JPWO2018109826A1 - 算出装置、算出プログラム、及び算出方法 - Google Patents

算出装置、算出プログラム、及び算出方法 Download PDF

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Abstract

解析装置は、細胞内の特徴量同士の相関を解析する解析装置であって、細胞が撮像された細胞画像から、細胞を構成する構成要素の特徴量を算出する特徴量算出部と、特徴量同士の相関の算出に用いるパラメータを選択するパラメータ選択部と、パラメータ選択部により選択される第1パラメータを用い第1相関と、パラメータ選択部により選択される第2パラメータを用い第2相関とを求める、パラメータ相関算出部と、パラメータ相関算出部により算出される、第1、第2相関に基づいて、第3相関を算出する、相関算出部と、を備える。

Description

本発明は、解析装置、解析プログラム及び解析方法に関するものである。
生物科学や医学等において、生物の健康や疾患等の状態は、例えば、細胞や細胞内の小器官等の状態と関連性があることが知られている。そのため、これら関連性を解析することは、生物科学や医学等の諸処の課題を解決する一つの手段になる。また、細胞間、或いは細胞内で伝達される情報の伝達経路を解析することは、例えば、工業用途でのバイオセンサーや、疾病予防を目的とした製薬等の研究に役立てることができる。細胞や組織片等に関する種々の解析技術として、例えば、画像処理を用いた技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。従来から、解析不良を抑制するという要求があった。
米国特許第9280698号明細書
本発明の第1の態様によると、細胞内の特徴量同士の相関を解析する解析装置であって、細胞が撮像された細胞画像から、細胞を構成する構成要素の特徴量を算出する特徴量算出部と、特徴量同士の相関の算出に用いるパラメータを選択するパラメータ選択部と、パラメータ選択部により選択される第1パラメータを用い第1相関と、パラメータ選択部により選択される第2パラメータを用い第2相関とを求める、パラメータ相関算出部と、パラメータ相関算出部により算出される、第1、第2相関に基づいて、第3相関を算出する、相関算出部と、を備える、解析装置である。
本発明の第2の態様によると、細胞内の特徴量同士の相関を解析する解析装置のコンピュータに、細胞が撮像された細胞画像から、細胞を構成する構成要素の特徴量を算出する特徴量算出ステップと、特徴量同士の相関の算出に用いるパラメータを選択するパラメータ選択ステップと、パラメータ選択ステップにより選択される第1パラメータを用い第1相関と、パラメータ選択部により選択される第2パラメータを用い第2相関とを求める、パラメータ相関算出ステップと、パラメータ相関算出ステップにより算出される、第1、第2相関に基づいて、第3相関を算出する、相関算出ステップと、を実行させるための、解析プログラムである。
本発明の第3の態様によると、細胞内の特徴量同士の相関を解析する解析方法であって、細胞が撮像された細胞画像から、細胞を構成する構成要素の特徴量を算出する特徴量算出工程と、特徴量同士の相関の算出に用いるパラメータを選択するパラメータ選択工程と、パラメータ選択工程により選択される第1パラメータを用い第1相関と、パラメータ選択部により選択される第2パラメータを用い第2相関とを求める、パラメータ相関算出工程と、パラメータ相関算出工程により算出される、第1、第2相関に基づいて、第3相関を算出する、相関算出工程と、を有する、解析方法である。
本発明の実施形態による顕微鏡観察システムの構成の一例を示す図である。 本実施形態の解析装置が備える各部の機能構成の一例を示すブロック図である。 本実施形態の演算部の演算手順の一例を示す流れ図である。 本実施形態の特徴量算出部による特徴量の算出結果の一例を示す図である。 本実施形態の細胞毎の特徴量の行列の一例を示す図である。 本実施形態の特徴量同士の相関関係の一例を示す図である。 図3に示すステップ60からステップ80までの詳細な処理の一例を示す流れ図である。 パラメータ相関算出部が算出する相関関係と偏相関係数の一例を示す図である。 図8に示すネットワークにエッジ重み付け部が重み付けした結果の一例を示す図である。 パラメータ相関算出部が算出する相関関係と偏相関係数の一例を示す図である。 図10に示すネットワークにエッジ重み付け部が重み付けした結果の一例を示す図である。 パラメータ選択部が行列の要素を選択する場合の、詳細な処理の一例を示す流れ図である。 刺激された細胞の時間経過による特徴量の変化の一例を示す図である。 パラメータ相関算出部が算出する相関関係の一例を示す図である。
[実施形態]
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明の実施形態による顕微鏡観察システム1の構成の一例を示す図である。
顕微鏡観察システム1は、細胞等を撮像することにより取得される画像に対して、画像処理を行う。以下の説明において、細胞等を撮像することにより取得される画像を、単に細胞画像とも記載する。
顕微鏡観察システム1は、解析装置10と、顕微鏡装置20と、表示部30とを備える。
顕微鏡装置20は、生物顕微鏡であり、電動ステージ21と、撮像部22とを備える。電動ステージ21は、所定の方向(例えば、水平方向の二次元平面内のある方向)に、撮像対象物の位置を任意に稼働可能である。
撮像部22は、CCD(Charge−Coupled Device)やCMOS(Complementary MOS)などの撮像素子を備えており、電動ステージ21上の撮像対象物を撮像する。なお、顕微鏡装置20に電動ステージ21を備えていなくてもよく、ステージが所定方向に稼働しないステージとしても構わない。
より具体的には、顕微鏡装置20は、例えば、微分干渉顕微鏡(Differential Interference Contrast microscope;DIC)や位位相差顕微鏡、蛍光顕微鏡、共焦点顕微鏡、超解像顕微鏡、二光子励起蛍光顕微鏡、ライトシート顕微鏡、ライトフィールド顕微鏡等の機能を有する。
