JPWO2016117223A1 - ガスバリアーフィルムの製造装置および製造方法 - Google Patents

ガスバリアーフィルムの製造装置および製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】良好なバリアー性および密着性を有するガスバリアーフィルムの製造装置および製造方法を提供する。【解決手段】ガスバリアーフィルム10をロールツーロール型のプラズマCVD法によって製造するための製造装置100であって、ガスバリアーフィルムのバリアー層20を形成する原料ガスおよび反応ガスをプラズマ化する放電空間と、放電空間を経由して、ガスバリアーフィルムの基材部30を連続的に搬送する搬送機構120,125,130,132と、原料ガスおよび反応ガスのプラズマ化によって生成されるプレカーサーを凝縮させてトラップし得るクライオコイル170と、を有する。クライオコイル170は、放電空間より基材部30の搬送方向上流側であって、放電空間から漏れたプレカーサーを凝縮させてトラップし、放電空間に搬入される基材部30に、プレカーサーが付着することを抑制する位置に、設置されている。【選択図】図2

Description

本発明は、ガスバリアーフィルムの製造装置および製造方法に関する。
水蒸気や酸素等の透過を防ぐガスバリアーフィルムは、バリアー性を有するバリアー層とバリアー層を支持する基材部とを有し、プラズマCVD(PECVD:plasma−enhanced chemical vapor deposition)法によって製造される。バリアー層は、原料ガスおよび反応ガスをプラズマ化する放電空間を経由して、ガスバリアーフィルムの基材部を連続的に搬送することによって形成される(例えば、特許文献1および2参照。)。
特開2013−28163号公報 特開2014−61679号公報
しかし、原料ガスおよび反応ガスのプラズマ化によって生成されるプレカーサーが、放電空間から漏れて、放電空間に搬入される前のガスバリアーフィルムの基材部に、プレカーサーが付着する問題を有する。例えば、プレカーサーが付着することによって形成される層は、非常に脆く傷つき易く、かつ、基材部の平滑性を劣化させるため、その上に形成されるバリアー層のバリアー性および密着性を劣化させる。
一方、放電空間から漏れるプレカーサーを削減するため、プレカーサーの漏出経路となるガスバリアーフィルムの基材部の搬送経路を狭める場合、ガスバリアーフィルムの基材部が、意図せず搬送経路と接触して、損傷を受ける虞がある。そのため、搬送経路からのプレカーサーの漏れを抑制することは困難である。
本発明は、上記従来技術に伴う課題を解決するためになされたものであり、良好なバリアー性および密着性を有するガスバリアーフィルムの製造装置および製造方法を提供することを目的とする。
本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。
(1)バリアー性を有するバリアー層と、前記バリアー層を支持する基材部と、を有するガスバリアーフィルムを、ロールツーロール型のプラズマCVD法によって製造するための製造装置であって、
前記バリアー層を形成する原料ガスおよび反応ガスをプラズマ化する放電空間と、
前記放電空間を経由して、前記ガスバリアーフィルムの前記基材部を連続的に搬送する搬送機構と、
前記原料ガスおよび前記反応ガスのプラズマ化によって生成されるプレカーサーを凝縮させてトラップし得る温度を有する低温凝縮部材と、を有し、
前記低温凝縮部材は、
前記放電空間より、前記ガスバリアーフィルムの前記基材部の搬送方向上流側であって、前記放電空間から漏れたプレカーサーを凝縮させてトラップし、前記放電空間に搬入される前の前記ガスバリアーフィルムの前記基材部に、前記プレカーサーが付着することを抑制する位置に、設置されている、製造装置。
(2)前記ガスバリアーフィルムの前記基材部が巻き付く成膜ロールと、
前記成膜ロールに相対して配置され、かつ、前記成膜ロールと共に電極対を構成するシャワー電極と、をさらに有し、
前記放電空間は、前記シャワー電極と前記成膜ロールとの間の空間によって構成される、前記(1)に記載の製造装置。
(3)前記放電空間および前記シャワー電極が配置され、かつ、前記成膜ロールにおける前記ガスバリアーフィルムの前記基材部が巻き付く部位が位置する成膜室と、をさらに有し、
前記低温凝縮部材は、前記成膜室に配置されている、前記(2)に記載の製造装置。
(4)前記低温凝縮部材が設置される前記位置は、前記成膜ロールの外周の近傍である、前記(3)に記載の製造装置。
(5)前記低温凝縮部材が設置される前記位置は、前記シャワー電極に隣接している、前記(4)に記載の製造装置。
(6)第1成膜ロールと、
第1成膜ロールより、前記ガスバリアーフィルムの前記基材部の搬送方向下流側に位置し、かつ、前記第1成膜ロールに相対して配置され、前記第1成膜ロールと共に電極対を構成する第2成膜ロールと、をさらに有し、
前記放電空間は、前記第1成膜ロールと前記第2成膜ロールとの間の空間によって構成される、前記(1)に記載の製造装置。
(7)前記低温凝縮部材が設置される前記位置は、前記第1成膜ロールの外周の近傍である、前記(6)に記載の製造装置。
(8)前記低温凝縮部材が設置される前記位置は、前記ガスバリアーフィルムの前記基材部が前記第1成膜ロールに巻き付く直前の位置の近傍である、前記(7)に記載の製造装置。
(9)前記低温凝縮部材と前記放電空間との間に配置される邪魔板を、さらに有し、
前記邪魔板は、前記放電空間からの前記プレカーサーの漏れを抑制する、前記(1〜(8)のいずれか1項に記載の製造装置。
(10)前記原料ガスおよび前記反応ガスのプラズマ化によって生成されるプレカーサーを凝縮させてトラップし得る温度を有する第2の低温凝縮部材を、さらに有し、
前記搬送機構は、前記ガスバリアーフィルムの前記基材部に対する前記バリアー層の形成が完了した後、前記ガスバリアーフィルムの前記基材部の搬送方向を反転し、前記放電空間を経由して、前記ガスバリアーフィルムの前記基材部を連続的に再搬送可能に構成されており、
前記第2の低温凝縮部材は、前記放電空間より、前記ガスバリアーフィルムの前記基材部の再搬送方向上流側であって、前記放電空間から漏れたプレカーサーを凝縮させてトラップし、前記放電空間に搬入される前の前記ガスバリアーフィルムの前記バリアー層に、前記プレカーサーが付着することを抑制する位置に、設置されている、前記(1)〜(9)のいずれか1項に記載の製造装置。
(11)バリアー性を有するバリアー層と、前記バリアー層を支持する基材部と、を有するガスバリアーフィルムを、ロールツーロール型のプラズマCVD法によって製造するための製造方法であって、
前記バリアー層を形成する原料ガスおよび反応ガスをプラズマ化する放電空間を経由して、前記ガスバリアーフィルムの前記基材部を連続的に搬送する際、
前記放電空間より、前記ガスバリアーフィルムの前記基材部の搬送方向上流側に設置される低温凝縮部材によって、前記放電空間から漏れたプレカーサーを凝縮させてトラップし、前記放電空間に搬入される前の前記ガスバリアーフィルムの前記基材部に、前記プレカーサーが付着することを抑制する、製造方法。
(12)前記低温凝縮部材と前記放電空間との間に配置される邪魔板によって、前記放電空間からの前記プレカーサーの漏れを抑制する、前記(11)に記載の製造方法。
(13)前記ガスバリアーフィルムの前記基材部に対する前記バリアー層の形成が完了した後、前記ガスバリアーフィルムの前記基材部の搬送方向を反転し、前記放電空間を経由して、前記ガスバリアーフィルムの前記基材部を連続的に再搬送する際、
前記放電空間より、前記ガスバリアーフィルムの前記基材部の再搬送方向上流側に設置される第2の低温凝縮部材によって、前記放電空間から漏れたプレカーサーを凝縮させてトラップし、前記放電空間に搬入される前の前記ガスバリアーフィルムの前記バリアー層に、前記プレカーサーが付着することを抑制する、前記(11)又は前記(12)に記載の製造方法。
(14)前記原料ガスは、有機ケイ素化合物である、前記(11)〜(13)のいずれか1項に記載の製造方法。
本発明に係るガスバリアーフィルムの製造装置および製造方法によれば、低温凝縮部材によって、放電空間から漏れたプレカーサーを凝縮させてトラップして、放電空間に搬入される前のガスバリアーフィルムの基材部に、プレカーサーが付着することが抑制される。したがって、基材部とバリアー層との間にプレカーサー由来の層が介在されないため、バリアー層は、良好なバリアー性および密着性を有する。つまり、良好なバリアー性および密着性を有するガスバリアーフィルムの製造装置および製造方法を提供することが可能である。
