JPWO2018199035A1 - 多関節ロボットおよび多関節ロボットシステム - Google Patents

多関節ロボットおよび多関節ロボットシステム Download PDF

Info

Publication number
JPWO2018199035A1
JPWO2018199035A1 JP2019514497A JP2019514497A JPWO2018199035A1 JP WO2018199035 A1 JPWO2018199035 A1 JP WO2018199035A1 JP 2019514497 A JP2019514497 A JP 2019514497A JP 2019514497 A JP2019514497 A JP 2019514497A JP WO2018199035 A1 JPWO2018199035 A1 JP WO2018199035A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
joint
arm
axis
articulated robot
projection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019514497A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7144754B2 (ja
Inventor
常田 晴弘
晴弘 常田
安川 員仁
員仁 安川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nidec America Corp
Original Assignee
Nidec America Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nidec America Corp filed Critical Nidec America Corp
Publication of JPWO2018199035A1 publication Critical patent/JPWO2018199035A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7144754B2 publication Critical patent/JP7144754B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B25HAND TOOLS; PORTABLE POWER-DRIVEN TOOLS; MANIPULATORS
    • B25JMANIPULATORS; CHAMBERS PROVIDED WITH MANIPULATION DEVICES
    • B25J9/00Programme-controlled manipulators
    • B25J9/02Programme-controlled manipulators characterised by movement of the arms, e.g. cartesian coordinate type
    • B25J9/04Programme-controlled manipulators characterised by movement of the arms, e.g. cartesian coordinate type by rotating at least one arm, excluding the head movement itself, e.g. cylindrical coordinate type or polar coordinate type
    • B25J9/046Revolute coordinate type
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B25HAND TOOLS; PORTABLE POWER-DRIVEN TOOLS; MANIPULATORS
    • B25JMANIPULATORS; CHAMBERS PROVIDED WITH MANIPULATION DEVICES
    • B25J9/00Programme-controlled manipulators
    • B25J9/16Programme controls
    • B25J9/1656Programme controls characterised by programming, planning systems for manipulators
    • B25J9/1664Programme controls characterised by programming, planning systems for manipulators characterised by motion, path, trajectory planning
    • B25J9/1666Avoiding collision or forbidden zones
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B25HAND TOOLS; PORTABLE POWER-DRIVEN TOOLS; MANIPULATORS
    • B25JMANIPULATORS; CHAMBERS PROVIDED WITH MANIPULATION DEVICES
    • B25J19/00Accessories fitted to manipulators, e.g. for monitoring, for viewing; Safety devices combined with or specially adapted for use in connection with manipulators
    • B25J19/0075Means for protecting the manipulator from its environment or vice versa
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B25HAND TOOLS; PORTABLE POWER-DRIVEN TOOLS; MANIPULATORS
    • B25JMANIPULATORS; CHAMBERS PROVIDED WITH MANIPULATION DEVICES
    • B25J9/00Programme-controlled manipulators
    • B25J9/0084Programme-controlled manipulators comprising a plurality of manipulators
    • B25J9/0087Dual arms
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B25HAND TOOLS; PORTABLE POWER-DRIVEN TOOLS; MANIPULATORS
    • B25JMANIPULATORS; CHAMBERS PROVIDED WITH MANIPULATION DEVICES
    • B25J9/00Programme-controlled manipulators
    • B25J9/06Programme-controlled manipulators characterised by multi-articulated arms
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B25HAND TOOLS; PORTABLE POWER-DRIVEN TOOLS; MANIPULATORS
    • B25JMANIPULATORS; CHAMBERS PROVIDED WITH MANIPULATION DEVICES
    • B25J9/00Programme-controlled manipulators
    • B25J9/10Programme-controlled manipulators characterised by positioning means for manipulator elements
    • B25J9/106Programme-controlled manipulators characterised by positioning means for manipulator elements with articulated links
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B25HAND TOOLS; PORTABLE POWER-DRIVEN TOOLS; MANIPULATORS
    • B25JMANIPULATORS; CHAMBERS PROVIDED WITH MANIPULATION DEVICES
    • B25J9/00Programme-controlled manipulators
    • B25J9/10Programme-controlled manipulators characterised by positioning means for manipulator elements
    • B25J9/12Programme-controlled manipulators characterised by positioning means for manipulator elements electric
    • B25J9/126Rotary actuators

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Robotics (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Manipulator (AREA)

Abstract

本開示の多関節ロボットは、例示的な実施形態において、垂直軸である第1軸(Z1)の周りに回転する第1関節(J1)を有し、第1軸の周りに旋回する腰部(10)と、腰部に接続されて水平面に平行な第2軸(Z2)の周りに回転する第2関節(20)と、第2関節に接続されて第2軸の周りに回転する第1アーム(110)と、第1アームに接続されて第2軸に平行な第3軸(Z3)の周りに回転する第3関節(30)と、第3関節に接続されて前記第3軸の周りに回転する第2アーム(120)とを有する。第1アームが第1軸に平行に延びているとき、第2軸と第3軸とによって挟まれた平面領域を第3軸の周りに回転する第2アームが横切ることができるクリアランス(C)が、第2アームと第1アームとの間、および、第2アームと腰部との間に設けられている。

