JPWO2013186832A1 - 粉体塗料組成物及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、耐候性が良好で且つ製造費用を低減する層分離タイプの粉体塗料組成物に関し、より詳細には、水酸基又はカルボキシル基を含有するフッ素樹脂と、水酸基又はカルボキシル基を含有するポリエステル樹脂と、β-ヒドロキシアルキルアミド、トリグリシジルイソシアヌレート及びイソシアネート化合物からなる群から選択される硬化剤とを含有してなり、フッ素塗膜層とポリエステル塗膜層とを備える塗膜を形成することが可能な粉体塗料組成物に関するものである。
Description
本発明は、粉体塗料組成物及び該粉体塗料組成物の製造方法に関し、特には、フッ素塗膜層とポリエステル塗膜層とを備える塗膜を形成することが可能な粉体塗料組成物に関するものである。なお、かかる粉体塗料組成物は、層分離タイプの粉体塗料組成物と称されることもある。
近年、地球温暖化、オゾン層破壊、酸性雨等の地球的規模の環境問題が大きくとり上げられ、国際的に環境汚染への対策が叫ばれており、これに伴い環境保護の観点から各種規制が行われるようになってきた。その中でも、有機溶剤(特に揮発性有機化合物VOC)の大気中への放出は大きな問題になっており、各業界においてもVOC規制強化の流れと共に脱有機溶剤(特に脱VOC)への動きが活発になっている。塗料業界においても従来の有機溶剤型塗料に代わり得るものとして、VOCを全く含まず、排気処理・廃水処理が不要で回収再利用も可能な環境に優しい塗料が求められており、粉体塗料への期待が高まっている。
粉体塗料には、アクリル樹脂系、ポリエステル樹脂系又はエポキシ樹脂系の粉体塗料が主に使用されている。しかしながら、エポキシ樹脂系粉体塗料は、耐候性に劣るという欠点がある。
このような欠点を改善する粉体塗料として、熱硬化型アクリル樹脂系粉体塗料と熱硬化型エポキシ樹脂系粉体塗料との混合物を塗装し、該混合物を加熱硬化することによって、上層がアクリル樹脂系粉体塗膜で且つ下層がエポキシ樹脂系粉体塗膜からなる複層塗膜を形成することが可能な粉体塗料が開発されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
一方、耐候性を改善する観点から、アクリル樹脂やポリエステル樹脂よりも耐候性に優れるフッ素樹脂を用いた熱硬化型フッ素樹脂系粉体塗料が開発されている(例えば、特許文献4参照)。しかしながら、樹脂としてフッ素樹脂のみを用いた粉体塗料では、高価なフッ素樹脂が多量に必要となり、コストが高くなる傾向があった。
そこで、本発明の目的は、耐候性が良好で且つ製造費用を低減する層分離タイプの粉体塗料組成物を提供することにある。また、本発明の他の目的は、かかる粉体塗料組成物の製造方法を提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、耐候性に優れるフッ素樹脂と、低コストのポリエステル樹脂と、特定の硬化剤とを含有してなる粉体塗料組成物を使用することによって、フッ素塗膜層とポリエステル塗膜層とを備える高耐候性塗膜を低コスト及び省工程で形成できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明の粉体塗料組成物は、水酸基又はカルボキシル基を含有するフッ素樹脂と、水酸基又はカルボキシル基を含有するポリエステル樹脂と、β-ヒドロキシアルキルアミド、トリグリシジルイソシアヌレート及びイソシアネート化合物からなる群から選択される硬化剤とを含有してなり、フッ素塗膜層とポリエステル塗膜層とを備える塗膜を形成することが可能であることを特徴とする。
本発明の粉体塗料組成物は、エポキシ樹脂を更に含有することが好ましい。
本発明の粉体塗料組成物は、光輝顔料を更に含有することが好ましい。
本発明の粉体塗料組成物の好適例においては、前記ポリエステル樹脂が、水酸基含有ポリエステル樹脂であり、該水酸基含有ポリエステル樹脂は、数平均分子量が5000以下で且つ重量平均分子量が10000〜20000である。
本発明の粉体塗料組成物の他の好適例において、前記ポリエステル樹脂は、溶融粘度が3.5Pa・s(190℃)以下であり、且つ、測定開始温度200℃及び降温速度10℃/分の条件下で測定される溶融粘度(Pa・s)に基づいたアレニウスプロットにおいて、100〜120℃の範囲における傾きが15000以上である。
本発明の粉体塗料組成物の他の好適例においては、前記フッ素樹脂が、水酸基含有フッ素樹脂である。
本発明の粉体塗料組成物の他の好適例においては、前記フッ素樹脂(A)と前記ポリエステル樹脂(B)の質量比(A/B)が50/50〜10/90である。
本発明の粉体塗料組成物の他の好適例においては、前記フッ素樹脂と前記ポリエステル樹脂の溶解度パラメーター(SP値)の差が0.6〜0.9である。
また、本発明の粉体塗料組成物の製造方法は、前記フッ素樹脂、前記ポリエステル樹脂及び前記硬化剤を含む混合物を100〜160℃にて溶融混練し、次いで該混合物を冷却後に粉砕し、粉体塗料組成物を調製することを特徴とする。
本発明によれば、耐候性に優れるフッ素樹脂と、低コストのポリエステル樹脂と、特定の硬化剤とを用いることによって、フッ素塗膜層とポリエステル塗膜層とを備える高耐候性塗膜を低コスト及び省工程で形成することが可能な層分離タイプの粉体塗料組成物を提供することができる。また、かかる粉体塗料組成物の製造方法を提供することもできる。
<粉体塗料組成物>
本発明の粉体塗料組成物は、水酸基又はカルボキシル基を含有するフッ素樹脂と、水酸基又はカルボキシル基を含有するポリエステル樹脂と、β-ヒドロキシアルキルアミド、トリグリシジルイソシアヌレート及びイソシアネート化合物からなる群から選択される硬化剤とを含有してなり、フッ素塗膜層とポリエステル塗膜層とを備える塗膜を形成することが可能である。また、本発明の粉体塗料組成物は、耐候性に優れるフッ素樹脂の他、安価なポリエステル樹脂を用いるため、製造費用を抑えて耐候性に優れる塗膜を形成することができる。また、本発明の粉体塗料組成物を基材上に塗装する場合、一回の塗装で2層の塗膜層が形成されるため、塗膜の製造工程を省くことができる。なお、フッ素塗膜層とは、フッ素樹脂に基づき形成される塗膜層を指し、ポリエステル塗膜層とは、ポリエステル樹脂に基づき形成される塗膜層を指す。
本発明の粉体塗料組成物は、水酸基又はカルボキシル基を含有するフッ素樹脂と、水酸基又はカルボキシル基を含有するポリエステル樹脂と、β-ヒドロキシアルキルアミド、トリグリシジルイソシアヌレート及びイソシアネート化合物からなる群から選択される硬化剤とを含有してなり、フッ素塗膜層とポリエステル塗膜層とを備える塗膜を形成することが可能である。また、本発明の粉体塗料組成物は、耐候性に優れるフッ素樹脂の他、安価なポリエステル樹脂を用いるため、製造費用を抑えて耐候性に優れる塗膜を形成することができる。また、本発明の粉体塗料組成物を基材上に塗装する場合、一回の塗装で2層の塗膜層が形成されるため、塗膜の製造工程を省くことができる。なお、フッ素塗膜層とは、フッ素樹脂に基づき形成される塗膜層を指し、ポリエステル塗膜層とは、ポリエステル樹脂に基づき形成される塗膜層を指す。
<フッ素樹脂>
本発明の粉体塗料組成物において、フッ素樹脂は、常温で固体状の樹脂であることを要し、その軟化点は50〜150℃であることが好ましい。上記フッ素樹脂は、フッ素塗膜層を形成し、塗膜に耐候性をもたらす。なお、常温とはJIS Z 8703で規定された20℃±15℃(5〜35℃)の範囲の温度である。
本発明の粉体塗料組成物において、フッ素樹脂は、常温で固体状の樹脂であることを要し、その軟化点は50〜150℃であることが好ましい。上記フッ素樹脂は、フッ素塗膜層を形成し、塗膜に耐候性をもたらす。なお、常温とはJIS Z 8703で規定された20℃±15℃(5〜35℃)の範囲の温度である。
また、上記フッ素樹脂は、硬化剤等と反応する反応性部位を有する必要があり、水酸基又はカルボキシル基を含有する。よって、上記フッ素樹脂は、例えば、含フッ素モノマーを特定の反応性基を含有するモノマーと共重合させることによって製造できる。
