JPWO2015083259A1 - 太陽電池セルの製造方法 - Google Patents

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Abstract

第1導電型の半導体基板における受光面側となる一面側に第2導電型の不純物拡散層を形成する第1工程と、前記半導体基板の他面側にマスクパターンを形成する第2工程と、前記マスクパターンの厚みよりも薄い膜厚のパッシベーション膜を前記半導体基板の他面側に形成して、前記マスクパターンの側面の一部が露出するように前記マスクパターンを前記パッシベーション膜に埋設する第3工程と、前記パッシベーション膜を除去することにより前記パッシベーション膜を膜厚方向に貫通して前記半導体基板の他面側を露出させる開口部を形成する第4工程と、前記半導体基板の他面側に電気的に接続する裏面側電極を前記開口部内に埋設する第5工程と、前記不純物拡散層に電気的に接続する受光面側電極を前記半導体基板の一面側に形成する第6工程と、を含む。

Description

本発明は、太陽電池セルの製造方法に関するものである。
従来のバルク型シリコン太陽電池セル(以下、太陽電池セルと呼ぶ場合がある)は、一般的に以下のような方法により作製されている。まず、例えば第1導電型の基板としてp型シリコン基板を用意する。そして、シリコン基板において鋳造インゴットからスライスした際に発生するシリコン表面のダメージ層を、例えば数wt%〜20wt%の水酸化ナトリウムや水酸化カリウムのようなアルカリ溶液で10μm〜20μm厚除去する。
つぎに、ダメージ層を除去した表面にテクスチャーと呼ばれる表面凸凹構造を作製する。太陽電池セルの表面側(受光面側)では、通常、光反射を抑制させて太陽光をできるだけ多くp型シリコン基板上に取り込むために、このようなテクスチャーを形成する。テクスチャーの作製方法としては、例えばアルカリテクスチャー法と呼ばれる方法がある。アルカリテクスチャー法では、数wt%の水酸化ナトリウムや水酸化カリウムの様なアルカリ低濃度液にIPA(イソプロピルアルコール)等の異方性エッチングを促進する添加剤を添加した溶液で異方性エッチングを行ない、シリコン(111)面が出るようにテクスチャーを形成する。
続いて、拡散処理としてp型シリコン基板を例えばオキシ塩化リン(POCl)、窒素、酸素の混合ガス雰囲気で例えば800℃〜900℃で数十分間処理し、表面全面に一様に第2導電型の不純物層としてn型層を形成する。シリコン表面に一様に形成されたn型層のシート抵抗を30〜80Ω/□程度とすることで、良好な太陽電池の電気特性が得られる。
ここで、n型層は、シリコン表面に一様に形成されるので、表面と裏面とは電気的に接続された状態である。この電気的接続を遮断するために、例えばドライエチングによりp型シリコン基板の端面領域をエッチングする。また、その他の方法として、レーザによりp型シリコン基板の端面分離を行うこともある。この後、p型シリコン基板をフッ酸水溶液に浸漬し、拡散処理中に表面に堆積したガラス質(PSG)をエッチング除去する。
つぎに、反射防止を目的とした絶縁膜(反射防止膜)としてシリコン酸化膜、シリコン窒化膜、酸化チタン膜などの絶縁膜をn型層の表面に一様な厚みで形成する。反射防止膜としてシリコン窒化膜を形成する場合は、例えばプラズマCVD法でシラン(SiH)ガス及びアンモニア(NH)ガスを原材料にして、300℃以上、減圧下の条件で成膜形成する。反射防止膜の屈折率は2.0〜2.2程度であり、最適な膜厚は70nm〜90nm程度である。なお、このようにして形成される反射防止膜は絶縁体であることに注意すべきであり、表面側電極をこの上に単に形成しただけでは、太陽電池として作用しない。
つぎに、グリッド電極形成用およびバス電極形成用のマスクを使用して、表面側電極となる銀ペーストを反射防止膜上にグリッド電極およびバス電極の形状にスクリーン印刷法により塗布し、乾燥させる。ここでは、表面側電極用の銀ペーストは、反射防止を目的とした絶縁膜に形成される。
つぎに、裏アルミニウム電極となりアルミニウム、ガラス等を含む裏アルミニウム電極ペースト、および裏銀バス電極となる裏銀ペーストを基板の裏面にそれぞれ裏アルミニウム電極の形状および裏銀バス電極の形状にスクリーン印刷法により塗布し、乾燥させる。
つぎに、シリコン基板の表裏面に塗布した電極ペーストを同時に600℃〜900℃程度で数分間〜数十秒間焼成する。これにより、シリコン基板の表面側に表面側電極としてグリッド電極およびバス電極が形成され、シリコン基板の裏面側に裏面側電極として裏アルミニウム電極および裏銀バス電極が形成される。ここで、シリコン基板の表面側では銀ペースト中に含まれているガラス材料で反射防止膜が溶融している間に銀材料がシリコンと接触し、再凝固する。これにより、表面側電極とシリコン基板(n型層)との導通が確保される。このようなプロセスは、ファイヤースルー法と呼ばれている。また、裏アルミニウム電極ペーストもシリコン基板の裏面と反応し、裏アルミニウム電極の直下に拡散によって形成されていたn型層を補償してp+層が形成される。このような工程を実施することにより、バルク型シリコン太陽電池セルが形成される。
ここで、更に高光電変換効率を有する太陽電池セルを得るために、太陽電池セルの裏面(受光面と反対側の面)における電気を取り出すための電極領域を除く全体に、シリコン窒化膜(SiN膜)や酸化膜を裏面パッシベーション膜として形成することがある(たとえば、非特許文献1、非特許文献2参照)。
Jianhua Zhao, et al "19.8% efficient "honeycomb" textured multicrystalline and 24.4% monocrystalline silicon solar cells", APPLIED PHYSICS LETTERS VOLUME 73, NUMBER14, pp1991-1993 E. Schneiderlochner, et al "SILICON SOLAR CELLS WITH SCREEN PRINTED-FRONT CONTACT AND DIELECTRICALLY PASSIVATED, LASER-FIRED REAR ELECTRODE", the 19th European Photovoltaic Solar Energy Conference, 7-11 June 2004 Paris
しかしながら、シリコン窒化膜(SiN膜)や酸化膜を裏面パッシベーション膜として採用する場合には、太陽電池基板の裏面との導通のために絶縁膜である裏面パッシベーション膜の一部に穴あけを行う工程が別途必要である。この穴あけを行う工程は、量産化の障害となっている。
