JPWO2017010515A1 - エストロゲン受容体α阻害作用を有するエストロゲン受容体βパーシャルアゴニスト及びこれを用いた婦人科疾患治療剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】子宮内膜症、子宮筋腫、子宮腺筋症等のエストロゲン依存性の婦人科疾患の治療薬を提供する。
【解決手段】下記構造式(a)で表されるエストロゲン受容体α阻害βパーシャルアゴニスト、その薬学的に許容される塩、又はそれらの水和物を有効成分として用いる。
構造式(a)
【選択図】図1
【解決手段】下記構造式(a)で表されるエストロゲン受容体α阻害βパーシャルアゴニスト、その薬学的に許容される塩、又はそれらの水和物を有効成分として用いる。
構造式(a)
【選択図】図1
Description
本発明は、エストロゲン受容体α阻害作用を有するエストロゲン受容体βパーシャルアゴニスト及びこれを用いた婦人科疾患治療剤に関する。
器質的な婦人科疾患として、エストロゲンやプロゲステロン等の異常に起因する疾患がある。例えば、子宮内膜症、子宮筋腫、子宮腺筋症が挙げられる。
このような疾患の治療としては、薬部療法として、ゴナドトロピンアゴニスト(GnRHアゴニスト)の投与が知られているものの、骨塩量減少や卵巣機能欠落症状等の副作用があるため使用期間が制限されており、長期的に使用可能な婦人科疾患治療薬は、未だ存在していないため、外科的切除等の手術療法が現在も第一選択とされている。
そのため、婦人科疾患の治療薬として、異所性の子宮内膜組織の増殖を抑制し、子宮内筋腫や子宮腺筋症等を抑制或いは改善する、長期的に使用可能な薬剤が求められている。また、これらの婦人科疾患にともなう下腹部痛や腰痛等の疼痛の緩和も求められている。
従来、エストロゲンの受容体への結合を拮抗的に阻害する薬剤として、タモキシフェン(登録商標:ノルバデックス)が、国内では1980年代より乳癌を適応症として、使用されている。しかしながら、この薬剤は、それ自体が子宮体癌、子宮肉腫或いは子宮内膜症を引き起こすとの報告があり、子宮内膜症を含むエストロゲン依存性疾患の治療に使われることはない。なお、この薬剤の子宮内膜に対する増殖作用の作用機序は、エストロゲン受容体に対して内因性のパーシャルアゴニスト作用を持つためであるとされている。
その後、フルベストラント(登録商標:フェソロデックス)が、閉経後乳癌の治療剤として承認されている。この薬剤は、タモキシフェンとは異なり、エストロゲン受容体に対して内因性のパーシャルアゴニスト作用は示さないとされている。しかしながら、この薬剤は、消化管吸収率が低いことに加えて静脈内投与をしても半減時間が短いことから、筋肉内に高容量で投与する必要があり、その剤形は筋注製剤とされている。したがって、エストロゲン依存性疾患の治療のための経口薬として用いられることはない。
また、選択的エストロゲン受容体モジュレーター(以下、「SERM」と略す場合もある。)として、ラロキシフェン(登録商標:エビスタ)が、骨粗しょう症治療を適応症として承認されている。しかしながら、この薬剤は、エストロゲン受容体パーシャルアゴニスト作用による骨量増加を作用機序とする骨粗しょう症治療薬であって、エストロゲン依存性疾患、例えば子宮内膜症、子宮筋腫、子宮腺筋症等の、異所性の子宮内膜組織の増殖に基づく婦人科疾患の治療に用いられることはない。
他の選択的エストロゲン受容体モジュレーターとしては、乳癌治療剤として開発された(7α)−21−[4−[(ジエチルアミノ)メチル]−2−メトキシフェノキシ]−7−メチル−19−ノルプレグナ−1,3,5(10)−トリエン−3−オール又はその薬学的に許容される塩が知られている(特許文献1及び2参照)。
Clinical Cancer Research, vol. 11, 315-322, 2005
Metabolism and Disposition, vol. 34 (2), 331-338, 2006
BBRC, vol. 312, 656-662, 2003
Journal of Clinical Pharmacology and Therapeutics, vol. 30, 456-470, 2005
Clinical Cancer Research, vol. 10, 5425-5431, 2004
Basic & Clinical Pharmacology & Toxicology, vol. 104, 352-359, 2009
Annals of Oncology, vol. 714, 1-6, 2009
本発明の目的は、子宮内膜症、子宮筋腫、子宮腺筋症等のエストロゲン依存性の婦人科疾患の治療薬を提供することにある。
本発明者は、上記課題に対し鋭意検討した結果、まったく意外なことに、乳癌治療の目的で合成され臨床研究された下記構造式(a)で表される化合物が、エストロゲン受容体α阻害βパーシャルアゴニストとして機能し、エストロゲン依存性の婦人科疾患への優れた治療効果を奏することを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、以下(1)〜(3)の具体的態様を提供する。
(1)下記構造式(a)で表される、エストロゲン受容体α阻害βパーシャルアゴニスト。
(2)上記(1)に記載のエストロゲン受容体α阻害βパーシャルアゴニスト、その薬学的に許容される塩、又はそれらの水和物を有効成分として含有する、婦人科疾患治療剤。(3)前記婦人科疾患が、子宮内膜症、子宮筋腫、及び/又は子宮腺筋症である、上記(2)に記載の婦人科疾患治療剤。
(1)下記構造式(a)で表される、エストロゲン受容体α阻害βパーシャルアゴニスト。
また、本発明は、以下(4)〜(8)の具体的態様を提供する。
(4)上記(1)に記載のエストロゲン受容体α阻害βパーシャルアゴニスト、その薬学的に許容される塩、またはそれらの水和物を有効成分として投与することを特徴とする、婦人科疾患の治療方法;子宮内膜症、子宮筋腫、及び/又は子宮腺筋症の治療方法;並びに、閉経前患者の子宮内膜症、子宮筋腫、及び/又は子宮腺筋症の治療方法。