上記含フッ素モノマーとしては、例えば、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、ブロモトリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ペンタフルオロプロピレン、ヘキサフルオロプロピレン、(パー)フルオロアルキルトリフルオロビニルエーテル〔(パー)フルオロアルキル基の炭素数は、1〜18個である。〕等が挙げられる。
一方、特定の反応性基を含有するモノマーとは、硬化剤等と反応する基(反応性基)として水酸基又はカルボキシル基を含有する重合性モノマーである。
具体的に、水酸基含有重合性モノマーとしては、例えば、アリルアルコール;2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、3−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、4−ヒドロキシシクロヘキシルビニルエーテル等のヒドロキシアルキルビニルエーテル類;2−ヒドロキシエチルアリルエーテル、3−ヒドロキシプロピルアリルエーテル、4−ヒドロキシブチルアリルエーテル、4−ヒドロキシシクロヘキシルアリルエーテル等のヒドロキシアルキルアリルエーテル類;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類;ヒドロキシ酢酸ビニル、ヒドロキシイソ酪酸ビニル、ヒドロキシプロピオン酸ビニル、ヒドロキシ酪酸ビニル、ヒドロキシ吉草酸ビニル、ヒドロキシシクロヘキシルカルボン酸ビニル等のヒドロキシアルキルカルボン酸とビニルアルコールとのエステル類;ヒドロキシエチルアリルエステル、ヒドロキシプロピルアリルエステル、ヒドロキシブチルアリルエステル、ヒドロキシイソブチルアリルエステル等のヒドロキシアルキルアリルエステル類等が挙げられる。
また、カルボキシル基含有重合性モノマーとしては、(メタ)アクリル酸、カルボキシアルキルアリルエステル等が挙げられる。
これら反応性基含有モノマーの中でも、樹脂の安定性や溶融粘度の制御等の点から、水酸基含有重合性モノマーが好ましい。換言すれば、上記フッ素樹脂としては、水酸基含有フッ素樹脂が好ましい。
また、上記フッ素樹脂の重合には、上記含フッ素モノマー及び特定の反応性基を含有するモノマー以外の重合性モノマーを用いてもよい。かかる重合性モノマーとしては、ビニルエーテル類、オレフィン類、アリルエーテル類、ビニルエステル類、アリルエステル類、(メタ)アクリル酸エステル類、(メタ)アクリル酸アミド類、シアノ基含有モノマー類、ジエン類等、クロトン酸エステル類等が挙げられる。
上記含フッ素モノマー及び特定の反応性基を含有するモノマー以外の重合性モノマーの具体例としては、例えば、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、クロロエチルビニルエーテル等のアルキルビニルエーテル類;エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブチレン、シクロヘキセン、塩化ビニル、塩化ビニリデン等のオレフィン類;スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン系モノマー類;メチルアリルエーテル、エチルアリルエーテル、ブチルアリルエーテル、シクロヘキシルアリルエーテル等のアルキルアリルエーテル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、吉草酸ビニル、ヘキサン酸ビニル、オクタン酸ビニル、バーサティック酸ビニル等のカルボン酸(好ましくは脂肪酸)のビニルエステル類;プロピオン酸アリル、酢酸アリル等のカルボン酸(好ましくは脂肪酸)のアリルエステル類;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等の(メタ)アクリル酸エステル類;(メタ)アクリル酸アミド等の(メタ)アクリル酸アミド類;アクリロニトリル、2,4−ジシアノブテン−1等のシアノ基含有モノマー類;イソプレン、ブタジエン等のジエン類;クロトン酸2−ヒドロキシエチル、クロトン酸4−ヒドロキシブチル等のクロトン酸エステル類等が挙げられる。
更に、上記フッ素樹脂の重合には、水酸基及びカルボキシル基以外の反応性基を有する重合性モノマーを用いてもよい。かかる反応性基としては、例えば、アミド基、アミノ基、ニトリル基、グリシジル基、イソシアネート基等の官能基が挙げられる。
具体的に、アミノ基含有重合性モノマーとしては、アミノアルキルビニルエーテル類、アミノアルキルアリルエーテル類が挙げられ、アミド基含有重合性モノマーとしては、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド等が挙げられ、ニトリル基含有重合性モノマーとしては、(メタ)アクリロニトリル等が挙げられ、グリシジル基含有重合性モノマーとしては、グリシジルアリルエーテル、グリシジル(メタ)アクリレート等が挙げられ、イソシアネート基含有重合性モノマーとしては、ビニルイソシアネート、イソシアナトエチルアクリレート等が挙げられる。
上記フッ素樹脂は、フッ素含有量が5〜80質量%であることが好ましく、10〜70質量%であることが更に好ましい。フッ素樹脂のフッ素含有量が5質量%以上であれば、本発明の粉体塗料組成物から得られる塗膜に十分な耐候性を与えることができ、更にフッ素樹脂のフッ素含有量が80質量%以下であると、該塗膜に十分な耐薬品性をも与えることができる。また、上記フッ素樹脂が水酸基含有フッ素樹脂である場合、フッ素樹脂の水酸基価は、塗膜の柔軟性を保つ観点から、100mgKOH/g以下であることが好ましく、一方で、塗膜に十分な耐衝撃性を付与する観点から、10mgKOH/g以上であることが好ましい。特に、フッ素樹脂の水酸基価は、30〜70mgKOH/gであることが好ましい。
<ポリエステル樹脂>
本発明の粉体塗料組成物において、ポリエステル樹脂は、カルボン酸成分と多価アルコール成分とを公知の方法で反応させることにより製造でき、硬化剤等と反応する反応性部位を有する必要があるため、水酸基又はカルボキシル基を含有し、常温で固体状の樹脂であることを要し、その軟化点は100〜150℃であることが好ましい。上記ポリエステル樹脂は、ポリエステル塗膜層を形成し、塗膜の一部を構成する。これにより、フッ素塗膜層のみからなる塗膜と比較して、塗膜の外観及び加工性が向上し、更には製造費用を削減することができる。
本発明の粉体塗料組成物において、ポリエステル樹脂は、カルボン酸成分と多価アルコール成分とを公知の方法で反応させることにより製造でき、硬化剤等と反応する反応性部位を有する必要があるため、水酸基又はカルボキシル基を含有し、常温で固体状の樹脂であることを要し、その軟化点は100〜150℃であることが好ましい。上記ポリエステル樹脂は、ポリエステル塗膜層を形成し、塗膜の一部を構成する。これにより、フッ素塗膜層のみからなる塗膜と比較して、塗膜の外観及び加工性が向上し、更には製造費用を削減することができる。
上記ポリエステル樹脂の製造に使用できるカルボン酸成分としては、例えば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバチン酸、1,9−ノナンジカルボン酸、1,10−デカンジカルボン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸、1,2−オクタデカンジカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、ヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等の多価カルボン酸、これらの多価カルボン酸の低級アルキルエステル及びその酸無水物、並びにリンゴ酸、酒石酸、1,2−ヒドロキシステアリン酸、パラオキシ安息香酸等のヒドロキシカルボン酸等が挙げられる。
