JPWO2016194958A6 - 画像表示装置用積層体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
画面表示パネル(2)と前面パネル(4)との間にフレーム(3)の少なくとも一部が介在すると共に、前記画面表示パネルと前記前面パネルと両面粘着シート(5)で貼合されてなる画像表示装置用積層体の製造方法であって、貼合前の両面粘着シートの厚さ及び面積と、貼合後の両面粘着シートの最大厚さ及び前記画像表示パネルの有効画像表示面の面積とが、所定の式を満たすように両面粘着シートを設計し、且つ、以下の工程を有する前記製造方法を提案する。(a)活性エネルギー線照射によって架橋される粘着剤組成物をシート状に
成形して両面粘着シートを作製する工程。
(b)前記画面表示パネルと前記前面パネルとの間に前記フレームを介在させると共に、前記両面粘着シートを介して前記画像表示パネルと前記前面パネルとを重ねて積層体を作製する工程。(c)前記両面粘着シートを軟化させる工程。
(d)前記両面粘着シートに活性エネルギー線を照射する工程。
成形して両面粘着シートを作製する工程。
(b)前記画面表示パネルと前記前面パネルとの間に前記フレームを介在させると共に、前記両面粘着シートを介して前記画像表示パネルと前記前面パネルとを重ねて積層体を作製する工程。(c)前記両面粘着シートを軟化させる工程。
(d)前記両面粘着シートに活性エネルギー線を照射する工程。
Description
本発明は、画像表示パネルと前面パネルとが粘着シートで貼合されてなる構成を備えた画像表示装置用積層体の製造方法に関する。
画像表示装置の一例である液晶ディスプレイは、例えば図3に示すように、液晶表示パネルの背面側に、該液晶表示パネルに光を照射するバックライトユニットを配置して液晶デバイス(LCD)101を構成し、この液晶デバイス101をLCDフレーム103及び104からなる筐体(シャーシとも呼ばれる)内に収納する一方、液晶デバイス101の前面側には、保護パネルやタッチパネルなどの前面パネル102を配置して構成するのが一般的である。そしてこの際、緩衝性を付与するため、具体的には例えばユーザー入力時にタッチパネルに加えられる圧力によって液晶デバイス(LCD)に滲みが生じないようにするため、図3に示すように、液晶デバイス101と前面パネル102との間に空間105すなわち空気層を設けるのが一般的であった。
ところが、このように液晶デバイス101と前面パネル102との間に空間105を介在させると、特に明るい屋外などにおいては、空間105内及び空間105との界面で光反射損が生じて光線透過率が低下し、視認性が悪くなって画像が見え難くなることがあった。そこで、例えば図4に示すように、液晶デバイス101と前面パネル102との間に、液状接着材や各種エラストマーなどの樹脂を充填することが提案されている(特許文献1)。
また、画像表示装置には、例えば前面パネルに対して大きな荷重がかかった場合を想定しての耐衝撃性や、誤って落下させてしまった場合を想定しての耐衝撃性などが求められるため、例えば、画像表示パネルと前面パネルとを2枚の粘着シートを介して貼り合わせてなる構成を備えた液晶表示装置などが提案されている(特許文献2)。
ところで、上記のような構成の画像表示装置において、仮に画像表示パネルと前面パネルとを1枚の粘着シートで貼合することができれば、2枚以上の粘着シートで貼合する場合に比べて、貼合回数が少なくなるばかりか、気泡が入り難かったり、異物の噛み込みが少なくなったりするなどのメリットを享受することができる。しかしながら、画像表示パネルと前面パネルとの間を1枚の粘着シートを用いて隙間なく貼合することは容易なことではない。特に画像表示パネルと前面パネルとの間に枠状フレームが介在する構成の場合には、枠状フレームによって形成される段差を隙間なく貼合することは難しいことであった。また、画像表示装置用積層体の外側に粘着シートがはみ出してしまう可能性もあった。
そこで本発明の目的は、画像表示パネルと前面パネルとの間に枠状フレームが介在する構成を有する画像表示装置用積層体の製造方法に関し、画像表示パネルと前面パネルとを1枚の粘着シートで隙間なく、しかも外側にはみ出すことがなく、確実に貼合することができる、新たな製造方法を提案することにある。
本発明は、画像表示パネル、フレーム、前面パネル及び、両面粘着シートを備え、前記画面表示パネルと前記前面パネルとの間に前記フレームの少なくとも一部が介在すると共に、前記画面表示パネルと前記前面パネルが両面粘着シートで貼合されてなる構成を備えた画像表示装置用積層体の製造方法であって、
貼合前の両面粘着シートの厚さt0及び面積A0と、貼合後の両面粘着シートの最大厚さt1及び前記画像表示パネルの有効画像表示面の面積A1とが、下記の[式1]を満たすように両面粘着シートを設計し、且つ、少なくとも次の(1)〜(4)の工程を有することを特徴とする画像表示装置用積層体の製造方法を提案する。
貼合前の両面粘着シートの厚さt0及び面積A0と、貼合後の両面粘着シートの最大厚さt1及び前記画像表示パネルの有効画像表示面の面積A1とが、下記の[式1]を満たすように両面粘着シートを設計し、且つ、少なくとも次の(1)〜(4)の工程を有することを特徴とする画像表示装置用積層体の製造方法を提案する。
(1)活性エネルギー線照射によって架橋される粘着剤組成物をシート状に成形して両面粘着シートを作製する工程。
(2)前記画面表示パネルと前記前面パネルとの間に前記フレームを介在させると共に、前記両面粘着シートを介して前記画像表示パネルと前記前面パネルとを重ねて積層体を作製する工程。
(3)前記両面粘着シートを軟化させる工程。
(4)前記両面粘着シートに活性エネルギー線を照射して架橋する工程。
(2)前記画面表示パネルと前記前面パネルとの間に前記フレームを介在させると共に、前記両面粘着シートを介して前記画像表示パネルと前記前面パネルとを重ねて積層体を作製する工程。
(3)前記両面粘着シートを軟化させる工程。
(4)前記両面粘着シートに活性エネルギー線を照射して架橋する工程。
[式1] 1.00<A0t0/A1t1<1.20
本発明が提案する製造方法によれば、画像表示パネルと前面パネルとの間にフレームが介在する構成を有する画像表示装置用積層体であっても、画像表示パネルと前面パネルとを1枚の粘着シートで隙間なく充填することができ、例えばフレームによって形成される段差部分も隙間なく充填することができ、しかも外側にはみ出すことがなく、確実に貼合することができる。
<本画像表示装置用積層体>
本発明の実施形態の一例に係る製造方法(「本画像表示装置用積層体製造方法」)で製造する画像表示装置用積層体(「本画像表示装置用積層体」と称する)は、図1に示すように、画像表示パネル2と、フレーム3Aと、前面パネル4と、両面粘着シート5とを備え、前記画面表示パネル2と前記前面パネル4との間に前記フレーム3Aの前面縁部3aが介在すると共に、前記画面表示パネル2と前記前面パネル4とが一枚の両面粘着シート5で貼合されてなる構成を備えた画像表示装置用積層体1である。
本発明の実施形態の一例に係る製造方法(「本画像表示装置用積層体製造方法」)で製造する画像表示装置用積層体(「本画像表示装置用積層体」と称する)は、図1に示すように、画像表示パネル2と、フレーム3Aと、前面パネル4と、両面粘着シート5とを備え、前記画面表示パネル2と前記前面パネル4との間に前記フレーム3Aの前面縁部3aが介在すると共に、前記画面表示パネル2と前記前面パネル4とが一枚の両面粘着シート5で貼合されてなる構成を備えた画像表示装置用積層体1である。
<画像表示パネル>
本画像表示装置用積層体1を構成する画像表示パネル2は、例えば液晶、有機EL、電子ペーパー、プラズマディスプレイ及び量子ドット方式のディスプレイからなる群より選ばれる何れかの画像表示パネルであればよい。これら以外の画像表示パネル、すなわち、画像を表示できる画像表示面を備えた装置乃至機器であってもよい。
本画像表示装置用積層体1を構成する画像表示パネル2は、例えば液晶、有機EL、電子ペーパー、プラズマディスプレイ及び量子ドット方式のディスプレイからなる群より選ばれる何れかの画像表示パネルであればよい。これら以外の画像表示パネル、すなわち、画像を表示できる画像表示面を備えた装置乃至機器であってもよい。
<フレーム>
フレーム3Aは、上記画像表示パネル2の視認側周囲を保護するための部材であり、例えば側面部3bと前面縁部3aとを備えた枠状を呈し、前面縁部3aに囲まれた部分は窓部をなし、上記画像表示パネル2の視認側周縁部を覆うことができるように構成されていればよい。フレーム3Aが、例えば側面部3bと前面縁部3a以外の構成を備えていることは任意である。
本例のフレーム3Aは、側面部3dと背面縁部3cとを備えた枠状のフレーム3Bと組み合わせて筐体(シャーシ)を構成し、該筐体内に画像表示パネルを収容できるようになっている、但し、フレーム3Aが単独で配置されていてもよい。
なお、フレーム3Aは、上記画像表示パネル2の視認側に予め固着乃至固定されていてもよいし、固着乃至固定されていなくてもよい。
フレーム3Aは、上記画像表示パネル2の視認側周囲を保護するための部材であり、例えば側面部3bと前面縁部3aとを備えた枠状を呈し、前面縁部3aに囲まれた部分は窓部をなし、上記画像表示パネル2の視認側周縁部を覆うことができるように構成されていればよい。フレーム3Aが、例えば側面部3bと前面縁部3a以外の構成を備えていることは任意である。
本例のフレーム3Aは、側面部3dと背面縁部3cとを備えた枠状のフレーム3Bと組み合わせて筐体(シャーシ)を構成し、該筐体内に画像表示パネルを収容できるようになっている、但し、フレーム3Aが単独で配置されていてもよい。
なお、フレーム3Aは、上記画像表示パネル2の視認側に予め固着乃至固定されていてもよいし、固着乃至固定されていなくてもよい。
<前面パネル>
前面パネル4は、前記画面表示パネル2の視認側に配置されるシート状若しくは板状若しくはその他の形状の部材であり、例えばガラス、合成樹脂及び透明無機材料からなる群より選ばれる1種の材料又は2種以上の複合材料から形成された部材を挙げることができる。
具体的には、例えばタッチパネルや保護パネルなどを例示することができる。
前面パネル4は、前記画面表示パネル2の視認側に配置されるシート状若しくは板状若しくはその他の形状の部材であり、例えばガラス、合成樹脂及び透明無機材料からなる群より選ばれる1種の材料又は2種以上の複合材料から形成された部材を挙げることができる。
具体的には、例えばタッチパネルや保護パネルなどを例示することができる。
<本両面粘着シート>
本画像表示装置用積層体1を構成する両面粘着シート(「本両面粘着シート」と称する)5は、図1に示すように、前記画面表示パネル2と前記前面パネル4とを一枚の両面粘着シートで貼合することができるシート部材である。
本画像表示装置用積層体1を構成する両面粘着シート(「本両面粘着シート」と称する)5は、図1に示すように、前記画面表示パネル2と前記前面パネル4とを一枚の両面粘着シートで貼合することができるシート部材である。
本両面粘着シート5は、加熱すると軟化する特性を有し、活性エネルギー線照射によって架橋されるものである。
本両面粘着シート5の架橋前のガラス転移温度(Tg)は60℃より低いことが好ましい。当該ガラス転移温度(Tg)が60℃より低ければ、本両面粘着シートを60℃以上に加熱することで軟化させることができる。
このような観点から、本両面粘着シート5の架橋前の前記ガラス転移温度(Tg)は60℃より低いことが好ましく、中でも−50℃以上或いは50℃以下であるのがより好ましく、その中でも−30℃以上或いは40℃以下であるのが特に好ましい。
なお、Tgは示差走査熱量計(DSC)を使用し、昇温速度が5℃/分の条件下で、ベースラインシフトの変曲点を用いる。
このような観点から、本両面粘着シート5の架橋前の前記ガラス転移温度(Tg)は60℃より低いことが好ましく、中でも−50℃以上或いは50℃以下であるのがより好ましく、その中でも−30℃以上或いは40℃以下であるのが特に好ましい。
なお、Tgは示差走査熱量計(DSC)を使用し、昇温速度が5℃/分の条件下で、ベースラインシフトの変曲点を用いる。
架橋前の本両面粘着シート5は、JIS Z0237に準拠する500gfの荷重下で60〜100℃での保持力試験を行った際、保持力が測定できず、サンプルが30分以内に落下するのが好ましい。
他方、架橋後の本両面粘着シート5は、JIS Z0237に準拠する500gf荷重下で40℃での保持力試験を行った際、30分後の保持力が1mm以下であることが好ましい。前記保持力が1mm以下であることは、画像表示パネルや前面パネルと十分に密着していることを示唆するものである。
本両面粘着シート5は、上記のように、活性エネルギー線照射により架橋されるものである。
この際、活性エネルギー線としては、可視光線、紫外線、ガンマ線など、各種活性エネルギー線を用いることができる。中でも、安全性や作業時の取扱い性から考えて、波長365nm近辺にピークをもつ紫外線を照射するのが好ましい。
架橋のために必要な紫外線の照射量は、1000〜10000mJ/cm2であることが好ましく、中でも1500mJ/cm2以上或いは3000mJ/cm2以下であることがより好ましい。
この際、活性エネルギー線としては、可視光線、紫外線、ガンマ線など、各種活性エネルギー線を用いることができる。中でも、安全性や作業時の取扱い性から考えて、波長365nm近辺にピークをもつ紫外線を照射するのが好ましい。
架橋のために必要な紫外線の照射量は、1000〜10000mJ/cm2であることが好ましく、中でも1500mJ/cm2以上或いは3000mJ/cm2以下であることがより好ましい。
(本粘着剤組成物)
本両面粘着シート5を形成するための粘着剤組成物(「本粘着剤組成物」と称する)としては、例えば、1)(メタ)アクリル酸エステル系重合体(共重合体も包含する)をベースポリマーとして用い、これに架橋モノマー、必要に応じて架橋開始剤や反応触媒などを配合して、架橋反応させて形成したものや、2)ブタジエン又はイソプレン系共重合体をベースポリマーとして用い、これに架橋モノマー、必要に応じて架橋開始剤や反応触媒などを配合して、架橋反応させて形成したものや、3)シリコーン系重合体をベースポリマーと用い、これに架橋モノマー、必要に応じて架橋開始剤や反応触媒などを配合して、架橋反応させて形成したものや、4)ポリウレタン系重合体をベースポリマーとして用いたポリウレタン系粘着剤などを挙げることができる。
