例18の熱交換器K3の外観構成を示す斜視図である。
図31に示す熱交換器K3は、複数の扁平伝熱管1と、複数のフィン2と、ヘッダ3x,3yと、バイパス管40Aと、を備えている。この熱交換器K3は、第1実施形態(図1参照)のヘッダ3yに、第3実施形態の実施例10(図21参照)のバイパス管40Aが接続された構成になっている。
すなわち、扁平管側ヘッダ部材31x(第1部材:図5参照)と、組合せヘッダ部材34x(第2部材:図5参照)と、の間の狭小流路38(図5参照)の下部に冷媒を導く冷媒入口管30にバイパス管40Aが接続されている。このバイパス管40Aは、冷媒入口管30を介して自身に分流する冷媒を、高さ方向において狭小流路38の上部(または中間部)に導く機能を有している。このような構成によれば、縦方向に並んだ複数の扁平伝熱管1のそれぞれに、略均等に冷媒を分配できる。
なお、実施例10の他、実施例11〜14、17の構成も、第1実施形態(図1参照)に適用可能であり、また、第2実施形態(図11B等を参照)にも適用可能である。例えば、実施例14を第1実施形態に適用し、「第1部材」と「第2部材」との間の空間を、狭小流路i1と、バイパス流路i2と、に仕切る板状の仕切部材45が設けられる構成にしてもよい。
また、熱交換器K3の狭小流路38(図5参照)を構成する扁平管側ヘッダ部材31x(第1部材:図5参照)の壁面、および、組合せヘッダ部材34x(第2部材:図5参照)の壁面において、次の関係が成り立っていることが好ましい。すなわち、扁平伝熱管1が延びている方向に対して垂直な一対の第1壁面の間の距離が、1mm以上かつ3mm以下であり、残り一対の第2壁面の間の距離が、10mm以上かつ20mm以下であることが好ましい。このような構成によれば、流路断面積が比較的小さい狭小流路38を上昇する冷媒の流速を高めることができる。
<<第1参考形態>>
図32は、第1参考形態に係る熱交換器Kの斜視図である。
熱交換器Kは、パラレルフロー型熱交換器である。熱交換器Kは、ヘッダ5x,5yと、複数の扁平伝熱管1と、多数のフィン2とを備えている。
つまり、熱交換器Kは、複数の扁平伝熱管1と多数のフィン2とを有する熱交換器コア部Kcとヘッダ5x,5yとを備えている。
扁平伝熱管1は、鉛直方向に複数設けられている。
ヘッダ5x,5yは、自身に流れ込む冷媒を鉛直方向に並ぶ各扁平伝熱管1に分配したり、各扁平伝熱管1から流れ出る冷媒を合流させたりするための部材であり、縦長の形状を有している。
例えば、図32の矢印で示すように、一方のヘッダ5yに冷媒が流れ込んでいるときには、ヘッダ5yから各扁平伝熱管1に冷媒が分配される。そして、各扁平伝熱管1から流れ出る冷媒は他方のヘッダ5xで合流する。或いは、他方のヘッダ5xに冷媒が流れ込んでいるときには、ヘッダ5xから各扁平伝熱管1に冷媒が分配され、各扁平伝熱管1から流れ出る冷媒は一方のヘッダ5yで合流する。
<ヘッダ5xの構成>
ヘッダ5xとヘッダ5yとは対称形状であって同様の構成であるから、ヘッダ5xの構成について説明し、ヘッダ5yの構成についての説明は省略する。
図33は、第1参考形態に係る熱交換器Kのヘッダ5x近傍を斜め上方から見た斜視図である。
ヘッダ5xは、ダクト51とウチヘッダ52とソトヘッダ53とを備えて構成されている。
<仕切板14a,14b>
ヘッダ5xの複数の扁平伝熱管1のうちの最も上の扁平伝熱管1より上方には、仕切板14aが設けられている。また、ヘッダ5xの複数の扁平伝熱管1のうちの最も下の扁平伝熱管1より下方には、仕切板14bが設けられている。
図34Aは、第1参考形態に係る熱交換器のヘッダ5xの分解斜視図であり、図34Bは、図34Aのダクト51のVII方向矢視図である。
仕切板14a,14bは、それぞれ板金で板状に形成されている。
仕切板14aは、矩形状の差し込み部14a1と外方に突き出るストッパ部14a2とを有している。同様に、仕切板14bは、矩形状の差し込み部14b1と外方に突き出るストッパ部14b2とを有している。
差し込み部14a1,14b1は、それぞれソトヘッダ53の内面とダクト51の内面とウチヘッダ52の内面とに接触して封止する。
これにより、仕切板14a,14bは、それぞれダクト51とウチヘッダ52とソトヘッダ53の各内部にある冷媒の外部への流出を抑制している。また、仕切板14a,14bは、外部の空気がダクト51とウチヘッダ52とソトヘッダ53の各内部へ流入するのを抑制している。
<ダクト51>
図33、図34Aに示すダクト51は、冷媒が扁平伝熱管1に流入したり、扁平伝熱管1から冷媒が流出する冷媒分配用の部材である。
ダクト51は、鉛直方向に長く扁平な断面をもつ形状を有している。ダクト51は、例えばアルミニウムもしくはアルミニウム合金板を用いて板金や押し出しで形成される。
図35Aは図32のVIII方向矢視図であり、図35Bは図35AのIX−IX線断面図であり、図35Cは図35BのQ1部拡大図である。
図36Aは、第1参考形態に係る熱交換器Kの上面図であり、図36Bは、図36AのXI−XI断面図であり、図36Cは、図36BのQ2部拡大図である。
図35C、図36Bに示すように、ダクト51は、冷媒が流れる流路孔51aが鉛直方向に貫通して形成されている。
流路孔51aは、狭小流路部を形成するために断面積が小さくなるよう、扁平矩形状断面(図35C、図36A)を有している。
冷媒は、ダクト51内部の流路孔51aを通過する際、流路孔51aが狭小流路で断面積が小さいため、長さ方向の容積が大きく流速が大きい。
図36Cに示すように、ダクト51は、各扁平伝熱管1の冷媒流路12(貫通孔ともいう)に対して開口部51bを介して流路孔51aに連続している。図36Bに示すように、ダクト51には、扁平伝熱管1と同数の開口部51bが形成されている。
そして、図35Cに示すように、ダクト51の開口部51bの幅寸法s2は扁平伝熱管1の幅寸法s1未満としている。
図36Cに示すように、開口部51bは、扁平伝熱管1の厚さ寸法s3より小さい高さ寸法s4を有している。そして、図35C、図36Cに示すように、扁平伝熱管1をダクト51の開口部51bに合わせて当てて、扁平伝熱管1をダクト51に対して位置決めする。
図34A、図34Bに示すように、ダクト51の上部には、上方の仕切板14aの差し込み部14a1が貫通する挿入孔51c1,51c2が形成されている。ダクト51の下部には、下方の仕切板14bの差し込み部14b1が貫通する挿入孔51c3,51c4が形成されている。これにより、ソトヘッダ53、ダクト51に仕切板14a,14bを挿入できる。
<ウチヘッダ52>
図33に示すウチヘッダ52は、複数の扁平伝熱管1をダクト51に固定するための部材である。
図34Aに示すように、ウチヘッダ52は、扁平な略コの字状の断面をもつ鉛直方向に長い形状を有する部材である。ウチヘッダ52は、例えばアルミニウムもしくはアルミニウム合金板を用いて板金で形成されている。
ウチヘッダ52は、中央板52cと中央板52cの側端に連続する側板52aと側板52bとを有している。
