JPWO2017073794A1 - 多能性幹細胞から3次元の心筋組織を製造する方法 - Google Patents
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Abstract
(a)多能性幹細胞から心筋細胞を製造する工程、
(b)多能性幹細胞から内皮細胞を製造する工程、
(c)多能性幹細胞から壁細胞を製造する工程、
(d)前記工程(c)で製造した壁細胞を30%未満の割合にて、前記工程(a)で製造した心筋細胞および前記工程(b)で製造した内皮細胞と混合する工程、および
(e)前記工程(d)で得られた細胞混合物を細胞外マトリックスの存在下で培養して、3次元構造体を形成させる工程。
Description
[1]以下の工程を含むことを特徴とする、心筋組織を製造する方法;
(a)多能性幹細胞から心筋細胞を製造する工程、
(b)多能性幹細胞から内皮細胞を製造する工程、
(c)多能性幹細胞から壁細胞を製造する工程、
(d)前記工程(c)で製造した壁細胞を30%未満の割合にて、前記工程(a)で製造した心筋細胞および前記工程(b)で製造した内皮細胞と混合する工程、および
(e)前記工程(d)で得られた細胞混合物を細胞外マトリックスの存在下で培養して、3次元構造体を形成させる工程。
[2]前記工程(d)で前記工程(c)で製造した壁細胞を5%以上、25%以下の割合で混合する、[1]に記載の方法。
[3]前記工程(d)で前記工程(c)で製造した壁細胞を15%の割合で混合する、[1]または[2]に記載の方法。
[4]前記工程(a)および(b)が、同一の多能性幹細胞を用いて同時に行われ、多能性幹細胞から心筋細胞および内皮細胞が製造される、[1]から[3]のいずれか1項に記載の方法。
[5]前記工程(a)および(b)が、以下の工程を含む、[4]に記載の方法;
(i)多能性幹細胞をアクチビンAおよびWnt3aの存在下で培養する工程、
(ii)前記工程(i)で得られた細胞をBMP(Bone Morphogenetic Protein)およびbFGFの存在下で培養する工程、および
(iii)前記工程(ii)で得られた細胞をVEGF(Vascular Endothelial Growth Factor)の存在下で培養する工程。
[6]前記工程(c)が、以下の工程を含む、[1]から[5]のいずれか1項に記載の方法;
(i)多能性幹細胞をアクチビンAおよびWnt3aの存在下で培養する工程、
(ii)前記工程(i)で得られた細胞をBMPおよびbFGFの存在下で培養する工程、および
(iii)前記工程(ii)で得られた細胞をVEGFの非存在下で培養する工程。
[7]前記BMPが、BMP4である、[5]または[6]に記載の方法。
[8]前記細胞外マトリックスが、I型コラーゲンを含む細胞外マトリックスである、[1]から[7]のいずれか1項に記載の方法。
[9]前記工程(e)における3次元構造体が円柱状構造体である、[1]から[8]のいずれか1項に記載の方法。
[10]前記多能性幹細胞が、ヒトiPS細胞である、[1]から[9]のいずれか1項に記載の方法。
[11][1]〜[10]に記載の方法で得られた心筋組織を含む、心疾患治療剤。
[12][1]〜[10]に記載の方法で得られた心筋組織を心臓の梗塞部位、損傷部位、または障害部位へ適用する、心疾患治療方法。
本発明は、以下の工程を含むことを特徴とする、心筋組織を製造する方法を提供する;
(a)多能性幹細胞から心筋細胞を製造する工程、
(b)多能性幹細胞から内皮細胞を製造する工程、
(c)多能性幹細胞から壁細胞を製造する工程、
(d)前記工程(c)で製造した壁細胞を30%未満の割合にて、前記工程(a)で製造した心筋細胞および前記工程(b)で製造した内皮細胞と混合する工程、および
(e)前記工程(d)で得られた細胞混合物を細胞外マトリックスの存在下で培養して、3次元構造体を形成させる工程。
<多能性幹細胞>
多能性幹細胞は、特に限定されることはないが、例えば、下記のものが挙げられる。
胚性幹細胞(ES細胞)は、ヒトやマウスなどの哺乳動物の初期胚(例えば胚盤胞)の内部細胞塊から樹立された、多能性と自己複製による増殖能を有する幹細胞である。
