JPWO2014050071A1 - 固体電解コンデンサの製造方法および固体電解コンデンサ - Google Patents

固体電解コンデンサの製造方法および固体電解コンデンサ Download PDF

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Abstract

表面に誘電体被膜が形成された陽極体と陽極体上に形成された固体電解質層とを有するコンデンサ素子を備えた固体電解コンデンサの製造方法は、陽極体の表面に前記誘電体被膜を形成する工程と、誘電体被膜上に固体電解質層を形成する工程と、イオン性化合物を昇温して融解させる工程と、固体電解質層が形成された陽極体に融解したイオン性化合物を含浸させる工程と、イオン性化合物を含浸させた後にイオン性化合物を冷却して凝固させる工程とを備える。

Description

本発明は、固体電解コンデンサの製造方法および固体電解コンデンサに関する。
従来より、小型化に適したコンデンサとして、固体電解コンデンサが知られており、導電性高分子からなる固体電解質層を有する固体電解コンデンサが広く用いられている。固体電解コンデンサでは、イオン液体を固体電解質に添加することにより誘電体被膜の修復性能を向上させることが検討されている(たとえば特許文献1〜4)。ここで、イオン液体とは、常温環境下で溶融して液体状態を保つ塩のことであり、不揮発性または高イオン伝導性などといった特性を有する。
国際公開第2005/012599号 特開2006−24708号公報 特開2008−16835号公報 特開2008−283136号公報
しかし、イオン液体を固体電解質などに効果的に取り込むことが難しい場合がある。そのため、イオン液体を固体電解質に添加しているにも関わらず、誘電体被膜の修復性能が向上し難いことがある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、誘電体被膜の修復性能に優れ、電気特性に優れた固体電解コンデンサの製造方法の提供であり、他の目的は、そのような固体電解コンデンサの提供である。
本発明の固体電解コンデンサの第1の製造方法は、誘電体被膜が形成された陽極体と陽極体上に形成された固体電解質層とを有するコンデンサ素子を備えた固体電解コンデンサの製造方法であり、陽極体に誘電体被膜を形成する工程と、固体電解質層を形成する工程と、イオン性化合物を昇温して融解させる工程と、陽極体に融解したイオン性化合物を含浸させる工程と、イオン性化合物を含浸させた後イオン性化合物を冷却して凝固させる工程とを備える。
本発明の固体電解コンデンサの第2の製造方法は、誘電体被膜が形成された陽極体と陽極体上に形成された固体電解質層とを有するコンデンサ素子を備えた固体電解コンデンサの製造方法であり、陽極体に誘電体被膜を形成する工程と、誘電体被膜が形成された陽極体に、導電性高分子または導電性高分子の前駆体を含む液状組成物モノマーと、酸化剤と、が30℃以上であるイオン性化合物とを含浸させて、前記導電性高分子からなる固体電解質層を形成する工程とを備え、誘電体被膜が形成された陽極体へのイオン性化合物の含浸は、イオン性化合物を融解させて行なう。
本発明に係る固体電解コンデンサの製造方法では、誘電体被膜の修復性能に優れ、電気特性に優れた固体電解コンデンサを提供することができる。
本発明の一実施形態に係る固体電解コンデンサの構成を示す断面図である。 図1に示す固体電解コンデンサの製造方法の一例を示すフローチャートである。 本発明の別の一実施形態に係る固体電解コンデンサの構成を示す断面図である。 図3に示す固体電解コンデンサの製造方法の一例を示すフローチャートである。 図3に示す固体電解コンデンサの製造方法の別の一例を示すフローチャートである。 図1に示す固体電解コンデンサの製造方法の一例を示すフローチャートである。 図3に示す固体電解コンデンサの製造方法の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明に係る固体電解コンデンサおよびその製造方法について図面を用いて説明する。なお、本発明の図面において、同一の参照符号は、同一部分または相当部分を表すものである。また、長さ、幅、厚さ、深さなどの寸法関係は図面の明瞭化と簡略化のために適宜変更されており、実際の寸法関係を表すものではない。
≪第1の実施形態≫
[固体電解コンデンサの構成]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る固体電解コンデンサの構成を示す断面図である。本実施形態に係る固体電解コンデンサは、陽極体11と、陽極体11の一端部に植立された陽極リード12と、陽極体11の表面に形成された誘電体被膜13と、誘電体被膜13上に形成された第1固体電解質層14と、第1固体電解質層14上に形成された第2固体電解質層21と、第2固体電解質層21上に形成されたカーボン層15と、カーボン層15上に形成された銀ペイント層16とを備える。陽極体11と陽極リード12と誘電体被膜13と第1固体電解質層14と第2固体電解質層21とカーボン層15と銀ペイント層16とによってコンデンサ素子10が構成されている。カーボン層15と銀ペイント層16とによって陰極引き出し層が構成されている。第1固体電解質層14には、後述のイオン性化合物が含まれている。
陽極リード12には、陽極端子17が接続されている。銀ペイント層16には、導電性の接着剤からなる接着層18を介して陰極端子19が接続されている。陽極端子17の一部および陰極端子19の一部が露出するように、コンデンサ素子10が外装樹脂20によって封止されている。陽極端子17および陰極端子19のそれぞれのうち外装樹脂20から露出する部分は、外装樹脂20の表面に沿うように折り曲げられている。
[固体電解コンデンサの製造方法]
図2は本実施形態に係る固体電解コンデンサの製造方法を示すフローチャートである。
(陽極体の形成)
まず、図2のステップS11において、陽極体11を形成する。たとえば、金属粉末を準備し、棒状体の陽極リード12の長手方向の一端側を金属粉末に埋め込んだ状態で当該粉末を所望の形状に成形する。次に、この成形体を焼結して、陽極リード12の一端が埋設された多孔質構造の陽極体11を形成する。
陽極体11の材料は特に限定されないが、誘電体被膜13の形成が容易である点からは、タンタル、ニオブ、チタンまたはアルミニウムなどの弁作用金属を用いることが好ましい。陽極リード12の材料も特に限定されないが、陽極体11と同様の観点から、弁作用金属を用いることが好ましい。
(誘電体被膜の形成)
次に、図2のステップS12において、陽極体11の表面に誘電体被膜13を形成する。誘電体被膜13の形成方法は特に限定されない。たとえば、陽極体11が弁作用金属からなる場合には、陽極体11を化成処理することによって陽極体11の表面に誘電体被膜13を形成することができる。化成処理としては、たとえば、リン酸水溶液または硝酸水溶液などの化成液に陽極体11を浸漬して熱処理してもよいし、化成液に陽極体11を浸漬して電圧を印加してもよい。これにより、陽極体11の表面を誘電体被膜13に変化させることができる。たとえば、陽極体11がタンタル(Ta)からなる場合にはTa25からなる誘電体被膜13が形成され、陽極体11がアルミニウム(Al)からなる場合にはAl23からなる誘電体被膜13が形成される。