初期の段階では、フォトリソグラフィー技術を用いた高価で手間のかかる工程により、絶縁膜の穴あけが行われていた。一方、近年は、工程数が少ない、レーザによる直接穴あけを行う技術も確立されつつある。しかし、レーザによる穴あけは、処理能力が低く、量産には適しているとは言い難い。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、裏面パッシベーション膜を備えて光電変換効率に優れた太陽電池セルを簡便な工程で生産性良く製造可能な太陽電池セルの製造方法を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる太陽電池セルの製造方法は、第1導電型の半導体基板における受光面側となる一面側に第2導電型の不純物拡散層を形成する第1工程と、前記半導体基板の他面側にマスクパターンを形成する第2工程と、前記マスクパターンの厚みよりも薄い膜厚のパッシベーション膜を前記半導体基板の他面側に形成して、前記マスクパターンの側面の一部が露出するように前記マスクパターンを前記パッシベーション膜に埋設する第3工程と、前記パッシベーション膜を除去することにより前記パッシベーション膜を膜厚方向に貫通して前記半導体基板の他面側を露出させる開口部を形成する第4工程と、前記半導体基板の他面側に電気的に接続する裏面側電極を前記開口部内に埋設する第5工程と、前記不純物拡散層に電気的に接続する受光面側電極を前記半導体基板の一面側に形成する第6工程と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、裏面パッシベーション膜を備えて光電変換効率に優れた太陽電池セルを簡便な工程で生産性良く製造できる、という効果を奏する。
図1は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池セルの構成を模式的に示す図であり、受光面側から見た太陽電池セルの上面図である。 図2は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池セルの構成を模式的に示す図であり、受光面と反対側(裏面)から見た太陽電池セルの下面図である。 図3は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池セルの要部断面図であり、図1のA−A方向における要部断面図である。 図4は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池セルの要部断面図であり、図1のB−B方向における要部断面図である。 図5は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池セルの裏面パッシベーション膜に形成された櫛型の開口部の形状を示す太陽電池セルの下面図である。 図6は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池セルの製造工程を説明するためのフローチャートである。 図7は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池セルの製造工程の一例を模式的に示す工程図である。 図8は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池セルの製造工程の一例を模式的に示す工程図である。 図9は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池セルの製造工程の一例を模式的に示す工程図である。 図10は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池セルの製造工程の一例を模式的に示す工程図である。 図11は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池セルの製造工程の一例を模式的に示す工程図である。 図12は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池セルの製造工程の一例を模式的に示す工程図である。 図13は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池セルの製造工程の一例を模式的に示す工程図である。 図14は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池セルの製造工程の一例を模式的に示す工程図である。 図15は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池セルの製造工程の一例を模式的に示す工程図である。 図16は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池セルの製造工程の一例を模式的に示す工程図である。 図17は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池セルの製造工程のうち、裏面側電極の製造工程を模式的に示す工程図である。 図18は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池セルの製造工程のうち、裏面側電極の製造工程を模式的に示す工程図である。 図19は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池セルの製造工程のうち、裏面側電極の製造工程を模式的に示す工程図である。 図20は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池セルの製造工程のうち、裏面側電極の製造工程を模式的に示す工程図である。 図21は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池セルの製造工程のうち、裏面側電極の製造工程を模式的に示す工程図である。 図22は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池セルの製造工程のうち、裏面側電極の製造工程を模式的に示す工程図である。
以下に、本発明にかかる太陽電池セルの製造方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は以下の記述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。また、以下に示す図面においては、理解の容易のため、各部材の縮尺が実際とは異なる場合がある。各図面間においても同様である。また、平面図であっても、図面を見易くするためにハッチングを付す場合がある。
実施の形態.