ウチヘッダ52の中央板52cには、各扁平伝熱管1が挿通される挿通孔52dが形成されている。つまり、ウチヘッダ52の中央板52cには、扁平伝熱管1と同数の挿通孔52dが形成されている。
挿通孔52dは、扁平伝熱管1が挿入されることから、扁平伝熱管1の外径寸法より若干大きい寸法を有している。挿通孔52dは、例えば、バーリング加工でばりの方向が扁平伝熱管1が挿通される方向に向くように形成されている。
ウチヘッダ52の幅寸法s5(図34A)は、ダクト51の幅寸法s6(図34A)とぼぼ同じ寸法に形成されている。これにより、図35Cに示すように、ソトヘッダ53でウチヘッダ52とダクト51とを固定できる。
<ソトヘッダ53>
図33、図35Cに示すように、ソトヘッダ53は、ウチヘッダ52とともに扁平伝熱管1をダクト51に突き当てて固定するための部材である。
図34Aに示すように、ソトヘッダ53は、略M字状断面を有する鉛直方向に長い部材である。ソトヘッダ53は、例えばアルミニウムもしくはアルミニウム合金板を用いて板金で形成されている。
ソトヘッダ53は、中央が凹んだ形状の中央板53aと中央板53aの両側端部に連続する平板状の一対の側板53b,53cとを有している。中央板53aは、中央が曲げられ曲げ部53amが形成され内側には断面略M字状の凹部の頂点を形成する頂線53a1(図35C参照)が鉛直方向に延びて直線状に形成されている。
図34Aに示すように、ソトヘッダ53の側板53b,53c間の寸法s7は、ダクト51の幅寸法s6(図34A)とウチヘッダ52の幅寸法s5(図34A)より若干大きく設定されている。
このように、ソトヘッダ53を単純な矩形構造とせず断面略M字状とし、ダクト51の短辺側の側面51s1,51s2(図34A)の両方と接するとともにダクト51の長辺側側面51s3(図34A)とも、断面で少なくとも一点(頂線53a1)が接する構成(図35C)である。
これにより、図35Cに示すように、ダクト51とソトヘッダ53とを組み立てた場合に、ソトヘッダ53の曲げR部53r1,53r2にダクト51が接触しない。そのため、ダクト51とソトヘッダ53とを精確に位置決めできる。
図34Aに示すように、ソトヘッダ53には垂直方向にヘッダを仕切り比冷媒の流路パターンを決定したり,空間を形成するために、仕切板14aが挿入される仕切板挿入孔53dが形成されている。仕切板挿入孔53dは、仕切板14aのストッパ部14a2が嵌合される。また、ソトヘッダ53の下部には、仕切板14bが挿入される仕切板挿入孔53eが形成されている。仕切板挿入孔53eは、仕切板14bのストッパ部14b2が嵌合される。
ダクト51、ウチヘッダ52、ソトヘッダ53は同じ材料もしくはほぼ同じ熱伝導率であることが望ましい。これは製造時に炉中ロウ付けを実施するような場合に熱伝導率や熱容量の差により加熱むらが発生することでのロウ付け不良を防ぐためである。そこで、前記したように、ダクト51、ウチヘッダ52、およびソトヘッダ53をアルミニウムもしくはアルミニウム合金を用いて形成している。なお、ダクト51、ウチヘッダ52、およびソトヘッダ53を他の金属で形成してもよい。
<熱交換器Kの製法の一例>
次に、熱交換器Kの製法の一例について説明する。なお、下記以外の方法で組み立ててもよい。
図34Aに示すウチヘッダ52の側板52aの外面52a1と側板52bの外面52b1とに、ロウ材を付ける。また、ソトヘッダ53の側板53bの内面53b1と側板53cの内面53c1とをロウ付けのような溶接にて接合する。
また、複数の扁平伝熱管1と多数のフィン2との間をロウ付けのような溶接にて接合する。これらの接合には一方の部材の表面にロウ材層を有するような材料を選択すると炉中ロウ付けを選択可能となるため好適である。
そして、扁平伝熱管1とヘッダ5x側のウチヘッダ52の各挿通孔52dと扁平伝熱管1との間をロウ付けのような溶接にて接合する。これはウチヘッダ52を板材から加工する際,中央板52cや側板52b側のウチヘッダ52外面側にロウ材層を有するアルミニウムもしくはアルミニウム合金を選択することが望ましい。ここで、ダクト51にロウ材をつけないので、ダクト51の開口部51b、扁平伝熱管1の孔hをロウが塞ぐことを回避できる。
そして、ウチヘッダ52とダクト51とを接触させ、ソトヘッダ53を外側からウチヘッダ52とダクト51とに接触させる。
そして、多数のフィン2を挿通させた扁平伝熱管1をウチヘッダ52の各挿通孔52dに挿入し、ダクト51の開口部51bに冷媒が流れるように接触させる(図36C)。
ヘッダ5xと同様に、ヘッダ5yと多数のフィン2を挿通させた扁平伝熱管1とを組み立てる。
こうして、図32に示す熱交換器Kの状態に組立て、炉に入れて加熱してロウ付けする。
その後、上方の仕切板14aと下方の仕切板14bとを、ヘッダ5x側とヘッダ5y側の挿入孔51c1,51c2と挿入孔51c3,51c4とに挿入することで、図32に示す熱交換器Kが完成する。
上記構成によれば、ヘッダ5x,5yの部品数を、仕切り板14a,14bを含めてダクト51、ウチヘッダ52、ソトヘッダ53の4種で構成できる。つまり、冷媒の分配を改善させるために部品点数が大幅に増加しにくい構成となっている。
狭小流路部の流路孔51aをもつダクト51により冷媒流速を増加させることで、重力が働いた場合にも冷媒が上部まで円滑に流れる構成としたので、冷媒の分配を改善できる。ダクト51にM字状のソトヘッダ53の形状を略M字状としその頂線53a1をダクト51に突き当てる構成とすることにより、ソトヘッダ53の曲げR部53r1,53r2にダクト51が接触することを回避でき、ウチヘッダ52、ダクト51、ソトヘッダ53、扁平伝熱管1の位置決めを容易にできる。
すなわち、ソトヘッダ53をM字状にすることで、ヘッダ5x,5yの位置決めが行える。この構成により、ヘッダ5x,5yに余計な空間を増やすことなく、ヘッダ5x,5yの位置精度を出せる。
また、伝熱管として、扁平伝熱管1を用いているので、熱交換効率を上げることができる。
以上より、冷媒分配が良好、かつ、省部材で組み立て性を兼ね備えた冷媒分配器であるヘッダ5x,5yを提供できる。
従って、簡易な構造で省コスト性を兼ね備えた分配が良好なヘッダ型冷媒分配器(ヘッダ5x,5y)をもつ熱交換器K(図31)およびこれを備える空気調和機を実現できる。
<<第1参考形態の変形例>>
図37は、第1参考形態の変形例に係る熱交換器K10を示す斜視図である。
変形例の熱交換器K10は、第1参考形態で説明した熱交換器Kを2つ並設したものである。
これ以外の構成は、第1参考形態と同様であるから、同様な構成要素には同一の符号を付して示し、詳細な説明は省略する。
熱交換器K10は、第1参考形態の熱交換器Kと同様な構成の第1熱交換器K11および第2熱交換器K12を具備している。
第1熱交換器K11は、ヘッダ5xと同様な構成のヘッダ5x1とヘッダ5yと同様な構成のヘッダ(図示せず)とを備えている。
ヘッダ5x1は、ダクト51とウチヘッダ52とソトヘッダ53とを備えている。ヘッダ5x1の上下部には、それぞれ仕切板14a,14bが差し込まれてシールする。
