JPWO2017212552A1 - データ処理装置、データ処理方法及びデータ処理プログラム - Google Patents
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Abstract
Description
このような課題に対して、生産上の問題が発生した際に、収集した設備のデータや過去の実績を利用することで、問題の対処法を作業員に提示し、作業員の知識、経験に基づく判断や検索操作に頼ることなく問題への対処を可能とするシステムが開示されている(例えば、特許文献1〜3)。
(1)対処法
(2)データの変化
上記「対処法」とは、発生した問題への対処法である。問題とは、例えば、生産ラインの停止等の生産上の問題である。「データの変化」とは、問題に関連する、収集データにおける変化である。収集データとは、工場で収集されたデータである。
また、問題の発生要因(以下、単に「要因」という)が判明している場合には、上記の「対処法」及び「データの変化」に、「要因」を対応付けて管理することが望ましい。なお、「要因」は解明できない場合もあるので、「要因」の情報は必須ではない。
しかし、上記の組み合わせ情報をキーイン手段を用いて手入力しようとすると非常に手間がかかる。このため、作業員が工場の操業をしながら上記の組み合わせ情報を作成することは現実的ではない。一方で、作業員でないと組み合わせ情報を作成することは困難であるという問題がある。
また、生産ラインを停止させる要因とその対処法は工場や設備によって異なるため、一般化が難しく、工場や設備ごとに作成する必要がある。つまり、上記の組み合わせ情報を予め用意しておくことも困難である。
工場において生産上の問題が発生した場合に、前記問題への対処法を指定するようユーザに依頼する指定依頼部と、
前記指定依頼部の依頼に応じて前記ユーザにより指定された対処法を、前記問題に関連する、前記工場で収集された収集データにおける変化と対応付けてデータベースに登録するデータベース登録部とを有する。
***概要***
本実施の形態では、工場における生産上の問題として、生産性が閾値未満に低下したことを想定する。そして、本実施の形態では、生産性が閾値未満に低下した場合に、データ処理装置が、生産性の低下への対処法を指定するようユーザ(例えば、工場での作業員)に依頼し、ユーザにより指定された対処法を、生産性の低下に関連する、工場で収集された収集データにおける変化と対応付けてデータベースに登録する。
本実施の形態では、符号111に示すように、データ処理装置が、工場での生産性に関する指標を生成する。そして、データ処理装置が生産性に関する指標を解析して、生産性の低下に関連する収集データにおける変化を抽出する。そして、データ処理装置は、収集データにおける変化をユーザに提示して、生産性の低下への対処法を指定するようユーザに依頼する。
具体的には、符号112に示すように、問題発生時刻、発生箇所、内容及び影響時間をユーザに提示して、生産性の低下への対処法の指定を依頼する。「問題発生時刻」は、生産性が閾値未満に低下した時刻である。図1の例では、2016年2月15日9時15分30秒に生産性が閾値未満に低下したことを示す。また、「発生箇所」及び「内容」は、生産性の低下に関連する収集データの変化を示す。図1の例では、工場内の「設備A」で収集された収集データにおいて、生産性が低下した際に「エラーαの発生回数が増加」している。
また、「影響時間」とは、生産性が閾値未満となってから閾値を超えるまでに要した時間である。
そして、データ処理装置は、生産性が閾値未満に低下した際に観測された収集データの変化(「設備A」、「エラーαの発生回数が増加」)と、ユーザにより指定された対処法(「パーツbの調整作業を実施する」)とを対応付けてデータベースに登録する。
この結果、図7に例示するように、データベースにおいて、データの変化である「設備Aのエラーαの発生回数が増加」と対処法である「パーツbの調整作業を実施する」とが対応付けられる。図7に示すように、ユーザにおいて問題の発生要因が分かっている場合は、ユーザが指定した要因もデータの変化と対処法に対応付けられる。図7については後述する。
図1では、符号114に示すように、設備Aにおいて、「パーツbの調整」と、「設備Aの再起動」が行われている。データ処理装置は、符号114に示す操作時刻と内容を、収集データの変化(「設備A」、「エラーαの発生回数が増加」)と、ユーザにより指定された対処法(「パーツbの調整作業を実施する」)とに対応付けてデータベースに登録してもよい。
図2は、本実施の形態に係るデータ処理装置100を含むシステム構成例を示す。
