JPWO2015059922A1 - エレクトロクロミック表示装置及び駆動方法 - Google Patents
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Abstract
電解質層及び電極界面の破壊や発色消色寿命の短命化を起こすことなく高速駆動することができる、エレクトロクロミック表示装置及びその装置の駆動方法を提供する。エレクトロクロミック表示装置は、基板上に、第1の電極層、電荷蓄積層、電解質層、エレクトロクロミック表示層、第2の電極層、及び透明基材を、順次積層されてなる表示パネルを駆動するエレクトロクロミック表示装置であって、第1の電極層と前記第2の電極層との間に所定電圧を印加してエレクトロクロミックを発色させるとき、印加直後に最も高い正電圧を印加し、その後は正電圧を低下させながらパルス駆動する。
Description
本発明は、エレクトロクロミック表示パネルに関するものであり、電気化学的酸化反応にて酸化還元反応させて発消色するエレクトロクロミック表示装置とその装置の駆動方法に関する。
近年、情報表示パネルとしてバックライトを使用した液晶が主流である。しかし、目の負担が大きく、長時間見続ける用途に適していない。
そこで、目の負担が小さい反射型表示装置として、一対の対向する電極間と、その電極間に設けられた電気泳動式表示層を有する表示パネルが、電気泳動式表示装置として提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
この電気泳動式表示装置は、印刷された紙面と同様に、反射光によって文字や画像を表示するので、目に対する負荷が少なく、画面を長時間見続ける作業に適している。しかし、白反射率が十分に高くないため、別方式による高反射型の反射型表示装置が求められている。
その1つとして、電気化学的酸化反応にて酸化還元反応させて発消色するエレクトロクロミック材料を用いることにより、高反射率が期待できるエレクトロクロミック表示方式がある。このエレクトロクロミック表示方式は、低駆動電圧及び高柔軟性等の利点があり、実用化が期待されている。
エレクトロクロミック(EC)とは、電気エネルギーによる可逆的な光学特性変化で、一般的には電気化学的な酸化還元反応によって引き起こされる物質の色調や色彩の変化であり、電気量で変化を引き起こす現象である。すなわち、エレクトロクロミック材料の色調や色彩を変化させるためには、ある酸化還元反応に必要な電荷量を発色電極に与える必要がある。したがって、電気化学的な酸化還元反応の応答速度は、その電極に与えられる電圧に順じた速度になる。しかし、過電圧・過電流は、電解質層及び電極界面の破壊や、発色消色寿命が短くなる原因になるという課題がある。
よって、本発明の目的は、上記課題に鑑みてなされたものであり、電解質層及び電極界面の破壊や発色消色寿命の短命化を起こすことなく高速駆動することができる、エレクトロクロミック表示装置及びその装置の駆動方法を提供することである。
上記課題を解決するための本発明の一局面は、基板上に、第1の電極層、電荷蓄積層、電解質層、エレクトロクロミック表示層、第2の電極層、及び透明基材を、順次積層されてなる表示パネルを駆動するエレクトロクロミック表示装置であって、第1の電極層と第2の電極層との間に所定電圧を印加してエレクトロクロミックを発色させるとき、印加直後に最も高い正電圧を印加し、その後は正電圧を低下させながらパルス駆動する、エレクトロクロミック表示装置である。
また、第1の電極層と前記第2の電極層との間に一連のパルス電圧を印加する画像表示工程において、最初のパルスである1stパルスの電圧時間積が、画像表示工程の総電圧時間積に対して30%以上70%以下であってもよい。
また、印加電圧を反比例関数にて低下させながら表示パネルを駆動してもよい。
また、印加直後に最も高い正電圧を印加し、その後は正電圧を低下させながらパルス駆動し、最も高い明度を示した直後のパルス駆動から負電圧を順次パルス駆動してもよい。
エレクトロクロミック材料の色調や色彩を変化させるためには、ある酸化還元反応に必要な電荷量を発色電極に与える必要がある。そのとき電気化学的な酸化還元反応を高速にするためには駆動電圧を高くする必要がある。