本両面粘着シート5を形成するための粘着剤組成物(「本粘着剤組成物」と称する)としては、例えば、1)(メタ)アクリル酸エステル系重合体(共重合体も包含する)をベースポリマーとして用い、これに架橋モノマー、必要に応じて架橋開始剤や反応触媒などを配合して、架橋反応させて形成したものや、2)ブタジエン又はイソプレン系共重合体をベースポリマーとして用い、これに架橋モノマー、必要に応じて架橋開始剤や反応触媒などを配合して、架橋反応させて形成したものや、3)シリコーン系重合体をベースポリマーと用い、これに架橋モノマー、必要に応じて架橋開始剤や反応触媒などを配合して、架橋反応させて形成したものや、4)ポリウレタン系重合体をベースポリマーとして用いたポリウレタン系粘着剤などを挙げることができる。
中でも、粘着性、透明性及び耐候性などの観点からは、上記1)の(メタ)アクリル酸エステル重合体を好ましく用いることができる。また、電気的特性、低屈折率などの性能が求められる場合は、上記2)のブタジエン又はイソプレン系共重合体が好ましく、耐熱性、広い温度域におけるゴム弾性などの性能が求められる場合は、上記3)のシリコーン系共重合体が好ましく、再剥離性等の性能が求められる場合は、上記4)のポリウレタン系重合体が好ましい。
次に、本両面粘着シート5を形成するための粘着剤組成物の好ましい一例として、ベースポリマーとしての(メタ)アクリル酸エステル重合体と、架橋モノマー(「架橋剤」とも称する)と、架橋開始剤と、必要に応じてその他の添加剤とを含有する粘着剤組成物について説明する。
((メタ)アクリル酸エステル重合体)
ベースポリマーとして用いる(メタ)アクリル酸エステル重合体は、これを重合するために用いられるアクリルモノマーやメタクリルモノマーの種類、組成比率、さらには重合条件等によって、ガラス転移温度(Tg)等の特性を適宜調整することが可能である。
ベースポリマーとして用いる(メタ)アクリル酸エステル重合体は、これを重合するために用いられるアクリルモノマーやメタクリルモノマーの種類、組成比率、さらには重合条件等によって、ガラス転移温度(Tg)等の特性を適宜調整することが可能である。
(メタ)アクリル酸エステル重合体を重合するために用いられるアクリルモノマーやメタクリルモノマーとしては、例えば2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリート、n−ブチルアクリレート、エチルアクリレート、メチルメタクリレート等を挙げることができる。これらに親水基や有機官能基などをもつヒドロキシエチルアクリレート、アクリル酸、グリシジルアクリレートフッ素アクリレート、シリコーンアクリレートなども用いることができる。
また、上記アクリルモノマーやメタクリルモノマーと共重合可能な酢酸ビニルやアルキルビニルエーテル、ヒドロキシアルキルビニルエーテル、アクリルアミド、アクリルニトリル、メタクリルニトリル等の各種ビニルモノマーも適宜用いることができる。
また、上記アクリルモノマーやメタクリルモノマーと共重合可能な酢酸ビニルやアルキルビニルエーテル、ヒドロキシアルキルビニルエーテル、アクリルアミド、アクリルニトリル、メタクリルニトリル等の各種ビニルモノマーも適宜用いることができる。
(メタ)アクリル酸エステル重合体の中でも、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系共重合体がより好ましい。
(メタ)アクリル酸アルキルエステル系共重合体を形成するために用いる(メタ)アクリレート、即ち、アルキルアクリレート又はアルキルメタクリレート成分としては、アルキル基がn−オクチル、イソオクチル、2−エチルヘキシル、n−ブチル、イソブチル、メチル、エチル、イソプロピルのうちのいずれか1つであるアルキルアクリレート又はアルキルメタクリレートの1種又はこれらから選ばれた2種以上の混合物であるのが好ましい。
その他の成分として、カルボキシル基、水酸基、グリシジル基等の有機官能基を有するアクリレート又はメタクリレートを共重合させてもよい。具体的には、前記アルキル(メタ)アクリレート成分と有機官能基を有する(メタ)アクリレート成分とを適宜に選択的に組み合わせたモノマー成分を出発原料として加熱重合して(メタ)アクリル酸エステル系共重合体を得ることができる。
中でも好ましくは、イソ−オクチルアクリレート、n−オクチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート等のアルキルアクリレートの1種又はこれらから選ばれた2種以上の混合物か、或いは、イソ−オクチルアクリレート、n−オクチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート等から少なくとも1種類以上と、アクリル酸とを共重合させたものを挙げることができる。
(メタ)アクリル酸アルキルエステル系共重合体を形成するために用いる(メタ)アクリレート、即ち、アルキルアクリレート又はアルキルメタクリレート成分としては、アルキル基がn−オクチル、イソオクチル、2−エチルヘキシル、n−ブチル、イソブチル、メチル、エチル、イソプロピルのうちのいずれか1つであるアルキルアクリレート又はアルキルメタクリレートの1種又はこれらから選ばれた2種以上の混合物であるのが好ましい。
その他の成分として、カルボキシル基、水酸基、グリシジル基等の有機官能基を有するアクリレート又はメタクリレートを共重合させてもよい。具体的には、前記アルキル(メタ)アクリレート成分と有機官能基を有する(メタ)アクリレート成分とを適宜に選択的に組み合わせたモノマー成分を出発原料として加熱重合して(メタ)アクリル酸エステル系共重合体を得ることができる。
中でも好ましくは、イソ−オクチルアクリレート、n−オクチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート等のアルキルアクリレートの1種又はこれらから選ばれた2種以上の混合物か、或いは、イソ−オクチルアクリレート、n−オクチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート等から少なくとも1種類以上と、アクリル酸とを共重合させたものを挙げることができる。
以上の中でも、本両面粘着シート5のベースポリマーとしては、枝成分としてマクロモノマーを備えたグラフト共重合体からなる(メタ)アクリル系共重合体(A1)、或いは、ガラス転移温度(Tg)が0℃未満のモノマーa1と、ガラス転移温度(Tg)が0℃以上80℃未満のモノマーa2と、ガラス転移温度(Tg)が80℃以上のモノマーa3とが、a1:a2:a3=10〜40:90〜35:0〜25のモル比率で共重合してなり、重量平均分子量50000〜400000の(メタ)アクリル酸エステル共重合体もしくはビニル共重合体を含有する(メタ)アクリル系共重合体(A2)が特に好ましい。
上記(メタ)アクリル系共重合体(A1)又は上記(メタ)アクリル系共重合体(A2)をベース樹脂として本両面粘着シート5を構成すれば、本両面粘着シート5は、室温状態でシート状を保持しつつ自着性を示すことができ、未架橋状態において加熱すると溶融乃至流動するホットメルト性を有し、さらには光硬化させることができ、光硬化後は優れた凝集力を発揮し、優れた接着性を得ることができる。
((メタ)アクリル系共重合体(A1))
ベースポリマーとしての(メタ)アクリル系共重合体(A1)は、枝成分としてマクロモノマーを備えたグラフト共重合体であればよい。
ベースポリマーとしての(メタ)アクリル系共重合体(A1)は、枝成分としてマクロモノマーを備えたグラフト共重合体であればよい。
前記(メタ)アクリル系共重合体(A1)の幹成分は、(メタ)アクリル酸エステル由来の繰り返し単位を含有する共重合体成分から構成されるのが好ましい。
前記(メタ)アクリル系共重合体(A1)の幹成分を構成する共重合体のガラス転移温度は−70〜0℃であるのが好ましい。
この際、幹成分を構成する共重合体成分のガラス転移温度とは、(メタ)アクリル系共重合体(A1)の幹成分を組成するモノマー成分のみを共重合して得られるポリマーのガラス転移温度をさす。具体的には、当該共重合体各成分のホモポリマーから得られるポリマーのガラス転移温度と構成比率から、Foxの計算式によって算出される値を意味する。
なお、Foxの計算式とは、以下の式により求められる計算値であり、ポリマーハンドブック〔Polymer HandBook,J.Brandrup,Interscience,1989〕に記載されている値を用いて求めることができる。
1/(273+Tg)=Σ(Wi/(273+Tgi))
[式中、Wiはモノマーiの重量分率、TgiはモノマーiのホモポリマーのTg(℃)を示す。]
この際、幹成分を構成する共重合体成分のガラス転移温度とは、(メタ)アクリル系共重合体(A1)の幹成分を組成するモノマー成分のみを共重合して得られるポリマーのガラス転移温度をさす。具体的には、当該共重合体各成分のホモポリマーから得られるポリマーのガラス転移温度と構成比率から、Foxの計算式によって算出される値を意味する。
なお、Foxの計算式とは、以下の式により求められる計算値であり、ポリマーハンドブック〔Polymer HandBook,J.Brandrup,Interscience,1989〕に記載されている値を用いて求めることができる。
1/(273+Tg)=Σ(Wi/(273+Tgi))
[式中、Wiはモノマーiの重量分率、TgiはモノマーiのホモポリマーのTg(℃)を示す。]
前記(メタ)アクリル系共重合体(A1)の幹成分を構成する共重合体成分のガラス転移温度は、室温状態での粘着剤組成物(I)の柔軟性や、被着体への粘着剤組成物(I)の濡れ性、すなわち接着性に影響する。このため、粘着剤組成物(I)が室温状態で適度な接着性(タック性)を得るためには、当該ガラス転移温度は、−70℃〜0℃であるのが好ましく、中でも−65℃以上或いは−5℃以下、その中でも−60℃以上或いは−10℃以下であるのが特に好ましい。
但し、当該共重合体成分のガラス転移温度が同じ温度であったとしても、分子量を調整することにより粘弾性を調整することができる。例えば共重合体成分の分子量を小さくすることにより、より柔軟化させることができる。
但し、当該共重合体成分のガラス転移温度が同じ温度であったとしても、分子量を調整することにより粘弾性を調整することができる。例えば共重合体成分の分子量を小さくすることにより、より柔軟化させることができる。
前記(メタ)アクリル系共重合体(A1)の幹成分が含有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーとしては、例えば2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリート、イソオクチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、エチルアクリレート、メチルメタクリレート、メチルアクリレート等を挙げることができる。これらに、親水基や有機官能基などをもつヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、グリシジルアクリレート、アクリルアミド、N、N-ジメチルアクリルアミド、アクリルニトリル、メタクリロニトリル等を用いることもできる。
また、上記アクリルモノマーやメタクリルモノマーと共重合可能な酢酸ビニルやアルキルビニルエーテル、ヒドロキシアルキルビニルエーテル等の各種ビニルモノマーも適宜用いることができる。
また、上記アクリルモノマーやメタクリルモノマーと共重合可能な酢酸ビニルやアルキルビニルエーテル、ヒドロキシアルキルビニルエーテル等の各種ビニルモノマーも適宜用いることができる。
また、(メタ)アクリル系共重合体(A1)の幹成分は、疎水性の(メタ)アクリレートモノマーと、親水性の(メタ)アクリレートモノマーとを構成単位として含有するのが好ましい。
(メタ)アクリル系共重合体(A1)の幹成分が、疎水性モノマーのみから構成されると、湿熱白化する傾向が認められるため、親水性モノマーも幹成分に導入して湿熱白化を防止するのが好ましい。
(メタ)アクリル系共重合体(A1)の幹成分が、疎水性モノマーのみから構成されると、湿熱白化する傾向が認められるため、親水性モノマーも幹成分に導入して湿熱白化を防止するのが好ましい。
具体的には、上記(メタ)アクリル系共重合体(A1)の幹成分として、疎水性の(メタ)アクリレートモノマーと、親水性の(メタ)アクリレートモノマーと、マクロモノマーの末端の重合性官能基とがランダム共重合してなる共重合体成分を挙げることができる。
ここで、上記の疎水性の(メタ)アクリレートモノマーとしては、極性基を有さないアルキルエステル(但し、メチルアクリレートを除く)が好ましく、例えばn−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−メチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレ−ト、メチルメタクリレートなどを挙げることができる。
上記の親水性の(メタ)アクリレートモノマーとしては、メチルアクリレートや極性基を有するエステルが好ましく、例えばメチルアクリレート、(メタ)アクリル酸、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチルコハク酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルフタル酸、2−(メタ)アクリロイロキシプロピルヘキサヒドロフタル酸、N,N−ジメチルアクリルアミド、ヒドロキシエチルアクリルアミドなどを挙げることができる。
(メタ)アクリル系共重合体(A1)は、グラフト共重合体の枝成分として、マクロモノマーを導入し、マクロモノマー由来の繰り返し単位を含有することが好ましい。
マクロモノマーとは、末端の重合性官能基と高分子量骨格成分とを有する高分子単量体である。
マクロモノマーとは、末端の重合性官能基と高分子量骨格成分とを有する高分子単量体である。
マクロモノマーのガラス転移温度(Tg)は、上記(メタ)アクリル系共重合体(A1)を構成する共重合体成分のガラス転移温度よりも高いことが好ましい。
具体的には、マクロモノマーのガラス転移温度(Tg)は、粘着剤組成物(I)の加熱溶融温度(ホットメルト温度)に影響するため、マクロモノマーのガラス転移温度(Tg)は30℃〜120℃であるのが好ましく、中でも40℃以上或いは110℃以下、その中でも50℃以上或いは100℃以下であるのがさらに好ましい。