また、データ処理装置100は、対応する要因と対処法がデータベースに登録されていない場合に、図1に示したように、生産性の低下の要因と対処法の指定をユーザに依頼する。そして、ユーザが指定した要因と対処法を収集データの変化と対応付けてデータベースに登録する。
データ処理装置100が行う動作は、データ処理方法に相当する。
収集データサーバ装置200は、ネットワーク402を介してデータ処理装置100と接続される。
先ず、図3を参照して、データ処理装置100のハードウェア構成例を説明する。
プロセッサ11は、プログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)等である。プロセッサ11は、図4に示す通信処理部101、生産性管理部103、要因分析部105、表示処理部107、要因情報追加部108及び入力処理部109の機能を実現するプログラムを実行する。これらプログラムは、ストレージ13で記憶されている。そして、これらプログラムはメモリ12にロードされて、プロセッサ11により順次実行される。
表示処理部107及び要因情報追加部108を実現するプログラムは、データ処理プログラムに相当する。
図3では、プロセッサ11がプログラムを実行している状態を模式的に示している。
また、ストレージ13は、図4に示す収集データベース102、生産性データベース104、要因情報データベース106、マニュアルデータベース110を実現する。
メモリ12は、例えばRAM(Random Access Memory)等である。
ストレージ13は、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)等である。
通信装置14は、例えば通信ボード等である。
入力装置15は、例えばマウス、キーボード等である。
表示装置16は、例えばディスプレイ等である。
なお、図4の矢印の実線は呼び出し関係を表し、破線の矢印は処理モジュールとデータベースとの間のデータの流れを表している。
なお、通信処理部101は、可能な限りリアルタイムで収集データサーバ装置200から収集データを受信し、受信した収集データを収集データベース102に格納する。
生産性管理部103は、例えば、生産性に関する指標として、時間あたりの生産量をセンサによる製品の通過データから算出する。
もしくは、要因分析部105は、要因情報追加部108に対して、要因、対処法、収集データの変化のセットの追加を指示する。
・収集データの変化(例:設備Aのエラーαの発生回数が増加、設備B付近の湿度低下など)
・生産性の低下の要因
・生産性の低下への対処法
より具体的には、表示処理部107は、要因分析部105により取得された要因と対処法が示される表示情報を表示装置16に出力する。
また、表示処理部107は、ユーザに生産性の低下の要因と対処法の指定を依頼する表示情報を表示装置16に出力する。更に、表示処理部107は、要因情報追加部108により抽出された、電子化されたマニュアルの項目が示される表示情報を表示装置16に出力する。
また、要因情報追加部108は、ユーザにより指定された要因及び対処法と、生産性が低下した際に観測された収集データの変化とを対応付けて要因情報データベース106に登録する。
なお、要因情報追加部108は指定依頼部及びデータベース登録部に相当する。また、要因情報追加部108により行われる動作は、指定依頼処理及びデータベース登録処理に相当する。
次に、本実施の形態に係るデータ処理装置100の動作を説明する。
以下では、先ず、生産性が閾値未満に低下した際にデータ処理装置100が要因と対処法をユーザに提示する動作を説明する。次に、データ処理装置100がユーザに要因と対処法の指定を依頼し、ユーザにより指定された要因と対処法を要因情報データベース106に登録する動作を説明する。
通信処理部101は、例えば、以下の収集データを受信する。なお、通信処理部101は、可能な限りリアルタイムで収集データサーバ装置200から収集データを受信し、受信した収集データを収集データベース102に格納する。
・設備の稼働データ(エラー情報、工程待ち時間など)
・センサによる製品の通過データ(生産ライン上の特定地点における各製品の通過時刻を含む)
・設備の操作履歴
・電力データ
生産性管理部103は、生産性に関する指標として、例えば、センサによる製品の通過データを利用し、時間あたりの生産数(1分、10分、1時間などの一定時間内の生産数)を算出する。
生産性データベース104では、生産性に関する指標が、図6に例示するように、時系列で管理される。