本発明のエレクトロクロミック表示装置及び駆動方法によれば、高電圧駆動を極短時間処理にすることで、電解質層及び電極界面の破壊や発色消色寿命の短命化を起こすことなく高速駆動が可能になる。
本発明の一実施形態に係るエレクトロクロミック表示装置及びその駆動方法について、図面を参照しながら説明を行う。
図1は、本発明の一実施形態に係る背面共通電極タイプのエレクトロクロミック表示装置の層構造を説明する概略断面図である。図2は、本発明の一実施形態に係る背面分離電極タイプのエレクトロクロミック表示装置の層構造を説明する概略断面図である。
図1は、本発明の一実施形態に係る背面共通電極タイプのエレクトロクロミック表示装置の層構造を説明する概略断面図である。図2は、本発明の一実施形態に係る背面分離電極タイプのエレクトロクロミック表示装置の層構造を説明する概略断面図である。
本実施形態のエレクトロクロミック表示装置は、背面電極層6(第1の電極層)が形成された背面基板7の上に、電荷蓄積層5と電解質層4とエレクトロクロミック表示層3とが順番に積層され、このエレクトロクロミック表示層3の上に、透明電極層(第2の電極層)2を設けた透明基材1をさらに積層した構成からなる。
まず、本発明の一実施形態に係るエレクトロクロミック表示装置の表示原理の概略を述べるとともに、本発明の骨子を記す。
図1に示すエレクトロクロミック表示装置において、透明基材1は、発色を視覚的に見るためのもので、発色を起こす電極には透明電極層2が用いられる。その透明電極層2の上で電気化学反応を誘起させるため、エレクトロクロミック表示層3を塗布する。電解質層4には、液体、無機固体、高分子、及びゲル等が用いられる。ここで、発色電極の電気化学反応で費やされる電荷量と同じ電荷量が、対極である背面電極層6の電荷蓄積層5でも消費される。これらの各層全体は、背面基板7によって支持される。
図2に示すエレクトロクロミック表示装置では、背面電極層6をそれぞれ個別に駆動可能な複数の画素電極6aに分割している。この複数の画素電極6aは、画素に対応しており、各々のスイッチング素子に接続されていて、透明電極層2との間に電圧を印加することができる。
エレクトロクロミック表示装置の駆動には、アクティブマトリクス駆動方式やパッシブマトリクス駆動方式等が採用される。この実施形態では、画像表示するための最も一般的なアクティブマトリクス型駆動方式を用いて、エレクトロクロミック表示装置の表示原理を説明する。
画像表示するために、背面電極層6は、アクティブマトリクス型駆動方式の回路構成の電源に接続される。背面電極層6に電圧を印加させると、エレクトロクロミック表示層3に電流が流れる。
エレクトロクロミックは、電気エネルギーによる酸化還元反応によって引き起こされる物質の色調や色彩の可逆的変化である。背面電極層6が正極性のとき、電荷蓄積層5は電子を失い酸化され、対極となる透明電極層2に接するエレクトロクロミック表示層3には電子が供与され還元される。反対に、背面電極層6が負極性のとき、電荷蓄積層5には電子が供与され還元され、エレクトロクロミック表示層3は電子を失い酸化される。
このエレクトロクロミック表示層3の酸化還元に伴い、可視光の吸収波長域が現れ、又は移動することで色が変化する。エレクトロクロミック表示層3による可視光吸収がなく無色透明な場合には、電解質層4に分散されている反射材料による発色が観察される。
図3は、図1に示した構造のエレクトクロミックセルを1.2V、1.6V、2.0Vにて定電圧駆動したときの電流波形を示している。
また、図4は、図1に示した構造のエレクトクロミックセルを1.2V、1.6V、2.0Vにて定電圧駆動したときの明度変化を示している。図4に示すように、いずれの電圧であっても、時間経過とともに飽和電荷に達するとほぼ同等の明度となる。応答時間は電圧が高いほうが早いことが分かる。
また、図4は、図1に示した構造のエレクトクロミックセルを1.2V、1.6V、2.0Vにて定電圧駆動したときの明度変化を示している。図4に示すように、いずれの電圧であっても、時間経過とともに飽和電荷に達するとほぼ同等の明度となる。応答時間は電圧が高いほうが早いことが分かる。
このように、応答時間は駆動電圧に応じた速さになるが、特に駆動直後に一瞬大きな電流が流れている。エレクトクロミックセルは、電気化学セルであり、電池と同様の構造のため、これらの現象は電池の充電や放電と類似の現象と考えられる。したがって、充電開始直後に高電圧をかけて反応速度を速めることができる。