このようなガラス転移温度(Tg)であれば、分子量を調整することにより、優れた加工性や保管安定性を保持できると共に、80℃付近でホットメルトするように調整することができる。
マクロモノマーのガラス転移温度とは、当該マクロモノマー自体のガラス転移温度をさし、示差走査熱量計(DSC)で測定することができる。
具体的には、マクロモノマーのガラス転移温度(Tg)は、粘着剤組成物(I)の加熱溶融温度(ホットメルト温度)に影響するため、マクロモノマーのガラス転移温度(Tg)は30℃〜120℃であるのが好ましく、中でも40℃以上或いは110℃以下、その中でも50℃以上或いは100℃以下であるのがさらに好ましい。
このようなガラス転移温度(Tg)であれば、分子量を調整することにより、優れた加工性や保管安定性を保持できると共に、80℃付近でホットメルトするように調整することができる。
マクロモノマーのガラス転移温度とは、当該マクロモノマー自体のガラス転移温度をさし、示差走査熱量計(DSC)で測定することができる。
また、室温状態では、枝成分同士が引き寄せ合って粘着剤組成物として物理的架橋をしたような状態を維持することができ、しかも、適度な温度に加熱することで前記物理的架橋が解れて流動性を得ることができるようにするためには、マクロモノマーの分子量や含有量を調整することも好ましいことである。
かかる観点から、マクロモノマーは、(メタ)アクリル系共重合体(A1)中に5質量%〜30質量%の割合で含有することが好ましく、中でも6質量%以上或いは25質量%以下、その中でも8質量%以上或いは20質量%以下であるのが好ましい。
また、マクロモノマーの数平均分子量は500以上8000未満であることが好ましく、中でも800以上或いは7500未満、その中でも1000以上或いは7000未満であるのが好ましい。
マクロモノマーは、一般に製造されているもの(例えば、東亜合成社製マクロモノマーなど)を適宜使用することができる。
なお、数平均分子量および重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を使用し、標準物質としてポリスチレンを用いた換算値を採用する。
かかる観点から、マクロモノマーは、(メタ)アクリル系共重合体(A1)中に5質量%〜30質量%の割合で含有することが好ましく、中でも6質量%以上或いは25質量%以下、その中でも8質量%以上或いは20質量%以下であるのが好ましい。
また、マクロモノマーの数平均分子量は500以上8000未満であることが好ましく、中でも800以上或いは7500未満、その中でも1000以上或いは7000未満であるのが好ましい。
マクロモノマーは、一般に製造されているもの(例えば、東亜合成社製マクロモノマーなど)を適宜使用することができる。
なお、数平均分子量および重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を使用し、標準物質としてポリスチレンを用いた換算値を採用する。
マクロモノマーの高分子量骨格成分は、アクリル系重合体またはビニル系重合体から構成されるのが好ましい。
前記マクロモノマーの高分子量骨格成分としては、例えば、ポリスチレン、スチレン及びアクリロニトリルの共重合体、ポリ(t−ブチルスチレン)、ポリ(α−メチルスチレン)、ポリビニルトルエン、ポリメチルメタクリレートなどを挙げることができる。
前記マクロモノマーの高分子量骨格成分としては、例えば、ポリスチレン、スチレン及びアクリロニトリルの共重合体、ポリ(t−ブチルスチレン)、ポリ(α−メチルスチレン)、ポリビニルトルエン、ポリメチルメタクリレートなどを挙げることができる。
前記マクロモノマーの末端重合性官能基としては、例えば、メタクリロイル基、アクリロイル基、ビニル基などを挙げることができる。
((メタ)アクリル系共重合体(A2))
(メタ)アクリル系共重合体(A2)は、前記のように、ガラス転移温度(Tg)が0℃未満のモノマーa1と、ガラス転移温度(Tg)が0℃以上80℃未満のモノマーa2と、ガラス転移温度(Tg)が80℃以上のモノマーa3とが、a1:a2:a3=10〜40:90〜35:0〜25のモル比率で共重合してなり、重量平均分子量50000〜400000の(メタ)アクリル酸エステル共重合体もしくはビニル共重合体を含有する(メタ)アクリル系共重合体である。
この際、モノマーa1、a2及びa3の各ガラス転移温度(Tg)は、当該モノマーからポリマーを作製した際(ホモポリマー化)の各ガラス転移温度(Tg)の意味である。
(メタ)アクリル系共重合体(A2)は、前記のように、ガラス転移温度(Tg)が0℃未満のモノマーa1と、ガラス転移温度(Tg)が0℃以上80℃未満のモノマーa2と、ガラス転移温度(Tg)が80℃以上のモノマーa3とが、a1:a2:a3=10〜40:90〜35:0〜25のモル比率で共重合してなり、重量平均分子量50000〜400000の(メタ)アクリル酸エステル共重合体もしくはビニル共重合体を含有する(メタ)アクリル系共重合体である。
この際、モノマーa1、a2及びa3の各ガラス転移温度(Tg)は、当該モノマーからポリマーを作製した際(ホモポリマー化)の各ガラス転移温度(Tg)の意味である。
前記モノマーa1は、例えば炭素数4以上の側鎖を有するアルキル基構造をもつ(メタ)アクリル酸エステルモノマーであるのが好ましい。
この際、炭素数4以上の側鎖は、直鎖からなるものであっても、分岐した炭素鎖からなるものであってもよい。
より具体的には、前記モノマーa1は、炭素数4〜10の直鎖アルキル基構造をもつ(メタ)アクリル酸エステルモノマーであるか、或いは、炭素数6〜18の分岐アルキル基構造をもつ(メタ)アクリル酸エステルモノマーであるのが好ましい。
この際、炭素数4以上の側鎖は、直鎖からなるものであっても、分岐した炭素鎖からなるものであってもよい。
より具体的には、前記モノマーa1は、炭素数4〜10の直鎖アルキル基構造をもつ(メタ)アクリル酸エステルモノマーであるか、或いは、炭素数6〜18の分岐アルキル基構造をもつ(メタ)アクリル酸エステルモノマーであるのが好ましい。
ここで、「炭素数4〜10の直鎖アルキル基構造をもつ(メタ)アクリル酸エステルモノマー」としては、n−ブチルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、n−ノニルアクリレート、n−デシルアクリレートなどを挙げることができる。
他方、「炭素数6〜18の分岐アルキル基構造をもつ(メタ)アクリル酸エステルモノマー」としては、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、2−メチルヘキシルアクリレート、イソオクチルアクリレート、イソノニルアクリレート、イソデシルアクリレート、イソデシルメタクリレートなどを挙げることができる。
他方、「炭素数6〜18の分岐アルキル基構造をもつ(メタ)アクリル酸エステルモノマー」としては、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、2−メチルヘキシルアクリレート、イソオクチルアクリレート、イソノニルアクリレート、イソデシルアクリレート、イソデシルメタクリレートなどを挙げることができる。
前記モノマーa2は、炭素数4以下の(メタ)アクリル酸エステルモノマー、側鎖に環状骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマー、炭素数4以下のビニルモノマー、又は、側鎖に環状骨格を有するビニルモノマーであるのが好ましい。
中でも、上記モノマーa2は、側鎖の炭素数が4以下のビニルモノマーであるのが特に好ましい。
中でも、上記モノマーa2は、側鎖の炭素数が4以下のビニルモノマーであるのが特に好ましい。
ここで、「炭素数4以下の(メタ)アクリル酸エステルモノマー」としては、メチルアクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルアクリレート、n−プロピルメタクリレート、イソプロピルアクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリート、t−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、イソブチルメタクリレートなどを挙げることができる。
「側鎖に環状骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマー」としては、イソボルニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノアクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、フェノキシエチルアクリレート、フェノキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノールアクリレート、環状トリメチロールプロパンフォルマルアクリレート、4−エトキシ化クミルフェノールアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレ−ト、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレ−ト、ジシクロペンテニルアクリレ−トなどを挙げることができる。
「炭素数4以下のビニルモノマー」としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテルなどを挙げることができる。
「側鎖に環状骨格を有するビニルモノマー」としては、スチレン、シクロヘキシルビニルエーテル、ノルボルニルビニルエーテル、ノルボルネニルビニルエーテルなどを挙げることができる。中でも、側鎖の炭素数が4以下であるビニルモノマー、または側鎖の炭素数が4以下であるアクリル酸エステルモノマーが特に好適である。
「側鎖に環状骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマー」としては、イソボルニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノアクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、フェノキシエチルアクリレート、フェノキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノールアクリレート、環状トリメチロールプロパンフォルマルアクリレート、4−エトキシ化クミルフェノールアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレ−ト、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレ−ト、ジシクロペンテニルアクリレ−トなどを挙げることができる。
「炭素数4以下のビニルモノマー」としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテルなどを挙げることができる。
「側鎖に環状骨格を有するビニルモノマー」としては、スチレン、シクロヘキシルビニルエーテル、ノルボルニルビニルエーテル、ノルボルネニルビニルエーテルなどを挙げることができる。中でも、側鎖の炭素数が4以下であるビニルモノマー、または側鎖の炭素数が4以下であるアクリル酸エステルモノマーが特に好適である。
前記モノマーa3は、側鎖の炭素数が1以下である(メタ)アクリル酸エステルモノマー、又は、側鎖に環状骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーであるのが好ましい。
ここで、「側鎖の炭素数が1以下である(メタ)アクリル酸エステルモノマー」としては、メチルメタクリレート、アクリル酸、メタクリル酸などを挙げることができる。
「側鎖に環状骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマー」としては、イソボルニルメタクリレート、3,3,5−トリメチルシクロヘキシルメタクリレート、ジシクロペンタニルアクリレ−ト、ジシクロペンタニルメタクリレート、ジシクロペンテニルメタクリレ−トなどを挙げることができる。
ここで、「側鎖の炭素数が1以下である(メタ)アクリル酸エステルモノマー」としては、メチルメタクリレート、アクリル酸、メタクリル酸などを挙げることができる。
「側鎖に環状骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマー」としては、イソボルニルメタクリレート、3,3,5−トリメチルシクロヘキシルメタクリレート、ジシクロペンタニルアクリレ−ト、ジシクロペンタニルメタクリレート、ジシクロペンテニルメタクリレ−トなどを挙げることができる。
(メタ)アクリル系共重合体(A2)が、モノマーa1と、モノマーa2と、モノマーa3とが、a1:a2:a3=10〜40:90〜35:0〜25のモル比率で共重合してなる(メタ)アクリル酸エステル共重合体もしくはビニル共重合体を含んでいれば、Tanδのピークを0〜20℃に調整することができ、通常状態、すなわち、室温状態において、シート状の形状を保持することができる。しかも、軽い力で短時間に被着体に接着する性質(“タック性”と称する)を発現させることができる。また、ホットメルト可能な温度に加熱すると、流動性を発現するようになり、貼合面の段差部に追従して隅々まで充填することができる。
よって、かかる観点から、(メタ)アクリル系共重合体(A2)を構成する(メタ)アクリル酸エステル共重合体もしくはビニル共重合体におけるモノマーa1と、モノマーa2と、モノマーa3とのモル比率は、a1:a2:a3=10〜40:90〜35:0〜25であるのが好ましく、中でも13〜40:87〜35:0〜23、その中でも15〜40:85〜38:2〜20であるのが好ましい。
また、上記と同様の観点から、(メタ)アクリル系共重合体(A2)を構成する(メタ)アクリル酸エステル共重合体もしくはビニル共重合体におけるモノマーa1と、モノマーa2と、モノマーa3とのモル比率は、a2>a1>a3であるのが好ましい。