Description

本願は、多関節ロボットおよび多関節ロボットシステムに関する。
特開2017−13215号公報は、ワークの搬送に使用される多関節ロボットを開示している。この多関節ロボットは、床に旋回可能に固定されており、ワークを作業台間で移動させるときに大きく旋回する。
国際公開第2010/013549号は、基板を搬送する多関節ロボットを開示している。この多関節ロボットは、水平軸の周りに回転するアームを用いて板状ワークを搬送する。
特開2017−13215号公報 国際公開第2010/013549号
特開2017−13215号公報に開示されている多関節ロボットは、旋回動作のための広い空間を必要とする。このため、作業台を密に配置することができない。
国際公開第2010/013549号に開示されている多関節ロボットは、垂直軸の周りに旋回せず、板状ワークを水平軸の周りに大きく回転させる。この多関節ロボットは、垂直軸の周りの旋回ができないため、限られた動作しか実現できない。
本開示は、比較的に狭い作業空間で多様な動作を高速に実行し得る、多関節ロボットおよび多関節ロボットシステムを提供する。
本開示の多関節ロボットは、例示的な実施形態において、垂直軸である第1軸の周りに回転する第1関節を有し、前記第1軸の周りに旋回する腰部と、前記腰部に接続され、水平面に平行な第2軸の周りに回転する第2関節と、前記第2関節に接続され、前記第2軸の周りに回転する第1アームと、前記第1アームに接続され、前記第2軸に平行な第3軸の周りに回転する第3関節と、前記第3関節に接続され、前記第3軸の周りに回転する第2アームと、有し、前記第1アームが前記第1軸に平行に延びているとき、前記第2軸と前記第3軸とによって挟まれた平面領域を、前記第3軸の周りに回転する前記第2アームが横切ることができるクリアランスが、前記第2アームと前記第1アームとの間、および、前記第2アームと前記腰部との間に設けられている。
本開示の多関節ロボットの実施形態によれば、比較的に狭い作業空間で多様な動作を高速に実行し得る。
図1は、本開示の多関節ロボットシステムの模式的な構成例を示す斜視図である。 図2は、本開示の多関節ロボット100における関節の軸を示す斜視図である。 図3は、本実施形態の多関節ロボット100における各関節の関係を示している。 図4は、ロール関節の図記号を示す図である。 図5は、ピッチ関節の図記号を示す図である。 図6は、垂直軸を含む平面のうち、関節J2、J3の回転軸(第2軸Z2、第3軸Z3)に垂直な平面が紙面に一致する図である。 図7は、垂直軸、および関節J2、J3の回転軸(第2軸Z2、第3軸Z3)を含む平面が紙面に一致する図である。 図8は、図7に示される状態の多関節ロボット100の構成例を模式的に示す正面図である。 図9は、多関節ロボット100他の構成例を模式的に示す図である。 図10は、多関節ロボット100更に他の構成例を模式的に示す図である。 図11は、図10に示される状態の多関節ロボット100の構成例を模式的に示す正面図である。 図12Aは、本開示の実施形態における多関節ロボットについて、第2軸Z2と第3軸Z3とによって挟まれた平面領域を、第3軸Z3の周りに回転する第2アームが横切る直前の第2アームの姿勢を示す斜視図である。 図12Bは、本開示の実施形態における多関節ロボットが異なる4つのタイミングでとり得る4つの姿勢を同時に記載した斜視図である。 図13は、第2アーム120の運動に伴って第2アーム基準点の投影点Prが描く軌跡の例を示す図である。 図14は、従来の多関節ロボットの構成例を示す斜視図である。 図15は、初期位置の投影点P11および終了位置の投影点P22を結ぶ投影線分L12と、投影線分L12によって定まる2本目の投影線分Lsa12とを示す平面図である。 図16は、本開示の実施形態における多関節ロボットによる第2アーム基準点の水平面投影経路(実線)の例を示す平面図である。 図17は、図16に示す水平面投影経路を、実線によって三次元的に示す図である。 図18は、本開示の実施形態における多関節ロボットによる第2アーム基準点の水平面投影経路(実線)の他の例を示す平面図である。 図19は、投影点P11から投影点P22までの2つの水平面投影経路TR1およびTR2を示す平面図である。 図20Aは、エンドエフェクタが取り付けられた多関節ロボットを示す正面図である。 図20Bは、エンドエフェクタと床面との間にクリアランスが確保された多関節ロボットの姿勢を示す正面図である。 図20Cは、第6軸を中心に回転するエンドエフェクタの例を示す図である。 図20Dは、図20Cに示すエンドエフェクタが回転する範囲を示す図である。 図21は、本開示による多関節ロボットシステムを収容するケースの一例を示す斜視図である。
<用語>
「垂直軸」および「水平面」の用語は、多関節ロボットが取り付けられる基台(ベース)の上面(設置面)を基準として定められる方向を示している。具体的には、設置面に垂直な方向を「垂直軸」と呼び、この「垂直軸」に直交する平面を「水平面」と呼ぶ。これらの用語は、発明の構成要素の配置関係をわかりやすくする目的で使用されており、多関節ロボットの使用時における方向を制限する意図はない。本開示の実施形態において、垂直軸は鉛直方向に一致しているが、「垂直軸」の用語の意義は、この例に限定されない。「垂直軸」は、鉛直方向から傾斜していても良い。
「第1アーム」は「上腕」に相当する用語として使用されるが、「第2アーム」は「前腕および手首の両方」を含み得る用語として使用される。第2アームは、複数の関節を含み得るが、エンドエフェクタを含まない。
「エンドエフェクタ」は、多関節ロボットが作業を行えるように第2アームに取り付けて用いられる機器である。エンドエフェクタの典型例は、把持部、ナット回し、溶接ガン、およびスプレーガンを含む。エンドエフェクタは、多関節ロボットの用途に応じて、ユーザが適宜取り替えて使用することができる。
「第2アームの先端」とは、第2アームが有するエンドエフェクタの取付面である。取付面はメカニカルインタフェースとも呼ばれる。「第2アームの先端」は、ツールセンタポイントと呼んでも良い。
「第2アームの中心軸」とは、第2アームが延びる方向の周りに回転する関節の回転軸である。このような関節の個数が複数であるとき、第2アームの根元(第3関節)に最も近い関節(第4関節)の回転軸を「第2アームの中心軸」とする。後述する実施形態において、第2アームが延びる方向の周りに回転する関節は、第4関節および第6関節である。実施形態において、第2アームが真っ直ぐに延びているとき、第4関節の回転軸と第6関節の回転軸とは同軸(第2アームの中心軸)上にある。なお、第4関節は、その位置によっては第2の肘関節と呼ばれることもあるが、本開示においては、第4から第6関節を総称して「手首関節」と呼ぶことがある。
「第2アーム基準点」とは、第2アームが真っ直ぐに延びているときの第2アームの先端、または、いわゆる「手首基準点(手首中心点)」である。手首基準点(手首中心点)とは、2個または3個の手首関節における2個または3個の回転軸の交点である。後述する実施形態において、第4から第6関節の回転軸は、一点で交差している。この交差点が手首基準点である。
<多関節ロボットの基本構成>
以下、添付図面を参照しながら、本開示の多関節ロボットの基本構成例を説明する。添付図面では、多関節ロボットの構成および動作の分かりやすさを優先し、各構成要素の形状を簡単化して記載している。図示されている各構成要素の形状は、実施形態における各構成要素の具体的形状をなんら制限しない。
まず、図1および図2を参照する。これらの図面に示されるように、本開示の多関節ロボットシステムは、非限定的で例示的な実施形態において、多関節ロボット100と、多関節ロボット100を制御するコントローラ200とを有している。多関節ロボットは、一般に、ロボットアームまたはマニピュレータとも呼ばれる。
コントローラ200はいわゆるコンピュータであり、たとえば不図示のCPU、メモリ、二次記憶装置、および、多関節ロボット100との間でデータを授受するための通信端子を備える。メモリにはコンピュータプログラムが格納されている。コンピュータプログラムは、CPUが実行する命令の集合である。CPUがコントローラ200の当該コンピュータプログラムを実行することにより、CPUは多関節ロボット100の各関節の各モータを回転させ、姿勢を制御することができる。以下に説明する多関節ロボット100の動作は、コントローラ200のCPUからの指令に従って実現される。
多関節ロボット100は、図2に示す第1軸Z1の周りに旋回する腰部10を有している。腰部10は、水平面Hに直交する垂直軸(vertical axis)である第1軸Z1の周りに回転する第1関節を有している。第1関節は、回転関節(revolute joint)である。本開示において、「関節」は、関節の運動を引き起こすモータおよび減速機などの電気機械要素、ならびに関節の回転角度(関節変数)を検出するセンサを含み得る。このため、「関節」の用語は、「関節部」または「関節ユニット」の意義を持つ用語として使用され得る。ただし、図示されている「関節」を駆動するモータの位置は、「関節」を示す符号が付された構成要素の内部に限定されない。
