JPWO2016203842A1 - 電子機器、およびアンテナ素子 - Google Patents

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Abstract

本発明の電子機器は、アンテナ素子(101)、回路基板(71)、アンテナ素子(101)および回路基板(71)を内部に収納する筐体(91)を備える。筐体(91)の内面と回路基板(71)との間には間隙(D)が形成されており、アンテナ素子(101)は、アンテナ部、アンテナ部に接続される整合回路部、整合回路部に接続される伝送線路部、および伝送線路部に設けられる接続部(コネクタ(61))を有し、筐体(91)の内面に沿って配設される。接続部(コネクタ(61))は、回路基板(71)に形成される回路(レセプタクル(62)および導体(72))に接続される。アンテナ素子(101)は、筐体内面配設部(CA)である整合回路部に、筐体(91)の第1グランド導体(92)に第2グランド導体(22)を導通させるグランド接続部(47)を有する。

Description

本発明は、アンテナ素子、および電子機器に関し、特に例えばアンテナ部と整合回路部と伝送線路部と接続部とを有したアンテナ素子、およびそれを備える電子機器に関する。
従来、アンテナと回路基板とを筐体内に収納する携帯端末等の電子機器において、アンテナを筐体の内面に貼り付け、回路基板に形成される導体とアンテナとの間をスプリングピン等によって接続する構造が知られている。
例えば、特許文献1には、アンテナと回路基板とを筐体内に備え、筐体の内面に設置されるアンテナと回路基板上に形成される導体との間を、スプリングピン等の接続子によって接続する構成の通信装置が開示されている。
特開2012−231386号公報
また、近年の電子機器の小型化・高機能化に伴い、整合回路や伝送線路等を配置するための十分なスペースを電子機器の筺体内に確保することが難しくなっている。
しかし、特許文献1に示される構成では、アンテナの整合回路等を小型の回路基板側に設けるため、整合回路等の配置等についての設計の自由度が低下してしまう。また、回路基板に形成される導体とアンテナとの間をスプリングピン等の接続子によって接続するため、接続子での損失が生じるほか、アンテナと整合回路との間の線路が長くなることにより、インピーダンス整合が困難になる。さらに、アンテナの導体パターンとスプリングピン等の接続子とが近接するため、アンテナの導体パターンとスプリングピン等の接続子との間に浮遊容量が生じて、アンテナ特性が劣化する。または、筐体への組み込み前後で特性が変化してしまう。
本発明の目的は、簡素な構成により、損失を抑制したアンテナ素子を提供することにある。また、それを備える電子機器を提供することにある。さらに、良好なアンテナ特性を有するアンテナ素子、およびそれを備える電気機器を提供することにある。
(1)本発明の電子機器は、アンテナ素子と、回路基板と、前記アンテナ素子および前記回路基板を内部に収納する筐体と、を備える電子機器であって、
前記筐体の内面と前記回路基板との間には、間隙が形成され、
前記筐体は、第1グランド導体を有し、
前記アンテナ素子は、
アンテナ部と、
前記アンテナ部に接続される整合回路部と、
前記整合回路部に接続される伝送線路部と、
前記伝送線路部に設けられ、前記回路基板に形成される回路に接続される接続部と、
を有し、
前記アンテナ部、前記整合回路部、前記伝送線路部および前記接続部は、一つの基板に設けられ、
前記アンテナ素子の少なくとも一部は前記筐体の内面に沿って配設され、
前記整合回路部または前記伝送線路部の少なくとも一方は、第2グランド導体を有し、前記筐体の内面に沿って配設される領域の表面の少なくとも一部に、前記第2グランド導体を前記第1グランド導体に導通させるグランド接続部を有することを特徴とする。
また、この構成では、整合回路部および伝送線路部の少なくとも一部に、筐体のグランド導体に導通するグランド接続部を有するので、アンテナ素子のグランド導体のグランド電位が安定する。したがって、整合回路部での特性の変化を抑制できる。または、伝送線路部でのシールド効果を高めることができる。
また、この構成では、アンテナ部、整合回路部、伝送線路部および前記接続部が一体化されて単一の部品として扱えるため、アンテナ素子の実装が容易となる。また、アンテナ部と接続部との間の線路を、回路基板に形成する必要がない。
(2)上記(1)において、少なくとも前記アンテナ部が設けられる部分の前記基板は、可撓性を有し、前記アンテナ部は、曲げられた状態で、前記筐体の内面に沿って配設されていることが好ましい。この構成により、筐体内の限られたスペースにもアンテナ部を設置できる。
(3)上記(1)または(2)において、少なくとも前記接続部近傍の前記基板は、可撓性を有し、前記接続部近傍の前記伝送線路部は、折り曲げられていることが好ましい。この構成では、接続部近傍の伝送線路部が可撓性を有しているため、回路基板に形成される回路に対して接続部の接続が容易となる。また、伝送線路部の接続部近傍を折り曲げることによって、スプリングピン等を使用することなく、互いに高さ方向の異なるアンテナ素子の接続部と回路基板に形成される回路との接続を行うことができる。
(4)上記(1)から(3)のいずれかにおいて、前記アンテナ素子は、前記接続部近傍以外が、前記筐体の内面に沿って配設され、前記接続部のみで前記回路基板に接触していることが好ましい。この構成では、接続部近傍を除いて、伝送線路部と回路基板とが離間しているため、伝送線路部で発生したノイズの、回路基板への輻射が抑制される。また、アンテナ素子を回路基板上に設けられた表面実装部品等の凹凸に合わせて配置する必要がないため、アンテナ素子の、筐体内への実装が容易となる。
