JPWO2016024358A1 - 制御ユニットおよびこれを用いた電動パワーステアリング装置、並びに制御ユニットの製造方法 - Google Patents
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Abstract
コネクタの向きや種類、形状といった仕様が変更された場合であっても、当該コネクタ部分の設計変更のみで対応することができ、設計および製造の効率化を実現することができる制御ユニット得る。モータの駆動を制御する制御ユニットであって、制御ユニットは、モータのモータ出力軸と同軸上にモータと一体化され、モータの出力側とは反対側に配置されるとともに、制御ユニットにおいて、モータの出力側とは反対側に設けられたコネクタ組付体を備え、コネクタ組付体は、モータの出力側とは反対側の端面に、モータ出力軸と同方向に配置された電源系の大電流用コネクタと、モータ出力軸と同方向に配置された信号系の小電流用コネクタと、コンデンサおよびコイルの少なくとも一方を含む部品装着部とを有し、大電流用コネクタ、小電流用コネクタおよび部品装着部は、それぞれの領域毎に分離して配置されているものである。
Description
この発明は、モータの駆動を制御する制御ユニットおよびこれを用いた電動パワーステアリング装置、並びに制御ユニットの製造方法に関する。
モータの駆動を制御する制御ユニットは、多数のセンサや電源系に対応して、複数のコネクタを備えている。具体的には、例えば電源コネクタや信号コネクタのように、コネクタに流れる電流の大小に応じて複数種類のコネクタが存在し、それに合わせてターミナルも複数種類存在する。
このような制御ユニットの例として、モータと制御ユニットとをモータ出力軸と同軸上に一体化し、モータの出力側とは反対側に制御ユニットを配置するとともに、制御ユニットの最終端にコネクタを配置した駆動装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、電源コネクタ、信号コネクタおよびトルク信号コネクタがモータケースから径方向外側に突出するように設けられ、トルク信号コネクタは、電源コネクタから所定の距離離間し、トルク信号コネクタのトルク信号線との接続部は、モータケースの軸方向のモータ側を向くよう形成されている駆動装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、従来技術には、以下のような課題がある。
特許文献1、2に記載された駆動装置では、装着される車両によってコネクタの向きや種類、形状が種々異なるので、車両に応じてその都度コネクタおよびその周辺を設計し直さなければならないという問題がある。
特許文献1、2に記載された駆動装置では、装着される車両によってコネクタの向きや種類、形状が種々異なるので、車両に応じてその都度コネクタおよびその周辺を設計し直さなければならないという問題がある。
すなわち、特許文献1の駆動装置において、コネクタの種類の変更は、コネクタ自体のみを交換するだけでなく、カバーに開いた孔の形状を変更するとともに、カバーと内容物であるコンポーネントキャリアとをシールする必要がある。また、特許文献2の駆動装置では、車両に応じてコネクタの向きを変更する際に、コネクタ以外の例えば筒部から設計し直す必要がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、コネクタの向きや種類、形状といった仕様が変更された場合であっても、当該コネクタ部分の設計変更のみで対応することができ、設計および製造の効率化を実現することができる制御ユニット得ることを目的とする。
この発明に係る制御ユニットは、モータの駆動を制御する制御ユニットであって、制御ユニットは、モータのモータ出力軸と同軸上にモータと一体化され、モータの出力側とは反対側に配置されるとともに、制御ユニットにおいて、モータの出力側とは反対側に設けられたコネクタ組付体を備え、コネクタ組付体は、モータの出力側とは反対側の端面に、モータ出力軸と同方向に配置された電源系の大電流用コネクタと、モータ出力軸と同方向に配置された信号系の小電流用コネクタと、コンデンサおよびコイルの少なくとも一方を含む部品装着部とを有し、大電流用コネクタ、小電流用コネクタおよび部品装着部は、それぞれの領域毎に分離して配置されているものである。
