JPWO2017057734A1 - ポリアリーレンスルフィドの製造方法 - Google Patents

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Abstract

副反応を抑制しつつ、単位体積当たりの生産量を向上させて、高純度のポリアリーレンスルフィド(PAS)を製造することができるPASの製造方法を提供する。本発明に係るPASの製造方法は、有機アミド溶媒、硫黄源、水、ジハロ芳香族化合物、及び硫黄源1モル当たり等モル未満のアルカリ金属水酸化物を含有する混合物を調製する仕込み工程と、前記混合物を加熱して前段重合を行い、前段重合工程を経た混合物に硫黄源1モル当たり等モル以上となるようにアルカリ金属水酸化物を添加するアルカリ添加工程と、前段重合工程を経た混合物中の有機アミド溶媒の少なくとも一部及び/又は水の少なくとも一部を除去する濃縮工程と、アルカリ添加工程及び濃縮工程を経た混合物を加熱して重合反応を継続する後段重合工程と、を含む。

Description

本発明は、ポリアリーレンスルフィドの製造方法に関する。
ポリフェニレンスルフィド(以下、「PPS」とも称する)に代表されるポリアリーレンスルフィド(以下、「PAS」とも称する)は、耐熱性、耐薬品性、難燃性、機械的強度、電気特性、寸法安定性等に優れたエンジニアリングプラスチックである。PASは、押出成形、射出成形、圧縮成形等の一般的溶融加工法により、各種成形品、フィルム、シート、繊維等に成形可能であるため、電気・電子機器、自動車機器等の広範な分野において汎用されている。
PASの製造方法としては、例えば、特許文献1及び2に記載の方法を挙げることができる。
特開2014−47218号公報 国際公開第2006/046748号
従来、PASの製造では、副反応の発生により、原料が無駄に消費され、また、高純度なPASを得るため、高度で煩雑な洗浄が用いられてきた。また、生産性、経済性、効率等の観点から、従来、単位体積当たりのPASの生産量を向上させることが求められている。
本発明はかかる問題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、副反応を抑制しつつ、単位体積当たりの生産量を向上させて、高純度のPASを製造することができるPASの製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記の目的を達成するために鋭意研究を進めた結果、PASの製造方法において、重合反応系に含有させるアルカリ金属水酸化物の含有量を工程中に調整し、かつ、有機アミド溶媒の少なくとも一部及び/又は水の少なくとも一部を除去して重合反応系を濃縮する工程を介在させることにより、上記の課題を解決できることを見出し、本発明を完成した。即ち、本発明に係るPASの製造方法は以下のように記載することができる。
本発明に係るPASの製造方法は、有機アミド溶媒、硫黄源、水、ジハロ芳香族化合物、及び硫黄源1モル当たり等モル未満のアルカリ金属水酸化物を含有する混合物を調製する仕込み工程と、
前記混合物を加熱して重合反応を開始させ、ジハロ芳香族化合物の転化率が50%以上のプレポリマーを生成させる前段重合工程と、
硫黄源1モル当たりアルカリ金属水酸化物が等モル以上となるように、前段重合工程を経た混合物にアルカリ金属水酸化物を添加するアルカリ添加工程と、
前段重合工程を経た混合物中の有機アミド溶媒の少なくとも一部及び/又は水の少なくとも一部を除去する濃縮工程と、
アルカリ添加工程及び濃縮工程を経た混合物を加熱して重合反応を継続する後段重合工程と、
を含む。
本発明に係るPASの製造方法では、仕込み工程において、硫黄源1モル当たり0.5〜0.99モルのアルカリ金属水酸化物を含有する混合物を調製することが好ましい。
本発明に係るPASの製造方法では、仕込み工程において、硫黄源1モル当たり0.5モル以上0.95モル未満のアルカリ金属水酸化物を含有する混合物を調製することが好ましい。
本発明に係るPASの製造方法では、濃縮工程において、硫黄源に対する有機アミド溶媒の量が300g/mol以下になるまで有機アミド溶媒を除去することが好ましい。