(5)本発明のアンテナ素子は、
電子機器の筐体の内面に設けられるアンテナ素子であって、
アンテナ部と、
前記アンテナ部に接続される整合回路部と、
前記整合回路部に接続される伝送線路部と、
前記伝送線路部に設けられ、前記回路基板に形成される回路に接続される接続部と、
を有し、
前記アンテナ部、前記整合回路部、前記伝送線路部および前記接続部は、一つの基板に設けられ、
前記整合回路部または前記伝送線路部の少なくとも一方は、グランド導体を有し、前記グランド導体に導通するグランド接続部を表面に有することを特徴とする。
この構成により、回路基板に形成される導体とアンテナとの間をスプリングピン等の接続子によって接続する必要がなく、アンテナ特性の劣化を抑制したアンテナ素子を実現できる。また、この構成により、アンテナと整合回路との間の線路が短く、インピーダンス整合が容易で、良好なアンテナ特性を有するアンテナ素子を実現できる。
本発明によれば、簡素な構成により、損失を抑制したアンテナ素子を実現できる。また、それを備える電子機器を実現できる。さらに、良好なアンテナ特性を有するアンテナ素子、およびそれを備える電気機器を実現できる。
図1は第1の実施形態に係るアンテナ素子101の外観斜視図である。 図2はアンテナ素子101の分解斜視図である。 図3はアンテナ素子101の裏面図である。 図4は、第1の実施形態に係るアンテナ素子101の回路図である。 図5は第1の実施形態に係る電子機器の主要部の断面図である。 図6は比較例における電子機器の主要部の拡大断面図である。 図7は第2の実施形態に係るアンテナ素子102の外観斜視図である。 図8はアンテナ素子102の分解斜視図である。 図9は第2の実施形態に係る電子機器の主要部の断面図である。 図10は第3の実施形態に係るアンテナ素子103の外観斜視図である。 図11はアンテナ素子103の分解斜視図である。 図12はアンテナ素子103の裏面図である。 図13は第3の実施形態に係る電子機器の主要部の断面図である。
以降、図を参照していくつかの具体的な例を挙げて、本発明を実施するための複数の形態を示す。各図中には同一箇所に同一符号を付している。各実施形態は例示であり、異なる実施形態で示した構成の部分的な置換または組み合わせが可能である。
《第1の実施形態》
図1は第1の実施形態に係るアンテナ素子101の外観斜視図である。図2はアンテナ素子101の分解斜視図である。図3はアンテナ素子101の裏面図である。本実施形態に係るアンテナ素子101は筐体の内面に沿って配設されるアンテナ素子である。図4は、第1の実施形態に係るアンテナ素子101の回路図である。図4において、アンテナ導体51(アンテナ部AN)をアンテナANTで表している。
図1に示すように、アンテナ素子101は、アンテナ部AN、整合回路部IM、伝送線路部SLおよび接続部CNを備える。アンテナ部AN、整合回路部IM、伝送線路部SLおよび接続部CNはアンテナ素子101の長手方向にこの順で並んでいる。整合回路部IMはアンテナ部ANに接続され、整合回路部IMは伝送線路部SLに接続される。接続部CNは伝送線路部SLに設けられる。
具体的に説明すると、アンテナ素子101は、基板10、リアクタンス素子Z1,Z2,Z3およびコネクタ61を備える。リアクタンス素子Z1,Z2,Z3は例えばチップ型インダクタ、チップ型コンデンサ、またはチップ型ジャンパー素子(低抵抗チップ抵抗器)等である。本実施形態では、このコネクタ61が本発明の「接続部」に相当する。
基板10は可撓性を有する略長尺状の絶縁体平板である。基板10は、互いに対向する第1主面VS1および第2主面VS2を有する。リアクタンス素子Z1,Z2,Z3およびコネクタ61は、基板10の第2主面VS2に実装される。すなわち、アンテナ部AN、整合回路部IM、伝送線路部SLおよび接続部CNは、図1に示すように、基板10に一体的に設けられる。
基板10は、図2に示すように、保護層1、樹脂基材層11、樹脂基材層12、樹脂基材層13および保護層2の積層構造である。図2の保護層1は最上層であり、保護層2は最下層である。樹脂基材層11,12,13は例えばポリイミド(PI)や液晶ポリマー(LCP)等の樹脂層である。保護層1,2は例えばレジスト層やカバーレイフィルム等である。なお、保護層1,2は必須の構成ではなく、基板10に形成しない構成であってもよい。
樹脂基材層11は可撓性を有する略長尺状の平板である。樹脂基材層11の上面(図2における樹脂基材層11の表面)には、アンテナ導体51、導体41、グランド接続部47および第2グランド導体21が形成される。アンテナ導体51は、樹脂基材層11の長手方向の第2端部(図2における左側端部)に形成されるコの字(C字)状の導体パターンである。アンテナ導体51の一端は導体41に接続される。導体41は、樹脂基材層11の長手方向の中央から第2端部寄りの位置に形成される矩形状の導体パターンである。第2グランド導体21は、樹脂基材層11の長手方向の中央から第1端部(図2における右側端部)の略全面に形成される導体パターンである。アンテナ導体51は例えばUHF帯アンテナの放射素子である。
保護層1は平面形状が樹脂基材層11と実質的に同一であり、樹脂基材層11の上面に形成される。保護層1は、グランド接続部47が形成される位置に応じた開口部AP4を有する。そのため、保護層1が樹脂基材層11の上面に形成されることにより、グランド接続部47が基板10の第1主面VS1に露出する。