この発明に係る制御ユニットによれば、コネクタ組付体は、モータの出力側とは反対側の端面に、モータ出力軸と同方向に配置された電源系の大電流用コネクタと、モータ出力軸と同方向に配置された信号系の小電流用コネクタと、コンデンサおよびコイルの少なくとも一方を含む部品装着部とを有し、大電流用コネクタ、小電流用コネクタおよび部品装着部は、それぞれの領域毎に分離して配置されている。
そのため、コネクタの向きや種類、形状といった仕様が変更された場合であっても、当該コネクタ部分の設計変更のみで対応することができ、設計および製造の効率化を実現することができる。
そのため、コネクタの向きや種類、形状といった仕様が変更された場合であっても、当該コネクタ部分の設計変更のみで対応することができ、設計および製造の効率化を実現することができる。
以下、この発明に係る制御ユニットの好適な実施の形態につき図面を用いて説明するが、各図において同一、または相当する部分については、同一符号を付して説明する。なお、この発明に係る制御ユニットは、モータ出力軸と同軸上にモータと一体化され、モータの出力側とは反対側に配置されている。
また、以下では、制御ユニットが電動パワーステアリング装置に適用される場合を例に挙げて説明するが、これに限定されず、制御ユニットは、モータの駆動を制御するものであれば、電動パワーステアリング装置に適用されるもの以外のものであってもよい。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る制御ユニットが適用された電動パワーステアリング装置の全体的な回路構成を示す回路図である。図1において、この電動パワーステアリング装置は、車両側に設けられたバッテリ1、イグニッションスイッチ2およびセンサ類3と接続されている。
図1は、この発明の実施の形態1に係る制御ユニットが適用された電動パワーステアリング装置の全体的な回路構成を示す回路図である。図1において、この電動パワーステアリング装置は、車両側に設けられたバッテリ1、イグニッションスイッチ2およびセンサ類3と接続されている。
また、この電動パワーステアリング装置は、モータ4と制御ユニット5とから構成されている。なお、この実施の形態1では、モータ4が3相ブラシレスモータである場合について説明するが、これに限定されず、ブラシ付きまたは3相以上の多相巻線モータであってもよい。
モータ4のモータ出力軸の近傍には、モータ出力軸の回転角を検出する回転センサ4aが配置され、モータ出力軸と同軸上で、モータ出力軸の出力取り出しと反対側に制御ユニット5が配置されている。
制御ユニット5は、主にCPU13が搭載された制御基板10、モータ4に電流を供給するインバータ回路20、その他比較的大型の部品類が装着された部品装着部30およびコネクタ6、7、31から構成されている。なお、コネクタ6、7は、小電流用コネクタに相当し、コネクタ31は、大電流用コネクタに相当する。
制御基板10は、例えば5Vの定電源11、センサ類3の入力回路12、制御量を演算するCPU13、インバータ回路20を駆動する駆動回路14、インバータ回路20内の各部の電圧または電流を検出するとともに、回転センサ4aからの出力を受け取るモニタ回路15を有している。
インバータ回路20は、3相ブラシレスモータであるモータ4の各相に対応して上下アームに設けられた6個のスイッチング素子T1〜T6、電源を供給または遮断するリレーRY、制御リップルを抑制するコンデンサC1、電流を検出する3個のシャント抵抗Ra〜Rcおよび検出された電流を電圧に変換して増幅する3個の増幅器AMa〜AMcを有している。ここで、これらの部品またはその一部は、パワーモジュール(PM:Power Module)というIC化された部品で構成されている。
部品装着部30は、バッテリ電源系に対してノイズを抑制するコンデンサCa、Cb、CcおよびコイルCLを有している。ここで、これらの部品は、比較的大型であり、例えば制御基板10やインバータ回路20に搭載するには、広い搭載面積が必要になるので、別の場所に設置した方が面積的に得策である。また、これらの部品の接続を考慮すると、コネクタ6、7、31の近傍とした方が、電気的接続性やノイズ抑制面から効果が高い。そのため、これらの部品は、部品装着部30に別途配置されている。
以上のような回路構成に対して、電動パワーステアリング装置の構造を図2に示す。図2は、この発明の実施の形態1に係る電動パワーステアリング装置を示す断面図である。図2において、モータ4は、モータ出力軸43の周囲に図示しない永久磁石が装着されたロータ41と、ロータ41の周りに設けられ、3相巻線44が巻装されたステータ42とが、ヨーク46に内蔵されて構成されている。