多関節ロボット100は、腰部10に接続されて水平面に平行な第2軸Z2の周りに回転する第2関節20と、第2関節20に接続されて第2軸Z2の周りに回転する第1アーム110と、第1アーム110に接続されて第2軸Z2に平行な第3軸Z3の周りに回転する第3関節30と、第3関節30に接続されて第3軸Z3の周りに回転する第2アーム120とを有している。
第2アーム120は、本開示の実施形態において、第3軸Z3に直交する第4軸Z4の周りに回転する第4関節40と、第4軸Z4に直交する第5軸Z5の周りに回転する第5関節50と、第5軸Z5に直交する第6軸Z6の周りに回転する第6関節60とを更に有している。第2アーム120の先端122にはエンドエフェクタが取り付けられる。
図1には、多関節ロボット100の「正面側」を示す矢印F、および「背面側」を示す矢印Rが記載されている。図1に示される例において、多関節ロボット100の「正面側」および「背面側」は、第1軸Z1を含む平面(垂直面)のうちで第2軸Z2に平行な平面(基準垂直面)で区分される。基準垂直面は、腰部10の旋回とともに第1軸Z1の周りを旋回する。
後述するように、本開示の実施形態における多関節ロボット100によれば、多関節ロボット100の「正面側」から「背面側」、または「背面側」から「正面側」に第2アームの先端を移動(path-through)させることができる。なお、前述したように、図1および図2などの図面に記載されている多関節ロボット100は、実施例の具体的な構成(例えば図12Aおよび図12Bに示される構成)を極めて単純化した構成を有している。
本実施形態における多関節ロボット100と対比される従来の多関節ロボットの構成例を図14に示す。図14の多関節ロボットは、腰部1と、腰部1に接続されて水平面に平行に回転する第2関節2と、第2関節2に接続されて第2関節2の軸周りに回転する第1アーム7と、第1アーム7に接続されて第2関節2の軸に平行な軸周りに回転する第3関節3と、第3関節3に接続されて第3関節3の軸に垂直な軸の周りに回転する第2アーム8とを有している。第2アーム8は、第3関節3の軸に直交する軸の周りに回転する第4関節4と、第4関節4の軸に直交する軸の周りに回転する第5関節5と、第5関節5の軸に直交する軸の周りに回転する第6関節6とを更に有している。第4関節4の軸に沿って見たときの、第3関節3から第4関節4を経て第5関節5の端部に至るまでの長さは、第3関節3から第2関節2上端までの距離よりも長い。第2アーム8が、第3関節3よりも下の位置で「正面側」から「背面側」、または「背面側」から「正面側」に移動しようとすると、第2関節2に衝突する。
このような従来の多関節ロボットによれば、多関節ロボットの「正面側」から「背面側」、または「背面側」から「正面側」に第2アーム8の先端を移動させるには、第3関節3の回転軸の周りに第2アーム8を上方に大きく回転させて第1アーム7と第2アーム8とが直線状に延び切った状態を経る運動が必要になる。このような運動を実行するためには、多関節ロボットの上方に広い空間を確保する必要がある。
図3は、本実施形態の多関節ロボット100における各関節の関係を示している。図3に記載されている図記号は、図4および図5に示される2種類の関節を含んでいる。図4および図5は、それぞれ、回転運動の異なる方向を模式的に示している。図4の関節は、回転関節の一種であり、ロール関節またはねじり関節と呼ばれる。図5の関節は、回転関節の一種であり、ピッチ関節またはピボット関節と呼ばれる。6個の回転関節が直列的に連結された多関節ロボットは、一般に「6軸の垂直多関節ロボット」と称される。
図3には、水平面Hに平行な上面を有する基台に固定された関節J1から直列に連結された関節J2、J3、J4、J5、J6が記載されている。この例において、関節J1、J4、J6はロール関節であり、関節J2、J3、J5はピッチ関節である。簡単のため、隣接する2個の関節を連結するリンクは、いずれも直線状であるが、リンクに相当する剛体部分の形状は、直線状に限定されない。6個の関節J1−J6は、前述の第1関節から第6関節に相当する。基台に近い側から第k番目(k=1、2、・・・、6)の関節Jkの回転角度、すなわち関節変数は、θkである。6個の関節変数θk(k=1、2、・・・、6)は、関節空間内の座標を規定する。これに対して、作業空間の座標は、第2アーム120の先端の位置および姿勢の座標(x,y,z,α,β,γ)Tによって規定される。ここで、上付きの「T」はベクトルまたは行列の転置を意味する記号である。
図3の「基準点」は、第2アーム基準点を示している。この基準点は、手首基準点に一致している。第2アーム基準点を水平面Hに垂直に投影した点Prを、「第2アーム基準点の投影点」または「投影点」と呼ぶことにする。図3に示される状態から、関節J5の関節変数θ5の大きさが変化しても、第2アーム基準点の位置は変化せず、したがって水平面H内における投影点Prの位置も変化しない。関節J4、J6の関節変数θ4、θ6の大きさが変化しても、同様である。しかし、例えば関節J1の関節変数θ1の大きさが変化すると、第2アーム基準点の位置、および水平面H内における投影点Prの位置は、第1軸Z1(垂直軸)の周りに回転する。このように第2アーム基準点および投影点Prの位置は、関節変数θ1、θ2、θ3に依存するが、関節変数θ4、θ5、θ6には依存しない。
再び図2を参照する。図2に示されるように、本実施形態における第4軸Z4、第5軸Z5、および第6軸Z6は、相互に直交し、かつ、一点で交差している。図1および図2に示される第4関節40、第5関節50、および第6関節60は、オイラー型の手首を形成している。手首は、ロール関節だけで構成されたスリーロール型であってもよいし、他の型であって良い。
次に図6および図7を参照する。図6は、垂直軸を含む平面のうち、関節J2、J3の回転軸(第2軸Z2、第3軸Z3)に垂直な平面が紙面に一致する図である。また、図7は、垂直軸、および関節J2、J3の回転軸(第2軸Z2、第3軸Z3)を含む平面が紙面に一致する図である。図6の状態と図7の状態とを比べると、関節J3の関節変数の値θ3に差があるが、他の関節J1、J2、J4−J6の各関節変数に違いはない。図6および図7のいずれの状態においても、第1アームは垂直軸に平行な方向に延びている。また、第2アーム120が延びる方向は異なるが、第2アーム120そのものは真っ直ぐに延びている。
本開示においては、図7の状態を多関節ロボットの基準状態と定義する。基準状態における6個の関節J1−J6の関節変数の値は、いずれも0ラジアンである。図7の状態から、関節J3の関節変数θ3の大きさのみを増大または減少させることにより、図6の状態が実現する。
図8は、図7に示される状態の多関節ロボット100の構成例を模式的に示す正面図である。多関節ロボット100では、第1アーム110が第1軸Z1に平行に延びているとき、第2軸Z2と第3軸Z3とによって挟まれた平面領域を、第3軸Z3の周りに回転する第2アーム120が横切ることができるクリアランスが、第2アーム120と第1アーム110との間、および、第2アーム120と腰部10との間に設けられている。このクリアランスは、図8の矢印Cによって模式的に示される。
クリアランスは、任意の第4関節40の関節変数θ4および第5関節50の関節変数θ5の各値について、常に確保される必要はない。例えば、図8に示される状態から、第4関節40の関節変数θ4の大きさが変化し、第5関節50の回転軸(第5軸Z5)が第2軸Z2および第3軸Z3に垂直になった状態を考える。この状態で、第5関節50の関節変数θ5の大きさが図8の状態から変化すると、第2アーム120の一部は腰部10などと干渉する可能性がある。したがって、クリアランスは、少なくとも第4関節40および第5関節50の関節変数θ4、θ5が限定された範囲内の大きさを有するときに得られればよい。典型的には、第2アーム120が真っ直ぐに延びているとき、例えば、多関節ロボットの基準状態において、上記のクリアランスが確保されることが求められる。
図7および図8に示す構成例において、第2アーム120の中心軸(第4軸Z4に一致)は、垂直軸(第1軸Z1)に平行であるとき、垂直軸(第1軸Z1)から水平方向にオフセットしている。このようなオフセットが存在すると、腰部10の回転を利用して、第2アーム120の先端の移動速度を高めことができる。ここで、腰部10の第1関節の回転速度をω1、第3関節30の回転速度をω3、第3軸Z3から手首基準点までの距離をL3、オフセットの大きさをLoffとする。Loffは、第1軸Z1から第2アーム120の中心軸(第4軸Z4)までの距離である。このとき、第2アーム120を直線状に延ばした状態で回転させるときの手首基準点の移動速度は、ω3・L3+ω1・Loffで表される。零ではないLoffの存在により、腰部10の回転が手首基準点の移動速度および速度を増加させ得る。
図9および図10は、他の構成例を模式的に示す図である。
図9の例において、関節J4の位置が関節J3から離れ、関節J5に接近している。関節J4は、関節J3と関節J5の間であれば、第2アームの中心軸上のいずれの位置にあってもよい。関節J4が関節J3に近い位置にあるとき、関節J4は関節J3とともに自由度2の肘を形成していると言える。一方、関節J4が関節J5に近い位置にあるときは、関節J4は関節J5および関節J6とともに自由度3の手首を形成していると言える。