顕微鏡装置20は、電動ステージ21上に載置された培養容器を撮像する。この培養容器とは、例えば、ウェルプレートWPやスライドチャンバ―などがある。顕微鏡装置20は、ウェルプレートWPが有する多数のウェルWの中に培養された細胞に光を照射することで、細胞を透過した透過光を細胞の画像として撮像する。これによって、顕微鏡装置20は、細胞の透過DIC画像や、位相差画像、暗視野画像、明視野画像等の画像を取得することができる。
さらに、細胞に蛍光物質を励起する励起光を照射することで、顕微鏡装置20は、生体物質から発光される蛍光を細胞の画像として撮像する。
本実施形態では、細胞を生きたまま染色し、タイムラプス撮影することで、細胞刺激後の細胞の変化画像を取得する。本実施形態においては、蛍光融合タンパク質を発現させるか、もしくは細胞を生きたままで化学試薬などで染色するなどし、細胞画像を取得する。更に別の本実施形態では、細胞を固定して染色し、細胞画像を取得する。固定された細胞は代謝が止まる。したがって、細胞に刺激を加えた後、細胞内の経時変化を固定細胞で観察する場合には、細胞を播種した複数の細胞培養容器を用意する必要がある。例えば、細胞に刺激を加え、第1時間後の細胞の変化と、第1時間とは異なる第2時間後の細胞の変化を観察したい場合がある。この場合には、細胞に刺激を加えて第1時間を経過した後に、細胞を固定して染色し、細胞画像を取得する。
一方、第1時間での観察に用いた細胞とは異なる細胞培養容器を用意し、細胞に刺激を加え第2時間を経過した後に、細胞を固定し、染色して、細胞画像を取得する。これにより、第1時間の細胞の変化と、第2時間での細胞の変化とを観察することで、細胞内の経時変化を推定することができる。また、第1時間と第2時間との細胞内の変化を観察することに用いる細胞の数は1つに限られない。したがって、第1時間と第2時間とで、それぞれ複数の細胞の画像を取得することになる。例えば、細胞内の変化を観察する細胞の数が、1000個だった場合には、第1時間と第2時間とで2000個の細胞を撮影することになる。したがって、刺激に対する細胞内の変化の詳細を取得しようとする場合には、刺激からの撮像するタイミング毎に、複数の細胞画像が必要となり、大量の細胞画像が取得される。
また、顕微鏡装置20は、生体物質内に取り込まれた発色物質そのものから発光或いは蛍光や、発色団を持つ物質が生体物質に結合することによって生じる発光或いは蛍光を、上述した細胞の画像として撮像してもよい。これにより、顕微鏡観察システム1は、蛍光画像、共焦点画像、超解像画像、二光子励起蛍光顕微鏡画像を取得することができる。
なお、細胞の画像を取得する方法は、光学顕微鏡に限られない。例えば、細胞の画像を取得する方法は、電子顕微鏡でも構わない。また、細胞の画像は、異なる方式により得られた画像を用い、相関を取得しても構わない。すなわち、細胞の画像の種類は適宜選択しても構わない。
本実施形態における細胞は、例えば、初代培養細胞や、株化培養細胞、組織切片の細胞等である。細胞を観察するために、観察される試料は、細胞の集合体や組織試料、臓器、個体(動物など)を用い観察し、細胞を含む画像を取得しても構わない。なお、細胞の状態は、特に制限されず、生きている状態であっても、或いは固定されている状態であってもよい。細胞の状態は、“in-vitro”であっても構わない。勿論、生きている状態の情報と、固定されている情報とを組み合わせても構わない。
また、細胞を、化学発光或いは蛍光タンパク質(例えば、導入された遺伝子(緑色蛍光タンパク質(GFP)など)から発現された化学発光或いは蛍光タンパク質)で処理し、観察しても構わない。あるいは、細胞を、免疫染色や化学試薬による染色を用いて観察しても構わない。それらを組み合わせて観察しても構わない。例えば、細胞内の核内構造(例えば、ゴルジ体など)を判別する種類に応じて、用いる発光タンパク質を選択することも可能である。
また、これらの細胞を観察する手段、細胞を染色する方法などの相関取得を解析するための前処理は、目的に応じて適宜選択しても構わない。例えば、細胞の動的挙動を得る場合に最適な手法により細胞の動的な情報を取得して、細胞内のシグナル伝達を得る場合には最適な手法により細胞内のシグナル伝達に関する情報を取得しても構わない。これら、目的に応じて選択される前処理が異なっていても構わない。
ウェルプレートWPは、1個ないし複数のウェルWを有する。この一例では、ウェルプレートWPは、図1に示すように8×12の96個のウェルWを有する。ウェルプレートWPの数はこれに限られず、6×9の54個のウェルWを有していても構わない。細胞は、ウェルWの中において、特定の実験条件のもと培養される。特定の実験条件とは、温度、湿度、培養期間、刺激が付与されてからの経過時間、付与される刺激の種類や強さ、濃度、量、刺激の有無、生物学的特徴の誘導等を含む。刺激とは、例えば、電気、音波、磁気、光等の物理的刺激や、物質や薬物の投与による化学的刺激等である。また、生物学的特徴とは、細胞の分化の段階や、形態、細胞数、細胞内の分子の挙動、オルガネラの形態や挙動、各形体、核内構造体の挙動、DNA分子の挙動等を示す特徴である。
図2は、本実施形態の解析装置10が備える各部の機能構成の一例を示すブロック図である。解析装置10は、顕微鏡装置20によって取得された画像を解析するコンピュータ装置である。
解析装置10は、演算部100と、記憶部200と、結果出力部300とを備える。
なお、解析装置10によって画像処理される画像は、顕微鏡装置20によって撮像される画像だけに限らず、例えば、解析装置10が備える記憶部200に予め記憶されている画像や、不図示の外部記憶装置に予め記憶されている画像であってもよい。
演算部100は、プロセッサが記憶部200に格納されたプログラムを実行することにより機能する。また、これらの演算部100の各機能部のうちの一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェアによって構成されていてもよい。演算部100は、細胞画像取得部101と、特徴量算出部102と、パラメータ選択部103と、パラメータ相関算出部104と、エッジ重み付け部105と、相関算出部106とを備える。