ヨーク46の下部には、下フレーム48および減速機49が設けられ、減速機49には、モータ出力軸43の回転が伝達される。ここで、図2において、図中の下方向が出力側であり、上方向が出力側とは反対側、すなわち反出力側である。
また、モータ4の反出力側であるヨーク46の上部には、上フレーム47が設けられ、3相巻線44から3本(図2では、2本のみ図示)引き出された延長巻線45が、上フレーム47を貫通して上方向に延びている。また、上フレーム47よりも上部が制御ユニット5であり、制御ユニット5は、モータ出力軸43と同軸上で、モータ4の出力側とは反対側に配置されている。
制御ユニット5内には、インバータ回路20を構成する3個のPM(図2では、2個のみ図示)が上フレーム47に密着して配置されている。また、インバータ回路20の脚部の一部は、延長巻線45と接続され、別の脚部は、上方に延出されている。
インバータ回路20の上には、中間部材21および制御基板10が積層して配置されている。制御基板10には、CPU13や駆動回路14等が装着されている。また、制御基板10には、インバータ回路20からの複数の脚部が接続され、制御基板10からは、上方にターミナルが延出している。
制御ユニット5の上部および外周部には、コネクタ組付体9が設けられている。コネクタ組付体9は、制御ユニット5のカバーの役目を果たすとともに、コネクタ6、7、31および部品装着部30を、その上面9aに配置している。なお、コネクタ組付体9は、その形状の複雑さ、絶縁の必要性およびコネクタ本体との一体化のために、絶縁樹脂で形成されている。
また、コネクタ6、7、31を、モータ出力軸43とほぼ同方向に、かつモータ4の外径よりも内側に配置することにより、制御ユニット5の最大外径がモータ4の外径以下となり、制御ユニット5を構成する複数の部品を、すべてモータ4の外径内に収めることができる。
続いて、図2とともに、図3を参照しながら、コネクタ組付体9の構造について説明する。図3は、図2に示す電動パワーステアリング装置を上方から見た透視図である。図2、3において、コネクタ組付体9の上面9aには、イグニッション系コネクタ6、センサ系コネクタ7およびバッテリ系コネクタ31の3個のコネクタが配置されている。また、各コネクタ6、7、31には、複数のコンタクトピン6a、7a、31a、31bが整列されている。
イグニッション系コネクタ6およびセンサ系コネクタ7において、各コンタクトピン6a、7aは、それぞれコネクタ組付体9の上面9aを貫通して、図3中の上方向に延長ターミナル6b、7bとして延長されている。この延長ターミナル6b、7bが、第3延長ターミナルに相当する。また、延長ターミナル6b、7bは、コネクタ組付体9の外周付近に集まって、窓部8において、制御基板10から延出された別のターミナル8aと接続されている。この接続部が、第2接続部に相当する。
バッテリ系コネクタ31において、コンタクトピン31a、31bは、コンタクトピン6a、7aと同様に、コネクタ組付体9の上面9aを貫通し、バスバー31c、31dと接続されている。これらのバスバー31c、31dは、電源およびグランドとして、部品装着部30に向かって延びている。これらのバスバー31c、31dが、第1延長ターミナルに相当する。
部品装着部30には、コンデンサCa、Cb、CcおよびコイルCLが搭載され、これらの脚部とバスバー31c、31dとがそれぞれ接続されている。また、これらの部品から延びたバスバー31g、31hは、窓部8まで延長され、窓部8において、インバータ回路20を構成するPMまで延びた電源ターミナル31e、31fと接続されている。
ここで、部品装着部30から電源ターミナル31e、31fまで延びたバスバー31g、31hが、第2延長ターミナルに相当し、バスバー31g、31hと電源ターミナル31e、31fとの接続部が、第1接続部に相当する。なお、窓部8の上部は、カバー33で覆われ、部品装着部30の上部も同様にカバー32で覆われている。
バスバー31c、31d、31g、31hおよび延長ターミナル6b、7bは、コネクタ組付体9にインサートモールドまたはアウトサートモールドで、コネクタ組付体9の上面9aの裏側に形成されている。図3では、バスバー、ターミナルおよび大型部品のこのような状態を、透視図として示している。このように、モータ4の外径内にコネクタ6、7、31のみならず、部品装着部30も配置することにより、領域を有効に利用することができる。
