JPWO2014189114A1 - 有機半導体組成物および有機薄膜トランジスタならびに電子ペーパーおよびディスプレイデバイス - Google Patents
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Abstract
本発明は、有機薄膜トランジスタの移動度を大きく低下させることなく、有機薄膜トランジスタの絶縁信頼性を向上させる有機半導体組成物、および、そのような有機半導体組成物を使用して作製された有機薄膜トランジスタ、ならびに、上記有機薄膜トランジスタを使用した電子ペーパーおよびディスプレイデバイスを提供することを課題とする。本発明の有機半導体組成物は、有機半導体材料(A)と、下記一般式(B)で表される繰り返し単位を含む高分子化合物(B)とを含有する。
Description
本発明は、有機半導体組成物および有機薄膜トランジスタならびに電子ペーパーおよびディスプレイデバイスに関する。
軽量化、低コスト化、柔軟化が可能であることから、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイに用いられるFET(電界効果トランジスタ)、RFID(RFタグ)やメモリなどの論理回路を用いる装置等に、有機半導体膜(有機半導体層)を有する有機薄膜トランジスタ(有機TFT)が利用されている。
昨今、有機薄膜トランジスタへの期待が高まるなか、有機薄膜トランジスタには、移動度(特に電界効果移動度)の向上や安定性などが求められている。
このようななか、特許文献1には、有機半導体層の酸化劣化を低減するために、酸化防止剤を含有する組成物で有機半導体層を形成した有機薄膜トランジスタが開示されている。
昨今、有機薄膜トランジスタへの期待が高まるなか、有機薄膜トランジスタには、移動度(特に電界効果移動度)の向上や安定性などが求められている。
このようななか、特許文献1には、有機半導体層の酸化劣化を低減するために、酸化防止剤を含有する組成物で有機半導体層を形成した有機薄膜トランジスタが開示されている。
本発明者らが特許文献1に開示される組成物を用いて有機薄膜トランジスタを作製したところ、有機薄膜トランジスタの移動度が大きく低下することが明らかとなった。また、寿命試験を行ったところ、ソース/ドレイン電極間の絶縁信頼性が昨今求められるレベルを満たすものではないことが明らかとなった。
そこで、本発明は、上記実情を鑑みて、有機薄膜トランジスタの移動度を大きく低下させることなく、有機薄膜トランジスタの絶縁信頼性を向上させる有機半導体組成物、および、そのような有機半導体組成物を使用して作製された有機薄膜トランジスタ、ならびに、上記有機薄膜トランジスタを使用した電子ペーパーおよびディスプレイデバイスを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、有機半導体材料に特定の繰り返し単位を含む高分子化合物を配合することで、有機薄膜トランジスタの移動度を大きく低下させることなく、有機薄膜トランジスタの絶縁信頼性を向上させる有機半導体組成物が得られることを見出し、本発明に至った。すなわち、本発明者らは、以下の構成により上記課題が解決できることを見出した。
(1) 有機半導体材料(A)と、後述する一般式(B)で表される繰り返し単位を含む高分子化合物(B)とを含有する有機半導体組成物。
(2) 一般式(6)で表される化合物が、後述する一般式(22)で表される化合物である、上記(1)に記載の有機半導体組成物。
(3) 一般式(8)で表される化合物が、後述する一般式(23a)〜(23d)からなる群より選択される化合物である、上記(1)または(2)に記載の有機半導体組成物。
(4) 一般式(1)で表される化合物が、後述する一般式(1−6)〜(1−21)で表される化合物からなる群より選択される化合物である、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の有機半導体組成物。
(5) 一般式(5)で表される化合物が、後述する一般式(51)〜(54)で表される化合物からなる群より選択される化合物である、上記(1)に記載の有機半導体組成物。
(6) 上記一般式(B)中、Bが、後述する一般式(1)もしくは後述する一般式(6)で表される化合物から水素原子(ただし、水酸基の水素原子を除く)を1個取り去った1価の基、または、後述する一般式(25)で表される基である、上記(1)に記載の有機半導体組成物。
(7) 高分子化合物(B)の重量平均分子量が5,000以上である、(1)〜(6)のいずれかに記載の有機半導体用組成物。
(8) 有機半導体材料(A)の分子量が2000以下である、(1)〜(7)のいずれかに記載の有機半導体組成物。
(9) 上記(1)〜(8)のいずれかに記載の有機半導体組成物を使用して作製された有機薄膜トランジスタ。
(10) 上記(9)に記載の有機薄膜トランジスタを使用した電子ペーパー。
(11) 上記(9)に記載の有機薄膜トランジスタを使用したディスプレイデバイス。
(2) 一般式(6)で表される化合物が、後述する一般式(22)で表される化合物である、上記(1)に記載の有機半導体組成物。
(3) 一般式(8)で表される化合物が、後述する一般式(23a)〜(23d)からなる群より選択される化合物である、上記(1)または(2)に記載の有機半導体組成物。
(4) 一般式(1)で表される化合物が、後述する一般式(1−6)〜(1−21)で表される化合物からなる群より選択される化合物である、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の有機半導体組成物。
(5) 一般式(5)で表される化合物が、後述する一般式(51)〜(54)で表される化合物からなる群より選択される化合物である、上記(1)に記載の有機半導体組成物。
(6) 上記一般式(B)中、Bが、後述する一般式(1)もしくは後述する一般式(6)で表される化合物から水素原子(ただし、水酸基の水素原子を除く)を1個取り去った1価の基、または、後述する一般式(25)で表される基である、上記(1)に記載の有機半導体組成物。
(7) 高分子化合物(B)の重量平均分子量が5,000以上である、(1)〜(6)のいずれかに記載の有機半導体用組成物。
(8) 有機半導体材料(A)の分子量が2000以下である、(1)〜(7)のいずれかに記載の有機半導体組成物。
(9) 上記(1)〜(8)のいずれかに記載の有機半導体組成物を使用して作製された有機薄膜トランジスタ。
(10) 上記(9)に記載の有機薄膜トランジスタを使用した電子ペーパー。
(11) 上記(9)に記載の有機薄膜トランジスタを使用したディスプレイデバイス。
以下に示すように、本発明によれば、有機薄膜トランジスタの移動度を大きく低下させることなく、有機薄膜トランジスタの絶縁信頼性を向上させる有機半導体組成物、および、そのような有機半導体組成物を使用して作製された有機薄膜トランジスタ、ならびに、上記有機薄膜トランジスタを使用した電子ペーパーおよびディスプレイデバイスを提供することができる。
[有機半導体組成物(有機半導体用組成物)]
本発明の有機半導体組成物(以下、本発明の組成物ともいう)は、有機半導体材料(A)と、後述する一般式(B)で表される繰り返し単位を含む高分子化合物(B)とを含有する。
上述のとおり、本発明の組成物は、後述する一般式(B)で表される特定の繰り返し単位を含む高分子化合物を含有するため、有機薄膜トランジスタの移動度を大きく低下させることなく、有機薄膜トランジスタの絶縁信頼性を向上させる有機半導体組成物となると考えらえる。
本発明の有機半導体組成物(以下、本発明の組成物ともいう)は、有機半導体材料(A)と、後述する一般式(B)で表される繰り返し単位を含む高分子化合物(B)とを含有する。
上述のとおり、本発明の組成物は、後述する一般式(B)で表される特定の繰り返し単位を含む高分子化合物を含有するため、有機薄膜トランジスタの移動度を大きく低下させることなく、有機薄膜トランジスタの絶縁信頼性を向上させる有機半導体組成物となると考えらえる。
その理由は明らかではないが、およそ以下のとおりと推測される。
なお、以下では、ボトムコンタクト型の有機薄膜トランジスタの場合について詳述する。
有機薄膜トランジスタに電圧を印加すると、電界の作用により電極がイオン化し、有機半導体層の中をイオンが移動(マイグレーション)することがある。このようなマイグレーションが生じると、ソース/ドレイン電極間の絶縁性が低下してしまう。特に、ボトムコンタクト型の有機薄膜トランジスタにおいては、マイグレーションは、有機半導体層とゲート絶縁膜との界面付近で顕著に生じるものと考えられる。
ここで、後述するとおり、本発明の組成物に含有される高分子化合物(B)はマイグレーション防止部位を有する特定の基を側鎖に有する。
本発明の組成物は、このような高分子化合物(B)を含有するため、有機半導体層中で高分子化合物(B)が有機半導体材料(A)と相分離して、有機半導体層とゲート絶縁膜との界面に偏在し、マイグレーションを効果的に抑制するものと考えられる。すなわち、高分子化合物(B)は、マイグレーションが生じる領域に偏在して、良好なマイグレーション抑制剤として機能する。
さらに、上述のとおり、高分子化合物(B)はゲート絶縁膜との界面に偏在するため、有機薄膜トランジスタの移動度への影響を最小限に抑えることができるものと考えられる。
これらのことは、後述する比較例1および2が示すように、マイグレーション防止部位を有すると考えられる特定の化合物を、高分子に導入することなく単体で配合した場合には、上記のような化合物の偏在が進行しないため、絶縁信頼性の向上の度合いが小さく、また、有機半導体層中に化合物が点在するために有機半導体の結晶化が十分に進行せず、移動度が大きく低下することからも推測される。また、上記の点は、後述する比較例3に示すように、マイグレーション防止部位を有さない高分子を使用した場合には、上記のように高分子の偏在は進行するものの、マイグレーション抑制能がないため、絶縁信頼性の向上の度合いが小さいことからも推測される。
なお、トップコンタクト型などの他の形態の有機薄膜トランジスタにおいても、同様の作用により同様の効果が得られる。
なお、以下では、ボトムコンタクト型の有機薄膜トランジスタの場合について詳述する。
有機薄膜トランジスタに電圧を印加すると、電界の作用により電極がイオン化し、有機半導体層の中をイオンが移動(マイグレーション)することがある。このようなマイグレーションが生じると、ソース/ドレイン電極間の絶縁性が低下してしまう。特に、ボトムコンタクト型の有機薄膜トランジスタにおいては、マイグレーションは、有機半導体層とゲート絶縁膜との界面付近で顕著に生じるものと考えられる。
ここで、後述するとおり、本発明の組成物に含有される高分子化合物(B)はマイグレーション防止部位を有する特定の基を側鎖に有する。
本発明の組成物は、このような高分子化合物(B)を含有するため、有機半導体層中で高分子化合物(B)が有機半導体材料(A)と相分離して、有機半導体層とゲート絶縁膜との界面に偏在し、マイグレーションを効果的に抑制するものと考えられる。すなわち、高分子化合物(B)は、マイグレーションが生じる領域に偏在して、良好なマイグレーション抑制剤として機能する。
さらに、上述のとおり、高分子化合物(B)はゲート絶縁膜との界面に偏在するため、有機薄膜トランジスタの移動度への影響を最小限に抑えることができるものと考えられる。
これらのことは、後述する比較例1および2が示すように、マイグレーション防止部位を有すると考えられる特定の化合物を、高分子に導入することなく単体で配合した場合には、上記のような化合物の偏在が進行しないため、絶縁信頼性の向上の度合いが小さく、また、有機半導体層中に化合物が点在するために有機半導体の結晶化が十分に進行せず、移動度が大きく低下することからも推測される。また、上記の点は、後述する比較例3に示すように、マイグレーション防止部位を有さない高分子を使用した場合には、上記のように高分子の偏在は進行するものの、マイグレーション抑制能がないため、絶縁信頼性の向上の度合いが小さいことからも推測される。
なお、トップコンタクト型などの他の形態の有機薄膜トランジスタにおいても、同様の作用により同様の効果が得られる。
以下、本発明の組成物に含有される各成分について詳述する。
<有機半導体材料(A)>
本発明の組成物に含有される有機半導体材料(A)としては、有機薄膜トランジスタ(有機半導体トランジスタ)の有機半導体層として利用される、公知の材料が、利用可能である。具体的には、6,13−ビス(トリイソプロピルシリルエチニル)ペンタセン(TIPSペンタセン)、テトラメチルペンタセン、パーフルオロペンタセン等のペンタセン類、TES−ADT、diF−TES−ADT等のアントラジチオフェン類、DPh−BTBT、Cn−BTBT等のベンゾチエノベンゾチオフェン類、Cn−DNTT等のジナフトチエノチオフェン類、ペリキサンテノキサンテン等のジオキサアンタントレン類、ルブレン類、C60、PCBM等のフラーレン類、銅フタロシアニン、フッ素化銅フタロシアニン等のフタロシアニン類、P3RT、PQT、P3HT、PQT等のポリチオフェン類、ポリ[2,5−ビス(3−ドデシルチオフェン−2−イル)チエノ[3,2−b]チオフェン](PBTTT)等のポリチエノチオフェン類等が例示される。
有機半導体材料の分子量は特に制限されないが、有機薄膜トランジスタの移動度の点から、2000以下が好ましく、1200以下がより好ましい。
なお、有機半導体材料が重合体の場合、上記分子量は重量平均分子量を意図する。
なお、有機半導体材料が重合体の場合の重量平均分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)法で測定されたポリスチレン換算値である。重量平均分子量のGPC法による測定は、有機半導体材料をテトラヒドロフランに溶解させ、東ソー(株)製高速GPC(HLC−8220GPC)を用い、カラムとして、TSKgel SuperHZ4000(TOSOH製、4.6mmI.D.×15cm)を用い、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いて行う。
本発明の組成物に含有される有機半導体材料(A)としては、有機薄膜トランジスタ(有機半導体トランジスタ)の有機半導体層として利用される、公知の材料が、利用可能である。具体的には、6,13−ビス(トリイソプロピルシリルエチニル)ペンタセン(TIPSペンタセン)、テトラメチルペンタセン、パーフルオロペンタセン等のペンタセン類、TES−ADT、diF−TES−ADT等のアントラジチオフェン類、DPh−BTBT、Cn−BTBT等のベンゾチエノベンゾチオフェン類、Cn−DNTT等のジナフトチエノチオフェン類、ペリキサンテノキサンテン等のジオキサアンタントレン類、ルブレン類、C60、PCBM等のフラーレン類、銅フタロシアニン、フッ素化銅フタロシアニン等のフタロシアニン類、P3RT、PQT、P3HT、PQT等のポリチオフェン類、ポリ[2,5−ビス(3−ドデシルチオフェン−2−イル)チエノ[3,2−b]チオフェン](PBTTT)等のポリチエノチオフェン類等が例示される。
有機半導体材料の分子量は特に制限されないが、有機薄膜トランジスタの移動度の点から、2000以下が好ましく、1200以下がより好ましい。
なお、有機半導体材料が重合体の場合、上記分子量は重量平均分子量を意図する。
なお、有機半導体材料が重合体の場合の重量平均分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)法で測定されたポリスチレン換算値である。重量平均分子量のGPC法による測定は、有機半導体材料をテトラヒドロフランに溶解させ、東ソー(株)製高速GPC(HLC−8220GPC)を用い、カラムとして、TSKgel SuperHZ4000(TOSOH製、4.6mmI.D.×15cm)を用い、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いて行う。
<高分子化合物(B)>
本発明の組成物に含有される高分子化合物(B)は、下記一般式(B)で表される繰り返し単位を含む高分子化合物である。高分子化合物(B)は、側鎖にマイグレーション防止部位を有する特定の基(一般式(B)中のB)を有する。
高分子化合物(B)は、一般式(B)で表される繰り返し単位以外の繰り返し単位を含んでもよい。高分子化合物(B)中の一般式(B)で表される繰り返し単位の割合は、5質量%以上であることが好ましく、10質量%以上であることがより好ましく、20質量%以上であることがさらに好ましい。
高分子化合物(B)に含まれる一般式(B)で表される複数の繰り返し単位は、同一であっても異なっていてもよい。
本発明の組成物に含有される高分子化合物(B)は、下記一般式(B)で表される繰り返し単位を含む高分子化合物である。高分子化合物(B)は、側鎖にマイグレーション防止部位を有する特定の基(一般式(B)中のB)を有する。
高分子化合物(B)は、一般式(B)で表される繰り返し単位以外の繰り返し単位を含んでもよい。高分子化合物(B)中の一般式(B)で表される繰り返し単位の割合は、5質量%以上であることが好ましく、10質量%以上であることがより好ましく、20質量%以上であることがさらに好ましい。
高分子化合物(B)に含まれる一般式(B)で表される複数の繰り返し単位は、同一であっても異なっていてもよい。
一般式(B)中、RBは、水素原子、または、炭素数1〜4の置換基を有してもよいアルキル基を表す。なかでも、水素原子、メチル基であることが好ましい。
LBは、単結合または2価の有機基を表す。2価の有機基としては、例えば、直鎖状、分岐状若しくは環状の2価の脂肪族炭化水素基(例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基などのアルキレン基)、直鎖状、分岐状若しくは環状の2価の芳香族炭化水素基(例えば、フェニレン基)、−O−、−S−、−SO2−、−NR222−、−CO−、−NH−、−COO−、−CONR222−、−O−CO−O−、−SO3−、−NHCOO−、−SO2NR222−、−NH−CO−NH−またはこれらを2種以上組み合わせた基(例えば、アルキレンオキシ基、アルキレンオキシカルボニル基、アルキレンカルボニルオキシ基など)などが挙げられる。ここで、R222は、水素原子または炭素数1〜5のアルキル基を表す。
LBはマイグレーション防止部位の運動性が高く、マイグレーション抑制能により優れる点では、2価の有機基であるほうが好ましい。
LBはマイグレーション防止部位の運動性が高く、マイグレーション抑制能により優れる点では、2価の有機基であるほうが好ましい。
LBの好適な態様としては、例えば、下記一般式(B−1)で表される2価の有機基が挙げられる。
一般式(B−1)中、Z2は、単結合、エステル基(−COO−)、アミド基(−CONR222−)またはエーテル基(−O−)を表す。R222の定義は上述のとおりである。
一般式(B−1)中、L4は、単結合または2価の有機基を表す。2価の有機基は、直鎖状、分岐状若しくは環状の2価の脂肪族炭化水素基(例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基などのアルキレン基)、直鎖状、分岐状若しくは環状の2価の芳香族炭化水素基(例えば、フェニレン基)、または、これらを組み合わせた基であることが好ましい。上記組み合わせた基は、エーテル基(−O−)、エステル基(−COO−)、アミド基(−CONR222−)、ウレタン基(−NHCOO−)、ウレア基(−NH−CO−NH−)を介して組み合わせた基であってもよい。R222の定義は上述のとおりである。
L4は、総炭素数が1〜15であることが好ましい。ここで、総炭素数とは、L4に含まれる総炭素原子数を意味する。
L4の具体例としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、フェニレン基、および、これらの基が、メトキシ基、ヒドロキシル基、塩素原子、臭素原子、フッ素原子等で置換されたもの、さらには、これらを組み合わせた基などが挙げられる。
L4は、総炭素数が1〜15であることが好ましい。ここで、総炭素数とは、L4に含まれる総炭素原子数を意味する。
L4の具体例としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、フェニレン基、および、これらの基が、メトキシ基、ヒドロキシル基、塩素原子、臭素原子、フッ素原子等で置換されたもの、さらには、これらを組み合わせた基などが挙げられる。
一般式(B−1)中、Z3は、単結合、−CO2−、−CO−、−O−CO−O−、−SO3−、−CONR222−、−NHCOO−、−O−、−S−、−SO2NR222−、または、−NR222−を表す。R222の定義は上述のとおりである。
一般式(B−1)中、上側の*(Z2に隣接する*)は、一般式(B)中のRBが結合する炭素原子との結合位置を表す。
一般式(B−1)中、下側の*(Z3に隣接する*)は、一般式(B)中のBとの結合位置を表す。
すなわち、LBが一般式(B−1)で表される2価の有機基である場合、一般式(B)は下記一般式(B−2)で表される。
一般式(B−1)中、下側の*(Z3に隣接する*)は、一般式(B)中のBとの結合位置を表す。
すなわち、LBが一般式(B−1)で表される2価の有機基である場合、一般式(B)は下記一般式(B−2)で表される。
一般式(B−2)中、RBの定義および好適な態様は、上述した一般式(B)中のRBと同じである。
一般式(B−2)中、Z2、L4およびZ3の定義、具体例および好適な態様は、それぞれ上述した一般式(B−1)中のZ2、L4およびZ3と同じである。
一般式(B−2)中、Bの定義および好適な態様は、後述する一般式(B)中のBと同じである。
一般式(B−2)中、Z2、L4およびZ3の定義、具体例および好適な態様は、それぞれ上述した一般式(B−1)中のZ2、L4およびZ3と同じである。
一般式(B−2)中、Bの定義および好適な態様は、後述する一般式(B)中のBと同じである。