図1〜図5は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池セル1の構成を模式的に示す図である。図1は、受光面側から見た太陽電池セル1の上面図である。図2は、受光面と反対側(裏面)から見た太陽電池セル1の下面図である。図3は、太陽電池セル1の要部断面図であり、図1のA−A方向における要部断面図である。図4は、太陽電池セル1の要部断面図であり、図1のB−B方向における要部断面図である。図5は、太陽電池セル1の裏面側に設けられた裏面パッシベーション膜に形成された櫛型の開口部の形状を示す太陽電池セル1の下面図である。
本実施の形態にかかる太陽電池セル1においては、p型単結晶シリコンからなる半導体基板2の受光面側にリン拡散によってn型不純物拡散層3が形成されてpn接合を有する半導体基板11が形成されているとともに、n型不純物拡散層3上にシリコン窒化膜(SiN膜)よりなる反射防止膜4が形成されている。なお、半導体基板2としてはp型単結晶のシリコン基板に限定されず、n型の単結晶シリコン基板を用いてもよい。
また、図3に示されるように、半導体基板11の受光面側(n型不純物拡散層3)および裏面側の表面には、微小凹凸2aにより構成されるテクスチヤー構造が形成されている。テクスチヤー構造は、受光面において外部からの光を吸収する面積を増加し、受光面における光反射率を抑え、光を閉じ込める構造となっている。
反射防止膜4は、シリコン窒化膜(SiN膜)、シリコン酸化膜(SiO膜)や酸化チタン膜(TiO膜)などの反射防止を目的とした絶縁膜からなる。また、半導体基板11の受光面側には、長尺細長の表銀グリッド電極5が複数並べて設けられ、この表銀グリッド電極5と導通する表銀バス電極6が該表銀グリッド電極5と略直交するように設けられており、それぞれ底面部において、n型不純物拡散層3に電気的に接続している。表銀グリッド電極5および表銀バス電極6は銀材料により構成されている。
表銀グリッド電極5は、例えば100μm〜200μm程度の幅を有するとともに2mm程度の間隔で略平行に配置され、半導体基板11の内部で発電した電気を集電する。また、表銀バス電極6は、例えば1mm〜3mm程度の幅を有するとともに太陽電池セル1枚当たりに2本〜4本配置され、表銀グリッド電極5で集電した電気を外部に取り出す。そして、表銀グリッド電極5と表銀バス電極6とにより第1電極である受光面側電極12が構成される。受光面側電極12は、半導体基板11に入射する太陽光を遮ってしまうため、可能なかぎり面積を小さくすることが発電効率向上の観点では望ましく、図1に示すような櫛型の表銀グリッド電極5とバー状の表銀バス電極6として配置するのが一般的である。
シリコン太陽電池セルの受光面側電極の電極材料には、通常、銀ペーストが用いられ、例えば、鉛ボロンガラスが添加されている。このガラスはフリット状のもので、例えば、鉛(Pb)5〜30wt%、ボロン(B)5〜10wt%、シリコン(Si)5〜l5wt%、酸素(O)30〜60wt%の組成から成り、さらに、亜鉛(Zn)やカドミウム(Cd)なども数wt%程度混合される場合もある。このような鉛ボロンガラスは、数百℃(例えば、800℃)の加熱で溶解し、その際にシリコンを侵食する性質を有している。また一般に、結晶系シリコン太陽電池セルの製造方法においては、このガラスフリットの特性を利用して、シリコン基板と銀ペーストとの電気的接触を得る方法が用いられている。
一方、半導体基板11の裏面(受光面と反対側の面)には、全体にわたってシリコン窒化膜(SiN膜)からなる裏面絶縁膜である裏面パッシベーション膜7が形成されている。裏面パッシベーション膜7には、図5に示されるように図中の縦方向および横方向に延在する櫛型形状の開口部7aが設けられている。なお、図5においては、裏面パッシベーション膜7における開口部7aの形状に注目して示しており、一部部材の記載を省略している。
開口部7a内には、銀材料を含む裏銀電極8とアルミニウム材料を含む裏アルミニウム電極9とが埋設されている。櫛型形状の開口部7aにおける縦方向に延在するライン状領域と横方向に延在するライン状領域との交点部分は、正方形状に形成されている。この交点部分は、表銀バス電極6と略同一方向に配列して設けられている。開口部7aにおけるこの正方形状の交点部分には、一部が裏面パッシベーション膜7の表面から突出した状態で裏銀電極8が埋設されている。
開口部7aにおいて裏銀電極8が埋設されていない領域には、裏アルミニウム電極9が埋設されている。裏アルミニウム電極9は、半導体基板11の裏面からの集電が効率良くできるように半導体基板11の受光面側の電極と同様に、開口部7aにおいて櫛型形状に埋設されている。さらに、裏アルミニウム電極9は、半導体基板11の裏面において裏銀電極8を囲んで裏面パッシベーション膜7上にも形成されており、裏銀電極8を囲んで半導体基板11の裏面のほぼ全面に形成されている。そして、裏銀電極8と裏アルミニウム電極9とにより、第2電極である裏面側電極13が構成されている。