上記ポリエステル樹脂の製造に使用できる多価アルコール成分としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、ネオペンチルグリコール、スピログリコール、1,10−デカンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール等が挙げられる。
上記ポリエステル樹脂は、上述のように、カルボン酸成分及び多価アルコール成分を原料として用い、粉体塗料組成物用ポリエステル樹脂の製造について知られる通常の方法によって製造できる。例えば、上記の諸原料を適当な組み合わせ、配合比で用い、常法に従って200〜280℃でエステル化又はエステル交換反応を行った後、減圧下で触媒を用い、230〜290℃で重縮合反応を行い、場合により、その後、多価アルコールで解重合反応を行ってポリエステル樹脂を製造することができる。
上記ポリエステル樹脂は、水酸基及びカルボキシル基以外の反応性基を有していてもよい。かかる反応性部位としては、例えば、アミド基、アミノ基、ニトリル基、グリシジル基、イソシアネート基等の官能基が挙げられる。
上記ポリエステル樹脂は、架橋反応や塗膜物性の制御の観点から、水酸基含有ポリエステル樹脂であることが好ましい。また、溶融粘度の制御の観点から、上記ポリエステル樹脂は、その数平均分子量が5000以下で且つ重量平均分子量が10000〜20000であることが好ましい。ここで、数平均分子量及び重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によりポリスチレンを標準物質として求めることができる。
上記ポリエステル樹脂が水酸基含有ポリエステル樹脂である場合、ポリエステル樹脂の水酸基価は、20〜100mgKOH/gが好ましく、30〜80mgKOH/gが更に好ましい。ポリエステル樹脂の水酸基価が20mgKOH/g未満では、塗膜の充分な機械物性や耐溶剤性が得られにくく、一方、100mgKOH/gを超えると、該水酸基価に適合する量の硬化剤(例えばイソシアネート化合物)が必要となり、費用が高くなる。また、上記ポリエステル樹脂の酸価は、20〜80mgKOH/gが好ましく、30〜80mgKOH/gが更に好ましい。ポリエステル樹脂の酸価が20mgKOH/g未満では、塗膜の充分な機械物性や耐溶剤性が得られにくく、一方、100mgKOH/gを超えると、該酸価に適合する量の硬化剤(例えば、β-ヒドロキシアルキルアミド及びトリグリシジルイソシアヌレート)が必要となり、費用が高くなる。
上記ポリエステル樹脂は、溶融粘度が3.5Pa・s(190℃)以下であることが好ましい。上記ポリエステル樹脂の溶融粘度が3.5Pa・s(190℃)を超えると、塗膜の層分離が起こり難くなる。また、上記ポリエステル樹脂は、測定開始温度200℃及び降温速度10℃/分の条件下で測定される溶融粘度(Pa・s)に基づいたアレニウスプロットにおいて、100〜120℃の範囲における傾きが15000以上であることが好ましい。なお、溶融粘度の測定には、ティー・エイ・インスツルメント社製レオメーターARES等のレオメーターが使用され、測定開始温度及び降温速度以外の条件は、直径40mmのパラレルプレート、ギャップ幅1.0mm、周波数9.42rad/s、歪み1.0%である。なお、得られた溶融粘度の測定結果を、横軸が温度T(K)の逆数1/Tであり、縦軸が溶融粘度V(Pa・s)の対数lnVであるグラフにプロットし、アレニウスプロットを作成することで、100〜120℃での直線の傾きを求めることができる。該直線の傾きが15000以上であれば、塗膜の層分離が容易に形成されるため好適であり、より好ましくは、その傾きが16000〜20000である。
<エポキシ樹脂>
本発明の粉体塗料組成物は、基材との密着性を向上させるため、エポキシ樹脂を更に含有することが好ましい。
本発明の粉体塗料組成物は、基材との密着性を向上させるため、エポキシ樹脂を更に含有することが好ましい。
本発明の粉体塗料組成物において、エポキシ樹脂は、常温で固体状の樹脂であることを要し、その軟化点は50〜150℃であることが好ましい。上記エポキシ樹脂としては、特に限定されず、従来からエポキシ樹脂系粉体塗料組成物の製造において用いられているエポキシ樹脂を使用することができる。
上記エポキシ樹脂として、具体的には、例えば、ビスフェノールA型ジグリシジルエーテル樹脂、ビスフェノールF型ジグリシジルエーテル樹脂、アミノグリシジルエーテル樹脂、ビスフェノールAD型ジグリシジルエーテル樹脂、ビスフェノールZ型ジグリシジルエーテル樹脂、O−クレゾールノボラックエポキシ樹脂、フェノールノボラックエポキシ樹脂、ビフェノールグリシジルエーテル樹脂、シクロペンタジエン骨格エポキシ樹脂、ナフタレン骨格エポキシ樹脂、GMAアクリル樹脂等の他、これら樹脂のエポキシ基以外の置換基を他の置換基に置き換えた樹脂、例えば、カルボキシル基末端ポリブタジエン−アクリロニトリル(CTBN)を用いた変性反応やエステル化等の変成反応により得られた樹脂等が挙げられる。なお、エポキシ樹脂は、エポキシ当量が、好ましくは300〜1200であり、特に好ましくは400〜1000である。
<硬化剤>
本発明の粉体塗料組成物において、硬化剤は、β-ヒドロキシアルキルアミド、トリグリシジルイソシアヌレート及びイソシアネート化合物からなる群から選択される硬化剤であることを要し、水酸基又はカルボキシル基含有フッ素樹脂、水酸基又はカルボキシル基含有ポリエステル樹脂及びエポキシ樹脂と反応し、架橋結合を形成することができる。
本発明の粉体塗料組成物において、硬化剤は、β-ヒドロキシアルキルアミド、トリグリシジルイソシアヌレート及びイソシアネート化合物からなる群から選択される硬化剤であることを要し、水酸基又はカルボキシル基含有フッ素樹脂、水酸基又はカルボキシル基含有ポリエステル樹脂及びエポキシ樹脂と反応し、架橋結合を形成することができる。
<<β-ヒドロキシアルキルアミド>>
本発明の粉体塗料組成物に用いる樹脂がカルボキシル基を有する場合、硬化剤として、β−ヒドロキシアルキルアミドを使用することが好ましい。β−ヒドロキシアルキルアミドとしては、一分子当たりの官能基を2個以上有しているものが、低温硬化性や塗装して得られる塗膜の耐水性の点から特に好ましい。β−ヒドロキシアルキルアミドとしては、N,N−ジ(β−ヒドロキシエチル)アセトアミド、ビス(β−ヒドロキシエチル)アジポアミド、ビス(β−ヒドロキシプロピル)アジポアミド、ビス〔N,N−ジ(β−ヒドロキシエチル)〕アジポアミド、ビス〔N,N−ジ(β−ヒドロキシプロピル)〕アジポアミドが特に好ましい。β−ヒドロキシアルキルアミドは、樹脂中のカルボキシル基に対してヒドロキシルアミド基が0.5〜1.5当量であることが好ましい。
本発明の粉体塗料組成物に用いる樹脂がカルボキシル基を有する場合、硬化剤として、β−ヒドロキシアルキルアミドを使用することが好ましい。β−ヒドロキシアルキルアミドとしては、一分子当たりの官能基を2個以上有しているものが、低温硬化性や塗装して得られる塗膜の耐水性の点から特に好ましい。β−ヒドロキシアルキルアミドとしては、N,N−ジ(β−ヒドロキシエチル)アセトアミド、ビス(β−ヒドロキシエチル)アジポアミド、ビス(β−ヒドロキシプロピル)アジポアミド、ビス〔N,N−ジ(β−ヒドロキシエチル)〕アジポアミド、ビス〔N,N−ジ(β−ヒドロキシプロピル)〕アジポアミドが特に好ましい。β−ヒドロキシアルキルアミドは、樹脂中のカルボキシル基に対してヒドロキシルアミド基が0.5〜1.5当量であることが好ましい。
<<トリグリシジルイソシアヌレート>>
本発明の粉体塗料組成物に用いる樹脂がカルボキシル基を有する場合、硬化剤として、トリグリシジルイソシアヌレート(TGIC)を使用することが好ましい。トリグリシジルイソシアヌレートとしては、例えば、商品名としてはAraldite(登録商標)PT 710、Araldite(登録商標)PT 810、Araldite(登録商標)PT 910、Araldite(登録商標)PT 912(全てハンツマン社製)等が挙げられる。