一般式(B)中、Bは、下記一般式(1)〜(8)で表される化合物から水素原子(ただし、水酸基の水素原子を除く)を1個取り去った1価の基、または、下記一般式(25)で表される基を表す。ここで、「一般式(1)〜(8)で表される化合物から水素原子(ただし、水酸基の水素原子を除く)を1個取り去った1価の基」とは、一般式(1)〜(8)で表される化合物において、化合物の有する水素原子のうち、水酸基の水素原子以外の任意の水素原子を1個取り去った1価の基を表す。Bで表される基は、マイグレーション防止部位を有する。
(一般式(1)で表される化合物)
まず、一般式(1)で表される化合物について説明する。
P−(CR1=Y)n−Q 一般式(1)
まず、一般式(1)で表される化合物について説明する。
P−(CR1=Y)n−Q 一般式(1)
一般式(1)中、PおよびQは、それぞれ独立に、OH、NR2R3またはCHR4R5を表す。ただし、nが0であるとき、PおよびQの両方がCHR4R5であることはなく、PおよびQの両方がOHであることもない。Yは、CR6または窒素原子を表す。
R2およびR3は、それぞれ独立に、水素原子または窒素原子に置換可能な基を表す。
窒素原子に置換可能な基としては窒素原子に置換できる基であれば特に制限されないが、例えば、アルキル基(シクロアルキル基を含む)、アルケニル基(シクロアルケニル基、ビシクロアルケニル基を含む)、アルキニル基、アリール基、複素環基、アルキルおよびアリールスルフィニル基、アルキルおよびアリールスルホニル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、またはこれらの組み合わせなどが挙げられる。
窒素原子に置換可能な基としては窒素原子に置換できる基であれば特に制限されないが、例えば、アルキル基(シクロアルキル基を含む)、アルケニル基(シクロアルケニル基、ビシクロアルケニル基を含む)、アルキニル基、アリール基、複素環基、アルキルおよびアリールスルフィニル基、アルキルおよびアリールスルホニル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、またはこれらの組み合わせなどが挙げられる。
さらに詳しくは、アルキル基〔直鎖、分岐、環状の置換または無置換のアルキル基を表す。それらは、アルキル基(好ましくは炭素数1から30のアルキル基、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、t−ブチル、n−オクチル、エイコシル、2−クロロエチル、2−シアノエチル、2−エチルヘキシル)、シクロアルキル基(好ましくは、炭素数3から30の置換または無置換のシクロアルキル基、例えば、シクロヘキシル、シクロペンチル、4−n−ドデシルシクロヘキシル)、ビシクロアルキル基(好ましくは、炭素数5から30の置換または無置換のビシクロアルキル基、つまり、炭素数5から30のビシクロアルカンから水素原子を一個取り去った一価の基である。例えば、ビシクロ[1.2.2]ヘプタン−2−イル、ビシクロ[2.2.2]オクタン−3−イル)、さらに環構造が多いトリシクロ構造なども包含するものである。以下に説明する置換基の中のアルキル基(例えばアルキルチオ基のアルキル基)もこのような概念のアルキル基を表す。〕、アルケニル基〔直鎖、分岐、環状の置換または無置換のアルケニル基を表す。それらは、アルケニル基(好ましくは炭素数2から30の置換または無置換のアルケニル基、例えば、ビニル、アリル、プレニル、ゲラニル、オレイル)、シクロアルケニル基(好ましくは、炭素数3から30の置換または無置換のシクロアルケニル基、つまり、炭素数3から30のシクロアルケンの水素原子を一個取り去った一価の基である。例えば、2−シクロペンテン−1−イル、2−シクロヘキセン−1−イル)、ビシクロアルケニル基(置換または無置換のビシクロアルケニル基、好ましくは、炭素数5から30の置換または無置換のビシクロアルケニル基、つまり二重結合を一個持つビシクロアルケンの水素原子を一個取り去った一価の基である。例えば、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン−1−イル、ビシクロ[2.2.2]オクト−2−エン−4−イル)を包含するものである。〕、アルキニル基(好ましくは、炭素数2から30の置換または無置換のアルキニル基、例えば、エチニル、プロパルギル、トリメチルシリルエチニル基)、アリール基(好ましくは炭素数6から30の置換または無置換のアリール基、例えばフェニル、p−トリル、ナフチル、m−クロロフェニル、o−ヘキサデカノイルアミノフェニル)、複素環基(好ましくは5または6員の置換または無置換の、芳香族または非芳香族の複素環化合物から一個の水素原子を取り除いた一価の基であり、さらに好ましくは、炭素数3から30の5または6員の芳香族の複素環基である。例えば、2−フラニル、2−チエニル、2−ピリミジニル、2−ベンゾチアゾリニル)、アルキルおよびアリールスルフィニル基(好ましくは、炭素数1から30の置換または無置換のアルキルスルフィニル基、炭素数6から30の置換または無置換のアリールスルフィニル基、例えば、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、フェニルスルフィニル、p−メチルフェニルスルフィニル)、アルキルおよびアリールスルホニル基(好ましくは、炭素数1から30の置換または無置換のアルキルスルホニル基、炭素数6から30の置換または無置換のアリールスルホニル基、例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、フェニルスルホニル、p−メチルフェニルスルホニル)、アシル基(好ましくはホルミル基、炭素数2から30の置換または無置換のアルキルカルボニル基、炭素数7から30の置換または無置換のアリールカルボニル基、炭素数4から30の置換または無置換の炭素原子でカルボニル基と結合している複素環カルボニル基、例えば、アセチル、ピバロイル、2−クロロアセチル、ステアロイル、ベンゾイル、p−n−オクチルオキシフェニルカルボニル、2−ピリジルカルボニル、2−フリルカルボニル)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは、炭素数7から30の置換または無置換のアリールオキシカルボニル基、例えば、フェノキシカルボニル、o−クロロフェノキシカルボニル、m−ニトロフェノキシカルボニル、p−t−ブチルフェノキシカルボニル)、アルコキシカルボニル基(好ましくは、炭素数2から30の置換または無置換のアルコキシカルボニル基、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、n−オクタデシルオキシカルボニル)、カルバモイル基(好ましくは、炭素数1から30の置換または無置換のカルバモイル、例えば、カルバモイル、N−メチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジ−n−オクチルカルバモイル、N−(メチルスルホニル)カルバモイル)、ホスフィノ基(好ましくは、炭素数2から30の置換または無置換のホスフィノ基、例えば、ジメチルホスフィノ、ジフェニルホスフィノ、メチルフェノキシホスフィノ)、ホスフィニル基(好ましくは、炭素数2から30の置換または無置換のホスフィニル基、例えば、ホスフィニル、ジオクチルオキシホスフィニル、ジエトキシホスフィニル)を好ましい例として挙げることができる。
上記の官能基の中で、水素原子を有するものは、これを取り去りさらに置換されていてもよい。
上記の官能基の中で、水素原子を有するものは、これを取り去りさらに置換されていてもよい。
R2およびR3で表されるアルキル基は、直鎖、分岐、環状の置換または無置換のアルケニル基を表し、好ましくは炭素数1〜50、さらに好ましくは炭素数1〜30、特に好ましくは炭素数1〜20である。
好ましい例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、sec−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、t−ペンチル、ヘキシル、シクロヘキシル、ヘプチル、シクロペンチル、オクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、デシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、エイコシル、ドコシル、トリアコンチルなどを挙げることができる。さらに好ましくは、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、シクロヘキシル、オクチル、2−エチルヘキシル、ドデシル、ヘキサデシル、オクタデシルであり、特に好ましくは、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ヘキシル、シクロヘキシル、オクチル、2−エチルヘキシル、ドデシル、ヘキサデシル、オクタデシルである。
なお、アルキル基には、−CO−、−NH−、−O−、−S−、またはこれらを組み合わせた基などの連結基が含まれていてもよい。なお、アルキル基中に上記連結基が含まれる場合、その位置は特に制限されず、末端であってもよい。例えば、−S−Rx(Rx:アルキル基)であってもよい。
好ましい例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、sec−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、t−ペンチル、ヘキシル、シクロヘキシル、ヘプチル、シクロペンチル、オクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、デシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、エイコシル、ドコシル、トリアコンチルなどを挙げることができる。さらに好ましくは、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、シクロヘキシル、オクチル、2−エチルヘキシル、ドデシル、ヘキサデシル、オクタデシルであり、特に好ましくは、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ヘキシル、シクロヘキシル、オクチル、2−エチルヘキシル、ドデシル、ヘキサデシル、オクタデシルである。
なお、アルキル基には、−CO−、−NH−、−O−、−S−、またはこれらを組み合わせた基などの連結基が含まれていてもよい。なお、アルキル基中に上記連結基が含まれる場合、その位置は特に制限されず、末端であってもよい。例えば、−S−Rx(Rx:アルキル基)であってもよい。
R2およびR3で表されるアルキル基は、さらに置換基を有していてもよい。
置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基(シクロアルキル基を含む)、アルケニル基(シクロアルケニル基、ビシクロアルケニル基を含む)、アルキニル基、アリール基、複素環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、複素環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ、アミノ基(アニリノ基を含む)、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルおよびアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、複素環チオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキルおよびアリールスルフィニル基、アルキルおよびアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アリールおよび複素環アゾ基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基、またはこれらの組み合わせが挙げられる。
置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基(シクロアルキル基を含む)、アルケニル基(シクロアルケニル基、ビシクロアルケニル基を含む)、アルキニル基、アリール基、複素環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、複素環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ、アミノ基(アニリノ基を含む)、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルおよびアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、複素環チオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキルおよびアリールスルフィニル基、アルキルおよびアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アリールおよび複素環アゾ基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基、またはこれらの組み合わせが挙げられる。
さらに詳しくは、置換基としては、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アルキル基〔直鎖、分岐、環状の置換または無置換のアルキル基を表す。それらは、アルキル基(好ましくは炭素数1から30のアルキル基、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、t−ブチル、n−オクチル、エイコシル、2−クロロエチル、2−シアノエチル、2−エチルヘキシル)、シクロアルキル基(好ましくは、炭素数3から30の置換または無置換のシクロアルキル基、例えば、シクロヘキシル、シクロペンチル、4−n−ドデシルシクロヘキシル)、ビシクロアルキル基(好ましくは、炭素数5から30の置換または無置換のビシクロアルキル基、つまり、炭素数5から30のビシクロアルカンから水素原子を一個取り去った一価の基である。例えば、ビシクロ[1.2.2]ヘプタン−2−イル、ビシクロ[2.2.2]オクタン−3−イル)、さらに環構造が多いトリシクロ構造なども包含するものである。以下に説明する置換基の中のアルキル基(例えばアルキルチオ基のアルキル基)もこのような概念のアルキル基を表す。〕、
アルケニル基〔直鎖、分岐、環状の置換または無置換のアルケニル基を表す。それらは、アルケニル基(好ましくは炭素数2から30の置換または無置換のアルケニル基、例えば、ビニル、アリル、プレニル、ゲラニル、オレイル)、シクロアルケニル基(好ましくは、炭素数3から30の置換または無置換のシクロアルケニル基、つまり、炭素数3から30のシクロアルケンの水素原子を一個取り去った一価の基である。例えば、2−シクロペンテン−1−イル、2−シクロヘキセン−1−イル)、ビシクロアルケニル基(置換または無置換のビシクロアルケニル基、好ましくは、炭素数5から30の置換または無置換のビシクロアルケニル基、つまり二重結合を一個持つビシクロアルケンの水素原子を一個取り去った一価の基である。例えば、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン−1−イル、ビシクロ[2.2.2]オクト−2−エン−4−イル)を包含するものである。〕、アルキニル基(好ましくは、炭素数2から30の置換または無置換のアルキニル基、例えば、エチニル、プロパルギル、トリメチルシリルエチニル基)、
アリール基(好ましくは炭素数6から30の置換または無置換のアリール基、例えばフェニル、p−トリル、ナフチル、m−クロロフェニル、o−ヘキサデカノイルアミノフェニル)、複素環基(好ましくは5または6員の置換または無置換の、芳香族または非芳香族の複素環化合物から一個の水素原子を取り除いた一価の基であり、さらに好ましくは、炭素数3から30の5員または6員の芳香族の複素環基である。例えば2−フラニル、2−チエニル、2−ピリミジニル、2−ベンゾチアゾリニル)、
シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシ基(好ましくは、炭素数1から30の置換もしくは無置換のアルコキシ基、例えば、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、t−ブトキシ、n−オクチルオキシ、2−メトキシエトキシ)、アリールオキシ基(好ましくは、炭素数6から30の置換または無置換のアリールオキシ基、例えば、フェノキシ、2−メチルフェノキシ、4−t−ブチルフェノキシ、3−ニトロフェノキシ、2−テトラデカノイルアミノフェノキシ)、シリルオキシ基(好ましくは、炭素数3から20のシリルオキシ基、例えば、トリメチルシリルオキシ、t−ブチルジメチルシリルオキシ)、複素環オキシ基(好ましくは、炭素数2から30の置換または無置換の複素環オキシ基、1−フェニルテトラゾール−5−オキシ、2−テトラヒドロピラニルオキシ)、アシルオキシ基(好ましくはホルミルオキシ基、炭素数2から30の置換または無置換のアルキルカルボニルオキシ基、炭素数6から30の置換または無置換のアリールカルボニルオキシ基、例えば、ホルミルオキシ、アセチルオキシ、ピバロイルオキシ、ステアロイルオキシ、ベンゾイルオキシ、p−メトキシフェニルカルボニルオキシ)、カルバモイルオキシ基(好ましくは、炭素数1から30の置換または無置換のカルバモイルオキシ基、例えば、N,N−ジメチルカルバモイルオキシ、N,N−ジエチルカルバモイルオキシ、モルホリノカルボニルオキシ、N,N−ジ−n−オクチルアミノカルボニルオキシ、N−n−オクチルカルバモイルオキシ)、アルコキシカルボニルオキシ基(好ましくは、炭素数2から30の置換または無置換のアルコキシカルボニルオキシ基、例えばメトキシカルボニルオキシ、エトキシカルボニルオキシ、t−ブトキシカルボニルオキシ、n−オクチルカルボニルオキシ)、アリールオキシカルボニルオキシ基(好ましくは、炭素数7から30の置換または無置換のアリールオキシカルボニルオキシ基、例えば、フェノキシカルボニルオキシ、p−メトキシフェノキシカルボニルオキシ、p−n−ヘキサデシルオキシフェノキシカルボニルオキシ)、
アミノ基(好ましくは、アミノ基、炭素数1から30の置換または無置換のアルキルアミノ基、炭素数6から30の置換または無置換のアニリノ基、例えば、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、アニリノ、N−メチル−アニリノ、ジフェニルアミノ)、アシルアミノ基(好ましくは、ホルミルアミノ基、炭素数1から30の置換または無置換のアルキルカルボニルアミノ基、炭素数6から30の置換または無置換のアリールカルボニルアミノ基、例えば、ホルミルアミノ、アセチルアミノ、ピバロイルアミノ、ラウロイルアミノ、ベンゾイルアミノ、3,4,5−トリ−n−オクチルオキシフェニルカルボニルアミノ)、アミノカルボニルアミノ基(好ましくは、炭素数1から30の置換または無置換のアミノカルボニルアミノ、例えば、カルバモイルアミノ、N,N−ジメチルアミノカルボニルアミノ、N,N−ジエチルアミノカルボニルアミノ、モルホリノカルボニルアミノ)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2から30の置換または無置換のアルコキシカルボニルアミノ基、例えば、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、t−ブトキシカルボニルアミノ、n−オクタデシルオキシカルボニルアミノ、N−メチルーメトキシカルボニルアミノ)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは、炭素数7から30の置換または無置換のアリールオキシカルボニルアミノ基、例えば、フェノキシカルボニルアミノ、p−クロロフェノキシカルボニルアミノ、m−n−オクチルオキシフェノキシカルボニルアミノ)、スルファモイルアミノ基(好ましくは、炭素数0から30の置換または無置換のスルファモイルアミノ基、例えば、スルファモイルアミノ、N,N−ジメチルアミノスルホニルアミノ、N−n−オクチルアミノスルホニルアミノ)、アルキルおよびアリールスルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1から30の置換または無置換のアルキルスルホニルアミノ、炭素数6から30の置換または無置換のアリールスルホニルアミノ、例えば、メチルスルホニルアミノ、ブチルスルホニルアミノ、フェニルスルホニルアミノ、2,3,5−トリクロロフェニルスルホニルアミノ、p−メチルフェニルスルホニルアミノ)、
メルカプト基、アルキルチオ基(好ましくは、炭素数1から30の置換または無置換のアルキルチオ基、例えば、メチルチオ、エチルチオ、n−ヘキサデシルチオ)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6から30の置換または無置換のアリールチオ、例えば、フェニルチオ、p−クロロフェニルチオ、m−メトキシフェニルチオ)、複素環チオ基(好ましくは炭素数2から30の置換または無置換の複素環チオ基、例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ、1−フェニルテトラゾール−5−イルチオ)、スルファモイル基(好ましくは炭素数0から30の置換または無置換のスルファモイル基、例えば、N−エチルスルファモイル、N−(3−ドデシルオキシプロピル)スルファモイル、N,N−ジメチルスルファモイル、N−アセチルスルファモイル、N−ベンゾイルスルファモイル、N−(N‘−フェニルカルバモイル)スルファモイル)、スルホ基、アルキルおよびアリールスルフィニル基(好ましくは、炭素数1から30の置換または無置換のアルキルスルフィニル基、炭素数6から30の置換または無置換のアリールスルフィニル基、例えば、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、フェニルスルフィニル、p−メチルフェニルスルフィニル)、