より具体的には、要因分析部105は、特許文献3(特開2015−152933)の段落0047と段落0048のように、生産性に関する指標への寄与度を評価して、生産性の低下に関連する収集データの変化を検出することが考えられる。
要因分析部105が要因情報データベース106から要因と対処法を取得できなければ、データ処理装置100は処理を終了する。もしくは、要因分析部105が、検出した収集データの変化の表示のみを表示処理部107に指示してもよい。
図7は、要因分析部105の動作例を示す。図7では、ステップS103で収集データの変化として「設備Aのエラーαの発生回数が増加」が得られたとする。要因分析部105は、「設備Aのエラーαの発生回数が増加」をキーにして要因情報データベース106を検索し、「設備Aのエラーαの発生回数が増加」に対応付けられている要因と対処法を取得する。図7の例では、要因分析部105は、要因として「設備Aのパーツbが劣化することによるエラーが多発」を取得し、対処法として「パーツbの調整作業を実施する」を取得する。
例えば、表示処理部107は、図8に例示する表示情報をユーザに提示する。
この際、要因情報追加部108は、マニュアルデータベース110の電子化されたマニュアルを表示処理部107を介してユーザに提示してもよい。例えば、要因情報追加部108は、電子化されたマニュアルや電子手順書の章、節、項、表等の各項目をユーザが選択できるように編集する。具体的には、要因情報追加部108は、電子化されたマニュアルや電子手順書の章、節、項、表等の項目から、ステップS103で検出された収集データの変化に関係する要因と対処法を抽出する。そして、要因情報追加部108は、表示処理部107を介して、抽出した要因と対処法のリストをユーザに提示する。
なお、図5のステップS103において収集データにおける変化が複数検出されている場合は、ステップS113において、どの変化が正しいかをユーザに指定させてもよい。このようにすることで、要因検出の精度を上げることができる。しかしながら、ユーザの手間が増えるため、この作業は必須ではない。
また、更なる入力手段として、生産設備自体は、生産設備のユーザ・インタフェースを通して、トラブルの状況から、トラブル解決のための複数の対処の選択肢を表示する機能を備える。ユーザは、その機能によるガイダンスに従い、対処の内容を入力する。この作業内容の入力内容について、データ処理装置100の要因情報追加部108は、ステップS112とステップS113の手順として同期させることも可能である。すなわち、トラブルの対処作業と並行して上記選択作業を行うことができる。
前述したように、電子化されたマニュアル又は電子手順書から抽出された要因と対処法のリストが提示された場合は、ユーザは例えばクリック動作によりリストから要因又は対処法を指定する。このように、電子化されたマニュアル等を利用することで、ユーザが要因又は対処法を手入力する手間を省くことができる。
なお、要因が不明な場合は、ユーザは要因を指定しなくてもよい。
なお、ステップS113においてユーザがクリック動作によりリストから要因又は対処法を指定した場合は、要因情報追加部108は、ユーザが指定した要因又は対処法へのリンクを生成し、生成したリンクと図5のステップS103で検出された収集データにおける変化とが記述されたレコードを要因情報データベース106に追加する。
また、要因情報追加部108は、図1で例示したように、収集データベース102から設備への対処法の実施履歴(操作履歴)を取得してもよい。そして、要因情報追加部108は、要因と対処法と収集データにおける変化とが記述されるレコードに操作履歴を追加してもよい。なお、この操作履歴に関しても、要因情報追加部108は、正しい操作履歴であるかどうかをユーザに確認させてもよい。このようにすることで、対処法の精度を上げることができる。しかしながら、ユーザの手間が増えるため、この作業は必須ではない。
ステップS101〜S105は、図5に示したものと同じである。
また、ステップS111〜S114は、図9に示したものと同じである。
ステップS115では、要因分析部105は、動作モードを選択する。具体的には、要因分析部105は、ステップS103で検出された収集データの変化が要因情報データベース106に登録されているか否かを判定する。収集データの変化が要因情報データベース106に登録されている場合は、生徒モードとして、図5のステップS104以降の処理を選択する。一方、収集データの変化が要因情報データベース106に登録されていない場合は、要因分析部105は、教師モードとして、図9のステップS111以降の処理を選択する。