本発明のさらに他の目的、特徴および特質は、以後の説明および添付図面に例示される好ましい実施の形態を参照することによって、明らかになるであろう。
実施の形態1に係るガスバリアーフィルムを説明するための断面図である。 実施の形態1に係るガスバリアーフィルムの製造装置を説明するための概略図である。 図2の要部拡大図である。 実施の形態1に係るガスバリアーフィルムの製造方法を説明するためのフローチャートである。 実施の形態1に係る実施例1〜4および比較例1〜4に係るガスバリアーフィルムの性能評価結果を示しているテーブルである。 比較例3および4におけるクライオコイルの設置位置を説明するための概略図である。 実施の形態1に係る変形例1を説明するための概略図である。 実施の形態1に係る変形例2を説明するための概略図である。 実施の形態2に係るガスバリアーフィルム製造装置を説明するための概略図である。 実施の形態2に係るガスバリアーフィルムの製造方法を説明するためのフローチャートである。 実施の形態2に係る実施例1、2および比較例1に係るガスバリアーフィルムの性能評価結果を示しているテーブルである。 実施の形態2に係る変形例1を説明するための概略図である。 実施の形態2に係る変形例2を説明するための概略図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。なお、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
図1は、実施の形態1に係るガスバリアーフィルムを説明するための断面図である。
実施の形態1に係るガスバリアーフィルム10は、図1に示されるように、バリアー層20と基材部30とから構成され、包装や電子デバイス等に適用される。電子デバイスは、例えば、太陽電池素子、有機エレクトロルミネッセンス(OEL:organic electro−luminescence)素子、液晶表示(LCD:liquid crystal display)素子である。
バリアー層20は、ロールツーロール型のプラズマCVD法によって製造されるバリアー性を有する薄膜であり、基材部30の一方の面に配置される。バリアー層20は、成膜ガスに含まれる原料ガスおよび反応ガス、分解温度等の条件に応じた組成を有する。例えば、ケイ素化合物および酸素を、原料ガスおよび反応ガスとして製造されるバリアー層20は、ケイ素酸化物を含有する。
基材部30は、基材32、クリアハードコート層34およびブリードアウト防止層36を有する。基材32は、バリアー層20の支持体であり、例えば、無色透明な樹脂フィルムから構成される。
クリアハードコート層34は、バリアー層20と基材32との間に位置する。クリアハードコート層34は、バリアー層20と基材32との間の密着性を向上させる機能、バリアー層20と基材32の膨張および収縮の差から生じる内部応力を緩和させる機能、バリアー層20が配置される面を平坦化する機能、および、基材32からのモノマー、オリゴマー等の低分子量成分がブリードアウトすることを防止する機能を有する。
ブリードアウト防止層36は、基材部30の他方の面(基材32におけるバリアー層20およびクリアハードコート層34が配置されていない表面)に配置される。ブリードアウト防止層36は、基材32からのモノマー、オリゴマー等の低分子量成分がブリードアウトすることを防止する機能を有する。
次に、バリアー層20、基材32、クリアハードコート層34およびブリードアウト防止層36の材質等について説明する。
バリアー層20は、酸化ケイ素(SiO)、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素(SiON)、酸炭化ケイ素(SiOC)、炭化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタン、アルミニウムシリケート、これらの複合体等を含有することが可能である。
例えば、バリアー層20がケイ素、酸素及び炭素を含有する場合、ケイ素原子、酸素原子及び炭素原子の合計量に対するケイ素原子の含有量の原子比率は、経時での性能変動の抑制およびガスバリアー性の観点から、好ましくは20at%以上、より好ましくは25%以上であり、耐湿性、屈曲性および柔軟性の観点から、好ましくは40%以下、より好ましくは45at%以下である。酸素原子の含有量の原子比率は、透明性および耐久性の観点から、好ましくは30at%以上であり、経時での性能変動の抑制および温度変化による耐久性の観点から、好ましくは70at%以下である。炭素原子の含有量の原子比率は、柔軟性および温度変化による耐久性の観点から、好ましくは0.5at%以上であり、透明性およびフィルム欠陥の抑制の観点から、好ましくは40at%以下である。
バリアー層20の厚さは、膜厚の均一性およびガスバリアー性の観点から、好ましくは10nm以上であり、クラック抑制の観点から、好ましくは500nm以下である。
基材32は、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物、ポリアクリロニトリル系樹脂、アセタール系樹脂、ポリイミド系樹脂等から構成される。ポリエステル系樹脂は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)である。ポリオレフィン系樹脂は、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、環状ポリオレフィンである。耐熱性、線膨張率、製造コストの観点から、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂が好ましく、PET、PENが特に好ましい。基材32用の樹脂は、2種以上を組み合わせて使用することも可能である。
基材32の厚みは、ガスバリアーフィルム10を製造する際の安定性や機械的強度を考慮して適宜に設定され、例えば、5〜500μmの範囲であることが好ましく、50〜200μmの範囲であることがより好ましく、50〜100μmの範囲であることが特に好ましい。
バリアー層20との密着性の観点から、基材32の表面に対して表面活性処理を施して清浄することが好ましい。表面活性処理は、例えば、コロナ処理、プラズマ処理、フレーム処理である。
クリアハードコート層34は、例えば、感光性樹脂組成物を基材32の一方の面上に塗布し、硬化させることで形成することが可能である。感光性樹脂組成物は、感光性樹脂、光重合開始剤、溶媒等を含んでいる。感光性樹脂は、例えば、ラジカル反応性不飽和結合を有するアクリレート化合物を含有する樹脂、アクリレート化合物とチオール基を有するメルカプト化合物を含有する樹脂、多官能アクリレートモノマーを含有する樹脂である。多官能アクリレートモノマーを含有する樹脂は、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート、ポリエチレングリコールアクリレート、グリセロールメタクリレート等である。
光重合開始剤は、例えば、アセトフェノン、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾイン、ベンジルメチルケタール、ベンゾインベンゾエート、ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−(4−モルフォリニル)−1−プロパン、α−アシロキシムエステル、チオキサンソン類である。なお、感光性樹脂および重合開始剤は、2種以上を組み合わせて用いることも可能である。
クリアハードコート層の厚さは、ガスバリアーフィルム10の耐熱性の観点から、1μm以上、より好ましくは2μm以上であり、ガスバリアーフィルム10の光学特性およびカール抑制の観点から、10μm以下、より好ましくは7μmである。
ブリードアウト防止層36は、例えば、感光性樹脂組成物を基材32の他方の面上に塗布し、硬化させることで形成することが可能である。感光性樹脂組成物を構成する感光性樹脂および重合開始剤は、上述のものを適用することが可能である。
ブリードアウト防止層の厚さは、クリアハードコート層と同様に、ガスバリアーフィルム10の耐熱性の観点から、1μm以上、より好ましくは2μm以上であり、ガスバリアーフィルム10の光学特性およびカール抑制の観点から、10μm以下、より好ましくは7μmである。