アルキルおよびアリールスルホニル基(好ましくは、炭素数1から30の置換または無置換のアルキルスルホニル基、炭素数6から30の置換または無置換のアリールスルホニル基、例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、フェニルスルホニル、p−メチルフェニルスルホニル)、アシル基(好ましくはホルミル基、炭素数2から30の置換または無置換のアルキルカルボニル基、炭素数7から30の置換または無置換のアリールカルボニル基、炭素数4から30の置換または無置換の炭素原子でカルボニル基と結合している複素環カルボニル基、例えば、アセチル、ピバロイル、2−クロロアセチル、ステアロイル、ベンゾイル、p−n−オクチルオキシフェニルカルボニル、2−ピリジルカルボニル、2−フリルカルボニル)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは、炭素数7から30の置換または無置換のアリールオキシカルボニル基、例えば、フェノキシカルボニル、o−クロロフェノキシカルボニル、m−ニトロフェノキシカルボニル、p−t−ブチルフェノキシカルボニル)、アルコキシカルボニル基(好ましくは、炭素数2から30の置換または無置換のアルコキシカルボニル基、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、n−オクタデシルオキシカルボニル)、
カルバモイル基(好ましくは、炭素数1から30の置換または無置換のカルバモイル、例えば、カルバモイル、N−メチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジ−n−オクチルカルバモイル、N−(メチルスルホニル)カルバモイル)、アリールおよび複素環アゾ基(好ましくは炭素数6から30の置換または無置換のアリールアゾ基、炭素数3から30の置換または無置換の複素環アゾ基、例えば、フェニルアゾ、p−クロロフェニルアゾ、5−エチルチオ−1,3,4−チアジアゾール−2−イルアゾ)、イミド基(好ましくは、N−スクシンイミド、N−フタルイミド)、ホスフィノ基(好ましくは、炭素数2から30の置換または無置換のホスフィノ基、例えば、ジメチルホスフィノ、ジフェニルホスフィノ、メチルフェノキシホスフィノ)、ホスフィニル基(好ましくは、炭素数2から30の置換または無置換のホスフィニル基、例えば、ホスフィニル、ジオクチルオキシホスフィニル、ジエトキシホスフィニル)、ホスフィニルオキシ基(好ましくは、炭素数2から30の置換または無置換のホスフィニルオキシ基、例えば、ジフェノキシホスフィニルオキシ、ジオクチルオキシホスフィニルオキシ)、ホスフィニルアミノ基(好ましくは、炭素数2から30の置換または無置換のホスフィニルアミノ基、例えば、ジメトキシホスフィニルアミノ、ジメチルアミノホスフィニルアミノ)、シリル基(好ましくは、炭素数3から30の置換または無置換のシリル基、例えば、トリメチルシリル、t−ブチルジメチルシリル、フェニルジメチルシリル)を表わす。
上記の官能基の中で、水素原子を有するものは、これを取り去りさらに上記の基で置換されていてもよい。そのような官能基の例としては、アルキルカルボニルアミノスルホニル基、アリールカルボニルアミノスルホニル基、アルキルスルホニルアミノカルボニル基、アリールスルホニルアミノカルボニル基などが挙げられる。その例としては、メチルスルホニルアミノカルボニル、p−メチルフェニルスルホニルアミノカルボニル、アセチルアミノスルホニル、ベンゾイルアミノスルホニル基などが挙げられる。
R2およびR3で表されるアルケニル基は、直鎖、分岐、環状の置換または無置換のアルケニル基を表し、好ましくは炭素数2〜50、さらに好ましくは炭素数2〜30、特に好ましくは炭素数2〜20である。好ましい例としては、ビニル、アリル、プレニル、ゲラニル、オレイル、2−シクロペンテン−1−イル、2−シクロヘキセン−1−イル、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン−1−イル、ビシクロ[2.2.2]オクト−2−エン−4−イルなどを挙げることができる。さらに好ましくは、ビニル、アリル、プレニル、ゲラニル、オレイル、2−シクロペンテン−1−イル、2−シクロヘキセン−1−イルであり、特に好ましくは、ビニル、アリル、プレニル、ゲラニル、オレイル、2−シクロペンテン−1−イル、2−シクロヘキセン−1−イルである。
R2およびR3で表されるアルケニル基はさらに置換基を有していてもよい。置換基の例としては、前述のR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。
なお、アルケニル基には、上記アルキル基と同様に、−CO−、−NH−、−O−、−S−またはこれらを組み合わせた基などの連結基が含まれていてもよい。
R2およびR3で表されるアルケニル基はさらに置換基を有していてもよい。置換基の例としては、前述のR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。
なお、アルケニル基には、上記アルキル基と同様に、−CO−、−NH−、−O−、−S−またはこれらを組み合わせた基などの連結基が含まれていてもよい。
R2およびR3で表されるアルキニル基は、直鎖、分岐、環状の置換または無置換のアルキニル基を表し、好ましくは炭素数2〜50、さらに好ましくは炭素数2〜30、特に好ましくは炭素数2〜20である。好ましい例としては、エチニル、プロパルギルなどを挙げることができる。
R2およびR3で表されるアルキニル基はさらに置換基を有していてもよい。置換基の例としては、前述のR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。
なお、アルキニル基には、上記アルキル基と同様に、−CO−、−NH−、−O−、−S−またはこれらを組み合わせた基などの連結基が含まれていてもよい。
R2およびR3で表されるアルキニル基はさらに置換基を有していてもよい。置換基の例としては、前述のR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。
なお、アルキニル基には、上記アルキル基と同様に、−CO−、−NH−、−O−、−S−またはこれらを組み合わせた基などの連結基が含まれていてもよい。
R2およびR3で表されるアリール基は、置換または無置換のアリール基を表し、好ましくは炭素数6〜50、さらに好ましくは炭素数6〜30、特に好ましくは炭素数6〜20である。好ましい例としては、フェニル、2−メチルフェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、2−エチルフェニル、4−エチルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、2,6−ジメチルフェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、2−クロロフェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、2−メトキシフェニル、3−メトキシフェニル、4−メトキシフェニル、2−ベンジルフェニル、4−ベンジルフェニル、2−メチルカルボニルフェニル、4−メチルカルボニルフェニルなどを挙げることができる。
さらに好ましくは、フェニル、2−メチルフェニル、4−メチルフェニル、2−エチルフェニル、4−エチルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、2,6−ジメチルフェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、2−クロロフェニル、4−クロロフェニル、2−メトキシフェニル、3−メトキシフェニル、4−メトキシフェニル、2−ベンジルフェニル、4−ベンジルフェニルなどを挙げることができ、特に好ましくは、フェニル、2−メチルフェニル、4−メチルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、2,6−ジメチルフェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、2−クロロフェニル、4−クロロフェニル、2−メトキシフェニル、4−メトキシフェニル、2−ベンジルフェニル、4−ベンジルフェニルなどを挙げることができる。
R2およびR3で表されるアリール基はさらに置換基を有していてもよい。置換基の例としては、前述のR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。
さらに好ましくは、フェニル、2−メチルフェニル、4−メチルフェニル、2−エチルフェニル、4−エチルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、2,6−ジメチルフェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、2−クロロフェニル、4−クロロフェニル、2−メトキシフェニル、3−メトキシフェニル、4−メトキシフェニル、2−ベンジルフェニル、4−ベンジルフェニルなどを挙げることができ、特に好ましくは、フェニル、2−メチルフェニル、4−メチルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、2,6−ジメチルフェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、2−クロロフェニル、4−クロロフェニル、2−メトキシフェニル、4−メトキシフェニル、2−ベンジルフェニル、4−ベンジルフェニルなどを挙げることができる。
R2およびR3で表されるアリール基はさらに置換基を有していてもよい。置換基の例としては、前述のR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。
R4およびR5は、それぞれ独立に、水素原子または置換基を表す。
R4およびR5で表される置換基としては、前述のR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができ、好ましくは、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、または、これらを組み合わせた基であり、それぞれの好ましい例としては、前述のR2およびR3の例を挙げることができる。
R4およびR5で表される基は、さらに置換基を有していてもよい。置換基の例としては、前述のR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。
R4およびR5で表される置換基としては、前述のR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができ、好ましくは、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、または、これらを組み合わせた基であり、それぞれの好ましい例としては、前述のR2およびR3の例を挙げることができる。
R4およびR5で表される基は、さらに置換基を有していてもよい。置換基の例としては、前述のR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。
R1およびR6は、それぞれ独立に、水素原子または置換基を表す。
R1およびR6で表される置換基としては、前述のR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができ、好ましくは、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、または、これらを組み合わせた基であり、それぞれの好ましい例としては、前述のR2およびR3の例を挙げることができる。
R1およびR6で表される基は、さらに置換基を有していてもよい。置換基の例としては、前述のR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。
R1およびR6で表される置換基としては、前述のR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができ、好ましくは、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、または、これらを組み合わせた基であり、それぞれの好ましい例としては、前述のR2およびR3の例を挙げることができる。
R1およびR6で表される基は、さらに置換基を有していてもよい。置換基の例としては、前述のR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。
nは0〜5の整数を表す。ただし、nが0であるとき、PおよびQの両者が共にOHであることはなく、CHR4R5であることもない。nが2以上の数を表すとき、(CR1=Y)で表される複数の原子群は、同一であっても異なっていてもよい。
一般式(1)で表される化合物は、鎖状であっても環状であってもよく、環状である場合は、R1、R2、R3、R4、R5、またはR6で表される基のうちの少なくとも二つの基が互いに結合して環を形成していてもよい。
なお、二つの基が結合する際には、単結合、二重結合および三重結合のいずれかの結合形式が含まれていてもよい。
なお、二つの基が結合する際には、単結合、二重結合および三重結合のいずれかの結合形式が含まれていてもよい。
一般式(1)で表される化合物は、下記一般式(1−6)〜(1−21)で表される化合物からなる群から選択される化合物であることが好ましい。
一般式(1−6)で表される化合物は、一般式(1)において、P、QがそれぞれOHであり、YがCR6であり、nが2であり、Pに隣接する炭素原子上のR1およびQに隣接する炭素原子上のR6が互いに結合して二重結合を形成して環を形成した場合の化合物である。
一般式(1−6)において、V6は置換基を表す。aは、1〜4の整数(好ましくは1〜2の整数を表し、より好ましくは1)を表す。
V6で表される置換基としては、前述の一般式(1)においてR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。一般式(1−6)に複数のV6が存在している場合、それぞれの基は同一であっても、異なっていてもよく、互いに結合して環を形成していてもよい。
以下に、一般式(1−6)で表される化合物の具体例を示す。但し、本発明はこれらに限定されるものではない。
一般式(1−6)において、V6は置換基を表す。aは、1〜4の整数(好ましくは1〜2の整数を表し、より好ましくは1)を表す。
V6で表される置換基としては、前述の一般式(1)においてR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。一般式(1−6)に複数のV6が存在している場合、それぞれの基は同一であっても、異なっていてもよく、互いに結合して環を形成していてもよい。
以下に、一般式(1−6)で表される化合物の具体例を示す。但し、本発明はこれらに限定されるものではない。
一般式(1−7)で表される化合物は、一般式(1)において、P、QがそれぞれOHであり、YがCR6であり、nが1であり、Pに隣接する炭素原子上のR1およびQに隣接する炭素原子上のR6が互いに結合して環を形成した場合の一例である。
一般式(1−7)において、V7は置換基を表す。aは、1〜4の整数(好ましくは1〜2の整数を表し、より好ましくは1)を表す。
V7で表される置換基としては、前述の一般式(1)においてR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。一般式(1−7)に複数のV7が存在している場合、それぞれの基は同一であっても、異なっていてもよく、互いに結合して環を形成していてもよい。
以下に、一般式(1−7)で表される化合物の具体例を示す。但し、本発明はこれらに限定されるものではない。
一般式(1−7)において、V7は置換基を表す。aは、1〜4の整数(好ましくは1〜2の整数を表し、より好ましくは1)を表す。
V7で表される置換基としては、前述の一般式(1)においてR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。一般式(1−7)に複数のV7が存在している場合、それぞれの基は同一であっても、異なっていてもよく、互いに結合して環を形成していてもよい。
以下に、一般式(1−7)で表される化合物の具体例を示す。但し、本発明はこれらに限定されるものではない。
一般式(1−8)で表される化合物は、一般式(1)において、PがOH、QがNR2R3であり、YがCR6であり、nが2であり、Pに隣接する炭素原子上のR1およびQに隣接する炭素原子上のR6が互いに結合して二重結合を形成して環を形成した場合の一例である。
一般式(1−8)において、V8は置換基を表す。bは、0〜4の整数(好ましくは1〜2の整数を表し、より好ましくは1)を表す。V8で表される置換基としては、前述の一般式(1)においてR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。一般式(1−8)に複数のV8が存在している場合、それぞれの基は同一であっても、異なっていてもよく、互いに結合して環を形成していてもよい。
一般式(1−8)において、V8は置換基を表す。bは、0〜4の整数(好ましくは1〜2の整数を表し、より好ましくは1)を表す。V8で表される置換基としては、前述の一般式(1)においてR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。一般式(1−8)に複数のV8が存在している場合、それぞれの基は同一であっても、異なっていてもよく、互いに結合して環を形成していてもよい。
R81およびR82は、それぞれ独立に、水素原子または窒素原子に置換可能な基を表す。窒素原子に置換可能な基としては、前述の一般式(1)のR2およびR3に例示した基を好ましく挙げることができる。
以下に、一般式(1−8)で表される化合物の具体例を示す。但し、本発明はこれらに限定されるものではない。
一般式(1−9)で表される化合物は、一般式(1)において、PがOH、QがNR2R3であり、YがCR6であり、nが1であり、Pに隣接する炭素原子上のR1およびQに隣接する炭素原子上のR6が互いに結合して環を形成した場合の一例である。
一般式(1−9)において、V9は置換基を表す。bは、0〜4の整数(好ましくは1〜2の整数を表し、より好ましくは1)を表す。V9で表される置換基としては、前述の一般式(1)においてR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。一般式(1−9)に複数のV9が存在している場合、それぞれの基は同一であっても、異なっていてもよく、互いに結合して環を形成していてもよい。
一般式(1−9)において、V9は置換基を表す。bは、0〜4の整数(好ましくは1〜2の整数を表し、より好ましくは1)を表す。V9で表される置換基としては、前述の一般式(1)においてR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。一般式(1−9)に複数のV9が存在している場合、それぞれの基は同一であっても、異なっていてもよく、互いに結合して環を形成していてもよい。
R91およびR92は、それぞれ独立に、水素原子または窒素原子に置換可能な基を表す。窒素原子に置換可能な基としては、前述の一般式(1)のR2およびR3に例示した基を好ましく挙げることができる。
以下に、一般式(1−9)で表される化合物の具体例を示す。但し、本発明はこれらに限定されるものではない。
一般式(1−10)で表される化合物は、一般式(1)において、PがOH、QがCHR4R5であり、YがCR6であり、nが2であり、Pに隣接する炭素原子上のR1およびQに隣接する炭素原子上のR6が互いに結合して二重結合を形成して環を形成した場合の一例である。
一般式(1−10)において、V10は置換基を表す。bは、0〜4の整数(好ましくは1〜2の整数を表し、より好ましくは1)を表す。V10で表される置換基としては、前述の一般式(1)においてR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。一般式(1−10)に複数のV10が存在している場合、それぞれの基は同一であっても、異なっていてもよく、互いに結合して環を形成していてもよい。
一般式(1−10)において、V10は置換基を表す。bは、0〜4の整数(好ましくは1〜2の整数を表し、より好ましくは1)を表す。V10で表される置換基としては、前述の一般式(1)においてR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。一般式(1−10)に複数のV10が存在している場合、それぞれの基は同一であっても、異なっていてもよく、互いに結合して環を形成していてもよい。
R101およびR102は、それぞれ独立に、水素原子または置換基を表す。
R101およびR102で表される置換基としては、前述のR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができ、好ましくは、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、または、アリール基であり、それぞれの好ましい例としては、前述のR2およびR3の例を挙げることができる。
R101およびR102が置換基を表す場合、これらの基は、さらに置換基を有していてもよい。置換基の例としては、前述の一般式(1)のR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。