樹脂基材層12は可撓性を有する長尺状の平板である。樹脂基材層12の上面(図2における樹脂基材層12の表面)には中継用の導体42,44および信号導体31が形成される。信号導体31は、樹脂基材層12の長手方向に延伸する導体パターンである。導体42,44は、樹脂基材層12の長手方向の第1端部(図2における左側端部)付近に形成される矩形状の導体パターンである。導体42は層間接続導体V11を介して導体41に接続される。導体44は層間接続導体V21を介してグランド接続部47に接続される。層間接続導体は例えばビア導体またはスルーホール等である。
樹脂基材層13は可撓性を有する長尺状の平板である。樹脂基材層13の下面(図2における樹脂基材層13の裏面)には導体43,45、第2グランド導体22および接続用電極46が形成される。
導体43は、樹脂基材層13の長手方向の第1端部(図2における左側端部)に形成される矩形状の導体パターンである。導体43は、層間接続導体V12および層間接続導体V13を介して導体42に接続される。すなわち、導体43はアンテナ導体51に導通する。導体45は、樹脂基材層13の長手方向の中央から第1端部寄りの位置に形成されるL字状の導体パターンである。導体45は、層間接続導体V31および層間接続導体V32を介して信号導体31の一端に接続される。接続用電極46は、樹脂基材層13の長手方向の第2端部(図2における右側端部)付近に形成される矩形状の導体パターンである。接続用電極46は、層間接続導体V41および層間接続導体V42を介して信号導体31の他端に接続される。第2グランド導体22は、接続用電極46が形成される位置に開口部を有する導体パターンである。
第2グランド導体22の一端は、層間接続導体V22および層間接続導体V23を介して導体44に接続される。上述の通り、導体44は層間接続導体V21を介してグランド接続部47に接続されるため、グランド接続部47は第2グランド導体22に導通する。
保護層2は平面形状が樹脂基材層13と実質的に同一であり、樹脂基材層13の下面に形成される。
保護層2は、接続用電極46が形成される位置に応じた開口部AP5を有し、第2グランド導体22が形成される位置に応じた4つの開口部AP6を有する。そのため、保護層2が樹脂基材層13の下面に形成されることにより、接続用電極46および第2グランド導体22の一部が基板10の第2主面VS2に露出する。図2に示すように、コネクタ61を基板10の第2主面VS2に実装することにより、コネクタ61は接続用電極46および第2グランド導体22に接続される。すなわち、コネクタ61は信号導体31および第2グランド導体22に導通する。
保護層2は、導体45と第2グランド導体22との間に接続されるリアクタンス素子Z1の実装位置に応じた2つの開口部AP1を有する。そのため、保護層2が樹脂基材層13の下面に形成されることにより、導体45の一部および第2グランド導体22の一部が基板10の第2主面VS2に露出する。図3に示すように、リアクタンス素子Z1を基板10の第2主面VS2に実装することにより、リアクタンス素子Z1は導体45と第2グランド導体22との間に接続される。
保護層2は、導体43と導体45との間に接続されるリアクタンス素子Z2の実装位置に応じた2つの開口部AP2を有する。そのため、保護層2が樹脂基材層13の下面に形成されることにより、導体43の一部および導体45の一部が基板10の第2主面VS2に露出する。図3に示すように、リアクタンス素子Z2を基板10の第2主面VS2に実装することにより、リアクタンス素子Z2は導体43と導体45との間に接続される。
保護層2は、導体43と第2グランド導体22との間に接続されるリアクタンス素子Z3の実装位置に応じた2つの開口部AP3を有する。そのため、保護層2が樹脂基材層13の下面に形成されることにより、導体43の一部および第2グランド導体22の一部が基板10の第2主面VS2に露出する。図3に示すように、リアクタンス素子Z3を基板10の第2主面VS2に実装することにより、リアクタンス素子Z3は導体43と第2グランド導体22との間に接続される。
上述の通り、アンテナ素子101は、アンテナ部AN、整合回路部IM、伝送線路部SLおよび接続部CNを備え、アンテナ部AN、整合回路部IM、伝送線路部SLおよび接続部CNは、基板10の長手方向にこの順に並び、かつ、基板10に一体的に設けられる。
ここで、アンテナ部ANはアンテナ導体51によって構成される。また、整合回路部IMは、導体41,42,43,44,45、第2グランド導体22、層間接続導体V11,V12,V13,V21,V22,V23,V31,V32およびリアクタンス素子Z1,Z2,Z3等によって構成される。すなわち、整合回路部IMは第2グランド導体22を有する。図4に示すように、整合回路部IMは、リアクタンス素子Z1,Z2,Z3を含むπ形回路で構成される。整合回路部IMを備えることにより、給電回路とアンテナ部ANとのインピーダンスマッチングおよびアンテナの周波数特性の設定ができる。
図1に示す筐体内面配設領域CA(図1におけるドットパターンで塗り潰した部分)は、後に詳述するように、アンテナ素子101が筐体91の内面に沿って配設される領域である。整合回路部IMは、筐体内面配設領域CAの表面にグランド接続部47を有する。後に詳述するように、グランド接続部47は、第2グランド導体22を筐体91が有する第1グランド導体92に導通する。
伝送線路部SLは、信号導体31および第2グランド導体21,22によって構成される。すなわち、伝送線路部SLは第2グランド導体21,22を有する。なお、伝送線路部SLは、図2に示すように、第2グランド導体21,22が信号導体31を挟んだ構成のトリプレート型のストリップライン構造である。
