JPWO2014069153A1 - カーボンナノチューブ複合成形体の製造方法および製造装置 - Google Patents

カーボンナノチューブ複合成形体の製造方法および製造装置 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2014069153A1
JPWO2014069153A1 JP2014544392A JP2014544392A JPWO2014069153A1 JP WO2014069153 A1 JPWO2014069153 A1 JP WO2014069153A1 JP 2014544392 A JP2014544392 A JP 2014544392A JP 2014544392 A JP2014544392 A JP 2014544392A JP WO2014069153 A1 JPWO2014069153 A1 JP WO2014069153A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carbon nanotube
free end
end side
composite molded
polymer solution
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014544392A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6270731B2 (ja
Inventor
井上 鉄也
鉄也 井上
拓行 円山
拓行 円山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Zosen Corp
Original Assignee
Hitachi Zosen Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Zosen Corp filed Critical Hitachi Zosen Corp
Publication of JPWO2014069153A1 publication Critical patent/JPWO2014069153A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6270731B2 publication Critical patent/JP6270731B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y30/00Nanotechnology for materials or surface science, e.g. nanocomposites
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y40/00Manufacture or treatment of nanostructures

Abstract

基板3の表面に形成された垂直配向性カーボンナノチューブ1の遊端側に、高分子材料2に熱伝導性または導電性を有する微粒粉6が混合されて成る高分子溶液7を塗布する塗布工程と、高分子溶液7の浸透を促進するために高分子溶液7が塗布されたカーボンナノチューブ1の遊端側を均し部材で均す均し工程と、均されたカーボンナノチューブ1の遊端部を高分子溶液7から露出させるためにカーボンナノチューブ1の遊端側を押付け部材25aにより平面的に押圧する押圧工程とを含む。