R101およびR102で表される置換基としては、前述のR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができ、好ましくは、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、または、アリール基であり、それぞれの好ましい例としては、前述のR2およびR3の例を挙げることができる。
R101およびR102が置換基を表す場合、これらの基は、さらに置換基を有していてもよい。置換基の例としては、前述の一般式(1)のR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。
以下に、一般式(1−10)で表される化合物の具体例を示す。但し、本発明はこれらに限定されるものではない。
一般式(1−11)で表される化合物は、一般式(1)において、PがOH、QがCHR4R5であり、YがCR6であり、nが1であり、Pに隣接する炭素原子上のR1およびQに隣接する炭素原子上のR6が互いに結合して環を形成した場合の一例である。
一般式(1−11)において、V11は置換基を表す。bは、0〜4の整数(好ましくは1〜2の整数を表し、より好ましくは1)を表す。V11で表される置換基としては、前述の一般式(1)においてR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。一般式(1−11)に複数のV11が存在している場合、それぞれの基は同一であっても、異なっていてもよく、互いに結合して環を形成していてもよい。
一般式(1−11)において、V11は置換基を表す。bは、0〜4の整数(好ましくは1〜2の整数を表し、より好ましくは1)を表す。V11で表される置換基としては、前述の一般式(1)においてR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。一般式(1−11)に複数のV11が存在している場合、それぞれの基は同一であっても、異なっていてもよく、互いに結合して環を形成していてもよい。
R111およびR112は、それぞれ独立に、水素原子または置換基を表す。
R111およびR112で表される置換基としては、前述のR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができ、好ましくは、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、または、アリール基であり、それぞれの好ましい例としては、前述のR2およびR3の例を挙げることができる。
R111またはR112が置換基を表す場合、これらの基は、さらに置換基を有していてもよい。置換基の例としては、前述の一般式(1)のR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。
R111およびR112で表される置換基としては、前述のR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができ、好ましくは、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、または、アリール基であり、それぞれの好ましい例としては、前述のR2およびR3の例を挙げることができる。
R111またはR112が置換基を表す場合、これらの基は、さらに置換基を有していてもよい。置換基の例としては、前述の一般式(1)のR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。
以下に、一般式(1−11)で表される化合物の具体例を示す。但し、本発明はこれらに限定されるものではない。
一般式(1−12)で表される化合物は、一般式(1)において、P、QがそれぞれNR2R3であり、YがCR6であり、nが2であり、Pに隣接する炭素原子上のR1およびQに隣接する炭素原子上のR6が互いに結合して二重結合を形成して環を形成した場合の一例である。
一般式(1−12)において、V12は置換基を表す。bは、0〜4の整数(好ましくは1〜2の整数を表し、より好ましくは1)を表す。V12で表される置換基としては、前述の一般式(1)においてR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。一般式(1−12)に複数のV12が存在している場合、それぞれの基は同一であっても、異なっていてもよく、互いに結合して環を形成していてもよい。
一般式(1−12)において、V12は置換基を表す。bは、0〜4の整数(好ましくは1〜2の整数を表し、より好ましくは1)を表す。V12で表される置換基としては、前述の一般式(1)においてR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。一般式(1−12)に複数のV12が存在している場合、それぞれの基は同一であっても、異なっていてもよく、互いに結合して環を形成していてもよい。
R121、R122、R123およびR124は、それぞれ独立に、水素原子または窒素原子に置換可能な基を表す。窒素原子に置換可能な基としては、前述の一般式(1)のR2およびR3に例示した基を好ましく挙げることができる。
以下に、一般式(1−12)で表される化合物の具体例を示す。但し、本発明はこれらに限定されるものではない。
一般式(1−13)で表される化合物は、一般式(1)において、P、QがそれぞれNR2R3であり、YがCR6であり、nが1であり、Pに隣接する炭素原子上のR1およびQに隣接する炭素原子上のR6が互いに結合して環を形成した場合の一例である。
一般式(1−13)において、V13は置換基を表す。bは、0〜4の整数(好ましくは1〜2の整数を表し、より好ましくは1)を表す。V13で表される置換基としては、前述の一般式(1)においてR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。一般式(1−13)に複数のV13が存在している場合、それぞれの基は同一であっても、異なっていてもよく、互いに結合して環を形成していてもよい。
一般式(1−13)において、V13は置換基を表す。bは、0〜4の整数(好ましくは1〜2の整数を表し、より好ましくは1)を表す。V13で表される置換基としては、前述の一般式(1)においてR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。一般式(1−13)に複数のV13が存在している場合、それぞれの基は同一であっても、異なっていてもよく、互いに結合して環を形成していてもよい。
R131、R132、R133およびR134は、それぞれ独立に、水素原子または窒素原子に置換可能な基を表す。窒素原子に置換可能な基としては、前述の一般式(1)のR2およびR3に例示した基を好ましく挙げることができる。
以下に、一般式(1−13)で表される化合物の具体例を示す。但し、本発明はこれらに限定されるものではない。
一般式(1−14)で表される化合物は、一般式(1)において、P、QがそれぞれOHであり、YがCR6であり、nが1であり、Pに隣接する炭素原子上のR1およびQに隣接する炭素原子上のR6が互いに結合して環を形成した場合の一例である。
一般式(1−14)において、V14は置換基を表す。cは、1〜2の整数(好ましくは11)を表す。
V14で表される置換基としては、前述の一般式(1)においてR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。一般式(1−14)に複数のV14が存在している場合、それぞれの基は同一であっても、異なっていてもよく、互いに結合して環を形成していてもよい。
一般式(1−14)において、V14は置換基を表す。cは、1〜2の整数(好ましくは11)を表す。
V14で表される置換基としては、前述の一般式(1)においてR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。一般式(1−14)に複数のV14が存在している場合、それぞれの基は同一であっても、異なっていてもよく、互いに結合して環を形成していてもよい。
以下に、一般式(1−14)で表される化合物の具体例を示す。但し、本発明はこれらに限定されるものではない。
一般式(1−15)で表される化合物は、一般式(1)において、PがOH、QがNR2R3であり、YがCR6であり、nが1であり、Pに隣接する炭素原子上のR1およびQに隣接する炭素原子上のR6が互いに結合して環を形成した場合の一例である。
一般式(1−15)において、V15は置換基を表す。bは、0〜4の整数(好ましくは1〜2の整数を表し、より好ましくは1)を表す。V15で表される置換基としては、前述の一般式(1)においてR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。一般式(1−15)に複数のV15が存在している場合、それぞれの基は同一であっても、異なっていてもよく、互いに結合して環を形成していてもよい。
一般式(1−15)において、V15は置換基を表す。bは、0〜4の整数(好ましくは1〜2の整数を表し、より好ましくは1)を表す。V15で表される置換基としては、前述の一般式(1)においてR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。一般式(1−15)に複数のV15が存在している場合、それぞれの基は同一であっても、異なっていてもよく、互いに結合して環を形成していてもよい。
R151およびR152は、それぞれ独立に、水素原子または窒素原子に置換可能な基を表す。窒素原子に置換可能な基としては、前述の一般式(1)のR2およびR3に例示した基を好ましく挙げることができる。
以下に、一般式(1−15)で表される化合物の具体例を示す。但し、本発明はこれらに限定されるものではない。
一般式(1−16)で表される化合物は、一般式(1)において、P、QがそれぞれNR2R3であり、nが0であり、R2およびR3が互いに結合して環を形成した場合の一例である。
一般式(1−16)において、V16は置換基を表す。bは、0〜4の整数(好ましくは1〜2の整数を表し、より好ましくは1)を表す。V16で表される置換基としては、前述の一般式(1)においてR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。一般式(1−16)に複数のV16が存在している場合、それぞれの基は同一であっても、異なっていてもよく、互いに結合して環を形成していてもよい。
一般式(1−16)において、V16は置換基を表す。bは、0〜4の整数(好ましくは1〜2の整数を表し、より好ましくは1)を表す。V16で表される置換基としては、前述の一般式(1)においてR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。一般式(1−16)に複数のV16が存在している場合、それぞれの基は同一であっても、異なっていてもよく、互いに結合して環を形成していてもよい。
R161およびR162は、それぞれ独立に、水素原子または窒素原子に置換可能な基を表す。窒素原子に置換可能な基としては、前述の一般式(1)のR2およびR3に例示した基を好ましく挙げることができる。
以下に、一般式(1−16)で表される化合物の具体例を示す。但し、本発明はこれらに限定されるものではない。
一般式(1−17)で表される化合物は、一般式(1)において、P、QがそれぞれNR2R3であり、nが0であり、R2およびR3が互いに結合して環を形成した場合の一例である。
一般式(1−17)において、V17は置換基を表す。dは、0または1を表す。V17で表される置換基としては、前述の一般式(1)においてR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。一般式(1−17)に複数のV17が存在している場合、それぞれの基は同一であっても、異なっていてもよく、互いに結合して環を形成していてもよい。
一般式(1−17)において、V17は置換基を表す。dは、0または1を表す。V17で表される置換基としては、前述の一般式(1)においてR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。一般式(1−17)に複数のV17が存在している場合、それぞれの基は同一であっても、異なっていてもよく、互いに結合して環を形成していてもよい。
R171、R172およびR173は、それぞれ独立に、水素原子または窒素原子に置換可能な基を表す。窒素原子に置換可能な基としては、前述の一般式(1)のR2およびR3に例示した基を好ましく挙げることができる。
以下に、一般式(1−17)で表される化合物の具体例を示す。但し、本発明はこれらに限定されるものではない。
一般式(1−18)で表される化合物は、一般式(1)において、P、QがそれぞれOHであり、YがCR6および窒素原子であり、nが3であり、R1およびR6が互いに結合して環を形成した場合の一例である。
一般式(1−18)において、V18は置換基を表す。bは、0〜4の整数(好ましくは1〜2の整数を表し、より好ましくは1)を表す。V18で表される置換基としては、前述の一般式(1)においてR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。一般式(1−18)に複数のV18が存在している場合、それぞれの基は同一であっても、異なっていてもよく、互いに結合して環を形成していてもよい。
一般式(1−18)において、V18は置換基を表す。bは、0〜4の整数(好ましくは1〜2の整数を表し、より好ましくは1)を表す。V18で表される置換基としては、前述の一般式(1)においてR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。一般式(1−18)に複数のV18が存在している場合、それぞれの基は同一であっても、異なっていてもよく、互いに結合して環を形成していてもよい。
R181は、水素原子または置換基を表す。R181で表される置換基としては、前述のR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができ、好ましくは、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、または、アリール基であり、それぞれの好ましい例としては、前述のR2およびR3の例を挙げることができる。
R181が置換基を表す場合、さらに置換基を有していてもよい。置換基の例としては、前述の一般式(1)のR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。
R181が置換基を表す場合、さらに置換基を有していてもよい。置換基の例としては、前述の一般式(1)のR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。
以下に、一般式(1−18)で表される化合物の具体例を示す。但し、本発明はこれらに限定されるものではない。
一般式(1−19)で表される化合物は、一般式(1)において、P、QがそれぞれOHであり、YがCR6および窒素原子であり、nが2であり、R1およびR6が互いに結合して環を形成した場合の一例である。
一般式(1−19)において、V19は置換基を表す。bは、0〜4の整数(好ましくは1〜2の整数を表し、より好ましくは1)を表す。V19で表される置換基としては、前述の一般式(1)においてR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。一般式(1−19)に複数のV19が存在している場合、それぞれの基は同一であっても、異なっていてもよく、互いに結合して環を形成していてもよい。
一般式(1−19)において、V19は置換基を表す。bは、0〜4の整数(好ましくは1〜2の整数を表し、より好ましくは1)を表す。V19で表される置換基としては、前述の一般式(1)においてR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。一般式(1−19)に複数のV19が存在している場合、それぞれの基は同一であっても、異なっていてもよく、互いに結合して環を形成していてもよい。
R191は、水素原子または置換基を表す。R191で表される置換基としては、前述のR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができ、好ましくは、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、または、アリール基であり、それぞれの好ましい例としては、前述のR2およびR3の例を挙げることができる。
R191が置換基を表す場合、さらに置換基を有していてもよい。置換基の例としては、前述の一般式(1)のR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。
R191が置換基を表す場合、さらに置換基を有していてもよい。置換基の例としては、前述の一般式(1)のR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。
以下に、一般式(1−19)で表される化合物の具体例を示す。但し、本発明はこれらに限定されるものではない。
一般式(1−20)で表される化合物は、一般式(1)において、P、QがそれぞれNR2R3であり、nが0である場合の一例である。
一般式(1−20)において、R201、R202、R203およびR204は、それぞれ独立に、水素原子、または、窒素原子に置換可能な基を表す。窒素原子に置換可能な基としては、前述の一般式(1)のR2およびR3に例示した基を好ましく挙げることができる。
一般式(1−20)において、R201、R202、R203およびR204は、それぞれ独立に、水素原子、または、窒素原子に置換可能な基を表す。窒素原子に置換可能な基としては、前述の一般式(1)のR2およびR3に例示した基を好ましく挙げることができる。
以下に、一般式(1−20)で表される化合物の具体例を示す。但し、本発明はこれらに限定されるものではない。
一般式(1−21)で表される化合物は、一般式(1)において、PがそれぞれNR2R3であり、QがOHであり、nが0である場合の一例である。
一般式(1−21)において、R211およびR212は、それぞれ独立に、水素原子、または、窒素原子に置換可能な基を表す。窒素原子に置換可能な基としては、前述の一般式(1)のR2およびR3に例示した基を好ましく挙げることができる。
一般式(1−21)において、R211およびR212は、それぞれ独立に、水素原子、または、窒素原子に置換可能な基を表す。窒素原子に置換可能な基としては、前述の一般式(1)のR2およびR3に例示した基を好ましく挙げることができる。
以下に、一般式(1−21)で表される化合物の具体例を示す。但し、本発明はこれらに限定されるものではない。
(一般式(2)で表される化合物)
次に、一般式(2)で表される化合物について説明する。
R7−C(=O)−H 一般式(2)
次に、一般式(2)で表される化合物について説明する。
R7−C(=O)−H 一般式(2)
一般式(2)で表される化合物には、アルデヒド体とヘミアセタール体との間に平衡が存在することにより還元性を示す化合物(アルドースなど)や、ロブリー・ドブリュイン−ファン エッケンシュタイン転位反応によるアルドース−ケトース間の異性化によりアルデヒド体を形成しうる化合物(フルクトースなど)も含有する。
一般式(2)中、R7はアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、複素環基、または、これらの基を組み合わせた基を表す。
R7がアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、または、アリール基を表すとき、それぞれの好ましい例としては、前述のR2およびR3の例を挙げることができる。
R7が複素環基を表すとき、好ましくは5または6員の置換または無置換の、芳香族または非芳香族の複素環化合物から一個の水素原子を取り除いた一価の基であり、さらに好ましくは、炭素数3から30の5または6員の芳香族または、非芳香族の複素環基である。好ましい例としては、2−フラニル、2−チエニル、2−ピリミジニル、2−ベンゾチアゾリル、2−ベンゾオキサゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、トリアゾリル、ベンゾトリアゾリル、チアジアゾリル、ピロリジニル、ピペリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、モルホリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチエニルなどを挙げることができる。
R7としてさらに好ましくはアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基であり、特に好ましくは、アルキル基、アリール基である。
R7で表されるアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、または、複素環基は、さらに置換基を有していてもよい。置換基の例としては、前述の一般式(1)においてR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。
R7がアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、または、アリール基を表すとき、それぞれの好ましい例としては、前述のR2およびR3の例を挙げることができる。