細胞画像取得部101は、撮像部22が撮像した細胞画像を取得し、取得した細胞画像を102に供給する。ここで、細胞画像取得部101が取得する細胞画像には、細胞の培養状態が時系列に撮像された複数の画像や、様々な実験条件において細胞が培養された複数の画像が含まれる。
特徴量算出部102は、細胞画像取得部101が供給する細胞画像の複数種類の特徴量を算出する。この特徴量には、細胞画像の輝度、面積、分散などが含まれる。
すなわち、撮像される細胞画像から取得される情報から導出される特徴である。例えば、取得される画像における輝度分布を算出する。時系列もしくは、分化等の細胞状態の変化で異なる複数の画像を用い、算出される輝度分布の所定時間の変化、もしくは、算出される輝度分布の分化等の細胞状態変化に伴う変化から、他とは異なる輝度の変化を示す位置情報を求め、輝度の変化を特徴量としてもよい。この場合に、時間の変化に限られず、分化等の細胞の状態の変化が異なる複数の画像を用いても構わない。また、異なる輝度の変化を示す位置の情報を特徴量としてもよい。例えば、細胞の所定時間内の挙動、もしくは、細胞の分化等の細胞状態変化に伴う挙動でも構わないし、細胞の形状の所定時間内の変化、もしくは、細胞の形状の分化等の細胞状態変化に伴う変化でも構わない。また、撮像される細胞画像から、所定時間内の変化、もしくは、分化等の細胞状態変化に伴う変化が認められない場合は、変化しないことも特徴量としても構わない。
パラメータ選択部103には、予め定められたパラメータや、パラメータを選択する基準値などが記憶される。パラメータ選択部103は、特徴量同士のエッジの算出に用いるパラメータを選択する。パラメータとは、パラメータ相関算出部104がエッジの算出に用いる値を調節する情報である。パラメータ選択部が選択するパラメータを変化させると、ネットワークの疎密が変化する。パラメータ選択部103が選択するパラメータの一例として、エッジの算出に用いる特徴量の取捨選択の基準や、エッジの算出に用いる正則化パラメータなどがある。したがって、パラメータ選択部103が選択するパラメータを変化させると、算出されるネットワークに含まれるエッジの数を変えることが可能である。なお、パラメータ選択部103が選択するパラメータは、解析装置10を操作するユーザの操作によって決定されてもよい。一例として、パラメータは、ユーザ操作によって正則化パラメータに用いる値を入力されてもよい。また、パラメータは、ユーザ操作によってエッジの算出に用いる特徴量を指定されてもよい。
パラメータ選択部103は、選択したパラメータをパラメータ相関算出部104へ供給する。
パラメータ相関算出部104は、パラメータ選択部103からパラメータを取得する。パラメータ相関算出部104は、パラメータ選択部103から取得したパラメータに基づいて、特徴量同士のエッジを算出する。パラメータ相関算出部104は、特徴量同士のエッジを算出することで、ネットワークを算出することができる。ネットワークの要素には、ノード、エッジなどが含まれる。パラメータ相関算出部104は、算出した特徴量同士のエッジを、エッジ重み付け部105と、相関算出部106とに対して供給する。
また、パラメータ選択部103は、複数のパラメータを選択することができ、この際、パラメータ相関算出部104は、パラメータ選択部103から取得した複数のパラメータに基づいて、複数の特徴量同士のエッジを含むネットワークを算出し、エッジ重み付け部105と、相関算出部106とに対して供給する。
エッジ重み付け部105は、パラメータ相関算出部104から特徴量同士のエッジと、そのエッジの算出に用いたパラメータを複数取得する。エッジ重み付け部105は、パラメータ相関算出部104から取得した複数のネットワークと、そのネットワークの算出に用いたそれぞれのパラメータとに基づいて、特徴量同士のエッジを重み付けする。パラメータ選択部103により選択される複数のパラメータに対して、それぞのネットワークがパラメータ相関算出部104により算出される。算出される複数のネットワークを用いて、エッジ重み付け部105はエッジを重み付けする。重み付けしたネットワークを、相関算出部106に対して供給する。
相関算出部106は、パラメータ相関算出部104又はエッジ重み付け部105からネットワークを取得する。相関算出部106は、取得したネットワークのうちから、結果出力部300に供給するネットワークを算出する。すなわち、相関算出部106は、取得したネットワークのうちから、結果出力部300に供給するネットワークを選択する。
結果出力部300は、演算部100による演算結果を表示部30に出力する。なお、結果出力部300は、演算部100による演算結果を、表示部30以外の出力装置や、記憶装置などに出力してもよい。
表示部30は、結果出力部300が出力する演算結果を表示する。
上述した演算部100の具体的な演算手順について、図3を参照して説明する。
図3は、本実施形態の演算部100の演算手順の一例を示す流れ図である。なお、ここに示す演算手順は、一例であって、演算手順の省略や演算手順の追加が行われてもよい。
細胞画像取得部101は、細胞画像を取得する(ステップS10)。この細胞画像には、遺伝子、タンパク質、オルガネラなど、大きさが相違する複数の種類の生体組織の画像が含まれている。また、細胞画像には、細胞の形状情報が含まれている。細胞画像には、表現型、代謝物、タンパク質、遺伝子の情報が含まれているので、それらの間の相関を取得することができる。
特徴量算出部102は、ステップS10において取得された細胞画像に含まれる細胞の画像を、細胞毎に抽出する(ステップS20)。特徴量算出部102は、細胞画像に対して画像処理を施すことにより、細胞の画像を抽出する。この一例では、特徴量算出部102は、画像の輪郭抽出やパターンマッチングなどを施すことにより、細胞の画像を抽出する。