Description

本発明は、カーボンナノチューブ複合成形体の製造方法および製造装置に関する。
従来のカーボンナノチューブの複合成形体を熱伝導材料として利用する例として、第一端部および第二端部を有する複数のカーボンナノチューブが、一対の金属膜(熱流コレクタ)間に垂直でかつ互いに平行に配列され、カーボンナノチューブ間の空隙にポリマー材料が充填されたものが挙げられる。このカーボンナノチューブの複合成形体の製造方法は、第一端部および第二端部を有する複数のカーボンナノチューブを提供する第一段階と、第一端部および第二端部を熱流コレクタで覆う第二段階と、ポリマー材料を複数のカーボンナノチューブの間の空隙に充填する第三段階と、を含むものである(例えば、特許文献1)。
特開2007−009213号公報
しかし、このような従来のカーボンナノチューブ複合成形体の製造方法では、カーボンナノチューブの長さが短いほど、ポリマー材料が充填されにくい傾向がある。すなわち、カーボンナノチューブが短いほど、カーボンナノチューブ間の空隙に存在する空気の影響によってポリマー材料が浸透しにくくなる。この課題に対する公知の解決策としては、例えば、ポリマー材料をカーボンナノチューブ間の空隙に圧力注入する方法や、カーボンナノチューブをポリマー材料の溶液に浸漬する方法が挙げられる。しかし、これらの製造方法は例えばロール・トゥ・ロール方式などの連続式の製造方法への適用が困難である。さらには、前者の方法では作業中にカーボンナノチューブが圧力によって基板から剥れてしまい、また後者の方法ではポリマー材料が気泡を含んだまま固化してしまい、良質なカーボンナノチューブ複合成形体とならない惧れがある。
本発明は上記問題点を解決して、連続式の製造が容易で良質なカーボンナノチューブ複合成形体の製造方法および製造装置を提供することを目的とする。
本発明に係るカーボンナノチューブ複合成形体の製造方法は、垂直配向性カーボンナノチューブに高分子材料が含有されて成るカーボンナノチューブ複合成形体の製造方法であって、基板表面に形成された前記カーボンナノチューブの遊端側に高分子材料に熱伝導性または導電性を有する微粒粉が混合されて成る高分子溶液を塗布する塗布工程と、前記高分子溶液の浸透を促進するために前記高分子溶液が塗布された前記カーボンナノチューブの遊端側を均し部材で均す均し工程と、前記均されたカーボンナノチューブの遊端部を前記高分子溶液から露出させるために前記カーボンナノチューブの遊端側を押付け部材により平面的に押圧する押圧工程と、を含むものである。
そして、均し部材は、ローラまたはブレードであることが好ましく、また、押圧工程は、加熱手段により加熱しながら行われることが好ましい。
そして、押圧工程の後に、カーボンナノチューブの遊端側に表面膜状部材を形成する表面膜状部材成形工程を備えることが好適であり、基板からカーボンナノチューブの基端部を剥離し、カーボンナノチューブの基端側に裏面膜状部材を形成する裏面膜状部材成形工程を備えることがさらに好適である。
さらに、押圧工程の後に、カーボンナノチューブの遊端側にレーザ光を照射するレーザ光照射工程を備えることが好ましい。
本発明に係るカーボンナノチューブの複合成形体の製造装置は、基板を介して所定方向に移動される垂直配向性カーボンナノチューブに高分子材料が含有されて成るカーボンナノチューブの複合成形体の製造装置であって、基板の移動経路に沿って、当該基板の表面に形成されたカーボンナノチューブに高分子材料に熱伝導性または導電性を有する微粒粉が混合されて成る高分子溶液を塗布する高分子溶液塗布手段を備える高分子溶液塗布装置と、前記カーボンナノチューブの遊端側を均す均し部材および前記高分子溶液の前記カーボンナノチューブの遊端側を平面的に押圧する押付け部材を有するカーボンナノチューブ成形装置と、が配置されるものである。
そして、カーボンナノチューブ成形装置に、加熱手段を備えることが好ましく、また、カーボンナノチューブ成形装置に、押付け部材とカーボンナノチューブの遊端側との間に配置されて基板とともに移動してカーボンナノチューブの遊端側を保護する保護部材を備えることがより好ましい。
そして、カーボンナノチューブ成形装置の後方に、カーボンナノチューブの遊端側に表面膜状部材を形成する表面膜状部材成形装置を備えることが好適である。
そして、表面膜状部材成形装置の後方に、基板からカーボンナノチューブの基端部を剥離する剥離手段と、カーボンナノチューブの基端側に裏面膜状部材を形成する裏面膜状部材成形装置と、を備えることがさらに好適である。
さらには、カーボンナノチューブ成形装置の後方に、カーボンナノチューブの遊端側にレーザ光を照射するレーザ光照射手段を備えることが好ましい。
本発明に係るカーボンナノチューブ複合成形体の製造方法によれば、カーボンナノチューブの遊端側に、高分子材料に熱伝導性または導電性を有する微粒粉が混合されて成る高分子溶液を塗布した後、カーボンナノチューブの遊端側を均し部材にて均すことにより高分子溶液の浸透を促進するため、気泡を含まない良質なカーボンナノチューブ複合成形体を製造できる。また、この製造方法によれば、押付け部材にて押圧することによりカーボンナノチューブの遊端側を高分子溶液から露出させることができるため、熱伝導性や導電性などの性能の高いカーボンナノチューブ複合成形体を製造することができる。さらに、本発明に係る製造装置によれば、上記のように良質で性能の高いカーボンナノチューブ複合成形体を製造できる。
本発明に係る製造方法により製造されたカーボンナノチューブ複合成形体の概略構成を示す断面図である。 本発明に係るカーボンナノチューブ複合成形体の製造方法の塗布工程を説明する概略断面図である。 本発明に係るカーボンナノチューブ複合成形体の製造方法の均し工程を説明する概略断面図である。 本発明に係るカーボンナノチューブ複合成形体の製造方法の押圧工程を説明する概略断面図である。 本発明に係るカーボンナノチューブ複合成形体の製造方法の表面膜状部材成形工程を説明する概略断面図である。 本発明に係るカーボンナノチューブ複合成形体の製造方法の裏面膜状部材成形工程において裏面膜状部材を形成した状態を示す図である。 本発明に係るカーボンナノチューブ複合成形体の製造方法の裏面膜状部材成形工程において剥離した状態を示す図である。 本発明に係るカーボンナノチューブ複合成形体の製造装置の概略構成を示す側面図である。
以下、本発明の実施例に係るカーボンナノチューブ複合成形体の製造方法について、図1〜3を用いて説明する。
本実施例は、垂直配向性カーボンナノチューブ1に高分子材料2が含有されて成るカーボンナノチューブ複合成形体の連続式の製造方法に適用した態様である。本発明において、「連続式」とは、例えば、ロール・トゥ・ロール方式のように、基板3を介して垂直配向性カーボンナノチューブ1を所定方向に移動させながら各製造工程を順次行う方式を指す。本実施例においては、基板が水平方向に移動される場合を例にして説明する。なお、本明細書において、「所定方向」とは、基板の移動方向が予め規定されていることを意味するにすぎず、水平方向に限定されるものではない。本発明に係るカーボンナノチューブ複合成形体は、図1に示すように、複数のカーボンナノチューブ1と、複数のカーボンナノチューブ1に含有された高分子材料2と、を主な構成とする。カーボンナノチューブ1は、単層のものでも多層のものでもよく、特に限定されないが、本実施例においては多層のものを用いている。
一般に、このようなカーボンナノチューブ複合成形体はカーボンを主材料とすることから、高い熱伝導性を利用した放熱材料、太陽エネルギーの吸収材料、電磁波吸収材料、キャパシタ等に用いられる導電材料、またはそれらの複合性能を有する材料等、さまざまな用途に活用できることが知られている。本発明に係るカーボンナノチューブ1は垂直配向性を有することから、これらの性能を効率よく発揮することができる。本実施例においては、これらの性能をさらに向上させるため、後述の方法により、図1に示すように、高分子材料2に熱伝導性または導電性を有する微粒粉6を混合したものを充填した複数のカーボンナノチューブ1の表面および裏面に、熱伝導性、導電性、電磁波吸収性のいずれかを有する材料から成る表面膜状部材9および裏面膜状部材10をそれぞれ形成している。