よって、かかる観点から、(メタ)アクリル系共重合体(A2)を構成する(メタ)アクリル酸エステル共重合体もしくはビニル共重合体におけるモノマーa1と、モノマーa2と、モノマーa3とのモル比率は、a1:a2:a3=10〜40:90〜35:0〜25であるのが好ましく、中でも13〜40:87〜35:0〜23、その中でも15〜40:85〜38:2〜20であるのが好ましい。
また、上記と同様の観点から、(メタ)アクリル系共重合体(A2)を構成する(メタ)アクリル酸エステル共重合体もしくはビニル共重合体におけるモノマーa1と、モノマーa2と、モノマーa3とのモル比率は、a2>a1>a3であるのが好ましい。
(メタ)アクリル系共重合体(A2)は、室温状態での形状保持性とホットメルト性とを両立させる観点から、重量平均分子量は50000〜400000であるのが好ましく、中でも60000以上或いは350000以下、その中でも70000以上或いは300000以下であるのがさらに好ましい。
(架橋剤)
画像表示装置構成部材を貼合一体化させた後、架橋剤を粘着材中で架橋することで、当該シートはホットメルト性を失う代わりに、高温環境下における高い凝集力を発現し、優れた耐発泡信頼性を得ることができる。
画像表示装置構成部材を貼合一体化させた後、架橋剤を粘着材中で架橋することで、当該シートはホットメルト性を失う代わりに、高温環境下における高い凝集力を発現し、優れた耐発泡信頼性を得ることができる。
架橋剤としては、例えばエポキシ架橋剤やイソシアネート架橋剤、オキセタン化合物、シラン化合物、アクリル化合物等からなる架橋剤を適宜選択可能である。但し、他の架橋剤を使用することも可能である。中でも、反応性や得られる硬化物の強度の点で、(メタ)アクリロイル基を3個以上有する多官能(メタ)アクリレートが好ましい。
このような多官能(メタ)アクリレートとしては、例えば1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、グリセリングリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAポリエトキシジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAポリプロポキシジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFポリエトキシジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリオキシエチル(メタ)アクリレート、ε-カプロラクトン変性トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ヒドロキシビバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシビバリン酸ネオペングリコールのε−カプロラクトン付加物のジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンポリエトキシトリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート等の紫外線硬化型の多官能モノマー類のほか、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート等の多官能アクリルオリゴマー類を挙げることができる。
上記に挙げた中でも、ベース樹脂として(メタ)アクリル系共重合体(A1)を用いる場合には、被着体への密着性や湿熱白化抑制の効果を向上させる観点から、水酸基等の極性官能基を含有する多官能モノマーもしくはオリゴマーが、好ましい。その中でも、水酸基を有する多官能(メタ)アクリル酸エステルを用いるのが好ましい。
よって、湿熱白化を防止する観点からは、前記(メタ)アクリル系共重合体(A1)、すなわちグラフト共重合体の幹成分として、疎水性のアクリレートモノマーと、親水性のアクリレートモノマーとを含有するのが好ましく、さらには、架橋剤として、水酸基を有する多官能(メタ)アクリル酸エステルを用いるのが好ましい。
他方、(メタ)アクリル系共重合体(A2)をベース樹脂として用いる場合には、被着体への密着性や耐熱性、湿熱白化抑制の効果を向上させる観点から、極性官能基を含有する多官能モノマーもしくはオリゴマーが、好ましい。その中でも、イソシアヌル環骨格を有する多官能(メタ)アクリル酸エステルを用いるのが好ましい。
よって、湿熱白化を防止する観点からは、前記(メタ)アクリル系共重合体(A1)、すなわちグラフト共重合体の幹成分として、疎水性のアクリレートモノマーと、親水性のアクリレートモノマーとを含有するのが好ましく、さらには、架橋剤として、水酸基を有する多官能(メタ)アクリル酸エステルを用いるのが好ましい。
他方、(メタ)アクリル系共重合体(A2)をベース樹脂として用いる場合には、被着体への密着性や耐熱性、湿熱白化抑制の効果を向上させる観点から、極性官能基を含有する多官能モノマーもしくはオリゴマーが、好ましい。その中でも、イソシアヌル環骨格を有する多官能(メタ)アクリル酸エステルを用いるのが好ましい。
架橋剤の含有量は、特に制限されるものではない。目安としては、ベース樹脂100質量部に対して0.5〜20質量部、中でも1質量部以上或いは15質量部以下、その中でも2質量部以上或いは10質量部以下の割合であるのが好ましい。
架橋剤を上記範囲で含有することで、未架橋状態における本粘着シートの形状安定性と、架橋後の粘着材における耐発泡信頼性とを両立させることができる。但し、他の要素とのバランスでこの範囲を超えてもよい。
架橋剤を上記範囲で含有することで、未架橋状態における本粘着シートの形状安定性と、架橋後の粘着材における耐発泡信頼性とを両立させることができる。但し、他の要素とのバランスでこの範囲を超えてもよい。
(架橋開始剤)
架橋開始剤は、前述の架橋剤の架橋反応における反応開始助剤としての機能を果たすものである。
架橋開始剤は、現在公知のものを適宜使用することができる。中でも、波長380nm以下の紫外線に感応する光重合開始剤が、架橋反応の制御のしやすさの観点から好ましい。
一方、波長380nmより長波長の光に感応する光重合開始剤は、感応する光が本粘着シートの深部まで到達しやすい点で好ましい。
架橋開始剤は、前述の架橋剤の架橋反応における反応開始助剤としての機能を果たすものである。
架橋開始剤は、現在公知のものを適宜使用することができる。中でも、波長380nm以下の紫外線に感応する光重合開始剤が、架橋反応の制御のしやすさの観点から好ましい。
一方、波長380nmより長波長の光に感応する光重合開始剤は、感応する光が本粘着シートの深部まで到達しやすい点で好ましい。
光重合開始剤は、ラジカル発生機構によって大きく2つに分類され、光重合性開始剤自身の単結合を開裂分解してラジカルを発生させることができる開裂型光重合開始剤と、光励起した開始剤と系中の水素供与体とが励起錯体を形成し、水素供与体の水素を転移させることができる水素引抜型光重合開始剤と、に大別される。
これらのうちの開裂型光重合開始剤は、光照射によってラジカルを発生する際に分解して別の化合物となり、一度励起されると反応開始剤としての機能をもたなくなる。このため、架橋反応が終了した後の粘着材中に活性種として残存することがなく、粘着材に予期せぬ光劣化等をもたらす可能性がないため、好ましい。
他方、水素引抜型の光重合開始剤は、紫外線などの活性エネルギー線照射によるラジカル発生反応時に、開裂型光重合開始剤のような分解物を生じないので、反応終了後に揮発成分となりにくく、被着体へのダメージを低減させることができる点で有用である。
他方、水素引抜型の光重合開始剤は、紫外線などの活性エネルギー線照射によるラジカル発生反応時に、開裂型光重合開始剤のような分解物を生じないので、反応終了後に揮発成分となりにくく、被着体へのダメージを低減させることができる点で有用である。
前記開裂型光開始剤としては、例えば2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニル-プロパン-1-オン、1-(4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-2-ヒドロキシ-2-メチル-1-プロパン-1-オン、2-ヒロドキシ-1-[4-{4-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロピオニル)ベンジル}フェニル]-2-メチル-プロパン-1-オン、オリゴ(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4−(1−メチルビニル)フェニル)プロパノン)、フェニルグリオキシリック酸メチル、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)ブタン-1-オン、2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパン-1-オン、2-(ジメチルアミノ)-2-[(4-メチルフェニル)メチル]-1-[4-(4-モルホリニル)フェニル]-1-ブタノン、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドや、それらの誘導体などを挙げることができる。
前記水素引抜型光開始剤としては、例えばベンゾフェノン、4-メチル-ベンゾフェノン、2,4,6-トリメチルベンゾフェノン、4-フェニルベンゾフェノン、3,3‘-ジメチル-4-メトキシベンゾフェノン、2−ベンゾイル安息香酸メチル、ベンゾイルぎ酸メチル、ビス(2‐フェニル‐2‐オキソ酢酸)オキシビスエチレン、4-(1,3-アクリロイル-1,4,7,10,13-ペンタオキソトリデシル)ベンゾフェノン、チオキサントン、2-クロロチオキサントン、3-メチルチオキサントン、2,4-ジメチルチオキサントン、2-メチルアントラキノン、2-エチルアントラキノン、2-tert-ブチルアントラキノン、2-アミノアントラキノンやその誘導体などを挙げることができる。
但し、光重合開始剤として前記に挙げた物質に限定するものではない。上記に挙げた開裂型光重合開始剤及び水素引抜型光重合開始剤のうちのいずれか一種を使用してもよいし、二種以上を組み合わせて使用してもよい。
但し、光重合開始剤として前記に挙げた物質に限定するものではない。上記に挙げた開裂型光重合開始剤及び水素引抜型光重合開始剤のうちのいずれか一種を使用してもよいし、二種以上を組み合わせて使用してもよい。
光重合開始剤の含有量は特に制限されるものではない。目安としては、ベース樹脂100質量部に対して0.1〜10質量部、中でも0.5質量部以上或いは5質量部以下、その中でも1質量部以上或いは3質量部以下の割合で含有するのが好ましい。
光重合開始剤の含有量を上記範囲とすることで、活性エネルギー線に対する適度な反応感度を得ることができる。
光重合開始剤の含有量を上記範囲とすることで、活性エネルギー線に対する適度な反応感度を得ることができる。
(その他の成分)
本粘着剤組成物は、上記以外の成分として、通常の粘着剤組成物に配合されている公知の成分を含有してもよい。例えば、必要に応じて、粘着付与樹脂や、酸化防止剤、光安定化剤、金属不活性化剤、老化防止剤、吸湿剤などの各種の添加剤を適宜含有させることが可能である。
また、必要に応じて反応触媒(三級アミン系化合物、四級アンモニウム系化合物、ラウリル酸スズ化合物など)を適宜含有してもよい。
本粘着剤組成物は、上記以外の成分として、通常の粘着剤組成物に配合されている公知の成分を含有してもよい。例えば、必要に応じて、粘着付与樹脂や、酸化防止剤、光安定化剤、金属不活性化剤、老化防止剤、吸湿剤などの各種の添加剤を適宜含有させることが可能である。
また、必要に応じて反応触媒(三級アミン系化合物、四級アンモニウム系化合物、ラウリル酸スズ化合物など)を適宜含有してもよい。
(積層構成)
本両面粘着シート5は、単一層からなるシートであっても、2層以上が積層してなる多層シートであってもよい。
本両面粘着シート5を多層の粘着シートとする場合には、すなわち、中間層と最外層とを備えた積層構成の粘着シートを形成する場合には、その最外層を、本粘着剤組成物から形成することが好ましい。
本両面粘着シート5は、単一層からなるシートであっても、2層以上が積層してなる多層シートであってもよい。
本両面粘着シート5を多層の粘着シートとする場合には、すなわち、中間層と最外層とを備えた積層構成の粘着シートを形成する場合には、その最外層を、本粘着剤組成物から形成することが好ましい。
本両面粘着シート5を多層構成とする場合は、各最外層の厚さと中間層の厚さの比率は1:1〜1:20であるのが好ましく、中でも1:2〜1:10であるのがさらに好ましい。
中間層の厚みが、上記範囲であれば、積層体における粘着材層の厚みの寄与が大きくなりすぎず、柔軟すぎて裁断や取回しに係る作業性が劣るようになることがなく好ましい。
また、最外層が上記範囲であれば、凹凸や屈曲した面への追随性に劣ることがなく、被着体への接着力や濡れ性を維持することができて、好ましい。
中間層の厚みが、上記範囲であれば、積層体における粘着材層の厚みの寄与が大きくなりすぎず、柔軟すぎて裁断や取回しに係る作業性が劣るようになることがなく好ましい。
また、最外層が上記範囲であれば、凹凸や屈曲した面への追随性に劣ることがなく、被着体への接着力や濡れ性を維持することができて、好ましい。
また、本粘着剤組成物と、中間樹脂組成物と、本粘着剤組成物とを、この順に共押出して2種3層の本両面粘着シート5を得るようにしてもよい。
また、中間樹脂層の表裏両面に本粘着剤組成物又は他の粘着剤組成物を積層して本両面粘着シート5を得るようにしてもよい。
また、本粘着剤組成物と他の粘着剤組成物とを、それぞれ異なる離型フィルム乃至画像表示装置構成部材(「基材」と称する」上にシート状に成形して粘着層付基材を形成し、両者の粘着層を重ねて、表裏両側に基材を備えてなる構成の本両面粘着シート5とすることもできる。
また、例えば、本粘着剤組成物から形成してなる粘着層(「本粘着層」と称する)を基材に備えた基材付粘着シートとすることもできるし、基材を有さない基材レス粘着シートとすることもできる。
また、中間樹脂層の表裏両面に本粘着剤組成物又は他の粘着剤組成物を積層して本両面粘着シート5を得るようにしてもよい。
また、本粘着剤組成物と他の粘着剤組成物とを、それぞれ異なる離型フィルム乃至画像表示装置構成部材(「基材」と称する」上にシート状に成形して粘着層付基材を形成し、両者の粘着層を重ねて、表裏両側に基材を備えてなる構成の本両面粘着シート5とすることもできる。