本発明の粉体塗料組成物に用いる樹脂がカルボキシル基を有する場合、硬化剤として、トリグリシジルイソシアヌレート(TGIC)を使用することが好ましい。トリグリシジルイソシアヌレートとしては、例えば、商品名としてはAraldite(登録商標)PT 710、Araldite(登録商標)PT 810、Araldite(登録商標)PT 910、Araldite(登録商標)PT 912(全てハンツマン社製)等が挙げられる。
<<イソシアネート化合物>>
また、本発明の粉体塗料組成物には、塗膜硬度や耐加水分解性等の塗膜物性の点から、イソシアネート化合物を硬化剤として配合することもできるが、更にブロックイソシアネート化合物であることがより好ましい。上記イソシアネート化合物は、常温で固体のものが好ましい。
また、本発明の粉体塗料組成物には、塗膜硬度や耐加水分解性等の塗膜物性の点から、イソシアネート化合物を硬化剤として配合することもできるが、更にブロックイソシアネート化合物であることがより好ましい。上記イソシアネート化合物は、常温で固体のものが好ましい。
なお、上記ブロックイソシアネート化合物は、例えば、脂肪族、芳香族又は芳香脂肪族のジイソシアネートと、活性水素を有する低分子化合物とを反応させて得たポリイソシアネートを、ブロック剤と反応させ、マスキングすることにより製造できるため、製造も容易である。なお、上記ジイソシアネートとしては、トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、イソホロンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート、リジンジイソシアネート等が挙げられ、上記活性水素を有する低分子化合物としては、水、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ソルビトール、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ヘキサメチレンジアミン等の他、イソシアヌレート、ウレチジオン、ヒドロキシル基を含有する低分子量ポリエステル、ポリカプロラクトン等が挙げられる。また、ブロック剤の具体例としては、メタノール、エタノール、ベンジルアルコール等のアルコール類、フェノール、クレゾーン等のフェノール類、カプロラクタム、ブチロラクタム等のラクタム類、シクロヘキサノン、オキシム、メチルエチルケトオキシム等のオキシム類が挙げられる。例えば、ブロックイソシアネートの具体例としては、ε−カプロラクタムでブロックされたイソホロンジイソシアネート(エボニック社製ベスタゴン B1530、バイエル社製クレラン UI)等が挙げられる。
本発明の粉体塗料組成物において、イソシアネート化合物は、その軟化点が10〜120℃であることが好ましく、40〜100℃であることが特に好ましい。軟化点が10℃未満では、粉体塗料組成物が常温環境下で硬化したり、粒状の塊ができたりするため、好ましくない。一方、軟化点が120℃を超えると、溶融練合により粉体塗料組成物を製造する際、イソシアネート化合物を該粉体塗料組成物中で均質に分散させることが難しくなり、得られる塗膜の平滑性、塗膜強度、耐湿性等の性能が損なわれる場合がある。上記イソシアネート化合物は、樹脂中の水酸基に対してイソシアネート基が0.05〜1.5当量であることが好ましく、0.8〜1.2当量であることが特に好ましい。該イソシアネート基が0.05当量未満では、粉体塗料組成物の硬化度が不足し、密着性、塗膜硬度、耐薬品性等の塗膜性能が低くなる可能性がある。また、該イソシアネート基が1.5当量を超えると、塗膜が脆くなる恐れや、耐熱性、耐薬品性、耐湿性等が劣るおそれもある。更に、ブロックイソシアネートは高価であるため、過剰のブロックイソシアネートを使用する場合には、費用が増大する。
<光輝顔料>
本発明の粉体塗料組成物は、光輝顔料を更に含有することができる。光輝顔料には、鱗片状のものも存在する。光輝顔料としては、例えば、アルミニウム粉顔料、ニッケル粉顔料、金粉、銀粉、ブロンズ粉、銅粉、ステンレス粉顔料、マイカ(雲母)顔料、グラファイト顔料、ガラスフレーク顔料、金属コーティングした硝子粉、金属コーティングしたマイカ粉、金属コーティングしたプラスチック粉、及び鱗片状酸化鉄顔料等が挙げられる。本発明の粉体塗料組成物中における光輝顔料の含有量は、0.1〜30質量%であることが好ましく、0.5〜20質量%であることが更に好ましい。該光輝顔料の含有量が、0.1質量%未満では、塗膜の輝度感が得られ難くなり、一方、30質量%を超えると、塗膜の層分離性並びに塗膜表面への光輝顔料の露出に伴う塗膜の耐薬品性及び耐湿性等が劣る可能性がある。更に、光輝顔料は高価であるため、過剰の光輝顔料を使用する場合には、費用が増大する。
本発明の粉体塗料組成物は、光輝顔料を更に含有することができる。光輝顔料には、鱗片状のものも存在する。光輝顔料としては、例えば、アルミニウム粉顔料、ニッケル粉顔料、金粉、銀粉、ブロンズ粉、銅粉、ステンレス粉顔料、マイカ(雲母)顔料、グラファイト顔料、ガラスフレーク顔料、金属コーティングした硝子粉、金属コーティングしたマイカ粉、金属コーティングしたプラスチック粉、及び鱗片状酸化鉄顔料等が挙げられる。本発明の粉体塗料組成物中における光輝顔料の含有量は、0.1〜30質量%であることが好ましく、0.5〜20質量%であることが更に好ましい。該光輝顔料の含有量が、0.1質量%未満では、塗膜の輝度感が得られ難くなり、一方、30質量%を超えると、塗膜の層分離性並びに塗膜表面への光輝顔料の露出に伴う塗膜の耐薬品性及び耐湿性等が劣る可能性がある。更に、光輝顔料は高価であるため、過剰の光輝顔料を使用する場合には、費用が増大する。
<着色顔料、体質顔料及び防錆顔料>
本発明の粉体塗料組成物は、光輝顔料の他、通常使用される顔料、例えば着色顔料や体質顔料等も含有することができる。着色顔料としては、例えば、酸化チタン、黄色酸化鉄、チタン黄、ベンガラ、リトポン、酸化アンチモン等の無機系顔料、ハンザイエロー5G、パーマネントエローFGL、フタロシアニンブルー、インダンスレンブルーRS、パーマネントレッドF5RK、ブリリアントファーストスカーレットG等の有機顔料等が挙げられる。一方、体質顔料としては、例えば、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、クレー、シリカ粉、珪藻土、タルク、塩基性炭酸マグネシウム、アルミナホワイト等が挙げられる。また、本発明の粉体塗料組成物は、塗装すべき基材に防錆性が必要である場合、防錆顔料を含有してもよい。防錆顔料としては、例えば、縮合リン酸カルシウム、リン酸アルミニウム、縮合リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛、亜リン酸アルミニウム、亜リン酸亜鉛、亜リン酸カルシウム、モリブデン酸亜鉛、モリブデン酸カルシウム、モリブデン酸マンガン等が挙げられる。これら顔料は、単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の粉体塗料組成物は、光輝顔料の他、通常使用される顔料、例えば着色顔料や体質顔料等も含有することができる。着色顔料としては、例えば、酸化チタン、黄色酸化鉄、チタン黄、ベンガラ、リトポン、酸化アンチモン等の無機系顔料、ハンザイエロー5G、パーマネントエローFGL、フタロシアニンブルー、インダンスレンブルーRS、パーマネントレッドF5RK、ブリリアントファーストスカーレットG等の有機顔料等が挙げられる。一方、体質顔料としては、例えば、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、クレー、シリカ粉、珪藻土、タルク、塩基性炭酸マグネシウム、アルミナホワイト等が挙げられる。また、本発明の粉体塗料組成物は、塗装すべき基材に防錆性が必要である場合、防錆顔料を含有してもよい。防錆顔料としては、例えば、縮合リン酸カルシウム、リン酸アルミニウム、縮合リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛、亜リン酸アルミニウム、亜リン酸亜鉛、亜リン酸カルシウム、モリブデン酸亜鉛、モリブデン酸カルシウム、モリブデン酸マンガン等が挙げられる。これら顔料は、単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