また、半導体基板11の裏面(受光面と反対側の面)側の表層部における裏アルミニウム電極9の下部領域には、高濃度不純物を含んだp+層(BSF(Back Surface Field)層)10が形成されている。p+層10は、BSF効果を得るために設けられ、p型層(半導体基板2)中の電子が消滅しないようにバンド構造の電界でp型層(半導体基板2)電子濃度を高めるようにする。
このように構成された太陽電池セル1では、太陽光が太陽電池セル1の受光面側から半導体基板11のpn接合面(半導体基板2と、n型不純物拡散層3との接合面)に照射されると、ホールと電子が生成する。pn接合部の電界によって、生成した電子は、n型不純物拡散層3に向かって移動し、ホールはp+層10に向かって移動する。これにより、n型不純物拡散層3に電子が過剰となり、p+層10にホールが過剰となる結果、光起電力が発生する。この光起電力はpn接合を順方向にバイアスする向きに生じ、n型不純物拡散層3に接続した受光面側電極12がマイナス極となり、p+層10に接続した裏アルミニウム電極9がプラス極となって、図示しない外部回路に電流が流れる。なお、裏銀電極8が存在する理由は、複数の太陽電池セル1を接続してモジュールを作製する際に、太陽電池セル1同士をタブ接続するために必要であるからである。
以下、本実施の形態にかかる太陽電池セル1の製造方法について図面に沿って説明する。図6は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池セル1の製造工程を説明するためのフローチャートである。図7〜図16は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池セル1の製造工程の一例を模式的に示す工程図であり、図3に対応する要部断面図である。図17〜図22は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池セル1の製造工程のうち、裏面側電極13の製造工程を模式的に示す工程図である。図17〜図22における(a)は、半導体基板11を受光面と反対側(裏面)から見た下面図である。図17〜図19における(b)は、各図の(a)のC−C方向における要部断面図である。図20〜図22における(b)は、各図の(a)のD−D方向における要部断面図である。
まず、半導体基板2として例えば数百μm厚のp型単結晶シリコン基板を用意する(図7)。p型単結晶シリコン基板は、溶融したシリコンを冷却固化してできたインゴットをワイヤーソーでスライスして製造するため、表面にスライス時のダメージが残っている。そこで、p型単結晶シリコン基板を酸または加熱したアルカリ溶液中、例えば水酸化ナトリウム水溶液に浸漬して表面をエッチングすることにより、シリコン基板の切り出し時に発生してp型単結晶シリコン基板の表面近くに存在するダメージ領域を取り除く。例えば数wt%〜20wt%の水酸化ナトリウムや水酸化カリウムのようなアルカリ溶液で10μm〜20μm厚だけ表面を除去する。なお、ここでは、半導体基板2に用いるp型シリコン基板として、比抵抗が0.1Ω・cm〜5Ω・cmであり、(100)面方位のp型単結晶シリコン基板を例に説明する。
ダメージ除去に続いて、同様のアルカリ低濃度液、数wt%の水酸化ナトリウムや水酸化カリウムのようなアルカリ低濃度液にIPA(イソプロピルアルコール)等の異方性エッチングを促進する添加剤を添加した溶液で異方性エッチングを行う。この異方性エッチングにより、シリコン(111)面が出るようにp型単結晶シリコン基板の受光面側および裏面側の表面に略4角錐形状の微小凹凸2aが形成されてテクスチヤー構造が形成される(ステップS10、図8)。すなわち、p型単結晶シリコン基板の表裏面に対して、アルカリ系溶液を用いたウエットエッチング(アルカリテクスチャー法)によるテクスチャー構造の形成を行う。
つぎに、半導体基板2にpn接合を形成する(ステップS20、図9)。すなわち、リン(P)等のV族元素を半導体基板2に拡散等させて数百nm厚のn型不純物拡散層3を形成する。ここでは、表面にテクスチャー構造を形成したp型単結晶シリコン基板に対して、熱拡散によりオキシ塩化リン(POCl)を拡散させてpn接合を形成する。
この拡散工程では、p型単結晶シリコン基板を例えばオキシ塩化リン(POCl)ガス、窒素ガス、酸素ガスの混合ガス雰囲気中で気相拡散法により例えば800℃〜900℃の高温で数十分間、熱拡散させて、p型単結晶シリコン基板の表面層にリン(P)が拡散したn型不純物拡散層3を一様に形成する。半導体基板2の表面に形成されたn型不純物拡散層3のシート抵抗の範囲が30Ω/□〜80Ω/□程度である場合に良好な太陽電池の電気特性が得られる。