本発明に係るPASの製造方法では、濃縮工程において、硫黄源に対する水の量が2.0mol/mol以下になるまで水を除去することが好ましい。
本発明に係るPASの製造方法では、濃縮工程において、水/有機アミド溶媒の比が0.005mol/g以下になるまで有機アミド溶媒の少なくとも一部及び/又は水の少なくとも一部を除去することが好ましい。
本発明に係るPASの製造方法では、後段重合工程における反応圧力が1.0MPa以下となるまで、濃縮工程において水を除去することが好ましい。
本発明に係るPASの製造方法では、後段重合工程において、硫黄源に対する反応混合物の重量が500g/mol以下となるように、濃縮工程において有機アミド溶媒及び/又は水を除去することが好ましい。
本発明に係るPASの製造方法では、アルカリ添加工程の後に濃縮工程を行うことが好ましい。
本発明に係るPASの製造方法では、濃縮工程の後にアルカリ添加工程を行うことも好ましい。
本発明によれば、副反応を抑制しつつ、単位体積当たりの生産量を向上させて、高純度のPASを製造することができるPASの製造方法を提供することができる。
[I.PASの製造方法]
本発明に係るPASの製造方法の一実施形態について以下に説明する。本実施形態におけるPASの製造方法は、主な工程として、仕込み工程と、前段重合工程と、アルカリ添加工程と、濃縮工程と、後段重合工程を含む。また、所望により、脱水工程や後処理工程を含むことができる。以下、各工程について詳細に説明する。
(脱水工程)
脱水工程は、仕込み工程の前に、有機アミド溶媒、硫黄源、及びアルカリ金属水酸化物を含む混合物を含有する、重合反応時の反応系内から水を含む留出物を反応系外に排出する工程である。
硫黄源とジハロ芳香族化合物との重合反応は、重合反応系に存在する水分量によって促進又は阻害される等の影響を受ける。したがって、上記水分量が重合反応を阻害しない水分量である限りにおいて脱水工程は必須ではないが、重合の前に脱水処理を行うことにより、重合反応系内の水分量を減らすことが好ましい。
脱水工程では、不活性ガス雰囲気下での加熱により脱水を行うことが好ましい。脱水工程は、反応槽内で行われ、水を含む留出物は、反応槽外へ排出される。脱水工程で脱水されるべき水分とは、脱水工程で仕込んだ各原料が含有する水和水、水性混合物の水媒体、各原料間の反応により副生する水等である。
脱水工程における加熱温度は、300℃以下であれば特に限定されるものではないが、好ましくは100〜250℃である。加熱時間は、15分〜24時間であることが好ましく、30分〜10時間であることがより好ましい。
脱水工程では、水分量が所定の範囲内になるまで脱水する。即ち、脱水工程では、有効硫黄源1モルに対して、好ましくは0〜2モル、より好ましくは0.5〜1.8モルになるまで脱水することが望ましい。脱水工程で水分量が少なくなり過ぎた場合は、重合工程に先立つ仕込み工程において水を添加して所望の水分量に調節すればよい。
(仕込み工程)
仕込み工程は、有機アミド溶媒、硫黄源、水、ジハロ芳香族化合物、及び硫黄源1モル当たり等モル未満のアルカリ金属水酸化物を含む混合物を仕込む工程である。仕込み工程において仕込まれる混合物を、「仕込み混合物」とも称する。
脱水工程を行う場合、仕込み混合物における硫黄源の量(以下、「仕込み硫黄源」(有効硫黄源)の量とも称する)は、脱水工程で投入した硫黄源のモル量から、脱水工程で揮散した硫化水素のモル量を引くことによって算出することができる。
硫黄源(仕込み硫黄源)1モル当たりのアルカリ金属水酸化物のモル数は、好ましくは0.5〜0.99モル、より好ましくは0.7〜0.98モル、更により好ましくは0.75〜0.97モル、特に好ましくは0.8モル以上0.95モル未満の範囲である。アルカリ金属水酸化物のモル数は、仕込み工程で添加するアルカリ金属水酸化物のモル数、並びに、脱水工程を行う場合には、脱水工程において添加したアルカリ金属水酸化物のモル数、及び、脱水工程において硫化水素の生成に伴い生成するアルカリ金属水酸化物のモル数に基づいて算出される。硫黄源がアルカリ金属硫化物を含む場合には、硫黄源(仕込み硫黄源)1モル当たりのアルカリ金属水酸化物のモル数は、アルカリ金属硫化物のモル数を含めて算出するものとする。