<他の添加剤>
また、本発明の粉体塗料組成物には、一般塗料用添加剤として、可塑剤、硬化促進剤、架橋促進触媒、表面調整剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、流動性調整剤、垂れ防止剤及び消泡剤等を必要に応じで配合してもよい。
また、本発明の粉体塗料組成物には、一般塗料用添加剤として、可塑剤、硬化促進剤、架橋促進触媒、表面調整剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、流動性調整剤、垂れ防止剤及び消泡剤等を必要に応じで配合してもよい。
<フッ素樹脂とポリエステル樹脂の質量比>
本発明の粉体塗料組成物は、耐候性及び低コストの観点から、フッ素樹脂(A)とポリエステル樹脂(B)の質量比(A/B)が50/50〜10/90であることが好ましい。フッ素樹脂とポリエステル樹脂の合計に占めるフッ素樹脂の割合が50質量%を超えると、高価なフッ素樹脂の使用量が多くなるため、コスト高となり、一方、フッ素樹脂とポリエステル樹脂の合計に占めるフッ素樹脂の割合が10質量%未満では、十分な耐候性が得られない場合がある。
本発明の粉体塗料組成物は、耐候性及び低コストの観点から、フッ素樹脂(A)とポリエステル樹脂(B)の質量比(A/B)が50/50〜10/90であることが好ましい。フッ素樹脂とポリエステル樹脂の合計に占めるフッ素樹脂の割合が50質量%を超えると、高価なフッ素樹脂の使用量が多くなるため、コスト高となり、一方、フッ素樹脂とポリエステル樹脂の合計に占めるフッ素樹脂の割合が10質量%未満では、十分な耐候性が得られない場合がある。
<フッ素樹脂とポリエステル樹脂の溶解度パラメーター>
本発明の粉体塗料組成物は、フッ素樹脂とポリエステル樹脂の溶解度パラメーター(SP値)の差が0.6〜0.9であることが好ましい。フッ素樹脂とポリエステル樹脂のSP値の差が0.6未満では、溶融・硬化し塗膜を形成したとき、フッ素樹脂とポリエステル樹脂が相溶化する場合があり、上層・下層のような層分離が起こり難く、一方、該SP値の差が0.9を超えると、層分離は起こるものの、上層と下層の間で層間剥離が懸念される。なお、樹脂の溶解度パラメーターであるSP値は、以下のように算出される。樹脂をテトラヒドロフラン(THF)に溶解して10質量%溶液を準備し、該溶液の一定量を分取し、この体積(ml)をVTHFとする。また、分取した溶液にヘキサン(Hexane)とイオン交換水(Water)をそれぞれ滴下して滴定を行う。白濁した時点での滴下量(ml)をそれぞれVHexane及びVWaterとする。得られた値を下記式(1)及び(2)に代入して、SPnとSPhを算出する。次に、得られたSPnとSPhを式(3)に代入してSP値を求める。
SPn=(SPTHF×VTHF+SPHexane×VHexane)/(VTHF+VHexane)・・・(1)
SPh=(SPTHF×VTHF+SPWater×VWater)/(VTHF+VWater)・・・・(2)
SP=10^((logSPn+logSPh)/2)・・・・・(3)
(但し、SPTHF=9.1、SPHexane=7.3、SPWater=23.4)
本発明の粉体塗料組成物は、フッ素樹脂とポリエステル樹脂の溶解度パラメーター(SP値)の差が0.6〜0.9であることが好ましい。フッ素樹脂とポリエステル樹脂のSP値の差が0.6未満では、溶融・硬化し塗膜を形成したとき、フッ素樹脂とポリエステル樹脂が相溶化する場合があり、上層・下層のような層分離が起こり難く、一方、該SP値の差が0.9を超えると、層分離は起こるものの、上層と下層の間で層間剥離が懸念される。なお、樹脂の溶解度パラメーターであるSP値は、以下のように算出される。樹脂をテトラヒドロフラン(THF)に溶解して10質量%溶液を準備し、該溶液の一定量を分取し、この体積(ml)をVTHFとする。また、分取した溶液にヘキサン(Hexane)とイオン交換水(Water)をそれぞれ滴下して滴定を行う。白濁した時点での滴下量(ml)をそれぞれVHexane及びVWaterとする。得られた値を下記式(1)及び(2)に代入して、SPnとSPhを算出する。次に、得られたSPnとSPhを式(3)に代入してSP値を求める。
SPn=(SPTHF×VTHF+SPHexane×VHexane)/(VTHF+VHexane)・・・(1)
SPh=(SPTHF×VTHF+SPWater×VWater)/(VTHF+VWater)・・・・(2)
SP=10^((logSPn+logSPh)/2)・・・・・(3)
(但し、SPTHF=9.1、SPHexane=7.3、SPWater=23.4)
<硬化>
上記ポリエステル樹脂と上記硬化剤を反応させる場合において、昇温速度10℃/分の条件下での溶融開始から硬化開始までの温度差は、50℃以上であることが好ましく、80〜100℃であることが更に好ましい。上記温度差が50℃未満では、本発明の粉体塗料組成物から塗膜を形成する際に該粉体塗料組成物のフロー性が低下し易く、塗膜の鮮映性等が低下する場合がある。なお、溶融開始温度(℃)は、ポリエステル樹脂と硬化剤の混合物の弾性率が低下し始めた時の温度であり、硬化開始温度(℃)は、該混合物の弾性率が上昇し始めた時の温度である。よって、上記温度差を測定するには、ポリエステル樹脂と硬化剤の混合物の弾性率の変化を測定する必要がある。弾性率の測定には、ティー・エイ・インスツルメント社製レオメーターARES等のレオメーターが使用され、昇温速度以外の条件は、直径40mmのパラレルプレート、ギャップ幅1.0mm、周波数9.42rad/s、歪み1.0%、温度範囲80〜200℃である。
上記ポリエステル樹脂と上記硬化剤を反応させる場合において、昇温速度10℃/分の条件下での溶融開始から硬化開始までの温度差は、50℃以上であることが好ましく、80〜100℃であることが更に好ましい。上記温度差が50℃未満では、本発明の粉体塗料組成物から塗膜を形成する際に該粉体塗料組成物のフロー性が低下し易く、塗膜の鮮映性等が低下する場合がある。なお、溶融開始温度(℃)は、ポリエステル樹脂と硬化剤の混合物の弾性率が低下し始めた時の温度であり、硬化開始温度(℃)は、該混合物の弾性率が上昇し始めた時の温度である。よって、上記温度差を測定するには、ポリエステル樹脂と硬化剤の混合物の弾性率の変化を測定する必要がある。弾性率の測定には、ティー・エイ・インスツルメント社製レオメーターARES等のレオメーターが使用され、昇温速度以外の条件は、直径40mmのパラレルプレート、ギャップ幅1.0mm、周波数9.42rad/s、歪み1.0%、温度範囲80〜200℃である。
また、上記フッ素樹脂と上記硬化剤が反応を開始する温度(℃)を硬化開始温度TR(A)とし、上記ポリエステル樹脂と上記硬化剤が反応を開始する温度(℃)を硬化開始温度TR(B)とした場合、硬化開始温度TR(A)と硬化開始温度TR(B)の温度差TR(B)−TR(A)は、15℃以上であることが好ましく、20℃以上であることが更に好ましい。温度差TR(B)−TR(A)が20℃未満では、本発明の粉体塗料組成物から塗膜を形成する際の層分離性が低下する場合がある。
<粉体塗料組成物の製造方法>
本発明の粉体塗料組成物の製造方法は、上述の粉体塗料組成物を調製する方法であり、詳細には、上記フッ素樹脂、ポリエステル樹脂及び硬化剤を含む混合物を100〜160℃にて溶融混練し、次いで該混合物を冷却後に粉砕し、粉体塗料組成物を調製することを特徴とする。好ましくは、上記フッ素樹脂、ポリエステル樹脂及び硬化剤を含む混合物をヘンシェルミキサー等でドライブレンドした後、コ・ニーダ等を用いて120〜140℃で溶融混練し、冷却、粉砕後、180メッシュ(96μm)の金網等を用いて分級して、粉体塗料組成物を得ることができる。