図5は、本発明の一実施形態に係るエレクトロクロミック表示装置の駆動方法に用いる電圧波形の一例を示す図である。図5に示すように、本実施形態のエレクトロクロミック表示装置では、表示画像を書き換える際には、時間の経過とともに低下するパルス状の不連続な電圧でパルス駆動されて書き換えが行われる。図5に例示するパルス駆動波形では、1stパルスの電圧が5V、2ndパルスが2.5V、3rdパルスが1.67Vというように、各パルスの電圧を反比例関数にて低下させている。
本実施形態では、印加する正電圧を低下させながらエレクトロクロミック表示装置をパルス駆動するが、パルス駆動の電圧及び幅(時間)は、そのエレクトロクロミック素子(ECD)の酸化還元反応に必要な電荷量を与えられる値に基づいて設定される。なお、本実施形態のように正電圧を低下させながら不連続でパルス駆動することにより、一定電圧で連続駆動する従来の方式に比べ、エネルギーを効率良く供給でき、蓄積されていく過剰なエネルギーを排除できるという利点がある。
このように、本発明の駆動方法のように電圧印加直後は高電圧駆動を極短時間に処理し、それ以降の正電圧を反比例関数等に従って低下させながらパルス駆動させることにより、過電流が流れずに高速駆動することができる。これにより、従来のように常に一定電圧をかけて駆動させる方法における課題であった、電極や各層の界面が損傷を受けるという問題を回避することができる。なお、本発明のエレクトロクロミック素子の駆動において、電圧印加直後の極短時間とは、アクティブマトリクス駆動方式の書換え最小周期でパルス電圧を印加することができる10ms以上200ms以下が好適である。
また、図5に示すような駆動方法に用いる電圧波形で、複数回の一連のパルス電圧で反応開始直後の極短時間に高電圧を印加して画像を表示する画像表示工程において、1stパルスの電圧時間積は、画像表示工程の各電圧時間積を合わせた総電圧時間積に対して30%以上70%以下であることが好ましい。ここで、電圧時間積は、共通電極の透明電極層と画素電極との間に印加される電圧とその電圧印加時間とを乗じたものであって、つまり透明電極層と画素電極との間に印加される時間積分値である。1stパルスの電圧時間積が30%未満の場合、高速反応するために必要な酸化還元反応の電荷量が足りず表示を速く切替えることができなくなる。また、70%を超える場合、とくに80%以上の場合、切替開始直後にエレクトロクロミック素子の電気化学反応で電荷授受できる容量よりも大きくなり、必要以上の電荷を与えてしまうことになり、無駄なエネルギーを消費することになる。
また、図7は、印加直後に最も高い正電圧を印加し、その後は電圧を低下させながらパルス駆動し、最も高い明度を示した直後のパルス駆動から負電圧パルス群を印加するものである。このように負電圧パルスを印加することにより、中間階調を表示することができる。
次に、アクティブマトリクス駆動を説明する。
図6は、2つのトランジスタ方式(2Tr方式)のTFT駆動回路の代表例を示す図である。図6に示すTFT駆動回路は、駆動TFT15と選択TFT14との2つの薄膜トランジスタ(TFT)と、その間のキャパシタ13と、駆動TFT15に直列につながれたエレクトロクロミック素子(ECD)16とで構成される。選択電圧Vselect12が選択TFT14をONにすると、信号電圧Vdata10がキャパシタ13に書き込まれ、同時に駆動TFT15をONにする。そのとき、信号電圧Vdata10に応じて選択TFT14のゲート電圧Vgs(=信号電圧Vdata−ソース電圧Vsource)が決まるので、駆動TFT15の導電率が定まる。そして、その導電率に応じた電流が電源からエレクトロクロミック素子(ECD)16に流れる。
図6は、2つのトランジスタ方式(2Tr方式)のTFT駆動回路の代表例を示す図である。図6に示すTFT駆動回路は、駆動TFT15と選択TFT14との2つの薄膜トランジスタ(TFT)と、その間のキャパシタ13と、駆動TFT15に直列につながれたエレクトロクロミック素子(ECD)16とで構成される。選択電圧Vselect12が選択TFT14をONにすると、信号電圧Vdata10がキャパシタ13に書き込まれ、同時に駆動TFT15をONにする。そのとき、信号電圧Vdata10に応じて選択TFT14のゲート電圧Vgs(=信号電圧Vdata−ソース電圧Vsource)が決まるので、駆動TFT15の導電率が定まる。そして、その導電率に応じた電流が電源からエレクトロクロミック素子(ECD)16に流れる。