多数のフィン2を備える扁平伝熱管1はダクト51の開口部(図示せず)に突き当てられている。これにより、冷媒が扁平伝熱管1を通ってダクト51への往来が可能となっている。
第2熱交換器K12は、ヘッダ5xと同様な構成のヘッダ5x2とヘッダ5yと同様な構成のヘッダ(図示せず)とを備えている。
ヘッダ5x2は、ダクト51とウチヘッダ52とソトヘッダ53とを備えている。ヘッダ5x2の上下部には、それぞれ仕切板14a,14bが差し込まれシールを行っている。
多数のフィン2を備える扁平伝熱管1はダクト51の開口部(図示せず)に突き当てられている。これにより、冷媒が扁平伝熱管1を通ってダクト51への往来が可能となっている。
なお、第1熱交換器K11と第2熱交換器K12とは、相互に接続しても構わない。
上記構成によれば、第1熱交換器K11と第2熱交換器K12とを並設したので、冷媒分配がより良好に行える。また、熱交換量が向上する。
なお、変形例では、2つの第1熱交換器K11、第2熱交換器K12を並べた場合を説明したが、3つ以上並べてもよい。熱交換量は、並設する熱交換器Kの数が多いほど向上する。
また、第1参考形態では、ウチヘッダ52とソトヘッダ53とを別体にする構成を説明したが、ウチヘッダ52とソトヘッダ53とを一体に形成してもよい。
第1参考形態で説明したように、熱交換器は、以下の構成を備えている。
すなわち、熱交換器は、
空気側の伝熱面積を拡大するフィンと、内部を冷媒が通過する伝熱管とを有する熱交換器コア部と、
伝熱管と接触する内側ヘッダ部材、前記冷媒が流れるダクト流路を有して前記伝熱管の流路と前記ダクト流路とを連通させる開口部を有するダクト、および前記ダクトと前記内側ヘッダ部材とに接触する外側ヘッダ部材を有するヘッダとを備えている。
このような構成によれば、冷媒を適切に分配可能であり、部品点数が少ないヘッダを備えた熱交換器を提供できる。
また、熱交換器において、前記開口部は、前記伝熱管の幅以下の幅を有していることが好ましい。
このような構成によれば、ダクトの開口部に伝熱管を当接させることで、ダクトに対して伝熱管を位置決めできる。
また、熱交換器において、前記開口部は、前記伝熱管の厚さ寸法以下の高さ寸法を有していることが好ましい。
このような構成によれば、ダクトの開口部に伝熱管を当接させることで、ダクトに対して伝熱管を位置決めできる。
また、前記外側ヘッダ部材と前記ダクトは、前記ダクトの側面を除く面で一点以上接触していることが好ましい。
このような構成によれば、ダクトに対して外側ヘッダ部材を容易に位置決めできる。
また、前記外側ヘッダ部材は、前記ダクトが前記外側ヘッダ部材の角部と接触しないような曲げを有していることが好ましい。
このような構成によれば、ダクトに対して外側ヘッダ部材を精確に位置決めできる。
また、前記ダクトは、前記外側ヘッダ部材に仕切板を挿入するための挿入部を有していることが好ましい。
このような構成によれば、挿入部を介して、外側ヘッダ部材に仕切板を挿入できる。
また、前記内側ヘッダ部材の幅と前記ダクトの幅がほぼ同じであることが好ましい。
このような構成によれば、外側ヘッダ部材によって、内側ヘッダ部材およびダクトの両側を挟み込むことができる。
また、前記伝熱管は、前記開口部に連通するように前記ダクトに接触され、
前記内側ヘッダ部材は、前記伝熱管と固定され、
前記外側ヘッダ部材は、前記内側ヘッダ部材と前記ダクトとに外側で固定されている
ことが好ましい。
このような構成によれば、外側ヘッダ部材によって、内側ヘッダ部材およびダクトを強固に固定できる。
また、前記ダクトは、前記外側ヘッダ部材と直接固定され、
前記内側ヘッダ部材は、前記外側ヘッダ部材と直接固定され、
前記ダクトと前記内側ヘッダ部材とは、互いに直接固定されることなく接触している
ことが好ましい。
このような構成によれば、熱交換器の製造が容易になる。
また、前記した構成の熱交換器を具備している空気調和機としてもよい。
このような構成によれば、冷媒を適切に分配可能であり、部品点数が少ないヘッダを備えた空気調和機を提供できる。
<<第2参考形態>>
図38は、第2参考形態に係る熱交換器K2の斜視図である。
図38に示すように、熱交換器K2は、複数の扁平伝熱管1と、複数のフィン2と、ヘッダ7x,7yと、を備えている。
扁平伝熱管1は、その内部を冷媒が通流する伝熱管である。扁平伝熱管1は、縦断面視で扁平状を呈し、図38に示す例では、左右方向に延びている。扁平伝熱管1は、その一端がヘッダ7xに接続され、他端が別のヘッダ7yに接続されている。そして、扁平伝熱管1の内部に横並びで設けられた複数の冷媒流路12(図42参照)を介して、冷媒が通流するようになっている。
複数のフィン2は、冷媒と空気との間の伝熱面積を確保するための金属製の薄板であり、所定間隔ごとに配置されている。図38に示す例では、フィン2として、板面が細長矩形状のプレートフィンを用いている。それぞれのフィン2は、各板面が平行となるように、また、隣り合うフィン2の間で所定のフィンピッチが確保されるように配置されている。
複数のフィン2は、それぞれ、扁平伝熱管1を横(前側)から差し込むためのU字状の切欠きである開口部h15(図43参照)を備えている。そして、複数の開口部h15が、複数の扁平伝熱管1と一対一で対応するように、高さ方向で等間隔に設けられている。また、フィン2は、開口部h15の縁部に形成されたフィンカラー2c(図43参照)を備えている。
なお、フィン2の開口部h15に扁平伝熱管1が横から差し込まれるという事項は、扁平伝熱管1(伝熱管)がフィン2に「挿通」されるという事項に含まれる。
ヘッダ7x,7yは、複数の扁平伝熱管1に接続される冷媒分配器である。ヘッダ7x,7yは、その外形が、高さ方向に細長い円筒状を呈している。そして、ヘッダ7x,7yの一方から扁平伝熱管1に分配された冷媒が、扁平伝熱管1を介して、他方に導かれて合流するようになっている。
図38に示す例では、熱交換器K2との間で冷媒の導入・導出を行うための冷媒入口管30や冷媒出口管33が、ヘッダ7xに接続されている。次に、ヘッダ7xの構成について説明するが、他方のヘッダ7yについても同様であるものとする。
図39は、第2参考形態に係る熱交換器のヘッダ7xの構造を理解しやすくするため、外筒71から内筒72及び中間筒73,74,75を引き上げて、その一部を露出させた状態の斜視図である。
図39に示すように、ヘッダ7xは、外筒71(筒体)と、内筒72(筒体)と、中間筒73,74,75(筒体)と、を備えている。
外筒71は、複数の扁平伝熱管1(図40参照)に接続される筒体であり、細長の円筒状を呈している。外筒71には、複数の扁平伝熱管1が差し込まれる差込孔h16が設けられている。また、図39では見えていないが、外筒71には、冷媒入口管30や冷媒出口管33(図38参照)が差し込まれる孔(図示せず)が、差込孔h16の反対側(右側)に設けられている。
内筒72は、細長の円筒状を呈し、外筒71と同軸で、この外筒71の中に配置されている。また、内筒72の径方向内側に冷媒が漏れ出さないように、内筒72は孔を有しない構成になっている。