本発明の粉体塗料組成物の製造方法は、上述の粉体塗料組成物を調製する方法であり、詳細には、上記フッ素樹脂、ポリエステル樹脂及び硬化剤を含む混合物を100〜160℃にて溶融混練し、次いで該混合物を冷却後に粉砕し、粉体塗料組成物を調製することを特徴とする。好ましくは、上記フッ素樹脂、ポリエステル樹脂及び硬化剤を含む混合物をヘンシェルミキサー等でドライブレンドした後、コ・ニーダ等を用いて120〜140℃で溶融混練し、冷却、粉砕後、180メッシュ(96μm)の金網等を用いて分級して、粉体塗料組成物を得ることができる。
<塗膜>
本発明の粉体塗料組成物は、通常の方法により、例えば、建築用サッシや建築用パネル等のアルミニウム合金、鉄道橋、道路橋、ガスタンク、石油タンク、鉄塔等の炭素鋼等の鋼材からなる基材の表面に塗装され、次いで、好ましくは170〜250℃の範囲、更に好ましくは170〜210℃の範囲の温度にて溶融・硬化されることによって塗膜が形成されることになる。ここで、本発明の粉体塗料組成物は、フッ素樹脂とポリエステル樹脂が相溶化せず層分離を起こすため、フッ素塗膜層とポリエステル塗膜層とを備える塗膜を形成することができる。フッ素樹脂とポリエステル樹脂の偏析により、下層側(即ち基材表面に近い側)がポリエステル塗膜層であり、上層側(即ち基材表面から遠い側)がフッ素塗膜層となる。なお、本発明の粉体塗料組成物にエポキシ樹脂を用いる場合、エポキシ樹脂は下層側に位置する。また、添加剤は、塗膜の上層側に配向する。
本発明の粉体塗料組成物は、通常の方法により、例えば、建築用サッシや建築用パネル等のアルミニウム合金、鉄道橋、道路橋、ガスタンク、石油タンク、鉄塔等の炭素鋼等の鋼材からなる基材の表面に塗装され、次いで、好ましくは170〜250℃の範囲、更に好ましくは170〜210℃の範囲の温度にて溶融・硬化されることによって塗膜が形成されることになる。ここで、本発明の粉体塗料組成物は、フッ素樹脂とポリエステル樹脂が相溶化せず層分離を起こすため、フッ素塗膜層とポリエステル塗膜層とを備える塗膜を形成することができる。フッ素樹脂とポリエステル樹脂の偏析により、下層側(即ち基材表面に近い側)がポリエステル塗膜層であり、上層側(即ち基材表面から遠い側)がフッ素塗膜層となる。なお、本発明の粉体塗料組成物にエポキシ樹脂を用いる場合、エポキシ樹脂は下層側に位置する。また、添加剤は、塗膜の上層側に配向する。
以下、実施例及び比較例により本発明を更に詳細に説明する。
<ポリエステル樹脂Aの作製>
ポリエステル樹脂のアルコール成分としてネオペンチルグリコール2652gと、カルボン酸成分としてイソフタル酸3966gと、反応触媒としてテトラ−n−ブチルチタネート4.7gとを撹拌装置、加熱装置、温度計、分留装置及び窒素ガス導入管を備えたステンレス製反応容器に仕込み、窒素雰囲気下で撹拌しながら250℃にて16時間重縮合反応させ、所定の水酸基価に達したところで反応を終了し、ポリエステル樹脂Aを得た。
ポリエステル樹脂のアルコール成分としてネオペンチルグリコール2652gと、カルボン酸成分としてイソフタル酸3966gと、反応触媒としてテトラ−n−ブチルチタネート4.7gとを撹拌装置、加熱装置、温度計、分留装置及び窒素ガス導入管を備えたステンレス製反応容器に仕込み、窒素雰囲気下で撹拌しながら250℃にて16時間重縮合反応させ、所定の水酸基価に達したところで反応を終了し、ポリエステル樹脂Aを得た。
<ポリエステル樹脂Bの作製>
ポリエステル樹脂のアルコール成分としてネオペンチルグリコール2496gと、カルボン酸成分としてイソフタル酸4233gと、反応触媒としてテトラ−n−ブチルチタネート4.7gとを撹拌装置、加熱装置、温度計、分留装置及び窒素ガス導入管を備えたステンレス製反応容器に仕込み、窒素雰囲気下で撹拌しながら250℃にて16時間重縮合反応させ、所定の酸価に達したところで反応を終了し、ポリエステル樹脂Bを得た。
ポリエステル樹脂のアルコール成分としてネオペンチルグリコール2496gと、カルボン酸成分としてイソフタル酸4233gと、反応触媒としてテトラ−n−ブチルチタネート4.7gとを撹拌装置、加熱装置、温度計、分留装置及び窒素ガス導入管を備えたステンレス製反応容器に仕込み、窒素雰囲気下で撹拌しながら250℃にて16時間重縮合反応させ、所定の酸価に達したところで反応を終了し、ポリエステル樹脂Bを得た。
<粉体塗料組成物の作製及び評価>
表1〜3に示す配合処方に従い、原料を混合し、130℃にて溶融混練し、得られた混合物を冷却後に粉砕して、粉体塗料組成物を調製した。
表1〜3に示す配合処方に従い、原料を混合し、130℃にて溶融混練し、得られた混合物を冷却後に粉砕して、粉体塗料組成物を調製した。
<粉体塗料組成物の評価>
上記粉体塗料組成物について各種評価試験を行った。結果を表4〜6に示す。
上記粉体塗料組成物について各種評価試験を行った。結果を表4〜6に示す。
<試験板の作製>
まず、粉体塗料組成物の評価試験を行うため、試験板を作製した。まず、板厚1.5mmのクロム酸クロメート処理アルミニウム板を垂直方向に吊り下げ、コロナ帯電式静電粉体塗装機(旭サナック社製 PG−1型)を用いて膜厚が60μmとなるように該アルミニウム板上に−60kVの電圧で静電塗装し、次いで、電気炉にて190℃×20分の条件で焼き付けを行い、そのまま室温になるまで放冷して試験板を作製した。
まず、粉体塗料組成物の評価試験を行うため、試験板を作製した。まず、板厚1.5mmのクロム酸クロメート処理アルミニウム板を垂直方向に吊り下げ、コロナ帯電式静電粉体塗装機(旭サナック社製 PG−1型)を用いて膜厚が60μmとなるように該アルミニウム板上に−60kVの電圧で静電塗装し、次いで、電気炉にて190℃×20分の条件で焼き付けを行い、そのまま室温になるまで放冷して試験板を作製した。
<60°鏡面光沢度>
JIS K 5600−4−7に準拠し、光沢度計(BYK社製micro−TRI−gross:入反射角60゜)を用いて測定する。
JIS K 5600−4−7に準拠し、光沢度計(BYK社製micro−TRI−gross:入反射角60゜)を用いて測定する。
<塗膜の状態>
試験板作成後の塗膜表面の状態を目視にて判定する。
◎ ・・・ 異常なし
○ ・・・ ユズ肌
△ ・・・ 肌荒れ
× ・・・ ブツあり
試験板作成後の塗膜表面の状態を目視にて判定する。
◎ ・・・ 異常なし
○ ・・・ ユズ肌
△ ・・・ 肌荒れ
× ・・・ ブツあり
<層分離性>
試験板の塗膜を切断し、その塗膜断面をマイクロスコープ(キーエンス社)により観察し、塗膜内部が上層と下層に分離しているか否かを評価する。また、該塗膜断面を走査電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ社製超高分解能分析走査電子顕微鏡SU−70)により観察し、元素分析によりフッ素元素(フッ素樹脂)の塗膜断面中の分布を確認する。実施例8について塗膜断面に存在するフッ素原子をマッピングした画像を図1に示す。図中の濃い部分はフッ素元素(フッ素樹脂)が多い部分であり、上層に偏在していることが分かる。
・層分離性(顕微鏡観察)
○ ・・・ 完全な2層分離が起こる。
△ ・・・ 部分的な2層分離が起こる。つまり、2層分離は起こるものの、完全な2層分離のフッ素の膜厚と比べて、膜厚が1/2未満の部分が存在する。
× ・・・ 上層表面にポリエステル樹脂が露出する。
・層分離性(元素分析)
○ ・・・ 上層にフッ素元素が偏在している。
△ ・・・ 上層にフッ素元素が偏在しているものの、下層にもフッ素元素が存在している。
× ・・・ 塗膜全体にフッ素元素が存在している。
試験板の塗膜を切断し、その塗膜断面をマイクロスコープ(キーエンス社)により観察し、塗膜内部が上層と下層に分離しているか否かを評価する。また、該塗膜断面を走査電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ社製超高分解能分析走査電子顕微鏡SU−70)により観察し、元素分析によりフッ素元素(フッ素樹脂)の塗膜断面中の分布を確認する。実施例8について塗膜断面に存在するフッ素原子をマッピングした画像を図1に示す。図中の濃い部分はフッ素元素(フッ素樹脂)が多い部分であり、上層に偏在していることが分かる。
・層分離性(顕微鏡観察)
○ ・・・ 完全な2層分離が起こる。
△ ・・・ 部分的な2層分離が起こる。つまり、2層分離は起こるものの、完全な2層分離のフッ素の膜厚と比べて、膜厚が1/2未満の部分が存在する。