硫黄源に硫化水素を使用する場合には、生成するアルカリ金属硫化物のモル数を含めて、硫黄源(仕込み硫黄源)1モル当たりのアルカリ金属水酸化物のモル数を算出するものとする。ただし、他の目的で添加されるアルカリ金属水酸化物のモル数、例えば、重合助剤や相分離剤として有機カルボン酸金属塩を有機カルボン酸とアルカリ金属水酸化物との組み合わせの態様で使用する場合におけるアルカリ金属水酸化物のモル数は、硫黄源(仕込み硫黄源)1モル当たりのアルカリ金属水酸化物のモル数に含めないものとする。更に何らかの理由で、無機酸及び有機酸からなる群より選択される少なくとも1種の酸が使用される場合は、上記少なくとも1種の酸を中和するに必要なアルカリ金属水酸化物のモル数は、硫黄源(仕込み硫黄源)1モル当たりのアルカリ金属水酸化物のモル数に含めないものとする。
脱水工程を行う場合、仕込み工程では脱水工程後に系内に残存する混合物に、必要に応じてアルカリ金属水酸化物及び水を添加することが出来る。特に、脱水時に生成した硫化水素の量と脱水時に生成したアルカリ金属水酸化物の量とを考慮したうえで、硫黄源(仕込み硫黄源)1モル当たりのアルカリ金属水酸化物のモル数が1モル未満になるようアルカリ金属水酸化物を添加する。
硫黄源1モルに対してアルカリ金属水酸化物のモル数が1モル未満であると重合反応時の副生成物の生成を抑制したり、生成されたPAS中の不純物に由来する窒素含有量を十分小さくしたり、PASの収率が十分向上したりすることがある。仕込み工程においては硫黄源1モルあたり、好ましくは0.95〜1.2モル、より好ましくは1〜1.09モルのジハロ芳香族化合物を含有する仕込み混合物を調製することが望ましい。
なお、有機アミド溶媒、硫黄源、ジハロ芳香族化合物及びアルカリ金属水酸化物としては、PASの製造において通常用いられるものを用いることができる。例えば、有機アミド溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド化合物;N−メチル−ε−カプロラクタム等のN−アルキルカプロラクタム化合物;N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、N−シクロヘキシル−2−ピロリドン等のN−アルキルピロリドン化合物又はN−シクロアルキルピロリドン化合物;1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジノン等のN,N−ジアルキルイミダゾリジノン化合物;テトラメチル尿素等のテトラアルキル尿素化合物;ヘキサメチルリン酸トリアミド等のヘキサアルキルリン酸トリアミド化合物等が挙げられる。
硫黄源としては、アルカリ金属硫化物、アルカリ金属水硫化物、硫化水素を挙げることが出来る。
アルカリ金属水硫化物としては、水硫化リチウム、水硫化ナトリウム、水硫化カリウム、水硫化ルビジウム、水硫化セシウムを挙げることが出来る。
ジハロ芳香族化合物としてはo−ジハロベンゼン、m−ジハロベンゼン、p−ジハロベンゼン、ジハロトルエン、ジハロナフタレン、メトキシ−ジハロベンゼン、ジハロビフェニル、ジハロ安息香酸、ジハロジフェニルエーテル、ジハロジフェニルスルホン、ジハロジフェニルスルホキシド、ジハロジフェニルケトン等が挙げられ、ハロゲン原子は、フッ素、塩素、臭素、及びヨウ素の各原子を指し、ジハロ芳香族化合物における2個のハロゲン原子は、同じでも異なっていてもよい。
アルカリ金属水酸化物としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウムを用いることができる。
これらの材料は、単独で用いてもよいし、PASの製造が可能である組み合わせであれば、2種類以上を混合して用いてもよい。
(重合工程)
重合工程は、硫黄源とジハロ芳香族化合粒とを重合反応させ、PASを重合する工程である。重合工程は、前段重合工程と後段重合工程の2つの工程を含む。各工程について以下に説明する。
〔前段重合工程〕
前段重合工程は、混合物を加熱して重合反応を開始させ、ジハロ芳香族化合物の転化率が50%以上のプレポリマーを生成させる工程である。