ここで、本発明において、「垂直配向性カーボンナノチューブ」とは、基板3から上向きに(垂直に)かつ同一方向に生成した複数のカーボンナノチューブ1が成すブラシ状の構造体を指す。以下、単に「カーボンナノチューブ」というときは、複数のカーボンナノチューブ、すなわちカーボンナノチューブ群またはカーボンナノチューブ層を指す。また、本発明において、「カーボンナノチューブに高分子材料が含有される」とは、カーボンナノチューブ群において、カーボンナノチューブ1間に高分子材料2が充填されていることを指す。
カーボンナノチューブ1の形成方法としては、公知の方法を用いればよく、特に限定されない。例えば炭素でできた陰極と陽極との間に、アーク放電を発生させてカーボンナノチューブを生成するアーク放電法や、触媒粒子を混ぜた炭素の塊にレーザ光線を照射して炭素を蒸発させて触媒粒子と反応させることによりカーボンナノチューブを生成するレーザ蒸発法などが用いられる。本実施例においては、炭化水素を高温で分解して基板に付着させた触媒粒子によってカーボンナノチューブを生成する化学気相蒸着法によって生成される。具体的には、複数のカーボンナノチューブ1は、図2A〜図2Cに示すように、基板3の表面に形成されて基板3の表面を保護する基板保護膜4の表面に担持された複数の触媒粒子5を核として生成される。以下、便宜上、基板3と基板保護膜4とを一体的なものとみなし、単に「基板」という。なお、本発明において、基板3の「表面」とはカーボンナノチューブを生成させる面とし、基板3の「裏面」とはその表面の背面とする。
触媒粒子5としては、例えば、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、白金(Pt)、コバルト(Co)などの公知のものから適宜選択されればよい。また、高分子材料2も、合成樹脂(フッ化樹脂、エポキシ樹脂等)やシリコン樹脂等公知のものから適宜選択すればよい。
本発明に係るカーボンナノチューブの複合成形体の製造方法は、基板3の表面に形成されたカーボンナノチューブ1の遊端側に、高分子材料2に熱伝導性または導電性を有する微粒粉6が混合されて成る高分子溶液7を塗布する塗布工程と、高分子溶液7の浸透を促進するために高分子溶液7が塗布されたカーボンナノチューブ1の遊端側を均し部材24で均す均し工程と、さらにカーボンナノチューブ1の遊端部を高分子溶液7から露出させるためにカーボンナノチューブ1の遊端側を押付け部材25aにより平面的に押圧する押圧工程と、を含む。
図2Aに示すように、上記塗布工程においては、高分子材料2に熱伝導性または導電性を有する微粒粉6が公知の方法によって所定の割合で混合された高分子溶液7が、基板3の表面に形成されたカーボンナノチューブ1の遊端側に塗布される。熱伝導性または導電性を有する微粒粉6としては、本実施例ではカーボンナノ粉末が用いられ、その他には、金属ナノ粒子が用いられる。また、本実施例において、塗布手段(図4にて示す高分子溶液塗布手段23b)としては、ノズルやスプレーノズル、工業用ブラシ、工業用スパチュラなど、公知のものが用いられる。塗布方法としては、例えば、カーボンナノチューブ1の遊端側に高分子溶液7を滴下して工業用ブラシ等で延ばす方法でも構わないし、高分子溶液7をノズル等で塗布しても構わない。
図2Bに示すように、上記均し工程においては、カーボンナノチューブ1の遊端部と均し部材24を接触させることにより、塗布された高分子溶液7の表面が均される。これにより、カーボンナノチューブ1間に含有されていた空気が抜け、高分子溶液7を基端側へ浸透させることができる。したがって、高分子溶液7は気泡を含まずに固化するため、結果的に良質なカーボンナノチューブ複合成形体を製造することができる。また、場合によっては、カーボンナノチューブ1のうち一部の遊端部を高分子溶液7から露出させることもできる。
また、本実施例において、均し部材24としてはローラが用いられる。この他にブレードを用いてもよい。ローラやブレードの材料は、上記高分子材料2と親和性の低い材料であればよく、例えばPTFE(PolyTetraFluoroEthylene)やガラスなどが用いられる。
図2Cに示すように、上記押圧工程は、上記均し工程の後、カーボンナノチューブ1の遊端側が押付け部材25aにより平面的に押圧される。これにより、カーボンナノチューブ1の遊端部を高分子溶液7から全体的に露出させることができる。押付け部材25aは、カーボンナノチューブ1の遊端側を、一定の領域を一定の圧力Fで押圧可能なものであればよく、例えば平板状の部材が用いられる。圧力Fは、カーボンナノチューブ1が倒れてしまわない程度に決定すればよい。本実施例においては、9.80×10〜19.6×10Pa(1〜2kgf/cm)程度とされる。なお、本発明において、「平面的に押圧する」とは、最小の作業領域を包含する範囲を押圧することを意味している。また、最小の作業領域は適宜決定すればよいが、例えば、基板3全体または基板3を等分割したうちの一つとして決定すればよい。
本実施例においては、製造効率向上の観点から、押圧工程は加熱手段(図4にて示す発熱体25c)により微粒粉6と高分子溶液7とを含有するカーボンナノチューブ1を、加熱しながら行われる。加熱手段は、公知のものであればよく、例えばヒートプレートなどの発熱体が用いられる。また、加熱手段の位置は特に限定されず、例えばカーボンナノチューブ1の遊端側から加熱しても構わないし、基端側から加熱しても構わない。以下、押圧工程により形成された成形物、すなわち微粒粉6と高分子材料2とを含有するカーボンナノチューブ1を、便宜上、高分子含有カーボンナノチューブ層8と称する場合がある。また、加熱温度や時間については、製造効率を考慮して適宜決定すればよい。なお、上述の高分子材料2のうち、例えば熱硬化性樹脂などの固化に加熱を必要とする材料を選択した場合には、高分子材料2の固化に必要な温度と時間にて加熱すればよい。
さらに、押圧工程のカーボンナノチューブ1の遊端側の露出を良好に行うため、図2Cに示すように、押付け部材25aとカーボンナノチューブ1の遊端側との間に、カーボンナノチューブ1の遊端側の損傷を保護し得る保護部材25bが備えられる。保護部材25bは、例えば無端状シート(エンドレスシート)化された金属板や網状物や多孔質部材等が用いられて、材料については特に限定されない。本実施例においては、高分子材料2の固化に溶媒の乾燥を必要とするため、保護部材25bは多孔質部材や網状物、具体的には、カーボン繊維から成るシートや金属繊維から成るシート、金属製のメッシュ板や、パンチングされた金属板などが用いられる。なお、これらの多孔質部材や網状物を代替するものとして、押付け部材25aのカーボンナノチューブ1の遊端部と当接する部分に通気孔を設けたものでもよい。
上記の方法によれば、高分子材料2からカーボンナノチューブ1の遊端部が露出するため、吸熱および放熱性能や導電性能、電磁波吸収性能などの性能が向上し、結果的に良質なカーボンナノチューブ複合成形体の製造が可能となる。さらに、基板3からカーボンナノチューブ1の基端部を剥離した場合、高分子含有カーボンナノチューブ層8は遊端側および基端側が高分子材料2から露出するため、さらに性能が向上したカーボンナノチューブ複合成形体を製造することができる。
ここで、カーボンナノチューブ1の遊端側が高分子材料2から露出しているかどうかを確認するために、カーボンナノチューブ1の遊端側における導通検査を行った。導通検査装置(図示せず)によりカーボンナノチューブ1の遊端側における抵抗値を計測し、カーボンナノチューブ1の遊端部が十分に露出していることを確認した。なお、垂直配向性のカーボンナノチューブ1がこの方法で導通を確認できる理由として、このカーボンナノチューブ間に熱伝導性または導電性を有する微粒粉6が存在することと、ブラシ状の構造体内でカーボンナノチューブ同士が接触していることとにより、電気的経路が形成されているからである。