図10の例において、関節J4の回転軸(第4軸Z4)は、関節J1の回転軸(第1軸Z1)に一致する。言い換えると、第2アーム120の中心軸は、垂直軸に平行であるとき、垂直軸から水平方向にオフセットしていない。このため、第2アーム基準点および投影点Prは、関節J1の回転軸(第1軸Z1)上に位置している。
図11は、図10に示される状態の多関節ロボット100の構成例を模式的に示す正面図である。この多関節ロボット100でも、第1アーム110が第1軸Z1に平行に延びているとき、第2軸Z2と第3軸Z3とによって挟まれた平面領域を、第3軸Z3の周りに回転する第2アーム120が横切ることができるクリアランスが、第2アーム120と第1アーム110との間、および、第2アーム120と腰部10との間に設けられている。このクリアランスは、図11の矢印Cによって模式的に示される。
上述したいずれの例においても、腰部10は第2軸Z2の下方に位置している。このため、第2アーム120が運動するとき、腰部10に対するクリアランスを確保することが重要になる。
図12Aは、第2軸Z2と第3軸Z3とによって挟まれた平面領域を、第3軸Z3の周りに回転する第2アーム120が横切る直前の第2アーム120の姿勢を示す斜視図である。また、図12Bは、多関節ロボット100が異なる4つのタイミングT1、T2、T3、T4でとり得る4つの姿勢を同時に記載した斜視図である。図示されている例では、多関節ロボット100の姿勢がタイミングT1からT4にかけて変化していく。このとき、第2アーム120の先端は腰部10の近傍を通り過ぎていく。
コントローラ200は、クリアランスを確保するため、関節変数θ4、θ5に予め定められた角度を設定し得る。「予め定められた角度」は、上述したクリアランスを確保することが可能になる第4関節40および第5関節50の角度である。第4関節40および第5関節50の各モータは、第4関節40および第5関節50が関節変数θ4、θ5によってそれぞれ指定された角度になるよう回転する。これにより、第4関節40および第5関節50の各モータが回転して、上述したクリアランスが確保される。
各モータの回転の開始時刻は、予め定められた「規定時間」に基づいて決定し得る。第4関節40のモータの「規定時間T4」は、第4関節40の角度を関節変数θ4に一致させるまでに要する規定時間である。第5関節50のモータの「規定時間T5」は、第5関節50の角度を関節変数θ5に一致させるまでに要する規定時間である。
本明細書では、第2軸Z2と第3軸Z3とによって挟まれた平面領域を、第3軸Z3の周りに回転する第2アーム120が横切るときの多関節ロボット100の姿勢を、「アーム特異姿勢」または単に「特異姿勢」と呼ぶ。多関節ロボット100が特異姿勢をとったとき、第1アーム110と第2アーム120とは折り畳まれた状態になる。本開示では、多関節ロボット100が特異姿勢をとったときの第3関節30の関節変数(第3軸Z3の回転角度)θ3は0度であるとする。多関節ロボット100が特異姿勢をとったとき、第2アーム120と腰部10との間にクリアランスが確保されていればよい。
なお、第2関節20の角度または水平面Hに対する第1アーム110の角度は、多関節ロボット100の特異姿勢に影響しない。多関節ロボット100が特異姿勢をとったとき、第1アーム110は第1軸Z1に平行であってもよいし、平行でなくてもよい。多関節ロボット100が特異姿勢をとる前後で第1アーム110は運動してもよいし、していなくてもよい。第1アーム110が水平面Hに対して傾いた状態を維持していても、第2アーム120が運動することにより、多関節ロボット100が特異姿勢をとることがあり得る。
コントローラ200は、多関節ロボット100が特異姿勢をとる時刻Tから起算して、時刻T4以上前の時刻から第4関節40のモータの回転を開始させ、当該時刻Tから起算して、時刻T5以上前の時刻から第5関節50のモータの回転を開始させる。これにより、遅くとも多関節ロボット100が上記の特異姿勢をとるまでには、換言すると第2アーム120が上記平面領域を横切るまでには、上述したクリアランスが確保される。
以下、図13を参照しながら、第2アーム120の運動に伴って第2アーム基準点の投影点Prが描く軌跡の例を説明する。図1および図2に示される構成を有する多関節ロボット100について、まずは、腰部10が旋回しない動作の例を説明する。図13(a1)〜(a4)は、多関節ロボット100の姿勢を模試的に示す斜視図であり、図13(b1)〜(b4)は、水平面上の投影点Prの軌跡を示す図である。この水平面は、第2軸Z2を含み、かつ第1軸Z1に垂直な平面である。図13(b1)〜(b4)に記載されている円Csは、第1アーム110が第1軸Z1に平行であり、かつ、第1アーム110と第2アーム120とが特異姿勢にあるときの第2アーム基準点の投影点が腰部10の回転によって形成する軌跡である。本開示において、円Csを「特異点の軌跡円」と称することがある。
図13(a1)、(b1)に示す状態では、第2アーム120の基準点を水平面に投影した点(投影点)Prは、第1軸Z1から離れた位置にある。
図13(a2)、(b2)に示す状態では、第2アーム120が第3軸Z3の周りを回転することにより、投影点Prは、第1軸Z1に接近する。
図13(a3)、(b3)に示す状態では、第1アーム110および第2アーム120は特異姿勢を示す。このとき、投影点Prは、特異点の軌跡円Csにあり、第1軸Z1に最接近する。
図13(a4)、(b4)に示す状態では、投影点Prは、第1軸Z1から遠ざかりつつある。
図13の例では、腰部10が旋回しないため、手首基準点の投影点Prは直線の軌跡を形成する。この軌跡は、特異点の軌跡円Csの接線である。投影点Prの軌跡と円Csとの接点の位置は、腰部10の第1関節J1の関節変数(θ1)に依存して異なる。
本開示の多関節ロボット100がエンドエフェクタによって対象物を把持して搬送する場合、図13に示される運動よりも複雑な運動が必要である。そのような複雑な運動は、腰部10の旋回を含み得る。しかし、本開示の多関節ロボット100に特徴的なことは、腰部10が旋回するときにも、図13(a3)に示す特異姿勢をとる運動が可能な点にある。
上述したとおり、図14に示す従来の多関節ロボットは、前述したクリアランスが設けられていない。このような多関節ロボットによれば、図13に示されるような運動は実現できない。
一般に、多関節ロボットの姿勢を制御する際、積極的に特異姿勢をとることは避けられていた。その理由は、多関節ロボットが特異姿勢に近付いたとき、または特異姿勢をとったときに、エンドエフェクタの移動は僅かであるにもかかわらず多関節ロボットが非常に大きく動いたり、エラーにより停止してしまう場合が発生していたからである。
ユーザがエンドエフェクタの三次元空間内の移動経路を教示すると、コントローラは移動経路の微小な変化量から各関節の角度の変化量を算出して関節変数を設定する。このような多関節ロボットの動作モードは、「逆運動学」に従う制御モードと呼ばれ得る。逆運動学に従う制御モードにおいて角度の変化量を算出するには、後述するヤコビ行列の逆行列を求める必要がある。特異姿勢に近付くにつれてヤコビ行列の行列式は0に近付くため逆行列の要素が非常に大きくなり、その結果、角度の変化量が急に大きくなることがある。さらに、特異姿勢においては逆行列が求められないため、コントローラは関節変数を設定できずエラーで停止する場合も生じ得る。
本願発明者は、多関節ロボットが特異姿勢をとることを許容しつつも、多関節ロボットをスムーズかつ素早く動作させる制御方法を見出した。
以下、図15から図18を参照しながら、腰部10が旋回する動作の途中で第1アーム110および第2アーム120が特異姿勢をとる動作の例を説明する。図15、図16および図18は、3次元空間(作業空間)内の種々の位置にある点を水平面に垂直に投影したときの水平面上の点または点の軌跡を表している。軌跡円Csは上述したとおり、第1アーム110が第1軸Z1に平行であるときの特異点の軌跡である。本開示において、3次元空間内の点を水平面に垂直に投影した点を「投影点」と呼ぶ。また、3次元空間内の2つの点を結ぶ線分を水平面に垂直に投影した線分を「投影線分」と呼ぶ。「投影線分」は、水平面上における2つの投影点を結ぶ線分を意味することもある。
図15、図16および図18には、投影点P11およびP22が示されている。投影点P11およびP22は、それぞれ、多関節ロボット100の移動を開始する初期位置および移動を終了する終了位置の各投影点を表す。「初期位置」および「終了位置」は、典型的には、ワークを掴む位置およびワークを置く位置であり、多関節ロボット100が設置される作業ラインの配置等によって定められ得る。なお、「初期位置」および「終了位置」の座標は、多関節ロボット100のエンドエフェクタ近傍に取り付けられたカメラを用いて取得した画像データからコントローラ200が決定してもよい。なお、本明細書では、初期位置を「第1位置」と呼び、終了位置を「第2位置」と呼ぶことがある。
特異点の軌跡円Csの外側の円Cyは、円Cyの内部に規定されるインポジション領域の境界を示す。「インポジション領域」とは、第2アーム基準点の投影点Prが軌跡円Csの近傍に到達したと見なすことができる領域を意味する。インポジション領域の範囲(大きさ)は任意に設定され得る。なお、円Cyは、上述したクリアランスを確保するために第4関節40および第5関節50の各モータが回転を開始する位置とは特に関係はない。