***幹細胞は、精巣由来の多能性幹細胞であり、***形成のための起源となる細胞である。この細胞は、ES細胞と同様に、種々の系列の細胞に分化誘導可能であり、例えばマウス胚盤胞に移植するとキメラマウスを作出できるなどの性質をもつ(M. Kanatsu-Shinohara et al. (2003) Biol. Reprod., 69:612-616; K. Shinohara et al. (2004), Cell, 119:1001-1012)。神経膠細胞系由来神経栄養因子(glial cell line-derived neurotrophic factor (GDNF))を含む培養液で自己複製可能であるし、またES細胞と同様の培養条件下で継代を繰り返すことによって、***幹細胞を得ることができる(竹林正則ら(2008),実験医学,26巻,5号(増刊),41〜46頁,羊土社(東京、日本))。
胚性生殖細胞は、胎生期の始原生殖細胞から樹立される、ES細胞と同様な多能性をもつ細胞であり、LIF、bFGF、幹細胞因子(stem cell factor)などの物質の存在下で始原生殖細胞を培養することによって樹立しうる(Y. Matsui et al. (1992), Cell, 70:841-847; J.L. Resnick et al. (1992), Nature, 359:550-551)。
人工多能性幹(iPS)細胞は、特定の初期化因子を、DNA、RNA又はタンパク質の形態で体細胞に導入することによって作製することができる、ES細胞とほぼ同等の特性、例えば分化多能性と自己複製による増殖能、を有する体細胞由来の人工の幹細胞である(K. Takahashi and S. Yamanaka (2006) Cell, 126:663-676; K. Takahashi et al. (2007), Cell, 131:861-872; J. Yu et al. (2007), Science, 318:1917-1920; Nakagawa, M.ら,Nat. Biotechnol. 26:101-106 (2008);国際公開WO 2007/069666)。初期化因子は、ES細胞に特異的に発現している遺伝子、その遺伝子産物もしくはnon-coding RNAまたはES細胞の未分化維持に重要な役割を果たす遺伝子、その遺伝子産物もしくはnon-coding RNA、あるいは低分子化合物によって構成されてもよい。初期化因子に含まれる遺伝子として、例えば、Oct3/4、Sox2、Sox1、Sox3、Sox15、Sox17、Klf4、Klf2、c-Myc、N-Myc、L-Myc、Nanog、Lin28、Fbx15、ERas、ECAT15-2、Tcl1、beta-catenin、Lin28b、Sall1、Sall4、Esrrb、Nr5a2、Tbx3またはGlis1等が例示され、これらの初期化因子は、単独で用いても良く、組み合わせて用いても良い。初期化因子の組み合わせとしては、WO2007/069666、WO2008/118820、WO2009/007852、WO2009/032194、WO2009/058413、WO2009/057831、WO2009/075119、WO2009/079007、WO2009/091659、WO2009/101084、WO2009/101407、WO2009/102983、WO2009/114949、WO2009/117439、WO2009/126250、WO2009/126251、WO2009/126655、WO2009/157593、WO2010/009015、WO2010/033906、WO2010/033920、WO2010/042800、WO2010/050626、WO 2010/056831、WO2010/068955、WO2010/098419、WO2010/102267、WO 2010/111409、WO 2010/111422、WO2010/115050、WO2010/124290、WO2010/147395、WO2010/147612、Huangfu D, et al. (2008), Nat. Biotechnol., 26: 795-797、Shi Y, et al. (2008), Cell Stem Cell, 2: 525-528、Eminli S, et al. (2008), Stem Cells. 26:2467-2474、Huangfu D, et al. (2008), Nat Biotechnol. 26:1269-1275、Shi Y, et al. (2008), Cell Stem Cell, 3, 568-574、Zhao Y, et al. (2008), Cell Stem Cell, 3:475-479、Marson A, (2008), Cell Stem Cell, 3, 132-135、Feng B, et al. (2009), Nat Cell Biol. 11:197-203、R.L. Judson et al., (2009), Nat. Biotech., 27:459-461、Lyssiotis CA, et al. (2009), Proc Natl Acad Sci U S A. 106:8912-8917、Kim JB, et al. (2009), Nature. 461:649-643、Ichida JK, et al. (2009), Cell Stem Cell. 5:491-503、Heng JC, et al. (2010), Cell Stem Cell. 6:167-74、Han J, et al. (2010), Nature. 463:1096-100、Mali P, et al. (2010), Stem Cells. 28:713-720、Maekawa M, et al. (2011), Nature. 474:225-9.に記載の組み合わせが例示される。