中間筒73,74,75は、冷媒を所定方向に導く筒体であり、それぞれ、細長の円筒状を呈している。中間筒73,74,75は、外筒71及び内筒72と同軸で、外筒71と内筒72との間に配置されている。
図39に示す例では、外径・内径が異なり、また、高さ方向の長さが略同一である3つの中間筒73,74,75が、同軸で配置されている。最も外側の中間筒73において、外筒71の差込孔h16に対応する位置には、別の差込孔h17が設けられている。すなわち、中間筒73が有する差込孔h17の数は、外筒71が有する差込孔h16の数と同一であり、また、差込孔h17の高さ方向の位置は、差込孔h16の高さ方向の位置と同一である(図40、図41参照)。そして、差込孔h16,h17を順次に介して、扁平伝熱管1がヘッダ7xに差し込まれるようになっている。
また、図39では見えていないが、中間筒73において差込孔h17の反対側(右側)には、高さ方向に細長い孔h18(図40、図41参照)が設けられている。そして、中間筒73の孔h18と、次に説明する中間筒75の孔h19と、によって、高さ方向に細長い第1流路hgが形成されている(図40、図41参照)。
3つの中間筒73,74,75のうち最も内側の中間筒74には、周方向に細長い孔h20(図40も参照)が設けられている。この孔h20は、高さ方向に等間隔で配置された扁平伝熱管1と、縦方向に細長い第1流路hg(図40、図41参照)と、を連通させるための孔である。言い換えると、孔h20は、扁平伝熱管1と第1流路hgとをつなぐ渡り流路である。そして、扁平伝熱管1から流れ込む冷媒が、この孔h20を介して前側から回り込み、第1流路hg(図40、図41参照)に導かれるようになっている。なお、空調運転のモード(暖房運転や冷房運転)によっては、冷媒の流れる向きが逆向きになることもある。
外側の中間筒73と内側の中間筒74との間には、別の中間筒75が配置されている。この中間筒75は、他の中間筒73,74とともに冷媒流路の断面積を調整する機能を有している。
図39に示す例では、中間筒75において、前記した差込孔h16,h17に対応する位置に所定の孔h21が設けられている。この孔h21は、扁平伝熱管1から流れ込む冷媒を中間筒74の孔h20に(又はその逆向きに)導く機能を有している。孔h21は、周方向・高さ方向の幅が差込孔h16,h17よりも若干大きく、前記した孔h20に連通するとともに、この孔h20を介して第1流路hgにも連通している(図40参照)。
また、図39では見えていないが、中間筒75において孔h21の反対側(右側)には、高さ方向に細長い孔h19(図40、図41参照)が設けられている。この孔h19の周方向の位置(図40参照)や高さ方向の範囲(図41参照)については、中間筒73の孔h18と同様である。
図40は、第2参考形態に係る熱交換器K2の扁平伝熱管1及びヘッダ7xの横断面図である。
すなわち、外筒71、内筒72、及び中間筒73,74,75が高さ方向・周方向で位置決めされた状態で、扁平伝熱管1の冷媒流路12を横切る所定の平面でヘッダ7xが切断された場合の横断面を示しているのが、図40である。
図40に示すように、外筒71、内筒72、及び中間筒73,74,75を含む複数の「筒体」は、径方向で隣り合う他の「筒体」に密着している。例えば、径方向で隣り合う外筒71と中間筒73とは、ロウ付けされて互いに密着している。また、径方向で隣り合う内筒72と中間筒74とは、ロウ付けされて互いに密着している。同様に、中間筒73,75も密着し、また、中間筒74,75も密着している。
なお、筒体が「密着」しているとは、孔h20,h21,h18,h19以外の部分では、径方向で隣り合う筒体の間にほとんど隙間がないことを意味している。例えば、所定の筒体の内周面と、その内側の別の筒体の外周面と、がロウ付けされて、その間にほとんど隙間がない状態も、前記した「密着」に含まれる。
また、図40に示す例では、外筒71、内筒72、及び中間筒73,74,75は、肉厚が略同一になっている。外筒71、内筒72、及び中間筒73,74,75がアルミニウムないしアルミニウム合金で構成されている場合、これらの肉厚は、ヘッダ7xの強度を確保するために、0.5mm〜3mmの範囲内であることが好ましい。
なお、外筒71、内筒72、及び中間筒73,74,75の構成材料や肉厚は、前記したものに限定されない。また、外筒71、内筒72、及び中間筒73,74,75において、その肉厚が他とは異なるものが存在していてもよい。
前記したように、外筒71の差込孔h16、及び中間筒73の差込孔h17に、扁平伝熱管1が差し込まれている。また、中間筒73の孔h18、中間筒74の孔h20、及び中間筒75の孔h21,h19は全て、扁平伝熱管1の冷媒流路12に連通している。なお、中間筒73,74,75が有する「冷媒流路」は、孔h20,h21,h18,h19を含んで構成される。
図40に示すように、扁平伝熱管1は、その先端が内筒72に臨んでおり、内筒72の外径よりも扁平伝熱管1の横幅Lが狭いことが好ましい。これによって、扁平伝熱管1からヘッダ7xに向かう冷媒のほとんどが内筒72の外周面に衝突するため、気液二相の冷媒が攪拌される。したがって、冷媒が気相・液相に分離されにくくなる。内筒72の外周面に衝突した冷媒は、中間筒74の孔h20を介して回り込み、高さ方向に細長い第1流路hg(図41参照)に導かれる。
図41は、第2参考形態に係る熱交換器K2の縦断面図である。
前記したように、高さ方向に細長い孔h18が中間筒73に設けられ、また、高さ方向に細長い孔h19が中間筒75に設けられている。なお、外筒71、内筒72、及び中間筒73,74,75を含む複数の「筒体」の中心軸線Rと平行な方向に冷媒を導く「第1流路hg」は、孔h18,h19を含んで構成される。
前記した第1流路hgは、ヘッダ7xの横断面視において、外筒71の差込孔h16から離間している位置(右側)に設けられている(図40参照)。したがって、ヘッダ7xに冷媒入口管30や冷媒出口管33(図38参照)が差し込まれる際、扁平伝熱管1やフィン2が冷媒入口管30や冷媒出口管33に干渉することがないため、冷媒入口管30や冷媒出口管33をヘッダ7xに接続する作業が容易になる。
また、所定の運転モード(例えば、暖房運転)では、第1流路hgを介して、冷媒が上向きに通流する。このように第1流路hgを冷媒が上向きに通流する場合であっても、第1流路hgの断面積を設計段階で適宜に調整する(例えば、断面積を狭くする)ことで、第1流路hgを介して、比較的大きな流速で冷媒が通流する。これによって、高さ方向に複数設けられた扁平伝熱管1に冷媒が略均等に行きわたるため、熱交換器K2の熱交換性能を従来よりも高めることができる。
図42は、第2参考形態に係る熱交換器K2の一部を切り欠いた部分拡大図である。
図42に示す例では、扁平伝熱管1から流れ出る冷媒が内筒72の外周面に衝突した後、破線の曲線矢印や、その下の実線の曲線矢印で示すように、中間筒74の周方向の孔h20を介して回り込み(図40も参照)、さらに、第1流路hgを下向きに通流する。