(5)上記(1)に記載のエストロゲン受容体α阻害βパーシャルアゴニスト、その薬学的に許容される塩、またはそれらの水和物を有効成分として投与することを特徴とする、婦人科疾患の軽減方法;子宮内膜症、子宮筋腫、及び/又は子宮腺筋症の軽減方法;並びに、閉経前患者の子宮内膜症、子宮筋腫、及び/又は子宮腺筋症の軽減方法。
(6)婦人科疾患の治療のための;子宮内膜症、子宮筋腫、及び/又は子宮腺筋症の治療のための;並びに、閉経前患者の子宮内膜症、子宮筋腫、及び/又は子宮腺筋症の治療のための、上記(1)に記載のエストロゲン受容体α阻害βパーシャルアゴニスト、その薬学的に許容される塩、又はそれらの水和物の使用。
(7)婦人科疾患の治療用薬剤の製造のための;子宮内膜症、子宮筋腫、及び/又は子宮腺筋症の治療用薬剤の製造のための;並びに、閉経前患者の子宮内膜症、子宮筋腫、及び/又は子宮腺筋症の治療用薬剤の製造のための、上記(1)に記載のエストロゲン受容体α阻害βパーシャルアゴニスト、その薬学的に許容される塩、またはそれらの水和物の使用。
(8)上記(1)及び(2)に記載のエストロゲン受容体α阻害βパーシャルアゴニストを有効成分として含有する種々の経口剤。
(4)上記(1)に記載のエストロゲン受容体α阻害βパーシャルアゴニスト、その薬学的に許容される塩、またはそれらの水和物を有効成分として投与することを特徴とする、婦人科疾患の治療方法;子宮内膜症、子宮筋腫、及び/又は子宮腺筋症の治療方法;並びに、閉経前患者の子宮内膜症、子宮筋腫、及び/又は子宮腺筋症の治療方法。
(5)上記(1)に記載のエストロゲン受容体α阻害βパーシャルアゴニスト、その薬学的に許容される塩、またはそれらの水和物を有効成分として投与することを特徴とする、婦人科疾患の軽減方法;子宮内膜症、子宮筋腫、及び/又は子宮腺筋症の軽減方法;並びに、閉経前患者の子宮内膜症、子宮筋腫、及び/又は子宮腺筋症の軽減方法。
(6)婦人科疾患の治療のための;子宮内膜症、子宮筋腫、及び/又は子宮腺筋症の治療のための;並びに、閉経前患者の子宮内膜症、子宮筋腫、及び/又は子宮腺筋症の治療のための、上記(1)に記載のエストロゲン受容体α阻害βパーシャルアゴニスト、その薬学的に許容される塩、又はそれらの水和物の使用。
(7)婦人科疾患の治療用薬剤の製造のための;子宮内膜症、子宮筋腫、及び/又は子宮腺筋症の治療用薬剤の製造のための;並びに、閉経前患者の子宮内膜症、子宮筋腫、及び/又は子宮腺筋症の治療用薬剤の製造のための、上記(1)に記載のエストロゲン受容体α阻害βパーシャルアゴニスト、その薬学的に許容される塩、またはそれらの水和物の使用。
(8)上記(1)及び(2)に記載のエストロゲン受容体α阻害βパーシャルアゴニストを有効成分として含有する種々の経口剤。
本発明によれば、子宮内膜症、子宮筋腫、子宮腺筋症等のエストロゲン依存性の婦人科疾患を治療するための薬剤を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明するが、以下の実施の形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明はこれらに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で任意に変更して実施することができる。なお、本明細書において、例えば「1〜100」との数値範囲の表記は、その上限値「1」及び下限値「100」の双方を包含するものとする。また、他の数値範囲の表記も同様である。
(エストロゲン受容体α阻害、エストロゲン受容体βパーシャルアゴニスト)
本発明で用いられる下記構造式(a)で表される化合物は、経口的に活性であり、エストロゲン受容体α阻害作用、及びエストロゲン受容体βパーシャルアゴニスト作用を有する。
本発明で用いられる下記構造式(a)で表される化合物は、経口的に活性であり、エストロゲン受容体α阻害作用、及びエストロゲン受容体βパーシャルアゴニスト作用を有する。
本発明で用いる上記構造式(a)で表される化合物は、フリー体、薬学的に許容される塩、又は、その水和物として用いることができる。薬学的に許容される塩としては、特に限定されないが、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩等の無機酸塩;酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、乳酸塩、プロピオン酸塩、酒石酸塩、グリコール酸塩、ピルビン酸塩、シュウ酸塩、リンゴ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、安息香酸塩、ケイ皮酸塩、マンデル酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、サリチル酸塩等の有機酸塩等が挙げられるが、これらの中でも有機酸塩が好ましく、より好ましくはクエン酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、安息香酸塩、マロン酸塩であり、さらに好ましくはクエン酸塩である(以下、当該化合物のクエン酸塩を「SR16234」と略す場合もある。)。
本発明で用いる上記構造式(a)で表される化合物、その薬学的に許容される塩、またはそれらの水和物は、例えば特許文献1及び2に記載の方法に準じて製造することができる。
上記構造式(a)で表される化合物、その薬学的に許容される塩、及びそれらの水和物は、後述する実施例で示すように、異所性の子宮内膜組織の増殖を抑制する作用を有し、当該増殖抑制作用は長期間安定である。また、経口投与が可能であり、毒性が弱く、閉経前患者であっても安全に使用可能である。したがって、本発明の薬剤は、子宮内膜症、子宮筋腫、子宮腺筋症等のエストロゲン依存性の婦人科疾患の治療剤として殊に有用である。
(婦人科疾患治療剤)