なお、大電流用のバッテリ系コネクタ31は、制御ユニット5に内蔵された部品に対して、複数箇所に分割配電する場合には、第2延長ターミナルまたは第1接続部において分割される。
また、コンタクトピン6a、7a、31a、31b、バスバー31c、31d、31g、31hおよびターミナル6b、7b、8a、31e、31fを、それぞれ3部品構成で説明したが、2部品構成としてもよい。このとき、例えばコンタクトピン6aとターミナル6bとを一体化するか、またはターミナル8aとターミナル7bとを一体化することで、2部品構成とすることができる。
また、コンタクトピン6a、7a、31a、31bは、コネクタ組付体9の上面9aを貫通しているが、コンタクトピン6a、7a、31a、31bと接続される延長ターミナル6b、7bやバスバー31c、31dと一体化して、コネクタ組付体9の樹脂内部にインサートモールドすることで、貫通構造を廃止することができ、防水性を向上させることができる。
このように、大電流用のバッテリ系コネクタ31と、比較的小電流用のイグニッション系コネクタ6およびセンサ系コネクタ7とが隣接して配置されてはいるが、それぞれの領域に分割できるように配置され、各コネクタ6、7、31間には、隙間が設けられている。また、部品装着部30は、その内蔵部品をまとめて、コネクタ6、7、31を分断することなく、隙間を有して配置され、さらに延長ターミナル6b、7bもまとめてコネクタ組付体9の外周近傍に配置されている。
すなわち、同等の部品、例えばコネクタ6、7、31はまとめられ、部品装着部30と延長ターミナル6b、7bとは、その配置領域が交わらないように分離独立して配置されている。そのため、例えばコネクタの向きや種類、形状といった仕様が車両によって異なる場合であっても、コネクタ組付体9のコネクタ6、7、31の設計変更のみで対応することができ、部品装着部30や延長ターミナル6b、7bまで変更が及ぶことがなくなる。
また、図1では、3相のモータ4が1組のみであったが、2組以上であっても同様に構成することができる。例えば2組の場合には、インバータ回路20がもう1組追加される。そのため、バッテリ系コネクタ31および部品装着部30以降については、2組の電源ターミナルが必要になる。
ここで、この2組の電源ターミナルを制御ユニット5内で分岐、延長させるよりも、コネクタ組付体9の上面9aで、かつ部品装着部30の近傍で分岐させることの方が効率的である。すなわち、コネクタ組付体9の上面9aには、電源ターミナルを分岐させる余地があり、さらにノイズを抑制する部品の近傍で分岐させることにより、ノイズ面でも高い効果を得ることができる。
したがって、車両の違いによる一部のみを変更し、その他の大部分については、共通化することができるので、設計を効率化するとともに、機種の多様性を抑制することができる。また、各コネクタ6、7、31間や部品装着部30との間に隙間を設けた配置ではあるが、各領域内でまとめて配置されているので、小型化を実現することができる。
以上のように、実施の形態1によれば、コネクタ組付体は、モータの出力側とは反対側の端面に、モータ出力軸と同方向に配置された電源系の大電流用コネクタと、モータ出力軸と同方向に配置された信号系の小電流用コネクタと、コンデンサおよびコイルの少なくとも一方を含む部品装着部とを有し、大電流用コネクタ、小電流用コネクタおよび部品装着部は、それぞれの領域毎に分離して配置されている。
そのため、コネクタの向きや種類、形状といった仕様が変更された場合であっても、当該コネクタ部分の設計変更のみで対応することができ、設計および製造の効率化を実現することができる。
すなわち、各部位の配置領域を分離独立させることで、特に変更の多いコネクタは、当該コネクタ部分を変更するのみで、その他の部位まで変更する必要がなく、設計および製造の効率化を実現することができる。
そのため、コネクタの向きや種類、形状といった仕様が変更された場合であっても、当該コネクタ部分の設計変更のみで対応することができ、設計および製造の効率化を実現することができる。
すなわち、各部位の配置領域を分離独立させることで、特に変更の多いコネクタは、当該コネクタ部分を変更するのみで、その他の部位まで変更する必要がなく、設計および製造の効率化を実現することができる。
実施の形態2.