また、例えば、本粘着剤組成物から形成してなる粘着層(「本粘着層」と称する)を基材に備えた基材付粘着シートとすることもできるし、基材を有さない基材レス粘着シートとすることもできる。
(その他)
画像表示装置用積層体1は、画像表示パネル2、フレーム3A、前面パネル4及び両面粘着シート5以外の構成部材を備えていてもよい。例えば、図1に示すように、画面表示パネル2の前面側(視認側)とは反対側周縁部を保護するためのフレーム3Bを備えていてもよい。
また、画像表示パネルの背面側すなわち視認側とは反対側に、例えば拡散シート、プリズムシート、導光板、反射シート、或いは、光源などを配置し、例えばバックライトユニットやサイドエッジ光源型ユニットを構成することもできる。
これら以外の部材を配置して画像表示装置用積層体1を構成することも可能である。
画像表示装置用積層体1は、画像表示パネル2、フレーム3A、前面パネル4及び両面粘着シート5以外の構成部材を備えていてもよい。例えば、図1に示すように、画面表示パネル2の前面側(視認側)とは反対側周縁部を保護するためのフレーム3Bを備えていてもよい。
また、画像表示パネルの背面側すなわち視認側とは反対側に、例えば拡散シート、プリズムシート、導光板、反射シート、或いは、光源などを配置し、例えばバックライトユニットやサイドエッジ光源型ユニットを構成することもできる。
これら以外の部材を配置して画像表示装置用積層体1を構成することも可能である。
<本画像表示装置用積層体製造方法>
本画像表示装置用積層体製造方法では、本両面粘着シート5を所定の条件(少なくとも下記[式1])を満たすように設計した上で、少なくとも次の(1)〜(4)の工程を経て本画像表示装置用積層体1を作製するのが好ましい。但し、本画像表示装置用積層体製造方法は、次の(1)〜(4)の工程を有していればよいから、他の工程を有していてもよい。
本画像表示装置用積層体製造方法では、本両面粘着シート5を所定の条件(少なくとも下記[式1])を満たすように設計した上で、少なくとも次の(1)〜(4)の工程を経て本画像表示装置用積層体1を作製するのが好ましい。但し、本画像表示装置用積層体製造方法は、次の(1)〜(4)の工程を有していればよいから、他の工程を有していてもよい。
(1)活性エネルギー線照射によって架橋される粘着剤組成物をシート状に成形して両面粘着シートを作製する工程(「シート作製工程」と称する)。
(2)前記画面表示パネルと前記前面パネルとの間に前記フレームを介在させると共に、前記両面粘着シートを介して前記画像表示パネルと前記前面パネルとを重ねて積層体を作製する工程(「積層体作製工程」と称する)。
当該積層体作製工程の一例として、画面表示パネル2と前面パネル4との間にフレーム3Aの前面縁部3aを介在させると共に、面積A0の前記両面粘着シート5を介して前記画像表示パネル2と前記前面パネル4とを重ねて積層体を作製する工程を挙げることができる。
当該積層体作製工程の一例として、画面表示パネル2と前面パネル4との間にフレーム3Aの前面縁部3aを介在させると共に、面積A0の前記両面粘着シート5を介して前記画像表示パネル2と前記前面パネル4とを重ねて積層体を作製する工程を挙げることができる。
(3)前記両面粘着シートを軟化させる工程(「粘着シート軟化工程」と称する)。
当該粘着シート軟化工程の一例として、前記積層体を加熱して前記両面粘着シート5を軟化させる工程を挙げることができる。
当該粘着シート軟化工程の一例として、前記積層体を加熱して前記両面粘着シート5を軟化させる工程を挙げることができる。
(4)前記両面粘着シートに活性エネルギー線を照射する工程(「接着工程」と称する)。
当該接着工程の一例として、前記画像表示パネル2又は前記前面パネル4の外側から前記積層体内の前記両面粘着シート5に活性エネルギー線を照射することで、当該両面粘着シート5を架橋させて前記画像表示パネル2と前記前面パネル4とを接着させる工程を挙げることができる。
当該接着工程の一例として、前記画像表示パネル2又は前記前面パネル4の外側から前記積層体内の前記両面粘着シート5に活性エネルギー線を照射することで、当該両面粘着シート5を架橋させて前記画像表示パネル2と前記前面パネル4とを接着させる工程を挙げることができる。
(本両面粘着シートの設計)
本画像表示装置用積層体製造方法では、貼合前の本両面粘着シート5の厚さt0及び面積A0と、貼合後の本両面粘着シート5の最大厚さt1及び前記画像表示パネル2の有効画像表示面2Aの面積A1とが、下記の[式1]を満たすように、本両面粘着シート5を設計した上で、後述するシート作製工程で本両面粘着シート5を作製するのが好ましい。
本画像表示装置用積層体製造方法では、貼合前の本両面粘着シート5の厚さt0及び面積A0と、貼合後の本両面粘着シート5の最大厚さt1及び前記画像表示パネル2の有効画像表示面2Aの面積A1とが、下記の[式1]を満たすように、本両面粘着シート5を設計した上で、後述するシート作製工程で本両面粘着シート5を作製するのが好ましい。
[式1] 1.00<A0t0/A1t1<1.20
画像表示パネル2の有効画像表示面2Aとは、視認側から視認できる画像表示パネル2の部分を意味する。すなわち、画像表示パネル2の前面部言い換えれば画像表示面であっても、保護パネル4の裏面側などに形成される印刷部6やフレーム3Aの前縁部3aなどによって隠される部分は視認側から視認できないため、図2に示すように、画像表示パネル2の前面部すなわち画像表示面のうち、印刷部6又はフレーム3Aによって隠蔽されない部分が有効画像表示面2Aとなる。
また、[式1]において、貼合後の本両面粘着シート5の最大厚さt1および画像表示パネル2の有効画像表示面2Aの面積A1は、画像表示装置用積層体1の設計上、任意に設定することができる。すなわち、求められる最終製品の寸法や光学的性能に即して予め決定することができる。
これに対し、貼合前の両面粘着シート5の厚さt0および面積A0は、前記t1およびA1が決定した後、これらの数値と上記[式1]との関係において適宜設計するのが好ましい。
よって、設計手順としては、最終製品の寸法や光学的性能などに基づいて、貼合後の本両面粘着シート5の最大厚さt1および画像表示パネル2の有効画像表示面2Aの面積A 1を決定し、次に上記[式1]を満たすように、貼合前の両面粘着シート5の厚さt0および面積A0を設計するのが好ましい。
これに対し、貼合前の両面粘着シート5の厚さt0および面積A0は、前記t1およびA1が決定した後、これらの数値と上記[式1]との関係において適宜設計するのが好ましい。
よって、設計手順としては、最終製品の寸法や光学的性能などに基づいて、貼合後の本両面粘着シート5の最大厚さt1および画像表示パネル2の有効画像表示面2Aの面積A 1を決定し、次に上記[式1]を満たすように、貼合前の両面粘着シート5の厚さt0および面積A0を設計するのが好ましい。
かかる観点から、[式1]におけるA0t0/A1t1、言い換えれば貼合前後の該体積比は1.20より小さいことが好ましく、中でも1.10より小さいことがより好ましい。他方、前記体積比(A0t0/A1t1)は1.00より大きいことが好ましい。
前記体積比が上記範囲内であることによって、画像表示パネル2と前面パネル4との間の空間を隙間なく充填することができる。
前記体積比が上記範囲内であることによって、画像表示パネル2と前面パネル4との間の空間を隙間なく充填することができる。
なお、貼合前の本両面粘着シート5の厚さ(多層の場合は合計厚さ)t0は、50μm〜1mmであるのが好ましく、中でも75μm以上或いは500μm以下であるのがさらに好ましい。
本両面粘着シート5の厚さt0が50μm以上であれば、高印刷段差等の凹凸への追従することが可能であり、1mm以下であれば、薄肉化の要求にこたえることができる。
さらに、従来の画像表示装置における周縁の隠蔽層の印刷部6の高さより高く、具体的には80μm程度の段差までをも埋める観点から、本両面粘着シート5の厚さt0は75μm以上であるのがより好ましく、特に100μm以上であるのがさらに好ましい。他方、薄肉化の要求にこたえる観点からは、500μm以下であるのが好ましく、特に350μm以下であるのがさらに好ましい。
本両面粘着シート5の厚さt0が50μm以上であれば、高印刷段差等の凹凸への追従することが可能であり、1mm以下であれば、薄肉化の要求にこたえることができる。
さらに、従来の画像表示装置における周縁の隠蔽層の印刷部6の高さより高く、具体的には80μm程度の段差までをも埋める観点から、本両面粘着シート5の厚さt0は75μm以上であるのがより好ましく、特に100μm以上であるのがさらに好ましい。他方、薄肉化の要求にこたえる観点からは、500μm以下であるのが好ましく、特に350μm以下であるのがさらに好ましい。
さらに、画像表示パネル2と前面パネル4との間の空間をより一層好ましく充填することができるという観点から、本両面粘着シート5については、貼合前の両面粘着シート5の厚さt0および面積A0、貼合後の両面粘着シート5の最大厚さt1および当該画像表示パネル2の有効画像表示面2Aの面積A1との関係が、前述の[式1]を満たし、かつ前述の[式2]および[式3]のうち少なくともいずれかを満たすことがさらに好ましく、中でも[式2]および[式3]の両方を満たすことがさらに好ましい。
[式2] 0.85<A0/A1<1.00
[式3] 1.00<t0/t1<1.20
このとき、[式2]におけるA0/A1は、0.85より大きく1.00より小さいことが好ましく、中でも0.90より大きいことがさらに好ましく、その中でも0.94より大きい或いは0.98より小さいことがより好ましい。
また、[式3]におけるt0/t1は、1.00より大きく1.20より小さいことが好ましく、中でも1.03より大きい或いは1.15より小さいことがより好ましい。
[式2]、[式3]を満たすことによって、所定の空間を本両面粘着シート5によってさらに好ましく満たすことができる。
また、[式3]におけるt0/t1は、1.00より大きく1.20より小さいことが好ましく、中でも1.03より大きい或いは1.15より小さいことがより好ましい。
[式2]、[式3]を満たすことによって、所定の空間を本両面粘着シート5によってさらに好ましく満たすことができる。
(シート作製工程)
シート作製工程では、本粘着剤組成物をシート状に成形して、単層又は多層の未架橋状態の本両面粘着シート5を作製すればよく、この際、上記の[式1]を満たすように、好ましくはさらに[式2]及び[式3]のうち少なくとも何れかを満たすように作製することが好ましく、中でも[式2]及び[式3]の両方を満たすように作製することがさらに好ましい。
シート作製工程では、本粘着剤組成物をシート状に成形して、単層又は多層の未架橋状態の本両面粘着シート5を作製すればよく、この際、上記の[式1]を満たすように、好ましくはさらに[式2]及び[式3]のうち少なくとも何れかを満たすように作製することが好ましく、中でも[式2]及び[式3]の両方を満たすように作製することがさらに好ましい。
本粘着剤樹脂組成物をシート状に成形する方法としては、現在公知の方法を任意に採用することができる。この際、本粘着剤樹脂組成物を、離型フィルムの上に単層又は多層のシート状に成形するようにしてもよい。
また、本粘着剤樹脂組成物を、画像表示パネル2又は前面パネル4の上に付着させて、単層又は多層のシート状に成形するようにしてもよい。
また、本粘着剤樹脂組成物を、画像表示パネル2又は前面パネル4の上に付着させて、単層又は多層のシート状に成形するようにしてもよい。
本両面粘着シート5を多層とする場合、最外層は、上記単層の場合と同様に、凹凸追随性と耐発泡信頼性とを兼ね備えているのが好ましいから、上記の本粘着剤樹脂組成物を用いて成形するのが好ましい。
他方、中間層は、画像表示パネル2又は前面パネル4との粘着には寄与しないため、透明性を損なわず、かつ最外層の2次硬化反応を阻害しない程度の光透過性を有し、かつ、カット性及びハンドリング性を高める性質を有しているのが好ましい。
他方、中間層は、画像表示パネル2又は前面パネル4との粘着には寄与しないため、透明性を損なわず、かつ最外層の2次硬化反応を阻害しない程度の光透過性を有し、かつ、カット性及びハンドリング性を高める性質を有しているのが好ましい。
本両面粘着シート5は、上記の[式1]を満たすように、好ましくはさらに[式2]及び[式3]を満たすように、適宜寸法に合わせて予めカットしておくこともできる。
この際のカット方法は、トムソン刃による打ち抜き、スーパーカッターやレーザーでのカットが一般的であり、離型フィルムを剥がし易いように表裏どちらか一方の離型フィルムを額縁状に残してハーフカットするのがより好ましい。
この際のカット方法は、トムソン刃による打ち抜き、スーパーカッターやレーザーでのカットが一般的であり、離型フィルムを剥がし易いように表裏どちらか一方の離型フィルムを額縁状に残してハーフカットするのがより好ましい。
(積層体作製工程)
積層体作製工程では、前記画面表示パネル2と前記前面パネル4との間に前記フレーム3の前面縁部3aを介在させると共に、面積A0の前記両面粘着シート5を介して前記画像表示パネル2と前記前面パネル4とを重ねて積層体を作製すればよい。
積層体作製工程では、前記画面表示パネル2と前記前面パネル4との間に前記フレーム3の前面縁部3aを介在させると共に、面積A0の前記両面粘着シート5を介して前記画像表示パネル2と前記前面パネル4とを重ねて積層体を作製すればよい。
積層する順序については、特に制限はない。例えば、両面粘着シート5を画像表示パネル2に貼合してから、前面パネル4と貼合してもよいし、両面粘着シート5を前面パネル4と貼合してから、画像表示パネル2と貼合してもよい。ただし、フレーム3によって形成される段差への貼合し易さを考慮すると、画像表示パネル2と両面粘着シート5との貼合を先に行うのが好ましい。
積層させる際に用いる貼合装置は公知の装置を用いることができる。例えば、加熱板を備えた電熱プレス機や、ダイアフラム方式のラミネータ、ロールラミネータ、真空貼合機、ハンドロール等をあげることができる。
なお、(メタ)アクリル系共重合体(A1)又は(メタ)アクリル系共重合体(A2)を本両面粘着シート5のベース樹脂として用いた場合、通常状態、すなわち室温状態で、優れた保管安定性や裁断加工性を有することができる。しかも、自着性(タック性)を有しているから、本両面粘着シート5を被着体に押し付けるだけで簡単に貼り付かせることができる。
(粘着シート軟化工程)