ガスバリアーフィルム10は、上記形態に限定されず、基材32の両面にクリアハードコート層34を配置したり、クリアハードコート層34および/又はブリードアウト防止層36の代わりに別の機能化層を配置したり、追加して別の機能化層を配置したり、クリアハードコート層34および/又はブリードアウト防止層36を省略したりすることも可能である。別の機能化層は、例えば、平滑層、アンカーコート層、吸湿層、帯電防止層、保護層である。なお、保護層は、例えば、有機化合物を含有する層であり、バリアー層20の上方に配置され、バリアー層20の損傷を防ぐ機能を有する。有機化合物は、有機モノマー、オリゴマー、ポリマー等の有機樹脂や、有機基を有するシロキサンやシルセスキオキサンのモノマー、オリゴマー、ポリマー等を用いた有機無機複合樹脂等である。
次に、ガスバリアーフィルム10の製造装置を説明する。
図2は、実施の形態1に係るガスバリアーフィルムの製造装置を説明するための概略図、図3は、図2の要部拡大図である。
図2に示される製造装置100は、ロールツーロール型のプラズマCVD法によってガスバリアーフィルム10を製造するために使用され、真空チャンバー110、第1真空ポンプ180、第2真空ポンプ182、プラズマ発生用電源185、バイアス電源187、および、成膜ガス供給部190を有する。ロールツーロール型のプラズマCVD法は、高い材料利用効率および高速成膜性の観点から好ましい。
真空チャンバー110は、巻出し室115、成膜室140、成膜ロール150および隔壁160,162を有する。
巻出し室115は、隔壁160,162を介して成膜室140の図中上方に位置しかつ第1真空ポンプ180が接続されており、送り出しロール120、巻き取りロール125およびガイドローラー130,132を有する。第1真空ポンプ180は、成膜室140に影響を与えないように、巻出し室115の内部を所定の真空度に減圧するために使用される。
送り出しロール120は、ガスバリアーフィルム10の基材部30を巻回して構成されており、軸122を中心に回転自在に配置されている。巻き取りロール125は、軸127を中心に回転自在に配置されており、バリアー層20が形成された基材部30(ガスバリアーフィルム10)を巻き取るために使用される。なお、巻き取りロール125および送り出しロール120は、同期して駆動される。
ガイドローラー130は、送り出しロール120と成膜ロール150との間に位置し、送り出しロール120から繰り出される基材部30を案内し、図中下方に位置する成膜ロール150に搬入する(巻き付ける)ために使用される。ガイドローラー132は、成膜ロール150と巻き取りロール125との間に位置し、成膜ロール150から搬出される(離間する)基材部30を、案内し、巻き取りロール125に巻き取らせるために使用される。なお、成膜ロール150から搬出される(離間する)基材部30上には、バリアー層20が形成されている。
ガスバリアーフィルム10の基材部30は、上記のように、送り出しロール120から繰り出され、ガイドローラー130、成膜ロール150およびガイドローラー132を経由し、巻き取りロール125に巻き取られる。つまり、送り出しロール120、ガイドローラー130,132、成膜ロール150および巻き取りロール125は、ガスバリアーフィルム10の基材部30を連続的に搬送する搬送機構を構成する。
成膜ロール150は、バイアス電源187に接続され、巻出し室115と成膜室140との間に位置し、軸152を中心に回転自在に配置されている。成膜ロール150は、隔壁160,162との間に隙間164を有している。隙間164は、ガスバリアーフィルム10の基材部30を、巻出し室115から成膜室140へ搬入するための搬送経路を構成している。バイアス電源187は、例えば、高周波電源からなり、成膜ロール150の外周に巻き付いた基材部30に、バイアス電界を掛ける(バイアス電位を印加する)ために使用される。成膜ロール150は、基材部30の温度を調整する温度調整機構を有することが好ましい。温度調整機構は、例えば、冷媒やペルチェ素子を利用することが可能である。なお、バイアス電源187は、高周波電源に限定されない。
成膜室140は、隔壁160,162を介して巻出し室115の図中下方に位置しかつ第2真空ポンプ182が接続されており、シャワー電極142およびクライオコイル170を有する。第2真空ポンプ182は、成膜室140の内部をプラズマCVDに適した真空度に減圧するために使用される。なお、第1真空ポンプ180および第2真空ポンプ182は、例えば、ターボポンプ、メカニカルブースターポンプ、ロータリーポンプ、ドライポンプを適用することが可能である。
シャワー電極142は、例えば、アルミニウム製であり、中空部144およびガス供給孔146を有し、プラズマ発生用電源185に接続され、成膜ロール150に相対して配置される。シャワー電極142における成膜ロール150との対向面は、成膜ロール150の外周面形状と対応した曲面状となっており、所定間隔で離間している。シャワー電極142は、成膜ロール150と共に電極対を構成し、成膜ロール150の対向電極として機能する。つまり、シャワー電極142と成膜ロール150との間の空間は、プラズマを生成する放電空間S(図3参照)を構成する。
中空部144は、成膜ガス供給部190に接続されている。成膜ガスは、原料ガスおよび反応ガスを含んでおり、成膜ガス供給部190は、原料ガス源192および反応ガス源194を有する。原料ガス源192および反応ガス源194に保持されている原料ガスおよび反応ガスは、例えば、気化器やバブラーを経由し、混合された状態で、中空部144に供給される。成膜ガスは、必要に応じて、キャリアガスや、プラズマ放電を発生させるための放電ガスを含むことも可能である。キャリアガスおよび放電ガスは、例えば、希ガス、水素、窒素である。希ガスは、ヘリウム、アルゴン、ネオン、キセノン等である。
ガス供給孔146は、中空部144に連通しており、成膜ロール150との対向面に配置される。プラズマ発生用電源185は、シャワー電極142に対してプラズマ励起電力を供給するために使用される高周波電源である。
したがって、シャワー電極142は、高周波電極としての機能と原料ガスおよび反応ガスを放電空間Sに供給する機能とを有する。シャワー電極142における成膜ロール150との対向面は、バリアー層20を形成する際に生じる堆積物の剥離を防止するために、ブラスト処理等によって粗面化したり、溶射膜を形成したりすることも好ましい。なお、シャワー電極142は、上記形態に限定されない。
成膜室140の真空度は、例えば、1〜数100Paである。プラズマ発生用電源185の印加電力は、例えば、0.1〜10kWである。プラズマ発生用電源185の周波数は、例えば、数十〜数百kHz(HF)、13.56MHz(RF)および2.45GHz(マイクロ波)である。ガスバリアーフィルム10の基材部30の搬送速度は、0.1〜100m/minである。
成膜ガスに含まれる原料ガスは、例えば、炭素及び珪素を含有する有機珪素化合物や、炭素を含有する有機化合物ガスであり、バリアー層20の用途あるいは種類に応じて、適宜選択される。
有機珪素化合物は、ヘキサメチルジシロキサン(HMDSO)、ヘキサメチルジシラン(HMDS)、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、ビニルトリメチルシラン、メチルトリメチルシラン、ヘキサメチルジシラン、メチルシラン、ジメチルシラン、トリメチルシラン、ジエチルシラン、プロピルシラン、フェニルシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、テトラメトキシシラン(TMOS)、テトラエトキシシラン(TEOS)、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、オクタメチルシクロテトラシロキサン等である。HMDSOおよびHMDSは、取り扱い性およびガスバリアー性の観点から、好ましい。有機珪素化合物は、2種以上を組み合わせて使用することも可能である。
炭素を含有する有機化合物ガスは、メタン、エタン、エチレン、アセチレン、テトライソプロピルチタネート、チタンテトラエトキシド、チタンテトラブトキシド、シクロペンタジニエルチタントリイソプロポキシド、テトラキスジメチルアミノチタン、テトラキスジエチルアミノチタン、テトラメトキシアルミニウム、テトラエトキシアルミニウム、テトライソプロポキシアルミニウム、テトラnブトキシアルミニウム、アルミニウムsec−ブチレート等である。
成膜ガスに含まれる反応ガスは、原料ガスと反応して酸化物、窒化物等の無機化合物を生成するガスであり、少なくとも、酸素ガスを含んでいる。