次に、特徴量算出部102は、ステップS20において抽出された細胞の画像について、細胞の種類を判定する(ステップS30)。さらに、特徴量算出部102は、ステップS30における判定結果に基づいて、ステップS20において抽出された細胞の画像に含まれる細胞の構成要素を判定する(ステップS40)。ここで、細胞の構成要素には、細胞核、リソソーム、ゴルジ体、ミトコンドリアなどの細胞小器官(オルガネラ)や、オルガネラを構成するタンパク質などが含まれる。なお、ステップS30では細胞の種類を判定しているが、細胞の種類を判定しなくても構わない。この場合には、予め導入する細胞の種類が判定している場合には、その情報を使用しても構わない。勿論、細胞の種類を特定しなくても構わない。
次に、特徴量算出部102は、ステップS40において判定された細胞の構成要素ごとに、画像の特徴量を算出する(ステップS50)。この特徴量には、画素の輝度値、画像内のある領域の面積、画素の輝度の分散値などが含まれる。また、特徴量には、細胞の構成要素に応じた複数の種類がある。一例として、細胞核の画像の特徴量には、核内総輝度値や、核の面積などが含まれる。細胞質の画像の特徴量には、細胞質内総輝度値や、細胞質の面積などが含まれる。また、細胞全体の画像の特徴量には、細胞内総輝度値や、細胞の面積などが含まれる。また、ミトコンドリアの画像の特徴量には、断片化率が含まれる。なお、特徴量算出部102は、特徴量を、例えば0(ゼロ)から1までの間の値に正規化して算出してもよい。
また、特徴量算出部102は、細胞画像に対応付けられている細胞に対する実験の条件の情報に基づいて、特徴量を算出してもよい。例えば、細胞について抗体を反応させた場合において撮像された細胞画像の場合には、特徴量算出部102は、抗体を反応させた場合に特有の特徴量を算出してもよい。また、細胞を染色した場合、又は細胞に蛍光タンパクを付与した場合において撮像された細胞画像の場合には、特徴量算出部102は、細胞を染色した場合、又は細胞に蛍光タンパクを付与した場合に特有の特徴量を算出してもよい。
これらの場合、記憶部200は、実験条件記憶部202を備えていてもよい。この実験条件記憶部202には、細胞画像に対応付けられている細胞に対する実験の条件の情報を、細胞画像毎に記憶される。
ここで特徴量算出部102が算出する、あるタンパク質の特徴量の算出結果について、図4を参照して説明する。
図4は、本実施形態の特徴量算出部102による特徴量の算出結果の一例を示す図である。特徴量算出部102は、タンパク質1について、細胞ごと、かつ時刻ごとに、複数の特徴量を算出する。この一例において、特徴量算出部102は、細胞1から細胞NまでのN個の細胞について、特徴量を算出する。また、この一例において、特徴量算出部102は、時刻1から時刻7までの7つの時刻について、特徴量を算出する。また、この一例において、特徴量算出部102は、特徴量k1から特徴量kKまでの、K種類の特徴量を算出する。つまり、この一例において、特徴量算出部102は、三軸の方向に、特徴量を算出する。ここで、細胞方向の軸を軸Ncと、時間方向の軸を軸Nと、特徴量方向の軸を軸d1と、それぞれ記載する。
なお、特徴量k1から特徴量kKまでのK種類の特徴量とは、タンパク質1についての特徴量の組み合わせである。タンパク質1以外のタンパク質、又は、タンパク質1以外の細胞内の構成要素については、特徴量の種類や組み合わせが相違する場合がある。
特徴量算出部102は、ステップS50において算出した特徴量を、パラメータ選択部103に供給する。
パラメータ選択部103は、ステップS50において算出された特徴量同士の相関の算出に用いるパラメータを選択する(ステップS60)。パラメータ選択部103は、選択したパラメータを、パラメータ相関算出部104に供給する。
パラメータ相関算出部104は、ステップS60において選択されたパラメータを用いて特徴量間の偏相関係数を算出する(ステップS70)。相関算出部106は、ステップ107において算出された偏相関係数を用いて、細胞の構成要素間の相関関係を表すネットワークを算出する。
図4は、本実施形態の細胞毎の特徴量の一例を示す図である。また、細胞毎の特徴量をまとめた、特徴量の行列Xを図5に示す。行列Xは、行方向に軸Nを、列方向に軸dをとった行列である。図5では、行列Xの各要素を、細胞集団の平均値によって示しているが、中央値や最頻値といった統計量を使用することもできる。勿論、細胞毎の特徴量の行列Xとしても構わない。
図6は、本実施形態のネットワークの一例を示す図である。図6に示すように、この一例では、ネットワークは、複数のノードNDと、ノードとノードとを繋ぐ複数のエッジEDによって表現される。ノードは、エッジの算出に用いた特徴量を示す。エッジは、そのエッジによって繋がれるノードとノードとの相関関係を示す。
次に、パラメータ相関算出部104が行う処理について、より具体的に説明する。
[パラメータ選択部が正則化パラメータを選択する場合]
パラメータ選択部103が、正則化パラメータを選択する場合について説明する。正則化パラメータは、パラメータ相関算出部104が相関関係を算出する際に用いられる。具体的には、正則化パラメータとは、上述した行列Xの要素を正則化する強さを表すパラメータλである。パラメータλが大きいほど精度行列の成分は疎になりやすい。言い換えると、パラメータλが大きいほど算出されるネットワークは疎になりやすい。すなわち、パラメータλが大きいほどネットワークに含まれるエッジの数は少なくなる。一方、パラメータλが小さいほどネットワークに含まれるエッジの数は多くなる。そのため、ネットワークはλの値に応じて、疎密に変化する。
[Graphical Lassoによる偏相関係数の算出]
ここでは、正則化パラメータがGraphical Lasso法による関数形の場合について説明する。つまり、正則化パラメータが、Graphical Lasso法に用いられる正則化パラメータλについて説明する。Graphical Lasso法とは、L1正則化付のガウシアンモデルから、精度行列を推定するための効率的なアルゴリズムである。例えば、JEROME FRIEDMANとTREVOR HASTIEとROBERT TIBSHIRANIによるBiostatistics (2008), 9, 3 432−441号の“Sparse inverse covariance estimation with the graphical lasso”に記載されている。