ここで、n型不純物拡散層3は半導体基板2の全面に形成される。このため、半導体基板2の表面(受光面)と裏面とは電気的に接続された状態である。そこで、この電気的接続を遮断するために、たとえばドライエッチングにより半導体基板2の端面領域をエッチングする(図10)。また、n型不純物拡散層3の形成直後の表面には拡散処理中に表面に堆積したガラス質(燐珪酸ガラス、PSG:Phospho-Silicate Glass)層が形成されている。このため、半導体基板2をフッ酸水溶液等に浸漬してPSG層をエッチング除去する。
つぎに、光電変換効率改善のために、半導体基板2の受光面側の一面に反射防止膜4としてシリコン酸化膜、シリコン窒化膜、酸化チタン膜などの絶縁膜を一様な厚みで形成する(ステップS30、図10)。反射防止膜4の膜厚および屈折率は、光反射を最も抑制する値に設定する。反射防止膜4の形成は、例えばプラズマCVD法を使用し、シラン(SiH)ガスとアンモニア(NH)ガスの混合ガスを原材料に用いて、300℃以上、減圧下の条件で反射防止膜4として窒化シリコン膜を成膜形成する。屈折率は例えば2.0〜2.2程度であり、最適な反射防止膜厚は例えば70nm〜90nmである。
なお、反射防止膜4として、屈折率の異なる2層以上の膜を積層してもよい。また、反射防止膜4の形成方法は、プラズマCVD法の他に蒸着法、熱CVD法などを用いてもよい。なお、このようにして形成される反射防止膜4は絶縁体であることに注意すべきであり、受光面側電極12をこの上に単に形成しただけでは、太陽電池セルとして作用しない。
つぎに、リン(P)の拡散により半導体基板2の裏面に形成されたn型不純物拡散層3を除去する。これにより、第1導電型層であるp型単結晶シリコンからなる半導体基板2と、該半導体基板2の受光面側に形成された第2導電型層であるn型不純物拡散層3と、によりpn接合が構成された半導体基板11が得られる(図11)。なお、半導体基板2の片面のみにn型不純物拡散層3を形成する場合には、上述した半導体基板2の端面領域のエッチングおよび半導体基板2の裏面に形成されたn型不純物拡散層3の除去は不要である。
つぎに、半導体基板11の裏面側に、マスクパターン21としてペースト状の熱硬化型樹脂を、たとえばスクリーン印刷によりパターン印刷して塗布する。マスクパターン21は、後述するように半導体基板11の裏面側に裏面パッシベーション膜7を形成する際のマスクとして機能する。熱硬化型樹脂には、裏面パッシベーション膜7の形成時の温度(成膜温度)に耐性を有する樹脂が用いられる。マスクパターン21の形状については、所望の電極パターンに基づき作成する。本実施の形態では、マスクパターン21を櫛形形状に形成し、櫛形形状における縦方向に延在するライン状領域と横方向に延在するライン状領域との交点部分は正方形状とする。
その後、半導体基板11をベーク炉に導入して加熱処理することにより、熱硬化型樹脂を固化させる(ステップS40、図12、図17)。この熱硬化型樹脂の固化工程は、後述する裏面パッシベーション膜7の形成に用いる装置がマルチチャンバーシステムを備える装置である場合には、裏面パッシベーション膜7を成膜する成膜チャンバーの前段のチャンバー内に半導体基板11を保持し、該チャンバー内の温度を熱硬化型樹脂の固化温度以上とする。これにより、熱硬化型樹脂を固化する工程と、裏面パッシベーション膜7の成膜工程との連続処理が可能であり、工程の簡略化が可能である。
また、裏面パッシベーション膜7を成膜する成膜チャンバー内に半導体基板11を保持し、該チャンバー内の温度を熱硬化型樹脂の固化温度以上としてもよい。その後、該成膜チャンバーにおいてそのまま裏面パッシベーション膜7を成膜する。これにより、熱硬化型樹脂を固化する工程と、裏面パッシベーション膜7の成膜工程との連続処理が可能であり、工程の簡略化が可能である。
ここではマスクパターン21を形成するための印刷ペーストとして熱硬化型樹脂を使用する場合について説明したが、後の裏面パッシベーション膜7の成膜工程での成膜温度に耐性があり、更に後の工程で容易に焼却またドライエッチングにより除去できれば、これに限定されない。たとえば紫外線硬化型樹脂のように熱硬化型樹脂とは異なる固化特性を有する印刷ペーストを使用することも可能である。マスクパターンを形成する印刷ペーストとして紫外線硬化型樹脂を用いる場合には、半導体基板11の裏面側に紫外線硬化型樹脂をパターン印刷した後に、該紫外線硬化型樹脂に紫外線を照射して固化させる。なお、紫外線硬化型樹脂についても、裏面パッシベーション膜7の形成時の温度(成膜温度)に耐性を有する樹脂が用いられる。