原料ガスと反応して酸化物を生成する反応ガスは、例えば、酸素ガス、オゾンガスである。原料ガスと反応して窒化物を生成する反応ガスは、例えば、窒素ガス、アンモニアガスである。反応ガスは、2種以上を組み合わせても使用することが可能である。例えば、酸化物を形成するための反応ガスと、窒化物を形成するための反応ガスと、を組み合わせて使用することにより、酸窒化物が形成される。
形成されるバリアー層20のバリアー性および耐屈曲性の観点から、原料ガスに対する反応ガスの比率は、原料ガスと反応ガスとを完全に反応させるために理論上必要となる反応ガスの比率よりも、過剰に大きくしないことが好ましい。また、原料ガスが有機ケイ素化合物であり、反応ガスが酸素である場合、酸素量は、有機ケイ素化合物の全量を完全酸化するのに理論上必要となる酸素量以下であることが好ましい。
次に、クライオコイル170を説明する。
クライオコイル170は、例えば、−120〜−130℃の冷媒が循環しており、原料ガスおよび反応ガスのプラズマ化によって生成されるプレカーサーを凝縮させてトラップし得る温度を有する低温凝縮部材である。クライオコイル170は、放電空間Sより、ガスバリアーフィルム10の基材部30の搬送方向上流側であって、放電空間Sから漏れたプレカーサーを凝縮させてトラップし、放電空間Sに搬入される前のガスバリアーフィルム10の基材部30に、プレカーサーが付着することを抑制する位置に、設置されている。
プレカーサーによって形成される層は、非常に脆く傷つき易く、かつ、基材の平滑性を劣化させる。しかし、クライオコイル170の設置により、放電空間Sに搬入される前の基材部30にプレカーサーが付着すること(基材部30とバリアー層20との間にプレカーサー由来の層が形成されること)が抑制される。つまり、基材部30とバリアー層20との間に、プレカーサー由来の層が介在されないため、バリアー層20は、良好なバリアー性および密着性を有する。
クライオコイル170の設置位置は、放電空間Sに搬入される前の基材部30に対するプレカーサーの付着を抑制することが可能であれば、特に限定されない。例えば、クライオコイル170の設置位置は、成膜室140内部の3箇所P、PおよびPである。設置位置Pは、放電空間Sより上流側の成膜ロール150の外周の近傍かつシャワー電極142に隣接する位置である。設置位置Pは、放電空間Sより上流側に位置する成膜室140領域における略中央位置である。設置位置Pは、放電空間Sより上流側の成膜ロール150の外周の近傍かつ隙間164に隣接する位置である。なお、本実施の形態においては、クライオコイル170は位置Pに設置されている。
プレカーサーは、成膜ガスに含まれる原料ガスや反応ガスそのものや、成膜ガスが分解して生成される物質を含んでいる。例えば、原料ガスがHMDSOの場合、HMDSOが分解して生成されるSi(CHおよびOSi(CH、Si(CHがOHと反応して生成されるSi(CH(OH)、MDSOとOが反応して生成されるHOおよびCOである。
低温凝縮部材は、プレカーサーを凝縮させてトラップすることが可能であれば、特に、クライオコイル170の形態に限定されない。
次に、実施の形態1に係るガスバリアーフィルムの製造方法を説明する。
図4は、実施の形態1に係るガスバリアーフィルムの製造方法を説明するためのフローチャートである。
本製造方法は、図4に示されるように、取付け工程、繰り出し工程、搬入工程、バリアー層形成工程、搬出工程、巻き取り工程および取り外し工程を有する。
取付け工程においては、ガスバリアーフィルム10の基材部30を巻回して構成される送り出しロール120が、軸122を中心に回転自在に取付けされる。そして、第1真空ポンプ180および第2真空ポンプ182が稼働され、巻出し室115および成膜室140の内部が、プラズマCVDに適した真空度に減圧される。
繰り出し工程においては、ガスバリアーフィルム10の基材部30が、ガイドローラー130に向かって送り出しロール120から繰り出される。
搬入工程においては、ガスバリアーフィルム10の基材部30が、ガイドローラー130によって案内され、成膜ロール150に搬入される(巻き付けられる)。
この際、シャワー電極142と成膜ロール150との間の空間である放電空間Sより上流側かつシャワー電極142に隣接する位置Pに設置されているクライオコイル170は、放電空間Sから上流側に漏れるプレカーサーを凝縮させてトラップする。したがって、放電空間Sに搬入される前の基材部30にプレカーサーが付着すること(基材部30とバリアー層20との間にプレカーサー由来の層が形成されること)が抑制される。
バリアー層形成工程においては、ガスバリアーフィルム10の基材部30が、成膜ロール150に巻き付いた(密着した)状態で、放電空間Sを通過する。シャワー電極142は、プラズマ発生用電源185に接続され、また、成膜ガス供給部190に接続されている。成膜ロール150は、バイアス電源187が接続されている。そのため、シャワー電極142および成膜ロール150は、電極対を構成し、シャワー電極142の成膜ガス供給部190からの成膜ガス(原料ガスおよび反応ガス)をプラズマ化して、ガスバリアーフィルム10の基材部30上にバリアー層20を形成する。
ガスバリアーフィルム10の基材部30は、バリアー層形成工程の直前の搬入工程において、クライオコイル170の作用によってプレカーサー由来の層が形成されることが抑制されている。したがって、基材部30とバリアー層20との間に、プレカーサー由来の層が介在されないため、良好なバリアー性および密着性を有するバリアー層20が形成される。
搬出工程においては、基材部30上にバリアー層20が形成されたガスバリアーフィルム10が、ガイドローラー132に向かって、成膜ロール150から搬出される(離間する)。
巻き取り工程においては、基材部30上にバリアー層20が形成されたガスバリアーフィルム10が、ガイドローラー132によって巻き取りロール125に案内され、巻き取りロール125に巻き取られる。
取り外し工程においては、第1真空ポンプ180および第2真空ポンプ182の稼働が停止され、巻出し室115および成膜室140の内部が、大気圧に戻されると、基材部30上にバリアー層20が形成されたガスバリアーフィルム10が巻き取られた巻き取りロール125が。取り外される。
次に、ガスバリアーフィルムの性能評価結果を説明する。
図5は、実施の形態1に係る実施例1〜4および比較例1〜4に係るガスバリアーフィルムの性能評価結果を示しているテーブル、図6は、比較例3および4におけるクライオコイルの設置位置を説明するための概略図である。
まず、実施例1〜4および比較例1〜4に係るガスバリアーフィルムの製造条件を説明する。
実施例1に係るガスバリアーフィルムの基材部は、基材、クリアハードコート層およびブリードアウト防止層を有する。
基材は、両面に易接着加工された125μm厚みのポリエステルフィルム(帝人デュポンフィルム株式会社製、極低熱収PET Q83)である。
クリアハードコート層は、厚みが4μmであり、感光性樹脂組成物を基材に塗布した後、乾燥し、そして、空気雰囲気下、高圧水銀ランプによって硬化することによって、形成された。感光性樹脂組成物は、JSR株式会社製UV硬化型有機/無機ハイブリッドハードコート材(OPSTAR Z7501)である。感光性樹脂組成物の塗布は、ダイコーターを使用した。乾燥条件は、80℃、3分である。高圧水銀ランプの硬化条件は、1.0J/cmである。
ブリードアウト防止層は、感光性樹脂組成物を除き、クリアハードコート層の場合と同様にして形成された。感光性樹脂組成物は、JSR株式会社製UV硬化型有機/無機ハイブリッドハードコート材(OPSTAR Z7535)である。
バリアー層は、ガスバリアーフィルム製造装置100において、クライオコイル170を位置Pに設置し、成膜ロール150とシャワー電極142との間を1回通過させて、形成した。なお、設置位置Pは、放電空間Sより上流側に位置する成膜室140領域の略中央位置(図2参照)である。
原料ガスは、SiHであり、その供給量は、100sccm(Standard Cubic Centimeter per Minute)である。反応ガスは、NHおよびHであり、NHの供給量は、200sccmであり、Hの供給量は、1500sccmである。真空チャンバー110内の真空度は、100Paである。プラズマ発生用電源185の印加電力は、1.2kWであり、周波数は、13.56MHzである。ガスバリアーフィルム基材部の搬送速度は、1m/minである。成膜ロール150の温度は、−10℃である。