この発明の実施の形態2では、上述した実施の形態1と一部異なる回路構成、およびコネクタを有する電動パワーステアリング装置において、両者の共通化および相違点について説明する。
この発明の実施の形態2では、上述した実施の形態1と一部異なる回路構成、およびコネクタを有する電動パワーステアリング装置において、両者の共通化および相違点について説明する。
図4は、この発明の実施の形態2に係る制御ユニットが適用された電動パワーステアリング装置の全体的な回路構成を示す回路図である。また、図5は、この発明の実施の形態2に係る電動パワーステアリング装置を示す断面図である。また、図6は、図5に示す電動パワーステアリング装置を上方から見た透視図である。
図4において、モータ4Aは、巻線仕様がΔ(デルタ)結線からY(スター)結線に変更されている。また、インバータ回路20Aも一部変更され、スイッチング素子T7〜T9が追加されている。これらの変更は、図5にはほとんど現れないものであり、部品レベルの変更で対応できるものである。
しかしながら、図5において、コネクタ6A、7A、31Aが図2のものから変更され、コネクタ組付体9Aは、大幅な変更を余儀なくされる。なお、コネクタは、車両や取り付け状態によって仕様変更が多く、またカーメーカから指定される場合も多い。また、コネクタの向きは、車両周辺の部品との干渉や位置関係で変更されることも多い。一方、コネクタの変更に伴い、コネクタのハーネスの配線も変更となり、さらに制御仕様も変更された場合には、例えば部品装着部30Aの変更が必要になることもある。
このような状況において、いかに共通化を図ることができるかが実設計上での課題となる。以下、この点に注目して、図5、6について、上述した実施の形態1と比較しながら説明する。
図5、6において、特に、コネクタ31Aは、モータ出力軸43に対してほぼ直交方向に配置されている。また、コネクタ6A、7Aの形状およびコンタクトピン数が異なる仕様となっている。
ここで、小電流用のコネクタ6A、7Aのコンタクトピン6Aa、7Aaは、実施の形態1と同様にそれぞれ延長ターミナル6Ab、7Abとして延長され、コネクタ組付体9Aの外周部にまとめられ、窓部8Aにおいて、制御機能10Aから延出された延長ターミナル8Aaと接続されている。なお、窓部8Aの上部は、実施の形態1と同様に、カバー33Aで覆われている。
一方、部品装着部30Aについても、内蔵した部品形状や仕様が実施の形態1とは異なるが、大電流用のコネクタ31Aに隣接した空きスペースに、回路構成に従って、それぞれの部品が順に並べられ、まとめて配置されている。また、これらの部品の脚部は、電源用またはグランド用のバスバー31Ac、31Adとそれぞれ接続されている。
また、部品装着部30Aから延びたバスバー31Ag、31Ahの最終端が、図6中の左端で、電源ターミナル31Ae、31Afと接続されている。なお、これらの部品および電源ターミナル31Ae、31Afは、カバー32Aで一緒に覆われている。また、バスバー31Ac、31Adは、実施の形態1と同様に、コネクタ組付体9Aにインサートモールドまたはアウトサートモールドで、コネクタ組付体9Aの上面9Aaの裏側に形成されている。
このように、大電流用のコネクタ31A、バスバー31Ac、31Adおよび部品装着部30Aがほぼ直線状に配置され、最も近距離で配線がなされるので、バスバーの部材が最小の大きさですむという効果を得ることができる。また、バスバー31Ag、31Ahから電源ターミナル31Ae、31Afまでも直線状に配置しているので、バスバーの部材の低減のみならず、面積効率も最大限にすることができる。