つぎに、マスクパターン21が形成された半導体基板11の裏面側の全面に、シリコン窒化膜(SiN膜)からなる裏面パッシベーション膜7を形成する(ステップS50、図13、図18)。すなわち、熱硬化型樹脂によりマスクパターン21が形成された半導体基板11の裏面側に、たとえばプラズマCVD法により屈折率1.9〜2.2、厚さ60nm〜300nmのシリコン窒化膜(SiN膜)からなる裏面パッシベーション膜7を成膜する。ここで、裏面パッシベーション膜7は、マスクパターン21の厚みよりも薄い膜厚で、マスクパターン21の少なくとも上部の側面の一部が露出するようにマスクパターン21を埋設して成膜される。なお、図18(a)におけるマスクパターン21の部分については裏面パッシベーション膜7を透過して示している。
このような裏面パッシベーション膜7を形成することにより、半導体基板11の裏面におけるキャリアの再結合速度を抑制することができ、高出力化のために十分な裏面界面を実現することができる。この工程で注意すべき点は、ステップカバレッジの良い条件で裏面パッシベーション膜7の成膜を行うと、熱硬化型樹脂の側面にもシリコン窒化膜(SiN膜)が成膜されてしまい、つぎの工程で熱硬化型樹脂が上手く除去できなくなる可能性があるということである。すなわち、熱硬化型樹脂の表面の全面が裏面パッシベーション膜7で覆われると、熱硬化型樹脂の表面に酸素が供給されなくなり、熱硬化型樹脂が焼却されにくくなる。したがって、裏面パッシベーション膜7の成膜は、ステップカバレッジの悪い条件で、マスクパターン21の少なくとも上部の側面の一部が露出するように行われる。
裏面パッシベーション膜7の成膜法としてプラズマCVD法を用いる場合には、常圧に近い条件(常圧プラズマCVD法)を選択することが好ましい。裏面パッシベーション膜7の成膜法としてプラズマCVD法以外の成膜法を用いる場合には、スパッタリング法を選択することが好ましい。
つぎに、同一のチャンバー内、またはマルチチャンバーシステムであれば別のチャンバー内において、マスクパターン21の熱硬化型樹脂を加熱処理により焼き飛ばして除去(焼却除去)する。加熱処理における加熱温度は、熱硬化型樹脂が消失し、且つ裏面パッシベーション膜7が耐性を有する条件とされる。これにより、半導体基板2の裏面側においてマスクパターン21が形成されていた領域に、裏面パッシベーション膜7を膜厚方向に貫通して半導体基板2の裏面側を露出させる櫛形形状の開口部7aが形成される(ステップS60、図14、図19)。開口部7aは、マスクパターン21と同じ櫛形形状に形成される。ここで、マスクパターン21の少なくとも上部の側面の一部が裏面パッシベーション膜7から露出しているため、熱硬化型樹脂の表面に確実に酸素が供給され、熱硬化型樹脂が確実に焼却される。また、マスクパターン21が除去されることにより、該マスクパターン21上の裏面パッシベーション膜7も除去される。
この加熱処理では、裏面パッシベーション膜7の形成に用いた装置がマルチチャンバーシステムを備える装置である場合には、裏面パッシベーション膜7が成膜された成膜チャンバーの後段のチャンバー内に半導体基板11を保持する。そして、該チャンバー内の温度を、熱硬化型樹脂が消失し且つ裏面パッシベーション膜7が耐性を有する温度に調整する。これにより、裏面パッシベーション膜7の成膜工程と、熱硬化型樹脂を除去する工程との連続処理が可能であり、工程の簡略化が可能である。
また、裏面パッシベーション膜7が成膜された成膜チャンバー内に半導体基板11をそのまま保持し、該チャンバー内の温度を、熱硬化型樹脂が消失し且つ裏面パッシベーション膜7が耐性を有する温度に調整してもよい。これにより、裏面パッシベーション膜7の成膜工程と、熱硬化型樹脂を除去する工程との連続処理が可能であり、工程の簡略化が可能である。
なお、このマスクパターン21の除去工程では、高温加熱処理によるマスクパターン21の焼却除去以外に、シリコン窒化膜(SiN膜)と熱硬化型樹脂との間で充分な化学的選択比が存在するガスを用いたドライエッチングを使用しても同一の効果が得られる。
このように、本実施の形態では裏面パッシベーション膜7の形成前に半導体基板11の裏面側にマスクパターン21を形成し、裏面パッシベーション膜7を形成し、その後、マスクパターン21を焼却除去する。したがって、本実施の形態では、安価かつ簡便な手法である熱硬化型樹脂の印刷および加熱処理を用いることにより、裏面パッシベーション膜7に対する穴あけ加工が実現できる。
つぎに、裏面側電極13を形成する(焼成前)。まず、半導体基板11の裏面側にスクリーン印刷によって、電極材料ペーストである裏銀ペースト8aを裏銀電極8の形状に、パッド状に塗布し、乾燥させる(ステップS70、図20)。ここで、裏銀ペースト8aは、櫛形形状の開口部7aのうち、縦方向に延在するライン状領域と横方向に延在するライン状領域との交点部分の正方形状の領域に、一部が裏面パッシベーション膜7の表面から突出するように印刷される。