本発明の婦人科疾患治療剤は、有効成分として上記構造式(a)で表される化合物、その薬学的に許容される塩、又はそれらの水和物を少なくとも含有する。本発明の婦人科疾患治療剤は、必要に応じてその他の成分を含有していてもよい。その他の成分としては、特に限定されないが、安定剤、界面活性剤、可塑剤、滑沢剤、可溶化剤、緩衝剤、甘味剤、基材、吸着剤、矯味剤、結合剤、懸濁化剤、抗酸化剤、光沢化剤、コーティング剤、着香剤、香料、湿潤剤、湿潤調整剤、消泡剤、咀嚼剤、清涼化剤、着色剤、糖衣剤、等張化剤、pH調節剤、軟化剤、乳化剤、粘着剤、粘着増強剤、粘稠剤、粘稠化剤、発泡剤、賦形剤、分散剤、噴射剤、崩壊剤、崩壊補助剤、芳香剤、防湿剤、防腐剤、保存剤、無痛化剤、溶剤、溶解剤、溶解補助剤、流動化剤等の医薬品添加剤が挙げられる。
本発明の婦人科疾患治療剤は、有効成分として上記構造式(a)で表される化合物、その薬学的に許容される塩、又はそれらの水和物を少なくとも含有する。本発明の婦人科疾患治療剤は、必要に応じてその他の成分を含有していてもよい。その他の成分としては、特に限定されないが、安定剤、界面活性剤、可塑剤、滑沢剤、可溶化剤、緩衝剤、甘味剤、基材、吸着剤、矯味剤、結合剤、懸濁化剤、抗酸化剤、光沢化剤、コーティング剤、着香剤、香料、湿潤剤、湿潤調整剤、消泡剤、咀嚼剤、清涼化剤、着色剤、糖衣剤、等張化剤、pH調節剤、軟化剤、乳化剤、粘着剤、粘着増強剤、粘稠剤、粘稠化剤、発泡剤、賦形剤、分散剤、噴射剤、崩壊剤、崩壊補助剤、芳香剤、防湿剤、防腐剤、保存剤、無痛化剤、溶剤、溶解剤、溶解補助剤、流動化剤等の医薬品添加剤が挙げられる。
本発明の婦人科疾患治療剤の投与形態は、患者の年齢、体重、疾患、症状及びその程度等に応じて適宜選択すればよく、特に限定されない。例えば錠剤(舌下錠、口腔内崩壊錠を含む。)、顆粒剤、散剤、液剤、シロップ剤(ドライシロップ剤を含む。)、ゼリー剤、カプセル剤(ソフトカプセル、マイクロカプセルを含む。)等による経口投与;注射剤(皮下注射剤、静脈内注射剤、筋肉内注射剤、腹腔内注射剤等)、坐剤(直腸坐剤、膣坐剤を含む。)、吸入剤、経皮吸収剤、点眼剤、点鼻剤等による非経口投与が挙げられる。これらは、速放性製剤や徐放性製剤などの放出制御製剤であってもよい。これらの中でも、投薬が簡便で服薬コンプライアンス遵守が容易であり、低コスト化も容易であるとの観点から、経口投与による経口剤が好ましい。経口剤としては錠剤、液剤、シロップ剤が好ましく、より好ましくは錠剤である。
本発明の婦人科疾患治療剤の投与量は、患者の年齢、性別、体重、疾患、症状及びその程度等に応じて適宜決定される。薬学的有効量であれば特に限定されないが、上記構造式(a)で表される化合物のフリー体換算で、経口剤では0.05〜20mg/kg体重の範囲が好ましく、より好ましくは0.06〜18mg/kg体重、さらに好ましくは0.07〜17mg/kg体重の範囲であり、非経口剤では0.001〜10mg/kg体重の範囲が好ましく、より好ましくは0.002〜9mg/kg体重、さらに好ましくは0.003〜8mg/kg体重の範囲である。
なお、本発明の婦人科疾患治療剤は、1回又は数回に分けて投与することができる。この場合、1日当たりの投与量は通常0.1〜5000mg/kgとし、単回投与或いは分割投与とすることが望ましい。
本発明の婦人科疾患治療剤の製剤化において、当業界で公知の添加剤を配合することができ、また、当業界で公知の方法、例えば第十六改正日本薬局方に記載の方法等を適用することができる。例えば、経口用固形製剤を調製する場合、有効成分に賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着色剤、矯味剤、矯臭剤等を加えた後、常法にしたがって成形、造粒、カプセル化等することで、被覆錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤等を製造することができる。また、経口用液状製剤を調製する場合には、有効成分に精製水やエタノール等の溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、矯味剤、緩衝剤、安定化剤、矯臭剤等を加えた後、常法にしたがって調液分包等することで、内服液剤、シロップ剤等を製造することができる。さらに、注射剤を調製する場合には、有効成分にpH調整剤、緩衝剤、安定化剤、等張化剤、局所麻酔剤等を添加した後、常法にしたがって容器内に無菌封入等することで、皮下、筋肉内、静脈内用注射剤等を製造することができる。また、直腸坐剤を調製する場合には、有効成分に賦形剤、界面活性剤等を加えた後、常法にしたがって混和及び成型等することで、製剤化することができる。軟膏剤、例えばペースト、クリーム及びゲルの形態に調製する際には、有効成分に白色ワセリンやパラフィン等の基剤、安定化剤、湿潤剤、パラオキシ安息香酸メチル等の保存剤等を配合し、常法にしたがって混合等すればよい。また、貼付剤を調製する場合には、織布、不織布、プラスチックフィルム等の支持体に、上記軟膏、クリーム、ゲル、ペースト等を常法により塗布すればよい。
本発明の婦人科疾患治療剤は、エストロゲン依存性の婦人科疾患を対象とする。上述したとおり、異所性の子宮内膜組織の増殖を抑制する作用を有することから、子宮内膜症、子宮筋腫、子宮腺筋症を対象とすることが好ましく、毒性が弱いことから、閉経前患者であっても安全に使用可能である。また、これらの疾患に起因する過多月経、不正性器出血、月経困難症、圧迫症状等の症状を緩和又は治療することもできる。
以下、各種試験結果に基づいて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。
(試験例1:子宮内膜症抑制作用の確認)
<子宮内膜症モデルの作製>
[1]卵巣摘出
1.鎮痛剤処置
塩酸ブプレノルフィン(レペタン注0.3mg,大塚製薬株式会社,0.2mg/mL液を用時に生理食塩液で6.7倍に希釈して、0.03mg/mL液としたもの)を、0.0024mg/body(0.08mL/body)の投与量でラットの背部皮下に投与した。投与期間は、モデル作製日のモデル作製前後の2回及び作製翌日の1日2回の、2日間とした。なお、0.0024mg/bodyの投与量は、体重250g(モデル作製時の推定体重:180〜240g)のラットにおいて、推奨用量の0.01mg/kgを満たしたものである(0.0096mg/kg)。