粘着シート軟化工程では、前記積層体作製工程で作製した積層体をして両面粘着シート5を軟化させればよい。
粘着シート軟化工程では、前記積層体作製工程で作製した積層体をして両面粘着シート5を軟化させればよい。
この際、両面粘着シート5を軟化する手段としては、前記積層体作製工程で作製した積層体を加熱したり、加圧したり、超音波を照射したりする方法を挙げることができる。
積層体の加熱手段としては、例えば各種の恒温槽や、ホットプレート、電磁加熱装置、加熱ロールなどを用いることができる。中でも、粘着シート軟化工程を短縮し、異物の混入を防ぐ点においては、加熱手段を備えた貼合装置を用いて、上記積層体の作製と加熱を同時に行うことが好ましい。特に、電熱プレス機や、ダイアフラム方式のラミネータ、ロールラミネータなどが好ましく用いられる。
両面粘着シート5の軟化温度が60℃以上であれば、加工特性や常温での保管特性を十分にすることができる。一方、両面粘着シート5の軟化温度が100℃以下であれば、画像表示パネル2や前面パネル4に対する熱損傷を抑制することができるばかりか、粘着シートが流動し過ぎてはみだしたりするのを防ぐことができる。
よって、本両面粘着シート5の軟化温度は、60〜100℃であるのが好ましく、中でも62℃以上或いは90℃以下、その中でも65℃以上或いは85℃以下であるのがさらに好ましい。
よって、本両面粘着シート5の軟化温度は、60〜100℃であるのが好ましく、中でも62℃以上或いは90℃以下、その中でも65℃以上或いは85℃以下であるのがさらに好ましい。
(メタ)アクリル系共重合体(A1)又は(メタ)アクリル系共重合体(A2)を本両面粘着シート5のベース樹脂として用いた場合、本両面粘着シート5は、加熱すると高い流動性を発現し、被着面に印刷段差等の凹凸があっても、その流動性(ホットメルト性)によって凹凸追従性や被着体への濡れ性が高まり、歪みを残さず、部材同士をより強固に一体化させることができる。
粘着シート軟化工程において、積層体を減圧環境下で加熱するのが好ましい。
減圧環境下で積層体を加熱することにより、貼合後に両面粘着シート5内に気泡が混入したり、異物が混入したりするのを防ぐことができる。
この際、上記減圧環境下は10kPa以下であることが好ましく、中でも1kPa以下であることがより好ましい。
減圧環境下で積層体を加熱することにより、貼合後に両面粘着シート5内に気泡が混入したり、異物が混入したりするのを防ぐことができる。
この際、上記減圧環境下は10kPa以下であることが好ましく、中でも1kPa以下であることがより好ましい。
このように本両面粘着シート5を軟化させると、図1に示すように、画像表示パネル2と前面パネル4との本両面粘着5が介在すると共に、前面パネル4とフレーム3Aの前面縁部3aとの間にも本両面粘着シート5が介在するようにすることができる。
(接着工程)
接着工程では、前記積層体における前記画像表示パネル2又は前記前面パネル4の外側から、すなわち前記画像表示パネル2の背面側から、又は、前記前面パネル4の前面側から活性エネルギー線を積層体に照射することで、前記積層体内の前記両面粘着シート5を架橋させて前記画像表示パネル2と前記前面パネル4とを接着させればよい。
接着工程では、前記積層体における前記画像表示パネル2又は前記前面パネル4の外側から、すなわち前記画像表示パネル2の背面側から、又は、前記前面パネル4の前面側から活性エネルギー線を積層体に照射することで、前記積層体内の前記両面粘着シート5を架橋させて前記画像表示パネル2と前記前面パネル4とを接着させればよい。
この際、活性エネルギー線として、例えば熱線、X線、電子線、紫外線、可視光線等の、重合開始剤を感応せしめるエネルギー線を照射すればよい。中でも、画像表示装置構成部材へのダメージ抑制や、反応制御のしやすさの観点から、紫外線、とくに波長380nm以下の紫外線を照射するのが好ましい。
中でも、波長365nm近辺にピークをもつ紫外線照射装置を用いて紫外線架橋するのが好ましい。例えば、LED式紫外線照射装置、高圧水銀灯、低圧水銀灯、メタルハライド紫外線照射装置を用いることができる。特に、高圧水銀灯が好ましい。
紫外線照射条件について特に制約はない。例えば、粘着材に到達する紫外線の積算光量が、波長365nmにおいて500〜5000mJ/cm2となるよう照射するのが好ましい。作業性を保持しつつ、十分に架橋反応を進行させる観点からである。
但し、紫外線を照射する際に介在する画像表示装置構成部材が、上記波長の光線を遮断する場合は、介在する部材に合わせて、粘着材が感応するエネルギー線の種類を、重合開始剤の種類によって適宜調整するのが好ましい。
紫外線照射条件について特に制約はない。例えば、粘着材に到達する紫外線の積算光量が、波長365nmにおいて500〜5000mJ/cm2となるよう照射するのが好ましい。作業性を保持しつつ、十分に架橋反応を進行させる観点からである。
但し、紫外線を照射する際に介在する画像表示装置構成部材が、上記波長の光線を遮断する場合は、介在する部材に合わせて、粘着材が感応するエネルギー線の種類を、重合開始剤の種類によって適宜調整するのが好ましい。
<語句の説明>
一般的に「シート」とは、JISにおける定義上、薄く、その厚さが長さと幅のわりには小さく平らな製品をいい、一般的に「フィルム」とは、長さ及び幅に比べて厚さが極めて小さく、最大厚さが任意に限定されている薄い平らな製品で、通常、ロールの形で供給されるものをいう(日本工業規格JISK6900)。しかし、シートとフィルムの境界は定かでなく、本発明において文言上両者を区別する必要がないので、本発明においては、「フィルム」と称する場合でも「シート」を含むものとし、「シート」と称する場合でも「フィルム」を含むものとする。
また、画像表示パネル、保護パネル等のように「パネル」と表現する場合、板体、シートおよびフィルム、又はこれらの積層体を包含するものである。
一般的に「シート」とは、JISにおける定義上、薄く、その厚さが長さと幅のわりには小さく平らな製品をいい、一般的に「フィルム」とは、長さ及び幅に比べて厚さが極めて小さく、最大厚さが任意に限定されている薄い平らな製品で、通常、ロールの形で供給されるものをいう(日本工業規格JISK6900)。しかし、シートとフィルムの境界は定かでなく、本発明において文言上両者を区別する必要がないので、本発明においては、「フィルム」と称する場合でも「シート」を含むものとし、「シート」と称する場合でも「フィルム」を含むものとする。
また、画像表示パネル、保護パネル等のように「パネル」と表現する場合、板体、シートおよびフィルム、又はこれらの積層体を包含するものである。
本明細書において、「X〜Y」(X,Yは任意の数字)と記載した場合、特にことわらない限り「X以上Y以下」の意と共に、「好ましくはXより大きい」或いは「好ましくはYより小さい」の意も包含するものである。
また、「X以上」(Xは任意の数字)と記載した場合、特にことわらない限り「好ましくはXより大きい」の意を包含し、「Y以下」(Yは任意の数字)と記載した場場合、特にことわらない限り「好ましくはYより小さい」の意を包含する。
また、「X以上」(Xは任意の数字)と記載した場合、特にことわらない限り「好ましくはXより大きい」の意を包含し、「Y以下」(Yは任意の数字)と記載した場場合、特にことわらない限り「好ましくはYより小さい」の意を包含する。
次に、実施例を挙げてより具体的に説明する。但し、本発明はこれらに限定されるものではない。
<積算光量の測定>
ウシオ電機社製紫外線積算光量計「UIT−150」に受光器「UVD-S365」を取付けて波長365nmの積算光量を測定した。
ウシオ電機社製紫外線積算光量計「UIT−150」に受光器「UVD-S365」を取付けて波長365nmの積算光量を測定した。
<外観評価>
実施例及び比較例で作製した画像表示装置用積層体について、外観観察を行った。外観観察の結果を表1に示す。
積層体に気泡、空気の噛み込みなど、外観不良が見られた場合を「×(poor)」、積層体に外観不良が見られなかった場合を「○(good)」と評価した。
実施例及び比較例で作製した画像表示装置用積層体について、外観観察を行った。外観観察の結果を表1に示す。
積層体に気泡、空気の噛み込みなど、外観不良が見られた場合を「×(poor)」、積層体に外観不良が見られなかった場合を「○(good)」と評価した。
<耐熱試験>
実施例及び比較例で作製した画像表示装置用積層体について、耐熱試験を行った。恒温槽(ESPEC社製)を85℃に昇温し、各画像表示装置用積層体を恒温槽内に入れ、8時間静置したのち、恒温槽から取り出して室温において15分後にその外観の変化を観察した。その結果を表1に示す。
耐熱試験前と比較して外観が変化していない場合を「○(good)」、気泡が新たに発生した場合を「×(poor)」と評価した。
実施例及び比較例で作製した画像表示装置用積層体について、耐熱試験を行った。恒温槽(ESPEC社製)を85℃に昇温し、各画像表示装置用積層体を恒温槽内に入れ、8時間静置したのち、恒温槽から取り出して室温において15分後にその外観の変化を観察した。その結果を表1に示す。
耐熱試験前と比較して外観が変化していない場合を「○(good)」、気泡が新たに発生した場合を「×(poor)」と評価した。
<実施例1>
本実施例では、粘着剤組成物を調製した後、[式1]に適合するように、両面粘着シートを作製し、次に、画面表示パネルと前面パネルとの間にフレームの前面縁部を介在させると共に、両面粘着シートを介して前記画像表示パネルと前記前面パネルとを重ねて積層体を作製し、次に、前記積層体を加熱して前記両面粘着シートを軟化させ、次に、活性エネルギー線を照射することで、両面粘着シートを架橋させて画像表示パネルと前面パネルとを接着させて、画像表示装置用積層体を作製した。
以下、順を追って説明する。
本実施例では、粘着剤組成物を調製した後、[式1]に適合するように、両面粘着シートを作製し、次に、画面表示パネルと前面パネルとの間にフレームの前面縁部を介在させると共に、両面粘着シートを介して前記画像表示パネルと前記前面パネルとを重ねて積層体を作製し、次に、前記積層体を加熱して前記両面粘着シートを軟化させ、次に、活性エネルギー線を照射することで、両面粘着シートを架橋させて画像表示パネルと前面パネルとを接着させて、画像表示装置用積層体を作製した。
以下、順を追って説明する。
(マクロモノマーの合成)
撹拌機、冷却管、温度計を備えた重合装置中に、脱イオン水900質量部、メタクリル酸2−スルホエチルナトリウム60質量部、メタクリル酸カリウム10質量部及びメタクリル酸(MMA)12質量部を入れて撹拌し、重合装置内を窒素置換しながら、50℃に昇温した。その中に、重合開始剤として2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩0.08質量部を添加し、更に60℃に昇温した。昇温後、滴下ポンプを使用して、MMAを0.24質量部/分の速度で75分間連続的に滴下した。反応溶液を60℃で6時間保持した後、室温に冷却して、固形分10質量%の分散剤1を得た。
撹拌機、冷却管、温度計を備えた重合装置中に、脱イオン水145質量部、硫酸ナトリウム0.1質量部及び分散剤1(固形分10質量%)0.25質量部を入れて撹拌し、均一な水溶液とした。次に、メタクリル酸を100質量部、連鎖移動剤としてビス[(ジフルオロボリル)ジフェニルグリオキシメイト]コバルト(II)を0.004質量部、重合開始剤として1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(日油株式会社製「パーオクタO」)0.4質量部を加え、水性懸濁液を作製した。
次に、重合装置内を窒素置換し、80℃に昇温して1時間反応し、さらに重合率を上げるため、90℃に昇温して1時間保持した。その後、反応液を40℃に冷却して、ポリマーを含む水性懸濁液を得た。この水性懸濁液を濾過し、濾過物を脱イオン水で洗浄し、脱水し、40℃で16時間乾燥して、マクロモノマー(a−1)を得た。このマクロモノマー(a−1)の数平均分子量は2.5×103であった。
撹拌機、冷却管、温度計を備えた重合装置中に、脱イオン水900質量部、メタクリル酸2−スルホエチルナトリウム60質量部、メタクリル酸カリウム10質量部及びメタクリル酸(MMA)12質量部を入れて撹拌し、重合装置内を窒素置換しながら、50℃に昇温した。その中に、重合開始剤として2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩0.08質量部を添加し、更に60℃に昇温した。昇温後、滴下ポンプを使用して、MMAを0.24質量部/分の速度で75分間連続的に滴下した。反応溶液を60℃で6時間保持した後、室温に冷却して、固形分10質量%の分散剤1を得た。
撹拌機、冷却管、温度計を備えた重合装置中に、脱イオン水145質量部、硫酸ナトリウム0.1質量部及び分散剤1(固形分10質量%)0.25質量部を入れて撹拌し、均一な水溶液とした。次に、メタクリル酸を100質量部、連鎖移動剤としてビス[(ジフルオロボリル)ジフェニルグリオキシメイト]コバルト(II)を0.004質量部、重合開始剤として1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(日油株式会社製「パーオクタO」)0.4質量部を加え、水性懸濁液を作製した。
次に、重合装置内を窒素置換し、80℃に昇温して1時間反応し、さらに重合率を上げるため、90℃に昇温して1時間保持した。その後、反応液を40℃に冷却して、ポリマーを含む水性懸濁液を得た。この水性懸濁液を濾過し、濾過物を脱イオン水で洗浄し、脱水し、40℃で16時間乾燥して、マクロモノマー(a−1)を得た。このマクロモノマー(a−1)の数平均分子量は2.5×103であった。
((メタ)アクリル酸エステル系共重合体の作製)
撹拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入口を備えた四つ口フラスコに、酢酸エチル40質量部、イソプロパノール4.5質量部、上記マクロモノマー(a−1)15質量部、窒素ガス通気下で85℃に昇温した。85℃に達した後、酢酸エチル20質量部、アクリル酸n−ブチル81質量部、アクリル酸4質量部、ベンゾイルパーオキサイド0.04質量部からなる混合物を4.5時間かけて滴下した。滴下終了後1時間保持した後、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(日本油脂株式会社製「パーオクタO」)0.5質量部と酢酸エチル10質量部からなる混合物を1時間かけて添加した。その後、2時間保持した後、酸化防止剤としてイルガノックス1010を0.5質量部、酢酸エチルを20.5質量部添加後、室温まで冷却して(メタ)アクリル酸エステル系共重合体(A−1)を得た。