上記アンテナ素子101の製造方法は次のとおりである。
(1)まず集合基板状態の樹脂基材層11,12,13の片側主面に金属箔(例えば銅箔)をラミネートし、その金属箔をフォトリソグラフィでパターンニングすることで、アンテナ導体51、信号導体31、第2グランド導体21,22、導体41,42,43,44,45、グランド接続部47および接続用電極46を形成する。また、集合基板状態の樹脂基材層11,12,13に層間接続導体V11,V12,V13,V21,V22,V23,V31,V32,V41,V42を形成する。層間接続導体は、レーザー等で貫通孔を設けた後、銅、銀、錫等のうち1以上を含む導電性ペーストを配設し、後の加熱・加圧工程で硬化させることによって設けられる。樹脂基材層11,12,13は例えば液晶ポリマー等の熱可塑性樹脂基材が用いられる。
(2)樹脂基材層11,12,13を積層し、加熱・加圧することで導電性ペーストを固化させるとともに、樹脂基材層11,12,13を圧着し、集合基板状態の基板10を構成する。
(3)積層体基板の両面に保護層1,2をそれぞれ印刷形成する。保護層1,2は例えばレジスト層であり、ペースト状のものを印刷することにより形成することができる。なお、ポリイミド(PI)や液晶ポリマー(LCP)等のフィルム状の樹脂基材を保護層として用いてもよい。
(4)基板10の第2主面に露出する接続用電極46にコネクタ61を接続(接合)する。基板10の第2主面に露出する導体45および第2グランド導体22にリアクタンス素子Z1を接続(接合)する。基板10の第2主面の露出する導体43および導体45にリアクタンス素子Z2を接続(接合)する。また、基板10の第2主面に露出する導体43および第2グランド導体22にリアクタンス素子Z3を接続(接合)する。この接続(接合)は例えばはんだや導電性接着材等を用いることにより行うことができる。
(5)その後、集合基板状態の基板10を分断することで、個別のアンテナ素子101を得る。なお、(4)と(5)の工程を逆の順で行ってもよい。
次に、上記アンテナ素子101を備える電子機器について図を参照して説明する。図5は第1の実施形態に係る電子機器の主要部の断面図である。図5において、各部の厚みは誇張して図示している。以降の各実施形態における断面図についても同様である。
本実施形態に係る電子機器は、アンテナ素子101、表面実装部品85,86、回路基板71および筐体91を備える。電子機器は、例えば携帯型通信装置である。アンテナ素子101および回路基板71は、筐体91の内部に収納される。筐体91は例えば内面に第1グランド導体92が形成された樹脂性の筐体であり、回路基板71は例えば多層プリント配線板である。
図5に示すように、本実施形態に係る電子機器は、筐体91の内面と回路基板71との間には間隙Dが形成されている。また、アンテナ素子101は、基板10の第2主面側が筐体91の内側(回路基板71側)を向くように、筐体91の内面に基板10の第1主面側が貼付される。具体的には、アンテナ素子101の基板10の第2主面が、接着部材81および導電性部材82を介して筐体91の内面に貼付される。アンテナ素子101は、コネクタ61(接続部)近傍を除いて、筐体91の内面に沿って配設される。接着部材81は例えば非導電性の接着剤や非導電性の両面テープである。導電性部材82は例えば導電性両面テープであるが、はんだや導電性樹脂接合材等を用いることもできる。
なお、アンテナ素子101の基板10は可撓性を有し、アンテナ部(アンテナ導体51)は、曲げられた状態で、筐体91の内面に沿って配設される。また、基板10の第1主面に露出するグランド接続部47は、導電性部材82を介して筐体91の第1グランド導体92に接続される。グランド接続部47は第2グランド導体22に導通する。すなわち、第2グランド導体22は、グランド接続部47を介して第1グランド導体92に導通する。
また、表面実装部品85,86は回路基板71の主面(図5における回路基板71の上面)に実装される。
回路基板71の主面には、レセプタクル62が配置される導体72および導体73,74,75,76,77が形成され、回路基板71の内部には内部導体78が形成される。導体72は、例えば回路基板71に形成される給電回路に接続される導体パターンである。レセプタクル62は、図示しない導電性接合材を介して導体72に電気的に接続される実装部品である。導体73は、例えば回路基板71のグランドに接続される導体パターンであり、接続導体84を介して筐体91の内面に形成された第1グランド導体92に接続される。接続導体84は、断面形状がL字形の金属部材である。導体74,75,76は、表面実装部品85,86に接続される導体パターンである。
アンテナ素子101のコネクタ61は、機械的接触により上記レセプタクル62に接続される。なお、本実施形態に係る電子機器では基板10が可撓性を有し、コネクタ61(接続部)近傍の伝送線路部が折り曲げられることによって、コネクタ61とレセプタクル62とが接続されている。
次に、比較例として、回路基板に形成される導体とアンテナとの間をスプリングピン等によって接続する構成の電子機器について説明する。図6は比較例における電子機器の主要部の拡大断面図である。
比較例における電子機器は、アンテナ部(アンテナ導体51)のみが筐体91の内面に貼付されており、整合回路部および伝送線路部等は回路基板71側に配置されている。回路基板71に形成される導体79とアンテナ導体51との間は、接続子63によって接続されている。接続子63は、図示しない導電性接合材を介して導体79に電気的に接続される実装部品である。接続子63は例えばスプリングピンである。