<子宮内膜症モデルの作製>
[1]卵巣摘出
1.鎮痛剤処置
塩酸ブプレノルフィン(レペタン注0.3mg,大塚製薬株式会社,0.2mg/mL液を用時に生理食塩液で6.7倍に希釈して、0.03mg/mL液としたもの)を、0.0024mg/body(0.08mL/body)の投与量でラットの背部皮下に投与した。投与期間は、モデル作製日のモデル作製前後の2回及び作製翌日の1日2回の、2日間とした。なお、0.0024mg/bodyの投与量は、体重250g(モデル作製時の推定体重:180〜240g)のラットにおいて、推奨用量の0.01mg/kgを満たしたものである(0.0096mg/kg)。
2.卵巣摘出方法
イソフルランの2%吸入麻酔下で、ラットの左右の腹側部(術部)を刈毛し、一方の腹側部の皮膚を切開した。筋層を剥離した後、開創器を用いて筋層を広げ、卵巣の周りの脂肪組織を含めて体外に突出させ、輸卵管の部位を絹糸(滅菌済みの縫合糸)で結紮後、脂肪組織を含めて卵巣を摘出した。剥離した筋層及び腹膜の一ヵ所を絹糸(滅菌済みの縫合糸)で縫合し、抗生物質であるカナマイシン液(Meiji Seikaファルマ株式会社,硫酸カナマイシン注射液1000mg「明治」を注射用水で5mg/mLに希釈したもの)を術部に添加した。切開した皮膚は絹糸(滅菌済みの縫合糸)で縫合した。また、反対側の卵巣も同様にして摘出した。なお、施術時には、滅菌手袋を使用し、手術器具はオートクレーブ及びビーズ滅菌器にて滅菌したものを使用した。術野は電気バリカンで刈毛後、イソジンアルコールで消毒し、滅菌敷布及び覆布で覆った。
イソフルランの2%吸入麻酔下で、ラットの左右の腹側部(術部)を刈毛し、一方の腹側部の皮膚を切開した。筋層を剥離した後、開創器を用いて筋層を広げ、卵巣の周りの脂肪組織を含めて体外に突出させ、輸卵管の部位を絹糸(滅菌済みの縫合糸)で結紮後、脂肪組織を含めて卵巣を摘出した。剥離した筋層及び腹膜の一ヵ所を絹糸(滅菌済みの縫合糸)で縫合し、抗生物質であるカナマイシン液(Meiji Seikaファルマ株式会社,硫酸カナマイシン注射液1000mg「明治」を注射用水で5mg/mLに希釈したもの)を術部に添加した。切開した皮膚は絹糸(滅菌済みの縫合糸)で縫合した。また、反対側の卵巣も同様にして摘出した。なお、施術時には、滅菌手袋を使用し、手術器具はオートクレーブ及びビーズ滅菌器にて滅菌したものを使用した。術野は電気バリカンで刈毛後、イソジンアルコールで消毒し、滅菌敷布及び覆布で覆った。
3.E2処置
卵巣摘出日の卵巣摘出後から2週間、ラットの背部皮下にE2(β−Estradiol、3μg/mL・匹)を毎日投与した。また,モデル作製日のモデル作製後から4週間、E2(3μg/mL・匹)を同様に投与した。
卵巣摘出日の卵巣摘出後から2週間、ラットの背部皮下にE2(β−Estradiol、3μg/mL・匹)を毎日投与した。また,モデル作製日のモデル作製後から4週間、E2(3μg/mL・匹)を同様に投与した。
[2]群分けおよびモデル作製
1.群分け
卵巣摘出日(0日起算)から13日後に、群分け日の体重が各群で均一になるように,4群(N=8)に振り分けた。また,群分け除外した動物は、全例をSham群に振り分けた。
1.群分け
卵巣摘出日(0日起算)から13日後に、群分け日の体重が各群で均一になるように,4群(N=8)に振り分けた。また,群分け除外した動物は、全例をSham群に振り分けた。
2.モデル作製方法
群分けの翌日に、Vernonらの方法を一部改変したUchiideらの方法に従って、モデル作製を行った。ラットを2%イソフルランの吸入麻酔下におき、腹部を正中線に沿って開腹し、右側の子宮角を摘出し摘出した子宮角の脂肪組織を除き,縦軸に沿って2等分した。子宮角を横軸に沿って切開し、約5mm×5mmの切片2個を切り出す。切り出した子宮切片は、腹腔の漿膜面と子宮内膜面を合わせ、四隅を吸収糸(6−0,PDS−II,エチコン)で縫合し、左右の腹壁に各1個の子宮切片を移植した。腹腔内の癒着防止のため、生理食塩液(株式会社大塚製薬工場)で洗浄した。その後、腹壁筋膜を吸収糸(4−0,モノクリル,エチコン)で縫合し、皮膚を絹糸(4−0,ブレードシルク,エチコン)で縫合した。
群分けの翌日に、Vernonらの方法を一部改変したUchiideらの方法に従って、モデル作製を行った。ラットを2%イソフルランの吸入麻酔下におき、腹部を正中線に沿って開腹し、右側の子宮角を摘出し摘出した子宮角の脂肪組織を除き,縦軸に沿って2等分した。子宮角を横軸に沿って切開し、約5mm×5mmの切片2個を切り出す。切り出した子宮切片は、腹腔の漿膜面と子宮内膜面を合わせ、四隅を吸収糸(6−0,PDS−II,エチコン)で縫合し、左右の腹壁に各1個の子宮切片を移植した。腹腔内の癒着防止のため、生理食塩液(株式会社大塚製薬工場)で洗浄した。その後、腹壁筋膜を吸収糸(4−0,モノクリル,エチコン)で縫合し、皮膚を絹糸(4−0,ブレードシルク,エチコン)で縫合した。
[3]Sham群の組織採取および湿重量測定
1.解剖
モデル作製日の前日(群分け日)に、2%イソフルランの吸入麻酔下で,腹部を切開した。次に、腹部大静脈から注射筒で約5mLを採血し、血液5mLをベノジェクトII真空採血管(EDTA−2K)に採取し、採取後、腹部大動脈及び腹部大静脈を切開して放血致死させた。次いで、右子宮角を摘出して切片(約5mm×5mm)を2個作製し、移植部位にあたる左右の腹壁(筋層及び腹膜)から切片(約5mm×5mm)を摘出した。その後、それぞれの切片及び腹壁の湿重量を測定した。次に、下垂体、副腎(両側)、左子宮角、乳腺(乳頭を含めて摘出,下腹部の3個,但しRNA測定用サンプルは直径約3mmとした。)及び大腿骨(左側)を摘出した。
1.解剖