重合サイクル時間を短縮する目的のために、重合反応方式としては、2つ以上の反応槽を用いる方式を用いてもかまわない。前段重合工程及び後段重合工程では、反応系を均一溶解の状態としても相分離の状態としてもよい。多くの場合、前段重合工程では、生成するポリマーが均一に有機アミド溶媒に溶解した反応系での重合反応が行われる。
前段重合工程では、仕込み工程で調製した混合物、即ち、仕込み混合物を温度170〜270℃の温度に加熱して重合反応を開始させ、ジハロ芳香族化合物の転化率が50%以上のプレポリマーを生成させることが好ましい。前段重合工程での重合温度は、180〜265℃の範囲から選択することが、副反応や分解反応を抑制する上で好ましい。
ジハロ芳香族化合物の転化率は、好ましくは50〜98%、より好ましくは60〜97%、更に好ましくは65〜96%、特に好ましくは70〜95%である。ジハロ芳香族化合物の転化率は、反応混合物中に残存するジハロ芳香族化合物の量をガスクロマトグラフィにより求め、その残存量とジハロ芳香族化合物の仕込み量と硫黄源の仕込み量に基づいて算出することができる。
重合反応の途中で、水、アルカリ金属水酸化物、有機アミド溶媒の少なくとも1種の量を変化させてもよい。例えば、重合途中で水やアルカリ金属水酸化物を反応系に加えることができる。ただし、前段重合工程において、通常は、仕込み工程で調製した仕込み混合物を用いて重合反応を開始し、かつ前段重合反応を終了させることが好ましい。
〔後段重合工程〕
後段重合工程は、後述するアルカリ添加工程及び濃縮工程を経た混合物を加熱して重合反応を継続する工程である。
後段重合工程での重合温度については、好ましくは245〜290℃、より好ましくは257〜285℃に加熱して重合反応を継続する。重合温度は、一定の温度に維持してもよいし、必要に応じて、段階的に昇温又は降温してもよい。重合反応の制御の観点から、一定の温度に維持することが好ましい。重合反応時間は、一般に10分間〜72時間の範囲であり、望ましくは30分間〜48時間である。
後段重合工程において、相分離剤の存在下で反応系内がポリマー濃厚相とポリマー希薄相とに相分離した状態で重合反応を継続する、相分離重合を行ってもよい。具体的には、相分離剤を添加することにより、重合反応系(重合反応混合物)をポリマー濃厚相(溶融PASを主とする相)とポリマー希薄相(有機アミド溶媒を主とする相)に相分離させる。後段重合工程の最初に相分離剤を添加してもよいし、後段重合工程の途中で相分離剤を添加して、相分離を途中で生ずるようにしてもよい。なお、相分離剤は、後段重合工程に限られず存在させることができるが、後段重合工程において使用することが望ましいものである。
相分離剤としては、有機カルボン酸金属塩、有機スルホン酸金属塩、アルカリ金属ハライド、アルカリ土類金属ハライド、芳香族カルボン酸のアルカリ土類金属塩、リン酸アルカリ金属塩、アルコール類、パラフィン系炭化水素類、及び、水からなる群より選ばれる少なくとも一種を使用することができる。中でも、コストが安価で、後処理が容易な水又は有機カルボン酸金属塩が好ましく、後段重合での反応圧力の観点から有機カルボン酸塩が特に好ましい。上記の塩類は、対応する酸と塩基を別々に添加する態様であっても差しつかえない。
相分離剤の使用量は、用いる化合物の種類によって異なるが、有機アミド溶媒1kgに対し、通常、0.01〜20モルの範囲内である。
(アルカリ添加工程)
アルカリ添加工程は、硫黄源1モル当たりアルカリ金属水酸化物が等モル以上となるように、前段重合工程を経た混合物にアルカリ金属水酸化物を添加する工程である。
アルカリ添加工程において、添加するアルカリ金属水酸化物の量は、硫黄源1モル当たり、例えば、0.01〜0.6モル、好ましくは0.02〜0.4モル、より好ましくは0.03〜0.35モル、特に好ましくは0.06〜0.3モルである。アルカリ添加工程において、硫黄源1モル当たりのアルカリ金属水酸化物の合計量は、好ましくは1.00〜1.10モル、より好ましくは1.01〜1.08モル、更に好ましくは1.02〜1.06モルとなるように、アルカリ金属水酸化物を調節して添加することが望ましい。硫黄源1モル当たりのアルカリ金属水酸化物の合計量が少なすぎると、所望の重合度を有するPASを得られないことがある。アルカリ金属水酸化物の合計量とは、仕込み混合物中に存在するアルカリ金属水酸化物の量とアルカリ添加工程で添加したアルカリ金属水酸化物の量、及び所望により前段重合工程で添加したアルカリ金属水酸化物の量との合計である。