核移植により得られたクローン胚由来のES細胞(nt ES細胞)は、核移植技術によって作製されたクローン胚由来のES細胞であり、受精卵由来のES細胞とほぼ同じ特性を有している(T. Wakayama et al. (2001), Science, 292:740-743; S. Wakayama et al. (2005), Biol. Reprod., 72:932-936; J. Byrne et al. (2007), Nature, 450:497-502)。すなわち、未受精卵の核を体細胞の核と置換することによって得られたクローン胚由来の胚盤胞の内部細胞塊から樹立されたES細胞がnt ES(nuclear transfer ES)細胞である。nt ES細胞の作製のためには、核移植技術(J.B. Cibelli et al. (1998), Nature Biotechnol., 16:642-646)とES細胞作製技術との組み合わせが利用される(若山清香ら(2008),実験医学,26巻,5号(増刊), 47〜52頁)。核移植においては、哺乳動物の除核した未受精卵に、体細胞の核を注入し、数時間培養することで初期化することができる。
Multilineage-differentiating Stress Enduring cells (Muse細胞)は、WO2011/007900に記載された方法にて製造された多能性幹細胞であり、詳細には、線維芽細胞または骨髄間質細胞を長時間トリプシン処理、好ましくは8時間または16時間トリプシン処理した後、浮遊培養することで得られる多能性を有した細胞であり、SSEA-3およびCD105が陽性である。
本発明において心筋細胞とは、少なくとも心筋トロポニン(cTnT)またはαMHCを発現している細胞を意味する。cTnTは、ヒトの場合NCBIのaccession番号NM_000364が例示され、マウスの場合、NM_001130174が例示される。αMHCは、ヒトの場合NCBIのaccession番号NM_002471が例示され、マウスの場合、NM_001164171が例示される。
本発明において、(1)フィーダー細胞の非存在下で多能性幹細胞から心筋細胞を誘導する方法として、(i)人工多能性幹細胞を、Activin Aを含む培地で培養する工程、および(ii)工程(i)の後、さらに、BMP4とbFGFとを含む培地で培養する工程が例示される。
(i) Activin Aを含む培地で培養する工程
本工程では、多能性幹細胞を任意の方法で分離し、浮遊培養により培養してもよく、コーティング処理された培養皿を用いて接着培養してもよい。好ましくは、接着培養である。ここで、分離の方法としては、力学的、プロテアーゼ活性とコラゲナーゼ活性を有する分離溶液(例えば、Accutase(TM)およびAccumax(TM)が挙げられる)またはコラゲナーゼ活性のみを有する分離液を用いてもよい。好ましくは、コラゲナーゼ活性のみを有する分離液を用いて解離し、力学的に細かく分離する方法である。ここで、用いる多能性幹細胞は、使用したディッシュに対して約80%コンフルエントになるまで培養されたコロニーを用いることが好ましい。
本工程(ii)では、前工程が浮遊培養で行われた場合、得られた細胞集団をそのままコーティング処理された培養皿にて、任意の培地中で培養してもよい。コーティング剤としては、例えば、マトリゲル(BD)、コラーゲン、ゼラチン、ラミニン、ヘパラン硫酸プロテオグリカン、またはエンタクチン、およびこれらの組み合わせが挙げられる。好ましくは、マトリゲルである。または、前工程が接着培養で行われた場合、培地の交換により培養を続けてもよい。
基礎培地としては、上述した工程(i)と同じものを用いることができる。
本発明において、2)フィーダー細胞の存在下で多能性幹細胞から心筋細胞を誘導する方法として、OP9細胞(Nishikawa, S.I. et al, Development 125, 1747-1757 (1998))またはEND-2細胞(Mummery C, et al, Circulation. 107:2733-40 (2003))と多能性幹細胞または多能性幹細胞由来のFlk1陽性細胞と共培養する方法が例示される。