図6に示すように、比較例における電子機器では、接続子63とアンテナ導体51とが近接するため、接続子63とアンテナ導体51との間に浮遊容量が生じる。したがって、この浮遊容量によってアンテナ特性が劣化する。
一方、本実施形態に係る電子機器は、アンテナ部AN、整合回路部IM、伝送線路部SLおよび接続部CNは、基板10に一体的に設けられる。すなわち、回路基板71に形成される導体とアンテナ導体51との間を接続する接続子がアンテナ導体51付近にないため、接続子とアンテナ導体51との間に浮遊容量が生じることがない。
ここで、本願に言う「接続子とアンテナ導体とが近接する」とは、アンテナ導体51と接続子63とが極近傍に存在する場合のみを言うものではない。例えば、接続子63とアンテナ導体51との間の距離が、筐体91の内面と回路基板71との間に形成される間隙D以下の場合に、接続子とアンテナ導体とが「近接」していると言う。
本実施形態に係る電子機器によれば、次のような効果を奏する。
(a)本実施形態に係る電子機器では、回路基板71に形成される導体とアンテナ部ANとの間をスプリングピン等の接続子によって接続する必要がないため、アンテナ特性の劣化が抑制され、且つ損失を抑制したアンテナ素子を備える電子機器を実現できる。また、アンテナ部ANと整合回路部IMとの間の線路が短くなるため、インピーダンス整合が容易となり、良好なアンテナ特性を有するアンテナ素子101を備える電気機器を実現できる。
(b)一つの基板10に、アンテナ部AN、整合回路部IM、伝送線路部SLおよび接続部CNが一体的に設けられるため、アンテナ素子101の実装が容易となる。アンテナ素子101を単一の部品として扱える。また、アンテナ部ANと接続部CNとの間の線路を回路基板71に形成する必要がない。
(c)一つの基板10に、アンテナ部AN、整合回路部IM、伝送線路部SLおよび接続部CNが一体的に設けられるため、回路基板71に形成される導体とアンテナ導体51との間を接続子で接続する必要がない。したがって、接続子とアンテナ導体51との間に浮遊容量が生じることがない。また、本実施形態に係る電子機器は、アンテナ導体51が曲げられた状態で、回路基板71に形成される導体とアンテナ導体51とが近接していない。そのため、回路基板71に形成される導体とアンテナ導体51との間に浮遊容量が生じることがない。
(d)さらに、本実施形態に係るアンテナ素子101の基板10は可撓性を有し、アンテナ部ANは、曲げられた状態で、筐体91の内面に沿って配設されている。そのため、筐体91内の限られたスペースにもアンテナ部ANを設置できる。
(e)本実施形態に係るアンテナ素子101では、コネクタ61(接続部CN)近傍の伝送線路部SLが可撓性を有しているため、回路基板71に形成される回路(レセプタクル62)に対してコネクタ61(接続部CN)の接続が容易となる。また、伝送線路部SLを折り曲げることによって、スプリングピン等を使用することなく、互いに高さ方向の異なるコネクタ61(接続部CN)と回路基板71に形成される回路(レセプタクル62)との接続を行うことができる。
(f)本実施形態に係る電子機器では、アンテナ素子101は、コネクタ61(接続部CN)近傍以外が、筐体91の内面に沿って配設されている。また、アンテナ素子101は、コネクタ61(接続部CN)のみを介して回路基板71側(レセプタクル62)に接続されている。この構成では、コネクタ61(接続部CN)近傍を除いて、伝送線路部SLと回路基板71とが離間しているため、伝送線路部SLで発生したノイズの、回路基板71への輻射が抑制される。また、アンテナ素子101を回路基板71上に設けられた表面実装部品85,86等の凹凸に合わせて配置する必要がないため、アンテナ素子101の筐体91内への実装が容易となる。
(g)また、本実施形態に係るアンテナ素子101の伝送線路部SLは、第2グランド導体21,22が信号導体31を挟んだ構成のトリプレート型のストリップライン構造である。そのため、本実施形態に係る電子機器では、第2グランド導体21,22のシールド効果により、信号導体31と、回路基板71に形成される導体等との間の不要な結合が抑制される。したがって、特性の変化を抑制できる。
(h)本実施形態に係るアンテナ素子101は、整合回路部IMおよび伝送線路部SLを構成する第2グランド導体22が、筐体91の第1グランド導体92に導通する。そのため、第2グランド導体22のグランド電位が安定する。したがって、整合回路部IMでの特性の変化を抑制できる。また、伝送線路部SLでのシールド効果を高めることができる。
(i)本実施形態に係るアンテナ素子101は、基板10全体が可撓性を有するため、筐体91の内面の形状に合わせて設計することなく、筐体91の内面に沿って容易に配設することができる。
なお、本願において接続部の「近傍」(本願発明における“近傍”)とは、伝送線路部SLに設けられた接続部CN(コネクタ61)の極近傍のみを言うものではない。例えば、接続部CN(コネクタ61)から、筐体91の内面と回路基板71との間に形成される間隙Dの3倍までの距離(3D未満)を接続部の「近傍」という。
また、整合回路部IMのグランド接続部47は、本実施形態で示した構成に限定されるものではない。グランド接続部47の形状、数量、大きさ等は適宜変更可能である。すなわち、グランド接続部47が、基板10の第1主面VS1側の、筐体内面配設領域CAにおける整合回路部IM全体に形成される構成であってもよい。