撹拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入口を備えた四つ口フラスコに、酢酸エチル40質量部、イソプロパノール4.5質量部、上記マクロモノマー(a−1)15質量部、窒素ガス通気下で85℃に昇温した。85℃に達した後、酢酸エチル20質量部、アクリル酸n−ブチル81質量部、アクリル酸4質量部、ベンゾイルパーオキサイド0.04質量部からなる混合物を4.5時間かけて滴下した。滴下終了後1時間保持した後、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(日本油脂株式会社製「パーオクタO」)0.5質量部と酢酸エチル10質量部からなる混合物を1時間かけて添加した。その後、2時間保持した後、酸化防止剤としてイルガノックス1010を0.5質量部、酢酸エチルを20.5質量部添加後、室温まで冷却して(メタ)アクリル酸エステル系共重合体(A−1)を得た。
(粘着剤組成物の調製)
上記(メタ)アクリル酸エステル系共重合体(A−1)を脱溶剤し、固形樹脂を得た。(メタ)アクリル酸エステル系共重合体(A−1)の固形樹脂1kgに対し、架橋剤(B)としてのトリメチロールプロパンエポキシアクリレート(B−1)100g、光重合開始剤(C)としてのジフェニル−2,4,6−トリメチルベンゾイルホスフィンオキサイド(C−1)15gを均一混合し、粘着剤組成物aを作製した。
上記(メタ)アクリル酸エステル系共重合体(A−1)を脱溶剤し、固形樹脂を得た。(メタ)アクリル酸エステル系共重合体(A−1)の固形樹脂1kgに対し、架橋剤(B)としてのトリメチロールプロパンエポキシアクリレート(B−1)100g、光重合開始剤(C)としてのジフェニル−2,4,6−トリメチルベンゾイルホスフィンオキサイド(C−1)15gを均一混合し、粘着剤組成物aを作製した。
(両面粘着シートの作製)
上記の如く調製した粘着剤組成物aを、剥離処理した2枚のポリエチレンテレフタレートフィルム(各「離型フィルム」と称する)で挟み、ラミネータを用いて当該粘着剤組成物aを厚さ450μmとなるようシート状に賦形して、両面粘着シートαを作製した。
両面粘着シートαは、ガラス転移温度(Tg)が−5℃であり、60〜100℃に加熱すると軟化し、高圧水銀ランプを用いて片面積算光量2,000mJ/cm2の紫外線エネルギー(波長365mm換算)を照射により架橋すると、JIS Z0237に準拠する荷重500gf×30分、40℃での保持力試験において測定される保持力が1mm以下であることが確認された。
上記の如く調製した粘着剤組成物aを、剥離処理した2枚のポリエチレンテレフタレートフィルム(各「離型フィルム」と称する)で挟み、ラミネータを用いて当該粘着剤組成物aを厚さ450μmとなるようシート状に賦形して、両面粘着シートαを作製した。
両面粘着シートαは、ガラス転移温度(Tg)が−5℃であり、60〜100℃に加熱すると軟化し、高圧水銀ランプを用いて片面積算光量2,000mJ/cm2の紫外線エネルギー(波長365mm換算)を照射により架橋すると、JIS Z0237に準拠する荷重500gf×30分、40℃での保持力試験において測定される保持力が1mm以下であることが確認された。
(積層体の作製)
画像表示パネルとしての液晶表示パネル(317mm×204mm)の背面側すなわち視認側とは反対側に、拡散シート、プリズムシート、導光板、反射シート等を組み合わせてなるバックライトユニット(光源を除く)を配置し、これら液晶表示パネル及びバックライトユニット(光源を除く)を枠状フレーム3A及び3Bで構成される筐体内に収納すると共に、光源を別のLCDフレームの光源収納部に格納してサイドエッジ光源型ユニットを構成した。
画像表示パネルとしての液晶表示パネル(317mm×204mm)の背面側すなわち視認側とは反対側に、拡散シート、プリズムシート、導光板、反射シート等を組み合わせてなるバックライトユニット(光源を除く)を配置し、これら液晶表示パネル及びバックライトユニット(光源を除く)を枠状フレーム3A及び3Bで構成される筐体内に収納すると共に、光源を別のLCDフレームの光源収納部に格納してサイドエッジ光源型ユニットを構成した。
次に、図1に示すように、上記サイドエッジ光源型ユニットにおける画面表示パネル(液晶表示パネル)2の視認側に、厚さ1.1mmの強化ガラスからなる前面パネル4を配置し、枠状フレーム3Aの前縁部3aと1枚の両面粘着シートαとを介して積層して貼り合せて積層体、すなわち14.1インチ型液晶モジュールを作製した。
より具体的には、両面粘着シートαは、305mm×192mm、すなわち、液晶表示パネル2の有効表示面言い換えればアクティブエリア(図のX−Xの内側部、303mm×190mm)より大きく、且つフレーム3Aの前面縁部3aに囲まれた開口部(307mm×194mm)よりも小さな大きさを有し、且つ、フレーム3Aの前面縁部3aの厚さ(0.4mm)よりも大きな厚さ(0.45mm)を有するように加工して用いた。
そして、フレーム3の前面縁部3aに囲まれた開口部内の液晶表示パネル2の表示面に、両面粘着シートαを常温でハンドロールを用いて貼合した。この時、位置合わせを慎重に行い、前面縁部3aに両面粘着シートαが付着しないように貼合を行った。すると、貼合面には段差が存在しないため、気泡なく貼合することができた。
次に、ダイアフラム方式の真空ラミネータ(日清紡社製、PVL0505S)を用いて、前面パネル4と液晶表示パネル2との間に両面粘着シートαを介在させて両者を貼りあわせた。
そして、フレーム3の前面縁部3aに囲まれた開口部内の液晶表示パネル2の表示面に、両面粘着シートαを常温でハンドロールを用いて貼合した。この時、位置合わせを慎重に行い、前面縁部3aに両面粘着シートαが付着しないように貼合を行った。すると、貼合面には段差が存在しないため、気泡なく貼合することができた。
次に、ダイアフラム方式の真空ラミネータ(日清紡社製、PVL0505S)を用いて、前面パネル4と液晶表示パネル2との間に両面粘着シートαを介在させて両者を貼りあわせた。
このようにして作製した積層体は、フレーム3Aの前面縁部3aに囲まれた開口部(窓部)において、前面側(視認側)から背面側に向って断面に見ると、前面パネル4/両面粘着シートα/液晶表示パネル2の順に積層一体化されてなる構成を備えており、また、フレーム3Aの前面縁部3aの内側寄りにおいて、前面側(視認側)から背面側に向って断面に見ると、前面パネル4/両面粘着シートα/フレーム3Aの前面縁部3aの順に積層一体化されてなる構成を備えたものであった。
(粘着シートの軟化)
次に、上記ダイアフラム方式の真空ラミネータ(日清紡社製、PVL0505S)を用いて、1kPaの減圧環境下で70℃に加熱して前面パネル4と液晶表示パネル2とを両面粘着シートαを介して貼り合せて積層体とした。
この際、該積層体にかける圧力を40kPaに設定し、この圧力を約40秒かけて0kPaから40kPaまで上昇させ、40kPaに達した時点から10秒間圧力を保持した後、貼り合わせを終了した。
次に、上記ダイアフラム方式の真空ラミネータ(日清紡社製、PVL0505S)を用いて、1kPaの減圧環境下で70℃に加熱して前面パネル4と液晶表示パネル2とを両面粘着シートαを介して貼り合せて積層体とした。
この際、該積層体にかける圧力を40kPaに設定し、この圧力を約40秒かけて0kPaから40kPaまで上昇させ、40kPaに達した時点から10秒間圧力を保持した後、貼り合わせを終了した。
(接着)
次に、前面パネル4の外側、すなわち視認側に高圧水銀ランプを配置し、該高圧水銀ランプ用いて片面積算光量2,000mJ/cm2の紫外線エネルギー(波長365mm換算)を、前面パネル4の外側すなわち視認側から積層体に照射して、両面粘着シートαを架橋させて硬化させて、両面粘着シートαを架橋させて画像表示パネル2と前面パネル4とを接着させて画像表示装置用積層体1を作製した。
次に、前面パネル4の外側、すなわち視認側に高圧水銀ランプを配置し、該高圧水銀ランプ用いて片面積算光量2,000mJ/cm2の紫外線エネルギー(波長365mm換算)を、前面パネル4の外側すなわち視認側から積層体に照射して、両面粘着シートαを架橋させて硬化させて、両面粘着シートαを架橋させて画像表示パネル2と前面パネル4とを接着させて画像表示装置用積層体1を作製した。
<実施例2>
両面粘着シートαの寸法を、293mm×180mm、厚みを0.5mmとした以外は、実施例1と同様にして画像表示装置用積層体1を作製した。
両面粘着シートαの寸法を、293mm×180mm、厚みを0.5mmとした以外は、実施例1と同様にして画像表示装置用積層体1を作製した。
<実施例3>
2−エチルヘキシルアクリレート(ホモポリマーTg(2−エチルヘキシルアクリレートのみを重合してなるポリマーのガラス転移点):−70℃)、50重量部と、酢酸ビニル(ホモポリマーTg+32℃)45重量部と、アクリル酸(ホモポリマーTg+106℃)5重量部とをランダム共重合してなるアクリル酸エステル共重合体(A−2)(Mn=65400、Mw=167000、Mw/Mn=2.56)を用意した。このアクリル酸エステル共重合体(A−2)1kgに、架橋剤として紫外線硬化樹脂プロポキシ化ペンタエリスリトールトリアクリレート(新中村工業株式会社「ATM−4PL」70gと、光重合開始剤として4−メチルベンゾフェノン15gとを混合して粘着剤組成物bを調製した。
2−エチルヘキシルアクリレート(ホモポリマーTg(2−エチルヘキシルアクリレートのみを重合してなるポリマーのガラス転移点):−70℃)、50重量部と、酢酸ビニル(ホモポリマーTg+32℃)45重量部と、アクリル酸(ホモポリマーTg+106℃)5重量部とをランダム共重合してなるアクリル酸エステル共重合体(A−2)(Mn=65400、Mw=167000、Mw/Mn=2.56)を用意した。このアクリル酸エステル共重合体(A−2)1kgに、架橋剤として紫外線硬化樹脂プロポキシ化ペンタエリスリトールトリアクリレート(新中村工業株式会社「ATM−4PL」70gと、光重合開始剤として4−メチルベンゾフェノン15gとを混合して粘着剤組成物bを調製した。
実施例1で用いた粘着剤組成物aの代わりに、上記粘着剤組成物bを用いて両面粘着シートβを作成した。
この両面粘着シートβは、ガラス転移温度(Tg)が10℃であり、60〜100℃に加熱すると軟化し、高圧水銀ランプを用いて片面積算光量2,000mJ/cm2の紫外線エネルギー(波長365mm換算)を照射により架橋すると、JIS Z0237に準拠する荷重500gf×30分、40℃での保持力試験において測定される保持力が1mm以下であることが確認された。
この両面粘着シートβは、ガラス転移温度(Tg)が10℃であり、60〜100℃に加熱すると軟化し、高圧水銀ランプを用いて片面積算光量2,000mJ/cm2の紫外線エネルギー(波長365mm換算)を照射により架橋すると、JIS Z0237に準拠する荷重500gf×30分、40℃での保持力試験において測定される保持力が1mm以下であることが確認された。
そして、両面粘着シートαの代わりに両面粘着シートβを用いた以外の点は、実施例1と同様にして画像表示装置用積層体1を作製した。
<実施例4>
両面粘着シートβの寸法を、293mm×180mm、厚みを0.5mmとした以外は、実施例3と同様にして画像表示装置用積層体1を作製した。
両面粘着シートβの寸法を、293mm×180mm、厚みを0.5mmとした以外は、実施例3と同様にして画像表示装置用積層体1を作製した。
<比較例1>
両面粘着シートαの寸法を、305mm×192mm、厚みを0.55mmとした以外は、実施例1と同様にして画像表示装置用積層体を作製した。
両面粘着シートαの寸法を、305mm×192mm、厚みを0.55mmとした以外は、実施例1と同様にして画像表示装置用積層体を作製した。
<比較例2>
両面粘着シートαの寸法を、263mm×150mm、厚みを0.4mmとした以外は、実施例1と同様にして画像表示装置用積層体を作製した。
両面粘着シートαの寸法を、263mm×150mm、厚みを0.4mmとした以外は、実施例1と同様にして画像表示装置用積層体を作製した。
<比較例3>
前面パネル4側の上に、縦500mm×横500mm、厚さ1mmのアルミ板を前面パネル4が露出しないようにのせ、高圧水銀ランプを用いて片面積算光量2,000mJ/cm2の紫外線エネルギー(波長365mm換算)を照射した以外は、実施例1と同様にして画像表示装置用積層体を作製した。
前面パネル4側の上に、縦500mm×横500mm、厚さ1mmのアルミ板を前面パネル4が露出しないようにのせ、高圧水銀ランプを用いて片面積算光量2,000mJ/cm2の紫外線エネルギー(波長365mm換算)を照射した以外は、実施例1と同様にして画像表示装置用積層体を作製した。
<比較例4>
両面粘着シートαの代わりに、次のように製造することにより、JIS Z0237に準拠する荷重500gf×2時間、40℃での保持力試験において測定される保持力が9mmである両面粘着シートγを調製した。両面粘着シートαの代わりに両面粘着シートγを用いた以外は、実施例1と同様にして画像表示装置用積層体を作製した。
両面粘着シートαの代わりに、次のように製造することにより、JIS Z0237に準拠する荷重500gf×2時間、40℃での保持力試験において測定される保持力が9mmである両面粘着シートγを調製した。両面粘着シートαの代わりに両面粘着シートγを用いた以外は、実施例1と同様にして画像表示装置用積層体を作製した。
アクリル酸エステル共重合体ポリマー:100質量部に対し、水素引抜型光開始剤として2,4,6−トリメチルベンゾフェノンと4−メチルベンゾフェノンの混合品:0.85質量部と、架橋モノマーとして1,9−ノナンジオールジアクリレート:1.1質量部とを添加して溶融攪拌して粘着剤組成物cを調製した。
この粘着剤組成物cを、厚さ100μmのシリコーン離型PETの離型面上に、厚さ0.5mmになるようにホットメルトコーターを用いて塗布し、その上に、厚さ50μmのシリコーン離型PETを積層させ、高圧水銀ランプを用いて片面積算光量700mJ/cm2の紫外線エネルギー(波長365mm換算)を両面側から照射して架橋させて、両面粘着シートγを得た。