R7が複素環基を表すとき、好ましくは5または6員の置換または無置換の、芳香族または非芳香族の複素環化合物から一個の水素原子を取り除いた一価の基であり、さらに好ましくは、炭素数3から30の5または6員の芳香族または、非芳香族の複素環基である。好ましい例としては、2−フラニル、2−チエニル、2−ピリミジニル、2−ベンゾチアゾリル、2−ベンゾオキサゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、トリアゾリル、ベンゾトリアゾリル、チアジアゾリル、ピロリジニル、ピペリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、モルホリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチエニルなどを挙げることができる。
R7としてさらに好ましくはアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基であり、特に好ましくは、アルキル基、アリール基である。
R7で表されるアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、または、複素環基は、さらに置換基を有していてもよい。置換基の例としては、前述の一般式(1)においてR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。
R7で表される基中には、ヒドロキシル基、または、−COO−で表される基が含まれていてもよい。
以下に、一般式(2)で表される化合物の具体例を示す。但し、本発明はこれらに限定されるものではない。
(一般式(3)で表される化合物)
次に、一般式(3)で表される化合物について説明する。
次に、一般式(3)で表される化合物について説明する。
一般式(3)中、R8、R9およびR10で表される基は、それぞれ独立に、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、複素環基、または、これらの基を組み合わせた基を表す。アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基および複素環基の好ましい例としては、前述の一般式(1)のR2およびR3の例を挙げることができる。
R8、R9およびR10で表される基は、さらに置換基を有していてもよい。置換基の例としては、前述の一般式(1)のR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。
R8、R9およびR10で表される基は、さらに置換基を有していてもよい。置換基の例としては、前述の一般式(1)のR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。
以下に、一般式(3)で表される化合物の具体例を示す。但し、本発明はこれらに限定されるものではない。
(一般式(4)で表される化合物)
次に、一般式(4)で表される化合物について説明する。
次に、一般式(4)で表される化合物について説明する。
一般式(4)中、R11およびR12は、それぞれ独立に、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、複素環基、または、これらの基を組み合わせた基を表す。アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基および複素環基の好ましい例としては、前述の一般式(1)のR2およびR3の例を挙げることができる。
R11およびR12で表される基は、さらに置換基を有していてもよい。置換基の例としては、前述の一般式(1)のR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。
R11およびR12は、互いに結合して環を形成していてもよい。形成される環には、置換基が含まれていてもよい。置換基の例としては、前述の一般式(1)のR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。
R11およびR12で表される基は、さらに置換基を有していてもよい。置換基の例としては、前述の一般式(1)のR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。
R11およびR12は、互いに結合して環を形成していてもよい。形成される環には、置換基が含まれていてもよい。置換基の例としては、前述の一般式(1)のR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。
以下に、一般式(4)で表される化合物の具体例を示す。但し、本発明はこれらに限定されるものではない。ここで、Meはメチル基を表す。
(一般式(5)で表される化合物)
次に、一般式(5)で表される化合物について説明する。
Z−SH 一般式(5)
一般式(5)中、Zは、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、複素環基、または、これらの基を組み合わせた基を表す。アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基および複素環基の好ましい例としては、前述の一般式(1)のR2およびR3の例を挙げることができる。
Zで表される基は、さらに置換基を有していてもよい。置換基の例としては、前述の一般式(1)のR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。
次に、一般式(5)で表される化合物について説明する。
Z−SH 一般式(5)
一般式(5)中、Zは、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、複素環基、または、これらの基を組み合わせた基を表す。アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基および複素環基の好ましい例としては、前述の一般式(1)のR2およびR3の例を挙げることができる。
Zで表される基は、さらに置換基を有していてもよい。置換基の例としては、前述の一般式(1)のR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。
一般式(5)で表される化合物は、下記一般式(51)〜(54)で表される化合物であることが好ましい。
一般式(51)において、R511は、置換基を表す。
置換基としては、前述の一般式(1)においてR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。R511で表される基は、さらに置換基を有していてもよい。置換基の例としては、前述の一般式(1)のR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。
置換基としては、前述の一般式(1)においてR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。R511で表される基は、さらに置換基を有していてもよい。置換基の例としては、前述の一般式(1)のR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。
一般式(52)において、R521およびR522は、それぞれ独立に、水素原子または置換基を表す。置換基としては、前述の一般式(1)においてR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。R521およびR522は、互いに結合して環を形成していてもよい。
R523は、水素原子または窒素原子に置換可能な基を表す。窒素原子に置換可能な基としては、前述の一般式(1)のR2およびR3に例示した基を好ましく挙げることができる。
R523は、水素原子または窒素原子に置換可能な基を表す。窒素原子に置換可能な基としては、前述の一般式(1)のR2およびR3に例示した基を好ましく挙げることができる。
一般式(53)において、R531は、水素原子または置換基を表す。置換基としては、前述の一般式(1)においてR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。
R532は、水素原子または窒素原子に置換可能な基を表す。窒素原子に置換可能な基としては、前述の一般式(1)のR2およびR3に例示した基を好ましく挙げることができる。
R532は、水素原子または窒素原子に置換可能な基を表す。窒素原子に置換可能な基としては、前述の一般式(1)のR2およびR3に例示した基を好ましく挙げることができる。
一般式(54)において、R541は窒素原子に置換可能な基を表す。窒素原子に置換可能な基としては、前述の一般式(1)のR2およびR3に例示した基を好ましく挙げることができる。
(一般式(6)で表される化合物)
次に、一般式(6)で表される化合物について説明する。
次に、一般式(6)で表される化合物について説明する。
一般式(6)中、X61、X62およびX63は、それぞれ独立に、−NH−、−N=、=N−、−CRx=、=CRx−または−S−を表す。Rxは、水素原子、−NH2または直鎖状もしくは分岐状の炭素数1〜15のアルキル基を表す。ここで、アルキル基の中の1の炭素原子、または2以上の隣接しない炭素原子は、−O−、−S−、−NR0、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−CR0=CR00−、−C≡C−に置換されていてもよい。また、アルキル基の中の1以上の水素原子は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子または−CNに置換されていてもよい。R0およびR00は、それぞれ独立に、水素原子、または、置換基を有してもよく、1以上のヘテロ原子を有してもよいカルビル基もしくはヒドロカルビル基を表す。置換基の具体例および好適な態様は、前述のR2およびR3で表されるアルキル基の置換基と同じである。ヘテロ原子としては特に制限されないが、例えば、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、リン原子などが挙げられる。X61、X62およびX63のうち少なくとも1つは−CRx=または=CRx−ではない。
R61およびR62は、それぞれ独立に、フッ素原子、塩素原子、−Sp−P、直鎖状もしくは分岐状の炭素数1〜15のアルキル基、または、置換基(置換基の具体例および好適な態様は、前述のR2およびR3で表されるアルキル基の置換基と同じ)を有してもよい炭素数2〜30の、アリール基、ヘテロアリール基、アリールオキシ基、ヘテロアリールオキシ基、アリールカルボニル基、ヘテロアリールカルボニル基、アリールカルボニルオキシ基、ヘテロアリールカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニル基もしくはヘテロアリールオキシカルボニル基を表す。ここで、アルキル基の中の1の炭素原子、または2以上の隣接しない炭素原子は、−O−、−S−、−NR0、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−CR0=CR00−、−C≡C−に置換されていてもよい。また、アルキル基の中の1以上の水素原子は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、−CNに置換されていてもよい。R0およびR00は、それぞれ独立に、水素原子、または、置換基を有してもよく、1以上のヘテロ原子を有してもよいカルビル基もしくはヒドロカルビル基を表す。置換基の具体例および好適な態様は、前述のR2およびR3で表されるアルキル基の置換基と同じである。Spは、単結合または2価の有機基を表す。2価の有機基の具体例および好適な態様は、上述したLBと同じである。Pは、重合性基または架橋性基を表す。重合性基および架橋性基の具体例としては、メタクリロイル基、アクリロイル基、イタコン酸エステル基、クロトン酸エステル基、イソクロトン酸エステル基、マレイン酸エステル基、スチリル基、ビニル基、アクリルアミド基、メタクリルアミド基などが挙げられる。R61およびR62は、互いに結合して、環原子数5〜7の、芳香環または芳香族複素環を形成してもよい。芳香環および芳香族複素環は、1〜6個の置換基を有してもよい。置換基の具体例および好適な態様は、前述のR2およびR3で表されるアルキル基の置換基と同じである。
上記「カルビル基」は、任意の非炭素原子を含まないか(例えば、−C≡C−のような)、又はN、O、S、P、Si、Se、As、Te若しくはGeのような少なくとも一つの非炭素原子と随意に結合した少なくとも一つの炭素原子を含む(例えば、カルボニル等)任意の一価若しくは多価有機基部分を指す。上記「ヒドロカルビル基」は、1以上のH原子を追加的に含み、随意に、例えば、N、O、S、P、Si、Se、As、Te若しくはGeのような1以上のヘテロ原子を含むカルビル基を指す。
一般式(6)で表される化合物は、下記一般式(22)で表される化合物であることが好ましい。
一般式(22)中、R221、R222、R223、およびR224は、それぞれ独立に、水素原子または置換基を表す。置換基の具体例は、前述のR2およびR3で表されるアルキル基の置換基と同じである。
以下に、一般式(22)で表される化合物の具体例を示す。但し、本発明はこれらに限定されるものではない。
(一般式(7)で表される化合物)
次に、一般式(7)で表される化合物について説明する。
次に、一般式(7)で表される化合物について説明する。
一般式(7)中、R71およびR72は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、または、これらを組み合わせた基を表す。なかでも、R71は水素原子、アルキル基またはアリール基であることが好ましい。
(一般式(8)で表される化合物)
次に、一般式(8)で表される化合物について説明する。
Z1−S−S−Z2 一般式(8)
次に、一般式(8)で表される化合物について説明する。
Z1−S−S−Z2 一般式(8)
一般式(8)中、Z1およびZ2は、それぞれ独立に、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、または、これらの基を組み合わせた基を表す。なかでも、アリール基、ヘテロアリール基であることが好ましい。なお、Z1およびZ2には、置換基が含まれていてもよい。置換基の具体例および好適な態様は、前述のR2およびR3で表されるアルキル基の置換基と同じである。
一般式(8)で表される化合物は、下記一般式(23a)〜(23d)からなる群より選択される化合物であることが好ましい。
一般式(23a)中、R231は、置換基を表す。置換基の具体例および好適な態様は、前述のR2およびR3で表されるアルキル基の置換基と同じである。R231で表される基は、さらに置換基を有していてもよい。置換基の例としては、前述の一般式(1)のR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。複数あるR231は、同一であっても異なっていてもよい。
以下に、一般式(23a)で表される化合物の具体例を示す。但し、本発明はこれらに限定されるものではない。
一般式(23b)中、R232およびR233は、それぞれ独立に、水素原子または置換基を表す。置換基の具体例および好適な態様は、前述のR2およびR3で表されるアルキル基の置換基と同じである。R232およびR233は、互いに結合して環を形成していてもよい。
R234は、水素原子または窒素原子に置換可能な基を表す。窒素原子に置換可能な基としては、前述の一般式(1)のR2およびR3に例示した基を好ましく挙げることができる。複数あるR232、R233およびR234は、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。
R234は、水素原子または窒素原子に置換可能な基を表す。窒素原子に置換可能な基としては、前述の一般式(1)のR2およびR3に例示した基を好ましく挙げることができる。複数あるR232、R233およびR234は、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。
一般式(23c)中、R235は、水素原子または置換基を表す。置換基の具体例および好適な態様は、前述のR2およびR3で表されるアルキル基の置換基と同じである。R236は、水素原子または窒素原子に置換可能な基を表す。窒素原子に置換可能な基としては、前述の一般式(1)のR2およびR3に例示した基を好ましく挙げることができる。複数あるR235およびR236は、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。
一般式(23d)中、R237は、窒素原子に置換可能な基を表す。窒素原子に置換可能な基としては、前述の一般式(1)のR2およびR3に例示した基を好ましく挙げることができる。複数あるR237は、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。
(一般式(25)で表される基)
次に、一般式(25)で表される基について説明する。
次に、一般式(25)で表される基について説明する。
一般式(25)中、R251、R252、R253、およびR254は、それぞれ独立に、水素原子または置換基を表す。置換基の例としては、前述のR2およびR3で表されるアルキル基の置換基を挙げることができる。なかでも移動度への影響が少なく、移動度がより優れる点で、置換基としてはアルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基が好ましい。特にR252またはR253のいずれかまたは双方がアルキル基またはアルコキシ基であることが好ましい。なお、アルキル基としてはメチル基、エチル基、イソプロピル基、t−ブチル基、t−アミル基等が好ましく、アルコキシ基としてはメトキシ基、エトキシ基等が特に好ましい。R252またはR253のいずれかまたは双方が炭素数2〜5のアルキル基であることがさらに好ましく、エチル基、i−プロピル基、t−ブチル基、t−アミル基であることがさらに好ましく、t−ブチル基であることがもっとも好ましい。
R251およびR254は、水素原子であることが好ましい。
*は、結合位置を示す。
R251およびR254は、水素原子であることが好ましい。
*は、結合位置を示す。
上述した一般式(1)〜(8)で表される化合物のうち、取り去られる水素原子は特に制限されないが、マイグレーション抑制能がより優れる点で、一般式(1)〜(4)で表される化合物においてはR1〜R12で表される基が有する水素原子のいずれか、一般式(5)で表される化合物においてはZで表される基が有する水素原子のいずれか、一般式(6)で表される化合物においてはR61またはR62で表される基が有する水素原子のいずれか、一般式(7)で表される化合物においてはR71またはR72で表される基が有する水素原子のいずれか、一般式(8)においてはZ1またはZ2で表される基が有する水素原子のいずれかであることが好ましい。
高分子化合物(B)の分子量は特に制限されないが、Mwは5,000以上が好ましく、50,000〜1,000,000であることがより好ましく、Mnは30,000〜500,000であることが好ましい。ここで、Mwは重量平均分子量を、Mnは数量平均分子量を意味する。また、分子量の値はGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)法で測定されたポリスチレン換算値である。重量平均分子量および数平均分子量のGPC法による測定は、ポリマーをテトラヒドロフランに溶解させ、東ソー(株)製高速GPC(HLC−8220GPC)を用い、カラムとして、TSKgel SuperHZ4000(TOSOH製、4.6mmI.D.×15cm)を用い、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いて行ったものである。
(高分子化合物(B)の合成方法)
以下、本発明の側鎖にマイグレーション防止部位を有する特定の基(一般式(B)中のB)を有する高分子化合物(B)の合成方法について説明する。
合成方法としては、例えば、下記i)およびii)が挙げられる。
以下、本発明の側鎖にマイグレーション防止部位を有する特定の基(一般式(B)中のB)を有する高分子化合物(B)の合成方法について説明する。
合成方法としては、例えば、下記i)およびii)が挙げられる。
i)下記一般式(B1)で表される側鎖にマイグレーション防止部位を有する特定の基(一般式(B1)中のB)を有するモノマーを重合する方法
一般式(B1)中、RB、LBおよびBの定義、具体例および好適な態様は、それぞれ上述した一般式(B)中のRB、LBおよびBと同じである。
ii)反応性基を有する高分子化合物に、該高分子化合物中の反応性基と反応しうる基とマイグレーション防止部位を有する特定の基(一般式(B)中のB)とを有する化合物を反応させ、マイグレーション防止部位を有する特定の基を導入する方法
これらの中でも、好ましいのは、合成適性の観点から、i)の方法である。
以上のように、マイグレーション防止部位を有する特定の基は、マイグレーション防止部位を有する特定の基がペンダントされたモノマーを重合することで導入してもよいし、予め合成された反応性基を有するポリマーの一部に付加・置換させることで導入してもよい。
以上のように、マイグレーション防止部位を有する特定の基は、マイグレーション防止部位を有する特定の基がペンダントされたモノマーを重合することで導入してもよいし、予め合成された反応性基を有するポリマーの一部に付加・置換させることで導入してもよい。
なお、i)の方法において、一般式(B1)以外のモノマーを共重合成分として含んでいてもよい。本発明の効果を損なわないものであれば、いかなるモノマーも使用することができる。