なお、本実施形態では、アンテナ素子101の基板10全体が可撓性を有する構成例を示したが、この構成に限定されるものではない。基板10の一部のみ可撓性を有する構成であってもよい。本実施形態に係る電子機器では、少なくともコネクタ61(接続部)近傍の基板10が、可撓性を有していればよい。好ましくは、さらにアンテナ部ANが設けられる部分の基板10が可撓性を有していればよい。
また、本実施形態では、基板10の第2主面VS2側にコネクタ61(接続部CN)が設けられるアンテナ素子101について示したが、この構成に限定されるものではない。コネクタ61(接続部CN)は、基板10の第1主面VS1側に設けられていてもよい。その場合には、基板10の第2主面VS2側が内側になるように、可撓性を有する伝送線路部SLを折り曲げることによって、回路基板71に形成される回路(レセプタクル62)とコネクタ61とが対向する。このような構成であっても、回路基板71に形成される回路(レセプタクル62)に対してコネクタ61(接続部CN)の接続が容易となる。
《第2の実施形態》
図7は第2の実施形態に係るアンテナ素子102の外観斜視図である。図8はアンテナ素子102の分解斜視図である。図9は第2の実施形態に係る電子機器の主要部の断面図である。
アンテナ素子102は、伝送線路部SLにグランド接続部48をさらに有する点で第1の実施形態に係るアンテナ素子101と異なる。その他の構成についてはアンテナ素子101と実質的に同じである。本実施形態に係る電子機器は、グランド接続部48が導電性部材83を介して筐体91の第1グランド導体92に接続される点で第1の実施形態に係る電子機器と異なる。その他の構成については、第1の実施形態に係る電子機器と実質的に同じである。
以下、第1の実施形態に係るアンテナ素子101および電子機器と異なる部分について説明する。
保護層1は、第2グランド導体21が形成される位置に応じた開口部AP7をさらに有する。開口部AP6は、平面形状が矩形であり、第2グランド導体21よりも面積が小さい。そのため、保護層1が樹脂基材層11の上面に形成されることにより、第2グランド導体21の一部であるグランド接続部48が基板10の第1主面VS1に露出する。このように、伝送線路部SLは、筐体内面配設領域CA(図7におけるドットパターンで塗り潰した部分)の表面にグランド接続部48をさらに有する。後に詳述するように、第2グランド導体21の一部であるグランド接続部48は、筐体91が有する第1グランド導体92に導通する。
図9に示すように、本実施形態に係る電子機器では、アンテナ素子102の基板10の第1主面が、接着部材81および導電性部材82,83を介して筐体91の内面に貼付される。具体的には、基板10の第2主面に露出するグランド接続部48は、導電性部材83を介して筐体91の第1グランド導体92に接続される。すなわち、グランド接続部48(第2グランド導体21)は第1グランド導体92に導通している。導電性部材83は例えば導電性両面テープであるが、はんだや導電性接着材等を用いることもできる。
このような構成でも、本実施形態に係る電子機器は、第1の実施形態に係る電子機器と基本的な構成は同じであり、第1の実施形態に係る電子機器と同様の作用・効果を奏する。
本実施形態に係るアンテナ素子102は、伝送線路部SLを構成する第2グランド導体21(グランド接続部48)が、筐体91の第1グランド導体92に導通する。そのため、第2グランド導体21のグランド電位が安定する。したがって、第1の実施形態に係るアンテナ素子101に比べ、伝送線路部SLでのシールド効果をさらに高めることができる。すなわち、アンテナ素子は、筐体内面配設領域CAである整合回路部IMおよび伝送線路部SLの両方の表面に、グランド接続部を有することが好ましい。但し、この構成に限定されるものではなく、筐体内面配設領域CAである伝送線路部SLの表面にのみグランド接続部を有する構成であってもよい。
なお、伝送線路部SLのグランド接続部48は、本実施形態で示した構成に限定されるものではない。グランド接続部48の形状、数量、大きさ等は適宜変更可能である。すなわち、グランド接続部48が、基板10の第1主面VS1側の、筐体内面配設領域CAにおける伝送線路部SL全体に形成される構成であってもよい。
《第3の実施形態》
図10は第3の実施形態に係るアンテナ素子103の外観斜視図である。図11はアンテナ素子103の分解斜視図である。図12はアンテナ素子103の裏面図である。図13は第3の実施形態に係る電子機器の主要部の断面図である。
アンテナ素子103は、コネクタ61を備えていない点で第1の実施形態に係るアンテナ素子101と異なる。その他の構成についてはアンテナ素子101と実質的に同じである。本実施形態に係る電子機器は、回路基板71に形成される導体72と接続部との間が、接続子64によって接続されている点で第1の実施形態に係る電子機器と異なる。また、本実施形態に係る電子機器は、アンテナ部(アンテナ導体51)が、平坦な状態で、筐体91の内面に沿って配設される点で第1の実施形態に係る電子機器と異なる。その他の構成については、第1の実施形態に係る電子機器と実質的に同じである。
以下、第1の実施形態に係るアンテナ素子101および電子機器と異なる部分について説明する。
上述の通り、アンテナ素子103はコネクタを備えておらず、保護層2は開口部AP6を有していない。保護層2が樹脂基材層13の下面に形成されることにより、接続用電極46は基板10の第2主面VS2に露出する。本実施形態では、この接続用電極46が本発明の「接続部」に相当する。なお、アンテナ素子103の第2グランド導体22は、接続端子によって、回路基板71のグランド導体に接続されていてもよい。それより、第2グランド導体22が回路基板71のグランド導体に導通するため、第2グランド導体22のグランド電位が安定する。