高分子含有カーボンナノチューブ層8の形成後(押圧工程の後)に付加的に、カーボンナノチューブ1の遊端側をレーザ光により切断し、高分子含有カーボンナノチューブ層8の表面側を平面的に均すレーザ光照射工程を備えても構わない。万一、高分子含有カーボンナノチューブ層8において、カーボンナノチューブ1の遊端側が高分子材料2に覆われている場合にも、高分子含有カーボンナノチューブ層8の表面側をレーザ加工により平面的に均せば、カーボンナノチューブ1の遊端部を高分子材料2からより確実に露出させることができる。
本実施例においては、さらなる性能向上の観点から、押圧工程の後に、カーボンナノチューブ1の遊端側に表面膜状部材9を形成する表面膜状部材成形工程が備えられる。すなわち、図3Aに示すように、高分子含有カーボンナノチューブ層8に表面膜状部材9が積層される。表面膜状部材9の材料は、その用途によって適宜選択されればよく、特に限定されない。本実施例に係る表面膜状部材9は、吸熱および放熱材料、または電磁波吸収材料として用いられるため、熱伝導性、導電性および電磁波吸収性のいずれかを有する材料を選択すればよい。具体的には、表面膜状部材9としては、導電性材料であるAu,Cu,Alなどが用いられる。また、形成する方法も例えば塗布、スパッタ、蒸着などの公知の方法が用いられる。
上記表面膜状部材成形工程の後に、図3Bおよび図3Cに示すように、基板3からカーボンナノチューブ1の基端部を剥離した後、カーボンナノチューブ1の基端側に裏面膜状部材10を形成する裏面膜状部材成形工程を備える。基板3からカーボンナノチューブ1の基端部を剥離する方法については、公知の方法を用いればよく、特に限定されない。例えば、基板3とカーボンナノチューブ1の基端部との間にレーザ光を照射して切断しても構わないし、基板3とカーボンナノチューブ1の基端部との間にカッタを差し込んで切り離しても構わない。なお、本実施例においては、基板3の表面に基板保護膜4が形成されているため、当然、基板保護膜4からカーボンナノチューブ1の基端部が剥離される。そして、裏面膜状部材10は、表面膜状部材9と、同一の材料または異なる材料で同じ性能を有する材料を用いて、同一または異なる公知の方法により形成されればよい。
上記の方法によれば、高分子含有カーボンナノチューブ層8に表面膜状部材9および裏面膜状部材10が形成されるため、カーボンナノチューブ1の高分子材料2から露出した両端部を、直接、表面膜状部材9および裏面膜状部材10に接触させることができる。また、上記の方法によれば、カーボンナノチューブ1の熱伝導性、導電性および電磁波吸収性などの性能を効果的に発揮させるような構造を有する、性能が向上したカーボンナノチューブ複合成形体を形成することができる。
(具体例)
上記の製造方法を用いて、厚さ約100μmのカーボンナノチューブ複合成形体の試験片を以下の条件で作製した。塗布工程において、NMP(N−MethylPyrrolidone)に、PVDF(PolyVinylidene DiFluoride)を5重量パーセントまたは10重量パーセント混合し、さらにアセチレンブラックを1重量パーセント混合した高分子溶液7を作製した。押圧工程において、押圧の圧力は9.80×10〜19.6×10Pa(1〜2kgf/cm)とし、加熱温度は110℃、加熱時間は2分とした。また、表面膜状部材成形工程および裏面膜状部材成形工程において、表面膜状部材9および裏面膜状部材10の材料としてアルミニウムを用い、スパッタリングにより表面膜状部材9および裏面膜状部材10を形成した。形成された表面膜状部材9および裏面膜状部材10の膜厚は50〜100nmであった。
この試験片の熱伝導率を測定した結果、10W/(m・K)であった。また、市販の熱電素子の一端側をファンにより冷却するとともに他端側をランプ照射により加熱し、他端側にこの試験片を貼り付けない場合と貼り付けた場合とにおける、熱電素子の特性をそれぞれ計測した。その結果、出力電圧が、試験片を貼り付けない場合は60mVであったのに対し、試験片を貼り付けた場合は400mVと約7倍に向上した。したがって、この試験片が高効率の吸熱性を有することが確認された。
ここで、上記のカーボンナノチューブ複合成形体の試験片の熱伝導率の数値、10W/(m・K)の有意性について、高い熱伝導率を有する金属製のシートと比較して説明する。放熱材として利用する場合、金属製のシートは、熱電素子などの放熱対象物に接着剤を用いて接着されるため、熱伝導は接着剤を介して行われる。したがって、金属製シートの放熱特性は、結果的には、この接着剤により決まるといえる。しかし、放熱用の接着剤としては、放熱特性の高い放熱グリースが挙げられるが、その熱伝導率は最大で概ね3〜4W/(m・K)である。現在、2桁以上の熱伝導率を有するグリースが要求されているが、開発途上であり、まだ実現されていない。また、上記放熱グリースは、継続的に使用すると、ポンプアウト現象により対象物と金属製のシートとの間から外へと押出されて、放熱特性が低下するという問題がある。これに対して、上記のカーボンナノチューブ複合成形体の試験片は、カーボンナノチューブ1のナノサイズの繊維形状を利用し、かつその長さ方向における熱流作用を活用したものである。具体的には、この試験片は、カーボンナノチューブ1が熱電素子の表面の微細な凹凸(いわゆる表面粗さ)に密着し、熱電素子から吸収した熱をその長さ方向に伝熱することで、放熱するものである。現在、カーボンナノチューブをはじめ、このような構成および放熱作用を有する放熱シートにおいて、熱伝導率が2桁以上の放熱特性を有するものは、上記試験片以外には存在していない。ゆえに、カーボンナノチューブの複合成形体としては、上記の数値、10W/(m・K)は高い熱伝導率を有するといえる。
以下、上記の製造方法を用いた製造装置について、図1および図4を用いて説明する。
図4に示すように、本発明は、基板3を介して所定方向に移動される垂直配向性カーボンナノチューブ1に高分子材料2が含有されて成るカーボンナノチューブ複合成形体の製造装置である。すなわち、基板3を介して垂直配向性カーボンナノチューブ1を所定方向に移動させながら各製造工程を順次行うロール・トゥ・ロール方式の製造装置である。より具体的には、本実施例において、垂直配向性のカーボンナノチューブ1が形成された基板3が巻き出される巻出しロール21から、カーボンナノチューブ複合成形体が巻き取られる巻取りロール22へ向かって、通常は水平方向に基板が移動される。本実施例においては、他の装置によりすでに基板3に垂直配向性カーボンナノチューブ1が形成されたものを用いている。なお、当然ながら、本実施例に係る製造装置は、製造工場内に設けられる製造設備の一部であり、別の製造装置を組み合わせて用いられても構わない。
基板3の移動経路に沿って、基板3の表面に形成されたカーボンナノチューブ1に、高分子材料2に熱伝導性または導電性を有する微粒粉6が混合されて成る高分子溶液7を塗布する高分子溶液塗布手段23bを備える高分子溶液塗布装置23と、カーボンナノチューブ1の遊端側を均す均し部材24と、高分子溶液7のカーボンナノチューブ1の遊端側を平面的に押圧する押付け部材25aを有するカーボンナノチューブ成形装置25と、が配置される。
図4に示すように、高分子溶液塗布装置23は、高分子材料2に微粒粉6が混合された高分子溶液7を貯留する高分子溶液貯留タンク23aと、高分子溶液貯留タンク23aに接続されて高分子溶液7を塗布する高分子溶液塗布手段23bと、を備えている。本実施例においては、微粒粉6としてはカーボンナノ粉末が、塗布手段23bにはノズルがそれぞれ用いられており、高分子材料2に微粒粉6が混合された高分子溶液7は、ノズルからカーボンナノチューブ1の遊端側に供給される。なお、図4に示す態様に限らず、微粒粉6を高分子材料2に混合する装置が別途設けられ、高分子溶液貯留タンク23aに接続されていても構わないし、高分子溶液貯留タンク23aが混合装置と一体となっているものであっても構わない。