(第1固体電解質層の形成)
次に、図2のステップS13において、誘電体被膜13上に第1固体電解質層14を形成する。第1固体電解質層14の形成方法は特に限定されない。化学重合法によって第1固体電解質層14を形成することが好ましい。化学重合法としては、酸化剤を用いて第1固体電解質層14を構成する高分子の前駆体モノマーを酸化重合させる液相重合法、または、気相重合法などを用いることができる。なお、化学重合を繰り返し行なうことにより、第1固体電解質層14の厚さを厚くしても良い。また、導電性高分子からなる粒子が分散されてなる分散体を誘電体被膜13上に塗布することによって第1固体電解質層14を形成しても良い。
前駆体モノマーとしては、重合することによって、脂肪族系化合物、芳香族系化合物、複素環式系化合物およびヘテロ原子含有化合物のうちの少なくとも1つを含む導電性高分子を形成する化合物を用いることができる。より具体的には、前駆体モノマーとしては、重合することによって、ポリチオフェンもしくはその誘導体、ポリピロールもしくはその誘導体、ポリアニリンもしくはその誘導体、または、ポリフランもしくはその誘導体などの導電性高分子を形成する化合物を用いることができる。前駆体モノマーの一例としては、3,4−エチレンジオキシチオフェンまたはピロールなどを用いることができる。
酸化剤は、前駆体モノマーを重合させることができればよい。たとえば、酸化剤としては、硫酸および過酸化水素などの少なくとも1つを用いることができる。
第1固体電解質層14はドーパントを含んでいても良い。ドーパントとしては、たとえば、アルキルスルホン酸、芳香族スルホン酸および多環芳香族スルホン酸などのスルホン酸化合物の酸または塩を挙げることができる。また、酸化剤の機能とドーパントの機能とを有する芳香族スルホン酸金属塩などを用いることもできる。
(イオン性化合物の融解)
次に、図2のステップS14において、イオン性化合物を融解させる。イオン性化合物の融解方法は特に限定されないが、ヒーターなどの熱源を用いてイオン性化合物の温度をそのイオン性化合物の融点以上に昇温させることが好ましい。
イオン性化合物は、当該イオン性化合物が陽極体11に含浸された直後に行なわれる液体の含浸工程(以下では「イオン性化合物の含浸直後の液体の含浸工程」と記す)では融解されない。別の言い方をすると、イオン性化合物の融点は、イオン性化合物の含浸直後の液体の含浸工程における温度よりも高い。これにより、イオン性化合物の含浸直後の液体の含浸工程では、イオン性化合物の融解を防止できるので、第1固体電解質層14が形成された陽極体11からのイオン性化合物の流出を防止できる。なお、本実施形態では、イオン性化合物の含浸直後の液体の含浸工程は第2固体電解質層21の形成工程(図2のステップS17)であるので、イオン性化合物の融点は第2固体電解質層21の形成温度(電解重合液の含浸工程における当該電解重合液の温度)よりも高い。
イオン性化合物は、イオン性化合物の含浸直後の液体の含浸工程よりも後で行なわれる工程では融解されても良く、後述のエージング工程(図2のステップS20)では融解されることが好ましい。別の言い方をすると、イオン性化合物の融点は、イオン性化合物の含浸直後の液体の含浸工程よりも後で行なわれる工程における温度以下であっても良く、エージング工程での処理温度以下であることが好ましい。これにより、エージング工程などでは、イオン性化合物が融解されて誘電体被膜13の欠陥が修復される。
第2の固体電解質層21の形成工程などが常温で行なわれる場合は、イオン性化合物の融点は30℃以上であることが好ましい。なお、第2の固体電解質層21の形成工程などを常温以下の温度で行なう場合には、イオン性化合物としてイオン液体を用いることができる。イオン液体としては、融点が第2固体電解質層21の形成温度よりも高ければ、公知のイオン液体を特に限定されることなく使用できる。また、エージング工程が一般的には100℃以上で行なわれることを考慮すれば、イオン性化合物の融点は100℃以下であることが好ましい。イオン性化合物の融点が100℃以下であれば、導電性高分子とイオン性化合物との組み合わせに因る導電性高分子の特性の劣化を防止することもでき、また、作業上の安全性を確保することもできる。
イオン性化合物は、親水性を有していることが好ましい。ここで、イオン性化合物が親水性を有しているとは、イオン性化合物がたとえば親水基としてヒドロキシル基、カルボキシル基、スルホン酸基およびホスホン酸基の少なくとも1つを含むことを意味する。
イオン性化合物は、カチオンとアニオンとで構成されている。イオン性化合物のカチオンとしては、四級窒素を有するカチオンを用いることができ、特に、アンモニウムイオンをカチオンとして含む化合物であることが好ましい。アンモニウムイオンは特に限定されず、窒素原子に結合される4つの置換基は、各々独立に、メチル基などのアルキル基であっても良いし、ヒドロキシル基またはカルボキシル基などを含むアルキル基であっても良い。イオン性化合物のアニオンとしては特に限定されないが、スルホニルイミドイオン、ハロゲン化物イオン、スルホン酸イオン、リン酸イオンまたはホウ酸イオンなどを用いることができる。特に、テトラフルオロホウ酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、p−トルエンスルホン酸イオンまたはビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドイオンを用いることが好ましい。
(イオン性化合物の含浸)
次に、図2のステップS15において、第1固体電解質層14が形成された陽極体11に、融解されたイオン性化合物を含浸させる。融解されたイオン性化合物の含浸方法は特に限定されない。たとえば、融解されたイオン性化合物に、上記陽極体11を浸漬させても良いし、上記陽極体11の第1固体電解質層14に、融解されたイオン性化合物を塗布しても良い。融解されたイオン性化合物への浸漬時または融解されたイオン性化合物の塗布時には、イオン性化合物の温度をそのイオン性化合物の融点以上に保つことが好ましい。
イオン性化合物の含浸条件は特に限定されないが、イオン性化合物の含浸条件の一例としては融解されたイオン性化合物への浸漬時間または融解されたイオン性化合物の塗布時間を1分間以上とすることが挙げられる。これにより、第1固体電解質層14が形成された陽極体11に、融解されたイオン性化合物を十分に含浸させることができる。製造タクトの観点からは、浸漬時間または塗布時間は60分間以下であることが好ましい。浸漬時間または塗布時間は3分間以上10分間以下であることがより好ましく、これにより、融解されたイオン性化合物の含浸性および製造タクトをより適切に設計することができる。