実施例2に係るガスバリアーフィルムは、クライオコイル170を位置Pに設置した以外は、実施例1に係るガスバリアーフィルムと同様にして製造された。なお、設置位置Pは、放電空間Sより上流側の成膜ロール150の外周の近傍かつ隙間164に隣接する位置(図2参照)である。
実施例3に係るガスバリアーフィルムは、クライオコイル170を位置Pに設置した以外は、実施例1に係るガスバリアーフィルムと同様にして製造された。なお、設置位置Pは、放電空間Sより上流側の成膜ロール150の外周の近傍かつシャワー電極142に隣接する位置(図2参照)である。
実施例4に係るガスバリアーフィルムは、原料ガス、反応ガスおよび真空度を除き、実施例1に係るガスバリアーフィルムと同様にして製造された。具体的には、原料ガスがHMDSOであり、反応ガスがOでありかつその供給量が500sccmであり、真空度が50Paである。
比較例1に係るガスバリアーフィルムは、ガスバリアーフィルム製造装置100においてクライオコイル170が設置されていない状態で、実施例1に係るガスバリアーフィルムと同様にして製造された。
比較例2に係るガスバリアーフィルムは、ガスバリアーフィルム製造装置100においてクライオコイル170が設置されていない状態で、実施例4に係るガスバリアーフィルムと同様にして製造された。
比較例3に係るガスバリアーフィルムは、クライオコイル170を位置Pに設置した以外は、実施例4に係るガスバリアーフィルムと同様にして製造された。位置Pは、図6に示されるように、放電空間Sより下流側かつ成膜室140における隔壁162に隣接する位置である。
比較例4に係るガスバリアーフィルムは、クライオコイル170を位置Pに設置した以外は、実施例4に係るガスバリアーフィルムと同様にして製造された。位置Pは、図6に示されるように、放電空間Sより下流側かつ巻出し室115における隔壁162から離間した位置である。
次に、バリアー性の評価方法および評価基準を説明する。
バリアー性の評価は、評価用セルを使用して実施した。評価用セルは、ガスバリアーフィルムのバリアー層側およびブリードアウト防止層側の両面が封止されてなり、以下のように作製した。
まず、ガスバリアーフィルムのバリアー層表面に関し、9箇所の領域を除いてマスクした後で、水と反応して腐食する金属であるカルシウムを、真空状態で蒸着させた。9箇所の領域のサイズは、各12mm×12mmである。その後、真空状態を維持した状態で、マスクを取り去り、アルミニウムを蒸着させ、その後、真空状態を解除した。これにより、ガスバリアーフィルムのバリアー層側が、アルミニウムによって封止した。なお、カルシウムおよびアルミニウムの蒸着は、真空蒸着装置(日本電子株式会社製、真空蒸着装置 JEE−400)を用いた。
そして、ガスバリアーフィルムは、乾燥窒素ガス雰囲気下に速やかに移行させられた後、ガスバリアーフィルムのブリードアウト防止層表面に、紫外線硬化樹脂を介して石英ガラスを配置し、紫外線を照射することで、紫外線硬化樹脂を硬化した。これにより、ガスバリアーフィルムのブリードアウト防止層側を石英ガラスによって封止した。
作製された評価用セルは、85℃、85%RHの高温高湿下で保存し、カルシウム腐食法(Ca法)に基づき、金属カルシウムの腐食量からセル内部に透過した水分量(透過水分量)を計算し、4つの評価基準A〜Dに分類した。評価基準Aは、透過水分量が5×10−4g/m/day未満であることを意味する。評価基準Bは、透過水分量が1×10−4g/m/day以上、1×10−3g/m/day未満であることを意味する。評価基準Cは、透過水分量が1×10−3g/m/day以上、1×10−2g/m/day未満であることを意味する。評価基準Dは、透過水分量が1×10−2g/m/day以上であることを意味する。カルシウム腐食法は、例えば、特開2005−283561号公報に記載されている。
なお、厚さ0.2mmの石英ガラス板をガスバリアーフィルムの代替とした比較試料を作製した。比較試料は、85℃、85%RHの高温高湿下で保存したところ、1000時間経過後でもカルシウム腐食が発生しないことが確認した。
次に、密着性の評価方法および評価基準を説明する。
密着性は、JIS−K5400に準じる碁盤目試験の結果によって、4つの評価基準A〜Dに分類した。具体的には、ガスバリアーフィルムのバリアー層表面に、縦方向および横方向に各11本の切れ目を交差するように形成することで、1mm角の碁盤目を100個形成し、そして、碁盤目の上にセロハンテープを張り付け、90度の角度で素早く剥がし、セロハンテープに付着して剥離したバリアー層の部位を、目視で評価した。評価基準Aは、全く剥がれないことを意味する。評価基準Bは、一部の碁盤目で極僅かな浮きが認められるが、良好な品質であることを意味する。評価基準Cは、1あるいは2個の碁盤目で剥離が認められるが、実用上は許容される品質であることを意味する。評価基準Dは、3個以上の碁盤目で剥離が認められ、実用上問題となる品質であることを意味する。
次に、折り曲げ耐性(屈曲性)の評価方法および評価基準を説明する。
折り曲げ耐性(屈曲性)は、屈曲試験前後にけるガスバリアーフィルムの水蒸気透過係数の変化(屈曲試験前の水蒸気透過係数に対する屈曲試験後の水蒸気透過係数の比率)に基づいて、4つの評価基準A〜Dに分類した。具体的には、水蒸気透過係数を予め測定したガスバリアーフィルムを、金属製の棒に巻き付けて屈曲させて、1分放置し、その後、ガスバリアーフィルムを平らに戻して、水蒸気透過係数を再度測定した。なお、ガスバリアーフィルムの曲率半径は、8mmに設定しており、これは、金属製の棒の直径の1/2に相当する。しかし、ガスバリアーフィルムの巻き数が多くなった場合は、ガスバリアーフィルムを巻き付けた時の直径の1/2を曲率半径とした。
評価基準Aは、比率が0.95以上であることを意味する。評価基準Bは、比率が0.85以上〜0.95未満であることを意味する。評価基準Cは、比率が0.70以上〜0.85未満であることを意味する。評価基準Dは、比率が0.70未満であることを意味する。
次に、図5を参照し、実施の形態1に係る実施例1〜4および比較例1〜4に係るガスバリアーフィルムのバリアー性、密着性および折り曲げ耐性(屈曲性)を順次説明する。
バリアー性に関しては、実施例1〜4に係るガスバリアーフィルムは、評価基準B以上であり、比較例1〜4に係るガスバリアーフィルムは、評価基準C以下である。したがって、実施例1〜4に係るガスバリアーフィルムは、比較例1〜4に係るガスバリアーフィルムに比較し良好な結果を示している。特に、クライオコイル170が位置Pに設置されていた実施例3に係るガスバリアーフィルムは、評価基準Aであった。
密着性に関しては、バリアー性と同様に、実施例1〜4に係るガスバリアーフィルムは、評価基準B以上であり、比較例1〜4に係るガスバリアーフィルムは、評価基準C以下である。したがって、実施例1〜4に係るガスバリアーフィルムは、比較例1〜4に係るガスバリアーフィルムに比較し良好な結果を示している。特に、クライオコイル170が位置Pおよび位置Pにそれぞれ設置されていた実施例2および実施例3に係るガスバリアーフィルムは、評価基準Aであった。
折り曲げ耐性(屈曲性)に関しては、バリアー性と同様に、実施例1〜4に係るガスバリアーフィルムは、評価基準B以上であり、比較例1〜4に係るガスバリアーフィルムは、評価基準C以下である。したがって、実施例1〜4に係るガスバリアーフィルムは、比較例1〜4に係るガスバリアーフィルムに比較し良好な結果を示している。特に、クライオコイル170が位置Pに設置されていた実施例3に係るガスバリアーフィルムは、評価基準Aであった。
実施例1〜4に係るガスバリアーフィルムは、上述のように、バリアー性、密着性および折り曲げ耐性(屈曲性)に関し、比較例1〜4に係るガスバリアーフィルムに比較し良好な結果を示している。また、クライオコイル170が位置Pに設置されていた実施例3に係るガスバリアーフィルムは、バリアー性、密着性および折り曲げ耐性(屈曲性)の全てにおいて評価基準Aであり、実施例1〜4の中でも特に優れた結果を示している。
なお、原料ガスがHMDSOである比較例2〜4に係るガスバリアーフィルムは、バリアー性および密着性に関し、評価基準Dであり、原料ガスがSiHである比較例1に係るガスバリアーフィルムに比較し劣っていた。これは、原料ガスがHMDSOである場合に生成されるプレカーサーは、有機を含むケイ素を含んでおり、形成される膜の強度が、SiHを出発原料とする場合と比べ、弱いこと示している。したがって、クライオコイル170の作用による改善効果は、原料ガスが有機ケイ素化合物である場合、顕著である。