アルカリ添加工程においては、アルカリ金属水酸化物は、一括で添加してもよく、又は、断続的に若しくは連続的に添加してもよい。アルカリ添加工程でアルカリ金属水酸化物を添加しない場合には、副生成物の生成が抑制されなかったり、不純物が多くなったり、高溶融粘度のPASを安定して得ることが困難となったりする。
(濃縮工程)
濃縮工程は、前段重合工程を経た混合物中の有機アミド溶媒の少なくとも一部及び/又は水の少なくとも一部を除去する工程である。有機アミド溶媒の少なくとも一部及び/又は水の少なくとも一部を除去する方法としては、特に限定されず、公知の方法を用いることができ、例えば、加熱、減圧(真空化を含む。)、これらの組み合わせ等が挙げられる。
濃縮工程において、硫黄源に対する有機アミド溶媒の量が、好ましくは300g/mol以下、より好ましくは200g/mol以下、更により好ましくは150g/mol以下、特に好ましくは100g/mol以下になるまで有機アミド溶媒を除去することが好ましい。硫黄源に対する有機アミド溶媒の量の下限は、特に限定されず、好ましくは50g/mol以上、より好ましくは75g/mol以上である。また、濃縮工程において、硫黄源に対する水の量が、好ましくは2.0mol/mol以下、より好ましくは1.0mol/mol以下、更により好ましくは0.5mol/mol以下、最も好ましくは0.0mol/molになるまで水を除去することが好ましい。硫黄源に対する有機アミド溶媒及び/又は水の量が上記の範囲内であると、単位体積当たりのPASの生産量を効果的に増加させることができる。
濃縮工程において、水/有機アミド溶媒の比が、好ましくは0.005mol/g以下、より好ましくは0.003mol/g以下、更により好ましくは0.001mol/g以下、最も好ましくは0mol/gになるまで有機アミド溶媒の少なくとも一部及び/又は水の少なくとも一部を除去することが好ましい。水/有機アミド溶媒の比が上記の範囲内であると、後段重合工程における反応圧力が低下し、耐高圧反応容器等の特殊な装置を用いることを効果的に避けることができる。
後段重合工程における反応圧力が、好ましくは1.0MPa以下、より好ましくは0.7MPa以下、更により好ましくは0.5MPa以下、特に好ましくは0.4MPa以下となるまで、濃縮工程において水を除去することが好ましい。後段重合工程における反応圧力が上記の範囲内となるよう濃縮工程において水を除去することにより、耐高圧反応容器等の特殊な装置を用いることを効果的に避けることができる。
後段重合工程において、硫黄源に対する反応混合物の重量が、好ましくは500g/mol以下、より好ましくは400g/mol以下、更により好ましくは350g/mol以下となるように、濃縮工程において有機アミド溶媒及び/又は水を除去することが好ましい。硫黄源に対する反応混合物の重量が上記の範囲内であると、反応混合物における有機アミド溶媒及び/又は水の量を十分に低減することができ、単位体積当たりのPASの生産量を効果的に増加させることができる。
本発明のPASの製造方法においては、アルカリ添加工程の後に濃縮工程を行っても、濃縮工程の後にアルカリ添加工程を行ってもよい。アルカリ添加工程の後に濃縮工程を行った場合、硫黄源として用いるアルカリ金属水硫化物と水との反応により、アルカリ金属水酸化物と硫化水素とが生成するのを効果的に抑制することができる。濃縮工程の後にアルカリ添加工程を行った場合、アルカリ金属水酸化物と有機アミド溶媒とジハロ芳香族化合物との反応により、副生成物が生じるのを効果的に抑制することができる。
〔PAS重合反応液〕
本発明では、重合反応開始後のPAS重合反応液(以下、単に「PAS重合反応液」ということがある。)において有機アミド溶媒中で硫黄源とジハロ芳香族化合物とを重合させるPASの製造方法において副生する副生成物が抑えられている。
ここでの副生成物とは、CPMABAを指す。
以下、PAS重合反応液中のCPMABAの生成量及びその測定方法について説明する。