以下に、本発明に使用する材料や部材とその構成について説明する。
エレクトロクロミック表示層3には、エレクトロクロミック材料、支持電解質、反射材料、及び電荷蓄積材料によって形成される。
エレクトロクロミック材料は、一般的な有機化合物及び無機化合物を用いることができる。具体的には、ビオロゲン類、フェノチアジン類、アントラキノン類、スチリルスピロピラン類、ピラゾリン類、フルオラン類、スチリルスピロピラン色素、フタロシアニン類等の低分子系有機エレクトロクロミック化合物、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロール等の導電性高分子化合物や、酸化チタン、酸化モリブデン、酸化ニオブ、酸化イリジウム、酸化バナジウム、酸化タングステン、酸化インジウム、酸化イリジウム、酸化ニッケル、プルシアンブルー、また配位金属を鉄以外に置換したプルシアンブルー類似体等の無機系エレクトロクロミック化合物等が挙げられる。さらに、一般に電気供与性有機物であるロイコ染料も電気的に発色や消色が可能であることが分かっている。例えば、ロイコオーラミン類、ジアリールフタリド類、ポリアリールカルビノール類、アシルオーラミン類、アリールオーラミン類、ローダミンBラクタム類、インドリン類、スピロピラン類、及びフルオラン類等の電子供与性染料前駆体が挙げられる。なお、低分子の材料については、電極層上に酸化チタン等の鉱物で多孔質構造の層を形成し、吸着させてもよい。
エレクトロクロミック表示層3には、エレクトロクロミック材料、支持電解質、反射材料、及び電荷蓄積材料によって形成される。
エレクトロクロミック材料は、一般的な有機化合物及び無機化合物を用いることができる。具体的には、ビオロゲン類、フェノチアジン類、アントラキノン類、スチリルスピロピラン類、ピラゾリン類、フルオラン類、スチリルスピロピラン色素、フタロシアニン類等の低分子系有機エレクトロクロミック化合物、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロール等の導電性高分子化合物や、酸化チタン、酸化モリブデン、酸化ニオブ、酸化イリジウム、酸化バナジウム、酸化タングステン、酸化インジウム、酸化イリジウム、酸化ニッケル、プルシアンブルー、また配位金属を鉄以外に置換したプルシアンブルー類似体等の無機系エレクトロクロミック化合物等が挙げられる。さらに、一般に電気供与性有機物であるロイコ染料も電気的に発色や消色が可能であることが分かっている。例えば、ロイコオーラミン類、ジアリールフタリド類、ポリアリールカルビノール類、アシルオーラミン類、アリールオーラミン類、ローダミンBラクタム類、インドリン類、スピロピラン類、及びフルオラン類等の電子供与性染料前駆体が挙げられる。なお、低分子の材料については、電極層上に酸化チタン等の鉱物で多孔質構造の層を形成し、吸着させてもよい。
エレクトロクロミック表示層3の形成方法としては、上述したエレクトロクロミック材料を直接又はバインダーを混ぜて塗料にして、スクリーン印刷、マイクログラビアコーター、キスコーター、コンマコーター、ダイコーター、バーコーター、スピンコーター等の一般的な塗布手法を用いることができる。
支持塩としては、例えば、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩等の無機イオン塩、4級アンモニウム塩や酸類、アルカリ類等が挙げられる。支持塩のさらなる具体的な例としては、LiClO4、LiBF4、LiAsF6、LiPF6、LiCF3SO3、LiCF3COO、KCl、NaClO3、NaCl、NaBF4、NaSCN、KBF4、Mg(ClO4)2、Mg(BF4)2等が挙げられる。