さらに、コネクタ6A、7A、31Aをコネクタ組付体9Aに組み付けるか、または一体成型するために、各コネクタ6A、7A、31Aのコンタクトピン6Aa、7Aa、31Aa、31Abの周辺には、これらのコンタクトピン6Aa、7Aa、31Aa、31Abを貫通させるための穴6B、7B、31B(図中の2点鎖線)が設けられている。これらの穴6B、7B、31Bは、コネクタの仕様が実施の形態1のものから実施の形態2のものに変更された場合であっても、ほとんど同じである。
そのため、コネクタ組付体9Aは、コンタクトピン6Aa、7Aa、31Aa、31Ab用の穴6B、7B、31Bまでは、共通化して設計することができる。また、部品装着部30Aについても、実施の形態1とほぼ同じような場所に配置することにより、バスバーの配置についても、差異を極力小さくすることができる。
したがって、各部位の配置領域を決め、それらが互いに交差することなく分離独立した配置とすることにより、コネクタの仕様変更に対して、その影響を極力小さくした再設計とすることができ、設計および製造の効率化を実現することができる。
実施の形態3.
図7は、この発明の実施の形態3に係る電動パワーステアリング装置を上方から見た透視図である。また、図8は、図7に示す電動パワーステアリング装置をA−A線で切断し、コネクタ組付体のみを示す断面図である。なお、図7は、上述した実施の形態2の図6に対応している。
図7は、この発明の実施の形態3に係る電動パワーステアリング装置を上方から見た透視図である。また、図8は、図7に示す電動パワーステアリング装置をA−A線で切断し、コネクタ組付体のみを示す断面図である。なお、図7は、上述した実施の形態2の図6に対応している。
図7、8において、コネクタ6A、7A、31Aのコンタクトピン6Aa、7Aa、31Aa、31Abは、実施の形態2のものと同一であり、そのためコネクタ組付体9Aおよび穴6B、7B、31Bも同一である。ここで、各コネクタ6A、7A、31Aは、コネクタ組付体9Aと分離できる形状となっており、コネクタ組付体9Aと接触する部分に、座面6C、7C、31Cが形成されている。
この座面6C、7C、31Cは、図7、8に示されているように、コネクタ本体から外周側にはみ出している。また、図8に示されているように、コネクタ組付体9Aの上面9Aaには、凹部が設けられ、座面6C、7C、31Cは、この凹部にはめ込まれて一体化されている。このとき、接着剤を用いて座面6C、7C、31Cとコネクタ組付体9Aの上面9Aaとを密着させてもよい。
このように、コネクタ6A、7A、31Aにそれぞれ座面6C、7C、31Cを形成し、座面6C、7C、31Cとコネクタ組付体9Aの上面9Aaの凹部とを嵌め合い構造とすることで、コネクタ6A、7A、31Aの仕様が変更された場合であっても、座面6C、7C、31Cまではその影響が及ぶことがなく、コネクタ組付体9A以下の部位は共通化することができ、変更が必要なコネクタ本体のみを差し替えることで対応することができる。
なお、コネクタ6A、7A、31Aの仕様変更に伴い、ターミナルやバスバー(図7には図示せず)も一部変更しなければならない場合がある。このように、ターミナルやバスバーも変更となる場合には、これらのターミナルやバスバーをアウトサートモールドで、コネクタ組付体9Aの上面9Aaの裏側に密着して形成することにより、コネクタ組付体9Aの変更部分を極力小さくすることができる。このような差し替え構造は、特に少量多種のシステムに適している。
ここで、コネクタ組付体9Aを、上述した実施の形態2と実施の形態3とを融合させた構成とすることも考えられる。具体的には、実施の形態2では、コネクタ組付体9Aの上面9Aaの、コンタクトピン6Aa、7Aa、31Aa、31Abの近傍に穴6B、7B、31Bを設け、実施の形態3では、コネクタ組付体9Aの上面9Aaに凹部を設けた。そこで、コネクタ組付体9Aの上面9Aaに、コネクタ自体よりも大きな穴を設けることを考える。