次に、実施の形態1に係る変形例1および変形例2を順次説明する。
図7は、実施の形態1に係る変形例1を説明するための概略図である。
クライオコイルは、放電空間Sの上流側のみに設置する形態に限定ざれず、例えば、放電空間Sより下流側かつシャワー電極142に隣接する位置Pに第2のクライオコイル172を設置することも可能である。この場合、搬送機構は、搬送方向を反転可能(再搬送可能)に構成されており、ガスバリアーフィルム10の基材部30に対するバリアー層20の形成が完了した後、搬送方向を反転(逆転)させて連続的に再搬送し、放電空間Sに再搬入して、バリアー層20の厚みを増加させる際に、クライオコイル172は、放電空間Sの再搬送方向上流側に位置することとなる。そのため、放電空間Sに再搬入する前に、バリアー層20にプレカーサーが付着すること(バリアー層20の表面にプレカーサー由来の層が形成されることが抑制される。したがって、バリアー層20の内部にプレカーサー由来の層が介在することが避けられる。
第2のクライオコイル172は、放電空間Sを介して位置Pの逆側に位置する位置Pに設置される形態に限定されず、例えば、放電空間Sを介して位置Pおよび位置Pの逆側に位置する位置に設置することも可能である。
図8は、実施の形態1に係る変形例2を説明するための概略図である。
クライオコイル170と放電空間Sとの間に、邪魔板175を配置することも可能である。邪魔板175は、プレカーサーの漏れを抑制するため、放電空間Sに搬入される前の基材部30にプレカーサーが付着する(プレカーサー由来の層が形成される)ことがさらに抑制される。
以上のように、実施の形態1においては、低温凝縮部材によって、放電空間から漏れたプレカーサーを凝縮させてトラップして、放電空間に搬入される前のガスバリアーフィルムの基材部に、プレカーサーが付着することが抑制される。したがって、基材部とバリアー層との間にプレカーサー由来の層が介在されないため、バリアー層は、良好なバリアー性および密着性を有する。つまり、良好なバリアー性および密着性を有するガスバリアーフィルムの製造装置および製造方法を提供することが可能である。
次に、実施の形態2を説明する。なお、実施の形態1と同様の機能を有する部材については類似する符号を使用し、重複を避けるため、その説明を適宜省略する。
図9は、実施の形態2に係るガスバリアーフィルム製造装置を説明するための概略図である。
図2に示されるガスバリアーフィルム製造装置200は、対向した成膜ロールを有し、専用の電極(シャワー電極)を利用しない点で、実施の形態1に係るガスバリアーフィルム製造装置100と概して異なる。ガスバリアーフィルム製造装置200は、良好な高速成膜性を有し、また、専用の電極(シャワー電極)を介したコンタミネイションが生じない点で好ましい。詳述すると、ガスバリアーフィルム製造装置200は、真空チャンバー210、真空ポンプ280、プラズマ発生用電源285および成膜ガス供給部290を有する。
真空チャンバー210は、送り出しロール220、巻き取りロール225、ガイドローラー230,232,234,236、第1成膜ロール240、第2成膜ロール245、成膜ガス供給口250およびクライオコイル270を有し、かつ、真空ポンプ280が接続されている。
送り出しロール220は、ガスバリアーフィルム10の基材部30を巻回して構成されており、軸222を中心に回転自在に配置されている。巻き取りロール225は、軸227を中心に回転自在に配置されており、バリアー層20が形成された基材部30(ガスバリアーフィルム10)を巻き取るために使用される。
ガイドローラー230は、送り出しロール220と第1成膜ロール240との間に位置し、送り出しロール220から繰り出される基材部30を案内し、第1成膜ロール240に搬入する(巻き付ける)ために使用される。ガイドローラー232は、第1成膜ロール240とガイドローラー234との間に位置し、第1成膜ロール240から搬出される(離間する)基材部30を案内し、ガイドローラー234に移送するために使用される。
ガイドローラー234は、ガイドローラー232と第2成膜ロール245との間に位置し、ガイドローラー232から移送されたバリアー層20が形成された基材部30を、第2成膜ロール245に搬入する(巻き付ける)ために使用される。ガイドローラー236は、第2成膜ロール245と巻き取りロール225との間に位置し、第2成膜ロール245から搬出される(離間する)基材部30を案内し、巻き取りロール225に巻き取らせるために使用される。なお、第1成膜ロール240から搬出される(離間する)基材部30上には、バリアー層20が形成されており、第2成膜ロール245においては、バリアー層の厚みが増加する。
ガスバリアーフィルム10の基材部30は、上記のように、送り出しロール220から繰り出され、ガイドローラー230、第1成膜ロール240、ガイドローラー232,234、第2成膜ロール245およびガイドローラー236を経由し、巻き取りロール225に巻き取られる。つまり、送り出しロール220、ガイドローラー230,232,234,236、第1成膜ロール240、第2成膜ロール245および巻き取りロール225は、ガスバリアーフィルム10の基材部30を連続的に搬送する搬送機構を構成する。
第1成膜ロール240は、プラズマ発生用電源285に接続され、また、第1磁場発生装置244を有し、軸242を中心に回転自在に配置されている。第2成膜ロール245は、プラズマ発生用電源285に接続され、また、第2磁場発生装置249を有し、軸247を中心に回転自在に配置されている。第1成膜ロール240および第2成膜ロール245は、互いに対向するように位置決めされている。バリアー層20の効率的な形成のため、第1成膜ロール240および第2成膜ロール245は、互いの中心軸が同一平面上において略平行となるようにして位置決めされ、また、直径が同一であることが好ましい。
プラズマ発生用電源285は、第1成膜ロール240および第2成膜ロール245に電力を供給し、放電のための対向電極として利用するために使用される。したがって、第1成膜ロール240と第2成膜ロール245との間の空間は、放電空間Sを構成し、供給される成膜ガス(原料ガスおよび反応ガス)をプラズマ化することが可能である。プラズマ発生用電源285は、第1成膜ロール240および第2成膜ロール245の極性を交互に反転させることが可能な交流電源から構成される。なお、プラズマ発生用電源285は、交流電源に限定されない。
第1磁場発生装置244は、第1成膜ロール240回転に追従しないように、第1成膜ロール240の内部に固定的に配置されている。第2磁場発生装置249は、第2成膜ロール245の回転に追従しないように、第2成膜ロール245の内部に固定的に配置されている。
第1磁場発生装置244および第2磁場発生装置249は、磁力線が互いにまたがらず、略閉じた磁気回路を形成するように磁極が配置されていることが好ましい。例えば、第1磁場発生装置244の磁極を、第1成膜ロール240の軸方向に長いレーストラック状とし、第2磁場発生装置249の磁極を、第2成膜ロール245の軸方向に長いレーストラック状とし、かつ、対向する第1磁場発生装置244の磁極と同一極性となるように構成する。この場合、第1成膜ロール240および第2成膜ロール245における対向側表面付近において、磁力線が膨らんだ磁場の形成が促進されるため、当該磁場にプラズマが収束され易くなり、バリアー層20の形成効率が向上する。
成膜ガス供給口250は、原料ガス源192および反応ガス源194を有する成膜ガス供給部290に接続され、また、放電空間Sに隣接し図中上方に配置されている。したがって、混合された状態の原料ガスおよび反応ガスを、成膜ガス供給口250から放電空間Sに供給することが可能である。成膜ガスの供給は、上記形態に限定されず、原料ガスおよび反応ガスを独立した経路で個別に供給することも可能である。
真空ポンプ280は、真空チャンバー210の内部をプラズマCVDに適した真空度に減圧するために使用され、例えば、ターボポンプ、メカニカルブースターポンプ、ロータリーポンプ、ドライポンプを適用することが可能である。真空ポンプ280は、放電空間Sを介し成膜ガス供給口250と対向して配置することが好ましい。この場合、成膜ガス(原料ガスおよび反応ガス)が、放電空間Sに効率よく供給されるため、バリアー層20の形成効率が向上する。