[CPMABAの生成量]
PAS重合反応液中の硫黄源に対するCPMABAの生成量の下限値は0μg/mmolであることが好ましいが、100μg/mmol程度を下限値としてもよい。
PAS重合反応液中のCPMABAの含有量(以下、「CPMABAの生成量」ということがある。)は、以下の方法によって測定することができる。
重合反応終了後のPASを含有するスラリー状の反応缶内容物を室温まで冷却後、その一部から、遠心分離により液体成分のみを分取する。分取した液体成分をメスフラスコに精秤して、アセトニトリル含有量40質量%の水溶液と混合した後、振とうしてCPMABAを抽出する。CPMABAを抽出した溶液をメンブレンフィルターにてろ過し、このろ液を測定サンプルとしてCPMABAの含有量を測定する。測定は、標準物質として、合成したCPMABAを用いて、高速液体クロマトグラフ(HPLC)を使用して行い、測定サンプル中の硫黄源に対するCPMABAの定量を行ってCPMABAの生成量(単位:μg/mmol)とする。
(後処理工程)
後処理工程は、重合工程で得られたスラリーから不要な成分を除去し、ポリアリーレンスルフィドを得る工程である。本発明のPASの製造方法における後処理工程は、PASの製造において通常用いられる工程であれば特に限定されない。
重合反応の終了後、例えば、反応混合物を冷却してポリマーを含むスラリー(以下、「生成物スラリー」ということがある。)を得てもよい。冷却した生成物スラリーをそのまま、又は水等によって希釈した後に、濾別し、洗浄及び濾別を繰り返して乾燥することにより、PASを回収することができる。
本発明のPASの製造方法によれば、特に、後段重合工程において、相分離剤の存在下で反応系内がポリマー濃厚相とポリマー希薄相とに相分離した状態で重合反応を継続した場合、粒状のPASを生成させることができるので、スクリーンを用いて篩分する方法によって粒状のポリマーを反応液から分離する方法が、副生物やオリゴマー等から容易に分離できる観点から好ましい。これにより、30μm以上、好ましくは35μm以上、特に好ましくは50μm以上の粒状PASを効果的に回収することができる。なお、生成物スラリーは、高温状態のままでポリマーを篩分してもよい。
また、本発明のPASの製造方法によれば、前段重合工程及び後段重合工程において、重合反応を均一液相状態で行った場合、微粉状のPASを生成させることができるので、各種の固液分離法により、微粉状のポリマーを反応液から分離することができる。この微粉状のPASは、粒度分布が狭く、均一性が高い。そのため、この微粉状のPASは、粒度分布を揃えるために篩分を行うことが不要である。
各種の固液分離後、PASを重合溶媒と同じ有機アミド溶媒やケトン類(例えば、アセトン)、アルコール類(例えば、メタノール)等の有機溶媒で洗浄してもよい。また、PASを高温水等で洗浄してもよい。生成PASを、酸や塩化アンモニウムのような塩で処理することもできる。
(得られるPAS)
本発明のPASの製造方法によれば、副生成物の生成が抑制され、不純物が少ない高品質のPASを得ることができる。本発明の製造方法によって得られるPASとしては、平均粒径が、通常10〜5000μm、好ましくは30〜4000μm、より好ましくは50〜3000μmであり、かつ、温度310℃、せん断速度1216sec−1で測定した溶融粘度が、通常0.1〜150Pa・s、好ましくは0.5〜130Pa・s、より好ましくは1〜100Pa・s、更に好ましくは5〜80Pa・sであることにより取扱い性・流動性に優れ、また不純物成分の少ないPASを高収率で得ることができる。なお、PASの溶融粘度は、乾燥ポリマー約20gを用いてキャピログラフを使用して、所定の温度及びせん断速度条件で測定することができる。
本発明のPASの製造方法により得られるPASは、そのまま、又は酸化架橋させた後、単独で、又は所望により各種無機充填剤、繊維状充填剤、各種合成樹脂を配合し、種々の射出成形品やシート、フィルム、繊維、パイプ等の押出成形品に成形することができる。
本発明のPASの製造方法により得られたPASは、色調が良好である。また、本発明の製造方法により得られたPASのコンパウンドは、揮発分の発生量が少なく、揮発分の抑制が期待される電子機器等の分野にも好適である。