電解質層4に分散する反射材料として、白色材料には、例えば酸化マグネシウム、硫酸バリウム、酸化チタン等が挙げられる。また、黒色材料には、例えば、ランプブラックやボーンブラック等の炭素からなるカーボンブラックや、無機材料によるチタンブラック粉末等が挙げられる。さらに、青色材料であれば、アルミ酸コバルト、コバルトクロム青、フタロシアニン類、赤色材料であればアントラキノンやアゾ化合物等が挙げられる。反射材料を電解質層4に分散させるため、電解質層4にアクリル樹脂やウレタン樹脂等の高分子材料を溶解させることで電解質層4の粘度を高めてもよい。又は、電解質層4に分散剤や界面活性剤を添加してもよい。
電荷蓄積材料は、上述したエレクトロクロミック材料と同じ材料を活用することができる。ただし、プルシアンブルーやフェロセンのような酸化体、還元体の両状態で他化合物と反応しにくい安定している材料が好ましい。
透明基材1としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリカーボネート、ポリイミド、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルスルホン、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル等のプラスチックフィルム、あるいはガラス等を使用することができる。透明電極材として使用することができるものは、例えばITO等の酸化インジウム系、酸化スズ系、酸化亜鉛系のような透明性を有する導電性酸化物等である。この透明電極層2の形成には蒸着法、スパッタ法、CVD法等の従来技術を用いることができる。
背面電極層6が形成された背面基板7には、一般に液晶パネルの駆動に採用されているアモルファスシリコン又は多結晶シリコンを用いた薄型トランジスタを配置したアクティブマトリクス型の電極板を用いることができる。又は、背面電極層6が形成された背面基板7に、プリント基板の前面に格子状に多数の電極を配置して電極ごとに貫通孔を通して裏面に配線を敷くことにより大型のアクティブマトリクス駆動が可能な電極板を用いてもよい。
酸化インジウム錫電極がガラス上に蒸着した20mm×20mmサイズの透明電極基板上に、エレクトロクロミック材料として水溶性プルシアンブルー分散液1.0mol/lを分散した分散液をスピンコーターで塗布し、100℃で5分間の乾燥により約0.3μmの塗膜を有する前面電極基板を得た。
背面基板として、上記準備したプルシアンブルー分散液を前面電極基板と同様にスピンコーターにより塗布し、プルシアンブルーを電荷保持層とする背面電極基板を得た。
さらに、炭酸プロピレンに対し電解質として0.1Mのヘキサフルオロ燐酸カリウム及びPMMA、酸化チタンを分散させて電解液を調合した。
前面電極基板と背面電極基板との端部に、直径約100μmのビーズを混合した紫外線硬化型樹脂をディスペンサーにより塗布し、ダムを形成した。続き、上述の調合した電解液でダムを満たし、500mJ/cm2(420nm)の光を照射して接着した。
完成した前面背面基板間に1.6Vを2秒間印加して、青から透明に着色変化を促したところ、画素は約1秒後に酸化充電がほぼ完了し透明へと変化し、電解液の酸化チタンにより、白色画素として観察された。つまり、一定電圧での連続駆動では、図3に示すように初期で最大のエネルギーが供給されるが、徐々に供給エネルギーが減少していく過程で、過剰なエネルギー供給を行っている。このような駆動を長時間にわたって繰り返すことにより、余剰なエネルギーにより電解質の劣化や酸化インジウム錫電極の破壊を招く。
一方、図5に示すように、初期が5Vの印加電圧を、パルス幅100msかつインターバル(0V)500msで、順次電圧を低下させながら1Vまで駆動したところ、ほぼ2ndパルスで酸化充電が完了し透明部へと変化し、電解液の酸化チタンにより、白色画素として観察された。したがって、実施例1のパネルでは3rdパルス以降の駆動は不要となり、余剰なエネルギー供給は連続駆動に比べ少ないことになる。
図7は1stパルスから順次正電圧を降下させながら駆動することにより最大明度が表示され、その後、最大明度以降は負電圧パルス群を印加するものである。
具体的には、1stパルス(電圧5V,パルス幅70ms)、2nd以降はインターバル350ms間隔で、順次電圧を降下させながら5th(電圧1V)まで減衰させながら駆動したところ、5thパルスにて酸化充電が完了し透明部へと変化し、電解液の酸化チタンにより、白色画素として観察された。