つぎに、半導体基板11の裏面側にスクリーン印刷によって、裏アルミニウム電極9の形状に電極材料ペーストである裏アルミニウムペースト9aを塗布し、乾燥させる(ステップS80、図15、図21)。ここで、裏アルミニウムペースト9aは、櫛形形状の開口部7aのうち裏銀ペースト8aの塗布領域を除いた領域を埋めて、裏銀ペースト8aに接触させて塗布される。また、裏アルミニウムペースト9aは、半導体基板11の裏面において裏銀電極8を囲んで裏面パッシベーション膜7上にも塗布され、裏銀電極8を囲んで半導体基板11の裏面のほぼ全面に塗布される。したがって、裏アルミニウムペースト9aは、半導体基板11の裏面において、先に印刷・乾燥した裏銀ペースト8aの領域を除いて印刷される。
また、図20および図21では、開口部7aの正方形状の領域のうちの内部側領域に裏銀ペースト8aが塗布され、開口部7aの正方形状の領域のうちの外部側領域に裏アルミニウムペースト9aが塗布される場合について示しているが、正方形状の領域の全体に裏銀ペースト8aが塗布されてもよい。
ついで、スクリーン印刷により受光面側に表銀電極(受光面側電極12)を形成する(焼成前)。すなわち、半導体基板11の受光面である反射防止膜4上に、表銀グリッド電極5と表銀バス電極6との形状に、ガラスフリットを含む電極材料ペーストである銀ペースト5aをスクリーン印刷によって塗布した後、銀ペースト5aを乾燥させる(ステップS90、図15)。なお、図12〜図16では、受光面側において隣接する表銀グリッド電極5の間隔と、裏面側においてグリッド電極として隣接する裏アルミニウム電極9の間隔とが同じである場合を示している。また、図15は図1のA−A方向における断面図に対応するため、図15では裏銀ペースト8aは示されていない。
その後、半導体基板11の表面および裏面の電極ペーストを例えば600℃〜900℃で同時に焼成することで、半導体基板11の表側では銀ペースト中に含まれているガラス材料で反射防止膜4が溶融している問に銀材料がシリコンと接触し再凝固する。これにより、受光面側電極12としての表銀グリッド電極5および表銀バス電極6とが得られ、受光面側電極12と半導体基板11のシリコンとの導通が確保される(ステップS100、図16)。このようなプロセスは、ファイヤースルー法と呼ばれる。
半導体基板11の裏面側では、裏銀ペースト8aの銀材料がシリコンと接触し再凝固して裏銀電極8が得られる(図22)。また、開口部7aに塗布された裏アルミニウムペースト9aも半導体基板11のシリコンと反応して裏アルミニウム電極9が得られ、かつ裏アルミニウム電極9の直下にp+層10を形成する。また、裏面パッシベーション膜7上に塗布された裏アルミニウムペースト9aも焼成されて、裏面パッシベーション膜7上にも裏アルミニウム電極9が得られる。したがって、裏アルミニウム電極9は、半導体基板11の裏面において、裏銀電極8の領域を除いて形成される。なお、裏アルミニウムペースト9aはガラスフリットを含まない。このため、裏アルミニウムペースト9aの焼成においてはファイヤースルーは生じない。
以上の工程を実施することにより、図1〜図5に示される本実施の形態にかかる太陽電池セル1が得られる。なお、電極材料であるペーストの半導体基板11への配置の順番(印刷の順番)を、受光面側と裏面側とで入れ替えてもよい。
上述したように、実施の形態1においては、半導体基板11の裏面側にマスクパターン21を形成した後に裏面パッシベーション膜7を形成し、その後、マスクパターン21を除去する。これにより、実施の形態1においては、安価かつ簡便な工程により、裏面パッシベーション膜7に開口部7aを形成することができる。
したがって、実施の形態1によれば、裏面パッシベーション膜を備えて光電変換効率に優れた太陽電池セルを、安価かつ簡便な工程で生産性良く製造できる、という効果を奏する。
以上のように、本発明にかかる太陽電池セルの製造方法は、裏面パッシベーション膜を備えて光電変換効率に優れた太陽電池セルを簡便な工程で生産性良く製造する場合に有用である。
1 太陽電池セル、2 半導体基板、2a 微小凹凸、3 n型不純物拡散層、4 反射防止膜、5 表銀グリッド電極、5a 銀ペースト、6 表銀バス電極、7 裏面パッシベーション膜、7a 開口部、8 裏銀電極、8a 裏銀ペースト、9 裏アルミニウム電極、9a 裏アルミニウムペースト、10 p+層、11 半導体基板、12 受光面側電極、13 裏面側電極、21 マスクパターン。