(イオン性化合物の凝固)
次に、図2のステップS16において、陽極体11に含浸されたイオン性化合物を凝固させる。イオン性化合物の凝固方法は特に限定されない。たとえば、イオン性化合物の温度が当該イオン性化合物の融点以下の温度となるように、そのイオン性化合物を冷却すればよい。イオン性化合物の融点に応じて、そのイオン性化合物の冷却方法を適宜選択することができる。たとえば、イオン性化合物が含浸された陽極体11を常温下に一定時間(たとえば10分間以上)静置させても良いし、クーラーなどの冷却装置を用いてイオン性化合物が含浸された陽極体11を積極的に冷却させても良い。
(第2固体電解質層の形成)
次に、図2のステップS17において、第2固体電解質層21を形成する。第2固体電解質層21は化学重合、電解重合、導電性高分子からなる粒子が分散された分散体を塗布する方法などを用いて形成することができ、特に、電解重合法によって第2固体電解質層21を形成することが好ましい。
電解重合法による第2固体電解質層21の形成方法は、第1固体電解質層14が形成された陽極体11に、第2固体電解質層21の前駆体モノマーおよびドーパントを含む電解重合液を含浸させる工程を含むことが好ましい。電解重合液を含浸させる方法としては、たとえば、上記電解重合液に第1固体電解質層14が形成された陽極体11を浸漬させて第1固体電解質層14に電流を流すことによって、第1固体電解質層14上に第2固体電解質層21を形成させる方法が挙げられる。第2固体電解質層21の前駆体モノマーおよびドーパントとしては、第1固体電解質層14の形成工程(図2のステップS13)における前駆体モノマーおよびドーパントを特に限定されることなく用いることができる。電解重合法による重合条件としては、固体電解コンデンサの固体電解質層を電解重合法により形成する場合の公知の重合条件を特に限定されることなく適用することができる。
イオン性化合物の融点は、上記電解重合液の含浸工程における当該電解重合液の温度よりも高い。そのため、本工程では、イオン性化合物の融解を防止することができるので、第1固体電解質層14が形成された陽極体11からのイオン性化合物の流出を防止することができる。
電解重合液の溶媒としては水系溶媒を用いることが多い。そのため、イオン性化合物が親水性を有していれば、本工程における電解重合液の含浸工程においてイオン性化合物と当該電解重合液との親和性を確保することができる。したがって、イオン性化合物が第1固体電解質層14に含浸されたことに起因して第2固体電解質層21が第1固体電解質層14上に形成され難くなることを抑制することができる。
(陰極引き出し層の形成)
次に、図2のステップS18において、第2固体電解質層21上にカーボン層15および銀ペイント層16からなる陰極引き出し層を形成する。
陰極引き出し層の形成方法は特に限定されないが、第2固体電解質層21に炭素粉末を含む液体を付着させる工程と、カーボン層15に金属粉末を含む液体を付着させる工程とを含むことが好ましい。たとえば、カーボン粒子を分散させた液体に第2固体電解質層21が形成された陽極体11を浸漬し、その後乾燥処理することによって、第2固体電解質層21上にカーボン層15を形成することができる。また、銀粒子を含む液体にカーボン層15が形成された陽極体11を浸漬し、その後乾燥処理することによって、カーボン層15上に銀ペイント層16を形成することができる。
以上の工程により、コンデンサ素子10が製造される。このように、本実施形態では、固体電解質層のうち第1固体電解質層14に含浸されたイオン性化合物が第2固体電解質層21により閉じ込められる。そのため、イオン性化合物の流出を招くことなくコンデンサ素子10を製造することができる。
(コンデンサ素子の封止)
次に、図2のステップS19において、コンデンサ素子10を封止する。封止の方法としては、特に限定されないが、たとえば、次に示す方法がある。すなわち、まず、陽極端子17の一端を、陽極体11から露出する陽極リード12の一端に接続する。また、銀ペイント層16上に接着層18を形成し、その接着層18により陰極端子19の一端を銀ペイント層16に接続する。次に、陽極端子17および陰極端子19の各他端が露出するように、コンデンサ素子10を外装樹脂20によって封止する。最後に、露出している陽極端子17および陰極端子19を外装樹脂20に沿うように折り曲げる。
(エージング)
次に、図2のステップS20において、エージング処理を行なう。エージング処理の方法としては、特に限定されないが、たとえば、陽極体11と陰極引き出し層とに所定の電圧(たとえば定格電圧)を印加して所定の温度(たとえば120℃)下で一定時間保持するという方法を挙げることができる。
イオン性化合物の融点は、エージング工程での処理温度以下であることが好ましい。別の言い方をすると、エージング工程は、イオン性化合物の融点以上の温度で行なわれることが好ましい。よって、エージング工程では、イオン性化合物が融解されて、誘電体被膜13の欠陥が修復される。したがって、イオン性化合物の添加により得られる効果を有効に発現させることができる。このようにして図1に示す固体電解コンデンサが製造される。
以上説明したように、本実施形態に係る固体電解コンデンサの製造方法では、固体電解質層のうち第1固体電解質層14に含浸されたイオン性化合物は第2固体電解質層21により閉じ込められるため、固体電解質層におけるイオン性化合物の濃度を高く維持することができる。イオン性化合物は常温下で固体状態であるが、固体電解コンデンサの使用中などにおいて、漏れ電流によるコンデンサ素子10の発熱でイオン性化合物が融解して誘電体被膜13を修復することができる。したがって、誘電体被膜の修復性能に優れ、電気特性に優れた固体電解コンデンサを製造することができる。
また、製造された固体電解コンデンサでは、イオン性化合物は第1固体電解質層14に含浸されており、イオン伝導性を有するため、電解液としても機能し得る。よって、固体電解コンデンサの容量の増加を図ることもできる。
さらに、イオン性化合物が親水性を有しているので、固体電解質層の均一性を高めることができ、電気特性に優れた固体電解コンデンサを製造することができる。
≪第2の実施形態≫
本発明の第2の実施形態では、第2固体電解質層を備えていない固体電解コンデンサとその製造方法とを示す。以下では、上記第1の実施形態とは異なる点を主に説明する。
[固体電解コンデンサの構成]
図3は、本実施形態に係る固体電解コンデンサの構成を示す断面図である。本実施形態に係る固体電解コンデンサでは、第1固体電解質層14上には、カーボン層15と銀ペイント層16とで構成される陰極引き出し層が形成されている。
[固体電解コンデンサの製造方法]