前記したように、孔h20,h21,h18,h19が、ヘッダ7x内の冷媒流路として機能している。したがって、第2参考形態によれば、冷媒流路を形成したり、冷媒の流速を調整したりするために従来用いられていた仕切板(図示せず)をヘッダ7xの中に設ける必要がない。例えば、第1流路hg(孔h18,h19)を介して上下方向に導かれる冷媒は、仕切板(図示せず)を設けずとも、第1流路hgの上端又は下端に衝突して、流れの向きが変わるからである。このようにヘッダ7xに仕切板(図示せず)を設ける必要がないため、熱交換器K2の部品点数を削減でき、また、製造工数や製造コストを削減できる。
図43は、第2参考形態に係る熱交換器K2が備えるヘッダ7xの上部付近の斜視図である。
図43に示すように、外筒71、内筒72、及び中間筒73,74,75の上端面は、略面一になっている。また、外筒71、内筒72、及び中間筒73,74,75は、その中心軸線R(図41参照)と平行な方向の端部(図43では上端部)に、周方向での位置決め用の凹部vを有している。すなわち、外筒71、内筒72、及び中間筒73,74,75の上端部において、左右方向の中央付近が切り欠かれ、凹部vが形成されている。
そして、熱交換器K2の製造段階において、作業者が各凹部vの位置を周方向でそろえることによって、外筒71、内筒72、及び中間筒73,74,75が、周方向で位置決めされる。例えば、凹部vに対応する厚さの位置決め用の板材(図示せず)を作業者が凹部vに嵌め込むことで、外筒71、内筒72、及び中間筒73,74,75が周方向で位置決めされる。なお、第2参考形態では、ヘッダ7xの下端部にも同様の凹部vが設けられているが(図41参照)、ヘッダ7xの上端部・下端部の一方のみに凹部vが設けられてもよい。
また、外筒71、内筒72、及び中間筒73,74,75の周壁面(外周面や内周面)には、接合用のロウ材が適宜に塗布されている。そして、前記した位置決めがなされた状態で加熱炉(図示せず)において加熱されると、ロウ材が溶けて、外筒71、内筒72、及び中間筒73,74,75が接合される。
<効果>
第2参考形態によれば、ヘッダ7xの製造において、作業者が、内筒72や中間筒73,74,75を外筒71に挿入すれば、各筒体が自ずから同軸になるため、径方向での位置決めが容易である。また、外筒71、内筒72、及び中間筒73,74,75は、高さ方向の長さが略同一であるため、高さ方向の位置決めも容易である。
さらに、外筒71、内筒72、及び中間筒73,74,75には、位置決め用の凹部v(図43参照)が形成されているため、周方向の位置決めも容易である。したがって、外筒71、内筒72、及び中間筒73,74,75の組立作業を作業者が容易に行うことができる。
また、ヘッダ7xの設計段階では、中間筒73,74,75の個数(第2参考形態では3つ)や肉厚を適宜に調整することで、設計者は、第1流路hg(図40、図41参照)の断面積を調整できる。これによって、設計者は、ヘッダ7xを流れる冷媒の流速を考慮した設計を容易に行うことができる。例えば、設計者が中間筒の個数を少なくしたり、その肉厚を薄くしたりすることで、第1流路hgの断面積が小さくなる。これによって、所定流量の冷媒がヘッダ7xを通流する際の流速を大きくすることができる。なお、空気調和機の使用条件に基づいて、ヘッダ7xを適宜に設計変更する際にも、同様のことがいえる。
また、中間筒73,74,75の各孔が冷媒流路として機能するため、冷媒流路を形成するための仕切板(図示せず)をヘッダ7xの中に設ける必要がない。これによって、熱交換器K2の製造工数や製造コストを従来よりも削減できる。
また、内筒72の径方向内側は中空であるため、ヘッダ7xに要する材料のコスト(体積)を従来よりも削減できる。
また、円筒状の外筒71、内筒72、及び中間筒73,74,75は、複雑な構成ではないため、中子を用いて成形する必要がない。したがって、ヘッダ7x等の製造コストを従来よりも削減できる。
また、ヘッダ7xにおいて、高さ方向の第1流路hg(図41参照)が、扁平伝熱管1の接続箇所から離間している位置に設けられている(図40参照)。これによって、冷媒入口管30や冷媒出口管33(図38参照)をヘッダ7xに接続する作業が行いやすくなる。
また、ヘッダ7xの構成は、室外熱交換器106(図44参照)の他、室内熱交換器101にも適用可能である。このように、第2参考形態によれば、製造が容易な熱交換器K2(つまり、室外熱交換器106や室内熱交換器101)の他、これらを備える空気調和機を提供できる。
<<第2参考形態の変形例>>
以上、熱交換器K2等について第2参考形態で説明したが、その他に種々の変更を行うことができる。
例えば、第2参考形態では、熱交換器K2のヘッダ7xが3つの中間筒73,74,75を備える構成(図40参照)について説明したが、中間筒の個数は2つ以下であってもよいし、また、4つ以上であってもよい。すなわち、外筒71及び内筒72と同軸で、外筒71と内筒72との間に少なくとも一つの中間筒が配置される構成であればよい。
また、第2参考形態では、外筒71、内筒72、及び中間筒73,74,75に位置決め用の凹部v(図43参照)が設けられる構成について説明したが、これに限らない。例えば、外筒71、内筒72、及び中間筒73,74,75が、その中心軸線R(図41参照)と平行な方向の端部(上端部や下端部)に、周方向での位置決め用の凸部(図示せず)を有する構成であってもよい。
また、第2参考形態では、外筒71、内筒72、及び中間筒73,74,75の中心軸線R(図41参照)と平行な第1流路hgの数が1つである構成について説明したが、これに限らない。例えば、第1流路hgを中間筒73,75の前部に設けるとともに、別の第1流路hgを中間筒73,75の後部に設けてもよい。このような構成において、扁平伝熱管1から流れ込む冷媒は、中間筒74の2つの孔(図示せず)で前・後に分流し、その一部が前側の孔h20を介して前側の第1流路hgに導かれ、残りが後側の孔(図示せず)を介して後側の第1流路hgに導かれる。このような構成によれば、扁平伝熱管1を介した冷媒の通流において、前後方向での偏りがなくなるため、熱交換器K2の熱交換性能をさらに高めることができる。
また、第2参考形態では、外筒71、内筒72、及び中間筒73,74,75を含む各筒体が円筒状である構成(図39参照)について説明したが、これに限らない。すなわち、前記した各筒体の横断面が四角枠状であってもよいし、また、多角形の枠状であってもよい。このような構成において、「同軸」とは、所定の横断面で各筒体を切断した場合の重心の位置が略同一であることを意味するものとする。また、「径方向」とは、前記した重心を通る直線(中心軸線)に垂直な方向を意味するものとする。
第2参考形態で説明したように、熱交換器は、以下の構成を備えている。
すなわち、熱交換器は、
所定間隔ごとに配置される複数のフィンと、
複数の前記フィンに挿通される複数の伝熱管と、
複数の前記伝熱管に接続される冷媒分配器と、を備え、
前記冷媒分配器は、
複数の前記伝熱管が差し込まれる差込孔が設けられた外筒と、
前記外筒と同軸で、前記外筒の中に配置される内筒と、
前記外筒及び前記内筒と同軸で、前記外筒と前記内筒との間に配置される少なくとも一つの中間筒と、を有し、