次に、図7を参照して、正則化パラメータλを変化させた場合に算出される偏相関係数と、エッジの重み付け処理のフローについて説明する。
図7は、図3に示すステップS60からステップS80までの詳細な処理の一例を示す流れ図である。
パラメータ選択部103は、大きさが異なる正則化パラメータを選択する(ステップS110)。パラメータ相関算出部104は、特徴量算出部102から算出された特徴量を要素とする行列Xを取得する(ステップS120)。パラメータ相関算出部104は、パラメータ選択部103から選択される正則化パラメータλを取得する(ステップS130)。パラメータ相関算出部104は、パラメータ選択部103から取得した正則化パラメータを用いて、Graphical Lasso法により行列Xの偏相関係数を算出する(ステップS140)。
ここで、図8を参照して、パラメータ相関算出部104がステップS140において算出する行列Xの偏相関係数と、ネットワークの一例について説明する。
図8は、パラメータ相関算出部104が算出するネットワークと偏相関係数の一例を示す図である。
図8に示すネットワークには、ノードA、ノードB、ノードC、ノードDと、それぞれのノードを繋ぐエッジが含まれる。
図8(A)に示すネットワークは、正則化パラメータλが0.1の場合の、行列Xから算出される偏相関係数に基づいて算出される。ノードAとノードBとを接続するエッジA−(1)を示す偏相関係数の値は0.7である。ノードAとノードCとを接続するエッジA−(4)を示す偏相関係数の値は0.3である。ノードAとノードDとの偏相関係数の値は0であり、エッジA−(2)は存在しない。ノードBとノードCとを接続するエッジA−(3)を示す偏相関係数の値は0.3である。ノードDとノードB及びノードCとの偏相関係数の値は0であり、エッジは存在しない。
図8(B)に示すネットワークは、正則化パラメータλが0.5の場合の、行列Xから算出される偏相関係数に基づいて算出される。ノードAとノードBとを接続するエッジB−(1)を示す偏相関係数の値は0.6である。ノードAとノードCとを接続するエッジB−(4)を示す偏相関係数の値は0であり、エッジB−(4)は存在しない。ノードAとノードDとを接続するエッジB−(2)を示す偏相関係数の値は0.2である。ノードBとノードCとを接続するエッジB−(3)を示す偏相関係数の値は0.3である。
図8(C)に示すネットワークは、正則化パラメータλが0.9の場合の、行列Xから算出される偏相関係数に基づいて算出される。ノードAとノードBとを接続するエッジC−(1)を示す偏相関係数の値は0.5である。
図8(A)から図8(C)に示すように、正則化パラメータλの値が大きいほど行列Xの要素が選択されにくくなる。そのため、正則化パラメータλの値が大きくなると、ノードとノードとを結ぶエッジの数が少なくなる。正則化パラメータλの値が大きい場合に示されるエッジは強く、そのエッジを形成する特徴量同士の相関が強いこと意味している。例えば、図8(C)に示すエッジC−(1)は強い。
なお、パラメータ相関算出部104は、ステップS110において、パラメータ選択部103から複数の正則化パラメータを一度に取得し、取得した正則化パラメータ毎に複数の偏相関係数を算出してもよい。また、パラメータ相関算出部104は、正則化パラメータを一つ一つ取得して、パラメータを取得する毎に偏相関係数を算出してもよい。この場合には、パラメータ相関算出部104は算出したネットワークを比較し(ステップS150)、パラメータ選択部103から取得する正則化パラメータの大きさを決定してもよい。なお、ステップS150は必須ではなく、省略されてもよい。
パラメータ相関算出部104が取得する正則化パラメータの大きさを決定する一例として、小さな値の正則化パラメータλであるλ=0.1と、大きな値の正則化パラメータλであるλ=0.9との偏相関係数をそれぞれ算出する。パラメータ相関算出部104は、λ=0.1を用いて算出された偏相関係数と、λ=0.9を用いて算出された偏相関係数とを比較して、偏相関係数同士の差が大きい場合には、ネットワークの疎密の差が大きいと判定し、次に取得する正則化パラメータλを、λ=0.1と、λ=0.9との中間の値を取得する。これにより、ユーザが所望する密度のネットワークを算出可能な正則化パラメータλの決定に要する演算量を抑制することができる。
なお、上述した説明では、パラメータ相関算出部104は、正則化パラメータλ=0.1から0.4ずつ増加させた3つの正則化パラメータλを選択したが、これに限られない。パラメータ相関算出部104が選択する正則化パラメータλは、正則化パラメータとして設定可能な値の範囲であれば、どのような値が選択されてもよい。
パラメータ相関算出部104は、算出した複数の偏相関係数を、エッジ重み付け部105に供給する。エッジ重み付け部105は、パラメータ相関算出部104から複数の偏相関係数を取得する。エッジ重み付け部105は、取得した複数の偏相関係数の算出に用いた正則化パラメータに基づいて、エッジに重み付けを行う(ステップS160)。
[重み付け方法 その1]
次に、図8(A)、図8(B)及び図8(C)に示すネットワークにエッジ重み付け部105が重み付けする一例を、図9を参照して説明する。
図9は、図8に示すネットワークにエッジ重み付け部105が重み付けした結果の一例を示す図である。
この一例では、パラメータ相関算出部104は、行列Xに対して、正則化パラメータλ=0.1を用いて算出した偏相関係数と、正則化パラメータλ=0.5を用いて算出した偏相関係数と、正則化パラメータλ=0.9を用いて算出した偏相関係数とを算出した。エッジ重み付け部105は、パラメータ相関算出部104から上述したλ=0.1、λ=0.5及びλ=0.9を用いて算出された偏相関係数をそれぞれ取得する。エッジ重み付け部105は、取得したそれぞれの偏相関係数が0でないエッジに対して、重み付けする。
エッジ重み付け部105は、図8(A)から図8(C)に示すノードAからノードBの偏相関係数が0ではないエッジに対して、その偏相関係数の算出に用いた正則化パラメータの値を加算して重み付け後のエッジを算出する。