図4は本実施形態に係る固体電解コンデンサの製造方法の一例を示すフローチャートである。図4に示す固体電解コンデンサの製造方法では、イオン性化合物の含浸直後の液体の含浸工程は陰極引き出し層の形成工程(図4のステップS43)であり、まず、上記第1の実施形態で記載した方法にしたがって陽極体11の形成工程(図4のステップS11)および誘電体被膜13の形成工程(図4のステップS12)を順に行なう。
(第1固体電解質層の形成)
次に、図4のステップS41において、誘電体被膜13上に第1固体電解質層14を形成する。第1固体電解質層14を形成する方法は特に限定されない。たとえば、化学重合法により第1固体電解質層14を形成しても良く、この場合には上記第1の実施形態で記載した第1固体電解質層14の形成方法にしたがって第1固体電解質層14を形成することができる。また、電解重合法により第1固体電解質層14を形成しても良く、この場合には上記第1の実施形態で記載した第2固体電解質層21の形成方法にしたがって第1固体電解質層14を形成することができる。なお、電解重合法により第1固体電解質層14を形成する場合には、誘電体被膜13上に導電性のプレコート層を形成してから、そのプレコート層上に第1固体電解質層14を形成することが好ましい。また、導電性高分子からなる粒子が分散されてなる分散体を誘電体被膜13上に塗布することによって第1固体電解質層14を形成しても良い。
(イオン性化合物の融解)
次に、図4のステップS42において、イオン性化合物を融解させる。イオン性化合物の融解方法については、上記第1の実施形態で記載したとおりである。イオン性化合物としては、上記第1の実施形態で列挙したイオン性化合物を特に限定されることなく用いることができる。
イオン性化合物が融解したら、上記第1の実施形態で記載した方法にしたがって、イオン性化合物の含浸工程(図4のステップS15)およびイオン性化合物の凝固工程(図4のステップS16)を順に行なう。
(陰極引き出し層の形成)
次に、図4のステップS43において、第1固体電解質層14上にカーボン層15および銀ペイント層16からなる陰極引き出し層を形成する。カーボン層15および銀ペイント層16の各形成方法としては、上記第1の実施形態で記載したカーボン層15および銀ペイント層16の各形成方法を特に限定されることなく用いることができる。
図4に示す固体電解コンデンサの製造方法では、イオン性化合物の融点は、炭素粉末を含む液体の付着工程における当該液体の温度よりも高く、金属粉末を含む液体の付着工程における当該液体の温度よりも高い。そのため、本工程では、イオン性化合物の融解を防止することができるので、第1固体電解質層14が形成された陽極体11からのイオン性化合物の流出を防止することができる。
また、炭素粉末を含む液体または金属粉末を含む液体に水などの極性溶媒が含まれている場合には、イオン性化合物は親水性を有していることが好ましい。炭素粉末を含む液体または金属粉末を含む液体に有機溶剤などの非極性溶媒が含まれている場合には、イオン性化合物は疎水性を有していることが好ましい。これにより、本工程における炭素粉末を含む液体の含浸工程および金属粉末を含む液体の含浸工程において、イオン性化合物と炭素粉末を含む液体および金属粉末を含む液体との親和性を確保することができる。したがって、イオン性化合物が第1固体電解質層14に含浸されたことに起因して陰極引き出し層が第1固体電解質層14上に形成され難くなることを抑制することができる。
陰極引き出し層が形成されたら、上記第1の実施形態で記載した方法にしたがって、コンデンサ素子10の封止工程(図4のステップS19)およびエージング工程(図4のステップS20)を順に行なう。このようにして本実施形態に係る固体電解コンデンサが製造される。
図4に示す固体電解コンデンサの製造方法では、使用するイオン性化合物の融点は、炭素粉末を含む液体の付着工程における当該液体の温度よりも高く、金属粉末を含む液体の付着工程における当該液体の温度よりも高く、好ましくはエージング工程での処理温度以下である。よって、イオン性化合物の流出を招くことなくコンデンサ素子10を製造することができる。また、イオン性化合物は、製造された固体電解コンデンサでは電解液として機能し得る。これらのことから、図4に示す固体電解コンデンサの製造方法にしたがって固体電解コンデンサを製造した場合においても上記第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
図3に示す固体電解コンデンサの製造方法は図4に示す方法に限定されず、たとえば図5に示す方法であっても良い。図5は本実施形態に係る固体電解コンデンサの製造方法の別の一例を示すフローチャートである。図5に示す固体電解コンデンサの製造方法では、イオン性化合物の含浸直後の液体の含浸工程は第1固体電解質層14の形成工程(図5のステップS53)であり、まず、上記第1の実施形態で記載した方法にしたがって陽極体11の形成工程(図5のステップS11)および誘電体被膜13の形成工程(図5のステップS12)を順に行う。
(イオン性化合物の融解)
次に、図5のステップS51において、イオン性化合物を融解させる。イオン性化合物の融解方法については、上記第1の実施形態で説明したとおりである。イオン性化合物としては、上記第1の実施形態で列挙したイオン性化合物を特に限定されることなく用いることができる。
(イオン性化合物の含浸)
次に、図5のステップS52において、誘電体被膜13が形成された陽極体11に、融解されたイオン性化合物を含浸させる。融解されたイオン性化合物の含浸方法およびその含浸条件としては、それぞれ、上記第1の実施形態で記載したイオン性化合物の含浸方法およびその含浸条件を特に限定されることなく用いることができる。
融解されたイオン性化合物が含浸されたら、上記第1の実施形態で記載した方法にしたがってイオン性化合物の凝固工程(図5のステップS16)を行なう。
(第1固体電解質層の形成)
次に、図5のステップS53において、誘電体被膜13上に第1固体電解質層14を形成する。第1固体電解質層14を形成する方法は特に限定されず、化学重合法により第1固体電解質層14を形成しても良いし、電解重合法により第1固体電解質層14を形成しても良い。なお、導電性高分子からなる粒子が分散されてなる分散体を誘電体被膜13上に塗布することによって第1固体電解質層14を形成することもできる。
化学重合法により第1固体電解質層14を形成する場合、イオン性化合物の融点は、化学重合で用いる重合液の含浸工程における当該重合液の温度よりも高い。同様に、電解重合法により第1固体電解質層14を形成する場合、イオン性化合物の融点は、電解重合で用いる重合液の含浸工程における当該重合液の温度よりも高い。よって、本工程では、第1固体電解質層14の形成方法に因らずイオン性化合物の融解を防止することができるので、誘電体被膜13が形成された陽極体11からのイオン性化合物の流出を防止することができる。