前記外筒、前記内筒、及び前記中間筒を含む複数の筒体は、径方向で隣り合う他の筒体に密着しており、
前記中間筒は、冷媒が通流する冷媒流路を有し、
前記中間筒は、径方向で隣り合う前記他の筒体に、前記冷媒流路以外の部分で密着している。
このような構成によれば、製造が容易な熱交換器を提供できる。
また、前記冷媒流路は、前記筒体の中心軸線と平行な方向に冷媒を導く第1流路を有し、
前記冷媒分配器の横断面視において、前記外筒の前記差込孔から離間している位置に前記第1流路が設けられていることが好ましい。
このような構成によれば、冷媒分配器に冷媒入口管や冷媒出口管が差し込まれる際、伝熱管やフィンが冷媒入口管や冷媒出口管に干渉することを防止できる。
また、前記外筒、前記内筒、及び前記中間筒は、その中心軸線と平行な方向の端部に、周方向での位置決め用の凹部又は凸部を有することが好ましい。
このような構成によれば、外筒、内筒、及び中間筒の位置決めが容易になる。
また、前記伝熱管は、その先端が前記内筒に臨んでおり、前記内筒の外径よりも前記伝熱管の横幅が狭いことが好ましい。
このような構成によれば、伝熱管から冷媒分配器に向かう冷媒のほとんどが内筒の外周面に衝突するため、気液二相の冷媒が攪拌される。
また、空気調和機が、以下の構成を備えていてもよい。
すなわち、空気調和機は、
圧縮機、凝縮器、膨張弁、及び蒸発器を順次に介して、冷媒が循環する冷媒回路を含んで構成され、
前記凝縮器及び前記蒸発器のうち少なくとも一方は、
所定間隔ごとに配置される複数のフィンと、
複数の前記フィンに挿通される複数の伝熱管と、
複数の前記伝熱管に接続される冷媒分配器と、を備え、
前記冷媒分配器は、
複数の前記伝熱管が差し込まれる差込孔が設けられた外筒と、
前記外筒と同軸で、前記外筒の中に配置される内筒と、
前記外筒及び前記内筒と同軸で、前記外筒と前記内筒との間に配置される少なくとも一つの中間筒と、を有し、
前記外筒、前記内筒、及び前記中間筒を含む複数の筒体は、径方向で隣り合う他の筒体に密着しており、
前記中間筒は、冷媒が通流する冷媒流路を有している。
このような構成によれば、製造が容易な熱交換器を備える空気調和機を提供できる。
<<他の変形例>>
なお、本発明は、前記した実施形態等に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、実施形態等では、熱交換器(つまり、室外熱交換器106や室内熱交換器101)がパラレルフロー型熱交換器である場合について説明したが、これに限らない。例えば、熱交換器がフィンチューブ式熱交換器であってもよいし、その他の種類の熱交換器であってもよい。
また、実施形態等では、熱交換器の構成が、室外熱交換器106および室内熱交換器101の両方に適用される空気調和機について説明したが、これに限らない。すなわち、室外熱交換器106および室内熱交換器101のうち一方に実施形態等を適用してもよい。言い換えると、圧縮機8、「凝縮器」、「膨張弁」、および「蒸発器」を順次に介して、冷媒が循環する冷媒回路Qにおいて、前記した「凝縮器」および「蒸発器」のうち少なくとも一方が、実施形態等で説明したヘッダ(例えば、図1のヘッダ3x,3y)の構成を備えるようにしてもよい。
また、実施形態等では、空気調和機AC(図44参照)が、室外ユニット105および室内ユニット100を1台ずつ備える構成について説明したが、これに限らない。例えば、1台の室外ユニットに複数台の室内ユニットが接続されたマルチ型の空気調和機にも実施形態を適用できる。また、複数台の室外ユニットが並列接続された構成の空気調和機にも実施形態等を適用できる。
また、実施形態等で説明した構成は、パッケージエアコンやビル用マルチエアコン、ルームエアコン、一体型エアコン等、様々な種類の空気調和機(冷凍サイクル装置)に適用できる。
また、上記した実施形態等は分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態等の構成の一部を他の実施形態等の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態等の構成に他の実施形態等の構成を加えることも可能である。
1 扁平伝熱管(伝熱管)
2 フィン
3a,3b,3c,3d,3d1,3E,3F,3G,3H,3x,3y,5x,5x1,5x2,5y,7x,7y ヘッダ(冷媒分配器)
8 圧縮機
9 四方弁
10A,10B,10C,10D,10E,10H,K,K2,K3,K10 熱交換器
12 冷媒流路
30 冷媒入口管
33 冷媒出口管
31F 第1板状体(入口側板状体)
32F 第2板状体(第2部材)
33F 第3板状体(第1部材)
34F 第4板状体
321 平板部
322 第1凸部
323 第2凸部
324 係合部
31G 第1板状体(入口側板状体)
32G 第2板状体(第2部材)
33G 第3板状体(第1部材)
34G 第4板状体
35G 第5板状体
31a,31b ヘッダベース部材(第1部材)
31x 扁平管側ヘッダ部材(第1部材)
34a,34b ヘッダ差込み部材(第2部材)
34x 組合せヘッダ部材(第2部材)
31x3,34x3 開口部
35a,35b,35x 仕切板
36a 孔空き仕切板(孔付仕切り板)
38 狭小流路
39 離間部(離間部分)
40A,40B,40C,40D バイパス管(冷媒分配器)
90 二相域
91 過熱領域
100 室内ユニット
101 室内熱交換器(熱交換器)
102 室内用送風機
103 膨張弁
105 室外ユニット
106 室外熱交換器(熱交換器)
107 室外送風機
131 接続面
132 孔空き板
133 孔
318 取り付け金具
319 筐体
360,360a 孔
411C 曲げ部
AC 空気調和機
h7 第1冷媒通流孔
h8,h9 第2冷媒通流孔
h31 孔(第1孔)
h4 孔(第2孔)
i1 狭小流路
i2 バイパス流路
M1,M2 投影面
n1 第1壁面
n2 第2壁面
u1 溝
u3 凹部
前記目的を達成するため、本発明の冷媒分配器は、冷媒の流路を形成する複数の伝熱管の端部とそれぞれ接続し、複数の伝熱管を連通させ、冷媒を分配する冷媒分配器であって、冷媒分配器は、互いに組み合わせる第1部材および第2部材を備え、第1部材と第2部材とを組み合わせることによって、冷媒の流路となる部分の断面積を狭小化した狭小流路を形成しており、第1部材および第2部材は、板材で形成され、第1部材および第2部材は、板材を折り曲げてなる横断面形状がD字形状であり、該D字形状の直線部の一部に離間部分を有し、この離間部分を通じて第1部材と第2部材とが組み合わされており、第1部材および第2部材の対向するD字形状の直線部の間に狭小流路を形成することとした。
なお、その他については実施形態の中で説明する。
このような構成によれば、ヘッダ3Hを一体形成することで、実施例10(図21参照)よりも部品点数を削減できるとともに、熱交換器10Hの剛性を高めることができる。また、縦長のフィン2が一体形成されているため、凝縮水の排水性を損なうおそれはほとんどない。