図4に示すように、均し部材24は、高分子溶液塗布装置25にて塗布された高分子溶液7のカーボンナノチューブ1の基端側への浸透を促進する。均し部材24は、塗布された高分子溶液7の表面を均すために、設けられる。より具体的には、均し部材24は、巻出しロール21と同一方向に回転する、ガラス製のローラであり、カーボンナノチューブ1の遊端側でかつ遊端部と接触する高さに設けられている。この均し部材(ローラ)24により、カーボンナノチューブ1間に含有されていた空気が抜け、高分子溶液7をカーボンナノチューブ1の基端側へ浸透させることができる。また、場合によっては、カーボンナノチューブ1のうち一部の遊端部を高分子溶液7から露出させることもできる。なお、均し部材24は、少なくとも動作時にカーボンナノチューブ1の遊端部に接触する程度の位置に設けられていればよい。具体的に、本実施例においては、カーボンナノチューブ1の基板3の表面からの高さ(カーボンナノチューブの長さ)の分布が100μm±10%であるため、動作時の均し部材24は、その下端部が基板3の表面から70μm離れた位置となるように設けられる。
図4に示すように、上記カーボンナノチューブ成形装置25は、カーボンナノチューブ1の遊端側に配置されてカーボンナノチューブ1の遊端部を上方から押圧する押付け部材25aを備えている。この押付け部材25aは、カーボンナノチューブ1の遊端部から一定距離だけ上方に離れた位置から下方へ移動されて、カーボンナノチューブ1の遊端部を押圧する。これにより、カーボンナノチューブ1の遊端側の一定領域に均等に圧力Fが加えられ、カーボンナノチューブ1の遊端部を高分子溶液7から露出させることができる。
また、本実施例においては、さらに、カーボンナノチューブ成形装置25には、押付け部材25aとカーボンナノチューブ1の遊端側との間に配置されて基板3とともに移動してカーボンナノチューブ1の遊端側を保護する保護部材25bを備える。この保護部材25bは、例えば無端状シート化された金属板や網状物や多孔質部材等が用いられて、材料については特に限定されない。本実施例においては、保護部材25bはカーボン繊維から成るシートが用いられる。図4に示すように、この保護部材25bは、カーボン繊維から成る無端のシートであり、巻出しロール21と逆方向に回転する4つのロールによって、基板3と同一方向および同一速度にて移動されて、カーボンナノチューブ1の遊端側の損傷を保護する。なお、高分子材料2の固化に溶媒の蒸発を要する場合、カーボン繊維から成るシート(保護部材25b)を介することにより、カーボン繊維間から溶媒が蒸発するという効果も併せて奏する。
上記構成により、均し部材24によってカーボンナノチューブ1に含有された空気が抜かれるため、高分子材料2が固化した際の気泡を低減させることができる。また、高分子溶液7が熱伝導性または導電性を有する微粒粉6を含有することにより、カーボンナノチューブ複合成形体としての上記性能を向上させることができる。そして、押付け部材25aによって、カーボンナノチューブの遊端部を露出させることにより、カーボンナノチューブ複合成形体としての上記性能をさらに向上させることができる。また、上記構成は、基板の移動を利用することができるため、連続式の製造方法に容易に適用でき、製造コストも低減できる。
さらに、製造効率向上の観点から、カーボンナノチューブ成形装置25に加熱手段が備えられる。具体的には、押付け部材25aと対向する位置に配置されて基板3の裏面側を加熱する発熱体25cを備える。本実施例においては、発熱体25cとしては、図4に示すように、ヒートプレートが用いられるため、基板3の裏面側の一定領域を同時に加熱でき、製造効率が向上する。なお、図4に示すように、平板状の部材の当接領域とヒートプレートによる加熱領域とが同一であればさらに製造効率が向上する。
本実施例においては、性能向上の観点から、カーボンナノチューブ成形装置25の後方(下手側)に、カーボンナノチューブ1の遊端側に表面膜状部材9を形成する表面膜状部材成形装置26が備えられている。図4に示すように、表面膜状部材成形装置26は、材料を貯留する材料貯留タンク26aと、材料貯留タンク26aに接続されて材料を塗布する塗布手段26bと、塗布した材料を固着し表面膜状部材9とする乾燥用ヒータ26cと、を備える。本実施例においては、導電性材料を用いて表面膜状部材9を形成する。具体的には、表面膜状部材成形装置26において、材料貯留タンク26aに貯留された導電性材料は、塗布手段26bとして用いられるノズルによって、高分子含有カーボンナノチューブ層8に塗布され、乾燥用ヒータ26cによって乾燥され表面膜状部材9となる。なお、本実施例においては、塗布法により形成を行ったが、公知の方法を用いてもよく、特に限定されない。例えば、スパッタリングや蒸着法が用いられる場合には、表面膜状部材成形装置26に、減圧チャンバや真空チャンバなどを設け、これらのチャンバ内で表面膜状部材9を形成すればよい。
また、本実施例においては、図4に示すように、表面膜状部材成形装置26の後方(下手側)に、基板3からカーボンナノチューブ1の基端部を剥離する剥離手段27と、カーボンナノチューブ1の基端側に裏面膜状部材10を形成する裏面膜状部材成形装置29と、を備える。この構成により、カーボンナノチューブ1の遊端部および基端部を共に導電性を有する表面膜状部材9および裏面膜状部材10に接触させることができるため、結果的に性能の高いカーボンナノチューブ複合成形体を形成することができる。
本実施例においては、図4に示すように、剥離手段27には剥離カッタが用いられる。剥離手段27としては公知の方法が用いられればよく、例えばレーザ光照射手段が用いられても構わない。基板3からカーボンナノチューブ1の基端部を剥離した後、基板3は基板巻取りロール28により巻き取られて回収され、基板3以外の残りは所定方向に継続して移動される。
裏面膜状部材成形装置29は、図4に示すように、本実施例においては、表面膜状部材成形装置26と同一材料および同一構成の装置であり、カーボンナノチューブ1の基端側に裏面膜状部材10を形成している。すなわち、裏面膜状部材成形装置29は、材料を貯留する材料貯留タンク29aと、材料貯留タンク29aに接続されて材料を塗布する塗布手段29bとして用いられるノズルと、塗布した材料を固着し裏面膜状部材10とする乾燥用ヒータ29cと、を備える。用途に応じては、表面膜状部材9と異なる材料および異なる構成の装置にて形成しても構わない。
なお、付加的に、カーボンナノチューブ成形装置25の後方(下手側)に、カーボンナノチューブ1の遊端側をレーザ光により切断し、高分子含カーボンナノチューブ層8の表面側を平面的に均すレーザ光照射手段30(図4に仮想線で示す)を備えても構わない。
上記のように製造されたカーボンナノチューブ複合成形体は、最終的には巻取りロール22に巻き取られる。上記の構成によれば、高分子含有カーボンナノチューブ層8に表面膜状部材9および裏面膜状部材10を形成するため、カーボンナノチューブ1の高分子材料2から露出した両端部を、直接、表面膜状部材9および裏面膜状部材10に接触させることができ、カーボンナノチューブ1の性能を効果的に発揮させるような構造を有する、さらに性能が向上したカーボンナノチューブ複合成形体を形成することができる。
本実施例では、カーボンナノチューブ複合成形体の連続式の製造方法およびこの製造装置について説明したが、基板を連続的に移動させないいわゆるバッチ式の製造方法および製造装置に適用することもできる。その場合、保護部材25bは設けなくてもよく、設ける場合には無端状シートに限定されず、平板状の部材で構わない。
1 カーボンナノチューブ
2 高分子材料
3 基板
4 基板保護膜
5 触媒粒子
6 微粒粉
7 高分子溶液
8 高分子含有カーボンナノチューブ層
9 表面膜状部材
10 裏面膜状部材
21 巻出しロール
22 巻取りロール
23 高分子溶液塗布装置
23a 高分子溶液貯留タンク
23b 高分子溶液塗布手段
24 均し部材
25 カーボンナノチューブ成形装置
25a 押付け部材
25b 保護部材
25c 発熱体
26 表面膜状部材成形装置
26a 材料貯留タンク
26b 材料塗布手段
26c 乾燥用ヒータ
27 剥離手段
28 基板巻取りロール
29 裏面膜状部材成形装置
29a 材料貯留タンク
29b 材料塗布手段
29c 乾燥用ヒータ
30 レーザ光照射手段