図15は、初期位置の投影点P11および終了位置の投影点P22を結ぶ投影線分L12と、投影線分L12によって定まる2本目の投影線分Lsa12とを示す。投影線分Lsa12は、投影線分L12を、特異点の軌跡円Csと接する位置(接点)Sまで平行移動させたときの、円Cyとの交点Ps1およびPs2によって張られる弦である。
本開示では、コントローラ200は、第2アーム基準点の投影点Prの経路(水平面投影経路)が、点Ps1およびPs2を通過するよう、関節変数θ1、θ2、θ3を制御する。以下、より具体的に説明する。
図16は、第2アーム基準点の水平面投影経路(実線)を示す。図17は、図16に示す水平面投影経路を、実線によって三次元的に示している。図17中の点P11’の水平面投影点が、図16に示される点P11である。同様に、図17中の点P22’、Ps1’、Ps2’、S’の水平面投影点が、それぞれ図16に示される点P22、Ps1、Ps2、Sである。また図17中の点Ps1’およびPs2’を両端点とする線分または曲線Lsa12を水平面に投影した線分が、図16に示される投影線分Lsa12である。図16中で投影線分Lsa12は接点Sを通る。同様に、図17中でも上記線分または曲線Lsa12’は接点S’を通る。
コントローラ200は、第2アーム基準点の投影点Prの位置が、水平面投影経路上の「インポジション領域」の外部にあるか内部にあるかによって、後述する逆運動学演算と順運動学演算とを切り替えて多関節ロボット100を駆動する。より詳細には、インポジション領域の外部で第2アーム基準点の投影点Prを移動させるときは、コントローラ200は、作業空間内の座標から逆運動学演算を行って腰部10の第1関節、第2関節20および第3関節30の関節変数の各値を算出する。このとき、コントローラ200は、エンドエフェクタの姿勢を設定し、第4関節40、第5関節50および第6関節の関節変数の各値も算出する。ただし、第4関節40、第5関節50および第6関節の関節変数の値は、本実施形態における第2アーム基準点に位置に影響を与えない。このため、以下の説明では、簡単のため、特に必要が無い限り、第4関節40、第5関節50および第6関節60の動きには言及しない。
コントローラ200は、算出した関節変数の各値に相当する角度だけ腰部10の第1関節、第2関節20および第3関節30が回転するよう、各関節に設けられたモータを回転させ、第2アーム基準点の動きを制御する。
インポジション領域の内部で第2アーム基準点の投影点Prを移動させるときは、コントローラ200は、第2関節20および第3関節30の関節変数の各値を順次変化させる。「順次」とは、たとえば1ミリ秒ごとに制御指令値をモータの駆動回路に与えることを意味する。モータの制御は、典型的にはサーボ動作によって実行され得る。作業空間内における第2アーム基準点の位置および姿勢は、各関節変数の値から順運動学演算によって算出され得る。
コントローラ200は、変化させた関節変数の各値に相当する角度だけ第2関節20および第3関節30が回転するよう、各関節に設けられたモータを回転させ、第2アーム基準点の動きを制御する。第2アーム基準点の投影点Prが接点Sの位置に到達したとき、第1アーム110および第2アーム120が腰部10のZ1軸に平行になり、かつ、多関節ロボット100は特異姿勢をとる。なお、この例において、インポジション領域の内部では、腰部10の第1関節は旋回しなくてよい。つまりインポジション領域の内部では、コントローラ200は、腰部10の第1関節の関節変数の値を固定している。第2アーム基準点の投影点Prは点Ps1から点Ps2まで直線的に移動する。
第2関節20および第3関節30の関節変数の各値を順次変化させて、第2アーム基準点の投影点Prを位置Ps1からPs2まで移動させる動作(以下、「本開示の実施形態にかかる動作」)を行うと、以下のような利点が得られる。
まず、本開示の実施形態にかかる動作によれば、第2アーム基準点を高速に移動させることができる。第2アーム基準点は、第2関節20の回転による速度V2と第3関節30の回転による速度V3とが合成された速度Vで移動する。第2関節20および第3関節30はいずれも、位置Ps1から位置Ps2に向かう方向に回転する。よって速度V2およびV3の符号は同じである。さらに、第2アーム基準点の投影点Prは投影線分Lsa12に沿って直線的に移動するため、速度Vを水平面に投影すると、移動方向の速度成分しか現れない。よって第2アーム基準点は高速に移動し得る。
比較対象として、腰部10を旋回させる動作による第2アーム基準点の移動速度を考える。ここでいう「腰部10を旋回させる動作」とは、第2アーム基準点の投影点Prが、投影点P11と投影点P22とを結ぶ投影線分L12に関して、腰部10のZ1軸と反対側の水平面上を、大きく弧を描きながら移動する動作を意図している。
腰部10の第1関節は、第1アーム110、第2アーム120およびエンドエフェクタの全ての重量を支え、かつ、それらを一体的に旋回させる必要がある。そのため、第1関節には、他の関節よりも大きなトルクを発生させるためのモータおよび減速機構が設けられる。トルクを重視した減速機構が設けられることにより、第1関節の旋回の速度(回転速度)は抑制され、第2アーム基準点の移動速度は相対的に遅くなる。よって、本開示の実施形態にかかる動作によれば、腰部10を旋回させる動作よりも高速に、第2アーム基準点を移動させることができる。さらに、本開示の実施形態にかかる動作は、第2関節20および第3関節30の関節変数の各値を順次変化させるだけで実現され得るため、コントローラ200の処理負荷は非常に軽い。
また、多関節ロボット100は特異姿勢をとって動作するとき、第1アーム110および第2アーム120は折りたたまれているため、第1アーム110および第2アーム120の慣性モーメントは最も小さくなる。特異姿勢にあるとき、第2関節20が回転する際に発生させるトルクの大きさを抑制できる。負荷を抑えて第2関節20を動作させることが可能であるため、第2関節20および第1アーム110の挙動は安定し、それにより、第1アーム110の他端に設けられた第3関節30も安定して動作させることができる。第2関節20および第3関節30の各モータに要求される加速トルクをより小さく抑えることができる。
さらに、本開示の実施形態にかかる動作を行うと、多関節ロボット100を設置するために必要な空間(設置空間)をより小さく抑えることができる。比較の対象は、腰部10を旋回させる動作を行う場合の多関節ロボット100の設置空間の大きさである。いま、水平面上の、投影線分L12に垂直な方向に関して、第2アーム基準点の投影点Prが腰部10のZ1軸から変位する量(変位量)Dを考える。
本開示の実施形態にかかる動作では、当該変位量Dの最大値は、接点Sから投影線分L12までの距離である。一方、「腰部10を旋回させる動作」では、当該変位量Dの最大値は、投影線分L12の反対側に描かれる円弧によって決定され、明らかに接点Sから投影線分L12までの距離よりも大きい。多関節ロボット100の設置空間の大きさは、多関節ロボット100の可動域によって決定される。よって、本開示の実施形態にかかる動作によれば、多関節ロボット100の設置空間をより小さく抑えることができる。
ここで、順運動学に従う制御モードと逆運動学に従う制御モードとの間にある相違点を補足的に説明する。
式(1)は、第2アーム120の先端の位置および姿勢を規定する座標と6個の関節変数との関係を示している。
Figure 2018199035
作業空間内の位置座標はx、y、zで示され、姿勢座標はα、β、γで示されている。これらの座標成分のそれぞれは、式(1)に示されるように、関節変数θ1〜θ6の関数(非線形関数)である。6個の関数はf〜fで示されている。
座標成分の微分と関節変数の微分との間には、式(2)に示される線形的な関係が成立する。
Figure 2018199035
式(2)における6行6列の行列は、ヤコビ行列(ヤコビアン)と呼ばれる。式(3)に示すように、式(2)の関係式における左辺のベクトルをΔx、右辺のベクトルをΔθ、ヤコビ行列をJとおく。
Figure 2018199035
式(2)から式(4)の関係式が得られる。式(4)のヤコビ行列Jの逆行列をJ-1と表すと式(4)から式(5)の関係式が得られる。
Figure 2018199035
Figure 2018199035
式(4)によれば、ΔθからΔxを算出すること(順運動学演算)ができる。また、式(5)によれば、ΔxからΔθを算出すること(逆運動学演算)ができる。作業空間内において第2アーム120の先端の軌道を決定し、その軌道に沿った動作を多関節ロボットに実行させるためには、ΔxからΔθを算出する演算(逆運動学演算)が必要になる。しかし、この演算を実行するには、ヤコビ行列の逆行列(J-1)が必要になる。特異点では、ヤコビ行列の行列式がゼロになるため、ヤコビ行列の逆行列(J-1)は存在しない。
本開示の実施形態では、第2アーム基準点が特異点およびその近傍にあるとき、言い換えると、第2アーム基準点の投影点Prがインポジション領域の内部にあるとき、順運動学演算に基づいた制御を行う。これにより、特異姿勢を回避しないパススルー動作(図13)を円滑に実行することが可能になる。