モデル作製日の前日(群分け日)に、2%イソフルランの吸入麻酔下で,腹部を切開した。次に、腹部大静脈から注射筒で約5mLを採血し、血液5mLをベノジェクトII真空採血管(EDTA−2K)に採取し、採取後、腹部大動脈及び腹部大静脈を切開して放血致死させた。次いで、右子宮角を摘出して切片(約5mm×5mm)を2個作製し、移植部位にあたる左右の腹壁(筋層及び腹膜)から切片(約5mm×5mm)を摘出した。その後、それぞれの切片及び腹壁の湿重量を測定した。次に、下垂体、副腎(両側)、左子宮角、乳腺(乳頭を含めて摘出,下腹部の3個,但しRNA測定用サンプルは直径約3mmとした。)及び大腿骨(左側)を摘出した。
2.EDTA加血液の処置
採取したEDTA加血液を4℃,1800×g,10分間の条件で遠心することで、血漿(2mL以上)を得た。採取した血漿は、超低温フリーザーに冷凍保存した。
採取したEDTA加血液を4℃,1800×g,10分間の条件で遠心することで、血漿(2mL以上)を得た。採取した血漿は、超低温フリーザーに冷凍保存した。
3.摘出臓器の重量
下垂体、副腎(両側)、左子宮角及び大腿骨については、湿重量を測定した。なお,湿重量測定後の大腿骨は廃棄した。
下垂体、副腎(両側)、左子宮角及び大腿骨については、湿重量を測定した。なお,湿重量測定後の大腿骨は廃棄した。
4.摘出臓器の処理
下垂体、副腎(右)、子宮角切片(約5mm×5mm)及び移植部位にあたる腹壁(筋層及び腹膜,約5mm×5mm)(各1個)、左子宮角(以上の臓器の一部を採取)、乳腺(直径約3mm)をRNA later液にそれぞれ浸漬し、1日冷蔵保存した後、RNA later液を除去して、超低温フリーザーに保存した(RNA測定用サンプル)。副腎(右)の残余は廃棄し、副腎(左)、乳腺(1個)及び各臓器の残余は,液体窒素で凍結した。
下垂体、副腎(右)、子宮角切片(約5mm×5mm)及び移植部位にあたる腹壁(筋層及び腹膜,約5mm×5mm)(各1個)、左子宮角(以上の臓器の一部を採取)、乳腺(直径約3mm)をRNA later液にそれぞれ浸漬し、1日冷蔵保存した後、RNA later液を除去して、超低温フリーザーに保存した(RNA測定用サンプル)。副腎(右)の残余は廃棄し、副腎(左)、乳腺(1個)及び各臓器の残余は,液体窒素で凍結した。
5.病理標本
乳腺及び残りの子宮角切片(約5mm×5mm)並びに移植部位にあたる腹壁(筋層及び腹膜,約5mm×5mm)(各1個)は、それぞれ10%中性緩衝ホルマリン液に浸漬固定し、パラフィンブロック包埋標本を作製した。
乳腺及び残りの子宮角切片(約5mm×5mm)並びに移植部位にあたる腹壁(筋層及び腹膜,約5mm×5mm)(各1個)は、それぞれ10%中性緩衝ホルマリン液に浸漬固定し、パラフィンブロック包埋標本を作製した。
<薬剤の調製及び投与>
[1]調製方法(投与原液)
必要量のSR16234を秤量し、メノウ製の乳鉢及び乳棒を用いて粉砕した後、0.5%カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC−Na)水溶液に懸濁して2mg/mL液を調製し、投与原液とした。調製は,メスフラスコを用いて行った。得られた投与原液は、調製後に被験物質保管室J009の冷蔵庫に冷所(許容範囲:1〜15°C)保存し、調製日を0日として7日以内に使用した。なお、残余の投与原液は廃棄した。
[1]調製方法(投与原液)
必要量のSR16234を秤量し、メノウ製の乳鉢及び乳棒を用いて粉砕した後、0.5%カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC−Na)水溶液に懸濁して2mg/mL液を調製し、投与原液とした。調製は,メスフラスコを用いて行った。得られた投与原液は、調製後に被験物質保管室J009の冷蔵庫に冷所(許容範囲:1〜15°C)保存し、調製日を0日として7日以内に使用した。なお、残余の投与原液は廃棄した。
[2]調製方法(投与液)
投与原液(2mg/mL液)を0.5%CMC−Na水溶液で段階希釈して、0.2,0.06及び0.02mg/mL液をそれぞれ調製した。また、媒体対照群の投与液としては、0.5%CMC−Na水溶液を用いた。調製は、メスシリンダー或いはメスフラスコを用いて行った。なお、残余の投与原液は廃棄した。
投与原液(2mg/mL液)を0.5%CMC−Na水溶液で段階希釈して、0.2,0.06及び0.02mg/mL液をそれぞれ調製した。また、媒体対照群の投与液としては、0.5%CMC−Na水溶液を用いた。調製は、メスシリンダー或いはメスフラスコを用いて行った。なお、残余の投与原液は廃棄した。
[3]薬剤の投与
投与経路は経口投与とし、フレキシブル経口ゾンデ及び注射筒を用いて、1回/日の頻度で胃内に強制的に28日間連続投与した。
投与経路は経口投与とし、フレキシブル経口ゾンデ及び注射筒を用いて、1回/日の頻度で胃内に強制的に28日間連続投与した。
<子宮内膜症抑制作用の評価>
[1]解剖
最終投与の翌日に、2%イソフルランの吸入麻酔下で、腹部を切開し、移植子宮片(2個)を摘出し、デジタルカメラで撮影した。次に、腹部大静脈から注射筒で約5mLを採
血し、血液5mLをベノジェクトII真空採血管(EDTA−2K)に採取し、採取後、腹部大動脈及び腹部大静脈を切開して放血致死させた。次に、下垂体、副腎(両側)、移植子宮片(2個)、左子宮角、乳腺(乳頭を含めて摘出,下腹部の3個,但しRNA測定用サンプルは直径約3mmとした。)及び大腿骨(左側)を摘出した。
[1]解剖
最終投与の翌日に、2%イソフルランの吸入麻酔下で、腹部を切開し、移植子宮片(2個)を摘出し、デジタルカメラで撮影した。次に、腹部大静脈から注射筒で約5mLを採
血し、血液5mLをベノジェクトII真空採血管(EDTA−2K)に採取し、採取後、腹部大動脈及び腹部大静脈を切開して放血致死させた。次に、下垂体、副腎(両側)、移植子宮片(2個)、左子宮角、乳腺(乳頭を含めて摘出,下腹部の3個,但しRNA測定用サンプルは直径約3mmとした。)及び大腿骨(左側)を摘出した。
[2]写真撮影
移植子宮片は,定規を添えて、1個ごとデジタルカメラで撮影した。