Claims (12)

  1. 垂直配向性カーボンナノチューブに高分子材料が含有されて成るカーボンナノチューブ複合成形体の製造方法であって、
    基板表面に形成された前記カーボンナノチューブの遊端側に高分子材料に熱伝導性または導電性を有する微粒粉が混合されて成る高分子溶液を塗布する塗布工程と、前記高分子溶液の浸透を促進するために前記高分子溶液が塗布された前記カーボンナノチューブの遊端側を均し部材で均す均し工程と、前記均されたカーボンナノチューブの遊端部を前記高分子溶液から露出させるために前記カーボンナノチューブの遊端側を押付け部材により平面的に押圧する押圧工程と、を含むことを特徴とするカーボンナノチューブ複合成形体の製造方法。
  2. 均し部材は、ローラまたはブレードであることを特徴とする請求項1に記載のカーボンナノチューブ複合成形体の製造方法。
  3. 押圧工程は、加熱手段により加熱しながら行われることを特徴とする請求項1または2に記載のカーボンナノチューブ複合成形体の製造方法。
  4. 押圧工程の後に、カーボンナノチューブの遊端側に表面膜状部材を形成する表面膜状部材成形工程を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のカーボンナノチューブ複合成形体の製造方法。
  5. 基板からカーボンナノチューブの基端部を剥離し、カーボンナノチューブの基端側に裏面膜状部材を形成する裏面膜状部材成形工程を備えることを特徴とする請求項4に記載のカーボンナノチューブ複合成形体の製造方法。
  6. 押圧工程の後に、カーボンナノチューブの遊端側にレーザ光を照射するレーザ光照射工程を備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のカーボンナノチューブ複合成形体の製造方法。
  7. 基板を介して所定方向に移動される垂直配向性カーボンナノチューブに高分子材料が含有されて成るカーボンナノチューブの複合成形体の製造装置であって、
    基板の移動経路に沿って、当該基板の表面に形成されたカーボンナノチューブに高分子材料に熱伝導性または導電性を有する微粒粉が混合されて成る高分子溶液を塗布する高分子溶液塗布手段を備える高分子溶液塗布装置と、前記カーボンナノチューブの遊端側を均す均し部材および前記高分子溶液の前記カーボンナノチューブの遊端側を平面的に押圧する押付け部材を有するカーボンナノチューブ成形装置と、が配置されることを特徴とするカーボンナノチューブ複合成形体の製造装置。
  8. カーボンナノチューブ成形装置に、加熱手段を備えることを特徴とする請求項7に記載のカーボンナノチューブ複合成形体の製造装置。
  9. カーボンナノチューブ成形装置に、押付け部材とカーボンナノチューブの遊端側との間に配置されて基板とともに移動してカーボンナノチューブの遊端側を保護する保護部材を備えることを特徴とする請求項7または8に記載のカーボンナノチューブ複合成形体の製造装置。
  10. カーボンナノチューブ成形装置の後方に、カーボンナノチューブの遊端側に表面膜状部材を形成する表面膜状部材成形装置を備えることを特徴とする請求項7乃至9のいずれか一項に記載のカーボンナノチューブ複合成形体の製造装置。
  11. 表面膜状部材成形装置の後方に基板からカーボンナノチューブの基端部を剥離する剥離手段と、カーボンナノチューブの基端側に裏面膜状部材を形成する裏面膜状部材成形装置と、を備えることを特徴とする請求項10に記載のカーボンナノチューブ複合成形体の製造装置。
  12. カーボンナノチューブ成形装置の後方に、カーボンナノチューブの遊端側にレーザ光を照射するレーザ光照射手段を備えることを特徴とする請求項7乃至11のいずれか一項に記載のカーボンナノチューブ複合成形体の製造装置。
JP2014544392A 2012-11-05 2013-10-03 カーボンナノチューブ複合成形体の製造方法 Active JP6270731B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012243223 2012-11-05
JP2012243223 2012-11-05
PCT/JP2013/076894 WO2014069153A1 (ja) 2012-11-05 2013-10-03 カーボンナノチューブ複合成形体の製造方法および製造装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2014069153A1 true JPWO2014069153A1 (ja) 2016-09-08
JP6270731B2 JP6270731B2 (ja) 2018-01-31