× ・・・ 上層表面にポリエステル樹脂が露出する。
・層分離性(元素分析)
○ ・・・ 上層にフッ素元素が偏在している。
△ ・・・ 上層にフッ素元素が偏在しているものの、下層にもフッ素元素が存在している。
× ・・・ 塗膜全体にフッ素元素が存在している。
<密着性>
JIS K 5600−5−6(クロスカット法)に準拠し、塗膜を1mm間隔100マスの碁盤目状にカットし、粘着テープ貼付後のテープ剥離によって塗膜の剥離が生じるかどうかを評価する。なお、表中の記載は、分母が、碁盤目状にカットしたマスの数(100)を表し、分子が、テープ剥離後、試験板上に残存する塗膜のマスの数を表す。
JIS K 5600−5−6(クロスカット法)に準拠し、塗膜を1mm間隔100マスの碁盤目状にカットし、粘着テープ貼付後のテープ剥離によって塗膜の剥離が生じるかどうかを評価する。なお、表中の記載は、分母が、碁盤目状にカットしたマスの数(100)を表し、分子が、テープ剥離後、試験板上に残存する塗膜のマスの数を表す。
<耐おもり落下性>
JIS K5600−5−3(デュポン式)に準拠し、落下高50cmに対する塗膜の抵抗性について評価するため、撃心1/2吋φ及び500gのおもりを用いて塗膜の割れ・剥離を観察する。
JIS K5600−5−3(デュポン式)に準拠し、落下高50cmに対する塗膜の抵抗性について評価するため、撃心1/2吋φ及び500gのおもりを用いて塗膜の割れ・剥離を観察する。
<耐沸水性>
試験板をイオン交換水(95±5℃)に24時間浸漬し、水冷後、乾燥させ、JIS K 5600−5−6(クロスカット法)に準拠した方法によって塗膜の密着性を評価する。なお、表中の記載は、分母が、碁盤目状にカットしたマスの数(100)を表し、分子が、テープ剥離後、試験板上に残存する塗膜のマスの数を表す。
試験板をイオン交換水(95±5℃)に24時間浸漬し、水冷後、乾燥させ、JIS K 5600−5−6(クロスカット法)に準拠した方法によって塗膜の密着性を評価する。なお、表中の記載は、分母が、碁盤目状にカットしたマスの数(100)を表し、分子が、テープ剥離後、試験板上に残存する塗膜のマスの数を表す。
<耐モルタル性>
試験板の塗膜表面上に、モルタルペーストを塗布し、50℃・95RH%の高湿環境下に24時間静置し、試験板からモルタル塊を剥離し、イオン交換水を用いて水洗し、その後、塗膜の状態を目視にて評価する。
試験板の塗膜表面上に、モルタルペーストを塗布し、50℃・95RH%の高湿環境下に24時間静置し、試験板からモルタル塊を剥離し、イオン交換水を用いて水洗し、その後、塗膜の状態を目視にて評価する。
<耐硝酸性>
70質量%硝酸水溶液を入れたガラス瓶の蓋をするように該ガラス瓶上に試験板をかぶせ、試験板の塗膜表面を蒸気に60分間さらし、次いで、イオン交換水を用いて水洗し、その後、乾燥させた塗膜表面の蒸気にさらす前の塗膜表面に対する色差ΔEを色差計(ミノルタ社製CR-300)にて測定する。
70質量%硝酸水溶液を入れたガラス瓶の蓋をするように該ガラス瓶上に試験板をかぶせ、試験板の塗膜表面を蒸気に60分間さらし、次いで、イオン交換水を用いて水洗し、その後、乾燥させた塗膜表面の蒸気にさらす前の塗膜表面に対する色差ΔEを色差計(ミノルタ社製CR-300)にて測定する。
<耐塩酸性>
試験板の塗膜表面に10質量%塩酸水溶液を10滴滴下し、これに時計皿をかぶせて蓋をし、15分後、イオン交換水を用いて水洗し、その後、乾燥させた塗膜の状態を目視にて評価する。
試験板の塗膜表面に10質量%塩酸水溶液を10滴滴下し、これに時計皿をかぶせて蓋をし、15分後、イオン交換水を用いて水洗し、その後、乾燥させた塗膜の状態を目視にて評価する。
<耐湿性>
試験板を50℃・95RH%の高湿環境下に3000時間置き、イオン交換水を用いて水洗し、次いで放冷・乾燥後、塗膜の状態を目視にて評価する。
試験板を50℃・95RH%の高湿環境下に3000時間置き、イオン交換水を用いて水洗し、次いで放冷・乾燥後、塗膜の状態を目視にて評価する。
<耐塩水噴霧性>
試験板を35℃の塩水噴霧環境下にて3000時間静置し、イオン交換水を用いて水洗し、次いで放冷・乾燥後、塗膜の状態を目視にて評価する。
試験板を35℃の塩水噴霧環境下にて3000時間静置し、イオン交換水を用いて水洗し、次いで放冷・乾燥後、塗膜の状態を目視にて評価する。
<促進耐候性>
JIS B 7753(サンシャインウェザオメータ方式)に準拠した促進耐候性試験機を使用し、試験時間を3000時間とし、試験前の60°鏡面光沢値保持率を100%として、試験後の60°鏡面光沢値保持率を光沢計(micro−TRI−gross BYK社製:入反射角60゜)にて測定し、また、試験前後の色差ΔEを色差計(ミノルタ社製:CR−300)にて測定する。
JIS B 7753(サンシャインウェザオメータ方式)に準拠した促進耐候性試験機を使用し、試験時間を3000時間とし、試験前の60°鏡面光沢値保持率を100%として、試験後の60°鏡面光沢値保持率を光沢計(micro−TRI−gross BYK社製:入反射角60゜)にて測定し、また、試験前後の色差ΔEを色差計(ミノルタ社製:CR−300)にて測定する。
表1〜3中に記載の原料について以下に説明する。
・フッ素樹脂
旭硝子(株)製,商品名:ルミフロン LF710F(水酸基含有フッ素樹脂),溶解度パラメーター(SP値)9.16
・ポリエステル樹脂A
水酸基含有ポリエステル樹脂,水酸基価45mgKOH/g,数平均分子量3200,重量平均分子量13200,溶解度パラメーター(SP値)9.99,溶融粘度3.1Pa・s(190℃),測定開始温度200℃及び降温速度10℃/分の条件下で測定される溶融粘度(Pa・s)に基づいたアレニウスプロットにおける100〜120℃の範囲の傾き18425
・ポリエステル樹脂B
カルボキシル基含有ポリエステル樹脂,酸価48mgKOH/g,数平均分子量3900,重量平均分子量12300,溶解度パラメーター(SP値)9.84,溶融粘度2.5Pa・s(190℃),測定開始温度200℃及び降温速度10℃/分の条件下で測定される溶融粘度(Pa・s)に基づいたアレニウスプロットにおける100〜120℃の範囲の傾き15346
・アクリル樹脂A
東亜合成(株)製ARUFON UH−2170,水酸基含有アクリル樹脂,数平均分子量4600,重量平均分子量14000,溶解度パラメーター(SP値)9.19,溶融粘度4.3Pa・s(190℃),測定開始温度200℃及び降温速度10℃/分の条件下で測定される溶融粘度(Pa・s)に基づいたアレニウスプロットにおける100〜120℃の範囲の傾き12739
・アクリル樹脂B
東亜合成(株)製ARUFON UC−3920,カルボキシル基含有アクリル樹脂,数平均分子量5800,重量平均分子量15500,溶解度パラメーター9.32,溶融粘度4.8Pa・s(190℃),測定開始温度200℃及び降温速度10℃/分の条件下で測定される溶融粘度(Pa・s)に基づいたアレニウスプロットにおける100〜120℃の範囲の傾き10498
・光輝顔料
アルミニウムフレーク粉,東洋アルミニウム社製,商品名:PCF7620A
・着色顔料
酸化チタン,デュポン社製,商品名:TI−PURE R−960
・エポキシ樹脂
東都化成(株)製,商品名:エポトート DT−112
・ε−カプロラクタムブロックイソシアネート
イソシアネート化合物,エボニック・デグサ社製,商品名:ベスタゴン B1530
・β-ヒドロキシアルキルアミド
エムス・グリルテック社製,商品名:PRIMID XL−552
・トリグリシジルイソシアヌレート
ハンツマン社製,商品名:ARALDITE PT-810
・表面調整剤
BYK−Chemie社製,商品名:BYK-360P
・昇温速度10℃/分の条件下での溶融開始から硬化開始までの温度差
ポリエステル樹脂Aとε−カプロラクタムブロックイソシアネート(イソシアネート化合物)との反応において、昇温速度10℃/分の条件下での溶融開始温度(軟化点)は95℃であり、硬化開始温度は183℃であった。
・硬化開始温度TR(A)と硬化開始温度TR(B)の温度差TR(B)