図9は、図7に示す電動パワーステアリング装置をA−A線で切断し、コネクタ組付体のみを示す別の断面図である。図9において、コネクタ組付体9Aの上面9Aaには、コネクタ自体よりも大きな穴が設けられている。
この穴により、コンタクトピン数の少ないコネクタは、この穴に挿入することができるので、コネクタの仕様変更に対応することができる。また、各コネクタ6A、7A、31Aには、それぞれ座面6C、7C、31Cが形成されているので、コネクタ組付体9Aの裏側からコネクタを挿入し、座面6C、7C、31Cで穴をふさぐことにより、コネクタの仕様変更に対応することができる。
したがって、上記の構成により、コネクタの仕様変更に対して、その影響を極力小さくするために、各部位の配置領域を分離独立させて、他の領域と交差することがないように配置したので、部品の共用化を実現することができるとともに、コネクタの仕様変更による再設計の部位を極力減らすことができる。
実施の形態4.
この発明の実施の形態4では、実際の製造時において、コネクタの仕様変更に対応する方法について説明する。まず、コネクタ組付体は、その形状の複雑さ、絶縁性、防水性等を考慮して、樹脂成型により製造されることが多い。具体的には、図2、5、8、9に示したように、コネクタ組付体の上面に複雑な形状をしたコネクタが配置されている。そこで、コネクタ組付体をモールド成型するための金型は、多数の部位から構成される。
この発明の実施の形態4では、実際の製造時において、コネクタの仕様変更に対応する方法について説明する。まず、コネクタ組付体は、その形状の複雑さ、絶縁性、防水性等を考慮して、樹脂成型により製造されることが多い。具体的には、図2、5、8、9に示したように、コネクタ組付体の上面に複雑な形状をしたコネクタが配置されている。そこで、コネクタ組付体をモールド成型するための金型は、多数の部位から構成される。
そのため、単に上下、左右のそれぞれ2つの金型の部位を移動させることで、コネクタ組付体全体を希望の形状のまま金型から取り出すことはできない。したがって、コネクタ組付体の製造において、複数の金型を用いる必要がある。そこで、複数の金型の構成を、全体の外形をなす大きな金型(大型金型)と、コネクタの周囲のみの比較的小さな金型(小型金型)とに分割し、これらの複数の金型を合体させることで、コネクタ組付体が完成するような金型構成とすることができる。
このように、コネクタ毎に小さな金型に分割することで、仕様変更の比較的多いコネクタに対応することができ、設計上および製造上効率的である。また、コネクタ自体、抜け止め機構やコンタクトピン挿入等、複雑な形状をなしているので、金型を製作する上でも、分割されている方が製造しやすい。望ましくは、コネクタ周辺や部品装着部でそれぞれ分離させて金型を製造し、これらを合体させる金型構成とすることがよい。
また、現状で考えられるコネクタの種類や大きさを考慮して、最も大きな外形を有するコネクタを装着すると仮定して、この外形以上の領域に分割して、それぞれの金型を製作することが考えられる。これにより、最大外形のコネクタに対応することができるので、それよりも小さな外形のコネクタには、充分に対応することができる。また、各コネクタと部品装着部との間の領域を分割しているので、この間を各金型の合わせ面とすることができる。
したがって、コネクタ組付体を成型するための金型を分割し、複数の金型を合体させる金型構成としたので、コネクタの仕様変更に対して、コネクタ周辺の比較的小さな金型のみを変更し、取り替えることで対応することができるので、設計上および製造上の対応が容易になる。
Claims (10)
- モータの駆動を制御する制御ユニットであって、
前記制御ユニットは、前記モータのモータ出力軸と同軸上に前記モータと一体化され、前記モータの出力側とは反対側に配置されるとともに、前記制御ユニットにおいて、前記モータの出力側とは反対側に設けられたコネクタ組付体を備え、