使用されうるモノマーとしては、具体的には、メチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレートなどの無置換(メタ)アクリル酸エステル類、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、3,3,3−トリフルオロプロピル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロヘキシル)エチルアクリレート、2−クロロエチル(メタ)アクリレートなどのハロゲン置換(メタ)アクリル酸エステル類、ブチル(メタ)アクリルアミド、イソプロピル(メタ)アクリルアミド、オクチル(メタ)アクリルアミド、2−エチルヘキシルアクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミドなどの(メタ)アクリルアミド類、スチレン、α―メチルスチレンなどのスチレン類、N−ビニルカルバゾール、酢酸ビニル、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルカプロラクタムなどのビニル化合物類や、その他にジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−エチルチオ−エチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなどが使用できる。また、上記記載のモノマーを用いて得られたマクロモノマーも使用できる。
なかでも移動度への影響が少なく、移動度がより優れる点から、下記一般式(C1)で表されるモノマーを好適に使用できる。
使用されうるモノマーとしては、具体的には、メチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレートなどの無置換(メタ)アクリル酸エステル類、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、3,3,3−トリフルオロプロピル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロヘキシル)エチルアクリレート、2−クロロエチル(メタ)アクリレートなどのハロゲン置換(メタ)アクリル酸エステル類、ブチル(メタ)アクリルアミド、イソプロピル(メタ)アクリルアミド、オクチル(メタ)アクリルアミド、2−エチルヘキシルアクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミドなどの(メタ)アクリルアミド類、スチレン、α―メチルスチレンなどのスチレン類、N−ビニルカルバゾール、酢酸ビニル、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルカプロラクタムなどのビニル化合物類や、その他にジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−エチルチオ−エチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなどが使用できる。また、上記記載のモノマーを用いて得られたマクロモノマーも使用できる。
なかでも移動度への影響が少なく、移動度がより優れる点から、下記一般式(C1)で表されるモノマーを好適に使用できる。
一般式(C1)中、Rcの定義、具体例および好適な態様は上述した一般式(B)中のRBと同じである。Lcは、単結合、−CO2−、−CONR261−、−NR261−、−O−を表す。R261は水素原子または炭素数1〜5のアルキル基を表す。Cはアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基を表す。アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基の好ましい例としては、前述の一般式(1)のR2およびR3の例を挙げることができる。
上記ii)の合成方法において用いられる反応性基を有する高分子化合物は、マイグレーション防止部位を有する特定の基を導入するための反応性基を有するモノマーをラジカル重合することにより合成される。マイグレーション防止部位を有する特定の基を導入するための反応性基を有するモノマーとしては、例えば、反応性基として、カルボキシル基、ヒドロキシル基、エポキシ基、又はイソシアネート基を有するモノマーが挙げられる。
カルボキシル基含有のモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、安息香酸ビニル、東亞合成製のアロニクスM−5300、M−5400、M−5600、三菱レーヨン製のアクリルエステルPA、HH、共栄社化学(株)製のライトアクリレートHOA−HH、中村化学製のNKエステルSA、A−SAなどが挙げられる。
ヒドロキシル基含有のモノマーとしては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、1−(メタ)アクリロイル−3−ヒドロキシ−アダマンタン、ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、2−(ヒドロキシメチル)−(メタ)アクリレート、2−(ヒドロキシメチル)−(メタ)アクリレートのメチルエステル、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3,5−ジヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、1−ヒドロキシメチル−4−(メタ)アクリロイルメチル−シクロヘキサン、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、1−メチル−2−アクリロイロキシプロピルフタル酸、2−アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタル酸、1−メチル−2−アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタル酸、2−アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシ−3−クロロプロピルフタル酸、東亞合成(株)製のアロニクスM−554、M−154、M−555、M−155、M−158、日本油脂(株)製のブレンマーPE−200、PE−350、PP−500、PP−800、PP−1000、70PEP−350B、55PET800、以下の構造を有するラクトン変性アクリレートが使用できる。
CH2=CRCOOCH2CH2[OC(=O)C5H10]nOH
(R=H又はMe、n=1〜5)
また、エポキシ基を有するモノマーとしては、グリシジル(メタ)アクリレート、ダイセル化学製のサイクロマーA、Mなどが使用できる。
イソシアネート基を有するモノマーとしては、昭和電工製のカレンズAOI、MOIが使用できる。
なお、上記ii)の合成方法において用いられる反応性基を有する高分子化合物は、上述した「マイグレーション防止部位を有する特定の基を導入するための反応性基を有するモノマー」以外のモノマーを共重合成分として含んでいてもよい。本発明の効果を損なわないものであれば、いかなるモノマーも使用することができる。
使用されうるモノマーの具体例および好適な態様は、上述した「i)の方法における一般式(B1)以外の共重合成分として含んでいてもよいモノマー」と同じである。
カルボキシル基含有のモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、安息香酸ビニル、東亞合成製のアロニクスM−5300、M−5400、M−5600、三菱レーヨン製のアクリルエステルPA、HH、共栄社化学(株)製のライトアクリレートHOA−HH、中村化学製のNKエステルSA、A−SAなどが挙げられる。
ヒドロキシル基含有のモノマーとしては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、1−(メタ)アクリロイル−3−ヒドロキシ−アダマンタン、ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、2−(ヒドロキシメチル)−(メタ)アクリレート、2−(ヒドロキシメチル)−(メタ)アクリレートのメチルエステル、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3,5−ジヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、1−ヒドロキシメチル−4−(メタ)アクリロイルメチル−シクロヘキサン、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、1−メチル−2−アクリロイロキシプロピルフタル酸、2−アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタル酸、1−メチル−2−アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタル酸、2−アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシ−3−クロロプロピルフタル酸、東亞合成(株)製のアロニクスM−554、M−154、M−555、M−155、M−158、日本油脂(株)製のブレンマーPE−200、PE−350、PP−500、PP−800、PP−1000、70PEP−350B、55PET800、以下の構造を有するラクトン変性アクリレートが使用できる。
CH2=CRCOOCH2CH2[OC(=O)C5H10]nOH
(R=H又はMe、n=1〜5)
また、エポキシ基を有するモノマーとしては、グリシジル(メタ)アクリレート、ダイセル化学製のサイクロマーA、Mなどが使用できる。
イソシアネート基を有するモノマーとしては、昭和電工製のカレンズAOI、MOIが使用できる。
なお、上記ii)の合成方法において用いられる反応性基を有する高分子化合物は、上述した「マイグレーション防止部位を有する特定の基を導入するための反応性基を有するモノマー」以外のモノマーを共重合成分として含んでいてもよい。本発明の効果を損なわないものであれば、いかなるモノマーも使用することができる。
使用されうるモノマーの具体例および好適な態様は、上述した「i)の方法における一般式(B1)以外の共重合成分として含んでいてもよいモノマー」と同じである。
上記ii)の合成方法において、高分子化合物の反応性基と、高分子化合物中の反応性基と反応しうる基との組み合わせとしては、例えば、以下の組み合わせが挙げられる。
即ち、(高分子化合物の反応性基、高分子化合物中の反応性基と反応しうる基)=(カルボキシル基、カルボキシル基)、(カルボキシル基、エポキシ基)、(カルボキシル基、イソシアネート基)、(カルボキシル基、ハロゲン化ベンジル基)、(水酸基、カルボキシル基)、(水酸基、エポキシ基)、(水酸基、イソシアネート基)、(水酸基、ハロゲン化ベンジル)(イソシアネート基、水酸基)、(イソシアネート基、カルボキシル基)、(エポキシ基、カルボキシル基)等を挙げることができる。
反応性基を有する高分子化合物を合成するためのモノマーとしては、例えば、アクリル酸、グリシジルアクリレート、サイクロマーA(ダイセル化学製)、カレンズAOI(昭和電工製)、メタクリル酸、グリシジルメタクリレート、サイクロマーM(ダイセル化学製)、カレンズMOI(昭和電工製)を使用することができる。
即ち、(高分子化合物の反応性基、高分子化合物中の反応性基と反応しうる基)=(カルボキシル基、カルボキシル基)、(カルボキシル基、エポキシ基)、(カルボキシル基、イソシアネート基)、(カルボキシル基、ハロゲン化ベンジル基)、(水酸基、カルボキシル基)、(水酸基、エポキシ基)、(水酸基、イソシアネート基)、(水酸基、ハロゲン化ベンジル)(イソシアネート基、水酸基)、(イソシアネート基、カルボキシル基)、(エポキシ基、カルボキシル基)等を挙げることができる。
反応性基を有する高分子化合物を合成するためのモノマーとしては、例えば、アクリル酸、グリシジルアクリレート、サイクロマーA(ダイセル化学製)、カレンズAOI(昭和電工製)、メタクリル酸、グリシジルメタクリレート、サイクロマーM(ダイセル化学製)、カレンズMOI(昭和電工製)を使用することができる。
本発明における高分子化合物(B)の具体例を以下に示すが、これらに限定されるものではない。
本発明の組成物において、高分子化合物(B)の含有量は特に制限されないが、有機半導体材料(A)に対して、0.1〜20質量%であることが好ましく、1〜10質量%であることがより好ましい。
本発明の組成物は、形成される有機半導体層の均質性および結晶性の観点から、溶媒を含有するのが好ましい。
溶媒としては特に制限されないが、例えば、トルエン、キシレン、メシチレン、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン(テトラリン)、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、アニソールなどの芳香族化合物などが好適に例示される。
溶媒としては特に制限されないが、例えば、トルエン、キシレン、メシチレン、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン(テトラリン)、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、アニソールなどの芳香族化合物などが好適に例示される。
本発明の組成物は、上述のとおり、優れた特性を示すため、有機薄膜トランジスタ、有機ELおよび有機薄膜太陽電池の有機半導体層を形成する組成物として好適であり、なかでも、有機薄膜トランジスタの有機半導体層を形成する組成物として特に好適である。
[有機薄膜トランジスタ]
本発明の有機薄膜トランジスタ(有機半導体トランジスタ)は、上述した本発明の組成物を有機半導体層に用いた有機薄膜トランジスタである。なかでも、ボトムコンタクト型の有機薄膜トランジスタであることが好ましい。
本発明の有機薄膜トランジスタ(有機半導体トランジスタ)は、上述した本発明の組成物を有機半導体層に用いた有機薄膜トランジスタである。なかでも、ボトムコンタクト型の有機薄膜トランジスタであることが好ましい。
本発明の有機薄膜トランジスタの一態様について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の有機薄膜トランジスタの一態様の断面模式図である。
図1において、有機薄膜トランジスタ100は、基板10と、ゲート電極20と、ゲート絶縁膜30と、ソース電極40と、ドレイン電極42と、有機半導体層50と、封止層60を備える。ここで、有機半導体層50は、上述した本発明の組成物を用いて形成されたものである。有機薄膜トランジスタ100は、ボトムコンタクト型の有機薄膜トランジスタである。
図1は、本発明の有機薄膜トランジスタの一態様の断面模式図である。
図1において、有機薄膜トランジスタ100は、基板10と、ゲート電極20と、ゲート絶縁膜30と、ソース電極40と、ドレイン電極42と、有機半導体層50と、封止層60を備える。ここで、有機半導体層50は、上述した本発明の組成物を用いて形成されたものである。有機薄膜トランジスタ100は、ボトムコンタクト型の有機薄膜トランジスタである。
以下、基板、ゲート電極、ゲート絶縁膜、ソース電極、ドレイン電極、有機半導体層および封止層並びにそれぞれの形成方法について詳述する。
<基板>
基板は、後述するゲート電極、ソース電極、ドレイン電極などを支持する役割を果たす。
基板の種類は特に制限されず、例えば、プラスチック基板、ガラス基板、セラミック基板などが挙げられる。なかでも、各デバイスへの適用性およびコストの観点から、ガラス基板またはプラスチック基板であることが好ましい。
プラスチック基板の材料としては、熱硬化性樹脂(例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂(例えばPET、PEN)など)または熱可塑性樹脂(例えば、フェノキシ樹脂、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォン、ポリフェニレンスルフォンなど)が挙げられる。
セラミック基板の材料としては、例えば、アルミナ、窒化アルミニウム、ジルコニア、シリコン、窒化シリコン、シリコンカーバイドなどが挙げられる。
ガラス基板の材料としては、例えば、ソーダガラス、カリガラス、ホウケイ酸ガラス、石英ガラス、アルミケイ酸ガラス、鉛ガラスなどが挙げられる。
基板は、後述するゲート電極、ソース電極、ドレイン電極などを支持する役割を果たす。
基板の種類は特に制限されず、例えば、プラスチック基板、ガラス基板、セラミック基板などが挙げられる。なかでも、各デバイスへの適用性およびコストの観点から、ガラス基板またはプラスチック基板であることが好ましい。
プラスチック基板の材料としては、熱硬化性樹脂(例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂(例えばPET、PEN)など)または熱可塑性樹脂(例えば、フェノキシ樹脂、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォン、ポリフェニレンスルフォンなど)が挙げられる。
セラミック基板の材料としては、例えば、アルミナ、窒化アルミニウム、ジルコニア、シリコン、窒化シリコン、シリコンカーバイドなどが挙げられる。
ガラス基板の材料としては、例えば、ソーダガラス、カリガラス、ホウケイ酸ガラス、石英ガラス、アルミケイ酸ガラス、鉛ガラスなどが挙げられる。
<ゲート電極>
ゲート電極の材料としては、例えば、金(Au)、銀、アルミニウム、銅、クロム、ニッケル、コバルト、チタン、白金、マグネシウム、カルシウム、バリウム、ナトリウム等の金属;InO2、SnO2、ITO等の導電性の酸化物;ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセチレン、ポリジアセチレン等の導電性高分子;シリコン、ゲルマニウム、ガリウム砒素等の半導体;フラーレン、カーボンナノチューブ、グラファイト等の炭素材料などが挙げられる。なかでも、金属であることが好ましく、銀、アルミニウムであることがより好ましい。
ゲート電極の材料としては、例えば、金(Au)、銀、アルミニウム、銅、クロム、ニッケル、コバルト、チタン、白金、マグネシウム、カルシウム、バリウム、ナトリウム等の金属;InO2、SnO2、ITO等の導電性の酸化物;ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセチレン、ポリジアセチレン等の導電性高分子;シリコン、ゲルマニウム、ガリウム砒素等の半導体;フラーレン、カーボンナノチューブ、グラファイト等の炭素材料などが挙げられる。なかでも、金属であることが好ましく、銀、アルミニウムであることがより好ましい。
ゲート電極の厚みは特に制限されないが、20〜200nmであることが好ましい。
ゲート電極を形成する方法は特に制限されないが、例えば、基板上に、電極材料を真空蒸着またはスパッタする方法、電極形成用組成物を塗布または印刷する方法などが挙げられる。また、電極をパターニングする場合、パターニングする方法としては、例えば、フォトリソグラフィー法;インクジェット印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷、凸版印刷等の印刷法;マスク蒸着法などが挙げられる。
<ゲート絶縁膜>
ゲート絶縁膜の材料としては、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリビニルフェノール、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリスルホン、ポリベンゾキサゾール、ポリシルセスキオキサン、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等のポリマー;二酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化チタン等の酸化物;窒化珪素等の窒化物などが挙げられる。これらの材料のうち、有機半導体層との相性から、ポリマーであることが好ましい。
ゲート絶縁膜の材料としてポリマーを用いる場合、架橋剤(例えば、メラミン)を併用するのが好ましい。架橋剤を併用することで、ポリマーが架橋されて、形成されるゲート絶縁膜の耐久性が向上する。
ゲート絶縁膜の材料としては、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリビニルフェノール、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリスルホン、ポリベンゾキサゾール、ポリシルセスキオキサン、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等のポリマー;二酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化チタン等の酸化物;窒化珪素等の窒化物などが挙げられる。これらの材料のうち、有機半導体層との相性から、ポリマーであることが好ましい。
ゲート絶縁膜の材料としてポリマーを用いる場合、架橋剤(例えば、メラミン)を併用するのが好ましい。架橋剤を併用することで、ポリマーが架橋されて、形成されるゲート絶縁膜の耐久性が向上する。
ゲート絶縁膜の膜厚は特に制限されないが、100〜1000nmであることが好ましい。
ゲート絶縁膜を形成する方法は特に制限されないが、例えば、ゲート電極が形成された基板上に、ゲート絶縁膜形成用組成物を塗布する方法、ゲート絶縁膜材料を蒸着またはスパッタする方法などが挙げられる。ゲート絶縁膜形成用組成物を塗布する方法は特に制限されず、公知の方法(バーコート法、スピンコート法、ナイフコート法、ドクターブレード法)を使用することができる。
ゲート絶縁膜形成用組成物を塗布してゲート絶縁膜を形成する場合、溶媒除去、架橋などを目的として、塗布後に加熱(ベーク)してもよい。