Claims (19)

  1. 冷媒の流路を形成する複数の伝熱管の端部とそれぞれ接続し、前記複数の伝熱管を連通させ、冷媒を分配する冷媒分配器であって、
    前記冷媒分配器は、互いに組み合わせる第1部材および第2部材を備え、
    前記第1部材と前記第2部材とを組み合わせることによって、冷媒の流路となる部分の断面積を狭小化した狭小流路を形成する冷媒分配器。
  2. 前記第1部材および前記第2部材は、板材で形成され、
    前記第1部材および前記第2部材は、前記板材を折り曲げてなる横断面形状がD字形状であり、該D字形状の直線部の一部に離間部分を有し、
    前記離間部分を通じて前記第1部材と前記第2部材とが組み合わされており、
    前記第1部材および前記第2部材の対向する前記D字形状の直線部の間に前記狭小流路を形成する
    ことを特徴とする請求項1に記載の冷媒分配器。
  3. 前記第1部材および前記第2部材を組み合わせた部材の横断面形状が、点対称な形状である
    ことを特徴とする請求項1に記載の冷媒分配器。
  4. 前記第1部材および前記第2部材は、同じ伝熱管が接続される開口部を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の冷媒分配器。
  5. 前記第1部材および前記第2部材は、それぞれ伝熱管の端面に平行な平行面を有し、
    前記平行面を形成するために曲げ部を少なくとも1箇所有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の冷媒分配器。
  6. 前記第1部材は、横断面が凹形状を呈しており、
    前記第2部材は、前記第1部材の内面に嵌合し、前記狭小流路を形成する
    ことを特徴とする請求項1に記載の冷媒分配器。
  7. 前記第1部材の前記凹形状の部材の開放端の一方端が、他端よりも延伸している
    ことを特徴とする請求項6に記載の冷媒分配器。
  8. 前記第2部材は、前記第1部材内で差込み長さを変える
    ことを特徴とする請求項6に記載の冷媒分配器。
  9. 前記第1部材と前記第2部材との間の前記狭小流路の下部に冷媒を導く冷媒入口管に接続され、前記冷媒入口管を介して自身に分流する冷媒を、高さ方向において前記狭小流路の上部または中間部に導くバイパス管を備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の冷媒分配器。
  10. 前記第1部材と前記第2部材との間の前記狭小流路の上部に冷媒を導く冷媒入口管に接続され、前記冷媒入口管を介して自身に分流する冷媒を、高さ方向において前記狭小流路の下部または中間部に導くバイパス管を備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の冷媒分配器。
  11. 前記第1部材と前記第2部材との間の前記狭小流路に冷媒を導く冷媒入口管に一端が接続され、他端側は、その高さ位置が異なるように複数に分岐しているバイパス管を備え、
    前記バイパス管において、複数に分岐している前記他端側の流路は、それぞれ、前記狭小流路に連通している
    ことを特徴とする請求項1に記載の冷媒分配器。
  12. 前記第1部材と前記第2部材との間の前記狭小流路は、横断面が矩形状であり、
    前記狭小流路を構成する前記第1部材および前記第2部材の壁面において、前記伝熱管が延びている方向に対して垂直な一対の第1壁面の間の距離は、1mm以上かつ3mm以下であり、残り一対の第2壁面の間の距離は、10mm以上かつ20mm以下である
    ことを特徴とする請求項1に記載の冷媒分配器。
  13. 前記バイパス管は、前記冷媒入口管との接続箇所の付近にU字形状の曲げ部を有し、
    前記曲げ部は、前記冷媒入口管よりも高さ位置が低い部分を含み、前記冷媒入口管の下面に接続されている
    ことを特徴とする請求項9に記載の冷媒分配器。
  14. 前記第1部材と前記第2部材との間の空間を、前記狭小流路と、バイパス流路と、に仕切る板状の仕切部材を備え、
    前記仕切部材は、その板面が鉛直方向に平行であり、
    前記仕切部材において、前記狭小流路に冷媒を導く冷媒入口管との接続箇所に第1孔が設けられるとともに、前記第1孔とは高さが異なる位置に第2孔が設けられ、
    前記狭小流路と、前記バイパス流路と、が前記第2孔を介して連通している
    ことを特徴とする請求項1に記載の冷媒分配器。
  15. 一方側に冷媒入口管が接続され、前記冷媒入口管に対応する箇所に第1冷媒通流孔が設けられた入口側板状体を備え、
    前記第2部材は、前記入口側板状体の他方側に積層される板状体であり、
    前記第1部材は、前記第2部材の前記他方側に積層される板状体であり、
    前記第2部材は、
    その板面が平面状を呈する平板部と、
    前記平板部から前記他方側に突出し、高さ方向に延びている第1凸部と、を有し、
    前記第1凸部の先端は、前記伝熱管の前記一方側の端面に突き当てられ、
    前記第1部材の前記一方側の面と、前記第2部材の前記他方側の面と、の間の隙間が、前記狭小流路として機能する
    ことを特徴とする請求項1に記載の冷媒分配器。
  16. 前記入口側板状体の前記第1冷媒通流孔を前記第2部材に投影した場合の投影面には、前記第2部材の前記一方側の板面が存在している
    ことを特徴とする請求項15に記載の冷媒分配器。
  17. 前記第2部材は、
    前記平板部から前記一方側に突出し、高さ方向に延びている一対の第2凸部をさらに有し、
    前記一対の第2凸部の間において、前記平板部の上部および下部のうち少なくとも一方には、冷媒が通流する第2冷媒通流孔が設けられ、
    前記一対の第2凸部の先端は、前記入口側板状体の前記他方側の面に突き当てられ、
    前記一対の第2凸部の間の溝と、前記入口側板状体の前記他方側の面と、の間の隙間を通流する冷媒が、前記第2冷媒通流孔を介して、前記狭小流路に導かれる
    ことを特徴とする請求項15に記載の冷媒分配器。
  18. 冷媒が流動し、横方向に延びる前記複数の伝熱管と、
    前記複数の伝熱管が挿入され、冷媒と流体との間の熱交換がなされるようにする放熱フィンと、
    前記複数の伝熱管の一方に結合されて縦方向に延び、前記複数の伝熱管に冷媒が分配されるようにする冷媒分配器と、を備え、
    前記冷媒分配器は、請求項1から請求項17のいずれか1項に記載の冷媒分配器である熱交換器。
  19. 請求項18に記載の熱交換器を具備している空気調和機。
JP2020516015A 2018-04-27 2018-12-14 冷媒分配器、熱交換器および空気調和機 Active JP6854971B2 (ja)