この粘着剤組成物cを、厚さ100μmのシリコーン離型PETの離型面上に、厚さ0.5mmになるようにホットメルトコーターを用いて塗布し、その上に、厚さ50μmのシリコーン離型PETを積層させ、高圧水銀ランプを用いて片面積算光量700mJ/cm2の紫外線エネルギー(波長365mm換算)を両面側から照射して架橋させて、両面粘着シートγを得た。
なお、用いたアクリル酸エステル共重合体ポリマーの組成は、n−ブチルアクリレート:78.4質量%、2−エチルヘキシルアクリレート:16.6質量%、アクリル酸:2質量%を共重合させたもので、Tgは−35℃、130℃溶融粘度は17.5万mPa・secであった。
実施例1から4の製造方法によって得られた画像表示装置用積層体は、その製造工程において気泡が入りにくく、また、耐熱試験において気泡が新たに発生することもなく、実用上優れた特性が得られた。
一方、貼合前の両面粘着シートについて、[式1]を満たさない場合、得られた画像表示装置用積層体は、比較例1のように余剰の粘着剤が溢れだしたり、比較例2のように粘着剤不足によって気泡が発生したりと、外観に問題があった。
一方、貼合前の両面粘着シートについて、[式1]を満たさない場合、得られた画像表示装置用積層体は、比較例1のように余剰の粘着剤が溢れだしたり、比較例2のように粘着剤不足によって気泡が発生したりと、外観に問題があった。
比較例3では、前面パネル4側の上にアルミ板をのせたことにより紫外線が完全に遮断されて両面粘着シートが架橋されなかったため、得られた画像表示装置用積層体は貼合直後の外観に問題はないが、耐熱試験後に気泡が発生した。
また、比較例4のように60〜100℃に加熱しても軟化しない粘着シートを用いた場合、[式1]を満たさないことになり、得られた画像表示装置用積層体は空気の噛み込みにより外観に問題があった。
また、比較例4のように60〜100℃に加熱しても軟化しない粘着シートを用いた場合、[式1]を満たさないことになり、得られた画像表示装置用積層体は空気の噛み込みにより外観に問題があった。
1 画像表示装置用積層体
2 画像表示パネル
2A 有効画像表示面
3A フレーム
3B フレーム
4 前面パネル
5 両面粘着シート
6 印刷部
101 LCD(液晶デバイス)
102 タッチパネル又は保護パネル
103 LCDフレーム
104 LCDフレーム
105 空間又は粘着シート
2 画像表示パネル
2A 有効画像表示面
3A フレーム
3B フレーム
4 前面パネル
5 両面粘着シート
6 印刷部
101 LCD(液晶デバイス)
102 タッチパネル又は保護パネル
103 LCDフレーム
104 LCDフレーム
105 空間又は粘着シート
本発明は、画像表示パネル、フレーム、前面パネル及び、両面粘着シートを備え、前記画像表示パネルと前記前面パネルとの間に前記フレームの少なくとも一部が介在すると共に、前記画像表示パネルと前記前面パネルが両面粘着シートで貼合されてなる構成を備えた画像表示装置用積層体の製造方法であって、
貼合前の両面粘着シートの厚さt0及び面積A0と、貼合後の両面粘着シートの最大厚さt1及び前記画像表示パネルの有効画像表示面の面積A1とが、下記の[式1]を満たすように両面粘着シートを設計し、且つ、少なくとも次の(1)〜(4)の工程を有することを特徴とする画像表示装置用積層体の製造方法を提案する。
貼合前の両面粘着シートの厚さt0及び面積A0と、貼合後の両面粘着シートの最大厚さt1及び前記画像表示パネルの有効画像表示面の面積A1とが、下記の[式1]を満たすように両面粘着シートを設計し、且つ、少なくとも次の(1)〜(4)の工程を有することを特徴とする画像表示装置用積層体の製造方法を提案する。
(1)活性エネルギー線照射によって架橋される粘着剤組成物をシート状に成形して両面粘着シートを作製する工程。
(2)前記画像表示パネルと前記前面パネルとの間に前記フレームを介在させると共に、前記両面粘着シートを介して前記画像表示パネルと前記前面パネルとを重ねて積層体を作製する工程。
(3)前記両面粘着シートを軟化させる工程。
(4)前記両面粘着シートに活性エネルギー線を照射して架橋する工程。
(2)前記画像表示パネルと前記前面パネルとの間に前記フレームを介在させると共に、前記両面粘着シートを介して前記画像表示パネルと前記前面パネルとを重ねて積層体を作製する工程。
(3)前記両面粘着シートを軟化させる工程。
(4)前記両面粘着シートに活性エネルギー線を照射して架橋する工程。
<本画像表示装置用積層体>
本発明の実施形態の一例に係る製造方法(「本画像表示装置用積層体製造方法」)で製造する画像表示装置用積層体(「本画像表示装置用積層体」と称する)は、図1に示すように、画像表示パネル2と、フレーム3Aと、前面パネル4と、両面粘着シート5とを備え、前記画像表示パネル2と前記前面パネル4との間に前記フレーム3Aの前面縁部3aが介在すると共に、前記画像表示パネル2と前記前面パネル4とが一枚の両面粘着シート5で貼合されてなる構成を備えた画像表示装置用積層体1である。
本発明の実施形態の一例に係る製造方法(「本画像表示装置用積層体製造方法」)で製造する画像表示装置用積層体(「本画像表示装置用積層体」と称する)は、図1に示すように、画像表示パネル2と、フレーム3Aと、前面パネル4と、両面粘着シート5とを備え、前記画像表示パネル2と前記前面パネル4との間に前記フレーム3Aの前面縁部3aが介在すると共に、前記画像表示パネル2と前記前面パネル4とが一枚の両面粘着シート5で貼合されてなる構成を備えた画像表示装置用積層体1である。
<前面パネル>
前面パネル4は、前記画像表示パネル2の視認側に配置されるシート状若しくは板状若しくはその他の形状の部材であり、例えばガラス、合成樹脂及び透明無機材料からなる群より選ばれる1種の材料又は2種以上の複合材料から形成された部材を挙げることができる。
具体的には、例えばタッチパネルや保護パネルなどを例示することができる。
前面パネル4は、前記画像表示パネル2の視認側に配置されるシート状若しくは板状若しくはその他の形状の部材であり、例えばガラス、合成樹脂及び透明無機材料からなる群より選ばれる1種の材料又は2種以上の複合材料から形成された部材を挙げることができる。
具体的には、例えばタッチパネルや保護パネルなどを例示することができる。
<本両面粘着シート>
本画像表示装置用積層体1を構成する両面粘着シート(「本両面粘着シート」と称する)5は、図1に示すように、前記画像表示パネル2と前記前面パネル4とを一枚の両面粘着シートで貼合することができるシート部材である。
本画像表示装置用積層体1を構成する両面粘着シート(「本両面粘着シート」と称する)5は、図1に示すように、前記画像表示パネル2と前記前面パネル4とを一枚の両面粘着シートで貼合することができるシート部材である。
(その他)
画像表示装置用積層体1は、画像表示パネル2、フレーム3A、前面パネル4及び両面粘着シート5以外の構成部材を備えていてもよい。例えば、図1に示すように、画像表示パネル2の前面側(視認側)とは反対側周縁部を保護するためのフレーム3Bを備えていてもよい。
また、画像表示パネルの背面側すなわち視認側とは反対側に、例えば拡散シート、プリズムシート、導光板、反射シート、或いは、光源などを配置し、例えばバックライトユニットやサイドエッジ光源型ユニットを構成することもできる。
これら以外の部材を配置して画像表示装置用積層体1を構成することも可能である。
画像表示装置用積層体1は、画像表示パネル2、フレーム3A、前面パネル4及び両面粘着シート5以外の構成部材を備えていてもよい。例えば、図1に示すように、画像表示パネル2の前面側(視認側)とは反対側周縁部を保護するためのフレーム3Bを備えていてもよい。
また、画像表示パネルの背面側すなわち視認側とは反対側に、例えば拡散シート、プリズムシート、導光板、反射シート、或いは、光源などを配置し、例えばバックライトユニットやサイドエッジ光源型ユニットを構成することもできる。
これら以外の部材を配置して画像表示装置用積層体1を構成することも可能である。
(2)前記画像表示パネルと前記前面パネルとの間に前記フレームを介在させると共に、前記両面粘着シートを介して前記画像表示パネルと前記前面パネルとを重ねて積層体を作製する工程(「積層体作製工程」と称する)。
当該積層体作製工程の一例として、画像表示パネル2と前面パネル4との間にフレーム3Aの前面縁部3aを介在させると共に、面積A0の前記両面粘着シート5を介して前記画像表示パネル2と前記前面パネル4とを重ねて積層体を作製する工程を挙げることができる。
当該積層体作製工程の一例として、画像表示パネル2と前面パネル4との間にフレーム3Aの前面縁部3aを介在させると共に、面積A0の前記両面粘着シート5を介して前記画像表示パネル2と前記前面パネル4とを重ねて積層体を作製する工程を挙げることができる。
(積層体作製工程)
積層体作製工程では、前記画像表示パネル2と前記前面パネル4との間に前記フレーム3の前面縁部3aを介在させると共に、面積A0の前記両面粘着シート5を介して前記画像表示パネル2と前記前面パネル4とを重ねて積層体を作製すればよい。
積層体作製工程では、前記画像表示パネル2と前記前面パネル4との間に前記フレーム3の前面縁部3aを介在させると共に、面積A0の前記両面粘着シート5を介して前記画像表示パネル2と前記前面パネル4とを重ねて積層体を作製すればよい。
<実施例1>
本実施例では、粘着剤組成物を調製した後、[式1]に適合するように、両面粘着シートを作製し、次に、画像表示パネルと前面パネルとの間にフレームの前面縁部を介在させると共に、両面粘着シートを介して前記画像表示パネルと前記前面パネルとを重ねて積層体を作製し、次に、前記積層体を加熱して前記両面粘着シートを軟化させ、次に、活性エネルギー線を照射することで、両面粘着シートを架橋させて画像表示パネルと前面パネルとを接着させて、画像表示装置用積層体を作製した。
以下、順を追って説明する。
本実施例では、粘着剤組成物を調製した後、[式1]に適合するように、両面粘着シートを作製し、次に、画像表示パネルと前面パネルとの間にフレームの前面縁部を介在させると共に、両面粘着シートを介して前記画像表示パネルと前記前面パネルとを重ねて積層体を作製し、次に、前記積層体を加熱して前記両面粘着シートを軟化させ、次に、活性エネルギー線を照射することで、両面粘着シートを架橋させて画像表示パネルと前面パネルとを接着させて、画像表示装置用積層体を作製した。
以下、順を追って説明する。
次に、図1に示すように、上記サイドエッジ光源型ユニットにおける画像表示パネル(液晶表示パネル)2の視認側に、厚さ1.1mmの強化ガラスからなる前面パネル4を配置し、枠状フレーム3Aの前縁部3aと1枚の両面粘着シートαとを介して積層して貼り合せて積層体、すなわち14.1インチ型液晶モジュールを作製した。
Claims (11)
- 画像表示パネル、フレーム、前面パネル及び、両面粘着シートを備え、前記画面表示パネルと前記前面パネルとの間に前記フレームの少なくとも一部が介在すると共に、前記画面表示パネルと前記前面パネルが両面粘着シートで貼合されてなる構成を備えた画像表示装置用積層体の製造方法であって、
貼合前の両面粘着シートの厚さt0及び面積A0と、貼合後の両面粘着シートの最大厚さt1及び前記画像表示パネルの有効画像表示面の面積A1とが、下記の[式1]を満たすように両面粘着シートを設計し、且つ、少なくとも次の(1)〜(4)の工程を有することを特徴とする画像表示装置用積層体の製造方法。
(1)活性エネルギー線照射によって架橋される粘着剤組成物をシート状に成形して両面粘着シートを作製する工程。
(2)前記画面表示パネルと前記前面パネルとの間に前記フレームを介在させると共に、前記両面粘着シートを介して前記画像表示パネルと前記前面パネルとを重ねて積層体を作製する工程。
(3)前記両面粘着シートを軟化させる工程。
(4)前記両面粘着シートに活性エネルギー線を照射して架橋する工程。
[式1] 1.00<A0t0/A1t1<1.20 - さらに、下記の[式2]かつ[式3]のうち少なくとも何れかを満たすように両面粘着シートを設計することを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置用積層体の製造方法。
[式2] 0.85<A0/A1<1.00
[式3] 1.00<t0/t1<1.20 - 上記粘着剤組成物が(メタ)アクリル酸エステル系重合体をベース樹脂として含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像表示装置用積層体の製造方法。
- 前記(メタ)アクリル酸エステル系重合体が、枝成分にマクロモノマーを備えたグラフト共重合体であることを特徴とする請求項3に記載の画像表示装置用積層体の製造方法。
- 架橋前の前記両面粘着シートのガラス転移温度(Tg)が60℃より低いことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の画像表示装置用積層体の製造方法。
- 前記工程(3)では、前記積層体を加熱、加圧もしくは超音波によって、前記両面粘着シートを軟化させることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の画像表示装置用積層体の製造方法。
- 前記工程(3)では、積層体を減圧環境下で加熱することを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の画像表示装置用積層体の製造方法。
- 前記前面パネルが、ガラス、合成樹脂及び透明無機材料からなる群より選ばれる1種の材料又は2種以上の複合材料から形成されたものであることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の画像表示装置用積層体の製造方法。
- 前記画像表示パネルが、液晶、有機EL、電子ペーパー、プラズマディスプレイ及び量子ドット方式のディスプレイからなる群より選ばれるものであることを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載の画像表示装置用積層体の製造方法。
- 請求項1〜9の何れかに記載の製造方法によって製造された画像表示装置用積層体。
- 請求項10に記載の画像表示装置用積層体を用いて作製される画像表示装置。
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