図8はそのときの明度L*を示したもので、1stパルスより順次駆動電圧に応じて明度が上がり、5thパルス駆動後に最大明度になった。
6thパルス以降は階調制御となり、一旦、5thパルスにて最大明度にした後、階調に応じた負電圧パルス(電圧−1V,パルス幅70ms)をかけ、所望の明度になるようにパルスを制御した。図8に示すように、6thパルスから9thパルスまでの負電圧パルス群でパルス駆動することにより、中間階調を表示することができた。なお、階調制御用のパルス電圧は必要階調数に応じた明度の最小分解能となる。
すなわち、1stから5thまでのパルス減衰駆動では中間階調を均等に分解表示することができないので、本実施例のように負電圧パルスを最小分解能で制御することにより必要階調にすることができる。
本発明は、従来の電解液を具備する電気化学素子と同様、多様な用途に利用できる。電圧印加によって色を制御するエレクトロクロミック素子としては、表示素子、調光素子等へ適用可能である。
1 透明基材
2 透明電極層(第1の電極層)
3 エレクトロクロミック表示層
4 電解質層
5 電荷蓄積層
6 背面電極層(第2の電極層)
6a 画素電極
7 背面基板
10 信号電圧Vdata
11 ソース電圧Vsource
12 選択電圧Vselect
13 キャパシタ
14 選択TFT
15 駆動TFT
16 エレクトロクロミック素子(ECD)
2 透明電極層(第1の電極層)
3 エレクトロクロミック表示層
4 電解質層
5 電荷蓄積層
6 背面電極層(第2の電極層)
6a 画素電極
7 背面基板
10 信号電圧Vdata
11 ソース電圧Vsource
12 選択電圧Vselect
13 キャパシタ
14 選択TFT
15 駆動TFT
16 エレクトロクロミック素子(ECD)
Claims (10)
- 基板上に、第1の電極層、電荷蓄積層、電解質層、エレクトロクロミック表示層、第2の電極層、及び透明基材を、順次積層されてなる表示パネルを駆動するエレクトロクロミック表示装置であって、
前記第1の電極層と前記第2の電極層との間に所定電圧を印加してエレクトロクロミックを発色させるとき、印加直後に最も高い正電圧を印加し、その後は正電圧を低下させながらパルス駆動する、エレクトロクロミック表示装置。 - 前記第1の電極層と前記第2の電極層との間に一連のパルス電圧を印加する画像表示工程において、最初のパルスである1stパルスの電圧時間積が、前記画像表示工程の総電圧時間積に対して30%以上70%以下である、請求項1に記載のエレクトロクロミック表示装置。
- 前記印加電圧を反比例関数にて低下させながら前記表示パネルを駆動する、請求項1に記載のエレクトロクロミック表示装置。
- 印加直後に最も高い正電圧を印加し、その後は正電圧を低下させながらパルス駆動し、最も高い明度を示した直後のパルス駆動から負電圧を順次パルス駆動する、請求項1から3のいずれか一項に記載のエレクトロクロミック表示装置。
- 基板上に、第1の電極層、電荷蓄積層、電解質層、エレクトロクロミック表示層、第2の電極層、及び透明基材を、順次積層されてなる表示パネルを駆動する方法であって、
前記第1の電極層と前記第2の電極層との間に所定電圧を印加してエレクトロクロミックを発色させるとき、印加直後に最も高い電圧を印加し、その後は電圧を低下させながらパルス駆動する、駆動方法。 - 前記第1の電極層と前記第2の電極層との間に一連のパルス電圧を印加する画像表示工程において、最初のパルスである1stパルスの電圧時間積が、前記画像表示工程の総電圧時間積に対して30%以上70%以下である、請求項5に記載の駆動方法。
- 前記印加電圧を反比例関数にて低下させながら前記表示パネルを駆動する、請求項5に記載の駆動方法。
- アクティブマトリクス駆動方式によって前記表示パネルを駆動する、請求項5から7のいずれか一項に記載の駆動方法。
- パッシブマトリクス駆動方式によって前記表示パネルを駆動する、請求項5から7のいずれか一項に記載の駆動方法。
- 印加直後に最も高い正電圧を印加し、その後は正電圧を低下させながらパルス駆動し、最も高い明度を示した直後のパルス駆動から負電圧を順次パルス駆動する、請求項4から9のいずれか一項に記載の駆動方法。
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