ゲート絶縁膜形成用組成物を塗布してゲート絶縁膜を形成する場合、溶媒除去、架橋などを目的として、塗布後に加熱(ベーク)してもよい。
<ソース電極、ドレイン電極>
ソース電極およびドレイン電極の材料の具体例は、上述したゲート電極と同じである。なかでも、金属であることが好ましく、金であることがより好ましい。
ソース電極およびドレイン電極を形成する方法は特に制限されないが、例えば、ゲート電極とゲート絶縁膜とが形成された基板上に、電極材料を真空蒸着またはスパッタする方法、電極形成用組成物を塗布または印刷する方法などが挙げられる。パターニング方法の具体例は、上述したゲート電極と同じである。
ソース電極およびドレイン電極のチャネル長は特に制限されないが、5〜30μmであることが好ましい。
ソース電極およびドレイン電極のチャネル幅は特に制限されないが、10〜200μmであることが好ましい。
ソース電極およびドレイン電極の材料の具体例は、上述したゲート電極と同じである。なかでも、金属であることが好ましく、金であることがより好ましい。
ソース電極およびドレイン電極を形成する方法は特に制限されないが、例えば、ゲート電極とゲート絶縁膜とが形成された基板上に、電極材料を真空蒸着またはスパッタする方法、電極形成用組成物を塗布または印刷する方法などが挙げられる。パターニング方法の具体例は、上述したゲート電極と同じである。
ソース電極およびドレイン電極のチャネル長は特に制限されないが、5〜30μmであることが好ましい。
ソース電極およびドレイン電極のチャネル幅は特に制限されないが、10〜200μmであることが好ましい。
<有機半導体層>
有機半導体層は、上述した本発明の有機半導体組成物を用いて形成した層である。
有機半導体層の厚みは特に制限されないが、10〜200nmであることが好ましい。
有機半導体層は、上述した本発明の有機半導体組成物を用いて形成した層である。
有機半導体層の厚みは特に制限されないが、10〜200nmであることが好ましい。
有機半導体層を形成する方法は特に制限されないが、例えば、ゲート電極とゲート絶縁膜とソース電極とドレイン電極とが形成された基板上に、有機半導体用組成物を塗布する方法などが挙げられる。有機半導体組成物を塗布する方法の具体例は、ゲート絶縁膜形成組成物を塗布する方法と同じである。有機半導体組成物を塗布して有機半導体層を形成する場合、溶媒除去、架橋などを目的として、塗布後に加熱(ベーク)してもよい。
<封止層>
本発明の有機薄膜トランジスタは、耐久性の観点から、最外層に封止層を備えるのが好ましい。封止層には公知の封止剤を用いることができる。
封止層の厚みは特に制限されないが、0.2〜10μmであることが好ましい。
本発明の有機薄膜トランジスタは、耐久性の観点から、最外層に封止層を備えるのが好ましい。封止層には公知の封止剤を用いることができる。
封止層の厚みは特に制限されないが、0.2〜10μmであることが好ましい。
封止層を形成する方法は特に制限されないが、例えば、ゲート電極とゲート絶縁膜とソース電極とドレイン電極と有機半導体層とが形成された基板上に、封止層形成用組成物を塗布する方法などが挙げられる。封止層形成用組成物を塗布する方法の具体例は、ゲート絶縁膜形成用組成物を塗布する方法と同じである。封止層形成用組成物を塗布して有機半導体層を形成する場合、溶媒除去、架橋などを目的として、塗布後に加熱(ベーク)してもよい。
また、図2は、本発明の有機薄膜トランジスタの別の一態様の断面模式図である。
図2において、有機薄膜トランジスタ200は、基板10と、ゲート電極20と、ゲート絶縁膜30と、ソース電極40と、ドレイン電極42と、有機半導体層50と、封止層60を備える。ここで、有機半導体層50は、上述した本発明の組成物を用いて形成されたものである。有機薄膜トランジスタ200は、トップコンタクト型の有機薄膜トランジスタである。
基板、ゲート電極、ゲート絶縁膜、ソース電極、ドレイン電極、有機半導体層および封止層については上述のとおりである。
図2において、有機薄膜トランジスタ200は、基板10と、ゲート電極20と、ゲート絶縁膜30と、ソース電極40と、ドレイン電極42と、有機半導体層50と、封止層60を備える。ここで、有機半導体層50は、上述した本発明の組成物を用いて形成されたものである。有機薄膜トランジスタ200は、トップコンタクト型の有機薄膜トランジスタである。
基板、ゲート電極、ゲート絶縁膜、ソース電極、ドレイン電極、有機半導体層および封止層については上述のとおりである。
以下に実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(合成例1:マイグレーション抑制剤b−1)
まず、下記スキームに従って、化合物M−1を合成した。
まず、下記スキームに従って、化合物M−1を合成した。
反応容器に、3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸(4.0g、14.4mmol)、ジクロロメタン(20ml)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(2.87g、14.4mmol)、テトラヒドロフラン(10ml)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(2.75g、14.4mmol)、4−ジメチルアミノピリジン(0.10g、0.72mmol)をこの順に加えた。
反応溶液を室温で3時間攪拌した後、反応溶液に1N塩酸(50ml)を加え、酢酸エチル100mlで抽出した。有機相を飽和食塩水で洗浄し、有機相を硫酸マグネシウムで乾燥した。固形分をろ別した後、減圧濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:ヘキサン/酢酸エチル=8/1)にて精製し、化合物M−1を3.2g得た(収率58%)。
反応溶液を室温で3時間攪拌した後、反応溶液に1N塩酸(50ml)を加え、酢酸エチル100mlで抽出した。有機相を飽和食塩水で洗浄し、有機相を硫酸マグネシウムで乾燥した。固形分をろ別した後、減圧濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:ヘキサン/酢酸エチル=8/1)にて精製し、化合物M−1を3.2g得た(収率58%)。
次に、100mLの三口フラスコに、化合物M−1(5.86g)、トルエン4.9gを入れ、窒素気流下、80℃まで加熱した。そこへ、アゾビスイソブチロニトリル(和光純薬工業(株)製)49.3mg、トルエン1.0gを加え、16時間攪拌した。反応終了後、室温まで冷却し、トルエン18.0gで希釈した。ヘキサンで再沈を行った後、分取クロマトグラフィーで分子量分画分取を行い、下記構造のマイグレーション抑制剤b−1(Mw=510,000、Mn=320,000)を1g得た。ここで、Mwは重量平均分子量を、Mnは数量平均分子量を意味する。また、分子量の値はGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)法で測定されたポリスチレン換算値である。重量平均分子量および数平均分子量のGPC法による測定は、ポリマーをテトラヒドロフランに溶解させ、東ソー(株)製高速GPC(HLC−8220GPC)を用い、カラムとして、TSKgel SuperHZ4000(TOSOH製、4.6mmI.D.×15cm)を用い、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いて行った。
なお、マイグレーション抑制剤b−1は一般式(B)で表される繰り返し単位を含む高分子化合物(B)に該当する。
なお、マイグレーション抑制剤b−1は一般式(B)で表される繰り返し単位を含む高分子化合物(B)に該当する。
(合成例2:マイグレーション抑制剤b−2)
100mLの三口フラスコに、上記化合物M−1(3.51g)、メチルメタクリレート3.60g、トルエン6.1gを入れ、窒素気流下、80℃まで加熱した。そこへ、アゾビスイソブチロニトリル(和光純薬工業(株)製)148mg、トルエン1.0gを加え、16時間攪拌した。反応終了後、室温まで冷却し、トルエン18.0gで希釈した。ヘキサンで再沈を行った後、分取クロマトグラフィーで分子量分画分取を行い、下記構造のマイグレーション抑制剤b−2(Mw=470,000、Mn=290,000)を4.8g得た。Mw(重量平均分子量)およびMn(数量平均分子量)の測定方法は上述のとおりである。
なお、マイグレーション抑制剤b−2は一般式(B)で表される繰り返し単位を含む高分子化合物(B)に該当する。
100mLの三口フラスコに、上記化合物M−1(3.51g)、メチルメタクリレート3.60g、トルエン6.1gを入れ、窒素気流下、80℃まで加熱した。そこへ、アゾビスイソブチロニトリル(和光純薬工業(株)製)148mg、トルエン1.0gを加え、16時間攪拌した。反応終了後、室温まで冷却し、トルエン18.0gで希釈した。ヘキサンで再沈を行った後、分取クロマトグラフィーで分子量分画分取を行い、下記構造のマイグレーション抑制剤b−2(Mw=470,000、Mn=290,000)を4.8g得た。Mw(重量平均分子量)およびMn(数量平均分子量)の測定方法は上述のとおりである。
なお、マイグレーション抑制剤b−2は一般式(B)で表される繰り返し単位を含む高分子化合物(B)に該当する。
(合成例3:マイグレーション抑制剤b−3)
まず、下記スキームに従って、化合物M−2を合成した。
まず、下記スキームに従って、化合物M−2を合成した。
反応容器に、1H−ベンゾトリアゾール−5−カルボン酸 3.0g(18.4mmol)、テトラヒドロフラン 54ml、ジメチルホルムアミド 6ml(2.39g、18.4mmol),1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩 3.54g(18.4mmol)、4−ジメチルアミノピリジン 0.22g(0.184mmol)をこの順に加えた。70℃で24時間攪拌した後、水50mlを加え、酢酸エチル100mlで抽出した。有機相を飽和食塩水で洗浄し、有機相を硫酸マグネシウムで乾燥した。固形分をろ別した後、溶液を減圧濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:ヘキサン/酢酸エチル=2/1)にて精製し、化合物M−2を3.0g得た(収率59%)。
100mLの三口フラスコに、化合物M−2(2.48g)、メタクリル酸メチル3.60g、MFG(和光純薬工業(株)製)5.1gを入れ、窒素気流下、80℃まで加熱した。そこへ、アゾビスイソブチロニトリル(和光純薬工業(株)製)147mg、MFG(メチルプロピレングリコール)(和光純薬工業(株)製)1.0gを加え、16時間攪拌した。反応終了後、室温まで冷却し、MFG(和光純薬工業(株)製)18.0gで希釈した。ヘキサンで再沈を行った後、分取クロマトグラフィーで分子量分画分取を行い、下記構造のマイグレーション抑制剤b−3(Mw=400,000、Mn=270,000)を4.8g得た。Mw(重量平均分子量)およびMn(数量平均分子量)の測定方法は上述のとおりである。
なお、マイグレーション抑制剤b−3は一般式(B)で表される繰り返し単位を含む高分子化合物(B)に該当する。
なお、マイグレーション抑制剤b−3は一般式(B)で表される繰り返し単位を含む高分子化合物(B)に該当する。
(合成例4:マイグレーション抑制剤b−5)
200mlフラスコ中にて、t−ブトキシスチレン10.58g(0.06モル)、メタクリル酸メチル6.49g(0.06モル)をテトラヒドロフラン40mlに溶解し、窒素気流及び撹拌下、重合開始剤V−601(和光純薬工業社製)0.25g添加し、70℃にて3時間反応を行った。反応液を放冷後、ヘキサンを攪拌しながら投入し、樹脂を析出させた。得られた樹脂をヘキサンにて洗浄、減圧下で乾燥を行った。続いて200mlフラスコに得られた樹脂を15g秤量し、プロピレングリコールモノメチルエーテル200g、濃塩酸20mlを加え、80℃にて3時間反応を行った。反応液を放冷後、イオン交換水を撹拌しながら投入することにより、白色樹脂を析出させた。得られた樹脂をイオン交換水にて水洗、減圧下で乾燥し、下記構造のマイグレーション抑制剤b−5(Mw=25,000、Mn=11,000)を10g得た。Mw(重量平均分子量)およびMn(数量平均分子量)の測定方法は上述のとおりである。
なお、マイグレーション抑制剤b−5は一般式(B)で表される繰り返し単位を含む高分子化合物(B)に該当する。
200mlフラスコ中にて、t−ブトキシスチレン10.58g(0.06モル)、メタクリル酸メチル6.49g(0.06モル)をテトラヒドロフラン40mlに溶解し、窒素気流及び撹拌下、重合開始剤V−601(和光純薬工業社製)0.25g添加し、70℃にて3時間反応を行った。反応液を放冷後、ヘキサンを攪拌しながら投入し、樹脂を析出させた。得られた樹脂をヘキサンにて洗浄、減圧下で乾燥を行った。続いて200mlフラスコに得られた樹脂を15g秤量し、プロピレングリコールモノメチルエーテル200g、濃塩酸20mlを加え、80℃にて3時間反応を行った。反応液を放冷後、イオン交換水を撹拌しながら投入することにより、白色樹脂を析出させた。得られた樹脂をイオン交換水にて水洗、減圧下で乾燥し、下記構造のマイグレーション抑制剤b−5(Mw=25,000、Mn=11,000)を10g得た。Mw(重量平均分子量)およびMn(数量平均分子量)の測定方法は上述のとおりである。
なお、マイグレーション抑制剤b−5は一般式(B)で表される繰り返し単位を含む高分子化合物(B)に該当する。
(合成例5:マイグレーション抑制剤b−6)
以下合成例4と同様の方法で合成し、下記構造のマイグレーション抑制剤b−6(Mw=20,000、Mn=9,000)を得た。Mw(重量平均分子量)およびMn(数量平均分子量)の測定方法は上述のとおりである。
なお、マイグレーション抑制剤b−6は一般式(B)で表される繰り返し単位を含む高分子化合物(B)に該当する。
以下合成例4と同様の方法で合成し、下記構造のマイグレーション抑制剤b−6(Mw=20,000、Mn=9,000)を得た。Mw(重量平均分子量)およびMn(数量平均分子量)の測定方法は上述のとおりである。
なお、マイグレーション抑制剤b−6は一般式(B)で表される繰り返し単位を含む高分子化合物(B)に該当する。
(合成例6:マイグレーション抑制剤b−7)
以下合成例4と同様の方法で合成し、下記構造のマイグレーション抑制剤b−7(Mw=23,000、Mn=10,000)を得た。ここで、Meはメチル基を表す。Mw(重量平均分子量)およびMn(数量平均分子量)の測定方法は上述のとおりである。
なお、マイグレーション抑制剤b−7は一般式(B)で表される繰り返し単位を含む高分子化合物(B)に該当する。
以下合成例4と同様の方法で合成し、下記構造のマイグレーション抑制剤b−7(Mw=23,000、Mn=10,000)を得た。ここで、Meはメチル基を表す。Mw(重量平均分子量)およびMn(数量平均分子量)の測定方法は上述のとおりである。
なお、マイグレーション抑制剤b−7は一般式(B)で表される繰り返し単位を含む高分子化合物(B)に該当する。
(合成例7:マイグレーション抑制剤b−8)
以下合成例4と同様の方法で合成し、下記構造のマイグレーション抑制剤b−8(Mw=30,000、Mn=12,000)を得た。Mw(重量平均分子量)およびMn(数量平均分子量)の測定方法は上述のとおりである。
なお、マイグレーション抑制剤b−8は一般式(B)で表される繰り返し単位を含む高分子化合物(B)に該当する。
以下合成例4と同様の方法で合成し、下記構造のマイグレーション抑制剤b−8(Mw=30,000、Mn=12,000)を得た。Mw(重量平均分子量)およびMn(数量平均分子量)の測定方法は上述のとおりである。
なお、マイグレーション抑制剤b−8は一般式(B)で表される繰り返し単位を含む高分子化合物(B)に該当する。
<実施例1>
(有機半導体組成物の調製)
TIPSペンタセン(6,13−ビス(トリイソプロピルシリルエチニル)ペンタセン)と上記マイグレーション抑制剤b−1とをトルエンに溶解させて(TIPSペンタセン/マイグレーション抑制剤b−1=100/5(w/w)、溶液濃度:1質量%)、有機半導体組成物を調製した。得られた有機半導体組成物を組成物1とする。
(有機半導体組成物の調製)
TIPSペンタセン(6,13−ビス(トリイソプロピルシリルエチニル)ペンタセン)と上記マイグレーション抑制剤b−1とをトルエンに溶解させて(TIPSペンタセン/マイグレーション抑制剤b−1=100/5(w/w)、溶液濃度:1質量%)、有機半導体組成物を調製した。得られた有機半導体組成物を組成物1とする。
(有機半導体トランジスタの作製(素子作製方法1))
ガラス基板(イーグルXG:コーニング社製)上にゲート電極となるAlを蒸着した(厚み:50nm)。その上にゲート絶縁膜用組成物(ポリビニルフェノール/メラミン=1/1(w/w)のPGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)溶液(溶液濃度:2質量%))をスピンコートし、150℃で60分間ベークを行い、膜厚400nmのゲート絶縁膜を形成した。その上にAuをマスク蒸着し、チャネル長20μm、チャネル幅200μmのソース電極およびドレイン電極を形成した。その上に上記組成物1をスピンコートし、140℃で15分間ベークを行い、厚み100nmの有機半導体層を形成した。その上にCytop CTL−107MK(AGC社製)(封止層形成用組成物)をスピンコートし、140℃で30分間ベークを行い、厚み2μmの封止層(最上層)を形成して、有機半導体トランジスタ(ボトムコンタクト型)を得た。本作製方法を素子作製方法1とする。
ガラス基板(イーグルXG:コーニング社製)上にゲート電極となるAlを蒸着した(厚み:50nm)。その上にゲート絶縁膜用組成物(ポリビニルフェノール/メラミン=1/1(w/w)のPGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)溶液(溶液濃度:2質量%))をスピンコートし、150℃で60分間ベークを行い、膜厚400nmのゲート絶縁膜を形成した。その上にAuをマスク蒸着し、チャネル長20μm、チャネル幅200μmのソース電極およびドレイン電極を形成した。その上に上記組成物1をスピンコートし、140℃で15分間ベークを行い、厚み100nmの有機半導体層を形成した。その上にCytop CTL−107MK(AGC社製)(封止層形成用組成物)をスピンコートし、140℃で30分間ベークを行い、厚み2μmの封止層(最上層)を形成して、有機半導体トランジスタ(ボトムコンタクト型)を得た。本作製方法を素子作製方法1とする。
<塗布性の評価>
実施例1の有機半導体トランジスタの作製と同様の手順に従って、ガラス基板上にゲート電極を蒸着し、さらに、ゲート絶縁膜を形成した。
上記ゲート絶縁膜上に、上記組成物1を100μL滴下し、デジタルマイクロースコープVHX−900(キーエンス社製)を用いて10秒後の液滴の半径を測定した。測定した液滴の半径をR1とする。
また、マイグレーション抑制剤を溶解させない以外は実施例1の有機半導体組成物の調製と同様の手順に従って、マイグレーション抑制剤を含有しない比較用組成物を調製した。得られた比較用組成物を、上記形成したゲート絶縁膜上に100μL滴下し、デジタルマイクロースコープVHX−900(キーエンス社製)を用いて10秒後の液滴の半径を測定した。測定した液滴の半径をR2とする。
測定したR1とR2からR1/R2を求め、以下の基準に従って評価した。結果を表1に示す。塗布性の観点から、A〜Cであることが好ましく、AまたはBであることがより好ましく、Aであることがさらに好ましい。
・A:R1/R2≧2
・B:2>R1/R2≧1.5
・C:1.5>R1/R2≧1
・D:1>R1/R2
実施例1の有機半導体トランジスタの作製と同様の手順に従って、ガラス基板上にゲート電極を蒸着し、さらに、ゲート絶縁膜を形成した。
上記ゲート絶縁膜上に、上記組成物1を100μL滴下し、デジタルマイクロースコープVHX−900(キーエンス社製)を用いて10秒後の液滴の半径を測定した。測定した液滴の半径をR1とする。
また、マイグレーション抑制剤を溶解させない以外は実施例1の有機半導体組成物の調製と同様の手順に従って、マイグレーション抑制剤を含有しない比較用組成物を調製した。得られた比較用組成物を、上記形成したゲート絶縁膜上に100μL滴下し、デジタルマイクロースコープVHX−900(キーエンス社製)を用いて10秒後の液滴の半径を測定した。測定した液滴の半径をR2とする。
測定したR1とR2からR1/R2を求め、以下の基準に従って評価した。結果を表1に示す。塗布性の観点から、A〜Cであることが好ましく、AまたはBであることがより好ましく、Aであることがさらに好ましい。
・A:R1/R2≧2
・B:2>R1/R2≧1.5
・C:1.5>R1/R2≧1
・D:1>R1/R2
<移動度の評価>
得られた有機半導体トランジスタの各電極と、半導体パラメータ・アナライザ(4155C、Agilent Technologies社製)に接続されたマニュアルプローバの各端子とを接続して、電界効果トランジスタ(FET)の評価を行なった。具体的には、ドレイン電流−ゲート電圧(Id‐Vg)特性を測定することにより電界効果移動度([cm2/V・sec])を算出した。算出した電界効果移動度をμ1とする。
また、上述した塗布性の評価と同様の手順に従って、マイグレーション抑制剤を含有しない比較用組成物を調製した。次に、組成物1の代わりに上記比較用組成物を用いた以外は、実施例1の有機半導体トランジスタの作製と同様の手順に従って、有機半導体トランジスタを作製した。得られた有機半導体トランジスタについて、上記μ1と同様の手順に従って、電界効果移動度を算出した。算出した電界効果移動度をμ2とする。
算出したμ1とμ2からμ1/μ2を求め、以下の基準に従って評価した。結果を表1に示す。実用上、移動度の観点から、A〜Cであることが好ましく、AまたはBであることがより好ましく、Aであることがさらに好ましい。