移植子宮片は,定規を添えて、1個ごとデジタルカメラで撮影した。
[3]EDTA加血液の処置
採取したEDTA加血液を4℃,1800×g,10分間の条件で遠心することで、血漿(2mL以上)を得た。採取した血漿は,超低温フリーザーに冷凍保存した。
採取したEDTA加血液を4℃,1800×g,10分間の条件で遠心することで、血漿(2mL以上)を得た。採取した血漿は,超低温フリーザーに冷凍保存した。
[4]摘出臓器の重量
下垂体、副腎(両側)、移植子宮片(2個)、左子宮角及び大腿骨については湿重量を測定した。なお、湿重量測定後の大腿骨は廃棄した。
下垂体、副腎(両側)、移植子宮片(2個)、左子宮角及び大腿骨については湿重量を測定した。なお、湿重量測定後の大腿骨は廃棄した。
[5]摘出臓器の処理
下垂体、副腎(右)、移植子宮片(1個)、左子宮角(以上の臓器の一部を採取)、乳腺(直径約3mm)をRNA later液にそれぞれ浸漬し、1日冷蔵保存した後、RNA later液を除去して,超低温フリーザーに保存した(RNA測定用サンプル)。副腎(右)の残余は廃棄し、副腎(左)、乳腺(1個)及び各臓器の残余は、液体窒素で凍結し、超低温フリーザーに冷凍保存した。
下垂体、副腎(右)、移植子宮片(1個)、左子宮角(以上の臓器の一部を採取)、乳腺(直径約3mm)をRNA later液にそれぞれ浸漬し、1日冷蔵保存した後、RNA later液を除去して,超低温フリーザーに保存した(RNA測定用サンプル)。副腎(右)の残余は廃棄し、副腎(左)、乳腺(1個)及び各臓器の残余は、液体窒素で凍結し、超低温フリーザーに冷凍保存した。
[6]病理標本
乳腺及び残りの移植子宮片(1個)は、10%中性緩衝ホルマリン液に浸漬固定し、パラフィンブロック包埋標本を作製した。
乳腺及び残りの移植子宮片(1個)は、10%中性緩衝ホルマリン液に浸漬固定し、パラフィンブロック包埋標本を作製した。
[7]データ解析
1.移植子宮片の湿重量の算出
各移植子宮片の湿重量(左右)は、Sham群の左右の腹壁の湿重量の平均値をそれぞれ差し引いて算出した。
1.移植子宮片の湿重量の算出
各移植子宮片の湿重量(左右)は、Sham群の左右の腹壁の湿重量の平均値をそれぞれ差し引いて算出した。
2.移植子宮片重量の抑制率(%)の算出
移植子宮片重量の抑制率は、左右の移植子宮片の湿重量の合計の平均値に基づいて算出した。ここでは、媒体対照群の移植子宮片の湿重量の平均値を基準とし、媒体対照群及び被験物質群の移植子宮片重量の抑制率(%)を、下式に基づいて算出した。表1に、算出結果を示す。
移植子宮片重量の抑制率(%)=(媒体対照群の移植子宮片の湿重量の平均値−各個体の移植子宮片の湿重量)×100/(媒体対照群の移植子宮片の湿重量の平均値)
移植子宮片重量の抑制率は、左右の移植子宮片の湿重量の合計の平均値に基づいて算出した。ここでは、媒体対照群の移植子宮片の湿重量の平均値を基準とし、媒体対照群及び被験物質群の移植子宮片重量の抑制率(%)を、下式に基づいて算出した。表1に、算出結果を示す。
移植子宮片重量の抑制率(%)=(媒体対照群の移植子宮片の湿重量の平均値−各個体の移植子宮片の湿重量)×100/(媒体対照群の移植子宮片の湿重量の平均値)
3.移植子宮切片重量の抑制率
0.5w/v%カルボキシメチルセルロースナトリウム水溶液(0.5%CMC−Na水溶液)を28日間経口投与した媒体対照群の移植子宮片重量の抑制率を0%として、SR16234の0.1、0.3及び1.0mg/kg群の移植子宮片重量の抑制率(平均値)を算出したところ、それぞれ26%、45%、及び68%であった。
0.5w/v%カルボキシメチルセルロースナトリウム水溶液(0.5%CMC−Na水溶液)を28日間経口投与した媒体対照群の移植子宮片重量の抑制率を0%として、SR16234の0.1、0.3及び1.0mg/kg群の移植子宮片重量の抑制率(平均値)を算出したところ、それぞれ26%、45%、及び68%であった。
表2に示すように、SR16234投与群の移植子宮片重量の増加抑制率は、用量の増加に伴って増加している。とりわけ、1.0mg/kg投与群は、媒体対照群と比較して格別有意な移植子宮片重量の抑制率を示している。以上のことから、本発明の婦人科疾患治療剤による子宮内膜症の改善作用が確認された。
(試験例2:子宮内膜症モデルにおける子宮内膜症抑制作用の確認)
<移植子宮片及び腹壁の湿重量の合計>
Sham群の左右の子宮切片及び腹壁の湿重量の合計は、0.2596gであった。また、媒体対照群、SR16234の0.1、0.3及び1.0mg/kg群の左右の移植子宮片(腹壁を含む)の湿重量の合計は、それぞれ0.4785g、0.3988g、0.3401g及び0.2647gであった。
<移植子宮片及び腹壁の湿重量の合計>
Sham群の左右の子宮切片及び腹壁の湿重量の合計は、0.2596gであった。また、媒体対照群、SR16234の0.1、0.3及び1.0mg/kg群の左右の移植子宮片(腹壁を含む)の湿重量の合計は、それぞれ0.4785g、0.3988g、0.3401g及び0.2647gであった。
卵巣摘出後,E2(β−Estradiol)を毎日3μg/mL/匹の用量で皮下投与して、ホルモンバランスを維持したラットを用いて、右子宮角を左右の腹壁に移植した「子宮内膜症モデル」に対して、SR16234の投与による改善作用を検討した。SR16234の投与は,0.1、0.3及び1.0mg/kgの3用量を設定して、子宮内膜症モデル作製日から28日間、1日1回の経口投与により実施した。
表3に示すように、SR16234投与群の移植子宮片(腹壁を含む)の湿重量の合計は、用量の増加に伴って低下している。とりわけ、1.0mg/kg投与群は、媒体対照群と比較して格別有意な抑制率を示している。以上のことから、この卵巣摘出したラットの子宮内膜症モデルに基づいても、本発明の婦人科疾患治療剤による子宮内膜症の改善作用が確認された。
(試験例3:骨重量、子宮重量、下垂体重量に対する作用の確認)
<各臓器の湿重量>
[1]Sham群