また、重合液に水などの極性溶媒が含まれている場合には、イオン性化合物は親水性を有していることが好ましく、重合液に有機溶剤などの非極性溶媒が含まれている場合には、イオン性化合物は疎水性を有していることが好ましい。これにより、本工程における重合液の含浸工程において、イオン性化合物と重合液との親和性を確保することができる。よって、イオン性化合物が誘電体被膜13に含浸されたことに起因して第1固体電解質層14が誘電体被膜13上に形成され難くなることを抑制することができる。
第1固体電解質層14が形成されたら、図4に示す陰極引き出し層の形成工程で記載した方法にしたがって陰極引き出し層の形成工程(図5のステップS43)を行なう。その後、上記第1の実施形態で記載したコンデンサ素子の封止方法にしたがってコンデンサ素子の封止工程(図5のステップS19)を行なう。
(エージング)
次に、図5のステップS54において、エージング処理を行なう。エージング処理の方法としては、上記第1の実施形態で記載したエージング処理の方法を特に限定されることなく用いることができる。
上記第1の実施形態と同じく、エージング工程はイオン性化合物の融点以上の温度で行なわれるので、エージング工程ではイオン性化合物が融解されて誘電体被膜13の欠陥が修復される。また、図5に示す固体電解コンデンサの製造方法では、イオン性化合物は誘電体被膜13近傍に高濃度で存在しているため、イオン性化合物が主に第1固体電解質層14に含浸されている場合に比べてイオン性化合物による誘電体被膜13の修復機能を高めることができる。このようにして本実施形態に係る固体電解コンデンサが製造される。
図5に示す固体電解コンデンサの製造方法では、使用するイオン性化合物の融点は、化学重合で用いる重合液の含浸工程における当該重合液の温度よりも高い、または、電解重合で用いる重合液の含浸工程における当該重合液の温度よりも高く、好ましくはエージング工程での処理温度以下である。よって、イオン性化合物の流出を招くことなくコンデンサ素子10を製造することができる。また、イオン性化合物は、製造された固体電解コンデンサでは電解液として機能し得る。これらのことから、図5に示す固体電解コンデンサの製造方法にしたがって固体電解コンデンサを製造した場合においても上記第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。それだけでなく、図5に示す固体電解コンデンサの製造方法では、イオン性化合物による誘電体被膜13の修復機能がさらに高くなるので、誘電体被膜13の修復機能にさらに優れた固体電解コンデンサを製造することができる。
≪第3の実施形態≫
本発明の第3の実施形態では、第2固体電解質層を備えていない固体電解コンデンサとその製造方法とを示す。以下では、上記第1の実施形態とは異なる点を主に説明する。
[固体電解コンデンサの構成]
図3は、本発明の第3の実施形態に係る固体電解コンデンサの構成を示す断面図である。本実施形態に係る固体電解コンデンサでは、第1固体電解質層14上には、カーボン層15と銀ペイント層16とで構成されている陰極引き出し層が形成されている。
[固体電解コンデンサの製造方法]
図6は、本実施形態に係る固体電解コンデンサの製造方法の一例を示すフローチャートである。本実施形態に係る固体電解コンデンサの製造方法では、まず、上記第1の実施形態で記載した方法にしたがって陽極体11の形成工程(図6のステップS11)および誘電体被膜13の形成工程(図6のステップS12)を順に行なう。なお、本実施形態では、イオン性化合物は第1固体電解質層14の形成工程(図6のステップS62)において上記陽極体11に含浸されるため、イオン性化合物の含浸直後の液体の含浸工程は陰極引き出し層の形成工程(図6のステップS63)となる。
(第1重合液の準備)
次に図6のステップS61において、導電性高分子の前駆体モノマーと、酸化剤と、イオン性化合物とを含む第1重合液を準備する。
前駆体モノマーおよび酸化剤としては、上記実施の形態1で記載した前駆体モノマーおよび酸化剤を特に限定することなく用いることができる。
また、イオン性化合物としては、上記実施の形態1で記載した化合物を特に限定することなく用いることができる。
第1重合液における前駆体モノマーおよび酸化剤の含有量は、それぞれ、化学重合法により固体電解質層を形成するときの公知の含有量であればよい。第1重合液におけるイオン性化合物の含有量は、0.1質量%以上であることが好ましく、1質量%以上10質量%以下であることが好ましい。
第1重合液は、ドーパントを含んでいても良い。ドーパントとしては、上記実施の形態1で記載したドーパントを特に限定することなく用いることができる。
(第1固体電解質層の形成)
次に、図6のステップS62において、誘電体被膜13上に第1固体電解質層14を形成する。第1固体電解質層14の形成方法は特に限定されないが、誘電体被膜13が形成された陽極体11に第1重合液を含浸させ、第1重合液中の前駆体モノマーを重合することによって第1固体電解質層14を形成することが好ましい。これにより、誘電体被膜13上には、イオン性化合物を含む第1固体電解質層14が化学重合法により形成される。なお、化学重合法としては、酸化剤を用いて第1固体電解質層14を構成する高分子の前駆体モノマーを酸化重合させる液相重合法、または、気相重合法などを用いることができる。また、化学重合を繰り返し行なうことにより、第1固体電解質層14の厚さを厚くしても良い。
誘電体被膜13が形成された陽極体11に第1重合液を含浸させるとき、導電性高分子の前駆体モノマーと酸化剤とイオン性化合物とは1つの溶液に含まれている必要はなく、それぞれ別の溶液に含まれていても良い。なお、2つ以上の溶液を用いて酸化重合を行なう場合には、各溶液への浸漬の順序は特に制限されない。
たとえば、第1重合液は、導電性高分子の前駆体モノマーとイオン性化合物とを含む一方酸化剤を含んでいなくても良いし、酸化剤とイオン性化合物とを含む一方導電性高分子の前駆体モノマーを含んでいなくても良い。そして、第1重合液が導電性高分子の前駆体モノマーとイオン性化合物とを含む一方酸化剤を含んでいなければ、第1重合液の含浸が終了してから誘電体被膜13上において導電性高分子の前駆体モノマーと酸化剤とを接触させれば良い。
誘電体被膜13が形成された陽極体11に第1重合液を含浸させるとき、第1重合液を当該第1重合液に含まれるイオン性化合物の融点以上の温度で加熱することが好ましい。これにより、イオン性化合物は融解された状態で上記陽極体11に含浸されるので、上記陽極体11へのイオン性化合物の含浸が容易となる。なお、イオン性化合物の融点は30℃以上である。そのため、第1固体電解質層14が形成された陽極体11を室温下に静置すると、イオン性化合物は凝固される。
(陰極引き出し層の形成)
次に、図6のステップS63において、第1固体電解質層14上にカーボン層15および銀ペイント層16からなる陰極引き出し層を形成する。カーボン層15および銀ペイント層16の各形成方法としては、上記第1の実施形態で記載したカーボン層15および銀ペイント層16の各形成方法を特に限定されることなく用いることができる。