本発明において内皮細胞とは、PE-CAM、VE-cadherinおよびフォン-ウィルブラント因子(vWF)のいずれか一つを発現している細胞を意味する。PE-CAMは、ヒトの場合NCBIのaccession番号NM_000442が例示され、マウスの場合、NM_001032378が例示される。VE-cadherinは、ヒトの場合NCBIのaccession番号NM_001795が例示され、マウスの場合、NM_009868が例示される。vWFは、ヒトの場合NCBIのaccession番号NM_000552が例示され、マウスの場合、NM_011708が例示される。
本発明において壁細胞とは、Smooth muscle actin(SMA)および/またはPDGFRBを発現している細胞を意味する。SMAは、ヒトの場合NCBIのaccession番号NM_001141945が例示され、マウスの場合、NM_007392が例示される。PDGFRBは、ヒトの場合NCBIのaccession番号NM_002609が例示され、マウスの場合、NM_001146268が例示される。
本工程では、多能性幹細胞を任意の方法で分離し、浮遊培養により培養してもよく、コーティング処理された培養皿を用いて接着培養してもよい。好ましくは、接着培養である。ここで、分離の方法としては、力学的、プロテアーゼ活性とコラゲナーゼ活性を有する分離溶液(例えば、Accutase(TM)およびAccumax(TM)が挙げられる)またはコラゲナーゼ活性のみを有する分離液を用いてもよい。好ましくは、コラゲナーゼ活性のみを有する分離液を用いて解離し、力学的に細かく分離する方法である。ここで、用いる多能性幹細胞は、使用したディッシュに対して80%コンフルエントになるまで培養されたコロニーを用いることが好ましい。
本工程(II)では、前工程が浮遊培養で行われた場合、得られた細胞集団をそのままコーティング処理された培養皿にて、任意の培地中で培養してもよい。コーティング剤としては、例えば、マトリゲル(BD)、コラーゲン、ゼラチン、ラミニン、ヘパラン硫酸プロテオグリカン、またはエンタクチン、およびこれらの組み合わせが挙げられる。好ましくは、マトリゲルである。または、前工程が接着培養で行われた場合、培地の交換により培養を続けてもよい。
基礎培地としては、上述した工程(I)と同じものを用いることができる。
前記工程(II)で得られた細胞を、VEGFを含まない動物細胞の培養に用いられる培地を基礎培地で培養する。VEGFを含まない培地は、VEGFを実質的に含まない培地であればよく、例えば、VEGF濃度が1ng/mL未満、好ましくは0.1ng/mL未満、より好ましくは0の培地である。
本発明において、心筋組織とは、心筋細胞、内皮細胞および壁細胞を含んで成る3次元構造物を意味し、当該3次元構造物は、収縮と拡張を繰り返す構造物である。
本発明は、上述した心筋組織を含む心疾患治療剤を提供する。本発明が適用される心疾患は、心筋細胞等が欠損した病態であれば特に限定されないが、例えば、心不全、虚血性心疾患、心筋梗塞、心筋症、心筋炎、肥大型心筋症、拡張相肥大型心筋症、拡張型心筋症などが挙げられる。
ヒトiPS細胞(株名および樹立に関する文献)は、京都大学iPS細胞研究所より入手して用いた。
コンフルエントになったヒトiPS細胞をVersene (Life technologies)での3-5分37℃でのincubationにて剥離した。Verseneを吸引したのちMEF-CMにてピペッティングし、single cellにて回収したのち、遠心して細胞数をカウントした。ヒトiPS細胞は、10cm dish一枚につき約3×106細胞程度回収できた。1×105細胞/cm2程度にてマトリゲルコートにまき直した。6well plateを使用した場合、1wellあたり1×106細胞を播種した。上述したMEF-CMに4ng/mLのrhbFGF添加した培地を使用した。
コンフルエントになったヒトiPS細胞をVersene (Life technologies)での3-5分37℃でのincubationにて剥離した。Verseneを吸引したのちMEF-CMにてピペッティングし、single cellにて回収したのち、遠心して細胞数をカウントした。ヒトiPS細胞は、10cm dish一枚につき約3×106細胞程度回収できた。1×105細胞/cm2程度にてマトリゲルコートにまき直した。6well plateを使用した場合、1wellあたり1×106細胞を播種した。上述したMEF-CMに4ng/mLのrhbFGF添加した培地を使用した。
上述の方法で得られた心筋細胞・血管内皮細胞(以下、CM+ECという)および血管壁細胞(以下、MCという)を、精製せずにMCを含む細胞群を15%およびCM+ECを含む細胞群を85%の割合で混合し(MCを4.5×105細胞およびCM+ECを2.55×106細胞で混合)、計3×106の混合細胞を培地(high glucose-modified Dulbecco's essential medium(Life technologies), 20% FBS(Life technologies))に懸濁した(細胞懸濁液という)。