クライオコイル270は、放電空間Sより、基材部30の搬送方向上流側であって、放電空間Sから漏れたプレカーサーを凝縮させてトラップし、放電空間Sに搬入される前の基材部30に、プレカーサーが付着することを抑制する位置に、設置されている。本実施の形態においては、クライオコイル270は、第1成膜ロール240の外周の近傍かつ基材部30が第1成膜ロール240に巻き付く直前の位置の近傍位置Pに設置されている。なお、クライオコイル270は、位置Pに設置する形態に限定されず、例えば、第1成膜ロール240の外周の近傍における他の位置に設置することも可能である。
次に、実施の形態2に係るガスバリアーフィルムの製造方法を説明する。
図10は、実施の形態2に係るガスバリアーフィルムの製造方法を説明するためのフローチャートである。
本製造方法は、図10に示されるように、取付け工程、繰り出し工程、搬入工程、バリアー層形成工程、移送工程、バリアー層増膜工程、搬出工程、巻き取り工程および取り外し工程を有する。
取付け工程においては、ガスバリアーフィルム10の基材部30を巻回して構成される送り出しロール220が、軸222を中心に回転自在に取付けられる。そして、真空ポンプ280が稼働され、真空チャンバー210の内部が、プラズマCVDに適した真空度に減圧される。
繰り出し工程においては、ガスバリアーフィルム10の基材部30が、ガイドローラー230に向かって送り出しロール220から繰り出される。
搬入工程においては、ガスバリアーフィルム10の基材部30が、ガイドローラー230によって案内され、第1成膜ロール240に搬入される(巻き付けられる)。
この際、放電空間Sより上流側であって第1成膜ロール240の外周の近傍かつ基材部30が第1成膜ロール240に巻き付く直前の位置の近傍位置Pに設置されているクライオコイル270は、放電空間Sから上流側に漏れるプレカーサーを凝縮させてトラップする。したがって、放電空間Sに搬入される前の基材部30にプレカーサーが付着すること(基材部30とバリアー層20との間にプレカーサー由来の層が形成されること)が抑制される。
バリアー層形成工程においては、ガスバリアーフィルム10の基材部30が、第1成膜ロール240に密着した状態で、放電空間Sを通過する。
第1成膜ロール240と、第1成膜ロール240に相対する第2成膜ロール245とは、プラズマ発生用電源285に接続されており、放電のための対向電極として機能する。つまり、第1成膜ロール240と第2成膜ロール245との間の空間は、放電空間Sを構成し、放電空間Sに隣接し図中上方に配置される成膜ガス供給口250からの成膜ガス(原料ガスおよび反応ガス)をプラズマ化して、ガスバリアーフィルム10の基材部30上にバリアー層20を形成する。
ガスバリアーフィルム10の基材部30は、バリアー層形成工程の直前の搬入工程において、クライオコイル270の作用によってプレカーサー由来の層が形成されることが抑制されている。したがって、基材部30とバリアー層20との間に、プレカーサー由来の層が介在されないため、バリアー層20は、良好なバリアー性および密着性を有する。
移送工程においては、基材部30上にバリアー層20が形成されたガスバリアーフィルム10が、第1成膜ロール240から離間し、ガイドローラー232,234に案内され、第2成膜ロール245に移送される(ガイドローラー232,234を経由して第2成膜ロール245に巻き付けられる)。
バリアー層増膜工程においては、ガスバリアーフィルム10の基材部30が、第2成膜ロール245に巻き付けられた(密着した)状態で、放電空間Sを通過する。これにより、ガスバリアーフィルム10の基材部30上のバリアー層20の厚みが増加する。
搬出工程においては、基材部30上のバリアー層20の厚みが増加したガスバリアーフィルム10が、ガイドローラー236に向かって、第2成膜ロール245から搬出される(離間する)。
巻き取り工程においては、基材部30上のバリアー層20の厚みが増加したガスバリアーフィルム10が、ガイドローラー236によって巻き取りロール225に案内され、巻き取りロール225に巻き取られる。
取り外し工程においては、真空ポンプ280の稼働が停止され、真空チャンバー210の内部が、大気圧に戻されると、基材部30上のバリアー層20の厚みが増加したガスバリアーフィルム10が巻き取られた巻き取りロール225が取り外される。
次に、ガスバリアーフィルムの性能評価結果を説明する。
図11は、実施の形態2に係る実施例1、2および比較例1に係るガスバリアーフィルムの性能評価結果を示しているテーブルである。
まず、実施例1、2および比較例1に係るガスバリアーフィルムの製造条件を説明する。なお、ガスバリアーフィルムの基材部の構成は、実施の形態1に係る実施例1〜4および比較例1〜4に係るガスバリアーフィルムの場合と同一であるため、その説明は省略し、バリアー層の構成のみを説明する。
実施例1に係るガスバリアーフィルムのバリアー層は、ガスバリアーフィルム製造装置200において、クライオコイル270を位置Pに設置し、第1成膜ロール240および第2成膜ロール245を1回通過させて、形成した。なお、設置位置Pは、放電空間Sより上流側であって第1成膜ロール240の外周の近傍かつ基材部30が第1成膜ロール240に巻き付く直前の位置の近傍位置(図9参照)である。
原料ガスは、HMDSOであり、その供給量は、100sccmである。反応ガスは、Oであり、その供給量は、500sccmである。真空チャンバー210内の真空度は、1.5Paである。プラズマ発生用電源185の印加電力は、1.2kWであり、周波数は、80kHzである。ガスバリアーフィルム基材部の搬送速度は、1m/minである。成膜ロール150の温度は、30℃である。
実施例2に係るガスバリアーフィルムのバリアー層は、原料ガスがHMDSであることを除き、実施例1に係るガスバリアーフィルムと同様にして製造された。
比較例1に係るガスバリアーフィルムは、ガスバリアーフィルム製造装置200にクライオコイル270が設置されていないことを除き、実施例1に係るガスバリアーフィルムと同様にして製造された。
バリアー性の評価方法および評価基準、密着性の評価方法および評価基準および折り曲げ耐性(屈曲性)の評価方法および評価基準は、実施の形態1に係る実施例1〜4および比較例1〜4に係るガスバリアーフィルムの場合と同一であるため、その説明は省略する。
次に、図11を参照し、実施例1、2および比較例1に係るガスバリアーフィルムのバリアー性、密着性および折り曲げ耐性(屈曲性)を順次説明する。
バリアー性に関しては、実施例1、2に係るガスバリアーフィルムは、評価基準Aであり、比較例1に係るガスバリアーフィルムは、評価基準Cである。したがって、実施例1、2に係るガスバリアーフィルムは、比較例1に係るガスバリアーフィルムに比較し良好な結果を示している。
密着性に関しては、バリアー性と同様に、実施例1、2に係るガスバリアーフィルムは、評価基準Aであり、比較例1に係るガスバリアーフィルムは、評価基準Cである。したがって、実施例1、2に係るガスバリアーフィルムは、比較例1に係るガスバリアーフィルムに比較し良好な結果を示している。
折り曲げ耐性(屈曲性)に関しては、バリアー性と同様に、実施例1、2に係るガスバリアーフィルムは、評価基準Aであり、比較例1に係るガスバリアーフィルムは、評価基準Cである。したがって、実施例1、2に係るガスバリアーフィルムは、比較例1に係るガスバリアーフィルムに比較し良好な結果を示している。
実施例1、2に係るガスバリアーフィルムは、上述のように、バリアー性、密着性および折り曲げ耐性(屈曲性)の全てにおいて評価基準Aであり、比較例1に係るガスバリアーフィルムに比較し良好な結果を示している。
次に、実施の形態2に係る変形例1および変形例2を順次説明する。
図12は、実施の形態2に係る変形例1を説明するための概略図である。
クライオコイルは、放電空間Sの上流側のみに設置する形態に限定ざれず、例えば、放電空間Sの下流側かつ放電空間Sに隣接する位置(ガスバリアーフィルム10が第2成膜ロール245から離間した直後の位置)に第2のクライオコイル272を設置することも可能である。この場合、搬送機構は、搬送方向を反転可能(再搬送可能)に構成されており、ガスバリアーフィルム10の基材部30に対するバリアー層20の形成が完了した後、搬送方向を反転(逆転)させて連続的に再搬送し、放電空間Sに再搬入して、バリアー層20の厚みを増加させる際に、クライオコイル272は、放電空間Sの再搬送方向上流側に位置することとなる。そのため、放電空間Sに再搬入する前に、バリアー層20の表面にプレカーサー由来の層が形成されることが抑制される。したがって、バリアー層20の内部にプレカーサー由来の層が介在することが避けられる。