・設備の操作が実施された場合(例:設備の停止操作が実施された)
・設備がイベントを発行した場合(例:設備が部品切れによって停止するイベントを発行した)
・電力データから設備の停止を検知した場合(例:設備の消費電力(電流)値が閾値を下回った)
本実施の形態では、生産上の問題が発生した場合に、当該問題への対処法を指定するようユーザに依頼する。そして、ユーザにより指定された対処法を、問題に関連する収集データの変化と対応付けてデータベースに登録する。このため、本発明によれば、工場ごとに、発生した問題に関連する収集データの変化と、問題への対処法とを効率的に蓄積できる。
最後に、データ処理装置100のハードウェア構成の補足説明を行う。
ストレージ13には、通信処理部101、生産性管理部103、要因分析部105、示処理部107、要因情報追加部108及び入力処理部109(以下、これらをまとめて「部」という)の機能を実現するプログラムの他に、OS(Operating System)も記憶されている。
そして、OSの少なくとも一部がプロセッサ11により実行される。
プロセッサ11はOSの少なくとも一部を実行しながら、「部」の機能を実現するプログラムを実行する。
図3では、1つのプロセッサが図示されているが、データ処理装置100が複数のプロセッサを備えていてもよい。
また、「部」の処理の結果を示す情報やデータや信号値や変数値が、メモリ12、ストレージ13又はプロセッサ11内のレジスタ又はキャッシュメモリに記憶される。
また、「部」の機能を実現するプログラムは、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ブルーレイ(登録商標)ディスク、DVD等の可搬記憶媒体に記憶されてもよい。
また、データ処理装置100は、ロジックIC(Integrated Circuit)、GA(Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field−Programmable Gate Array)といった電子回路により実現されてもよい。
この場合は、「部」は、それぞれ電子回路の一部として実現される。
なお、プロセッサ及び上記の電子回路を総称してプロセッシングサーキットリーともいう。
Claims (8)
- 工場において生産上の問題が発生した場合に、前記問題への対処法を指定するようユーザに依頼する指定依頼部と、
前記指定依頼部の依頼に応じて前記ユーザにより指定された対処法を、前記問題に関連する、前記工場で収集された収集データにおける変化と対応付けてデータベースに登録するデータベース登録部とを有するデータ処理装置。 - 前記指定依頼部は、
前記問題の要因を指定するよう前記ユーザに依頼し、
前記データベース登録部は、
前記指定依頼部の依頼に応じて前記ユーザにより指定された要因を、前記ユーザにより指定された前記対処法と、前記収集データにおける変化とに対応付けて前記データベースに登録する請求項1に記載のデータ処理装置。 - 前記指定依頼部は、
前記ユーザに前記対処法を指定するよう依頼する際に、前記ユーザに前記収集データにおける変化を提示する請求項1に記載のデータ処理装置。 - 前記指定依頼部は、
前記ユーザが前記対処法を指定する際に電子化されたマニュアルを利用できるようにする請求項1に記載のデータ処理装置。 - 前記データベース登録部は、
前記対処法の実施履歴を、前記対処法と、前記収集データにおける変化とに対応付けて前記データベースに登録する請求項1に記載のデータ処理装置。 - 前記指定依頼部は、
前記工場での生産性が閾値未満に低下した場合に、前記生産性の低下への対処法を指定するようユーザに依頼する請求項1に記載のデータ処理装置。 - コンピュータが、工場において生産上の問題が発生した場合に、前記問題への対処法を指定するようユーザに依頼し、
前記コンピュータが、依頼に応じて前記ユーザにより指定された対処法を、前記問題に関連する、前記工場で収集された収集データにおける変化と対応付けてデータベースに登録するデータ処理方法。 - 工場において生産上の問題が発生した場合に、前記問題への対処法を指定するようユーザに依頼する指定依頼処理と、
前記指定依頼処理の依頼に応じて前記ユーザにより指定された対処法を、前記問題に関連する、前記工場で収集された収集データにおける変化と対応付けてデータベースに登録するデータベース登録処理とをコンピュータに実行させるデータ処理プログラム。
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