上述の利点は、特に、特異姿勢を避けるために腰部10を大きく旋回させて初期位置から終了位置までワークを搬送する場合と比較すると顕著である。加えて、上述の利点は、腰部10の第1関節、第2関節20および第3関節30に複雑な動きをさせながら第2アーム基準点の投影点Prを投影点P11から投影点P22まで直線的に移動させた場合と比較しても顕著である。
図18は、図16に示す例よりも多関節ロボット100をさらに高速かつスムーズに動作させることが可能な水平面投影経路Lsb12(実線)の例を示す。円Cyの内部であるインポジション領域内で水平面投影経路Lsb12は、上述の接点Sを通過する曲線である。図16の例と同様、第2アーム基準点の投影点Prが接点Sの位置に到達したとき、第1アーム110および第2アーム120が腰部10のZ1軸に平行になり、かつ、多関節ロボット100は特異姿勢をとる。
図示された曲線の水平面投影経路Lsb12に沿って第2アーム基準点の投影点Prを移動させるために、コントローラ200は、第2関節20および第3関節30の関節変数の各値を順次変化させることに加え、腰部10の第1関節の値も順次変化させる。「順次」の例は上述の通りである。
腰部10の旋回動作が追加的に行われることにより、図16の例を基準とすると、第2アーム基準点の速度Vには、旋回に伴う速度Vrがさらに合成される。旋回に伴う速度Vrは、腰部10の第1関節の角速度と、旋回中心から第2アーム基準点までの水平面上の長さとの積として得られる。第2アーム基準点は、第2関節20の回転による速度V2と、第3関節30の回転による速度V3と、旋回に伴う速度Vrの成分との和で移動する。よって、第2アーム基準点は、図16に示す例よりも高速に動作し得る。
なお、図16における投影点P11から投影点Ps1までの経路、および、投影点Ps2から投影点P22までの経路は直線であるが、曲線であってもよい。また、図16を三次元的に示している図17においても、投影点P11’から投影点Ps1’までの経路、および、投影点Ps2’から投影点P22’までの経路は直線であるが、曲線であってもよい。図18の例においても、投影点P11から、水平面投影経路Lsb12が円Cyに最初に交差するまでの経路、および、水平面投影経路Lsb12が円Cyに2度目に交差した点から投影点P22までの経路は直線であっても曲線であってもよい。3次元空間で見た第2アーム基準点の軌跡も任意である。図19は、投影点P11から投影点P22までの2つの水平面投影経路TR1およびTR2を示す。水平面投影経路TR1は、インポジション領域の内外で順運動学演算と逆運動学演算とを切り替えることによって、初期位置の投影点P11から終了位置の投影点P22までワークを移動させる経路である。つまり水平面投影経路TR1の途中で、多関節ロボット100は特異姿勢をとる。水平面投影経路TR1は、図18における水平面投影経路Lsb12と同じであり得る。
一方、水平面投影経路TR2は、主として多関節ロボット100の腰部10の旋回動作によって、初期位置の投影点P11から終了位置の投影点P22までワークを移動させる経路である。水平面投影経路TR2上は、多関節ロボット100が特異姿勢を回避する経路であるとも言える。
コントローラ200は、2つの経路のうちの一方を選択する。選択の基準は、たとえばユーザの指示、所要時間の短さである。
選択の基準がユーザの指示である場合、ユーザは、不図示の入力装置、たとえばペンダント、キーボードまたはマウス、を利用して、特異姿勢をとる経路TR1か、特異姿勢を回避する経路TR2かを指定する。コントローラ200は、ユーザから指定された経路を選択して、当該経路に従って動作する。
選択の基準が所要時間の短さである場合、コントローラ200は、経路TR1およびTR2のそれぞれについて、初期位置から終了位置まで第2アーム120の先端を移動させる所要時間を計算し、所要時間が短いほうの経路を選択する。
図20Aは、第2アーム120の先端122にエンドエフェクタ130が取り付けられた多関節ロボット100を示す。図20Aに示す多関節ロボット100は、図1および図2等に示す形態のロボットである。
多関節ロボット100の第2アーム120が真下に真っ直ぐに延びて、かつ特異姿勢をとっているとき、エンドエフェクタ130の先端部は床面Gに干渉する。そのためコントローラ200は、たとえば第5関節50のモータを回転させて、特異姿勢をとったときにエンドエフェクタ130と床面Gとの間にクリアランスを設ける。
図20Bは、エンドエフェクタ130と床面Gとの間にクリアランスCが確保された多関節ロボット100の姿勢を示す。図20Bの例では、第5関節50のモータが回転して第5関節50を90度回転させ、第6関節60の第6軸Z6を紙面に垂直な方向に向けることにより、クリアランスCが確保されている。
第5関節50を回転させる角度は、エンドエフェクタ130の形状、大きさ等のパラメータに従って決定され得る。ユーザは、不図示の入力装置、たとえばペンダント、キーボードまたはマウス、を利用して、当該パラメータを指定する。あるいはユーザは、パラメータを格納した電子ファイルをコントローラ200にインポートしてもよい。
コントローラ200は、指定されたパラメータから、第6関節60にエンドエフェクタ130が取り付けられた状態で、かつ、多関節ロボット100が特異姿勢をとったときにおけるエンドエフェクタ130の下端位置が床面Gのレベルよりも高いか、当該レベルと同じまたは低いかを判定する。コントローラ200は、エンドエフェクタ130の下端位置が床面Gのレベルと同じまたは低い場合には、コントローラ200は、第5関節50を90度回転させるよう関節変数θ5を設定する。これにより、多関節ロボット100が特異姿勢をとったときに、クリアランスCが確保される。
なお、関節変数を90度に設定しても、エンドエフェクタ130の下端位置が床面Gのレベル以下になる場合には、コントローラ200はそのようなエンドエフェクタ130を取り付けた状態では本開示の実施形態にかかる動作を行わないことを選択することができる。このとき、コントローラ200は、特異姿勢を回避する動作を行うことを、音声、文字、警報、光の明滅等によりユーザに報知してもよい。
第2アーム120の先端122に、姿勢が変化するエンドエフェクタ130が取り付けられた場合には、エンドエフェクタ130のパラメータは可動域のデータを含み得る。
図20Cは、第6関節60の第6軸Z6を中心に回転するエンドエフェクタ140の例を示す。図20Dは、エンドエフェクタ140のパラメータである、図20Cを基準位置としたときの、エンドエフェクタ140の回転の範囲(角度)φを示す。
コントローラ200は、多関節ロボット100が特異姿勢をとり、かつ、エンドエフェクタ140が取り得る最大の角度で変位した場合に、エンドエフェクタ140の最遠端が腰部10または第1アーム110と干渉するか否かを判定する。エンドエフェクタ140の最遠端とは、回転中心である第6軸Z6から最も遠い点または面を言う。エンドエフェクタ140の最遠端は、エンドエフェクタ140のパラメータとした与えられた形状、サイズから決定され得る。エンドエフェクタ140の最遠端が腰部10等と干渉する場合、コントローラ200は、たとえば第4関節40を腰部10または第1アーム110と反対側に90度回転させるよう関節変数θ4を設定する。これにより、多関節ロボット100が特異姿勢をとったときに、クリアランスCが確保される。
図21は、本開示による多関節ロボットシステムの実施例を模式的に示す斜視図である。図21は、図12Bに示した異なる4つのタイミングにおける多関節ロボット100の姿勢が同時に記載されている。これは、多関節ロボット100の動きの範囲を明確にするためである。図21の多関節ロボットシステムでは、パレット台から受け取ったパレット上のワーク(不図示)を第2アーム120の先端に取り付けられたエンドエフェクタである把持部が把持して、図中の左側に搬送する。
図21の多関節ロボットシステムは、湾曲面を有する第1カバー140Aと平坦面を有する第2カバー140Bとを備えるケース内に配置されている。多関節ロボット100の動作を示すため、第1カバー140Aおよび第2カバー140Bは透明であるかのように記載されているが、これらのカバーの一部または全部は不透明な材料から形成されていてもよい。
第2アーム120の動きから明らかなように、第1カバー140Aの湾曲面は、第3関節30の軌跡の一部(弧を描く軌跡部分)に整合するような形状を有している。このため、直交する平坦面によって第1カバー140Aを構成する場合に比べると、第1カバー140Aから第3関節30までの間隙を低減できる。
このように湾曲したケースを採用することにより、空間に余裕部分が生じるため、第1カバー140Aの外側に不図示のディスプレイおよび走査パネルなどを配置して空間を有効に活用することも可能になる。
また、図21からわかるように、本開示の多関節ロボット100によれば、従来の多関節ロボットでは実現できなかったようなコンパクトな空間の内部で搬送動作が実現し得る。
本開示の多関節ロボットは、ワークの搬送、部品の組み立て、塗装などの作業をコンパクトな空間内で実行することが求められる各種分野で好適に利用され得る。
10・・・腰部、20・・・第2関節、30・・・第3関節、40・・・第4関節、50・・・第5関節、60・・・第6関節、100・・・多関節ロボット、110・・・第1アーム、120・・・第2アーム、200・・・コントローラ