本発明のPASの製造方法において、PASは、特に限定されず、ポリフェニレンスルフィド(PPS)であることが好ましい。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、それぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。また、本明細書中に記載された文献の全てが参考として援用される。
以下に実施例を示し、本発明の実施の形態について更に詳しく説明する。もちろん、本発明は以下の実施例に限定されるものではなく、細部については様々な態様が可能であることはいうまでもない。
[実施例1]
1.仕込み工程:
チタン製1リットルオートクレーブ(反応缶)に、硫黄源として水硫化ナトリウム(NaSH)水溶液(ヨージメトリー法による濃度が62.55質量%、中和滴定法による濃度が61.09質量%)を44.90g(0.501モル、ただし硫化ナトリウム(NaS)を0.011モル含む)、及び水酸化ナトリウム(NaOH)水溶液(濃度が73.30質量%)を22.85g(0.419モル)、及びN−メチル−ピロリドン(NMP)を500.6g投入した。ついで反応缶に、NaOH(濃度が97質量%)を1.88g(0.046モル)、及び水(HO)を4.57g(0.254モル)、及びp−ジクロロベンゼン(pDCB)を77.26g(0.526モル)を投入した。この時点で反応缶内の組成比は、投入された硫黄源をSとした場合、NMP/Sが1000g/モル、HO/Sが4.0モル/モル、NaOH/Sが0.950モル/モル、pDCB/Sが1.050モル/モルとなった。
2.前段重合工程:
反応缶に備え付けた撹拌機を回転して仕込み混合物を撹拌しながら、温度208℃〜216℃まで18分かけて連続的に昇温し、更に260℃まで126分かけて連続的に昇温しながら加熱し反応させた。この時点でのpDCBの転化率は、89%であった。
3.アルカリ添加工程:
一旦、反応缶を冷却し開放して、純度97質量%の顆粒状NaOH2.06g(0.05モル)を投入し十分に撹拌した。この時点で反応缶内のNaOH/Sは1.050モル/モルとなった。
4.濃縮工程:
反応缶内の混合物を真空下で80℃に加熱して、NMP450.5g、水63.13g、及びpDCB8.46gを留去した。この時点で反応缶内の組成比は、NMP/Sが100g/モル、HO/Sが0.0モル/モル、NaOH/Sが1.050モル/モル、pDCB/Sが0.935モル/モルとなった。
5.後段重合工程:
反応缶にpDCBを4.78g(0.032モル)投入した。この時点で反応缶内のpDCB/Sは1.000モル/モルとなった。混合物を撹拌しながら、温度260℃で60分加熱し反応させた。その後、室温まで冷却した。この時点でのpDCBの転化率は、100%であった。
6.洗浄乾燥工程:
反応混合物10gを100gの水中へ分散し、十分に撹拌し、ガラスフィルターでろ過した。ろ過された混合物を再び100gの水中へ分散し、十分に撹拌し、ガラスフィルターでろ過した。この操作を3回繰り返し、ろ過された混合物を真空下で80℃に加熱し、乾燥して粉体状のポリマーを得た。
後段重合工程における硫黄源に対する反応混合物の重量(反応混合物重量/S)と到達した最高反応圧力、前段重合工程後の副生成物CPMABAの生成量、及び回収したポリマーのCPMABAの含有量を併せて表1に示す。
[比較例1]
仕込み工程で、NaOH/Sを1.050モル/モルとし、アルカリ添加工程におけるNaOH添加を行わなかった以外は、実施例1と同様にして、前段重合工程を行った。前段重合終了時点でのpDCBの転化率は86.6%であり、濃縮工程後のpDCB/Sは0.909モ/モルとなり、後段重合工程で反応缶にpDCBを6.64g(0.045モル)投入した以外は、実施例1と同様にして、濃縮工程、後段重合工程、洗浄乾燥工程を行った。実施例1と同様に、結果を表1に示す。
[比較例2]
仕込み工程、前段重合工程は比較例1と同様にして行った。続くアルカリ添加工程、濃縮工程は行わず、後段重合工程にて水添加を行い、HO/Sを7.0モル/モルとして、265℃で150分加熱し反応させた。後段重合工程における硫黄源に対する反応混合物の重量(反応混合物重量/S)と到達した最高反応圧力を表1に示す。