フッ素樹脂とε−カプロラクタムブロックイソシアネート(イソシアネート化合物)が反応を開始する硬化開始温度TR(A)は167℃であり、ポリエステル樹脂Aとε−カプロラクタムブロックイソシアネート(イソシアネート化合物)が反応を開始する硬化開始温度TR(B)は182℃であり、温度差TR(B)−TR(A)は15℃であった。
・フッ素樹脂
旭硝子(株)製,商品名:ルミフロン LF710F(水酸基含有フッ素樹脂),溶解度パラメーター(SP値)9.16
・ポリエステル樹脂A
水酸基含有ポリエステル樹脂,水酸基価45mgKOH/g,数平均分子量3200,重量平均分子量13200,溶解度パラメーター(SP値)9.99,溶融粘度3.1Pa・s(190℃),測定開始温度200℃及び降温速度10℃/分の条件下で測定される溶融粘度(Pa・s)に基づいたアレニウスプロットにおける100〜120℃の範囲の傾き18425
・ポリエステル樹脂B
カルボキシル基含有ポリエステル樹脂,酸価48mgKOH/g,数平均分子量3900,重量平均分子量12300,溶解度パラメーター(SP値)9.84,溶融粘度2.5Pa・s(190℃),測定開始温度200℃及び降温速度10℃/分の条件下で測定される溶融粘度(Pa・s)に基づいたアレニウスプロットにおける100〜120℃の範囲の傾き15346
・アクリル樹脂A
東亜合成(株)製ARUFON UH−2170,水酸基含有アクリル樹脂,数平均分子量4600,重量平均分子量14000,溶解度パラメーター(SP値)9.19,溶融粘度4.3Pa・s(190℃),測定開始温度200℃及び降温速度10℃/分の条件下で測定される溶融粘度(Pa・s)に基づいたアレニウスプロットにおける100〜120℃の範囲の傾き12739
・アクリル樹脂B
東亜合成(株)製ARUFON UC−3920,カルボキシル基含有アクリル樹脂,数平均分子量5800,重量平均分子量15500,溶解度パラメーター9.32,溶融粘度4.8Pa・s(190℃),測定開始温度200℃及び降温速度10℃/分の条件下で測定される溶融粘度(Pa・s)に基づいたアレニウスプロットにおける100〜120℃の範囲の傾き10498
・光輝顔料
アルミニウムフレーク粉,東洋アルミニウム社製,商品名:PCF7620A
・着色顔料
酸化チタン,デュポン社製,商品名:TI−PURE R−960
・エポキシ樹脂
東都化成(株)製,商品名:エポトート DT−112
・ε−カプロラクタムブロックイソシアネート
イソシアネート化合物,エボニック・デグサ社製,商品名:ベスタゴン B1530
・β-ヒドロキシアルキルアミド
エムス・グリルテック社製,商品名:PRIMID XL−552
・トリグリシジルイソシアヌレート
ハンツマン社製,商品名:ARALDITE PT-810
・表面調整剤
BYK−Chemie社製,商品名:BYK-360P
・昇温速度10℃/分の条件下での溶融開始から硬化開始までの温度差
ポリエステル樹脂Aとε−カプロラクタムブロックイソシアネート(イソシアネート化合物)との反応において、昇温速度10℃/分の条件下での溶融開始温度(軟化点)は95℃であり、硬化開始温度は183℃であった。
・硬化開始温度TR(A)と硬化開始温度TR(B)の温度差TR(B)
フッ素樹脂とε−カプロラクタムブロックイソシアネート(イソシアネート化合物)が反応を開始する硬化開始温度TR(A)は167℃であり、ポリエステル樹脂Aとε−カプロラクタムブロックイソシアネート(イソシアネート化合物)が反応を開始する硬化開始温度TR(B)は182℃であり、温度差TR(B)−TR(A)は15℃であった。
<層分離性>
試験板の塗膜を切断し、その塗膜断面をマイクロスコープ(キーエンス社)により観察し、塗膜内部が上層と下層に分離しているか否かを評価する。また、該塗膜断面を走査電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ社製超高分解能分析走査電子顕微鏡SU−70)により観察し、元素分析によりフッ素元素(フッ素樹脂)の塗膜断面中の分布を確認する。参考例8について塗膜断面に存在するフッ素原子をマッピングした画像を図1に示す。図中の濃い部分はフッ素元素(フッ素樹脂)が多い部分であり、上層に偏在していることが分かる。
・層分離性(顕微鏡観察)
○ ・・・ 完全な2層分離が起こる。
△ ・・・ 部分的な2層分離が起こる。つまり、2層分離は起こるものの、完全な2層分離のフッ素の膜厚と比べて、膜厚が1/2未満の部分が存在する。
× ・・・ 上層表面にポリエステル樹脂が露出する。
・層分離性(元素分析)
○ ・・・ 上層にフッ素元素が偏在している。
△ ・・・ 上層にフッ素元素が偏在しているものの、下層にもフッ素元素が存在している。
× ・・・ 塗膜全体にフッ素元素が存在している。
試験板の塗膜を切断し、その塗膜断面をマイクロスコープ(キーエンス社)により観察し、塗膜内部が上層と下層に分離しているか否かを評価する。また、該塗膜断面を走査電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ社製超高分解能分析走査電子顕微鏡SU−70)により観察し、元素分析によりフッ素元素(フッ素樹脂)の塗膜断面中の分布を確認する。参考例8について塗膜断面に存在するフッ素原子をマッピングした画像を図1に示す。図中の濃い部分はフッ素元素(フッ素樹脂)が多い部分であり、上層に偏在していることが分かる。
・層分離性(顕微鏡観察)
○ ・・・ 完全な2層分離が起こる。
△ ・・・ 部分的な2層分離が起こる。つまり、2層分離は起こるものの、完全な2層分離のフッ素の膜厚と比べて、膜厚が1/2未満の部分が存在する。
× ・・・ 上層表面にポリエステル樹脂が露出する。
・層分離性(元素分析)
○ ・・・ 上層にフッ素元素が偏在している。
△ ・・・ 上層にフッ素元素が偏在しているものの、下層にもフッ素元素が存在している。
× ・・・ 塗膜全体にフッ素元素が存在している。
Claims (9)
- 水酸基又はカルボキシル基を含有するフッ素樹脂と、水酸基又はカルボキシル基を含有するポリエステル樹脂と、β-ヒドロキシアルキルアミド、トリグリシジルイソシアヌレート及びイソシアネート化合物からなる群から選択される硬化剤とを含有してなり、フッ素塗膜層とポリエステル塗膜層とを備える塗膜を形成することが可能な粉体塗料組成物。
- エポキシ樹脂を更に含有することを特徴とする請求項1に記載の粉体塗料組成物。
- 光輝顔料を更に含有することを特徴とする請求項1に記載の粉体塗料組成物。
- 前記ポリエステル樹脂が、水酸基含有ポリエステル樹脂であり、該水酸基含有ポリエステル樹脂は、数平均分子量が5000以下で且つ重量平均分子量が10000〜20000であることを特徴とする請求項1に記載の粉体塗料組成物。
- 前記ポリエステル樹脂は、溶融粘度が3.5Pa・s(190℃)以下であり、且つ、測定開始温度200℃及び降温速度10℃/分の条件下で測定される溶融粘度(Pa・s)に基づいたアレニウスプロットにおいて、100〜120℃の範囲における傾きが15000以上であることを特徴とする請求項1に記載の粉体塗料組成物。
- 前記フッ素樹脂が、水酸基含有フッ素樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の粉体塗料組成物。
- 前記フッ素樹脂(A)と前記ポリエステル樹脂(B)の質量比(A/B)が50/50〜10/90であることを特徴とする請求項1に記載の粉体塗料組成物。
- 前記フッ素樹脂と前記ポリエステル樹脂の溶解度パラメーター(SP値)の差が0.6〜0.9であることを特徴とする請求項1に記載の粉体塗料組成物。
- 前記フッ素樹脂、前記ポリエステル樹脂及び前記硬化剤を含む混合物を100〜160℃にて溶融混練し、次いで該混合物を冷却後に粉砕し、粉体塗料組成物を調製することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の粉体塗料組成物の製造方法。
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