具体的には、エッジ重み付け部105は、ノードAとノードBとを接続するエッジED−(1)の重みを、1.5として算出する。これは、正則化パラメータがλ=0.1、λ=0.5及びλ=0.9の全てで偏相関係数が0ではないため、0.1と、0.5と、0.9とを加算した値である。
エッジ重み付け部105は同様に、ノードAとノードDとを接続するエッジED−(2)の重みを、0.5として算出する。また、エッジ重み付け部105は同様に、ノードBとノードCとを接続するエッジED−(3)の重みを0.6として算出する。また、エッジ重み付け部105は、ノードAとノードCとを接続するエッジED−(4)の重みを、0.1として算出する。
エッジ重み付け部105は、重み付け後のネットワークを算出し、相関算出部106に対して供給する。相関算出部106は、エッジ重み付け部105から重み付け後のネットワークを取得する。相関算出部106は、重み付け後の相関関係を結果出力部300に対して供給する(ステップS170)。
以上説明したように、エッジ重み付け部105は、パラメータ相関算出部104が算出した偏相関係数が0でない場合に、その偏相関係数の算出に用いた正則化パラメータλに基づく、新たな相関関係を算出する。これは、正則化パラメータλの値によって、Graphical Lasso法による偏相関係数の算出の過程において、特徴量間の相関の有無が変化するためである。上述したように、正則化パラメータλが、0.1などの小さい値の場合には、相関が弱いものも算出される。また、正則化パラメータλが、0.9などの大きい値の場合には、より相関が強いものが残る。エッジ重み付け部105は重み付けすることにより、パラメータ相関算出部104から算出される複数の相関関係の特徴を加味した新たな相関関係を算出することができる。また、図8(A)から図8(C)のように、正則化パラメータλの値の大小に伴い、例えば、ノードAとノードDとの間でエッジの有無が変化する場合においても、その出現が不安定なエッジを考慮して、相関関係を算出することができる。
したがって、細胞内或いは細胞間の特徴量同士の相関を算出し、そのネットワークの疎密を調整しながら、解析を行うことは難しかった。本実施形態によれば、疎密の異なる複数のネットワークを算出し、算出された疎密の異なる複数のネットワークを重み付けし、重み付をしたネットワークを算出することができた。これにより、重み付したネットワークを一意に決定することが可能となった。そのため、疎密を調整した複数のネットワークを比較するユーザの手間を省くことが可能となった。
[重み付け方法 その2]
次に、図10から図11を参照して、エッジ重み付け部105が重み付けする他の実施形態を説明する。
図10を参照して、パラメータ相関算出部104がステップS140において算出する行列Xの偏相関係数と、ネットワークの一例について説明する。
図10は、パラメータ相関算出部104が算出する相関関係と偏相関係数の一例を示す図である。
図10に示すネットワークには、ノードA、ノードB、ノードC、ノードDと、それぞれのノードを繋ぐエッジが含まれる。
図10(A)に示すネットワークは、正則化パラメータλが0.2の場合の、行列Xから算出される偏相関係数に基づいて算出される。
ノードAとノードBとを接続するエッジA−(1)を示す偏相関係数の値は0.4である。ノードAとノードCとを接続するエッジA−(4)を示す偏相関係数の値は0.1である。ノードAとノードDとの偏相関係数の値は0であり、エッジは存在しない。ノードBとノードCとを接続するエッジA−(2)を示す偏相関係数の値は0.3である。ノードBとノードDとの偏相関係数の値は0であり、エッジは存在しない。ノードCとノードDとを接続するエッジA−(3)を示す偏相関係数の値は0.2である。
図10(B)に示すネットワークは、正則化パラメータλが0.7の場合の、行列Xから算出される偏相関係数に基づいて算出される。
ノードAとノードBとを接続するエッジB−(1)を示す偏相関係数の値は0.3である。ノードBとノードDとを接続するエッジB−(5)を示す偏相関係数の値は0.1である。その他のノード間の偏相関係数の値は0であり、エッジは存在しない。
図10(C)に示すネットワークは、正則化パラメータλが0.9の場合の、行列Xから算出される偏相関係数に基づいて算出される。
ノードAとノードBとを接続するエッジC−(1)を示す偏相関係数の値は0.2である。ノードBとノードCとを接続するエッジC−(2)を示す偏相関係数の値は0.1である。その他のノード間の偏相関係数の値は0であり、エッジは存在しない。
図11は、図10に示すネットワークにエッジ重み付け部105が重み付けした結果の一例を示す図である。
この一例では、パラメータ相関算出部104は、行列Xに対して、正則化パラメータλ=0.2を用いて算出した偏相関係数と、正則化パラメータλ=0.7を用いて算出した偏相関係数と、正則化パラメータλ=0.9を用いて算出した偏相関係数とを算出した。エッジ重み付け部105は、パラメータ相関算出部104から上述したλ=0.2、λ=0.7及びλ=0.9を用いて算出された偏相関係数をそれぞれ取得する。エッジ重み付け部105は、取得したそれぞれの偏相関係数の値と、その偏相関係数の算出に用いた正則化パラメータの値とを乗算し、エッジ毎に加算する。このように、偏相関係数の値と、その偏相関係数の算出に用いた正則化パラメータの値とを乗算することにより、同一の正則化パラメータの元で算出された偏相関係数の大きさの違いを加味することが可能となる。
具体的には、エッジ重み付け部105は、ノードAとノードBとを接続するエッジED2−(1)の重みを、0.47として算出する。エッジ重み付け部105は、ノードBとノードCとを接続するエッジED2−(2)の重みを、0.15として算出する。エッジ重み付け部105は、ノードCとノードDとを接続するエッジED2−(3)の重みを、0.04として算出する。エッジ重み付け部105は、ノードAとノードCとを接続するエッジED2−(4)の重みを、0.02として算出する。エッジ重み付け部105は、ノードBとノードDとを接続するエッジED2−(5)の重みを、0.07として算出する。