Family

ID=50627069

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014544392A Active JP6270731B2 (ja) 2012-11-05 2013-10-03 カーボンナノチューブ複合成形体の製造方法

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP6270731B2 (ja)
TW (1) TW201418148A (ja)
WO (1) WO2014069153A1 (ja)

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10710880B2 (en) 2016-03-09 2020-07-14 Hitachi Zosen Corporation Method for uplifting carbon nanotube structure, method for producing carbon nanotube structure, and carbon nanotube structure
KR101789719B1 (ko) * 2016-04-08 2017-10-25 서울대학교산학협력단 탄소나노튜브 전극 및 그 형성 방법
JP6810343B2 (ja) * 2016-10-17 2021-01-06 富士通株式会社 カーボンナノチューブ構造、放熱シート及びカーボンナノチューブ構造の製造方法
JP6901896B2 (ja) * 2017-03-31 2021-07-14 日立造船株式会社 フィラー・樹脂複合体、フィラー・樹脂複合体の製造方法、フィラー・樹脂複合層、および、フィラー・樹脂複合体の使用方法
EP3648970A4 (en) 2017-08-08 2021-03-31 Lintec Of America, Inc. CHANGING THE DENSITY OF A NANOFIBER SHEET USING A TRIMMED SURFACE
JP2019151510A (ja) * 2018-03-01 2019-09-12 日立造船株式会社 カーボンナノチューブ複合体の製造方法および多孔質金属材料の製造方法
CN110391341B (zh) * 2018-04-16 2023-08-22 清华大学 聚合物太阳能电池的制备方法
CN110391340B (zh) * 2018-04-16 2023-03-31 清华大学 聚合物太阳能电池的制备方法
CN110391339A (zh) * 2018-04-16 2019-10-29 清华大学 聚合物太阳能电池的制备方法
CN110391333A (zh) * 2018-04-16 2019-10-29 清华大学 聚合物太阳能电池
CN112239651B (zh) * 2020-09-15 2022-01-04 深圳烯湾科技有限公司 碳纳米管导热片及其制备方法
TWI788769B (zh) * 2021-01-27 2023-01-01 大陸商河南烯力新材料科技有限公司 導熱結構與電子裝置