図13に示すように、本実施形態に係る電子機器では、アンテナ素子103の基板10の第1主面が、接着部材81および導電性部材82を介して筐体91の内面に貼付される。ここで、アンテナ素子103のアンテナ部(アンテナ導体51)は、平坦な状態で、筐体91の内面に沿って配設される。また、アンテナ素子103は、基板10の第1主面VS1の全体が筐体91の内面に沿って配設される。
回路基板71に形成される導体72には、接続子64が配置される。接続子64は、図示しない導電性接合材等を介して導体72に電気的に接続される実装部品であり、例えばスプリングピンである。接続子64は接続用電極46に当接している。したがって、回路基板71に形成される導体72と接続用電極46との間は、上記接続子64によって接続される。
このような構成でも、本実施形態に係る電子機器は、第1の実施形態に係る電子機器と基本的な構成は同じであり、第1の実施形態に係る電子機器と同様の作用・効果を奏する。
本実施形態に示すように、コネクタは必須の構成ではない。
本実施形態に係る電子機器では、回路基板71に形成される導体とアンテナ素子103との間の接続にスプリングピン(接続子64)が用いられている。しかし、本実施形態に係る電子機器では、回路基板71に形成される導体72と伝送線路部SLとの間が接続子64によって接続される。そのため、回路基板71に形成される導体とアンテナ部AN(アンテナ導体51)との間が接続子によって接続される場合に比べて、スプリングピン(接続子64)がアンテナ導体51に与える影響はなく、アンテナ特性の劣化は抑制される。また、接続子64とアンテナ導体51とが離間しているため(近接していないため)、接続子64とアンテナ導体51との間に生じる浮遊容量は小さくなる。したがって、アンテナ特性の劣化が抑制される。
なお、本実施形態に係る電子機器では、アンテナ素子103全体が筐体内面配設領域CA(図10におけるドットパターンで塗り潰した部分)であり、筐体91の内面に沿って配設されている。また、アンテナ素子103は、接続用電極46のみで回路基板71側(回路基板71に形成される導体72)に接続されている。本実施形態では、接続用電極46(接続部)近傍の伝送線路部が折り曲げられていないため、伝送線路部SL全体と回路基板71とが離間する。そのため、上述の実施形形態に係る電子機器に比べて、伝送線路部SL等で発生したノイズの、回路基板71への輻射等の干渉がさらに抑制される。
また、本実施形態に係る電子機器では、導体72に電気的に接続される接続子64が接続用電極46(接続部CN)に当接するだけで、回路基板71に形成される回路と接続用電極46(接続部CN)との間が接続される。そのため、上述の実施形形態に係る電子機器に比べて、両者の接続が容易となる。
なお、本実施形態に示すように、アンテナ素子を筐体91の平坦な内面に貼付する構成の場合には、アンテナ素子の基板10が可撓性を有していない構成であってもよい。
《その他の実施形態》
なお、上述の実施形態では、基板10が略長尺状の平板である例を示したが、この構成に限定されるものではない。基板10(アンテナ素子)の平面形状は、本発明の作用・効果を奏する範囲において、適宜変更可能である。
上述の実施形態では、基板10が樹脂基材層11,12,13からなる積層体である例を示したが、この構成に限定されるものではない。基板10を構成する樹脂基材層の層数は、適宜変更可能である。また、基板10は、複数の樹脂基材層の積層体でなく、単一の絶縁体基材であってもよい。
上述の実施形態に係る電子機器では、基板10の第1主面VS1の略全面が、筐体91の内面に貼付される例について示したが、この構成に限定されるものではない。基板10の第1主面VS1の一部のみ、筐体91の内面に貼付される構成であってもよい。
また、上述の実施形態に係る電子機器では、アンテナ素子の略全体が筐体内面配設領域CAであり、筐体91の内面に沿って配設される例について示したが、この構成に限定されるものではない。アンテナ素子の一部のみ、筐体91の内面に沿って配設される構成であってもよい。例えば、アンテナ導体51と回路基板71に形成される導体との間に生じる浮遊容量を抑制したい場合には、アンテナ部ANを筐体91の内面に沿って配設すればよい。また、伝送線路部SLで発生したノイズの、回路基板71への輻射を抑制したい場合には、伝送線路部SLを筐体91の内面に沿って配設すればよい。
上述の実施形態では、樹脂性の筐体91の内面に第1グランド導体92が形成された例を示したが、この構成に限定されるものではない。筐体91は、筐体91自体がグランドとして機能する導体部(金属筐体部)と絶縁体部(絶縁体筐体部)とが組み合わされる構成であってもよい。但し、その場合には、アンテナ部ANが筐体91の絶縁体部の内面に沿って配設されることが好ましい。
また、上述の実施形態では、アンテナ導体51がコの字(C字)状の導体パターンある例を示したが、この構成に限定されるものではない。アンテナ導体51の平面形状は、アンテナの放射素子を構成できる範囲において、適宜変更可能である。さらに、アンテナ部ANの構造についても、導体パターンで構成されるものに限定されるものではない。さらに、周波数帯もUHF帯に限定されない。