Applications Claiming Priority (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JPPCT/JP2018/017333 2018-04-27
JPPCT/JP2018/017329 2018-04-27
JPPCT/JP2018/017332 2018-04-27
PCT/JP2018/017329 WO2019207802A1 (ja) 2018-04-27 2018-04-27 熱交換器及び空気調和機
PCT/JP2018/017332 WO2019207805A1 (ja) 2018-04-27 2018-04-27 熱交換器およびこれを備える空気調和機
PCT/JP2018/017333 WO2019207806A1 (ja) 2018-04-27 2018-04-27 冷媒分配器、熱交換器および空気調和機
PCT/JP2018/046098 WO2019207838A1 (ja) 2018-04-27 2018-12-14 冷媒分配器、熱交換器および空気調和機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2019207838A1 true JPWO2019207838A1 (ja) 2020-12-10
JP6854971B2 JP6854971B2 (ja) 2021-04-07

Family

ID=68293518

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020516015A Active JP6854971B2 (ja) 2018-04-27 2018-12-14 冷媒分配器、熱交換器および空気調和機

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP6854971B2 (ja)
CN (1) CN112005074B (ja)
WO (1) WO2019207838A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2023080713A (ja) * 2021-11-30 2023-06-09 三星電子株式会社 冷媒分配器及びこの冷媒分配器を備える熱交換器
WO2023119468A1 (ja) * 2021-12-22 2023-06-29 三菱電機株式会社 熱交換器及び空気調和装置

Citations (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0743045A (ja) * 1993-05-24 1995-02-10 Nippondenso Co Ltd 冷媒凝縮器
JPH08233409A (ja) * 1996-03-13 1996-09-13 Matsushita Refrig Co Ltd 分流器
WO2002052213A1 (fr) * 2000-12-26 2002-07-04 Zexel Valeo Climate Control Corporation Echangeur de chaleur
JP2002206890A (ja) * 2001-01-11 2002-07-26 Mitsubishi Electric Corp 熱交換器およびこれを用いた冷凍空調サイクル装置
JP2003106791A (ja) * 2002-08-12 2003-04-09 Zexel Valeo Climate Control Corp 熱交換器
JP2004226030A (ja) * 2003-01-24 2004-08-12 Calsonic Kansei Corp 車両用熱交換器
JP2007127347A (ja) * 2005-11-04 2007-05-24 Calsonic Kansei Corp 熱交換器のタンク構造
JP2008224057A (ja) * 2007-03-08 2008-09-25 Calsonic Kansei Corp 熱交換器および熱交換器のヘッダタンクおよびその製造方法
JP2010008020A (ja) * 2008-06-30 2010-01-14 Showa Denko Kk 熱交換器
JP2013155966A (ja) * 2012-01-31 2013-08-15 Keihin Thermal Technology Corp エバポレータ
JP2013178007A (ja) * 2012-02-28 2013-09-09 Sharp Corp パラレルフロー型熱交換器及びそれを備えた機器
JP2015200478A (ja) * 2014-04-10 2015-11-12 株式会社ケーヒン・サーマル・テクノロジー コンデンサ
JP2016125748A (ja) * 2014-12-26 2016-07-11 ダイキン工業株式会社 熱交換器および空気調和装置
CN205537223U (zh) * 2015-12-29 2016-08-31 枣庄利能热水器厂 联箱体壳管联通承压换热器

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6051935B2 (ja) * 2013-02-26 2016-12-27 株式会社デンソー 熱交換器
KR102622735B1 (ko) * 2016-09-13 2024-01-09 삼성전자주식회사 열교환기

Patent Citations (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0743045A (ja) * 1993-05-24 1995-02-10 Nippondenso Co Ltd 冷媒凝縮器
JPH08233409A (ja) * 1996-03-13 1996-09-13 Matsushita Refrig Co Ltd 分流器
WO2002052213A1 (fr) * 2000-12-26 2002-07-04 Zexel Valeo Climate Control Corporation Echangeur de chaleur
JP2002206890A (ja) * 2001-01-11 2002-07-26 Mitsubishi Electric Corp 熱交換器およびこれを用いた冷凍空調サイクル装置
JP2003106791A (ja) * 2002-08-12 2003-04-09 Zexel Valeo Climate Control Corp 熱交換器
JP2004226030A (ja) * 2003-01-24 2004-08-12 Calsonic Kansei Corp 車両用熱交換器
JP2007127347A (ja) * 2005-11-04 2007-05-24 Calsonic Kansei Corp 熱交換器のタンク構造
JP2008224057A (ja) * 2007-03-08 2008-09-25 Calsonic Kansei Corp 熱交換器および熱交換器のヘッダタンクおよびその製造方法
JP2010008020A (ja) * 2008-06-30 2010-01-14 Showa Denko Kk 熱交換器
JP2013155966A (ja) * 2012-01-31 2013-08-15 Keihin Thermal Technology Corp エバポレータ
JP2013178007A (ja) * 2012-02-28 2013-09-09 Sharp Corp パラレルフロー型熱交換器及びそれを備えた機器
JP2015200478A (ja) * 2014-04-10 2015-11-12 株式会社ケーヒン・サーマル・テクノロジー コンデンサ
JP2016125748A (ja) * 2014-12-26 2016-07-11 ダイキン工業株式会社 熱交換器および空気調和装置
CN205537223U (zh) * 2015-12-29 2016-08-31 枣庄利能热水器厂 联箱体壳管联通承压换热器

Also Published As

Publication number Publication date
CN112005074B (zh) 2021-07-13
JP6854971B2 (ja) 2021-04-07
CN112005074A (zh) 2020-11-27
WO2019207838A1 (ja) 2019-10-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5071597B2 (ja) 熱交換器および空気調和機
JP6038302B2 (ja) 積層型ヘッダー、熱交換器、及び、空気調和装置
JP2012163328A5 (ja)
WO2018173356A1 (ja) 熱交換器、および、それを用いた空気調和機
JP6138263B2 (ja) 積層型ヘッダー、熱交換器、及び、空気調和装置
US10041710B2 (en) Heat exchanger and air conditioner
JP6005266B2 (ja) 積層型ヘッダー、熱交換器、及び、空気調和装置
EP3059542B1 (en) Laminated header, heat exchanger, and air-conditioner
KR20120044851A (ko) 열교환기
US6431264B2 (en) Heat exchanger with fluid-phase change
US11402162B2 (en) Distributor and heat exchanger
KR20120044849A (ko) 헤더유닛 및 이를 가지는 열교환기
JP6854971B2 (ja) 冷媒分配器、熱交換器および空気調和機
EP2982924A1 (en) Heat exchanger
US6253840B1 (en) Refrigerant evaporator including refrigerant passage with inner fin
CN111902683B (zh) 热交换器及制冷循环装置
JP2016176615A (ja) パラレルフロー型熱交換器
JP7210744B2 (ja) 熱交換器及び冷凍サイクル装置
KR20120054346A (ko) 냉매튜브 및 이를 포함하는 열교환기
WO2019207806A1 (ja) 冷媒分配器、熱交換器および空気調和機
JP2021148389A (ja) 熱交換器
JP7146139B1 (ja) 熱交換器及び空気調和装置
WO2023119468A1 (ja) 熱交換器及び空気調和装置
JP7372778B2 (ja) 熱交換器および空気調和機
JP7372777B2 (ja) 熱交換器および空気調和機

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200729

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200729

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20200729

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20201012

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201110

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210107

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210216

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210316

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6854971

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150