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002006032A1 (fr) * 2000-07-14 2002-01-24 Mitsubishi Rayon Co., Ltd. Appareil et procede de production d'une feuille durcie impregnee de resine et appareil et procede de production d'une feuille en matiere carbonnee
JP2004106168A (ja) * 2002-09-17 2004-04-08 Kofukin Seimitsu Kogyo (Shenzhen) Yugenkoshi 一次元ナノ材料の方向及び形状の制御方法
JP2004319211A (ja) * 2003-04-15 2004-11-11 Noritake Co Ltd 電子放出源の製造方法
WO2008133299A1 (ja) * 2007-04-24 2008-11-06 National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology カーボンナノチューブ含有樹脂複合体及びその製造方法
JP2010240871A (ja) * 2009-04-01 2010-10-28 Nippon Valqua Ind Ltd 転写体ならびに含浸体およびそれらの製造方法
WO2011111112A1 (ja) * 2010-03-12 2011-09-15 富士通株式会社 放熱構造体およびその製造方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002006032A1 (fr) * 2000-07-14 2002-01-24 Mitsubishi Rayon Co., Ltd. Appareil et procede de production d'une feuille durcie impregnee de resine et appareil et procede de production d'une feuille en matiere carbonnee
JP2004106168A (ja) * 2002-09-17 2004-04-08 Kofukin Seimitsu Kogyo (Shenzhen) Yugenkoshi 一次元ナノ材料の方向及び形状の制御方法
JP2004319211A (ja) * 2003-04-15 2004-11-11 Noritake Co Ltd 電子放出源の製造方法
WO2008133299A1 (ja) * 2007-04-24 2008-11-06 National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology カーボンナノチューブ含有樹脂複合体及びその製造方法
JP2010240871A (ja) * 2009-04-01 2010-10-28 Nippon Valqua Ind Ltd 転写体ならびに含浸体およびそれらの製造方法
WO2011111112A1 (ja) * 2010-03-12 2011-09-15 富士通株式会社 放熱構造体およびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6270731B2 (ja) 2018-01-31
WO2014069153A1 (ja) 2014-05-08
TW201418148A (zh) 2014-05-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6270731B2 (ja) カーボンナノチューブ複合成形体の製造方法
Chen et al. Interfacial laser‐induced graphene enabling high‐performance liquid− solid triboelectric nanogenerator
Yadav et al. Graphene and graphene oxide for fuel cell technology
Cai et al. Cost-effective fabrication of high-performance flexible all-solid-state carbon micro-supercapacitors by blue-violet laser direct writing and further surface treatment
JP4739516B2 (ja) 膜電極の作製方法
Gholami Laelabadi et al. One-step fabrication of flexible, cost/time effective, and high energy storage reduced graphene oxide@ PANI supercapacitor
US10645760B2 (en) Heater device and method for producing the same
Liu et al. Laser-induced nitrogen-self-doped graphite nanofibers from cyanate ester for on-chip micro-supercapacitors
EP3439090B1 (en) Gas diffusion electrode base, laminate and fuel cell
Asmatulu et al. Enhanced transport properties of graphene‐based, thin Nafion® membrane for polymer electrolyte membrane fuel cells
Kang et al. Facile fabrication of flexible in‐plane graphene micro‐supercapacitor via flash reduction
JPWO2009151013A1 (ja) 固体高分子形燃料電池用膜電極接合体
Lange et al. Platinum electrodes for oxygen reduction catalysis designed by ultrashort pulse laser structuring
Silipigni et al. Tailoring the oxygen content of graphene oxide by IR laser irradiation
Zhang et al. Carbon surface modifications by plasma for catalyst support and electrode materials applications
Chhetri et al. Flexible graphite nanoflake/polydimethylsiloxane nanocomposites with promising solar–thermal conversion performance
CA3046443C (en) A method and processing device for manufacturing a fuel cell with electrode interconnector part formed by local heating and carbonization of a proton conductive resin of an electrolyte membrane
JP2007053064A (ja) 膜電極接合体とその製造方法および製造装置
JP2009172475A (ja) ガス分解素子
JP5957930B2 (ja) 固体高分子形燃料電池用膜・電極接合体の製造方法、固体高分子形燃料電池用膜・電極接合体の製造装置
Jeon et al. Customized Patterning of Deep Nanowell Structures in Polymer Electrolyte Membranes for Highly Enhanced Fuel Cell Performances
Khantimerov et al. Fuel cell electrodes based on carbon nanotube/metallic nanoparticles hybrids formed on porous stainless steel pellets
Yan et al. Dual Defocused Laser Pyrolysis: A Lasing‐Centric Strategy for Defect and Morphological Optimization in Microsupercapacitor Electrodes
JP2006216470A (ja) 燃料電池用セルモジュール及びこれを備えた燃料電池
JP2016115516A (ja) 導電パターン形成シート及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160615

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161213

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170213

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20170704

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171003

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20171020

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171128

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20171226

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6270731

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250