上述の実施形態では、整合回路部IMが、リアクタンス素子Z1,Z2,Z3を含むπ形回路で構成される例を示したが、この構成に限定されるものではない。整合回路部IMの構成は適宜変更可能であり、例えばT形回路で構成されていてもよい。また、リアクタンス素子の個数、種類、リアクタンス値等については、給電回路とアンテナ部ANとのインピーダンスマッチングおよびアンテナの周波数特性の設定に必要な範囲において、適宜変更可能である。
また、上述の実施形態では、リアクタンス素子Z1,Z2,Z3を有する整合回路部IMを示したが、この構成に限定されるものではない。導体パターン等によってインダクタやキャパシタ等を形成し、それらを組み合わせることにより、整合回路部IMを構成してもよい。
また、上述の実施形態では、アンテナ素子の伝送線路部SLが、第2グランド導体21,22が信号導体31を挟んだ構成のトリプレート型のストリップライン構造である例を示したが、この構成に限定されるものではない。伝送線路部SLは、1つの第2グランド導体と信号導体31とで構成されるマイクロストリップライン構造やコプレーナライン構造であってもよい。また、伝送線路部SLは第2グランド導体を有さず、信号導体31のみで構成されていてもよい。
なお、上述の実施形態では、信号導体31が基板10(樹脂基材層12)の長手方向に延伸する導体パターンである例について示したが、この構成に限定されるものではない。信号導体31の基板10に対する延伸方向は適宜変更可能である。また、上述の実施形態では、伝送線路部SLが基板10の長手方向に延伸する構成について示したが、この構成に限定されるものではない。伝送線路部SLの形状についても、基板10の長手方向に延伸するような直線状に限定されず、適宜変更可能である。
上述の実施形態では、接続部CN(コネクタ61または接続用電極46)が基板10の長手方向の端部(伝送線路部SLの端部)付近に設けられる構成例を示したが、この構成に限定されるものではない。接続部CNの位置は適宜変更可能であり、伝送線路部SLの中央に設けられていてもよい。
また、第1・2の実施形態では、接続部CN(コネクタ61または接続用電極46)近傍の伝送線路部SLが折り曲げられている例を示したが、この構成に限定されるものではない。但し、上述の通り、アンテナ素子は、接続部CN近傍の伝送線路部SLが折り曲げられている構造が好ましい。
AN…アンテナ部
IM…整合回路部
SL…伝送線路部
CN…接続部
ANT…アンテナ
AP1,AP2,AP3,AP4,AP5,AP6…開口部
D…間隙
V11,V12,V13,V21,V22,V23,V31,V32,V41,V42…層間接続導体
VS1…基板10の第1主面
VS2…基板10の第2主面
Z1,Z2,Z3…リアクタンス素子
CA…筐体内面配設領域
1,2…保護層
10…基板
11,12,13…樹脂基材層
21,22…第2グランド導体
31…信号導体
41,42,43,44,45…導体
46…接続用電極
47,48…グランド接続部
51…アンテナ導体
61…コネクタ
62…レセプタクル
63,64…接続子
71…回路基板
72,73,74,75,76,77,79…導体
78…内部導体
81…接着部材
82,83…導電性部材
84…接続導体
85,86…表面実装部品
91…筐体
92…第1グランド導体
101,102,103…アンテナ素子

Claims (5)

  1. アンテナ素子と、回路基板と、前記アンテナ素子および前記回路基板を内部に収納する筐体と、を備える電子機器であって、
    前記筐体の内面と前記回路基板との間には、間隙が形成され、
    前記筐体は、第1グランド導体を有し、
    前記アンテナ素子は、
    アンテナ部と、
    前記アンテナ部に接続される整合回路部と、
    前記整合回路部に接続される伝送線路部と、
    前記伝送線路部に設けられ、前記回路基板に形成される回路に接続される接続部と、
    を有し、
    前記アンテナ部、前記整合回路部、前記伝送線路部および前記接続部は、一つの基板に設けられ、
    前記アンテナ素子の少なくとも一部は前記筐体の内面に沿って配設され、
    前記整合回路部または前記伝送線路部の少なくとも一方は、第2グランド導体を有し、前記筐体の内面に沿って配設される領域の表面の少なくとも一部に、前記第2グランド導体を前記第1グランド導体に導通させるグランド接続部を有することを特徴とする、電子機器。
  2. 少なくとも前記アンテナ部が設けられる部分の前記基板は、可撓性を有し、
    前記アンテナ部は、曲げられた状態で、前記筐体の内面に沿って配設されている、請求項1に記載の電子機器。
  3. 少なくとも前記接続部近傍の前記基板は、可撓性を有し、
    前記接続部近傍の前記伝送線路部は、折り曲げられている、請求項1または2に記載の電子機器。
  4. 前記アンテナ素子は、前記接続部近傍以外が、前記筐体の内面に沿って配設され、前記接続部のみで前記回路基板に形成される前記回路に接続される、請求項1から3のいずれかに記載の電子機器。
  5. 電子機器の筐体の内面に設けられるアンテナ素子であって、
    アンテナ部と、
    前記アンテナ部に接続される整合回路部と、
    前記整合回路部に接続される伝送線路部と、
    前記伝送線路部に設けられ、前記回路基板に形成される回路に接続される接続部と、
    を有し、
    前記アンテナ部、前記整合回路部、前記伝送線路部および前記接続部は、一つの基板に設けられ、
    前記整合回路部または前記伝送線路部の少なくとも一方は、グランド導体を有し、前記グランド導体に導通するグランド接続部を表面に有することを特徴とする、アンテナ素子。
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