図13は、実施の形態2に係る変形例2を説明するための概略図である。
クライオコイル270と放電空間Sとの間に、邪魔板275を配置することも可能である。邪魔板275は、プレカーサーの漏れを抑制するため、放電空間Sに搬入される前の基材部30にプレカーサーが付着する(プレカーサー由来の層が形成される)ことがさらに抑制される。
以上のように、対向した成膜ロールを有するロールツーロール型のプラズマCVD法に係る実施の形態2においても、専用の電極(シャワー電極)を有するロールツーロール型のプラズマCVD法に係る実施の形態1の場合と同様に、バリアー層は、良好なバリアー性および密着性を有する。
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲で種々改変することができる。例えば、低温凝縮部材(クライオコイル170,270)および第2の低温凝縮部材(クライオコイル172,272)は、必要に応じて複数箇所に設置することも可能である。また、バリアー層20は、その上方に、中間層を介して第2のバリアー層20を配置することにより、多層構造を有するように構成することも可能である。例えば、中間層は、例えば、ポリシロキサン改質層から構成される。
本出願は、2015年1月22日に出願された日本特許出願番号2015−10658号に基づいており、それらの開示内容は、参照され、全体として、組み入れられている。
10 ガスバリアーフィルム、
20 バリアー層、
30 基材部、
32 基材、
34 クリアハードコート層、
36 ブリードアウト防止層、
100 ガスバリアーフィルム製造装置、
110 真空チャンバー、
115 巻出し室、
120 送り出しロール、
125 巻き取りロール、
122,127 軸、
130,132 ガイドローラー、
140 成膜室、
142 シャワー電極、
144 中空部、
146 ガス供給孔、
150 成膜ロール、
152 軸、
160,162 隔壁、
164 隙間、
170 クライオコイル(低温凝縮部材)、
172 クライオコイル(第2の低温凝縮部材)、
175 邪魔板、
180 第1真空ポンプ、
182 第2真空ポンプ、
185 プラズマ発生用電源、
187 バイアス電源、
190 成膜ガス供給部、
192 原料ガス源、
194 反応ガス源、
200 ガスバリアーフィルム製造装置、
210 真空チャンバー、
220 送り出しロール、
225 巻き取りロール、
222,227 軸、
230,232,234,236 ガイドローラー、
240 第1成膜ロール、
244 第1磁場発生装置、
245 第2成膜ロール、
249 第2磁場発生装置、
242,247 軸、
250 成膜ガス供給口、
270 クライオコイル(低温凝縮部材)、
272 クライオコイル(第2の低温凝縮部材)、
275 邪魔板、
280 真空ポンプ、
285 プラズマ発生用電源、
290 成膜ガス供給部、
,P,P,P,P.P 設置位置、
S 放電空間。

Claims (14)

  1. バリアー性を有するバリアー層と、前記バリアー層を支持する基材部と、を有するガスバリアーフィルムを、ロールツーロール型のプラズマCVD法によって製造するための製造装置であって、
    前記バリアー層を形成する原料ガスおよび反応ガスをプラズマ化する放電空間と、
    前記放電空間を経由して、前記ガスバリアーフィルムの前記基材部を連続的に搬送する搬送機構と、
    前記原料ガスおよび前記反応ガスのプラズマ化によって生成されるプレカーサーを凝縮させてトラップし得る温度を有する低温凝縮部材と、を有し、
    前記低温凝縮部材は、
    前記放電空間より、前記ガスバリアーフィルムの前記基材部の搬送方向上流側であって、前記放電空間から漏れたプレカーサーを凝縮させてトラップし、前記放電空間に搬入される前の前記ガスバリアーフィルムの前記基材部に、前記プレカーサーが付着することを抑制する位置に、設置されている、製造装置。
  2. 前記ガスバリアーフィルムの前記基材部が巻き付く成膜ロールと、
    前記成膜ロールに相対して配置され、かつ、前記成膜ロールと共に電極対を構成するシャワー電極と、をさらに有し、
    前記放電空間は、前記シャワー電極と前記成膜ロールとの間の空間によって構成される、請求項1に記載の製造装置。
  3. 前記放電空間および前記シャワー電極が配置され、かつ、前記成膜ロールにおける前記ガスバリアーフィルムの前記基材部が巻き付く部位が位置する成膜室と、をさらに有し、
    前記低温凝縮部材は、前記成膜室に配置されている、請求項2に記載の製造装置。
  4. 前記低温凝縮部材が設置される前記位置は、前記成膜ロールの外周の近傍である、請求項3に記載の製造装置。
  5. 前記低温凝縮部材が設置される前記位置は、前記シャワー電極に隣接している、請求項4に記載の製造装置。
  6. 第1成膜ロールと、
    第1成膜ロールより、前記ガスバリアーフィルムの前記基材部の搬送方向下流側に位置し、かつ、前記第1成膜ロールに相対して配置され、前記第1成膜ロールと共に電極対を構成する第2成膜ロールと、をさらに有し、
    前記放電空間は、前記第1成膜ロールと前記第2成膜ロールとの間の空間によって構成される、請求項1に記載の製造装置。
  7. 前記低温凝縮部材が設置される前記位置は、前記第1成膜ロールの外周の近傍である、請求項6に記載の製造装置。
  8. 前記低温凝縮部材が設置される前記位置は、前記ガスバリアーフィルムの前記基材部が前記第1成膜ロールに巻き付く直前の位置の近傍である、請求項7に記載の製造装置。
  9. 前記低温凝縮部材と前記放電空間との間に配置される邪魔板を、さらに有し、
    前記邪魔板は、前記放電空間からの前記プレカーサーの漏れを抑制する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の製造装置。
  10. 前記原料ガスおよび前記反応ガスのプラズマ化によって生成されるプレカーサーを凝縮させてトラップし得る温度を有する第2の低温凝縮部材を、さらに有し、
    前記搬送機構は、前記ガスバリアーフィルムの前記基材部に対する前記バリアー層の形成が完了した後、前記ガスバリアーフィルムの前記基材部の搬送方向を反転し、前記放電空間を経由して、前記ガスバリアーフィルムの前記基材部を連続的に再搬送可能に構成されており、
    前記第2の低温凝縮部材は、前記放電空間より、前記ガスバリアーフィルムの前記基材部の再搬送方向上流側であって、前記放電空間から漏れたプレカーサーを凝縮させてトラップし、前記放電空間に搬入される前の前記ガスバリアーフィルムの前記バリアー層に、前記プレカーサーが付着することを抑制する位置に、設置されている、請求項1〜9のいずれか1項に記載の製造装置。
  11. バリアー性を有するバリアー層と、前記バリアー層を支持する基材部と、を有するガスバリアーフィルムを、ロールツーロール型のプラズマCVD法によって製造するための製造方法であって、
    前記バリアー層を形成する原料ガスおよび反応ガスをプラズマ化する放電空間を経由して、前記ガスバリアーフィルムの前記基材部を連続的に搬送する際、
    前記放電空間より、前記ガスバリアーフィルムの前記基材部の搬送方向上流側に設置される低温凝縮部材によって、前記放電空間から漏れたプレカーサーを凝縮させてトラップし、前記放電空間に搬入される前の前記ガスバリアーフィルムの前記基材部に、前記プレカーサーが付着することを抑制する、製造方法。
  12. 前記低温凝縮部材と前記放電空間との間に配置される邪魔板によって、前記放電空間からの前記プレカーサーの漏れを抑制する、請求項11に記載の製造方法。
  13. 前記ガスバリアーフィルムの前記基材部に対する前記バリアー層の形成が完了した後、前記ガスバリアーフィルムの前記基材部の搬送方向を反転し、前記放電空間を経由して、前記ガスバリアーフィルムの前記基材部を連続的に再搬送する際、
    前記放電空間より、前記ガスバリアーフィルムの前記基材部の再搬送方向上流側に設置される第2の低温凝縮部材によって、前記放電空間から漏れたプレカーサーを凝縮させてトラップし、前記放電空間に搬入される前の前記ガスバリアーフィルムの前記バリアー層に、前記プレカーサーが付着することを抑制する、請求項11又は請求項12に記載の製造方法。
  14. 前記原料ガスは、有機ケイ素化合物である、請求項11〜13のいずれか1項に記載の製造方法。
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