Claims (17)

  1. 垂直軸である第1軸の周りに回転する第1関節を有し、前記第1軸の周りに旋回する腰部と、
    前記腰部に接続され、水平面に平行な第2軸の周りに回転する第2関節と、
    前記第2関節に接続され、前記第2軸の周りに回転する第1アームと、
    前記第1アームに接続され、前記第2軸に平行な第3軸の周りに回転する第3関節と、
    前記第3関節に接続され、前記第3軸の周りに回転する第2アームと、
    を有し、
    前記第1アームが前記第1軸に平行に延びているとき、前記第2軸と前記第3軸とによって挟まれた平面領域を、前記第3軸の周りに回転する前記第2アームが横切ることができるクリアランスが、前記第2アームと前記第1アームとの間、および、前記第2アームと前記腰部との間に設けられている、多関節ロボット。
  2. 前記第2アームは、前記第3軸に直交する第4軸の周りに回転する第4関節と、
    前記第4軸に直交する第5軸の周りに回転する第5関節と、
    を有している、請求項1に記載の多関節ロボット。
  3. 前記第2アームは、前記第5軸に直交する第6軸の周りに回転する第6関節を更に有している、請求項2に記載の多関節ロボット。
  4. 前記第4および第6関節は、それぞれ、ロール関節であり、
    前記第5関節は、ピッチ関節である、請求項3に記載の多関節ロボット。
  5. 前記クリアランスは、少なくとも前記第4および第5関節の関節変数が限定された範囲内の大きさを有するときに得られる、請求項2から4のいずれかに記載の多関節ロボット。
  6. 前記第2アームの中心軸は、前記垂直軸に平行であるとき、前記垂直軸から水平方向にオフセットしている、請求項1から5のいずれかに記載の多関節ロボット。
  7. 前記腰部は、前記第2軸の下方に位置している、請求項1から6のいずれかに記載の多関節ロボット。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の多関節ロボットと、
    前記多関節ロボットを制御するコントローラと
    を備え、
    各関節は、前記コントローラに電気的に接続されたモータを有しており、
    前記コントローラは、
    各モータを回転させることにより、前記第2アームに前記平面領域を横切る運動を生じさせる、多関節ロボットシステム。
  9. 前記コントローラは、
    前記第2アームの先端を第1の位置から第2の位置に移動させる場合、
    前記第2アームが前記平面領域を横切るときに特異姿勢をとる第1経路、および、前記第2アームが前記平面領域を横切ることなく前記特異姿勢を回避する第2経路のうちの一方を選択する、請求項8に記載の多関節ロボットシステム。
  10. 前記コントローラは、
    前記第1経路および前記第2経路のそれぞれについて前記第1の位置から前記第2の位置に前記第2アームの先端を移動させる所要時間を計算し、前記所要時間が短いほうの経路を選択する、請求項9に記載の多関節ロボットシステム。
  11. 前記コントローラは、
    ユーザの指示に従って前記第1経路および前記第2経路の一方を選択する、請求項9に記載の多関節ロボットシステム。
  12. 前記第2アームが前記平面領域を横切って前記第2アームの先端を第1の位置から第2の位置に移動する場合、
    前記第2アームが前記平面領域を横切るときの特異姿勢における第2アーム基準点を前記水平面に垂直に投影した投影点が前記腰部の旋回によって描く円を特異点軌跡円とし、
    前記コントローラは、
    前記第1の位置から前記第2の位置までの線分を前記水平面に垂直に投影した投影線分に平行な前記特異点軌跡円の接線を選択し、前記接線と前記特異点軌跡円との交点を前記第2アーム基準点の前記投影点が通過する経路を、前記第2アーム基準点の水平面投影経路として選択する、請求項8に記載の多関節ロボットシステム。
  13. 前記コントローラは、
    前記水平面内において前記特異点軌跡円の外側に広がるインポジション領域を選択し、
    前記第2アーム基準点の前記水平面投影経路を、前記インポジション領域外の逆運動学演算部分と、前記インポジション領域内の順運動学演算部分とに区分し、
    前記第2アーム基準点の前記投影点が前記逆運動学演算部分を移動するときは、前記水平面投影経路上の座標から逆運動学演算によって前記第1関節および前記第2関節の関節変数の値を算出し、前記関節変数の算出された前記値に基づいて前記第1関節および前記第2関節のそれぞれのモータを回転させ、
    前記第2アーム基準点の前記投影点が前記順運動学演算部分を移動するときは、少なくとも前記第2関節の関節変数の値を順次変化させ、変化した前記値に基づいて前記第2関節のモータを回転させる、請求項11に記載の多関節ロボットシステム。
  14. 前記コントローラは、
    前記第2アーム基準点の前記投影点が前記順運動学演算部分を移動するときは、さらに前記第1関節の関節変数の値を順次変化させ、変化した前記値に基づいて前記第1関節のモータを回転させる、請求項13に記載の多関節ロボットシステム。
  15. 前記コントローラは、前記第2アームが前記平面領域を横切るときにエンドエフェクタおよび搬送物が前記腰部と干渉しないように、前記エンドエフェクタおよび前記搬送物の形状に応じて前記第2アームの姿勢を変化させる、請求項8から14のいずれかに記載の多関節ロボットシステム。
  16. 前記コントローラは、前記第2アームが前記平面領域を横切るとき、前記第1軸の周りに前記腰部を旋回させる、請求項8から15のいずれかに記載の多関節ロボットシステム。
  17. 前記第3関節の軌跡の少なくとも一部に整合する湾曲面を有するカバーをさらに備えた、請求項8から16のいずれかに記載の多関節ロボットシステム。
JP2019514497A 2017-04-26 2018-04-23 多関節ロボットおよび多関節ロボットシステム Active JP7144754B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017087201 2017-04-26
JP2017087201 2017-04-26
PCT/JP2018/016484 WO2018199035A1 (ja) 2017-04-26 2018-04-23 多関節ロボットおよび多関節ロボットシステム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2018199035A1 true JPWO2018199035A1 (ja) 2020-03-12
JP7144754B2 JP7144754B2 (ja) 2022-09-30