Sham群の下垂体、副腎(左)、副腎(右)、副腎(左右の合計)、左子宮角及び大腿骨(左側)の湿重量は、それぞれ0.0186g、0.0353g、0.0296g、0.0649g、0.1751g、及び0.7083gであった。
<各臓器の湿重量>
[1]Sham群
Sham群の下垂体、副腎(左)、副腎(右)、副腎(左右の合計)、左子宮角及び大腿骨(左側)の湿重量は、それぞれ0.0186g、0.0353g、0.0296g、0.0649g、0.1751g、及び0.7083gであった。
[2]媒体対照群
媒体対照群の下垂体、副腎(左)、副腎(右)、副腎(左右の合計)、左子宮角及び大腿骨(左側)の湿重量は、それぞれ0.0271g、0.0468g、0.0425g、0.0893g、0.1428g、及び0.7589gであった。
媒体対照群の下垂体、副腎(左)、副腎(右)、副腎(左右の合計)、左子宮角及び大腿骨(左側)の湿重量は、それぞれ0.0271g、0.0468g、0.0425g、0.0893g、0.1428g、及び0.7589gであった。
[3]SR16234の0.1mg/kg投与群
SR16234の0.1mg/kg投与群の下垂体、副腎(左)、副腎(右)、副腎(左右の合計)、左子宮角及び大腿骨(左側)の湿重量は、それぞれ0.0226g、0.0438g、0.0400g、0.0838g、0.1261g、及び0.7597gであった。
SR16234の0.1mg/kg投与群の下垂体、副腎(左)、副腎(右)、副腎(左右の合計)、左子宮角及び大腿骨(左側)の湿重量は、それぞれ0.0226g、0.0438g、0.0400g、0.0838g、0.1261g、及び0.7597gであった。
[4]SR16234の0.3mg/kg投与群
SR16234の0.3mg/kg投与群の下垂体、副腎(左)、副腎(右)、副腎(左右の合計)、左子宮角及び大腿骨(左側)の湿重量は、それぞれ0.0187g、0.0398g、0.0381g、0.0779g、0.1119g、及び0.7598gであった。
SR16234の0.3mg/kg投与群の下垂体、副腎(左)、副腎(右)、副腎(左右の合計)、左子宮角及び大腿骨(左側)の湿重量は、それぞれ0.0187g、0.0398g、0.0381g、0.0779g、0.1119g、及び0.7598gであった。
[5]SR16234の1.0mg/kg投与群
SR16234の1.0mg/kg投与群の下垂体、副腎(左)、副腎(右)、副腎(左右の合計)、左子宮角及び大腿骨(左側)の湿重量は、それぞれ0.0174g、0.0375g、0.0357g、0.0732g、0.1016g、及び0.7301gであった。
SR16234の1.0mg/kg投与群の下垂体、副腎(左)、副腎(右)、副腎(左右の合計)、左子宮角及び大腿骨(左側)の湿重量は、それぞれ0.0174g、0.0375g、0.0357g、0.0732g、0.1016g、及び0.7301gであった。
[6]結果
いずれの湿重量においても、SR16234投与群は、媒体対照群と比較して用量の増加に伴った減少傾向を示すことが確認された。また、SR16234の0.3及び1.0mg/kg投与群は、媒体対照群と比較して、Day14以降において、極軽度ではあるが体重抑制傾向を示すことが確認された。
いずれの湿重量においても、SR16234投与群は、媒体対照群と比較して用量の増加に伴った減少傾向を示すことが確認された。また、SR16234の0.3及び1.0mg/kg投与群は、媒体対照群と比較して、Day14以降において、極軽度ではあるが体重抑制傾向を示すことが確認された。
(試験例3:子宮内膜症モデルにおける遺伝子発現に対する作用)
<子宮内膜移植片の遺伝子発現解析>
[1]要約
ラット由来子宮内膜移植片(27検体)8ターゲット遺伝子について、総RNAの抽出後、分光光度計およびバイオアナライザによるRNAの品質検査を行った後、RNAの逆転写反応を行い、TaqMan法により遺伝子発現解析を行った。
<子宮内膜移植片の遺伝子発現解析>
[1]要約
ラット由来子宮内膜移植片(27検体)8ターゲット遺伝子について、総RNAの抽出後、分光光度計およびバイオアナライザによるRNAの品質検査を行った後、RNAの逆転写反応を行い、TaqMan法により遺伝子発現解析を行った。
1.試験に使用した主な機器
・NanoDrop 1000(Thermo Fisher Scientific製)
・Agilent 2100バイオアナライザ(Agilent製)
・Step One Plus Real-Time PCR System (Life Technologics製)
・NanoDrop 1000(Thermo Fisher Scientific製)
・Agilent 2100バイオアナライザ(Agilent製)
・Step One Plus Real-Time PCR System (Life Technologics製)
2.試験に使用した主な試薬および器具
<RNA抽出試薬>
・RNeasy Fibrous Tissue Mini Kit (QIAGEN)
<逆転写酵素>
・SuperScript VILO Master Mix (Life Technologies)
<TaqMan試薬>
・TaqMan Gene Express Assay (Life Technologies)
<RNA抽出試薬>
・RNeasy Fibrous Tissue Mini Kit (QIAGEN)
<逆転写酵素>
・SuperScript VILO Master Mix (Life Technologies)
<TaqMan試薬>
・TaqMan Gene Express Assay (Life Technologies)
[2]試験の実施方法
1.総RNA抽出
ラット由来子宮角切片および移植子宮片について、RNeasy Fibrous Tissue Mini Kitを用いてRNA抽出を行った。
1.総RNA抽出
ラット由来子宮角切片および移植子宮片について、RNeasy Fibrous Tissue Mini Kitを用いてRNA抽出を行った。