[比較例3]
仕込み工程において、NMP/Sを300g/モル、HO/Sを1.4モル/モル、NaOH/Sを1.08モル/モル、pDCB/Sを1.060モル/モルとした以外は、比較例2と同様にして、前段重合工程を行った。但し、仕込み工程の前処理としてNaSHとNaOHの水溶液に由来する水を除去するため水抜き工程を行った。続くアルカリ添加工程、濃縮工程は比較例2と同様に行わず、後段重合工程にて水添加を行い、HO/Sを2.1モル/モルとして、比較例2と同様に加熱し反応させた。比較例2と同様に、結果を表1に示す。
Figure 2017057734
実施例1と比較例1との比較により、硫黄源に対して等モル未満のNaOHを含有させて前段重合工程を行い、アルカリ添加工程により硫黄源に対して等モル以上のNaOHを含有させて後段重合工程を行うことで、副生成物のCPMABAの生成量を低減し、洗浄後の回収ポリマーに含まれるCPMABAの量も低減できていることが分かる。実施例1及び比較例1と比較例2及び比較例3とを比較することで、濃縮工程を行うことで、硫黄源に対する後段重合工程の反応混合物の重量の低減と、後段重合工程で到達する最高の反応圧力の低減とが実現できており、より小スケールかつ低耐圧性の簡易な反応容器で重合が可能となることが分かる。
本発明に係るPASの製造方法は、エンジニアリングプラスチックとして、電気・電子機器及び自動車機器等の広範な分野に用いられるPASの好適な製造方法として用いることができる。

Claims (10)

  1. 有機アミド溶媒、硫黄源、水、ジハロ芳香族化合物、及び硫黄源1モル当たり等モル未満のアルカリ金属水酸化物を含有する混合物を調製する仕込み工程と、
    前記混合物を加熱して重合反応を開始させ、ジハロ芳香族化合物の転化率が50%以上のプレポリマーを生成させる前段重合工程と、
    硫黄源1モル当たりアルカリ金属水酸化物が等モル以上となるように、前段重合工程を経た混合物にアルカリ金属水酸化物を添加するアルカリ添加工程と、
    前段重合工程を経た混合物中の有機アミド溶媒の少なくとも一部及び/又は水の少なくとも一部を除去する濃縮工程と、
    アルカリ添加工程及び濃縮工程を経た混合物を加熱して重合反応を継続する後段重合工程と、
    を含む、ポリアリーレンスルフィドの製造方法。
  2. 仕込み工程において、硫黄源1モル当たり0.5〜0.99モルのアルカリ金属水酸化物を含有する混合物を調製する請求項1に記載の製造方法。
  3. 仕込み工程において、硫黄源1モル当たり0.5モル以上0.95モル未満のアルカリ金属水酸化物を含有する混合物を調製する請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 濃縮工程において、硫黄源に対する有機アミド溶媒の量が300g/mol以下になるまで有機アミド溶媒を除去する請求項1から3のいずれか1項に記載の製造方法。
  5. 濃縮工程において、硫黄源に対する水の量が2.0mol/mol以下になるまで水を除去する請求項1から4のいずれか1項に記載の製造方法。
  6. 濃縮工程において、水/有機アミド溶媒の比が0.005mol/g以下になるまで有機アミド溶媒の少なくとも一部及び/又は水の少なくとも一部を除去する請求項1から5のいずれか1項に記載の製造方法。
  7. 後段重合工程における反応圧力が1.0MPa以下となるまで、濃縮工程において水を除去する請求項1から6のいずれか1項に記載の製造方法。
  8. 後段重合工程において、硫黄源に対する反応混合物の重量が500g/mol以下となるように、濃縮工程において有機アミド溶媒及び/又は水を除去する請求項1から7のいずれか1項に記載の製造方法。
  9. アルカリ添加工程の後に濃縮工程を行う請求項1から8のいずれか1項に記載の製造方法。
  10. 濃縮工程の後にアルカリ添加工程を行う請求項1から8のいずれか1項に記載の製造方法。
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