イオン性化合物の融点は、上記炭素粉末を含む懸濁液の付着工程における当該懸濁液の温度よりも高い。これにより、本工程では、イオン性化合物の融解を防止することができるので、第1固体電解質層14が形成された陽極体11からのイオン性化合物の流出を防止することができる。
以上の工程により、コンデンサ素子10が製造される。このように、本実施形態では、イオン性化合物の流出を招くことなくコンデンサ素子10を製造することができる。
陰極引き出し層が形成されたら、上記第1の実施形態で記載した方法にしたがって、コンデンサ素子10の封止工程(図6のステップS19)およびエージング工程(図6のステップS20)を順に行なう。このようにして本実施形態に係る固体電解コンデンサが製造される。
以上説明したように、本実施形態に係る固体電解コンデンサの製造方法では、使用するイオン性化合物の融点は、炭素粉末を含む液体の付着工程における当該液体の温度よりも高く、金属粉末を含む液体の付着工程における当該液体の温度よりも高く、好ましくはエージング工程での処理温度以下である。よって、イオン性化合物の流出を招くことなくコンデンサ素子10を製造することができる。また、イオン性化合物は、製造された固体電解コンデンサでは電解液として機能し得る。これらのことから、図6に示す固体電解コンデンサの製造方法にしたがって固体電解コンデンサを製造した場合においても上記第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
≪第4の実施形態≫
本発明の第4の実施形態では、第2固体電解質層を備えた固体電解コンデンサとその製造方法とを示す。以下では、上記第1の実施形態とは異なる点を主に説明する。
[固体電解コンデンサの構成]
図1は、本実施形態に係る固体電解コンデンサの構成を示す断面図である。本実施形態に係る固体電解コンデンサでは、第1固体電解質層14上には第2固体電解質層21が形成されており、第2固体電解質層21上にはカーボン層15と銀ペイント層16とで構成される陰極引き出し層が形成されている。
[固体電解コンデンサの製造方法]
図7は、本実施形態に係る固体電解コンデンサの製造方法を示すフローチャートである。図7に示す固体電解コンデンサの製造方法では、上記第1の実施形態で記載した方法にしたがって陽極体11の形成工程(図7のステップS11)および誘電体被膜13の形成工程(図7のステップS12)を順に行なう。なお、本実施例において、イオン性化合物の含浸直後の液体の含浸工程は陰極引き出し層の形成工程(図7のステップS73)となる。
(第1固体電解質層の形成)
次に、図7のステップS13において、誘電体被膜13上に第1固体電解質層14を形成する。第1固体電解質層14を形成する方法は特に限定されないが、化学重合法により第1固体電解質層14を形成することが好ましい。たとえば、上記第1の実施形態の第1固体電解質層14の形成工程(図2のステップS13)に記載の方法にしたがって第1固体電解質層14を形成することができる。
(第2重合液の準備)
次に、図7のステップS71において、導電性高分子の前駆体モノマーとイオン性化合物とを含む第2重合液を準備する。ここで、導電性高分子の前駆体モノマーおよびイオン性化合物としては、それぞれ、上記第1の実施形態に記載した導電性高分子の前駆体モノマーおよびイオン性化合物を特に限定されることなく用いることができる。
第2重合液におけるイオン性化合物の含有量は、0.1質量%以上であることが好ましく、1質量%以上10質量%以下であることが好ましい。
第2重合液に水などの極性溶媒が含まれている場合には、イオン性化合物は親水性を有していることが好ましく、第2重合液に有機溶剤などの非極性溶媒が含まれている場合には、イオン性化合物は疎水性を有していることが好ましい。ここで、イオン性化合物が親水性を有しているとは、イオン性化合物が、たとえば、ヒドロキシル基、カルボキシル基、スルホン酸基およびホスホン基の少なくとも1つを含むことを意味する。これにより、第2重合液中においてイオン性化合物が分離することを防止できるので、電解重合が均一に行なわれ、よって、均一な第2固体電解質層を形成することができる。
(第2固体電解質層の形成)
次に、図7のステップS72において、第1固体電解質層14上に第2固体電解質層21を形成する。第2固体電解質層21の形成方法は特に限定されないが、第1固体電解質層14が形成された陽極体11に第2重合液を含浸させて第2固体電解質層21を形成することが好ましい。
第1固体電解質層14が形成された陽極体11に第2重合液を含浸させる方法としては、たとえば、第2重合液に第1固体電解質層14が形成された陽極体11を浸漬させて第1固体電解質層14に電流を流すことによって、第1固体電解質層14上に第2固体電解質層21を形成させる方法がある。電解重合法による重合条件としては、固体電解コンデンサの固体電解質層を電解重合法により形成する場合の公知の重合条件を特に限定されることなく適用することができる。
第1固体電解質層14が形成された陽極体11に第2重合液を含浸させるとき、第2重合液を当該第2重合液に含まれるイオン性化合物の融点以上の温度で加熱することが好ましい。これにより、第1重合液を当該第1重合液に含まれるイオン性化合物の融点以上の温度で加熱して上記陽極体11に第1重合液を含浸させたときと同様の効果が得られる。また、第2重合液の含浸条件としては、第1重合液の含浸条件を特に限定されることなく用いることができる。
(陰極引き出し層の形成)
次に、図7のステップS73において、第2固体電解質層21上にカーボン層15および銀ペイント層16からなる陰極引き出し層を形成する。カーボン層15および銀ペイント層16の各形成方法としては、上記第1の実施形態で記載したカーボン層15および銀ペイント層16の各形成方法を特に限定されることなく用いることができる。
本実施形態では、イオン性化合物の融点は、炭素粉末を含む懸濁液の付着工程における当該懸濁液の温度よりも高い。そのため、本工程では、イオン性化合物の融解を防止することができるので、第2固体電解質層21が形成された陽極体11からのイオン性化合物の流出を防止することができる。
陰極引き出し層が形成されたら、上記第1の実施形態で記載したコンデンサ素子の封止方法にしたがってコンデンサ素子の封止工程(図7のステップS19)およびエージング工程(図7のステップS20)を行なう。このようにして本実施形態に係る固体電解コンデンサが製造される。
本実施形態に係る固体電解コンデンサの製造方法では、使用するイオン性化合物の融点は、炭素粉末を含む懸濁液の付着工程における当該懸濁液の温度よりも高く、金属粉末を含む液体の付着工程における当該液体の温度よりも高く、好ましくはエージング工程での処理温度以下である。よって、イオン性化合物の流出を招くことなくコンデンサ素子10を製造することができる。また、イオン性化合物は、製造された固体電解コンデンサでは電解液として機能し得る。これらのことから、本実施形態に係る固体電解コンデンサの製造方法にしたがって固体電解コンデンサを製造した場合においても上記第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