エッジ重み付け部105は、重み付けすることにより、パラメータ相関算出部104から算出される複数の相関関係の特徴を強調した新たな相関関係を算出することができる。また、図10(A)から図10(C)に示すように、正則化パラメータλの値の大小に伴い、例えば、ノードBとノードDとの間でエッジの有無が変化する場合においても、その出現が不安定なエッジを考慮して、相関関係を算出することができる。
以上説明したように、本実施形態のエッジ重み付け部105は、偏相関係数の値と、その偏相関係数の算出に用いた正則化パラメータの値とを乗算する。エッジ重み付け部105は、エッジ毎に乗算された値を加算することにより重み付けする。これにより、解析装置10は、エッジの強さに応じた相関関係を算出することができる。また、正則化パラメータの値と乗算する偏相関係数は、最大値を1.0とする正規化を行ってから、乗算しても良い。
以上、パラメータ選択部103がGraphical Lasso法の正則化パラメータλを選択する場合について説明したが、これに限られない。パラメータ選択部103が選択するパラメータは、行列Xに含まれる特徴量の値を、偏相関係数を算出する際に変化させるものであればよい。
[パラメータ選択部が行列の要素を選択する場合]
次に、パラメータ選択部103が、行列Xの要素を選択する場合について説明する。
パラメータ選択部103は、特徴量算出部102が算出する特徴量のうち、パラメータ相関算出部104によって相関の算出に用いる特徴量を選択する。パラメータ選択部103は、細胞へ与えられた刺激によって変化する特徴量に基づいて、相関の算出に用いる特徴量を選択する。具体的には、パラメータ選択部103は、特徴量算出部102が算出した特徴量の変化の大きさに応じて、相関の算出に用いる特徴量を選択する。
図12を参照して、パラメータ選択部103が相関の算出に用いる特徴量を選択する処理について説明する。
図12は、パラメータ選択部103が行列Xの要素を選択する場合の、詳細な処理の一例を示す流れ図である。
図12に示すフローは、図3に示すフローのステップS60からS80までの処理の詳細なフローの一例である。
パラメータ選択部103は、特徴量算出部102から取得した特徴量を相関の算出に用いるか否かを決定する基準値を決定する(ステップS310)。この一例では、基準値は、予め決められた値を基準値としている。基準値は、ユーザによって選択されてもよい。
パラメータ選択部103は、特徴量算出部102から取得した特徴量の時間変化に基づいて、評価値を算出する。パラメータ選択部103は、決定した基準値と、評価値とを比較して、相関の算出に用いる特徴量を選択する(ステップS320)。
パラメータ選択部103は、選択した相関の算出に用いる特徴量を、パラメータ相関算出部104に供給する。パラメータ相関算出部104は、パラメータ選択部103から相関の算出に用いる特徴量を取得する。パラメータ相関算出部104は、パラメータ選択部103から取得した相関の算出に用いる特徴量を、行列Xの要素として偏相関係数を算出する(ステップS330)。この一例では、パラメータ相関算出部104は、Graphical Lasso法により偏相関係数を算出する。なお、パラメータ相関算出部104の偏相関係数を算出する方法はGraphical Lasso法に限られず、どの様な算出方法を用いてもよい。パラメータ相関算出部104は、算出した偏相関係数を、相関算出部106に対して供給する。相関算出部106は、パラメータ相関算出部104から取得する偏相関係数に基づいて、相関関係を算出し、結果出力部300に対して出力する(ステップS340)。
次に、図13を参照して、パラメータ選択部103が決定する特徴量の一例について説明する。
図13は、刺激された細胞の時間経過による特徴量の変化の一例を示す図である。
図13(A)は、特徴量D1の値と、特徴量D2の値との時間変化を、線L1及び線L2としてプロットしたグラフである。特徴量D1は、図13(B)に示す行列Xの縦方向の要素x (1)からx (N)に相当する。特徴量D2は、図13(B)に示す行列Xの縦方向の要素x (1)からx (N)に相当する。
パラメータ選択部103は、特徴量に基づいて評価値を算出する。評価値は、例えば、特徴量の値の時間変化のうち、最大値と最小値との差を、特徴量の値の時間変化の平均値によって除算した値である。
図13(A)に示す特徴量D1の評価値は、0.96である。同様に、特徴量D2の評価値は、0.33である。
パラメータ選択部103は、算出した評価値と基準値とを比較して、基準値を超える評価値を示す特徴量を、相関の算出に用いる特徴量としてパラメータ相関算出部104に供給する。一例として、パラメータ選択部103は、基準値が0.25の場合には、基準値を超える評価値を示す特徴量D1と特徴量D2とを、パラメータ相関算出部104に対して出力する。また、パラメータ選択部103は、基準値が0.5の場合には、基準値を超える評価値を示す特徴量D1を、パラメータ相関算出部104に対して出力する。
パラメータ相関算出部104は、パラメータ選択部103から偏相関係数の算出に用いる特徴量を取得し、相関を算出する。
図14は、パラメータ相関算出部104が算出する相関関係の一例を示す図である。
図14(A)に示す相関関係は、パラメータ選択部103が特徴量Dを選択した場合の相関である。図14(B)に示す相関関係は、パラメータ選択部103が特徴量Dを選択しなかった場合の相関である。図14(A)に示すノードAとノードD(特徴量D)とを接続するエッジED15は、図14(B)では表れない。つまり、パラメータ選択部103が選択する特徴量によって、相関関係を示すネットワークの疎密を変化させることができる。言い換えると、パラメータ選択部103が特徴量を選択する基準値を変化させることにより、相関の算出に用いる特徴量を変化させることができ、パラメータ相関算出部104が算出するネットワークの疎密を変化させることができる。
[重み付け方法、特徴量の選択基準による場合]