・A:μ1/μ2≧0.8
・B:0.8>μ1/μ2≧0.5
・C:0.5>μ1/μ2≧0.1
・D:0.1>μ1/μ2
得られた有機半導体トランジスタの各電極と、半導体パラメータ・アナライザ(4155C、Agilent Technologies社製)に接続されたマニュアルプローバの各端子とを接続して、電界効果トランジスタ(FET)の評価を行なった。具体的には、ドレイン電流−ゲート電圧(Id‐Vg)特性を測定することにより電界効果移動度([cm2/V・sec])を算出した。算出した電界効果移動度をμ1とする。
また、上述した塗布性の評価と同様の手順に従って、マイグレーション抑制剤を含有しない比較用組成物を調製した。次に、組成物1の代わりに上記比較用組成物を用いた以外は、実施例1の有機半導体トランジスタの作製と同様の手順に従って、有機半導体トランジスタを作製した。得られた有機半導体トランジスタについて、上記μ1と同様の手順に従って、電界効果移動度を算出した。算出した電界効果移動度をμ2とする。
算出したμ1とμ2からμ1/μ2を求め、以下の基準に従って評価した。結果を表1に示す。実用上、移動度の観点から、A〜Cであることが好ましく、AまたはBであることがより好ましく、Aであることがさらに好ましい。
・A:μ1/μ2≧0.8
・B:0.8>μ1/μ2≧0.5
・C:0.5>μ1/μ2≧0.1
・D:0.1>μ1/μ2
<絶縁信頼性の評価>
得られた有機半導体トランジスタについて、EHS−221MD(エスペック社製)を用いて、以下の条件により寿命試験を行い、ソース/ドレイン電極間の抵抗値が1×105Ωになるまでの時間を測定した。測定した時間をT1とする。
・温度:60℃
・湿度:RH60%
・圧力:1.0atm
・ドレイン電圧:−40V
・ソース/ドレイン電極間電圧:20V
また、上述した移動度の評価と同様の手順に従って、マイグレーション抑制剤を含有しない比較用組成物を使用した有機半導体トランジスタを作製した。得られた有機半導体トランジスタについて、上記T1と同様の手順に従って、ソース/ドレイン電極間の抵抗値が1×105Ωになるまでの時間を測定した。測定した時間をT2とする。
算出したT1とT2からT1/T2を求め、以下の基準に従って評価した。結果を表1に示す。絶縁信頼性の観点から、A〜Cであることが好ましく、AまたはBであることがより好ましく、Aであることがさらに好ましい。
・A:T1/T2≧5
・B:5>T1/T2≧2
・C:2>T1/T2>1
・D:0.1≧T1/T2
得られた有機半導体トランジスタについて、EHS−221MD(エスペック社製)を用いて、以下の条件により寿命試験を行い、ソース/ドレイン電極間の抵抗値が1×105Ωになるまでの時間を測定した。測定した時間をT1とする。
・温度:60℃
・湿度:RH60%
・圧力:1.0atm
・ドレイン電圧:−40V
・ソース/ドレイン電極間電圧:20V
また、上述した移動度の評価と同様の手順に従って、マイグレーション抑制剤を含有しない比較用組成物を使用した有機半導体トランジスタを作製した。得られた有機半導体トランジスタについて、上記T1と同様の手順に従って、ソース/ドレイン電極間の抵抗値が1×105Ωになるまでの時間を測定した。測定した時間をT2とする。
算出したT1とT2からT1/T2を求め、以下の基準に従って評価した。結果を表1に示す。絶縁信頼性の観点から、A〜Cであることが好ましく、AまたはBであることがより好ましく、Aであることがさらに好ましい。
・A:T1/T2≧5
・B:5>T1/T2≧2
・C:2>T1/T2>1
・D:0.1≧T1/T2
<実施例2>
TIPS−ペンタセンの代わりに、diF−TES−ADT(2,8−ジフルオロ−5,11−ビス(トリエチルシリルエチニル)アントラジチオフェン、シグマアルドリッチ社製)を使用した以外は、実施例1と同様の手順に従って、有機半導体組成物を調製した。得られた有機半導体組成物を組成物2とする。
TIPS−ペンタセンの代わりに、diF−TES−ADT(2,8−ジフルオロ−5,11−ビス(トリエチルシリルエチニル)アントラジチオフェン、シグマアルドリッチ社製)を使用した以外は、実施例1と同様の手順に従って、有機半導体組成物を調製した。得られた有機半導体組成物を組成物2とする。
(有機半導体トランジスタの作製(素子作製方法2))
ガラス基板(イーグルXG:コーニング製)上にゲート電極となるAlを蒸着した(膜厚50nm)。その上にゲート絶縁膜溶液(ポリビニルフェノール/メラミン=1/1 w/w混合物)のPGMEA溶液(溶液濃度:2質量%))をスピンコートし、150℃で60min.ベークし、膜厚400nmの絶縁膜を形成した。絶縁膜上に、調製した組成物2をスピンコートし、140℃で15分間ベークを行い、膜厚100nmの有機半導体層を形成した。次に、有機半導体層上にAgをマスク蒸着し、チャネル長20μm、チャネル幅200μmのソース電極およびドレイン電極を形成した。その上にCytop CTL−107MK(AGC社製)をスピンコートし、140℃で30分間ベークし、膜厚2μmの封止層を形成して、有機半導体トランジスタ(トップコンタクト型)を作製した。本作製方法を素子作製方法2とする。
ガラス基板(イーグルXG:コーニング製)上にゲート電極となるAlを蒸着した(膜厚50nm)。その上にゲート絶縁膜溶液(ポリビニルフェノール/メラミン=1/1 w/w混合物)のPGMEA溶液(溶液濃度:2質量%))をスピンコートし、150℃で60min.ベークし、膜厚400nmの絶縁膜を形成した。絶縁膜上に、調製した組成物2をスピンコートし、140℃で15分間ベークを行い、膜厚100nmの有機半導体層を形成した。次に、有機半導体層上にAgをマスク蒸着し、チャネル長20μm、チャネル幅200μmのソース電極およびドレイン電極を形成した。その上にCytop CTL−107MK(AGC社製)をスピンコートし、140℃で30分間ベークし、膜厚2μmの封止層を形成して、有機半導体トランジスタ(トップコンタクト型)を作製した。本作製方法を素子作製方法2とする。
得られた有機半導体トランジスタについて、実施例1と同様の手順に従い、各種評価を行った。結果を表1にまとめて示す。
<実施例3〜10、比較例1、3および4>
TIPS−ペンタセンの代わりに、下記表1に示す有機半導体材料を使用し、マイグレーション抑止剤b−1の代わりに、下記表1に示すマイグレーション抑止剤を使用した以外は、実施例1と同様の手順に従って、有機半導体組成物(組成物3〜10、X1、X3およびX4)を調製した。
また、組成物1の代わりに下記表1に示す有機半導体組成物を使用した以外、実施例1と同様の手順に従って、有機半導体トランジスタを作製し、各種評価を行った。
結果を表1にまとめて示す。
TIPS−ペンタセンの代わりに、下記表1に示す有機半導体材料を使用し、マイグレーション抑止剤b−1の代わりに、下記表1に示すマイグレーション抑止剤を使用した以外は、実施例1と同様の手順に従って、有機半導体組成物(組成物3〜10、X1、X3およびX4)を調製した。
また、組成物1の代わりに下記表1に示す有機半導体組成物を使用した以外、実施例1と同様の手順に従って、有機半導体トランジスタを作製し、各種評価を行った。
結果を表1にまとめて示す。
<比較例2>
TIPS−ペンタセンの代わりに、下記表1に示す有機半導体材料を使用し、マイグレーション抑止剤b−1の代わりに、下記表1に示すマイグレーション抑止剤を使用した以外は、実施例1と同様の手順に従って、有機半導体組成物(組成物X2)を調製した。
また、組成物2の代わりに組成物X2を使用した以外、実施例2と同様の手順に従って、有機半導体トランジスタを作製した。また、有機半導体トランジスタについて、実施例1と同様の手順に従い、各種評価を行った。
結果を表1にまとめて示す。
TIPS−ペンタセンの代わりに、下記表1に示す有機半導体材料を使用し、マイグレーション抑止剤b−1の代わりに、下記表1に示すマイグレーション抑止剤を使用した以外は、実施例1と同様の手順に従って、有機半導体組成物(組成物X2)を調製した。
また、組成物2の代わりに組成物X2を使用した以外、実施例2と同様の手順に従って、有機半導体トランジスタを作製した。また、有機半導体トランジスタについて、実施例1と同様の手順に従い、各種評価を行った。
結果を表1にまとめて示す。
上記表1に示されている各成分の詳細は以下のとおりである。
・a1:TIPSペンタセン(6,13−ビス(トリイソプロピルシリルエチニル)ペンタセン、シグマアルドリッチ社製)
・a2:diF−TES−ADT(2,8−ジフルオロ−5,11−ビス(トリエチルシリルエチニル)アントラジチオフェン、シグマアルドリッチ社製)
・a3:PBTTT−C12(ポリ[2,5−ビス(3−ドデシルチオフェン−2−イル)チエノ[3,2−b]チオフェン]、シグマアルドリッチ社製)
・a4:P3HT(ポリ(3−ヘキシルチオフェン))(シグマアルドリッチ社製)
・b−1:上述のとおり合成したマイグレーション抑止剤b−1
・b−2:上述のとおり合成したマイグレーション抑止剤b−2
・b−3:上述のとおり合成したマイグレーション抑止剤b−3
・b−4:マルカリンカーM(ポリヒドロキシスチレン、重量平均分子量18,000、丸善化学社製)
・b−5:上述のとおり合成したマイグレーション抑止剤b−5
・b−6:上述のとおり合成したマイグレーション抑止剤b−6
・b−7:上述のとおり合成したマイグレーション抑止剤b−7
・b−8:上述のとおり合成したマイグレーション抑止剤b−8
・x−1:IRGANOX−1076(BASF社製)
・x−2:ポリメタクリル酸メチル(重量平均分子量:100,000、和光純薬社製)
・a1:TIPSペンタセン(6,13−ビス(トリイソプロピルシリルエチニル)ペンタセン、シグマアルドリッチ社製)
・a2:diF−TES−ADT(2,8−ジフルオロ−5,11−ビス(トリエチルシリルエチニル)アントラジチオフェン、シグマアルドリッチ社製)
・a3:PBTTT−C12(ポリ[2,5−ビス(3−ドデシルチオフェン−2−イル)チエノ[3,2−b]チオフェン]、シグマアルドリッチ社製)
・a4:P3HT(ポリ(3−ヘキシルチオフェン))(シグマアルドリッチ社製)
・b−1:上述のとおり合成したマイグレーション抑止剤b−1
・b−2:上述のとおり合成したマイグレーション抑止剤b−2
・b−3:上述のとおり合成したマイグレーション抑止剤b−3
・b−4:マルカリンカーM(ポリヒドロキシスチレン、重量平均分子量18,000、丸善化学社製)
・b−5:上述のとおり合成したマイグレーション抑止剤b−5
・b−6:上述のとおり合成したマイグレーション抑止剤b−6
・b−7:上述のとおり合成したマイグレーション抑止剤b−7
・b−8:上述のとおり合成したマイグレーション抑止剤b−8
・x−1:IRGANOX−1076(BASF社製)
・x−2:ポリメタクリル酸メチル(重量平均分子量:100,000、和光純薬社製)
表1から分かるように、上記高分子化合物(B)を含有する本願実施例の組成物は、有機薄膜トランジスタの移動度を大きく低下させることなく、有機薄膜トランジスタの絶縁信頼性を向上させた。
実施例1および3〜10の対比から、有機半導体材料としてペンタセン類またはアントラジチオフェン類を含有する実施例1、3および5〜10の組成物は、有機薄膜トランジスタの絶縁信頼性をより向上させた。なかでも、一般式(B)中のLBが2価の有機基である実施例1、3、5および10の組成物は、有機薄膜トランジスタの絶縁信頼性をさらに向上させた。
また、実施例6と8との対比から、一般式(25)中のR252またはR253がアルキル基である実施例8の組成物を使用した有機薄膜トランジスタは、より高い移動度を示した。
また、実施例1と10との対比から、一般式(25)中のR252またはR253が炭素数2以上のアルキル基である実施例1の組成物を使用した有機薄膜トランジスタは、より高い移動度を示した。
一方、上記高分子化合物(B)の代わりに、IRGANOX−1076を含有する比較例1、2および4の組成物は、有機薄膜トランジスタの移動度を大きく低下させ、また、有機薄膜トランジスタの絶縁信頼性の向上の度合いは小さかった。また、上記高分子化合物(B)の代わりにポリメタクリル酸メチルを含有する比較例3の組成物を有機薄膜トランジスタに使用した場合、絶縁信頼性の向上は見られなかった。
実施例1および3〜10の対比から、有機半導体材料としてペンタセン類またはアントラジチオフェン類を含有する実施例1、3および5〜10の組成物は、有機薄膜トランジスタの絶縁信頼性をより向上させた。なかでも、一般式(B)中のLBが2価の有機基である実施例1、3、5および10の組成物は、有機薄膜トランジスタの絶縁信頼性をさらに向上させた。
また、実施例6と8との対比から、一般式(25)中のR252またはR253がアルキル基である実施例8の組成物を使用した有機薄膜トランジスタは、より高い移動度を示した。
また、実施例1と10との対比から、一般式(25)中のR252またはR253が炭素数2以上のアルキル基である実施例1の組成物を使用した有機薄膜トランジスタは、より高い移動度を示した。
一方、上記高分子化合物(B)の代わりに、IRGANOX−1076を含有する比較例1、2および4の組成物は、有機薄膜トランジスタの移動度を大きく低下させ、また、有機薄膜トランジスタの絶縁信頼性の向上の度合いは小さかった。また、上記高分子化合物(B)の代わりにポリメタクリル酸メチルを含有する比較例3の組成物を有機薄膜トランジスタに使用した場合、絶縁信頼性の向上は見られなかった。
10:基板
20:ゲート電極
30:ゲート絶縁膜
40:ソース電極
42:ドレイン電極
50:有機半導体層
60:封止層
100、200:有機薄膜トランジスタ
20:ゲート電極
30:ゲート絶縁膜
40:ソース電極
42:ドレイン電極
50:有機半導体層
60:封止層
100、200:有機薄膜トランジスタ
Claims (11)
- 有機半導体材料(A)と、下記一般式(B)で表される繰り返し単位を含む高分子化合物(B)とを含有する有機半導体組成物。
P−(CR1=Y)n−Q 一般式(1)
(一般式(1)中、PおよびQは、それぞれ独立に、OH、NR2R3またはCHR4R5を表す。R2およびR3は、それぞれ独立に、水素原子または窒素原子に置換可能な基を表す。R4およびR5は、それぞれ独立に、水素原子または置換基を表す。Yは、CR6または窒素原子を表す。R1およびR6は、それぞれ独立に、水素原子または置換基を表す。
R1、R2、R3、R4、R5、またはR6で表される基は、そのうちの少なくとも二つの基が互いに結合して環を形成していてもよい。nは0〜5の整数を表す。ただし、nが0であるとき、PおよびQの両方がCHR4R5であることはなく、PおよびQの両方がOHであることもない。nが2以上の数を表すとき、(CR1=Y)で表される複数の原子群は、同一であっても異なっていてもよい。)
R7−C(=O)−H 一般式(2)
(一般式(2)中、R7は、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、複素環基、または、これらの基を組み合わせた基を表す。なお、R7で表される基中には、ヒドロキシル基、または、−COO−で表される基が含まれていてもよい。)
Z−SH 一般式(5)
(一般式(5)中、Zは、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、複素環基、または、これらの基を組み合わせた基を表す。なお、Zで表される基には、置換基が含まれていてもよい。)
R61およびR62は、それぞれ独立に、フッ素原子、塩素原子、−Sp−P、直鎖状もしくは分岐状の炭素数1〜15のアルキル基、または、置換基を有してもよい、炭素数2〜30の、アリール基、ヘテロアリール基、アリールオキシ基、ヘテロアリールオキシ基、アリールカルボニル基、ヘテロアリールカルボニル基、アリールカルボニルオキシ基、ヘテロアリールカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニル基もしくはヘテロアリールオキシカルボニル基を表す。ここで、アルキル基の中の1の炭素原子、または2以上の隣接しない炭素原子は、−O−、−S−、−NR0、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−CR0=CR00−、または−C≡C−に置換されていてもよい。また、アルキル基の中の1以上の水素原子は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、−CNに置換されていてもよい。R0およびR00は、それぞれ独立に、水素原子、または、置換基を有してもよく、1以上のヘテロ原子を有してもよいカルビル基もしくはヒドロカルビル基を表す。Spは、単結合または2価の有機基を表す。Pは、重合性基または架橋性基を表す。R61およびR62は、互いに結合して、環原子数5〜7の、芳香環または芳香族複素環を形成してもよい。芳香環および芳香族複素環は、1〜6個の置換基を有してもよい。)
Z1−S−S−Z2 一般式(8)
(一般式(8)中、Z1およびZ2は、それぞれ独立に、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、または、これらの基を組み合わせた基を表す。なお、Z1で表される基およびZ2で表される基には、置換基が含まれていてもよい。)
- 前記一般式(6)で表される化合物が、下記一般式(22)で表される化合物である、請求項1に記載の有機半導体組成物。
- 前記一般式(8)で表される化合物が、下記一般式(23a)〜(23d)からなる群より選択される化合物である、請求項1または2に記載の有機半導体組成物。
- 前記一般式(1)で表される化合物が、下記一般式(1−6)〜(1−21)で表される化合物からなる群より選択される化合物である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機半導体用組成物。
一般式(1−7)中、V7は置換基を表す。aは、1〜4の整数を表す。
一般式(1−8)中、V8は置換基を表す。R81およびR82は、それぞれ独立に、水素原子または窒素原子に置換可能な基を表す。bは、0〜4の整数を表す。
一般式(1−9)中、V9は置換基を表す。R91およびR92は、それぞれ独立に、水素原子または窒素原子に置換可能な基を表す。bは、0〜4の整数を表す。
一般式(1−10)中、V10は置換基を表す。R101およびR102は、それぞれ独立に、水素原子または置換基を表す。bは、0〜4の整数を表す。
一般式(1−11)中、V11は置換基を表す。R111およびR112は、それぞれ独立に、水素原子または置換基を表す。bは、0〜4の整数を表す。
一般式(1−12)中、V12は置換基を表す。R121、R122、R123およびR124は、それぞれ独立に、水素原子または窒素原子に置換可能な基を表す。bは、0〜4の整数を表す。
一般式(1−13)中、V13は置換基を表す。R131、R132、R133およびR134は、それぞれ独立に、水素原子または窒素原子に置換可能な基を表す。bは、0〜4の整数を表す。
一般式(1−14)中、V14は置換基を表す。cは、1〜2の整数を表す。
一般式(1−15)中、V15は置換基を表す。R151およびR152は、それぞれ独立に、水素原子または窒素原子に置換可能な基を表す。bは、0〜4の整数を表す。
一般式(1−16)中、V16は置換基を表す。R161およびR162は、それぞれ独立に、水素原子または窒素原子に置換可能な基を表す。bは、0〜4の整数を表す。
一般式(1−17)中、V17は置換基を表す。R171、R172およびR173は、それぞれ独立に、水素原子または窒素原子に置換可能な基を表す。dは、0または1を表す。
一般式(1−18)中、V18は置換基を表す。R181は、水素原子または置換基を表す。bは、0〜4の整数を表す。
一般式(1−19)中、V19は置換基を表す。R191は、水素原子または置換基を表す。bは、0〜4の整数を表す。
一般式(1−20)中、R201、R202、R203およびR204は、それぞれ独立に、水素原子または窒素原子に置換可能な基を表す。
一般式(1−21)中、R211およびR212は、それぞれ独立に、水素原子または窒素原子に置換可能な基を表す。) - 前記一般式(5)で表される化合物が、下記一般式(51)〜(54)で表される化合物からなる群より選択される化合物である、請求項1に記載の有機半導体組成物。
一般式(52)中、R521およびR522は、それぞれ独立に、水素原子または置換基を表す。R521およびR522は、互いに結合して環を形成していてもよい。R523は、水素原子または窒素原子に置換可能な基を表す。
一般式(53)中、R531は水素原子または置換基を表す。R532は、水素原子または窒素原子に置換可能な基を表す。
一般式(54)中、R541は、窒素原子に置換可能な基を表す。) - 前記一般式(B)中、Bが、前記一般式(1)もしくは前記一般式(6)で表される化合物から水素原子(ただし、水酸基の水素原子を除く)を1個取り去った1価の基、または、前記一般式(25)で表される基である、請求項1に記載の有機半導体組成物。
- 前記高分子化合物(B)の重量平均分子量が5,000以上である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の有機半導体組成物。
- 前記有機半導体材料(A)の分子量が2000以下である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の有機半導体組成物。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載の有機半導体組成物を使用して作製された有機薄膜トランジスタ。
- 請求項9に記載の有機薄膜トランジスタを使用した電子ペーパー。
- 請求項9に記載の有機薄膜トランジスタを使用したディスプレイデバイス。
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