以上第1〜第4の実施形態において本発明の固体電解コンデンサを示したが、本発明の固体電解コンデンサは上記第1〜第4の実施形態に係る固体電解コンデンサに限定されず、公知の形状に応用することができる。公知の形状としては、たとえば、巻回型の固体電解コンデンサ、および、積層型の固体電解コンデンサなどを挙げることができる。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1>
(陽極体の形成)
まず、タンタル粉末を準備し、棒状体のタンタルからなる陽極リードの長手方向の一端側をタンタル粉末に埋め込んだ状態で当該タンタル粉末を直方体に成形した。そして、この成形体を焼結し、陽極リードの一端が埋設された多孔質構造の陽極体を形成した。このときの陽極体の寸法は、縦×横×高さが4.5mm×3.5mm×2.5mmであった。
(誘電体被膜の形成)
次に、陽極体をリン酸溶液に浸漬して、陽極リードを介して陽極体に30Vの電圧を印加した。これにより、陽極体の表面にTa25からなる誘電体被膜を形成した。
(第1固体電解質層の形成)
次に、化学重合法によって第1固体電解質層を形成した。具体的には、まず、重合液として、ピロールを0.03mol/Lの濃度で含むエタノール溶液と、過硫酸アンモニウムおよびp−トルエンスルホン酸を含む水溶液とを準備した。そして、誘電体被膜が形成された陽極体を上記エタノール溶液および上記水溶液に順に浸漬し、上記水溶液から引き上げた陽極体を室温下に静置した。これにより、誘電体被膜上にポリピロールからなる第1固体電解質層を形成した。
(イオン性化合物の融解、含浸および凝固)
次に、融解されたイオン性化合物に、第1固体電解質層が形成された陽極体を含浸させた。具体的には、まず、イオン性化合物を準備した。準備したイオン性化合物は、カチオンとしてヒドロキシル基を官能基として含むアンモニウムイオンを有し、アニオンとしてビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドイオンを有しており、その融点は、33℃であった。このイオン性化合物を融解し、融解されたイオン性化合物を40℃に保持した。次に、40℃に保持されたイオン性化合物に、第1固体電解質層が形成された陽極体を5分間浸漬させた。これにより、融解されたイオン性化合物が上記陽極体に含浸された。その後、その陽極体を融解されたイオン性化合物から引き上げてから、10分間以上室温下に静置した。これにより、イオン性化合物が凝固した。
(第2固体電解質層の形成)
次に、電解重合法によって第2固体電解質層を形成した。具体的には、まず、電解重合液として、ピロールおよびアルキルナフタレンスルホン酸をそれぞれ0.03mol/Lの濃度で含む水溶液を準備した。この水溶液で電解重合用装置の電解槽を満たしたのち、この水溶液に、イオン性化合物が含浸された陽極体を浸漬させた。そして、第1固体電解質層に0.5mAの電流を3時間流した。このとき、電解槽内の電解重合液の温度は25℃であった。これにより、第1固体電解質層上にポリピロールからなる第2固体電解質層を形成した。
(陰極引き出し層の形成)
次に、第2固体電解質層上にグラファイト粒子を含む液体を塗布して乾燥させた。このとき、グラファイト粒子を含む液体の温度は25℃であった。これにより、第2固体電解質層上にカーボン層を形成した。その後、銀粒子を含む液体を用いて銀ペイント層をカーボン層上に形成した。このとき、銀粒子を含む溶液の温度は25℃であった。これらの操作によってコンデンサ素子を製造した。
(コンデンサ素子の封止)
コンデンサ素子において、陽極リードに銅からなる陽極端子を溶接し、銀ペイント層に銀接着剤を塗布して接着層を形成し、その接着層に銅からなる陰極端子の一端を接着させた。さらに、陽極端子および陰極端子の一部が露出するように、コンデンサ素子をエポキシ樹脂からなる外装樹脂で封止した。外装樹脂から露出する陽極端子および陰極端子を当該外装樹脂に沿うように折り曲げた。
(エージング)
陽極体と陰極引き出し層とに定格電圧(10V)を印加して120℃下で1時間保持した。このようにして、実施例1の固体電解コンデンサを製造した。製造された固体電解コンデンサの寸法は、縦×横×高さが7.3mm×4.3mm×3.8mmであった。
<比較例1>
イオン性化合物の融解、含浸および凝固を行なわなかったことを除いては上記実施例1に記載された方法にしたがって、比較例1の固体電解コンデンサを製造した。
<比較例2>
イオン性化合物の代わりにイオン液体を用いたこと、イオン性化合物の融解およびその凝固を行なわなかったこと、および、第1固体電解層が形成された陽極体にイオン液体を室温下で含浸させたことを除いては上記実施例1に記載された方法にしたがって、比較例2の固体電解コンデンサを製造した。準備したイオン液体は、カチオンとしてピリジニウムイオンを有し、アニオンとしてビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドイオンを有し、親水基を含んでいなかった。また、そのイオン液体の融点は、12℃であった。
<容量の測定>
実施例1および各比較例1〜2の固体電解コンデンサからそれぞれランダムに20個ずつ抽出した。抽出された各固体電解コンデンサについて、4端子測定用のLCRメータを用いて周波数120Hzにおける各固体電解コンデンサの容量を測定し、実施例1および各比較例1〜2における平均値を算出した。結果を表1に示す。
<ESRの測定>
実施例1および各比較例1〜2の固体電解コンデンサからそれぞれランダムに20個ずつ抽出した。抽出された各固体電解コンデンサについて、4端子測定用のLCRメータを用いて周波数100kHzにおける各固体電解コンデンサのESR(mΩ)を測定し、実施例1および各比較例1〜2における平均値を算出した。結果を表1に示す。
<LCの測定>
実施例1および各比較例1〜2の固体電解コンデンサからそれぞれランダムに20個ずつ抽出した。抽出された各固体電解コンデンサに1kΩの抵抗を直列につないで、その抵抗に対して並列に電圧計を接続して、定格の電圧を加えたときに流れた電流値を測定した。結果を表1に示す。
表1に示すように、実施例1では、比較例1に比べて、容量が大きく、LCが低かった。その理由としては、次に示すことが考えられる。実施例1では、イオン性化合物が第1固体電解質層に含浸されている。イオン性化合物はイオン伝導性を有するため、電解質としても機能し得ると考えられる。一方、比較例1では、イオン性化合物が含まれていないため、第1固体電解質層および第2固体電解質層を構成するポリピロールが電解質として機能するにすぎないと考えられる。
実施例1では、比較例1に対して、ESRはわずかしか上昇しなかった。これにより、実施例1では、イオン性化合物の添加によるESRの上昇が抑えられていると言える。