エッジ重み付け部105は、パラメータ選択部103が特徴量の選択基準を変更することにより、パラメータ相関算出部104から算出される相関関係が変化することを利用して、エッジの重みづけを行う事が可能である。基準値に0.25及び0.5をとる場合について説明する。基準値を0.25とした場合のネットワークを図14(A)、基準値を0.5とした場合のネットワークを図14(B)であったとする。この場合、エッジ重み付け部105は、図14(A)のエッジには、0.25を乗算し、図14(B)のエッジには、0.5を乗算し、それぞれエッジ毎に加算した物を重みづけネットワークとする。
以上説明したように、解析装置10は、パラメータ選択部103と、パラメータ相関算出部104とを備える。パラメータ選択部103は、相関の算出に用いる特徴量を、基準値に基づいて選択する。パラメータ相関算出部104は、パラメータ選択部103が選択した特徴量に基づいて、特徴量同士の相関を算出する。これにより、解析装置10は、算出する相関関係の疎密を調整することができる。また、解析装置10は、時間変化が大きな特徴量同士の相関を算出することができるため、刺激が細胞に与える影響が大きなもの、のみの相関を算出することができる。
なお、上述の実施形態では、刺激を受けた細胞を用いて相関を算出したが、これに限られない。刺激を受けない細胞に対して、相関を算出しても構わない。なお、上述の実施形態では、画像取得部101が供給する細胞画像を用い、特徴量を算出したが、用いる細胞画像はこれに限られない。すでに取得され、保存された細胞画像を用い、特徴量を算出しても構わない。また、例えば、解析装置と直接接続されていない、画像取得部101で取得された細胞画像を用い、特徴量を算出しても構わない。この場合に、外部より細胞画像が供給されれば、解析装置10で細胞画像から相関を取得することが可能である。
なお、本発明の実施形態における解析装置10の各処理を実行するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、当該記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、上述した種々の処理を行ってもよい。
なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
1…顕微鏡観察システム、10…解析装置、20…顕微鏡装置、30…表示部、101…細胞画像取得部、102…特徴量算出部、103…パラメータ選択部、104…パラメータ相関算出部、105…エッジ重み付け部、106…相関算出部、200…記憶部、300…結果出力部

Claims (11)

  1. 細胞内の特徴量同士の相関を解析する解析装置であって、
    前記細胞が撮像された細胞画像から、前記細胞を構成する構成要素の特徴量を算出する特徴量算出部と、
    前記特徴量同士の相関の算出に用いるパラメータを選択するパラメータ選択部と、
    前記パラメータ選択部により選択される第1パラメータを用い第1相関と、前記パラメータ選択部により選択される第2パラメータを用い第2相関とを求める、パラメータ相関算出部と、
    前記パラメータ相関算出部により算出される、前記第1、第2相関に基づいて、第3相関を算出する、相関算出部と、を備える、解析装置。
  2. さらに、前記細胞が撮像された細胞画像を複数取得する細胞画像取得部を備える、請求項1に記載の解析装置。
  3. 前記細胞は刺激を受けた細胞を含む、請求項1又は2に記載の解析装置。
  4. 前記パラメータ選択部による選択されるパラメータを変更することにより、前記特徴量算出部により算出される特徴量のうち、前記パラメータ相関算出部で相関を求めるために用いる特徴量を選択する選択度合を変更する、請求項1から3のいずれか一項に記載の解析装置。
  5. 前記パラメータは、正則化パラメータである、請求項1から4のいずれか一項に記載の解析装置。
  6. 前記正則化パラメータは、グラフィカルラッソに用いられる、請求項5に記載の解析装置。
  7. さらに、前記第1、第2相関および、前記第1、第2パラメータに基づいて、第3相関を算出する、相関重み付部を備える、請求項1から6のいずれか一項に記載の解析装置。
  8. 前記第1相関と前記第2相関の差に基づいて、前記パラメータ選択部は第3パラメータを選択する、請求項1から7のいずれか一項に記載の解析装置。
  9. 前記細胞は刺激を受けた細胞を含み、
    前記パラメータは、前記特徴量算出部により算出される特徴量の、前記刺激に対する変化の大きさである、請求項1又は2に記載の解析装置。
  10. 細胞内の特徴量同士の相関を解析する解析装置のコンピュータに、
    前記細胞が撮像された細胞画像から、前記細胞を構成する構成要素の特徴量を算出する特徴量算出ステップと、
    前記特徴量同士の相関の算出に用いるパラメータを選択するパラメータ選択ステップと、
    前記パラメータ選択ステップにより選択される第1パラメータを用い第1相関と、前記パラメータ選択ステップにより選択される第2パラメータを用い第2相関とを求める、パラメータ相関算出ステップと、
    前記パラメータ相関算出ステップにより算出される、前記第1、第2相関に基づいて、第3相関を算出する、相関算出ステップと、
    を実行させるための、解析プログラム。
  11. 細胞内の特徴量同士の相関を解析する解析方法であって、
    前記細胞が撮像された細胞画像から、前記細胞を構成する構成要素の特徴量を算出する特徴量算出工程と、
    前記特徴量同士の相関の算出に用いるパラメータを選択するパラメータ選択工程と、
    前記パラメータ選択工程により選択される第1パラメータを用い第1相関と、前記パラメータ選択工程により選択される第2パラメータを用い第2相関とを求める、パラメータ相関算出工程と、
    前記パラメータ相関算出工程により算出される、前記第1、第2相関に基づいて、第3相関を算出する、相関算出工程と、
    を有する、解析方法。
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