前記コネクタ組付体は、前記モータの出力側とは反対側の端面に、
前記モータ出力軸と同方向に配置された電源系の大電流用コネクタと、
前記モータ出力軸と同方向に配置された信号系の小電流用コネクタと、
コンデンサおよびコイルの少なくとも一方を含む部品装着部と、を有し、
前記大電流用コネクタ、前記小電流用コネクタおよび前記部品装着部は、それぞれの領域毎に分離して配置されている
制御ユニット。 - 前記コネクタ組付体の、前記モータの出力側とは反対側の端面は、前記大電流用コネクタおよび前記部品装着部と、前記小電流用コネクタとで、大きく2つの領域に分けられる
請求項1に記載の制御ユニット。 - 前記大電流用コネクタと前記部品装着部の部品とを電気的に接続する第1延長ターミナルと、
前記部品装着部の部品からさらに延びる第2延長ターミナルと、
前記小電流用コネクタから延びる第3延長ターミナルと、をさらに有し、
前記第1延長ターミナル、前記第2延長ターミナルおよび前記第3延長ターミナルは、それぞれ分離して配置されている
請求項2に記載の制御ユニット。 - 前記第2延長ターミナルと前記制御ユニットの内部とを電気的に接続する第1接続部と、
前記第3延長ターミナルと前記制御ユニットの内部とを電気的に接続する第2接続部と、をさらに有し、
前記第1接続部および前記第2接続部と、前記第1延長ターミナル、前記第2延長ターミナルおよび前記第3延長ターミナルとは、それぞれ平面上で分離して配置されている
請求項3に記載の制御ユニット。 - 前記第1接続部および前記第2接続部の少なくとも一方は、前記コネクタ組付体の、前記モータの出力側とは反対側の端面の周辺部に配置されている
請求項4に記載の制御ユニット。 - 前記大電流用コネクタ、前記第1延長ターミナルおよび前記部品装着部は、直線状に配置されている
請求項3に記載の制御ユニット。 - 前記大電流用コネクタは、前記制御ユニットに内蔵された部品に対して、複数箇所に分割配電する場合には、前記第2延長ターミナルまたは前記第1接続部において分割される
請求項3に記載の制御ユニット。 - 前記大電流用コネクタおよび前記小電流用コネクタは、コネクタから外周側にはみ出した座面を有し、
前記コネクタ組付体は、前記座面を挿入するための凹部およびコネクタのコンタクトピンを貫通させるための穴、またはコネクタの座面を除いた本体を挿入するための穴を有し、
前記コネクタ組付体の、前記モータの出力側とは反対側の端面と、前記座面とを密着して一体化する
請求項3に記載の制御ユニット。 - 請求項1から請求項8までの何れか1項に記載の制御ユニットと前記モータとから構成され、前記モータで操舵補助トルクを発生する電動パワーステアリング制御装置。
- モータの駆動を制御する制御ユニットの製造方法であって、
前記制御ユニットは、前記モータのモータ出力軸と同軸上に前記モータと一体化され、前記モータの出力側とは反対側に配置されるとともに、前記制御ユニットにおいて、前記モータの出力側とは反対側に設けられたコネクタ組付体を備え、
前記コネクタ組付体は、前記モータの出力側とは反対側の端面に、
前記モータ出力軸と同方向に配置された電源系の大電流用コネクタと、
前記モータ出力軸と同方向に配置された信号系の小電流用コネクタと、
コンデンサおよびコイルの少なくとも一方を含む部品装着部と、を有し、
前記大電流用コネクタ、前記小電流用コネクタおよび前記部品装着部は、それぞれの領域毎に分離して配置されているものにおいて、
大型金型を用いて前記コネクタ組付体全体の外形を形成するステップと、
小型金型を用いて、前記大電流用コネクタおよび前記小電流用コネクタの少なくとも一方を形成するステップと、
を有する制御ユニットの製造方法。
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