実施例1では、比較例2に比べて、容量が大きく、ESRが低かった。実施例1では、イオン性化合物の融点は電解重合液の含浸工程における当該電解重合液の温度(表1における「電解重合液の温度」)よりも高いので、第2固体電解質層の形成工程におけるイオン性化合物の流出が防止されたと考えられる。一方、比較例2では、イオン性化合物の融点は電解重合液の含浸工程における当該電解重合液の温度以下であるので、第2固体電解質層の形成工程においてイオン性化合物の流出を防止できなかったと考えられる。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 コンデンサ素子、11 陽極体、12 陽極リード、13 誘電体被膜、14 第1固体電解質層、15 カーボン層、16 銀ペイント層、17 陽極端子、18 接着層、19 陰極端子、20 外装樹脂、21 第2固体電解質層。

Claims (18)

  1. 誘電体被膜が形成された陽極体と、前記陽極体上に形成された固体電解質層とを有するコンデンサ素子を備えた固体電解コンデンサの製造方法であって、
    前記陽極体に前記誘電体被膜を形成する工程と、
    前記陽極体に前記固体電解質層を形成する工程と、
    イオン性化合物を昇温して融解させる工程と、
    前記陽極体に前記融解したイオン性化合物を含浸させる工程と、
    前記イオン性化合物を含浸させた後、前記イオン性化合物を冷却して凝固させる工程とを備えた固体電解コンデンサの製造方法。
  2. 前記融解したイオン性化合物を含浸させる工程は、前記固体電解質層を形成する工程の後に行われる請求項1に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  3. 前記イオン性化合物を凝固させた後、前記固体電解質層上に当該固体電解質層とは別の第2の固体電解質層を形成する工程を含み、
    前記第2の固体電解質層を形成する工程は、前記陽極体に導電性高分子または導電性高分子の前駆体を含む液状組成物を含浸させる工程を含み、
    前記イオン性化合物の融点は、前記陽極体に前記液状組成物を含浸させる工程における当該液状組成物の温度よりも高い請求項2に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  4. 前記イオン性化合物を凝固させた後、前記固体電解質層に炭素粉末または金属粉末を含む液体を付着させる工程を含み、
    前記イオン性化合物の融点は、前記液体の温度よりも高い請求項2に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  5. 前記固体電解質層を形成する工程は、前記イオン性化合物を冷却して凝固させる工程の後に行われる請求項1に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  6. 前記固体電解質層を形成する工程は、前記陽極体に導電性高分子または導電性高分子の前駆体を含む液状組成物を含浸させる工程を含み、
    前記イオン性化合物の融点は、前記陽極体に前記液状組成物を含浸させる工程における当該液状組成物の温度よりも高い請求項5に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  7. 前記イオン性化合物の融点は30℃以上である請求項1〜6のいずれかに記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  8. 前記イオン性化合物を含浸させた後、前記コンデンサ素子に所定の電圧を印加するエージング工程を含み、
    前記エージング工程は、前記イオン性化合物の融点以上の温度で行われる請求項1〜6のいずれかに記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  9. 前記イオン性化合物の融点は100℃以下である請求項8に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  10. 前記イオン性化合物は、ヒドロキシル基、カルボキシル基、スルホン酸基およびホスホン基の少なくとも1つを含む請求項1〜6のいずれかに記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  11. 前記イオン性化合物は、カチオンとして四級窒素を有するカチオンを含む請求項1〜6のいずれかに記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  12. 誘電体被膜が形成された陽極体と、前記陽極体上に形成された固体電解質層とを
    有するコンデンサ素子を備えた固体電解コンデンサの製造方法であって、
    前記陽極体に前記誘電体被膜を形成する工程と、
    前記誘電体被膜が形成された陽極体に、導電性高分子または導電性高分子の前駆体を含む液状組成物と、融点が30℃以上であるイオン性化合物とを含浸させて、前記導電性高分子からなる前記固体電解質層を形成する工程とを備え、
    前記誘電体被膜が形成された陽極体への前記イオン性化合物の含浸は、前記イオン性化合物を融解させて行なう固体電解コンデンサの製造方法。
  13. 前記固体電解質層を形成する工程は、化学重合または電解重合により前記固体電解質層を形成する請求項12に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  14. 前記誘電体被膜が形成された陽極体への前記イオン性化合物の含浸は、前記イオン性化合物を当該イオン性化合物の融点以上の温度に昇温して行なう請求項12または13に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  15. 前記固体電解質層を形成した後、前記固体電解質層に炭素粉末を含む懸濁液を付着させる工程を含み、
    前記イオン性化合物の融点は、前記懸濁液の温度よりも高い請求項12または13に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  16. 前記コンデンサ素子に所定の電圧を印加するエージング工程を含み、
    前記エージング工程は、前記イオン性化合物の融点以上の温度で行われる請求項12または13に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  17. 前記イオン性化合物の融点は100℃以下である請求項16に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  18. 表面に誘電体被膜が形成された陽極体と、前記陽極体上に形成された固体電解質層とを有するコンデンサ素子を備えた固体電解コンデンサであって、
    前記固体電解質層は、融点が30℃以上であるイオン性化合物を含む固体電解コンデンサ。
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