Family

ID=63918249

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019514497A Active JP7144754B2 (ja) 2017-04-26 2018-04-23 多関節ロボットおよび多関節ロボットシステム

Country Status (5)

Country Link
US (1) US11213952B2 (ja)
JP (1) JP7144754B2 (ja)
KR (1) KR102219543B1 (ja)
CN (1) CN110545965B (ja)
WO (1) WO2018199035A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11235459B2 (en) * 2019-08-15 2022-02-01 Intrinsic Innovation Llc Inverse kinematic solver for wrist offset robots
EP3904013B1 (en) * 2020-04-27 2022-07-20 C.R.F. Società Consortile per Azioni System for assisting an operator in a work station
CN114623355A (zh) * 2020-12-10 2022-06-14 中国科学院沈阳自动化研究所 具有回转俯仰功能的升降***

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59187489A (ja) * 1983-04-05 1984-10-24 日産自動車株式会社 ロボツトの腕
US5497674A (en) * 1991-06-04 1996-03-12 Kawasaki Jukogyo Kabushiki Kaisha Industrial robot
JP2009093352A (ja) * 2007-10-05 2009-04-30 Kobe Steel Ltd ロボットシステムの制御装置、制御方法およびそのプログラム
WO2015139841A1 (de) * 2014-03-20 2015-09-24 Yaskawa Europe Gmbh Robotersystem

Family Cites Families (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0261588U (ja) * 1988-10-24 1990-05-08
US7971504B2 (en) * 2005-09-27 2011-07-05 Kabushiki Kaisha Yaskawa Denki Articulated manipulator
JP5311277B2 (ja) 2008-07-29 2013-10-09 日本電気硝子株式会社 板状ワークの移送設備および移送方法
JP5499647B2 (ja) * 2009-11-10 2014-05-21 株式会社安川電機 ロボット及びロボットシステム
JP5450223B2 (ja) * 2010-04-14 2014-03-26 株式会社ダイヘン 産業用ロボット
JP5547626B2 (ja) 2010-12-28 2014-07-16 川崎重工業株式会社 7軸多関節ロボットの制御装置および教示方法
US8442686B2 (en) * 2011-01-31 2013-05-14 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Articulated arm robot, control method and control program
JP5541299B2 (ja) * 2012-01-31 2014-07-09 株式会社安川電機 搬送システム
JP5948932B2 (ja) * 2012-02-16 2016-07-06 セイコーエプソン株式会社 ロボット制御装置、ロボット制御方法およびロボット制御プログラムならびにロボットシステム
CN203171623U (zh) * 2013-03-22 2013-09-04 江苏博尚工业装备有限公司 点焊机器人
CN103753601B (zh) * 2013-12-18 2016-07-06 上海交通大学 空间串联旋转关节型遥操作机械臂及其组合
KR101478480B1 (ko) * 2014-01-17 2014-12-31 두산중공업 주식회사 다관절 매니퓰레이터
FR3020303B1 (fr) * 2014-04-25 2016-07-15 Sileane Procede et installation de prehension automatique d'un objet.
KR20170042754A (ko) * 2014-09-30 2017-04-19 세이코 엡슨 가부시키가이샤 로봇 및 로봇 시스템
JP6468804B2 (ja) * 2014-10-30 2019-02-13 ライフロボティクス株式会社 ロボットアーム機構
KR101683526B1 (ko) * 2015-02-12 2016-12-07 현대자동차 주식회사 중력 보상 링키지 유니트
JP2017013215A (ja) 2015-07-06 2017-01-19 東芝ライテック株式会社 生産システム
EP3743003A1 (en) * 2018-01-26 2020-12-02 Mako Surgical Corp. End effectors and methods for driving tools guided by surgical robotic systems

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59187489A (ja) * 1983-04-05 1984-10-24 日産自動車株式会社 ロボツトの腕
US5497674A (en) * 1991-06-04 1996-03-12 Kawasaki Jukogyo Kabushiki Kaisha Industrial robot
JP2009093352A (ja) * 2007-10-05 2009-04-30 Kobe Steel Ltd ロボットシステムの制御装置、制御方法およびそのプログラム
WO2015139841A1 (de) * 2014-03-20 2015-09-24 Yaskawa Europe Gmbh Robotersystem

Also Published As

Publication number Publication date
US11213952B2 (en) 2022-01-04
WO2018199035A1 (ja) 2018-11-01
CN110545965A (zh) 2019-12-06
KR20190122802A (ko) 2019-10-30
JP7144754B2 (ja) 2022-09-30
CN110545965B (zh) 2023-02-17
KR102219543B1 (ko) 2021-02-24
US20200055189A1 (en) 2020-02-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101644758B1 (ko) 관절형 로봇을 위한 이벤트 기반의 여유 각도 구성
JP5114019B2 (ja) エフェクタの軌道を制御するための方法
US6845295B2 (en) Method of controlling a robot through a singularity
US10836042B2 (en) Robot system
KR20130066689A (ko) 7축 다관절 로봇의 제어 장치 및 교시 방법
JP6686644B2 (ja) ロボットおよびロボットシステム
EP2660013B1 (en) Method of controlling seven-shaft multi-joint robot, control program, and robot control device
JP7144754B2 (ja) 多関節ロボットおよび多関節ロボットシステム
JP2019135076A (ja) 軌道生成方法および軌道生成装置
JP2019217593A (ja) ロボットシステム、ロボットシステムの制御方法、ロボットシステムを用いた物品の組立方法、制御プログラム及び記録媒体
JP2007136590A (ja) 冗長関節部を有する冗長ロボットの制御装置および制御方法
JP6057284B2 (ja) 多関節ロボット及び半導体ウェハ搬送装置
JP2018164959A (ja) ロボット装置
JP5978588B2 (ja) 双腕ロボット
JP4970492B2 (ja) 多関節ロボット
JP4745921B2 (ja) 溶接ロボットの制御方法
JP2019093487A (ja) ロボットの制御装置及びロボットの逆変換処理方法
JP4647919B2 (ja) 制御方法および制御装置
JP2005329521A (ja) 多関節型ロボット
JP5755715B2 (ja) ロボットの制御方法
CN111699079B (zh) 协调***、操作设备和方法
JP2009050949A (ja) ロボットアームの軌道教示方法および軌道教示装置
EP4173774A1 (en) Painting robot and painting system
JP6252273B2 (ja) ロボットの制御方法、ロボットの制御装置
WO2022153994A1 (ja) 双腕ロボットシステム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210406

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210607

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220111

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220311

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220817

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220830

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7144754

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151