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる太陽電池セルの製造方法は、第1導電型の半導体基板における受光面側となる一面側に第2導電型の不純物拡散層を形成する第1工程と、前記半導体基板の他面側にマスクパターンを形成する第2工程と、前記マスクパターンの厚みよりも薄い膜厚のパッシベーション膜を前記半導体基板の他面側に形成して、前記マスクパターンの側面の一部が露出するように前記マスクパターンを前記パッシベーション膜に埋設する第3工程と、前記マスクパターンを除去することにより前記パッシベーション膜を膜厚方向に貫通して前記半導体基板の他面側を露出させる開口部を形成する第4工程と、前記半導体基板の他面側に電気的に接続する裏面側電極を前記開口部内に埋設する第5工程と、前記不純物拡散層に電気的に接続する受光面側電極を前記半導体基板の一面側に形成する第6工程と、を含むことを特徴とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる太陽電池セルの製造方法は、第1導電型の半導体基板における受光面側となる一面側に第2導電型の不純物拡散層を形成する第1工程と、前記半導体基板の他面側にマスクパターンを形成する第2工程と、前記マスクパターンの厚みよりも薄い膜厚のパッシベーション膜を前記半導体基板の他面側に形成して、前記マスクパターンの側面の一部が露出するように前記マスクパターンを前記パッシベーション膜に埋設する第3工程と、前記マスクパターンを除去することにより前記パッシベーション膜を膜厚方向に貫通して前記半導体基板の他面側を露出させる開口部を形成する第4工程と、前記半導体基板の他面側に電気的に接続する裏面側電極を前記開口部内に埋設する第5工程と、前記不純物拡散層に電気的に接続する受光面側電極を前記半導体基板の一面側に形成する第6工程と、を含み、前記第4工程では、前記マスクパターンの側面であって前記パッシベーション膜から露出した露出部より前記マスクパターンの表面に酸素を供給して前記マスクパターンを焼却により除去すること、を特徴とする。

Claims (9)

  1. 第1導電型の半導体基板における受光面側となる一面側に第2導電型の不純物拡散層を形成する第1工程と、
    前記半導体基板の他面側にマスクパターンを形成する第2工程と、
    前記マスクパターンの厚みよりも薄い膜厚のパッシベーション膜を前記半導体基板の他面側に形成して、前記マスクパターンの側面の一部が露出するように前記マスクパターンを前記パッシベーション膜に埋設する第3工程と、
    前記パッシベーション膜を除去することにより前記パッシベーション膜を膜厚方向に貫通して前記半導体基板の他面側を露出させる開口部を形成する第4工程と、
    前記半導体基板の他面側に電気的に接続する裏面側電極を前記開口部内に埋設する第5工程と、
    前記不純物拡散層に電気的に接続する受光面側電極を前記半導体基板の一面側に形成する第6工程と、
    を含むことを特徴とする太陽電池セルの製造方法。
  2. 前記第4工程では、前記パッシベーション膜が耐性を有する条件で前記マスクパターンを焼却またはドライエッチング法により除去すること、
    を特徴とする請求項1に記載の太陽電池セルの製造方法。
  3. 前記第3工程では、前記マスクパターンの側面の一部が露出する成膜条件で、常圧CVD法またはスパッタリング法により前記パッシベーション膜を形成し、
    前記第4工程では、前記パッシベーション膜が耐性を有する条件で前記マスクパターンを焼却により除去すること、
    を特徴とする請求項2に記載の太陽電池セルの製造方法。
  4. 前記第2工程では、前記パッシベーション膜の形成時の温度に耐性を有する樹脂を前記半導体基板の他面側に塗布する第7工程と、
    前記樹脂を固化させて前記マスクパターンを形成する第8工程と、
    を含むことを特徴とする請求項3に記載の太陽電池セルの製造方法。
  5. 前記樹脂が熱硬化型合成樹脂であり、
    前記第8工程では、前記熱硬化型合成樹脂を加熱して該熱硬化型合成樹脂を固化させること、
    を特徴とする請求項4に記載の太陽電池セルの製造方法。
  6. 前記第8工程と、前記第3工程と、前記第4工程における焼却による前記マスクパターンの除去が、CVD装置におけるチャンバー内において前記チャンバー内の温度を調整することにより行われること、
    を特徴とする請求項5に記載の太陽電池セルの製造方法。
  7. 前記第8工程と前記第3工程と前記第4工程における焼却による前記マスクパターンの除去とのそれぞれが、マルチチャンバーシステムを備える前記CVD装置において異なるチャンバー内で行われること、
    を特徴とする請求項6に記載の太陽電池セルの製造方法。
  8. 前記第8工程と前記第3工程と前記第4工程における焼却による前記マスクパターンの除去とが、前記CVD装置における同一チャンバー内で行われること、
    を特徴とする請求項6に記載の太陽電池セルの製造方法。
  9. 前記樹脂が紫外線硬化型樹脂であり、
    前記第8工程では、前記紫外線硬化型樹脂に紫外線を照射して該紫外線硬化型樹脂を固化させること、
    を特徴とする請求項4に記載の太陽電池セルの製造方法。
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