2.分光光度計およびバイオアナライザによるRNAの品質試験
抽出後のRNAについてNanaoDropによる濃度測定を行った。また、バイオアナライザ(6000ナノキット)によるRIN測定を実施した。なお、収量が少ない2検体(Sample ID:202,507)のバイオアナライザ測定には6000ピコキットを用いた。
抽出後のRNAについてNanaoDropによる濃度測定を行った。また、バイオアナライザ(6000ナノキット)によるRIN測定を実施した。なお、収量が少ない2検体(Sample ID:202,507)のバイオアナライザ測定には6000ピコキットを用いた。
3.逆転写反応
(A)標準物質
市販Rat Tissue Universal Reference Total RNA (Catalog Number:PR−UR−100, ZYAGEN社)1000ng/uLからSuperScript VILO Master Mixによる逆転写反応により得られたcDNA(以下スタンダードとする)を標準物質として用いた。
(B)検体
分光光度計による濃度測定結果を基に、50ng/uLのcDNA(以下サンプルとする)が得られるよう、Super Script VILO Master Mixによる検体の逆転写反応を行った。なお収量が少ないSample ID:202,502,507に関しては、それぞれ25ng/uL,25ng/uL,12.5ng/uLのcDNAが得られるように逆転写反応を行った。
(A)標準物質
市販Rat Tissue Universal Reference Total RNA (Catalog Number:PR−UR−100, ZYAGEN社)1000ng/uLからSuperScript VILO Master Mixによる逆転写反応により得られたcDNA(以下スタンダードとする)を標準物質として用いた。
(B)検体
分光光度計による濃度測定結果を基に、50ng/uLのcDNA(以下サンプルとする)が得られるよう、Super Script VILO Master Mixによる検体の逆転写反応を行った。なお収量が少ないSample ID:202,502,507に関しては、それぞれ25ng/uL,25ng/uL,12.5ng/uLのcDNAが得られるように逆転写反応を行った。
4.TaqMan反応
スタンダード250,62.5,15.625,3.9,0.98ng/wellまたはサンプル5.0ng/wellを使用し、Step One Plus Real−Time PCR Systemを用いてTaqMan反応を行った。反応は50℃で2分間、および95℃で10分間反応後、95℃で15秒間,60℃で1分間の反応を40サイクル行い、60℃での反応後に蛍光値FAMをリアルタイムに測定した。また、ターゲット遺伝子8種類に加え、内在性コントロール遺伝子としてGAPDH遺伝子を測定した。なお、全てのスタンダード、サンプルはTriplicateで測定した。
スタンダード250,62.5,15.625,3.9,0.98ng/wellまたはサンプル5.0ng/wellを使用し、Step One Plus Real−Time PCR Systemを用いてTaqMan反応を行った。反応は50℃で2分間、および95℃で10分間反応後、95℃で15秒間,60℃で1分間の反応を40サイクル行い、60℃での反応後に蛍光値FAMをリアルタイムに測定した。また、ターゲット遺伝子8種類に加え、内在性コントロール遺伝子としてGAPDH遺伝子を測定した。なお、全てのスタンダード、サンプルはTriplicateで測定した。
5.相対標準曲線法による遺伝子発現定量
スタンダードから得られた2種の検量線(ターゲット遺伝子、GAPDH遺伝子)それぞれから、サンプルに関するターゲット遺伝子、GAPDH遺伝子の発現量をそれぞれ算出した。その後、内在性コントロール遺伝子であるGAPDH遺伝子発現量により、ターゲット遺伝子の発現量を補正した。さらにサンプルにおいて発現量の各群平均値を算出した後、2群の発現量平均値を標準として、その他各群と比較した。
スタンダードから得られた2種の検量線(ターゲット遺伝子、GAPDH遺伝子)それぞれから、サンプルに関するターゲット遺伝子、GAPDH遺伝子の発現量をそれぞれ算出した。その後、内在性コントロール遺伝子であるGAPDH遺伝子発現量により、ターゲット遺伝子の発現量を補正した。さらにサンプルにおいて発現量の各群平均値を算出した後、2群の発現量平均値を標準として、その他各群と比較した。
[3]実験結果
ターゲット遺伝子発現解析結果
ターゲット遺伝子発現解析結果
E2投与対照群に比較し、Era/Erbのエストロゲン受容体遺伝子発現に対するSR16234の作用は認められず、PRに対してはやや増加傾向を示した。また、血管新生促進に関与するVEGFの遺伝子発現には影響が認められなかったが、図2に示すとおり、血管新生抑制物質であるPEDFの遺伝子発現に対しては、増加傾向を示した。さらに、図3に示すとおり、炎症関与サイトカインであるIL−6の遺伝子発現は用量依存的に抑制した。これらの遺伝子発現結果は本剤に子宮内膜症に伴う炎症、血管新生の抑制効果があることを示すものである。
本発明のエストロゲン受容体α阻害βパーシャルアゴニストは、経口投与が可能であり、毒性が弱く、安全性に優れた異所性子宮内膜増殖抑制作用を有することから、子宮内膜症、子宮筋腫、子宮腺筋症等のエストロゲン依存性の婦人科疾患に用いる薬剤として広く且つ有効に利用可能である。
Claims (3)
- 下記構造式(a);
エストロゲン受容体α阻害βパーシャルアゴニスト。 - 請求項1に記載のエストロゲン受容体α阻害βパーシャルアゴニスト、その薬学的に許容される塩、又はそれらの水和物を有効成分として含有する、
婦人科疾患治療剤。 - 前記婦人科疾患が、子宮内膜症、子宮筋腫、及び/又は子宮腺筋症である、
請求項2に記載の婦人科疾患治療剤。
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