上述の方法で得られたECTをオーロラサイエンティフィック社(Aurora, Canada)の組織張力計測システムを用いて、組織張力を測定した。詳細には、室温(25°C)および酸素化されたTyrode solution [(in mM) 119.8 NaCl, 5.4 KCl, 2.5 CaCl2, 1.05 MgCl2, 22.6 NaHCO3, 0.42 NaH2PO4, 0.05 Na2EDTA, 0.28 ascorbic acid, 5.0 glucose, 30 2,3-butanedione monoxime (BDM)] にECTを保存し、一端を10-0 nylon を用いてforce transducer (model 403A, Aurora Scientific)に固定した。もう一端をmicromanipulator に接続されたhigh-speed length controller (model 322C, Aurora Scientific)に固定した。ECTの固定されているPerfusion chamber をBDM-free warmed Tyrode solution (37°C)で満たし、20分 field-stimulation (2 Hz / 5V)を行い、各電圧・周波数で張力測定した。
C+E+MのECTにおいて、構造的に最も成熟したサルコメア構造が認められた。このことは上述の組織張力検査における優れた特性を説明するひとつの要因と思われる(図7)。
MCを含むECTにおいて、組織内の心筋細胞の配列がより整列していた。このことも上述の組織張力検査における優れた特性を説明するひとつの要因と思われる(図8)。
ラット心筋梗塞モデルへ上述の方法で得られたECTを移植し、その治療効果および心筋再生効果を確認した。ラット心筋梗塞モデルは、詳細には、免疫不全ヌードラット(NTac:NIH-Foxn1rnu, Taconic Biosciences)の前下行枝を7-0 silk糸で結紮し心筋梗塞をさせて作製した。
Claims (12)
- 以下の工程を含むことを特徴とする、心筋組織を製造する方法;
(a)多能性幹細胞から心筋細胞を製造する工程、
(b)多能性幹細胞から内皮細胞を製造する工程、
(c)多能性幹細胞から壁細胞を製造する工程、
(d)前記工程(c)で製造した壁細胞を30%未満の割合にて、前記工程(a)で製造した心筋細胞および前記工程(b)で製造した内皮細胞と混合する工程、および
(e)前記工程(d)で得られた細胞混合物を細胞外マトリックスの存在下で培養して、3次元構造体を形成させる工程。 - 前記工程(d)で前記工程(c)で製造した壁細胞を5%以上、25%以下の割合で混合する、請求項1に記載の方法。
- 前記工程(d)で前記工程(c)で製造した壁細胞を15%の割合で混合する、請求項1または2に記載の方法。
- 前記工程(a)および(b)が、同一の多能性幹細胞を用いて同時に行われ、多能性幹細胞から心筋細胞および内皮細胞が製造される、請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
- 前記工程(a)および(b)が、以下の工程を含む、請求項4に記載の方法;
(i)多能性幹細胞をアクチビンAおよびWnt3aの存在下で培養する工程、
(ii)前記工程(i)で得られた細胞をBMPおよびbFGFの存在下で培養する工程、および
(iii)前記工程(ii)で得られた細胞をVEGFの存在下で培養する工程。 - 前記工程(c)が、以下の工程を含む、請求項1から5のいずれか1項に記載の方法;
(i)多能性幹細胞をアクチビンAおよびWnt3aの存在下で培養する工程、
(ii)前記工程(i)で得られた細胞をBMPおよびbFGFの存在下で培養する工程、および
(iii)前記工程(ii)で得られた細胞をVEGFの非存在下で培養する工程。 - 前記BMPが、BMP4である、請求項5または6に記載の方法。
- 前記細胞外マトリックスが、I型コラーゲンを含む細胞外マトリックスである、請求項1から7のいずれか1項に記載の方法。
- 前記工程(e)における3次元構造体が円柱状構造体である、請求項1から8のいずれか1項に記載の方法。
- 前記多能性幹細胞が、ヒトiPS細胞である、請求項1から9のいずれか1項に記載の方法。
- 請求項1〜10に記載の方法で得られた心筋組織を含む、心疾患治療剤。
- 請求項1〜10に記載の方法で得られた心筋組織を心臓の梗塞部位、損傷部位または障害部位へ適用する、心疾患治療方法。
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